(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1個の光学検出器により検出された光学プロフィールが、該コーティング化学物質の組成に対応する光学プロフィールを表す2進コードにデジタル化される、請求項1〜6のいずれかに記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0021] ここで、図を参照し、ここで、描写された要素は、必ずしも一定の縮尺で示されておらず、ここで、同じまたは類似の要素は、いくつかの図を通して同じ参照番号により示されている。
【0012】
[0022] 一般に図を参照して、図説は本開示の特定の実施を記載するためのものであり、それに限定することは意図されていないことは理解されるであろう。本明細書で用いられる用語のほとんどは、当業者に認識可能であろうが、明示的に定義されていない場合、用語は現在当業者に受け入れられている意味を採用するものとして解釈されるべきであることは、理解されるべきである。
【0013】
[0023] 前記の一般的な記載および以下の詳細な記載は、両方とも典型的かつ説明的でしかなく、特許請求されるような本発明を限定しないことは、理解されるべきである。本出願において、別途明確に記載されない限り、単数形の使用は、複数形を含み、単語“a”または“an”は、“少なくとも1”を意味し、“または”の使用は、“および/または”を意味する。さらに、用語“含むこと”ならびに他の形態、例えば“含む”および“含まれる”の使用は、限定的ではない。また、“要素”または“構成要素”のような用語は、別途明確に記載されない限り、1つの単位を含む要素または構成要素および1つより多くの単位を含む要素または構成要素を包含する。
【0014】
[0024] 向上したコーティングシステムおよびコーティング法が、本明細書で論じられる。そのシステムおよび方法は、複雑な多機能コーティング(疎水性または親水性、疎油性または親油性、アンフィフォビック(amphiphobic)または両親媒性、偽造防止、紫外線抵抗性、反射防止、耐摩耗性、耐炎性、難燃性、帯電防止、抗微生物性/抗真菌性および防食性等を含むがそれらに限定されない)を製造する一方で単純性および携帯性を維持するのに適していることができる。本明細書で論じられるコーティングシステムおよび方法は、オールインワン(AIO)システムと呼ばれることができる。
【0015】
[0025] 本明細書で論じられるAIOシステムおよび方法は、固相、溶液相、または気相における様々な有機、無機またはハイブリッド材料システムをコーティング等として成膜するために用いられることができる。一部の態様において、結果として得られるコーティングは、標的表面(単数または複数)上に約1nm〜1mmの範囲の厚さであることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、疎水性、親水性、疎油性、親油性、両親媒性、および/またはアンフィフォビックである自己浄化性コーティングを包含し得る。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、化学的サインタグまたは蛍光性/燐光性マーカーが含まれるがそれらに限定されない偽造防止手段にも適用されることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、紫外線抵抗性特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、反射防止特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、耐摩耗特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、耐炎性または難燃性特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、帯電防止または電気的特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、抗微生物性/抗真菌性特性を向上させることができる。一部の態様において、そのようなコーティングの適用は、防食性特性を向上させることができる。
【0016】
[0026]
図1は、コーティング装置および成膜チャンバーの説明的な態様である。コーティング装置は、コーティング化学物質反応器(1)、プロセスガス供給(2)、表面活性化装置(3)、表面活性化装置ガス供給(4)、ベントまたは真空装置(5)、加熱素子(6)、NaOH、CaOまたはNaHCO
3中和フィルター(7)、および/または活性炭フィルター(8)を含み得る。様々な取り付けおよび連結が、成膜チャンバー(9)に対してなされている。コーティング化学物質反応器(1)は、成膜チャンバー(9)中に導入されているコーティング化学物質の処理パラメーターを制御し、それにはキャリヤーガス流速、コーティング化学物質濃度、供給ライン圧力、システム温度等が含まれるが、それらに限定されない。
【0017】
[0027] コーティング化学物質反応器(1)は、成膜チャンバー(9)に連結されており、所望のコーティングを成膜するために必要な所望の化学物質を供給することができる。コーティング化学物質反応器(1)は、所望のコーティングを成膜するために必要な量のコーティング化学物質を正確に提供し、成膜プロセスに関する反応性化学物質を生成するディスペンサー;ならびに正確な質の制御およびコーティング化学物質濃度の検証を提供する化学物質検証器を提供することができる。プロセスガス供給(2)は、コーティング反応器(1)、加熱素子(6)、および成膜チャンバー(9)に連結されており、必要な化学物質(単数または複数)および/またはキャリヤーガスを、コーティング化学物質反応器(1)に、所望のコーティングを成膜するために供給することができる。必要な化学物質および/またはキャリヤーガスは、コーティング化学物質反応器(1)に、または加熱素子(6)および成膜チャンバー(9)に供給されることができる。コーティング化学物質反応器(1)およびプロセスガス供給(2)から成膜チャンバーへの出力は、1個以上の弁により制御されることができる。コーティング化学物質またはプロセスガスの限定的でない例は、フルオロアルキルシランの一般式[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);フルオロアルキルシランの一般式[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルキルシランの一般式[CH
3(CH
2)
a]
bSiX
4−b(式中、a=0、1、2、...〜20、b=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルコキシフルオロアルキルシランの一般式[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる);およびアルコキシアルキルシランの一般式[CH
3(CH
2)
a]
bSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる)を有する化学物質を含むことができる。加熱素子(6)は、キャリヤーガスの温度を制御するために用いられる。加熱素子の温度は、およそ室温(25℃)〜1000℃の範囲であることができる。
【0018】
[0028] 表面活性化装置(3)は、必要に応じて支持体の活性化を提供し、コーティングの結合を、例えば支持体の表面を酸化することにより向上させる。一部の態様において、表面活性化装置(3)は、表面活性化の間に支持体を受け取るためのチャンバーを提供することができ、支持体は、成膜チャンバー(9)に移動して、表面活性化後に所望のコーティングを成膜することができる。一部の態様において、表面活性化装置(3)は、成膜チャンバー(8)、表面活性化装置ガス供給(4)、または両方に連結されていることができる。表面活性化装置ガス供給(4)は、所望の際に表面活性化ガスを支持体の表面を活性化するために供給するために用いられることができる。支持体の表面活性化は、オゾン、酸素、過酸化水素、ハロゲン、他の反応性酸化種、またはそれらの組み合わせとの反応により達成されることができる。一部の態様において、表面活性化装置ガス供給(4)は、本明細書で記載されるあらゆる他のプロセスのためにガスを供給するために用いられることもできる。例えば、表面活性化装置ガス供給(4)は、コーティング化学物質反応器(1)に由来するコーティング化学物質のためのキャリヤーガスを供給することもできる。表面活性化装置ガス供給(4)および表面活性化装置(3)から成膜チャンバー(9)に供給されるガスの流れは、弁で制御されることができる。成膜チャンバー(9)に連結されたベントまたは真空装置(5)は、成膜チャンバー(9)内の環境を、例えば不必要なガスの成膜チャンバー(9)からの除去により制御するために用いられる。ベント装置(5)は、オンボードの電子工学により制御されることができる。ベント装置(5)および成膜チャンバー(9)の間に弁が提供されることができる。中和フィルター(7)および活性炭フィルター(8)は、表面活性化または成膜プロセスの間に生成され得るあらゆる有害な化学的副産物を中和または除去するために用いられる。一部の態様において、中和フィルター(7)は、NaOH、CaO、NaHCO
3、またはそれらの組み合わせを濾過するのに適したフィルターであることができる。
【0019】
[0029]
図1において示されている第1AIOシステムは、所望の適用要求、標的表面積、または幾何学に大きさを合わせることができる携帯式装置として実現され得る。この装置は、野外であらゆる場所において用いられることができ、カスタマイズ可能な処理パラメーター、例えば温度制御、圧力制御、および処理環境のガスを組み込む。
【0020】
[0030]
図2は、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)を提供するコーティング装置の説明的な態様である。
図1において論じられる態様におけるように、
図2におけるコーティング装置は、コーティング化学物質反応器(1)、プロセスガス供給(2)、表面活性化装置ガス供給(4)、ベントまたは真空装置(5)、加熱素子(6)、中和フィルター(7)、および/または活性炭フィルター(8)を含むことができ、それはそれぞれが前に上記で記載された目的と同じ目的を果たす。表面活性化および所望のコーティングの成膜の両方が同じチャンバーにおいて起こることを可能にし、それにより支持体を異なるチャンバーから表面活性化および成膜の間に移動させる必要性を取り除く、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)が提供されることができる。
図1に関して論じられた取り付けおよび連結と類似の様々な取り付けおよび連結が、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)ならびにコーティング化学物質反応器(1)、プロセスガス供給(2)、表面活性化装置ガス供給(4)、およびベント装置(5)の間になされている。1個以上の弁が、そのような取り付けおよび連結の間に、その連結が開放、閉鎖、または制御されることを可能にするために提供されることができる。
【0021】
[0031]
図1とは対照的に、表面活性化装置の構成要素(例えば
図7〜10)は、
図2においては組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)により提供される。表面活性化が所望される場合、表面活性化装置ガス供給(4)は、コーティングの支持体への結合を向上させるために必要である化学物質を、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)に提供することができる。例えば、表面活性化ガスは、オゾン、酸素、過酸化水素、ハロゲン、他の反応性酸化種、またはそれらの組み合わせを含むことができる。続いて、所望のコーティングの成膜が、前に上記で論じられたように、コートされるべき化学物質を支持体上にコーティング化学物質反応器(1)から供給することにより実施されることができる。所望のコーティングの成膜は、
図1に関して論じられた様式と同じ様式で、
図2中の組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)において行われることができる。コーティング化学物質反応器(1)は、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)中に導入されているコーティング化学物質の、キャリヤーガス流速、コーティング化学物質濃度、供給ライン圧力、システム温度等が含まれるがそれらに限定されない処理パラメーターを制御する。
【0022】
[0032]
図2における第2AIOシステムは、大きな量/処理量の標的表面の直列処理を可能にする、所望の適用要求/標的表面積または幾何学に大きさを合わせることができる、固定された半永久的/永久的設置として実現され得る。
【0023】
[0033]
図3は、コーティング化学物質ディスペンサーおよびコーティング化学物質検証装置を含む、コーティング化学物質反応器の第1部分の設定の説明的な態様である。所望のコーティング化学物質(単数または複数)は、化学物質リザーバーカートリッジ320中で保管される。コーティング化学物質の成膜チャンバーまたは組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(例えば
図1または2)中への導入は、制御されたプロセスであるべきである。これは、標的表面の大きさに応じて数多くの標的表面にコーティング化学物質処理溶液を供給するために用いられ得る再利用可能な化学物質リザーバーカートリッジの開発により達成される。化学物質リザーバーカートリッジ320は、コーティング装置上の受け口(receptacle)中に取り付けられ、それは、所望のコーティング適用に関して正しい化学物質カートリッジが正しい位置にあることを、カスタム設計されたコーティング化学物質検証装置により検証する。コーティング化学物質リザーバーカートリッジ320または適切なキャニスターが、アクチュエーター310および化学物質ディスペンサー330の間に挿入されている。2個の光学窓350−1、350−2を有するチャンバー335が、化学物質リザーバーカートリッジ320およびディスペンサー330の間に置かれており、コーティング化学物質の検証のために用いられる。アクチュエーター310は、コーティング化学物質反応器中に分配される化学物質処理溶液の量を制御する(追加の詳細に関して
