【実施例】
【0015】
(ホールプラグの概要)
実施例のホールプラグ20は、
図1〜
図3に示すように、板材10に開設されたホール12を通過可能な底壁部22と、この底壁部22の周縁に設けられて該周縁の全周に亘って延在した周壁部24とを備えている。また、ホールプラグ20は、周壁部24における底壁部22から離間する位置に設けられ、板材10の表面(第1面)10aに弾性的に当接可能な第1シール部26と、該周壁部24における底壁部22および第1シール部26の間に設けられ、板材10の裏面(第2面)10bに弾性的に当接可能な第2シール部28とを備えている。このようなホールプラグ20は、その後側を板材10の側に向けた状態で該板材10の表側からホール12へ押し込むことで底壁部22が該ホール12を通過し、第1シール部26が板材10の表面10aに当接すると共に、該ホール12を通過した第2シール部28が該板材10の裏面10bに当接することで、ホール12を閉塞するように該板材10に装着可能に構成されている(
図3参照)。
【0016】
また、実施例のホールプラグ20は、
図1〜
図3に示すと共に後述するように、周壁部24における第1シール部26および第2シール部28の間に、該周壁部24の他の部分よりも変形し易く形成された変形部30が形成されている。これにより周壁部24は、底壁部22に連なる側(後縁側)および第1シール部26に連なる側(前縁側)よりも、変形部30の形成部分が、該変形部30の変形に伴って周壁部24で囲まれた内側(径方向内側)へ容易に変形するよう構成されている。
【0017】
前述のような構成された実施例のホールプラグ20は、底壁部22、周壁部24、第1シール部26、第2シール部28および変形部30が、インジェクション成形等により一体に形成された合成樹脂製の単一成形部材である。ここで、ホールプラグ20を形成する合成樹脂として、オレフィン系またはウレタン系などの熱可塑性エラストマ(Thermo plastic Elastomer;TPE)等が採用され、該ホールプラグ20は、適度の柔軟性および弾性を有すると共に、ショアA硬度がA60〜95となっている。
【0018】
(底壁部)
前記底壁部22は、
図1〜
図3に示すように、円形の板状をなしており、中央に位置する円形の第1底壁32と、該第1底壁32の周囲に位置する環状の第2底壁34とを有し、これら第1底壁32および第2底壁34は前後方向に段差をもって連設されている。すなわち、第1底壁32の周縁と第2底壁34の周縁とが、前後方向に延在する環状の立壁36により連設されており、第1底壁32が第2底壁34よりも前側に位置している。第1底壁32は、全体が略平坦な円板状をなしており、前面中央が後側へ僅かに凹んでいると共に裏面中央が僅かに後側へ突出している。一方、第2底壁34は、立壁36に連設した内縁側が平坦となっていると共に、周壁部24に連設した周縁側が、径方向外側にいくにつれて前側へ変向した湾曲状をなしている。
【0019】
前記底壁部22は、
図2に示すように、第2底壁34の壁厚が最も大きく(厚く)、第1底壁32および立壁36は第2底壁34よりも薄く形成されている。また、底壁部22は、周壁部24よりも厚く形成されて、該周壁部24よりも剛性が高くなっている。そして、底壁部22は、
図4(a)に示すように、前側から外力が付与されて押された際に、後側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形する一方、
図5に示すように、後側から外力が付与されて押された際に、前側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形する。
【0020】
(周壁部)
前記周壁部24は、
図1〜
図3に示すように、底壁部22の第2底壁34の周縁から底壁部22の前面22aと交差する前側へ立設されると共に、該第2底壁34の周縁全周に亘って底壁部22を囲むように延在している。周壁部24は、底壁部22に連なる部位から第1シール部26が連なる部位に近づくにつれて、底壁部22の直径方向において外側へ徐々に変位するよう傾斜している。また、周壁部24は、底壁部22の前面22aよりも前側まで延出している。そして、周壁部24の壁厚W2は、底壁部22の壁厚W1よりも小さく(薄く)、かつ厚みが均一ではなく、底壁部22に連なる部位は、該底壁部22と段差なく連続的に連なるように厚く形成されている。また、周壁部24は、底壁部22に連なる部位と第2シール部28との間の部分が、該第2シール部28と第1シール部26との間の中間周壁25よりも厚く形成されており、底壁部22に連なる部位と第2シール部28との間の部分の剛性が、該中間周壁25の剛性よりも高くなっている。
