(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6570180
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】書画カメラ
(51)【国際特許分類】
H04N 5/222 20060101AFI20190826BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20190826BHJP
G03B 17/56 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
H04N5/222 300
H04N5/225 100
G03B17/56 A
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-249287(P2015-249287)
(22)【出願日】2015年12月22日
(65)【公開番号】特開2017-118225(P2017-118225A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2018年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000424
【氏名又は名称】株式会社エルモ社
(74)【代理人】
【識別番号】100090239
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 始
(74)【代理人】
【識別番号】100100859
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 昌也
(72)【発明者】
【氏名】山小瀬 寛
(72)【発明者】
【氏名】豆田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】加藤 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】土肥 祐輔
【審査官】
庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−099708(JP,A)
【文献】
特開2010−171761(JP,A)
【文献】
特開2011−035876(JP,A)
【文献】
米国特許第05165634(US,A)
【文献】
特開2009−296162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222−5/257
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、基台の前端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第1アームと第1アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第2アームと、第2アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けたカメラヘッドを備え、
第1アームが基台の前端部から基台と平行に前方へ延伸する平行延伸位置と、基台の前端部から上方へ起立する起立位置との間で回動可能に基台に組み付けられ、
第2アームが第1アームに並列する並列位置と、第1アームから起立する起立位置との間で回動可能に、かつ起立位置と、第1アームと平行に第1アームから先方へ延伸する平行延伸位置との間で回動可能に組み付けられ、
カメラヘッドが第2アームに並列する並列位置と、第2アームから起立する位置との間で回動可能に組み付けられ、
カメラを折り畳むとき、第1アームを平行延伸位置に、第2アームを並列位置に、かつカメラヘッドを並列位置に設定し、
カメラ折り畳み時、基台の上面と、第1アームの上面と、第2アームの上面及びカメラヘッドの上面が略面一となる書画カメラであって、
第1アーム及び第2アームがそれぞれ左右一対のアーム片と両アーム片を連結する底部からなるU字形の平面形状を有し、
カメラ折り畳み時、第2アームが第1アームの両アーム片の間に倒伏するとともに、カメラヘッドが第2アームの両アーム片の間に倒伏するようにしたことを特徴とする書画カメラ。
【請求項2】
前記基台の幅と第1アームの幅を略同寸法にしたことを特徴とする請求項1に記載の書画カメラ。
【請求項3】
基台を基台載置面に着脱可能に吸着する吸着手段を基台に設けたことを特徴とする請求項1に記載の書画カメラ。
【請求項4】
前記基台の底面に基台の前端部から前方へ延伸する支持プレートを備えたことを特徴とする請求項1に記載の書画カメラ。
【請求項5】
