特許第6571619号(P6571619)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571619
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】パーキングブレーキレバー装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 7/10 20060101AFI20190826BHJP
   G05G 1/04 20060101ALI20190826BHJP
   F16F 1/06 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   B60T7/10 L
   B60T7/10 M
   G05G1/04 C
   F16F1/06 L
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-181128(P2016-181128)
(22)【出願日】2016年9月16日
(65)【公開番号】特開2018-43695(P2018-43695A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2018年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】龍瀧 浩三
(72)【発明者】
【氏名】小田 恒明
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−028907(JP,A)
【文献】 特開2004−175207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/10
G05G 1/04
F16F 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒形状の操作部と、
前記操作部の円筒軸方向の端部から突出するレリーズノブと、
前記レリーズノブに設けられ、前記操作部の内側に位置するバネ受部と、
前記操作部の内側に設けられた係止爪と、
一端部が前記係止爪に係止されると共に他端部が前記バネ受部で保持されることにより、前記レリーズノブを前記操作部の外方へ付勢する圧縮コイルバネと、を備え、
前記圧縮コイルバネの一端部は、該圧縮コイルバネの巻き線が互いに密着する密着巻き端部であり、
前記密着巻き端部の長さは、前記レリーズノブが前記圧縮コイルバネの付勢方向とは反対方向へ押込み操作されて該圧縮コイルバネが圧縮変化した際の変化量よりも長いことを特徴とするパーキングブレーキレバー装置。
【請求項2】
前記係止爪は、
前記操作部の内側面から立ち上がった起立部と、
前記起立部から延設され、前記操作部の円筒軸方向に沿ったストレート部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のパーキングブレーキレバー装置。
【請求項3】
前記係止爪のストレート部の長さは、前記圧縮コイルバネの非圧縮状態での巻き線の間隔よりも長いことを特徴とする請求項2に記載のパーキングブレーキレバー装置。
【請求項4】
前記圧縮コイルバネの他端部は、前記密着巻き端部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のパーキングブレーキレバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レリーズノブを圧縮コイルバネで付勢したパーキングブレーキレバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、レリーズノブを圧縮コイルバネで付勢したパーキングブレーキレバー装置に関する技術が種々提案されている。例えば、下記特許文献1に記載されたパーキングブレーキ装置においては、セクタは、中心位置をO1とする扇状の外周係合歯を有し、車体に固定されている。このセクタには、前記中心O1に配置した回転軸を中心として、回動自在な操作レバーが設けられている。
【0003】
この操作レバーは、中心O1の右端の一端にブレーキ作動ケーブルが接続され、この操作レバーの回動によってケーブルを引っ張ることで、パーキングブレーキ本体が作動するようになっている。
【0004】
また、操作レバーの中心O1の左側の一端は、斜め上方に傾斜してその端部が水平に延在形成された形状となっていて、その水平端部のうち筒状に形成された水平筒部にグリップを嵌入して支持するようになっている。
【0005】
