【実施例】
【0024】
図1は本発明の実施例による有機発光表示装置のレイアウトを概略的に示した図である。
図2aは本発明の実施例による有機発光表示装置の断面を概略的に示した図である。
図2bは
図1のI−I’線に沿って切断した断面を示した図である。
【0025】
図1、
図2a及び
図2bを参照すると、本発明の実施例による有機発光表示装置は、下部基板100、補助電極410、発光構造物500及び連結クラッド電極650を含むことができる。
【0026】
前記下部基板100は前記発光構造物500を支持することができる。前記下部基板100は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部基板100はガラス又はプラスチックを含むことができる。
【0027】
前記下部基板100は画素領域を含むことができる。各画素領域は発光領域EA及び透過領域TAを含むことができる。前記発光領域EAは映像を具現するための色を示すことができる。前記発光領域EA内には多数の発光構造物500が位置することができる。例えば、前記発光領域EA内には青色を示す青色発光構造物、赤色を示す赤色発光構造物、緑色を示す緑色発光構造物及び白色を示す白色発光構造物が位置することができる。前記透過領域TAは透明であり得る。
【0028】
前記下部基板100上には、
図1に示したように、ゲートラインGL、データラインDL1〜DL4、センシングラインSL、基準電圧ラインVref及び電源電圧ラインVDDが位置することができる。前記ゲートラインGLは一側方向に伸びることができる。前記データラインDL1〜DL4は前記ゲートラインGLと交差することができる。前記データラインDL1〜DL4は前記発光領域EA内に位置する発光構造物500にデータ信号を伝達することができる。例えば、本発明の実施例による有機発光表示装置は四つのデータラインDL1〜DL4を含むことができる。前記センシングラインSLは前記ゲートラインGLに平行であり得る。前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDは前記データラインDL1〜DL4に平行であり得る。
【0029】
前記ゲートラインGL、前記データラインDL1〜DL4、前記センシングラインSL、前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDは前記発光領域EA内でサブ発光領域を定義することができる。例えば、各サブ発光領域内には前記発光構造物500の一つを制御するための回路部が位置することができる。本発明の実施例による有機発光表示装置において、各発光領域EAは、前記ゲートラインGL、前記データラインDL1〜DL4、前記センシングラインSL、前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDによって区画された四つのサブ発光領域を含むことができる。例えば、各サブ発光領域内には、選択薄膜トランジスタTR1、駆動薄膜トランジスタTR2、センシング薄膜トランジスタTR3及びストレージキャパシタCstが位置することができる。
【0030】
前記選択薄膜トランジスタTR1は、前記ゲートラインGLを介して印加されるゲート信号に応じて前記駆動薄膜トランジスタTR2をオン/オフすることができる。前記駆動薄膜トランジスタTR2は、前記選択薄膜トランジスタTR1の信号及び該当データラインDL1〜DL4を介して印加されるデータ信号に応じて該当発光構造物500に駆動電流を供給することができる。各駆動薄膜トランジスタTR2及び/又は各発光構造物500の劣化程度は該当センシング薄膜トランジスタTR3によって感知できる。前記ストレージキャパシタCstは、前記駆動薄膜トランジスタTR2に印加される前記選択薄膜トランジスタTR1の信号を一定期間維持することができる。
【0031】
前記選択薄膜トランジスタTR1及び前記センシング薄膜トランジスタTR3の構造は前記駆動薄膜トランジスタTR2の構造と同一であり得る。例えば、前記駆動薄膜トランジスタTR2は、
図2aに示したように、半導体パターン210、ゲート絶縁膜220、ゲート電極230、層間絶縁膜240、ソース電極250及びドレイン電極260を含むことができる。
【0032】
前記半導体パターン210は前記下部基板100上に位置することができる。前記半導体パターン210は半導体物質を含むことができる。例えば、前記半導体パターン210は非晶質シリコン又は多結晶シリコンを含むことができる。前記半導体パターン210は酸化物半導体物質を含むことができる。例えば、前記半導体パターン210はIGZOを含むことができる。
【0033】
前記半導体パターン210は、ソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域を含むことができる。前記チャネル領域は前記ソース領域と前記ドレイン領域の間に位置することができる。前記チャネル領域の伝導率(conductivity)は前記ソース領域の伝導率及び前記ドレイン領域の伝導率より低くてもよい。例えば、前記ソース領域及び前記ドレイン領域は導電型不純物を含むことができる。
【0034】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、各薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3の半導体パターン210が下部基板100と直接接触するものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、下部基板100と薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3の間に位置するバッファー絶縁膜をさらに含むことができる。前記バッファー絶縁膜は前記半導体パターン210の外側方向に伸びることができる。例えば、前記バッファー絶縁膜は前記下部基板100の表面を全体的に覆うことができる。前記バッファー絶縁膜は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バッファー絶縁膜はシリコン酸化物を含むことができる。
