特許第6571306号(P6571306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571306
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/02 20060101AFI20190826BHJP
【FI】
   D06F33/02 A
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-23288(P2013-23288)
(22)【出願日】2013年2月8日
(65)【公開番号】特開2014-150999(P2014-150999A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2016年1月13日
【審判番号】不服2017-11859(P2017-11859/J1)
【審判請求日】2017年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 好美
(72)【発明者】
【氏名】牧野 嘉幸
【合議体】
【審判長】 久保 竜一
【審判官】 長馬 望
【審判官】 藤井 昇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−30910(JP,A)
【文献】 特開平4−297722(JP,A)
【文献】 特開2010−266104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に異なる内容で運転を行うための複数の運転コースを有するものにおいて、
複数の運転コースのそれぞれを使用者に示唆する複数のコース図柄の集合体からなるコース図柄群が表示される表示器と、
前記表示器にコース図柄群を表示する表示手段と、
使用者が操作可能なものであって、前記表示器のコース図柄群のうちからコース図柄を指定するための操作子と、
前記操作子で指定されたコース図柄に応じた運転コースを実行する運転手段と、
使用者が操作可能なものであって、前記運転手段による前記運転コースの実行を開始させるスタートスイッチと、
を備え、
前記運転コースは、実行の都度、設定が必要なものであって、前記運転手段は、前記運転コースの設定結果で運転を開始するものであり、
前記表示器は、液晶表示器であって、実行の都度、設定が必要な前記運転コースを示唆する前記コース図柄群を表示するものであり、前記コース図柄群において複数のコース図柄が上下方向に1列に表示されており、
前記表示手段は、前記表示器のコース図柄群における複数のコース図柄の表示位置を前記運転手段による複数の運転コースの運転履歴に応じて動的に変化させ、
前記運転手段は、前記表示器に表示されている前記コース図柄群における最上段の前記コース図柄が示唆する前記運転コースを初期設定し、前記操作子が操作されることなく前記スタートスイッチが操作されると、その初期設定されている前記運転コースを実行することを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記表示手段は、前記表示器の複数のコース図柄のそれぞれのサイズを前記運転履歴に応じて変化させることを特徴とする請求項に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記操作子は、使用者が手指で触れることが可能なタッチパネルから構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記表示手段は、前記表示器のコース図柄群における複数の前記コース図柄の表示位置を複数の運転コースの日別の運転履歴に応じて、日別で変化させることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の洗濯機。
【請求項5】
前記表示手段は、前記表示器のコース図柄群における複数の前記コース図柄の表示位置を複数の運転コースの時間帯別の運転履歴に応じて、時間帯別で変化させることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の洗濯機。
【請求項6】
前記表示器は、さらに、運転開始時刻または運転終了時刻を使用者に報知する予約時刻を表示し、
前記表示手段は、さらに、前記表示器に予約時刻を表示し、
前記操作子は、さらに、前記表示器の予約時刻を変更し、
前記運転手段は、さらに、前記表示器の予約時刻で運転を開始または終了する予約運転を行い、
前記表示手段は、前記表示器の予約時刻を前記運転手段による予約運転の運転履歴に応じて変化させることも可能である請求項1からの何れか1項に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記表示手段は、前記表示器の予約時刻を日別の予約運転の運転履歴に応じて変化させることも可能である請求項に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記表示手段は、前記表示器の予約時刻を時間帯別の予約運転の運転履歴に応じて変化させることも可能である請求項6または7に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機には複数の運転コースを備えたものがある。これら複数の運転コースのそれぞれは衣類を相互に異なる内容で洗濯等するものであり、複数の運転コースのそれぞれにはコース図柄が設定されている。これら複数のコース図柄のそれぞれは運転コースを使用者に知らせる文字等からなるものであり、表示器の予め決められた一定位置に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−79951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には使用者がダイアルを回転操作することで表示器の複数のコース図柄のうちから1つを選択することが記載されている。