特許第6571363号(P6571363)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571363
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】入浴装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/00 20060101AFI20190826BHJP
【FI】
   A61H33/00 310N
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-66600(P2015-66600)
(22)【出願日】2015年3月27日
(65)【公開番号】特開2016-185217(P2016-185217A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2018年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000182373
【氏名又は名称】酒井医療株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 豊功
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−149049(JP,A)
【文献】 特開2008−278980(JP,A)
【文献】 実開昭63−174843(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、
前記ベース部に立設される支柱部と、
前記支柱部に沿って昇降可能に設けられる浴槽部と、
前記支柱部内から伸縮可能に突出する可動部を含むアクチュエータ部と、
前記可動部に連結され、前記可動部の伸縮によって傾斜角が変更される担架載せ部と、
前記支柱部に固定されると共に前記担架載せ部を回動可能に支持する支持部と、
を備え
前記支持部は、前記支持部が前記担架載せ部を回動可能に支持する第1部分を通る軸を介して前記担架載せ部に取り付けられ、
前記軸は、水平な方向のうち、前記担架載せ部が前記可動部に連結される第2部分に前記第1部分から向かう第1方向と垂直な第2方向に延び、
前記可動部の伸縮によって、前記担架載せ部が前記軸を中心として回動することにより、前記傾斜角が変更されることを特徴とする入浴装置。
【請求項2】
前記支柱部と前記アクチュエータ部とは、前記ベース部の同一面側に固定配置され、
前記支柱部は、前記可動部を突出させた状態で前記アクチュエータ部に被さっていることを特徴とする請求項1に記載の入浴装置。
【請求項3】
前記アクチュエータ部の側面を囲む壁部に、前記アクチュエータ部に接続される接続部材を引き出すための引き出し口が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の入浴装置。
【請求項4】
前記アクチュエータ部は、前記支柱部に比べて低い位置に固定され、
前記引き出し口は、前記ベース部の前記支柱部と連結される連結部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の入浴装置。
【請求項5】
前記アクチュエータ部は、油圧シリンダーで構成され、
前記接続部材は、油を流すための配管部材であることを特徴とする請求項3又は4に記載の入浴装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は入浴装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病人、老人、身体障害者等の介助が必要な者(要介助者)を入浴させる入浴装置として、浴槽が上昇すると共に入浴者が載せられた担架が下降する構造の入浴装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示される入浴装置は、可動槽を基台(ベース)に対して昇降させる可動槽昇降手段と、可動槽の底部側に配置され、担架を固定する担架受台を上側に有するパンタグラフ手段(交叉リンク)とを備えている。可動槽の昇降に合わせて、可動槽の昇降と逆向きの方向に担架受台が昇降する。特許文献1に開示される構造の入浴装置によれば、入浴時(入浴者が湯に浸かった状態)における浴槽の縁高さを低くしつつ、入浴者の体を浴槽内の湯に十分浸からせることができる。入浴時における縁高さを低くできるために、身長の低い介助者でも快適に介助を行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−70881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、 特許文献1に開示される入浴装置においては、浴槽内にパンタグラフ手段が配置される。このために、浴槽内に大きな機構部が配置されることになり、例えば入浴の際に要する湯量が増加しやすいといった問題等が生じることが懸念される。