カメラ折り畳み時、カメラヘッドの先端部と第2アームのU字形における底部との間に指の入る隙間を形成したことを特徴とする請求項1に記載の書画カメラ。
【請求項6】
第2アームとカメラヘッドの間に第3アームを介在させ、第3アームを第2アームに前後方向へ回動可能に組み付け、
カメラヘッドを第3アームの左右方向へ回動可能に組み付けたことを特徴とする請求項1に記載の書画カメラ。
【請求項7】
第3アームとカメラヘッドの間に第4アームを介在させるとともに、カメラヘッドを第4アームの長手方向に延びる回動軸によって第4アームの先端部に回動軸の周りに回動可能に組み付けたことを特徴とする請求項6に記載の書画カメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基台に回動可能に組み付けたアームの先端部にカメラヘッドを設け、基台の設置面に置いた書類や模型等の資料をカメラヘッドで撮像し、その画像をモニターテレビに出力し、あるいはビデオプロジェクターでスクリーンに投影する書画カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
書画カメラの一形式として、特開2013−121051号公報には、操作部を設けた基台と、基台の中央の前端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第1アームと、第1アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第2アームと、第2アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けたカメラヘッドを備えた書画カメラが開示されている。
【0003】
この書画カメラでは、基台の中央部にアーム格納凹部が形成されている。そして、第1アームは基台のアーム格納凹部に倒伏する倒伏位置と、基台の前端部から起立して斜め前方へ延伸する起立位置との間で回動可能に基台に組み付けられている。第2アームは第1アームに倒伏する倒伏位置と、第1アームから起立する起立位置又は第1アームと平行に第1アームから先方へ延伸する平行延伸位置との間で回動可能に組み付けられている。また、カメラヘッドは第2アームから起立する位置と、第2アームと平行に先方へ延伸する平行延伸位置の間で回動可能に組み付けられている。
【0004】
この書画カメラでは、使用しないとき、第1アームをアーム格納凹部に倒伏し、カメラヘッドを平行延伸位置にしてカメラヘッドと第2アームを第1アームに倒伏することにより折り畳むことができる。そして、折り畳んだ状態では第2アームとカメラヘッドの上面が基台の上面と略面一になる。
【0005】
上記した従来の書画カメラでは、第1アームと第2アームを上下に重ね合わせてアーム格納凹部に格納するので、書画カメラを折り畳んだときの厚みを薄くし難い。
【0006】
一方、特開2011−119954号公報に開示されている書画カメラでは、第1アームが基台の側面に倒伏する倒伏位置と、基台の前端部から起立して斜め前方へ延伸する起立位置との間で前後方向へ回動可能に基台の側面前端部に前後方向へ組み付けられている。第2アームは第1アームに倒伏して横並びになる倒伏位置と、第1アームから起立する起立位置又は第1アームと平行に第1アームから先方へ延伸する平行延伸位置との間で前後方向へ回動可能に組み付けられている。また、カメラヘッドは第2アームの先端に前後方向へ回動可能に組み付けられるとともに、第2アームから基台内側へ突出している。
【0007】
この書画カメラでは、折り畳むとき、第1アームと第2アームの側面同士を重ね合わせ、重ね合わせた両アームを基台の側面に重ね合わせる。また、カメラヘッドは基台の前面に重ね合わせる。このように両アームを上下に重ね合わせるのではなくて、両アームの側面同士を重ね合わせるので、折り畳んだときの書画カメラの厚みを薄くできる。しかしながら、基台の側面に第1アームと第2アームを重ね合わせるので、折り畳んだときの書画カメラの幅を狭くし難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2013−121051号公報
【特許文献2】特開2011−119954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、折り畳んだときの厚み及び幅を可及的に小さくできる書画カメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、基台と、基台の前端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第1アームと、第1アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けた第2アームと、第2アームの先端部に前後方向へ回動可能に組み付けたカメラヘッドを備え、