この特許文献1はダイアルの回転操作が進行することに応じて予め決められた最初のコース図柄から予め決められた最終のコース図柄に向けて一定順序でコース図柄の選択結果を変更するものであり、例えば使用者の好みのコース図柄が最終のコース図柄に近い場合にはダイアルの操作量が大となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施例の洗濯機は、相互に異なる内容で運転を行うための複数の運転コースを有するものにおいて、複数の運転コースのそれぞれを使用者に示唆する複数のコース図柄の集合体からなるコース図柄群が表示される表示器と、前記表示器にコース図柄群を表示する表示手段と、使用者が操作可能なものであって前記表示器のコース図柄群のうちからコース図柄を指定するための操作子と、前記操作子で指定されたコース図柄に応じた運転コースを実行する運転手段と、使用者が操作可能なものであって、前記運転手段による前記運転コースの実行を開始させるスタートスイッチと、を備え、前記運転コースは、実行の都度、設定が必要なものであって、前記運転手段は、前記運転コースの設定結果で運転を開始するものであり、前記表示器は、液晶表示器であって、実行の都度、設定が必要な前記運転コースを示唆する前記コース図柄群を表示するものであり、前記コース図柄群において複数のコース図柄が上下方向に1列に表示されており、前記表示手段は前記表示器のコース図柄群における複数のコース図柄の表示位置を前記運転手段による複数の運転コースの運転履歴に応じて動的に変化させ、前記運転手段は、前記表示器に表示されている前記コース図柄群における最上段の前記コース図柄が示唆する前記運転コースを初期設定し、前記操作子が操作されることなく前記スタートスイッチが操作されると、その初期設定されている前記運転コースを実行するところに特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施例1を示す図(洗濯機の内部構成を示す図)
図2】操作パネルを示す図
図3】実施例2を示す図(制御回路の洗濯スイッチ処理を示す図)
図4】実施例3を示す図3相当図
図5】実施例4を示す図2相当図
図6】実施例5を示す図(制御回路の予約スイッチ処理を示す図)
図7】実施例6を示す図6相当図
図8】実施例7を示す図2相当図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0007】
図1の外箱1は中空状をなすものであり、外箱1内には水受槽2が固定されている。この水受槽2は前面が開口する円筒状をなすものであり、円形状の後板を有している。この水受槽2は衣類を洗濯するための水を受けるものであり、軸心線が前から後に向けて下降する傾斜状態に配置されている。この水受槽2の後板には洗濯モータ3が固定されており、洗濯モータ3の回転軸は水受槽2内に突出している。
【0008】
洗濯モータ3の回転軸には、図1に示すように、水受槽2内に位置してドラム4が固定されており、洗濯モータ3の運転状態ではドラム4が洗濯モータ3の回転軸と一体的に回転する。このドラム4は前面が開口する円筒状をなすものであり、円形状の後板を有している。このドラム4は衣類が投入されるものであり、水受槽2に対して同心状に配置されている。このドラム4には複数の貫通孔5が形成されており、ドラム4内は複数の貫通孔5のそれぞれを通して水受槽2内に連通されている。
【0009】
外箱1内には、図1に示すように、給水弁6が固定されている。この給水弁6の入口は水道の蛇口に接続されており、給水弁6の出口は給水ホースを介して水受槽2に接続されている。この水受槽2には風呂水ホースを介して風呂水ポンプが接続されている。この風呂水ポンプは浴槽から水を汲み出すものであり、風呂水ポンプの運転状態では浴槽から水受槽2内に風呂水が注入され、給水弁6の開放状態では水道の蛇口から給水弁6を通して水受槽2内に水道水が注入される。この水受槽2には排水管7の上端部が接続されており、排水管7には排水弁8が介在されている。この排水弁8は開放状態および閉鎖状態相互間で電気的に操作されるものであり、排水弁8の開放状態では水受槽2内の水が排水管7を通して排出される。
【0010】
外箱1の前板には、図1に示すように、出入口9が形成されており、ドラム4内に対しては出入口9と水受槽2の前面とドラム4の前面を通して衣類が出し入れされる。この外箱1の前板には扉10が装着されている。この扉10は閉鎖状態および開放状態相互間で使用者が操作可能なものであり、出入口9は扉10の開放状態でドラム4内に対して衣類を出し入れすることが可能に開放される。
【0011】
外箱1内には、図1に示すように、水受槽2の上方に位置してファンケーシング11が固定されている。このファンケーシング11は入口および出口を有するものであり、ファンケーシング11の入口は入口側ダクト12を介して水受槽2に接続され、ファンケーシング11の出口は出口側ダクト13を介して水受槽2に接続されている。このファンケーシング11内にはファン14が収納されている。このファン14はファンモータ15の回転軸に連結されたものであり、ファンモータ15の運転状態ではファン14が回転することで水受槽2内から入口側ダクト12とファンケーシング11と出口側ダクト13を順に通って水受槽2内に戻る循環風を生成する。入口側ダクト12は給水弁6から水道水が注入されるものであり、循環風は入口側ダクト12内で水道水に接触することに応じて冷却されることで除湿される。出口側ダクト13はヒータ16が収納されたものであり、ヒータ16は除湿された循環風を加熱することでドラム4内の衣類を乾かすための温風を生成する。
【0012】
外箱1の前板には、図1に示すように、扉10の上方に位置して操作パネル17が固定されており、外箱1内には操作パネル17の後方に位置して制御回路18が収納されている。この制御回路18はCPUとROMとRAMとEEPROMを有するものであり、洗濯モータ3と給水弁6と風呂水ポンプと排水弁8とファンモータ15とヒータ16のそれぞれを電気的に制御する。この制御回路18は計時機能を有するものであり、年月日と曜日と時刻を計測する。この制御回路18は表示手段および運転手段に相当する。
【0013】
操作パネル17には、図2に示すように、入スイッチ19および切スイッチ20が装着されている。これら入スイッチ19および切スイッチ20のそれぞれは使用者が操作可能なものであり、入スイッチ19が操作された場合には主電源が投入され、切スイッチ20が操作された場合には主電源が遮断される。この操作パネル17には表示器21が固定されている。この表示器21は使用者が視認可能なカラー液晶表示器からなるものであり、制御回路18は表示器21の表示内容を電気的に制御する。
【0014】
操作パネル17には、図2に示すように、表示器21の下方に位置して洗いスイッチ22とすすぎスイッチ23と脱水スイッチ24と乾燥スイッチ25とふろ水スイッチ26が装着されている。これら洗いスイッチ22〜ふろ水スイッチ26のそれぞれは使用者が操作可能なものであり、制御回路18は洗いスイッチ22の操作内容に応じて洗い工程の運転内容を設定し、すすぎスイッチ23の操作内容に応じてすすぎ工程の運転内容を設定し、脱水スイッチ24の操作内容に応じて脱水工程の運転内容を設定し、乾燥スイッチ25の操作内容に応じて乾燥工程の運転内容を設定し、ふろ水スイッチ26の操作内容に応じて風呂水ポンプの使用態様を設定する。
【0015】
