【文献】
HANASHI Takuya et al.,"BioCapacitor - A novel category of biosensor",Biosensors and Bioelectronics,2009年 3月15日,Volume 24、Issue 7,pp. 1837-1842
【文献】
HANASHI Takuya et al.,"BioRadioTransmitter: A Self-Powered Wireless Glucose-Sensing System",Journal of Diabetes Science and Technology,2011年 9月 1日,Volume 5、Issue 5,pp. 1030-1035
【文献】
HANASHI Takuya et al.,"BioLC-Oscillator: A Self-Powered Wireless Glucose-Sensing System with the Glucose Dependent Resonance Frequency",Electrochemistry,2012年 5月 5日,Volume 80、Issue 5,pp. 367-370
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示が詳細に記述される前に、勿論、変化してもよいように、本開示が記述された特定の実施形態に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、本開示の範囲が添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるので、特定の実施形態を記述するための目的に過ぎず、制限する意図はないことも理解されるべきである。
【0028】
値の範囲が設けられる場合、その範囲の上限と下限との間の、文脈により明瞭にそうでないことが示されない限り下限の単位の十分の一までの各介在値、及びこの記述された範囲内の任意の他の記述された又は介在する値が、本開示内に包含されることが理解される。本開示の想定では、これらのより小さい範囲の上限と下限は、それらのより小さな範囲内にそれぞれ含まれることができ、記述された範囲内の特別に排除された上限/下限に従う。記述された範囲が上限/下限の内の一方又は両方を含む場合、これらの含まれた上限/下限の一方又は両方を排除する範囲も、本開示に含まれる。
【0029】
そうでないと定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本開示が属する従来の技術の当業者によって共通に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書で記述されるのと類似の又は等価の任意の方法及び材料は、本開示の実施やテストにおいて使用されてもよいが、好適な方法及び材料がここで記述される。本明細書で述べられる全ての刊行物は参照することによって本明細書に組み込まれて、それに関連してこれら刊行物の引用に関連する方法及び/又は材料を開示し且つ記述する。
【0030】
本明細書及び添付の特許請求の範囲では、単数形式の名詞は、文脈で明瞭にそうでないことを規定しない限り、複数の指示対象を含むことが留意されなければならない。
【0031】
本明細書で論じられる刊行物は、本願の出願日に先行して開示されたという理由のみにより提供される。本明細書のいかなる記述も、本開示の内容が、以前の開示によりそのような刊行物に先行することはできないと認めるものとは解釈されるべきではない。更に、提供された刊行物の日付は、独立して確認されることが必要である可能性がある実際の公開日と異なっていてもよい。
【0032】
本開示を読むと当業者には明白であるように、本明細書で記述され且つ描かれた個々の実施形態の各々は、本開示の範囲や精神から逸脱することなく、他の幾つかの実施形態のいずれかの特徴要素から容易に分離されることができる又はそれと組み合わされることができる、個別のコンポーネント及び特徴要素を有する。
【0033】
本明細書で示される図面は、必ずしも正しい縮尺で描かれてはおらず、幾つかのコンポーネント及び特徴要素は、明瞭化のために、誇張される。
【0034】
図1は、本開示の実施形態に係る例示の生体内ベースの分析物監視システム100を示す。図示のように、特定の実施形態では、分析物監視システム100は、生体内分析物センサ101(このセンサ101の近接部分が
図1に示されている)に電気的に接続され且つユーザの体の皮膚表面への取付けのための接着剤層140に取り付けられたオンボディエレクトロニクス110を含む。オンボディエレクトロニクス110は、オンボディハウジング119を含み、それは内部コンパートメントを画定する。動作されると皮膚表面を通過するように、分析物センサ101の一部を配置してISFと流体接触状態にし、且つオンボディエレクトロニクス110及び接着剤層140を皮膚表面上に配置する挿入デバイス150もまた
図1に示されている。特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110、分析物センサ101、及び接着剤層140が、使用前に挿入デバイス150のハウジング内にシールされ、また特定の実施形態では、接着剤層140がハウジング内にシールされるか、接着剤層140自体が挿入デバイス150の端子シールを提供する。本明細書の実施形態と共に使用されることができるデバイス、システム及び方法は、例えば、米国特許出願公開第2011/0213225号明細書として公開された米国特許出願第12/807,278号明細書に記述されており、その開示は、全面的に参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
再度
図1を参照すると、分析物監視システム100は、情報をユーザに出力するためのディスプレイ122と、入力コンポーネント121とを含む表示デバイス120を含んでおり、入力コンポーネント121は、データ又はコマンドを表示デバイス120に入力するため、或いは表示デバイス120の動作を制御するための、ボタン、アクチュエータ、接触感知スイッチ、容量性スイッチ、圧力感知スイッチ、ジョグホイール等である。幾つかの実施形態は、ディスプレイのないデバイス又はユーザインターフェースコンポーネントを含まないデバイスを含んでもよいことが留意される。これらのデバイスは、データロガーとしてデータを格納するように、及び/又はオンボディエレクトロニクスならびに/もしくはディスプレイのないデバイスから他のデバイスならびに/もしくは場所にデータを転送するためのコンジットを提供するように、機能化されることができる。実施形態は、本開示の実施形態を制限する意図は決してない例示目的のための表示デバイスとして本明細書では記述される。ディスプレイのないデバイスが特定の実施形態において使用されることができることは明白である。
【0036】
特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110は、監視期間中、分析物センサ101から受信した監視された分析物関連データの一部又は全てをメモリに格納し、使用期間の終了までそれをメモリに維持するように構成されることができる。そのような実施形態では、格納されたデータは、監視期間の終わりに、例えば、オンボディエレクトロニクス110をそれが監視期間中に配置された皮膚表面から取り外すことによって分析物センサ101をユーザから除去した後に、オンボディエレクトロニクス110から取り出される。そのようなデータロギング構成では、リアルタイムに監視された分析物レベルは、監視期間中に表示デバイス120に通信されたり、他の方法によってオンボディエレクトロニクス110から送信されたりしないが、寧ろ、監視期間終了後に、オンボディエレクトロニクス110から取り出される。
【0037】
特定の実施形態では、表示デバイス120の入力コンポーネント121は、マイクロフォンを含むことができ、且つ表示デバイス120は、そのマイクロフォンから受信された音声入力を解析するように構成されたソフトウェアを含むことができ、それによって、表示デバイス120の機能と動作は、ボイスコマンドによって制御されることができる。特定の実施形態では、表示デバイス120の出力コンポーネントは、情報を可聴信号として出力するためのスピーカを含む。ボイス駆動信号を発生し、処理し且つ格納するため、スピーカ、マイクロフォン及びソフトウェアルーチンのような同様のボイス応答コンポーネントが、オンボディエレクトロニクス110に設けられることができる。
【0038】
