(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記滑り部材が、可撓性を有し外側に伸張している耳部を含み、前記主本体が、その中で前記耳部を受けるように適合及び構成される溝を含み、前記第1の針が、前記第1の位置にある時、前記耳部及び前記溝が協働して、前記主本体に対して前記滑り部材が動くのを防止する、請求項1に記載の機器。
前記滑り部材が、可撓性を有し外側に伸張している耳部を含み、前記主本体が、その中で前記耳部を受けるように適合及び構成される溝を含み、前記第1の針が、前記第2の位置にある時、前記耳部及び前記溝が協働して、前記主本体に対して前記滑り部材が動くのを防止する、請求項1に記載の機器。
前記滑り部材が、内部ポケットを含み、前記第1の針が、第1の針体の中で受けられ、前記第1の針体が、前記第1の位置では前記主本体に連結されており、前記第1の針体が、前記第2の位置では前記ポケットの中で受けられる、請求項1に記載の機器。
前記滑り部材が、断面形状を有する第1の特徴を含み、前記主本体が、前記第1の特徴の前記形状と相補的な形状を有する第2の特徴を含み、前記第1の特徴及び前記第2の特徴が協働して、前記滑り部材が前記経路に沿って前記摺動するのを案内する、請求項1に記載の機器。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の原理を理解することを促す目的で、次に、図面に示す実施例を参照し、特有の用語を用いて、それらを説明する。しかるに、それによって本発明の範囲を制限することを意図していないことを理解されたい。図示している装置におけるかかる変更及び別の修正、及びそこに示している本発明の原理のかかる別の適用は、本発明が関係する当業者であれば普通に想起されるものと考えられる。本発明の少なくとも1つの実施例を説明しながら示すが、本出願は、本発明の他の実施例を示す、且つ/又は説明する場合もある。「本発明」の参照はどれも、本発明の系統群の実施例を参照しており、特に明記しない限り、単一の実施例が、全ての実施例に含まれるべき機器、工程、又は構成を含むわけではないことを理解されたい。更に、本発明のいくつかの実施例によって提供される「利点」に関して論じることもあるが、更に他の実施例が、それらの同じ利点を含まない場合もあり、又は更に異なる利点を含む場合もあることを理解されたい。本明細書に記載されているどのような利点も、特許請求の範囲の何れかを制限するものとして解釈されるべきではない。「好ましくは(preferably)」などの優先傾向を示す単語を使用する場合、少なくとも1つの実施例では存在しているけれども、いくつかの実施例では随意的である特徴及び態様について言及している。
【0018】
要素番号でN連番の接頭辞(NXX.XX)を使用する場合、図示及び説明される場合を除いて、接頭辞の付いていない要素(XX.XX)と同じ要素を指す。一例として、要素1020.1は、図示及び説明している要素1020.1の異なる特徴を除き、要素20.1と同じである。更に、関連要素の共通の要素及び共通の特徴は、異なる図において同様に描画される場合もあり、且つ/又は、異なる図において同じ象徴表現を使用する場合もある。よって、これらの共通特徴は、関連技術分野の当業者には明らかであるので、同一である1020.1及び20.1の特徴を記載する必要はない。更に、当業者であれば理解されるように、特徴(NXX.XX)が他のさまざまな実施例(MXX.XX)と互換性のある特徴を含み得るように、特徴1020.1及び20.1は、後方互換性があり得ることを理解されたい。本説明の表記規則は、プライム(’)、ダブル・プライム(”)、及びトリプル・プライム(’’’)の接尾辞が付いた要素番号の使用にも当てはまる。したがって、これらの共通特徴が関連技術分野の当業者には明らかであるので、同一である20.1、20.1’、20.1”、及び20.1’’’の特徴を記載する必要はない。
【0019】
さまざまな特定の数量(空間的寸法、温度、圧力、時間、力、抵抗、電流、電圧、濃度、波長、周波数、熱伝達係数、無次元パラメータなど)が本明細書において述べられ得るが、このような特定の数量は、単なる例として示しているに過ぎず、更に、明確に言及されない限り、これらの数量は、近似値であり、「約」という単語が、それぞれの量の前に置かれているようにみなされるべきである。更に、事項の特定の構成に関連する考察に関して、その説明は、例証に過ぎず、その構成の他の種類の適用性を制限するものではなく、また、引用された構成とは無関係な他の構成の適用性を制限するものでもない。
【0020】
1つ若しくは複数の工程、アルゴリズム、作業方法、又は論理を、特定の配列で構成されるそれらを示す図と併せて、多様に参照することができる。かかる配列の順序は、例証に過ぎず、本発明の何れかの実施例を制限するように意図されていないことを理解されたい。
【0021】
本文書は、同じ要素番号を記載するのに、又は特徴についての特定の系統群の中の要素番号(NXX.XX)を指すのに異なる語を使用する場合がある。このような多重的な使い方は、本明細書において何らかの用語を再定義するように意図されていないことを理解されたい。このような語は、特定の特徴がさまざまな言語的な方法で考えられ得るものであって、こうした方法が必ずしも付加的又は排他的ではないことを示していると理解されたい。
【0022】
本明細書において開示される本発明のさまざまな実施例は、静脈内カテーテル及び血液採取器の両方の基本要素を結合して、次いで、それらの特徴を発展させ、1つの単純な段階における針刺し損傷に備えてユーザを途切れなく遮蔽する完全な自動/受動安全製品となっている。カテーテル・ルアーを主本体から分離した後直ちに、両方のカニューレ針は、同時に且つ自動的に採取ホルダの中で遮蔽される。これにより、装置は、使用不可能になり、適切に処分するのに安全になる。本明細書で使用される場合、「近位な(proximal)」という用語は、ユーザに対する近接性、及び
図2又は
図9に関して言えば、図の右方に対する近接性を指している。「遠位な(distal)」という語は、近位方向の概ね逆の方向について述べている。
【0023】
図1は、本発明の1つの実施例による、機器20の分解図を示す。機器20は、薬剤の静脈内デリバリー・カテーテルの一部として使用することができる単一の装置を形成しているが、更に、その中を通して患者の血液を採取することができるインターフェイスも形成している。更に別の実施例において、機器は、患者の静脈を穿刺するのに、且つ標準採取管(図示せず)などの別個の採取導管の中に患者の血液が流れることを可能にするのに有用である針を含む。
【0024】
図1は、静脈内カテーテル30、針組立体40、採取弁50、及びラッチ・ディスク60を有する機器20を示す。カテーテル30、針40、弁50、及びディスク60は、キャップ22、ホルダ上部24、ホルダ本体26の中に収納される。
【0025】
機器20は、
図2の側立面断面図で見ることができる。1つの実施例におけるホルダ上部24及びホルダ本体26は、例えば、スナップ・フィット式、接着剤での接着、超音波溶接等による、任意の適切な処理で結合される成形プラスチック部品である。ホルダ上部24及びホルダ本体26は、2つの別個の部品として示されているが、本発明のさまざまな実施例では、これらの2つの構成要素が単一の主本体21.1に結合されていると想定され、また、ホルダ上部24及びホルダ本体26のさまざまな構造的な特徴が、2つ以上の異なる別個の部品の中に再分配されているけれども、組立て時には、主本体21.1として更に機能するそれらの他の実施例も更に想定されることを理解されたい。カテーテル組立体30、針組立体40、及び採取弁組立体50は全て、後述するようにホルダ上部24によって支持されれば好ましい。
【0026】
図2は、保護キャップ22が取り外された機器20の図を示す。キャップ22は、保管及び取扱いの間、無菌の、露出した針42及びカテーテル32の安全な取扱いを可能にすることを理解されたい。キャップ22の開放近位端部は、安全な取扱い及び保管を可能にするだけでなく、更に医療専門家による容易で素早い取外しも可能にするように、ホルダ上部24の最遠位端部の上に嵌まる。好ましくは、キャップ22は、ルーメン32及びルアー34を被覆する。