操作パネル17には、図2に示すように、表示器21の右方に位置して洗乾スイッチ27が装着されている。この洗乾スイッチ27は使用者が操作可能なものであり、制御回路18は運転停止状態で洗乾スイッチ27が操作された場合に複数の洗乾コース名を表示器21の右端部の縦長なセレクト領域28内に上下方向に1列に表示する。これら複数の洗乾コース名のそれぞれは使用者に洗乾コースの名称を知らせるものであり、洗乾スイッチ27が操作された場合には最上段の洗乾コース名に応じた洗乾コースが初期設定される。これら複数の洗乾コースのそれぞれは洗い工程とすすぎ工程と脱水工程と乾燥工程からなるものであり、相互に異なる運転内容に設定されている。
【0016】
操作パネル17には、図2に示すように、洗乾スイッチ27の下方に位置して乾燥スイッチ29が装着されている。この乾燥スイッチ29は使用者が操作可能なものであり、制御回路18は運転停止状態で乾燥スイッチ29が操作された場合に複数の乾燥コース名を表示器21のセレクト領域28内に上下方向に1列に表示する。これら複数の乾燥コース名のそれぞれは使用者に乾燥コースの名称を知らせるものであり、乾燥スイッチ29が操作された場合には最上段の乾燥コース名に応じた乾燥コースが初期設定される。これら複数の乾燥コースのそれぞれは乾燥工程のみからなるものであり、相互に異なる運転内容に設定されている。
【0017】
操作パネル17には、図2に示すように、表示器21のセレクト領域28の下方に位置してコーススイッチ30が装着されている。このコーススイッチ30は使用者が操作可能なものであり、制御回路18はセレクト領域28内に複数の洗乾コース名を表示している場合にはコーススイッチ30の操作毎に洗乾コースの設定結果を変更し、セレクト領域28内に複数の乾燥コース名を表示している場合にはコーススイッチ30の操作毎に乾燥コースの設定結果を変更する。このコーススイッチ30は操作子に相当する。
【0018】
操作パネル17には、図2に示すように、入スイッチ19および切スイッチ20の下方に位置してスタートスイッチ31が装着されている。このスタートスイッチ31は使用者が操作可能なものであり、制御回路18は表示器21に複数の洗乾コース名を表示している状態ではスタートスイッチ31が操作されることで洗乾コースの設定結果で運転を開始し、表示器21に複数の乾燥コース名を表示している状態ではスタートスイッチ31が操作されることで乾燥コースの設定結果で運転を開始する。
【0019】
操作パネル17には、図2に示すように、洗乾スイッチ27の上方に位置して洗濯スイッチ32が装着されている。この洗濯スイッチ32は使用者が操作可能なものであり、制御回路18は運転停止状態で洗濯スイッチ32が操作された場合にROMに予め記録された画像データを再生することで表示器21のセレクト領域28内に(標準)と(スピーディ)と(念入り)と(ドライ)と(毛布)の5つの洗濯コース名を表示する。これら5つの洗濯コース名のそれぞれは使用者に洗濯コースの名称を知らせるものであり、相互に同一の文字サイズで表示される。これら5つの洗濯コースのそれぞれは洗い工程とすすぎ工程と脱水工程からなるものであり、相互に異なる運転内容に設定されている。これら5つの洗濯コース名のそれぞれはコース図柄に相当するものであり、5つの洗濯コース名の集合体はコース図柄群に相当する。
【0020】
5つの洗濯コース名のそれぞれには表示順序1〜5のうちの1つが設定されており、制御回路18は表示順序1の洗濯コース名をセレクト領域28内の先頭位置に表示する。この先頭位置はセレクト領域28内の上端部に設定された一定位置を称するものであり、制御回路18は表示順序2から表示順序5の洗濯コース名を表示順序1の洗濯コース名の下方に上から下に向けて順に1列で表示する。この制御回路18は洗濯スイッチ32が操作された場合に最上段の表示順序1の洗濯コース名に応じた洗濯コースを初期設定するものであり、最上段の洗濯コース名を横長な枠の絵柄で囲うことで洗濯コースの初期の設定結果を使用者に報知する。
【0021】
制御回路18は5つの洗濯コース名を表示している状態ではコーススイッチ30の操作毎に洗濯コースの設定結果を(表示順序1の洗濯コース名に応じた洗濯コース)から(表示順序2の洗濯コース名に応じた洗濯コース)→(表示順序3の洗濯コース名に応じた洗濯コース)→(表示順序4の洗濯コース名に応じた洗濯コース)→(表示順序5の洗濯コース名に応じた洗濯コース)→(表示順序1の洗濯コース名に応じた洗濯コース)・・・の一定順序で循環的に変更するものであり、洗濯コースの設定結果を変更する毎に枠の絵柄を洗濯コースの変更結果に応じた洗濯コース名を囲う位置に移動表示する。即ち、枠の絵柄はコーススイッチ30の操作毎に1段ずつ下へ移動するものであり、最下段に到達した場合には最上段に復帰する。
【0022】
制御回路18は5つの洗濯コース名を表示している状態ではスタートスイッチ31が操作されることで洗濯コースの設定結果で運転を開始するものであり、洗濯コースを開始した場合にはEEPROMに洗濯コースの設定結果を記録する。このEEPOMの洗濯コースの設定結果を使用履歴と称し、使用履歴は複数の運転コースの運転履歴に相当する。
【0023】
制御回路18は洗濯スイッチ32が操作された場合にEEPROMに洗濯コースの設定結果が記録されているか否かを判断するものであり、EEPROMに洗濯コースの設定結果が記録されていないと判断した場合には5つの洗濯コース名のそれぞれに初期の表示順序を設定する。この表示順序はROMに予め記録されたものであり、図2の(a)に示すように、洗濯コース名(標準)には表示順序1が設定され、洗濯コース名(スピーディ)には表示順序2が設定され、洗濯コース名(念入り)には表示順序3が設定され、洗濯コース名(ドライ)には表示順序4が設定され、洗濯コース名(毛布)には表示順序5が設定される。
【0024】
制御回路18はEEPROMに洗濯コースの設定結果が記録されていると判断すると、5つの洗濯コース名のそれぞれにEEPROMの使用履歴に応じて表示順序を設定する。この制御回路18はEEPROMに最も数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序1を設定し、2番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序2を設定するものであり、3番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序3を設定し、4番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序4を設定し、最も数少なく記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序5を設定する。
【0025】