図5を参照)。
【0024】
[0034] コーティング化学物質検証装置は、光励起源340および1個以上の光学検出器350−1、350−2からなる。その態様は単一の励起源を示しているが、他の態様は、それぞれの励起源の共鳴サインおよび励起される分子の応答に応じて、励起源の特定の波長範囲を有する1個以上の異なる光学ヘッドを利用することができる。例えば、一部の態様において、異なる光学ヘッドの数は、2または3であることができる。コーティング化学物質の品質管理および検証は、オンボードの電子工学により評価される(measured)。例えば、品質管理および検証は、CCDヘッドまたは光学フィルターおよびシリコン検出器の使用のどちらかからのピクセル計数(pixilation counting)を用いて、標準化された強度プロフィールを調べ、それぞれの光学フィルターバリアーに対して比較した場合の相対強度に依存することができる。化学物質リザーバーカートリッジ320の挿入により活性化された際、コーティング化学物質検証装置は、光励起源340の出力を、化学物質リザーバーカートリッジの次に位置する光学窓360−1中に通す。化学物質リザーバーカートリッジ320の内部の特定の分子は、光励起源340により励起される。特定の共鳴サインは、その試料に関する特定の励起源により決定される。例えば、紫外線により励起され、結果として特定の波長の蛍光または燐光をもたらす試料は、次いで分子が赤外線源により励起された際に、異なる応答を有し得る。具体的には、分子の混合物が紫外線または赤外線源により同時に励起された際に、一部の分子は、紫外線に応答して特定の波長の可視における蛍光または燐光を放射する可能性があり、一方で他の分子(反ストークス分子)は、赤外線に応答して可視におけるが異なる波長の蛍光または燐光を放射する可能性がある。光学検出器350−1、350−2は、光吸収の程度および/または特定の分子からの放射されるエネルギーの強度を、化学物質リザーバーカートリッジ320の次に配置された光学窓360−1および360−2を通して確かめることができる。得られた光学プロフィールは、コーティング化学物質濃度における変動による測定におけるあらゆる小さい変化を相殺するために、観察された最大値に対して標準化されることができる。コーティング化学物質検証装置は、化学物質処理溶液の組成を連続的にモニターし、化学物質処理溶液の質を確実にし、あらゆる汚染物質または外来化学物質の存在も検証する。化学物質処理溶液の組成が、コーティング化学物質検証装置により定義される予め設定されたサインと一致しない場合、ディスペンサー330がロックされ、使用を防ぐ。一部の態様において、これは、コーティング化学物質検証装置が、アクチュエーター310を、可能であれば所望の化学物質濃度に従う必要がある化学物質を分配するように調節することを可能することができる。他の態様において、チャンバー335は、ベントされて間違った濃度または不純物を有する化学物質を除去することができる。従って、この技法は、広い範囲の化学物質濃度に適用可能である。
【0025】
[0035] 磁気(Magneto)光学検出も、コーティング化学物質検証装置が光学検出に応答する分子および磁場に感受性で励起された際に特定の磁場に応答する分子の両方を含有するであろう場合に、可能である。例えば、これは、2種類の異なる材料の、複合形式であるが薄膜の様式でのアマルガムであることができるであろう。その相互関係は、光源からの特定のパルスを有し、光学材料の時間分解された減衰を観察することにより作用すると考えられ、蛍光/燐光のスペクトル試験を含むこともできる。小さい磁性分子、例えば炭素ニッケル化合物は、燐光性/蛍光性ポリマーと混合されることができ、結果として得られる混合物は、磁気的に励起される、および/または磁場に応答することができる。あるいは、蛍光性/燐光体分子は、特定の情報を含有する磁性細片(strip)(活性な‘スマートな’支持体の役目を果たす)上に置かれることができ、ここで、燐光性/蛍光性分子の薄膜が最上部にある。次いで、その磁性薄膜は、パルスされて特定の磁気応答を得て、その応答に応じて、次いで光学システムは、どれだけ多くの力(power)および減衰シグナルにおける特定の計時(clocking)時間が予想されるべきかに関する情報を受け取るであろう。次いで、このパルス処理(pulsing)が、光学的に、両方のシグナルが予め決定された結果を有するように、そして検出および結果としてシステムの操作がこれらのシグナルに依存するように、関係付けられる。
【0026】
[0036]
図4は、どのように光スペクトルが、1種類以上の特定の化学物質(単数または複数)が独特のサインにより表され得るようにデジタル化され得るかの図画による説明的な態様である。光スペクトルは、特定の化学物質(単数または複数)が、行列においてかまたは連結された文字列の配列においてかのどちらかで2進数からなる独特のサインにより表され得るように、デジタル化されることができる。光学検出器により記録される情報は、測定された特定の光学プロフィールを完全に記載する2進コードの形態で位置づけられ(mapped)、表されることができる。それは、光学プロフィールまたは典型的なスペクトログラフの格子パターンへの分割として単純に定義されることができ、ここで、分解能は、用いられるチップの利用可能なメモリーにより決定される。その領域の大部分を、光学検出器により測定された強度対エネルギー(または波長)を追跡する曲線の上に有する全ての格子の正方形は、‘0’を与えられる。その領域の大部分を、光学検出器により測定された強度対エネルギー(または波長)を追跡する曲線の下に有する全ての格子の正方形は、‘1’を与えられる。次いで、その格子は、利用可能なメモリーにより許容可能な分解能により定められる特定の数の行および列を有する行列として表されることができる。測定された行列を、所望のコーティングの成膜に関して所望される濃度に対応する予め定められた行列に対して比較することにより、正しい化学物質(単数または複数)および/または濃度(単数または複数)が用いられているか、またはコーティング装置ユニット中に挿入されているかどうかを検証することが可能である。
【0027】
[0037] コーティング化学物質反応器は、成膜チャンバーまたは組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー中に導入されているコーティング化学物質の、キャリヤーガス流速、コーティング化学物質濃度、供給ライン圧力、システム温度等が含まれるがそれらに限定されない処理パラメーターを制御する。
【0028】
