【実施例】
【0042】
実施例1:TPS DiAd TFBSのPAG合成
TPS DiAd TFBS(7)を、スキーム1中に記載されるような5工程の合成によって調製した。
【化12】
【0043】
4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブチル−2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−カルボキシレート(2)を、以下の方法によって調製した。300mLの無水THF中のイソプロピリデン−2,2−ビス(メトキシ)プロピオン酸(1)(60g、344.4mmol)の溶液へ、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI;52.8g、325.62mmol)を、いくつかのポーションで60分の期間にわたって添加した。添加が完了した後、反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を加熱還流し、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブタノール(77.1g、344.25mmol)を15分の期間にわたって添加し、反応混合物を還流して一晩撹拌した。次いで反応混合物を室温まで冷却し、THFを減圧下で除去した。生じた残留物を300mLのジクロロメタン中で溶解し、0.5NのHCl(3×100mL)により洗浄し、続いて水(5×100mL)により洗浄した。有機相を分離し、MgSO
4の上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。これは無色油として産物2を産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。収率120.0g(92%)。
1H NMR(acetone−d
6)δ4.47(t,2H),4.19(d,2H),3.70(d,2H),2.35(m,2H),1.40(s,3H),1.32(s,3H),1.18(s,3H).
19F NMR(acetone−d
6)δ−68.07(s,2F),−112.17(s,2F).
【0044】
4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブチル−3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノアート(3)を、以下の方法によって調製した。300mLのTHF中の4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブチル2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−カルボキシレート(2)(100g、0.26mol)の溶液へ、49mLの6N HClを添加した。反応混合物を室温(RT)で16時間撹拌し、後続作業により99.5%の収率(89g)で白色固形物として化合物(3)が産生された。
1H NMR(CDCl
3,300MHz):δ1.06(s,3H),2.51(m,2H),2.79(bs,2H),3.73(d,2H),2.89(d,2H),4.46(t,2H).
19F NMR(CDCl
3,300MHz):δ−66.82(s,2F),−111.38(s,2F).
【0045】
2−((4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブトキシ)カルボニル)−2−メチルプロパン−1,3−ジイルジアダマンタンカルボキシレート(5)を以下の方法によって調製した。450mLのジクロロメタン中の4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブチル3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノアート(3)(91g、0.27mol)およびアダマンチルカルボニルクロライド(4、160g、0.81mol)の氷冷溶液へ、トリエチルアミン(81g、0.8mol)を窒素下で添加した。反応混合物をRTで36時間撹拌した。次いで沈殿物を濾過によって除去し、濾液を1NのHCl(200mL)、水(2×200mL)により洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、溶媒を回転蒸発によって除去した。生じた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、70%の収率(124g)で純粋な産物(5)が産生された。
1H NMR(CDCl
3,300MHz):δ1.26(s,3H),1.71(bs,12H),1.85(bs,12H),1.99(bs,6H),2.50(m,2H),4.20(s,4H),4.42(t,2H).
19F NMR(CDCl
3,300MHz):δ−66.82(s,2F),−11.46(s,2F).
【0046】
ナトリウム4−(3−(アダマンタンカルボニルオキシ)−2−(アダマンタンカルボニルオキシメチル)−2−メチルプロパノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート(6)を以下の方法によって調製した。アセトニトリル(350mL)中の化合物(4)(95g、0.143mol)の溶液へ、350mLの脱イオン水中で溶解した亜ジチオン酸ナトリウム(50g、0.287mol)および重炭酸ナトリウム(36g、0.428mol)を添加した。反応混合物を70℃まで加熱し、窒素下で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、アセトニトリル層を分離した。アセトニトリル溶液へ、100mLの水および過酸化水素(水中で30%w/w(32g、2当量))を添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。混合物をNaClで飽和させ、有機相を分離した。アセトニトリルを減圧下で除去して、98%の収率(96.32g)で粗製産物6が産生された。
19F NMR(acetone−d
6,300MHz):δ−112.56(s,2F),−119.72(s,2F).