【0006】
以上の点に鑑みて、本発明の目的は、浴槽内に大きな機構が配置されることを避けつつ、入浴者及び介助者が快適に使用できる入浴装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の入浴装置は、ベース部と、前記ベース部に立設される支柱部と、前記支柱部に沿って昇降可能に設けられる浴槽部と、前記支柱部内から伸縮可能に突出する可動部を含むアクチュエータ部と、前記可動部に連結され、前記可動部の伸縮によって傾斜角が変更される担架載せ部と、を備える構成(第1の構成)になっている。
【0008】
本構成によれば、担架載せ部の傾斜角を変更できるアクチュエータ部が備えられるために、浴槽部を上昇させる量を抑制しつつ、入浴者の体を浴槽内の湯に十分浸からせることができる。すなわち、本構成の入浴装置によれば、入浴者の快適性を損なうことなく、入浴中における介助者の介助作業を楽にすることが可能である。そして、本構成では、支柱部内にアクチュエータ部の一部が入れられる構成であるために、浴槽内に大きな機構が配置されることを避けられる。
【0009】
上記第1の構成の入浴装置は、前記支柱部に固定されると共に前記担架載せ部を回動可能に支持する支持部を更に備える構成(第2の構成)であるのが好ましい。本構成によれば、担架載せ部の傾斜角を変更できる構造を簡単な構造とし易い。
【0010】
上記第1又は第2の構成の入浴装置において、前記支柱部と前記アクチュエータ部とは、前記ベース部の同一面側に固定配置され、前記支柱部は、前記可動部を突出させた状態で前記アクチュエータ部に被さっている構成(第3の構成)であるのが好ましい。本構成によれば、アクチュエータ部をベース部の下側から取り付ける必要がないので、入浴装置の組み立て性やメンテナンス性が向上する。
【0011】
上記第3の構成の入浴装置において、前記アクチュエータ部の側面を囲む壁部に、前記アクチュエータ部に接続される接続部材を引き出すための引き出し口が設けられている構成(第4の構成)を採用するのが好ましい。本構成によれば、ベース部の下に接続部材(例えば配管部材や配線ケーブル等)を引き出さなくてよいために、入浴装置の組み立て時やメンテナンス時の作業が行い易い。また、ベース部の下に接続部材を引き出さなくよいために、例えば接続部材の折れ曲がりによる損傷等を防ぎやすい。
【0012】
上記第4の構成の入浴装置において、前記アクチュエータ部は、前記支柱部に比べて低い位置に固定され、前記引き出し口は、前記ベース部の前記支柱部と連結される連結部に設けられている構成(第5の構成)を採用するのが好ましい。本構成によれば、支柱部に開口を形成する必要がなく、支柱部の強度の低下を防止できる。
【0013】
上記第4又は第5の構成の入浴装置において、前記アクチュエータ部は、油圧シリンダーで構成され、前記接続部材は、油を流すための配管部材である構成(第6の構成)が採用されてよい。なお、アクチュエータ部は、例えば油圧シリンダーの代わりに電動シリンダーでもよく、この場合には、引き出し口から引き出される接続部材は、配線ケーブルとしてよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、浴槽内に大きな機構が配置されることを避けつつ、入浴者及び介助者が快適に使用できる入浴装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る入浴装置を模式的に示した側面図
図2】本発明の実施形態に係る入浴装置が備えるベース部の構成を示す概略上面図
図3】本発明の実施形態に係る入浴装置が備える支柱部の構成を示す概略側面図
図4】本発明の実施形態に係る入浴装置が備えるアクチュエータ部の構成を示す概略側面図
図5】本発明の実施形態に係る入浴装置が備えるベース部、支柱部、及び、アクチュエータ部の関係を示す概略図
図6】本発明の実施形態に係る入浴装置が備える担架台部周りの構成を示す概略斜視図
図7】本発明の実施形態に係る入浴装置の動作例を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係る入浴装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係る入浴装置1を模式的に示した側面図である。図1は、側面カバーが取り外された状態を示している。また、図1においては、説明の便宜上、本来は見えない浴槽内部が見えるように描かれている。図1に示すように、入浴装置1は、床F上に固定配置されるベース部10と、ベース部10上に立設される支柱部11と、支柱部11に沿って昇降可能に設けられる浴槽部12と、を備えている。