特定の実施形態では、ディスプレイ122と入力コンポーネント121は、単一のコンポーネント、例えば、タッチスクリーンユーザインターフェースのようなディスプレイへの物理的接触タッチの存在と場所を検出できるディスプレイに統合されることができる。そのような実施形態では、ユーザは、ディスプレイのシングル又はダブルタッピング、ディスプレイを横切る指又は器具のドラッギング、複数の指又は複数の器具の互いに向かっての動作、複数の指又は複数の器具の互いから離れる動作等を含むが、これらに限定されない一セットの事前にプログラムされた動作コマンドを利用することによって、表示デバイス120の動作を制御できる。特定の実施形態では、ディスプレイは、LCD要素及びタッチセンサとして働くシングル又はダブル機能容量性要素を含む画素の領域を有する、タッチスクリーンを含む。
【0039】
表示デバイス120は、例えば、遠隔端末(パーソナルコンピュータ)170のような外部デバイスとの有線データ通信のためのデータ通信ポート123も含む。データ通信ポート123の例の実施形態は、USBポート、ミニUSBポート、RS−232ポート、イーサネットポート、ファイヤワイヤポート又は互換性データケーブルに繋がるように構成された他の類似のデータ通信ポートを含む。表示デバイス120は、生体外の血液グルコース測定を実行するために生体外グルコーステストストリップを受け取るための生体外テストストリップポート124を含む、一体化された生体外グルコースメータを含むこともできる。
【0040】
図1を更に参照すると、特定の実施形態のディスプレイ122は、種々の情報を表示するように構成され、それらの情報の内の幾つか又は全ては、ディスプレイ122上に同時に又は異なる時間に表示されることができる。特定の実施形態では、表示された情報は、ユーザが所与のディスプレイスクリーン上に示される情報をカスタマイズできるようにユーザが選択可能となっている。ディスプレイ122は、例えば、監視期間にわたってのグルコースレベルの図形出力(食事、エクササイズ、睡眠、心拍数、血圧等のような重要なマーカーを含むことができる)を提供するための図形ディスプレイ138、例えば、監視されたグルコースレベル(情報のリクエストに応答して取得又は受信された)を提供するための数値ディスプレイ132、及び例えば、ディスプレイ122上で場所を動かすことによって、分析物変化の速度ならびに/もしくは分析物変化の速度のレートを示す、トレンド又は方向性矢印ディスプレイ131を含むことができるが、これらに限定されない。
【0041】
図1に更に示されるように、ディスプレイ122は、例えば、ユーザに対する日付情報を提供するための日付ディスプレイ135、ユーザに時刻情報を提供するための時刻ディスプレイ139、表示デバイス120の(再充電可能な又は使い捨ての)バッテリの状態を図示するバッテリレベルインジケータディスプレイ133、例えば、分析物センサ較正が必要であることをユーザに通知する、周期的、ルーチンの、もしくは所定回数のユーザ較正事象を必要とする監視システムにおけるセンサ較正状態アイコンディスプレイ134、音声/振動出力の状態又はアラーム状態を表示するための音声/振動設定アイコンディスプレイ136、及びオンボディエレクトロニクス、データ処理モジュール160、ならびに/もしくは遠隔端末170のような他のデバイスとの無線通信接続を示す無線接続性状態アイコンディスプレイ137を含むこともできる。
図1に追加的に示されているように、ディスプレイ122は、メニューにアクセスするため、ディスプレイ図形出力構成を変化するため、或いは、表示デバイス120の動作を制御するための、疑似タッチスクリーンボタン125と126を更に含むことができる。
【0042】
図1を再度参照すると、特定の実施形態では、表示デバイス120のディスプレイ122は、追加的に、又は視覚表示の代わりに、可聴性、触知性、又はそれらの任意の組合せであり得る、アラーム及び/又は警告通知、グルコースレベル等のアラーム通知を出力するように構成されることができる。一態様では、表示デバイス120は、ディスプレイ122上に提供された視覚出力指示に加えて、可聴及び/又は振動出力指示をユーザに提供するために、スピーカ、振動出力コンポーネント等の他の出力コンポーネントを含むことができる。更なる細部及び他のディスプレイ実施形態は、例えば、米国特許出願第12/871,901号明細書、米国仮特許出願第61/238,672号明細書、米国仮特許出願第61/247,541号明細書、米国仮特許出願第61/297,625号明細書に見つけることができ、それらの各々の開示は、全面的に、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0043】
ISF(又は他の適切な体液)との流体接触を確立するための、オンボディエレクトロニクス110の皮膚表面への配置及び分析物センサ101の生体内への配置の後に、特定の実施形態のオンボディエレクトロニクス110は、オンボディエレクトロニクス110が表示デバイス120からのコマンド又はリクエスト信号を受信すると、分析物関連データ(例えば、監視された分析物レベルに対応するデータ及び/又は監視された温度データ、及び/又は格納された過去の分析物関連データのような)を無線で通信するように構成される。特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110は、表示デバイス120がオンボディエレクトロニクス110からのデータブロードキャストの通信範囲内にある時に、監視された分析物レベルに関連するリアルタイムデータを少なくとも周期的にブロードキャストし、そのデータが表示デバイス120によって受信されるように構成されることができる。即ち、それは、情報を送信するための表示デバイスからのコマンド又はリクエストを必要としない。
【0044】
例えば、表示デバイス120は、データ転送を開始するためにオンボディエレクトロニクス110に一つ以上のコマンドを送信するように構成されることができ、且つそれに応じて、オンボディエレクトロニクス110は、監視期間中に収集された格納された分析物関連データを表示デバイス120に無線で送信するように構成されることができる。次に、表示デバイス120は、パーソナルコンピュータのような遠隔端末170に接続されることができ、オンボディエレクトロニクス110からの格納された分析物レベル情報を遠隔端末170に転送するためのデータコンジットとして機能する。特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110から受信されたデータは、表示デバイス120の一つ以上のメモリに(永続的に又は一時的に)格納されることができる。特定の他の実施形態では、表示デバイス120は、オンボディエレクトロニクス110から受信されたデータを表示デバイス120に接続された遠隔端末170に渡すためのデータコンジットとして構成される。
【0045】
図1を更に参照すると、データ処理モジュール160及び遠隔端末170も、分析物監視システム100中に示されている。遠隔端末170は、データ管理並びに解析、及び分析物監視システム100に中のコンポーネントとの通信のためのソフトウェアを含むパーソナルコンピュータ、サーバ端末、ラップトップコンピュータ、又は他の適切なデータ処理デバイスを含むことができる。例えば、遠隔端末170は、遠隔端末170と表示デバイス120及び/又はデータ処理モジュール160との間の一方向又は双方向データ通信のためのローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又は他のデータネットワークに接続されることができる。
【0046】
特定の実施形態の遠隔端末170は、医師のオフィス又は病院に配置される一つ以上のコンピュータ端末を含むことができる。例えば、遠隔端末170は、表示デバイス120の位置以外の位置に配置されてもよい。遠隔端末170と表示デバイス120は、異なる部屋又は異なる建物にあってよい。遠隔端末170及び表示デバイス120は、少なくとも約1マイル(約1.61キロメートル)離れる、例えば、少なくとも約10マイル(約16.1キロメートル)離れる、例えば、少なくとも約100マイル(約161キロメートル)離れることができる。例えば、遠隔端末170は、表示デバイス120と同じ市内にあってもよく、遠隔端末170は、表示デバイス120とは異なる市にあってもよく、遠隔端末170は、表示デバイス120と同じ州内にあってもよく、遠隔端末170は、表示デバイス120とは異なる州にあってもよく、遠隔端末170は、表示デバイス120と同じ国にあってもよく、又は、例えば、遠隔端末170は、表示デバイス120とは異なる国にあってもよい。
【0047】