また、前記グリップの端部には、押動可能な操作ノブが出没自在に配置されており、この操作ノブの背面と、前記操作レバーの水平筒部の中間部に形成したストッパとの間には、第1のスプリングが配置されていて、操作ノブはこの第1のスプリングによって、突出方向に付勢されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平7−9671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、第1のスプリングが巻き線間でストッパに係止されるような組付不良が発生しても、パーキングブレーキ装置の組付完了後に操作ノブが第1のスプリングによって付勢状態にあれば、そのような第1のスプリングの組付不良をパーキングブレーキ装置の分解なしで見つけることは困難であった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、圧縮コイルバネが巻き線間で係止爪に係止されるような組付不良を検査員により容易に見つけ出すことが可能なパーキングブレーキレバー装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するためになされた請求項1に記載のパーキングブレーキレバー装置は、略円筒形状の操作部と、操作部の円筒軸方向の端部から突出するレリーズノブと、レリーズノブに設けられ、操作部の内側に位置するバネ受部と、操作部の内側に設けられた係止爪と、一端部が係止爪に係止されると共に他端部がバネ受部で保持されることにより、レリーズノブを操作部の外方へ付勢する圧縮コイルバネと、を備え、圧縮コイルバネの一端部は、圧縮コイルバネの巻き線が互いに密着する密着巻き端部であり、密着巻き端部の長さは、レリーズノブが圧縮コイルバネの付勢方向とは反対方向へ押込み操作されて圧縮コイルバネが圧縮変化した際の変化量よりも長いことを特徴とする。
【0010】
尚、圧縮コイルバネが圧縮変化した際の変化量とは、非圧縮状態にある圧縮コイルバネの自然長を基準にする総たわみ量を言う。
【0011】
請求項2に記載のパーキングブレーキレバー装置は、請求項1に記載のパーキングブレーキレバー装置であって、係止爪は、操作部の内側面から立ち上がった起立部と、起立部から延設され、操作部の円筒軸方向に沿ったストレート部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載のパーキングブレーキレバー装置は、請求項2に記載のパーキングブレーキレバー装置であって、係止爪のストレート部の長さは、圧縮コイルバネの非圧縮状態での巻き線の間隔よりも長いことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載のパーキングブレーキレバー装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のパーキングブレーキレバー装置であって、圧縮コイルバネの他端部は、密着巻き端部であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載のパーキングブレーキレバー装置において、圧縮コイルバネの一端部は、圧縮コイルバネの巻き線を互いに密着させた密着巻き端部であることから、圧縮コイルバネが一端部の側面で、つまり、密着巻き端部の側面で係止爪に係止されることは無い。しかしながら、圧縮コイルバネが密着巻き端部(一端部)以外に存在する巻き線間で係止爪に係止されるような組付不良は発生することがある。
【0015】
但し、圧縮コイルバネの密着巻き端部(一端部)の長さは、レリーズノブが圧縮コイルバネの付勢方向とは反対方向へ押込み操作されることにより圧縮コイルバネが圧縮変化した際の変化量よりも長い。そのため、上述したような圧縮コイルバネの組付不良が発生すると、少なくともレリーズノブが押込み操作されていない状態では、圧縮コイルバネの他端部がバネ受部から離間していることから、レリーズノブが操作部の外方へ付勢されなくなる。
【0016】
従って、請求項1に記載のパーキングブレーキレバー装置では、レリーズノブが操作部の外方へ付勢されているか否かを検査員が確認することにより、圧縮コイルバネが巻き線間で係止爪に係止されるような組付不良を検査員が容易に見つけ出すことが可能である。
【0017】
請求項2に記載のパーキングブレーキレバー装置では、係止爪が起立部及びストレート部を備えており、係止爪が略L字状であるので、圧縮コイルバネの密着巻き端部(一端部)以外に存在する巻き線間に係止爪が入り難い。
【0018】
請求項3に記載のパーキングブレーキレバー装置では、係止爪のストレート部の長さが圧縮コイルバネの非圧縮状態での巻き線の間隔よりも長いので、係止爪が圧縮コイルバネの巻き線間に入らない。
【0019】
請求項4に記載のパーキングブレーキレバー装置では、圧縮コイルバネの一端部及び他端部が密着巻き端部であり、圧縮コイルバネの方向性が無くなるので、圧縮コイルバネを係止爪に組み付ける際の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態のパーキングブレーキレバー装置を表した側面図である。