【0047】
TPS DiAd TFBS(7)を以下の方法によって調製した。化合物6(65g、0.094mol)およびトリフェニルスルホニウムブロミド(34g、0.099mol)を、500mLのジクロロメタンおよび500mLの脱イオン水中で溶解し、反応混合物を窒素下の室温で16時間撹拌した。反応を停止し、有機層を分離し、200mLの体積のMillipore脱イオン水により5回洗浄した。ジクロロメタンを有機相から減圧下で完全に除去して、粘着性固形物として産物が提供された。メチルt−ブチルエーテル中での粗製産物の沈殿および後続の乾燥により、TPS DiAd−TFBS(7)が産生され、46%の収率(40g)であった。
1H NMR(CDCl
3,300MHz):δ1.19(d,3H),1.68(bs,12H),1.84(bs,12H),1.99(bs,6H),2.78(t,2H),4.18(s,4H),4.42(t,2H),7.74(m,15H).
19F NMR(CDCl
3,300MHz):δ−112.45(s,2F),−118.46(s,2F).
【0048】
実施例2:TPS DiAdOH−DFESのPAG合成
TPS DiAdOH−DFES(13)を、スキーム2中で記載されるような5工程の合成によって調製した。
【化13】
【0049】
2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−カルボキシレート(8)を、以下の方法によって調製した。300mLの無水THF中のイソプロピリデン−2,2−ビス(メトキシ)プロピオン酸(1)(50g、292.2mmol)の溶液へ、CDI(44.2g、272.58mmol)を、いくつかのポーションで60分の期間にわたって添加した。添加が完了した後、反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を加熱還流し、次いで2−ブロモ−2,2−ジフルオロエタノール(46.0g、285.8mmol)を15分の期間にわたって添加した。反応混合物を還流で一晩撹拌し、続いて室温まで冷却し、THFを減圧下で除去した。生じた残留物を300mLのジクロロメタン中で溶解し、0.5NのHCl(3×100mL)により洗浄し、続いて水(5×100mL)により洗浄した。有機相を分離し、Mg
2SO
4の上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去して産物8を産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。収率78.0g(86%)。
19F NMR(acetone−d
6)δ−57.1(s,2F).
【0050】
2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノアート(9):300mLのTHF中の産物8(78g、245.0mmol)の溶液へ、40mLの6N HClを添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応混合物を固体の重炭酸ナトリウムの中に徐々に注ぎ、気体が発生した。NaClを添加し、透明なTHF溶液を分離し、MgSO
4の上で乾燥し、蒸発させて、62%の収率(48.8g)で白色固形物として化合物(3)を得た。
【0051】
DiAdOH−DFEBr(11)を以下の方法によって調製した。300mLの無水トルエン中の3−ヒドロキシアダマンタンカルボン酸(10、53.6g、270.6mmol)の懸濁物へ、CDI(41.0g、252.8mmol)を、いくつかのポーションで60分の期間にわたって添加した。添加が完了した後、反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を100℃へ加熱し、産物9(25.0g、90.23mmol)を添加した。反応混合物を還流で2日間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、トルエンを減圧下で完全に除去した。生じた残留物を300mLのジクロロメタン中で溶解し、0.5NのHCl(3×100mL)により洗浄し、続いて水(5×100mL)により洗浄した。有機相を分離し、MgSO
4の上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去して産物8を産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。収率43.5g(75%)。
【0052】