第1アームが基台の前端部から基台と平行に前方へ延伸する平行延伸位置と、基台の前端部から上方へ起立する起立位置との間で回動可能に基台に組み付けられ、
第2アームが第1アームに並列する並列位置と、第1アームから起立する起立位置との間で回動可能に、かつ起立位置と、第1アームと平行に第1アームから先方へ延伸する平行延伸位置との間で回動可能に組み付けられ、
カメラヘッドが第2アームに並列する並列位置と、第2アームから起立する位置との間で回動可能に組み付けられ、
カメラを折り畳むとき、第1アームを平行延伸位置に、第2アームを並列位置に、かつカメラヘッドを並列位置に設定し、
カメラ折り畳み時、基台の上面と、第1アームの上面と、第2アームの上面及びカメラヘッドの上面が略面一となる書画カメラであって、
第1アーム及び第2アームがそれぞれ左右一対のアーム片と両アーム片を連結する底部からなるU字形の平面形状を有し、
カメラ折り畳み時、第2アームが第1アームの両アーム片の間に倒伏するとともに、カメラヘッドが第2アームの両アーム片の間に倒伏するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の書画カメラにおいて、前記基台の幅と第1アームの幅を略同寸法にしたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の書画カメラにおいて、基台を基台載置面に着脱可能に吸着する吸着手段を基台に設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の書画カメラにおいて、前記基台の底面に基台の前端部から前方へ延伸する支持プレートを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の書画カメラにおいて、カメラ折り畳み時、カメラヘッドの先端部と第2アームのU字形における底部との間に指の入る隙間を形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の書画カメラにおいて、第2アームとカメラヘッドの間に第3アームを介在させ、第3アームを第2アームに前後方向へ回動可能に組み付け、
カメラヘッドを第3アームの左右方向へ回動可能に組み付けたことを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の書画カメラにおいて、第3アームとカメラヘッドの間に第4アームを介在させるとともに、カメラヘッドを第4アームの長手方向に延びる回動軸によって第4アームの先端部に回動軸の周りに回動可能に組み付けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、カメラ折り畳み時、基台の前端部から前方へ延伸する第1アームの内側に第2アームが倒伏し、カメラヘッドが第2アームの内側に倒伏する。従って、基台と第1アーム及び第2アームが上下に重ならない。また、基台と第1アーム及び第2アームの側面同士が重なることもないので、カメラ折り畳み時の幅も可及的に狭くでき、扁平な形態に折り畳むことができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、基台の幅と第1アームの幅を略同寸法にしたので、長方形のコンパクトな形態に折り畳むことができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、カメラ使用時、吸着手段たる磁石又は吸盤で基台を基台載置面に吸着することにより、基台の前方の斜め上方にあるカメラヘッドが両アームとカメラヘッドの重量で基台載置面に倒れて撮像できなくなるのを防止できる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、カメラ使用時、基台の前方の斜め上方にあるカメラヘッドが両アームとカメラヘッドの重量で基台載置面に倒れて撮像できなくなるのを支持プレートによって防止できる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、折り畳んだカメラを使用状態にセットする際、カメラヘッドの先端部と第2アームのU字形における底部との間の隙間に指を入れてカメラヘッドを引き起こせば、カメラヘッドが第2アームから起立するので、使い勝手が良い。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、カメラヘッドによる撮影利用域を広げることができ、使い勝手が向上する。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、カメラヘッドによる撮影利用域をより一層広げることができ、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1実施例に係る書画カメラの折り畳んだ形態を示す斜視図である。