図2】同パーキングブレーキレバー装置を表した分解斜視図である。
図3】同パーキングブレーキレバー装置の構成要素の一部を抜粋して表した分解斜視図である。
図4】圧縮コイルバネを表した側面図である。
図5】同パーキングブレーキレバー装置を図1の線A−Aで切断して表した断面図である。
図6】同パーキングブレーキレバー装置を図1の線A−Aで切断して表した断面図である。
図7】同圧縮コイルバネの自然長、撓み量、及び密着巻き端部の長さ関係を表した図である。
図8】同圧縮コイルバネが湾曲した場合の同パーキングブレーキレバー装置を図1の線A−Aで切断して表した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るパーキングブレーキレバー装置について、具体化した本実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。尚、当該パーキングブレーキ装置の前後方向、上下方向、及び左右方向は、図面に表した前後方向、上下方向、及び左右方向で定義して説明する。また、当該パーキングブレーキ装置に関し、本発明を特定する事項を除く公知技術については、詳細な説明を省略することがある。
【0022】
[1.パーキングブレーキレバー装置の概要]
図1に表すように、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11は、セクタ13、レバー本体15、グリップ部材17、レリーズノブ19、ブレーキケーブル21、イコライザ装置23、及びパーキングブレーキスイッチBS等を備えている。
【0023】
セクタ13は、略平板形状の部材であり、車両のフロア(図示せず)に略垂直に固定されるものである。セクタ13には、レバー本体15が支持ピンP1,P2を介して回動可能に支持されている。レバー本体15の前方端部は、略円筒形状に形成されており、グリップ部材17が嵌着されている。レバー本体15の前方端部及びグリップ部材17は、操作部Sを構成し、レバー本体15が回動操作される際に運転者によって把持される。操作部Sの前方端部SAには、レリーズノブ19が突出して配設されている。
【0024】
ブレーキケーブル21の前方端部は、後述する図2に表されたケーブルガイド29を介して、レバー本体15に連結されている。ブレーキケーブル21の後方端部は、イコライザ装置23に連結されている。これにより、ブレーキケーブル21は、レバー本体15の回動操作力をイコライザ装置23に伝達することができる。イコライザ装置23は、レバー本体15の回動操作力を均等化して車両の左右のパーキングブレーキ(図示せず)に伝達するものである。つまり、運転者は、レバー本体15を図1の時計回り又は反時計回りに回動操作することにより、車両の左右のパーキングブレーキ(図示せず)を作動又は解除させることができる。
【0025】
パーキングブレーキスイッチBSは、接点のオン・オフが切り換わることにより、車両の左右のパーキングブレーキ(図示せず)が作動状態か否かを検出するものである。尚、符号P3,P4は、支持ピンである。
【0026】
図2及び図3に表すように、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11は、上述したセクタ13、グリップ部材17、ブレーキケーブル21、及びパーキングブレーキスイッチBSに加えて、合成樹脂部材23A、イコライザ本体23B、第1半割体25、第2半割体27、及びケーブルガイド29を備えている。
【0027】
合成樹脂部材23A及びイコライザ本体23Bは、上述したイコライザ装置23を構成するものである。合成樹脂部材23Aは、イコライザ本体23B内に組み付けられる。イコライザ本体23Bには、ブレーキケーブル21の後方端部が合成樹脂部材23Aを介して挿入される。ブレーキケーブル21の後方端部には、係止部材21Aが設けられている。ブレーキケーブル21の係止部材21Aがイコライザ本体23Bに係り合って止まることにより、ブレーキケーブル21の後方端部がイコライザ装置23に連結される。
【0028】
第1半割体25及び第2半割体27は、上述したレバー本体15を構成するものである。第1半割体25には、ピン穴25A,25B,25C,25D及びフランジ部25Eが設けられている。第2半割体27には、ピン穴27A,27B,27C,27D及びフランジ部27Eが設けられている。
【0029】
