(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記脂肪族反応物が、アジピン酸、アゼライン酸、脂肪酸系二酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、又はこれらの誘導体若しくは混合物を含む、請求項1に記載の物品。
前記コポリエステル樹脂のガラス転移温度が15℃〜35℃であり、硬化したコーティングのガラス転移温度が少なくとも25℃から60℃未満までである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品。
前記コーティング組成物が、全樹脂固形分を基準に、少なくとも60重量%のコポリエステル樹脂を含有し、コーティング組成物は、実質的に結合されたビスフェノールA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を含まない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品。
前記コーティング組成物が、7ミリグラム/平方インチの乾燥被覆厚さで飲料用缶のリベット端部の内部表面上で硬化されるとき、水に溶解した1重量%のNaClを含有する室温の電解質溶液に4秒間暴露された後、1mA未満の電流を通す、請求項8に記載の液状コーティング組成物。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明はポリエステルポリマーを提供し、該ポリエステルポリマーは、好ましい実施形態では、1つ以上のハードセグメント及び1つ以上のソフトセグメントの両方を有するコポリエステルポリマーである。ポリエステルポリマーは、例えば、金属製食品若しくは飲料容器などの包装物品上で使用するための接着性コーティング中の結合剤ポリマーとして特に有用である。したがって、本発明はまた、好ましくは少なくとも被膜形成量で本発明のポリエステルポリマーを含むコーティング組成物を提供する。典型的には、コーティング組成物は、1種以上の任意の液体担体と、架橋剤、触媒、顔料などの1つ以上の他の任意成分とを更に含む。
【0026】
本発明の好ましい組成物は、遊離状態のビスフェノールA(BPA)及び芳香族グリシジルエーテル化合物(例えば、BPAのグリシジルエーテル(BADGE)、ビスフェノールFのグリシジルエーテル(BFDGE)、及びエポキシノボラック)を実質的に含有しない、より好ましくは、遊離状態のBPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を本質的に含有しない、更により好ましくは、遊離状態のBPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を本質的に完全に含有しない、及び最も好ましくは、遊離状態のBPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を完全に含有しない。コーティング組成物はまた、より好ましくは、結合BPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を実質的に含有しない、より好ましくは、結合BPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を本質的に含有しない、更により好ましくは、結合BPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を本質的に完全に含有しない、並びに最も好ましくは、結合BPA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を完全に含有しない。
【0027】
本発明のポリエステルポリマーは、典型的には、1つ以上のポリ酸分子及び1つ以上のポリオール分子を含む反応物から形成される。本明細書に含まれるポリエステルを反応させる方法及び反応物の種々の考察では、ポリエステルを合成する際に、特定の酸は、カルボン酸、無水物、エステル(例えば、アルキルエステル)の形態、若しくは等価形態であってもよいことを理解すべきである。ポリエステルを製造するのに有用なポリ酸及びポリオールのいくつかの代表例は、以下に提供される。
【0028】
好適なポリ酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フマル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フタル酸、セバシン酸、コハク酸、テレフタル酸、これらの無水物及びエステル変異型、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0029】
好適なポリオール分子としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール(「NPG」であるが、NPGは特定の実施形態では好ましくない)、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ヘキサン
ジオール、置換プロパンジオール(例えば、2−メチル、1,3−プロパンジオール)、置換ブタンジオール、置換ペンタンジオール、置換ヘキサンジオール、メチロールシクロアルカン(例えば、ジメチロールシクロアルカン、イソソルビド等)、ジエチレングリコール及びトリオール、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0030】
ポリエステルポリマーのガラス転移温度(「Tg」)は、様々な要因(例えば、意図される最終用途の性能要件)によって変化し得る。食品若しくは飲料用缶コーティングなどの特定の最終用途、特に飲料用缶端部(例えば、ビール若しくはソーダ缶のリベット端部(riveted can ends))では、コーティング組成物は、良好な可撓性(例えば、打ち抜かれた若しくは絞り加工された物品の良好な成形加工性)及び良好な耐腐食性(例えば、許容レベルのレトルト耐性)の両方を示すのが好ましい。かかる好ましい実施形態では、ポリエステルポリマーは、少なくとも約10℃、より好ましくは少なくとも約15℃、更により好ましくは少なくとも約20℃のTgを示す。好ましくは、ポリエステルポリマーは、約50℃未満、より好ましくは約35℃未満、更により好ましくは約30℃未満のTgを示す。一実施形態において、ポリエステルポリマーは、約10℃〜約35℃のTgを示す。示差走査熱量計によってポリエステルポリマーのTgを測定するのに有用なプロトコルは、試験方法の項に提供されている。
【0031】
本発明のポリエステルポリマーは、線状ポリマー若しくは分岐ポリマーであり得る。主として線状であるポリマーが現在のところ好ましい。
必要に応じて、本発明のポリエステルポリマーは、エステル結合以外の1つ以上の逐次結合(step-growth linkages)を含んでいてもよい。かかる結合の例としては、アミド結合、炭酸エステル結合、エステル結合、エーテル結合、尿素結合、ウレタン結合、若しくはこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、ポリエステルポリマーは、エステル結合以外のいかなる結合(例えば、縮合結合)も含まない。
【0032】
好ましい実施形態において、ポリエステルポリマーの主鎖は、1つ以上のハードセグメント及び1つ以上のソフトセグメントの双方を含む。より好ましくは、主鎖は、複数のハードセグメント(即ち、≧2、≧3、≧4等)と少なくとも1つのソフトセグメント(例えば、≧1、≧2、≧3等)との組み合わせを含む。理論に拘束されることを意図しないが、ポリエステルポリマーのハードセグメントは、例えば、腐食性の食品若しくは飲料製品と接触した状態での高温及び高圧での食品若しくは飲料用缶のレトルト法などにおける、ポリエステルポリマーを用いて調製される食品接触コーティングの優れた耐腐食性に貢献していると考えられている。1つ以上のソフトセグメントは、かかるコーティングに弾性を付与し、かつ成形加工を容易にすると考えられる。
【0033】
特定の好ましい実施形態において、本発明のコーティング組成物は、コーティングされた金属基材を(例えば、打抜き加工によって)飲料用缶のリベット端部などの物品に成形加工する前に、平板状の金属基材(例えば、アルミニウム若しくはスチールコイル)に塗布される。本発明のコーティング組成物は、かかる最終用途において優れた成形加工性(例えば、飲料用端部リベット及びそれに伴う極端な輪郭の打抜き加工に適応する可撓性)を示し、尚且つ優れた接着性、耐腐食性、及びレトルト性を示す。
【0034】
ハードセグメント及びソフトセグメントは、ポリエステル主鎖全体に、好ましくは非ランダム分布で分散されるのが好ましい。好ましい実施形態において、ポリエステルポリマーは、ハードセグメントとソフトセグメントの交互シーケンスを含む主鎖を有する。かかる実施形態では、交互のハードセグメント及びソフトセグメントは、典型的には、逐次結合により、より典型的にはエステル結合などの縮合結合により、互いに結合される。かかる交互のポリマーの代表例は、以下の式Iで与えられる。
【0035】
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)
n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立して本発明のハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立して本発明のソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基、より好ましくは、例えば、縮合結合などの逐次結合であり、
各sは、独立して、0又は1、より好ましくは1であり、
nは1以上、より好ましくは1〜15であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基(例えば、−OH、−COOHなど)、有機基、若しくは任意に末端反応性官能基を含み得るソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基(例えば、−OH、−COOHなど)、有機基、若しくは任意に末端反応性官能基を含み得る、また、任意に2価結合(典型的には逐次結合)でハードセグメントに結合し得るハードセグメントであり、及び
各rは、独立して、0又は1である。)
一実施形態では、nは少なくとも2であり、各sは1であり、各Xはエステル結合であり、各rは1であり、R
1は反応性官能基、より好ましくはヒドロキシル基であり、R
2は反応性官能基で終端されたハードセグメントであり、好ましくはR
2はヒドロキシル末端ハードセグメントである。
【0036】
