特許第6571072号(P6571072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6571072クラウドRAN環境でRRHの電源を制御する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571072
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】クラウドRAN環境でRRHの電源を制御する方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20190826BHJP
   H04W 16/26 20090101ALI20190826BHJP
【FI】
   H04W52/02
   H04W16/26
【請求項の数】6
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-518433(P2016-518433)
(86)(22)【出願日】2014年10月6日
(65)【公表番号】特表2016-536844(P2016-536844A)
(43)【公表日】2016年11月24日
(86)【国際出願番号】KR2014009375
(87)【国際公開番号】WO2015053516
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2017年10月5日
(31)【優先権主張番号】61/889,535
(32)【優先日】2013年10月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】チェ ヒョヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒチョン
(72)【発明者】
【氏名】チョン チェフン
(72)【発明者】
【氏名】ハン キネペク
(72)【発明者】
【氏名】リ ウンチョン
【審査官】 大濱 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−004999(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0083714(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/044957(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RRH(Remote Radio Head)とBBU(BaseBand Unit)とが分離されるクラウドRAN(Cloud Radio Access Network:C−RAN)環境でBBUがRRHの電源を制御する方法であって、
スイッチオフ状態を有するRRHの下りリンク信号の測定された強度が閾値以上であること報告する測定報告メッセージ(measurement report message)を端末から受信するステップと、
前記RRHは前記RRHと関連した前記BBUにより制御され、
前記BBUは前記RRHのためにレイヤ処理を実行し、
前記測定報告メッセージに対する応答として、前記RRHがサポートする無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)を示すRAT情報を、前記端末に送信するステップと、
前記RAT情報に示された前記RATのうち、前記端末が好むRATに関する情報を含む起床要求メッセージ(wake−up request message)を、前記端末から受信するステップと、
前記起床要求メッセージに基づいて前記RRHの電源状態をスイッチオン(switched on)に設定するステップと、
を含む、電源制御方法。
【請求項2】
前記方法は、前記RAT情報を前記端末に送信する前に前記RRHの電源状態を確認するステップをさらに含み、
前記電源状態は、スイッチオン又はスイッチオフであり、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するエンティティ又は前記RRHから確認される、請求項1に記載の電源制御方法。
【請求項3】
前記方法は、前記起床要求メッセージを受信した後に、前記RRHにマップされた第1BBUに関する情報を取得するステップをさらに含み、
(2) JP 2016-536844 A5 2017.11.16
前記第1BBUに関する情報は、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するエンティティから取得される、請求項1に記載の電源制御方法。
【請求項4】
前記方法は、前記第1BBUに関する情報を取得した後に、前記RRHと前記第1BBUとのマッピング関係を、前記RRHと、前記端末が好むRATをサポートする第2BBUとのマッピング関係に変更するステップをさらに有する、請求項3に記載の電源制御方法。
【請求項5】
前記変更するステップは、
前記エンティティ前記端末が好むRATをサポートするBBU定を要求するステップと、
前記エンティティからの前記第2BBUを指定する応答に基づいて、前記第2BBUが前記RRHとの接続を設定することを要求するステップと、
前記第2BBUから前記RRHとの接続が設定されたことを示す応答メッセージを受信するステップとを含む、請求項に記載の電源制御方法。
【請求項6】
RRH(Remote Radio Head)とBBU(BaseBand Unit)とが分離されるクラウドRAN(Cloud Radio Access Network:C−RAN)環境でBBUがRRHの電源を制御する方法であって、
端末から受信した第1RRHに対する測定報告メッセージ(measurement report message)に基づいて、スイッチオン状態を有する前記第1RRHの電源状態をスイッチオフ(switched off)に設定することを決定するステップと、
前記第1RRHの電源状態をスイッチオフに設定することを知らせるRRH状態変更要求メッセージ(RRH status change request message)を、前記第1RRHに接続されたBBUに送信するステップと、
前記第1RRHに接続された全てのBBUからRRH状態変更要求を承認するRRH状態変更応答メッセージを受信する場合、前記BBUにRRHスイッチングを指示するRRH状態変更命令メッセージ(RRH status change command message)を送信するステップと、
前記BBUのRRHスイッチングが全て完了すると、前記第1RRHとのマッピング関係を第2RRHとのマッピング関係に変更するRRHスイッチングを行うステップと、
前記第1RRHの電源状態をスイッチオフに設定するステップと、
を含み、
前記第1RRHと前記第2RRHは前記BBUにより制御され、
前記BBUは前記第1RRH及び前記第2RRHのレイヤ処理を実行する、電源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マクロセル及びスモールセルが共存する異機種環境でRRHの電源を制御する方法及びその端末に関する。
【背景技術】
【0002】
無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)構造は、ピコセル(pico cell)、フェムトセル(femto cell)などの様々な形態のスモールセル(small cell)がマクロセル(macro cell)と連動する形態に変化している。このような無線アクセスネットワーク構造は、従来のマクロセルベースの同種(homogeneous)ネットワークに加えて、低電力/近距離通信のためのスモールセルが混在する階層的(hierarchical)セル構造又は異種(heterogeneous)セル構造を意味する。
【0003】
複雑化する都市環境で従来のようにマクロセル基地局をさらに設置することは非効率的である。通信環境における陰影地域などによって、マクロセルの更なる設置に伴う費用増加及び複雑度増加の割にはシステム収率の向上が大きくないためである。そこで、新しい異種セル構造ではマクロセル内に複数のスモールセルが共存し、スモールセルにはセル指定(cell coordination)方式によってリソースが割り当てられ、割り当てられたリソースでスモールセルが端末にサービスを提供する。このような異種セル構造は、最終のユーザに高いデータ伝送率を提供することによって体感品質(Quality of Experience:QoE)を増進させることを目的とする。
【0004】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)標準化範ちゅうの一つである「E−UTRA及びE−UTRAN SIのためのスモールセル強化(mall Cell Enhancements for E−UTRA and E−UTRAN SI(Study Item))」では、低電力ノードを用いる室内/室外(indoor/outdoor)シナリオを向上させるための議論がなされており、それらのシナリオ及び要求事項が3GPP TR 36.932に述べられている。また、「E−UTRA及びE−UTRAN SIのためのスモールセル強化」では、ユーザが同一或いは別個のキャリア(carrier)を用いるマクロセルレイヤ(Macro Cell Layer)及びスモールセルレイヤ(Small Cell Layer)に同時的接続性を有する二重接続性(Dual Connectivity)概念に対する長所を導く作業も議論されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述したような一般的な技術の問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、RRHとBBUとが分離されるネットワーク環境でRRHの電源を制御して電力消費を減らすことにある。
【0006】
本発明の他の目的は、様々な基準によってRRHの電源をつけたり消したりすることによって、周辺状況の動的な変化を反映してRRHの電力消費を管理することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、様々な主体がRRHの電源を制御することによって、RRHの電源を効率的に管理することにある。
【0008】
本発明で遂げようとする技術的課題は、以上で言及している事項に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下に説明する本発明の実施例から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって考慮されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した技術的課題を解決するために、以下、RRH及びBBUの配置環境によってRRHの電源を制御する方法を提供する。具体的に、RRHに接続されたBBUが端末からの測定報告メッセージによってRRHの電源をつけたり消したりする方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例によれば、次のような効果を期待することができる。
【0011】
第一に、RRHの電源をつけたり消したりする過程を通じて、RRHが無駄に消費する電力を低減することができる。
【0012】
第二に、通信環境が様々に変化する過程でも、様々な条件に応じてRRHの電源を制御することによって、RRHの電源消費を動的に管理することができる。
【0013】
第三に、BBU、RRH、A−GWなどの様々な主体がRRHの電源を管理することができ、RRHの電源管理過程を効率化させることができる。
【0014】
本発明の実施例から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の本発明の実施例に関する記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって明確に導出され理解されるであろう。すなわち、本発明を実施することに伴う意図していない効果も、本発明の実施例から、当該技術の分野における通常の知識を有する者によって導出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下に添付する図面は、本発明に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に本発明に関する実施例を提供する。ただし、本発明の技術的特徴が特定の図面に限定されることはなく、各図に開示される特徴を組み合わせて新しい実施例を構成してもよい。各図における参照番号(reference numerals)は、構造的構成要素(structural elements)を意味する。
