特許第6571867号(P6571867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6571867硬質表面洗浄剤における制御された泡沫破壊速度
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  • 特許6571867-硬質表面洗浄剤における制御された泡沫破壊速度 図000022
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6571867
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】硬質表面洗浄剤における制御された泡沫破壊速度
(51)【国際特許分類】
   C11D 1/75 20060101AFI20190826BHJP
   C11D 3/36 20060101ALI20190826BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20190826BHJP
   C11D 3/48 20060101ALI20190826BHJP
   C11D 3/26 20060101ALI20190826BHJP
   B08B 3/08 20060101ALI20190826BHJP
   C23G 1/14 20060101ALI20190826BHJP
   C23G 1/24 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   C11D1/75
   C11D3/36
   C11D3/43
   C11D3/48
   C11D3/26
   B08B3/08 Z
   C23G1/14
   C23G1/24
【請求項の数】17
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2018-520378(P2018-520378)
(86)(22)【出願日】2016年6月22日
(65)【公表番号】特表2018-524462(P2018-524462A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(86)【国際出願番号】US2016038599
(87)【国際公開番号】WO2017011158
(87)【国際公開日】20170119
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】62/192,267
(32)【優先日】2015年7月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】デール ラーソン
【審査官】 古妻 泰一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−121959(JP,A)
【文献】 特開2002−146395(JP,A)
【文献】 特開2014−237777(JP,A)
【文献】 米国特許第05948741(US,A)
【文献】 米国特許第05573710(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 1/75
B08B 3/08
C11D 3/26
C11D 3/36
C11D 3/43
C11D 3/48
C23G 1/14
C23G 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡性洗浄組成物であって、
a)一つ又は複数のアミンオキシド界面活性剤と、
b)ジエステル及びトリエステルホスファチドからなるココナッツオイル由来リン脂質を含む、一つ又は複数の溶媒と、
c)一つ又は複数の第四級アンモニウム化合物と、を含み、残りが水または他の機能性成分であり、前記組成物が7.0〜12.5のpHを有する、洗浄組成物。
【請求項2】
前記アミンオキシド界面活性剤が、ラウリルジメチルアミンオキシド、コカミンオキシド、及び/またはオクチルジメチルアミンオキシドのうちの一つ又は複数である、請求項に記載の洗浄組成物。
【請求項3】
前記溶媒が、コカミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェートを含む、請求項1又は2に記載の洗浄組成物。
【請求項4】
前記第四級アンモニウム化合物が抗菌活性を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記第四級アンモニウム化合物がジアルキルジメチルアンモニウムクロリドである、請求項1〜のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項6】
発泡性洗浄組成物であって、
)0.5重量%〜20重量%のアミンオキシド界面活性剤と
b)ジエステル及びトリエステルホスファチドからなるココナッツオイル由来リン脂質を含む、0.5重量%〜15重量%の溶媒と
)0.5重量%〜20重量%の第四級アンモニウム化合物と、を含み、残りが水または他の機能性成分であり、前記組成物が7.0〜12.5のpHを有する、洗浄組成物。
【請求項7】
前記アミンオキシド界面活性剤が、ラウリルジメチルアミンオキシド、コカミンオキシド、及び/またはオクチルジメチルアミンオキシドを含む群から選択される、請求項に記載の洗浄組成物。
【請求項8】
前記溶媒、コカミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェートのうちの一つ又は複数である、請求項6又は7のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項9】
前記第四級アンモニウム化合物が抗菌活性を有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記第四級アンモニウム化合物がジアルキルジメチルアンモニウムクロリドである、請求項6〜9のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項11】
硬質表面を洗浄し、汚れ及び/または屑を除去する方法であって、
.5重量%〜20重量%のアミンオキシド界面活性剤と、ジエステル及びトリエステルホスファチドからなるココナッツオイル由来リン脂質を含む、0.5重量%〜15重量%の溶媒、0.5重量%〜20重量%の第四級アンモニウム化合物と、を含む、発泡洗浄組成物を、前記表面に適用することと、
前記泡沫を消散させることと、
その後、前記組成物、前記汚れ及び/または屑が除去されるように、前記表面をすすぐことと、を含む、方法。
【請求項12】
前記泡沫の消散が2〜3分かかる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記泡沫の消散が可聴の破泡音をもたらす、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記硬質表面が浴室の表面である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記硬質表面が、下記のステンレス鋼、アルミニウム、銅、ビニール、プラスチック、金属、ガラス、ゴム(天然及び合成)、フォーマイカ、木材、軟鋼、メラミン、真鍮、セラミック、または石のうちの1つである、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記表面が非水平表面である、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記非水平表面が、便器、ガラス、鏡、シャワー、輸送車両、または壁上である、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年7月14日出願の米国特許出願第62/192,267号に対する優先権を主張し、その開示は、参照により本明細書に完全に組み込まれている。
【0002】
本発明は、改善された泡沫性能を提供する、浴室及び/または硬質表面洗浄剤に関する。詳細には、浴室及び他の硬質表面へのこすり洗いの必要性を、低減または省略することができる、濃縮された、消毒性の、高機能発泡洗浄組成物が開示される。浴室及び/または他の硬質表面の洗浄のための使用方法が、更に開示される。
【背景技術】
【0003】
多くの洗浄組成物は、発泡剤を含み、及び/または噴霧装置を使用して、泡沫生成物を吐出する。泡沫は、洗浄される表面上での接触時間を増加し、こすり洗いを低減し、また洗浄能力増強の発現も提供する。泡沫組成物は、小売り、産業、公共機関を含み、グリースカッター、粘着性ライムスケールリムーバー、シャワーウォールクリーナー、バスタブクリーナー、ハンド消毒用ゲル、消毒用ゲル、ハンドソープ、ティートディップ、コーティング、安定化酵素、構造化液体などを含む、多くの用途で使用される。
【0004】
泡沫の使用にもかかわらず、洗浄効率に対する改善は常に望ましく、したがって、洗浄組成物が汚れた表面上に適用された後、複数の適用サイクル、またはこすり洗い、及び/または高圧水洗、または長期待機は、通常は必要ではない。したがって、泡沫は安定であり、最初は多量でなければならず、次いですすぎを容易にし、待機時間を短縮するために、消散すべきである。泡沫の発生及び消散のタイミングは、洗浄能力を犠牲にできない洗浄組成物にとって重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、泡沫の使用は、更なる課題を提示した。発泡性組成物の配合において経験された問題は、特定の有用な化学製品を組成物に組み込む能力である。例えば、多くの有用な化学製品は、幾分問題がある発泡性組成物への、それらの組み込みを行う特性を有する。例えば、ペイント及び/またはグリースを除去するために使用される溶媒などの、多くの洗浄溶媒、ならびに温感剤などのスキンケア剤は、泡沫の泡のラメラを元のままの状態に維持するのに必要な、水及び下記の他の液体の表面張力を低下させる。このような成分は、また、空気/水界面で界面活性剤分子を置換して、形成されている泡沫の安定性を破壊し、崩壊を引き起こす。更に、幾つかの上記成分は、その極性の性質に起因して、発泡性組成物中の泡沫キャリアとして伝統的に使用されている水と組み合わせた場合、その有効性を失う。
【0006】
泡沫をもたらすメカニズムもまた課題である。噴射剤の結果として泡立つ、いくつかの洗浄製品が市場に存在する。これらのタイプの製品は、エアゾールと呼ぶことができる。例示的な商業用エアゾール製品としては、S.C.JohnsonからWindex Powerized Foaming Glass&Multi−Surface Cleaner、及びEcolab IncからSpray Cleanerの商品名で入手可能である。機械的発泡ヘッドを使用して発泡することができる、例示的な製品は、S.C.JohnsonからScrubbing Bubblesの商品名で入手可能である。発泡性組成物を記載している例示的特許及び特許公開として、Malihiらの米国特許第4,921,629号、Ramirezらの米国特許第6,096,702号、Weversの米国特許第5,866,524号、及びHubertらの米国特許公開第2002/0072481号が挙げられる。エアゾールの使用は、輸送を困難にし、高価にする。
【0007】
上記を考慮して、一貫した洗浄能力、安定した泡沫の吐出、及び特定の洗浄操作のための消散、を生成する洗浄組成物中での発泡の制御の必要性が現在存在する、一方で他の操作は長い泡沫寿命を必要とし得る。
【0008】
上記のニーズを満たす発泡性洗浄組成物を開発するための本発明の目的、ならびに以下の本発明の説明から明らかになるであろう本発明の他の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、高度に有効な汚れ除去能力、及び改善された泡沫特性を提供する中アルカリ性の浴室及び/または硬質表面洗浄剤を提供する。特に、本組成物は、一定時間の泡沫安定性によってこすり洗いの必要性を低減または省略し、続いて可聴の「破泡」音とともに消散し、容易にすすぐことができる、有意な洗浄上の利点を提供する。
【0010】
一実施形態では、本発明は、発泡界面活性剤、発泡相乗剤(通常は溶媒)、及び発泡拮抗剤の特定の組み合わせを含む洗浄組成物である。本発明は、約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤、好ましくは両性(アミンオキシド)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤(溶媒)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡拮抗剤(ポリマーまたは軽度の水溶性第四級物)と、を含み、残りが水である。組成物は、約0.5重量%〜約40重量%のキレート剤、ならびにpH調整剤、殺生物剤または抗菌剤、及び染料及び芳香剤などの他の成分を含む更なる成分を、更に含んでもよい。
【0011】
また更なる実施形態では、本発明は、浴室の表面及び/または他の硬質表面を洗浄する方法であり、本方法は、埃、屑、石けんカス、硬水汚れなどを除去するのに十分な時間、約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤、好ましくは両性(アミンオキシド)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤(溶媒)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡拮抗剤(ポリマーまたは軽度の水溶性第四級物)と、を含み、残りが約50〜80重量%の形態の水である発泡水性組成物を、汚れた表面に接触させることと、前記泡沫を消散させるか、または「破泡」させた後、前記表面をすすいで、前記汚れ及び残りの洗浄組成物を前記表面から除去することと、を含む。
【0012】
複数の実施形態が開示されているが、本発明の更に他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を示し、記載する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないと見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の様々な実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、同様の参照番号は、いくつかの図を通して同様の部分を表す。様々な実施形態への言及は、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書で表される図は、本発明による様々な実施形態の限定ではなく、本発明の例示的な説明のために提示される。