ケーブルガイド29は、その左側面(内面)にケーブル溝29Aが設けられている。ケーブルガイド29の左側面(内面)は、第1半割体25の右側面(外面)に重ね合わされた状態で、第1半割体25の右側面(外面)に溶接される。この溶接により、ケーブルガイド29の前方下端部にはケーブル溝29Aと連通する第1開口部が形成されると共に、ケーブルガイド29の前方上端部にはケーブル溝29Aと連通する第2開口部が形成される。ケーブルガイド29の前方下端部に形成された第1開口部には、ブレーキケーブル21の前方端部に対してかしめ部材21Bを介して継ぎ合わされたボルト軸21Cが差し入れられる。ボルト軸21Cは、ケーブル溝29A内を通り、ケーブルガイド29の前方上端部に形成された第2開口部から突き出される。ボルト軸21Cの突出部分には、ナット部材21Dが螺嵌される。これにより、ブレーキケーブル21の前方端部がレバー本体15に連結される。
【0030】
さらに、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11は、圧縮コイルバネ31、第1ノブ部材32、第2ノブ部材33、レリーズロッド35、ポール37、及びラチェット39を備えている。
【0031】
圧縮コイルバネ31は、上述したレリーズノブ19を前方に付勢させるものである。かかるレリーズノブ19は、第1ノブ部材32及び第2ノブ部材33で構成される。尚、圧縮コイルバネ31、第1ノブ部材32、第2ノブ部材33、レリーズロッド35、及びポール37の組付等については、後述する。ラチェット39は、略平板形状の部材であり、突起部39A及び歯部39Bが設けられている。
【0032】
セクタ13には、固定用ピン穴13A,13B、切込部13C、回動用ピン穴13D、及び案内用ピン穴13Eが設けられている。固定用ピン穴13A,13Bを介してネジ部材N1,N2がパーキングブレーキスイッチBSにねじ込まれることにより、パーキングブレーキスイッチBSがセクタ13に固定される。切込部13Cには、ラチェット39の突起部39Aがかしめ加工される。これにより、ラチェット39がセクタ13に固定される。
【0033】
回動用ピン穴13Dには、支持ピンP1が嵌通される。支持ピンP1の右方端部は、第1半割体25のピン穴25Aに通された状態で、第1半割体25の右側面(外面)からかしめ加工される。支持ピンP1の左方端部は、第2半割体27のピン穴27Aに通された状態で、第2半割体27の左側面(外面)からかしめ加工される。
【0034】
案内用ピン穴13Eは、回動用ピン穴13Dを中心とした円弧の形状に形成されている。案内用ピン穴13Eには、支持ピンP2が嵌通される。支持ピンP2の右方端部は、第1半割体25のピン穴25Bに通された状態で、第1半割体25の右側面(外面)からかしめ加工される。支持ピンP2の左方端部は、第2半割体27のピン穴27Bに通された状態で、第2半割体27の左側面(外面)からかしめ加工される。
【0035】
このようにして、セクタ13では、第1半割体25及び第2半割体27で構成されるレバー本体15が、支持ピンP1,P2を介して回動可能に支持されている。尚、支持ピンP1は、レバー本体15の回動軸として機能する。
【0036】
さらに、第1半割体25及び第2半割体27で構成されるレバー本体15では、ポール37が支持ピンP3を介して回動可能に支持されている。そのために、ポール37の略中央に設けられた回動用ピン穴37Aには、支持ピンP3が嵌通される。支持ピンP3の右方端部は、第1半割体25のピン穴25Cに通された状態で、第1半割体25の右側面(外面)からかしめ加工される。支持ピンP3の左方端部は、第2半割体27のピン穴27Cに通された状態で、第2半割体27の左側面(外面)からかしめ加工される。尚、支持ピンP3は、ポール37の回動軸として機能する。
【0037】
また、支持ピンP4によって、第1半割体25及び第2半割体27が一体化される。そのために、支持ピンP4の右方端部は、第1半割体25のピン穴25Dに通された状態で、第1半割体25の右側面(外面)からかしめ加工される。支持ピンP4の左方端部は、第2半割体27のピン穴27Dに通された状態で、第2半割体27の左側面(外面)からかしめ加工される。
【0038】
尚、支持ピンP1,P2,P3によっても、レバー本体15を構成する第1半割体25及び第2半割体27が一体化される。
【0039】
このようにして、第1半割体25及び第2半割体27が一体化されることによって、第1半割体25のフランジ部25E及び第2半割体27のフランジ部27Eを一体化させると共に、セクタ13、圧縮コイルバネ31、第1ノブ部材32、第2ノブ部材33、レリーズロッド35、ポール37、及びラチェット39をレバー本体15に内在させている。
【0040】
一体化されたフランジ部25E,27Eは、レバー本体15の回動に応じて、パーキングブレーキスイッチBSの接点に対して圧接又は離間することにより、その接点のオン・オフを切り換える。
【0041】
