特許第6571419号(P6571419)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571419
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】加工設備
(51)【国際特許分類】
   B23Q 7/10 20060101AFI20190826BHJP
   B23B 15/00 20060101ALI20190826BHJP
   B23Q 17/20 20060101ALI20190826BHJP
   B23Q 7/04 20060101ALI20190826BHJP
   B25J 19/06 20060101ALI20190826BHJP
   B23C 9/00 20060101ALI20190826BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   B23Q7/10
   B23B15/00 Z
   B23Q17/20 A
   B23Q7/04 B
   B23Q7/04 A
   B25J19/06
   B23B15/00 A
   B23C9/00 Z
   B65G1/00 511Z
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-133548(P2015-133548)
(22)【出願日】2015年7月2日
(65)【公開番号】特開2017-13191(P2017-13191A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】593132917
【氏名又は名称】白銅株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】594002288
【氏名又は名称】株式会社BBS金明
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(72)【発明者】
【氏名】市村 徳行
(72)【発明者】
【氏名】中西 裕治
(72)【発明者】
【氏名】松本 忍
(72)【発明者】
【氏名】前江田 秀康
(72)【発明者】
【氏名】村上 慎一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 大輔
【審査官】 久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/179358(WO,A1)
【文献】 特開2001−353627(JP,A)
【文献】 特開昭60−161802(JP,A)
【文献】 特開平04−115855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 7/00 − 7/18
B23B 15/00
B23C 9/00
B23Q 17/20
B25J 19/06
B65G 1/00 − 1/133
B65G 1/14 − 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作物に機械加工を施す工作機械と、前記工作物を搬送するロボットと、前記工作機械及び前記ロボットを囲う安全フェンスと、この安全フェンスの一部をなし前記工作物をストックするストッカとを備えている加工設備において、
前記ストッカは、前記安全フェンスを水平に貫通する貫通部を複数備える棚と、前記貫通部に設けられ水平に延びるレールと、このレールで案内される引き出し状のスライダと、このスライダに着脱可能に載せられ前記工作物を支えるワークパレットとを備えており、
前記棚の外であって且つ前記ロボットに近い側を、前記棚より内側とし、遠い側を、前記棚より外側とするときに、前記スライダは、前記棚より外側と前記棚内との間を移動可能とされ、
前記棚は、前記棚内に位置する前記スライダで支えられている前記ワークパレットを、前記スライダからすくい上げ、前記棚内から前記棚より内側まで水平に移動するパレット移動機構をさらに備えており、前記棚より内側に位置する前記工作物を上から前記ロボットで把持させるようにしたことを特徴とする加工設備。
【請求項2】
前記棚は、前記貫通部が上下に複数段あると共に左右に複数個ある格子状棚であることを特徴とする請求項1記載の加工設備。
【請求項3】
前記棚は、前記貫通部を少なくとも100個備えていることを特徴とする請求項2記載の加工設備。
【請求項4】
前記棚と前記工作機械の間に、前記工作物の寸法を測る寸法測定機構を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の加工設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械と、ロボットと、安全フェンスと、工作物をストックするストッカとを備えている加工設備に関する。
【背景技術】
【0002】
フライス盤などの工作機械は、古くから実用に供されてきた。工作機械に工作物をセットする作業と、加工後の工作物を工作機械から外す作業は、従来、作業員の手で行われきた。
近年、省力化の一環で、工作物のセット及び取り外し作業を、ロボットに代替させる技術が提案されている(例えば、特許文献1(図1)参照)。
【0003】
特許文献1の技術を図9に基づいて説明する。
図9は従来の加工設備の平面図である。