【0035】
前記ゲート絶縁膜220は前記半導体パターン210上に位置することができる。前記ゲート絶縁膜220は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220はシリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物を含むことができる。前記ゲート絶縁膜220は多重層構造であり得る。前記ゲート絶縁膜220は高誘電率の物質(High−K物質)を含むことができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220はハフニウム酸化物(HfO)又はチタン酸化物(TiO)を含むことができる。
【0036】
前記ゲート電極230は前記ゲート絶縁膜220上に位置することができる。前記ゲート電極230は前記半導体パターン210の前記チャネル領域と重畳することができる。前記ゲート電極230は前記ゲート絶縁膜220によって前記半導体パターン210から絶縁されることができる。例えば、前記ゲート電極230は前記ゲート絶縁膜220の側面と垂直に整列される側面を含むことができる。前記ゲート絶縁膜220の側面は前記ゲート電極230の側面と連続することができる。
【0037】
前記ゲート電極230は導電性物質を含むことができる。例えば、前記ゲート電極230は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のような金属を含むことができる。前記ゲート電極230は多重層構造であり得る。
図1に示した前記ゲートラインGLは前記ゲート電極230と同一の物質を含むことができる。前記ゲート電極230は前記ゲートラインGLと同一層に位置することができる。例えば、前記ゲートラインGLの構造は前記ゲート電極230の構造と同一であり得る。
【0038】
前記層間絶縁膜240は前記半導体パターン210及び前記ゲート電極230上に位置することができる。前記層間絶縁膜240は前記半導体パターン210の外側方向に伸びることができる。例えば、前記半導体パターン210の外側で、前記層間絶縁膜240は前記バッファー絶縁膜と直接接触することができる。前記層間絶縁膜240は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記層間絶縁膜240はシリコン酸化物を含むことができる。
【0039】
前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260は前記層間絶縁膜240上に位置することができる。前記ソース電極250は前記半導体パターン210の前記ソース領域と電気的に連結されることができる。前記ドレイン電極260は前記半導体パターン210の前記ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記層間絶縁膜240は、前記半導体パターン210の前記ソース領域を露出する第1層間コンタクトホール241h、及び前記ドレイン領域を露出する層間コンタクトホール242hを含むことができる。前記ドレイン電極260は前記ソース電極250から離隔することができる。
【0040】
前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260は導電性物質を含むことができる。例えば、前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のような金属を含むことができる。前記ドレイン電極260は前記ソース電極250と同一の物質を含むことができる。前記ソース電極250は多重層構造であり得る。前記ドレイン電極260の構造は前記ソース電極250の構造と同一であり得る。例えば、前記ドレイン電極260は多重層構造であり得る。
【0041】
図1に示した前記データラインDL1〜DL4、前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDは前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260と同一の物質を含むことができる。前記データラインDL1〜DL4、前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDは前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260と同一層に位置することができる。例えば、前記データラインDL1〜DL4、前記基準電圧ラインVref及び前記電源電圧ラインVDDは前記層間絶縁膜240上に位置することができる。前記データラインDLの構造、前記基準電圧ラインVrefの構造及び前記電源電圧ラインVDDの構造は前記ソース電極250の構造及び前記ドレイン電極260の構造と同一であり得る。例えば、前記データラインDL及び前記電源電圧ラインVDDは多重層構造であり得る。