図1】本発明に係る異種ネットワーク環境を示す図である。
図2】本発明に係るクラウドRAN環境を示す図である。
図3】本発明の一実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。
図4】本発明の一実施例に係るRRH情報取得方法を説明するフローチャートである。
図5】本発明の他の実施例に係るRRH情報取得方法を説明するフローチャートである。
図6】本発明の一実施例に係るRRH状態確認方法を説明するフローチャートである。
図7】本発明の一実施例に係るRRHのRAT情報送信方法を説明するフローチャートである。
図8】本発明の他の実施例に係るRRHのRAT情報送信方法を説明するフローチャートである。
図9A】本発明の一実施例に係るRRH電源制御方法及びRAT設定方法を説明するフローチャートである。
図9B】本発明の一実施例に係るRRH電源制御方法及びRAT設定方法を説明するフローチャートである。
図10】本発明のもう一つの実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。
図11】本発明の更に他の実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。
図12】本発明の更に他の実施例と関連してRRHによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
図13】本発明の更に他の実施例と関連してBBUによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
図14】本発明の更に他の実施例と関連してA−GWによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
図15】は、本発明の一実施例に係る端末、RRH及びBBUの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記の技術的課題を解決するためのBBUのRRH電源制御方法は、RRHの下りリンク信号の強度が閾値以上と測定されることを報告する測定報告メッセージ(measurement report message)を端末から受信するステップと、測定報告メッセージに対する応答として、RRHがサポートする無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)を示すRAT情報を端末に送信するステップと、RAT情報に含まれたRATのうち、端末が好むRATに関する情報を含む起床要求メッセージ(wake−up request message)を端末から受信するステップと、起床要求メッセージに基づいてRRHの電源状態をスイッチオン(switched on)に設定するステップとを有する。
【0017】
RAT情報は、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するエンティティ(entity)又はRRHから取得されてもよい。
【0018】
電源制御方法は、RAT情報を端末に送信する前にRRHの電源状態を確認するステップをさらに有し、電源状態は、スイッチオン又はスイッチオフであり、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するエンティティ又はRRHから確認されてもよい。
【0019】
RAT情報は、RRHがサポートするRAT又は周波数帯域に関する情報を、ビットマップ、各RATに予め設定されたビットの組合せ又はARFCN(Absolute Radio Frequency Channel Number)値で表現することができる。
【0020】
電源制御方法は、起床要求メッセージを受信した後に、RRHにマップされた第1BBUに関する情報を取得するステップをさらに有し、第1BBUに関する情報は、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するエンティティから取得されてもよい。
【0021】
電源制御方法は、第1BBUに関する情報を取得した後に、RRHの第1BBUとのマッピング関係を、端末が好むRATをサポートする第2BBUとのマッピング関係に変更するステップを有することができる。
【0022】
変更するステップは、エンティティに、端末が好むRATをサポートするBBUの設定を要求するステップと、エンティティからの第2BBUを指定する応答に基づいて、第2BBUにRRHとの接続を設定することを要求するステップと、第2BBUからRRHとの接続が設定されたことを示す応答メッセージを受信するステップとを有することができる。
【0023】
変更するステップは、エンティティに端末が好むRATをサポートするBBUの設定を要求するステップと、エンティティの指示に応じて第1BBUと第2BBUとの話し合い過程が完了すると、第1BBUから、第2BBUとRRHとの接続が設定されたことを示す応答メッセージを受信するステップとを有することができる。
【0024】
変更するステップは、エンティティに、端末が好むRATをサポートするBBUの設定を要求するステップと、エンティティと第2BBUとの話し合い過程が完了すると、エンティティから、第2BBUとRRHとの接続が設定されたことを示す応答メッセージを受信するステップとを有することができる。
【0025】
変更するステップは、第1BBUに、端末が好むRATをサポートするBBUの設定を要求するステップと、第1BBUの要求に応じて第1BBU、第2BBU及びエンティティ間の話し合い過程が完了すると、第1BBUから、第2BBUとRRHとの接続が設定されたことを示す応答メッセージを受信するステップとを有することができる。
【0026】
エンティティは、RRHとBBUとのマッピング関係に関する情報を管理するサーバー又はアクセスゲートウェイ(Access GateWay:A−GW)であってもよい。
【0027】
上記の技術的課題を解決するためのBBUのRRH電源制御方法は、端末から受信された第1RRHに対する測定報告メッセージ(measurement report message)に基づいて、第1RRHの電源状態をスイッチオフ(switched off)に設定することを決定するステップと、第1RRHの電源状態をスイッチオフに設定することを知らせるRRH状態変更要求メッセージ(RRH status change request message)を、第1RRHに接続されたBBUに送信するステップ、第1RRHに接続された全てのBBUからRRH状態変更要求を承認するRRH状態変更応答メッセージが受信される場合、BBUに、RRHスイッチングを指示するRRH状態変更命令メッセージ(RRH status change command message)を送信するステップと、BBUのRRHスイッチングが全て完了すると、第1RRHとのマッピング関係を第2RRHに変更するRRHスイッチングを行うステップと、第1RRHの電源状態をスイッチオフに設定するステップとを有する。
【0028】
電源制御方法は、第1RRHに接続されたBBUのうち一つ以上からRRH状態変更要求を拒否するRRH状態変更失敗メッセージを受信する場合、RRHの電源制御過程を中断するステップをさらに有することができる。
【0029】
RRH状態変更命令メッセージは、第1RRHに接続されたBBUのうちいずれか一つをコモン(common)BBUとして指定する指示子を含み、コモンBBUは、第1RRHがスイッチオフ状態であっても、第1RRHに接続されて通信を行うことができる。
【0030】
RRHスイッチングを行うステップは、BBUからRRH状態変更命令メッセージに応答してRRH状態変更命令確認メッセージ(RRH status change command Ackmessage)が受信されることにより、RRHスイッチングの完了を判断することができる。
【0031】
設定するステップは、第1RRHの送信モード及び受信モードのうち少なくとも一つをスイッチオフし、第1RRHがサポートするキャリア及びRATの一部又は全部をそれぞれスイッチオフすることができる。
【0032】
決定するステップは、測定報告メッセージから第1RRHの負荷状態に関する情報、第1RRHが受ける干渉に関する情報、及び第1RRHが発生させる干渉に関する情報のうち少なくとも一つを用いてスイッチオフを決定することができる。
【実施例】
【0033】
本発明で使われる用語は、本発明における機能を考慮するとともに、可能な限り、現在広く使われている一般的な用語を選択したが、これは、当該分野に従事する技術者の意図、判例、又は新しい技術の出現などによって変更してもよい。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その詳細な意味は該当する発明の説明部分で説明するものとする。したがって、本発明で使われる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持つ意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義しなければならない。
【0034】
以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合しない形態で実施してもよい。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、別の実施例に含まれてもよく、又は別の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えられてもよい。
【0035】
図面に関する説明で、本発明の要旨を曖昧にさせる手続き又は段階などは説明を省き、当業者のレベルで理解可能な手続き又は段階も説明しないものとする。
【0036】
明細書全体を通じて、ある部分がある構成要素を「含む(又は、備える或いは有する)」としたとき、これは、特別な記載がない限り、他の構成要素を除外する意味ではなく、他の構成要素をさらに含むということを意味する。また、明細書全体を通じて、ある構成が他の構成に「接続」されるとしたとき、これは、物理的接続の他、電気的接続をも含むことができ、さらには論理的な接続関係にあることを意味してもよい。また、明細書に記載された「…部」,「…器(機)」,「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの結合によって実現することができる。また、「一つ(a又はan)」,「1つ(one)」、「前記(the)」及び類似する関連語は、本発明を記述する文脈において(特に、添付する請求項の文脈において)、本明細書で別に指示されたり文脈によって明らかに反駁されない限り、単数及び複数の両方を含む意味で使われる。
【0037】
本明細書では本発明の実施例を基地局と移動局との間のデータ送受信関係を中心に説明している。ここで、基地局は、移動局と直接的に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で基地局によって行われると説明された特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)によって行われてもよい。
【0038】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)で構成されるネットワークにおいて移動局との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外のネットワークノードで行うことができる。ここで、「基地局」は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、発展した基地局(Advanced Base Station:ABS)又はアクセスポイント(access point)などの用語に代替してもよい。
【0039】
また、「移動局(Mobile Station:MS)」は、UE(User Equipment)、SS(Subscriber Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、発展した移動端末(Advanced Mobile Station:AMS)又は端末(Terminal)などの用語に代替してもよい。特に、本発明では、移動局がM2M機器と同じ意味で使われてもよい。
【0040】
また、送信端は、データサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードを意味し、受信端は、データサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードを意味する。したがって、上りリンクでは移動局が送信端となり、基地局が受信端となり得る。同様に、下りリンクでは移動局が受信端となり、基地局が送信端となり得る。