【0021】
(底壁部および周壁部の変形について)
前記底壁部22は、
図4(a)に示すように、前側から外力が付与されて前面22aが押された際に後側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形することで、立壁36はその後部が径方向外側へ変位するよう傾斜し、該立壁36に後縁に連なった該底壁部22の第2底壁34は、該立壁36側から周壁部24と連なる周縁に近づくにつれて前側へ変位した傾斜状に変形するようになっている。従って、ホールプラグ20は、底壁部22が後側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形すると、第2底壁34における周壁部24と連なる部位(周縁)が径方向内側へ変位し、これにより周壁部24における該第2底壁34に連なった側が、径方向内側へ引っ張られて変位するよう構成されている。
【0022】
また、前記底壁部22は、
図5に示すように、後側から外力が付与されて押された際に前側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形することで、立壁36の後縁に連なった底壁部22の第2底壁34は、該立壁36側から周壁部24と連なる周縁に近づくにつれて後方へ変位した傾斜状に変形するようになっている。従って、ホールプラグ20は、底壁部22が前側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形すると、第2底壁34における周壁部24と連なる部位(周縁)が径方向外側へ変位し、これにより周壁部24における該第2底壁34に連なった側が、径方向外側へ押されて変位するよう構成されている。
【0023】
(第1シール部)
前記第1シール部26は、
図1および
図2に示すように、周壁部24の先端(前縁)から径方向外側かつ後方へ斜めに延出すると共に該周壁部24の全周に亘って延在している。第1シール部26は、周壁部24の先端から径方向外側にいくにつれて該周壁部24の先端よりも後側へ変位するよう傾斜した舌片状をなし、前後方向において該周壁部24とオーバーラップしている。すなわち、第1シール部26は、周壁部24に対して径方向外側に位置している。そして、第1シール部26は、延出端での外径寸法D1(
図2参照)が、ホール12の直径Dよりも大径に設定されている。また、第1シール部26は、周壁部24に連なる基端部から延出端部26aまで厚みが略一定であり、延出端部26aが前後方向へ変位するように弾性変形が可能となっている。更に、第1シール部26の延出端部26aは、後面側が曲面状に形成されて延出端に向けて尖っている。これにより第1シール部26は、ホールプラグ20を板材10に装着した状態において、少なくとも延出端部26aが該板材10の表面10aに対してホール12を囲む環状に当接するようになっている(
図3参照)。なお、第1シール部26は、板材10への装着前状態において、該第1シール部26の全体が底壁部22の前面22aよりも前側に位置している(
図2参照)。
【0024】
(第2シール部)
前記第2シール部28は、
図1および
図2に示すように、周壁部24の外周面における第1シール部26から後側に離間した位置において、該外周面から第1シール部26の方向へ延出すると共に該外周面の全周に亘って延在している。第2シール部28は、周壁部24の外周面から径方向外側にいくにつれて前側へ傾斜状に延出しており、周壁部24の外側に位置している。そして、第2シール部28は、延出端での外径寸法D2(
図2参照)が、ホール12の直径Dよりも大径に設定されている。また、第2シール部28は、周壁部24の外周面に連なる基端部が最も厚く、延出端にいくにつれて厚みが小さくなっており、延出端部28a側が前後方向へ変位するように弾性変形が可能となっている。これにより第2シール部28は、ホールプラグ20を板材10に装着した状態において、少なくとも延出端部28aが該板材10の裏面10bに対してホール12を囲む環状に当接するようになっている(