【0014】
図1】本発明による配合、FSC35K及びFSC35K1、及び通常の発泡浴室洗浄組成物、を用いた傾斜表面上の汚れ泡沫滞留時間を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態は、特定の浴室、及び/または硬質表面洗浄組成物、及びそれを使用する方法に限定されず、多様であり、当業者によって理解することができる。本明細書で使用されるすべての用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、いかなる方法または範囲を限定することを意図するものではないことも、更に理解されたい。例えば、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上明確に示されない限り、複数の指示対象を含むことができる。更に、すべての単位、接頭語、及びシンボルは、そのSIで容認された形式で示されてもよい。明細書内に列挙された数値範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義された範囲内のそれぞれの整数を含む。
【0016】
本発明がより容易に理解され得るように、特定の用語が最初に定義される。他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明の実施形態が関係する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと同様、改質された、または同等の多くの方法及び材料は、過度の実験なしに本発明の実施形態の実施において使用することができるが、好ましい材料及び方法は本明細書に記載される。本発明の実施形態の説明及び請求において、下記の用語が下記の定義に従って使用される。
【0017】
本明細書で使用される「約」という用語は、例えば、現実世界で濃縮物または使用する溶液を製造するために使用される、通常の測定及び液体取り扱い手順を介して、これらの手順での不注意によるエラーを介して、組成物を製造するために使用される成分の製造、供給源、または純度の差異、または方法の実施などを介して、発生し得る数量の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から得られた組成物についての異なる平衡条件に起因する異なる量も包含する。「約」という用語によって改質されているかどうかにかかわらず、請求項はその量と同等のものを含む。
【0018】
「活性物質」または「パーセント活性物質」または「重量パーセント活性物質」または「活性物質濃度」という用語は、本明細書では互換的に使用され、水または塩などの不活性成分を差し引いたパーセンテージとして表される、洗浄に含まれるこれらの成分の濃度を意味する。
【0019】
本明細書では、「アルキル」または「アルキル基」という用語は、直鎖アルキル基を含む1以上の炭素原子を有する飽和炭化水素(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど)、環状アルキル基(または「シクロアルキル」または「脂環式」または「炭素環式」基)(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)、分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチルなど)、及びアルキル置換アルキル基(例えば、アルキル置換シクロアルキル基、及びシクロアルキル置換アルキル基)を意味する。
【0020】
特に指定しない限り、「アルキル」という用語は、「不飽和アルキル」及び「飽和アルキル」の両方を含む。本明細書では、「置換アルキル」という用語は、炭化水素主鎖の一つ又は複数の炭素上の、一つ又は複数の水素を置換する置換基を有するアルキル基を意味する。このような置換基としては、例えばアルケニル、アルキニル、ハロゲノ、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドを含む)、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、複素環式、アルキルアリールまたは芳香族(複素環式芳香族を含む)基を挙げることができる。
【0021】
本明細書では、「洗浄」という用語は、汚れの除去、漂白、微生物個体群の軽減、及びそれらの任意の組み合わせを促進、または助力するために使用される方法を意味する。本明細書では、「微生物」という用語は、任意の非細胞性または単細胞性(コロニーを含む)生物を意味する。微生物は、すべての原核生物を含む。微生物としては、細菌(シアノバクテリアを含む)、胞子、地衣類、菌類、原生動物、ビリノ、ウイロイド、ウイルス、ファージ、及びいくつかの藻類が挙げられる。本明細書では、「マイクローブ」は、微生物と同義語である。本特許出願の目的のため、微生物個体群が少なくとも約50%減少した場合、または水で洗うことによって達成されるよりもはるかに減少した場合、成功した微生物の減少が実現される。微生物個体群のより大きな低減は、より大きなレベルの保護を提供する。
【0022】
「硬質表面」という用語は、調理台、タイル、壁、パネル、窓、給排水器具、台所、及び浴室家具、電気器具、エンジン、回路基板、及び皿などの固体で、非柔軟性の表面を意味する。硬質表面は、例えば、健康管理器具の表面、及び食品加工器具の表面を含んでもよい。
【0023】
「実質的に同様の洗浄性能」という用語は、代わりの洗浄製品または代わりの洗浄システムによる、同程度の洗浄度(または少なくともそれほど低い程度ではない)、または一般に同じ労力の支出(または少なくともそれほど低い支出ではない)、またはその両方、の実現を一般に意味する。本明細書では、「洗浄性能」は、汚れ除去のパーセンテージに関して測定され得る。
【0024】
「重量パーセント」、「wt−%」、「重量によるパーセント」、「重量による%」という用語、及びそれらの変形形態は、本明細書では、物質の重量を組成物の総重量で割り100倍した、物質の濃度を意味する。本明細書では、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「wt−%」などと同義語であることを意図することが理解される。
【0025】
本発明の方法及び組成物は、本発明の成分及び材料ならびに本発明書で記載される他の材料、を含んでもよく、から本質的になってもよく、または、からなってもよい。本明細書では、「から本質的になる」とは、方法及び組成物が、追加の工程、成分、または材料を含んでもよいが、追加の工程、成分、または材料が、請求した方法及び組成物の基本的及び新規な特性を実質的に変えないことを意味する。
【0026】
洗浄組成物は、洗浄組成物と呼ぶことができ、濃縮洗浄組成物、すぐに使用できる洗剤組成物、使用組成物の形態で提供することができる。「洗浄組成物」という語句は、洗浄される表面からの物質の除去を提供する組成物を意味する。洗浄組成物によって除去される例示的な物質としては、汚れ、埃、油、グリース、細菌、マイクローブ、ウイルス等が挙げられる。
【0027】
濃縮洗浄組成物は、濃縮物と呼ぶことができ、すぐに使用できる洗浄組成物、及び/または洗浄使用組成物を供給するために、希釈することができる。濃縮物は、単一の希釈または段階的に希釈することができ、すぐに使用できる洗浄組成物、及び/または洗浄使用組成物を供給することができる。洗浄組成物を後続の希釈用に濃縮物として用意することは、すぐに使用できる洗浄組成物、及び/または洗浄使用組成物の代わりに濃縮物を包装して出荷することが望ましい場合に、有利である。すぐに使用できる洗浄組成物は、すぐに使用できる洗浄組成物が、洗浄を提供するために、表面に直接適用することを意図する場合に、洗浄使用組成物として利用できる。例えば、ガラスクリーナーは、洗浄のためにガラス表面に直接適用することを意図する場合、すぐに使用できる組成物と呼ぶことができる。
【0028】
本発明による洗浄組成物は、好ましくは泡立てられ、表面に適用される。一般に、洗浄組成物は、表面に泡沫の適用が有利な環境で洗浄を提供することが期待される。表面に泡沫の適用が有利な例示的な環境とは、泡沫が洗浄組成物と洗浄される表面との間での接触時間の増加を提供するところである。泡沫の形態で洗浄組成物を提供することにより、表面に適用した場合に洗浄組成物が動くまたはレベリングする傾向を減少させることができる非水平表面(例えば、垂直表面)の洗浄の場合、泡沫の形態で洗浄組成物を提供することは、密着を向上することができ、泡沫洗浄組成物を所定の位置にとどめ、重力の結果として非水平表面からの流れ出または流れ落ちを阻止する。しばしば洗浄される例示的な非水平表面としては、壁、ドア、窓、及び鏡が挙げられる。水平表面の場合、泡沫洗浄組成物は、レベリングを阻止することができる。このことは、床を横切って流れることなく、及び/またはドアの下を流れることなく、泡沫洗浄組成物が床の特定の場所に留まらせるのに望ましい床の洗浄などの状況で有利である。洗浄組成物が泡沫として提供される場合、洗浄組成物は、組成物に泡沫状の外観を与える空気孔のいくつかの層を有することを特徴とすることができる多孔性構造を有する。泡沫の特性は、単にいくつかの気泡以上の存在を意味することを理解されたい。一般に、泡沫は、15秒垂直分離試験を使用して、少なくとも50重量%泡沫を有することを特徴とすることができる。
【0029】
試験は、ガラスなどの垂直表面に泡沫として洗浄組成物を噴霧し、垂直表面に泡沫を適用後15秒待機し、次いで個別に事前に重量測定された紙タオルで液体部分及び泡沫部分を吸収する。吸収された液体の重量及び吸収された泡沫の重量を算出することができる。少なくとも15秒の分離時間を提供することにより、妥当な量の液体と泡沫の分離を得ることができる。液体部分を吸収するタオルは、泡沫部分を少しでも吸収してはならず、泡沫部分を吸収するタオルは、泡沫部分の下に流れ落ちた液体部分を少しでも吸収してはならない。泡沫部分は、なお少量の関連する液体を含み得ると考えられる。しかしながら、この関連する液体は、15秒のカットオフ時間で泡沫に留まっている限り、泡沫の一部であると考えられる。泡沫重量パーセントは、泡沫成分の重量を総重量で割って、100倍することによって算出することができる。15秒垂直分離試験は、「15秒後重力測定泡沫試験」と呼ぶことができる。
【0030】
洗浄組成物は、15秒後重力測定泡沫試験による、少なくとも70重量%泡沫を提供することが好ましく、より好ましくは、少なくとも90重量%泡沫、更により好ましくは、95重量%泡沫である。一般に、泡沫を張りつけ、垂直表面から流れ落ちなくして、望ましい接触時間を提供し、人が十分な時間、意図された場所で泡沫を使用することができることが要望されている。15秒の期間が試験に選択される、なぜなら、泡沫はおそらく少なくとも15秒間張りつき、もしフリーの液体が存在すれば、泡沫から分離する機会があり、垂直表面から流れ落ちる。更に、泡沫は、表面に適用後、少なくとも15秒間持続する。これは、泡沫が泡沫のままでいる傾向を有し、上記で定義した重量パーセント泡沫を提供するために、液体への凝縮に抵抗する。より好ましくは、泡沫は、表面に適用後、少なくとも1分間持続する。
【0031】
洗浄組成物は、泡沫として吐出が有利である洗浄用途の様々な種類に配合することができる。泡沫として吐出が有利である例示的な用途としては、硬質表面洗浄組成物、硬質表面抗菌組成物、便器洗浄組成物、カーペット洗浄組成物、ガラス洗浄組成物、スキンケア製品、床剥離剤、床仕上げ剤、つけおき用洗剤、洗剤、車輪洗浄剤、タイヤ仕上げ材、研磨剤、及び殺虫剤が挙げられる。抗菌配合として使用される場合、組成物は、硬質表面、肉、野菜、織物、及び皮膚に使用することができる。硬質表面洗浄剤として使用される場合、組成物は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、ビニール、プラスチック、金属、ガラス、ゴム(天然及び合成)、フォーマイカ、木材、軟鋼、メラミン、真鍮、セラミック、石などに適用することができる。更に、組成物は、トイレ、ガラス、鏡、シャワー、輸送車両、壁などに見られる垂直表面を含む垂直表面に有利に使用することができる。
【0032】
組成物を使用することができる例示的な織物としては、織布、不織布、ニットが挙げられ、洗濯物とカーペットのプレスポッターとして使用することができる。提供することができる例示的なスキンケア製品としては、石けん、ローションなどが挙げられる。提供することができる例示的なカーペット/織物洗浄剤としては、スポッター、漂白剤、さび除去剤、柔軟剤、及び洗剤が挙げられる。床剥離剤として提供される場合、組成物は、レベリング、及び例えばドアの下への流出はなく、床上の位置を維持することができる。組成物が研磨剤として提供される場合、組成物は、冷蔵庫、ストーブ、食器洗い機、エレベータ、ドア、蛇口、調理台、台所流しなどに適用することができる。殺虫剤として提供される場合、組成物は、アクセスが難しい領域及び非水平表面に行き渡るように発泡することができる。
【0033】
本発明の組成物は、噴射剤の使用なしに発泡することができ、泡沫として表面に適用することができる。組成物が機械的発泡ヘッドを介して処理される場合、溶媒は、泡沫の発生を促進することができる。泡沫の発生を促進する溶媒は、「発泡増進溶媒」と呼ぶことができる。本発明によって使用することができる泡沫の発生を提供する機械的発泡ヘッドは、空気と洗浄組成物を混合させて、発泡組成物を作り出す発泡ヘッドを含む。つまり、機械的発泡ヘッドは、混合チャンバ中で空気と洗浄組成物を混合させ、次いで開口部を通過して泡沫を作り出す。
【0034】
本発明の洗浄組成物は、通常、噴射剤の使用なしに発泡することができ、好ましくは、加圧またはエアゾールは使用し得るが、それらではなく、ポンプ式泡立て機を介して機械的手段により発泡する。一般に、エアゾール組成物は、組成物及び噴射剤を貯えるために加圧容器に含まれる。組成物中の噴射剤の膨張、及びノズルを通過する噴射剤混合物は、洗浄組成物を発泡させる。本発明に利用される機械的発泡ヘッドは、対照的に、環境からの空気に依存し、空気を液体組成物と混合させ、発泡させる。
【0035】
