【文献】
S. Dasari et al.,Reliable Detection of Deamidated Peptides from Lens Crystallin Proteins Using Changes in Reserved-Phase Elution Times and Parent Ion Masses,JOURNAL OF PROTEOME RESEARCH,2007年,Vol. 6, No. 9, (2007) ,pages 3819-3826
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのXICピークグループの保持時間に基づいて、前記少なくとも1つのXICピークグループを選択する、請求項1に記載のシステム。
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのXICピークグループの中のXICピークの複合スコアに基づいて、前記少なくとも1つのXICピークグループを選択する、請求項7に記載のシステム。
非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体を備える、コンピュータプログラム製品であって、そのコンテンツは、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するための方法を実施するよう、プロセッサ上で実行されている命令を伴うプログラムを含み、前記方法は、
(a)システムを提供するステップであって、前記システムは、1つまたはそれを上回る個別のソフトウェアモジュールを含み、前記個別のソフトウェアモジュールは、分析モジュールを備える、ステップと、
(b)前記分析モジュールを使用して、複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信するステップであって、前記複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、前記サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、前記既知の化合物を分析することによって生成される、ステップと、
(c)前記分析モジュールを使用して、メモリから、前記既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知の質量対電荷比(m/z)値を読み出すステップと、
(d)前記分析モジュールを使用して、前記既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、前記複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから、生成イオン抽出イオンクロマトグラム(XIC)を生成するステップと、
(e)前記分析モジュールを使用して、保持時間によって、前記生成された生成イオンXICのXICピークをグループ化して、複数のXICピークグループを生成するステップと、
(f)前記分析モジュールを使用して、前記複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループを選択するステップと、
(g)前記分析モジュールを使用して、前記少なくとも1つのXICピークグループの前記XICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークの前記m/z値を取得することによって、前記少なくとも1つのXICピークグループのためのm/zピークリストを作成するステップと、
(h)前記分析モジュールを使用して、前記m/zピークリストから、前記既知のm/z値に合致するm/z値を除去するステップと、
(i)前記m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、前記分析モジュールを使用して、前記ピークリストm/z値と前記既知の生成イオンの前記m/z値のうちの各m/z値との間のm/z差を計算して、複数のm/z差値を生成するステップと、
(j)前記分析モジュールを使用して、同一m/z値を伴う前記複数のm/z差値のうちのm/z差値をグループにグループ化し、各グループの中のm/z差値の数を数え、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成するステップと、
(k)前記複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、前記分析モジュールを使用して、前記m/z差値グループの前記m/z値において前記少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンを検出するステップと、
を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
システムが、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するために開示される。本システムは、複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信するプロセッサを含む。複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、既知の化合物を分析することによって生成される。
【0007】