特定の実施形態では、データ処理モジュール160のような別個の任意のデータ通信/処理デバイスは、分析物監視システム100に設けられてもよい。データ処理モジュール160は、例えば、赤外線(IR)プロトコル、Bluetooth(登録商標)プロトコル、Zigbee(登録商標)プロトコル、及び802.11無線LANプロトコルのような一つ以上の無線通信プロトコルを使用して通信するコンポーネントを含むことができるがこれらに限定されない。「Bluetooth」プロトコル及び/又は「Zigbee」プロトコルに基づくプロトコルを含む通信プロトコルの追加の記述は、すべての目的のための参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0193375号明細書に見られる。データ処理モジュール160は、更に、例えば、USBコネクタならびに/もしくはUSBポート、イーサネットコネクタならびに/もしくはポート、ファイヤワイヤコネクタならびに/もしくはポート、又はRS−232ポートならびに/もしくはコネクタを含むがこれらに限定されない通信ポート、ドライバ又はコネクタであって、表示デバイス120、オンボディエレクトロニクス110、又は遠隔端末170の一つ以上と有線通信を確立する通信ポート、ドライバ又はコネクタを含むことができる。
【0048】
特定の実施形態では、データ処理モジュール160は、所定の時間間隔(例えば、一分毎に一回、五分毎に一回等)でポーリングや照会信号をオンボディエレクトロニクス110に送信し、応答して、オンボディエレクトロニクス110からの監視された分析物レベル情報を受信するようにプログラムされる。データ処理モジュール160は、そのメモリに受信された分析物レベル情報を格納し、及び/又はその受信情報を表示デバイス120のような他の一つのデバイスに中継又は再送する。より具体的には、特定の実施形態では、データ処理モジュール160は、オンボディエレクトロニクス110から、表示デバイス120又は遠隔端末(例えば、セルラー又はWiFiデータネットワークのようなデータネットワーク上を)又はその両方に受信分析物レベルデータを再送又は通過させるための、データ中継デバイスとして構成されてもよい。
【0049】
特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110とデータ処理モジュール160は、オンボディエレクトロニクス110とデータ処理モジュール160との間の周期的な通信を維持するように互いの所定距離(例えば、約1乃至12インチ(約2.54乃至約30.48センチメートル)、又は約1乃至10インチ(約2.54乃至25.4センチメール)、又は約1乃至7インチ(約2.54乃至約17.78)、又は約1乃至5インチ(約2.54乃至12.70センチメートル))内でユーザの皮膚表面上に配置されることができる。或いは、データ処理モジュール160は、ユーザのベルト又は衣類に装着されることができ、それによって、データ通信のための、オンボディエレクトロニクス110とデータ処理モジュール160との間の望ましい距離が維持される。更なる一態様では、データ処理モジュール160のハウジングは、オンボディエレクトロニクス110に連結する又はそれと係合するように構成されることができ、それによって、両デバイスが単一のアセンブリとして組み合わされる又は統合されて皮膚表面上に配置される。更なる実施形態では、データ処理モジュール160は、オンボディエレクトロニクス110に取り外し可能な形で係合又は接続され、データ処理モジュール160が、任意で望み通りに取り外し又は再取り付けされることができるように追加のモジュール性を提供する。
【0050】
図1を再び参照すると、特定の実施形態では、データ処理モジュール160は、1分に一回、又は5分に一回、又は30分に一回、又は任意の他の適切な又は望ましいプログラム可能な時間間隔のような所定の時間間隔で、コマンド又は信号をオンボディエレクトロニクス110に送信して、オンボディエレクトロニクス110からの分析物関連データをリクエストするようにプログラムされる。データ処理モジュール160がリクエストされた分析物関連データを受信すると、受信したデータを格納する。このように、分析物監視システム100は、プログラムされた又はプログラム可能な時間間隔で、連続的に監視された分析物関連情報を受信するように構成されることができ、その情報は、格納及び/又はユーザに表示される。データ処理モジュール160に格納されたデータは、例えば、治療に関連する判断を向上させるべく、監視された期間にわたるグルコースレベル逸脱期間の頻度、又は監視された期間中のアラーム事象発生の頻度を識別するような以降のデータ解析のために表示デバイス120、遠隔端末170等へ引き続いて提供又は送信されることができる。この情報を利用して、医師、ヘルスケアプロバイダ又はユーザは、食事の変更、日々の習慣、エクササイズのようなルーチン等を調整又は推奨することができる。
【0051】
他の一実施形態では、データ処理モジュール160は、データ処理モジュール160に設けられたスイッチのユーザ起動又は表示デバイス120から受信したユーザ主導コマンドに応答して分析物関連データを受信するために、コマンド又は信号をオンボディエレクトロニクス110に送信する。更なる実施形態では、データ処理モジュール160は、所定の時間間隔が満了した後のみにユーザ主導コマンドの受信に応答してオンボディエレクトロニクス110にコマンド又は信号を送信するように構成される。例えば、特定の実施形態では、ユーザが、例えば、最後の通信から約5時間(又は最後の通信から10時間、又は最後の通信から24時間)のようなプログラムされた期間内に通信を開始しない場合、データ処理モジュール160は、リクエストコマンド又は信号をオンボディエレクトロニクス110に自動的に送信するように構成される。或いは、データ処理モジュール160は、データ処理モジュール160とオンボディエレクトロニクス110との間の最後の通信以来所定期間が経過したことをユーザに通知するために、アラームを起動するようにプログラムされることができる。このように、ユーザ又はヘルスケアプロバイダは、分析物監視レジメンとの特定の適応性を提供するためにデータ処理モジュール160をプログラム又は構成でき、それによって、分析物レベルの頻繁な特定がユーザによって維持又は実行される。
【0052】
特定の実施形態では、プログラムされた又はプログラム可能なアラーム状態が検出されると(例えば、医療的処置又は解析のための注意又は介在を必要とする生理的状態を指す、所定の許容範囲外にある、分析物センサ101によって監視された検出グルコースレベル(例えば、低グルコース状態、高グルコース状態、切迫した低グルコース状態又は切迫した高グルコース状態))、一つ以上の出力指示がオンボディエレクトロニクス110の制御論理又はプロセッサによって発生されてオンボディエレクトロニクス110のユーザインターフェース上でユーザに出力されることができ、それによって是正処置がタイムリーに取られることができる。それに加えて又は代替えとして、表示デバイス120が通信範囲内にある場合、出力指示又はアラームデータは、表示デバイス120に通信されることができ、表示デバイス120のプロセッサは、アラームデータ受信を検出すると、ディスプレイ122を制御して一つ以上の通知を出力する。
【0053】
特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110の制御論理又はマイクロプロセッサは、分析物センサ101から得られた情報に基づいて、例えば、現在の分析物レベル、分析物レベルの変化の加速度、分析レベルの変化のレート、及び/又は監視された期間中の過去のトレンドもしくは分析物レベル変動の方向を時間の関数として提供する格納された監視された分析物データに応じて決定された分析物トレンド情報に基づいて、将来の又は予想される分析物レベルを決定するためのソフトウェアプログラムを含む。予測アラームパラメータは、表示デバイス120、又はオンボディエレクトロニクス110、又はその両方にプログラムされる又はプログラム可能であり、且つユーザの分析物レベルが将来のレベルに到達しそうになる前に、ユーザに出力されることができる。これは、ユーザにタイムリーに是正処置を取るための機会を提供する。
【0054】