エアゾールにしばしば使用される噴射剤は、大気圧まで膨張する際、ガスを形成する液体を含む。エアゾールに通常使用される例示的な噴射剤としては、フルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ならびにブタン、エタン、イソブタン、及びプロパンなどのアルカンが挙げられる。一般の噴射剤及び詳細にはこれらの噴射剤は、本発明の洗浄組成物から除外することができ、存在する場合は、(例えば、エアゾールノズルを介して)圧力降下の結果として組成物の発泡を提供するには不十分である量に制限することができ、その結果組成物は、15秒垂直分離試験による少なくとも50重量%の泡沫を含む。空気は、従来のエアゾール装置で通常出くわす条件下で、液体に圧縮されない傾向を有する。空気は、たとえ本発明による機械的発泡ヘッドを使用してわずかに圧縮されることがあっても、本発明による噴射剤とは見なされない。本明細書では、「噴射剤」という用語は、空気を意味しないと理解され、非空気含有噴射剤として特徴付けすることができる。本発明による泡沫は、噴射剤ではなく、空気によって発泡されることを特徴とすることができる。噴射剤は、発泡のために通常液体と組み合わせて液体形態で提供され、圧力降下につれての噴射剤の気化につれて液体中に泡を形成するので、噴射剤によって発泡する泡沫は、残留噴霧剤を含有すると予期される。残留噴霧剤は、ガスクロマトグラフィーヘッドスペース分析によって測定することができる。噴射剤を使用して生成した泡沫は、1ppmを超える、泡沫中の噴霧剤を示す。したがって、本発明による泡沫は、ガスクロマトグラフィーヘッドスペース分析によって測定されるように、1ppm未満の噴霧剤を含む。好ましくは、本発明による泡沫は、噴霧剤を含まない。つまり、本発明の泡沫は、空気を使用して生成することができ、噴霧剤を使用して生成する必要性はない。
【0036】
本発明の泡沫は、噴霧剤なしで調製することができるため、容器内及び外いずれにおいても、実質的に大気条件下で洗浄組成物を保持することができるように、洗浄組成物を保持する容器を組み立てることができる。好ましくは噴霧剤が使用されないため、容器は、通常エアゾール容器に関連する圧力に耐えることができる容器の必要性はない。したがって、容器は、通常エアゾール容器に関連する金属材料からでなく、プラスチックまたはポリマー材料から供給することができる。
【0037】
本発明により使用することができる例示的な機械的発泡ヘッドとしては、Pompano Beach,Fla.のAirspray International,Inc.及びCrown Cork and Seal Co.の一部門であるZeller Plastikから入手可能なものが挙げられる。本発明により使用することができる例示的な機械的発泡ヘッドは、例えば、米国特許第D−452,822号、米国特許第D−452,653号、米国特許第D−456,260号、及び米国特許第6,053,364号に記載されている。本発明により使用することができる例示的な機械的発泡ヘッドは、トリガーに指圧を加えることにより作動するかまたは作動するように意図される、洗浄組成物と空気を混合させて泡沫を作り出す、発泡ヘッドを含む。つまり、人の指圧がトリガーを押し下げることができ、それにより洗浄組成物及び空気をヘッドに引き込み、洗浄組成物と空気を混合させて泡沫を作り出す。
【0038】
洗浄組成物
本発明は、中アルカリ性の改善された発泡性及び高度に有効な汚れ除去能力を提供する浴室及び/または硬質表面洗浄剤を提供する。特に、組成物は、一定時間の泡沫安定性によってこすり洗いの必要性を低減または省略し、続いて可聴の「破泡」音とともに消散し、容易にすすぐことができる、有意な洗浄上の利点を提供する。
【0039】
本発明は、発泡界面活性剤、発泡相乗剤、及び発泡拮抗剤の組み合わせを含む。発泡界面活性剤は、少なくとも4重量%の量の濃度の存在が必要であり、発泡拮抗剤は、少なくとも2重量%の量の濃度の存在が必要である。
【0040】
一実施形態では、本発明は、発泡界面活性剤、発泡相乗剤(通常は溶媒)、及び発泡拮抗剤の特定の組み合わせを含む洗浄組成物である。本発明は、約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤、好ましくは両性(アミンオキシド)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤(溶媒)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡拮抗剤(ポリマーまたは軽度の水溶性第四級物)と、を含み、残りが水である。組成物は、約0.5重量%〜約40重量%のキレート剤、ならびにpH調整剤、殺生物剤または抗菌剤、及び染料、及び芳香剤などの他の成分を含む更なる成分を、更に含んでもよい。
【0041】
本発明の更なる実施形態では、アミンオキシド発泡界面活性剤、好ましくはラウリルジメチルアミンオキシド、コカミンオキシド、及び/またはオクチルジメチルアミンオキシドのうちの一つ又は複数、ジエチレングリコールブチルエーテル、及び/またはコカミドプロピルホスファチジル、PG−ジモニウムクロリドの発泡相乗剤、ならびに第四級アンモニウム化合物の発泡拮抗剤を含む。本発明は、更に好ましくは、キレート剤及びpH調整剤を含むことができる。
【0042】
また更なる実施形態では、本発明は、浴室の表面及び/または他の硬質表面を洗浄する方法であり、埃、屑、石けんカス、硬水汚れなどを除去するのに十分な時間、約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤、好ましくは両性(アミンオキシド)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤(溶媒)と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡拮抗剤(ポリマーまたは軽度の水溶性第四級物)とを含み、残りが約50〜80重量%の水である、発泡水性組成物を、汚れた表面に接触させることと、前記泡沫を消散させるかまたは「破泡」させた後、前記表面をすすいで、前記汚れ及び残りの洗浄組成物を前記表面から除去することとを含む。
【0043】
本発明による濃縮組成物、及び/または濃縮組成物の希釈用途、及び/またはすぐに使用できる希薄濃度組成物は、浴室洗浄剤及び硬質表面洗剤のいずれの使用のために有意な有用性を提供する。本発明で開示される液体または水性組成物は、特に希釈可能な洗浄濃縮物またはすぐに使用できる製品としての使用に適している。本発明によれば、濃縮物は、使用溶液を提供するために、水で更に希釈することが意図される組成物を意味する。使用溶液は、表面に直接適用することができる水性組成物を意味する。一般に、使用溶液は、約90重量%未満の固形分含量を有することができ、固形分含量とは、非水成分の重量パーセントを意味する。
【0044】
組成物は、水で溶解され、安定な溶液を形成する。本発明で開示されるように、追加の安定化剤を使用して、組成物の相安定性を向上することができる。本発明の組成物は、本発明の方法によって使用するための洗浄組成物を提供するための様々な形態で提供することができる。本発明によれば、組成物は、液体として提供される。組成物は、濃縮物及び/またはすぐに使用できる製品配合において、単一または多用途包装から分与することができる。
【0045】
発泡界面活性剤
本発明によれば、洗浄組成物は、少なくとも1つの発泡界面活性剤を含む。好ましくは、発泡界面活性剤は、アミンオキシド界面活性剤などの両性及び/または非イオン性界面活性剤である。両性界面活性剤は、良好な泡沫安定性、一般に良好な汚れへの浸透を有し、容易にすすがれるはずである。
【0046】
好適な両性界面活性剤としては、水溶性ベタイン及びプロピオネート界面活性剤またはそれらの混合物が挙げられる。ベタイン界面活性剤は、一般式のものから適切に選択され、
【化1】
式中、R、は8〜18個の炭素原子を含有するアルキル基、または下記の一般式によって表すことができるアミノラジカルであり、
【化2】
式中、Rは、8〜18個の炭素原子を含有するアルキル基であり、aは、1〜4個の両端を含む値を有する整数であり、R、はC〜Cのアルキレン基である。このような水溶性ベタイン界面活性剤の例としては、ドデシルジメチルベタイン、ならびにココアミドプロピルベタイン(例えば、Lakeland CAB及びSurfac B4)、ココアルキルジメチルベタイン(例えば、Lakeland CTA/N)、及びビス−(1,2−エタンジオール)タロージメチルベタイン(例えば、Lakeland TAB II)が挙げられる。
【0047】
好適なプロピオネート界面活性剤としては、ジプロピオネートまたは式のモノプロピオネートが挙げられ、
【化3】
式中、RはC8〜22アルキル基、Mは水素またはアルカリ金属イオン、例えば、ナトリウムまたはカリウムである。
【0048】
このような水溶性プロピオネート界面活性剤の例としては、β−アラニン、N−(2−カルボキシエチル)N−ココアルキル誘導体(例えば、Lakeland AMA,AMA 38またはAMA 100)、N−タローアルキル誘導体(30%溶液)(例えば、Lakeland ODA)、コカミドプロピオネートナトリウム塩(例えば、Librateric AA−30及びAA−38)などのジプロピオネート、及びN−ココアルキルアミノプロピオン酸(例えばLakeland ACP 70)またはその混合物などのモノプロピオネートが挙げられる。
【0049】
更なる好適な両性界面活性剤として、Surfac BH30、β−アラニン、N−(2−カルボキシエチル)N−ココアルキル誘導体及びそのナトリウム塩、コカミドプロピルベタイン、アルキルアミンジカルボキシレート及びそれらの混合物などのアルキルアミンジカルボキシレートが挙げられる。
【0050】
本発明の有用な非イオン性界面活性剤は、一般に良好な水溶性、高い発泡性能、良好なグリース可溶化特性を有し、容易にすすがれる。
【0051】
他の発泡界面活性剤は、半極性非イオン性界面活性剤などの好適な非イオン性界面活性剤を含むことができる。一般に、半極性非イオン性は、CIPシステムでの応用を制限することができる高い発泡性及び泡沫安定性である。しかしながら、高い泡沫洗浄方法に設計される本発明の組成に関する実施形態内では、半極性非イオン性は即効性を有するであろう。半極性非イオン性界面活性剤としては、アミンオキシド、ホスフィンオキシド、スルホキシド、及びそれらのアルコキシル化誘導体が挙げられる。
【0052】
アミンオキシドは、一般式に対応する第三級アミンオキシドである。
【化4】
式中、矢印は、半極性結合部の従来の表示であり、R、R、及びRは、脂肪族、複素環式、脂環、またはそれらの組み合わせであってもよい。一般に、洗剤の関心のアミンオキシドとして、Rは約8〜約24個の炭素原子のアルキルラジカル、R及びRは、1〜3個の炭素原子のアルキルまたはヒドロキシアルキル、またはそれらの混合物であり、R及びRは、例えば、酸素または窒素原子を介し、互いに結合し環構造を形成することができ、Rは、2〜3個の炭素原子を含むアルカリ性またはヒドロキシアルキレン基であり、nは0〜約20の範囲である。
【0053】
有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、ココナツまたはタローアルキルジ−(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、その具体例としては、ドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、エラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9−トリオクタデシルジメチルアミンオキシド、及び3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
【0054】
有用な半極性非イオン性界面活性剤は、また下記構造を有する水溶性ホスフィンオキシドも含む。
【化5】
式中、矢印は、半極性結合部の従来の表示であり、Rは、鎖長において10〜約24個の炭素原子の範囲であるアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキル部分であり、R及びRは、それぞれ別個に1〜3個の炭素原子を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基から選択される。
【0055】
有用なホスフィンオキシドの例としては、ジメチルデシルホスフィンオキシド、ジメチルテトラデシルホスフィンオキシド、メチルエチルテトラデシルホスホンオキシド、ジメチルヘキサデシルホスフィンオキシド、ジエチル−2−ヒドロキシオクチルデシルホスフィンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルホスフィンオキシド、及びビス(ヒドロキシメチル)テトラデシルホスフィンオキシドが挙げられる。
【0056】
本明細書で有用な半極性非イオン性界面活性剤は、また構造を有する水溶性スルホキシド化合物も含む。
【化6】
式中、矢印は、半極性結合部の従来の表示であり、Rは、約8〜約28個の炭素原子のアルキル、またはヒドロキシアルキル部分、0〜約5個のエーテル結合、及び0〜約2個のヒドロキシル置換基であり、Rは、1〜3個の炭素原子を有するアルキル及びヒドロキシアルキル基からなるアルキル部分である。
【0057】
これらのスルホキシドの有用な例としては、ドデシルメチルスルホキシド、3−ヒドロキシトリデシルメチルスルホキシド、3−メトキシトリデシルメチルスルホキシド、及び3−ヒドロキシ−4−ドデコキシブチルメチルスルホキシドが挙げられる。
【0058】
本発明の組成物のための半極性非イオン性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド、それらの組み合わせなどの、ジメチルアミンオキシドが挙げられる。有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナツ、またはタローアルキルジ−(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、その具体例としては、オクチルジメチルアミンオキシド、ノニルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、アンデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、イソードデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9−トリオクタデシルジメチルアミンオキシド、及び3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
