特許第6571030号(P6571030)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571030
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】入力装置とその制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20190826BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   G06F3/0354 450
   G06F3/041 580
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-50807(P2016-50807)
(22)【出願日】2016年3月15日
(65)【公開番号】特開2017-167714(P2017-167714A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2018年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 智
(72)【発明者】
【氏名】早坂 哲
(72)【発明者】
【氏名】北川 耕平
【審査官】 木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−150747(JP,A)
【文献】 特開2013−097510(JP,A)
【文献】 特開昭63−075919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
G06F 3/041 − 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出面に対するタッチ操作に応じた情報を入力する入力装置であって、
前記検出面に対する物体の近接度合いを検出し、当該検出の結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を生成するセンサ部と、
前記生成した検出値の時間的な変化量を算出する変化量算出部と、
前記算出した変化量に基づいてタッチ操作を判定する判定部と、
前記タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、前記変化量の前記検出面における空間的な極大値であるピーク値が2つ以上存在し1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分が所定値以上である場合に、リセット処理を実行するリセット部と
を有する入力装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記ピーク値が所定のしきい値以上である場合に前記タッチ操作と判定する
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記リセット部は、前記継続時間が前記第1所定時間以上であり、且つ、前記所定のしきい値以上である前記ピーク値が2つ以上存在し前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である場合に、前記リセット処理を実行する
請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記変化量算出部は、前記検出面に対して物体が近接していない状態の前記検出値であるベース値と前記生成した検出値との間の差分を前記変化量として算出し、
前記リセット処理は、前記ベース値をリセットすることを含む
請求項1乃至3の何れか一項に記載の入力装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記継続時間が前記第1所定時間未満である場合には第1タッチ操作と判定し、前記継続時間が前記第1所定時間以上である場合には第2タッチ操作と判定する
請求項1乃至4の何れか一項に記載の入力装置。
【請求項6】
前記リセット部は、前記継続時間が前記第1所定時間以上となった後に、前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である状態が第2所定時間継続した場合に、前記リセット処理を実行する
請求項1乃至5の何れか一項に記載の入力装置。
【請求項7】
検出面に対するタッチ操作に応じた情報を入力する入力装置の制御方法であって、
前記検出面に対する物体の近接度合いを検出し、当該検出の結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を生成する工程と、
前記生成した検出値の時間的な変化量を算出する工程と、
前記算出した変化量に基づいてタッチ操作を判定する工程と、
前記タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、前記変化量の前記検出面における空間的な極大値であるピーク値が2つ以上存在し1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分が所定値以上である場合に、リセット処理を実行する工程と