【0041】
本発明の実施例は、無線アクセスシステムであるIEEE 802.xxシステム、3GPPシステム、3GPP LTEシステム及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示されている標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の実施例において、説明を省略した自明な段階又は部分は、上記の文書を参照して説明することができる。
【0042】
また、本文書で開示している用語はいずれも、上記の標準文書に基づいて説明することができる。特に、本発明の実施例は、IEEE 802.16システムの標準文書であるP802.16e−2004、P802.16e−2005、P802.16.1、P802.16p及びP802.16.1bの一つ以上によって裏付けることができる。
【0043】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのものであり、本発明が実施され得る唯一の実施の形態を示すためのものではない。
【0044】
また、本発明の実施例で使われる特定の用語は、本発明の理解を助けるために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
【0045】
1. 異種ネットワーク環境
図1は、本発明に係る異種ネットワーク環境を示す図である。
【0046】
次世代移動通信では、マルチメディアなどのデータサービスをより安定的に保障するために、マクロセルベースの同種ネットワークに低電力/近距離通信のためのスモールセル(例えば、ピコセル又はフェムトセル)が混在する階層的セル構造或いは異種セル構造に関する関心が高まっている。これは、マクロセルの基地局の追加設置が、それによるシステム性能の向上に比べて費用及び複雑度の増加の側面において効率的でないためである。
【0047】
次世代通信網で考慮される異種ネットワークの構造は、図1に示す形態とすることができる。一つのマクロセル内に複数のスモールセルが共存し、各スモールセル基地局は、セル指定(cell coordination)方式によって割り当てられたリソースで端末にサービスを提供する。上述した異種ネットワーク環境を実現するための核心技術の一つとして、RRH(Remote Radio Head)とBBU(BaseBand Unit)との分離具現を挙げることができる。
【0048】
2. RRHとBBUとが分離されるクラウドRAN環境
図2は、本発明の一実施例に係るクラウド(Cloud)無線アクセスネットワーク(Radio Acess Network)(C−RAN)環境を示す図である。クラウドRAN環境は、複数のRRH(200a,200b)と、ソフトウェアベースの仮想BBUプール(Virtual BBU Pool)350a,350b又は仮想基地局(Virtual Base Station:VBS)と、これを制御する接続制御/リソース管理/認証サーバーなどで構成することができる。クラウドRAN環境ではコアネットワークの要素が開放型IPネットワークに変化することから、クラウドRANの様々な要素はコアネットワークの要素と有機的な関係で直接連動する。
【0049】
一方、クラウドRAN環境の一例として、上述したようにRRH(200a,200b)及びBBU(300a,300b)を分離して具現することができ、RRH及びBBUの分離によって、下記のような特徴を有するクラウドRAN環境を作ることができる。
【0050】
第一に、仮想BBUプール350a,350bが存在して複数のBBU(300a,300b)を含み、仮想BBUプール350a,350bはアクセスゲートウェイ(Access GW)250a,250bを介して、多重無線アクセス方式(Multi Radio Access Technology:Multi−RAT)をサポートするSAS(Shared Antenna System)RRH(200a,200b)と関連付けられる構造を有する。仮想BBUプール350a,350bは、様々な無線アクセス技術をサポートする複数のBBU(300a,300b)を含み、一つのRRH(200a,200b)は一つ以上のBBU(300a,300b)と関連付けられ、逆に、一つのBBU(300a,300b)は一つ以上のRRH(200a,200b)と関連付けられ得る。仮想BBUプール350a,350b内のBBU(300a,300b)は、RRH(200a,200b)と理想的/非理想的バックホール(Ideal/non−Ideal Backhaul)で接続され、一つの仮想BBUプール350aは他の仮想BBUプール350bとX2インターフェース又はX2に類似したインターフェースを介して接続され得る。
【0051】
第二に、仮想BBUプール350a,350b内のRRH(200a,200b)はいずれも同じ仮想セルID(Virtual Cell ID)を有し、仮想BBUプール350a,350b内の全BBU(300a,300b)と全RRH(200a,200b)とが理想的バックホールで接続され、RRH(200a,200b)は自身と関連付けられているBBU(300a,300b)から制御を受ける。
【0052】
第三に、下りリンク同期化のために用いられる同期信号(Sync Signal)はそれぞれのRRH(200a,200b)によって送信され、同期信号には、RRH(200a,200b)の属した仮想BBUプール350a,350bを代表し得る仮想セルIDの他、各RRH(200a,200b)を区別し得るRRH IDが含まれてもよい。
【0053】
第四に、各RRH(200a,200b)は、単純なアンテナを仮定し、L1/L2/L3の階層処理過程(Layer Processing)は、仮想BBUプール350a,350b内に存在するBBU(300a,300b)でなされる。また、RRH(200a,200b)はSASの属性を有し、これは、RRH(200a,200b)が自身の所属を、仮想BBUプール350a,350b内の一つのBBUから他のBBUに変更可能であることを意味する。すなわち、RRH(200a,200b)の時変的な所属は、BBU(300a,300b)の状況(例えば、BBUの負荷(Load)、使用可能なリソース(Resource)状況など)によって一つのBBUから他のBBUに変更されてもよい。
【0054】
従来、物理的なセルが存在し、ユーザがセルに接続してサービス提供を受ける形態であった。しかし、上述したように、RRHとBBUとが分離して具現される場合、ネットワークがユーザ単位で最適の通信環境を提供できる領域(zone)を構成し、領域ベースのサービスを提供することができる。
【0055】
3. RRHの電源管理方法(スイッチオン)
上述の異種ネットワーク環境において状況によってスモールセルの電源を効率的につけたり(オン(on))消したり(オフ(off))する方法の導入が要求される。これは、スモールセルの電力消費を減らしたり、スモールセル同士の干渉を除去するためである。スモールセルの電源をオン/オフすることは、下りリンク(DL)又は上りリンク(UL)のいずれか一方を活性化/非活性化することを意味してもよく、下りリンク/上りリンクの両方を活性化/非活性化することを意味してもよい。
【0056】
以下、本発明の様々な実施例を挙げて、スモールセルを形成するRRHの電源をオン/オフする方法について説明する。まず、スイッチオフ(switched−off)されたRRHを再び活性化(reactivate)するための方法として、下りリンク信号に基づく電源管理方法及び上りリンク信号に基づく電源管理方法を説明する。本発明は、SAS RRHによる実施例を挙げて説明する以下の内容に限定されるものではなく、一般的な異種ネットワーク環境にも適用可能である。
【0057】
一方、特定のBBUとマップされたRRHは、スイッチオフ状態であっても一定の間隔で起床してDL信号を送信したりUL信号を受信することができる。これは、ネットワークで端末がスイッチオフ状態のRRHに隣接して位置している場合、スイッチオフ状態のRRHをスイッチオン状態に切り替えるためには、端末は、RRHの存在するか否かを把握しなければならないためである。スイッチオフされたRRHは一つ以上のBBUにマップされてもよく、このようなRRHとBBUとのマッピング関係は、RRH特定的(RRH−specific)であってもよい。例えば、スイッチオフされたRRHが多重RAT(Multi Radio Access Technology:Multi−RAT)をサポートする場合に、RRHはMulti−RAT BBUにマップされてもよい。又は、LTE(Long Term Evolution)及びWi−Fi(Wireless Fidelity)を同時にサポートするRRHがスイッチオフされた場合、RRHは、LTEをサポートするBBU及びWi−FiをサポートするBBUのそれぞれに同時に接続されてもよい。
【0058】
以下、図3乃至図9では、下りリンク信号に基づいて、スイッチオフ状態のRRHの電源をつける方法を説明する。続いて、図10では、上りリンク信号に基づいて、RRHの電源をつける方法を説明する。
【0059】
図3は、本発明の一実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。
【0060】
まず、端末がスイッチオフされたRRHからDL信号(例えば、DL制御信号、参照信号、ディスカバリ信号など)を受信し、受信したDL信号の強度を測定する。このとき、DL信号は、RRHを識別するための識別子(RRH ID)を用いて構成されてもよく、一つ以上のRRHと接続された共用BBU(common BBU)がある場合には、共用BBUを示す識別子(BBU ID)を用いて構成されてもよい。また、マルチRAT(multi−RAT)をサポートするRRHがスイッチオフ状態である場合、DL信号は、RRHがサポートするRATのいずれか一つによって送信されてもよい。
【0061】
端末は、受信されたDL信号の強度があらかじめ定義された閾値以上である場合、端末自身のサービングRRH(serving RRH)を介してサービングBBU(serving BBU)に測定報告メッセージ(measurement report message)を送信することができる。測定報告メッセージは、特定RRHの信号強度が閾値以上と測定されたことを示すメッセージであってもよく、例えば、測定報告イベント3A(measurement report event 3A)などを示すことができる。又は、端末は、受信したDL信号の強度をあらかじめ定義された周期によって周期的に測定することもできる。この場合、端末は、周期的に測定された結果を報告するための測定報告メッセージを、サービングRRHを介してサービングBBUに周期的に送信することができる。
【0062】
BBUが端末から報告メッセージを受信すると(S310)、BBUは、スイッチオフされたRRHがサポートするRAT情報を取得する(S320)。RAT情報は、RRHがサポートする一つ以上のRATの種類に関する情報を意味し、特定サーバー、エンティティ(entity)、又はアクセスゲートウェイ(Access GateWay:A−GW)によって管理され得る。
【0063】
BBUは、RRHのRAT情報を取得するためのRRH情報要求メッセージ(RRH information request message)を、上述したサーバー、エンティティ、A−GWなどに送信することができる。RRH情報要求メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、要求するRRHの情報(例えば、RRHがサポートするmulti−RATに関する情報、RRHの周波数情報、RRHのアンテナ数、RRHのアンテナチェーン(chain)数など)、BBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW IP”のうち少なくとも一つのフィールドを含むことができるが、このような構成に限定されるものではない。BBUは、このようなRRH情報要求メッセージを用いて一つ以上のRRHに関するRAT情報を要求することができる。
【0064】
上述したRRH情報要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GWは、BBUに、BBUが要求した情報を含むRRH情報応答メッセージ(RRH information response message)を送信する。RRH情報応答メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、BBUが要求したRRH情報、BBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW IP”のうち少なくとも一つのフィールドを含むことができる。BBUは上記RRH情報応答メッセージを、BBUとエンティティ/サーバー/A−GWとの間に定義されたインターフェースを介して受信することができる。このインターフェースは、X2インターフェース又はX2と類似の(X2 like)インターフェースであってもよい。
