【実施例】
【0016】
図1は、本実施例の車載装置の構成を示すブロック図である。車載装置10は、一例として、入力部100、位置情報算出部110、ナビゲーション部120、表示部130、音声出力部140、通信部150、記憶部160、および制御部170を含んで構成される。
【0017】
入力部100は、入力キーデバイス、音声入力認識装置、タッチパネルなどにより、ユーザーからの指示を受け取り、これを制御部170へ提供する。位置情報算出部110は、GPS衛星から送信されるGPS信号、ジャイロセンサ等の相対方位センサ、地磁気センサ等の絶対方位センサからの出力に基づき自車の現在地を算出する。
【0018】
ナビゲーション部120は、例えば、位置情報算出部110によって算出された現在地から目的地までの案内経路を算出し、算出された案内経路の音声案内を音声出力部140から出力したり、自車位置周辺の道路地図を表示部130に表示させたりする。ナビゲーション部120に用いられる目的地は、例えば、入力部100からユーザー操作によって入力される。
【0019】
ナビゲーション部120は、表示部130に道路地図を表示する際、位置情報算出部110によって算出された自車の現在地を地図に重畳させて表示する。
図2は、ナビゲーション部120による道路地図の表示例を示す図である。
図2(A)は、後述する記憶部160に記憶された地図データを平面的に表した図であり、Mは自車を表わしている。また、Xは、車載装置10の表示部130による表示範囲である。
図2(B)に示すように、表示範囲Xの地図データが表示部130に表示される。ナビゲーション部120による地図表示は、地図データの縮尺(スケール)を変更することで、表示される領域を変えることができる。
【0020】
表示部130は、液晶ディスプレイや有機EL等の表示装置を含み、例えば、ナビゲーション部120によって生成された道路地図の画像を表示したり(
図2参照)、ユーザー設定を行うための設定画面やメニュー画面を表示したりする。音声出力部140は、ナビゲーション部120によって算出された経路を案内する音声案内を出力したり、運転者に対して運転支援情報の音声案内を行ったりする。
【0021】
通信部150は、種々の外部装置との間でデータの送受を可能にする。通信部150は、例えば、
図3に示すように、ネットワークNWを介して、位置情報配信サイト152にアクセスし、そこから自車位置情報を取得したり、地図データ配信サイト154にアクセスし、そこから必要な地図データを取得したり、道路交通情報配信サイト156にアクセスし、そこから道路交通情報に関する詳細な情報を取得することができる。さらには、ここには図示しないが、気象情報やイベント情報を配信するサイトにアクセスし、そこから天気情報やイベント情報を取得することができる。位置情報配信サイト152から得られる自車位置情報は、位置情報算出部110によって算出される自車位置情報の代わりに用いることができる。また、地図データ配信サイト154を利用することで、車載装置10は、記憶部160に必要最低限の地図データを記憶するようにしてもよい。
【0022】
通信部150はさらに、道路に設置されたビーコン等の路側機やその他の施設等との間で無線通信を行ったり、VICS(登録商標)等が配信する情報を取得することができる。
図4は、1つの例として、路側機Hが配信する情報を車載装置10が受信する様子を示している。車載装置10を備えた自車Mが路側機H付近を走行すると、通信部150は、路側機Hから情報を受信する。情報は、渋滞、事故、交通規制等の道路交通情報、雨、強風、雷雨、降雪、竜巻等の気象情報、広範囲のエリアで行われるイベント情報を含み、さらにこれらの情報は、領域(エリア)を特定するための位置情報としてポリゴン情報を含むことができる。車載装置10は、ポリゴン情報を受信した場合には、地図上にポリゴン情報とそれに関連するアイコン情報を表示し、運転者に注意を喚起させる。
【0023】
図5は、道路交通情報や気象情報を配信する配信センターの構成および機能を説明する図である。配信センター180は、各部を制御する制御部182、車載装置10との通信を可能にする通信部184、道路交通情報、気象情報、イベント情報等を格納する記憶部186を含んで構成される。
【0024】
制御部182は、情報送信部182Aと情報更新部182Bとを含む。情報送信部182Aは、記憶部186に格納されたポリゴン情報を含む道路交通情報、気象情報、イベント等を通信部184を介して車載装置10に送信する。情報更新部182Bは、記憶部186に保持されたポリゴン情報を含む情報を最新の情報に更新する。