例えば、分析物トレンド情報を提供する、監視された期間にわたる時間の関数としての監視された分析物レベルのバラツキや変動のような情報は、表示デバイス120、データ処理モジュール160、及び/又は遠隔端末170、及び/又はオンボディエレクトロニクス110の一つ以上の制御論理又はマイクロプロセッサによって特定されることができる。そのような情報は、例えば、図形(線図等)として表示されて、現在の及び/又は過去履歴の及び/又は分析物監視システム100によって測定且つ予測される予測された将来の、分析物レベルをユーザに示すことができる。そのような情報は、また、方向性矢印(例えば、トレンド又は方向性矢印ディスプレイ131を参照)、又は他のアイコン(単数又は複数;例えば、分析物レベルが増加しているか又は減少しているか、並びに分析物レベルにおける増加又は減少の加速度又は減速度を示した、基準点に対するスクリーン上の位置を有するアイコン)として表示されることができる。この情報は、分析物レベルが許容可能及び/又は臨床的に安全な範囲内に留まることを保証するための何らかの必要な是正処置を決定するため、ユーザにより利用されることができる。色、フラッシング(点滅)、フェーディング等を含む他の視覚インジケータ、並びに音声出力のピッチ、音量、又はトーンの変化を含む音声インジケータ及び/又は振動その他の触知性インジケータもまた、ユーザに監視された分析物レベルの現在のレベル及び/又は変化の方向ならびに/もしくはレートを通知する手段として、トレンドデータの表示に組み込まれることができる。例えば、グルコース変化の決定されたレート、プログラムされた臨床的に重要なグルコース閾値レベル(例えば、高グルコースレベル及び/又は低グルコースレベル)、及び生体内分析物センサによって導出された現在の分析物レベルに基づいて、システム100は、臨床的に重要なレベルに達するのに掛かる時間を特定するためのコンピュータ可読媒体に格納されたアルゴリズムを含んでもよく、臨床的に重要なレベルに到達するのに先立って、例えば、臨床的に重要なレベルが予測される前30分、及び/又は20分、及び/又は10分、及び/又は5分、及び/又は3分、及び/又は1分等に、強度が増加する出力等で通知を出力する。
【0055】
図1を再度参照すると、特定の実施形態では、データ処理モジュール160による実行のためのソフトウェアアルゴリズム(単数又は複数)は、オンボディエレクトロニクス110、遠隔端末170又は表示デバイス120の1つ以上に接続されると実行されるよう、そのようなデバイスに格納された実行可能プログラムを含む、SDカード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュカード、XDカード、メモリスティックカード、メモリスティックデュオカード、又はUSBメモリスティック/デバイスのような外部メモリデバイスに、格納されることができる。更なる一態様では、データ処理モジュール160による実行のためのソフトウェアアルゴリズムは、例えば、WiFi又はインターネット可能スマートフォンやパーソナルデジタルアシスタント(PDA)を含む、携帯電話のような通信デバイスに、ダウンロード通信デバイスによる実行のためのダウンロード可能アプリケーションとして提供されることができる。
【0056】
スマートフォンの例は、Windows(登録商標)、Android(商標)、iPhone(登録商標)オペレーティングシステム、Palm(登録商標)、WebOS(商標)、Blackberry(登録商標)オペレーティングシステム、又はSymbian(登録商標)オペレーティングシステムを利用したモバイルフォンであって、インターネット接続及び/又はローカルエリアネットワーク(LAN)を介するデータ通信のためのデータネットワーク接続機能を有するモバイルフォンを含む。上述のようなPDAは、例えば、一つ以上のマイクロプロセッサ、及びユーザインターフェースとのデータ通信能力(例えば、ディスプレイ/出力ユニット及び/又は入力ユニット)を含み、且つ、例えば、データ処理やインターネットを介しやデータアップロード/ダウンロードを行うように構成された、可搬性電子デバイスを含む。そのような実施形態において、遠隔端末170は、遠隔端末170とデバイスとの間の通信が確立されると、上述の通信デバイスの内の一つ以上へ実行可能アプリケーションソフトウェアを提供するように、構成されることができる。
【0057】
更に他の実施形態では、実行可能ソフトウェアアプリケーションは、遠隔端末170への有線接続が必要ではなくなるよう、無線通信を経由して(over−the−air;OTA)OTAダウンロードとして提供されることができる。例えば、実行可能アプリケーションは、ソフトウェアダウンロードとして通信デバイスに自動的にダウンロードされることができ、且つ通信デバイスの構成によっては、自動的に又はアプリケーションのインストールを実行するための通信デバイスに関するユーザの確認又は受信応答に基づいて、使用のためにデバイスにインストールされることができる。ソフトウェアのOTAダウンロード及びインストールは、データ処理モジュール160及び/又は表示デバイス120の既存の機能又は特徴に対する更新又はアップグレードである、ソフトウェアアプリケーション及び/又はルーチンを含むことができる。
【0058】
図1の遠隔端末170を再度参照すると、特定の実施形態では、表示デバイス120及び/又はオンボディエレクトロニクス110及び/又はデータ処理モジュール160のための、とりわけ、ソフトウェアパッチ又は修正のような新たなソフトウェアならびに/もしくはソフトウェア更新、ファームウェア更新又はソフトウェアドライバアップグレードが、遠隔端末170と表示デバイス120及び/又はデータ処理モジュール160との間の通信が確立されると、遠隔端末170によって提供されることができる。例えば、オンボディエレクトロニクス110に対するソフトウェアアップグレード、実行可能プログラミング変更又は修正は、表示デバイス120又はデータ処理モジュール160の内の一つ以上によって遠隔端末170から受信されることができ、その後、オンボディエレクトロニクス110に提供されてそのソフトウェア又はプログラム可能機能を更新することができる。例えば、特定の実施形態では、オンボディエレクトロニクス110に受信され且つインストールされるソフトウェアは、ソフトウェアバグ修正、先にインストールされたソフトウェアパラメータに対する変更(とりわけ、分析物関連データ格納時間間隔に対する変更、オンボディエレクトロニクス110の時間基準又は情報を再設定すること又は調節すること、送信されるデータタイプ、データ送信シーケンス、又はデータ格納期間の変更)を含むことができる。
【0059】
分析物監視システムの更なる実施形態、細部及び構成は、米国特許出願公開第2011/0213225号明細書として公開された米国特許出願第12/807,278号明細書に見つけることができ、その開示は、全面的に、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0060】
図2は、本開示の一実施形態に係る、電源内蔵式分析物センサ及びRFIDデータ通信モジュールを含む分析物監視システムのブロック図である。
図2に示されるように、特定の実施形態では、分析物監視システム200は、バッファ回路220に動作可能に接続される電源内蔵式センサ210を含み、バッファ回路220はさらに、RFID回路230と信号通信状態に設けられている。特定の実施形態における電源内蔵式センサ210、バッファ回路220及びRFID回路230は、電源内蔵センサ210の一部分がユーザの皮膚表下において間質液と流体接触状態に位置されるように、単一のオンボディセンサエレクトロニクスハウジング内に設けられることができる。特定の実施形態における単一のオンボディセンサエレクトロニクスハウジングは、防水ハウジングである。
図2に戻って参照すると、外部電源とリーダデバイス(「リーダ」)240も図示されており、このリーダデバイス(「リーダ」)は、特定の実施形態では、RF磁界を放射でき、且つRFIDデバイスに近接している時にRF磁界を使用するRFIDデバイスから戻るデータ通信を受信する、RFIDリーダを含む。
【0061】
特定の実施形態では、電源内蔵式センサ210は、少なくとも一つの作用電極とカウンター電極を含み、電力は、作用電極とカウンター電極との間の酸化反応の結果として生成される。電源内蔵式センサ210の構造、動作及び構成に関する更なる細部は、米国特許出願公開第2010/0213057号明細書として公開された米国特許出願第12/393,921号明細書、米国特許出願公開第2011/0257495号明細書として公開された米国特許出願第13/087,190号明細書、米国特許出願公開第2012/0157801号明細書として公開された米国特許出願第13/299,119号明細書に見つけることができ、それらの各々の開示は、全面的に、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0062】
例えば、特定の実施形態では、電源内蔵式センサ210は、約100mVから約300mVの平均電圧で約10nAから約100nAの平均電流を生成し、その結果、約1nWから約30nWの平均電力出力となる。本明細書で記述される電流、電圧及び電力の範囲は、代表的であり、その開示は、本明細書で述べられる範囲に制限されないことが理解されるべきである。特定の実施形態では、分析物レベルを測定するために利用される電極対のために低電流が望ましい。そのような実施形態では、第2の作用電極とカウンター電極との対が、電源内蔵式センサ210に含まれることができ、電力生成のためのより高い電流出力のために構成されることができる。