【0065】
上述した実施例とは違い、段階S320でBBUは、測定報告メッセージが関連しているRRHにRAT情報を直接問い合わせてもよい。すなわち、BBUは端末の感知したRRHにRRH情報要求メッセージを送信し、RRHからRRH情報応答メッセージを受信することもできる。本実施例で、BBUは、BBUとRRHとの間にあらかじめ定義されたインターフェースを介してRAT情報を要求して取得することができる。
【0066】
RRHのRAT情報を取得したBBUは、RRHの電源状態(power status)を確認する(S330)。すなわち、BBUは、RRHがスイッチオン(switched−on)状態かスイッチオフ状態かを確認することができる。BBUが端末にRAT情報を送信する場合、端末はRRHの電源状態を知っていない。このため、BBUは、特定の端末がRRHとの接続を活性化/変更する過程の前にRRHの電源状態を確認してもよい。
【0067】
BBUは、RRHの状態を管理するサーバー/エンティティ/A−GWに、RRHの状態情報を要求することができる。BBUはRRH状態要求メッセージ(RRH status request message)を送信し、RRHの状態を確認することができる。RRH状態要求メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW IP”のうち少なくとも一つのフィールドを含むことができる。このような要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GWは、BBUが要求したRRHの状態情報を含むRRH状態応答メッセージ(RRH status response message)を送信することができる。これによって、BBUは、RRHの電源状態(スイッチオン/オフ状態)を確認し、RRHを起床させる(wake up)過程が必要であるかを判断することができる。
【0068】
又は、BBUは、電源状態を確認する対象であるRRHに電源状態を直接要求してもよい。すなわち、サーバー/エンティティ/A−GWがRRH状態に関する情報を管理しない場合、BBUはサーバー/エンティティ/A−GWを介してRRHにRRH状態要求メッセージを伝達し、電源状態を確認することもできる。また、BBUは、サーバー/エンティティ/A−GWを介さないでRRHとRRH状態要求/応答メッセージを直接授受してもよい。
【0069】
スイッチオフされたRRHのRAT情報を取得したBBUは、端末にRAT情報を送信する(S340)。BBUは、スイッチオフされたRRHのRAT情報を知らせるDL信号を生成し、スイッチオフ/オン状態のRRHを介して端末に送信することができる。BBUはRAT情報を送信するために、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal)/CRS(Common or Cell specific Reference Signal)、R−CRS in NCT(New Carrier Type)、又は新しいディスカバリ信号(new discovery signal)などをDL信号として使用することができる。RRHのRAT情報を含むDL信号は、multi−RAT又はsingle−RATを用いて端末に送信することができる。single−RATを用いて送信する場合、multi−RATの場合に比べて電力消費の側面で効率的である。
【0070】
一方、BBUが端末に送信するDL信号は、RRHに関する様々な情報を含むことができる。例えば、DL信号は、RRHに関するRAT情報として、RRHがサポートするmulti−RATに関する情報、RRHがサポートする周波数情報、RRHのアンテナ数、RRHのアンテナチェーン数に関する情報のうち一つ以上を含むことができる。
【0071】
さらに、BBUが端末に送信するDL信号は、段階S330でBBUが確認したRRHの電源状態情報を含むこともできる。すなわち、DL信号は、スイッチオン/オフ指示子(switch on/off indicator)を含むことができる。又は、BBUは、スイッチオンである場合とスイッチオフである場合に異なるDL信号を設計して端末に送信することもできる。これによって、端末は、BBUから受信したDL信号から、RRHのRAT情報と共にRRHの電源状態を確認することができる。
【0072】
BBUは段階S340でRAT情報を送信するためのDL信号を様々な形態で構成してもよい。例えば、DL信号は、RAT情報をビットマップで構成してもよく、あらかじめ定義されたビットを用いて構成してもよい。また、BBUはDL信号を用いて、RRHがサポートする周波数又はキャリアのARFCN(Absolute Radio−Frequency Channel Number)を知らせることもできる。DL信号を構成する実施例については、図7及び図8で具体的に説明する。
【0073】
段階S340で送信されたRAT情報を受信した端末は、RRHがサポートするRATに関する情報を確認することができる。続いて、端末は、スイッチオフされたRRHを起床させるようにサービングBBUに要求し、BBUは、このような起床要求メッセージ(wake−up request message)を受信する(S350)。
【0074】
端末は起床要求メッセージを用いて、RRHがサポートするRATのうち、端末自身が好むRATに関する情報をRRH IDと併せてBBUに送信することができる。又は、端末は、RRHがサポートするRATのうち、端末がサポート可能なRATに関する情報を起床要求メッセージに含めてBBUに送信してもよい。
【0075】
端末から起床要求メッセージを受信したサービングBBUは、スイッチオフされたRRHがいずれのBBUに接続されているかを知る必要がある。このため、サービングBBUは、スイッチオフされたRRHとBBUとのマッピング関係を確認する(S360)。端末のサービングBBUはサーバー/エンティティ/A−GWに、BBU−RRH間のマッピング関係を確認するマッピングテーブル要求メッセージ(mapping table request message)を送信することができる。マッピングテーブル要求メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、RRH周波数、サービングBBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW IP”のうち少なくとも一つのフィールドを含むことができる。
【0076】
マッピングテーブル要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GWは、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのBBU IDをサービングBBUに知らせることができる。この情報をマッピングテーブル応答メッセージ(mapping table response message)でサービングBBUに送信することができる。マッピングテーブル応答メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、RRH周波数、マップされたBBU ID、サービングBBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW IP”のうち少なくとも一つのフィールドを含むことができる。マッピング関係に関する情報を受信したサービングBBUは、スイッチオフされたRRHの電源をつけ、RATを設定する過程でいずれのBBUと話し合う(coordinate)べきかが分かる。
【0077】
続いて、BBUは、スイッチオフ状態のRRHの電源状態をスイッチオンにさせる(S370)。BBUは、RRHの電源をつけ、RRHのRATを設定することができる。これで、端末はスイッチオンされたRRHに接続して通信を行うことができる。一方、BBUがRRHの電源をつける過程は様々な順序及び形態で実現され得るが、その具体的な実施例は図9で説明する。
【0078】
図4は、本発明の一実施例に係るRRH情報取得方法を説明するフローチャートである。
【0079】
図3で説明したように、BBU 300は端末100から、RRH 200からのDL信号が閾値以上の強度で受信されたことを知らせる測定報告メッセージを受信する(S410)。続いて、BBU 300は、RRH 200のRAT情報を管理するエンティティ250にRRH情報要求メッセージを送信する(S420)。BBU 300は、RRH情報要求メッセージに対する応答として、エンティティ250からRRH情報応答メッセージを受信する(S430)。これによって、BBU 300は、端末100から報告された、RRH 200がサポートするRATに関する情報を取得することができる。
【0080】
図5は、本発明の他の実施例に係るRRH情報取得方法を説明するフローチャートである。
【0081】
図4で説明した実施例とは違い、図5では、BBU 300がRRHにRAT情報を直接問い合わせる実施例を説明する。まず、BBU 300は端末100から、サービングRRHであるRRH #0(210)を介してRRH #1(220)に関する測定報告メッセージを受信する(S510)。測定報告メッセージを受信したBBU 300は、サーバー/エンティティ/A−GWではなく、RRH #1(220)にRAT情報を直接問い合わせる。すなわち、BBU 300はRRH #1(220)にRRH情報要求メッセージを送信し(S520)、RRH #1(220)からRRH情報応答メッセージを受信する(S530)。
【0082】
図6は、本発明の一実施例に係るRRH状態確認方法を説明するフローチャートである。
【0083】
まず、端末100のサービングBBUであるBBU #0(310)は、端末100からRRH #1(220)に関する測定報告メッセージを受信する(S610)。サービングRRHであるRRH #0(210)を介して測定報告メッセージを受信したBBU #0(310)は、RRH #1(220)の電源状態に関する情報を確認することができる。このとき、RRH #1(220)がマルチRATをサポートする場合、BBU #0(310)は、RRH #1(220)がサポートするそれぞれのRATの電源状態に関する情報を、端末100から取得することができる。
【0084】
Aで表した実施例をまず説明すると、BBU #0(310)は、サーバー/エンティティ/A−GW(250)にRRH #1(220)の電源状態(すなわち、スイッチオン又はスイッチオフ状態)を問い合わせることができる。すなわち、BBU #0(310)は、RRH #1(220)に関するRRH状態要求メッセージをサーバー/エンティティ/A−GW(250)に送信し(S620)、その応答としてRRH状態応答メッセージを受信する(S630)。これによって、BBU #0(310)は、RRH #1(220)がスイッチオン/オフのいずれの状態であるかを確認することができる。
【0085】
Bで表した実施例を説明すると、BBU #0(310)は、サーバー/エンティティ/A−GW(250)を介してRRH #1(220)に電源状態を問い合わせることもできる。すなわち、サーバー/エンティティ/A−GW(250)がRRHの電源状態を管理しない場合、RRH状態要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW(250)はRRH #1(220)に当該メッセージを伝達する(S640,S650)。すると、RRH #1(220)はRRH状態応答メッセージをサーバー/エンティティ/A−GW(250)に送信し(S660)、RRH状態応答メッセージはBBU #0(310)に伝達される(S670)。
【0086】
図示の実施例と違い、BBU #0(310)がRRH #1(220)に電源状態を直接問い合わせてもよい。すなわち、BBU #0(310)はRRH #1(220)にRRH状態要求メッセージを送信し、RRH状態応答メッセージを受信して、RRH #1(220)がスイッチオン/オフ状態のいずれの状態であるかを確認することができる。
【0087】
以上ではBBUがRRH情報を取得する過程とRRHの電源状態を確認する過程とを区分して説明したが、これは説明の便宜のための例示に過ぎず、BBUがRRHの情報を取得する過程とRRHの電源状態を確認する過程を単一の過程によって同時に行うことができる。
【0088】
図7及び図8は、本発明の一実施例に係るRRHのRAT情報送信方法を説明するフローチャートである。
【0089】