DiAdOH−DFES(12)を以下の方法によって調製した。アセトニトリル(350mL)中の化合物11(60g、94.7mmol)の溶液へ、350mLの脱イオン水中で溶解した亜ジチオン酸ナトリウム(36.2g、207.9mmol)および重炭酸ナトリウム(23.8g、283.33mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで加熱し、窒素下で16時間撹拌した。冷却に際して、相を分離させた。次いで水層をNaCl(複数可)により飽和させ、CH
3CN(100mL)により抽出した。合わせた有機相へ、脱イオン水(100mL)を添加した。迅速に撹拌した二相性溶液へ、2当量の過酸化水素(水中で30%w/w)を添加した。反応物を周囲温度で16時間撹拌した。水相を250mLの体積のアセトニトリルにより2回抽出した。アセトニトリルを減圧下で蒸発させて粗製産物12を産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。粗製産物は37g(58%)の収率であった。
【0053】
TPS DiAdOH−DFES(13)を以下の方法によって調製した。粗製化合物12(35g、0.052mol)およびトリフェニルスルホニウムブロミド(16.2g、0.047mol)を、300mLのジクロロメタンおよび300mLの脱イオン水の混合物中で溶解し、反応混合物を窒素下の室温で16時間撹拌し、その時に下部の有機層を分離し、脱イオン水(5×200mL)により洗浄した。ジクロロメタン溶液を濃縮し、大過剰量のメチルt−ブチルエーテルの中に注いで産物を沈殿させ、残留溶媒は真空乾燥によって産物から除去して、66%の収率(31g)で産物TPS DiAdOH−DFES(13)が産生された。
【0054】
実施例3:OHTPS TriAd−TFBSのPAG合成
OHTPS TriAd−TFBS(20)の合成は、スキーム3中で略述され、以下のパラグラフ中で記載されるような以下の5工程の合成によって調製された。詳細な合成プロセスを以下で提示する。
【化14】
【0055】
1,1,2,2−テトラフルオロ−4−ヒドロキシブタン−1−スルホネートナトリウム塩(15)の合成を、以下のように達成した。150mLのアセトニトリル中の4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブタノール(14、40.0g、177.8mmol)の溶液へ、250mLの水中の亜ジチオン酸ナトリウム(60g、344.6mmol)およびナトリウム炭酸水素塩(40g、476.2mmol)の溶液を添加した。
【0056】
混合物を70℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下で完全に除去した。残留物を300mLのアセトニトリル中で懸濁し、懸濁物を撹拌しながら加熱還流した。溶解しない塩を濾過により除き、ナトリウム1,1,2,2−テトラフルオロ−4−ヒドロキシブタン−1−スルフィナートの生じたアセトニトリル溶液へ50gの過酸化水素の30%の水溶液を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。50mLの二亜硫酸ナトリウム(5M)水溶液を添加して過剰量の過酸化水素を中和した。アセトニトリル溶液を分離し、溶媒を減圧下で除去して25gの粗製ナトリウム1,1,2,2−テトラフルオロ−4−ヒドロキシブタン−1−スルホネート(15)を産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0057】
500mLのCH
2Cl
2溶液中の2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロパン−1,3−ジオール(16、11.42g、0.084mol)へ、Et
3N(25.0g、0.25mol)を徐々に添加した。この溶液を40℃まで徐々に暖め、200mLのCH
2Cl
2中のアダマンタン−1−カルボニルクロライド(50.0g、0.25mol)を滴下して添加した。反応混合物を40℃で3日間撹拌した。溶液を高純度水(5×150mL)により洗浄した。有機相を分離し、溶媒を真空下で除去した。生じた淡白色固形物を、溶出液として塩化メチレンを用いてシリカプラグによって精製した。17の淡白色固形物(38.0g、73%の収率)を単離し、さらに精製せずに次の工程の合成で使用した。100mLの塩化メチレン中の化合物17(6.23g、10.0mmol)の溶液へ、15mLのピリジン(過剰量)を添加し、℃まで冷却した。25mLの塩化メチレン中のビス(トリクロロメチル)カルボネート(1.0g、3.4mmol)を、この溶液へ滴下して添加した。反応混合物を一晩撹拌した。分離せずに、ナトリウム1,1,2,2−テトラフルオロ−4−ヒドロキシブタン−1−スルホネート(15、2.5g、10.0mmol)を、一度にすべて添加した。反応混合物を室温で1日間撹拌した。溶媒を除去し、200mLの塩化メチレンを添加した。この有機溶液を高純度水(5×60mL)により洗浄した。最終的な有機相を分離し、溶媒を真空下で除去し、淡黄色固形物を得た。この固形物を、塩化メチレン:アセトン(95:5)、続いて溶出液として塩化メチレン:アセトン(80:20)溶媒混合物を用いたシリカゲルプラグによってさらに精製した。産物19は、純白色固形物(3.2g、上記の2工程で36%の全収率)として得られた。