プロセッサは、メモリから、既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知の質量対電荷比(m/z)値を読み出す。プロセッサは、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから、生成イオン抽出イオンクロマトグラム(XIC)を生成する。プロセッサは、保持時間によって、生成された生成イオンXICのXICピークをグループ化して、複数のXICピークグループを生成する。プロセッサは、複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループを選択する。プロセッサは、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのためのm/zピークリストを作成する。プロセッサは、m/zピークリストから、既知のm/z値に合致するm/z値を除去する。m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、プロセッサは、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差を計算して、複数のm/z差値を生成する。プロセッサは、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値をグループにグループ化し、各グループの中のm/z差値の数を数え、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、プロセッサは、m/z差値グループのm/z値において少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンを検出する。
【0008】
方法が、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するために開示される。複数のサンプル生成イオンスペクトルが、プロセッサを使用して受信される。複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、既知の化合物を分析することによって生成される。
【0009】
既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知のm/z値が、プロセッサを使用して、メモリから読み出される。生成イオンXICが、プロセッサを使用して、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから生成される。生成された生成イオンXICのXICピークが、プロセッサを使用して、保持時間によってグループ化され、複数のXICピークグループを生成する。複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループが、プロセッサを使用して選択される。
【0010】
m/zピークリストが、プロセッサを使用して、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのために作成される。既知のm/z値に合致するm/z値が、プロセッサを使用して、m/zピークリストから除去される。m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差が、プロセッサを使用して計算され、複数のm/z差値を生成する。プロセッサを使用して、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値が、グループにグループ化され、各グループの中のm/z差値の数が数えられ、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンが、プロセッサを使用して、m/z差値グループのm/z値において検出される。
【0011】
非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品が開示され、そのコンテンツは、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するための方法を実施するよう、プロセッサ上で実行されている命令を伴うプログラムを含む。本方法は、システムを提供するステップを含み、本システムは、1つまたはそれを上回る個別のソフトウェアモジュールを備え、個別のソフトウェアモジュールは、分析モジュールを備える。
【0012】
分析モジュールは、複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信する。複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、既知の化合物を分析することによって生成される。
【0013】
分析モジュールは、メモリから、既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知のm/z値を読み出す。
【0014】
分析モジュールは、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから、生成イオンXICを生成する。
【0015】
分析モジュールは、保持時間によって、生成された生成イオンXICのXICピークをグループ化して、複数のXICピークグループを生成する。
【0016】
分析モジュールは、複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループを選択する。
【0017】
分析モジュールは、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのためのm/zピークリストを作成する。
【0018】
分析モジュールは、m/zピークリストから、既知のm/z値に合致するm/z値を除去する。
【0019】