端末から測定報告メッセージを受信し、RRHの電源状態を確認したサービングBBUは、RRHがサポートするRAT情報を端末に送信する。上述したように、BBUがRAT情報を送信するためのDL信号は、様々な形態で構成することができる。
【0090】
図7(a)に示す実施例によれば、BBUは、スイッチオフされたRRHがサポートするmulti−RAT又はmulti−キャリアに関する情報をビットマップで構成してDL信号を生成し送信することができる。BBUは、それぞれのmulti−RAT(又は、multi−キャリア)関連フィールドをあらかじめ定義してDL信号を生成することができる。例えば、BBUは、RRHがサポートし得るRAT(又はキャリア)に対応するフィールドのビットを‘1’に、RRHがサポートし得ないRAT(又はキャリア)に対応するフィールドのビットを‘0’にすることができる。BBUは、図7(a)に示すようにDL信号を構成することによって、スイッチオフされたRRHがLTE及びWi−Fiをサポートし、HSPAはサポートしないことを示すことができる。
【0091】
図7(b)に示す実施例で、BBUは、E−UTRA動作帯域(Operating Band)の周波数帯域をビットマップで構成することができる。BBUは、図7(b)のビットマップをDL信号に含めて送信することによって、図8に示す3GPP TS 36.101テーブルのように具現された周波数帯域をRRHがサポートするか否かを知らせることができる。
【0092】
更に他の実施例によれば、BBUは、スイッチオフされたRRHがサポートするmulti−RAT又はmulti−キャリアに関する情報を、それぞれのRAT(又はキャリア)を示すビットで生成してDL信号を構成することもできる。例えば、それぞれのRAT(又はキャリア)を示すビットを{LTE:0x0000、HSPA:0x0001、Wi−Fi:0x0010、…}のようにあらかじめ定義してもよい。BBUは、あらかじめ定義されたビットを含むDL信号を用いてRRHのRAT情報を送信することができる。
【0093】
BBUは、RRHのRAT情報を示すビットとRRHのRRH IDを示すビットを用いて新しくDL信号を構成してもよい。又は、BBUは、従来に使われたDL信号のMIB(Master Information Block)又はSIB(System Information Block)に新しいフィールドを追加してRRHのRAT情報を知らせてもよい。
【0094】
更に他の実施例によれば、BBUは、RRHがサポートするmulti−キャリアのARFCN(Absolute Radio−Frequency Channel Number)値を知らせてもよい。すなわち、BBUは、RRHがサポートし得るmulti−キャリアに関する情報をARFCN−ValueEUTRA値で知らせることもできる。例えば、RRHのサポートするキャリア情報を含むDL信号を{carrier #0:ARFCN−ValueEUTRA,carrier #1:ARFCN−ValueEUTRA,…}のように構成してもよい。
【0095】
図9は、本発明の一実施例に係るRRH電源制御方法及びRAT設定方法を説明するフローチャートである。図3で説明したように、BBUは様々な方法でRRHの電源をつけ、RATを設定することができる。図9では、図3における説明と重複する部分については具体的な説明を省略する。
【0096】
図9に示す実施例で、端末100は、サービングRRHであるRRH #0(210)を介してサービングBBUであるBBU #0(310)と通信を行う。BBU #1(320)に接続されたRRH #1(220)はmulti−RATをサポートし、スイッチオフ状態である。RRH #1(220)は端末100に閾値以上の強度でDL信号を送信する。以下、端末100から測定報告メッセージを受信したBBU #0(310)が、RRH #1(220)の電源をつけ、BBU #2(330)を介して、RRH #1(220)のサポートするRATを設定する過程を説明する。BBU #0(310)、BBU #1(320)、BBU #2(330)は、説明の便宜のために別個のものとして示されているが、同一のBBUであってもよい。
【0097】
BBU #0(310)と通信を行う端末100は、スイッチオフされたRRH #1(220)の下りリンク信号を感知し、RRH #0(210)を介してBBU #0(310)に測定報告信号を送信する(S910)。便宜のために図9では省略されているが、BBU #0(310)は、図3で説明したS320乃至S350過程を行う。起床要求メッセージを受信したBBU #0(310)はA−GW(255)に、RRH #1(220)にいずれのBBUがマップされているかを確認するマッピングテーブル要求メッセージを送信する(S920)。A−GW(255)からマッピングテーブル応答メッセージを受信したBBU #0(310)は、RRH #1(220)にBBU #1(320)がマップされていることが分かる(S925)。
【0098】
Aで表した実施例についてまず説明する。BBU #0(310)は、BBUに関する情報を管理するサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)に候補RAT BBU要求メッセージ(Candidate RAT BBU request message)を送信する(S930)。端末100から受信した起床要求メッセージは、端末100がサポートし、好むRATに関する情報を含んでいるため、BBU #0(310)は、端末100が要求したRATをサポート可能なBBUに関する情報を要求する。
【0099】
候補RAT BBU要求メッセージは、“メッセージタイプ、端末の選好RAT(候補RAT)、端末のC−RNTI、サービングBBU ID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW/MME(GUMMEI、MMEI、MMEGI、MMECなど)ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。候補RAT BBU要求メッセージは、BBU #0(310)とサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)との間のS1インターフェース又はS1と類似の(S1 like)インターフェースを介して送信することができる。
【0100】
候補RAT BBU要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、BBU #0(310)の要求したRATをサポートするBBUを選択し、候補RAT BBU応答メッセージ(Candidate RAT BBU response message)をBBU #0(310)に送信する(S932)。候補RAT BBU応答メッセージは、“メッセージタイプ、候補RATをサポートするBBUのID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME ID及び/又はサービングBBU ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0101】
BBU #0(310)は、候補RAT BBU応答メッセージで指定したBBUであるBBU #2(330)に、BBU−RRHマッピング要求メッセージ(BBU−RRH mapping request message)を送信する(S934)。BBU−RRHマッピング要求メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID及び/又は候補RATをサポートするBBUのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができ、X2インターフェースを介して送信することができる。
【0102】
BBU−RRHマッピング要求メッセージを受信したBBU #2(330)は、BBU #0(310)からRRH #1(220)との接続を要求していることが分かる。BBU #2(330)はRRH #1(220)との接続を決定した場合、BBU #0(310)にBBU−RRHマッピング応答メッセージ(BBU−RRH mapping response message)を送り、RRH #1(220)との接続を行う予定であることを知らせる(S936)。BBU−RRHマッピング応答メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID及び/又は候補RATをサポートするBBUのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0103】
BBU−RRHマッピング応答メッセージを受信したBBU #0(310)は、端末100が感知したRRH #1(220)の電源状態がスイッチオンに変更される予定であり、RRH #1(220)が、端末100の要求したRATをサポートするBBUであるBBU #2(330)と接続されることが分かる。
【0104】
次に、Bで表した実施例を説明する。BBU #0(310)は、BBUに関する情報を管理するサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)に、候補RAT BBU要求メッセージを送信する(S940)。本実施例における候補RAT BBU要求メッセージは、“メッセージタイプ、端末の選好RAT(候補RAT)、端末のC−RNTI、サービングBBU ID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME(GUMMEI、MMEI、MMEGI、MMECなど)ID、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID及び/又はスイッチオフされたRRHのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0105】
候補RAT BBU要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、BBU #0(310)が要求したRATをサポートするBBU(BBU #2(330))を選択し、候補RAT BBU応答メッセージをRRH #1(220)とマップされているBBU #1(320)に送信する(S942)。候補RAT BBU応答メッセージは、“メッセージタイプ、候補RATをサポートするBBUのID、サービングBBU ID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME ID、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID及び/又はスイッチオフRRH ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0106】
候補RAT BBU応答メッセージを受信したBBU #1(320)は、端末100の要求したRATをサポートするBBU #2(330)がRRH #1(220)とのマッピング関係を形成し得るようにBBU #2(330)と通信を行う。すなわち、BBU #1(320)はBBU #2(330)にBBU−RRHマッピング要求メッセージを送信する(S944)。BBU−RRHマッピング要求メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID、候補RATをサポートするBBUのID及び/又はスイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0107】
BBU #2(330)はRRH #1(220)との接続を決定した場合、BBU #1(320)にBBU−RRHマッピング応答メッセージを送信する(S946)。BBU−RRHマッピング応答メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID、候補RATをサポートするBBUのID及び/又はスイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0108】
BBU−RRHマッピング応答メッセージを受信したBBU #1(320)は、端末100のサービングBBUであるBBU #0(310)に、BBU−RRHマッピング応答メッセージを伝達する(S948)。BBU−RRHマッピング応答メッセージを受信したBBU #0(310)は、端末100が感知したRRH #1(220)の電源状態がスイッチオンに変更される予定であり、RRH #1(220)が、端末100から要求されたRATをサポートするBBUであるBBU #2(330)と接続されることが分かる。
【0109】