加工対象物である工作物101は、加工設備100に複数個存在する。(N−1)、(N)、(N+1)、(N+2)工作物101のように、場所で区別し、識別する。
【0004】
加工設備100は、(N)工作物101の一端をクランプするテールストック102と、(N−1)工作物101の他端をチャックするヘッドストック103と、このヘッドストック103を回転する回転部104と、回転する工作物101を切り込むバイト105と、工作物101を運搬するロボット106とを要部とする設備である。
【0005】
労働安全衛生法などの定めにより、ロボット106を安全フェンス107で囲い、ロボット106の旋回領域に、作業員が立ち入らないようにする。安全フェンス107を貫通するように搬入コンベア108と、搬出コンベア109とを設ける。
【0006】
ロボット106は、搬入コンベア108上の先頭の(N+1)工作物101を、掴みテールストック102まで移動する。テールストック102は、(N)工作物101の一端をチャックする。この間、一つ前の(N−1)工作物101は、ヘッドストック103により切削加工が施される。
【0007】
ヘッドストック103が空くと、テールストック102がヘッドストック103に接近する。工作物101がテールストック102からヘッドストック103に移る。
ヘッドストック103により工作物101の切削加工が実施される。加工後、ロボット106は、(N−1)工作物101をヘッドストック103から搬出コンベア109へ移す。
【0008】
ところで、搬入コンベア108に、(N+1)工作物101や(N+2)工作物101が直列に並んでいる。切削加工の速度に併せて、作業員は、搬入コンベア108に新たな(N+3・・)工作物101を載せる必要がある。
【0009】
昼の食事休憩中も、作業員は、搬入コンベア108へ新たな工作物101を載せることから、作業員の全てが休憩に入ることはできない。全員を休ませるには、搬入コンベア108を十分に長くする必要があり、設備が大型化する。
【0010】
また、ロボット化に伴って、24時間連続運転が検討される。しかし、夜間も作業員は搬入コンベア108へ新たな工作物101を載せるため、全員を帰すことはできない。
【0011】
しかし、連続無人運転が求められる中、設備を大型化することなく、昼の休憩時間や夜間に、全ての作業員が現場から離れることが可能な加工設備が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−123026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、昼の休憩時間や夜間に、全ての作業員が現場から離れることが可能な加工設備を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に係る発明は、工作物に機械加工を施す工作機械と、前記工作物を搬送するロボットと、前記工作機械及び前記ロボットを囲う安全フェンスと、この安全フェンスの一部をなし前記工作物をストックするストッカとを備えている加工設備において、
前記ストッカは、前記安全フェンスを水平に貫通する貫通部を複数備える棚と、前記貫通部に設けられ水平に延びるレールと、このレールで案内される引き出し状のスライダと、このスライダに着脱可能に載せられ前記工作物を支えるワークパレットとを備えており、
前記棚の外であって且つ前記ロボットに近い側を、前記棚より内側とし、遠い側を、前記棚より外側とするときに、前記スライダは、前記棚より外側と前記棚内との間を移動可能とされ、
前記棚は、前記棚内に位置する前記スライダで支えられている前記ワークパレットを、前記スライダからすくい上げ、前記棚内から前記棚より内側まで水平に移動するパレット移動機構をさらに備えており、前記棚より内側に位置する前記工作物を上から前記ロボットで把持させるようにしたことを特徴とする。
【0015】
請求項2に係る発明は、棚は、貫通部が上下に複数段あると共に左右に複数個ある格子状棚であることを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る発明は、棚は、貫通部を少なくとも100個備えていることを特徴とする。
【0017】
請求項4に係る発明は、棚と工作機械の間に、工作物の寸法を測る寸法測定機構を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る発明では、安全フェンスの一部をストッカとした。ストッカは安全フェンスの面に沿って大型化することができ、複数の工作物をストックすることが可能となる。結果、加工設備を大型化することなく、多数の工作物をストックすることができ、一定時間全ての作業員が現場から離れることが可能となる。
加えて、請求項1に係る発明は、棚に、パレット移動機構を備えた。パレット移動機構を採用したことにより、レールやスライダの小型化が図れる。
【0020】
請求項2に係る発明では、棚は格子状を呈しているため、より多数個の工作物をストックすることができる。
【0021】
請求項3に係る発明は、棚は、少なくとも100個の工作物をストックでき、夜間の無人化が可能となる。
【0022】
請求項4に係る発明は、棚と工作機械の間に、工作物の寸法を測る寸法測定機構を備えた。棚へ多数個の工作物をストックするようにしたため、収納誤りが発生しやすくなる。そこで、工作機械にかける前に寸法を計測して、誤りがないことを確認するようにした。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明に係る加工設備の平面図である。