m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、分析モジュールは、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差を計算して、複数のm/z差値を生成する。
【0020】
分析モジュールは、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値をグループにグループ化し、各グループの中のm/z差値の数を数え、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。
【0021】
複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、分析モジュールは、m/z差値グループのm/z値において少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンを検出する。
【0022】
本出願者の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(コンピュータ実装システム)
図1は、本教示の実施形態が実装され得る、コンピュータシステム100を図示するブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するためのバス102または他の通信機構と、情報を処理するためにバス102と結合されたプロセッサ104とを含む。コンピュータシステム100は、プロセッサ104によって実行される命令を記憶するために、バス102に結合されるランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶デバイスであり得るメモリ106も含む。メモリ106は、プロセッサ104によって実行される命令の実行の間、一時的変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。コンピュータシステム100は、プロセッサ104のための静的情報および命令を記憶するために、バス102に結合された読取専用メモリ(ROM)108または他の静的記憶デバイスをさらに含む。磁気ディスクまたは光ディスク等の記憶デバイス110は、情報および命令を記憶するために提供され、バス102に結合される。
【0027】
コンピュータシステム100は、情報をコンピュータユーザに表示するために、バス102を介して、ブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ112に結合され得る。英数字および他のキーを含む入力デバイス114は、情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信するために、バス102に結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信し、ディスプレイ112上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御116である。本入力デバイスは、典型的には、デバイスが平面において位置を指定することを可能にする2つの軸、すなわち、第1の軸(すなわち、x)および第2の軸(すなわち、y)において、2自由度を有する。
【0028】
コンピュータシステム100は、本教示を行うことができる。本教示のある実装によると、結果は、メモリ106内に含まれる1つまたはそれを上回る命令の1つまたはそれを上回るシーケンスをプロセッサ104が実行することに応答して、コンピュータシステム100によって提供される。そのような命令は、記憶デバイス110等の別のコンピュータ可読媒体から、メモリ106内に読み込まれ得る。メモリ106内に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ104に、本明細書に説明されるプロセスを行わせる。代替として、有線回路が、本教示を実装するためのソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて、使用され得る。したがって、本教示の実装は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の具体的組み合わせに制限されない。
【0029】
種々の実施形態では、コンピュータシステム100は、ネットワークシステムを形成するために、ネットワークを横断して、コンピュータシステム100のような1つまたはそれを上回る他のコンピュータシステムに接続されることができる。ネットワークは、インターネット等のプライベートネットワークまたはパブリックネットワークを含むことができる。ネットワークシステムでは、1つまたはそれを上回るコンピュータシステムは、データを記憶し、それを他のコンピュータシステムに提供することができる。データを記憶かつ提供する、1つまたはそれを上回るコンピュータシステムは、クラウド算出シナリオにおいて、サーバまたはクラウドと称されることができる。1つまたはそれを上回るコンピュータシステムは、例えば、1つまたはそれを上回るウェブサーバを含むことができる。サーバまたはクラウドに、かつそれからデータを送信かつ受信する、他のコンピュータシステムは、例えば、クライアントまたはクラウドデバイスと称されることができる。
【0030】
用語「コンピュータ可読媒体」は、本明細書で使用される場合、実行のために、命令をプロセッサ104に提供する際に関与する任意の媒体を指す。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含むが、それらに制限されない、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス110等の光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メモリ106等の動的メモリを含む。伝送媒体は、バス102を備えている配線を含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。