【0027】
ホルダ上部24の最遠位端部に置かれるのが、静脈内カテーテル組立体30である。組立体30は、遠位方向に延びる可撓ルーメン32を含んでいる中空ルアー本体34を含む。ルーメン32は、アイレット36を通ってルアー本体34の内部表面に取り付けられれば好ましい。ルアー本体34は、本体34の長さの概ね中間に位置する内部逆止弁38を更に支持する。いくつかの実施例では、弁38は、逆止弁であるが、他方で、他の実施例においてこの弁は、二方弁である。好ましくは、弁38は、カニューレ42が漏れを起こさずに弁ドームを通って延伸されることを可能にする。カニューレ42を引き戻すと、弁38のドームは、実質的に封止されて流体密封状態になる。
【0028】
本体34の近位端部は、ホルダ上部24の一部である1対の前方に延在するフィンガー28(
図4に示される)の上で摩擦嵌合を確立する内径を含む。いくつかの実施例では、ルアー本体34は、カテーテル組立体30を取り扱う時に医師の助けとなる1つ又は複数の外部表面上の複数の隆起部を更に含む。
【0029】
図2及び
図4は、針組立体40の断面図を含む。針組立体40は、往復アダプタ44の内表面に固定される、ベベル状の鋭い先端の針42を含んでいれば好ましい。カニューレ42は、カテーテル30の可撓ルーメン32の中で延びるように適合及び構成される。カニューレ42の先端は、可撓ルーメン32の端部を越えて延びる。針42及びルーメン32を患者の静脈の中へ挿入する間、針42は、ルーメン32の円筒形状を維持する硬化機能を提供して、針42及びカテーテル30を患者の静脈の中へ挿入する間、ルーメン32の座屈を防止する。
【0030】
図4で最も分りやすいように、針組立体40は、対向して面しているアダプタ44の肩部とホルダ上部24との間に位置するばね46を更に含む。
図4は、カテーテル組立体30の中に完全に挿入されている針組立体40を示し、結果的にばね46が最大限圧縮されている。好ましくは、ばね46は、コイルばねであるが、アダプタ44及びホルダ上部24の前方肩部を別々に付勢するのに、さまざまな装置及び方法を用いることができることを理解されたい。
図4を見ると、カニューレ42は、弁38の最遠位端部を通って延びており、したがって、針42の先端部開口からアダプタ本体44の最近位開放端部まで流体連通を提供していることが更に分る。
【0031】
図4を参照すると、アダプタ44用ガイドとして動作しているディスク脚61を見ることができる(脚61は、アダプタ44と係合していなければ好ましい)。ディスク60とホルダ上部24との間の第1のラッチ機構は、針組立体40及びディスク60の相対的位置関係を確立する。第2のラッチ機構は、ディスク60及びホルダ本体26の相対的位置を確立する。ディスク60は、軽微な締り嵌め状態でホルダ上部とホルダ本体との間のリラックスした位置に着座している。後で記載される方法で、ディスク60の脚61は、ホルダ本体24の中で半径方向心合わせを維持し、機器20の第1の動作モードの間、ばね46がほぼ最大限に圧縮された状態で、最前方の位置において針組立体40へのガイドとして働く。
【0032】
図5は、機器20の一部の拡大断面図を示す。ラッチ・ディスク60は、ホルダ本体26の概ね円筒形の開口29の中に位置していることが分る。ディスク60は、前方に延在する脚を有する単一の、成形部品であれば好ましい。ディスク60のさまざまな特徴は、ディスク60と引き込み可能な針組立体40との間に第1のラッチング、及びディスク60と、ホルダ上部24又はホルダ本体26のどちらかとの間に第2のラッチングを提供するように適合及び構成される。
【0033】
採取弁組立体50は、ホルダ上部24の内部支持リブに取り付けられる。ディスク60は、アダプタ54の肩部の外径周囲に遊嵌する小さい中央開口を含む。したがって、ディスク組立体60は、アダプタ本体54に対して自在に移動することができ、本体54は、ホルダ上部24によって固定状態に保たれる。可撓管48は、アダプタ44及びカニューレ42からアダプタ本体54の一方の端部まで流体連通を提供する。
【0034】
手短に
図2を参照すると、アダプタ54は、ホルダ本体26のチャンバー21.2の概ね中心当りに中心線57を確立していることが分る。アダプタ本体44及びカニューレ42は、中心線57と概ね平行であり、且つ中心線57からオフセットしている第2の中心線47を確立している。しかしながら、本発明の更に他の実施例では、針組立体40及び採取弁組立体50の中心線が、非平行配置(
図2を参照すると、この配置で、ホルダ本体26の中心線57及び開口29が、上向きに患者から離れる方向に角度を成している)などの相対的な配置であると想定されており、更に、中心線47及び57がオフセットしていない(2つの軸が概ね一列に揃う場合など)実施例も想定されていることを理解されたい。
【0035】
再び
図5を参照すると、アダプタ54が、ホルダ本体26の近位開口部29に向かって後方に延びるカニューレ52を支持していることが分る。アダプタ本体54の近位端部にある円錐形の返しは、カニューレ52を概ね取り囲んでアダプタ本体54に対して密封する可撓シース56を更に支持している。好ましくは、シース56は、シリコーン・ゴムなどの可撓性材料から製作されており、したがって、カニューレ52の周囲で容易に圧縮して潰すことができる。カニューレ52の最近位端部は、後述するように、採取導管を穿刺するためのベベル状の鋭い先端を含んでいれば好ましい。
【0036】
図5は、アダプタ本体54が、カニューレ42、アダプタ本体44、管48、及びアダプタ本体54の内部容積にパージング機能を提供する多孔質フィルタ58を支持していることを更に示す。ディスク60の近位端部は、ホルダ本体26の前方レッジに接触した状態に保たれているように
図6に示される突起62を含む。
【0037】
機器20は、いくつかの異なるモードで動作する。
図1は、保管動作モードの分解図であり、このモードでは、カテーテル組立体30は、ばね46が最大圧縮された状態で、ホルダ上部24の最遠位端部に位置している。更に、この保管モードでは、シース56は、穿刺されてなく、組立体20の内部流路の無菌性を維持している。
【0038】
図2は、第1の動作モードにある機器20を表す。キャップ22は取り外されており、カニューレ42の鋭い先端と可撓ルーメン32の外面を露出させている。医師は、ルアー本体34の外側を掴むためにアクセスすることができ、並びに、ホルダ上部24及びホルダ本体26の外側を掴むことができる。医師は、カニューレ40の鋭い先端を患者の静脈に対して配置し、患者の静脈の中にカニューレ42及び可撓ルーメン32を挿入する。
【0039】
第2の動作モードにおいて、医師は、標準採取導管10(図示せず)を開口29からホルダ本体26の開近位チャンバー21.2の中へ移動させることができる。本体26の近位端部は、概ね円筒形のチャンバー21.2を含む。ホルダ本体26の近位端部の内部寸法は、採取導管の外径より僅かに大きい。したがって、採取導管は、開口29に入って、採取導管の表面が、シース56の近位端部と接触することができる。
【0040】
医師が、採取導管を押してシース56及びカニューレ52の鋭い先端に当てることができるように、採取導管10の端部は、十分に軟らかければ好ましい。採取導管をアダプタ54に向かって押し続けることによって、カニューレ52の鋭い先端は、採取導管10の端部を貫通して、採取導管の内部に入る。しかしながら、可撓シース56は、採取導管には入らず、代わりに、カニューレ52沿いにアダプタ本体54に向かって座屈して圧縮される。
【0041】
カニューレ52の先端が採取導管10の空の容積の中に延びると、流体連通は、採取導管の内部からカニューレ52及びアダプタ本体54を通り、管48を通って、針組立体40の内部流路の中まで確立される。針組立体40が患者の静脈の中で血液に曝されるので、血液は、針組立体40及び管48を通り、採取弁組立体50を通って、採取導管10の中へ流れ始めることができる。
【0042】