[0038] 一部の態様において、コーティング化学物質反応器は、コーティング化学物質を支持体の所望の部位により正確に送達するために用いられる材料または適用特異的送達装置に取り付けられていることができる。これは、コーティング化学物質反応器に連結された一連のノズルの実装により達成されることができる。ノズルは、コーティング化学物質の分配のための、10
−6〜10
1メートルの範囲の大きさの開口部を有することができる。この配置は、コーティング化学物質が、より深くより均一な適用を達成するためにテキスタイル支持体の密な繊維内に有効に位置する、または置かれることを可能にする。これは、ブラシローラー、カード、プレート、圧縮ガスの助けまたは他の適切な助けによる曲げ、巻き、圧縮、および引張りのような支持体の操作と合わせて実施されることもできる。
【0029】
[0039] 一部の特定の支持体に関して、吸収剤分子(時々プライマーと呼ばれる)の処理が、一部のコーティングプロセスに関して必要とされる可能性がある。一部の態様において、コーティングシステムは、その支持体に関する吸収剤分子を送達して表面上またはその構造内で吸収してプライマー層を形成するように設計されることができる。コーティング分子は、続いて、プライマー層またはプライマー/支持体界面上に蒸着または溶液堆積し、それにより共有結合を提供することができる。吸収されるプライマー分子は、コーティングの成膜の前に熱処理されて架橋された構造を形成することができ、それは、支持体およびプライマー層の間のより堅固なリンカーを提供する。
【0030】
[0040]
図5は、コーティング化学物質反応器の第2部分のプロセスの説明的な態様である。コーティング化学物質反応器の第2部分は、成膜チャンバーまたは組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー中で化学処理を実施するための反応性化学物質蒸気を生成することができる。反応性化学物質からなるコーティング化学物質処理溶液は、ディスペンサー510により、(コーティング化学物質ディスペンサーから、例えば
図3)加熱素子520上に注入される。溶媒、例えば非極性脂肪族(例えばヘキサン類)または芳香族(例えばトルエン)化合物(それらに限定されないが)が、化学物質処理溶液中に含まれることができ、それは反応性化学物質と混和性である。加熱素子の温度は、およそ室温(25℃)〜1000℃の作動可能範囲を有し得る。一度反応性化学物質が蒸発したら、化学物質蒸気は、入力530から出力540へのキャリヤーガス流により、成膜チャンバーまたは組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバーへと通して運ばれる。キャリヤーガスは、水素(H
2)、希ガス、例えばヘリウム(He)、窒素(N
2)、酸素(O
2)、アルゴン(Ar)、ハロゲン(例えばF
2およびCl
2)、二酸化炭素(CO
2)、炭化水素(メタン、エタン、プロパンおよびエチレン)、圧縮乾燥空気(20%O
2および80%N
2の混合物)等の純粋な形態または混合物からなることができる。表面活性化は、標的表面を、オゾンまたは他の反応性酸化性種との反応により活性化することができる。表面活性化は、相互作用が起こり、それにより標的表面が適切に修飾されて反応性の状態になるような、溶媒和相、気相、または固相における化学種の導入によっても行われ得る。一部の態様において、表面活性化は、コロナ放電の付近でのオゾン生成により行われ得る。一部の態様において、表面活性化は、表面活性化装置(
図1中の表面活性化装置3を参照)中で行われ得る。他の態様において、表面活性化は、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(
図2中の組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー10を参照)中で行われ得る。
【0031】
[0041]
図6a〜6dは、材料/適用特異的送達装置に取り付けられたコーティング化学物質反応器に関するプロセスの説明的な態様である。
図6aは、コンベヤーローラー610により助けられる蒸気チャンバー605の、曲率半径(約1mm〜5mの範囲)をテキスタイル615に施して(subject)蒸気がより深くテキスタイル中に浸透することを可能にするための使用を示す。テキスタイル615を曲げることは、蒸気の材料中へのより深いアクセスを増進させ得る。
図6bは、蒸気が、ブラシローラー630により助けられて、テキスタイル625の表面に向けられたノズル620を通して分配されていることを示し、それは、テキスタイル繊維を蒸気への曝露の前に分離するのを助け、それにより蒸気がテキスタイル中により深く浸透することを可能にする。
図6cは、蒸気が、圧縮空気ノズル645により助けられて、テキスタイル640の表面に向けられたノズル635を通して分配されていることを示し、それは、テキスタイル繊維を蒸気への曝露の前に分離するのを助け、蒸気がテキスタイル中により深く浸透することを可能にする。
図6dは、テキスタイル650がより大きい半径のコンベヤーローラー655上で引っ張られていることを示し、それは、テキスタイルに大きい曲率半径を施し、それは、蒸気がテキスタイル中により深く浸透することを可能にし、蒸気は、ブラシローラー655により助けられてテキスタイルの表面に向けられたノズル660を通して分配され、それは、テキスタイル繊維を蒸気への曝露の前に分離するのを助け、蒸気がテキスタイル中により深く浸透することを可能にする。テキスタイルをプロセスを通して移すために用いられるローラー/コンベヤー装置は、処理されているテキスタイルに釣り合った直径を有する。
【0032】
[0042]
図7aおよび7bは、表面活性化および成膜のためのプロセスの説明的な態様である。図説されているチャンバーは、前に
図1および2に関して論じられた成膜チャンバー(9)または組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化装置(10)の典型的な態様である。チャンバー710は、堅い(例えばアルマイト)または柔軟な材料(例えばメタライズポリエステル‘マイラ’)から構成されていることができ、それにはプラスチック、金属、セラミック、木材またはそれらの組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。チャンバー710は、成膜チャンバーまたは組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化チャンバーの役目を果たすことができる。チャンバー710は、固定された寸法および容積を有することができ、または標的表面(単数または複数)の要求に応じて形状および大きさを変更するように調節可能であることができる。チャンバー710は、封入(enclosure)の内側の局所環境、例えば温度、圧力、体積等(それらに限定されないが)への修正を可能にすることもできる。一部の態様において、チャンバー710は、特定の適用により必要とされた際に、プロセスガスまたはコーティング化学物質を受け取ることができる。
【0033】