いくつかの実施形態において、本発明のポリエステルポリマーは、各末端がハードセグメント、より好ましくは末端反応性官能基を有するハードセグメント、更により好ましくはヒドロキシル末端ハードセグメントによって停止されている。
【0037】
好ましい実施形態において、前記ポリエステルポリマーにおけるハードセグメントとソフトセグメントとの比は、重量基準で、平均して1:1〜50:1、より好ましくは8:1〜20:1、更により好ましくは10:1〜15:1(ハードセグメント:ソフトセグメント)である。
【0038】
ポリエステルポリマーは、任意の数のハードセグメント及びソフトセグメントを含み得る。好ましい実施形態では、ポリエステルポリマーは、ハードセグメント及びソフトセグメントのそれぞれを、平均して、1〜35、より好ましくは2〜20、更により好ましくは4〜10個含む。好ましい実施形態では、ポリエステルポリマーは、平均して、w個のソフトセグメント(ここで、「w」はソフトセグメントの平均数である)と、w+1個のハードセグメントとを含む(例えば、wが3の場合、w+1は4である)。
【0039】
本発明のポリエステルポリマーは、ハード若しくはソフトセグメント以外に、1個以上の任意の主鎖セグメント(例えば、モノマー、オリゴマー、若しくはポリマーセグメント)を含み得る。かかる任意のセグメントは、モノマー、オリゴマー、及び/又はポリマーセグメントであってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態において、ハードセグメント及びソフトセグメントは、重量基準で、ポリエステルポリマーの実質的に全て、又は更には全てを構成する。かかる実施形態では、ハードセグメント及びソフトセグメントは、本発明のポリエステルポリマーの少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも99重量%、若しくは100重量%を構成するのが好ましい。上記の重量%は、前駆ハードセグメント及びソフトセグメント上に存在する相補的な反応官能性(例えば、例えば、ヒドロキシル基及びカルボン酸基)の反応によって形成される、ハードセグメントとソフトセグメントとを連結する任意の連結基(例えば、エステル結合基)を含む。
【0040】
ポリエステルポリマーの1つ以上のハードセグメントは、好ましくはオリゴマー若しくはポリマーセグメント、及びより好ましくはポリエステルオリゴマー若しくはポリマーセグメント、若しくはそれらの組み合わせである。ハードセグメントは、好ましくは、少な
くとも500の数平均分子量(Mn)を有する。好ましい実施形態において、1つ以上のハードセグメントは、少なくとも10℃、より好ましくは少なくとも15℃、更により好ましくは少なくとも20℃のTgを示す。好ましくは、1つ以上のハードセグメントは、約100℃未満、より好ましくは80℃未満、更により好ましくは70℃未満のTgを示す。特に好ましい実施形態では、ハードセグメントは20℃〜40℃のTgを示す。ハードセグメントのTgとは、ハードセグメントの単離構成成分のTgを意味する。示差走査熱量計によってハードセグメントのTgを測定するのに有用なプロトコルは、試験方法の項に提供されている。
【0041】
1つ以上のハードセグメントは、次の環式基の1つ以上を好適な量で含むのが好ましい:芳香族及び/又は脂環式基の任意の組み合わせを含み得る芳香族基(例えば、アリール基、ヘテロアリール基、若しくはそれらの組み合わせ)、飽和若しくは不飽和の単環脂環式基、飽和若しくは不飽和の多環式基(例えば、二環式基若しくは三環以上の多環式基)、あるいはそれらの組み合わせ。ハードセグメントに環式基を組み込むのに適した化合物の例としては、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジメタノール、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、異性体フタル酸、ナド酸無水物、テレフタル酸、オルソフタル酸無水物、イソソルビド、トリシクロデカンジメタノール、ジメチロールシクロアルカン、これらの組み合わせ、及びその変異型(例えば、カルボキシル型、エステル化型、若しくは無水物型)又は誘導体が挙げられる。異性体フタル酸及びテレフタル酸は、1つ以上のハードセグメントを形成するのに用いるのに好ましい環状基含有モノマーである。
【0042】
いくつかの実施形態において、ポリマーは少なくとも1個のハードセグメントを含み、その場合、環式基、より好ましくは芳香族基が、該ハードセグメントの少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、更により好ましくは少なくとも45重量%、及び最適には少なくとも50重量%を構成する。ハードセグメント中の環式基の上限濃度は特に限定されないが、かかる基の量は、ハードセグメントのTgが上述したTg範囲を超えないように設定されるのが好ましい。ハードセグメント中の環式基の総量は、典型的には、ハードセグメントの100重量%未満、より好ましくは約90重量%未満、更により好ましくは80重量%未満を構成する。上記の重量%は、ハードセグメント中に存在する環状基含有モノマーの総量によって表わされる。いくつかの実施形態では、ポリエステルポリマー中に存在する1つ以上のハードセグメントの全て若しくは実質的に全ては、上記の重量%の範囲に入る量の環式基を含む。
【0043】
特定の好ましい実施形態において、ハードセグメントは、1種以上の芳香族モノマー、より好ましくは1種以上の芳香族ポリ酸若しくは無水物を用いて形成され、芳香族二酸若しくは無水物が特に好ましい。好ましい芳香族二酸若しくは無水物としては、オルソフタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、及びそれらの混合物若しくは誘導体が挙げられる。
【0044】
いくつかの実施形態では、Tgに影響を及ぼし、その結果Tgが適切に高くなって所望のTg範囲内となるように、1種以上のポリオールもハードセグメントに含まれてもよい。好ましいこのようなポリオールとしては、メチルプロパンジオール(即ち、MPdiol)、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、イソソルビド、及びこれらの組み合わせ若しくは誘導体が挙げられる。本発明の現時点で好ましい実施形態では、ハードセグメントは、1種以上のかかるポリオールと1種以上の芳香族モノマー(より好ましくは1種以上芳香族二酸若しくは無水物)との組み合わせを含む成分から形成される。
【0045】
ハードセグメントは、例えば、酸素原子、窒素原子、リン原子、硫黄原子、ケイ素原子
、若しくは当該原子のいずれかを1個以上の原子と組み合わせて含有する基から選択される置換基(主鎖若しくはペンダントのいずれか)を含み得る。
【0046】
ハードセグメントは任意の好適な寸法であり得る。好ましくは、ハードセグメントは、少なくとも500、より好ましくは少なくとも750、更により好ましくは少なくとも1,000のMnを有する。ハードセグメントの上限分子量は特に限定されず、いくつかの実施形態において、ハードセグメントは、約10,000未満、より好ましくは約8,000未満、更により好ましくは約5,000未満のMnを示す。
【0047】
好ましい実施形態において、ハードセグメントは、ポリエステルポリマーの少なくとも55重量%、より好ましくは少なくとも65重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%を構成する。いくつかの実施形態において、ハードセグメントは、ポリエステルポリマーの約98重量%未満、より典型的には約95重量%未満、及び更により典型的には約92重量%未満を構成する。上記の重量%は、ポリエステルポリマーを生成するのに使用する成分の総不揮発分重量に対する、1つ以上のハードセグメントを生成するのに使用する成分の不揮発分重量を指す。
【0048】
1つ以上のソフトセグメントは、任意の好適なセグメント長のものであり得、ポリマーセグメント、オリゴマーセグメント、モノマーセグメント、若しくはそれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のソフトセグメントがポリマー及び/又はオリゴマーセグメントである場合、ポリエステルセグメントが好ましい。ソフトセグメントは、少なくとも実質的に脂肪族であるのが好ましく、より好ましくは完全に脂肪族である(即ち、芳香族基を全く含まない)。ソフトセグメントは1個以上の環式基を含んでもよいが(例えば、ポリマーの所望の特性が保たれる限りにおいて)、いくつかの実施形態において、ソフトセグメントは、芳香族基を含有しない、より好ましくは環式基を含有しない線状セグメントである。
【0049】
好ましい実施形態において、ソフトセグメントは、少なくとも4個の炭素原子、より好ましくは少なくとも6個の炭素原子を含む有機基である。ソフトセグメントは、例えば、酸素原子、窒素原子、リン原子、硫黄原子、ケイ素原子、又は当該原子のいずれかを1個以上の原子と組み合わせて含有する基から選択される置換基(主鎖又はペンダントのいずれか)であり得る。本発明の現時点で好ましい実施形態では、ソフトセグメントは、4〜60個の炭素原子、より好ましくは6〜36個の炭素原子を含む有機基、より好ましくは二価の炭化水素基若しくは部分である。かかる実施形態では、ソフトセグメントは、典型的には、(i)4〜60個の炭素原子と、(ii)逐次反応(より好ましくはエステル化縮合反応などの縮合反応)に関与することができる少なくとも1個、より好ましくは2個以上の反応性基と、を有する反応物から誘導される。好ましい反応性基としては、カルボン酸基、無水物基、エステル基、及びヒドロキシル基が挙げられるが、カルボン酸基が現時点で好ましい。
【0050】
いくつかの実施形態において、ソフトセグメントは、構造:R
3−(CR
42)
t−R
3(式中、各R
3は、独立して、逐次反応に関与することができる反応性基、例えば、上で論じた好ましい反応性基のいずれかであり、tは、少なくとも2、より好ましくは4〜60、更により好ましくは6〜36、及び最適には8〜36であり、各R
4は、独立して、水素、ハロゲン、若しくは有機基である。)を有する化合物から誘導される。1つのかかる実施形態において、各R
4は水素であり、各R
3は、カルボン酸基若しくはその等価物であり。
【0051】
好ましい実施形態において、ソフトセグメントは、カルボキシル末端若しくはヒドロキシル末端脂肪族反応物から誘導される。いくつかの実施形態において、末端ヒドロキシル
基若しくはカルボキシル末端基を連結する鎖は、主鎖ヘテロ原子を含まない炭化水素鎖である。
【0052】