如何なる液圧ロックアップも防ぐため、採取導管10の内部は、静脈内の血液の圧力より低い圧力に確立することができる、又は、適切な流体誘導装置を使用することができる。更に、針組立体40、管48、及び弁組立体50内のどのようなエア・トラップでも、多孔質フィルタ58を通して逃がすことができる。しかしながら、フィルタ58は、フィルタが血液と接触しない限り、フィルタの多孔性が維持される種類のもの(Porex(登録商標)材料などの)であれば好ましい。血液と接触すると、フィルタ媒体は、多孔性を失い、その結果、フィルタを通してはエア・トラップ又は血液のどちらもこれ以上漏れ得なくなる。血液が、管48を通って流れる際、医師は、ホルダ上部24内の透明窓25を通して血液を見ることができる。
【0043】
充分な血液が採取されるまで、医師は、採取導管10をホルダ本体26の中に保持して、患者の静脈との流体連通を維持する。複数の採取バイアルが、使用される場合もある。医療専門家が充分な血液を採取した後、圧縮は、取り除かれて、採取導管10が、引き戻される。ルアー組立体30が、ホルダ上部24から分離されるまで、アダプタ44組立体は、遠位位置にばね荷重下でなおも留まる。ルアー本体34、ホルダ上部脚28と、平坦部45を受けているアダプタ44との間の関係で、動きを防止する。ユーザが、カテーテル・ルアー組立体を遠位方向に脚28を越えて前進させると、脚が外向きに撓曲するのを妨げるものはなくなる。脚がこうして外向きに撓曲することで、アダプタ44を解放し、したがって、アダプタは、ホルダ本体26の近位端部の方へ引っ込みながら近位方向に移動することができる。針組立体40は、ディスク60の端部上の受入れポケットに向かって後方に移動することができる。したがって、ディスク60及び針組立体40は両方とも、本体ホルダの近位端部に向かって移動する。この動きの始まりを、
図6で最初に見ることができる。
図7では、針組立体が、ディスク60の受入れポケットの中に完全に着座していることが分る。針組立体40のカニューレ42は、カテーテル組立体30の可撓ルーメン32の中に引っ込む。しかしながら、医師は、結果的に、ルーメン32が患者の静脈との流体連通を維持したままで、患者の静脈の中へカテーテル組立体30を前進させる。しかしながら、針組立体40が、引っ込む際、針組立体の端部は、逆止弁として働く可撓弁38を越して引っ込み、このことにより閉状態になり、患者の血液の如何なる流出も防止する。
【0044】
図7及び
図8は、ホルダ本体26の中で針組立体40が引っ込んだままの状態を示す。ディスクと針の組立体が引っ込む際に、管48は、延び始める。
図7は、針組立体40のディスク60に対する引っ込みが完了して完全に引っ込んでいることを示す。
図8は、ディスクのホルダ26に対する引っ込みが完了して完全に引っ込んでいることを示す。ディスク60の後方面は、ばね46によって付勢されて、ホルダ本体26のレッジ、即ち肩部周囲開口29に当たって着座し、これ以上の移動を防ぐ所定の位置に係止する。アダプタ44の端部からアダプタ54の端部まで最大延長位置にある管48が、示される。カニューレ42の鋭い先端は、ホルダ上部24の中に完全に収納されている。
【0045】
いくつかの実施例では、アダプタ44とディスク60との間の関係は、概略的には、ディスク60をその最近位位置まで案内するためのものである。さまざまな実施例は、採取管10の挿入時のアクティブ化を予め実施する特徴を含まない。ディスク60は、逆ドラフトを有する単純な締り嵌めによってホルダ上部24の中に配置される状態を静的に保つ。カテーテル・ルアー組立体30が、ホルダ24から分離されるまで、アクティブ化(針組立体40及びディスク60の引込み)が起こらないので、複数の採取管を、アクティブ化させずに使用することができる。
【0046】
図9〜
図20は、本発明の別の実施例による、機器120に関連する。
図9A及び
図9Bはそれぞれ、装置120の上面外観図及び側面外観図を示す。主本体121.1は、一方の端部上に保護キャップ122を有し、開口129が反対側端部上に画定されており、開口は、採取導管を受け入れるように適合及び構成される。図と共に表示及び記載されているのは、真空の円筒形導管などの導管を受け入れるように構成される実施例であるが、本発明は、開口が、どのような形状、サイズ、又は種類の採取導管でも受け入れるように適合及び構成される、そうした実施例を更に想定しており、採取リザーバーと流体連通している管状の構成要素を受け入れるように適合及び構成されるそうした実施例を更に含む。
【0047】
図10は、本発明の1つの実施例による、機器120の分解図を示す。機器120は、薬剤の静脈内デリバリー・カテーテルの一部として使用することができる単一の装置を形成しているが、更に、それを通して患者の血液を採取することができるインターフェイスも形成している。更に別の実施例において、機器は、患者の静脈を穿刺するのに、且つ標準採取管(図示せず)などの別個の採取導管の中に患者の血液が流れることを可能にするのに有用である針を含む。
【0048】
図10は、静脈内カテーテル130、針組立体140、採取弁150、及びラッチ・ディスク160を有する機器120を示す。カテーテル130、針140、弁150、及びディスク160は、キャップ122、ホルダ上部124、及びホルダ本体126の中に収納される。
【0049】
機器120は、
図11Aの上立面図及び
図11Bの側立面断面図(
図11Aの中心線に沿った)で見ることができる。1つの実施例の中のホルダ上部124及びホルダ本体126は、例えば、スナップ・フィット式、接着剤での接着、超音波溶接等による、任意の適切な処理で結合される成形プラスチック部品である。カテーテル組立体130、針組立体140、及び採取弁組立体150は全て、後述するように、ホルダ上部124によって支持されれば好ましい。
【0050】
図11A及び
図11Bは、保護キャップ122が取り外された機器120の図を示す。キャップ122は、保管及び取扱いの間、無菌の、露出した針142及びカテーテル132の安全な取扱いを可能にすることを理解されたい。キャップ122の開放近位端部は、安全な取扱い及び保管を可能にするだけでなく、更に医療専門家による容易で素早い取外しも可能にするように、ホルダ上部124の最遠位端部の上に嵌まる。好ましくは、キャップ122は、ルーメン132及びルアー本体134、並びにカニューレ142の先端を被覆する。
【0051】
ホルダ上部124の最遠位端部上に置かれるのが、静脈内カテーテル組立体130である。組立体130は、遠位方向に延びる可撓ルーメン132を含んでいる中空ルアー本体134を含む。ルーメン132は、アイレット136を通ってルアー本体134の内部表面に取り付けられれば好ましい。ルアー本体134は、本体134の長さの概ね中間に位置する、レセプタクル139内の内部弁138を更に支持する(ルアー本体134は、
図15にも示される)。本体134の近位端部は、ホルダ上部124の一部である1対の前方に延在するフィンガー128(
図14A及び
図14Bにも示される)の上で摩擦嵌合を確立する内径を含む。いくつかの実施例では、ルアー本体134は、カテーテル組立体130を取り扱う時に医師の助けとなる1つ又は複数の外部表面上の複数の隆起部を更に含む。ルアー本体134をフィンガー128の上に配置することで、これらのフィンガーの先端が、(
図17に示されるように)本体144の対応する平坦部145内で確実に押圧されるようになる。ルアー本体134の内部表面は、フィンガー128の上に嵌まっており、針組立体140を適所に確実に保持して、(後で論じられるように)ばね146によって針組立体140上に及ぼされる力に抵抗することができるように、フィンガーを平坦部145の中に圧縮する。ルアー本体134は、別の医療装置へつなげるように適合及び構成される1つ又は複数の係止特徴135を含む。
【0052】
図16は、本発明の1つの実施例による、主本体の一部のさまざまな図を示す。この実施例では、主本体は、さまざまな異なる特徴を備えたさまざまな機能を提供するホルダ上部124を含む。これらの機能及び特徴を説明してゆくが、本発明は、これらの機能及び特徴の1つ又は複数が含まれていない実施例も想定していることを理解されたい。
【0053】