【0031】
コンピュータ可読媒体またはコンピュータプログラム製品の一般的形態として、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD−ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、任意の他の光学媒体、サムドライブ、メモリカード、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュ−EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、もしくはコンピュータが読み取ることができる、任意の他の有形媒体が挙げられる。
【0032】
コンピュータ可読媒体の種々の形態は、実行のために、1つまたはそれを上回る命令の1つまたはそれを上回るシーケンスをプロセッサ104に搬送することに関わり得る。例えば、命令は、最初は、遠隔コンピュータの磁気ディスク上で搬送され得る。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリ内にロードし、モデムを使用して、電話回線を介して、命令を送信することができる。コンピュータシステム100にローカルのモデムは、データを電話回線上で受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換することができる。バス102に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されるデータを受信し、データをバス102上に配置することができる。バス102は、データをメモリ106に搬送し、そこから、プロセッサ104は、命令を読み出し、実行する。メモリ106によって受信された命令は、随意に、プロセッサ104による実行の前後に、記憶デバイス110上に記憶され得る。
【0033】
種々の実施形態によると、方法を実施するためにプロセッサによって実行されるように構成される命令は、コンピュータ可読媒体上に記憶される。コンピュータ可読媒体は、デジタル情報を記憶するデバイスであることができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、ソフトウェアを記憶するために、当技術分野において周知のように、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD−ROM)を含む。コンピュータ可読媒体は、実行されるように構成される命令を実行するために好適なプロセッサによってアクセスされる。
【0034】
本教示の種々の実装の以下の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。これは、包括的でもなく、本教示を開示される精密な形態に制限するものでもない。修正および変形例が、前述の教示に照らして可能である、または本教示の実践から取得され得る。加えて、説明される実装は、ソフトウェアを含むが、本教示は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、またはハードウェア単独において、実装され得る。本教示は、オブジェクト指向および非オブジェクト指向両方のプログラミングシステムによって実装され得る。
【0035】
(修飾形態を検出するためのシステムおよび方法)
上記で説明されるように、プロテオミクス、薬物代謝研究、および法医学的研究等の多くの用途では、既知の化合物の修飾形態を検出および識別することが有用である。従来、修飾形態は、情報依存性収集(IDA)方法を使用して、検出および識別される。しかしながら、複雑な混合物では、IDA方法からの生成イオンスペクトルのうちのいくつかは、1つより多くの前駆体イオンからの生成イオンを含み得る。結果として、IDAを使用して、複雑な混合物中の修飾形態を検出および識別することは困難である。
【0036】
種々の実施形態では、修飾形態は、ABSciexのMS/MS
ALL収集方法またはABSciexのSWATH
TM収集方法等のデータ非依存性収集(DIA)方法から取得される、抽出イオン電流もしくは抽出イオンクロマトグラム(XIC)ピークプロファイルを使用して、複雑な混合物中で検出および識別される。MS/MS
ALL収集では、狭い前駆体質量窓が、着目質量範囲にわたって段階的であり、各前駆体質量窓内の前駆体イオンが断片化され、生成イオンを生成する。狭い質量選択窓幅は、例えば、約1原子質量単位(amu)である。結果として、質量範囲の全ての前駆体イオンの全ての生成イオンの質量スペクトルが取得される。MS/MS
ALL収集はまた、例えば、全てのもののMS/MSまたはあらゆるもののMS/MSとも呼ばれる。
【0037】
選択性を向上させるために、ABSciexのSWATH
TM収集方法が開発された。本収集方法では、広い前駆体質量選択窓幅を伴う質量分析器を提供することによって、選択性が向上させられる。広い前駆体質量選択窓幅は、1原子質量単位(amu)よりも大きいものである。しかしながら、典型的には、広い前駆体質量選択窓幅は、例えば、20amu〜200amuである。
【0038】
より広い質量選択窓を選択することは、質量範囲を網羅するために、より少ない断片化スキャンを必要とする。例えば、1amuの狭い質量選択窓幅を使用してスキャンされる、200amu〜600amuの質量範囲は、400回の断片化スキャンを必要とする。100amuのより広い質量選択窓幅を使用することは、4回だけの断片化スキャンを必要とする。したがって、より広い前駆体質量選択窓は、サンプルが分離または注入デバイスから受容される速度でサンプルを分析するために、着目質量範囲全体にわたってサンプルを断片化するように使用される。