【0042】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、各薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3のゲート電極230、ソース電極250及びドレイン電極260の間に層間絶縁膜240が位置するものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、各発光領域EA内に位置する薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3がそれぞれゲート電極230、ソース電極250及びドレイン電極260の間に位置するゲート絶縁膜220を含むことができる。
【0043】
前記ストレージキャパシタCstは、
図2aに示したように、前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3から離隔することができる。前記ストレージキャパシタCstは前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3と電気的に連結されることができる。例えば、前記ストレージキャパシタCstは、順に積層された下部キャパシタ電極310、キャパシタ絶縁膜320及び上部キャパシタ電極330を含むことができる。
【0044】
前記下部キャパシタ電極310及び前記上部キャパシタ電極330は導電性物質を含むことができる。例えば、前記下部キャパシタ電極310は前記ゲート電極230と同一の物質を含むことができる。前記下部キャパシタ電極310の構造は前記ゲート電極230の構造と同一であり得る。前記上部キャパシタ電極330は前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260と同一の物質を含むことができる。前記上部キャパシタ電極330の構造は前記ソース電極250の構造及び前記ドレイン電極260の構造と同一であり得る。例えば、前記上部キャパシタ電極330は前記駆動薄膜トランジスタTR2の前記ドレイン電極260と連結されることができる。前記上部キャパシタ電極330は多重層構造であり得る。
【0045】
前記キャパシタ絶縁膜320は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記キャパシタ絶縁膜320はシリコン酸化物を含むことができる。前記キャパシタ絶縁膜320は前記層間絶縁膜240と同一の物質を含むことができる。例えば、前記キャパシタ絶縁膜320は前記層間絶縁膜240と連結されることができる。
【0046】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2a及び
図2bに示したように、下部基板100とストレージキャパシタCstの間に位置する下部絶縁膜301をさらに含むことができる。前記下部絶縁膜301の側面は前記下部キャパシタ電極310の側面と連続することができる。例えば、前記下部絶縁膜301は前記ゲート絶縁膜220と同一の物質を含むことができる。
【0047】
図1に示したように、前記下部基板100上にはダミーパターンWLが位置することができる。例えば、前記ダミーパターンWLは前記データラインDL1〜DL4に平行に伸びることができる。前記ダミーパターンWLは前記発光領域EAと前記透過領域TAの間に沿って伸びることができる。例えば、前記ダミーパターンWLは前記下部基板100の前記透過領域TAと重畳する領域を含むことができる。
【0048】
前記ダミーパターンWLは導電性物質を含むことができる。前記ダミーパターンWLは前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3の導電層の一つと同一の物質を含むことができる。例えば、前記ダミーパターンWLは前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260と同一の物質を含むことができる。前記ダミーパターンWLは前記データラインDL1〜DL4と同一の物質を含むことができる。
【0049】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2a及び
図2bに示したように、薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3、ストレージキャパシタCst及びダミーパターンWL上に位置する下部保護膜130をさらに含むことができる。前記下部保護膜130は、外部の水分及び水素などが薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3に浸透することを防止することができる。前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3、前記ストレージキャパシタCst及び前記ダミーパターンWLは前記下部保護膜130によって覆われることができる。前記下部保護膜130は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部保護膜130はシリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物を含むことができる。
【0050】
前記補助電極410は、
図2aに示したように、前記下部保護膜130上に位置することができる。前記補助電極410は前記発光領域EA内に位置することができる。例えば、前記補助電極410は前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3上に位置することができる。前記補助電極410は導電性物質を含むことができる。例えば、前記補助電極410は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)などの金属を含むことができる。前記補助電極410は多重層構造であり得る。例えば、前記補助電極410は、下部補助電極411、及び前記下部補助電極411上に位置する上部補助電極412を含むことができる。