【0058】
化合物19(3.1g、3.5mmol)および(4−ヒドロキシル)フェニルジフェニル−スルホニウムヨウ化物(1.40g、3.4mmol)を、CH
2Cl
2/H
2O(1:1)100mLの溶液中で組み合わせた。反応混合物を室温で6時間強く撹拌した。有機相を分離し、高純度水(5×25mL)により洗浄し、10mLまで濃縮した。この溶液を、1Lのヘプタンへ強く撹拌しながら徐々に添加した。白色沈殿物が直ちに形成された。固形物を回収し、別の100mLのCH
2Cl
2の中に再溶解した。この溶液を再び約10mLまで濃縮し、さらにもう2回上記の沈殿を反復した。結晶性固体はTPS Tri−Ad−TFBS(20)であり、2.90g(73%の収率)が得られた。
【0059】
実施例4:TPS tetraAd−TFBSのPAG合成
第二世代の樹状光酸発生剤TPS tetraAd−TFBS(24)の合成は、スキーム4中で略述され、以下のパラグラフ中で記載されるような以下の多重工程の合成によって調製された。化合物3はスキーム1について記述されたものと同じ合成に従って作製される。他の工程についての合成プロセスは以下で説明する。
【化15】
【0060】
300mLの無水THF中のイソプロピリデン−2,2−ビス(メトキシ)プロピオン酸(1)(60g、344.4mmol)の溶液へ、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI;52.8g、325.62mmol)を、いくつかのポーションで添加する。添加が完了した後、反応物を室温で2時間撹拌する。混合物を加熱還流し、化合物3(55.7g、163.50mmol)を15分の期間にわたって添加し、反応混合物を還流して一晩撹拌する。反応混合物を室温まで冷却し、THFを減圧下で除去する。生じた残留物を300mLのジクロロメタン中で溶解し、0.5NのHCl(3×100mL)により洗浄する。有機相を分離し、Mg
2SO
4の上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去して産物21aを産生し、これをさらに精製せずに次の工程で使用する。600mLのTHF中の化合物21a(100g、153.0mmol)の溶液へ、100mLの6N HClを添加する。反応混合物をRTで16時間撹拌する。反応混合物を固体の重炭酸ナトリウムの中に徐々に注ぐ。塩化ナトリウムは添加し、透明なTHF溶液を分離し、MgSO
4の上で乾燥する。THFを減圧下の蒸発によって完全に除去して、純粋な産物21bが残される。1500mLのジクロロメタン中の化合物21b(50g、87.2mmol)およびアダマンチルカルボニルクロライド(4、104.0g、523.25mmol)の氷冷溶液へ、トリエチルアミン(52g、523.25mol)を窒素下で添加する。反応混合物をRTで48時間撹拌する。沈殿物を濾過によって除去し、濾液を1NのHCl(400mL)、水(2×400mL)により洗浄する。濾液をMgSO
4上で乾燥し、溶媒を回転蒸発によって除去する。生じた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋な産物22が産生される。150mLの水中の亜ジチオン酸ナトリウム(13.88g、79.26mmol)および重炭酸ナトリウム(10g、119mmol)の水溶液を、アセトニトリル(150mL)中化合物22(50g、39.8mmol)の溶液へ窒素下で添加する。反応混合物を70℃で16時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、上部のアセトニトリル層を分離する。アセトニトリル溶液へ、100mLの水および過酸化水素(水中で30%w/w(16g))を添加する。反応物を周囲温度で16時間撹拌する。混合物をNaClで飽和させ、水相と有機相を分離した。アセトニトリルを減圧下で除去して、粗製産物23が産生される。大過剰量のメチルt−ブチルエーテル中で23の濃縮アセトン溶液を沈殿させることにより、純粋な形態での化合物23が産生される。化合物23(30g、23.48mmol)およびトリフェニルスルホニウムブロミド(8.0g、23.48mmol)を、100mLのジクロロメタンおよび100mLの脱イオン水中で溶解し、反応混合物を室温で16時間撹拌する。有機相を分離し、脱イオン水により過度に洗浄する。ジクロロメタンを有機相から減圧下で完全に除去して、TPS tetraAd−TFBS(24)として粗製産物が提供される。ヘプタン/メチルt−ブチルエーテルの混合物による粗製24の処理により、純粋な標的材料(24)が産生される。