【0039】
上記で説明されるように、より広い質量選択窓を選択することは、タンデム質量分析の第1の段階のためにより狭い質量選択を選択するよりも優れた選択性を提供する。しかしながら、特異性の任意の損失は、タンデム質量分析の第2の段階において高解像度検出を通して取り戻されることができる。結果として、高い特異性および高い選択性が両方とも、全体的方法によって提供されることができる。
【0040】
種々の実施形態では、断片化スキャンは、質量範囲にわたって一様または固定質量選択窓において起こる。質量範囲は、例えば、サンプルの好ましい質量範囲またはサンプルの質量範囲全体を含むことができる。
【0041】
分離技法と併用されたABSciexのSWATH
TM収集方法は、化合物を定量化するために使用されることができる。例えば、生成イオンのクロマトグラムに基づいて、化合物を検出することが可能であり、関連生成イオンが全て、同一の保持時間で同一の液体クロマトグラフィ(LC)プロファイルを共有するはずであるため、これは付加的信頼を提供する。
【0042】
参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許第8,809,770号(以降では「第’770号特許」)は、例えば、化合物を定量化するために、分離技法と併用されたABSciexのSWATH
TM収集方法がどのようにして使用されることができるかを説明する。各広い前駆体質量選択窓から収集される生成イオンデータの全ては、ともに処理される。たとえデータが1つまたはそれを上回る前駆体イオン(化合物)からの生成イオンを含有し得ても、これは、着目または検索化合物を定量化するように処理されることができる。高解像度および質量精度における着目化合物の前駆体質量ならびに期待生成イオンのセットは、ライブラリから、または化合物の真正標準形態を分析することによって取得され、もしくは(化合物が既知であるかどうかにかかわらず)前の分析から、または例えば、既知の断片化規則を使用する予測によって、取得される。生成イオンのセットは、それらの期待強度、それらが着目化合物に特有である可能性、または他の特徴に基づいて選択されることができる。期待前駆体質量を含有する窓に関して、生成イオン質量のセットは、イオントレース、例えば、1つまたはそれを上回るピークを含むクロマトグラムもしくはXICを生成するために使用される。
【0043】
XICは、正しいまたは最も可能性の高いピークを判定するようにスコア化される。スコアは、例えば、サンプル断片イオンの検出された質量が、所定の生成イオンの期待質量にどれだけ良好に合致するか、サンプル生成イオンの相対強度が、所定の生成イオンの相対強度にどれだけ良好に合致するか、測定されたサンプルイオンが正しい同位体形態であり、通常、モノアイソトピックであること、ならびに前駆体および断片化イオンが期待荷電状態を有すること等の質量スペクトルからの情報に基づき得る。
【0044】
分離ステップが含まれる場合、スコアは、検出されたイオントレースが、形状および位置において相互にどれだけ良好に合致するか等の付加的情報に基づき得る。標識および天然形態の組み合わせ等のサンプルの異なる同位体形態が分析される場合、異なる形態からのデータが、スコアをさらに精緻化するために使用されることができる。干渉があるため、セットの中の1つまたはそれを上回る生成イオンが不良なスコアを受ける場合、それらは、セットから除外され、所望される場合、所定のスペクトルからの別の断片と置換されることができる。
【0045】
許容スコアを受ける生成イオンは、時間的経過研究の構成要素、異なる方法で処置または調製されたサンプルのグループ、健常もしくは罹患対象からのサンプルのグループ等の他のサンプルからの類似値と比較され得る、標的化合物の定量的値を生成するために使用されることができる。
【0046】
第’770号特許はまた、修飾形態を検出するためにABSciexのSWATH
TM収集方法を使用することも説明する。修飾形態は、例えば、同一前駆体窓内または異なる窓内の予期しない保持時間に生成イオンの同一セットを位置付けることによって、検出される。換言すると、着目化合物中にあることが既知である生成イオンの同一セットが、予期しない保持時間で見出される場合に、修飾形態が検出される。
【0047】
いったん修飾形態が検出されると、修飾のタイプおよび場所は、修飾の位置またはタイプに依存するイオンを予測し、これらの予測される質量のデータから抽出されるトレースを生成してスコア化することによって判定される。換言すると、いったん修飾が保持時間で検出されると、修飾生成イオン質量が予測され、トレースまたはXICが、保持時間で見出される類似質量のために生成される。
【0048】
さらに、第’770号特許は、1つまたはそれを上回る修飾の質量によって調節される、1つまたはそれを上回る合致サンプル生成イオンに対応する質量を見出すことによって、修飾形態が識別されることを提供する。しかしながら、第’770号特許は、1つまたはそれを上回る修飾の質量によって調節される、1つまたはそれを上回る合致サンプル生成イオンに対応する質量を見出す系統的方法を提供しない。
【0049】
種々の実施形態では、既知の化合物の修飾形態が、既知の未修飾化合物からの生成イオンと同一の質量を有していない、XICピークグループの中の生成イオンを系統的に調査することによって、分離併用DIAタンデム質量分析方法によって生成されるXICピークグループから検出される。換言すると、着目未修飾化合物の生成イオンではないことが既知である、測定された生成イオンが、修飾形態について特異的に調査される。