[0043] チャンバー710の内側の表面活性化は、標的表面730の近くの強い紫外線源720により生成されるオゾンプラズマにより達成され得る。紫外線源は、紫外線源をコーティング化学物質から保護するために、保護用ハウジングおよびシャッター740装置を組み込むことができる。チャンバー710は、入口750、出口760、および弁770を、所望の際にガスがチャンバーを通過することを可能にするために提供することもできる。表面活性化相において、チャンバー710は、支持体730、紫外線ランプ720、シャッター740および制御弁770を配置するための空間を提供することができる。キャリヤーガス、例えば水素(H
2)、ヘリウム(He)、窒素(N
2)、酸素(O
2)、アルゴン(Ar)、ハロゲン(例えばF
2およびCl
2)、二酸化炭素(CO
2)、炭化水素(メタン、エタン、プロパンおよびエチレン)または圧縮乾燥空気(20%O
2および80%N
2の混合物)の純粋な形態または混合物(それらに限定されないが)は、チャンバー70中に、入口750を通して流れ込む。オゾン生成の効率を増大させるために、紫外線ランプおよび/または表面活性化供給ガスが用いられることができる。表面活性化供給ガスの限定的でない例は、酸素(O
2)または圧縮乾燥空気(20%O
2および80%N
2の混合物)であることができる。表面活性化供給ガスは、活性化学種、例えばオゾンおよび酸素ラジカル(それらに限定されないが)を生成するために用いられる。一部の態様において、表面活性化相の間に、表面活性化供給ガスの流れが、チャンバー710を通過し、一方で紫外線ランプ720はオンであり、シャッター740は開かれており、弁770は閉じられている。活性化学種は、標的表面を活性化して、成膜相の間の表面の化学反応を促進する。
【0034】
[0044]
図7bにおいて示されている成膜相の間に、(例えば
図5のコーティング化学物質反応器からの)反応性化学物質を含むキャリヤーガスが、チャンバー710を通って、標的表面730の上を、入口750から出口760へと通過する。説明のため、そのようなチャンバー710は、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバーであろう。一部の態様において、表面活性化チャンバーおよび成膜チャンバーは組み合わせられていることができる。他の態様において、表面活性化装置および成膜チャンバーは、分離されていることができる。成膜相の間、紫外線ランプ720はオフであり、シャッター740は閉じられており、弁770は開かれている。この設定は、反応性化学物質が紫外線ランプ730の表面と反応するのを防ぐ。分離された表面活性化装置および成膜チャンバーを用いる態様において、紫外線ランプ730およびシャッター740は、成膜チャンバー中に存在していてはならない。
【0035】
[0045]
図8〜10は、表面活性化装置の説明的な態様である。限定的でない例として、表面活性化は、プラズマ処理により達成されることができ、それにより、あらゆる適切な元素(単数または複数)を含むプラズマが、標的表面(10)と接触することが可能になる。表面活性化は、コロナ放電の付近でのオゾン生成により達成されることもできる。これは、可動式の処理ヘッドの組み込みにより達成されることもでき、それは、誘電体(11)、上部電極(12)、下部電極(13)、電源(14)、センサー(15)、マイクロコントローラー(16)、およびアクチュエーター(17)を提供することができる。表面活性化は、外部的に適用された電場(すなわち、静電荷棒(static charging bar)、点源等)による電荷の導入または除去により達成されることができる。
図8は、冷プラズマを生成するためにコロナ放電を利用するオゾン生成装置に基づく表面活性化装置の説明的な態様である。表面(10)が電極(12、13)に近接している際、それは生成されたオゾンおよび冷プラズマに曝露され、それは高度に反応性であり、表面を活性化する役目を果たす。ガラス表面の場合、表面における結合が壊され、高度に反応性の部位を生成する。制御されたコロナ放電は、絶縁体(または誘電性)(11)物質を2つの電極(12、13)の間に置くことにより得られる。高い周波数(おおよそ1,000〜20,000Hzに等しい、またはその間)、高電圧(おおよそ1000〜30000Vに等しい、またはその間)における交流(AC)が、誘電体を横切って、2個の電極を用いて、電源(14)を用いて適用される。電極の幾何学を修正することにより、コロナ放電の方向/位置を、下部電極(13)がシステム中で最も活性であり、従って標的支持体(10)が下部電極の下に置かれてコロナ放電に曝露され、活性化された状態になるように、制御することが可能である。上部電極(12)は、平面状の平坦な幾何学を提供することができ、一方で下部電極は、数多くの微細に(おおよそ0.1mm〜5mmと等しい、またはその間の)間隔の空いた、(おおよそ0.1mm〜1cmと等しい、またはその間の)範囲の幅の線を提供し、それは対応する上部電極が及ぶ領域にわたって広がっている。一部の態様において、その誘電体(11)は、ガラスまたはセラミックであるように選択され、一方でセラミックが、それは局所的温度変化に砕けることなく耐えるため、好ましい。上部および下部電極(12、13)は、典型的には、それが高濃度オゾン環境のようなシステムの条件に耐えることができるように、金属または金属合金(アルミニウム、銅、銀、金、ステンレス鋼、ニッケル等)で作られている。より大きい面積を活性化するために、オゾン生成装置は、標的表面全体にわたって少なくとも2つの方向または動きにより移動することができる可動式の処理ヘッド、例えばラスター中に組み込まれることができる。
【0036】
[0046]
図9は、自動化されたシステムを可能にするための、標的表面に関する処理ヘッドの動きの説明的な態様である。矢印は、処理ヘッドに関する移動の動きを示している。処理ヘッドは、標的表面にわたって、滑車、ベルト、駆動輪、ギア、あらゆる他の適切なアクチュエーター、またはそれらの組み合わせのシステムに取り付けられた電子式モーターにより移動させることができる。ガントリーシステムの形態のリニアアクチュエーターも、この作業に関して組み込まれることができる。そのシステムは、処理ヘッドの活性化されている表面(10)からの高さをフィードバックおよび制御するためのセンサーも有することができる。
【0037】
[0047]
図10は、処理ヘッドシステムに関する電子制御のレイアウトの説明的な態様である。可動式の処理ヘッドは、それが移動の方向をいつ変化させるべきかを検出することを可能にするセンサー(15)を有する。センサー(15)は、マイクロコントローラー(16)にフィードバックを提供し、次いでそれは、アクチュエーター(17)に適切なシグナルを与えることにより、処理ヘッドの次の動きを計算する。センサー(15)は、光学、電子工学、機械ベースのシステム、またはそれらの組み合わせであることができる。マイクロコントローラーは、最初に、コンピューターインターフェースを用いて、または取り付けられたビジュアルベーシックのインターフェースによりプログラムされ、続いて独立して動力を供給されて(powered)自律システムとして作動することができる。
【0038】