図3参照)。なお、第2シール部28は、板材10への装着前状態において、該第2シール部28の全体が底壁部22の前面22aよりも前側に位置している(
図2参照)。
【0025】
(第1シール部と第2シール部との関係)
実施例のホールプラグ20は、
図2に示すように、前記第1シール部26および第2シール部28が、周壁部24における該第1シール部26が連なる部分および該第2シール部28が連なる部分の間に位置する中間周壁25と交差して、該中間周壁25の外側へ斜めに延出するように形成されている。すなわち、周壁部24と連なる部分から後方斜め外方へ延出する第1シール部26と、該周壁部24と連なる部分から前方斜め外方へ延出する第2シール部28とは、互いに交差する向きとなっている。そして、第1シール部26における板材10の表面10aに当接可能な当接面(面)26bが、中間周壁25の外周面に向くと共に、第2シール部28における板材10の裏面10bに当接可能な当接面(面)28bが、中間周壁25の外周面に向くよう構成されている。
【0026】
実施例のホールプラグ20は、
図2に示すように、板材10への装着前状態(非装着状態)において、第1シール部26の延出端部26aと第2シール部28の延出端部28aとが、板材10の厚み方向である前後方向においてオーバーラップしている。すなわち、第2シール部28は、第1シール部26と周壁部24(中間周壁25)との間に画成された領域内に、該第2シール部28の少なくとも延出端が延出した状態に形成されている。従って、実施例のホールプラグ20は、
図3に示す厚みHの板材10よりも薄い板材に装着した場合であっても、第1シール部26および第2シール部28の両方が弾性変形するようになり、該第1シール部26の面26bが該板材10の表面10aに当接すると共に該第2シール部28の面28bが該板材10の裏面10bに当接してシールが形成され得るよう構成されている。すなわち、実施例のホールプラグ20は、第1シール部26が板材10の表面10aに弾力的に当接すると共に第2シール部28が該板材10の裏面10bに弾力的に当接するので、板材10への装着後において安定して姿勢保持されると共に、板材10の表面10aおよび裏面10bの2面において夫々シールが形成されるので高いシール性が得られるようになっている。
【0027】
また、実施例のホールプラグ20は、
図2に示すように、板材10への非装着状態において、第2シール部28の延出端部26aが、第1シール部26の延出端部26aよりも径方向内側に位置している。これにより、
図3に示すように、ホールプラグ20がホール12を閉塞した状態で板材10に装着されると、第2シール部28がホール12の開口縁に隣接した位置で該板材10の裏面10bに当接するようになり、板材10に対してホールプラグ20の前後方向でのがたつきを抑止し得る。
【0028】
(変形部)
前記変形部30は、
図1および
図2に示すように、周壁部24において第1シール部26と第2シール部28との間の中間周壁25に位置して、該周壁部24の全周に亘って延在するように設けられている。この変形部30は、周壁部24において厚みが最小に形成された部分であり、該周壁部24は、該変形部30において最も剛性が低くなっている。また、変形部30は、周壁部24における第1シール部26と第2シール部28との間の中間周壁25において、該第2シール部28側の端に位置するように設けられて、これら変形部30と第2シール部28とは前後方向において重なっている(
図2参照)。従って、
図4(a)に示すように、ホールプラグ20を板材10に装着するために周壁部24をホール12に挿入する際に、ホール12より大径の第2シール部28が該ホール12の開口縁に接触して径方向内側へ押されると、変形部30が該第2シール部28に押されて周壁部24で囲まれた内側へ変位するようになる。これにより、周壁部24は、変形部30の形成部分が、該変形部30の変形に伴って径方向内側へ変位するよう弾性変形する。そして、周壁部24の外周面とホール12の開口縁との間に、第2シール部28が通過可能な隙間が画成され、該第2シール部28が該ホール12を通過することが許容される。
【0029】
前記周壁部24は、