を有する入力装置の制御方法。
【請求項8】
前記タッチ操作を判定する工程は、前記ピーク値が所定のしきい値以上である場合に前記タッチ操作と判定する
請求項7に記載の入力装置の制御方法。
【請求項9】
前記リセット処理を実行する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間以上であり、且つ、前記所定のしきい値以上である前記ピーク値が2つ以上存在し前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である場合に、前記リセット処理を実行する
請求項8に記載の入力装置の制御方法。
【請求項10】
前記変化量を算出する工程は、前記検出面に対して物体が近接していない状態の前記検出値であるベース値と前記生成した検出値との間の差分を前記変化量として算出し、
前記リセット処理は、前記ベース値をリセットすることを含む
請求項7乃至9の何れか一項に記載の入力装置の制御方法。
【請求項11】
前記タッチ操作を判定する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間未満である場合には第1タッチ操作と判定し、前記継続時間が前記第1所定時間以上である場合には第2タッチ操作と判定する
請求項7乃至10の何れか一項に記載の入力装置の制御方法。
【請求項12】
前記リセット処理を実行する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間以上となった後に、前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である状態が第2所定時間継続した場合に、前記リセット処理を実行する
請求項7乃至11の何れか一項に記載の入力装置の制御方法
【請求項13】
請求項7乃至12の何れか一項に記載の入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量の変化などを利用して検出面に対するタッチ操作に応じた情報を入力する入力装置とその制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量の変化を検出するセンサは、簡易な構成で物体(指やペンなど)の近接を検出できることから、ノート型コンピュータのタッチパッドや、スマートフォンのタッチパネルなど、各種の電子機器のユーザーインターフェース装置に広く用いられている。
【0003】
一般にこの種のセンサでは、物体が近接していない状態における静電容量の検出値に相当するベース値からの差分値(検出値−ベース値)をもとに、物体の近接の有無が検出される。物体の近接に伴う静電容量の変化は非常に微小なため、センサの検出値は電子回路等の温度特性の影響を受け易い。検出値が温度に応じて変化すると、ベース値からの差分値も変化し、物体の近接の有無が誤って判定される可能性がある。そこで通常は、ベース値に固定の値は使用されず、適当なタイミングでベース値を更新する処理が行われる。例えば、下記の特許文献1には、指などの物体が近接状態にないと判別された場合にベース値を更新する近接検知装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−257046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、使用環境における温度変動は、物体が検出面に近接している状態であっても生じることがある。一般に、ベース値と検出値との差分に基づいて物体の近接の有無を検出する従来の装置では、物体が近接状態にあると判別される期間中はベース値の更新が行われない。そのため、当該期間中に大きな温度変動が生じると、物体の近接を誤って判定してしまう可能性がある。特に、自動車の車室内等の使用環境においては、短期間で大きな温度変動が生じやすいことから、上述した誤判定を考慮する必要がある。このように、従来の装置では、物体が近接状態(タッチ操作と判定される状態)にある場合の温度変動等に対応できないという不利益が生じる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タッチ操作と判定される状態にある場合であっても温度変動等による誤判定を抑制できる入力装置とその制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、検出面に対するタッチ操作に応じた情報を入力する入力装置である。この入力装置は、前記検出面に対する物体の近接度合いを検出し、当該検出の結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を生成するセンサ部と、前記生成した検出値の時間的な変化量を算出する変化量算出部と、前記算出した変化量に基づいてタッチ操作を判定する判定部と、前記タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、前記変化量の前記検出面における空間的な極大値であるピーク値が2つ以上存在し1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分が所定値以上である場合に、リセット処理を実行するリセット部とを有する。