[0048] 一部の態様において、支持体は、コーティング装置におけるコーティングの前に、溶液処理を受けることができる。
図11a〜11dは、そのような大量溶液処理システムの説明的な態様であり、それはカーペットおよびテキスタイル産業用に設計されているが、それらに限定されない。
図11aは、溶液処理システムの説明的な態様であり、ここで、カーペットまたはテキスタイル1105は、処理溶液1115で満たされたトラフ1110を通過する。溶液1115は、冷却棒1120のセットにより、蒸気の蓄積(build−up)を防ぐために、溶媒の引火点未満の低温で保たれている。
図11cにおける拡大図において示されているように、トラフ1110は、1個以上の冷却棒1120を提供する。例えば、溶液は、エタノールおよび他のアルコール類を含有する溶液に関しては9℃未満で維持される。
図11bの拡大図において示されているように、エアハンドラー1125およびパイプ1130からなる空気/ガス送達システムは、界面を低温で維持し、溶媒蒸気の濃度を低温または不活性ガス(例えば窒素またはアルゴン)を吹きつけることにより低減するように設計されている。一部の態様において、パイプ1130は、カーペット1105が処理溶液に入る界面において空気を吹きつける。1個以上のアースされた金属ローラー1135が、カーペット1105が溶液1115に入る前に、引火を引き起こし得る支持体上の静電気の蓄積の可能性を防ぐために配置されている。
【0039】
[0049]
図11dを参照して、溶液処理システムに関するチャンバーは、低温における支持体の‘湿潤’区画を含有するように設計されているが、あらゆる残留ガス蒸気の蓄積を捕捉し、蒸気を再凝縮させて供給に戻して加えることができる溶媒にするための換気システムも含有する。カーペットロールAは、ローラーB上に位置しており、それはカーペットCをトラフD中の溶液処理溶液を通るように方向付ける。一度カーペットCがトラフDを出たら、圧搾ローラーEがあらゆる過剰な溶液をカーペットから搾り出す。チャンバーは、あらゆる残留ガス蒸気を捕捉するためのヒュームフードFおよびダクトGも提供することができる。チャンバーの外で、ダクトIは残留ガス蒸気をACシステムHに提供することができ、それは蒸気を再凝縮させて溶媒にする。カーペット取り入れドアJは、カーペットCがチャンバー中に配置されることを可能にする。
【0040】
[0050] 一般に、ポータブルコーティング装置は、以下のように作動することができる:
・特定のコーティング化学物質または化学物質の組み合わせが供給される。一部の態様において、その化学物質は、コーティング化学物質リザーバーカートリッジ中に配置されることができる。
【0041】
・コーティング化学物質ディスペンサーは、所望の量の材料をコーティング化学物質反応器に送達するように設定される。
・標的表面は、上記で成膜チャンバー(9)または組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)に関して記載されたプロセスの1つに関連する表面活性化装置により処理されることができる。
【0042】
・生キャリヤーガスまたは異なるベントガスが、場合により、コーティング化学物質の導入の前に、成膜チャンバー(9)または組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)を準備する(prime)ために用いられることができる。
【0043】
・気相コーティング化学物質適用の場合に関して、コーティング化学物質蒸気は、キャリヤーガスにより、1方向供給ライン(例えば高度に耐薬品性のPTFE)に沿って、所望の成膜チャンバー(9)または組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)中に輸送される。
【0044】
・一度このプロセスが完了したら、成膜チャンバー(9)は、再度ベントされてコーティング手順を完了することができる。組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー(10)の場合、それは標的表面(単数または複数)の除去を可能にするために再度ベントされることもできる。
【0045】
プロセスは、上記で特定の順序で記載されているが、他の態様において、工程の順序は変更されることができ、または工程は組み合わせられることができる。
[0051]
【実施例】
【0046】
[0052] 以下の実施例は、本開示の特定の観点を実証するために含まれている。当業者には、以下の実施例において記載される方法は単に本開示の説明的な態様を表しているにすぎないことは、理解されるはずである。当業者は、本開示を考慮すれば、多くの変更が、記載された特定の態様において、本開示の精神および範囲から逸脱することなくなされることができ、なお同じまたは類似の結果を得ることができることを、理解するはずである。
【0047】
[0053] 以下の実施例において、プロセスは、自己浄化特性を示すコーティングをガラス上で生成するためにどのようにコーティング装置を用いるかを実証する。しかし、当業者には、本明細書で論じられるコーティング装置はガラスのコーティングに特に限定されないことは、理解されるであろう。平らなガラス支持体を、まず石鹸水で清浄にし、脱イオン水で徹底的に洗う。乾燥後、ガラスを、16%の相対湿度レベルを有する室温の組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化装置中に移す。ガラス表面を、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバーの内部で、強い紫外線源によりガラス表面の付近で生成されたオゾンプラズマにより、5〜30分間活性化する。トリクロロ(lH,lH,2H,2H−ペルフルオロオクチル)シランの無水ヘキサン中における溶液を、コーティング化学物質反応器中に、コーティング化学物質ディスペンサーおよびコーティング化学物質検証装置を通して導入する。反応性化学物質蒸気を含むキャリヤーガス(圧縮空気)を、チャンバーを通してガラス表面上を通過させる。5〜30分後、ガラスを、組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化装置から取り出す。処理されたガラスを、石鹸水で清浄にし、脱イオン水で徹底的に洗浄する。結果として得られたコーティングの可視光範囲における透過は、処理前の(pristine)ガラスと同じのままであると予想される(透過の差は、一般的な紫外−可視分光計の誤差未満である)。コートされた表面を滑り落ちる脱イオン水の0.05mL液滴に関する臨界角は、約20°であろう。
【0048】