【0051】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2aに示したように、補助電極410上に位置する補助クラッド電極450をさらに含むことができる。前記補助クラッド電極450は後続工程による前記補助電極410の損傷を防止することができる。例えば、前記補助電極410は前記補助クラッド電極450によって覆われることができる。前記補助クラッド電極450は導電性物質を含むことができる。前記補助クラッド電極450は反応性の低い物質を含むことができる。前記補助クラッド電極450は透過率の高い物質を含むことができる。例えば、前記補助クラッド電極450はITO又はIZOのような導電性酸化物を含むことができる。
【0052】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2a及び
図2bに示したように、下部保護膜130と補助電極410の間に位置する下部オーバーコート層140をさらに含むことができる。前記下部オーバーコート層140は、前記薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3及び前記ストレージキャパシタCstによる段差を除去することができる。例えば、前記下部基板100と対向する前記下部オーバーコート層140の上面は平面(flat surface)であり得る。前記下部オーバーコート層140の前記上面は前記下部基板100の表面に平行であり得る。前記下部オーバーコート層140は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部オーバーコート層140は有機絶縁物質を含むことができる。
【0053】
前記発光構造物500は特定の色を具現することができる。前記発光構造物500は前記発光領域EA内に位置することができる。例えば、前記発光構造物500は前記補助電極410上に位置することができる。前記発光構造物500は、順に積層された下部発光電極510、発光層520及び上部発光電極530を含むことができる。
【0054】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2a及び
図2bに示したように、補助電極410と発光構造物500の間に位置する上部オーバーコート層150をさらに含むことができる。前記上部オーバーコート層150は前記補助電極410による段差を除去することができる。例えば、前記発光構造物500に向かう前記上部オーバーコート層150の上面は平面(flat surface)であり得る。前記上部オーバーコート層150の前記上面は前記下部オーバーコート層140の前記上面に平行であり得る。前記上部オーバーコート層150は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記上部オーバーコート層150は有機絶縁物質を含むことができる。前記上部オーバーコート層150は前記下部オーバーコート層140とは違う物質を含むことができる。
【0055】
前記下部発光電極510は導電性物質を含むことができる。前記下部発光電極510は反射率の高い物質を含むことができる。例えば、前記下部発光電極510はアルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属の反射電極を含むことができる。前記下部発光電極510は多重層構造であり得る。例えば、前記下部発光電極510はITOなどの導電性酸化物を含む電極層の間に反射率の高い物質を含む反射層が位置する構造であり得る。
【0056】
前記有機発光層520は前記下部発光電極510と前記上部発光電極530間の電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、前記有機発光層520は有機発光物質を含む発光物質層(Emitting Material Layer;EML)を含むことができる。前記有機発光層520は、高い発光効率のために、多重層構造であり得る。例えば、前記有機発光層520は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Tranport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)及び電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)の少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0057】
前記上部発光電極530は導電性物質を含むことができる。前記上部発光電極530は前記下部発光電極510とは違う物質を含むことができる。例えば、前記上部発光電極530は透明電極であり得る。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置は、前記有機発光層520によって生成された光が前記上部発光電極530を介して放出できる。
【0058】
前記連結クラッド電極650は、
図2bに示したように、前記発光構造物500の前記下部発光電極510を該当駆動薄膜トランジスタTR2と電気的に連結することができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置では、前記発光構造物500を該当薄膜トランジスタTR1、TR2、TR3によって制御することができる。