ホルダ上部124は、本明細書において論じられる針組立体140の捕捉を可能にする1対の遠位方向に延長しているフィンガー128を有する遠位端部を含む。ホルダ上部124の近位端部は、その中にホルダ本体126の遠位端部を受けるように適合及び構成される開口を画定している。更に、ホルダ上部124の開放近位端部は、概ね対向する両側に配置される1対の遠位ガイド/停止溝127.1を含む。これらの溝127.1は、後述するように滑りディスク部材160の対応する耳部164と協働する。ホルダ上部124の開放端部は、後で論じるように、形状において、滑りディスク部材160の対応する案内特徴162と概ね相補的である案内特徴127.2を更に含む。
【0054】
ホルダ上部124は、医療専門家に取手を提供するように適合及び構成される外形を含む。
図16Bで最も分りやすいように、ホルダ上部124は、遠位方向に狭くなっている幅を有し、遠位方向に低くなっている高さを更に有する。近位端部から遠位端部に向けて小さくなっているこの湾曲形状のおかげで、機器120を医療専門家の手及び指の中で確実に保持することができる。
【0055】
ホルダ上部124は、内部で採取弁組立体150を受け、この組立体150は、
図11B、
図12B、
図13B、及び
図14Bの側面図に示される。ホルダ上部124は、その中で本体154の対応する形状をした案内される部材155(
図18A及び
図18Bで見られる)を受けるガイド124.1を含む。この案内チャンバー124.1は、針組立体140及び脚161の概ね上方に延在している。
【0056】
機器120において、ホルダ上部124は、互いに概ね平行且つ垂直に配置される(
図11Bで最善であるように)、カニューレ軸147及び157をそれぞれ有する針組立体140及び採取弁組立体150を内部に配置することを可能にする。しかしながら、本発明の他の実施例は、そのように限定されない。例えば、更に他の実施例は、使用中、採取空洞121.2が、ユーザの顔に向かって上向きに傾くように、第1の針のカニューレ軸に対して傾いているカニューレ軸を有する採取弁組立体を含む。このような実施例は、必ずしも採取空洞の中へというわけではないが、主本体121.2の内部の中へ全体として引っ込む、針組立体140を更に想定している。また更に、
図11A及び
図11Bは、平行で変位しているカニューレ軸147及び157を示しているが、更に他の実施例は、一致している軸を想定している。このような実施例では、カテーテル組立体130が取り除かれた後、又は何らかの他の引き込みを起こす特徴が作動した後、第1及び第2のカニューレ142及び152は、針組立体140及びカニューレ152の両方が第1のすぐに使える位置から第2の使用済みの位置まで引っ込むように、一体的であり得ると想定されている。
【0057】
図16C及び
図16Eを参照すると、ホルダ上部124は、その中でアダプタ本体154の対応する案内耳部、又は係止タブ151(
図18A及び
図18Bで最も分りやすいように)を受けるように適合及び構成されるスロット124.2を含むことが分る。スロット124.2とタブ151が協働すると、ホルダ本体154をホルダ上部124に対して整列させる(したがって、針組立体140と整列させる)ことができる。
図18Bを参照すると、いくつかの実施例のタブ151が、一方向性の、スナップ・フィットを提供していることが分る。タブ151は、組立ての間、ガイド124.1の一時的な拡張を支援するために、角度の付いた、拡張している前縁を有し、更に、偶発的な分解及び取外しに対してホルダ本体154が耐えるようにさせる角張った後縁も含み、一時的に拡張されたホルダ上部124.1が、所定の位置に跳ね返るように、タブ151全体がスロット124.2の中に収納された後、耳部151の最外直径部は、本体124の部分と干渉する。
【0058】
図11Bは、針組立体140の断面図を示す。針組立体140は、往復アダプタ144の内表面に固定される、ベベル状の鋭い先端の針142を含んでいれば好ましい。カニューレ142は、カテーテル130の可撓ルーメン132の中で延びるように適合及び構成される。カニューレ142の先端は、可撓ルーメン132の端部を越えて延びる。針142及びルーメン132を患者の静脈の中へ挿入する間、針142は、ルーメン132の円筒形状を維持する硬化機能を提供して、針142及びカテーテル130を患者の静脈の中へ挿入する間、ルーメン132の座屈を防止する。
【0059】
図17は、針組立体140のアダプタ本体144の付加的な図を示す。本体144は、カニューレ142が取り付けられ、カニューレ142の中心線147を確立する前方円筒形空洞を含む。本体144は、ばね146の端部の位置合わせをして、案内するのを支援する(
図11Bで分るように)複数の隆起部146.1を更に含む。本体144は、ばね146の端部148.2を受け、ばね146が接触して負荷を及ぼす肩部146.2を更に含む。
【0060】
本体144の近位端部は、その中で管148の端部を受けるように適合及び構成される。
図17Cは、管148の端部を受ける内部円筒形空洞148.2を示す。管148が本体144から出る時、管は、管保持特徴148.4を通って直角に曲がる。特徴148.4は、管の外径を受ける概ね半円筒形状を含むことが分る。しかしながら、この円筒形状は、V字形状をした1対の上壁及び下壁で本体144の近位端部に開口している。
図17Cで最も分りやすいように、これらの角張った形の壁は、組立ての間、管148がこれらの壁を越して締め付けられるのを可能にするのに十分大きいけれども、組み立てて挿入された直角管が半円筒形の開口から逃げるのを防止するのに十分小さい最小距離まで狭まっている。本体144の側に管保持特徴148.4を配置することで、本体144の中にしっかりと保持された管148の最も急な曲がり半径を設定することによって、針組立体140での引き込み時に、管148によるインピーダンスを減らすことができる。したがって、管が引っ込む際に(
図13A及び
図14Aを参照)、ばね力は、管148に急な曲がりを作る任意の要件ではほとんど消費されない。
【0061】
図11Bで最も分りやすいように、針組立体140は、アダプタ144の肩部146.2とホルダ上部124の凹部146.3(
図16Eで最もで分りやすいように)との間に位置するばね146によって作動される。
図4は、カテーテル組立体130の中に完全に挿入された針組立体140を示し、結果的にばね146を最大圧縮している。好ましくは、ばね146は、コイルばねであるが、アダプタ144及びホルダ上部124の前肩部を個別に付勢するのに、さまざまな装置及び方法を用いることができることを理解されたい。更に
図4では、カニューレ142が、弁138の最遠位端部を通って延びており、したがって、針142の先端部開口からアダプタ本体144の最近位開放端部まで流体連通を提供していることが分る。管148は、後で論じられるように、アダプタ本体144からアダプタ本体154まで流体連通の経路を延ばしている。
【0062】
本発明のいくつかの実施例は、機器120と共に複数の機能を提供することができる滑り部材160を更に含む。1つの例として、
図11A及び
図11Bで最も分りやすいように、滑り部材160は、第2の針152がそれを通って延びる開口166を含むカバー163を含む。更に、
図11Aは、遠位方向に滑り部材160の底側に延在しているのは、針組立体140の遠位端部の概ね下側に嵌まって、これを案内する脚161であることを示している。また更に、滑り部材160は、主本体と協働して、
図11A及び
図11Bに示されるように、滑り部材160が第1の位置111から遠位方向に前方に移動するのを防止する、1対の外側へ伸張する耳部164を含む。滑り部材160は、(
図13B及び
図14Bにそれぞれ示すように)部分引き込み状態と完全引き込み状態の両方において、針組立体140の配置を可能にするポケット127.4を更に画定している。また更に、滑りディスク160の耳部164は、主本体121.1と協働して、(
図14A及び
図14Bに示すように)最終的な使用済み構成において、カバー163が遠位方向に移動するのを防止する。
【0063】
図11B及び