図3に表すように、第1ノブ部材32には、収容部32Aが設けられている。収容部32Aには、第2ノブ部材33が係着される。第2ノブ部材33の後方側面には、バネ受部33Aが設けられている。レリーズロッド35の前方端部には、取付突部35Aが設けられている。
【0042】
レリーズロッド35の後方端部には、連結突部35Bが設けられている。ポール37の上方端部には、連結用穴37Bが設けられている。連結用穴37Bには、レリーズロッド35の連結突部35Bが係入される。これにより、レリーズロッド35の後方端部とポール37の上方端部とが連結される。ポール37の下方端部には、爪部37Cが設けられている。爪部37Cは、ラチェット39の歯部39Bと噛み合うものである。第1半割体25の前方端部25Fには、その平面部分が切り起こされることにより、略L字状の係止爪41が設けられている。尚、係止爪41の詳細については、後述する。
【0043】
圧縮コイルバネ31は、レリーズロッド35の前方端部からレリーズロッド35に挿通される。レリーズロッド35の前方端部は、その前方端部に設けられた取付突部35Aと共に、第1ノブ部材32の収容部32Aに収容される。第1ノブ部材32の収容部32A内では、レリーズロッド35の取付突部35Aが係止される。さらに、第1ノブ部材32の収容部32Aには、第2ノブ部材33が係着される。これにより、レリーズロッド35の前方端部は、第1ノブ部材32及び第2ノブ部材33で構成するレリーズノブ19に連結される。
【0044】
圧縮コイルバネ31の第1端部は、第2ノブ部材33のバネ受部33Aに装着される。圧縮コイルバネ31の第2端部は、第1半割体25の係止爪41に係止される。これにより、圧縮コイルバネ31は、僅かに圧縮状態となり、復元力を発生させる。第1ノブ部材32及び第2ノブ部材33で構成するレリーズノブ19は、圧縮コイルバネ31の復元力で前方に付勢される。さらに、圧縮コイルバネ31の復元力は、レリーズロッド35を介して、ポール37を図3の反時計回りの方向に付勢させるので、ポール37の爪部37Cをラチェット39の歯部39Bに噛み合わさせる。
【0045】
このような状態で第1半割体25及び第2半割体27が一体化されると、第1半割体25の前方端部25Fと第2半割体27の前方端部27Fとが重ね合わされることにより、レバー本体15の前方端部が略円筒形状に形成される。さらに、レバー本体15の前方端部にグリップ部材17が嵌着されると、操作部Sの前方端部SAからレリーズノブ19が突出する。運転者がレリーズノブ19の押込み操作を行うと、レリーズロッド35がポール37側に移動すると共に、ポール37が図2及び図3の時計回りの方向に移動して、ポール37の爪部37Cがラチェット39の歯部39Bから離間するので、レバー本体15の回動操作を運転者が行うことができる。これに対して、運転者がレリーズノブ19の押込み操作を解除すると、操作部Sの前方端部SAからレリーズノブ19が突出するに伴い、レリーズロッド35がレリーズノブ19側に移動すると共に、ポール37が図2及び図3の反時計回りの方向に移動して、ポール37の爪部37Cがラチェット39の歯部39Bと噛み合うので、レバー本体15の位置を保持させることができる。
【0046】
次に、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11の組立工程の一例について説明する。尚、以下の説明においては、第1半割体25と、第2半割体27との間に、レリーズロッド35、レリーズノブ19、圧縮コイルバネ31等の構成部品を配置して組み立てるものとする。
【0047】
初めに、レバー本体15の右側部分を構成する第1半割体25を、第1半割体25の左側面(内面)が上方に向くようにして、作業台上に配置する。また、レリーズロッド35に、その取付突部35A側から圧縮コイルバネ31を挿通する。
【0048】
次に、作業台上に配置された第1半割体25上の所定位置に、夫々、レリーズロッド35及びレリーズノブ19を配置する。具体的には、先ず、レリーズノブ19を構成する第1ノブ部材32が、第1半割体25の前方端部25Fにおいて、第1ノブ部材32の側面部にある収容部32Aが上方(図3中、左側)に向かって開口した状態で配置される。次いで、圧縮コイルバネ31が挿通された状態のレリーズロッド35を上方(図3中、左側)から積層するようにして、当該第1半割体25の所定位置にレリーズロッド35を配置する。この時、レリーズロッド35の取付突部35Aは、第1半割体25上に配置された第1ノブ部材32の収容部32Aに対して係止される。
【0049】
次いで、上方(図3中、左側)から第1ノブ部材32の収容部32Aに対して、レリーズノブ19を構成する第2ノブ部材33が係着される。これにより、第1ノブ部材32及び第2ノブ部材33で構成されるレリーズノブ19が組み立てられる。
【0050】