【0059】
前記連結クラッド電極650は前記下部オーバーコート層140と前記上部オーバーコート層150の間に位置することができる。例えば、前記下部保護膜130は、該当駆動薄膜トランジスタTR2の前記ドレイン電極260と連結された前記上部キャパシタ電極330の一部領域を露出する電極コンタクトホール131hを含むことができる。前記下部オーバーコート層140は、前記電極コンタクトホール131hと重畳する下部コンタクトホール141hを含むことができる。前記上部オーバーコート層150は、前記連結クラッド電極650の一部領域を露出する上部コンタクトホール151hを含むことができる。
【0060】
前記上部コンタクトホール151hは前記下部コンタクトホール141hから離隔することができる。例えば、前記連結クラッド電極650は、
図2bに示したように、前記下部コンタクトホール141hと重畳する部分を含む第1クラッド領域651、前記上部コンタクトホール151hと重畳する部分を含む第2クラッド領域652及び前記第1クラッド領域651と前記第2クラッド領域652の間に位置するリペアカッティング領域653を含むことができる。前記リペアカッティング領域653は前記下部基板100の前記透過領域TAと重畳することができる。例えば、前記リペアカッティング領域653は後続のリペア工程でレーザーが照射されるレーザーカッティング部CA内に位置することができる。
【0061】
前記連結クラッド電極650は導電性物質を含むことができる。前記連結クラッド電極650の透過率は前記下部発光電極510の透過率より高くてもよい。例えば、前記連結クラッド電極650は導電性酸化物を含むことができる。前記連結クラッド電極650は前記補助クラッド電極450と同一の物質を含むことができる。例えば、前記連結クラッド電極650はITO又はIZOを含むことができる。
【0062】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、下部発光電極510を該当駆動薄膜トランジスタTR2と連結する連結クラッド電極650がリペアカッティング領域653を含むことができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置では、発光構造物500の発光効率がリペアカッティング領域653の透過率に影響されないことができる。すなわち、本発明の実施例による有機発光表示装置では、リペアカッティング領域653を含む連結クラッド電極650が下部発光電極510より高い透過率を有することにより、発光効率の損失なしに、リペアカッティング領域653による透過領域TAの面積減少を防止することができる。
【0063】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2bに示したように、前記連結クラッド電極650を該当駆動薄膜トランジスタTR2の前記ドレイン電極260と電気的に連結する第1連結電極610をさらに含むことができる。前記第1連結電極610は前記下部オーバーコート層140と前記上部オーバーコート層150の間に位置することができる。例えば、前記連結クラッド電極650は前記第1連結電極610上に伸びることができる。前記第1連結電極610は前記連結クラッド電極650の前記第1クラッド領域651によって覆われることができる。
【0064】
前記第1連結電極610は前記電極コンタクトホール131h及び前記下部コンタクトホール141hに沿って伸びることができる。例えば、前記第1連結電極610は前記電極コンタクトホール131h及び前記下部コンタクトホール141hを介して前記上部キャパシタ電極330と連結されることができる。
【0065】
前記第1連結電極610は導電性物質を含むことができる。前記第1連結電極610の伝導率は前記連結クラッド電極650の伝導率より高くてもよい。例えば、前記第1連結電極610は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)などの金属を含むことができる。前記第1連結電極610の透過率は前記連結クラッド電極650の透過率より低くてもよい。前記第1連結電極610の構造は前記補助電極410の構造と同一であり得る。例えば、前記第1連結電極610は多重層構造であり得る。前記第1連結電極610は、第1下部連結電極611、及び前記第1下部連結電極611上に位置する第1上部連結電極612を含むことができる。例えば、前記第1下部連結電極611は前記下部補助電極411と同一の物質を含むことができる。例えば、前記第1上部連結電極612は前記上部補助電極412と同一の物質を含むことができる。
【0066】
前記第1連結電極610は前記下部基板100の前記発光領域EA上に位置することができる。例えば、前記下部基板100の前記発光領域EA上で前記第1連結電極610は前記連結クラッド電極650に沿って伸びることができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置では、連結クラッド電極650によって電気的に連結される該当駆動薄膜トランジスタTR2と発光構造物500間の抵抗が減少することができる。
【0067】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2bに示したように、前記下部オーバーコート層140と前記連結クラッド電極650の前記第2クラッド領域652の間に位置する第2連結電極620をさらに含むことができる。例えば、前記第2連結電極620は、前記上部オーバーコート層150の前記上部コンタクトホール151hと重畳する部分を含むことができる。前記連結クラッド電極650の前記第2クラッド領域652は前記第2連結電極620を覆うことができる。