【0063】
図2を参照すると、特定の実施形態では、電源内蔵式センサ210は、電源内蔵式センサ210が接触状態に配置される体液中の分析物濃度に比例する電流信号を生成するために、外部電源を使用することなしで連続的に動作する。特定の実施形態におけるRFID回路230とバッファ回路220は、電源内蔵式センサ210が電流信号を生成している間、不活動状態、又は非アクティブ又は非動作状態のままである。特定の実施形態では、RFID回路230がリーダ240から放射されるRF磁界内にあるように、リーダ240がオンボディセンサエレクトロニクスのRFID回路230に極めて近接して位置される場合、RFID回路は、測定されたセンサ電流信号を受信するためにバッファ回路220を介して電源内蔵式センサ210に照会するように構成され、測定されたセンサ電流信号(電源内蔵式センサ210からバッファ回路220を介して受信された)をリーダ240に送信又は戻す。以下に更に詳細に記述され且つ
図6にも示されるように、特定の実施形態における電源内蔵式センサ210は、電源内蔵式センサ210のための戻り電流パスを提供するR/C(抵抗器/キャパシタ)負荷に接続される。生成された電流がR/C負荷を流れる時に生成されるR/C負荷を横切る測定電圧は、(バッファ回路220を介して)RFID回路230に渡される一つ又は複数の信号を提供する。特定の実施形態では、リーダ240からの照会に応答してRFID回路230によって通信される信号は、データ送信のためにデジタル化された監視された分析物レベルに対応する、電源内蔵式センサによって生成されるアナログ信号、測定温度データ、及び較正コード情報を含む。
【0064】
図3は、本開示の実施形態に係る、
図2に示される分析物監視システム200のバッファ回路220を示す。図示されるように、
図3に示されるバッファ回路220は、RFID回路230(
図2)から電源内蔵式センサ210(
図2)を隔離するために使用される計装用演算増幅器(OPA)である。入力バッファは、RFID回路230から電源内蔵式センサ210からの信号を隔離するために高インピーダンスを有する一つ又は複数の演算増幅器を含むことができ、且つ電源内蔵式センサ210によって生成される監視された分析物レベル読み取り精度を維持することができる。特定の実施形態では、バッファ回路220は、ユニティゲイン増幅器に近いものであり、アナログ電圧信号をRFID回路230に渡す。
【0065】
図4は、本開示の実施形態に係る、
図2に示される分析物監視システムのRFID回路230を示す。
図4を参照すると、特定の実施形態におけるRFID回路230は、アンテナ及びRFIDチップを含む。RFID回路230はまた、バッファ回路220のため及びRFIDチップのアナログフロントエンド回路並びに精密電圧レギュレータのためのバイアス電位を上昇させるために使用される基準電圧を含む。動作において、リーダ240がRFID回路230に極めて近接して位置されると、リーダ240から放射されるRF磁界は、バッファ回路220とRFID回路230を動作させるために必要な電力を提供する。更に、リーダ240から受信した信号は、デジタル回路をリセットし且つRFID回路230のメモリとレジスタのデジタルビットを設定することによって、RFID回路230を初期化する。RFID照会コマンドは、RFID回路230に送信され、応答して、RFID回路230は、監視された分析物レベルに関連するデジタル化信号をリーダ240に送信する。
【0066】
図5は、特定用途向け集積回路(ASIC)を示し、この回路は、
図4に示されるRFID回路の機能と
図3に示されるバッファ回路220の機能を、単一のASIC構成500に組み込む。特定の実施形態では、ASIC500は、ISO 15693 RFIDフロントエンド回路、磁界エネルギーセービング回路、DC電力管理(レギュレータ)回路、センサデジタル制御回路、アナログ‐デジタルコンバータとデジタル‐アナログコンバータ及びアナログフロントエンド回路を含む。ISO 15963 RFIDフロントエンド回路は、ASIC500からのデジタル化データをリーダ240が取得するために無線アクセスを提供する。磁界エネルギーセービング回路は、リーダ240が近接しているときに、電力をASIC500に供給するために、リーダ240から受信された磁界エネルギーをDC電力に変換する。DC電力管理回路は、ASIC500に対して安定的な且つフィルタ処理されたDC電力を提供するために、磁界エネルギーセービング回路で生成されたDC電力を利用する。センサデジタル制御回路は、ASIC500を初期化し且つプログラムし、アナログ‐デジタル処理及びアナログフロントエンドゲインを制御し、デジタル化されたデータをRFIDフロントエンド回路に提供する。アナログ‐デジタルコンバータ(ADコンバータ)は、RFIDフロントエンド後方散乱変調のためにアナログ信号を対応するデジタル信号に変換し、デジタルアナログコンバータ(DAC)は、アナログフロントエンドオフセット電圧に起因するエラーを補償するために使用される。アナログフロントエンド回路は、ADC変換のために電源内蔵式センサ210から受信されたアナログ信号を増幅する。
【0067】
図6は、本開示の特定の実施形態に係る、電源内蔵式センサ210と、バッファ回路220とRFID回路230(
図2から
図4に示される)の機能を組み込む
図5に示されるASICとの間の、インターフェースとなるセンサインターフェース抵抗器キャパシタ(RC)ネットワークを示す。特に、特定の実施形態では、二つの抵抗器アーム600を有する抵抗器ブリッジ回路が、
図5のASIC500と電源内蔵式センサ210との間に設けられる。抵抗器ブリッジ回路は、ASIC500の両入力に対するバイアスを提供し、且つ低電流レベルでさえ分析物測定信号の精度の維持を可能とする。ASIC入力端子D_in1とD_in2を横切る電圧は、電源内蔵式センサ210から受けとられるセンサ電流に比例する、抵抗器Rを横切るセンサ電圧である。ASIC500の両入力アームに提供されるバイアス電圧は、所与の抵抗に対して一定の差分電圧を維持する。R/Cセンサ負荷は、電源内蔵式センサ210に並列に、且つブリッジ回路とASIC500の一方の入力との間に直列に接続される。R/C負荷を横切る電圧変動は、ASIC500の二つの入力間の差分電圧に適合し、且つASIC500によって受信されるセンサ測定信号に対応する。抵抗器ブリッジは、更に、ASIC500の入力を介して流出する又は流入するバイアス電流がある場合、漏れ電流の影響を相殺するために補償電圧を提供する。
【0068】
図7は、介在抵抗器を精度電圧計と直接に接触させることによって測定された第1の較正テストの結果と、外部電源を介してRFIDとバッファ回路に遠隔的に電力を供給することによって得られた第2の較正テストの結果を比較するグラフである。
図7を参照すると、テストは、グルコース酸化物アノードとカーボンカソードを有する電源内蔵式センサと、介在する5MΩ抵抗器とを含んでいた。電源内蔵式センサは、緩衝溶液中に浸漬され且つグルコースアリコートが添加された。テストは、(1)直接に接触された介在抵抗器に対して及び(2)RFIDとバッファ回路に遠隔的に電力を供給することによって繰り返された。電源内蔵式センサと対応する回路構成は、RFID通信対直接接触通信を利用することによって、精度と信号ロスの可能性とを特定するためにテストされた。テスト構成は、テスト構成の較正をテストするために、テスト構成に取り付けられた外部電源を有していた。
【0069】
図8は、本開示の特定の実施形態における
図2から
図5に関連して上述された電源内蔵式センサ、バッファ回路とRFID回路及びアンテナを含む密封防水オンボディセンサエレクトロニクスハウジングを示す。
図8を参照すると、電源内蔵式センサの一部は、密封オンボディセンサエレクトロニクスハウジングから延在し、センサエレクトロニクスハウジングが位置決めされると、ハウジングから延在するセンサのその部分は、皮膚表面下で且つ間質液と接触状態に位置される。このように、特定の実施形態では、バッファ回路とRFID回路のようなセンサエレクトロニクスを含む密封センサエレクトロニクスハウジングは、そのハウジングがそのような滅菌に対して敏感であり得るメモリデバイスを含まないので、ガンマ線やeビーム放射で滅菌されることができる。
【0070】
図9は、
図2から
図5と共に上述された電源内蔵式センサ、バッファ回路とRFID回路及びアンテナを含む密封防水オンボディセンサエレクトロニクスハウジング900であって、それが、本開示の特定の実施形態において更にそのオンボディセンサエレクトロニクスハウジングに連結されたデータ通信デバイス910を含むことを示す。