[0054] 以下の実施例において、プロセスは、自己浄化特性を示すコーティングを研磨されたアルミニウム上で生成するためにどのようにコーティング装置を用いるかを実証する。しかし、当業者には、本明細書で論じられるコーティング装置はアルミニウムのコーティングに特に限定されないことは、理解されるであろう。平らなアルミニウムプレートを、まず研磨剤で、表面が反射性になるまで研磨する。その研磨されたアルミニウムプレートを、石鹸水で清浄にし、脱イオン水で徹底的に洗う。乾燥後、アルミニウムプレートを、16%の相対湿度レベルを有する室温の組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化装置中に移す。アルミニウム表面を、組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバーの内部で、強い紫外線源によりガラス表面の付近で生成されたオゾンプラズマにより、5〜30分間活性化する。トリクロロ(lH,lH,2H,2H−ペルフルオロオクチル)シランの無水ヘキサン中における溶液を、コーティング化学物質反応器中に、コーティング化学物質ディスペンサーおよびコーティング化学物質検証装置を通して導入する。反応性化学物質蒸気を含むキャリヤーガス(圧縮空気)を、チャンバーを通してアルミニウム表面上を通過させる。5〜30分後、アルミニウムプレートを、組み合わせられた成膜チャンバーおよび表面活性化装置から取り出す。処理されたアルミニウムプレートを、石鹸水で清浄にし、脱イオン水で徹底的に洗浄する。結果として得られたコーティングの可視光範囲における反射率は、処理前のアルミニウムと同じままであると予想される(反射率の差は、一般的な目により識別されることはできない)。コートされた表面を滑り落ちる脱イオン水の0.05mL液滴に関する臨界角は、約20°であろう。
【0049】
[0055] 本明細書で記載された発明は、特に固相、溶液相、または気相における様々な有機、無機またはハイブリッド材料システムをコーティングとして成膜するために用いられるコーティング装置に焦点を合わせているが、この開示の利益を有する当業者は、そのようなアプローチの他のシステムへの拡張を認識するであろう。
【0050】
[0056] 本明細書で記載された態様は、本開示の特定の観点を実証するために含まれている。当業者には、本明細書で記載された態様は、単に本開示の典型的な態様を表しているにすぎないことは、理解されるはずである。当業者は、本開示を考慮すれば、多くの変更が、記載された特定の態様において、本開示の精神および範囲から逸脱することなくなされることができ、なお同じまたは類似の結果を得ることができることを、理解するはずである。前記の記載から、当業者は、本開示の本質的な特徴を容易に確かめることができ、その精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行って本開示を様々な用途および条件に適合させることができる。本明細書において上記で記載された態様は、説明的なものでしかないことが意図されており、本開示の範囲を限定するものとして受け取られるべきではない。
これらに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
[1]コーティングを成膜するための装置であって、該装置が以下:
支持体を受け取るための第1チャンバー;
該第1チャンバーに連結された表面活性化装置、ここで、該表面活性化装置は、該支持体の表面と反応して該表面をエネルギー的に反応性にするオゾン、酸素、過酸化水素、ハロゲン、または他の酸化種を生成する;
支持体を所望のコーティングでコートするために利用される化学物質を供給するプロセスガス供給;および
プロセスガス供給に連結されている、コーティング化学物質を調製するためのコーティング反応器、ここで、該コーティング反応器は、該コーティング化学物質を供給するディスペンサーおよび該支持体に供給されるコーティング化学物質を検証する化学物質検証器を含み、該コーティング化学物質は、該支持体の表面に共有結合する;
を含む装置。
[2][1]に記載の装置であって、該支持体の表面活性化およびコーティングが該第1チャンバー中で実施される装置。
[3][1]に記載の装置であって、該支持体の表面活性化が該第1チャンバー中で実施され、該支持体の所望のコーティングによるコーティングが別個のチャンバー中で実施される装置。
[4][1]に記載の装置であって、さらに該第1チャンバーに連結されたベントを含み、該ベントが該第1チャンバー中の環境を制御する装置。
[5][1]に記載の装置であって、さらに該第1チャンバーに連結された1個以上のフィルターを含み、該1個以上のフィルターが、不必要な副産物を該第1チャンバーから除去する装置。
[6][1]に記載の装置であって、該コーティング化学物質が、フルオロアルキルシランの一般式[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);フルオロアルキルシラン[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルキルシランの一般式[CH
3(CH
2)
a]
bSiX
4−b(式中、a=0、1、2、...〜20、b=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルコキシフルオロアルキルシラン[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、該アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる);またはアルコキシアルキルシラン[CH
3(CH
2)
a]
bSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、該アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる)を有する装置。
[7][1]に記載の装置であって、該化学物質検証器が、以下:
コーティング化学物質を受け取る検証チャンバー;
該検証チャンバーに連結された少なくとも1個の光励起源、ここで、該少なくとも1個の光励起源は、該コーティング化学物質を該検証チャンバー中で励起する;および
該検証チャンバーに連結された少なくとも1個の光学検出器、ここで、該少なくとも1個の光学検出器は、該検証チャンバー中の該コーティング化学物質の光吸収または光学強度をモニターする;
を含む装置。
[8][7]に記載の装置であって、該少なくとも1個の光学検出器により検出された光学プロフィールが、該コーティング化学物質の光学プロフィールを表す2進コードにデジタル化される装置。
[9][8]に記載の装置であって、該2進コードが、該所望のコーティングに対応する所望のコードに対して比較される装置。
[10][1]に記載の装置であって、該コーティング反応器が、さらに加熱素子を含み、該加熱素子が、該ディスペンサーからのコーティング化学物質の溶媒を反応性化学物質蒸気に変換する装置。
[11][1]に記載の装置であって、さらに該支持体を輸送するコンベヤーローラーを含み、該コンベヤーローラーが、該支持体に1mm〜5mと等しい、またはその間の曲率半径を成膜の間に施す装置。
[12][1]に記載の装置であって、さらにブラシローラーを含み、該ブラシローラーが該支持体の繊維を成膜の間に分離する装置。
[13][1]に記載の装置であって、さらに圧縮空気を該支持体に向けて供給する圧縮空気ノズルを含み、該圧縮空気が該支持体の繊維を成膜の間に分離する装置。