【0025】
図6は、道路交通情報や気象情報に含まれるポリゴン情報を説明する図である。ポリゴン情報は、種別情報、中心点、半径、長軸、短軸、頂点1、頂点2・・・頂点nの情報を含む面情報(二次元情報)である。種別情報は、ポリゴン情報の種別を示す情報であり、
図6には、気象情報の一例として「雨」、「雷雨」が示され、イベント情報の一例として「集会」が示され、道路交通情報の一例として、「進入禁止」が示されている。なお、種別情報は、ここでは分かり易くするため具体的な名称を記載するが、一般には、それぞれの種別情報はコード値によって表される。ポリゴン情報は、任意の形状であり、例えば、ポリゴンが円形、楕円形であれば、その中心点、半径、長軸、短軸等によってポリゴンの形状および大きさが表される。また、ポリゴンが多角形であれば、複数の頂点1、頂点2・・・頂点nの座標(緯度、経度)によって表される(nは、3以上の自然数である)。ここには図示しないが、ポリゴン情報は、ポリゴンの色情報を含むことができる。ポリゴンは、通常、地図上に重畳して描画されるため、半透明の色である。さらにポリゴン情報は、ポリゴン情報に関連するアイコン情報を含むことも可能である。例えば、雨のポリゴン情報であれば、雨を表わすアイコン情報が一緒に包含され、この場合、ポリゴン情報が表示されるとき、一緒に包含されたアイコン情報が表示される。
【0026】
図7(A)は、ポリゴン情報と地図データとの関係を表している。ポリゴン情報は、その位置情報に基づき地図データ上に重畳するように描画される。図中、Poly1は、
図6に示す「雨」のポリゴン、Poly2は、「雷雨」のポリゴン、Poly3は、集会のポリゴンを例示している。Xは、表示部130の表示可能領域であり、
図7(B)に示すように、表示可能領域X内にポリゴンPoly2が含まれるとき、ポリゴンPoly2が地図上に表示される。
【0027】
記憶部160は、制御部170が実行するアプリケーションソフトウエアやプログラム、ナビゲーション部120が必要とする地図データ等を記憶することができる。地図データは、交差点等を示すノードデータ、ノード間の道路を示すリンクデータ等、ナビゲーション部の動作に必要な情報を含むことができる。また、地図データは、一定の緯度経度の間隔で矩形に分離されたメッシュ(図葉)単位で管理され、さらに1つのメッシュは、複数の階層から構成され得る。例えば、
図8に示すように、地図データ190は、地
図1、地
図2、地
図3、地
図4からなる粗いメッシュに分離され、さらに粗いメッシュの各々は、4分割の細かいメッシュに分離される。例えば、ナビゲーション部120による自車位置周辺の地図が表示されるとき、自車位置に該当するメッシュが記憶部160から読み出され、表示部130に地図が表示される。地図データをメッシュ単位で管理することで、記憶部160から読み出す地図データのサイズを小さくし、表示部130による地図データの処理量を少なくし、地図を高速に描画することができる。なお、地図データは、複数のスケール毎に用意され、表示部130により表示される地図のスケールが変更された場合には、該当する地図データが記憶部160から読み出される。
【0028】
また、記憶部160は、ポリゴン情報を表示するときに必要なアイコン情報を記憶することができる。
図9は、アイコン情報を説明する図である。アイコン情報は、
図6に示すポリゴン情報の種別情報と対応する種別情報、アイコン形状、およびアイコン色を含むことができる。アイコン形状は、アイコンの枠とその中に含まれるイメージとを含む。アイコン形状のサイズは、縦×横の画素数によって規定される。アイコン色は、アイコン形状のデフォルト状態の色を特定する。但し、アイコン色は、ポリゴン情報に重畳して描画されるので、ポリゴン情報と同一色とならないように変更することが可能である。
【0029】
制御部170は、好ましい態様では、ROM、RAMなどを含むマイクロコントローラ等から構成され、ROMまたはRAMは、車載装置10の各部の動作を制御するための種々のプログラムを格納することができる。本実施例では、制御部170は、外部から取得された、あるいは記憶部160に記憶されたポリゴン情報を地図データ上に表示する地図表示制御プログラム200を含む。
【0030】
図10は、本実施例の地図表示制御プログラムの機能的な構成例を示す図である。地図表示制御プログラム200は、ポリゴン情報取得部210、ポリゴン図形生成部215、アイコン情報取得部220、アイコン表示位置算出部230、アイコン表示部240を含む。