ソフトセグメントのMnが小さ場合などのいくつかの実施形態では、ソフトセグメントに対応するTgを決定するのは実行不能であり得る。しかしながら、ポリマーの測定Tgは分子量の増加と共に増加する傾向があるので、1つ以上のソフトセグメントのTgの直接測定が実行不能である場合には、1つ以上のハードセグメントのTgとポリエステルポリマーの全Tgを比較することにより、該1つ以上のソフトセグメントがTgに及ぼす影響に関する情報を収集してもよい。1つ以上のソフトセグメントを生成するために使用する物質は、1つ以上のソフトセグメントが、(i)ポリエステルポリマーのより低い全Tg(例えば、1つ以上のソフトセグメントを含まない同様の分子量のポリエステルポリマーと比べた場合)、及び/又は(ii)該ポリエステルポリマーを使用して調製されるコーティング組成物の向上した成形加工特性(例えば、可撓性)、に貢献するように選択されるのが好ましい。ソフトセグメントを形成するのに使用する物質(純粋若しくは1種以上のコモノマーとの組み合わせのいずれか)の例としては、アジピン酸、アゼライン酸、脂肪酸二量体若しくは二量体脂肪ジオール(例えば、対応するジオールの水素化によって生成される)などの脂肪酸系物質、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、これらの誘導体若しくは変異型、又はこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、ソフトセグメントは、追加のコモノマーを使用せずに上記モノマーのうちの1種つから誘導される。ソフトセグメントがポリエステルオリゴマー若しくはポリマーである場合、上述のモノマーを1種以上の好適なコモノマーと組み合わせて使用して、ソフトセグメントを生成することができる。
【0053】
ソフトセグメントは、典型的には、少なくとも一端、より好ましくは両端においてポリマーの別の部分若しくは複数の部分に結合する。ソフトセグメントは、ポリエステルポリマーのハードセグメント以外のセグメントに結合されてもよいが、典型的には、ソフトセグメントの一端若しくは両端は、連結基を介してハードセグメントに結合する。現時点では好ましくないが、ソフトセグメントが主鎖末端基であり得ることが想到される。典型的には、ソフトセグメントの一端又は両端は、例えば、縮合結合などの逐次結合を介してポリマーの別の部分と結合する。逐次結合の例としては、アミド結合、炭酸エステル結合、エステル結合、エーテル結合、尿素結合、若しくはウレタン結合があり、エステル結合が好ましい。好ましい実施形態において、本発明のポリエステルポリマーは、エステル結合を介して一対のハードセグメントに各端部が結合する少なくとも1つの主鎖ソフトセグメントを含む。
【0054】
本発明のポリエステルポリマーは、任意の好適な方法を用いて形成され得る。例えば、次の方法を種々の実施形態で用いることができる。
・ポリエステルポリマーを形成するために、予め形成されたハードセグメントを予め形成されたソフトセグメントと反応させる。
【0055】
・予め形成されたハードセグメントの存在下でソフトセグメントをその場で形成する。
・予め形成されたソフトセグメントの存在下でハードセグメントをその場で形成する。
本発明のポリエステルポリマーを形成するための現時点で好ましい方法は、ハードセグメントを含むヒドロキシ末端ポリエステルオリゴマー若しくはポリマーを、ソフトセグメントを含むポリカルボン酸(好ましくはジカルボン酸若しくは等価物)と反応させるものである。
【0056】
本発明の溶剤系コーティングの実施形態で使用するのに好ましいポリエステルは、約10を下回る、より好ましくは約5を下回る、最も好ましくは約4の酸価を有する。酸価は(本発明の組成物に関して使用されるとき)、1gの固体ポリ酸ポリマーを中和するのに
必要な水酸化カリウムのミリグラム数である。無水物含有ポリマーの酸価は、最初に酸無水物含有ポリマーを加水分解して対応するポリ酸ポリマーを得ることにより決定する。次いで、ポリ酸ポリマーについて同じ方法で酸価を決定する。
【0057】
本発明で使用するのに好ましいポリエステルは、約50を下回る、より好ましくは約40を下回るヒドロキシル基数(OH数)を有する。典型的には、ポリエステルポリマーは、少なくとも10、より好ましくは少なくとも20のヒドロキシル基数を有する。本発明のヒドロキシル基含有ポリマーのヒドロキシル基数は、(i)ポリマーを酢酸無水物及びピリジンでエステル化してエステル化ポリマー及び酢酸を得、(ii)次いでこの酢酸を水酸化カリウムで中和することにより決定される。単位は酸価と同様に表される、即ち、ヒドロキシル含有ポリマー1g当たりの、前述の通りに形成された酢酸を中和するのに必要とされる水酸化カリウムのミリグラム数である。
【0058】
水分散性が所望される場合には、本発明のポリエステルポリマーは、水分散液若しくは水溶液の調製を容易にするために、好適な量の塩含有基及び/又は塩生成基を含有してもよい。好適な塩生成基としては、酸性基若しくは塩基性基などの中和可能な基を挙げることができる。塩生成基の少なくとも一部は、ポリエステルポリマーを水性担体に分散させるのに有用な塩基を形成するために中和され得る。酸性若しくは塩基性の塩生成基は、任意の好適な方法によってポリエステルポリマーに導入され得る。
【0059】
アニオン性塩基の非限定的な例としては、中和された酸性基若しくは無水物基、硫酸基(−OSO
3−)、リン酸基(−OPO
3−)、スルホン酸基(−SO
2O
−)、ホスフィネート基(−POO
−)、ホスホン酸基(−PO
3−)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適なカチオン性塩基の非限定的な例としては、
【0061】
(それぞれ、第4級アンモニウム基、第4級ホスホニウム基、及び第三級硫酸塩基と称される)並びにこれらの組み合わせが挙げられる。非イオン性水分散基(例えば、エチレンオキシド基などの親水基)を使用することも可能である。上述の基をポリマーに導入するための化合物は、当該技術分野において既知である。
【0062】
いくつかの実施形態において、水分散性ポリエステルポリマーは、十分な数のカルボン酸基をポリマーに含ませることによって得られる。かかる基をポリマーに組み込むのに適した物質の例としては、テトラヒドロフタル酸無水物、ピロメリット酸無水物、無水コハク酸、無水トリメリット酸(「TMA」)、及びこれらの混合物などのポリ無水物が挙げられる。カルボン酸官能性ポリエステルオリゴマー若しくはポリマーは、(例えば、アミンなどの塩基を使用して)少なくとも部分的に中和されて、水分散液を生成する。
【0063】
いくつかの実施形態において、水分散性は酸官能性エチレン性不飽和モノマーの使用によってもたらされてもよいことが想到され、この酸官能性エチレン性不飽和モノマーは、ポリエステルにグラフト化され(例えば、無水マレイン酸などの不飽和モノマーをポリエステルに含ませることにより)、ポリエステル/アクリルコポリマーを形成し、それによって、好適な数の酸官能基が塩基(例えば、第3級アミンなど)で中和されて塩性基を形成する。例えば、かかる技術の例に関しては、米国特許出願第20050196629号を参照されたい。
【0064】
いくつかの実施形態において、ポリエステルポリマー(及び好ましくはコーティング組成物)は、少なくとも実質的に「エポキシ樹脂を含有しない」、より好ましくは「エポキシ樹脂を含有しない」。「エポキシ樹脂を含有しない」という用語は、ポリマーとの関係において本明細書で用いられる場合、「エポキシ樹脂主鎖セグメント」(即ち、エポキシ基と、エポキシ基と反応する基との反応から形成されるセグメント)を含まないポリマーを指す。したがって、例えば、ビスフェノール(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’ジヒドロキシビスフェノールなど)とハロヒドリン(halohdyrin)(例えば、エピクロロヒドリン)との反応生成物である主鎖セグメントを有するポリマーは、エポキシ樹脂を含有しないとは考えられない。しかしながら、ビニルポリマーはエポキシ樹脂主鎖セグメントを含有しないので、エポキシ樹脂部分(例えば、グリシジルメタクリレート)を含むビニルモノマー及び/又はオリゴマーから形成されるビニルポリマーは、エポキシ樹脂を含有しないと考えられる。
【0065】
いくつかの実施形態において、本発明のポリエステルポリマーは「PVCを含有しない」、また、好ましくはコーティング組成物は「PVCを含有しない」。つまり、各組成物は、好ましくは2重量%未満の塩化ビニル材、より好ましくは0.5重量%未満の塩化ビニル材、更により好ましくは1ppm未満の塩化ビニル材を含有する。
【0066】
好ましいコーティング組成物は、本発明のポリエステルポリマーを、少なくとも約60重量%、より好ましくは少なくとも約65重量%、更により好ましくは少なくとも約70重量%含む。好ましいコーティング組成物は、本発明のポリエステルポリマーを、約100重量%まで、より好ましくは約95重量%まで、更により好ましくは約80重量%まで含む。これら重量%は、コーティング組成物中に存在する樹脂固形物の総重量に基づく。
【0067】
本発明によると、コーティング組成物は、好ましい実施形態では、架橋性樹脂を更に含む。例えば、周知のヒドロキシル反応性の硬化樹脂のいずれかを使用することができる。特定の架橋剤の選択は、典型的には、調製する特定の生成物に依存する。好適な架橋剤の非限定的な例としては、アミノ樹脂、フェノール樹脂、ブロックイソシアネート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0068】
フェノール樹脂は、アルデヒドとフェノールの縮合生成物を含む。ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドは好ましいアルデヒドである。様々なフェノール、例えば、フェノール、クレゾール、p−フェニルフェノール、p−tert−ブチルフェノ−ル、p−tert−アミルフェノール、及びシクロペンチルフェノールなどを使用することができる。
【0069】
アミノプラスト樹脂は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、及びベンズアルデヒドなどのアルデヒドと、尿素、メラミン、及びベンゾグアナミンなどのアミノ含有若しくはアミノ基含有物質との縮合生成物を含む。好適なアミノプラスト樹脂の例としては、限定されるものではないが、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、エステル化メラミン−ホルムアルデヒド、及び尿素−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
【0070】
他のアミン及びアミドの縮合生成物、例えば、トリアジン、ジアジン、トリアゾール、グアナジン、グアナミン(guanamines)、並びにアルキル及びアリール置換メラミンのアルデヒド縮合物などを使用することもできる。このような化合物の一部の例には、N,N’−ジメチル尿素、ベンゾ尿素、ジシアンジアミド、ホルムアグアナミン(formaguanamine)、アセトグアナミン、グリコールウリル、アメリン、2−クロロ−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−メチル−2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、3,5−ジアミノトリアゾール、トリアミノピリミジン、2−メルカプト−4,6−ジア