図19Dを参照すると、アダプタ144用ガイドとして動作しているディスク脚161を見ることができる(脚161は、アダプタ144と係合していなければ好ましい)。ディスク160とホルダ上部124との間の第1のラッチ機構は、第1の、すぐに使える位置111において針組立体140及びディスク160の相対的位置関係を確立する。第2のラッチ機構は、最終的な、使用済みの第2の位置112において、ディスク160とホルダ本体126の相対位置を確立する。ディスク160は、軽微な締り嵌め状態でホルダ上部とホルダ本体との間のリラックスした位置に着座している。後で記載される方法で、ディスク160の脚161は、ホルダ本体124の中で半径方向心合わせを維持し、機器120の第1の動作モードの間、ばね146がほぼ最大限に圧縮された状態で、最前方の位置111において針組立体40へのガイドとして働く。
【0064】
滑り部材160は、
図19にも示される。滑り部材160は、概ね中心にある開口166をその中に含んでいるディスク形状近位端部163を含む。1対の可撓的にヒンジ結合された部材、即ち耳部164は、部材160の対向する両側で概ね外側に伸張している。脚161は、カバー163の内面から遠位方向に延長しており、
図19E及び
図19Fに示されるように、カバーまで概ね湾曲した形状を有する。滑り部材160は、ポケット127.4をその中に画定している半円筒形壁127を更に含む。
【0065】
可撓耳部164はそれぞれ、相補的な形状の遠位ガイド/停止溝及び近位ガイド/停止溝、127.1及び127.3と協働する。これらのガイド/停止溝は、耳部の遠位端部を受けるように適合及び構成される軸方向の短い長さを含み、摺動接触の間、耳部を誘導することができる。ガイド/停止溝は、対応する耳部と協働して、第1の最遠位位置(機器120がすぐに使える時)、及び第2の最遠位位置(装置が使用された後、採取容器が引き戻されている)を越えて遠位移動するのを防止するように適合及び構成される最遠位端壁を更に含む。
【0066】
遠位ガイド/停止127.1は、
図16A、
図16B、及び
図16Cで見ることができる。近位ガイド/停止127.3は、
図20B、
図20C、及び
図20Dでホルダ本体126の中に形成されていることが分る。滑り部材160の耳部164は、(
図12Aで分るように)近位溝127.1と協働して、第1の位置における部材160の最遠位動程を制限している。しかしながら、耳部164は、第1の位置から第2の位置に向かう部材160の滑り運動に干渉しないように適合及び構成される。完全に延びた最終位置(
図14Aに示されるように)において、耳部164は、滑り部材160が完全に第2の位置112になった後、溝127.3と協働して、部材160の遠位方向の動きを止める。
【0067】
滑り部材160は、案内特徴127.2と相補的な形状を有する案内特徴162を更に含み、案内特徴127.2は、
図20B及び
図16Aに示される。相補的な形状の特徴162及び127.2は、協働して、機器120の主本体121.1の中で滑り部材160を案内する(
図14Bでも見られるように)。いくつかの実施例の案内特徴162は、アダプタ本体144の底の下に嵌まっていて、アダプタ本体144の底に概ね近接している脚161として(
図11B及び
図12Bに示されるように)第2の機能を果たしている。更に、この脚の湾曲形状は、針組立体144が、第1の位置111から第2の(及び中間の)位置112’に引っ込む際に、アダプタ本体144をポケット127.4の中に案内する(
図13Bに示されるように)のを支援する。いくつかの実施例において、脚161の針体案内機能及び案内特徴162の滑り部材案内機能(主本体121.1に対して)は、
図19B中に示す舌状構造と同時に達成され得ることを理解されたい。しかしながら、更に他の実施例は、これらの2つの案内機能が滑り部材上で別々に実行される滑り部材160の構成を想定しており、また更に、これらの機能が、滑り部材上ではなく、機器120の他の構造上で達成される実施例を想定している。
【0068】
図11及び
図12は、機器120の一部の図を示す。ラッチ・ディスク160は、ホルダ本体126の概ね円筒形の開口129の中に位置していることが分る。ディスク160は、前方に延在する脚を備えた単一の、成形部品であれば好ましい。ディスク160のさまざまな特徴は、ディスク160と引き込み可能な針組立体140との間に第1のラッチング、及びディスク160と、ホルダ上部124又はホルダ本体126のどちらかとの間に第2のラッチングを提供するように適合及び構成される。
【0069】
採取弁組立体150は、ホルダ上部124の内部支持リブに取り付けられる。ディスク160は、アダプタ154の肩部の外径周囲に遊嵌する小さい中心開口を含む。したがって、ディスク組立体160は、アダプタ本体154に対して自在に動くことができ、本体154は、ホルダ上部124によって固定状態に保たれる。可撓管148は、アダプタ144及びカニューレ142からアダプタ本体154の一方の端部まで流体連通を提供する。
【0070】
手短に
図11Bを参照すると、アダプタ154は、ホルダ本体126のチャンバー121の概ね中心当りに中心線157を確立していることが分る。アダプタ本体144及びカニューレ142は、中心線157と概ね平行であり、中心線157からオフセットしている第2の中心線147を確立している。しかしながら、本発明の更に他の実施例では、針組立体140及び採取弁組立体150の中心線が、非平行配置(
図2を参照すると、この配置で、ホルダ本体126の中心線157及び開口129が、上向きに患者から離れる方向に角度を成している)などの相対的な配置であると想定されており、更に、中心線147及び157がオフセットしていない(2つの軸が概ね一列に揃う場合など)実施例も想定されていることを理解されたい。
【0071】
アダプタ154が、ホルダ本体126の近位開口部129に向かって後方に延びるカニューレ152を支持していることが分る。アダプタ本体154の近位端部の円錐形の返しは、カニューレ152を概ね取り囲んでアダプタ本体154に対して密封する可撓シース156を更に支持している。好ましくは、シース156は、シリコーン・ゴムなどの可撓性材料から製作されており、したがって、カニューレ152の周囲で容易に圧縮して潰すことができる。カニューレ152の最近位端部は、後述するように、採取導管を穿刺するためのベベル状の鋭い先端を含んでいれば好ましい。
【0072】
アダプタ本体154は、カニューレ142、アダプタ本体144、管148、及びアダプタ本体154の内部容積にパージング機能を提供する多孔質フィルタ158を支持している。ディスク160の近位端部は、ホルダ本体126の前方レッジに接触した状態に保たれているように
図6に示される突起162を含む。
【0073】
図18は、本発明の1つの実施例による、アダプタ本体154のさまざまな図を示す。本体154は、可撓シース156の開放端部の中に挿入されて、その周囲を密封する結合特徴156.1を有する近位端部を含む。結合部156.1に隣接しているのは、滑りディスク部材160の開口166の中に密着して嵌まる円筒形カラーである。この心出しカラーに隣接しているのは、フィルタ158をその中で受けるレセプタクル159である。
図18Dを参照すると、レセプタクル159は、底に、中心線157に沿って延在する流路までの流体連通を提供する開口を含むことが分り、この流路は、針142の先端から始まり、針152の先端まで延びており、更に、採取リザーバーが適所にある時、採取リザーバーの中に入る。フィルタ158に至るこの第2の流路経由で、主流路内のどのようなエア・トラップでも、フィルタを介して放出することができる。フィルタ空洞が血液で充填されると、血液は、フィルタ媒体と協働して、レセプタクル159から外へ向かう如何なる流れも遮断する。
図18Dは、レセプタクル159より上流の流路が、可撓管148の端部を受ける管ポート148.3に通じていることを更に示している。可撓管の他端は、
図17で見ることができる管ポート148.2の中で受けられる。
【0074】
図18及び
図11Bを参照すると、管148は、ポート148.3から延びて、本体154の最遠位鼻部を包み込んでおり、1つ又は複数の案内管用案内特徴148.1によって支持されていることが分る。