図9を参照すると、密封オンボディセンサエレクトロニクスハウジングは、密封センサエレクトロニクスハウジング上に可逆的にスナップ接続されることができる、或いは溝、ラッチ、ロックアーム等のような機械的機能部により取り外し可能に取り付けられる、データ通信デバイスと連結されることができる。
【0071】
特定の実施形態におけるデータ通信デバイスは、RFID電源とリーダデバイス、或いは、RFデータ通信モジュールも含む。特定の実施形態では、RFID電源とリーダデバイスは、所定の又はプログラムされた又はプログラム可能な時間間隔で監視された分析物レベルに対応するセンサ信号を取得するために、センサエレクトロニクスに照会するようにプログラムされてもよい又はプログラム可能であり、それは、受信すると、例えば、データ通信デバイス内のRFデータ通信モジュールを使用して、受信されたセンサ信号を遠隔地に再送する又は通信することもできる。特定の実施形態では、アラーム及び突出した測定値は、格納された分析物レベル測定に基づいて決定されることができる。特定の実施形態では、データ通信デバイスは、耐用期間を延長するために別個に且つ遠隔的に電力が供給されてもよい。
【0072】
上述のように、電源内蔵式センサは、バッファ回路とRFID回路と共に動作するように構成され、リーダデバイス(RF磁界を提供する)からの照会信号を受信すると、RFID回路とバッファ回路は、電源内蔵式センサからのセンサ信号を取得し且つ取得されたセンサ信号に対応する監視された分析物レベルに関連するデータをリーダデバイスに提供するために、アクティブ動作モードに移行する。更に、本開示の特定の実施形態では、アセンブリが適切なガンマ線やeビーム滅菌に対して敏感であり得るメモリデバイスを含まないので、電源内蔵式センサとエレクトロニクスアセンブリは、アセンブリに対する損傷の可能性なしで単一の滅菌技術を使用して滅菌されることができる、IPX−7レベルを満たす又はそれを超える単一の防水ハウジングに設けられる。
【0073】
図10は、本開示の実施形態に係る、電源内蔵式分析物センサ、オンボディセンサエレクトロニクス及びリーダデバイスを含む分析物監視システムを示す。
図10を参照すると、センサエレクトロニクス110は、キャパシタ1021と抵抗器1022を含み、分析物センサによって生成される電圧1012は、抵抗器1022を通って流れ、電源内蔵式分析物センサ101によって生成される電流信号となる電荷を格納するキャパシタ1021を充電する。キャパシタ1021は、バッテリのような何らかの外部電源を使用することなく、分析物センサによって監視された分析物値を測定し且つ格納するのに十分な時間、十分な電荷を電力センサエレクトロニクス110に蓄えるようなサイズである。特定の実施形態では、センサエレクトロニクス110は、スイッチ1023を含む。スイッチ1023は、起動されると、電源内蔵式分析物センサ101を介して、キャパシタ1021を充電することから電力ループを回路ループに切り替え又はラッチし、それによって、キャパシタ1021は、電力管理モジュール1025を通って流れるように放電する。この電力管理モジュール1025は、特定の実施形態では、測定された分析物値を読み込み且つ格納するためのセンサエレクトロニクス110の動作のために、十分に高い電圧にキャパシタ1021からの電圧を増加するための電圧増倍器を含む。例えば、特定の実施形態では、センサエレクトロニクス110の動作のために、約500mVがセンサからの最小充電入力電圧として使用され、且つその500mVは、オンセンサエレクトロニクス回路に電力を供給するために電力管理モジュール1025で倍増される。
【0074】
監視された分析物レベルに対応する信号の測定、処理及び記憶のためのセンサエレクトロニクス110は、電力管理モジュール1025、センサ入力バッファ1026、制御回路1027、アナログデジタル(A/D)コンバータ1028、メモリ1029及びデータ出力モジュール1030を含む。特定の実施形態では、電力管理モジュール1025は、センサエレクトロニクス110の全センサ回路に電力を供給する前に、キャパシタ1021に溜められた即ち蓄積された電荷を倍増する、調整する及び検出するように構成される。センサ入力バッファ1026は、高インピーダンスの計装用演算増幅器と抵抗器ブリッジネットワークを含み、分析物センサ101とA/Dコンバータ1028との間のバッファとして働く。抵抗器ブリッジは、計装用演算増幅器の入力に対する基準電圧(Vcc/2)を提供する。抵抗器ブリッジのアームの一方は、センサ負荷R/C回路を介して計装用演算増幅器の入力に接続される。
【0075】
センサ入力バッファ1026は、分析物電流測定へのインパクトを最小にするために、分析物レベルの測定に対応して分析物センサで生成される低い分析物電流レベルに起因して使用される。計装用演算増幅器の入力インピーダンスが非常に高いので、センサ電流は、センサが接続されると、計装用増幅器の入力へと流れない又はそこから流れない。このように、センサ電流測定は、センサに接続される外部回路によって影響を及ぼされない。
【0076】
A/Dコンバータ1028は、信号入力バッファ1026を介して分析物センサ101からのアナログ分析物電流信号を、メモリ1029に格納されるべきデジタル値に変換する。データ出力モジュール1030は、メモリ1029に格納されるデータを、直接接触又は無線のいずれかを介して、表示デバイス120に、又は互換性の物理的ならびに/もしくは無線入力ポートを有する他の電子デバイスに、送信するために利用される。
【0077】
制御回路1027は、センサ入力バッファ1026、A/Dコンバータ1028、メモリ1029及びデータ出力モジュール1030を含む、様々なセンサエレクトロニクス110のコンポーネント同士間での、信号の流れを制御する。特定の実施形態では、制御回路1027は、デジタル設定を初期化して測定を開始し、計装用演算増幅器のゲインを制御し、A/Dコンバータ1028のために増幅されたアナログ信号を提供し、及び変換されたデジタルデータをメモリ1029に格納し且つメモリ1029からのデータを表示デバイス120にアップロードするように構成される。
【0078】
特定の実施形態では、センサエレクトロニクス110は、分析物測定値を測定し且つ格納するために約100msで約100μW(約10マイクロジュール)を使用する。特定の実施形態における電源内蔵式分析物センサ101は、約25nWを生成し、それは、分析物測定値を測定し且つ格納するために必要な10マイクロジュールを蓄積するために約400s(7分)掛かる。そのような実施形態では、分析物監視システム100は、バッテリや他の外部電源を必要とすることなく少なくとも7分毎に測定し且つ分析物測定値を格納するように構成されることができる。
【0079】
図10を更に参照し且つ
図1に示されるように、分析物監視システム100は、表示デバイス120を含む。表示デバイス120は、スイッチ1023を起動して分析物値の測定と格納を始めるために、信号をセンサエレクトロニクス110に送信するように構成されることができる。特定の実施形態では、表示デバイス120は、磁界生成器1041を含むことができ、且つスイッチ1023は、磁気スイッチであってもよく、その場合、磁界生成器1041が起動されると、磁気スイッチは、キャパシタ1021を充電することから分析物値の測定と格納へと、センサエレクトロニクス110の動作を切り替える。スイッチ1023は、R1を介してセンサ101に接続され、それは、磁界が充電電流に続いて存在する前に、その充電電流を制限する。そのように、センサは、ほとんどの時間キャパシタ1021を充電する。センサは超低電流を生成できるに過ぎないので、キャパシタ1021を十分に充電するためには長時間掛かる。特定の実施形態における磁界生成器1041は、導電性ワイヤループと軟鉄を含む。磁界は、導電性ワイヤループを通って流れる直流(DC)電源1043からの電流で生成されると共に、軟鉄が磁界を強める。
【0080】
更なる実施形態では、センサエレクトロニクス110はまた、ワイヤループ1024を含み、それは、スイッチ1023の磁界切り替えに起因してワイヤループ1024を通って流れる電流を検出すると、磁気パルス信号を生成する。磁気パルス信号は、スイッチ1023の磁気起動を確認し且つ磁界生成器1041の信号がセンサエレクトロニクス110で受信されたことを確認するために、表示デバイス120によって検出される。スイッチ1023がワイヤループ1024に接続されると、磁界の形態の初期パルス信号は、磁界生成器1041によって生成される磁界を乱す。磁界は、導電性ループワイヤ1024を横切る電流変化を引き起こす。センサオン検出器1044は、スイッチ1023の状態変化を確認するために電流変化を検出する。
【0081】