【0059】
本発明の組成物への使用に適する好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化界面活性剤を含む。好適なアルコキシル化界面活性剤としては、EO/POコポリマー、末端処理EO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、末端処理アルコールアルコキシレート、それらの混合物などが挙げられる。溶媒としての使用のための好適なアルコキシル化界面活性剤としては、プルロニック及びリバースプルロニック界面活性剤などのEO/POブロックコポリマー、Dehypon LS−54(R−(EO)(PO))及びDehypon LS−36(R−(EO)(PO))などのアルコールアルコキシレート、ならびにPlurafac LF221及びTegoten EC11などの末端処理アルコールアルコキシレート、それらの混合物などが挙げられる。
【0060】
他の例としては、アルキルフェノール1モル当たり5〜25モルのエチレンオキシドを有する、C6〜12アルキルフェノールの縮合生成物などのアルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物が挙げられる。例としては、ノニルフェノール1モル当たり約9.5モルのエチレンオキシドで縮合したノニルフェノール、フェノール1モル当たり約12モルのエチレンオキシドで縮合したドデシルフェノール、フェノール1モル当たり約15モルのエチレンオキシドで縮合したジノニルフェノール、及びフェノール1モル当たり約15モルのエチレンオキシドで縮合したジイソオクチルフェノールが挙げられる。
【0061】
更なる有用な非イオン性界面活性剤としては、約1〜約60モルのエチレンオキシドでのC22の脂肪族アルコールの縮合生成物が挙げられる。例として、アルコール1モル当たり約10モルのエチレンオキシドでのミリスチルアルコールの縮合生成物、約9モルのエチレンオキシドでのココナツアルコール(C10〜14)の縮合生成物、約3〜約6モルのエチレンオキシドでのC〜C11の直鎖アルコールの縮合生成物、例えば、Alfonic(登録商標)810−4.5(約12のHLB)、Alfonic(登録商標)810−2(約12のHLB)及びAlfonic(登録商標)610−3.5(10のHLB)、ポリオキシエチレン(6)C9〜11アルコール、例えば、Surfac UN 65/95、Neodol 91−6、及びCaflon NE600が挙げられる。
【0062】
有用な非イオン性界面活性剤の更なる例としては、Shell Chemical Companyから入手可能なNeodol C11エトキシル化アルコール、例えば、Neodol 91−2.5(1分子あたり約2.5個のエトキシ基を有する)、Neodol 91−6(1分子につき約6個のエトキシ基を有する)及びNeodol 91−8(1分子あたり約8個のエトキシ基を有する)が挙げられる。エトキシル化アルコールのまた更なる例としては、Rhodiaから入手可能な分枝状イソデシルアルコールエトキシレートのRhodasurf(登録商標)DAシリーズ、例えば、Rhodasurf DA−530(4モルのエトキシル化及び10.5のHLB)、Rhodasurf DA−630(6モルのエトキシル化及び12.5のHLB)、Rhodasurf DA−639(DA−630の90%溶液)、及びNeodol 25−12などのC12〜15エトキシル化アルコールが挙げられる。
【0063】
有用な非イオン性界面活性剤の他の例としては、式RO(CHCHO)Hを有するものが挙げられ、式中、Rは、直鎖で、更にC1225〜C1633の範囲の炭素数の炭化水素鎖であり、nは繰り返し単位の数を表し、約1〜約12の数で、例えば、Genapol 26−Lシリーズが挙げられる。
【0064】
好適な非イオン性界面活性剤の更なるクラスとしては、アルコキシブロックコポリマーベースのものであり、特に、エトキシ/プロポキシブロックコポリマーベースの化合物である。重合アルキレンオキシドブロックコポリマーとしては、分子の主要な部分がブロック重合C〜Cアルキレンオキシドからなる非イオン性界面活性剤が挙げられる。一方好ましくはアルキレンオキシド鎖開始基から構築される、このような非イオン性界面活性剤は、出発核として、ほとんどどのような活性水素含有基も有することができ、これにはアミド、フェノール、チオール、及び第二級アルコールを含むが、これらに限定されない。例は式のものを含む。
HO−(EO)(PO)(EO)−−H
EOは、エチレンオキシドを表す。
POは、プロピレンオキシドを表す。
yは少なくとも15に等しい。
(EO)x+yは、該化合物の総重量の20〜50%に等しく、総分子量は、好ましくは約2000〜15,000の範囲であり、例えば、BASFからPLURONICの商標名またはKaoからEmulgenで入手可能である。
【0065】
更なる好適な非イオン性界面活性剤は、式のものを含む。
R−(EO,PO)(EO,PO)−−H
式中、Rはアルキル、アリール、またはアラルキル基であり、式中、R基は、1〜20個の炭素原子を含有し、a、bブロックのうちの1つでは、EOの重量パーセントは0〜45%の範囲内、a、bブロックの他では、60〜10%の範囲内であり、組み合わされたEOとPOのモル総数は6〜125モルの範囲、POリッチブロックでは1〜50モル、1〜50モル、EOリッチブロックでは5〜100モルである。
【0066】
これらの界面活性剤は、約2000〜5000の範囲内の分子量を有するプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックポリマーのブロック誘導体を含む。
【0067】
また更なる重合ブトキシ(BO)基を含有する有用な非イオン性界面活性剤は、式のものを含む。
RO−−(BO)(EO)−−H
式中、Rは、1〜20炭素原子を含有するアルキル基である。
nは、約5〜15であり、xは約5〜15である。
【0068】
式のものなどの、重合ブトキシ基も含む、ブロックコポリマー界面活性剤も有用である。
HO−(EO)(BO)(EO)−−H
式中、nは約5〜15、好ましくは約15である。
xは約5〜15、好ましくは約15である。
yは約5〜15、好ましくは約15である。
【0069】
また更なる有用な非イオン性ブロックコポリマー界面活性剤は、式のこのようなものによって表され得る、プロポキシル化エチレンジアミンのエトキシル化誘導体を含む。
【化7】
式中、(EO)はエトキシを表す。
(PO)は、プレポキシを表す。
(PO)の量は、約300〜7500のエトキシル化前の分子量を提供し、(EO)の量は、約20%〜90%の前記化合物の総重量を提供する。
【0070】
更なる好適な非イオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ジメチルココアミンオキシド、ジメチル(水素添加タロー)アミンオキシド、及びミリスチル/パルミチルジメチルアミンオキシドなどのC10〜20アルキルジ(C〜C)アミンオキシド、例えば、ビス(2−ヒドロキシエチル)ココアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)タローアミドオキシド、及びビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミンオキシドなどのC10〜20アルキルジ(ヒドロキシC〜C)アミンオキシド、
例えば、ココアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びタローアミドプロピルアミンオキシドなどのC10〜20アルキルアミドプロピルジ(C〜C)アミンオキシド、C10〜20アルキモルフォリンオキシド、のようなアミンオキシドが挙げられる。
【0071】
好ましくは、アミンオキシド成分は、下記構造のアルキルジ(低級アルキル)アミンオキシドである。
【化8】
式中それぞれは、
は、直鎖C〜Cアルキル基、好ましくは、両方のRがメチル基である。
は、直鎖C〜C18アルキル基、好ましくは、C10〜C14アルキル基、最も好ましくは、C12アルキル基である。
【0072】
アミンオキシド成分は、好ましくはラウリルジメチルアミンオキシドである。
【0073】
特に有用なアミンオキシドとしては、例えば、Tomah Products Inc.からAOシリーズ、Stepan Co.からAMMONYXシリーズ、Lonza Inc.(Fairlawn,N.J.)からBARLOXシリーズ、Rhone−Poulenc Inc.(Cranbury N.J.)からRHODAMOXシリーズ、ならびにMcIntyre Group LtdからMACKAMINEシリーズの製品、例えばMackamine CAOとして入手可能なアミンオキシドが挙げられる。
【0074】
更なる好適な非イオン性界面活性剤としては、アルキルモノグルコシド及びアルキルポリグルコシドを含むポリグルコシドが挙げられる。これらの化合物は、式(S)−−O−−Rを有することができ、式中、Sは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどの糖部分であり、nは約1〜約1000の整数であり、RはC8〜30アルキル基である。好適な例としては、Glucopon 625 CS及びGlucopon 600CSが挙げられる。
【0075】
本発明に使用される特に好ましい非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(6)、C9〜11アルコール、C9〜15エトキシ化アルコール、アルキルポリグルコシド、アミンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0076】
一つ又は複数の発泡界面活性剤は、約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは、約1重量%〜約15重量%、及びより好ましくは、約2重量%〜約12重量%の量で組成物中に存在する。
【0077】
発泡相乗剤(溶媒)
本発明の洗浄組成物はまた、少なくとも1つの発泡相乗剤を含む。この材料は、通常は溶媒、または天然由来のリン脂質などのポリマーである。本発明に使用される溶媒は、通常は70〜180℃、好ましくは100〜130℃の沸点を有する有機溶媒である。溶媒は、好ましくは水混和性である。好適な溶媒は、低臭気及び無汚染である。好適な溶媒の例は、式を有するものなどの、グリコールエーテルを含む。
−−O−−R−−OH
式中、Rは、1〜20個の炭素原子のアルキル、または少なくとも6個の炭素原子のアリールであり、Rは、1〜8個の炭素のアルキレン、または2〜20個の炭素原子を含有するエーテルもしくはポリエーテルである。
【0078】
好適なグリコールエーテル溶媒の例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、エーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノエチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノプロピルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノペンチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノメチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノエチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノプロピルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノブチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノペンチルエーテル、モノ−、ジ−、トリ−ブチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、及びジプロピレングリコールプロピオネート、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい例としては、1−メトキシ−2−プロパノール(例えば、Dowanol PM)、及び3−ブトキシプロパン−2−オール(例えば、Dowanol PnB)が挙げられる。
【0079】
他の好適な溶媒としては、水混和性アルコール、特にC1〜4アルコキシ基の置換基を有していてもよいC1〜4アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、及びそれらの混合物などが挙げられる。
【0080】
他の好適な溶媒としては、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びヘキシレングリコール)、水混和性エーテル(例えば、ジエチレングリコール、ジエチルエーテル、及びプロピレングリコールジメチルエーテル)、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのモノアルキルエーテルの低級エステル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート)、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0081】
発泡相乗剤の別のクラスとしては、化学的にコカミドプロピルホスファチジルPG−ジモニウムクロリドと記述されるCola(登録商標)Lipid Cが挙げられ、これは、複数の鎖基とともにジエステル及びトリエステルホスファチドから圧倒的になるココナツオイル由来リン脂質である。極性角質層脂質によって発揮される特性を局所的に模擬実験することに加えて、Cola(登録商標)Lipid Cは、アニオン性界面活性剤と組み合わせた場合の穏やかな浄化及び発泡特性、抗炎症作用、異常に高い直接性、長期にわたる肌のコンディショニング、及び広範囲の抗菌活性を含む、広範囲の機能属性を発揮する。Cola(登録商標)Lipid Cの両性の性質に起因して、特に、アニオン性界面活性剤を含む他の種類のすべての成分と相溶性である。Cola(登録商標)Lipid Cは、この独特な特性の組み合わせを有しているため、実質上肌及び目に対し刺激がなく、ベビーケア製品、敏感肌用クレンザー、及び他のパーソナルケア、及びヘルスケア製品、にとって理想的な成分である。