次に、Cで表した実施例を説明する。BBU #0(310)は、BBUに関する情報を管理するサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)に、候補RAT BBU要求メッセージを送信する(S950)。本実施例における候補RAT BBU要求メッセージは、“メッセージタイプ、端末の選好RAT(候補RAT)、端末のC−RNTI、サービングBBU ID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME(GUMMEI、MMEI、MMEGI、MMECなど)ID、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID及び/又はスイッチオフされたRRHのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0110】
候補RAT BBU要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、BBU #0(310)が要求したRATをサポートするBBU(BBU #2)を選択する。続いて、サーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、選択したBBU #2(330)にBBU−RRHマッピング要求メッセージを直接送信する(S952)。本実施例でBBU−RRHマッピング要求メッセージは、“メッセージタイプ、候補RATをサポートするBBUのID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME ID、スイッチオフされたRRHのID及び/又はサービングBBU ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0111】
BBU−RRHマッピング要求メッセージを受信したBBU #2(330)は、RRH #1(220)に接続すると決定した場合、サーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)にBBU−RRHマッピング応答メッセージを送信する(S954)。BBU−RRHマッピング応答メッセージは、“メッセージタイプ、スイッチオフされたRRHのID、サービングBBU ID、候補RATをサポートするBBUのID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW/MME ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0112】
BBU−RRHマッピング応答メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、BBU−RRHマッピング応答メッセージをBBU #0(310)に伝達する(S956)。これによって、BBU #0(310)は、端末100が感知したRRH #1(220)の電源状態がスイッチオンに変更される予定であり、RRH #1(220)が端末100から要求されたRATをサポートするBBUであるBBU #2(330)と接続されることが分かる。
【0113】
最後に、Dで表した実施例を説明する。端末100がスイッチオフされたRRH #1(220)から下りリンク信号を受信する場合、端末100のサービングRRHであるRRH #0(210)とRRH #1(220)とは互いに隣接していてもよい。このため、RRH #0(210)とマップされたBBU #0(310)は、RRH #1(220)の情報をあらかじめ知っていてもよい。さらに、BBU #0(310)は、RRH #1(220)とマップされたBBUであるBBU #1(320)に関する情報も知っていてもよい。これらの情報は、RRH #0(210)の隣り合うRRHに関する情報を収集する過程によって取得してもよく、RRH #1(220)の送信する情報から取得してもよい。
【0114】
本実施例で、BBU #0(310)は、スイッチオフされたRRH #1(220)に接続されたBBU #1(320)に、候補RAT BBU要求メッセージを送信する(S960)。本実施例で候補RAT BBU要求メッセージは、“メッセージタイプ、端末の選好RAT(候補RAT)、端末のC−RNTI、サービングBBU ID、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID、スイッチオフされたRRHのID及び/又はサーバー/エンティティ/A−GW/MME ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0115】
BBU #1(320)は、受信した候補RAT BBU要求メッセージを、BBUに関する情報を管理するサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)に伝達する(S962)。
【0116】
候補RAT BBU要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW/MME(250)は、BBU #0(310)が要求したRATをサポートするBBU(BBU #2(330))を選択し、候補RAT BBU応答メッセージをRRH #1(220)とマップされているBBU #1(320)に送信する(S964)。候補RAT BBU応答メッセージは、“メッセージタイプ、候補RATをサポートするBBUのID、サーバー/エンティティ/A−GW/MME ID、スイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID及び/又はスイッチオフRRH ID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0117】
候補RAT BBU応答メッセージを受信したBBU #1(320)は、RRH #1(220)とBBU #2(330)とがマッピング関係を形成し得るようにBBU−RRHマッピング要求メッセージをBBU #2(330)に送る(S966)。BBU #2(330)はそれに応答してBBU−RRHマッピング応答メッセージをBBU #1(320)に送信する(S968)。BBU−RRHマッピング応答メッセージは、“メッセージタイプ、RRH ID、サービングBBU ID、候補RATをサポートするBBUのID及び/又はスイッチオフされたRRHに接続されたBBUのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0118】
BBU−RRHマッピング応答メッセージを受信したBBU #1(320)は、RRH #1(220)とBBU #2(330)とがマップされることが分かり、BBU−RRHマッピング応答メッセージをBBU #0(310)に伝達する(S970)。これによって、BBU #0(310)は、端末100が感知したRRH #1(220)の電源状態がスイッチオンに変更され、RRH #1(220)が端末100から要求されたRATをサポートするBBUであるBBU #2(330)と接続されることが分かる。
【0119】
上述した実施例によって、サービングBBUは、スイッチオフされたRRHをスイッチオン状態に切り替え、RRHのRATを設定することができる。一方、上述した手続は、スイッチオンされた特定のRRHに対するRATを、他のRATに接続する手続として具現することもできる。
【0120】
図10は、本発明の他の実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。図10では、上りリンク信号に基づいてRRHの電源をつける方法について説明する。
【0121】
スイッチオフ状態のRRHが端末からのUL信号に基づいて電源状態をスイッチオンに切り替えるためには、端末のUL信号をモニタリングし続けなければならないが、この場合、スイッチオフ状態を維持する目的の一つである消費電力の低減を達成することができない。そこで、スイッチオフ状態のRRHに対して端末のUL信号を受信する区間をあらかじめ定義することができる。
【0122】
一方、RRHは、端末のUL信号のうちSRS(Sounding Reference Signal)信号又はPRACH(Physical Random Access CHannel)信号に基づいてスイッチオン状態に切り替えることができる(すなわち、電源をつけることができる)。電源をつける信号としてSRS/PRACH信号を使用する場合、RRHは、スイッチオフ状態に進入する前に、周辺のRRHとマップされたBBUから端末のSRS/PRACH設定情報(例えば、SRS周期、SRSリソース、PRACHリソースなど)を取得する。RRHは、受信したSRS/PRACH設定情報に基づいて、端末のUL信号を受信する時間区間を決定することができる(S1010)。
【0123】
次いで、RRHは、決定された時間区間に起床してUL信号を受信する(S1020)。UL信号がトリガー条件を満たす場合(例えば、UL信号強度が閾値以上である場合)、RRHは電源状態をスイッチオンに切り替えることができる(S1030)。
【0124】
図示の実施例と違い、端末からのUL信号を受信する時間区間が、RRHではなく他の主体によって決定されてもよい。例えば、スイッチオフされたRRHに接続されたBBU又はA−GWが、UL信号を受信するための時間区間を決定してもよい。
【0125】
本実施例で、BBU/A−GWは、スイッチオフ状態に進入するRRHの隣接(neighbor)RRHに接続されたBBUに、UL信号情報要求メッセージ(UL signal information request message)を送信することができる。UL信号情報要求メッセージは、“メッセージタイプ、UL信号の種類(SRS/PRACHなど)、隣接RRH ID、RRH周波数、隣接RRHに接続されたBBUのID、スイッチオン/オフを決定する主体(BBU、A−GWなど)のIP及び/又はスイッチオフされたRRHのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0126】
UL信号情報要求メッセージを受信したBBUは、隣接RRHのSRS/PRACH設定情報を収集し、UL信号情報応答メッセージ(UL signal information response message)を用いてBBU/A−GWに送信することができる。UL信号情報応答メッセージは、“メッセージタイプ、UL信号の種類、UL信号の設定値(周期、リソースなど)、隣接RRH ID、RRH周波数、隣接RRHに接続されたBBUのID、スイッチオン/オフ決定する主体(BBU、A−GW)のIP及び/又はスイッチオフされたRRHのID”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0127】
UL信号情報応答メッセージを受信したBBU/A−GWは、スイッチオフ状態に進入するRRHが起床してUL信号を受信すべき時間区間を決定する。続いて、時間区間に関する情報を、スイッチオフ状態に進入するRRHに送信することができる。時間区間に関する情報を受信したRRHは、当該時間区間にのみ起床して端末のUL信号を受信することができる。
【0128】
上記時間区間は、遊休モード(idle mode)で端末が基地局の信号を受信するように定義されたDTX(Discontinuous Transmission)時間と類似に定義することができ、RRHに対してはDRX(Discontinuous Reception)時間と定義することができる。
【0129】
4. RRHの電源管理方法(スイッチオフ)
図11は、本発明の更に他の実施例に係るRRHの電源制御方法を説明するフローチャートである。RRHのスイッチオフは、RRH自体、BBU、A−GWなどによって決定され得るが、図11では、BBUによって決定される実施例について説明する。
【0130】
一方、RRHが一つ以上のBBUとマップされる場合、RRHがスイッチオフされることにより、BBU同士は話し合い過程(coordination procedure)を行わなければならない。このような話し合い過程でBBUは、RRHにマップされた他のBBUが存在するか否か、及び他のBBUのBBU IDに関する情報があらかじめ読み取れる。
【0131】
まず、サービングBBUは端末からRRHを介して測定報告メッセージを受信する(S1110)。BBUは測定報告メッセージから、RRHが送受信する信号の頻度/量、RRHの負荷(load)程度、RRHが他のRRHに及ぼす干渉などに関する情報を取得することができる。
【0132】
サービングBBUは、測定報告メッセージに含まれた様々な情報に基づいて、RRHのスイッチオフトリガー条件(switch off trigger condition)を満たすか否か確認し、トリガー条件を満たす場合、RRHのスイッチオフを決定する(S1120)。例えば、BBUは、RRHが端末と送受信する信号がないか少ない場合、RRHが他のRRHに干渉を与える場合、RRHが受ける干渉が大きい場合、RRHの負荷が少ない場合などを含む様々な場合にスイッチオフトリガー条件が満たされると判断することができる。