ミノピリミジン、3,4,6−トリス(エチルアミノ)−1,3,5−トリアジンなどがある。使用するアルデヒドは、典型的には、ホルムアルデヒドであるが、他のアルデヒド、例えば、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフラール、グリオキサールなど、及びこれらの混合物から、他の類似の縮合生成物を製造することができる。
【0071】
好適なイソシアネート架橋剤の非限定的な例としては、ブロック若しくは非ブロックの、脂肪族、脂環式、又は芳香族の、2価、3価、又は多価イソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネートなど、及びこれらの混合物が挙げられる。一般的に好適なブロックイソシアネート更なる非限定的な例としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートの異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、少なくとも約300、より好ましくは少なくとも約650、更により好ましくは少なくとも約1,000のMnを有するブロックイソシアネートを使用する。
【0072】
必要とされる硬化剤のレベルは、硬化剤の種類、焼付け時間及び温度、並びにポリマーの分子量に依存する。架橋剤を使用する場合、架橋剤は典型的には、約5重量%〜40重量%の範囲の量で存在する。好ましくは、架橋剤は、10重量%〜30重量%、より好ましくは15重量%〜25重量%の範囲の量で存在する。これらの重量%は、コーティング組成物中の樹脂固形物の総重量を基準としている。
【0073】
必要に応じて、コーティング組成物は、任意に、1種以上のビニルポリマーを含んでもよい。好ましいビニルポリマーの例にはアクリルコポリマーがあり、ペンダントグリシジル基を有するアクリルコポリマーが特に好ましい。好適なそのようなアクリルコポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,235,102号に記載されている。存在する場合、任意のアクリルコポリマーは、典型的には、2重量%〜20重量%の範囲の量で存在する。好ましくは、アクリルコポリマーは、2重量%〜15重量%、より好ましくは2重量%〜10重量%、最適には5重量%〜10重量%の範囲の量で存在する。これらの重量%は、コーティング組成物中の樹脂固形物の総重量を基準としている。
【0074】
本発明で有用なペンダントグリシジル基を有する好適なアクリルコポリマーは、好ましくは約30〜80重量%、より好ましくは約40〜70重量%、最も好ましくは約50〜70重量%のグリシジル基含有モノマー、例えば、グリシジルメタクリレートを含有する。
【0075】
好適なグリシジル基含有モノマーには、脂肪族炭素−炭素二重結合とグリシジル基とを有する任意のモノマーがある。典型的には、モノマーは、α、β−不飽和酸若しくはその無水物のグリシジルエステルである。好適なα、β−不飽和酸としては、モノカルボン酸若しくはジカルボン酸がある。このようなカルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、ケイ皮酸、p−クロロケイ皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、無水マレイン酸、及びこれらの混合物などがあるが、これらに限定されない。グリシジル基含有モノマーの特定の例は、グリシジル(メタ)アクリレート(即ち、グリシジルメタクリレート及びグリシジルアクリレート)、モノ及びジグリシジルイタコネート、モノ及びジグリシジルマレエート、並びにモノ及びジリシジルホルメートである。アリルグリシジルエーテルとビニルグリシジルエーテルも
、モノマーとして使用することができると考えられる。
【0076】
アクリルコポリマーは、最初に、α、β−不飽和酸とアルキル(メタ)アクリレートのコポリマーであり得、そして次いでグリシジルハライド若しくはトシレート、例えば、グリシジルクロリドと反応されて、ペンダントグリシジル基がアクリレートコポリマー上に置かれる、ということも指摘しておかなければならない。α、β−不飽和カルボン酸は、例えば、上記に列挙された酸であり得る。
【0077】
代替実施形態では、ペンダントヒドロキシル基を有するアクリレートコポリマーが最初に形成される。ペンダントヒドロキシル基を有するアクリレートコポリマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート若しくは3−ヒドロキシプロピルメタクリレートのようなモノマーをアクリレートコポリマー中に組み込むことにより調製され得る。次いで、このコポリマーが反応されて、ペンダントグリシジル基がアクリレートコポリマー上に置かれる。
【0078】
好ましいグリシジル基含有モノマーはグリシジル(メタ)アクリレートである。
アクリルコポリマーは、任意に、構造:CH
2=C(R
5)−CO−OR
6(式中、R
5は水素若しくはメチルであり、R
6は1〜16個の炭素原子を含有するアルキル基である)を有するアルキル(メタ)アクリレートを含む反応物から形成され得る。R
6基は、1個又はそれ以上、典型的には1〜3個の、例えばヒドロキシ、ハロ、アミノ、フェニル及びアルコキシのような部で置換され得る。したがって、コポリマーにおいて用いるための好適なアルキル(メタ)アクリレートは、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びアミノアルキル(メタ)アクリレートを包含する。アルキル(メタ)アクリレートは、典型的には、アクリル若しくはメタクリル酸のエステルである。好ましくは、R
5はメチルであり、R
6は2〜8個の炭素原子を有するアルキル基である。最も好ましくは、R
5はメチルであり、R
6は2〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。アルキル(メタ)アクリレートの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、2−アミノエチル、2−ヒドロキシエチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、デシル、イソデシル、ベンジル、2−ヒドロキシプロピル、ラウリル、イソボルニル、オクチル、及びノニル(メタ)アクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0079】
アクリルコポリマーは、好ましくは、スチレン、ハロスチレン、イソプレン、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、共役ブタジエン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、及びこれらの混合物などの1種以上のビニルコモノマーを含む。好適な重合性ビニルモノマーとしては、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、メタクリロニトリル、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルステアレート、イソブトキシメチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0080】
上記のモノマーは、標準的なフリーラジカル重合法により、例えば、過酸化物若しくはペルオキシエステルなどの開始剤を使用して重合されて、好ましくは約2,000〜15,000、より好ましくは約2,500〜10,000、最も好ましくは約3,000〜8,000のMnを有するコポリマーをもたらすことができる。該アクリルは、ポリエステルポリマーの存在下でその場で提供され得る、及び/又はポリエステルに少なくとも部分的にグラフト化され得る(例えば、ポリエステルが、例えば無水マレイン酸を用いて導入され得る不飽和を含有する場合)。
【0081】
本発明のコーティング組成物は、コーティング組成物若しくは該コーティング組成物から得られる硬化コーティング組成物に悪影響を及ぼさない他の任意成分を更に含んでもよい。このような任意成分は、典型的には、組成物の美的外観を高めるために、組成物の製
造、処理、取り扱い、及び塗布を容易にするために、そしてコーティング組成物又はそれから得られる硬化コーティング組成物の特定の機能特性を更に向上させるために、コーティング組成物中に組み込まれる。
【0082】
このような任意成分としては、例えば、触媒、染料、顔料、トナー、エキステンダー、充填剤、潤滑剤、防錆剤、流れ調整剤、チキソトロープ剤、分散剤、酸化防止剤、接着促進剤、光安定剤、及びこれらの混合物などが挙げられる。各任意成分は、意図する目的に役立つのに十分な量であるが、コーティング組成物若しくはそれから得られる硬化コーティング組成物に悪影響を及ぼさないような量で組み込まれる。
【0083】
任意成分の1つは、硬化速度及び/又は架橋の程度を高めるための触媒である。触媒の非限定的な例としては、強酸(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸(DDBSA,CytecからCYCAT 600として入手可能)、メタンスルホン酸(MSA)、p−トルエンスルホン酸(pTSA)、ジノニルナフタレンジスルホン酸(DNNDSA)、及びトリフルオロメタンスルホン酸)、第四アンモニウム化合物、リン化合物、スズ及び亜鉛化合物、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の例としては、テトラアルキルハロゲン化アンモニウム、テトラアルキルヨウ化ホスホスニウム、テトラアルキルアセテート、テトラアリールヨウ化ホスホスニウム、テトラアリールアセテート、スズオクトエート、亜鉛オクトエート、トリフェニルホスフィン、及び当業者に公知の類似の触媒などが挙げられるが、これらに限定されない。触媒が使用される場合、触媒は、コーティング組成物中の不揮発性物質の重量を基準として、少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%の量で存在するのが好ましい。触媒が使用される場合、触媒は、コーティング組成物中の不揮発性物質の重量を基準として3重量%以下、より好ましくは1重量%以下の量で存在するのが好ましい。
【0084】