[14][1]に記載の装置であって、さらに以下:
該支持体を輸送するコンベヤーローラー、ここで該コンベヤーローラーは、該支持体に対して成膜の間に曲げを施す;および
ブラシローラー、ここで該ブラシローラーは、該支持体の繊維を成膜の間に分離する;
を含む装置。
[15][1]に記載の装置であって、該表面活性化装置が、1個以上の紫外線源を含み、該1個以上の紫外線源が、該支持体の付近でオゾンプラズマを生成する装置。
[16][1]に記載の装置であって、さらに該第1チャンバーに連結された表面活性化ガス供給を含み、該表面活性化ガス供給が、該支持体の表面を活性化するために利用される表面活性化ガスを供給する装置。
[17][1]に記載の装置であって、該表面活性化装置が、上部電極および下部電極の間に配置された誘電体ならびに該上部電極および下部電極に連結された電源を提供する処理ヘッドを含む装置。
[18][1]に記載の装置であって、さらに以下:
処理溶液のためのトラフ、ここで該支持体は、該処理溶液を通って輸送される;および
該トラフ中に配置された冷却棒、ここで該冷却棒は、該処理溶液の温度を制御する;
を提供する溶液処理システムを含む装置。
[19][18]に記載の装置であって、該溶液処理システムが、さらにアースされている金属ローラーを含む装置。
[20][18]に記載の装置であって、該溶液処理システムが、さらにエアハンドラーを含み、該エアハンドラーが、低温ガスを該支持体および処理溶液の界面において吹き付ける装置。
[21]コーティングを成膜するための方法であって、該方法が以下の工程:
該支持体の表面を表面活性化装置で活性化し、ここで表面活性化装置は、処理後に該表面をエネルギー的に反応性にするオゾン、酸素、過酸化水素、ハロゲン、または他の酸化種を生成し;
該支持体を所望のコーティングでコートするためのコーティング反応器を用いてコーティング化学物質を調製し、ここで該コーティング反応器は、該コーティング化学物質を供給するディスペンサーおよび該コーティング化学物質を検証する化学物質検証器を含み;そして
該表面を該所望のコーティングでコートし、ここで該表面は、該コーティング化学物質の分子と共有結合する;
を含む方法。
[22][21]に記載の方法であって、該活性化およびコーティング工程が、両方とも組み合わせられた表面活性化および成膜チャンバー中で実施される方法。
[23][21]に記載の方法であって、該コーティング工程が、第1チャンバー中で実施され、該活性化工程が、該第1チャンバーとは別個の第2チャンバー中で実施される方法。
[24][21]に記載の方法であって、さらに、該活性化またはコーティング工程の間に環境を制御するために該活性化またはコーティング工程の間にベントの工程を含む方法。
[25][21]に記載の方法であって、さらに、該活性化またはコーティング工程の間に不必要な副産物を1個以上のフィルターを用いて除去することを含む方法。
[26][21]に記載の方法であって、該コーティング化学物質が、フルオロアルキルシランの一般式[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);フルオロアルキルシラン[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSiX
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルキルシランの一般式[CH
3(CH
2)
a]
bSiX
4−b(式中、a=0、1、2、...〜20、b=1、2または3;X=Cl、Br、Iまたは他の適切な有機性脱離基);アルコキシフルオロアルキルシラン[CF
3(CF
2)
a(CH
2)
b]
cSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、該アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる);またはアルコキシアルキルシラン[CH
3(CH
2)
a]
bSi[アルコキシ]
4−c(式中、a=0、1、2、...〜20、b=0、1、2、...〜10、c=1、2または3;式中、該アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、またはそれらの組み合わせであることができる)を有する方法。
[27][21]に記載の方法であって、該調製工程が、さらに以下の工程:
検証チャンバーにおいて該コーティング化学物質を受け取り;
該検証チャンバー中の該コーティング化学物質を、少なくとも1個の光励起源を用いて励起し;そして
該検証チャンバー中の該コーティング化学物質の光吸収または光学強度を、少なくとも1個の光学検出器を用いてモニターする;
を含む方法。
[28][27]に記載の方法であって、さらに該少なくとも1個の光学検出器により検出された光学プロフィールをデジタル化して該コーティング化学物質の光学プロフィールを表す2進コードにすることを含む方法。
[29][28]に記載の方法であって、さらに該2進コードを該所望のコーティングに対応する所望のコードに対して比較することを含む方法。
[30][21]に記載の方法であって、該調製工程が、該コーティング化学物質の溶媒を加熱素子に分配することを含み、該加熱素子が、該コーティング化学物質の溶媒を反応性化学物質蒸気に変換する方法。
[31][21]に記載の方法であって、さらに該支持体をコンベヤーローラーを用いて輸送することを含み、該コンベヤーローラーが、該支持体に1mm〜5mと等しい、またはその間の曲率半径を成膜の間に施す方法。
[32][21]に記載の方法であって、さらに該支持体をブラシローラーを用いて輸送することを含み、該ブラシローラーが、該支持体の繊維を成膜の間に分離する方法。
[33][21]に記載の方法であって、さらに圧縮空気を該支持体に圧縮空気ノズルを用いて供給することを含み、該圧縮空気が、該支持体の繊維を成膜の間に分離する方法。
[34][21]に記載の方法であって、さらに該支持体をコンベヤーローラーおよびブラシローラーを用いて輸送することを含み、該コンベヤーローラーが、該支持体に対して成膜の間に曲げを施し、該ブラシローラーが、該支持体の繊維を成膜の間に分離する方法。
[35][21]に記載の方法であって、該表面活性化装置が、1個以上の紫外線源を含み、該1個以上の紫外線源が、該支持体の付近でオゾンプラズマを生成する方法。
[36][21]に記載の方法であって、さらに該活性化工程のために利用される表面活性化ガスを供給することを含む方法。
[37][21]に記載の方法であって、さらに交流を2個の電極の間に配置された誘電体を横切って適用して該支持体の付近でコロナ放電を提供することを含む方法。
[38][21]に記載の方法であって、さらに以下の工程:
該支持体を処理溶液を通して輸送し;そして
該処理溶液の温度を冷却棒を用いて制御する;
を含む方法。
[39][38]に記載の方法であって、該支持体が、アースされている金属ローラーにより輸送される方法。
[40][38]に記載の方法であって、さらに、低温ガスを該支持体および処理溶液の界面において吹き付けることを含む方法。