制御回路18はEEPROMに記録個数が相互に同一の2種類以上の洗濯コースの設定結果が記録されている場合には当該2種類以上の洗濯コースの設定結果に応じた洗濯コース名に対して初期の表示順序の順に表示順序を設定する。例えば洗濯コース(念入り)の記録個数が最多で洗濯コース(スピーディ)の記録個数が最少で洗濯コース(標準)と洗濯コース(ドライ)と洗濯コース(毛布)の記録個数が同数の場合には、図2の(b)に示すように、洗濯コース(念入り)に応じた洗濯コース名(念入り)に表示順序1が設定され、洗濯コース(スピーディ)に応じた洗濯コース名(スピーディ)に表示順序5が設定され、洗濯コース(標準)に応じた洗濯コース名(標準)と洗濯コース(ドライ)に応じた洗濯コース名(ドライ)と洗濯コース(毛布)に応じた洗濯コース名(毛布)に初期の表示順序の順に表示順序が設定される。これら洗濯コース名(標準)(ドライ)(毛布)の初期の表示順序は順に(1)(4)(5)であり、洗濯コース名(標準)には残りの表示順序2〜4のうちから表示順序2が設定され、洗濯コース名(ドライ)には表示順序3が設定され、洗濯コース名(毛布)には表示順序4が設定される。
【0026】
制御回路18は5つの洗濯コース名のそれぞれに表示順序を設定すると、表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名を表示する。この5つの洗濯コース名のうち表示順序1の洗濯コース名はセレクト領域28内の先頭位置に表示され、残りの表示順序2〜5のそれぞれの洗濯コース名は表示順序1の洗濯コース名の下方に上から下へ表示順序の設定結果の順に縦1列に表示されるものであり、制御回路18は表示順序1の洗濯コース名を枠の絵柄で囲う。即ち、使用者が5つの洗濯コースを一度も実行していない場合には表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名が初期の表示順序で上から下へ縦1列に表示され、使用者が5つの洗濯コースのうちの1以上を実行した場合には表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名が使用頻度の高さの順に上から下へ縦1列に表示される。
【0027】
操作パネル17には、図2に示すように、予約スイッチ33が装着されている。この予約スイッチ33は使用者が操作可能なものであり、制御回路18は洗濯コースまたは洗乾コースまたは乾燥コースの設定状態で予約スイッチ33が操作された場合にROMから初期の運転終了時刻を検出する。この初期の運転終了時刻はROMに予め記録されたものであり、制御回路18は初期の運転終了時刻を検出した場合には表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。この運転終了時刻は予約時刻に相当する。
【0028】
操作パネル17には、図2に示すように、ダイアル34が装着されている。このダイアル34は前方から見てスタートスイッチ31を囲う円環状をなす回転可能なものであり、制御回路18は運転終了時刻の表示状態でダイアル34が時計回り方向へ回転操作された場合にダイアル34の同方向への操作量に応じて運転終了時刻を遅い時刻に変更する。このダイアル34は操作子に相当するものであり、制御回路18はダイアル34が反時計回り方向へ回転操作された場合にダイアル34の同方向への操作量に応じて運転終了時刻を早い時刻に変更する。この運転終了時刻は洗濯コースまたは洗乾コースまたは乾燥コースの終了時刻を使用者に報知するものであり、制御回路18は運転終了時刻の表示状態でスタートスイッチ31が操作された場合に運転開始時刻を演算する。この運転開始時刻は表示器21の運転終了時刻で運転が終了するように演算されるものであり、制御回路18は運転開始時刻に到達した場合に洗濯コースまたは洗乾コースまたは乾燥コースの設定結果で運転を開始する。
【0029】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
表示器21の5つの洗濯コース名そのものの表示態様をEEPROMの使用履歴に応じて変化させたので、表示器21の5つの洗濯コース名が使用者の5つの洗濯コースの使用状況に応じた表示態様となる。従って、使用者がコーススイッチ30を操作することで表示器21の5つの洗濯コース名のうちから1つを選択する操作が簡単になるので、使い勝手が向上する。
【0030】
表示器21の5つの洗濯コース名の表示順序をEEPROMの使用履歴に応じて変化させることで使用頻度が高いものから低いものに向けて順に並べたので、表示器21に5つの洗濯コース名が表示された時点で使用頻度が最高の洗濯コース名が枠の絵柄で囲われた選択状態となる。従って、使用者がコーススイッチ30を操作することで洗濯コース名を変更する機会が減るので、この点からも使い勝手が向上する。
【0031】
表示器21の5つの洗濯コース名のうち使用頻度が最高の洗濯コースに応じたものをセレクト領域28内の先頭位置に表示した。従って、使用者にとってはセレクト領域28内の先頭位置に目を向けるだけで使用頻度が最高の洗濯コースが何であるかを認識できる。また、使用頻度の多い洗濯コースに応じた洗濯コース名がセレクト領域28内の先頭近傍に集まるため、コース変更の操作回数も極力減らすことができる。
【実施例2】
【0032】
図3の洗濯スイッチ処理は洗濯スイッチ32が操作された場合に起動するものであり、制御回路18は洗濯スイッチ処理が起動した場合にはステップS1で今が平日であるか否かを判断する。この平日は月曜日から金曜日のうち国が定めた祝日を除く日を称するものであり、休日は土曜日と日曜日と国が定めた祝日を称する。
【0033】
制御回路18はステップS1で今が平日であると判断すると、ステップS2でEEPROMの平日領域に洗濯コースの設定結果が記録されているか否かを判断する。この平日領域は制御回路18が平日に洗濯コースの設定結果を開始した場合に当該洗濯コースの設定結果が記録される領域であり、平日領域の洗濯コースの設定結果を平日の使用履歴と称する。この平日の使用履歴は複数の運転コースの日別の運転履歴に相当する。
【0034】
制御回路18はステップS2で平日領域に洗濯コースの設定結果が記録されていると判断すると、ステップS3の表示順序設定処理1へ移行する。この表示順序設定処理1は5つの洗濯コース名のそれぞれに平日の使用履歴に応じて表示順序を設定するものであり、平日領域に最も数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序1が設定され、2番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序2が設定され、3番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序3が設定され、4番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序4が設定され、最も数少なく記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序5が設定され、平日領域に記録個数が相互に同一の2種類以上の洗濯コースの設定結果が記録されている場合には当該2種類以上の洗濯コースの設定結果に応じた洗濯コース名に対して初期の表示順序の順に表示順序が設定される。