【0008】
この構成によれば、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、第1ピーク値と第2ピーク値との間の差分が所定値以上である場合に、リセット処理が実行される。そして、タッチ操作と判定される状態の継続時間が長く、1番目のピーク値と2番目のピーク値との間の差分が大きい状態は、検出に異常が生じている状態と考えることができる。つまり、上述した構成を有する入力装置は、タッチ操作と判定される期間中において検出の異常を検知してリセット処理を実行するから、タッチ操作と判定される状態にある場合であっても温度変動等による誤判定を抑制できる。
【0009】
好適に、前記判定部は、前記ピーク値が所定のしきい値以上である場合に前記タッチ操作と判定する。
【0010】
この構成によれば、タッチ操作の判定を、しきい値を用いて実現することができる。
【0011】
好適に、前記リセット部は、前記継続時間が前記第1所定時間以上であり、且つ、前記所定のしきい値以上である前記ピーク値が2つ以上存在し前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である場合に、前記リセット処理を実行する。
【0012】
この構成によれば、タッチ操作と判定されるしきい値以上のピーク値が2つ以上存在することを、リセット処理を実行する条件に含めることができる。
【0013】
好適に、前記変化量算出部は、前記検出面に対して物体が近接していない状態の前記検出値であるベース値と前記生成した検出値との間の差分を前記変化量として算出し、前記リセット処理は、前記ベース値をリセットすることを含む。
【0014】
この構成によれば、ベース値のリセットによって温度変動等による誤判定を抑制することができる。
【0015】
好適に、前記判定部は、前記継続時間が前記第1所定時間未満である場合には第1タッチ操作と判定し、前記継続時間が前記第1所定時間以上である場合には第2タッチ操作と判定する。
【0016】
この構成によれば、タッチ操作と判定される状態の継続時間に基づいて第1及び第2タッチ操作を判定することができる。
【0017】
好適に、前記リセット部は、前記継続時間が前記第1所定時間以上となった後に、前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である状態が第2所定時間継続した場合に、前記リセット処理を実行する。
【0018】
この構成によれば、第1及び第2ピーク値間の差分が所定値以上である状態が第2所定時間継続した場合にリセット処理を実行するから、より確実に検出の異常を判定することができる。
【0019】
本発明の第2の観点は、検出面に対するタッチ操作に応じた情報を入力する入力装置の制御方法である。この入力装置の制御方法は、前記検出面に対する物体の近接度合いを検出し、当該検出の結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を生成する工程と、前記生成した検出値の時間的な変化量を算出する工程と、前記算出した変化量に基づいてタッチ操作を判定する工程と、前記タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、前記変化量の前記検出面における空間的な極大値であるピーク値が2つ以上存在し1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分が所定値以上である場合に、リセット処理を実行する工程とを有する。
【0020】
好適に、前記タッチ操作を判定する工程は、前記ピーク値が所定のしきい値以上である場合に前記タッチ操作と判定する。
【0021】
好適に、前記リセット処理を実行する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間以上であり、且つ、前記所定のしきい値以上である前記ピーク値が2つ以上存在し前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である場合に、前記リセット処理を実行する。
【0022】
好適に、前記変化量を算出する工程は、前記検出面に対して物体が近接していない状態の前記検出値であるベース値と前記生成した検出値との間の差分を前記変化量として算出し、前記リセット処理は、前記ベース値をリセットすることを含む。
【0023】
好適に、前記タッチ操作を判定する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間未満である場合には第1タッチ操作と判定し、前記継続時間が前記第1所定時間以上である場合には第2タッチ操作と判定する。
【0024】
好適に、前記リセット処理を実行する工程は、前記継続時間が前記第1所定時間以上であり、且つ、前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との間の差分が前記所定値以上である状態が第2所定時間継続した場合に、前記リセット処理を実行する。
【0025】