続いて、第1半割体25上において、レリーズロッド35に挿通された状態にある圧縮コイルバネ31を配設する。具体的には、作業者は、作業台上に配置された第1半割体25の上方から、圧縮コイルバネ31の第1端部を第2ノブ部材33のバネ受部33Aに装着すると共に、圧縮コイルバネ31の第2端部を係止爪41に係止することにより、圧縮コイルバネ31を僅かに圧縮させた状態で第1半割体25に配置する。このようにして、圧縮コイルバネ31は、第2ノブ部材33のバネ受部33Aと第1半割体25の係止爪41との間に配置される。従って、圧縮コイルバネ31は、第2ノブ部材33のバネ受部33Aと第1半割体25の係止爪41との間に位置することにより、レリーズノブ19に対して復元力を作用させる。
【0051】
このようにして、第1半割体25上に、レリーズロッド35及びレリーズノブ19等を配置した状態で、上方(図3中、左側)から第2半割体27を積層するように配置する。これにより、当該パーキングブレーキレバー装置11によれば、第1半割体25と第2半割体27の内部に、レリーズロッド35等の構成部品を配置することができる。
【0052】
この時、第2半割体27は、第1半割体25上に配置されたレリーズロッド35等に対して、その右側面(内面)が下方(図3中、右側)を向いた状態で積層される。
【0053】
尚、上述の説明では省略したが、第1半割体25上に第2半割体27を積層する前に、ポール37や、ラチェット39が固定されたセクタ13等を配置する。これらの部材の配置は、第2半割体27を積層する前であればよく、レリーズロッド35、レリーズノブ19、圧縮コイルバネ31の配置前であっても良いし、レリーズロッド35、レリーズノブ19、圧縮コイルバネ31の配置後であっても良い。
【0054】
第1半割体25と第2半割体27との間に、レリーズロッド35、レリーズノブ19をはじめとする各構成部品を配置した状態で、支持ピンP1,P2,P3,P4に対してかしめ加工を施すことによって、当該パーキングブレーキレバー装置11の組立作業が完了する。
【0055】
[2.圧縮コイルバネの構成等]
次に、圧縮コイルバネ31の構成について説明する。図4に表すように、圧縮コイルバネ31は、第1端部31L、第2端部31R、及び中央部31Cから構成されている。第1端部31L及び第2端部31Rは、巻き線43が隙間なく巻かれた密着巻きになっている。以下、第1端部31Lを第1密着巻き端部31Lと言うことがあり、第2端部31Rを第2密着巻き端部31Rと言うことがある。中央部31Cは、圧縮コイルバネ31に荷重が作用していない状態(以下、「非圧縮状態」とも言う)において、巻き線43が間隔Wで巻かれている。
【0056】
符号Lは、圧縮コイルバネ31の自然長、つまり、非圧縮状態にある圧縮コイルバネ31の長さを表す。符号LLは、第1端部31Lの長さ、つまり、第1密着巻き端部31Lの長さを表す。符号LRは、第2端部31Rの長さ、つまり、第2密着巻き端部31Rの長さを表す。尚、各密着巻き端部31L,31Rの長さLL,LRは、圧縮コイルバネ31が非圧縮状態にあるか否かに関係なく一定である。
【0057】
符号Xは、圧縮コイルバネ31の自然長Lから第1密着巻き端部31Lの長さLLを引いた値(長さ)であり、言い換えれば、第2密着巻き端部31Rの長さLRと非圧縮状態にある中央部31Cの長さとを加えた値(長さ)である。符号Yは、圧縮コイルバネ31の自然長Lから第2密着巻き端部31Rの長さLRを引いた値(長さ)であり、言い換えれば、第1密着巻き端部31Lの長さLLと非圧縮状態にある中央部31Cとを加えた値(長さ)である。
【0058】
[3.操作部の構成等]
図5及び図6に表すように、操作部Sは、第1半割体25の前方端部25Fと第2半割体27の前方端部27Fとが重ね合わされることにより、略円筒形状に形成されている。尚、操作部Sにおいては、第1半割体25の前方端部25Fと第2半割体27の前方端部27Fとが重ね合わされた略円筒形状の構造体に対し、グリップ部材17が嵌着されている。符号Mは、操作部Sの円筒軸である。
【0059】
操作部Sの円筒軸Mの前方にある前方端部SAからは、レリーズノブ19を構成する第1ノブ部材32が突出している。第1ノブ部材32の収容部32A内には、凹部32Bが形成されている。凹部32Bには、レリーズロッド35の取付突部35Aが係止される。
【0060】
レリーズノブ19を構成する第2ノブ部材33のバネ受部33Aは、操作部Sに内在し、圧縮コイルバネ31の第1端部31Lが装着されることにより、圧縮コイルバネ31の第1端部31Lを保持している。圧縮コイルバネ31の第2端部31Rは、係止爪41により係止されている。これにより、圧縮コイルバネ31は、復元力が発生するので、レリーズノブ19を構成する第2ノブ部材33を操作部Sの外方へ付勢することにより、レリーズノブ19を操作部Sの前方端部SAから突出させている。尚、圧縮コイルバネ31がレリーズノブ19を付勢する方向(以下、「圧縮コイルバネ31の付勢方向」と言う。)は、操作部Sの円筒軸Mの前方向と略一致する。
