特許第6571581号(P6571581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571581
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】リジェネバーナ装置
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/66 20060101AFI20190826BHJP
   F23L 15/02 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   F23D14/66 C
   F23L15/02
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-75348(P2016-75348)
(22)【出願日】2016年4月4日
(65)【公開番号】特開2017-187208(P2017-187208A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2018年4月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211123
【氏名又は名称】中外炉工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(74)【代理人】
【識別番号】100144200
【弁理士】
【氏名又は名称】奥西 祐之
(72)【発明者】
【氏名】中川 博夫
(72)【発明者】
【氏名】川端 健介
(72)【発明者】
【氏名】大橋 武史
(72)【発明者】
【氏名】山本 俊輔
【審査官】 古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−139217(JP,A)
【文献】 特開2002−005415(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/018147(WO,A1)
【文献】 特開平09−303750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/66
F23L 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炉内で燃焼した燃焼ガスの熱を回収するとともに、燃焼用空気を加熱するようバーナに蓄熱体を設けたリジェネバーナ装置であって、
火炎を形成するバーナと、
燃焼用空気を供給し、排気熱を回収する給排気管と、を備えており、
前記バーナは、燃料が導入される燃料管と、燃料に加えられるための1次用空気が導入される空気管と、前記燃料管からの燃料と前記空気管からの1次用空気とが合流して炉内に燃料を噴射するよう、炉内に連通する主管と、を備えており、
前記空気管には、1次用空気を加熱する加熱装置が設けられており、
前記主管は、前記空気管が合流する第1部分と、前記燃料管が合流する第2部分と、を備えており、
前記第1部分は、前記第2部分に対して、空気及び燃料の流れ方向の上流側に位置しており、
前記第2部分が炉内に連通しており、
前記加熱装置は、パイロットバーナであり、
前記パイロットバーナの火炎は、前記主管に至らない大きさとなっており、
前記第1部分の軸芯と前記第2部分の軸芯とは、同一直線上に位置しており、
前記第1部分の空気及び燃料の流れ方向の上流端に火炎監視器が設けられていることを特徴とする、リジェネバーナ装置。
【請求項2】
前記第1部分の内径は、前記第2部分の内径よりも小さくなっている、請求項1記載のリジェネバーナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リジェネバーナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱炉や燃焼炉等の燃焼装置において、省エネルギーを図ることを目的として、炉内で燃焼した燃焼ガスの熱を回収するとともに、燃焼用空気を加熱するようバーナに蓄熱体を設けたリジェネバーナ装置が知られている。そして、特許文献1及び2に示されるように、炉内導入部では、中心に燃料及び空気を供給するバーナが配置され、バーナの周囲に燃焼用空気を供給し、排気熱を回収する給排気管が配置されて、メイン火炎が形成されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−024335号公報
【特許文献2】特開2010−127525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの例では、バーナの燃焼用空気が常温であるため、リジェネバーナ装置のバーナの火炎温度が低く、バーナの火炎と蓄熱体で加熱された燃焼用空気との温度差が大きく、燃焼が不安定となり、バーナの火炎と燃焼用空気とがうまく混合せず、混合に濃淡ができ、その混合の濃淡部分で煤やNOxが発生しやすいという課題があった。
【0005】
そこで、本発明では、バーナの火炎と蓄熱体で加熱された燃焼用空気との温度差を低減し、バーナの火炎と燃焼用空気との燃焼を安定化させ、煤やNOxの発生を抑制できるリジェネバーナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
炉内で燃焼した燃焼ガスの熱を回収するとともに、燃焼用空気を加熱するようバーナに蓄熱体を設けたリジェネバーナ装置であって、
火炎を形成するバーナと、