【0035】
制御回路18はステップS2で平日領域に洗濯コースの設定結果が記録されていないと判断すると、ステップS6の表示順序設定処理3へ移行する。この表示順序設定処理3は5つの洗濯コース名のそれぞれに初期の表示順序を設定するものであり、洗濯コース名(標準)には表示順序1が設定され、洗濯コース名(スピーディ)には表示順序2が設定され、洗濯コース名(念入り)には表示順序3が設定され、洗濯コース名(ドライ)には表示順序4が設定され、洗濯コース名(毛布)には表示順序5が設定される。
【0036】
制御回路18はステップS1で今が休日であると判断すると、ステップS4でEEPROMの休日領域に洗濯コースの設定結果が記録されているか否かを判断する。この休日領域は制御回路18が休日に洗濯コースの設定結果を開始した場合に当該洗濯コースの設定結果が記録される領域であり、休日領域の洗濯コースの設定結果を休日の使用履歴と称する。この休日の使用履歴は複数の運転コースの日別の運転履歴に相当する。
【0037】
制御回路18はステップS4で休日領域に洗濯コースの設定結果が記録されていないと判断した場合にはステップS6の表示順序設定処理3で5つの洗濯コース名のそれぞれに初期の表示順序を設定し、ステップS4で休日領域に洗濯コースの設定結果が記録されていると判断した場合にはステップS5の表示順序設定処理2へ移行する。この表示順序設定処理2は5つの洗濯コース名のそれぞれに休日の使用履歴に応じて表示順序を設定するものであり、休日領域に最も数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序1が設定され、2番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序2が設定され、3番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序3が設定され、4番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序4が設定され、最も数少なく記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序5が設定され、休日領域に記録個数が相互に同一の2種類以上の洗濯コースの設定結果が記録されている場合には当該2種類以上の洗濯コースの設定結果に応じた洗濯コース名に対して初期の表示順序の順に表示順序が設定される。
【0038】
制御回路18はステップS3またはステップS5またはステップS6で5つの洗濯コース名に表示順序を設定すると、ステップS7で表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名を表示する。これら5つの洗濯コース名のそれぞれは表示器21のセレクト領域28内に上から下へ表示順序の設定結果で縦1列に表示されるものであり、制御回路18は表示順序1の洗濯コース名を先頭位置に表示すると共に枠の絵柄で囲う。
【0039】
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
表示器21の5つの洗濯コース名そのものの表示態様を平日には平日の使用履歴に応じて変化させ、休日には休日の使用履歴に応じて変化させたので、表示器21の5つの洗濯コース名が平日には5つの洗濯コースの平日の使用状況に応じた表示態様となり、休日には休日の使用状況に応じた表示態様となる。従って、使用者がコーススイッチ30を操作することで表示器21の5つの洗濯コース名のうちから1つを選択する操作が平日および休日の日別に簡単になる。
【0040】
上記実施例2においては、平日に洗濯コースの設定結果が開始された場合にはEEPROMの月曜日領域〜金曜日領域の5つのうち今に応じた1つに洗濯コースの設定結果を記録し、洗濯スイッチ32が操作された場合には月曜日領域〜金曜日領域のうち今に応じた1つの領域内の洗濯コースの設定結果に応じて5つの洗濯コース名に使用頻度が高い順に表示順序1〜5を設定しても良い。即ち、学校で体育の授業がある曜日には洗濯コース(念入り)が設定される頻度が高く、洗濯コース名(念入り)に表示順序1が設定されることで洗濯コース名(念入り)がセレクト領域28内の先頭位置に表示されるようになるので、使用者がコーススイッチ30を操作することなく洗濯コース(念入り)を選択できるようになる。
【実施例3】
【0041】
図4の洗濯スイッチ処理は制御回路18が図3の洗濯スイッチ処理に換えて行うものであり、制御回路18はステップS11で今が午前であるか否かを判断する。この午前は0時00分00秒から11時59分59秒までを称し、午後は12時00分00秒から23時59分59秒までを称するものであり、制御回路18はステップS11で今が午前であると判断した場合にはステップS12でEEPROMの午前領域に洗濯コースの設定結果が記録されているか否かを判断する。この午前領域は洗濯コースの設定結果が午前に開始された場合に当該洗濯コースの設定結果が記録されるものであり、午前領域の洗濯コースの設定結果を午前の使用履歴と称する。この午前の使用履歴は複数の運転コースの時間帯別の運転履歴に相当する。
【0042】
制御回路18はステップS12で午前領域に洗濯コースの設定結果が記録されていると判断した場合にはステップS13の表示順序設定処理1で表示順序を設定し、午前領域に洗濯コースの設定結果が記録されていないと判断した場合にはステップS16の表示順序設定処理3で表示順序を設定する。
【0043】
制御回路18はステップS11で今が午後であると判断すると、ステップS14でEEPROMの午後領域に洗濯コースの設定結果が記録されているか否かを判断する。この午後領域は洗濯コースの設定結果が午後に開始された場合に当該洗濯コースの設定結果が記録されるものであり、午後領域の洗濯コースの設定結果を午後の使用履歴と称する。この午後の使用履歴は複数の運転コースの時間帯別の運転履歴に相当する。
【0044】
制御回路18はステップS14で午後領域に洗濯コースの設定結果が記録されていると判断した場合にはステップS15の表示順序設定処理2で表示順序を設定し、午後領域に洗濯コースの設定結果が記録されていないと判断した場合にはステップS16の表示順序設定処理3で表示順序を設定する。この表示順序設定処理3は5つの洗濯コース名のそれぞれにROMの初期の表示順序を設定するものである。
【0045】