【0061】
係止爪41は、第1半割体25の前方端部25Fの平面部分が切り起こされることにより、操作部Sの内側に形成されている。係止爪41は、第1半割体25の前方端部25Fの平面から立ち上がった起立部41A、及び起立部41Aから延出したストレート部41Bから構成されており、略L字になっている。ストレート部41Bは、操作部Sの円筒軸Mの方向に沿って形成されており、操作部Sの円筒軸Mと略平行の位置関係にある。ストレート部41Bの長さ41Lは、非圧縮状態にある圧縮コイルバネ31の巻き線43の間隔Wよりも長い。
【0062】
[4.圧縮コイルバネの長さ関係]
図5に表すように、圧縮コイルバネ31がバネ受部33A及び係止爪41に組み付けられると、圧縮コイルバネ31には組付荷重が作用するので、圧縮コイルバネ31が圧縮変化する。符号L1は、組付時の圧縮コイルバネ31の長さである。
【0063】
図6に表すように、レリーズノブ19を構成する第1ノブ部材32が圧縮コイルバネ31の付勢方向とは反対方向(つまり、操作部Sの円筒軸Mの後方向)へ最大に押し込まれると、圧縮コイルバネ31には組付荷重に加えて最大押込荷重が作用するので、圧縮コイルバネ31が組付時にも増して圧縮変化する。符号L2は、最大押込操作時の圧縮コイルバネ31の長さである。
【0064】
図7に表すように、組付時に発生する圧縮コイルバネ31の撓み量をδ1とすると、組付時に発生する撓み量δ1に対して、組付時の圧縮コイルバネ31の長さL1を加えた値は、圧縮コイルバネ31の自然長Lになる。
【0065】
最大押込操作時に発生する圧縮コイルバネ31の撓み量をδ2とすると、最大押込操作時に発生する撓み量δ2に対して、最大押込操作時の圧縮コイルバネ31の長さL2を加えた値は、組付時の圧縮コイルバネ31の長さL1になる。
【0066】
符号δ3は、圧縮コイルバネ31の自然長Lを基準にした最大押込操作時の撓み量であり、組付時に発生する撓み量δ1と最大押込操作時に発生する撓み量δ2とを加えた値である。
【0067】
そして、圧縮コイルバネ31の各密着巻き端部31L,31Rの長さLL,LRは、圧縮コイルバネ31の自然長Lを基準にした最大押込操作時の撓み量δ3よりも長くされている。
【0068】
[5.その他]
ちなみに、本実施形態において、前方端部SAは、「操作部の円筒軸方向の端部」の一例である。第1密着巻き端部31Lは、「他端部」及び「密着巻き端部」の一例である。第2密着巻き端部31Rは、「一端部」及び「密着巻き端部」の一例である。操作部Sの円筒軸Mの前方向は、「圧縮コイルバネの付勢方向」の一例である。圧縮コイルバネ31の自然長Lを基準にした最大押込操作時の撓み量δ3は、「レリーズノブが圧縮コイルバネの付勢方向とは反対方向へ押込み操作されて圧縮コイルバネが圧縮変化した際の変化量」の一例である。
【0069】
[6.まとめ]
以上、詳細に説明したように、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11において、圧縮コイルバネ31の第2密着巻き端部31Rは、圧縮コイルバネ31の巻き線43を互いに密着させたものである。従って、圧縮コイルバネ31の第2密着巻き端部31Rが係止爪41で係止される場合には、圧縮コイルバネ31が第2密着巻き端部31Rの側面で係止爪41に係止されることは無い。その一方で、圧縮コイルバネ31の中央部31Cは、非圧縮状態の巻き線43が間隔Wで巻かれたものであることから、圧縮コイルバネ31の中央部31Cの側面で係止爪41に係止されるような組付不良は発生することがある。
【0070】
但し、圧縮コイルバネ31の第2密着巻き端部31Rの長さLRは、圧縮コイルバネ31の自然長Lを基準にした最大押込操作時の撓み量δ3と比べて長い。そのため、上述したような圧縮コイルバネ31の組付不良が発生すると、少なくともレリーズノブ19が押込み操作されていない状態では、圧縮コイルバネ31の第1密着巻き端部31Lがバネ受部33Aから離間していることから、レリーズノブ19が操作部Sの外方へ付勢されなくなる。
【0071】
従って、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11では、レリーズノブ19が操作部Sの外方へ付勢されているか否かを検査員が確認することにより、圧縮コイルバネ31が巻き線43の間で係止爪41に係止されるような組付不良を検査員が容易に見つけ出すことが可能である。
【0072】
上述した点は、圧縮コイルバネ31の第1密着巻き端部31Lが係止爪41で係止される場合も同様である。
【0073】