燃焼用空気を供給し、排気熱を回収する給排気管と、を備えており、
前記バーナは、燃料が導入される燃料管と、燃料に加えられるための1次用空気が導入される空気管と、前記燃料管からの燃料と前記空気管からの1次用空気とが合流して炉内に燃料を噴射するよう、炉内に連通する主管と、を備えており、
前記空気管には、1次用空気を加熱する加熱装置が設けられていることを特徴とする。
【0007】
前記構成によれば、加熱装置によって1次用空気を加熱するので、1次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎温度を上昇させることができ、その結果、蓄熱体によって加熱された燃焼用空気との混合による燃焼の火炎を安定的に形成できる。また、1次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎温度を上昇させることによって、1次用空気と燃料との混合の流速が大きくなり、蓄熱体によって加熱された燃焼用空気との混合が促進されることによって、煤やNOxの発生割合を低減することができる。なお、燃料は、ガスやオイル等どのようなものであってもよい。
【0008】
本発明は、更に、次のような構成を備えるのが好ましい。
(1)前記主管は、前記空気管が合流する第1部分と、前記燃料管が合流する第2部分と、を備えており、
前記第1部分は、前記第2部分に対して、空気及び燃料の流れ方向の上流側に位置しており、
前記第2部分が炉内に連通している。
(2)前記構成(1)において、前記第1部分の内径は、前記第2部分の内径よりも小さくなっている。
(3)前記構成(1)又は(2)において、前記加熱装置は、パイロットバーナであり、
前記パイロットバーナの火炎は、前記主管に至らない大きさとなっており、
前記第1部分の軸芯と前記第2部分の軸芯とは、同一直線上に位置しており、
前記第1部分の空気及び燃料の流れ方向の上流端に火炎監視器が設けられている。
【0009】
前記構成(1)によれば、第1部分は、第2部分に対して、空気及び燃料の流れ方向の上流側に位置しており、第2部分が炉内に連通しているので、加熱装置によって加熱された1次用空気を燃料管からの燃料と効果的に混合させることができる。
【0010】
前記構成(2)によれば、第1部分の内径は、第2部分の内径よりも小さくなっているので、燃料管からの燃料が、主管において、第2部分から第1部分に逆流しにくくすることができる。
【0011】
前記構成(3)によれば、パイロットバーナの火炎が主管に至らず、第1部分と第2部分とが同一直線上に位置しているので、第1部分の上流端に位置する火炎監視器によって、一次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎を容易に監視できる。
【発明の効果】
【0012】
要するに、本発明によると、バーナの火炎と蓄熱体で加熱された燃焼用空気との温度差を低減し、バーナの火炎と燃焼用空気との燃焼を安定化させ、煤やNOxの発生を抑制できるリジェネバーナ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係るリジェネバーナ装置の断面概略図である。
図2】炉内側から見たリジェネバーナ装置の概略図である。
図3図2のIII-III断面図である。
図4】空気排ガス切替装置の切り替えを説明する図である。
図5】空気排ガス切替装置の切り替えを説明する図である。
図6図2のVI-VI断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係るリジェネバーナ装置10の断面概略図である。図1に示されるように、リジェネバーナ装置10は、1つのバーナ1と、バーナ1の周囲に配置された複数の給排気管2を備えている。バーナ1は、炉内Sに燃料を供給するようになっており、一端が炉内Sに連通している。また、給排気管2は、炉内Sに燃焼用空気を供給するようになっており、一端が炉内Sに連通している。炉内Sでは、バーナ1からの火炎と給排気管2からの燃焼用空気とが混合し、メイン火炎が形成されるようになっている。
【0015】
図2は、炉内S側から見たリジェネバーナ装置の概略図である。図2に示されるように、中心にバーナ1が配置されており、本実施形態では、4つの給排気管2が、バーナ1の同心円上に、対称となるように配置されている。なお、図1は、図2のI-I断面図でもある。
【0016】
図3は、図2のIII-III断面図である。図1図3に示されるように、給排気管2は、給排気管21〜24を備えており、給排気管21及び給排気管22は、左右一対となっており、それぞれ、共通の給排気室31に連通している。給排気室31には、蓄熱体32が配置されている。同様に、給排気管23及び給排気管24は、左右一対となっており、それぞれ、共通の給排気室41に連通している。給排気室41には、蓄熱体42が配置されている。
【0017】
給排気室31は、配管51を介して空気排ガス切替装置61に連結されており、給排気室41も、同様に、配管52を介して空気排ガス切替装置61に連結されている。給排気室31と配管51とは、フランジ33を介して接続されており、給排気室41と配管52とは、フランジ43を介して接続されている。空気排ガス切替装置61は、空気供給管62及び排ガス排出管63に連結されており、空気供給管62と配管51又は配管52を連通させ、同時に、排ガス排出管63と配管52又は配管51を連通させる、切替弁61aを備えている。空気供給管62には、燃焼用空気を供給するための空気供給用ブロア(図示せず)が設けられており、排ガス排出管63には、燃焼排ガスを排出するための排気ファン(図示せず)が設けられている。