図11Bは、案内特徴148.1とフラッシュ窓125との間に延在している管を示す。好ましくは、フラッシュ窓125に近接する管の一部は、透明である。次いで、管は、後方に(即ち、
図11Bでは右方に)、本体154の周囲に、及び滑りディスク部材160の肩翼部165を越して延び(
図19B及び19D参照)、最終的には、遠位方向に管ガイド148.4に向かって、第1の針体144の管ポート148.2の中へ延びる。第1の位置では、管148の経路が前方、後方、再び前方となっているので、管の下側部分は、第2の位置112において後方に(即ち、
図14Bでは右方に)自在に延びることができ、したがって、針組立体140の引っ込む動きを妨げない。
図14Aで最も分りやすいように、第2の位置における管148は、管148の端部がアダプタ144の管保持特徴148.4の中で受けられながら、概ね、中心線147の一方の側に向かって延びていることが分る。
【0075】
機器120は、いくつかの異なるモードで動作する。
図10は、保管動作モードの分解図であり、このモードでは、カテーテル組立体130は、ばね146が最大圧縮された状態で、ホルダ上部124の最遠位端部に位置している。更に、この保管モードでは、シース156は、穿刺されてなく、組立体120の内部流路の無菌性を維持している。
【0076】
図11A及び
図11Bは、滑り部材160及び針組立体140が第1の位置111にある状態で、第1の動作モードにある機器120を表す。キャップ122は取り外されており、カニューレ142の鋭い先端と可撓ルーメン132の外面を露出させている。医師は、ルアー本体134の外側を掴むためにアクセスすることができ、並びに、ホルダ上部124及びホルダ本体126の外側を掴むことができる。医師は、カニューレ140の鋭い先端を患者の静脈に対して配置し、患者の静脈の中にカニューレ142及び可撓ルーメン132を挿入する。
【0077】
第1の動作モードにおいて、医師は、標準採取導管110(図示せず)を開口129からホルダ本体126の開近位チャンバー121の中へ移動させることができる。本体126の近位端部は、概ね円筒形のチャンバー121を含む。ホルダ本体126の近位端部の内部寸法は、採取導管の外径より僅かに大きい。したがって、採取導管は、開口129に入って、採取導管の表面が、シース156の近位端部と接触することができる。
【0078】
医師が、採取導管を押してシース156及びカニューレ152の鋭い先端に当てることができるように、採取導管110の端部は、十分に軟らかければ好ましい。採取導管をアダプタ154に向かって押し続けることによって、カニューレ152の鋭い先端は、採取導管110の端部を貫通して、採取導管の内部に入る。しかしながら、可撓シース156は、採取導管には入らず、代わりに、カニューレ152沿いにアダプタ本体154に向かって座屈して圧縮される。
【0079】
カニューレ152の先端が採取導管110の空の容積の中に延びると、流体連通は、採取導管の内部からカニューレ152及びアダプタ本体154を通り、管148を通って、針組立体140の内部流路の中まで確立される。針組立体140が患者の静脈の中で血液に曝されるので、血液は、針組立体140及び管148を通り、採取弁組立体150を通って、採取導管110の中へ流れ始めることができる。
【0080】
如何なる液圧ロックアップも防ぐため、採取導管110の内部は、静脈内の血液の圧力より低い圧力に確立することができる、又は、適切な流体誘導装置を使用することができる。更に、針組立体140、管148、及び弁組立体150の中のどのようなエア・トラップでも、多孔質フィルタ158を介して逃がすことができる。しかしながら、フィルタ158は、フィルタが血液と接触しない限り、フィルタの多孔性が維持される種類のもの(Porex(登録商標)材料などの)であれば好ましい。血液と接触すると、フィルタ媒体は、多孔性を失い、その結果、フィルタを通してはエア・トラップ又は血液のどちらもこれ以上漏れ得なくなる。血液が、管148を通って流れる際、医師は、ホルダ上部124内の透明窓125を通して血液を見ることができる。充分な血液が採取されるまで、医師は、採取導管10をホルダ本体126の中に保持して、患者の静脈との流体連通を維持する。複数の採取バイアルが、使用される場合もある。
【0081】
医療専門家が充分な血液を採取した後、圧縮は、取り除かれて、採取導管10が、引き戻される。ルアー組立体130がホルダ上部124から分離されるまで、アダプタ144組立体は、遠位位置にばね荷重下でなおも留まる。ルアー本体134、ホルダ上部脚128と、平坦部145を受けているアダプタ144との間の関係が、動きを防止する。
【0082】
ユーザが、カテーテル・ルアー組立体を遠位方向に脚128を越えて前進させると、脚128が外向きに撓曲するのを妨げるものはなくなる。脚がこうして外向きに撓曲することで、アダプタ144を解放し、したがって、アダプタは、ホルダ本体126の近位端部の方へ引っ込みながら近位方向に移動することができる。針組立体140は、
図12A及び
図12Bに見られるように、ディスク160の端部上の受入れポケットに向かって後方に移動することができる。ルアー組立体130は、本体124の耳部128上での摩擦嵌合から取り外され、したがって、本体144の平坦部145とフィンガー128の先端との間に印加される垂直力を取り除く。
図12A及び
図12Bに示すように、フィンガーの溝への圧縮が取り除かれたことで、針組立体140は、第1の位置111から第2の位置112まで移動し始める。
図12Bに示すように、第1の針アダプタ本体144は、自在に移動して、脚161の湾曲に沿って案内される。したがって、ディスク160及び針組立体140は両方共、本体ホルダの近位端部の方へ移動する。
【0083】
この動きの始まりを、
図13A及び
図13Bで最初に見ることができる。拡張ばね146の影響を受けて、針体144は、滑り部材160のポケット127.4の中に、そして中間の第2の位置112’に押しやられる。アダプタ本体144の最近位端部がポケット127.4の内部表面に当接する際、ばね力が、更に滑り部材160上に及ぼされて、滑り部材を右方に移動させる。
図13Bに示すように組立体にとって定常状態位置ではない中間の第2の位置112’にあるアダプタ本体144及び滑り部材160が、示される。この位置112’では、滑り部材160と主本体121.1を個別に圧接し続けるのに依然として充分な力が、ばね146によって及ぼされている。
図13Bでは、針組立体140が、ディスク160の受入れポケット127.4の中に完全に着座していることが分る。針組立体140のカニューレ142は、主本体121.1の内部に向かって内向きに引っ込む。医師は、結果的に、ルーメン132が患者の静脈との流体連通を維持したままで、患者の静脈の中へカテーテル組立体130を前進させる。しかしながら、針組立体140が、引っ込む際、針組立体の端部は引っ込んで、逆止弁として働く可撓弁138を通り過ぎ、このことにより閉状態になり、患者の血液の、カテーテル130からの如何なる流出も防止する。
【0084】
図14A及び
図14Bは、ホルダ本体126の中で針組立体140が最終の静止した第2の位置112まで引っ込んだままの状態を示す。ディスクと針の組立体が引っ込む際に、管148は、延び始める。
図13A及び
図13Bは、針組立体140がディスク160に対して中間まで引っ込んでいることを示す。
図14A及び
図14Bは、滑りディスク160のホルダ126に対する引っ込みが完了していて、完全に引っ込んでいることを示す。ディスク160の後部面は、ばね146によって付勢されて、ホルダ本体126のレッジ、即ち肩部周囲開口129に当たって着座し、これ以上の移動を防ぐ所定の位置に係止する。アダプタ144の端部からアダプタ154の端部まで最大延長位置にある管148が、示される。カニューレ142の鋭い先端は、ホルダ上部124の中に完全に収納されている。
【0085】