【0031】
ポリゴン情報取得部210は、例えば、配信センター180から配信されるポリゴン情報を取得する。ポリゴン情報は、配信センター180に限られず、例えば、FM多重放送、路側機等から取得するものであってもよいし、あるいは記憶部160に保持されたポリゴン情報を取得するものであってもよい。ポリゴン図形生成部215は、ポリゴン情報取得部210によって取得されたポリゴン情報に基づき二次元的なエリアを表すポリゴン図形を生成する。生成されるポリゴン図形は、例えば、
図7に示すようなポリゴン図形Poly1、Poly2、Poly3である。
【0032】
アイコン情報取得部220は、ポリゴン情報取得部210によってポリゴン情報が取得するとき、ポリゴン情報にアイコン情報が包含されていなければ、取得されたポリゴン情報に対応するアイコン情報を取得する。例えば、ポリゴン情報に含まれる種別情報に基づき該当するアイコン情報を記憶部160から取得する。また、双方向通信が可能な路側機からアイコン情報が提供されている場合は、路側機からアイコン情報を取得するようにしても良い。
【0033】
アイコン表示位置算出部230は、アイコン情報取得部220で取得されたアイコンの表示位置を算出する。リアルタイムな情報を表すポリゴン情報を取得したとき、ポリゴン情報のどの位置にアイコン情報を表示させるのか特定されていない場合が多い。仮に、ポリゴン情報にアイコン情報を表示させる位置が特定されていたとしても、ポリゴン情報のサイズが、表示部130による表示可能領域Xを超える場合には、その特定された位置にアイコン情報を表示させることが必ずしも適切とは限らない。そこで、本実施例のアイコン表示位置算出部230は、好ましくは、アイコン情報の表示位置が特定されていないポリゴン情報が取得されたときのアイコンの表示位置を算出するが、これに限らず、ポリゴン情報にアイコン情報の表示位置が特定されているものであっても、アイコンの表示位置を算出するようにしてもよい。
【0034】
図11は、アイコン表示位置算出部230の詳細な構成を示すブロック図である。アイコン表示位置算出部230は、メッシュ選択部232、地図データ分割部234、表示位置決定部236を含む。
【0035】
メッシュ選択部232は、後述する地図データ分割部234の対象となる地図データのメッシュを選択する。言い換えれば、ポリゴン情報ないしアイコン情報を表示する可能性がある地図データのメッシュを選択する。
図12は、アイコン表示位置算出部の具体的な算出方法を説明する図である。同図には、4つのメッシュM1、M2、M3、M4が示され、4つのメッシュM1〜M4は、頂点P1ないし頂点P9を通るメッシュ枠300によって分離される。メッシュ選択部232は、表示すべきポリゴン情報310の位置座標に基づき、重複する位置関係にある4つのメッシュM1〜M4を選択する。なお、地図データがスケール毎に複数用意されている場合には、表示部130による地図表示のスケールに該当するスケールの地図データにおいてメッシュが選択される。
【0036】
地図データ分割部234は、メッシュ選択部232により選択されたメッシュを仮想的に分割する。好ましくは、地図データ分割部234は、1つのメッシュを複数の矩形状領域に分割する。
図12の例で示せば、選択された左下のメッシュM1の左下頂点を基準点とし、等間隔となるように緯度方向の水平線(Q1ないしQ6)および経度方向の垂直線(R1ないしR4)によって格子状に線を引き、これらの線が交差する点によって規定される矩形状領域が求められる。図の例では、1つのメッシュは9つのる矩形状領域に仮想的に分割される。この1つの矩形状領域は、アイコン情報を表示するための表示位置を提供する。
【0037】
水平線および垂直線により格子間隔は、地図データのスケールに応じて決定され、例えば、地図データのスケールが大きくなるにつれ(表示可能範囲Xによる表示面積が小さくなるにつれ)、相対的に大きく、反対に、地図スケールが小さくなるにつれ(表示可能領域Xによる表示面積が大きくなるにつれ)、相対的に小さくなる。好ましくは、表示部130がポリゴン情報を表示する場合に、表示可能領域Xに少なくとも1つのアイコン情報が表示され易くなるように格子間隔が決定される。他方、格子間隔を狭くし過ぎると、アイコン情報が必要以上に多く表示されてしまうので、1つの例として表示可能領域Xに表示されるアイコン情報が2個以下となるように格子間隔が設定されるようにしてもよい。
【0038】