図2に示すように、第1シール部26に連なる側(前部分)24aと、第2シール部28の後側に位置して底壁部22に連なる側(後部分)24bとが、変形部30よりも厚く形成されており、前部分24aおよび後部分24bは、変形部30の形成部分よりも剛性が高くなっている。なお、周壁部24における第1シール部26と第2シール部28との間の中間周壁25は、変形部30から前側に向かうにつれて壁厚が徐々に大きくなっている。
【0030】
(ホールプラグの装着態様)
次に、前述のように構成された実施例のホールプラグ20を板材10に装着する態様について説明する。実施例のホールプラグ20は、
図2に示すように、板材10の表側において、ホール12に対して当該ホールプラグ20の底壁部22の後側を対向させたもとで、該底壁部22をホール12に向けて押し込む。これにより、底壁部22の外縁および周壁部24の外周面がホール12の開口縁に先ず接触し、ホール12に対して該底壁部22が位置決めされる。そして、底壁部22がホール12内へ入ると、第2シール部28がホール12の開口縁に当接するようになる。
【0031】
第2シール部28がホール12の開口縁に当接した状態で底壁部22を更に後側へ押すと、
図4(a)に示すように、該底壁部22が後側へ凸状に湾曲した形状に弾性変形し、第2底壁34における周壁部24が連なる部位が径方向内側へ変位する。これにより、周壁部24は、底壁部22に連なる側である後部分24bが径方向内側へ変位する。また、ホール12の開口縁に接触した第2シール部28が、径方向内側へ押されて当接面28bが中間周壁25に近づくよう変形すると共に、該第2シール部28により押された変形部30が変形することで、周壁部24が径方向内側へ変位する。従って、周壁部24は、変形部30の変形によって特に中間周壁25において第2シール部28が連なる部位が径方向内側へ移動するようになり、該第2シール部28がホール12を通過し易くなる。一方、第1シール部26の延出端部26aが板材10の表面10aに当接し、該第1シール部26が弾性変形するようになる。
【0032】
第1シール部26が弾性変形すると共に第2シール部28が完全にホール12を通過すると、
図2および
図4(b)に示すように、該第2シール部28は該ホール12の直径Dよりも大径に弾性変形して、延出端部26aが板材10の裏面10bに当接するようになる。また、第2シール部28が変形することで、変形部30も径方向外側へ変形する。そして、底壁部22に対する押圧を解除して該底壁部22が元の形状に戻ることで、周壁部24も径方向外側へ変形し、第1シール部26の当接面26bが板材10の表面10aに当接すると共に第2シール部28の当接面28bが該板材10の裏面10bに当接して、板材10に対してホールプラグ20が装着される。なお、実施例のホールプラグ20は、
図3に示すように、ホール12を閉塞した状態で板材10に装着されると、底壁部22が、板材10の裏面10bよりも後側に位置するようになる。
【0033】
(挿入力について)
実施例のホールプラグ20は、前述すると共に
図4(a)に示すように、該ホールプラグ20を板材10に装着してホール12を閉塞する際に、底壁部22の変形により、周壁部24における該底壁部22に連なる後部分24bが径方向内側へ変位すると共に、変形部30の変形によって周壁部24が径方向内側へ容易に変形するので、ホール12の直径Dよりも大径に形成された第2シール部28が該ホール12を通過し易くなる。これにより、ホール12にホールプラグ20を挿入する際の挿入力が小さくて済み、小さな挿入力でホールプラグ20を板材10へ装着することが可能である。そして、板材10へのホールプラグ20の装着作業が楽になるので、作業者の負担軽減や装着作業効率の向上が可能である。また、変形部30が周壁部24の中間周壁25を薄肉にした脆弱部であるので、ホールプラグ20を板材10に装着する際に、該変形部30が変形することで周壁部24が容易に変形可能となる。
【0034】
(脱落力について)
実施例のホールプラグ20は、前述すると共に
図3および