他の有用な任意成分は潤滑剤(例えばワックス)であり、平面のコーティングされた金属基材に潤滑性を付与することによって、コーティングされた物品(例えば、食品若しくは飲料用缶端部)の製造を容易にする。潤滑剤は、不揮発性物質の0〜約2重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%でコーティング組成物中に存在するのが好ましい。好ましい潤滑剤としては、例えば、カルナバワックス及びポリエチレンタイプの潤滑剤が挙げられる。
【0085】
別の有用な任意成分は、二酸化チタンのような顔料である。二酸化チタンのような顔料は、任意に、コーティング組成物に0〜約50%の量で存在する。
好ましい実施形態において、コーティング組成物は、樹脂、架橋剤及び他の任意成分が液体担体中に分散されている液状組成物である。あらゆる好適な液体担体を使用してコーティング組成物を調製することができる。好適な液体担体としては、有機溶媒、水、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、液体担体は、本発明のポリエステルポリマーに更なる調製のための分散液若しくは溶液を提供するように選択される。特定の好ましい実施形態において、液体担体は非水性担体である。液体担体は、約220〜260℃で約10〜30秒の加熱中におけるような硬化プロセス中にコーティング組成物から本質的に完全に蒸発するのに十分な揮発性を有する。
【0086】
好適な非水性担体は、コーティング組成物分野において既知であり、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル;シクロヘキサノン、エチルアリールケトン、メチルアリールケトン、及びメチルイソアミルケトンのようなケトン;アロマチック100、ブチルセロソルブ、トルエン、ベンゼン、及びキシレンのような芳香族炭化水素;ミネラルスピリット、ケロシン、及びナフサのような脂肪族炭化水素;イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、及びエチルアルコールのようなアルコール;テトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒;塩素化溶媒;エステル(例えば、二塩基性エステル);プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル;並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。コーティング組成物の溶剤系の実施形態は、水を含み得(これは好ましくはないけれども)、好ましくは多くて比較的低量の水(例えば、組成物の総重量の約5%まで)を含み得る、ということを理解すべきである。水は組成物に意図的に添加され得る、あるいは組成物中に偶然に(コーティング組成物中に含まれる特定の成分中に水が存在する場合のように)存在し得る。
【0087】
組成物中に含まれる任意の液体担体の量は、組成物の所望される又は必要なレオロジー特性のみにより制限される。通常、容易に加工され得る及び金属基材に容易にかつ均一に塗布され得る組成物をもたらすのに十分な量であり、かつ所望の硬化時間内で硬化中にコーティング組成物から十分に除去されるのに十分な量である液体担体が、塗コーティング組成物中に含まれる。好ましいコーティング組成物は、10〜50重量%の固形分、より好ましくは20〜40重量%の固形分を有する。
【0088】
水性コーティングのいくつかの実施形態では、コーティング組成物は、コーティング組成物の総重量に対して少なくとも約10重量%、より好ましくは少なくとも約20重量%、更により好ましくは少なくとも約25重量%の水を含むのが好ましい。そのようないくつかの実施形態では、コーティング組成物は、コーティング組成物の総重量に対して約90重量%未満、約60重量%未満、約50重量%未満、若しくは約40重量%未満の水を含むのが好ましい。
【0089】
いくつかの実施形態において、硬化した本発明のコーティング組成物は、少なくとも20℃、より好ましくは少なくとも25℃、更により好ましくは少なくとも30℃のTgを示すのが好ましい。好ましくは、コーティング組成物のTgは、約80℃未満、より好ましくは約70℃未満、更により好ましくは約60℃未満である。
【0090】
本発明の硬化コーティングは、金属(例えば、スチール、電解クロム酸処理鋼板(TFS)、ブリキ、電気スズめっき(ETP)、アルミニウムなど)に良好に付着し、かつ、食品又は飲料製品などの製品に長期間暴露されることによって生じる可能性がある腐食若しくは劣化に対する高度な耐性を提供するのが好ましい。コーティングは、容器の内面、容器の外面、容器の端部、及びこれらの組み合わせといったあらゆる好適な表面に塗布され得る。
【0091】
本発明のコーティング組成物は、スプレーコーティング、ロールコーティング、コイルコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、メニスカスコーティング、キスコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、ディップコーティング、スロットコーティング、スライドコーティングなど、並びに他の種類のプリメータコーティングといった任意の好適な方法を用いて、基材に塗布され得る。金属シート若しくはコイルをコーティングするためにコーティングが使用される一実施形態では、コーティングはロールコーティングによって塗布され得る。
【0092】
コーティング組成物は、基材を物品に成形する前若しくは成形した後に基材に塗布され得る。いくつかの実施形態では、平面基材の少なくとも一部に本発明のコーティング組成物の1つ以上の層をコーティングした後、(例えば、打抜き加工、絞り加工、絞り−再絞り加工などによって)基材が物品に成形される前に、このコーティングされた基材を硬化する。
【0093】
基材にコーティング組成物を塗布した後、様々なプロセス(例えば、従来の方法若しく
は対流法のいずれかによるオーブン焼付け)を用いてこの組成物を硬化することができる。硬化プロセスは、個別工程若しくは併用工程のいずれかで実施され得る。例えば、コーティングされた基材は、コーティング組成物を大部分が架橋されていない状態で放置するために、周囲温度で乾燥され得る。次に、コーティング組成物を完全に硬化するために、コーティングされた基材を加熱することができる。ある場合には、コーティング組成物は1工程で乾燥及び硬化され得る。好ましい実施形態において、本発明のコーティング組成物は、熱硬化性のコーティング組成物である。
【0094】
本発明のコーティング組成物は、例えば、金属に直接(若しくは前処理された金属に直接)単層(mono-coat)として、プライマーコートとして、中間コートとして、トップコ
ートとして、又は任意のそれらの組み合わせで塗布され得る。
【0095】
本発明のコーティング組成物は、様々なコーティング用途で有用であり得る。該コーティング組成物は、金属製包装容器の内側面及び外側面への接着性コーティングとして特に有用である。そのような物品の非限定的な例には、クロージャ(例えば、食品及び飲料容器用の絞り金属蓋の内側面など)、内部クラウン、2若しくは3ピースの金属缶(例えば、食品用及び飲料用缶など)、浅絞り加工缶、深絞り加工缶(例えば、多段階絞り加工及び再絞り加工された食品用缶など)、缶端部(例えば、飲料用缶のリベット端部及びイージーオープン缶端部など)、一体鋳造のエアゾール容器、並びに一般的な工業用容器、缶、及び缶端部が含まれる。
【0096】
上述のコーティング組成物は、缶のリベット端部を有する2ピース缶といった2ピース缶用コーティングとして使用するのに特によく適合している。2ピース缶は、缶胴(典型的には絞り加工された金属製胴)と缶端部(典型的には絞り加工された金属製端部)とを接合することによって製造される。本発明のコーティングは、食品と接触する状況での使用に適しており、そのような缶の内部で使用され得る。このコーティングはまた、缶の外面での使用にも適している。留意すべきことに、本発明のコーティングは、コイルコーティング操作で用いるのによく適合している。この操作において、好適な基材(例えば、アルミニウム若しくはスチールシートメタル)のコイルが最初に本発明のコーティング組成物でコーティングされ(片面若しくは両面に関して)、硬化され(例えば、焼付け法を用いて)、次にこの硬化された基材は缶端部若しくは缶胴又はその両方に成形される(例えば、打抜き若しくは絞り加工により)。次いで、缶端部及び缶胴は、その中に入れられる食品若しくは飲料と共に一緒にシールされる。
【0097】
好ましい実施形態において、本発明のコーティング組成物は、飲料用缶のリベット端部(例えば、ビール若しくはソーダ缶端部)の内部若しくは外部コーティングとして用いるのに特によく適合している。コーティング組成物の好ましい実施形態は、後に飲料用缶端部に成形加工される金属製コイルに塗布された場合、(例えば、プルタブが取り付けられるリベットの、内部表面の塗布が困難な輪郭などに関する)耐腐食性及び成形加工特性の優れたバランスを示す。
【0098】
本発明を更に説明するために、いくつかの非限定的な実施形態を以下に提供する。
A.コーティング組成物であって、
好ましくは10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ次の構造を有するコポリエステル樹脂と、
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)
n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立して、好ましくは10〜100℃のTgを示すハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
sは1であり、
nは2以上であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1である。)
架橋剤と、を含み、
前記コーティング組成物が、適切に硬化された場合、食品と接触する包装用コーティングとして適している、コーティング組成物。
【0099】
B.コーティング組成物であって、
好ましくは10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ交互のハードセグメント及びソフトセグメントを含むコポリエステル樹脂と、ここで該コポリエステル樹脂は、次の(i)及び(ii)を含む成分の反応生成物であり、
(i)好ましくは10℃〜100℃のTgを示すポリエステルオリゴマー若しくはポリマー、及び
(ii)酸若しくは二酸化合物若しくは等価物(例えば、モノカルボン酸官能性化合物、ジカルボン酸官能性化合物、そのエステル若しくは無水等価物、又はこれらの混合物)、
ここで、前記ソフトセグメントは前記酸若しくは二酸等価物によってもたらされる、
架橋剤と、を含むコーティング組成物。
【0100】
C.