【
図2】同書画カメラの使用の一形態を示す斜視図である。
【
図3】同書画カメラの第1アーム、第2アーム、第3アーム、第4アーム及びカメラヘッドを示す一部破断した側面図である。
【
図4】同書画カメラを使用形態にセットする途中の形態を示す斜視図である。
【
図5】同書画カメラを使用形態にセットする途中の形態を示す斜視図である。
【
図6】同書画カメラを使用形態にセットする途中の形態を示す斜視図である。
【
図7】同書画カメラの第3アームと第4アーム及びカメラヘッド16を示す斜視図である。
【
図8】同書画カメラの第3アームと第4アーム及びカメラヘッド16を示す斜視図である。
【
図9】同書画カメラ用の支持プレートを示す斜視図である。
【
図11】支持プレートを取り付けた書画カメラを示す斜視図である。
【
図13】台座に設置した書画カメラを示す斜視図である。
【
図14】書画カメラ用の他の台座を示す斜視図である。
【
図15】他の台座に設置した書画カメラを示す斜視図である。
【
図16】第2実施例に係る書画カメラを示す斜視図である。
【
図17】第2実施例に係る書画カメラの第1アーム、第2アーム、第3アーム、第4アーム及びカメラヘッドを示す一部破断した側面図である。
【実施例1】
【0025】
以下に本発明を図面に基づき説明するに、
図1には、本発明の第1実施例に係る書画カメラ10の折り畳んだ形態が示されている。また、
図2には書画カメラ10の一使用形態が示されている。当該書画カメラ10は基台11、第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15及びカメラヘッド16を備えている。
【0026】
基台11は、略長方形の平面形状を有する扁平な箱体であって上面に電源スイッチ11a、撮像レンズの焦点距離を調整するズーミングスイッチ11b、撮像レンズの焦点調整を行うオートフォーカススイッチ11c等の各種操作スイッチ類が設けられている。基台11の前端部には第1アーム12の基端部を組み付けるための凹部11dが形成されている。また、基台11には永久磁石17が内蔵されている。
【0027】
第1アーム12は、左右一対のアーム片12a,12bと、両アーム片12a,12bを連結する底部12cから成るU字形の平面形状を有し、基台11の幅と同寸法の幅及び基台11の厚みと同寸法の厚みを有する。第1アーム12の底部12cには基台11の凹部11dに嵌合する軸部12dが一体に設けられ、第1回動軸18により基台11に前後方向へ回動可能に組み付けられている。第1アーム12は基台11と平行に基台11の前方へ延伸する平行延伸位置(
図1参照)と、基台11から約60度の角度を成して起立する起立位置(
図2参照)との間で回動可能に基台11に組み付けられ、軸部12dに内蔵されたクリック機構により平行延伸位置又は起立位置に保持される。
【0028】
第2アーム13は、第1アーム12と同じように、左右一対のアーム片13a,13bと、両アーム片13a,13bを連結する底部13cから成るU字形状を有し、第2回動軸19により底部13cが第1アーム12の両アーム片12a,12bの先端部の間に前後方向へ回動可能に組み付けられている。第2アーム13の幅は第1アーム12の両アーム片12a,12bの間隔と略同寸法を有する。また、第2アーム13は第1アーム12と同寸法の厚みを有する。第2アーム13は、第1アーム12の両アーム片12a,12b間に倒伏して第1アーム12に並列(横並び)する倒伏並列位置(
図1参照)と、第1アーム12の先端から第1アーム12と平行に延伸する平行延伸位置(
図2参照)との間で回動可能に、かつ第1アーム12から前方又は後方へ起立する起立位置との間で回動可能に第1アーム12に組み付けられている。第2アーム13は第2回動軸19に併設されている摩擦機構によって、任意の回動位置に保持される。
【0029】
第3アーム14は、細長い長方形の平面形状を有し、第2アーム13の両アーム片13a,13b間の間隔と略同寸法の幅及び第2アーム13と同寸法の厚みを有する。第3アーム14の基端部は第3回動軸20によって第2アーム13の両アーム片13a,13bの先端部の間に前後方向へ回動可能に組み付けられている。第3アーム14は、第2アーム13の両アーム片13a,13b間に倒伏して第2アーム13に並列(横並び)する倒伏並列位置(
図1参照)と、第2アーム13から前方又は後方へ起立する起立位置(