制御回路18はステップS13またはステップS15またはステップS16で表示順序を設定すると、ステップS17へ移行する。ここで表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名を上から下へ表示順序の設定結果に応じた順序で表示し、表示順序1の洗濯コース名を枠の絵柄で囲う。
【0046】
表示順序設定処理1は5つの洗濯コース名のそれぞれに午前の使用履歴に応じて表示順序を設定するものであり、午前領域に最も数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序1が設定され、2番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序2が設定され、3番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序3が設定され、4番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序4が設定され、最も数少なく記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序5が設定され、午前領域に記録個数が相互に同一の2種類以上の洗濯コースの設定結果が記録されている場合には当該2種類以上の洗濯コースの設定結果に応じた洗濯コース名に対して初期の表示順序の順に表示順序が設定される。即ち、使用者が5つの洗濯コースのうちの1以上を午前に実行した場合には表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名が午前の使用頻度の高さの順に上から下へ縦1列に表示され、最上段の洗濯コース名が枠の絵柄で囲われる。
【0047】
表示順序設定処理2は5つの洗濯コース名のそれぞれに午後の使用履歴に応じて表示順序を設定するものであり、午後領域に最も数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序1が設定され、2番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序2が設定され、3番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序3が設定され、4番目に数多く記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序4が設定され、最も数少なく記録されている洗濯コースの設定結果に応じた1つの洗濯コース名に表示順序5が設定され、午後領域に記録個数が相互に同一の2種類以上の洗濯コースの設定結果が記録されている場合には当該2種類以上の洗濯コースの設定結果に応じた洗濯コース名に対して初期の表示順序の順に表示順序が設定される。即ち、使用者が5つの洗濯コースのうちの1以上を午後に実行した場合には表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名が午後の使用頻度の高さの順に上から下へ縦1列に表示され、最上段の洗濯コース名が枠の絵柄で囲われる。
【0048】
上記実施例3によれば次の効果を奏する。
表示器21の5つの洗濯コース名そのものの表示態様を午前には午前の使用履歴に応じて変化させ、午後には午後の使用履歴に応じて変化させたので、表示器21の5つの洗濯コース名が午前には5つの洗濯コースの午前の使用状況に応じた表示態様となり、午後には午後の使用状況に応じた表示態様となる。例えば午後は日没が近いため、しわつきが多いが、脱水度合の高い洗濯コース(念入り)が使用されることが多いため、優先的に上位に表示されるといったことが可能になる。従って、使用者がコーススイッチ30を操作することで表示器21の5つの洗濯コース名のうちから1つを選択する操作が午前および午後の時間帯別に簡単になる。
【実施例4】
【0049】
制御回路18は予約スイッチ33が操作されると、EEPROMに運転終了時刻の予約結果が記録されているか否かを判断する。この運転終了時刻の予約結果は運転終了時刻が予約されたことで洗濯コースが開始された予約運転の開始時にEEPROMに記録されるものであり、制御回路18はEEPROMに運転終了時刻の予約結果が記録されていないと判断した場合には、図5に示すように、表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。この初期の運転終了時刻はROMに予め記録されたものであり、使用者が運転終了時刻を一度も予約していない場合には予約スイッチ33が操作されることで表示器21に初期の運転終了時刻が表示される。このEEPROMの運転終了時刻の予約結果を予約履歴と称する。この予約履歴は予約運転の運転履歴に相当する。
【0050】
制御回路18はEEPROMに運転終了時刻の予約結果が記録されていると判断すると、EEPROMの運転終了時刻の予約結果のうちから記録個数が最多数の1つを選択する。この制御回路18はEEPROMに記録個数が相互に同一の最多数で時刻が相互に異なる2以上の運転終了時刻の予約結果が記録されている場合には2以上の運転終了時刻のうちから最も早い1つを選択するものであり、EEPROMから1つの運転終了時刻の予約結果を選択した場合には表示器21に運転終了時刻の選択結果を表示する。即ち、使用者が予約スイッチ33を操作した場合には使用頻度が最も多い運転終了時刻が予約履歴から選択され、表示器21に使用頻度が最も多い運転終了時刻が表示される。
【0051】
上記実施例4によれば次の効果を奏する。
表示器21の運転終了時刻をEEPROMの予約履歴に応じて変化させることで表示器21に使用頻度が最も多い運転終了時刻を表示した。従って、使用者がダイアル34を操作することで表示器21の運転終了時刻を変更する機会が少なくなるので、使い勝手が向上する。
【実施例5】
【0052】
図6の予約スイッチ処理は予約スイッチ33が操作された場合に起動するものであり、制御回路18は予約スイッチ処理が起動した場合にはステップS21で今が平日であるか否かを判断する。ここで今が平日であると判断した場合にはステップS22へ移行し、EEPROMの平日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されているか否かを判断する。この平日領域は運転終了時刻として平日の午前または午後が予約されたことで洗濯コースが開始された場合に当該運転終了時刻の予約結果が記録される領域であり、平日領域の運転終了時刻の予約結果を平日の予約履歴と称する。この平日の予約履歴は予約運転の日別の運転履歴に相当する。
【0053】
制御回路18はステップS22で平日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていないと判断すると、ステップS26でROMから初期の運転終了時刻を検出し、ステップS27で表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。