【0082】
一態様では、組成物は、約0.01重量%〜15重量%の溶媒、好ましくは、約0.1重量%〜12重量%、より好ましくは、約0.5重量%〜10重量%を含む。更に、本発明に限定されるものではないが、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義された範囲内のそれぞれの整数を含む。
【0083】
発泡拮抗剤
本発明はまた、通常はわずかに非水溶性の第四級アンモニウム化合物である発泡拮抗剤を含む。好ましい実施形態中の拮抗物質は、カチオン活性/カチオン性殺生物剤などの抗菌活性を付与する。
【0084】
カチオン性またはカチオン活性成分は、正味の正の変化を有する窒素中心のカチオン性部分がベースの物質である。カチオン性またはカチオン活性成分は、好ましくは、カチオン性ポリマー、カチオン性モノマー、及び少なくとも1つのカチオン性またはカチオン活性基を有するベタイン、からなる群から選択される。
【0085】
好適なカチオン活性成分は、第四級アンモニウム基を含有する。好適なカチオン活性成分は、特に一般式のものを含む。
(+)(−)
式中、R、R、R及びRは、それぞれ1〜22個の炭素原子を有し、R、R、R及びRの群の少なくとも1つが、少なくとも8個の炭素原子を有するという規定付きで、互いに独立してアルキル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、Hイオンを表し、式中、X(−)は、例えば、ハロゲン、アセテート、ホスフェート、ナイトレート、またはアルキルサルフェート、好ましくはクロリドなどのアニオンを表す。脂肪族基はまた、例えば、炭素及び水素原子に加えて、追加のアミノ基などの架橋または他の基も含有することができる。
【0086】
特定のカチオン活性成分としては、例えば、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド(ADBAC)、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)ドデシルアミン、クロルヘキシジングルコネート、クロルヘキシデングルコネートの有機及び/または有機塩、PHMB(ポリヘキサメチレンビグアニド)、ビグアナイド塩、置換ビグアニド誘導体、第四級アンモニウム含有化合物の有機塩、または第四級アンモニウム含有化合物の無機塩、またはそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0087】
カチオン活性は、両性及び非イオン性界面活性剤と相溶性である。更に、本発明で任意選択で使用される抗菌物質は、適切に無毒で、キッチン環境での使用に適しなければならない。特に、殺生物剤は、製品種類2(私的及び公衆衛生領域消毒薬及び他の殺生物剤製品)及び4(食品及び飼料領域消毒薬)における使用のために、The Biocidal Products Directive(BPD)98/8/EC(HSE,UK)による使用に適しているべきである。
【0088】
本発明に含まれるカチオン性殺生物剤の追加の好適な例は、一般式のものを含む。
【化9】
式中、R及びRは、同じかまたは異なるC8〜12アルキルであり、またはRは、C1216アルキル、C18アルコキシフェノールエトキシであり、Rは、ベンジルであり、Xは、例えばクロリド、ブロミド、またはヨージドなどのハライド、またはメトサルフェートアニオンである。R及びRに列挙されたアルキル基は、直鎖、または分枝であってもよいが、好ましくは実質的に直鎖である。
【0089】
特に有用な第四級殺菌剤としては、単一の第四級化合物、ならびに2つ以上の異なる第四級化合物の混合物を含む組成物が挙げられる。このような有用な第四級化合物は、例えば、McCutcheon’s Functional Materials(Vol.2)、North American Edition,1998に詳細に記載されている、BARDAC(登録商標)、BARQUAT(登録商標)、HYAMINE(登録商標)、LONZABAC(登録商標)、及びONYXIDE(登録商標)、として入手可能である。
【0090】
発泡拮抗剤は、約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは、約1重量%〜約15重量%、及びより好ましくは、約2重量%〜約12重量%の量で存在する。
【0091】
pH調整剤
本発明の組成物は、組成物の最終pHを7.0〜12.5、好ましくは9.0〜11.5のpHに、調整する好適なアルカリを含んでもよい。好適なpH調整剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムクエン酸、水酸化アンモニウムが挙げられ、これらは、pHを所望のレベルに調整するために、0.05〜5重量%の量が適切に含まれる。
【0092】
媒体
本発明の組成物は、好ましくは水性媒体、最も好ましくは水、適切には脱イオン水である適切な媒体を含む。媒体は、組成物の残りを合計100重量%とするために、本明細書に記載されたように、更に希釈して使用溶液を形成してもよい濃縮組成物を形成するために、上記の成分に加えて、0〜99重量%、好ましくは約1〜80重量%、より好ましくは約10〜約60重量%も量存在する。
【0093】
キレート剤
組成物は、一般に、キレート剤を含む濃縮物またはすぐに使用できる組成物である。一般に、キレート剤は、通常水源中に見られる金属イオンを、金属イオンが他の成分の作用を妨げるのを防止するために、配位させること(すなわち結合)が可能な分子である。キレート剤の例としては、ホスホン酸及びホスホネート、ホスフェート、アミノカルボキシレート及びそれらの誘導体、ピロホスフェート、エチレンジアミン及びエチレントリアミン誘導体、ヒドロキシ酸、及びモノ−、ジ−、及びトリ−カルボキシレート及びそれらの対応する酸が挙げられる。ある実施形態では、組成物は、ホスフェートを含まない。好ましいキレート剤は、約5.5またはそれ以上の(対数形式で表現される)安定度定数を有するカルシウム−キレート剤錯体を形成する。カルシウム−キレート剤安定度定数(K)は、カルシウムイオン(Ca)のキレート剤(L)との水溶液中での反応によって形成される、カルシウム−キレート剤錯体(CaL)の安定度の測定である。
【数1】
安定度定数は次のように表される、
【数2】
式中、
K=カルシウム−キレート剤錯体の安定度定数
[CaL]=カルシウム−キレート剤錯体の濃度(mol/L)
[Ca]=カルシウムイオンの濃度(mol/L)
[L]=キレート剤の濃度(mol/L)
好ましいキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、メチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、及びアルカリ、アルカリ土類金属、遷移金属、及び/またはそのアンモニウム塩を含む群から選択される。キレート剤は、存在する場合、約5重量%〜約40重量%、約10重量%〜約35重量%の量で存在し、及びより好ましくは、約15重量%〜約30重量%の量で存在する。
【0094】
他の成分
他の実施形態では、追加の機能性成分が組成物中に含まれてもよい。機能性成分所望の特性及び機能性を組成物に提供する。本出願の目的のため、「機能性成分」という用語は、水溶液などの使用溶液及び/または濃縮溶液に、分散または溶解させた場合、発泡浴槽洗浄剤及び/または発泡硬質表面洗浄剤のような特定の用途において、有益な特性を提供する材料を含む。機能性材料のいくつかの特定の例は、論じられる特定の材料は単なる例として与えられているが、下記により詳細に論じられ、広範囲の他の機能性成分を使用することができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、組成物は、防腐剤、及び/または芳香剤、及び/または染料を含むことができる。また更なる実施形態では、組成物は、殺生物剤、抗菌物質、溶媒、追加の界面活性剤、分散剤、安定化剤、レオロジー改質剤、媒体、緩衝剤などを含むことができる。
【0096】
追加の界面活性剤
本発明によれば、洗浄組成物は、更に面活性剤を含むことができる。
【0097】
本発明の浴室及び他の硬質表面洗浄組成物に使用するために、特に好適な界面活性剤は、例えば、双性イオン性界面活性剤を含む。より好ましい態様では、ココアミドプロピルベタインなどのベタイン界面活性剤が好ましい。本発明の説明に記載されているように、追加のクラスの界面活性剤を使用してもよく、下記に記載される。
【0098】
非イオン性界面活性剤
上記のような高い発泡性能を有さない追加の非イオン性界面活性剤が使用されてもよい。有用な非イオン性界面活性剤は、一般に、有機疎水基及び有機親水基が存在することを特徴とし、通常は、有機脂肪族、アルキル芳香族、またはポリオキシアルキレン疎水性化合物と、一般の実施においてはエチレンオキシド、またはその多水和生成物、ポリエチレングリコールである、親水性アルカリ酸化物部分との縮合によって生成される。実質上、反応性水素原子を有するヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、またはアミド基を有数する任意の疎水性化合物は、エチレンオキシド、またはその多水和付加物、またはその混合物とプロピレンオキシドなどのアルコキシレン、と縮合して非イオン性界面活性剤を形成することができる。任意の特定の疎水性化合物と縮合される、親水性ポリオキシアルキレン部分の長さは、容易に調整され、親水性と疎水性特性の所望のバランスの度合いを有する、水分散性または水溶性化合物を生成することができる。有用な非イオン性界面活性剤としては、約6〜約24個の炭素原子を有する、飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖アルコールの1モルと、エチレンオキシドの約3〜約50モルとの縮合生成物が挙げられる。アルコール部分は、上で叙述した炭素範囲のアルコールの混合物からなることができ、またはこの範囲内の特定数の炭素原子を有するアルコールからなることができる。類似の市販の界面活性剤の例としては、Shell Chemical Co.製のNeodol(商標)、及びVista Chemical Co.製のAlfonic(商標)が入手可能である。
【0099】
約8〜約18個の炭素原子を有する、飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖カルボン酸の1モルと、エチレンオキシドの約6〜約50モルとの縮合生成物。酸部分は、上で定義した炭素原子範囲の酸の混合物からなることができ、または範囲内の特定数の炭素原子を有する酸からなることができる。この化学の市販化合物の例としては、Henkel Corporation製のNopalcol(商標)及びLipo Chemicals,Inc.製のLipopeg(商標)の商品名にて市場で入手可能である。エトキシ化カルボン酸に加えて、グリセリド、グリセリン、及び多価の(サッカライドまたはソルビタン/ソルビトール)アルコールとの反応によって形成される、一般にポリエチレングリコールエステルと呼ばれる他のアルカン酸エステルは、本発明において特殊な実施形態、特に間接的な食品添加物の用途に適用される。これらのエステル部分のすべては、それらの分子上に一つ又は複数の反応性水素部位を有し、その部位は、更なるアシル化またはエチレンオキシド付加をうけ、これらの物質の親水性を制御することができる。これらの脂肪酸エステルまたはアシル化炭水化物を、アミラーゼ及び/またはリパーゼを含有する本発明の組成物に添加する場合、潜在的不相溶性のため、注意が必要である。
【0100】
非イオン性低発泡界面活性剤の例としては、
エチレンオキシドをエチレングリコールに添加し、指定された分子量の親水性を提供することによって、改質、本質的に逆転する非イオン性化合物が挙げられる。分子の疎水性部分が、最終分子の10重量%〜約80重量%を含む中央の親水性と、約1,000〜約3,100の分子量がある。これらの逆転Pluronics(商標)はBASF Corporationにより、Pluronic(商標)R界面活性剤という商品名で製造されている。同様に、Tetronic(商標)R界面活性剤がBASF Corporationにより、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのエチレンジアミンへの順次添加によって、製造されている。分子の疎水性部分が、最終分子の10重量%〜80重量%を含む中央の親水性と、約2,100〜約6,700の分子量がある。
【0101】
末端水酸基または(多官能基部分の)官能基を「末端処理」または「末端封止」によって改質し、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ベンジルクロリドなどの疎水性低分子と、1〜約5個の炭素原子を含む短鎖脂肪酸、アルコール、またはアルキルハライドと、及びそれらの混合物とを反応して発泡性を低減させる非イオン性化合物。末端の水酸基をクロライド基に変換するチオニルクロライドなどの反応物も含む。このような末端水酸基の改質は、全ブロック、ブロック−ヘテリック、ヘテリック−ブロック、または全ヘテリック非イオン性を誘導する。
【0102】
有効な低発泡非イオン性物質の追加の例としては、
Brownらの1959年9月8日に発行された米国特許第2,903,486号の、式で表される、アルキルフェノキシポリエトキシアルカノール、
【化10】
式中、Rは8〜9個の炭素原子のアルキル基であり、Aは3〜4個の炭素原子のアルキレン鎖であり、nは7〜16の整数であり、mは1〜10の整数である。
【0103】
Martinらの1962年8月7日に発行された米国特許第3,048,548号の、交互の親水性オキシエチレン鎖と疎水性オキシプロピレン鎖を有し、末端疎水性鎖の重量、中間疎水性ユニットの重量、及び結合親水性単位の重量、それぞれが濃縮物の約1/3を表す、ポリアルキレングリコール縮合物。
【0104】
Lissantらの1968年5月7日に発行された米国特許第3,382,178号で開示されている、一般式Z[(OR)OH]を有し、式中、Zはアルコキシル化可能材料であり、Rはエチレン、プロピレンであり得るアルカリ性酸化物由来のラジカルであり、nは例えば10〜2,000以上の整数であり、zは反応性オキシアルキル化可能基の数によって決定される整数である、消泡性非イオン性界面活性剤。