本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11では、係止爪41が起立部41A及びストレート部41Bを備えており、係止爪41が略L字状であるので、圧縮コイルバネ31の各密着巻き端部31L,31R以外に存在する中央部31Cの巻き線43の間に係止爪41が入り難い。
【0074】
より詳細に言えば、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11を組み立てる際には、上述したように、作業台上において、レバー本体15の右側部分を構成する第1半割体25を、その左側面(内面)が上方に向くようにして配置する。続いて、第1半割体25の上方から、圧縮コイルバネ31が挿通された状態にあるレリーズロッド35を、第1半割体25の左側面(内面)に積層するように配設する。
【0075】
従って、仮に、係止爪41が第1半割体25の左側面(内面)の平面部分から斜めに切り起こされていると、作業台上では、係止爪41の先端部分が斜め上方に向いているので、第1半割体25の上方から、レリーズロッド35を第1半割体25の左側面(内面)に積層するときに、圧縮コイルバネ31の巻き線43の間に係止爪41が入るような組付不良が発生し易くなる。
【0076】
しかしながら、本実施形態では、係止爪41の先端部分であるストレート部41Bが、操作部Sの円筒軸Mの方向に沿って、つまり、第1半割体25の左側面(内面)の平面部分に沿って形成されている。従って、作業台上では、係止爪41の先端部分が上方とは直交する横方向に向いているので、第1半割体25の上方から、レリーズロッド35を第1半割体25の左側面(内面)に積層するときに、圧縮コイルバネ31の巻き線43の間に係止爪41が入るような組付不良が発生し難い。
【0077】
さらに、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11では、係止爪41のストレート部41Bの長さ41Lが圧縮コイルバネ31の非圧縮状態での巻き線43の間隔Wと比べて長いので、係止爪41が圧縮コイルバネ31の中央部31Cの巻き線43の間に入らない。
【0078】
本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11では、圧縮コイルバネ31の第1端部31L及び第2端部31Rが密着巻き端部であり、圧縮コイルバネ31の方向性が無くなるので、圧縮コイルバネ31を係止爪41に組み付ける際の作業性が向上する。つまり、本実施形態のように、圧縮コイルバネ31の第2密着巻き端部31Rがレリーズロッド35の連結突部35B側を向くようにした状態で圧縮コイルバネ31をレリーズロッド35に挿通した後に、圧縮コイルバネ31の第2密着巻き端部31Rを係止爪41に係止させても良いし、逆に、圧縮コイルバネ31の第1密着巻き端部31Lがレリーズロッド35の連結突部35B側を向くようにした状態で圧縮コイルバネ31をレリーズロッド35に挿通した後に、圧縮コイルバネ31の第1密着巻き端部31Lを係止爪41に係止させても良い。
【0079】
[7.変更例]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、図8に表すように、本実施形態のパーキングブレーキレバー装置11は、バネ受部33A及び係止爪41に組み付けられた圧縮コイルバネ31が、最大押込操作時に操作部S内で湾曲する場合であっても良い。尚、図8は、圧縮コイルバネ31の湾曲形状を除けば、図6と同じである。
【0080】
また、圧縮コイルバネ31の各密着巻き端部31L,31Rの長さLL,LRは、同じであっても良いし、異なっていても良い。
【0081】
また、圧縮コイルバネ31は、第2密着巻き端部31R以外が非圧縮状態において巻き線43を間隔Wで巻いたものであっても良いし、第1密着巻き端部31L以外が非圧縮状態において巻き線43を間隔Wで巻いたものであっても良い。但し、これらの場合には、第2密着巻き端部31R又は第1密着巻き端部31Lが係止爪41に係止されるように組み付けられる。
【符号の説明】
【0082】
11 パーキングブレーキレバー装置
19 レリーズノブ
31 圧縮コイルバネ
31L 圧縮コイルバネの第1密着巻き端部
31R 圧縮コイルバネの第2密着巻き端部
33A バネ受部
41 係止爪
41A 起立部
41B ストレート部
41L ストレート部の長さ
LL 圧縮コイルバネの第1密着巻き端部の長さ
LR 圧縮コイルバネの第2密着巻き端部の長さ
M 操作部の円筒軸
S 操作部
SA 前方端部
W 圧縮コイルバネの非圧縮状態での巻き線の間隔
δ3 圧縮コイルバネの自然長を基準にした最大押込操作時の撓み量
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8