本発明の第3の観点は、上記入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、タッチ操作と判定される状態にある場合であっても温度変動等による誤判定を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る入力装置の外観図である。
図2】入力装置の構成の一例を示す図である。
図3】判定部によって実行される処理を示すフローチャートである。
図4】判定部によって実行される処理を示すフローチャートである。
図5】正常時における検出面の静電容量を模式的に示す図である。
図6】異常時における検出面の静電容量を模式的に示す図である。
図7】正常時における検出面の静電容量を模式的に示す図である。
図8】判定部による判定状態の状態遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態に係る入力装置について説明する。図1は、本実施形態の入力装置1の外観図であり、図2は、入力装置1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、入力装置1は、上から見て略円形の輪郭を有する検出面11の外縁に沿って円環状の導体部5が配置されている。入力装置1は、人の手H等による、検出面11に対するタッチ操作及び導体部5に対するタッチ操作に応じた情報を入力する。以下、検出面11に対するタッチ操作を単に「タッチ操作」と言うことがあり、導体部5に対するタッチ操作を「グリップ操作」と言うことがある。
【0029】
図2に示すように、入力装置1は、センサ部10と、処理部20と、記憶部30と、インターフェース部40を有する。
【0030】
[センサ部10]
センサ部10は、複数の検出位置において、人の手Hなどの物体の近接度合いをそれぞれ検出し、その検出結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を検出位置ごとに生成する。本明細書における「近接」とは、近くにあることを意味しており、対象に接触しているか否かを限定しない。すなわち、対象に接触しない状態で近くにあることだけでなく、対象に接触した状態で近くにあることも「近接」に含まれる。
【0031】
図2に示すように、センサ部10は、物体の近接に応じて静電容量が変化するセンサ素子(キャパシタ)12がマトリクス状に形成されたセンサマトリクス(検出面)11と、センサ素子12の静電容量に応じた検出値を生成する検出値生成部13と、センサ素子12に駆動電圧を印加する駆動部14を有する。
【0032】
センサマトリクス11は、縦方向に延在した複数の駆動電極Lxと、横方向に延在した複数の検出電極Lyを備える。複数の駆動電極Lxは横方向へ平行に並び、複数の検出電極Lyは縦方向へ平行に並ぶ。複数の駆動電極Lxと複数の検出電極Lyが格子状に交差しており、互いに絶縁されている。駆動電極Lxと検出電極Lyの交差部付近にセンサ素子12が形成される。なお、図2の例では電極(Lx,Ly)の形状が短冊状に描かれているが、他の任意の形状(ダイヤモンドパターンなど)でもよい。
【0033】
駆動部14は、センサマトリクス11の各センサ素子12に駆動電圧を印加する。具体的には、駆動部14は、処理部20の制御に従って、複数の駆動電極Lxから順番に1つの駆動電極Lxを選択し、当該選択した1つの駆動電極Lxの電位を周期的に変化させる。駆動電極Lxの電位が所定の範囲で変化することにより、この駆動電極Lxと検出電極Lyとの交差部付近に形成されたセンサ素子12に印加される駆動電圧が所定の範囲で変化し、センサ素子12において充電や放電が生じる。
【0034】
検出値生成部13は、駆動部14による駆動電圧の印加に伴ってセンサ素子12が充電又は放電される際に各検出電極Lyにおいて伝送される電荷に応じた検出値を生成する。すなわち、検出値生成部13は、駆動部14の駆動電圧の周期的な変化と同期したタイミングで、各検出電極Lyにおいて伝送される電荷をサンプリングし、そのサンプリングの結果に応じた検出値を生成する。
【0035】
例えば、検出値生成部13は、センサ素子12の静電容量に応じた電圧を出力する静電容量−電圧変換回路(CV変換回路)と、CV変換回路の出力信号をデジタル信号に変換し、検出値として出力するアナログ−デジタル変換回路(AD変換回路)を有する。CV変換回路は、駆動部14の駆動電圧が周期的に変化してセンサ素子12が充電又は放電される度に、処理部20の制御に従って、検出電極Lyにおいて伝送される電荷をサンプリングする。具体的には、CV変換回路は、検出電極Lyにおいて正又は負の電荷が伝送される度に、この電荷若しくはこれに比例した電荷を参照用のキャパシタに移送し、参照用のキャパシタに発生する電圧に応じた信号を出力する。例えば、CV変換回路は、検出電極Lyにおいて周期的に伝送される電荷若しくはこれに比例した電荷の積算値や平均値に応じた信号を出力する。AD変換回路は、処理部20の制御に従って、CV変換回路の出力信号を所定の周期でデジタル信号に変換し、検出値として出力する。
【0036】
