(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
[本発明の第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
(タンデム方式印刷システムの概略構成)
まず、本発明の第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1の構成について説明する。タンデム方式印刷システム1は、PCなどの端末装置から送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブに基づいて、印刷媒体である用紙に画像を印刷する。
【0023】
また、本実施形態に係るタンデム方式印刷システム1は、用紙に所定の印刷処理を各々行う2つの印刷装置を、用紙の搬送経路に沿って直列的に配置した構成の印刷システムである。
【0024】
ここで、
図1は、本発明の第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1の概略構成図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1は、第1印刷装置10と、中間装置20と、第2印刷装置30と、統括制御装置40とを備える。
【0025】
なお、本実施形態において、第1印刷装置10と第2印刷装置30とは、上述の2つの印刷装置を示しており、以下においては、単に印刷装置として適宜説明する。
【0026】
また、本実施形態において、所定の印刷処理とは、用紙の片面に対して、要求された画像の印刷を完成させる処理であり、第1印刷装置10が、用紙の一方の面に対して所定の印刷処理を実行し、第2印刷装置30が、用紙の他方の面に対して印刷処理を実行する。
【0027】
例えば、印刷ジョブに基づく印刷処理として、片面印刷処理が実行される場合、第1印刷装置10又は第2印刷装置30のいずれかが片面印刷処理を実行する。一方で、両面印刷処理が実行される場合、第1印刷装置10が用紙の表面に印刷処理を実行し、第2印刷装置30が、用紙の裏面に印刷処理を実行することで、両面印刷処理が実行される。なお、所定の印刷処理は、白黒印刷又はカラー印刷処理を含む。
【0028】
また、
図1において、太線で示す経路が、用紙が搬送される搬送経路である。当該搬送経路は、第1印刷装置10における搬送経路R1と、中間装置20における搬送経路R2と、第2印刷装置30における搬送経路R3とを含む。また、中間装置20における搬送経路R2は、用紙を反転させる反転経路であり、用紙の反転が不要な場合には、用紙を反転させずに搬送する直進搬送経路R2’に切り替えられる。
【0029】
図1に示すように、第1印刷装置10は、搬送部12と、印刷部13と、クリーニング実行手段14と、装置制御部15とを備える。
【0030】
搬送部12は、外部給紙ローラ12aと、レジストローラ12bとを備える。外部給紙ローラ12aは、給紙台10Pに積載される用紙Pを、レジストローラ12bに向けて搬送する。レジストローラ12bは、外部給紙ローラ12aから搬送されてきた用紙Pを一旦止めた後、印刷部13へと送り出す。
【0031】
印刷部13は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。印刷部13は、インクヘッド部13aと、ベルト搬送部13bと、排紙ローラ13cとを備える。
【0032】
インクヘッド部13aは、ベルト搬送部13bの上方に配置され、用紙Pの搬送方向と略直交する方向に複数のノズルが配列されたラインタイプの複数のインクジェットヘッドを有する。インクヘッド部13aは、ベルト搬送部13bにより搬送される用紙Pにインクジェットヘッドからインクを吐出して画像を印刷する。なお、本実施形態では、インクヘッド部13aは、K色インク(ブラック色インク)とC色インク(シアン色インク)とM色インク(マゼンタ色インク)とY色インク(イエロー色インク)とのそれぞれを吐出可能なインクジェットヘッドを備える。
【0033】
ベルト搬送部13bは、レジストローラ12bから搬送されてきた用紙Pをベルトに吸着保持して搬送する。ベルト搬送部13bは、レジストローラ12bの下流側で、インクヘッド部13aの下方に配置されている。
【0034】
排紙ローラ13cは、インクヘッド部13aによって印刷された用紙Pを中間装置20に排紙する。
【0035】
クリーニング実行手段14は、第1印刷装置10においてクリーニング実行条件を満たす場合に、インクヘッド部13aのインク吐出面をクリーニングするクリーニング処理を実行する。なお、本実施形態において、クリーニング実行条件を満たすとは、前回クリーニング処理後の印刷枚数が、予め規定される所定枚数に達することである。また、第2印刷装置30についても、同様にしてクリーニング処理を実行する。
【0036】
但し、クリーニング実行条件を満たすとは、これに限定されず、例えば、前回クリーニング処理後のインク吐出量の積算値が、予め規定される所定吐出量に達することであってもよい。なお、本実施形態では、前回クリーニング処理後の印刷枚数を、クリーニング管理用印刷枚数として以下に示す。