【0133】
RRHのスイッチオフが決定されると、サービングBBUは、RRHに接続している他のBBUにスイッチオフを要求するためのメッセージを送信する(S1130)。その後、サービングBBUは、他のBBUからスイッチオフ要求メッセージに対する応答としてスイッチオフ承認メッセージを受信する(S1140)。他の全BBUからスイッチオフ承認メッセージを受信した場合、サービングBBUは、RRHの電源状態をスイッチオフ状態に切り替えるために状態変更メッセージを他のBBUに送信する(S1150)。他のBBUからそれに応答して状態変更確認メッセージを受信すると、サービングBBUは、他のRRHにスイッチングして新しいBBU−RRHマッピング関係を形成する(S1160)。サービングBBUは、RRHに接続された自身を含む全てのBBUが新しい接続関係を形成したため、最後に、RRHに状態切替を指示する(S1170)。これによって、RRHはスイッチオフ状態に進入できる。
【0134】
図12は、本発明の更に他の実施例と関連してRRHによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
【0135】
図12に示す実施例で、BBU #0(310)は、RRH #0(210)及びRRH #1(220)と接続している。端末100は、RRH #0(210)及びRRH #1(220)に関する測定報告メッセージを送信する(S1210、S1215)。端末100から測定報告メッセージを受信したサービングBBUであるBBU #0(310)は、RRH #0(210)及びRRH #1(220)に関する様々な情報を分析し、スイッチオフトリガー条件を満たすか否か確認する。BBU #0(310)は、RRH #1(220)で送受信される信号が少ない場合、RRH #1(220)の負荷が少ない場合、RRH #1(220)による干渉又はRRH #1(220)への干渉が大きい場合などにRRH #1(220)の電源を消すと決定する(S1220)。
【0136】
BBU #0(310)は、RRH #1(220)の電源を消すと決定したことを、RRH #1(220)に接続されているBBUに知らせることができる。このとき、RRH #1(220)に接続されているBBUに関する情報は、A−GWエンティティ250から取得することができる。例えば、BBU #1(320)は、RRH #1(220)に接続されている他のBBUであるBBU #1(320)に、RRH状態変更要求メッセージ(RRH status change request message)を送信する(S1225)。RRH状態変更要求メッセージは、“メッセージタイプ、ソース(source)BBU ID、あて先(destination)BBU ID、スイッチオフするRRHのID及び/又は変更するRRHの電源状態(スイッチオフ)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0137】
RRH状態変更要求メッセージを受信したBBU #1(320)は、BBU #0(310)に、RRH #1(220)の電源を消すか否かを知らせることができる。すなわち、BBU #1(320)がRRH #1(220)を介して通信している端末100の個数が少ない場合、RRH #1(220)に代えて接続可能な他のRRHを介して通信できる場合などにおいてRRH #1(220)の電源を消すことを承認することができる。BBU #1(320)は、RRH #1(220)の電源を消すことを承認するために、RRH状態変更応答メッセージ(RRH status change response message)をBBU #0(310)に送信することができる(S1230)。RRH状態変更応答メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、あて先BBU ID、スイッチオフするRRHのID及び/又は変更するRRHの電源状態”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0138】
一方、いずれか一つのBBUからRRH #1(220)の電源状態変更が不可能であることを知らせるメッセージが受信される場合、BBU #0(310)は、RRH #1(220)のスイッチオフを中断することができる。例えば、特定のBBUからRRH状態変更失敗メッセージ(RRH status change failure message)を受信する場合、BBU #0(310)は、当該BBUがRRH #1(220)との接続関係を維持すべきであることが分かり、RRH #1(220)のスイッチオフを中断することができる。RRH状態変更失敗メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、あて先BBU ID、スイッチオフするRRHのID及び/又はRRH状態変更失敗理由”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0139】
逆に、BBU #0(310)は、RRH #1(220)に接続している全てのBBU(BBU #1(320)を含む)からRRH状態変更応答メッセージを受信する場合、RRH #1(220)の電源状態変更を進行することができる。BBU #0(310)は、RRH #1(220)に接続しているBBUにRRH状態変更命令メッセージ(RRH status change command message)を送信する(S1235)。RRH状態変更命令メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、あて先BBU ID、スイッチオフするRRHのID及び/又は変更するRRHの電源状態(スイッチオフ)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0140】
RRH状態変更命令メッセージを受信したBBUは、RRH #1(220)を介して送信していたベアラー(bearer)又はフロー(flow)を他のRRHを介して送信するためのRRHスイッチング(RRH switching)を行う。各BBUは、同一又は別個のRRHへRRHスイッチングすることができ、一つのRRHを介して送信されていたベアラー/フローが別個のRRHへとスイッチングされてもよい。図12で、BBU #1(320)は、BBU−RRHマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)を介して、RRH #1(220)の代わりに任意のRRH #Xにスイッチングする(S1240)。このようなRRHスイッチング過程では、新しいRRH #Xが既存のRRH #1(220)のカバレッジをカバーできるように、RRH #Xの送信電力を調節する過程が併せて行われてもよい。
【0141】
RRHスイッチングを完了したBBU #1(320)はBBU #0(310)にRRH状態変更命令確認メッセージ(RRH status change command Ack message)を送信する(S1245)。RRH状態変更命令確認メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、あて先BBU ID、スイッチオフするRRHのID及び/又は要求されたRRHの電源状態(スイッチオフ)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0142】
RRH #1(220)に接続されている全てのBBUからRRH状態変更命令確認メッセージを受信したBBU #0(310)は、全てのBBUがRRHスイッチングを完了したことが分かる。続いて、BBU #0(310)は、自身がRRH #1(220)を介して送信していたベアラー/フローを他のRRHを介して送信するためのRRHスイッチング過程を行う。図12で、BBU #0(310)は、新しいRRH #Yにスイッチングする(S1250)。
【0143】
BBU #0(310)は、自身のRRHスイッチング過程を完了した後、RRH #1(220)にRRH状態変更指示メッセージ(RRH status change indicator message)を送信する(S1255)。RRH状態変更指示メッセージは、スイッチオフするRRH #1(220)の送信/受信モードのうちいずれのモードを停止するかを知らせることができ、特定キャリア又は特定RATのうち一部の動作を消す(switch off)かを知らせることもできる。すなわち、BBU #0(310)は、RRH #1(220)の電源状態を、一部の動作に対してのみつけたり消したりすることによって、従来のスモールセルのオン/オフに比べて具体的で動的な操作が可能である。RRH状態変更指示メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、あて先RRH ID、RRH状態(オン/オフ)及び/又は状態変更モジュール(送信、受信、キャリア、RATなど)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0144】
RRH状態変更指示メッセージを受信したRRH #1(220)は、RRH状態変更指示確認メッセージ(RRH status change indicator Ack message)をBBU #0(310)に送信する(S1260)。その後、RRH #1(220)は、BBU #0(310)の要求に応じて一部又は全部のモジュールの電源状態を消すことができる(S1265)。上述したように、RRH #1(220)がスイッチオフ状態であっても、RRH #1(220)は、特定のBBU(予備BBU又はコモン(common)BBU)に接続してDL信号を送信したりUL信号を受信したりすることができる。このような特定のBBUは、RRHとのマッピング関係を維持し、RRHごとに定義されてもよい。同図の実施例で、RRH #1(220)と接続していたBBU #0(310)がRRH #YにRRHスイッチングしても、BBU #0(310)はRRH #1(220)との接続を維持するBBUになり得る。
【0145】
RRH−BBUマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRHの状態(スイッチオフ)をアップデートし、BBUとRRHとの変更されたマッピング関係もアップデートすることができる。
【0146】
図13は、本発明の更に他の実施例と関連してBBUによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
【0147】
図13に示す実施例で、RRH #0(210)がBBU #0(310)と接続される。RRH #0(210)は、一定の時間に自身を介して送受信される信号がない場合、又は自身に接続されたBBUがない場合などにおいて自身の電源を消すことを決定することができる(S1310)。
【0148】
RRH #0(210)が自ら電源を消すことを決定した場合、RRH #0(210)は、RRHとBBUとのマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)に、RRH状態変更要求メッセージ(RRH status change request message)を送信する(S1315)。RRH状態変更要求メッセージは、“メッセージタイプ、スイッチオフするソースRRHのID、変更するRRH状態(スイッチオフ)及び/又はサーバー/エンティティ/A−GWのIP”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0149】
RRH状態変更要求メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRH #0(210)に接続されたBBUであるBBU #0(310)にRRH状態変更要求メッセージを伝達する(S1320)。BBU #0(310)に伝達されるRRH状態変更要求メッセージは、“あて先BBU ID及び/又はRRH common BBU指示子”のフィールドをさらに含むことができる。RRH状態変更要求メッセージは、BBU #0(310)の他、RRH #0(210)がスイッチオフされるときに接続関係を維持するBBU(common BBU)にも送信されてもよい。RRH common BBU指示子を受信したBBUは、RRHのスイッチオフ時にも接続関係を維持するコモンBBUとして指定されたことが分かる。このようなコモンBBUは、サーバー/エンティティ/A−GW(250)によって決定されてもよく、あらかじめ定義されていてもよい。