【0050】
図2は、種々の実施形態による、着目ペプチドの2つのXICピークグループを示す、分離併用データ非依存性取得(DIA)タンデム質量分析方法から生成された例示的抽出イオンクロマトグラム(XIC)プロットである。XICピークグループ210は、48.79分の保持時間を有し、XICピークグループ220は、44.61分の保持時間を有する。各ピークグループは、複数のXICピークを含む。XICピークグループ210は、例えば、着目未修飾ペプチドのピークグループである。XICピークグループ220は、例えば、未知のピークグループである。XICピークグループ210および220は、例えば、ABSciexのSWATH
TM収集方法等のDIA方法のピーキング発見アルゴリズムによって作成される。本ピーキング発見アルゴリズムは、典型的には、上記で説明されるように、スコアをXICピークグループ210および220に割り当てる。
【0051】
図3は、種々の実施形態による、
図2のXICプロット内の48.79分に存在する生成イオンの例示的スペクトル300である。したがって、スペクトル300は、
図2のXICピークグループ210の生成イオンを示す。着目ペプチドの理論的生成イオンとの比較時に、スペクトル300は、bおよびyイオンの両方と良好な合致を示す。
【0052】
図4は、種々の実施形態による、
図2のXICプロット内の44.61分に存在する生成イオンの例示的スペクトル400である。したがって、スペクトル400は、
図2のXICピークグループ220の生成イオンを示す。着目ペプチドの理論的生成イオンとの比較時に、スペクトル400は、yイオンのみと良好な合致を示す。
【0053】
図2に戻ると、種々の実施形態では、最初にXICピークグループを選択することによって、修飾形態が、XICピークグループから見出される。例えば、XICピークグループ220が選択される。選択は、例えば、XICピークグループのスコアおよび/またはXICピークグループの保持時間に基づいてもよい。
【0054】
次いで、選択されたピークグループのモノアイソトピックスペクトルピークが取得され、XICピークグループのピークリストを生成する。例えば、94個のモノアイソトピックピークが、
図2のピークグループ220のスペクトルである、
図4のスペクトル400から取得される。
【0055】
次に、選択されたピークグループのモノアイソトピックスペクトルピークは、着目ペプチドの理論的生成イオンと比較される。着目ペプチドの理論的生成イオンに合致するピークは、ピークリストから除去される。例えば、
図4のスペクトル400内の15個のピークが、着目ペプチドの理論的生成イオンに合致することが見出される。結果として、
図4のスペクトル400内のこれらの15個のピークは、ピークリストから除去され、合計79個のピークを残す(94−15=79)。
【0056】
次いで、ピークリスト上の各残存ピークの質量が、着目ペプチドの各理論的生成イオンの各質量と比較され、各デルタ質量が記憶される。例えば、着目ペプチドが22個の理論的bおよびyイオン生成イオンを有する場合には、ピークリスト上の79個のピークのそれぞれの質量は、22個の理論的bおよびyイオン生成イオンの各質量と比較される。結果として、1738(22×79=1738)個のデルタ質量が、例えば、
図2のピークグループ220について記録される。
【0057】
次いで、デルタ質量は、質量によってグループ化され、数えられる。換言すると、同一質量値を有するデルタ質量が、ともにグループ化され、各グループの中のデルタ質量の計数が数えられる。
【0058】
図5は、種々の実施形態による、XICピークグループに関するデルタ質量のグループおよびそれらの計数の例示的プロット500である。プロット500は、
図2のピークグループ220のデルタ質量のグループを示す。質量値によって1738個のデルタ質量をグループ化する際に、1464個のデルタ質量グループが作成された。
【0059】
最終的に、最高計数を伴うデルタ質量グループが、潜在的修飾として評価される。換言すると、所定の閾値を上回る計数を伴うデルタ質量グループが、修飾形態の潜在的インジケータとして評価のために選択される。例えば、閾値が6である場合、7の計数を有するデルタ質量グループ510が、6を上回る計数を伴う唯一のデルタ質量グループである。したがって、デルタ質量グループ510は、潜在的修飾について評価される、唯一のデルタ質量グループであろう。当業者は、任意の計数閾値が選択され得ることを理解することができる。
【0060】
いったん1つまたはそれを上回るデルタ質量グループが計数に基づいて選択されると、それらの質量が可能な修飾について評価される。例えば、デルタ質量グループ510の質量値は、+15.99660Daである。本+15.99660Daデルタ質量は、潜在的に、+15.99491Daの質量偏移を有する、酸化修飾であってもよい。
【0061】
(修飾形態の生成イオンを検出するためのシステム)
図6は、種々の実施形態による、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するためのシステム600の概略図である。システム600は、プロセッサ610を含む。プロセッサ610は、コンピュータ、マイクロプロセッサ、
図1のコンピュータシステム、またはデータを処理し、データを送受信することが可能な任意のデバイスであり得るが、それらに限定されない。
【0062】