【0037】
クリーニング実行手段14は、印刷処理時には、
図1に示すホームポジション(収納位置)に配置される。また、クリーニング実行手段14は、クリーニング処理時には、インクヘッド部13aが上方の退避ポジションへ移動した後、クリーニング実行手段14がインクヘッド部13aの下方へ移動することによりクリーニングポジションに移動される。
【0038】
この移動によってクリーニング実行手段14が配置されるクリーニングポジションは、インクヘッド部13aとベルト搬送部13bとの間に位置する。また、クリーニングポジションは、クリーニング実行手段14の下方において、用紙Pが搬送経路R1に沿って搬送可能な位置である。具体的な一例として、上述のように、インクヘッド部13aが上昇し、その下方にクリーニング実行手段14が配置される構成が挙げられる。
【0039】
これにより、第1印刷装置10では、クリーニング実行手段14がホームポジション及びクリーニングポジションのいずれに配置された場合であっても、用紙Pを搬送経路R1に沿って搬送可能である。
【0040】
なお、第1印刷装置10は、クリーニング実行手段14をホームポジション(収納位置)からクリーニングポジションへ移動させる移動モータ(不図示)や、インクヘッド部13aを上下方向に昇降させる移動モータ(不図示)などを備えているが、その構成は、例えば、公知技術のものがあり、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0041】
装置制御部15は、第1印刷装置10内の各種機能を制御する。装置制御部15は、搬送部12や印刷部13を制御して、用紙Pに画像を印刷する。また、装置制御部15は、クリーニング実行条件が満たされた場合、印刷部13とクリーニング実行手段14とを制御して、インクヘッド部13aに対してクリーニング処理を実行する。
【0042】
中間装置20は、第1印刷装置10の搬送方向下流側に配置される。中間装置20は、第1印刷装置10から搬出された用紙Pを、第2印刷装置30に搬送する。中間装置20は、搬送部22と、装置制御部25とを備える。
【0043】
搬送部22は、搬送ローラ22a、22b、22cを備え、搬送ローラ22a、22b、22cによって、搬送経路R2又は直進搬送経路R2’に沿って、用紙Pを搬送する。
【0044】
装置制御部25は、中間装置20の各種機能を制御する。装置制御部25は、搬送部22を制御することで、搬送経路R2又は直進搬送経路R2’の何れに切り替えながら、用紙Pを搬送する。
【0045】
第2印刷装置30は、中間装置20の搬送方向下流側に配置される。第2印刷装置30は、第1印刷装置10と概ね同様に構成される。第2印刷装置30は、搬送部32と、印刷部33と、クリーニング実行手段34と、装置制御部35とを備える。
【0046】
搬送部32は、搬送ローラ32aを備え、中間装置20から搬出された用紙Pを印刷部33に搬送する。
【0047】
印刷部33は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。印刷部33は、インクヘッド部33aと、ベルト搬送部33bと、排紙ローラ33cとを備える。
【0048】
なお、インクヘッド部33aとベルト搬送部33bとの構成は、上述した第1印刷装置10のインクヘッド部13aとベルト搬送部13bとの構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0049】
排紙ローラ33cは、インクヘッド部33aによって印刷された用紙Pを排紙部30Pに排紙する。
【0050】
クリーニング実行手段34は、第2印刷装置30においてクリーニング実行条件を満たす場合に、インクヘッド部33aのインク吐出面のクリーニングを行うクリーニング処理を実行する。なお、クリーニング実行手段34の構成は、上述した第1印刷装置10のクリーニング実行手段14の構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0051】
また、第2印刷装置30は、第1印刷装置10と同様に、クリーニング実行手段34がホームポジション及びクリーニングポジションのいずれに配置された場合であっても、用紙Pを搬送経路R3に沿って搬送可能に構成されている。
【0052】
装置制御部35は、第2印刷装置30内の各種機能を制御する。装置制御部35は、搬送部32や印刷部33を制御して、用紙Pに画像を印刷する。また、装置制御部35は、クリーニング実行条件が満たされた場合、印刷部33とクリーニング実行手段34とを制御して、インクヘッド部33aに対してクリーニング処理を実行する。
【0053】
統括制御装置40は、タンデム方式印刷システム1内の各種機能を制御する。また、統括制御装置40は、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行するように、第1印刷装置10と、中間装置20と、第2印刷装置30とを統括して制御する。