【0105】
Jacksonらの1954年5月4日に発行された米国特許第2,677,700号に記載されている、式Y(CO)(CO)Hに対応し、式中、Yは1〜6個の炭素原子及び1個の反応性水素原子を有する有機化合物の残基であり、nはヒドロキシル価によって決定される少なくとも約6.4の平均値を有し、mはオキシエチレン部分が分子の約10重量%〜約90重量%を構成するような値を有する、共役ポリオキシアルキレン化合物。
【0106】
Lundstedらの1954年4月6日に発行された米国特許第2,674,619号に記載されている、式Y[(C(CO)H]を有し、式中、Yは2〜6個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含む有機化合物の残基であり、xは少なくとも2の値であり、nはポリオキシプロピレン疎水性ベースの分子量が少なくとも約900であるような値を有し、mは分子のオキシエチレン含量が約10%から約90重量%であるような値を有する、共役ポリオキシアルキレン化合物。Yの定義の範囲に入る化合物としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミンなどが挙げられる。オキシプロピレン鎖は、任意選択で、しかし有利に、小量のエチレンオキシドを含み、オキシエチレン鎖も、任意選択で、しかし有利に、小量のプロピレンオキシドを含む。
【0107】
本発明の組成物に有利に使用される追加の共役ポリオキシアルキレン界面活性剤は、式に対応し、P[(CO)(CO)H]に対応し、式中、Pは約8〜18個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含む有機化合物の残基であり、xは1または2の値であり、nはポリオキシエチレン部分の分子量が少なくとも約44であるような値を有し、mは分子のオキシプロピレン含量が約10%から約90重量%であるような値を有する。どちらの場合にも、オキシプロピレン鎖は、任意選択で、しかし有利に、小量のエチレンオキシドを含んでもよく、オキシエチレン鎖も、任意選択で、しかし有利に、小量のプロピレンオキシドを含んでもよい。
【0108】
本発明の組成物に使用されるのに適するポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤は、構造式RCONR1Zを有するものを含み、式中、R1は、H、C〜Cヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ基、またはそれらの混合物であり、Rは直鎖であり得るC〜C31ヒドロカルビル、Zは鎖に直接接続した3個の水酸基を有する直鎖ヒドロカルビルを有するポリヒドロキシヒドロカルビル、またはそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシ化またはプロポキシ化)である。Zはグリセリル部分などの、還元型アミノ化反応での還元糖に由来することができる。
【0109】
脂肪族アルコールと約0〜約25モルのエチレンオキシドのアルキルエトキシレート縮合生成物は、本組成物において使用するのに適している。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖または分枝、第一級または第二級のどちらでもよく、一般に6〜22個の炭素原子を含有する。
【0110】
特に本組成物において使用する、好適な非イオン性アルキル多糖類界面活性剤は、Llenadoの1986年1月21日に発行された米国特許第4,565,647号に開示されているものを含む。これらの界面活性剤は、約6〜約30個の炭素原子と、及び例えば、ポリグリコシド、約1.3〜約10個の糖単位を含有する親水基などの多糖類とを含有する疎水基を含む。5または6個の炭素原子を含有する任意の還元糖を使用することができ、例えばグルコース、ガラクトースなど。ガラクトシル部分は、グルコシル部分を置換することができる。(任意選択で、疎水基を2−、3−、4−等の位置に結合させ、したがって、グルコシドまたはガラクトシドとは対照的にグルコースまたはガラクトースを提供する。糖間結合は、例えば、追加の糖単位のある位置と先行する糖単位の2−、3−、4−、及び/または6−位置の間で可能である。
【0111】
本組成物での使用に適する脂肪酸アミド界面活性剤は、式を有するものを含む、RCON(R、式中、Rは7〜21個の炭素原子を含有するアルキル基であり、Rは独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、または−−(CO)Hで、xは1〜3の範囲内である。
【0112】
非イオン性界面活性剤の有用なクラスは、アルコキシル化アミン、または最も具体的にはアルコールアルコキシル化/アミノ化/アルコキシル化界面活性剤を含む。これらの非イオン性界面活性剤は、少なくとも部分的に、一般式によって表される、R20−−(PO)N−−(EO)H、R20−−(PO)N−−(EO)H(EO)H、及びR20−−N(EO)H、式中、R20はアルキル基、アルケニル基または他の脂肪族基、または8〜20個、好ましくは12〜14個の炭素原子のアルキル−アリール基であり、EOはオキシエチレン、POはオキシプロピレンであり、sは1〜20、好ましくは2〜5であり、tは1〜10、好ましくは2〜5であり、uは1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物の範囲に関する他の変異は、代替式によって表すことができる、R20−−(PO)−−N[(EO)H][(EO)H]、式中、R20は上記で定義した通りであり、vは1〜20(例えば、1、2、3、または4(好ましくは2))、wとzは独立して1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物は、Huntsman Chemicalsによって非イオン性界面活性剤として販売されている製品ラインにより商業的に代表される。このクラスの好ましい化学製品としては、Surfonic(商標)PEA 25アミンアルコキシレートが挙げられる。本発明の組成物にとって好ましい非イオン性界面活性剤としては、アルコールアルコキシレート、EO/POブロックコポリマー、アルキルフェノールアルコキシレートなどが挙げられる。
【0113】
専門書、Nonionic Surfactants、Schick,M.J.による編集、Surfactant Science Seriesの第1巻、Marcel Dekker,Inc.、New York、1983は、本発明の実施に一般に使用される広範囲の非イオン性化合物についての優れた参考資料である。非イオン性クラスの通常のリスト、及びこれらの界面活性剤の種類は、Laughlin及びHeuringの1975年12月30日に発行された米国特許第3,929,678号で提供されている。更なる例は、「Surface Active Agents and detergents」(Vol.I及びII、Schwartz、Perry、及びBerchによる)で提供されている、これらの文献は、その全体が本明細書に組み込まれている。
【0114】
アニオン性界面活性剤
疎水性物質上の電荷が負であるため、アニオン性に分類される表面活性物質、または、pHが中性またはそれ以上に上げられない限り、分子の疎水性部分が電荷を持たない界面活性剤(例えば、カルボン酸)もまた、本発明において有用である。カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、及びホスフェートは、アニオン性界面活性剤に見られる極性(親水性)可溶性基である。これらの極性基と関連するカチオン(カウンターイオン)の、ナトリウム、リチウム、及びカリウムは、水溶性を付与し、アンモニウム、及び置換アンモニウムイオンは、水溶性及び油溶性の両方を提供し、カルシウム、バリウム、及びマグネシウムは、油溶性を促進する。陰イオン性は優れた洗浄性界面活性剤で、したがって強力な洗剤組成物への添加が奨励される。
【0115】
本組成物においての使用に適するアニオン性スルフェート界面活性剤としては、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、直鎖及び分枝、第一級及び第二級アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C〜C17アシル−N−(C〜Cアルキル)及び−N−(C〜Cヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、及びアルキルポリグルコシドのスルフェートなどのアルキル多糖類のスルフェートが挙げられる。アルキルスルフェート、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルスルフェート、及びスルフェートまたはエチレンオキシドと(通常1分子当たり1〜6個のオキシエチレン基を有する)ノニルフェノールの縮合生成物などの芳香族ポリ(エチレンオキシ)スルフェートも含まれる。
【0116】
本組成物においての使用に適するアニオン性スルホネート界面活性剤としては、またアルキルスルホネート、直鎖及び分枝、第一級及び第二級アルキルスルホネート、及び置換基を有するまたは有しない芳香族スルホネートも挙げられる。
【0117】
本組成物においての使用に適するアニオン性カルボキシレート界面活性剤としては、アルカン酸(及びアルカノエート)、エステルカルボン酸(例えば、コハク酸アルキル)、エーテルカルボン酸などのカルボン酸(及び塩)が挙げられる。このようなカルボキシレートとしては、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤及び石けん(例えば、アルキルカルボキシル)が挙げられる。本組成物において有用な第二級カルボキシレートとしては、第二級炭素に結合したカルボキシルユニットを含有するものを含む。第二級炭素は、p−オクチル安息香酸、またはアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレートのような、環状構造をとることができる。第二級カルボキシレート界面活性剤は、通常エーテル結合、エステル結合、及び水酸基を含有しない。更に、それらは通常ヘッドグループ(両親媒性部分)に窒素原子を含まない。好適な第二級石けん用界面活性剤は、それ以上の炭素原子(例えば、16まで)が存在し得るが、通常11〜13個の総炭素原子を含む。好適なカルボキシレートは、また、アシルグルタミン酸、アシルペプチド、サルコシネート(例えば、N−アシルサルコシネート)、タウレート(例えば、N−アシルタウレート及びメチルタウリドの脂肪酸アミド)などの、アシルアミノ酸(及び塩)も含む。
【0118】
好適なアニオン性界面活性剤としては、以下の式のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートが挙げられる。
R−O−(CHCHO)(CH−COX(3)
式中、RはC〜C22アルキル基または
【化11】
であり、式中、RはC〜C16アルキル基であり、nは1〜20の整数であり、mは1〜3の整数であり、Xは、例えば、水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、もしくはトリエタノールアミンなどのアミン塩のような、カウンターイオンである。いくつかの実施形態では、nは4〜10の整数であり、mは1である。いくつかの実施形態では、RはC〜C16アルキル基である。いくつかの実施形態では、RはC12〜C14アルキル基であり、nは4であり、mは1である。
【0119】
他の実施形態では、Rは
【化12】
であり、RはC〜C12アルキル基である。更に他の実施形態では、RはCアルキル基であり、nは10であり、mは1である。
【0120】
このようなアルキル及びアルキルアリールエトキシカルボキシレートは、市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、通常は、容易にアニオン性または塩の形態に変換できる酸の形態で使用できる。市販されているカルボキシレートとしては、Neodox 23−4、C12〜13アルキルポリエトキシ(4)カルボン酸(Shell Chemical)、及びEmcol CNP−110、Cアルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco Chemical)が挙げられる。カルボキシレートは、Clariantから例えば、製品Sandopan(登録商標)、DTC、C13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸が入手可能である。
【0121】
カチオン性界面活性剤
表面活性物質は、分子の部分の電荷が正の場合、カチオン性と分類される。pHが中性に近づくかまたはそれ以下に下げられない限り、ヒドロトローブが電荷を持たない界面活性剤、しかし次いでカチオン性である(例、アルキルアミン)、もまたこのグループに含まれる。理論的には、カチオン性界面活性剤は、「オニウム」構造RnX+Y−−を含有する要素の任意の組み合わせから合成され、リン(ホスホニウム)及び硫黄(スルホニウム)などの窒素(アンモニウム)以外の化合物を含むことができる。実際には、カチオン性界面活性剤分野は、窒素含有化合物によって支配されており、おそらく窒素系カチオンへの合成経路が単純で簡単であり、生成物の高収率をもたらし、それにより安価にすることができる。
【0122】
カチオン性界面活性剤は、少なくとも1つの長い炭素鎖疎水基及び少なくとも1つの正電荷窒素を、好ましくは含み、より好ましくは意味する。長い炭素鎖基は、単純な置換によって窒素原子に直接結合することができ、またはより好ましくは、いわゆる中断されたアルキルアミン及びアミドアミンにおいて、官能基または基を架橋することによって間接的に結合することができる。このような官能基は、分子をより親水性、及び/またはより水分散性、補助界面活性剤混合物によってより容易に可溶性、及び/または水溶性にすることができる。水溶性を高めるため、追加の第一級、第二級または第三級アミノ基を導入することができる、または低分子量アルキル基でアミノ窒素を第四級化することができる。更に、窒素は、不飽和度の様々な程度の、または飽和または不飽和複素環の、分枝または直鎖部分の一部であることができる。更に、カチオン性界面活性剤は、一つ又は複数のカチオン性窒素原子を有する複雑な結合を含むことができる。
【0123】