図2参照)との間で回動可能に第2アーム13に組み付けられている。そして、第3回動軸20に併設した摩擦機構によって任意の回動位置に保持される。
【0030】
第4アームは、第3アームと同寸法の幅と厚みを有し、第4回動軸21によって第3アームの先端部に第3アーム14の先端から前方へ延伸する延伸位置(
図1参照)と、第3アーム14の先端から左方又は右方に折れ曲がる位置との間で回動可能に設けられている。
カメラヘッド16は、細長い長方形の平面形状を有し、第4アーム15と同寸法の幅と厚みを有し、先端部底面に撮像レンズ16aが設けられている。このカメラヘッド16は第4の長手方向に延びる第5回動軸22によって第4アーム15の先端部に第5回動軸22の周りに回動可能に組み付けられている。
【0031】
図1に示すように第3アーム14、第4アーム15及びカメラヘッド16が整列した状態でこれら3部材は第2アーム13の両アーム片13a,13bの間に倒伏し、かつ倒伏したとき第2アーム13の底部13cとカメラヘッド16の前端部との間に指を挿入できる隙間10aが形成されるように、その長さが設定されている。
図3に示すように、カメラヘッド16の前端部には指を掛けることができる掛止段部16bが設けられている。
【0032】
第3アーム14の基端部上面には第3回動軸20より外側に突出する突出端部14aが設けられている。一方、第1アーム12の底部12cには第3アーム14が倒伏位置にあるとき突出端部14aの下面が載置される当接段部12eが形成されている。第3アーム14と第4アーム15及びカメラヘッド16が倒伏位置にあるとき、隙間10aに指を入れて掛止段部16bに指を掛け、カメラヘッド16を引き起こすと、突出端部14aの先端部が当接段部12eに当接するので、突出端部14aの当接部を支点にして第2アーム13が倒伏位置から所定角度だけ起立する。
【0033】
本実施例に係る書画カメラ10の構造は以上の通りであって、次にその使用方法を説明する。
書画カメラ10は、使用しないとき
図1に示すように折り畳んで保管し、あるいは携帯する。折り畳み状態では、第1アーム12が平行延伸位置にあり、第2アーム13が第1アーム12の両アーム片12a,12b間に倒伏し、第3アーム14と第4アーム15及びカメラヘッド16が直列に整列して第2アーム13の両アーム片13a,13bの間に倒伏している。書画カメラ10は折り畳んだ状態では細長い、扁平な箱型の形態を呈するので、コンパクトに折り畳むことができる。
【0034】
書画カメラ10で資料を撮像するには、
図3及び
図4に示すように、まずカメラヘッド16と第2アーム13の底部13cとの間の隙間10aに指を入れて掛止段部16bに指を掛け、カメラヘッド16を矢印A方向へ引き起こす。それに伴い、第3アームの突出端部14aの先端部が第1アーム12の当接段部12eに当接するので、突出端部14aの当接部を支点にして第2アーム13が倒伏位置から矢印B方向へ所定角度だけ起立する。そこで、
図5に示すように、さらに第2アーム13を矢印B方向へ回動して第1アーム12から起立させる。次に、
図6に示すように、第1アーム12を矢印C方向へ回動して基台11の前端部から起立させる。続いて、第2アーム13をさらに回動し、第1アーム12の先端部から第1アーム12と平行に延伸する位置まで回動する。以上の操作手順により書画カメラ10は
図2に示す第1の使用形態にセットされる。
【0035】
第1の使用形態にセットした書画カメラ10は鉄板のような磁性体製の天板を備えた机やテーブルに載置し、基台11に内蔵される永久磁石17で天板に吸着して固定し、天板に置いた資料をカメラヘッド16で撮像する。
【0036】
資料を撮像するとき、
図7に示すように、第4回動軸21の周りにカメラヘッド16を左右に回動させることにより、カメラヘッド16の下方の左右の領域にある資料を撮像することができる。さらにまた、
図8に示すように、第5回動軸22の周りにカメラヘッド16を回動させることにより、撮像方向をカメラヘッド16の下方から横方向あるいは上方へ向けることができる。
【0037】
この書画カメラ10を使用するとき、
図9に示すような支持プレート30を用いると、より使い勝手が良くなる。
図9に示す支持プレート30は薄い鉄板製で、第1プレート31と、第1プレート31に組み付けた第2プレート32から成る。この支持プレート30は第1プレート31と第2プレート32が面一になる第1形態と、
図10に示すように、第1プレート31と第2プレート32がL字形を成すように第2プレート32が第1プレート31の一端から折れ曲がる第2形態を呈することができる。
【0038】
この支持プレート30を用いて書画カメラ10を使用するには、
図11に示すように、支持プレート30をL字形に折り曲げ、第1プレート31から起立する第2プレート32に書画カメラ10の基台11を永久磁石17で吸着させる。