図2図1の2矢視図(ストッカの正面図)である。
図3】スライダとワークパレットの分解斜視図である。
図4】スライダの平面図兼作用図である。
図5】パレット移動機構の斜視図である。
図6】パレット移動機構の作用図である。
図7】寸法測定機構の作用図である。
図8】ロボットに付属した押し棒の作用図である。
図9】従来の加工設備の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0026】
図1に示すように、加工設備10は、工作物11に機械加工を施す工作機械20と、工作物11を搬送するロボット30と、このロボット30の旋回範囲に配置され工作物11の寸法を測定する寸法測定機構40と、ロボット30の旋回範囲に配置され工作物11を反転する反転機構45と、工作機械20、ロボット30、寸法測定機構40及び反転機構45を囲う安全フェンス48と、この安全フェンス48の一部をなし工作物11をストックするストッカ50と、このストッカ50の隣に配置され操作盤を兼ねる制御部49と、工作物11に添付された伝票12に付されている識別コード13を読み取り、この読み取り情報を制御部49へ送るコードリーダ14とを備えている。コードリーダ14は、有線、無線の何れでもよい。
【0027】
工作物11は、金属板又はプラスチック板から荒切りされた直方体である。この工作物11は、本発明により、六面を所定の粗さに仕上げると共にABC(縦・横・長さ)寸法を、要求寸法に仕上げる。なお、工作物11の材質や形状は任意である。
【0028】
工作機械20は、例えば、工作物11を支えるテーブル21と、テーブル21上の工作物11を上からテーブル21へ押し付ける押圧部材22と、テーブル21を移動するテーブル移動シリンダ23と、テーブル21の側方に配置される左右の工具としてのフライス24L、24R(Lは左、Rは右を示す添え字である。以下同じ)と、フライス24L、24Rを回す回転機構25L、25Rと、回転機構25L、25Rを左右に移動する工具移動機構26L、26Rとを備える両面フライス盤である。工作機械20は、研削盤、旋盤などであってもよく、種類は問わない。
【0029】
なお、工作機械20は、安全フェンス48内に2基又はそれ以上配置しても良い。また、1基の工作機械20内に、実施例では1組のフライス24L、24Rを配置したが、複数組のフライスを配置することは差し支えない。複数組のフライスの場合は、面取りフライスを含めることが望ましい。通常の平面切削に加えて面取りが行えるからである。
【0030】
ロボット30は、工作物11を把持する一対の把持爪31L、31Rを有すると共に、押し棒32を備えている。押し棒32は、押し棒シリンダ33により、使用時は突出し、非使用時は後退する。
【0031】
ストッカ50は、ロボット30側の面に、パレット移動機構70を備える。
ストッカ50は、安全フェンス48の面に沿って、安全フェンス48の一部として配置されるため、長さや高さは十分に確保することができる。
以下の説明の便利のために、ストッカ50の面に平行で水平な軸をx軸、このx軸に直交してストッカ50を貫通する水平軸をy軸、図面表裏方向へ延びる鉛直軸をz軸とする。
【0032】
識別コード13には、工作物11の縦、横、長さ(ABC寸法)、仕上がり寸法、材質などの情報が含まれており、作業員は、コードリーダ14を介してこれらの情報を制御部49へ伝達する。制御部49は、この情報に基づいて、ストッカ50の収納箇所を決定し、ロボット30、反転機構45、工作機械20を制御する。
【0033】
図2に示すように、ストッカ50の要部は棚51であり、この棚51は、水平に延びる多段の棚板52と、鉛直に延びる支柱部53とから構成される格子状棚である。
格子であるため、y軸に沿って延びる貫通部54を多数個備えている。
1つの貫通部54に、1個の工作物11が投入される。そのために、貫通部54毎に、引き出し状のスライダ55と、このスライダ55に載せたワークパレット56とを設けた。
【0034】
図3に示すように、工作物11は、六面を有する直方体の金属片である。ワークパレット56は、平板57と、この平板57の下面から下方へ突出した複数の突起58、58と、平板57の上面に立てた枠部材59とからなる。加えて、平板57の左右縁に下へ開いている切り欠き61、61を有する。
【0035】
スライダ55は、左右2本のレール62L、62Rに沿って移動する。スライダ55は上面に複数の凹部63、63を有し、前面に取っ手64を有する。この取っ手64を操作することで、スライダ55をレール62L、62Rに沿って前後にy軸に沿って移動させることができる。凹部63、63に突起58、58を嵌めるようにして、スライダ55に、想像線で示すワークパレット56を載せる。
【0036】
図4(a)に示すように、スライダ55を棚51から一杯に引き抜いた状態で、作業員はワークパレット56に工作物11を載せる。そして、作業員は、取っ手64を押すことで、図4(b)に示すように、スライダ55をy軸に沿って押し込む。結果、工作物11は貫通部54に収納される。この状態では、取っ手64が棚51から突出している。
【0037】