【0054】
制御回路18はステップS22で平日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていると判断すると、ステップS23の運転終了時刻選択処理1で平日領域から運転終了時刻の予約結果のうち記録個数が最多数の1つを選択する。この制御回路18は平日領域に記録個数が相互に同一の最多数で時刻が相互に異なる2以上の運転終了時刻の予約結果が記録されている場合には2以上の運転終了時刻のうちから最も早い1つを選択するものであり、ステップS23で平日領域から1つの運転終了時刻の予約結果を選択した場合にはステップS27で表示器21に運転終了時刻の選択結果を表示する。
【0055】
制御回路18はステップS21で今が休日であると判断すると、ステップS24でEEPROMの休日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されているか否かを判断する。この休日領域は運転終了時刻として休日の午前または午後が予約されたことで洗濯コースが開始された場合に当該運転終了時刻の予約結果が記録される領域であり、休日領域の運転終了時刻の予約結果を休日の予約履歴と称する。この休日の予約履歴は予約運転の日別の運転履歴に相当する。
【0056】
制御回路18はステップS24で休日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていないと判断すると、ステップS26でROMから初期の運転終了時刻を検出し、ステップS27で表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。
【0057】
制御回路18はステップS24で休日領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていると判断すると、ステップS25の運転終了時刻選択処理2で休日領域から運転終了時刻の予約結果のうち記録個数が最多数の1つを選択する。この制御回路18は休日領域に記録個数が相互に同一の最多数で時刻が相互に異なる2以上の運転終了時刻の予約結果が記録されている場合には2以上の運転終了時刻のうちから最も早い1つを選択するものであり、ステップS25で休日領域から1つの運転終了時刻の予約結果を選択した場合にはステップS27で表示器21に運転終了時刻の選択結果を表示する。
【0058】
上記実施例5によれば次の効果を奏する。
表示器21の運転終了時刻を平日には平日の予約履歴に応じて変化させ、休日には休日の予約履歴に応じて変化させたので、表示器21の運転終了時刻が平日には平日の使用頻度が最多の時刻となり、休日には休日の使用頻度が最多の時刻となる。従って、使用者がダイアル34を操作することで表示器21の運転終了時刻を変更する機会が少なくなるので、使い勝手が向上する。
【実施例6】
【0059】
図7の予約スイッチ処理は制御回路18が図6の予約スイッチ処理に換えて行うものであり、制御回路18はステップS31で今が午前であるか否かを判断する。ここで今が午前であると判断した場合にはステップS32へ移行し、EEPROMの午前領域に運転終了時刻の予約結果が記録されているか否かを判断する。この午前領域は運転終了時刻として午前が予約されたことで洗濯コースが開始された場合に当該運転終了時刻の予約結果が記録されるものであり、午前領域の運転終了時刻の予約結果を午前の予約履歴と称する。この午前の予約履歴は予約運転の時間帯別の運転履歴に相当する
制御回路18はステップS32で午前領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていないと判断すると、ステップS36でROMから初期の運転終了時刻を検出し、ステップS37で表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。
【0060】
制御回路18はステップS32で午前領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていると判断すると、ステップS33の運転終了時刻選択処理1で午前領域から運転終了時刻の予約結果のうち記録個数が最多数の1つを選択する。この制御回路18は午前領域に記録個数が相互に同一の最多数で時刻が相互に異なる2以上の運転終了時刻の予約結果が記録されている場合には2以上の運転終了時刻のうちから最も早い1つを選択するものであり、ステップS32で午前領域から1つの運転終了時刻の予約結果を選択した場合にはステップS37で表示器21に運転終了時刻の選択結果を表示する。
【0061】
制御回路18はステップS31で今が午後であると判断すると、ステップS34でEEPROMの午後領域に運転終了時刻の予約結果が記録されているか否かを判断する。この午後領域は運転終了時刻として午後が予約されたことで洗濯コースが開始された場合に当該運転終了時刻の予約結果が記録される領域であり、午後領域の運転終了時刻の予約結果を午後の予約履歴と称する。この午後の予約履歴は予約運転の時間帯別の運転履歴に相当する。
【0062】
制御回路18はステップS34で午後領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていないと判断すると、ステップS36でROMから初期の運転終了時刻を検出し、ステップS37で表示器21に初期の運転終了時刻を表示する。
【0063】
制御回路18はステップS34で午後領域に運転終了時刻の予約結果が記録されていると判断すると、ステップS35の運転終了時刻選択処理2で午後領域から運転終了時刻の予約結果のうち記録個数が最多数の1つを選択する。この制御回路18は午後領域に記録個数が相互に同一の最多数で時刻が相互に異なる2以上の運転終了時刻の予約結果が記録されている場合には2以上の運転終了時刻のうちから最も早い1つを選択するものであり、ステップS35で午後領域から1つの運転終了時刻の予約結果を選択した場合にはステップS37で表示器21に運転終了時刻の選択結果を表示する。
【0064】
上記実施例6によれば次の効果を奏する。
表示器21の運転終了時刻を午前には午前の予約履歴に応じて変化させ、午後には午後の予約履歴に応じて変化させたので、表示器21の運転終了時刻が午前には午前の使用頻度が最多の時刻となり、午後には午後の使用頻度が最多の時刻となる。従って、使用者がダイアル34を操作することで表示器21の運転終了時刻を変更する機会が少なくなるので、使い勝手が向上する。
【0065】
上記実施例4〜6のそれぞれにおいては、使用者が平日および休日等の日別の予約履歴または午前および午後等の時間帯別の予約履歴を携帯端末に記録しておき、使用者が携帯端末から制御回路18に送信することで入力する構成としても良い。