【0150】
RRH状態変更要求メッセージを受信したBBUは、RRH #0(210)の電源を消すか否かを決定し、消すと決定した場合、サーバー/エンティティ/A−GW(250)にRRH状態変更応答メッセージ(RRH status change response message)を送信する(S1325)。RRH状態変更応答メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、スイッチオフするRRHのID、要求された電源状態、サーバー/エンティティ/A−GWのIP及び/又はRRH common BBU指示子確認(Ack)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0151】
サーバー/エンティティ/A−GW(250)は、全てのBBUからRRH状態変更応答メッセージを受信した場合、RRH #0(210)にRRH状態変更応答メッセージを伝達する(S1330)。RRH #0(210)に伝達するRRH状態変更応答メッセージにはコモンBBUに関する情報がさらに含まれてもよい。その後、RRH状態変更応答メッセージを受信したRRH #0(210)は、電源を消すことに全BBUが同意したことが分かり、コモンBBUに関する情報も取得することができる。
【0152】
一方、一部のBBUがRRHの電源を消すことを所望しない場合もありうる。この場合、該当のBBUはサーバー/エンティティ/A−GW(250)にRRH状態変更失敗メッセージ(RRH status change failure message)を送信する。RRH状態変更失敗メッセージは、“メッセージタイプ、ソースBBU ID、サーバー/エンティティ/A−GW IP、スイッチオフするRRHのID及び/又はRRH状態変更失敗理由”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。RRH状態変更失敗メッセージを受信したサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、受信したメッセージをRRH #0(210)に伝達し、RRH #0(210)は電源を消す過程を中断する。
【0153】
RRHとBBUとのマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRH #0(210)に電源を消すことを様々な方法で指示することができる。
【0154】
Aで表した実施例をまず説明する。サーバー/エンティティ/A−GW(250)はRRH #0(210)にRRH状態変更指示メッセージ(RRH status change indicator message)を送信する(S1335)。RRH状態変更指示メッセージは、スイッチオフするRRH #0(210)の送信/受信モードのうちいずれのモードを消す(switch off)かを知らせることができ、特定のキャリアや特定のRATのうち一部の動作を消す(switch off)かを知らせることができる。RRH状態変更指示メッセージは、“メッセージタイプ、サーバー/エンティティ/A−GW IP、あて先RRH ID、RRH状態(オン/オフ)及び/又は状態変更モジュール(送信、受信、キャリア、RATなど)”のうち少なくとも一つのフィールドで構成することができる。
【0155】
RRH状態変更指示メッセージを受信したRRH #0(210)は、それに応答してRRH状態変更指示確認メッセージ(RRH status change indicator Ack message)を送信する(S1340)。その後、RRH #0(210)は、受信したメッセージの指示に応じて動作の一部又は全部の電源状態をスイッチオフに切り替える(S1365)。
【0156】
次に、Bで表した実施例を説明する。S1335で説明したRRH状態変更指示メッセージをRRH #0(210)に直接送信せずに、RRH #0(210)のコモンBBUであるBBU #0(310)に送信してもよい(S1345)。すると、BBU #0(310)がRRH状態変更指示メッセージをRRH #0(210)に伝達することができる(S1350)。
【0157】
同様に、RRH #0(210)もRRH状態変更指示確認メッセージをBBU #0(310)に送信し(S1355)、BBU #0(310)はRRH状態変更指示確認メッセージをサーバー/エンティティ/A−GW(250)に伝達する(S1360)。その後、RRH #0(210)は、受信したRRH状態変更指示メッセージに応じてスイッチオフ状態に進入する(S1365)。
【0158】
RRH−BBUマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRH #0(210)の状態(スイッチオフ)をアップデートし、BBUとRRHとの変更されたマッピング関係もアップデートすることができる。
【0159】
図14は、本発明の更に他の実施例と関連してA−GWによるRRH電源制御方法を説明するフローチャートである。
【0160】
図14に示す実施例で、RRH #0(210)はBBU #0(310)と接続される。RRHとBBUとのマッピング関係を管理するサーバー/エンティティ/A−GW(250)は、一定の時間にRRH #0(210)とマップされるBBUがない場合、RRH #0(210)の電源を消すことを決定することができる(S1410)。
【0161】
サーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRH #0(210)の電源を消すことを要求するRRH状態変更要求メッセージをBBUに送信し(S1415)、その応答としてBBUからRRH状態変更応答メッセージを受信する(S1420)。この過程で、図13で上述した内容が同様に適用されてもよい。
【0162】
サーバー/エンティティ/A−GW(250)は、全てのBBUからRRH状態変更応答メッセージを受信した場合、RRH #0(210)の電源を消すことを指示することができる。一方、任意のBBUからRRH状態変更失敗メッセージを受信した場合には、サーバー/エンティティ/A−GW(250)は、RRH #0(210)の電源を消す過程を中断するように指示することができる。
【0163】
図14で、RRH #0(210)がスイッチオフ状態に切り替わる一連の過程はA及びBで表示されている。A及びBで表したS1425乃至S1450の過程を、図13のS1335乃至S1360の過程と同一又は類似に適用することができる。その後、RRH #0(210)は、一部又は全部の動作の電源を消し、スイッチオフ状態に進入する(S1455)。
【0164】
5. 装置構成
図15は、本発明の一実施例に係る、端末100、RRH 200及びBBU 300の構成を示すブロック図である。図15では、端末100とRRH 200との1:1通信環境を示しているが、複数の端末とRRHとの間に通信環境を構築してもよい。
【0165】
図15で、端末100は、無線周波数(RF)ユニット110、プロセッサ120、及びメモリ130を備えることができる。従来の基地局150は、送信部212、受信部214、プロセッサ310、及びメモリ320を全て備えるように具現される。一方、一実施例に係るクラウドRAN環境では、従来の基地局150に備えられた構成がRRH 200とBBU 300とに分離して具現される。
【0166】
これによって、単純なアンテナの役割を担うRRH 200は送信部212及び受信部214だけを含む。信号処理、階層処理などを含む通信過程の全般は、BBU 300に含まれたプロセッサ310及びメモリ320によって制御される。また、RRH 200とBBU 300との間には1:1、1:N、M:1、M:N(M、Nは自然数)などの様々な接続関係が形成されてもよい。
【0167】
端末100に備えられたRFユニット110は、送信部112及び受信部114を有することができる。送信部112及び受信部114は、RRH 200と信号を送信及び受信するように構成される。プロセッサ120は、送信部112及び受信部114と機能的に接続し、送信部112及び受信部114がRRH 200及び他のデバイスに信号を送受信する過程を制御するように構成される。また、プロセッサ120は、送信する信号に対する各種処理を行って送信部112に送り、受信部114に受信された信号に対する処理を行うことができる。
【0168】
必要な場合、プロセッサ120は、交換されたメッセージに含まれた情報をメモリ130に保存してもよい。このような構造によって端末100は、以上説明した本発明の様々な実施の形態の方法を実行することができる。
【0169】
RRH 200の送信部212及び受信部214は、端末100と信号を送信及び受信するように構成される。また、RRH 200に接続されたBBU 300のプロセッサ310は、RRH 200の送信部212及び受信部214と機能的に接続し、送信部212及び受信部214が他の機器と信号を送受信する過程を制御するように構成される。また、プロセッサ310は、送信する信号に対する各種処理を行って送信部212に送り、受信部214に受信された信号に対する処理を行うことができる。必要な場合、プロセッサ310は、交換されたメッセージに含まれた情報をメモリ320に保存してもよい。このような構造によってRRH 200及びBBU 300は、前述した様々な実施の形態の方法を実行することができる。
【0170】
端末100及びBBU 300のプロセッサ120,310は、端末100、RRH 200及びBBU 300における動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。各プロセッサ120,310は、プログラムコード及びデータを記憶するメモリ130,320に接続してもよい。メモリ130,320はプロセッサ120,310と接続してオペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を記憶する。
【0171】
本発明のプロセッサ120,310は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶことができる。一方、プロセッサ120,310は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現することができる。ハードウェアを用いて本発明の実施例を実現する場合に、本発明を実行するように構成されたASIC(application specific integrated circuit)、DSP(digital signal processor)、DSPD(digital signal processing device)、PLD(programmable logic device)、FPGA(field programmable gate array)などをプロセッサ120,310に具備することができる。
【0172】
一方、上述した方法は、コンピュータで実行可能なプログラムとして作成可能であり、コンピュータ読み取り可能媒体を用いて上記プログラムを動作させる汎用ディジタルコンピュータによって具現することができる。また、上述した方法で用いられたデータの構造は、コンピュータ読み取り可能媒体に様々な手段を用いて記録することができる。本発明の様々な方法を実行するための実行可能なコンピュータコードを含む記憶デバイスを説明するために使用され得るプログラム記憶デバイスは、搬送波(carrier waves)や信号のように一時的な対象を含むものとして理解してはならない。上記コンピュータ読み取り可能媒体は、磁気記録媒体(例えば、ROM、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的記録媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)のような記録媒体を含む。
【0173】
本願発明の実施例に関連した技術の分野において通常の知識を有する者にとって、以上記載の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な改変が可能であるということは明らかである。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明ではなく特許請求の範囲に現れ、特許請求の範囲と同等範囲内における差異点はいずれも本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
図1
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図9A
図9B
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図15