【0054】
(統括制御装置40の構成)
次に、統括制御装置40の構成について、具体的に説明する。
図2は、タンデム方式印刷システム1の機能を示すブロック図である。
【0055】
図2に示すように、統括制御装置40は、ジョブ受信部41と、判定部42と、解析部43と、統括制御部44と、カウント部45と、記憶部46と、通信部47とを備える。
【0056】
ジョブ受信部41は、端末装置100との間で情報を送受信する。具体的に、ジョブ受信部41は、ユーザが使用する端末装置100から印刷ジョブを受信する。なお、ここでの通信は、例えば、イントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワーク等を含むとともに、有線通信と無線通信との何れであってもよい。
【0057】
判定部42は、印刷ジョブを受信した際に、2つの印刷装置のうちのいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であるか否かを判定する。具体的に、判定部42は、まず、第1印刷装置10及び第2印刷装置30にクリーニング処理中の印刷装置が含まれているか否かを判定する。そして、判定部42は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のいずれかにクリーニング処理中の印刷装置が含まれている場合、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であるか否かを判定する。
【0058】
解析部43は、受信した印刷ジョブに基づく印刷処理を解析する。具体的に、解析部43は、いずれか1の印刷装置のみがクリーニング処理中であると判定された場合、印刷ジョブに基づく印刷処理が、各印刷装置により印刷可能な第1の印刷処理か、又は、2つの印刷装置により印刷する第2の印刷処理かを解析する。
【0059】
ここで、本実施形態では、第1の印刷処理は、各印刷装置により用紙の片面に印刷する片面印刷処理である。また、第2の印刷処理は、2つの印刷装置により用紙の両面に印刷する両面印刷処理である。
【0060】
統括制御部44は、統括制御装置40内の各種機能を制御する。例えば、統括制御部44は、画像データに関する処理や、各部の動作制御、ユーザ操作に対する種々の処理を行う。また、本実施形態では、統括制御部44は、クリーニング処理中に、印刷ジョブに基づく印刷処理が片面印刷処理(第1の印刷処理)であると解析された場合、クリーニング処理中でない印刷装置により片面印刷処理を実行する。
【0061】
カウント部45は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30ごとに、印刷枚数をカウントする。具体的に、カウント部45は、当該印刷枚数として、クリーニング処理をしてから所定枚数に達してクリーニング処理をするまでのクリーニング管理用印刷枚数を、カウントする。
【0062】
また、カウント部45は、カウントしたクリーニング管理用印刷枚数を記憶部46に記憶する。具体的に、
図3に示すように、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれを識別する識別情報と、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれのクリーニング管理用印刷枚数とを関連づけて、記憶部46に記憶する。
【0063】
カウント部45によってカウントされたクリーニング管理用印刷枚数は、クリーニング実行条件を満たすか否かの判定に用いられる。具体的に、クリーニング管理用印刷枚数が、所定枚数に達するか否かを判定することで、クリーニング実行条件を満たすか否かが判定される。つまり、クリーニング管理用印刷枚数は、クリーニング実行条件を満たすか否かを判定するための指標値として用いられる。
【0064】
記憶部46は、ハードディスク又はメモリ等によって構成され、統括制御装置40の処理に用いられる各種情報を記憶する。
【0065】
通信部47は、第1印刷装置10、中間装置20、第2印刷装置30のそれぞれとの間で、各種情報を送受信する。
【0066】
(タンデム方式印刷システム1の動作)
次に、タンデム方式印刷システム1の動作について説明する。
図4は、タンデム方式印刷システム1が印刷ジョブを取得する際の動作を示すフローチャートである。
【0067】
ステップS11において、タンデム方式印刷システム1では、ジョブ受信部41が印刷ジョブを受信する。
【0068】
ステップS12において、判定部42は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30にクリーニング処理中の印刷装置が含まれているか否かを判定する。
【0069】
ステップS13において、判定部42が第1印刷装置10及び第2印刷装置30にクリーニング処理中の印刷装置がないと判定した場合(ステップS12“No”)、統括制御部44は、クリーニング処理が実行されていない通常状態であると認識し、通常印刷処理を実行する。具体的に、統括制御部44は、第1印刷装置10、中間装置20、第2印刷装置30を制御しながら、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行する。