図4(b)に示すように、周壁部24からの第1シール部26の延出長さを、第2シール部28よりも大きく設定してあり、ホール12の開口縁から離れた位置において第1シール部26が板材10に係止するようになっている。従って、ホールプラグ20を板材10に装着するに際して、第2シール部28がホール12を通過した状態で更に底壁部22を強く押した場合に、該第1シール部26の略全体が板材10の表面10aに当接して係止される。また、周壁部24における第1シール部26が連なる前部分24aが、壁厚W2を厚くしてあることで径方向内側へ変形し難くなっており、これにより第1シール部26が径方向内側へ変位することが抑制されるから、該第1シール部26がホール12を通過することが困難となり、ホールプラグ20が板材10の裏面10b側(装着側と反対側)へ外れて脱落し難い。すなわち、実施例のホールプラグ20は、脱落力が大きくなっており、装着作業時にホールプラグ20が板材10の裏面10b側へ脱落しないので、裏面10b側へ脱落したホールプラグ20を取り除く作業や、ホールプラグ20の再装着作業を行う面倒な作業を行うことがなくなり、装着作業効率が低下するのを防止し得る。
【0035】
(抜去力について)
実施例のホールプラグ20は、前述すると共に
図5に示すように、板材10に装着された状態において底壁部22が後側から押された際に、該底壁部22が前側へ凸状に弾性変形することで、該第2底壁34における周壁部24に連なる部位(周縁)が径方向外側へ変位するようになる。また、後側から押された底壁部22が前側へ変位することで、周壁部24における該底壁部22に連なる部位と、該周壁部24における第1シール部26が連なる部位との前後間隔が狭まるようになるから、周壁部24が径方向外側へ押されて変位するようになる。これにより、第2シール部28が底壁部22の第2底壁34により板材10の裏面10bに押し付けられ、該第2シール部28と板材10との係止力が高まることで、板材10に装着されたホールプラグ20が該板材10の表側へ外れ難い。しかも、第2シール部28は、周壁部24の外周面の周方向全周に亘って延在しているので、該第2シール部28と板材10との係止力が好適に高まる。従って、実施例のホールプラグ20は、抜去力が大きくなっており、板材10に装着した使用期間中に亘って該板材10から脱落しないように安定的に保持され、使用期間中に亘ってホール12の閉塞状態を適切に維持し得る。なお、実施例のホールプラグ20は、板材10へ装着した状態において、底壁部22が該板材10よりも後側に位置するように構成されていることから(
図3)、該底壁部22が後側から押されて
図5に示すように変形した際に、板材10の裏面10bに対する第2シール部28の係止力を高めることが可能となる。
【0036】
(シールについて)
また、実施例のホールプラグ20は、板材10への装着前状態において、第1シール部26と周壁部24との間に画成された領域内に、第2シール部28の少なくとも延出端が延出した状態に形成されているので、異なる厚みHの板材10に装着した際には、第1および第2シール部26,28が、該板材10の表面10aおよび裏面10bの夫々に対してホール12を囲む環状に当接するようになる。すなわち、実施例のホールプラグ20は、第1および第2シール部26,28により板材10の表面10aおよび裏面10bの2つの面において、ホール12を囲むようにシールするようになってシール効果が高められるので、水や塵埃等がホール12を通過して進入することを防止し得る。また、周壁部24の外周面がホール12の開口縁に当接することでシールする態様ではないため、該ホール12の直径Dにばらつきがあっても、好適にシール状態が形成される。
【0037】
(変更例)
本発明は、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
(1)周壁部において第1シール部と第2シール部との間に位置するよう設けられる変形部は、両シール部の間の中間周壁において、該第1シール部側の端に設けてもよいし、第1シール部と第2シール部との間の中間に設けてもよい。
(2)変形部は、周壁部における第1シール部と第2シール部との間の中間周壁において、両シール部の離間方向へ適宜間隔毎に複数設けてもよい。
(3)変形部は、周壁部における第1シール部と第2シール部との間において、周壁部の周方向へ断続的に設けてもよい。
(4)変形部は、周壁部における第1シール部と第2シール部との間の中間周壁において、該周壁部の外周面側または内周面側へ突出する屈曲部または湾曲部としたり、該周壁部の外周面側および内周面側へ交互に突出する蛇腹状に形成して、形状によって容易に変形し得るよう構成したものであってもよい。
(5)実施例では、真円形に開口したホールに対応する真円形状のホールプラグを例示したが、該ホールプラグの外形形状は、ホールの開口形状に合わせて楕円形や多角形に形成されたものであってもよい。