表示位置決定部236は、地図データ分割部234によって分割された矩形状領域に基づき、ポリゴン情報を表示する場合のアイコン情報の表示位置を決定する。好ましい1つの例では、表示位置決定部236は、ポリゴン図形生成部215によって生成されたポリゴン図形と重複する領域において、1つの矩形状領域内に少なくとも1つの表示位置を決定する。なお、以下の説明において、ポリゴン情報は、ポリゴン図形を含む総称として用いられることがある。表示位置の決定は、例えば、矩形状領域の中心点、重心、あるいは4つの頂点のうちのいずれか1つの頂点を表示位置と決定する。他の例として、1つの矩形領域の各頂点を表示位置に決定してもよいし、各頂点と矩形状領域の中心点を表示位置に決定してもよい。
【0039】
アイコン表示部240は、ポリゴン情報が地図上に表示されるときに、アイコン表示位置算出部230で算出された表示位置にアイコン情報を表示させる。
図12は、矩形状領域の各頂点が表示位置に決定されたときの表示例である。すなわち、ポリゴン310と重複する矩形状領域の各頂点が表示位置に決定され、そこにアイコン情報320が表示されることになる。
図12には、表示部130による表示可能領域Xが示されていないが、表示可能領域Xによりポリゴン情報310が表示されるとき、少なくとも1つのアイコン情報320が表示されることが望ましい。
【0040】
図13は、本実施例の車載装置の地図表示動作を示すフローチャート、
図14は、表示位置決定の動作を示すフローチャートである。まず、ポリゴン情報取得部210によってポリゴン情報が取得されると(S100)、ポリゴン図形生成部215は、取得されたポリゴン情報に基づきポリゴン図形を生成し(S101)、アイコン情報取得部220は、取得されたポリゴン情報に対応するアイコン情報を取得する(S102)。次に、アイコン表示位置算出部230は、取得されたポリゴン情報に、取得されたアイコン情報を表示するための表示位置を算出する(S104)。
【0041】
メッシュ選択部232は、表示部130により表示されている地図スケールを参照し、取得されたポリゴン情報の位置情報(例えば、各頂点の座標)に重複する位置関係にあるメッシュを選択する(S1040)。次に、地図データ分割部234は、選択されたメッシュの中から基準位置を決定する(S1042)。基準位置は、例えば、選択されたメッシュ枠を構成する頂点のいずれかである。次に、地図データ分割部234は、メッシュを複数の矩形状領域に仮想的に分割するための格子間隔を決定する(S1044)。格子間隔は、上記したように、表示部130により表示されている地図スケールに応じて決定されるが、地図スケールと格子間隔との関係を予め規定したテーブルを用意しておき、これを参照することが望ましい。格子間隔が決定されると、地図データ分割部234は、基準位置から等間隔で格子線を仮想的に引き、選択されたメッシュを矩形状領域に分割する(S1046)。次に、表示位置決定部236は、分割された矩形状領域に基づきアイコン情報の表示位置を決定する(S1048)。表示位置は、上記したように、頂点を含む矩形状領域内に少なくとも1つ決定され、この決定された表示位置がレジスタ等に保持される。
【0042】
次に、アイコン表示部240は、算出されたアイコン情報の表示位置に従い、ポリゴン情報に重なるようにアイコン情報を表示する(S106)。
図15は、本実施例のポリゴン情報およびアイコン情報の表示例である。自車Mが道路2に沿って走行するとき、自車の移動とともに表示可能領域Xに表示される地図データが相対的に移動する。表示可能領域Xにポリゴン情報310が表示されたとき、アイコン情報の表示位置を最適化することで、表示可能領域X内に少なくとも1つのアイコン情報320が表示される。なお、ポリゴン図形生成部215によって生成されたポリゴン図形は、表示部130によって道路地図上に重畳するように描画され、アイコン表示部240は、ポリゴン図形に重畳するようにアイコン情報を表示部130に描画させる。また、ポリゴン図形生成部215によるポリゴン図形の生成は、必ずしもS101のタイミングで行う必要はなく、表示位置決定部236によって表示位置が決定される際に生成されていれば良い。
【0043】
また、表示部130の地図スケールが、ユーザー入力によって変更された場合には(S108)、アイコン表示位置算出部230は、再度、地図スケールに応じたアイコンの表示位置が算出され(S104)、アイコン表示部240は、再計算された表示位置にアイコン情報を表示する。ステップS100からS108までの処理は、地図の表示が終了したとき、あるいは、表示すべきポリゴン情報が無くなったとき、終了する(S110)。