【0070】
ステップS14において、カウント部45は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のいずれかの印刷装置が1枚印刷すると、印刷した印刷装置のクリーニング管理用印刷枚数を1つ加算して、記憶部46に記憶する。そして、ステップS15において、統括制御部44は、印刷ジョブの全ての枚数の印刷が終了したか否かを判定する。統括制御部44は、印刷が終了していない場合(ステップS15“No”)には、ステップS13に戻り、印刷が終了した場合(ステップS15“Yes”)には、動作を終了する。
【0071】
一方で、ステップS16において、判定部42が第1印刷装置10及び第2印刷装置30にクリーニング処理中の印刷装置が含まれていると判定した場合(ステップS12“Yes”)、判定部42は、クリーニング処理状態であると認識し、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうちのいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であるか否かを判定する。
【0072】
ステップS17において、判定部42が第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうち1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であると判定した場合(ステップS16“Yes”)、解析部43は、印刷ジョブに基づく印刷処理が、両面印刷処理又は片面印刷処理のいずれであるかを判定する。
【0073】
ステップS18において、判定部42が第1印刷装置10及び第2印刷装置30のいずれもクリーニング処理中であると判定した場合(ステップS16“No”)、及び、解析部43が両面印刷処理であると判定した場合(ステップS17“両面”)、統括制御部44は、クリーニング処理が終わるまで、待機する。具体的に、ステップS18において、統括制御部44は、クリーニング処理によって、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行できないと判定して、クリーニング処理が終わるまで、印刷処理を中断する。
【0074】
ステップS19において、解析部43が片面印刷処理であると判定した場合(ステップS17“片面”)、統括制御部44は、印刷ジョブに基づいて、クリーニング処理中でない印刷装置により片面印刷処理を実行する。具体的に、統括制御部44は、クリーニング処理が実行されているものの、片面印刷処理ならば実行できると判定して、印刷処理を実行する。
【0075】
ステップS20乃至ステップS21の処理は、上述したステップS14乃至S15の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0076】
上述のように、タンデム方式印刷システム1では、2つの印刷装置のうちのいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であり、かつ、印刷ジョブに基づく印刷処理が片面印刷処理である場合には、クリーニング処理中であっても、片面印刷処理を実行する。
【0077】
次に、タンデム方式印刷システム1がクリーニング処理を実行する際の動作について簡単に説明する。
図5は、タンデム方式印刷システム1がクリーニング処理を実行する際の動作を示すフローチャートである。なお、タンデム方式印刷システム1では、印刷処理中、下記の動作を常時行ってもよいし、カウント部45によってクリーニング管理用印刷枚数が加算された際に、下記の動作を行ってもよい。
【0078】
まず、ステップS101において、統括制御部44は、クリーニング実行条件が満たされたか否かを判定する。具体的に、統括制御部44は、記憶部46を参照して、クリーニング管理用印刷枚数が所定枚数(例えば、“1000”)以上であるか否かを判定する。なお、統括制御部44は、クリーニング管理用印刷枚数が所定枚数以上でないと判定した場合(ステップS101“No”)、ステップS101の動作を繰り返す。
【0079】
ステップS102において、統括制御部44は、クリーニング管理用印刷枚数が所定枚数以上であると判定した場合(ステップS101“Yes”)、所定枚数以上となった印刷装置に対してクリーニング処理を実行するように指示する。例えば、第1印刷装置10のクリーニング管理用印刷枚数が所定枚数以上となった場合、統括制御部44は、第1印刷装置10のクリーニング実行手段14に対して、クリーニング処理を実行するように指示する。
【0080】