特定の実施形態では、磁気パルス信号は、表示デバイス120のセンサオン検出器1044によって検出される。表示デバイス1042は、ユーザがセンサエレクトロニクス110を何回起動したか、及び最後の起動時からの日付と時間の情報を表示する。キャパシタ1021が充電するのに特定の時間かかるので、起動間隔が近接し過ぎると、キャパシタ1021が十分に充電されるための十分な時間が提供されない。特定の実施形態では、マイクロプロセッサ1045は、DC電流生成器1043をターンオンし、センサオン検出器1044の状態を検出し、バッテリ電圧を監視し、センサエレクトロニクス110からのデータをダウンロードし、表示デバイス1042を作動する構成になっている。表示デバイス120は、更に、ディスプレイ1042、マイクロプロセッサ1045、データ入力モジュール1046及びバッテリ1047を含むことができる。
【0082】
図11は、
図10のセンサエレクトロニクス110と電源内蔵式分析物センサ101の一実施形態を示す。
図11を参照すると、電源内蔵式分析物センサ101と、ワイヤループ1024、磁気スイッチ1023、キャパシタ1021、抵抗器1022、物理的データ出力部1030、及び、電力管理モジュール1025、センサ入力バッファ1026、制御回路1027、A/Dコンバータ1028ならびにメモリ1029を含むエレクトロニクス1020を含む、センサエレクトロニクス110とは、単一のデバイスに統合される。他の実施形態では、分析物センサ101は、センサエレクトロニクス110から分離しており、且つ皮膚表面を介する経皮的挿入前に、又はその最中に又はその後に、センサエレクトロニクス110と物理的に及び/又は電気的に接続される。
【0083】
他の実施形態では、センサエレクトロニクス110のコンポーネントは、二つ以上の別個のデバイスに配置される。例えば、特定の実施形態では、第1のデバイスは、ワイヤループ1024、スイッチ1023、キャパシタ1021、抵抗器1022及び物理的データ出力部1030を含むセンサエレクトロニクス110コンポーネントと一体化された分析物センサ101を含むことができ、他方、第1のデバイスに物理的に接続されるように構成される第2のデバイスは、電力管理モジュール1025、センサ入力バッファ1026、制御回路1027、A/Dコンバータ1028及びメモリ1029を含むエレクトロニクス1020を含む。第2のデバイスは、第1のデバイスと第2のデバイスとの間のデータと信号の転送を容易にするために物理的データ出力部130と物理的に接続される、物理的データ入力部を含むことができる。加えて、第2のデバイスは、更に、表示デバイス120と通信する出力部であって、物理的コンタクトであっても高周波(RF)のような無線通信部であってもよい出力部を含むことができる。
【0084】
図12は、本開示の特定の実施形態に係る完全に埋込可能な電源内蔵式センサとセンサエレクトロニクスを示す。特定の実施形態では、電源内蔵式センサ1210と、バッファ回路1220、RFID回路1230及びアンテナ1240とを含むセンサエレクトロニクスは、密封ハウジング1200内に設けられ、且つ皮膚表面1290の下に完全に埋込可能であるように構成される。上で詳細に記述されたように、電源内蔵式センサ1210とセンサエレクトロニクスは、リーダ1250によって提供される磁界を介して外部から電力を供給されるように構成される。このように、特定の実施形態では、電源内蔵式センサ1210とセンサエレクトロニクスは、ユーザの皮膚表面1290の下における長期間埋込のために構成されるべきである。特定の実施形態では、埋込可能電源内蔵式センサ1210は、リーダ1250からRF信号1270リクエストを受信し、リーダアンテナ1260での受信のためにリターンRF信号1280を送信する。リターンRF信号1280は、電源内蔵式センサ1210によって測定されたセンサデータを含む。特定の実施形態では、センサエレクトロニクスは、密封ハウジング1200内の単一のASICであってもよい。
【0085】
図13は、本開示の特定の実施形態における分析物監視を示すフロー図である。
図13を参照すると、電源内蔵式分析物センサの経皮的位置決めの後に(1310)、電源内蔵式分析物センサの作用電極とカウンター電極との間の酸化反応は、次にセンサエレクトロニクスに電力を供給するためにキャパシタを充電するべくセンサエレクトロニクスによって使用される、電流信号を生成する(1320)。
図13に戻って参照すると、センサエレクトロニクスは、現在の分析物レベルを測定するために定期的に信号を受信する(1330)。特定の実施形態では、信号は、定期間隔で自動的に生成され、他の実施形態では、信号は、表示デバイスからのコマンドに基づいて生成される。その信号を受信すると、センサエレクトロニクスにおけるスイッチが起動され、それは、キャパシタを放電してセンサエレクトロニクスに電力を供給するために、電源内蔵式センサとキャパシタとの間で電力の流れを切り替える(1340)。センサエレクトロニクスが起動されると、現在の分析物レベルを表す電源内蔵式センサで測定された電流信号が、センサエレクトロニクスによって検出される(1350)。電源内蔵式センサの測定された電流信号は、センサエレクトロニクスのA/Dコンバータによってデジタル値に変換される(1360)。次に、そのデジタル値は、後の取出しや表示デバイスへの送信のためにメモリに格納される(1370)。
【0086】
図14は、本開示の特定の実施形態における分析物監視を示すフロー図である。
図14に示されるように、電源内蔵式分析物センサの経皮的位置決めの後に(1410)、電源内蔵式分析物センサの作用電極とカウンター電極との間の酸化反応は、電流信号を生成する。生成された電流信号は、センサエレクトロニクスに電力を供給するための電力の蓄積のためにキャパシタを充電するべくセンサエレクトロニクスによって使用される(1420)。センサエレクトロニクスは、現在の分析物レベルを測定するために、コマンドに対応して磁界生成器によって生成される信号を周期的に検出する(1430)。磁界生成信号を受信すると、センサエレクトロニクスにおける磁気スイッチが起動され、それは、キャパシタを放電してセンサエレクトロニクスに電力を供給するために、電源内蔵式センサとキャパシタとの間で電力の流れを切り替える(1440)。キャパシタからの戻り流は、ワイヤループを介して流れ、それは、一方、磁気スイッチの接続の検証を示す磁界信号を生成する。磁気スイッチが起動され且つセンサエレクトロニクスが引き続いて起動されると、現在の分析物レベルを表す、電源内蔵式センサで測定された電流信号が、センサエレクトロニクスによって検出される(1450)。電源内蔵式センサの測定電流信号は、センサエレクトロニクスのADコンバータによってデジタル値に変換される(1460)。次に、デジタル値は、後での取出しや表示デバイスへの送信のためにメモリに格納される(1470)。
【0087】
上述のように、本開示の特定の実施形態によれば、電源内蔵式センサの酸化反応によって生成される信号のみを使用して、生成された信号は、格納、フィルタ処理、処理及び遠隔地への通信を含む、監視された分析物レベルに関連する信号の処理を行うために、センサエレクトロニクスを駆動するのに十分な電力を提供する。このように、特定の実施形態では、電源内蔵式分析物センサに接続されたセンサエレクトロニクスは、生成され且つ処理された信号を格納することを含む、監視された分析物レベルに関連する信号の処理を行うためにセンサエレクトロニクスに電力を供給するのに、バッテリのような別個の電源を必要としない。更なる実施形態では、表示デバイスのような遠隔地のデバイスは、センサエレクトロニクスに極めて近接して位置される時に、センサエレクトロニクスキャパシタに格納された電荷(電源内蔵式センサから生成される)を駆動してセンサエレクトロニクスの残りの部分を接続し、電源内蔵式センサによって生成されキャパシタに格納された電荷のみでセンサエレクトロニクスに電力を効果的に供給するために、センサエレクトロニクスのスイッチをラッチする磁界を生成するように構成される。
【0088】
更なる一実施形態では、電源内蔵式センサとセンサエレクトロニクスを含むオンボディセンサデバイスは、密封ハウジング内に設けられ、且つそれはセンサに対する滅菌処理に敏感な電子コンポーネントを含まず、仮にそうでない場合は、そのような電子コンポーネントを劣化する又は損傷する。このように、特定の実施形態では、オンボディセンサデバイスのコンポーネントを損傷する又は劣化することなく単一の滅菌技術を使用して共に滅菌されることができる、センサエレクトロニクスと分析物センサを含む単一の囲みハウジングが提供される。
【0089】