金属基材を有する食品容器若しくは飲料容器、若しくはその一部と、
前記金属基材の少なくとも一部に塗布されたコーティング組成物と、を含む物品であって、前記コーティング組成物が、
10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ次の構造を有するコポリエステル樹脂と、
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)
n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立してハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
各sは、独立して、0又は1であり、
nは少なくとも2であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1である。)
架橋剤と、を含む物品。
【0101】
D.
適切に硬化された場合、食品と接触する包装用コーティングとして使用するのに適しているコーティング組成物を提供することと、ここで該コーティング組成物は、
好ましくは10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ次の構造を有するコポリエス
テル樹脂と、
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)
n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立してハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
各sは、独立して、0又は1であり、
nは少なくとも1であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、若しくは末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1であり、
前記コポリエステル樹脂は2つ以上のハードセグメントを含む。)
架橋剤と、を含む、
食品容器若しくは飲料容器若しくはその一部を形成するのに適している平面の金属基材の少なくとも一部に前記コーティング組成物を塗布することと、を含む方法。
【0102】
E.実施形態Dの方法で形成される、あるいは金属基材の主表面の少なくとも一部に塗布された実施形態A又はBのコーティング組成物を有する、食品容器若しくは飲料容器又はその一部。
【0103】
F.前記ハードセグメントが、オリゴマーセグメント、ポリマーセグメント、若しくはそれらの組み合わせである、実施形態A〜Eのいずれか。
G.前記コポリエステル樹脂が(硬化前に)15〜35℃のTgを示す、実施形態A〜Fのいずれか。
【0104】
H.前記ハードセグメントが、少なくとも約500の数平均分子量を有するポリエステルオリゴマー若しくはポリマーから誘導される、実施形態A〜Gのいずれか。
I.前記ハードセグメントが10℃〜100℃のTgを示す、実施形態A〜Hのいずれか。
【0105】
J.前記ソフトセグメントが、少なくとも4個の主鎖炭素原子を有する置換若しくは非置換の炭化水素セグメントを含む、実施形態A〜Iのいずれか。
K.前記ソフトセグメントが、6〜36個の炭素原子を有する線状若しくは分枝状炭化水素部分を含む、実施形態A〜Jのいずれか。
【0106】
L.前記ソフトセグメントが、化学構造:R
3−(CR
42)
t−R
3(式中、各R
3は、独立して、逐次反応に関与することができる反応性官能基(より好ましくはカルボン酸基)であり、tは、少なくとも2、より好ましくは4〜60、更により好ましくは6〜36、及び最適には8〜36であり、各R
4は、独立して、水素、ハロゲン、若しくは有機基である。)を有する化合物から誘導される、実施形態A〜Kのいずれか。
【0107】
M.前記ソフトセグメントが、アジピン酸、アゼライン酸、脂肪酸系二酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、又はこれらの誘導体若しくは混合物から誘導される、実施形態A〜Lのいずれか。
【0108】
N.sが1であり、Xがエステル結合を含む、実施形態A及びC〜Mのいずれか。
O.rが1であり、R
1及びR
2がそれぞれ反応性官能基である、実施形態A及びC〜
Nのいずれか。
【0109】
P.前記コポリエステル樹脂が、ヒドロキシル官能性ポリエステルオリゴマー又はポリマー、及び二酸又は二酸等価物などの反応物の反応生成物であり、ポリエステルオリゴマー又はポリマーと二酸又は二酸等価物との重量比が8:1〜20:1である、実施形態A〜Oのいずれか。
【0110】
Q.前記コーティング組成物が、全樹脂固形物を基準に、少なくとも60重量%の前記コポリエステル樹脂を含む、実施形態A〜Pのいずれか。
R.前記コーティング組成物が、任意に1個以上のグリシジル基を含み得る、2重量%〜20重量%のアクリレートコポリマーを更に含む、実施形態A〜Qのいずれか。
【0111】
S.前記コポリエステル樹脂が、10未満の酸価又は10〜50のヒドロキシル基数の一方又は両方を有する、実施形態A〜Rのいずれか。
T.前記コポリエステル樹脂が、前記ポリエステル固形分を基準に、前記コーティング組成物中に存在するポリエステルの総量の90重量%超過を構成する、実施形態A〜Sのいずれか。
【0112】
U.コーティング組成物が、結合されたビスフェノールAを実質的に含有せず、好ましくは結合されたビスフェノールA及び芳香族グリシジルエーテル化合物の双方を実質的に含有しない、実施形態A〜Tのいずれか。
【0113】
V.前記物品が、前記缶端部の少なくとも一部に塗布されたコーティング組成物を有する飲料用缶のリベット端部を含む、実施形態C〜Uのいずれか。
W.前記コーティング組成物が、乾燥被覆厚さmsiで飲料用缶のリベット端部上に存在する場合、水に溶解した1重量%のNaClを含有する室温の電解質溶液に4秒間暴露された後、1mA未満の電流を通す、実施形態A〜Vのいずれか。
【0114】
試験方法
別途記載のない限り、以下の試験方法を以下の実施例で用いた。
示差走査熱量測定
示差走査熱量計(「DSC」)試験用の試料は、最初に液状樹脂組成物若しくはコーティング組成物をアルミニウムシートのパネルに塗布することによって調製された。樹脂試料(例えば、ハードセグメント若しくは最終ポリエステルポリマー自体を形成するために使用したポリエステルオリゴマー若しくはポリマー)に関しては、次いでこのパネルをFisher Isotemp電気オーブンの中で300°F(149℃)で20分間加熱し、揮発性物質を除去した。コーティング組成物試料に関しては、このパネルを250℃のピークメタル温度で12秒間(総オーブン時間)焼付けた。試料を室温まで冷却した後、被覆試料をパネルから削除し、標準的な試料パンに量り入れ、標準的なDSC加熱/冷却/加熱法を用いて分析した。(アルミニウムパネルからのコーティング除去が非常に困難な場合には、ガラスパネルを使用してもよい。)試料を−60℃で平衡化した後、毎分1℃で200℃まで加熱し、−60℃まで冷却し、次いで再度毎分1℃で200℃まで加熱した。最後の熱サイクルのDSC熱分解曲線からガラス転移点を算出した。ガラス転移を遷移の変曲点において測定した。
【0115】
水レトルト及び低温殺菌
これら試験は、水などの液体を使用して熱(及び水レトルトの場合には圧力)に暴露された後の、コーティングされた基材のコーティング一体性の尺度となる。レトルト性能は必ずしも全ての食品用及び飲料用コーティングに必要ではないが、レトルト条件下で包装されるいくつかの製品のタイプにとっては望ましい。この試験は、食品若しくは飲料の貯
蔵又は殺菌にしばしば付随する条件に耐えるコーティングの能力の指標を提供する。ここでの評価では、コーティングされた基材試料(平面パネルの形態)を容器に入れ、水中に部分的に浸漬させた。
【0116】
水レトルト法は次の通りであった。コーティングされた基材試料を、水中に部分的に浸漬させた状態でオートクレーブに入れ、121℃の熱及び大気圧よりも1atm高い圧力で90分の間加熱した。レトルト直後、コーティングされた基材試料を接着性及び白化耐性に関して試験した。
【0117】
水低温殺菌法は次の通りである。コーティングされた基材試料(1.5インチ(3.8cm)×8インチ(20.3cm))を82℃の蒸留水の中に30分間部分的に浸漬した。水低温殺菌直後、コーティングされた基材試料を接着性及び白化耐性に関して試験した。
【0118】
Dowfaxを使用した洗剤試験
「Dowfax」試験は、沸騰している洗剤溶液に対するコーティングの耐性を測定するように設計されている。この溶液は、1.96gのDOWFAX片(Dow Chemicalの製品)を1リットルの脱イオン水と混ぜ合わせることによって準備される。典型的には、コーティングされた基材のストリップを沸騰しているDowfax溶液の中に15分間浸漬させる。次に、ストリップをすすぎ、脱イオン水の中で冷却し、乾燥させ、その後白化耐性及び接着性に関して試験して評価する。
【0119】
溶媒耐性試験
コーティングの「硬化」若しくは架橋の程度を、メチルエチルケトン(MEK)又はイソプロピルアルコール(IPA)などの溶媒に対する耐性として測定する。この試験は、一定圧力を加えるためにチーズクロスを32オンス(907.2g)の丸頭ハンマーに固定したことを除いて、ASTM D5402−93に記載の通りに実施される。コーティング破損の前の二重摩擦(即ち、往復運動)の回数を報告し、コーティング破損が観察されない場合、二重摩擦100回で摩擦を中止する。好ましくは、MEK溶媒耐性は、少なくとも二重摩擦30回である。
【0120】
接着性試験