なお、上述の例において示したセンサ部10は、電極間(Lx,Ly)に生じる静電容量(相互容量)の変化によって物体の近接を検出するものであるが、この例に限らず、他の種々の方式によって物体の近接を検出してもよい。例えば、センサ部10は、物体の接近によって電極とグランドの間に生じる静電容量(自己容量)を検出する方式でもよい。自己容量を検出する方式の場合、検出電極に駆動電圧が印加される。また、センサ部10は、静電容量方式に限定されるものではなく、例えば抵抗膜方式や電磁誘導式などでもよい。
【0037】
[処理部20]
処理部20は、入力装置の全体的な動作を制御する回路であり、記憶部30に格納されるプログラム35の命令コードに従って処理を行うコンピュータを含む。なお、処理部20における処理は、その全てをコンピュータとプログラムにより実現してもよいし、その一部若しくは全部を専用のロジック回路で実現してもよい。
【0038】
図2に示すように、処理部20は、センサ制御部21と、変化量算出部22と、判定部23と、リセット部24とを有する。
【0039】
センサ制御部21は、センサマトリクス11の複数の検出位置(センサ素子12)における物体の近接度合いを検出してその検出値を1サイクルごとに生成する周期的な検出動作を行うようにセンサ部10を制御する。具体的には、センサ制御部21は、駆動部14における駆動電極の選択とパルス電圧の発生、並びに、検出値生成部13における検出電極の選択と検出値の生成が周期的に適切なタイミングで行われるように、これらの回路を制御する。
【0040】
変化量算出部22は、センサ部10によって検出された検出値の時間的な変化量31を算出して記憶部30に格納する。具体的には、変化量算出部22は、センサ部10による検出値と、検出面11に物体が近接していない状態の検出値であるベース値33との間の差分を変化量31として算出する。ベース値33は、センサマトリクス11の検出位置ごとに(つまりセンサ素子12ごとに)設定される。ベース値33は、例えば、入力装置1の電源を投入した直後に初期値が設定され、その後、例えば、検出面11に物体が近接していない状態(例えば、タッチ操作と判定されない状態)における検出値の加重平均値等に基づいて適宜に更新される。
【0041】
判定部23は、変化量算出部22によって算出された変化量31に基づいてタッチ操作を判定する。具体的には、判定部23は、変化量31の検出面11における空間的な極大値である1又は複数のピーク値を特定し、このピーク値がしきい値TOUCH_TH以上である場合にタッチ操作と判定し、タッチ状態データ32を生成して記憶部30に格納する。タッチ状態データ32は、タッチ操作と判定されたピーク値に対応する検出面11上の位置(座標)を含む。判定部23は、変化量31に基づいて複数のピーク値が特定される場合には、タッチ操作の判定並びにタッチ状態データ32の生成及び格納を、複数のピーク値の各々について行う。
【0042】
また、判定部23は、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間(例えば、30秒)未満である場合にはショートタッチ操作(第1タッチ操作)と判定し、この継続時間が第1所定時間以上である場合にはロングタッチ操作(第2タッチ操作)と判定する。
【0043】
また、判定部23は、変化量算出部22によって算出された変化量31に基づいてグリップ操作を判定する。ここで、導体部5は、検出面11の外縁に沿って設けられているから、導体部5に対して物体が接触すると、検出面11の外縁付近に対応する検出位置における検出値が変化する。したがって、判定部23は、検出面11の外縁付近に対応する検出位置の変化量31に基づいて、グリップ操作を判定することができる。
【0044】
リセット部24は、所定のリセット条件が成立したときにリセット処理を実行する。具体的には、リセット部24は、判定部23によってタッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり(つまり、ロングタッチ操作と判定されており)、且つ、判定部23によって特定されるしきい値TOUCH_TH以上のピーク値(つまり、タッチ操作と判定されるピーク値)が2つ以上存在し、1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分が所定値HI_TH以上である場合に、リセット処理を実行する。より具体的には、リセット部24は、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上となった後、第1ピーク値と第2ピーク値との間の差分が所定値HI_TH以上である状態が第2所定時間(例えば、100ミリ秒)継続した場合に、リセット処理を実行する。
【0045】
リセット部24が実行するリセット処理は、ベース値33をリセット(初期化)することを含む。例えば、リセット処理は、入力装置1を電源投入直後の状態とする処理であり、ベース値33の他、変化量31及びタッチ状態データ32を含む記憶部33に記憶される情報の少なくとも一部がリセット(初期化)される。
【0046】
[記憶部30]
記憶部30は、処理部20において処理に使用される定数データや変数データ、処理部20のコンピュータにおいて実行されるプログラム35などを記憶する。記憶部30は、例えば、DRAMやSRAMなどの揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、ハードディスクなどを含んで構成される。