【0068】
前記第2連結電極620は導電性物質を含むことができる。前記第2連結電極620の伝導率は前記連結クラッド電極650の伝導率より高くてもよい。例えば、前記第2連結電極620は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)などの金属を含むことができる。前記第2連結電極620の伝導率は前記第1連結電極610の伝導率と同一であり得る。前記第2連結電極620の透過率は前記連結クラッド電極650の透過率より低くてもよい。例えば、前記第2連結電極620の透過率は前記第1連結電極610の透過率と同一であり得る。前記第2連結電極620の構造は前記第1連結電極610の構造と同一であり得る。例えば、前記第2連結電極620は多重層構造であり得る。前記第2連結電極620の構造は前記補助電極410の構造と同一であり得る。前記第2連結電極620は、第2下部連結電極621、及び前記第2下部連結電極621上に位置する第2上部連結電極622を含むことができる。例えば、前記第2下部連結電極621は前記第1下部連結電極611と同一の物質を含むことができる。例えば、前記第2上部連結電極622は前記第1上部連結電極612と同一の物質を含むことができる。
【0069】
前記第2連結電極620は前記下部基板100の前記発光領域EA上に位置することができる。例えば、前記下部基板100の前記発光領域EA上で、前記第2連結電極620は前記連結クラッド電極650に沿って伸びることができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置では、連結クラッド電極650によって電気的に連結される該当駆動薄膜トランジスタTR2と発光構造物500間の抵抗が減少することができる。
【0070】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2a及び
図2bに示したように、隣接した発光構造物500の間を絶縁するためのバンク絶縁膜160をさらに含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜160は各発光構造物500の下部発光電極510の縁部を覆うことができる。前記発光層520及び前記上部発光電極530は前記バンク絶縁膜160によって露出した前記下部発光電極510の表面上に積層されることができる。前記バンク絶縁膜160は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜160はベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド(polyimide)又はフォトアクリル(photo−acryl)などの有機絶縁物質を含むことができる。前記下部オーバーコート層130及び前記上部オーバーコート層140は前記バンク絶縁膜160とは違う物質を含むことができる。
【0071】
前記有機発光層520及び前記上部発光電極530は前記バンク絶縁膜160上に伸びることができる。前記上部発光電極530は、
図2aに示したように、前記補助電極410と電気的に連結されることができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置は、上部発光電極530の電圧降下による輝度不均一を防止することができる。
【0072】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2aに示したように、上部発光電極530が、補助電極410と電気的に連結されることができる空間を備えるための隔壁700をさらに含むことができる。例えば、前記発光層520の一部領域は前記隔壁700によって他の領域から分離されることができる。前記上部発光電極530は前記隔壁700によって前記発光層520の分離された領域間の空間を介して前記補助電極410と電気的に連結されることができる。前記隔壁700の垂直長は前記バンク絶縁膜160の垂直厚より大きくてもよい。例えば、前記隔壁700は、下部隔壁710、及び前記下部隔壁710上に位置する上部隔壁720を含むことができる。前記下部隔壁710及び前記上部隔壁720は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部隔壁710は前記バンク絶縁膜160と同一の物質を含むことができる。前記上部隔壁720は前記下部隔壁610とは違う物質を含むことができる。例えば、前記上部隔壁720はシリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物を含むことができる。
【0073】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、
図2aに示したように、補助電極410とバンク絶縁膜160の間に位置する中間電極550をさらに含むことができる。前記中間電極550は前記補助電極410と連結されることができる。例えば、前記上部オーバーコート層150は前記補助電極410の一部領域を露出する貫通ホール152hを含むことができる。前記隔壁700は前記中間電極550と重畳することができる。例えば、前記発光層520は前記隔壁700によって前記中間電極550の一部領域を露出することができる。前記バンク絶縁膜160は前記中間電極550の縁部を覆うことができる。前記隔壁700は前記バンク絶縁膜160の間に位置することができる。前記上部発光電極530は前記隔壁700によって前記発光層520が形成されなかった前記中間電極550の一部領域と接触することができる。前記上部発光電極530は前記中間電極550を介して前記補助電極410と電気的に連結されることができる。