【0018】
図4及び図5は、空気排ガス切替装置61の切り替えを説明する図である。図4では、空気排ガス切替装置61の切替弁61aは、空気供給管62と配管51とを連通させ、排ガス排出管63と配管52とを連通させる。その結果、空気供給管62からの燃焼用空気は、配管51を通過し、給排気室31の蓄熱体32によって加熱されて、給排気管21、22から炉内Sに噴射される。また、炉内Sからの燃焼排ガスは、排ガス排出管63に設けられた排気ファンによって、給排気管23、24を通過し、給排気室41の蓄熱体42によって排熱が回収され、配管52を通過して、排ガス排出管63から排出される。
【0019】
一方、図5では、空気排ガス切替装置61の切替弁61aは、空気供給管62と配管52とを連通させ、排ガス排出管63と配管51とを連通させる。その結果、空気供給管62からの燃焼用空気は、配管52を通過し、給排気室41の蓄熱体42によって加熱されて、給排気管23、24から炉内Sに噴射される。また、炉内Sからの燃焼排ガスは、排ガス排出管63に設けられた排気ファンによって、給排気管21、22を通過し、給排気室31の蓄熱体32によって排熱が回収され、配管51を通過して、排ガス排出管63から排出される。
【0020】
上記のように、空気排ガス切替装置61の切替弁61aを図4図5との間で切り替えることによって、給排気管21、22と給排気管23、24との間で燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの回収とを交互に繰り返し、炉内Sで燃焼した燃焼排ガスの熱を蓄熱体32、42で回収するとともに、蓄熱体32、42で回収した熱で燃焼用空気を加熱することができるようになっている。
【0021】
図6は、図2のVI-VI断面図である。図6に示されるように、バーナ1は、燃料に加えられるための1次用空気が導入される空気管11と、燃料が導入される燃料管12と、燃料管12からの燃料と空気管11からの1次用空気とが合流して炉内Sに火炎を噴射するよう、炉内Sに連通する主管13と、を備えている。また、バーナ1は、火炎を点火するため、適宜、スパークプラグ(図示せず)等の点火手段を備えている。
【0022】
主管13は、空気管11が合流する第1部分131と、燃料管12が合流する第2部分132と、を備えており、第1部分131は、第2部分132に対して、空気及び燃料の流れ方向の上流側に位置している。第1部分131と第2部分132とは一体として形成されており、第1部分131の軸芯と第2部分132の軸芯とが一致するよう、第1部分131と第2部分132とは同一直線上に延びている。第1部分131の内径は、第2部分132の内径よりも小さくなっており、第1部分131と第2部分132との接続部には、段差13aが形成されている。
【0023】
空気管11は、主管13の第1部分131に対して90度以下の角度θ1を有するように合流しており、燃料管12は、主管13の第2部分132に対して90度以下の角度θ2を有するように合流している。空気管11と第1部分131とのなす角度θ1は、燃料管12と第2部分132とのなす角度θ2と同じ又は小さくなっている。
【0024】
空気管11は、主管13の第1部分131に合流する下流部分11aと、下流部分11aの空気流れ方向の上流側に位置し、1次用空気が導入される上流部分11bと、を備えている。上述したように、下流部分11aは、第1部分131に対して90度以下の角度θ1を有するように合流しており、下流部分11aと上流部分11bとは略90度の角度θ3を有している。すなわち、下流部分11aと上流部分11bとの間には、略90度に屈曲する屈曲部11cが形成されている。なお、下流部分11a、上流部分11b及び屈曲部11cは、一体として形成されている。
【0025】
空気管11の屈曲部11cには、1次用空気を加熱する加熱装置であるパイロットバーナ111が設けられている。パイロットバーナ111は、パイロットバーナ111の火炎の形成する向きが下流部分11aに対して平行となるよう、下流部分11aに沿って延びるように、屈曲部11cに取り付けられている。そして、空気管11への1次用空気の導入位置は、パイロットバーナ111の取付位置より、空気流れ方向の上流側となっている。また、空気管11には、パイロットバーナ111に点火するため、適宜、スパークプラグ(図示せず)等の点火手段、及び、パイロットバーナ111の火炎を監視するための火炎監視器(図示せず)が設けられている。
【0026】
パイロットバーナ111の火炎は、下流部分11aに沿って延びるように形成され、主管13に至らない大きさとなっている。主管13の第1部分131の空気及び燃料の流れ方向の上流端に、主管13や炉内Sで形成される火炎の状態を監視する火炎監視器14が設けられている。また、パイロットバーナ111の本体111aは、燃料だけを噴射し、空気管11の空気と混合させることによって火炎を形成するものでも、燃料と空気を噴射して火炎を形成するものでもよい。
【0027】
前記構成のリジェネバーナ装置10によれば、次のような効果を発揮できる。
【0028】