【0018】
支柱部11は、浴槽部12の底壁12aを液密に貫通している。浴槽部12の昇降は、ベース部10上に配置される不図示の昇降手段によって行われる。昇降手段の構成は特に限定されるものではないが、例えば、Xリンク機構と昇降シリンダー(例えば油圧シリンダー)とを用いて構成できる。昇降シリンダーのピストンの伸縮によって、Xリンク機構を上下方向に伸縮させ、浴槽部12の昇降を行える。なお、図1は、浴槽部12が最も下げられた状態を示している。
【0019】
また、入浴装置1は、支柱部11内から突出する可動部131を含むアクチュエータ部13を備えている。アクチュエータ部13は、本実施形態においては油圧シリンダーを用いて構成されている。ただし、アクチュエータ部は、油圧シリンダーに限定されず、例えば電動シリンダー等で構成されても構わない。
【0020】
ここで、図2から図5を参照しながら、ベース部10、支柱部11、及び、アクチュエータ部13の構成について更に詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係る入浴装置1が備えるベース部10の構成を示す概略上面図である。図3は、本発明の実施形態に係る入浴装置1が備える支柱部11の構成を示す概略側面図である。図4は、本発明の実施形態に係る入浴装置1が備えるアクチュエータ部13の構成を示す概略側面図である。図5は、本発明の実施形態に係る入浴装置1が備えるベース部10、支柱部11、及び、アクチュエータ部13の関係を示す概略図である。図5(a)は概略上面図、図5(b)は図5(a)のA−A断面図、図5(c)は図5(a)のB−B断面図である。
【0021】
図2に示すように、ベース部10の略中央部には、板状且つ平面視略C字形状の支柱部用連結部101が設けられている。また、ベース部10の略中央部には、板状の支柱部用連結部101の下面よりも更に低い位置(床Fに近い位置)に取り付け面を有するアクチュエータ部用連結部102が設けられている。
【0022】
図3に示すように、支柱部11は、中空の円筒部111と、円筒部111の下端部に取り付けられる下連結部112と、円筒部111の上部に嵌め込まれるシール部材113と、シール部材113を介して円筒部111の上端部に取り付けられる上連結部114と、を備えている。下連結部112は、ネジ止めを可能とするフランジ部112aを備えている。また、上連結部114も、ネジ止めを可能とするフランジ部114aを備えている。シール部材113及び上連結部114の中央部には、それぞれ、アクチュエータ部13の可動部131を挿通可能とする貫通穴が設けられている(図5(b)や図5(c)参照)。
【0023】
アクチュエータ部13は、可動部131の他に、油圧により可動部131を伸縮させる機能を発揮する本体部132を備えている。可動部131の先端部には、後述の担架台部との連結を可能とする連結軸133が取り付けられる。本体部132の下端には、ネジ止めを可能とするフランジ部132aが設けられている。本体部132の下部(詳細には下端部より少し上)には、本体部132に油を供給するための配管部材134と、本体部132から油を排出するための配管部材135とが取り付けられている。
【0024】
なお、本体部132への油の供給及び排出は、ベース部10上に配置されるポンプ及びモーターを含む油圧システムを用いて行われる。
【0025】
ここで、支柱部11及びアクチュエータ部13のベース部10への取り付け手順例について簡単に説明しておく。まず、アクチュータ部13の下部側が支柱部用連結部101の中央穴101aを貫くように嵌め込まれる。そして、図5(b)及び図5(b)に示すように、ベース部10のアクチュエータ部用連結部102の上面と、アクチュエータ部13のフランジ部132aの下面とが当接された状態でネジ止めが行われる。これにより、アクチュエータ部13はベース部10に固定される。この固定状態で、アクチュエータ部13の下部側の側面は、支柱部用連結部101の内壁(本発明の壁部の一例)に囲まれた状態になる。
【0026】
なお、アクチュエータ部13のベース部10への固定が完了した時点では、アクチュエータ部13には、連結軸133は取り付けられていない。連結軸133は、可動部131aと後述の担架台部との連結時に取り付けられる。また、アクチュエータ部13は、2つの配管部材134、135(本発明の接続部材の一例)が、支柱部用連結部101に設けられる引き出し口101b(図2参照)を介して外部に引き出されるように配置される(図5(a)や図5(b)参照)。支柱部用連結部101は、本発明の連結部の一例である。
【0027】