プロセッサ610は、例えば、タンデム質量分析計620から複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信する。タンデム質量分析計620は、2つまたはそれを上回る質量分析を行う、1つまたはそれを上回る物理的質量分析器を含むことができる。タンデム質量分析計の質量分析器は、TOF、四重極、イオントラップ、線形イオントラップ、オービトラップ、またはフーリエ変換質量分析器を含むことができるが、それらに限定されない。プロセッサ610は、サンプルの質量分析中またはサンプルの質量分析後に、複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信することができる。
【0063】
複数のサンプル生成イオンスペクトルは、最初に、分離デバイス630を使用して、経時的にサンプル中の既知の化合物を分離することによって生成される。次いで、複数の時間ステップのうちの各時間ステップにおいて、分離する既知の化合物は、タンデム質量分析計620を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことによって分析される。分離デバイス630は、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、または経時的に化合物を分離する任意の他の分離技法を含むが、それらに限定されない、分離技法を行うことができる。種々の実施形態では、既知の化合物は、ペプチド、投与薬、または乱用薬物を含むことができるが、それらに限定されない。
【0064】
プロセッサ610は、メモリから、既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知の質量対電荷比(m/z)値を読み出す。メモリは、プロセッサ610によってアクセス可能な任意のタイプの電子、磁気、または光学メモリを含むことができる。少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知のm/z値は、例えば、既知の化合物の生成イオンの既知のm/z値のデータベースまたはライブラリの一部であり得る。種々の実施形態では、少なくとも1つの化合物がペプチドである場合、少なくとも1つの化合物の生成イオンは、bおよびy生成イオンを含む。
【0065】
プロセッサ610は、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから、生成イオン抽出イオンクロマトグラム(XIC)を生成する。種々の実施形態では、プロセッサ610はさらに、生成された生成イオンXIC内の各XICピークのスコアを計算する。プロセッサ610は、保持時間によって、生成された生成イオンXICのXICピークをグループ化して、複数のXICピークグループを生成する。
【0066】
プロセッサ610は、複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループを選択する。種々の実施形態では、少なくとも1つのXICピークグループは、少なくとも1つのXICピークグループの保持時間に基づいて選択される。種々の実施形態では、少なくとも1つのXICピークグループは、少なくとも1つのXICピークグループ内のXICピークの複合スコアに基づいて選択される。
【0067】
プロセッサ610は、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのためのm/zピークリストを作成する。プロセッサ610は、m/zピークリストから、既知のm/z値に合致するm/z値を除去する。m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、プロセッサ610は、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差を計算して、複数のm/z差値を生成する。これらのm/z差値は、例えば、上記で説明されるデルタ質量と同等である。
【0068】
プロセッサ610は、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値をグループにグループ化し、各グループの中のm/z差値の数を数え、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。最終的に、複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、プロセッサ610は、m/z差値グループのm/z値において少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンを検出する。
【0069】
(修飾形態の生成イオンを検出するための方法)
図7は、種々の実施形態による、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するための方法700を示す、フローチャートである。
【0070】
方法700のステップ710では、複数のサンプル生成イオンスペクトルが、プロセッサを使用して受信される。複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、既知の化合物を分析することによって生成される。
【0071】
ステップ720では、既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知のm/z値が、プロセッサを使用してメモリから読み出される。
【0072】
ステップ730では、生成イオン抽出イオンクロマトグラム(XIC)が、プロセッサを使用して、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから生成される。
【0073】
ステップ740では、生成された生成イオンXICのXICピークが、プロセッサを使用して、保持時間によってグループ化され、複数のXICピークグループを生成する。
【0074】