支持プレート30を用いることにより、木製の天板を備えた机やテーブルのように永久磁石17で基台11を天板に吸着できない場合でも、書画カメラ30を机等に立てて設置できる。
【0039】
また、書画カメラ10を使用するとき、
図12に示す支持プレート40、
図13に示す台座50、
図14及び
図15に示す台座60を用いれば、書画カメラ10の使い勝手をさらに良くすることができる。
図12に示す支持プレート40は、一枚の薄い鉄板製で、資料を載置するステージとして使うに必要な面積を有する。資料を支持プレート40に載置し、書画カメラ10を永久磁石17で支持プレート40に吸着して立てることにより、支持プレート40上の資料を書画カメラ10で撮像できる。
【0040】
図13に示す台座50は、薄い鉄板等の磁性体から成る上面を有するとともに、台座50の上面に基台11を永久磁石17で吸着して書画カメラ10を立てたとき、書画カメラ10がその重量で倒れないように所要の重さを有する。
この台座50を用いることにより、書画カメラ10のカメラヘッド16を高い位置にセットできる。
【0041】
図14に示す台座60は、磁性体製の上面61を有するとともに、充電器としての機能を備え、付属のコネクタ62を介して書画カメラ10の基台11に接続できる。
書画カメラはこの台座60の上面61に基台11を永久磁石17で吸着することにより、台座60に立てて設置できる。台座60は立てて設置した書画メラ10の重量で書画カメラ10が倒れないように所要の重さを有する。
【0042】
本実施例に係る書画カメラ10によれば、カメラヘッド16を引き起こすと、カメラヘッド16の基端部に設けた第3アーム14の突出端部14aの先端部が第1アーム12の当接段部12eに当接し、突出端部14aの当接部を支点にして第2アーム13が倒伏位置から所定角度だけ起立するので、書画カメラ10を使用状態にセットするために第2アーム13を引き起こす方向が瞬時に判別できる。そのため、折り畳んだ書画カメラ10を使用状態にセットする操作手順が判り易く、使い勝手が良い。
【0043】
書画カメラ10の折り畳み時、基台11の前端部から前方へ延伸する第1アーム12の内側に第2アーム13が横並びに倒伏し、第2アーム13の内側に第3アーム14と第4アーム15及びカメラヘッド16が横並びに倒伏する。従って、基台11と第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15及びカメラヘッド16が上下に重ならない。また、基台11の幅と第1アーム12の幅を同寸法にしたので、扁平で細長い箱型に書画カメラ10を折り畳むことができ、嵩張らないので保管や携帯に便利である。
【0044】
永久磁石17で基台11を磁性体製の天板や側板、支持部プレート30,40、台座50,60に吸着することにより、書画カメラがその重量で倒れて撮像できなくなるのを防止できる。
【0045】
折り畳んだ書画カメラ10を使用状態にセットする際、カメラヘッド16の先端部と第2アーム13のU字形における底部13cとの間の隙間に指を入れてカメラヘッド16を引き起こすことができ、使い勝手が良い。
【0046】
カメラヘッド16を左右に回動でき、また、カメラヘッド16を回して撮像レンズ16aの向きを変えることができるので、撮影利用域を広げることができ、使い勝手が向上する。
【実施例2】
【0047】
図16に本発明の第2実施例に係る書画カメラ10Aを示す。当該書画カメラ10Aの第1アーム12の底部中央には切り欠き部12fが形成されている。
図17に示すように、カメラヘッド16を引き起こすと、第3アーム14の突出端部14bが切り欠き部12fを通して書画カメラ10Aの設置面に当接し、突出端部14bの当接部を支点にして第2アーム13が倒伏位置から所定角度だけ起立する。
なお、本実施例の他の構成は第1実施例に係る書画カメラ10と同じであるので、同一の構成部材に同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】
上述した第1、第2実施例に係る書画カメラ10,10Aでは基台11に永久磁石17を内蔵したが、永久磁石17に変えて基台11の底面に吸盤や両面接着テープや粘着ゲル等を設けても良い。
【符号の説明】
【0049】
10,10A…書画カメラ
10a…隙間
11…基台
12…第1アーム
12a,12b…アーム片
12c…底部
12e…当接段部
13…第2アーム
13a,13b…アーム片
13c…底部
14…第3アーム
14a,14b…突出端部
15…第4アーム
16…カメラヘッド
16a…撮像レンズ
17…永久磁石
18…第1回動軸
19…第2回動軸
20…第3回動軸
21…第4回動軸
22…第5回動軸
30,40…支持プレート