アミンオキシド、両性、及び双性イオン性として分類される界面活性剤化合物は、中性から酸性pH付近で通常カチオン性であり、界面活性剤の分類で重複する。ポリオキシエチル化カチオン性界面活性剤は、一般にアルカリ性溶液中で非イオン性界面活性剤のように作用し、酸性溶液中でカチオン性界面活性剤のように作用する。
【0124】
最も単純なカチオン性アミン、アミン塩、及び第四級アンモニウム化合物は、このように模式的に描くことができる、
【化13】
式中、Rは長いアルキル鎖を表し、R’、R’‘、及びR’‘‘は、長いアルキル鎖、またはより小さいアルキル、またはアリール基、または水素のどれであってもよく、Xはアニオンを表す。アミン塩及び第四級アンモニウム化合物は、それらの高度の水溶性のために、本発明において実用上好ましい。
【0125】
大量の市販のカチオン性界面活性剤の大部分は、当業者に既知の、4つの主要なクラスと追加のサブグループに細分化することができ、「Surfactant Encyclopedia」、Cosmetics&Toiletries、Vol.104(2)86−96(1989)に記載されている。第1のクラスは、アルキルアミン及びその塩を含む。第2のクラスは、アルキルイミダゾリンを含む。第3のクラスは、エトキシル化アミンを含む。第4のクラスは、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンゼン塩、複素環式アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などの、第四級化合物を含む。カチオン性界面活性剤は、本組成物において有益であり得る様々な特性を有することで知られている。これらの所望の特性は、中性pH以下の、抗菌効能の、他の薬剤と協調して増粘またはゲル化するなどの、組成物において洗浄力を含むことができる。
【0126】
本発明の組成物において有用なカチオン性界面活性剤は、式RZを有するものを含み、式中、Rはそれぞれ直鎖または分枝アルキル基またはアルキレン基を含有する有機基であり、それは、任意選択で3個までのフェニル基またはヒドロキシ基で置換されていてもよく、任意選択で以下の構造の4個までに介在されていてもよく、
【化14】
またはこれらの構造の異性体もしくは混合物、そしてこられは8〜22個の炭素原子を含有する。R基は、追加で12個までのエトキシ基を含むことができ、mは1〜3の数である。mが2または12を超える炭素原子である場合、mが3である場合、好ましくは、分子中のわずかに1つのR基は、16個以上の炭素原子を有する。Rのそれぞれは、1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または分子中にわずかに1個のRがベンジルであるベンジル基であり、xは0〜11、好ましくは0〜6の数である。Y基の任意の炭素原子位置の残りは、水素によって満たされる。
【0127】
Yは、下記のものを含むが、それだけには限定されない基であり得る、
【化15】
またはその混合物。好ましくは、Lは1または2であり、Y基は、Lが2である場合、1〜約22個の炭素原子及び2個の遊離炭素単結合を有する、R及びR類似物(好ましくは、アルキレンまたはアルケニレン)から選択される部分によって分離されている。Zは、ハライド、スルフェート、メチルスルフェート、ヒドロキシ、またはナイトレートアニオン、特に好ましくは、クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、またはメチルスルフェートアニオンなどの水溶性アニオンであり、カチオン成分の電気的中性を与える数である。
【0128】
両性界面活性剤
上記のもの以外の追加の両性界面活性剤は、本発明の組成物において使用することができる。両性界面活性剤は、塩基性及び酸性親水性基の両方、及び有機疎水性基を含有する。これらのイオン性の実体は、他の種類の界面活性剤について本明細書に記載される、アニオン性またはカチオン性基のうちの任意のものであってもよい。塩基性窒素及び酸性カルボキシレート基は、塩基性及び酸性の親水性基として使用される典型的な官能基である。いくつかの界面活性剤において、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、またはホスフェートは負電荷を提供する。
【0129】
両性クラス、及びこれらの界面活性剤の種類の典型的なリストが、Laughlin及びHeuringの1975年12月30日に発行された米国特許番号3,929,678号で提供されている。更なる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I及びII、Schwartz、Perry及びBerchによる)で提供されている。これらの文献は、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0130】
双性イオン性界面活性剤
本発明によれば、洗浄組成物は、ベタイン界面活性剤などの双性イオン性界面活性剤を含むことができる。双性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤の部分集合と考えることができ、負電荷を含むことができる。双性イオン性界面活性剤は、第二級及び第三級アミンの誘導体、複素環式第二級及び第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、または第三級スルホニウム化合物の誘導体として、大まかに説明することができる。通常は双性イオン性界面活性剤としては、正荷電の第四級アンモニウム、または場合によってはスルホニウムまたはホスホニウムイオン、負荷電のカルボキシル基、及びアルキル基が挙げられる。双性イオン性は一般に、分子の等電点領域でほぼ同程度でイオン化し、正−負の電荷中心間に強力な「分子内塩」引力を発現することができる、カチオン性及びアニオン性基を含む。このような双性イオン性合成界面活性剤の例としては、脂肪族ラジカルは直鎖または分枝であってもよく、脂肪族置換基の1つは8〜18個の炭素原子を含み、アニオン性水溶性基、例えばカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェートまたはホスホネートを含有する、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。
【0131】
ベタイン及びスルテイン界面活性剤は、本明細書で使用するための例示的な双性イオン性界面活性剤である。これらの一般式は、
【化16】
式中、Rは、0〜10個のエチレンオキシド部分、及び0〜1個のグリセリル部分を有する、8〜18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキルラジカルを含み、Yは、窒素、リン、及び硫黄原子からなる群から選択され、Rは、1〜3個の炭素原子を含むアルキル、またはモノヒドロキシアルキル基であり、Yが硫黄原子の場合、xは1であり、Yが窒素またはリン原子の場合、xは2であり、Rは、アルキレン、またはヒドロキシアルキレン、または炭素原子が1〜4個のまたはヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、及びホスフェート基からなる群から選択されるラジカルである。
【0132】
上記の構造を有する双性イオン性界面活性剤の例としては、4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−スルフェート、3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラコサネホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート、3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル−アンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホネート、4−[N,N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート、3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート、及びS[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−スルフェートが挙げられる。前記洗剤界面活性剤に含まれるアルキル基は、直鎖または分枝であっても、飽和または不飽和であってもよい。
【0133】
本組成物においての使用に適する双性イオン性界面活性剤として、一般式のベタインが挙げられる。
【化17】
これらの界面活性剤ベタインは、極端なpHでは強いカチオン性またはアニオン性特性を示さず、等電点範囲では水溶性の低下も示さない。「外部」第四級アンモニウム塩とは異なり、ベタインはアニオン性と相溶性である。好適なベタインの例としては、ココナッツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、C12〜14アシルアミドプロピルベタイン、C8〜14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、4−C14〜16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン、C16〜18アシルアミドジメチルベタイン、C12〜16アシルアミドペンタンジエチルベタイン、及びC12〜16アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【0134】
本発明において有用なサルテインは、式(R(RSO3−を有するこれらの化合物を含み、式中、RはC〜C18ヒドロカルビル基であり、Rは通常それぞれ独立して、メチルなどのC〜Cアルキルであり、RはC〜Cアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基などのC〜Cヒドロカルビル基である。
【0135】
双性イオン性クラス、及びこれらの界面活性剤の種類の典型的なリストが、Laughlin及びHeuringの1975年12月30日に発行された米国特許番号3,929,678号で提供されている。更なる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I及びII、Schwartz、Perry及びBerchによる)で提供されている。これらの文献は、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0136】
染料または臭気剤
様々な染料、香料を含む臭気剤、及び審美性増強剤が、本組成物に含まれてもよい。染料は組成物の外観を変えるために含むことができる、例えば、Direct Blue 86(Miles)、Fastusol Blue(Mobay Chemical Corp.)、Acid Orange 7(American Cyanamid)、Basic Violet 10(Sandoz)、Acid Yellow 23(GAF)、Acid Yellow 17(Sigma Chemical)、Sap Green(Keyston Analine and Chemical)、Metanil Yellow(Keystone Analine and Chemical)、Acid Blue 9(Hilton Davis)、Sandolan Blue/Acid Blue 182(Sandoz)、Hisol Fast Red(Capitol Color and Chemical)、Fluorescein(Capitol Color and Chemical)、Acid Green 25(Ciba−Geigy)、Liquitint Pink ALなど。本組成物において含めることができる芳香剤または香料としては、例えば、シトロネロールなどのテルペノイド、アミルシンナムアルデヒドなどのアルデヒド、ClSジャスミンオルジャスマル、バニリンなどのジャスミンが挙げられる。
【0137】
一態様では、組成物は、約0重量%〜20重量%の染料及び/または臭気剤、約0.001重量%〜10重量%の染料及び/または臭気剤、約0.01重量%〜5重量%の染料及び/または臭気剤、好ましくは約0.01重量%〜2重量%の染料及び/または臭気剤を含む。更に、本発明に限定されるものではないが、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義された範囲内のそれぞれの整数を含む。
【0138】
防腐剤
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、防腐剤を含む。一態様では、消毒薬成分を含まない防腐剤は、洗浄組成物における使用のために特に適している。当該技術分野において既知の様々な防腐剤組成部を使用することができる。好適な防腐剤の例としては、商標名Kathon(登録商標)CG/ICP(Rohm&Haas、Philadelphia Pa.)で市販されているものが挙げられる。
【0139】
一態様では、組成物は、約0重量%〜20重量%の防腐剤、約0.001重量%〜10重量%の防腐剤、約0.01重量%〜5重量%の防腐剤、好ましくは約0.01重量%〜2重量%の防腐剤を含む。更に、本発明に限定されるものではないが、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義された範囲内のそれぞれの整数を含む。
【0140】
漂白剤
基材を明るくまたは白くするための洗浄組成物において使用され得る漂白剤は、−−Cl、−−Br、−−OCI及び/または−−Obrなどの活性ハロゲン種を、通常洗浄プロセス中に遭遇する条件下で、遊離させることができる漂白組成物を含む。本洗浄組成物において使用する好適な漂白剤としては、例えば、塩素、次亜塩素酸塩、クロラミンなどの塩素含有化合物が挙げられる。好適なハロゲン放出化合物としては、アルカリ金属ジクロロイソシアヌレート、塩素化三ナトリウムホスフェート、アルカリ金属次亜塩素酸塩、モノクロラミン、及びジクロラミンなどが挙げられる。封入された塩素源は、組成物中の塩素源の安定性を高めるために使用することができる(例えば、米国特許第4,618,914号を参照、開示は参照により本明細書に組み込まれている)。漂白剤は、過酸化水素、過ホウ酸塩、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、リン酸過酸化水素化物、過硫酸カリウム、ならびに過ホウ酸ナトリウム一水和物及び四水和物などの、過酸化物または活性酸素源であってもよく、テトラアセチルエチレンジアミンなどの活性剤があってもなくてもよい。洗浄組成物は、少量だが効果的な量の、好ましくは約0.1〜10重量%、好ましくは約1〜6重量%の漂白剤を含むことができる。