いくつかの実施例では、アダプタ144とディスク160との間の関係は、概略的には、ディスク160をその最近位位置まで案内するためのものである。さまざまな実施例は、採取管110の挿入時のアクティブ化を予め実施する特徴を含まない。ディスク60は、逆ドラフトを有する単純な締り嵌めによってホルダ上部124の中に配置される状態を静的に保つ。カテーテル・ルアー組立体130が、ホルダ124から分離されるまで、アクティブ化(針組立体140及びディスク160の引き込み)が起こらないので、複数の採取管を、アクティブ化させずに使用することができる。
【0086】
図21は、本発明の別の実施例による、代替的な滑りディスク部材260のさまざまな図を示す。滑り部材260は、先に記載した滑り部材160と実質的に同じである。しかしながら、部材260は、概ね脚261の長さ沿いに延在する円筒形レセプタクル227を含む。この円筒形状レセプタクルは、一方が開いており(
図21B及び
図21Eで最も良く分るように)、その中に、管148の端部を通すことができる。好ましくは、レセプタクル227の軸方向長さは、針組立体140の本体144の長さより長い。更に、レセプタクル227は、第1の位置において、レセプタクル227の遠位端部壁が、本体144の近位端部を越して延長するように、遠位方向に十分に延長していれば好ましい。この実質的に十分な長さのレセプタクルは、第1の位置から第2の位置へ移行する中で組立体140を適切に案内すること、及びばねが第1の位置から第2の位置へと拡張する際に、ばね148に起こり得る何らかの座屈を最小限に抑えることの更なる保証を提供する。
【実施例】
【0087】
本発明の異なる実施例のさまざまな態様を、以下の段落X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、及びX8に示す。
【0088】
「実施例X1」
本発明の1つの態様は、血液を容器の中に採取し、静脈内管につながる機器に関係し、機器は、容易に分離することができる容器の端部をその中で受けるように適合及び構成される採取空洞と、第1の鋭い先端を有する第1の中空針であって、第1の先端を血管の中に挿入するように適合及び構成される、第1の中空針と、採取空洞の中に延びる第2の鋭い先端を有する第2の中空針と、本体及び中空ルーメンを有し、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテル組立体であって、第1の鋭い先端が、ルーメンの遠位端部から延び、カテーテル本体が、静脈内管に取り付けるように適合及び構成される近位端部を有し、前述のカテーテル本体が、逆止弁を含む、カテーテル組立体とを備えており、前述の第1の針及び前述の主本体が、前述のカテーテル組立体から容易に分離することができ、前述の逆止弁が、前述の第1の針がルーメンから離される時、ルーメンを通る血液の流れを防止する。
【0089】
「実施例X2」
本発明の別の態様は、血液を容器の中に採取し、静脈内管につながる機器に関係し、機器は、容易に分離することができる容器を備えるように適合及び構成される内部を画定している主本体と、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第1の鋭い先端が前述の主本体の外部にある第1の延伸位置から、第1の鋭い先端が内部にある第2の引き込み位置まで移動可能である、第1の引き込み可能な中空針と、第2の鋭い先端を有する第2の中空針であって、前述の第2の先端が、前述の主本体の外側に延びていない、第2の中空針と、本体及び中空ルーメンを有し、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテル組立体であって、カテーテル本体が、静脈内管に取り付けるように適合及び構成される近位端部を有する、カテーテル組立体とを備え、前述の第1の針及び前述の主本体が、前述のカテーテル組立体と容易に分離することができ、前述の第1の針が、前述の第1の針が前述のカテーテル組立体から分離したことに応答して自動的に第2の位置に引っ込む。
【0090】
「実施例X3」
本発明の更に別の態様は、生物学的構成単位の循環系から血液の試料を容器の中に取得するための方法に関係し、方法は、採取空洞を含む内部を画定しており、相互に流体連通する第1の中空針及び第2の中空針と、第1の針を取り囲んでいるカテーテルとを含む手持ち型装置を提供することと、第1の針及び取り囲んでいるカテーテルを循環系に挿入することと、第2の針を容器の中に挿入することと、第1の針から容器まで流体連通を確立することと、第1の針とカテーテルを分離することと、前述の分離の後、自動的に第1の針を内部に引き込むこととを含む。
【0091】
「実施例X4」
本発明の更に別の態様は、血液を容器の中に採取するための機器に関係し、機器は、その中で分離可能な容器の端部を受けるように適合及び構成される採取空洞を含む主本体と、前述の主本体の中で摺動可能であり、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第1の先端を血管の中に挿入するための第1の延伸位置と、第1の先端が前述の主本体によって保護される第2の引き込み位置とを有する、第1の引き込み可能な中空針と、前述の第1の針を第2の位置に押しやるように構成されるばねと、前述の主本体に取り付けられ、採取空洞の中に延びている第2の鋭い先端を有する第2の中空針と、中空ルーメンを有し、前述の第1の針が第1の位置にある時、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテルとを備える。
【0092】
「実施例X5」
本発明の更に別の態様は、血液を容器の中に採取するための機器に関係し、機器は、その中で分離可能な容器の端部を受けるように適合及び構成される採取空洞を含む主本体と、採取空洞の中で経路に沿って第1の位置から第2の位置まで摺動するように案内され、開口を画定しているカバーを含む滑り部材と、前述の主本体に連結され、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第2の位置では、第1の先端が前述の主本体の中で保護されている、第1の引き込み可能な中空針と、前述の主本体に取り付けられ、第1の位置の開口から採取空洞の中まで延びている第2の鋭い先端を有する第2の中空針と、中空ルーメンを有し、前述の第1の針が、第1の位置にある時、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテルとを備えており、前述の第1の針が、第2の位置では前述のルーメンから離れており、前述のカバーが、第2の位置にある前述の第2の針との偶発的な接触からユーザを保護する。
【0093】
「実施例X6」
本発明の更に別の態様は、血液を容器の中に採取するための機器に関係し、機器は、その中で分離可能な容器の端部を受けるように適合及び構成される採取空洞を含む主本体と、前述の主本体の中で摺動可能であり、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第1の先端を血管の中に挿入するための第1の延伸位置と、第1の先端が前述の主本体の中で保護される第2の引き込み位置とを有する、第1の引き込み可能な中空針と、前述の主本体に固定して取り付けられ、採取空洞に向かって延びている第2の鋭い先端を有する第2の中空針と、中空ルーメンを有し、前述の第1の針が、第1の位置にある時、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテルとを備え、前述の第1の針が、第1の位置では前述の第2の針より遠位にあり、前述の第1の針が、第2の位置では前述のルーメンから離れており、前述の第1の針に取り付けられた第1の針体を更に備え、第2の位置では、前述の第1の針体が、採取空洞の中で受けられる。
【0094】
「実施例X7」