【0044】
このように本実施例によれば、地図上にポリゴン情報を表示するとき、ポリゴン情報に関連するアイコン情報を表示するための表示位置を算出し、算出された表示位置にアイコン情報を表示するようにしたので、ポリゴン情報が表示されるときにアイコン情報を見易い位置に自動的に配置させることができる。特に、ポリゴン情報の形状等が逐次変更されたり、あるいはポリゴン情報にアイコンの表示位置が設定されていない場合には、本実施例の方法を適用することは有益である。また、ポリゴン情報が表す領域が大きい場合にも、表示可能領域内に少なくとも1つのアイコン情報が表示されるようになるので、ユーザーはポリゴン情報の内容を容易に認識でき、安全運転をすることができる。
【0045】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1の実施例では、水平線と垂直線とが交差する格子点にアイコン情報を表示するようにしたが、
図16に示すように、ポリゴン情報310(またはポリゴン図形)の輪郭よりもアイコン情報320の輪郭が外にはみ出てしまうことがある。アイコン情報320が必要以上にポリゴン情報310をはみ出すと、アイコン情報320によって地図データが隠されてしまい、好ましくない。そこで、第2の実施例では、アイコン情報の一部がポリゴン情報の輪郭を超える場合には、いくつの表示制御を実施する。
【0046】
図17は、第2の実施例の地図表示制御プログラム200Aの機能的な構成を示すブロック図である。第2の実施例では、地図表示制御プログラム200Aは、第1の実施例のときに加えて、逸脱判定部250を含む。逸脱判定部250は、アイコン表示位置算出部230の表示位置決定部236によって決定された表示位置に、アイコン表示部240によってアイコン情報が表示されたならば、アイコン情報がポリゴン情報(またはポリゴン図形)の輪郭からはみ出すか否かを判定する。アイコン情報は、
図9に示すように、その形状またはサイズは既知であり、アイコン情報が表示されるときのアイコン情報(例えば、アイコンが矩形状である場合)の各頂点の座標位置は容易に求めることができる。逸脱判定部250は、アイコン情報の各頂点の座標が、ポリゴン情報の輪郭をはみ出す場合には、その判定結果をアイコン表示位置算出部230へフィードバックし、表示位置決定部236は、決定されている表示位置を非表示位置に変更する。
【0047】
第2の実施例によるアイコン情報の表示位置の決定方法のフローを
図18に示す。第1の実施例のときと同様にアイコン表示位置算出部230の表示位置決定部236によってアイコン情報の表示位置が決定され(S200)、次に、逸脱判定部250は、決定された表示位置にアイコン情報を表示した場合にアイコン情報がポリゴン情報の輪郭から逸脱するか否かを判定し(S202)、逸脱する場合には(S204)、表示位置決定部236は、決定された表示位置を非表示位置に変更する(S206)。これにより、ポリゴン情報から逸脱するような位置にはアイコン情報は表示されない。
【0048】
次に、第2の実施例の変形例について説明する。第1の変形例では、アイコン情報がポリゴン情報の輪郭から逸脱すると判定された場合に、決定された表示位置を非表示位置に変更するのではなく、アイコン情報のサイズを小さくする。すなわち、逸脱すると判定された場合、その判定結果がアイコン表示部240に提供され、アイコン表示部240は、規定のアイコンのサイズを小さくし(例えば、画素数を間引く)、アイコン情報を表示したときに、アイコン情報がポリゴン情報の輪郭からはみ出さないようにするか、あるいは仮にはみ出したとしても、そのはみ出す度合いを小さくする。
【0049】
第2の変形例では、アイコン情報がポリゴン情報の輪郭から逸脱すると判定された場合に、当該判定結果を受けたアイコン表示部240は、決定された表示位置にアイコン情報を非表示にする。また、第3の変形例では、アイコン情報がポリゴン情報の輪郭から逸脱すると判定された場合に、地図スケールを拡大させる。すなわち、地図スケールを拡大することで、ポリゴン情報の表示領域も拡大されることになるため、アイコン情報がポリゴン情報からはみ出さないか、はみ出したとしてもその度合いを小さくすることができる。
【0050】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲において、種々の変形、変更が可能である。