【0074】
前記中間電極550は導電性物質を含むことができる。例えば、前記中間電極550は前記下部発光電極510と同一の物質を含むことができる。前記中間電極550は多重層構造であり得る。例えば、前記中間電極550の構造は前記下部発光電極510の構造と同一であり得る。
【0075】
本発明の実施例による有機発光表示装置は下部基板100と対向する上部基板800をさらに含むことができる。前記上部基板800は前記下部基板100の前記発光領域EA及び前記透過領域TAと重畳することができる。例えば、前記上部基板800は前記発光構造物500上に位置することができる。前記上部基板800は絶縁性物質を含むことができる。前記上部基板800は透明な物質を含むことができる。例えば、前記上部基板800はガラス又はプラスチックを含むことができる。
【0076】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、各サブ発光領域の発光構造物500が同じ色を具現することができる。例えば、各サブ発光領域の発光構造物500は白色有機発光層520を含むことができる。本発明の実施例による有機発光表示装置は、上部基板800上に位置するブラックマトリックス810及びカラーフィルター820をさらに含むことができる。これにより、本発明の実施例による有機発光表示装置は、同じ色を具現する発光構造物500が位置する各サブ発光領域が互いに異なる色を示すことができる。
【0077】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、下部基板100と上部基板800の間を満たす充填材900をさらに含むことができる。前記充填材900は外部衝撃による前記発光構造物500の損傷を防止することができる。例えば、前記充填材900は、前記発光構造物500、前記ブラックマトリックス810及び前記カラーフィルター820の間に伸びることができる。
【0078】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、発光構造物500が充填材900と直接接触するものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、発光構造物500と充填材900の間に位置する上部保護膜をさらに含むことができる。前記上部保護膜は、外部水分などが前記発光構造物500に浸透することを防止することができる。前記上部保護膜は多重層構造であり得る。例えば、前記上部保護膜は、無機物質を含む無機膜及び有機物質を含む有機膜が積層された構造であり得る。
【0079】
結果的に、本発明の実施例による有機発光表示装置は、下部発光電極510とは違い、発光構造物500の発光効率に影響を与えない連結クラッド電極650が透過領域TAと重畳するリペアカッティング領域653を含み、前記連結クラッド電極650が前記下部発光電極510より高い透過率を有するようにすることにより、発光領域EAの面積及び発光構造物500の発光効率に無関係に、リペアカッティング領域653による透過領域TAの面積減少を防止することができる。したがって、本発明の実施例による有機発光表示装置では、発光領域の開口率及び発光効率の損失なしに、透過領域の透明度が向上することができる。
【0080】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、第1連結電極610及び第2連結電極620が発光領域EA上に連結クラッド電極650に沿って伸びるものとして説明される。しかし、
図3に示したように、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、連結クラッド電極650の透過領域TAと重畳するリペアカッティング領域653から発光領域EA上に伸びる第1クラッド領域651及び第2クラッド領域652が第1連結電極610又は第2連結電極620と重畳しなくてもよい。これにより、本発明の他の実施例による有機発光表示装置では、リペアカッティング領域653による透過領域TAの面積減少を効率的に防止することができる。
【0081】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、各サブ発光領域の連結クラッド電極650が隣接したサブ発光領域の下部発光電極510の下側で該当キャパシタCstと連結されるものとして図示/説明される。しかし、本発明の他の実施例による有機発光表示装置において、前記連結クラッド電極650は多様に配置されることができる。例えば、
図4に示したように、本発明の他の実施例による有機発光表示装置では、リペアカッティング領域653が同一方向に位置する連結クラッド電極650がキャパシタCstと連結される地点が隣接して位置することができる。これにより、本発明の他の実施例による有機発光表示装置では、他の信号/電圧配線の配置に対する自由度が向上することができる。
【0082】
本発明の実施例による有機発光表示装置は、一つの発光領域内に位置する四つのサブ発光領域のそれぞれの回路部がデータラインD1〜D4に平行に配置されるものとして図示/説明される。しかし、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、サブ発光領域の回路部が多様に配置されることができる。例えば、
図5に示したように、本発明の他の実施例による有機発光表示装置は、各サブピクセル領域の回路部がクアドタイプ(Quad type)で配置されることができる。これにより、本発明の他の実施例による有機発光表示装置では、発光領域の開口率及び透過領域の透過面積を最大化することができる。