(1)パイロットバーナ111によって1次用空気を加熱するので、1次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎温度を上昇させることができ、その結果、蓄熱体32、42によって加熱された燃焼用空気との混合による燃焼の火炎を安定的に形成できる。また、1次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎温度を上昇させることによって、1次用空気と燃料との混合の流速が大きくなり、蓄熱体32、42によって加熱された燃焼用空気との混合が促進されることによって、煤やNOxの発生割合を低減することができる。
【0029】
(2)第1部分131は、第2部分132に対して、空気及び燃料の流れ方向の上流側に位置しており、第2部分132が炉内Sに連通しているので、パイロットバーナ111によって加熱された1次用空気を燃料管12からの燃料と効果的に混合させることができる。
【0030】
(3)第1部分131の内径は、第2部分132の内径よりも小さくなっており、第1部分131と第2部分132との接続部には、段差13aが形成されているので、燃料管12からの燃料が、主管13において、第2部分132から第1部分131に逆流しにくくすることができる。
【0031】
(4)図中のXで示されるように、パイロットバーナ111の火炎の先端が主管13に至らず、第1部分131と第2部分132とが同一直線上に位置しているので、パイロットバーナ111の火炎を誤って検出することなく、第1部分131の上流端に位置する火炎監視器14によって、一次用空気と燃料との混合による燃焼の火炎を容易に監視できる。
【0032】
(5)空気管11は、主管13の第1部分131に対して90度以下の角度θ1を有するように合流しているので、空気管11からの1次用空気が主管13内の空気及び燃料の流れ方向に沿って、円滑に流れるようにすることができる。
【0033】
(6)燃料管12は、主管13の第2部分132に対して90度以下の角度θ2を有するように合流しているので、燃料管12からの燃料が主管13内の空気及び燃料の流れ方向に沿って、円滑に流れるようにすることができる。
【0034】
(7)空気管11と第1部分131とのなす角度θ1は、燃料管12と第2部分132とのなす角度θ2と同じ又は小さくなっているので、主管13内において、空気管11からの1次用空気と、燃料管12からの燃料とをより混合しやすくすることができる。
【0035】
(8)給排気管21、22は左右一対となっており、共通の給排気室31に連通しており、また、給排気管23、24は左右一対となっており、共通の給排気室41に連通しているので、単一の空気排ガス切替装置61によって、燃焼用空気の供給及び燃焼排ガスの回収を切り替えることができる。
【0036】
(9)給排気管21〜24は、バーナ1の同心円上に、対称となるように配置されているので、給排気管21〜24からの燃焼用空気の供給及び燃焼排ガスの回収がバーナ1に対して均等に行われやすくなっており、炉内Sにおいて、バーナ1回りの燃焼状態をより安定化させることができる。
【0037】
上記実施形態では、1次用空気を加熱する加熱装置はパイロットバーナ111であるが、本発明の加熱装置はパイロットバーナに限定されず、1次用空気を加熱できる加熱装置であればよく、例えば、電気ヒータや熱交換器等であってもよい。
【0038】
上記実施形態では、リジェネバーナ装置10は、1つのバーナ装置が複数の給排気管21〜24を備え、複数の給排気管21〜24の間で給排気を交互に繰り返す、セルフリジェネバーナ装置であるが、本発明は、セルフリジェネバーナ装置に限定されず、一対の対向するバーナ装置を備え、一方のバーナ装置が火炎を形成しているとき、他方のバーナ装置が燃焼排ガスを回収し、蓄熱体に熱を回収する、リジェネバーナ装置にも適用できる。
【0039】
上記実施形態では、リジェネバーナ装置10は、1つのバーナ1と、4つの給排気管21〜24と、を備えているが、リジェネバーナ装置がセルフリジェネバーナ装置である場合、給排気管の数は2以上の偶数であればよい。また、リジェネバーナ装置がセルフリジェネバーナ装置で無い場合、給排気管の数は偶数である必要はなく、1以上であればよい。
【0040】
上記実施形態では、給排気管21〜24は、バーナ1の同心円上に、対称となるように配置されているが、バーナ1に対して非対称に配置されてもよい。
【0041】
上記実施形態では、給排気管21、22は左右一対となっており、共通の蓄熱体32が設けられており、給排気管23、24は左右一対となっており、共通の蓄熱体42が設けられているが、給排気管ごとに個別の蓄熱体が設けられてもよい。
【0042】
特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明では、本発明では、バーナの火炎と蓄熱体で加熱された燃焼用空気との温度差を低減し、バーナの火炎と燃焼用空気との燃焼を安定化させ、煤やNOxの発生を抑制できるリジェネバーナ装置を提供することができるので、産業上の利用価値が大である。
【符号の説明】
【0044】
1 バーナ
11 空気管
11a 下流部分 11b 上流部分 11c 屈曲部
111 パイロットバーナ 111a パイロットバーナ本体
12 燃料管
13 主管
131 第1部分 132 第2部分
13a 段差
14 火炎監視器
2 給排気管
21 給排気管 22 給排気管 23 給排気管 24 給排気管
31 給排気室 32 蓄熱体 33 フランジ
41 給排気室 42 蓄熱体 43 フランジ
51 配管 52 配管
61 空気排ガス切替装置 61a 切替弁
62 空気供給管 63 排ガス排出管
10 リジェネバーナ装置
S 炉内
θ1〜θ3 角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6