コーティング組成物が下層の基材に接着するかどうかを評価するために、接着性試験を行った。接着性試験は、SCOTCH 610(Saint Paul,Minnesotaの3M Companyより入手可能)を使用し、ASTM D 3359−試験方法Bに従って行われた。一般的に、接着性は0〜10段階で評価をつけ、ここで「10」評価は、接着の失敗がないことを示し、「9」評価は、コーティングの90%が接着した状態であることを示し、「8」評価は、コーティングの80%が接着した状態であることを示し、以下同様である。コーティングが少なくとも8評価の接着性を示すとき、このコーティングは、本明細書において、接着性試験を満たすと考えられる。
【0121】
白化耐性試験
白化耐性は、様々な溶液による攻撃に耐性を示すコーティングの能力を測定する。典型的には、白化は、コーティングされた被膜に吸収される水の量によって測定される。被膜が水を吸収する場合、被膜は一般的に曇ったようになるか、若しくは白く見える。白化は、一般的に、目視で0〜10段階を用いて測定され、ここで「10」評価は、白化がないことを示し、「8」評価は、被膜が僅かに白化したことを示し、「5」評価は、被膜が白化したことを示し、以下同様である。商業用包装用コーティングでは、少なくとも評価7以上の白化が典型的には望ましく、9又はそれより高い評価のものが最適である。
【0122】
ウェッジ曲げ試験
この試験は、コーティングの可撓性レベル及び硬化の程度の指標を提供する。ここでの評価では、コーティングされた矩形の金属試験シート(長さ12cm×幅10cm)から形成された。試験用ウェッジは、コーティングされたシートをマンドレルの周囲で折り畳む(即ち、曲げる)ことによって形成された。これを達成するために、マンドレルがシートの12cmの方の縁部と平行でこの縁部から等距離に配向されるように、マンドレルをコーティングされたシートの上に位置付けた。得られた試験用ウェッジは、ウェッジの直径6mm及び長さ12cmを示した。コーティングのウェッジ曲げ特性を評価するため、試験用ウェッジをウェッジ曲げ試験機の金属ブロックの中に縦方向に位置付け、2.4kgのおもりを60cmの高さから試験用ウェッジの上に落とした。
【0123】
次いで、変形した試験用ウェッジを硫酸銅試験溶液(20部のCuSO
4・5H
2O、70部の脱イオン水、及び10部の塩酸(36%)を混合して調製)の中に約2分間浸漬させた。露出した金属を顕微鏡により観察し、試験用ウェッジの変形軸に沿ったコーティング破損のミリメートルを測定した。
【0124】
本発明に従って調製されたコーティングに関するこの試験の結果は、次の計算を用いてウェッジ曲げ率として表わされる。
100%×[(120mm)−(破損のmm)]/(120mm)
コーティングが70%以上のウェッジ曲げ率を示す場合に、コーティングは、本明細書において、ウェッジ曲げ試験を満たすと考えられる。
【0125】
成形加工試験
この試験は、コーティングされた基材が、飲料用缶のリベット端部などの成形加工物品を作製するのに必要な形成プロセスを受けたときに、このコーティングされた基材がその一体性を維持する能力を測定する。この試験は、成形端部における亀裂若しくは破損の有無の尺度となる。この端部は、典型的には、電解質溶液を充填したカップの上に配置される。カップを逆さにして、端部の表面を電解質溶液にさらす。次いで、端部を通過する電流の強度を測定する。成形加工後にコーティングが無傷のまま(亀裂若しくは破損がない状態)であれば、端部を通過する電流は僅かである。
【0126】
ここでの評価では、完全に加工された202基準による開口飲料用端部を、脱イオン水中1重量%NaClで構成される室温の電解質溶液に4秒間さらした。評価するコーティングは、飲料用端部の内部表面上に9.3〜11.6g/平方メートル(若しくは6〜7.5ミリグラム/平方インチ(「msi」))の乾燥被覆厚さで存在し、7msi(1.09mg/cm
2)がターゲット厚であった。WACO Enamel Rater II(Wilkens−Anderson Company(Chicago,IL)から入手可能)を使用して金属露出を測定し、6.3ボルトの出力電圧を得た。測定した電流強度をミリアンペアで記録した。端部の導通は、典型的には、最初と、その後端部を低温殺菌処理、若しくはDowfax処理、若しくはレトルト処理した後とに試験される。
【0127】
本発明の好ましいコーティングは、前述のように試験したときに、最初は10ミリアンペア(mA)未満、より好ましくは5mA未満、最も好ましくは2mA未満、最適には1mA未満を通す。低温殺菌、Dowfax洗剤試験、若しくはレトルト処理の後に、好ましいコーティングは、20mA未満、より好ましくは10mA未満、更により好ましくは5mA未満、更により好ましくは1mA未満の導通をもたらす。
【実施例】
【0128】
本発明を以下の実施例によって例示する。特定の実施例、材料、量、及び手順は、本明細書で記載の本発明の範囲及び趣旨に従って広く解釈されるべきであることが理解される
。指示がない限り、全ての部及びパーセントは重量基準であり、全ての分子量は重量平均分子量である。別段の指示のない限り、用いられる化学物質は全て、例えば、Sigma−Aldrich(St.Louis,Missouri)から市販されている。
【0129】
実施例1:ハードセグメントとソフトセグメントとを有するポリエステルポリマー
実施例1、Run 1及び2のポリエステルコポリマーを製造するために使用した成分、及び各成分の重量部を下の表1に列挙する。
【0130】
【表1】
【0131】
Run 1及び2のポリエステルポリマーを同じ方法を用いて以下の通りに製造した。
最初にポリエステルポリマー中間体(ハードセグメントに対応)を成分1〜7から次の通りに製造した。各ポリエステルに関し、攪拌棒、デカンタ及び全縮器が上部に取り付けられた部分充填凝縮器(partial-packed condenser topped)、温度計、並びに窒素供給
装置を装備した丸底フラスコに、表1の成分1〜4を加えた。温度を約70℃まで上昇させ、中心が流体になるまでこの温度を維持した。次いで、成分5及び6をゆっくり添加し、触媒(成分7)を加える前に部分凝縮器の中心を110℃まで加熱した。次に、部分凝縮器の中心を245℃まで徐々に加熱する一方で、部分凝縮器の上部の温度を98℃〜102℃に維持した。ESTASOL溶媒(Dowから入手可能なジメチルグルタレート、アジパート、及びコハク酸塩の混合物)中55%非揮発含量(「NVC」)における切断粘度が21〜23ポアズ(Noury法)に達し、酸価が12未満になるまで、部分凝縮器の中心の温度を245℃〜250℃に維持した。このプロセス中に生成された水(約55g)を装置から除去した。
【0132】
ポリエステル中間生成物を冷却し、部分凝縮器を全縮器が上部に取り付けられたデカンタと交換した後、成分9及び10を180℃で添加した。この混合物を175℃の温度で30分間維持した。次いで、温度を徐々に上昇させ、緩やかで連続的な還流を維持した。反応水をデカンタを介して装置から除去し、溶媒を反応槽に戻した。
【0133】
Dowanol PM(メトキシプロパノール)/Dowanol DPM(ジプロピレングリコールのモノエチルエーテル)溶媒混合液(3:1混合物)中における20℃及び55%NVCでの切断粘度が21〜23ポアズ(Noury法)に達し、かつ酸価が8未満になったら、混合物は冷却されていた。生成物の温度は約215℃であり、収集され
た反応水の量は約57gであった。160℃になったら成分11を添加し、次の特性を有するポリエステル溶液を生成した:NVC(試料1gに関して180℃で30分)は約55%、酸価(乾燥樹脂上)は8未満、及び20℃における粘度は33〜37ポアズ(Noury法)。
【0134】
実施例2:ハードセグメントとソフトセグメントとを有するポリエステルポリマー
成分を表2に示されている重量部で用いて実施例2、Run 3及び4のポリエステルポリマーを製造した。プロセス条件及びRun 1最終組成物のパラメータは実施例1のものと同様であった。
【0135】
【表2】
【0136】
実施例1の手順に記載の通り、成分1〜6を組み込んだヒドロキシル末端ポリエステルポリマーを最初に形成した。ポリエステルポリマー中間生成物が透明になり、メトキシプロピルアセテート溶媒中の70% NVCにおける切断粘度が40〜45ポアズに達し、酸価が7未満となるまで、反応を継続した。次に、ヒドロキシル末端ポリエステルポリマー中間体をセバシン酸(成分9)と反応させ、ハードセグメント及びソフトセグメントの両方を有するポリエステルポリマーを形成した。酸価が20未満になるまで反応を継続させた。200℃で成分10を添加し、キシレン溶媒中の50% NVCにおける切断粘度が25℃で30〜35ポアズに達するまで還流を維持した。成分11及び12の添加後に次の特性を有するポリエステル溶液を得た:25℃における粘度は140〜160ポアズであり、酸価(固形分上)が7未満であり、NVC(試料1グラム、150℃で30分)は56〜58%である。
【0137】
実施例2、Run 4のポリエステルポリマーは23℃のTgを有すると測定された。
実施例3:コーティング組成物
成分を表3に示される重量部で用いて実施例3のコーティング組成物を調製した。表3の成分を1つずつ添加し、均一なコーティング溶液が得られるまで一緒に混合した。得られたコーティング組成物は、硬化すると31℃のTgを示した。
【0138】
【表3】
【0139】
実施例4:コーティングされた物品