ステップS103において、クリーニング処理が終了すると、統括制御部44は、クリーニング管理用印刷枚数をリセットする。具体的に、統括制御部44は、記憶部46において、クリーニング処理を終了した印刷装置(例えば、第1印刷装置10)の識別情報(例えば、“1”)に関連づけられているクリーニング管理用印刷枚数を“0”に変更する。
【0081】
(作用及び効果)
以上のように、本発明の第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1では、解析部43は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうちのいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であると判定された場合、印刷ジョブに基づく印刷処理が、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれにより印刷可能な片面印刷処理(第1の印刷処理)か、又は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30の両方により印刷する両面印刷処理(第2の印刷処理)かを解析する。また、統括制御部44は、印刷ジョブに基づく印刷処理が片面印刷処理であると解析された場合、クリーニング処理中でない印刷装置により片面印刷処理を実行する。
【0082】
このように、第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1によれば、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうちのいずれかの印刷装置がクリーニング処理中であっても、印刷ジョブに基づく印刷処理が片面印刷処理である場合には、クリーニング処理中でない印刷装置により片面印刷処理を実行できる。これにより、いずれか1つの印刷装置がクリーニング処理中の場合に、印刷処理を停止するのではなく、片面印刷処理を実行できるため、クリーニング処理中の時間を有効に利用して、タンデム方式印刷システム1による生産性を高めることができる。
【0083】
(変形例1)
次いで、本発明の第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1の変形例1について説明する。
【0084】
ここで、上述した第1実施形態では、第1の印刷処理は、片面印刷処理であり、第2の印刷処理は、両面印刷処理であるものとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、第1の印刷処理は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうちのいずれか1つの印刷装置で実行可能な印刷処理であり、第2の印刷処理は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30の両方の協働によって実行可能な印刷処理であればよい。
【0085】
このような点を鑑みて、変形例1では、第1の印刷処理は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれで白黒印刷を実行可能な白黒印刷処理であり、第2の印刷処理は、2つの印刷装置によりカラー印刷を実行するカラー印刷処理である。
【0086】
また、変形例1に係るタンデム方式印刷システム1では、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうち、第1印刷装置10(1つの印刷装置)は、K色インクを吐出可能なインクヘッド部13aを用いて印刷処理を行い、第2印刷装置30(他の1つの印刷装置)は、C色インク、M色インク、Y色インクを吐出可能なインクヘッド部33aを用いて印刷処理を行うように構成される。なお、第1印刷装置10において吐出されるインク色と、第2印刷装置30において吐出されるインク色とは、逆であってもよい。
【0087】
変形例1において、K色インクを印刷可能なインクヘッド部13aを備える印刷部13は、K色の印刷剤を印刷可能な第一印刷部を構成し、C色インク、M色インク、Y色インクを印刷可能なインクヘッド部33aを備える印刷部33は、C色の印刷剤、M色の印刷剤、Y色の印刷剤を印刷可能な第二印刷部を構成する。
【0088】
ここで、変形例1では、第1印刷装置10は、K色インクによって白黒画像を印刷できるとともに、第2印刷装置30は、C色インクとM色インクとY色インクとを混色させることで、白黒画像を印刷できる。すなわち、変形例1では、第1印刷装置10と第2印刷装置30とのいずれも、白黒印刷処理を実行できることに留意すべきである。なお、変形例1において、所定の印刷処理とは、白黒印刷処理を示す。
【0089】
また、変形例1では、印刷ジョブに基づく印刷処理は、全て片面印刷処理であるこことする。但し、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれが、用紙Pを反転できる反転搬送経路(不図示)を備える場合には、印刷ジョブに基づく印刷処理は、両面印刷処理であってもよい。
【0090】