アクチュエータ部13がベース部10に固定されると、次に、支柱部11が、アクチュエータ部13に被せるように配置される。この際、アクチュエータ部13の可動部131の一部が支柱部11の上端部から突出した状態となるように、支柱部11はアクチュエータ部13に被る。支柱部11は、図5(b)及び図5(c)に示すように、下連結部112のフランジ部112aの下面がベース部10の支柱用連結部101の上面に当接した状態でネジ止めされることによって、ベース部10に固定される。
【0028】
図6は、本発明の実施形態に係る入浴装置1が備える担架台部14周りの構成を示す概略斜視図である。なお、担架台部14は、本発明の担架載せ部の一例である。図1に加えて、図6も参照しながら、担架台部14周りの構成について説明する。
【0029】
支柱部11の上部には、側面視略三角形状の支持フレーム部15(本発明の支持部の一例)が固設されている。支持フレーム部15には、支柱部11の上連結部114の上部を嵌め込む貫通穴が形成されている。当該貫通穴への上連結部114の嵌め込み後に、上連結部114のフランジ部114aの上面と支持フレーム部15の下面とを当接した状態でネジ止めすることによって、支持フレーム部15は支柱部11に固定される。
【0030】
支持フレーム部15は、支柱部11からみて、浴槽部12の長手方向と平行な方向の片側(図1の左側)に偏った状態で配置されている。また、支持フレーム部15は、支柱部11から離れるにつれて(図1の右から左に向かう方向に)高さが高くなるように配置されている。支持フレーム部15の支柱部11から離れた側(図1の左側)の端部の上部には、シャフト16を中心として回動可能となるように、担架台部14が取り付けられている。
【0031】
担架台部14は、平面視略矩形状に設けられ、その長手方向の一端部側がシャフト16を介して支持フレーム部15に回動可能に取り付けられている。また、担架台部14の長手方向の略中央部の下面には、支柱部11から突出する可動部131の先端との連結を可能とする取付部141が設けられている。
【0032】
連結軸133を介して可動部131と取付部141とを連結することにより、担架台部14は、可動部131の動きに連動して動くようになる。担架台部14が略水平である状態(図1に示す状態)から可動部131が縮む(支柱部11からの突出量が減る)と、担架台部14は、シャフト16を中心として回動しながら傾斜する。この傾斜状態から可動部131を伸ばす(支柱部11からの突出量を増やす)ことにより、担架台部14を略水平状態に戻すことができる。
【0033】
担架台部14の上面には、長手方向の両端部に、担架を移動可能に支持するためのレール142が設けられている。各レール142は、浴槽部12の長手方向に垂直な方向(図1において紙面と垂直な方向)に延在している。その他、担架台部14及び支持フレーム部15には、担架の足先を載せる部分の回動を可能とする機構Kも備えられている。
【0034】
次に、以上のように構成される入浴装置1を用いて入浴者が入浴する場合の入浴装置1の動作例について、主に図7を参照しながら説明する。なお、図7は、本発明の実施形態に係る入浴装置1の動作例を説明するための模式図である。図7は、図1と同様の模式図である。図7(a)、図7(b)、図7(c)の順に、入浴者を入浴させるための動作が進んでいく。
【0035】
入浴者Mが入浴装置1を用いて入浴を行う場合、図1に示すように、浴槽部12は最下位まで下げられ、担架台部14は略水平(傾斜角略0°)とされる。この状態では、担架台部14の上面は(すなわちレール142も)、浴槽部12の上縁よりも少し高い位置に位置する。換言すると、担架台部14の上面は、浴槽外に出ている。また、担架台部14が水平姿勢になっている状態では、アクチュエータ部13の可動部131は、支柱部11の上面から大きく突出している。また、この段階で、浴槽部12には、適量の湯が溜められている。
【0036】
上述の状態になっている入浴装置1の長手方向の側面に、担架20(入浴者Mが載っている)が載せられた不図示のストレッチャーが横付けされる。そして、図7(a)に示すように、ストレッチャー上の担架20が、浴槽部12の側面から担架台部14に移送される。担架20の下部側には、ローラーR1、R2が取り付けられており、当該ローラーR1、R2がレール142に沿って転がることによって、担架20は担架台部14に移送される。
【0037】
なお、ローラーR1は、レール142の上面に当接し、ローラーR2は、レール142の側面に当接する。また、担架台部14に移された担架20が脱落しないように、担架20は、不図示のロック機構によって担架台部14に固定できるようになっている。
【0038】
担架台部14の所定の位置に担架20が載せられる(図7(a)の状態になる)と、浴槽部12が不図示の昇降手段によって最上位まで上昇される。これにより、図7(b)に示すように、担架20を載せた担架台部14が、浴槽外から浴槽内に入る。この際、担架20も浴槽内に入るが、担架20に載った入浴者Mは、一部が湯に浸かるだけで、上半身の多くの部分が湯から出ている。すなわち、この段階では、入浴者Mの体は、浴槽内の湯に十分浸かっていない。