【0066】
上記実施例1〜6のそれぞれにおいては、最上段の表示順序1の洗濯コース名を残りの洗濯コース名とは異なる色彩または書体または文字サイズ等の異なる態様で表示することで5つの洗濯コース名そのものの表示態様を変化させても良い。
【実施例7】
【0067】
制御回路18は、図8に示すように、表示器21のセレクト領域28内に5つの洗濯コース名を表示する場合に表示順序1の洗濯コース名と表示順序2の洗濯コース名と表示順序3の洗濯コース名のそれぞれを相互に同一の文字サイズで表示し、表示順序1の洗濯コース名の左側に数値(1)を表示し、表示順序2の洗濯コース名の左側に数値(2)を表示し、表示順序3の洗濯コース名の左側に数値(3)を表示する。これら数値(1)〜(3)のそれぞれは平日または休日または午前または午後の使用頻度の高さの順番を使用者に報知するものであり、表示順序4の洗濯コース名と表示順序5の洗濯コース名と表示順序6の洗濯コース名のそれぞれは表示順序1〜3の洗濯コース名に比べて小さな相互に同一の文字サイズで表示される。図8の(a)は5つの洗濯コース名が初期の表示順序で配列された状態であり、図8の(b)は5つの洗濯コース名が使用頻度に応じた表示順序で配列された状態である。
【0068】
表示器21の前面にはタッチパネルが装着されている。このタッチパネルは使用者が表示器21の表示内容を透視可能な透光性を有するものであり、制御回路18は使用者がタッチパネルを介して5つの洗濯コース名のいずれに手指を触れたかをタッチパネルからの出力信号に応じて判断し、表示順序1の洗濯コース名〜表示順序5の洗濯コース名のうち手指が触れられたと判断したものに応じた洗濯コースを設定する。このタッチパネルは操作子に相当する。
【0069】
上記実施例7によれば次の効果を奏する。
使用者が洗濯コース名を指定するための操作子としてタッチパネルを用いた。従って、使用者が手指を好みの洗濯コース名にタッチパネルを介して触れるだけで洗濯コースが指定されるので、洗濯コースを指定するための操作が簡単になる。
【0070】
5つの洗濯コース名のうち使用頻度が高い3つを残りの2つに比べて大きな文字サイズで表示した。従って、使用者の目線で使用頻度が高い洗濯コース名の視認性が高まるので、使用頻度が高い洗濯コース名を手指で触れるタッチ操作が容易になる。しかも、使用頻度が高い3つの洗濯コース名のそれぞれに数値を添付したので、文字サイズが相互に同一であっても使用者が数値から使用頻度の高さを容易に認識できる。
【0071】
上記実施例7においては、使用頻度が最も高い1つの洗濯コース名のみを残りの洗濯コース名に比べて大きな文字サイズで表示しても良い。
上記実施例7においては、使用頻度が高い上から3つの洗濯コース名を残りの洗濯コース名とは異なる色彩または書体等の異なる態様で表示しても良い。
【0072】
上記実施例7においては、5つの洗濯コース名を使用頻度と無関係な順序で上から下へ縦1列に並べても良い。この場合には使用頻度が高い3つの洗濯コース名を残りの洗濯コース名とは異なる文字サイズまたは色彩または書体等の異なる態様で表示し、使用頻度が高い3つの洗濯コース名のそれぞれに数値を添付することで使用頻度の高さを使用者に報知すると良い。
【0073】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、使用頻度が最高の洗濯コース名をセレクト領域28内の先頭位置に表示し、残りの洗濯コース名を使用頻度とは無関係な順序で上から下へ並べても良い。
【0074】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、(N)の洗濯コース名のうち(2)以上で(N−2)以下の洗濯コース名を使用頻度が高いものから順に上から下に向けて並べ、残りの洗濯コース名を使用頻度とは無関係な順序で上から下へ並べても良い。
【0075】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、使用者が平日および休日等の日別の使用履歴または午前および午後等の時間帯別の使用履歴を携帯端末に記録しておき、使用者が携帯端末から制御回路18に送信することで入力する構成としても良い。
【0076】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、予約スイッチ33が操作された場合に表示器21に運転開始時刻を表示し、ダイアル34の操作量に応じて表示器21の運転開始時刻を変更し、スタートスイッチ31が操作された場合に洗濯コースまたは洗乾コースまたは乾燥コースの設定結果を表示器21の運転開始時刻に開始しても良い。この場合には運転開始時刻が予約時刻に相当する。
【0077】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、洗濯コース名に換えて洗濯コースを使用者に示唆する符号または数値または模様等を表示器21に表示しても良い。
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、5つの洗濯コース名を使用頻度が高い順に下から上または左から右または右から左へ一列に並べて表示しても良い。
【0078】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、本発明を複数の洗乾コース名または複数の乾燥コース名を表示器21のセレクト領域28内に表示する場合に適用しても良い。
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、本発明を縦形の洗濯機または2槽式の洗濯機に適用しても良い。
【0079】
上記実施例1〜7のそれぞれにおいては、表示器21としてLED表示器を用いても良い。
以上に説明した洗濯機は上記実施例にのみ限定されるものでなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。その他、本発明の複数の実施例を説明したが、これらの実施例は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施例はその他の様々な例で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施例や変形例は発明の範囲や要旨に含まれると共に特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
18は制御回路(表示手段,運転手段)、21は表示器、30はコーススイッチ(操作子)、34はダイアル(操作子)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8