実施例3のコーティング組成物をハンドバーコータを用いてアルミニウムパネル(厚さ0.22mmで従来のクロム前処理が施されている)に塗布し、平方メートル当たり約10gの乾燥被膜重量を得た。コーティングされたパネルを適切に加熱されたオーブンの中で12秒間(総オーブン時間)硬化し、240℃のピークメタル温度を達成した。次に、硬化したコーティングを様々なコーティング評価に供し、硬化した被膜のコーティング特性を飲料用端部コーティングとしての使用に関して評価した。試験結果を以下の表4に要約する。
【0140】
【表4】
【0141】
上の表4に報告されているデータは、飲料用缶のリベット端部上の内面コーティングとしての使用に適しているコーティング組成物のデータと一致する。
更に、異なるワックスパッケージを含んでいたことを除いて実施例3と同一である硬化したコーティング組成物を、(実施例4と同様の硬化条件を用いて硬化した後に)成形加
工試験を用いて評価した。硬化した飲料用缶端部コーティングは、平均して0.11mAの電流を通した。
【0142】
実施例5:コーティング組成物
成分を次の表5に示される量で用いてコーティング組成物を調製した。成分を撹拌しながら1つずつ加え、溶液が均一になるまで混合した。
【0143】
【表5】
【0144】
得られたワニスの粘度は約80秒(フォードカップ#4、20℃)であり、NVC(30分、180℃)は約40%であった。
実施例6:コーティングされた物品
実施例5のワニスを、白のベースコート(変性ポリエステル型コーティング)でプレコートされたシート状で供給されるタイプのブリキのパネル(厚さ0.20ミリメートル、平方メートル当たりのスズの重量2.8g、314クローム処理)上にオーバーコートワニスとして塗布した。オーバーコートワニスの乾燥被膜重量は平方メートル当たり約6gであり、この被膜を200℃のオーブンの中で10分間(総オーブン時間)硬化した。
【0145】
次いで、得られたコーティングされたパネルを様々な試験に供し、マルチコート塗装系のコーティング特性を評価した。コーティング特性は次の表6に報告されている。
【0146】
【表6】
【0147】
上の表6で報告されているコーティング特性は、シート状で供給される食品用缶のコーティングとしての使用に適しているコーティング組成物のデータと一致する。更に、コーティング組成物は、缶の製造にとっての重要な特性である優れた引っかき抵抗性/硬度を示した(Sheen試験法による)。水中における可撓性及びレトルト耐性が優れており、このコーティング組成物は非常に低い熱可塑性を示した(耐ブロッキング性で示される)。
【0148】
本明細書に引用する全ての特許、特許出願及び公開公報、並びに電子的に入手可能な資料の開示内容の全体を援用する。上記の詳細な説明及び実施例はあくまで理解を助けるために示したものである。これらによって不要な限定をするものと理解されるべきではない。本発明は、示され記載された厳密な詳細事項に限定されるべきではないが、それは当業者に対して明らかな変形が特許請求の範囲において規定された本発明の範囲に包含されるからである。
出願時の特許請求の範囲の内容を以下に記載する。
[1]
金属基材を有する食品容器若しくは飲料容器、又はその一部と、前記金属基材の少なくとも一部に塗布されたコーティング組成物とを含む物品であって、前記コーティング組成物が、
10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ次の構造:
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立してハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
各sは、独立して、0又は1であり、
nは少なくとも2であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1である)を有するコポリエステル樹脂と、
架橋剤とを含む、
前記物品。
[2]
前記ハードセグメントが、オリゴマーセグメント、ポリマーセグメント、又はそれらの組み合わせである、前記1に記載の物品。
[3]
前記コポリエステル樹脂が、15℃〜35℃のガラス転移温度を示す、前記1に記載の物品。
[4]
前記ハードセグメントが、少なくとも約500の数平均分子量を有するポリエステルオリゴマー又はポリマーから誘導される、前記1に記載の物品。
[5]
前記ハードセグメントが、10℃〜100℃のガラス転移温度を示す、前記4に記載の物品。
[6]
前記ソフトセグメントが、少なくとも4個の主鎖炭素原子を有する置換又は非置換の炭化水素セグメントを含む、前記1に記載の物品。
[7]
前記ソフトセグメントが、6〜36個の炭素原子を有する線状又は分枝状炭化水素部分を含む、前記1に記載の物品。
[8]
前記ソフトセグメントが、アジピン酸、アゼライン酸、脂肪酸系二酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、又はこれらの誘導体若しくは混合物から誘導される、前記1に記載の物品。
[9]
sが1であり、
Xがエステル結合を含む、前記1に記載の物品。
[10]
rが1であり、R
1及びR
2がそれぞれ反応性官能基である、前記9に記載の物品。
[11]
前記コポリエステル樹脂が、ヒドロキシル官能性ポリエステルオリゴマー又はポリマー、及び二酸又は二酸等価物を含む反応物の反応生成物であり、ポリエステルオリゴマー又はポリマーと二酸又は二酸等価物との重量比が8:1〜20:1である、前記1に記載の物品。
[12]
前記コーティング組成物が、全樹脂固形物を基準に、少なくとも60重量%のコポリエステル樹脂を含む、前記1に記載の物品。
[13]
前記コーティング組成物が、全樹脂固形物を基準に、2重量%〜20重量%のアクリレートコポリマーを更に含む、前記1に記載の物品。
[14]
前記アクリレートコポリマーが1個以上のグリシジル基を含む、前記13に記載の物品。
[15]
前記コポリエステル樹脂が10未満の酸価を有する、前記1に記載の物品。
[16]
前記コポリエステル樹脂が、10〜50のヒドロキシル価を有する、前記1に記載の物品。
[17]
前記コポリエステル樹脂が、全ポリエステル固形分を基準に、前記コーティング組成物中に存在するポリエステルの総量の90重量%を超えて成る、前記1に記載の物品。
[18]
前記コーティング組成物が、結合されたビスフェノールA及び芳香族グリシジルエーテル化合物を実質的に含有しない、前記1に記載の物品。
[19]
前記物品が、前記缶端部の少なくとも一部に塗布されたコーティング組成物を有する飲料用缶のリベット端部を含む、前記1に記載の物品。
[20]
コーティング組成物を提供することと、
食品容器若しくは飲料容器又はその一部を形成して使用するのに適している平面の金属基材の少なくとも一部に前記コーティング組成物を塗布することと、を含む方法であって、
前記コーティング組成物は、適切に硬化された場合、食品と接触する包装用コーティングとして使用するのに適しており、当該コーティング組成物は
10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、かつ次の構造:、
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立してハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
各sは、独立して、0又は1であり、
nは少なくとも1であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1であり、
前記コポリエステル樹脂は2つ以上のハードセグメントを含む)を有するコポリエステル樹脂と
架橋剤とを含む、
前記方法。
[21]
全樹脂固形物を基準に、少なくとも60重量%のコポリエステル樹脂と、架橋剤とを含むコーティング組成物であって、当該コポリマー樹脂は、
10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、次の構造:
(R
1)
r−([HARD]−X
s−[SOFT]−X
s)n−(R
2)
r
(式中、
[HARD]は独立して、10℃〜100℃のガラス転移温度を示すハードセグメントを示し、
[SOFT]は独立してソフトセグメントを示し、
各Xは、存在する場合、独立して2価の有機基であり、
sは1であり、
nは2以上であり、
R
1は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は前記ソフトセグメントをハードセグメントに結合する末端反応性官能基若しくは2価連結基を任意に含むソフトセグメントであり、
R
2は、存在する場合、反応性官能基、有機基、又は末端反応性官能基を任意に含むハードセグメントであり、
各rは、独立して、0又は1である)
を有し、
前記コーティング組成物は、適切に硬化された場合、食品と接触する包装用コーティングとして使用するのに適している、
前記コーティング組成物。
[22]
前記コーティング組成物が、乾燥被覆厚さ7ミリグラム/平方インチ(1.09mg/cm
2)で飲料用缶のリベット端部上に存在する場合、水に溶解した1重量%のNaClを含有する室温の電解質溶液に4秒間暴露された後、1ミリアンペア未満の電流を通す、前記21に記載のコーティング組成物。
[23]
金属基材を有する食品容器若しくは飲料容器、又はその一部と、前記金属基材の主表面の少なくとも一部上に塗布されたコーティング組成物とを含む物品であって、前記コーティング組成物が、コポリエステル樹脂と架橋剤とを含み、
該コポリエステル樹脂は、10℃〜50℃のガラス転移温度を示し、交互のハードセグメント及びソフトセグメントを含み、10℃〜100℃のガラス転移温度を示すポリエステルオリゴマー又はポリマーと、二酸又は二酸等価物とを含む成分の反応生成物であり、前記ソフトセグメントは該二酸又は二酸等価物によって提供される、前記物品。