【0047】
[インターフェース部40]
インターフェース部40は、入力装置と他の制御装置(入力装置を搭載する情報機器のコントロール用ICなど)との間でデータをやり取りするための回路である。処理部20は、記憶部30に記憶される情報をインターフェース部40から図示しない制御装置へ出力する。また、インターフェース部40は、処理部20のコンピュータにおいて実行されるプログラムを不図示のディスクドライブ装置(非一時的記録媒体に記録されたプログラムを読み取る装置)やサーバなどから取得して、記憶部30にロードしてもよい。
【0048】
次に、上述した構成を有する入力装置1の動作について説明する。図3及び図4は、温度変動等による異常を検知するために判定部23によって実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、入力装置1の電源投入後に実行される。
【0049】
図3に示すように、入力装置1の電源が投入されると、まず、タッチ操作の状態を示す変数STATEに非タッチ操作状態を示す値NO_TOUCHが設定される(ST100)。その後、所定時間(図3の例では、10ミリ秒)待機し(ST102)、タッチ操作の状態が非タッチ操作状態であるか否かが判定される(ST104)。
【0050】
電源投入直後は、タッチ操作の状態は非タッチ操作状態であるから(ST104のYES)、次に、タッチ操作と判定されるピーク値の数を示す変数FINGER_COUNTが値0以外であるか否か、つまり、タッチ操作と判定されるピーク値が1つ以上存在するか否かが判定される(ST106)。詳しくは後述するが、ピーク値が存在しない間は(ST106のNO)、特定の判定状態の継続時間を示す変数STATE_TIMERには値0が設定され(ST114)、また、リセット処理の実行の要否を示す変数TOUCH_RESETには、実行不要であることを示す値falseが設定される(ST120)。
【0051】
一方、タッチ操作と判定されるピーク値が1つ以上存在する場合には(ST106のYES)、変数STATEにショートタッチ操作を示す値SHORT_TOUCHが設定される(ST108)。
【0052】
そして、変数STATEに、値SHORT_TOUCH、又は、温度変動等による異常状態を示す後述する値LARGE_DIF_Zが設定されていか否かが判定される(ST110)。ST108の実行直後においては、変数STATEには値SHORT_TOUCHが設定されているので(ST110のYES)、次に、変数STATE_TIMERに1が加算される(ST112)。
【0053】
そして、変数STATEに、リセット処理を要する状態であることを示す値RESETが設定されているか否かが判定される(ST116)。この段階では、変数STATEに値RESETは設定されていないから(ST116のNO)、変数TOUCH_RESETには値falseが設定され(ST120)、ST102(所定時間の待機)へと戻る。
【0054】
そして、ST104において、変数STATEに値NO_TOUCHとは異なる値SHORT_TOUCHが設定されているから(ST104のNO)、次に、変数FINGER_COUNTに値0が設定されているか否かが判定される(ST122)。
【0055】
そして、変数FINGER_COUNTに値0が設定されている場合(ST122のYES)、つまり、いったん存在したタッチ操作と判定されるピーク値が存在しなくなっている場合、変数STATEに非タッチ操作状態を示す値NO_TOUCHが設定される(ST124)。変数STATEに値NO_TOUCHが設定されると、変数STATE_TIMERに値0が設定される(ST114)。つまり、ショートタッチ操作状態の継続時間がリセットされる。
【0056】
一方、変数FINGER_COUNTに値0が設定されていない場合(ST122のNO)、つまり、タッチ操作と判定されるピーク値が1つ以上存在する状態が継続している場合、図4に示すように、変数STATEに値SHORT_TOUCHが設定されているか否かが判定される(ST126)。
【0057】
この段階では、変数STATEに値SHORT_TOUCHが設定されているから(ST126のYES)、次に、変数STATE_TIMERの値が所定値(図4の例では3000)を超えているか否かが判定される(ST128)。変数STATE_TIMERの値が所定値を超えるまでは、変数STATEに値SHORT_TOUCHが設定されている限りにおいて(つまり、タッチ操作と判定されるピーク値が1つ以上存在する状態が継続する限りにおいて)、変数STATE_TIMERに1を加算する処理(ST112)が繰り返し実行される。
【0058】
そして、変数STATE_TIMERの値が所定値を超えると(ST128のYES)、次に、変数STATEにロングタッチ操作を示す値LONG_TOUCHが設定される(ST130)。ここで、図3及び4の例では、繰り返し実行されるST102において10ミリ秒待機し、また、繰り返し実行されるST112において変数STATE_TIMERに1が加算される。つまり、ST128において変数STATE_TIMERの値が所定値3000を超えていると判定されると言うことは、ショートタッチ操作の状態が、30秒(3000×10ミリ秒)継続したことを意味する。この30秒という値は、本発明の第1所定時間の一例である。