【0061】
酸拡散距離評価
様々なPAGについての酸拡散距離を以下のように決定した。酸検出層の配合は、以下に示される酸切断可能ポリマー(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/α−(γ−ブチロラクトン)メタクリレート/1−ヒドロキシアダマンチル−3−メタクリレートターポリマー、30/50/20のモル比、分子量=10K g/mol)(ポリマーA1)(全配合のうちの5.981重量%)、およびクエンチャーとしてのtert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(全配合のうちの0.019重量%)を、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー卜(PGMEA)およびメチル2−ヒドロキシイソブチラート(HBM)の50/50(w/w)混合物中で、組み合わせることによって調製された。
【化16】
【0062】
これとは独立して、酸ソース層の配合は、t−ブチルアクリレート/メタクリル酸コポリマー(それぞれ70/30mol%、100mol%のモノマーに対して;0.891%w/w溶液)、ならびにPAGの実施例1および2(全配合に基づいて153.40μmol/g)を、2−メチル−1−ブタノールおよびデカンの80/20(w/w)混合物中で、組み合わせることによって調製された。酸検出層の配合および酸ソース層の溶液は各々0.2μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シリンジフィルターを個別に使用して濾過した。
【0063】
基板(シリコンウエハ、200mm)をAR(商標)77反射防止コーティング(Rohm and Haas Electronic Materials、Marlborough、MA)によりコーティングし、205℃で60秒間ベークして、84nm厚の反射防止層を形成した。120nmの酸検出層の配合を反射防止層上にコーティングし、110℃で60秒間ベークした。次いで酸ソース層の配合を酸検出層上にコーティングし、90℃で60秒間ベークした。すべてのコーティングプロセスは、Tokyo Electronによって製造されたTEL ACT 8コーティングトラック上で実行した。
【0064】
次いでコーティングウエハは、193露光ツール(ASML 1100 Stepper)および輪帯照明を使用して、0.2mJ/cm
2の増加量で1mJ/cm
2の初回線量から開始して、100線量増加量(個別の線量)を超えて、オープンフレームで露光された。ウエハに、110℃で60秒間または120℃で60秒間、露光後ベーク(PEB)をした。PEB工程の間に、露光間に放出された酸ソース層中の酸は酸検出層の中に拡散し、酸検出層のポリマーの酸不安定基の脱保護を引き起こす。PEB後に、パターンを0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液を使用して現像した。パターンの非露光領域と露光領域との間のフィルム厚の差異は、全フィルム損失(ΔL)である。露光領域におけるフィルム厚損失が大きいほど、酸拡散は大きい。
【0065】
PAGの拡散率(D)はFickの拡散法則によって以下に定義される(方程式1)。
D=(ΔL/2*erfc E
th/E)2/t
PEB (方程式1)
式中、ΔLは露光領域と非露光領域との間の厚みの差異(本明細書においてフィルム厚損失とも称される)であり、t
PEBはPEB時間であり、erfcは誤差補関数であり、E
thはフィルム厚損失が初めて観察された照射線量(mJ/cm
2で)であり、Eは照射線量(mJ/cm
2で)である。一旦拡散率が決定されたならば、次いで拡散距離(DL)を以下の方程式2を使用して計算した。
DL=2*(D*t
PEB)
1/2 (方程式2)
【0066】
本発明に従うPAGおよび比較のPAGについての拡散距離データーは、表1中に以下で要約される。
【表1】
【化17】
【0067】
表1中で理解することができるように、酸拡散測定は、比較のPAGと比較して、本発明に従う樹状PAGから光発生される酸について有意により短い酸拡散距離を示す。本発明の樹状PAGの低拡散は、樹状PAGが改善されたリソグラフィー特性を備えた高解像のフォトレジストの生成を可能にするであろうことを示す。
【0068】
PAG可溶性評価