【0039】
浴槽部12が最上位まで上昇される(図7(b)の状態になる)と、次に、アクチュエータ部13の可動部131が縮められ、担架20を載せた担架台部14が、図7(c)に示すように、水平姿勢から所定の角度(例えば20°程度)に傾けられる。担架台部14が傾くと、担架20も一緒に傾く。
【0040】
この際、担架20の入浴者Mの上半身側が載せられる部分は、浴槽部12の底壁に押されて折れ曲がるようになっている。また、担架20の入浴者Mの足先が載せられる部分も、ロックが解除されて下方に向けて折れ曲がった状態になる。このために、担架台部14を傾斜させることによって、入浴者Mの頭が湯の中に入ってしまうことを避けつつ、入浴者Mの体を湯にしっかり浸からせることができる。なお、出浴時(浴槽から出る場合)には、以上と逆の動作が行われる。
【0041】
本実施形態の入浴装置1によれば、アクチュエータ部13を用いて担架台部14を水平姿勢から傾斜姿勢とできるために、浴槽部12を上昇させる量を抑制しつつ、入浴者Mの体をしっかり湯に浸からせることが可能である。すなわち、入浴装置1は、入浴者Mの快適性を損なうことなく、入浴中における介助者の介助作業を楽にすることができる。浴槽部12の上昇量を抑制できる点は、背の低い介助者に対して特に効果的である。
【0042】
そして、入浴装置1では、担架台部14を傾斜させるために設けられるアクチュエータ部13の本体部132が、支柱部11内に収容される構造である。このために、入浴装置1では、浴槽部12内に大きな機構部を配置する必要がない。このために、入浴装置1によれば、例えば入浴の際に要する湯量の増加を抑制しつつ、入浴者M及び介助者の双方に快適な状態を与えることができる。
【0043】
また、入浴装置1においては、支柱部11とアクチュエータ部13とをベース部10の同一面側(上面側)に固定配置し、支柱部11が可動部131を突出させた状態でアクチュエータ部13に被る構造を採用している。すなわち、本実施形態では、支柱部11内に入れられるアクチュエータ部13をベース部10(支柱部11)の下側から取り付ける必要がない。このために、アクチュエータ部13の取り付け作業やメンテナンス作業のために、ベース部10を持ち上げた状態にする必要がなく、製造やメンテナスの効率を高められる。
【0044】
また、入浴装置1においては、支柱部用連結部101に引き出し口101bを設け、アクチュエータ部13の本体部132の側面に接続される配管部材134、135を、支柱部11に沿う方向と略垂直な方向(略水平方向)に引き出せる構成になっている。この構成では、配管部材134、135を支柱部11に沿う方向(下側)に引き出す場合に比べて、配管部材134、135の折れ曲がりによる損傷等を避け易い。また、この構成では、ベース部10の下側をすっきりさせ易く、組み立て作業時等において、作業者が配管部材134、135に引っ掛かるという事態の発生を避け易い。
【0045】
以上に示した実施形態は、本発明の例示にすぎない。以上に示した実施形態の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されて構わない。
【0046】
例えば、以上に示した実施形態では、支柱部用連結部101に設けられる引き出し口101bから、油を流すための配管部材134、135が引き出される構成とした。しかし、これは一例にすぎない。例えば、アクチュエータ部13が例えば電動シリンダーで構成される場合には、配管部材134、135に代えて配線ケーブルが引き出し口101bから引き出されるようにしてもよい。
【0047】
また、引き出し口101bからは、アクチュエータ部13に繋がる部材(配管部材134、135)に加えて、他の部材に繋がる接続部材(配管部材や配線ケーブル等)が引き出されても構わない。ここで言う他の部材としては、例えば、担架台部14や支持フレーム部15に設けられるセンサ類等が挙げられる。
【0048】
また、配管部材や配線部材を引き出すための引き出し口は、支柱部用連結部101ではなく、例えば、支柱部11(フランジ部112を含む)や、支柱部11及び支柱部用連結部101に設けられる構成等としても構わない。
【符号の説明】
【0049】
1 入浴装置
10 ベース部
11 支柱部
12 浴槽部
13 アクチュエータ部
14 担架台部(担架載せ部)
15 支持フレーム部(支持部)
101 支柱部用連結部
101a 引き出し口
131 可動部
134 配管部材(接続部材)
135 配管部材(接続部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7