特定の実施形態における分析物監視デバイスは、皮膚表面の下で間質液と流体接触状態とされる少なくとも一部分を有する電源内蔵式分析物センサ、及び電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続され、電源内蔵式分析物センサによって生成される信号を受信し、且つ電源内蔵式分析物センサによって監視される分析物レベルに対応するデータを通信するように構成されたセンサエレクトロニクスを含み、そのセンサエレクトロニクスは:電源内蔵式分析物センサから生成された信号を受信するために電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続されたバッファ回路、及びバッファ回路に動作可能に接続され、監視される分析物レベルに関連して生成された信号に対応するデータを通信するように構成された高周波識別デバイス(RFID)回路を含む。
【0090】
本開示の特定の実施形態における分析物監視デバイスは、電源内蔵式分析物センサ、及び、電源内蔵式分析物センサによって生成された信号を受信し、且つ電源内蔵式分析物センサによって監視される分析物レベルに対応するデータを通信するように構成された、電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続されるセンサエレクトロニクスを含み、センサエレクトロニクスは、遠隔地の電源によって電力が供給される時および遠隔地の電源から照会信号を受信すると、非アクティブ状態からアクティブ状態に移行し、照会信号に応答して、監視された分析物レベルに関連する生成された信号に対応するデータを、遠隔地の電源に通信する。
【0091】
特定の実施形態では、電源内蔵式分析物センサは、間質液と流体接触状態にある時に、監視される分析物レベルに対応する信号を連続的に生成するように構成される。
【0092】
特定の実施形態では、電源内蔵式分析物センサは、センサエレクトロニクスが非アクティブ状態にある時に、監視される分析物レベルに対応する信号を生成する。
【0093】
特定の実施形態では、センサエレクトロニクスは、非アクティブ状態にある時には動作しない。
【0094】
特定の実施形態では、センサエレクトロニクスは、電源内蔵式分析物センサから生成された信号を受信するために電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続されたバッファ回路を含む。
【0095】
特定の実施形態では、センサエレクトロニクスは、バッファ回路に動作可能に接続され、且つ監視される分析物レベルに関連する生成された信号に対応するデータを通信するように構成された高周波識別デバイス(RFID)回路を含む。
【0096】
特定の実施形態では、分析物監視デバイスは、更に、電源内蔵式センサとセンサエレクトロニクスを囲むハウジングを含み、ハウジングは、水分がハウジングに入ることを抑制するようにシールされている。
【0097】
特定の実施形態では、照会信号は、RFID信号を含む。
【0098】
特定の実施形態では、センサエレクトロニクスは、センサエレクトロニクスが遠隔地の電源の範囲内にない時に、アクティブ状態から非アクティブ状態に移行する。
【0099】
特定の実施形態では、電源内蔵式センサは、間質液と接触状態にある時及びセンサエレクトロニクスが非アクティブ状態にある時に、信号を生成するように構成される。
【0100】
特定の実施形態では、分析物監視デバイスは、電源内蔵式センサとセンサエレクトロニクスを囲むハウジングを含み、ハウジングは、遠隔地のデバイスと物理的に取外し可能に係合するための一つ又は複数の機械的コンポーネントを含む。
【0101】
特定の実施形態では、遠隔地のデバイスは、遠隔地の電源を含む。
【0102】
特定の実施形態では、一つ又は複数の機械的コンポーネントは、解除可能ラッチ、解除可能アーム、又は解除可能ロック内の一つ又は複数を含む。
【0103】
特定の実施形態における分析物監視デバイスは、皮膚表面の下で間質液と流体接触状態とされる少なくとも一部分を有する電源内蔵式分析物センサ、及び、前記電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続され、前記電源内蔵式分析物センサによって生成された信号を受信するように構成され、且つ前記電源内蔵式分析物センサによって監視される分析物レベルに対応するデータを通信するセンサエレクトロニクスを含み、前記センサエレクトロニクスは:前記電源内蔵式分析物センサから生成された信号を受信するために前記電源内蔵式分析物センサに動作可能に接続されたバッファ回路;及び、前記バッファ回路に動作可能に接続され、監視される前記分析物レベルに関連して生成された信号に対応するデータを通信するように構成された高周波識別デバイス(RFID)回路を含み、前記センサエレクトロニクスは、遠隔地の電源によって電力が供給される時および前記遠隔地の電源から照会信号を受信すると、非アクティブ状態からアクティブ状態に移行し、前記照会信号に応答して、前記監視される分析物レベルに関連する生成された信号に対応するデータを前記遠隔地の電源に通信する。
【0104】
本開示の特定の実施形態では、時間経過に従って蓄積され且つキャパシタデバイスに格納される電源内蔵式センサの酸化反応によって生成される信号を使用して、十分な電荷が、格納、フィルタ処理、処理及び遠隔地への通信を含む監視される分析物レベルに関連する信号の処理を行うために、センサエレクトロニクスを駆動するべく蓄積される。このように、電源内蔵式分析物センサに接続されたセンサエレクトロニクスは、生成され且つ処理された信号を格納することを含む監視される分析物レベルに関連する信号の処理を行うために、センサエレクトロニクスに電力を供給するバッテリのような別個の電源を必要としない。
【0105】
幾つかの実施形態では、表示デバイスのような遠隔地のデバイスは、センサエレクトロニクスに極めて近接して位置されると、前記センサエレクトロニクスキャパシタデバイスに格納される電荷(前記電源内蔵式分析物センサから生成された)を駆動して前記センサエレクトロニクスの残りの部分を接続し、前記電源内蔵式分析物センサによって生成され前記キャパシタに格納された前記電荷からのみで、前記センサエレクトロニクスに電力を効果的に供給するために、前記センサエレクトロニクスのスイッチをラッチする磁界を生成するように構成される。
【0106】
更なる実施形態では、前記電源内蔵式センサと前記センサエレクトロニクスは、密封ハウジング内に設けられ、且つそれは、前記センサに対する滅菌処理に対して敏感な電子コンポーネントを含まず、仮にそうでない場合には、そのような電子コンポーネントを劣化又は損傷する可能性がある。このように、特定の実施形態では、前記センサエレクトロニクス及び前記分析物センサを含む単一の囲みハウジングが設けられ、それは、オンボディセンサデバイスの前記コンポーネントを損傷する又は劣化することなく、単一の滅菌技術を使用して共に滅菌されることができる。
【0107】
特定の実施形態における分析物レベルを監視する方法は、皮膚表面下において間質液と流体接触状態に分析物センサを経皮的に配置するステップと、センサエレクトロニクス内のキャパシタデバイスに所定の期間電荷を蓄積するステップであって、前記キャパシタデバイスは、前記分析物センサと信号通信状態にあると共に前記分析物センサから信号を受信するものであるステップと、閾値レベルを超える磁界を検出するステップと、前記検出された磁界が前記閾値レベルを超えると、前記センサエレクトロニクス内の前記キャパシタデバイスをセンサ信号処理コンポーネントに接続するために、前記センサエレクトロニクスに設けられたスイッチをラッチするステップと、前記キャパシタデバイス中に蓄積された電荷によって前記センサ信号処理コンポーネントに電力を供給するために、前記キャパシタデバイスを前記センサ信号処理コンポーネントに接続するステップを有する。
【0108】
特定の実施形態における分析物レベルを監視するためのデバイスは、間質液と流体接触状態に経皮的に配置されるための分析物センサ、及びセンサエレクトロニクスを含み、前記センサエレクトロニクスは、センサ信号処理コンポーネント、所定の期間電荷を蓄積するために前記分析物センサに動作可能に接続されるキャパシタデバイス、及び閾値レベルを超える磁界が検出されると、ラッチして前記キャパシタデバイスをセンサ信号処理コンポーネントに接続するように構成されたスイッチを含み、前記スイッチがラッチされると、前記キャパシタデバイスは、前記キャパシタデバイスに蓄積された電荷によって前記センサ信号処理コンポーネントに電力を供給するように構成される。
【0109】
本開示の構造及び動作方法における種々の他の変更及び代替は、本開示の実施形態の範囲及び精神から離れることなく当業者には明白である。本開示は、特定の実施形態に関連して記述されたが、特許請求される本開示は、そのような特定の実施形態に不当に制限されるべきではないことが理解されるべきである。以下の請求項は、本開示の範囲を画定し、且つこれらの請求項とその均等物の範囲内の構造及び方法は、その範囲に含まれるべきであることが意図されている。