ステップ750では、複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループが、プロセッサを使用して選択される。
【0075】
ステップ760では、m/zピークリストが、プロセッサを使用して、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのために作成される。
【0076】
ステップ770では、既知のm/z値に合致するm/z値が、プロセッサを使用して、m/zピークリストから除去される。
【0077】
ステップ780では、m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差が、プロセッサを使用して計算され、複数のm/z差値を生成する。
【0078】
ステップ790では、プロセッサを使用して、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値が、グループにグループ化され、各グループの中のm/z差値の数が数えられ、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。
【0079】
ステップ795では、複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンが、プロセッサを使用して、m/z差値グループのm/z値において検出される。
【0080】
(修飾形態の生成イオンを検出するためのコンピュータプログラム製品)
種々の実施形態では、コンピュータプログラム製品は、有形コンピュータ可読記憶媒体を含み、そのコンテンツは、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するための方法を実施するよう、プロセッサ上で実行されている命令を伴うプログラムを含む。本方法は、1つまたはそれを上回る個別のソフトウェアモジュールを含むシステムによって実施される。
【0081】
図8は、種々の実施形態による、タンデム質量分析データからサンプル中の既知の着目化合物の修飾形態の生成イオンを検出するための方法を実施する、1つまたはそれを上回る個別のソフトウェアモジュールを含む、システム800の概略図である。システム800は、分析モジュール810を含む。
【0082】
分析モジュール810は、複数のサンプル生成イオンスペクトルを受信する。複数のサンプル生成イオンスペクトルは、分離デバイスを使用して、経時的にサンプルから既知の化合物を分離し、複数の時間ステップの各時間ステップにおいて、タンデム質量分析計を使用して、サンプルの質量範囲にわたって選択される複数の前駆体質量選択窓のために複数の生成イオンスキャンを行うことにより、既知の化合物を分析することによって生成される。
【0083】
分析モジュール810は、メモリから、既知の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の生成イオンの既知のm/z値を読み出す。分析モジュール810は、既知のm/z値に合致するm/zピークを含む、複数のサンプル生成イオンスペクトルのうちの生成イオンスペクトルから、生成イオンXICを生成する。分析モジュール810は、保持時間によって、生成された生成イオンXICのXICピークをグループ化して、複数のXICピークグループを生成する。分析モジュール810は、複数のXICピークグループのうちの少なくとも1つのXICピークグループを選択する。
【0084】
分析モジュール810は、少なくとも1つのXICピークグループのXICピークを生成するために使用される各スペクトル内の各モノアイソトピックピークのm/z値を取得することによって、少なくとも1つのXICピークグループのためのm/zピークリストを作成する。分析モジュール810は、m/zピークリストから、既知のm/z値に合致するm/z値を除去する。m/zピークリストの中に残っている各m/z値に関して、分析モジュール810は、ピークリストm/z値と既知の生成イオンのm/z値のうちの各m/z値との間のm/z差を計算して、複数のm/z差値を生成する。
【0085】
分析モジュール810は、同一m/z値を伴う複数のm/z差値のうちのm/z差値をグループにグループ化し、各グループの中のm/z差値の数を数え、それぞれ計数を含む複数のm/z差値グループを生成する。最終的に、複数のm/z差値グループのうちのm/z差値グループの計数が所定の計数を超える場合、分析モジュール810は、m/z差値グループのm/z値において少なくとも1つの化合物の修飾形態の生成イオンを検出する。
【0086】
本教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本教示がそのような実施形態に限定されることは意図されない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替案、修正、および均等物を包含する。
【0087】
さらに、種々の実施形態の説明において、本明細書は、ステップの特定のシーケンスとして、方法および/またはプロセスを提示し得る。しかしながら、方法またはプロセスが本明細書に記載されるステップの特定の順序に依拠しない程度において、方法またはプロセスは、説明されるステップの特定のシーケンスに制限されるべきではない。当業者が理解するであろうように、ステップの他のシーケンスも可能であり得る。したがって、本明細書に記載されるステップの特定の順序は、請求項に関する制限として解釈されるべきではない。加えて、方法および/またはプロセスを対象とする請求項は、それらのステップの実施を書かれた順序に制限されるべきではなく、当業者は、シーケンスが、変動され得、依然として、種々の実施形態の精神および範囲内にあることを容易に理解することができる。