【0141】
再付着防止剤
洗浄組成物は、洗浄溶液中で持続的な汚れの浮遊を促進し、除去された汚れが洗浄される基材上に再付着するのを防止することができる再付着防止剤を含むことができる。好適な再付着防止剤の例としては、脂肪酸アミド、フルオロカーボン界面活性剤、複合ホスフェートエステル、スチレン無水マレイン酸コポリマー、及びヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。洗浄組成物は、約0.5〜10重量%、好ましくは約1〜5重量%の再付着防止剤を含むことができる。
【0142】
実施形態
本発明の組成物は、泡沫形成ポンプディスペンサーに適切にパッケージングされ、本発明の洗浄システムを提供する。このような手動泡沫形成ディスペンサー、例えば、EP0613728で開示されているものは、当該技術分野においてよく知られている。これらのディスペンサーは、一般に、フォームの形態でディスペンスされるべき液体を保持するためのリザーバの開口の上または中に取り付けることができる、ポンプ組立品を備える。ポンプ組立品は、リザーバから液体を送るための液体ポンプ、及び泡沫またはムースを形成するために空気と液体を混合するための空気ポンプを備える。次いで泡沫が、ディスペンジング開口部からディスペンジングチャネルを介してディスペンスされる。ディスペンジングチャネルにおいて、一つ又は複数のメッシュまたはふるいが配置され、均一な泡沫を確実にすることができる。好適なポンプディスペンサーは、50ml〜600ml、好ましくは100ml〜200ml、より好ましくは150mlの容量を有する。
【0143】
好適なポンプディスペンサーは、RexamのG3 Up and Down Stroke Dispenserである。
【0144】
本発明の組成物は、発泡洗浄組成物である。組成物は、本発明のシステムから、ムースまたは気泡を含む泡沫の形態でディスペンスされてもよい。本文脈では、ムース、発泡組成物、気泡を含む泡沫、という用語は、互換性があり、機械的に圧縮されるかまたは蒸発するまでディスペンス後泡沫の形態のままである組成物を意味することを意図している。
【0145】
使用時に、発泡組成物は、泡沫またはムース形成ポンプディスペンサーからディスペンスされる。組成物の200mlの量が適切に、150〜180mlの量が適切に、ディスペンサーを使用して適用される。本発明の組成物は、単一ポンプ用途、またはポンプディスペンサーからディスペンスされた、いくつかの個々の、それぞれ適切に約20〜40ml、好ましくはそれぞれ約30mlの、ポンプ送り量の形態で、適用されてもよい。いくつかの個々の量は、洗浄の内部で10まで、好ましくは8まで、より好ましくは6までの個別の適用が適用されてもよい。発泡組成物は、壁、天井、床、または洗浄オーブンの内部ドア表面に適用することができるが、好ましくは洗浄オーブンの床、またはオーブンの取り外し可能な内側プレートに適用される。
【0146】
本発明の組成物は、便器、シャワーストール、ラック、カーテン、シャワードア、入浴用品、シャワーバー、バスタブ、ビデ、シンク、ならびにカウンタートップ、壁、床、などが含まれるが、それだけには限定されない任意の従来の浴室表面から汚れを除去するために使用することができる。本発明の組成物を使用して洗浄され得る、追加の硬質表面としては、例えば、カウンタートップ、タイル、床、壁、窓、備品、キッチン家具、電気器具などが挙げられる。
【0147】
本発明による洗浄に適する様々な硬質表面としては、例えば、ガラス、金属、ポリエステル、ビニールなどのプラスチック、ファイバーグラス、Formica(登録商標)、Corian(登録商標)、光沢及び無光沢タイル、レンガ、磁器、セラミックス、ならびに大理石、花崗岩、及び他の石の表面を含む石などの耐火材料、ならびに本業界で既知の他の硬質表面が挙げられる。
【0148】
従来、工業用及び/または商業用浴室及び/または使用の硬質表面用途、汚れた表面から汚れを除去する方法は、濃縮配合を用いて使用することができる。このような濃縮配合を使用する使用態様では、希釈工程が最初に用いられて、使用溶液または使用組成物の生成に適するように、水源を濃縮配合に提供する。いくつかの態様では、濃縮洗浄組成物は、1ガロンの水希釈剤当たり約1〜約16オンスの液体濃縮物、好ましくは1ガロンの水希釈剤当たり約1〜約12オンスの液体濃縮物、より好ましくは、1ガロンの水希釈剤当たり約8オンス〜約オンスの液体濃縮物の間での濃縮係数で希釈することができる。いくつかの態様では、希釈工程は、使用時期またはその近くで実施し、例えば、アスピレータまたは当該技術分野において既知の希釈機構を使用して提供される水源の使用が含まれてもよい。他の態様では、洗浄組成物が希釈(または使用溶液または組成物)配合の場合、使用者による追加の希釈は必要ではない。
【0149】
洗浄組成物を汚れた表面に適用するまたは接触させる、特によく適した方法は、手動式の噴霧ディスペンジング容器の使用を介することである。噴霧ディスペンジング容器は、好ましくは噴霧ノズル、ディップチューブ、及び関連するポンプディスペンジング部品を含み、汚れた浴室及び/または硬質表面への便利な適用を提供する。
【0150】
本発明の方法の一実施形態では、洗浄組成物は、洗浄が必要な表面に接触する。この工程には、数秒〜数分の接触時間、例えば約30秒〜約30分が含まれてもよい。このような適用または接触工程では、使用者は、噴霧ディスペンジング容器(または他の適用手段)を使用して、洗浄組成物の有効量を適用し、その後数秒から数分以内に、処置領域を布きれ、タオル、スポンジ、または他の商品(例えば、使い捨て紙タオルまたはスポンジ)を用いて拭き取る。重度の汚れ付着を伴ういくつかの実施形態では、洗浄組成物は、効果的に汚れ付着をゆるめるまで、汚れ表面に残っていてもよく、その後それは拭き取られ、すすがれ、または他の方法で除去されてもよい。このような望ましくない汚れの特に重度の付着には、複数回の適用も使用することができる。
【0151】
接触工程は、任意選択で、例えば界面活性剤、漂白剤、及び/または抗菌剤などの追加の洗浄成分の使用を含んでもよい。接触工程は、発明の範囲を限定することを意図しない広範囲の温度で実施される。
【0152】
本発明の方法の一態様では、洗浄組成物は、接触工程の間に機械的な力を使用して適用することができる。例えば、硬質表面から特定の汚れを除去するために、追加の力を加える必要性があり得る、例えば、汚れの除去に役立てるため、水源及び/または機械的な力を与える。
【0153】
本発明の方法の追加の任意の実施形態では、洗浄組成物は、最初の接触工程の後に表面からすすいでもよい。更に他の実施形態では、洗浄組成物を汚れた表面から拭き取り、効果的に汚れ及び残りの洗浄組成物を除去する。更なる態様では、すすぐ必要がない。
【0154】
当業者は、わずかなルーチン実験を使用して、本発明で記載される特定の手順、実施形態、請求項、及び実施例の非常に多くの等価物を理解する、または確認することができる。このような等価物は、本発明の範囲内であり、添付された請求項により包含されると見なされる。本出願を通じて引用されるすべての文献、特許、及び特許出願の内容は、本発明が関連する当業者のレベルを示し、参照により本明細書に組み込まれている。本発明は、更に下記の実施例によって例示され、それらは更なる限定として解釈されるべきではない。
【実施例】
【0155】
本発明の実施形態は、下記の非限定な実施例において更に定義される。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を表しているが、実例としてのみ提供されていると理解されたい。上記の論考及びこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特性を確認することができ、この趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の様々な変更及び修正を加え、様々な用途や条件に適合させることができる。したがって、本発明の実施形態の様々な修正は、本明細書に示され記載されたものに加えて、前述の説明から当業者には明白である。このような修正は、また添付の請求項の範囲内に入ることを意図している。
【0156】
実施例1
配合を調製し、下の表に従って試験した。
【表1】
【0157】
FSC 35K2は、本発明の組成物の滞留時間と比較して、コカミドプロピル相乗剤及び発泡拮抗剤(カチオン性活性)を含まない通常の発泡浴室洗浄組成物を示す。FSC 35K1は、本発明の発泡相乗剤及び発泡拮抗剤を含む組成物である。結果から、拮抗剤が存在し相乗剤が含まれないと滞留時間が短くなり、両方とも存在すると滞留時間が長くなることがわかる。
【0158】
このように記述された本発明は、同じことが多くの方法で変更され得ることが明白である。このような変化は、本発明の趣旨及び範囲からの逸脱とは見なされず、このような変更は、下記の請求項の範囲に含まれると意図される。
以下の項目[1]〜[24]に、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
発泡性洗浄組成物であって、
a)一つ又は複数の発泡界面活性剤と、
b)一つ又は複数の発泡相乗剤と、
c)一つ又は複数の発泡拮抗剤と、を含み、残りが水または他の機能性成分であり、前記組成物が7.0〜12.5のpHを有する、洗浄組成物。
[2]
前記発泡界面活性剤が両性界面活性剤である、項目1に記載の洗浄組成物。
[3]
前記発泡界面活性剤がアミンオキシド界面活性剤である、項目1または2に記載の洗浄組成物。
[4]
前記アミンオキシド界面活性剤が、ラウリルジメチルアミンオキシド、コカミンオキシド、及び/またはオクチルジメチルアミンオキシドのうちの一つ又は複数である、項目1〜3のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[5]
前記発泡相乗剤が溶媒である、項目1〜4のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[6]
前記溶媒が、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、またはコカミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェートのうちの一つ又は複数である、項目1〜5のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[7]
前記発泡拮抗剤が抗菌活性を有する、項目1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
[8]
前記発泡拮抗剤が第四級アンモニウム化合物である、項目1〜7のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[9]
前記第四級化合物がドデシルジメチルアンモニウムクロリドである、項目1〜8のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[10]
発泡性洗浄組成物であって、
a)約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤と、
b)約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤と、
c)約0.5重量%〜約20重量%の発泡拮抗剤と、を含み、残りが水または他の機能性成分であり、前記組成物が7.0〜12.5のpHを有する、洗浄組成物。
[11]
前記発泡界面活性剤がアミンオキシド界面活性剤である、項目10に記載の洗浄組成物。
[12]
前記アミンオキシド界面活性剤が、ラウリルジメチルアミンオキシド、コカミンオキシド、及び/またはオクチルジメチルアミンオキシドを含む群から選択される、項目10または11に記載の洗浄組成物。
[13]
前記発泡相乗剤が溶媒である、項目10〜12のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[14]
前記発泡相乗剤が、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、またはコカミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェートのうちの一つ又は複数である、項目10〜13のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[15]
前記発泡拮抗剤が抗菌活性を有する、項目10〜14のいずれか一項に記載の組成物。
[16]
前記発泡拮抗剤が第四級アンモニウム化合物である、項目10〜15のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[17]
前記第四級化合物がドデシルジメチルアンモニウムクロリドである、項目10〜16のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[18]
硬質表面を洗浄し、汚れ及び/または屑を除去する方法であって、
約0.5重量%〜約20重量%の発泡界面活性剤と、約0.5重量%〜約15重量%の発泡相乗剤と、約0.5重量%〜約20重量%の発泡拮抗剤と、を含む、発泡洗浄組成物を、前記表面に適用することと、
前記泡沫を消散させることと、
その後、前記組成物、前記汚れ及び/または屑が除去されるように、前記表面をすすぐことと、を含む、方法。
[19]
前記泡沫の消散が約2〜3分かかる、項目18に記載の方法。
[20]
前記泡沫の消散が可聴の破泡音をもたらす、項目18または19に記載の方法。
[21]
前記硬質表面が浴室の表面である、項目18〜20のいずれか一項に記載の方法。
[22]
前記硬質表面が、下記のステンレス鋼、アルミニウム、銅、ビニール、プラスチック、金属、ガラス、ゴム(天然及び合成)、フォーマイカ、木材、軟鋼、メラミン、真鍮、セラミック、または石のうちの1つである、項目18〜21のいずれか一項に記載の方法。
[23]
前記表面が非水平表面である、項目18〜22のいずれか一項に記載の方法。
[24]
前記非水平表面が、便器、ガラス、鏡、シャワー、輸送車両、または壁上である、項目18〜23のいずれか一項に記載の方法。
図1