光酸発生剤は、NTDプロセスにおける使用が見出される様々な有機溶媒中の可溶性についておよび/またはレジスト配合溶媒として評価された。評価は、PAG/溶媒混合物の全重量に基づいて2重量%のPAGを使用し、様々な有機溶媒を使用して、実施例1のPAG(TPS DiAd−TFBS)および比較のPAG2について室温で行なわれた。結果を表2中で示す。
【表2】
【0069】
表2から理解することができるように、2つのかさ高いアダマンタン基を含む実施例1の本発明に従うPAG(TPS DiAd−TFBS)(第一世代樹状PAG)は、単一のかさ高い単位を有する比較のPAG2と比較して、試験した各溶媒中で優れた可溶性特徴を示した。
【0070】
実施例5〜8:フォトレジスト組成物
フォトレジストは表3中で示される成分および割合を使用して配合された。配合は等モルのPAGを含有する。
【表3】
【化18】
【0071】
リソグラフィー加工および評価(1)
液浸リソグラフィーは、TEL Clean Track Lithius i+コーティング装置/現像装置と連結されたASML Twinscan XT:1900iスキャナを使用して、300mmのシリコンウエハ上で実行された。シリコンウエハをAR(商標)40A反射防止剤(Rohm and Haas Electronic Materials)によりスピンコートし、215℃で60秒間ベークして、840Åの厚みを備えた第1のBARCフィルムを得た。次に第2のBARC層を、AR(商標)124 antireflectant(Rohm and Haas Electronic Materials)を使用して第1のBARCの上にコーティングし、205℃で60秒間ベークして、200Åの上部BARC層を生成した。次いでフォトレジストを、二重BARCコーティングウエハ上にコーティングし、90℃で60秒間ソフトベークして、900Åの厚みを備えたレジスト層を提供した。フォトレジストコーティングウエハは、単一露光条件下で6%弱化した位相シフトマスクを介して露光された。ポストパターンを有するマスクを介し、1.35のNA、0.97のアウターσ、0.80のインナーσおよびX−Y偏向の輪帯照明を使用する、単一露光プロセスを実行して、コンタクトホールパターンをプリントする。露光したウエハに100℃で60秒間露光後ベークを行い、次いでTEL CLEAN TRACK LITHIUS i+コーティング装置/現像装置上でn−酢酸ブチル現像液を25秒間使用して現像して、ネガティブトーンパターンを得た。50nmのコンタクトホールをプリントする最適のエネルギー(E
op)は限界寸法(CD)値のプロットによって決定され、これは60nmでのマスクCD(マスク上の不透過性ポストの直径)および90nmでのピッチCD(マスクCD+隣接するポストの間の距離)を使用して、露光エネルギーの関数としてトップダウン走査電子顕微鏡(SEM)(Hitachi CG4000 CD−SEM)上で測定された。限界寸法均一性(CDU)および露光寛容度(EL)は、トップダウン走査電子顕微鏡法によって捕捉されたイメージの加工によって決定された。CDUは240のCD値の3σとして測定された。ELは、サイジングエネルギーによって正規化された、標的直径の±10%をプリントする露光エネルギーにおける差異として決定された。
【表4】
【0072】
表4から理解することができるように、樹状PAG化合物TPS DiAd−TFBSを含有する本発明に従う実施例7のレジスト配合は、比較のフォトレジスト実施例と比較して、同等かより高いELを示した。加えて、実施例7のフォトレジストについてのCDUは、比較例のレジストと比較して、より低い(すなわち、より良好な)CDU値をもたらした。
【0073】
リソグラフィー加工および評価(2)
液浸リソグラフィーを、リソグラフィー加工および評価(1)で上記されたように、以下の変化と共に実行した。コンタクトホールポストパターン(60nm直径/112nmピッチ)を有するマスクを介し、1.35のNA、0.85のアウターσ、0.65のインナーσおよびX−Y偏向のQuad−30照明を使用する、単一露光プロセスを実行して、コンタクトホールパターンをプリントする。露光したウエハに100℃で60秒間露光後ベークを行い、次いで2−ヘプタノン現像液を25秒間使用してNTDプロセスにおいて現像して、ネガティブトーンパターンを得た。53nmのホールをプリントする最適のエネルギー(E
op)、ELおよびCDUを、リソグラフィー加工および評価(1)に関する上記の手順を使用して決定した。加えて、焦点寛容度(FL)をトップダウン走査電子顕微鏡法によって捕捉されたイメージにより決定した。焦点寛容度(FL)は、標的直径の±10%内に限界寸法がとどまる焦点の長さ範囲の測定によって決定された。レジストパターンプロファイルは、忠実度について視覚的に検査した。結果を表5中で示す。
【表5】