本発明の更に別の態様は、血液を容器の中に採取するための機器に関係し、機器は、その中で分離可能な容器の端部を受けるように適合及び構成される採取空洞を含む主本体と、前述の主本体の中で摺動可能であり、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第1の先端を血管の中に挿入するための第1の延伸位置と、第1の先端が前述の主本体の中で保護される第2の引き込み位置とを有し、第1の軸に沿う方向に向いている、第1の引き込み可能な中空針と、前述の第1の針から分離し、前述の主本体に取り付けられ、採取空洞の中に延びている第2の鋭い先端を有する第2の中空針であって、第1の軸と一致していない第2の軸に沿う方向に向いている、第2の中空針と、中空ルーメンを有し、前述の第1の針が、第1の位置にある時、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテルとを備え、前述の第1の針が、第2の位置では前述のルーメンから離れている。
【0095】
「実施例X8」
本発明の更に別の態様は、血液を容器の中に採取するための機器に関係し、機器は、その中で分離可能な容器の端部を受けるように適合及び構成される採取空洞を含む主本体と、前述の主本体の中で摺動可能であり、第1の鋭い先端を有する第1の引き込み可能な中空針であって、第1の先端を血管の中に挿入するための第1の延伸位置と、第1の先端が前述の主本体の中で保護される第2の引き込み位置とを有する、第1の引き込み可能な中空針と、前述の第1の針から分離し、採取空洞の中に延びている第2の鋭い先端を有する第2の中空針であって、可撓管が、第1の位置では前述の第1の針から前述の第2の針まで流体連通を提供している、第2の中空針と、中空ルーメンを有し、前述の第1の針が、第1の位置にある時、ルーメンの中で前述の第1の針を受けるカテーテルとを備え、前述の第1の針が、第2の位置では前述のルーメンから離れている。
【0096】
更に他の実施例は、以下の他の態様の1つ又は複数と組み合わされる先の記載X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、又はX8の何れかに関連する。前述の段落Xの何れかは、他の段落Xの個別の特徴と組み合わせることができる個別の特徴のリストを含むことを更に理解されたい。
【0097】
前述の第2の針までの血液の流れを視覚化することができる透明な部材を更に備える。
【0098】
前述の第2の針に連結され、前述の第1の針から前述の第2の針まで流体連通を提供する第2の本体を更に備え、前述の第2の本体が、前述の第1の針から前述の第2の針までの流体流路中に含まれる気体を逃がすことができる気体パージング弁を含む。
【0099】
前述のカテーテル本体が、摩擦嵌合によって前述の主本体に連結される。
【0100】
前述の第1の針及び前述の第2の針が、一体的である。
【0101】
前述の第1の針及び前述の第2の針が、一体的ではない。
【0102】
自動的に前述の第1の針を引き込むための手段を更に備える。
【0103】
前述の引き込み手段が、ばねを含む。
【0104】
第1の針の自動引き込みを防止するための手段を更に備える。
【0105】
前述の防止手段が、それぞれが対応する溝の中で受けられる複数のフィンガーを含み、前述の主本体が、前述のフィンガー又は前述の溝の一方を含み、第1の針体が、前述のフィンガー又は前述の溝の他方を含む。
【0106】
前述の防止手段が、前述のカテーテル本体と前述の主本体との間の摩擦嵌合を含む。
【0107】
前述の分離後、及び前述の引き込みの間、カテーテルが、循環系の中に挿入されたままである。
【0108】
前述の配置によって、前述の引き込みを阻止することを更に含む。
【0109】
前述の提供が、採取空洞のカバーを含み、ユーザによる第2の中空針へのアクセスを防止するために自動的にカバーを係止することを更に含む。
【0110】
前述の係止が、前述のように容器を採取空洞から分離することで、そして取り外すことで自動的に起こる。
【0111】
前述の採取後、容器を空洞から取り外すことを更に含む。
【0112】
前述の確立後、及び前述の分離前、血液を容器の中に採取することを更に含む。
【0113】
前述の確立が、第2の針で容器を穿刺することによって行われる。
【0114】
装置が、ポケットを含み、前述の引き込みが、ポケットの中に行われる。
【0115】
前述の引き込みが、採取空洞の中に行われる。
【0116】
前述の第1の針が、隆起部を有する針体によって支持され、前述の主本体が、凹所を含み、前述のばねが、隆起部を押しやって凹所から離す。
【0117】
採取空洞用カバーを更に備え、前述のばねが、前述のカバーを、前述の第2の中空針へのアクセスを防止する位置に押しやるように構成される。
【0118】
前述のばねが、コイルばねである。
【0119】
前述の第2の針が、軸を有し、採取空洞が、軸に沿って第1の長さを有し、前述の第2の針が、軸に沿って第2の長さだけ空洞の中に延び、第2の長さが、第1の長さより短い。
【0120】
第2の鋭い先端を取り囲む可撓シースを更に備える。
【0121】
前述の滑り部材が、可撓性を有し外側に伸張している耳部を含み、前述の主本体が、その中で耳部を受けるように適合及び構成される溝を含み、前述の第1の針が、第1の位置にある時、前述の耳部及び前述の溝が協働して、前述の主本体に対して前述の滑り部材が動くのを防止する。
【0122】
前述の滑り部材が、可撓性を有し外側に伸張している耳部を含み、前述の主本体が、その中で耳部を受けるように適合及び構成される溝を含み、前述の第1の針が、第2の位置にある時、前述の耳部及び前述の溝が協働して、前述の主本体に対して前述の滑り部材が動くのを防止する。
【0123】
前述の滑り部材が、内部ポケットを含み、前述の第1の針が、第1の針体の中で受けられ、前述の第1の針体が、前述の第1の位置では前述の主本体に連結されており、前述の第1の針体が、第2の位置ではポケットの中で受けられる。
【0124】
前述の滑り部材が、断面形状を有する第1の特徴を含み、前述の主本体が、第1の特徴の形状と相補的な形状を有する第2の特徴を含み、前述の第1の特徴及び前述の第2の特徴が協働して、前述の滑り部材が経路に沿って摺動するのを案内する。
【0125】
空洞が、内径を有し、カバーが、内径と実質的に同じであっても、内径より小さい外径を有する。
【0126】
採取空洞の中で摺動可能なカバーを更に備え、前述の主本体が、最遠位端部を有し、前述の第1の針が、第2の位置では最遠位端部とカバーとの間に位置する。
【0127】
採取空洞の中で摺動可能なカバーであって、前述のカバーの開口が、前述の第1の針を取り囲む第1の位置から、前述のカバーが採取空洞を閉じて、前述の第2の鋭い先端へのアクセスを防止する第2の位置まで摺動可能なカバーを更に備える。
【0128】
前述の主本体と前述の第1の針体を押して離すように適合及び構成されるばねを更に備える。
【0129】
前述の第1の針体が、前述のばねによる力を印加して、前述のカバーを第2の位置に押しやる。
【0130】
第1の軸と第2の軸が、平行である。
【0131】
第1の軸と第2の軸が、互いにずれている。
【0132】
第1の軸と第2の軸が、平行ではない。
【0133】
第2の軸が、第1の軸より上向きに延びる。
【0134】
前述の管が、第2の位置では前述の第1の針から前述の第2の針まで流体連通を提供するように適合及び構成される。
【0135】
前述の主本体が、窓を含み、窓を通して前述の可撓管を見ることができる。
【0136】
第1の位置では、前述の第1の針が、前述の第2の針より概ね遠位にあり、第2の位置では、前述の第1の針が、前述の第2の針に概ね隣接している。
【0137】
前述の第1の針が、第1の針体の中で受けられ、前述の滑り部材が、前述の中空針体を受けるためのレセプタクルを含み、前述のレセプタクルが、第1の位置では、前述の中空針体を少なくとも部分的に囲んでいる。
【0138】
図面及び前述の説明の中で、本発明を詳細に図示しながら説明してきたが、これらは、特性において例示的であって限定的ではないと考えられるべきである。特定の実施例を示しながら説明してきたに過ぎず、また本発明の趣旨の範囲に入る変更及び修正は全て保護されることが求められることを理解されたい。
【0139】
以下は、要素番号及びその要素を記述するのに使用される少なくとも1つの名詞の一覧である。本明細書に開示される実施例の何れも、これらの名詞に限定されることはなく、これらの要素番号は、当業者がこの開示全体を読んで検討することで理解されるであろう他の単語を更に含むことができることを理解されたい。