【0059】
変数STATEに値LONG_TOUCHが設定されると、変数STATE_TIMERに値0が設定される(ST114)。つまり、判定状態の継続時間がリセットされる。
【0060】
そして、変数STATEの値が値SHORT_TOUCHでなくなっているから(ST126のNO)、次に、変数STATEに値LONG_TOUCHが設定されているか否かが判定される(ST132)。この段階では、変数STATEには値LONG_TOUCHが設定されているから(ST132のYES)、次に、タッチ操作と判定されるピーク値の数が2つ以上であり、且つ、当該2つ以上のピーク値のうち、1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超えているか否かが判定される(ST134)。
【0061】
そして、タッチ操作と判定されるピーク値の数が2つ以上であり、且つ、差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超えている場合には(ST134のYES)、変数STATEに、異常を示す値LARGE_DIFF_Zが設定される(ST136)。一方、当該ピーク値の数が2つ未満であり、又は、2つ以上であっても差分DIFF_Zがしきい値HI_TH以下である場合には(ST134のNO)、ST134の判定が繰り返し実行される。
【0062】
図5は、正常時における検出面11の静電容量を模式的に示す図である。図5の例では、物体の近接に応じて生じるピーク値Z1がしきい値TOUCH_THを超えているので、タッチ操作と判定される。
【0063】
一方、図6は、温度変動等による影響がセンサ部10による検出値(静電容量)に対して生じている異常時における検出面11の静電容量を模式的に示す図である。図6に示すように、温度変動等による異常時においては、センサ部10による検出値は、検出面11全体において、ベース値(Base)から乖離してしまう傾向にある。例えば、図6の例では、検出面11全体の検出値(静電容量)が大きくなる方向にスライドしてベース値から乖離している。すなわち、物体が近接していない状態における検出値(本来のベース値)が現状のベース値から大きく乖離し、しきい値TOUCH_THに近づいている。そのため、検出値の僅かなゆらぎによって生じたピーク値Z2がしきい値TOUCH_THを超えてしまい、タッチ操作によるものと誤って判定される。ピーク値Z2は、物体が近接していない状態の検出値(本来のベース値)との差が僅かしかないため、本物のタッチ操作によって生じたピーク値Z1とは大きく異なる。このように、タッチ操作の状態で温度変動等によりベース値が検出値から乖離した異常時においては、タッチ操作として判定されたピーク値の間での差分(図6の例ではピーク値Z1及びZ2の差分)が極端に大きくなる傾向がある。
【0064】
図7は、正常時における検出面11の静電容量を模式的に示す図であり、3つの物体(指等)が検出面11に近接している場合に対応する。図7に示すように、3つの物体が検出面11に近接している場合、しきい値TOUCH_THを超える3つのピーク値Z1〜Z3が生じる。図7においては、物体が近接していない状態における検出値とベース値とがほぼ等しくなっており、ベース値に比べてしきい値TOUCH_THが十分に高くなっている。そのため、ベース値を基準とした3つのピーク値の大きさは同程度となっており、1番目に大きい第1ピーク値Z1と2番目に大きい第2ピーク値Z2との間の差分DIFF_Zの大きさは、図6における2つのピーク値間の差分DIFF_Zと比べて小さい。したがって、正常時及び異常時それぞれにおける第1ピーク値Z1と第2ピーク値Z2との間の差分DIFF_Zを考慮して、上述したしきい値HI_THの値を設定することによって、図6に例示したような異常状態を検知することができる。
【0065】
変数STATEに異常を示す値LARGE_DIFF_Zが設定されると(ST136)、次に、変数STATE_TIMERに1が加算される(ST110〜ST112)。そして、変数STATEに値LARGE_DIFF_Zが設定されており(ST138のYES)、且つ、存在するピーク値の数が2つ以上で差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超える異常状態が継続している場合(ST140のNO)、変数STATE_TIMERが所定値(図4の例では10)を超えるまでの間(ST142のNO)、変数STATE_TIMERに1を加算する処理が繰り返し実行される(ST112)。そして、変数STATE_TIMERの値が所定値を超えると(ST142のYES)、変数STATEにリセットが必要である状態を示す値RESETを設定する(ST144)。
【0066】
ここで、図3及び4の例では、繰り返し実行されるST102において10ミリ秒待機し、また、繰り返し実行されるST112において変数STATE_TIMERに1が加算される。つまり、ST142において変数STATE_TIMERの値が所定値10を超えていると判定されると言うことは、異常状態が、100ミリ秒(10×10ミリ秒)継続したことを意味する。この100ミリ秒という値は、本発明の第2所定時間の一例である。