図5に示すように、棚51に備えられるパレット移動機構70は、x軸及びz軸方向へ移動する移動台71と、この移動台71の上に付設されy軸に沿って延びるレール72L、72Rと、これらのレール72L、72Rで案内されるスライダ73と、このスライダ73から棚51へ延びる2本のフック74L、74Rと、スライダ55をy軸に沿って移動する駆動部材75とからなる。
【0038】
パレット移動機構70の作用を、図6に基づいて説明する。図6で、符号76は、スライダ55の上面線である。
図6(a)に示すように、引き出されたワークパレット56に作業員の手で工作物11が載せられる。
図6(b)に示すように、ワークパレット56及び工作物11が、作業員の手で、棚51内部へ収納状態とされる。
【0039】
図6(c)に示すように、フック74L、74Rの先端凸部が切り欠き61に嵌った状態で、フック74L、74Rでワークパレット56がすくい上げられる。
図6(d)に示すように、フック74L、74Rがy軸に沿って移動し、ワークパレット56及び工作物を棚51から工作機械側へ引き出す。この状態で、把持爪31L、31Rで工作物11をピックアップする。
【0040】
図1にて、ロボット30は、工作物11を寸法測定機構40へ移す。
寸法測定機構40の構成は任意であるため、測定の原理だけを図7で説明する。
【0041】
図7(a)〜(c)に示すように、寸法測定機構40は、A寸法測定子41L、41Rと、B寸法測定子42L、42Rと、C寸法測定子43を備えている。
図7(a)にて、A寸法測定子41L、41Rで、工作物11のA寸法を測定する。
図7(b)にて、B寸法測定子42L、42Rで、工作物11のB寸法を測定する。
図7(c)にて、C寸法測定子43で、工作物11のC寸法を測定する。
以上により、加工前の工作物11のABC寸法が測定できた。
【0042】
ところで、作業員の手で、工作物11を棚51に収める場合、ヒューマンエラーにより、収納場所を間違えることがあり得る。そこで、寸法測定機構40で測定したABC寸法と、図1のコードリーダ14で読み取ったABC寸法とが合致するか否かを制御部49で確認する。
【0043】
合致していれば、制御部49の指令を受けたロボット30は、図8(a)に示すように、工作物11をテーブル21へ移載する。
合致していなければ、制御部49は警報を発し、作業を中断するなどの処置を講じる。
【0044】
図8(a)に示すように、寸法の確認がなされた工作物11は、把持爪31L、31Rによりテーブル21に載せられる。
【0045】
ところで、把持爪31L、31Rが工作物11に付着することがある。金属板又はプラスチック板から直方体を荒切りするときに、バリが残り、このバリが把持爪31L又は31Rに引っ掛かる。
この状態で、把持爪31L、31Rを工作物11から分離すると、工作物11が横ずれすることがある。
【0046】
対策として、図8(b)に示すように、押圧部材22で工作物11をテーブル21に押圧する(矢印(1))。次に、把持爪31L、31Rを工作物11から分離する(矢印(2))。押圧部材22で工作物11が拘束されているため、工作物11が横ずれする心配はない。
【0047】
図8(c)に示すように、切削液ノズル77から切削液78を工作物11へ噴射しながら、想像線で示すフライス24L、24Rで工作物11の側面を切削加工する。工作物11と押圧部材22の間に切削液78が侵入する。この切削液78が接着作用を発揮するため、切削加工後に、押圧部材22を上げると、この押圧部材22に工作物11が連れて上がり、工作物11の位置がずれる。
【0048】
対策として、図8(d)に示すように、ロボットに付属する押し棒32で工作物11をストッパ21aへ押圧する(矢印(3))。この状態で、押圧部材22を上げる(矢印(4))。押し棒32の抑え作用により、工作物11が上がる心配はない。
この後、押し棒32を外し、把持爪31L、31Rで、工作物11をテーブル21からピックアップする。
【0049】
図1にて、反転機構45で、工作物11の向きを変え、テーブル21へ移し、別の面の切削を同手順で実施する。六面の切削が完了した工作物11は、ロボット30及びパレット移動機構70で、棚51の元の位置に戻される。作業員は、図6(b)→図6(a)の手順で、加工済みの工作物11を、回収する。
【0050】
図1において、工作機械20は、毎時n個の工作物11を処理する。日中作業時間を10時間とすると、(24−10)×n+αの計算により、100の値が算出された場合は、ストッカ50に100個の工作物11をストックするようにする。結果、夜間に工作物11をストッカ50に補充することなく、連続無人運転が可能となる。すなわち、一定時間(休憩時間や夜間など)全ての作業員が現場から離れることが可能となる。
【0051】
nが大きい場合には、ストッカ50に200〜400個の工作物11をストックするように、格子状棚の形状を決定すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、金属又はプラスチックの直方体を、所定の寸法に仕上げる加工設備に好適である。
【符号の説明】
【0053】
10…加工設備、11…工作物、20…工作機械、24L、24R…工具(フライス)、30…ロボット、40…寸法測定機構、48…安全フェンス、50…ストッカ、51…棚、54…貫通部、55…スライダ、56…ワークパレット、62L、62R…レール、70…パレット移動機構。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9