【0067】
なお、ST136において変数STATEに値LARGE_DIFF_Zが設定された後、タッチ操作と判定されるピーク値の数が2つ以上で差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超えている異常状態が解消された場合には(ST140のYES)、変数STATEの値が値LONG_TOUCHに戻される(ST146)。
【0068】
そして、変数STATEに値RESETが設定されると(ST116のYES)、変数TOUCH_RESETに、リセット処理の実行が必要であることを示す値trueが設定される(ST118)。変数TOUCH_RESETへの値trueの設定に応じて、リセット部24がリセット処理を実行する。
【0069】
図8は、上述した動作に対応する状態遷移図であり、上述した変数STATEの値の遷移を示す。図8に示すように、非タッチ操作状態(変数STATE=値NO_TOUCH)において、しきい値TOUCH_THを超えるピーク値が特定されると、ショートタッチ操作状態(変数STATE=値SHORT_TOUCH)に遷移する(1)。そして、ショートタッチ操作状態の継続時間が第1所定時間(例えば、30秒)を超えると、ロングタッチ操作状態(変数STATE=値LONG_TOUCH)に遷移する(2)。続いて、タッチ操作と判定されるピーク値の数が2つ以上であり、且つ、1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超えている場合には、異常状態(変数STATE=値LARGE_DIFF_Z)に遷移する(3)。そして、異常状態の継続時間が第2所定時間(例えば、10ミリ秒)を超えると、リセット状態(変数STATE=値RESET)に遷移する(4)。上述したように、リセット状態となることに応じてリセット部24がリセット処理を実行する。また、異常状態の継続時間が第2所定時間を超えるより前に、タッチ操作と判定されるピーク値の数が2つ以上で差分DIFF_Zがしきい値HI_THを超えている異常状態が解消されると、ロングタッチ操作状態へと戻る(5)。また、何れの状態であっても、しきい値TOUCH_THを超えるピーク値が存在しなくなると、非タッチ操作状態へと戻る(6)。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の入力装置1は、検出面11に対する物体の近接度合いを検出し、当該検出の結果として、物体の近接度合いに応じた値を持つ検出値を生成するセンサ部10と、生成した検出値の時間的な変化量(ベース値33と検出値との差分)を算出する変化量算出部22と、算出した変化量に基づいてタッチ操作を判定する判定部23と、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり、且つ、変化量の検出面11における空間的な極大値であるピーク値が2つ以上存在し1番目に大きい第1ピーク値と2番目に大きい第2ピーク値との間の差分DIFF_Zが所定値HI_TH以上である場合に、リセット処理を実行するリセット部24とを有する。このように、入力装置1は、タッチ操作と判定される状態において、その継続時間及び第1ピーク値と第2ピーク値との間の差分に基づいて異常を検知してリセット処理を実行する。したがって、入力装置1は、タッチ操作と判定される状態にある場合であっても温度変動等による誤判定を抑制できる。
【0071】
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【0072】
例えば、上述した実施形態の入力装置1においては、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上となった後、第1ピーク値と第2ピーク値との間の差分が所定値HI_TH以上である状態が第2所定時間継続した場合に、リセット処理を実行するように構成したが、このように第2所定時間経過するのを待機することなく、タッチ操作と判定される状態の継続時間が第1所定時間以上であり且つ、第1ピーク値と第2ピーク値との間の差分が所定値HI_TH以上である場合に、リセット処理を実行するように構成することもできる。
【0073】
本発明の入力装置は、指等の操作による情報を入力するユーザーインターフェース装置に限定されない。すなわち、本発明の入力装置は、人体に限定されない様々な物体の近接に応じた情報を入力する種々の装置に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
1…入力装置、5…導体部、10…センサ部、11…検出面(センサマトリクス)、12…センサ素子、13…検出値生成部、14…駆動部、20…処理部、21…センサ制御部、22…変化量算出部、23…判定部、24…リセット部、30…記憶部、31…変化量、32…タッチ状態データ、33…ベース値、35…プログラム、40…インターフェース部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8