次に、変形例1に係るタンデム方式印刷システム1の動作について、説明する。なお、変形例1の動作は、第1実施形態の動作と比較して、ステップS17乃至S19の動作のみが異なるため、かかる動作に着目して説明する。
【0091】
ステップS17において、解析部43は、印刷ジョブに基づく印刷処理が、カラー印刷処理又は白黒印刷処理のいずれであるかを判定する。
【0092】
ステップS18において、解析部43がカラー印刷処理であると判定した場合(ステップS17“カラー印刷処理”)、統括制御部44は、クリーニング処理が終わるまで、印刷処理を待機する。
【0093】
ステップS19において、解析部43が白黒印刷処理であると判定した場合(ステップS17“白黒印刷処理”)、統括制御部44は、印刷ジョブに基づいて、クリーニング処理中でない印刷装置により白黒印刷処理を実行する。
【0094】
以上のように、変形例1に係るタンデム方式印刷システム1では、2つの印刷装置のうちのいずれか1つの印刷装置のみがクリーニング処理中であっても、印刷ジョブに基づく印刷処理が白黒印刷処理である場合には、白黒印刷処理を実行できるため、クリーニング処理中の時間を有効に利用して、タンデム方式印刷システム1による生産性を高めることができる。
【0095】
(変形例2)
次いで、本発明の第1実施形態に係るタンデム方式印刷システム1の変形例2について説明する。
【0096】
ここで、上述した第1実施形態では、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のうちのいずれか1つの印刷装置がクリーニング処理中である場合、片面印刷処理(第1の印刷処理)を実行できるものの、両面印刷処理(第2の印刷処理)を実行できなくなるため、例えば、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれにおいて、クリーニング処理が分散したタイミングで実施されると、両面印刷処理の実施できない期間が増加することになる。
【0097】
このような点を鑑みて、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1では、クリーニング処理が分散したタイミングで実行されることを抑制して、第2の印刷処理を実行可能な時間を増やすことを目的とする。
【0098】
なお、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1では、第1実施形態と比較して、クリーニング処理中の印刷装置のない通常状態の動作が異なるため、かかる点に着目して説明する。
【0099】
具体的に、変形例2では、解析部43は、クリーニング処理中の印刷装置がない通常状態である場合、印刷ジョブに基づく印刷処理が、片面印刷処理(第1の印刷処理)か、又は、両面印刷処理(第2の印刷処理)かを解析する。
【0100】
また、統括制御部44は、解析部43により片面印刷処理であると解析された場合、各印刷装置のカウント部45によってカウントされるクリーニング管理用印刷枚数をそろえるように、各印刷装置のいずれかの印刷装置を用いて、片面印刷処理を実行する。
【0101】
具体的に、統括制御部44は、通常状態において、片面印刷処理を実行する際、記憶部46を参照して、第1印刷装置10の識別情報に関連づけられているクリーニング管理用印刷枚数と、第2印刷装置30の識別情報に関連づけられているクリーニング管理用印刷枚数とを比較して、クリーニング管理用印刷枚数の小さい印刷装置を特定する。そして、統括制御部44は、特定した印刷装置を用いて、片面印刷処理を実行する。
【0102】
次に、変形例2の構成をより具体的に示すため、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1の動作について、
図6を参照して説明する。なお、変形例2の動作は、第1実施形態の動作と比較して、ステップS13の動作のみが異なるため、ステップS13の動作に着目して説明する。
【0103】
ここで、
図6は、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1のステップS13の動作を具体的に示すフローチャートである。
【0104】
まず、ステップS131において、解析部43は、印刷ジョブに基づく印刷処理が、片面印刷処理か、又は、両面印刷処理かを解析する。
【0105】
ステップS132において、解析部43が両面印刷処理であると解析した場合(ステップS131“両面印刷処理”)、統括制御部44は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30の両方を用いて、両面印刷処理を実行する。
【0106】
一方、ステップS133において、解析部43が片面印刷処理であると解析した場合(ステップS131“片面印刷処理”)、統括制御部44は、記憶部46を参照して、第1印刷装置10のクリーニング管理用印刷枚数(例えば、“800”)と、第2印刷装置30のクリーニング管理用印刷枚数(例えば、“500”)との内、クリーニング管理用印刷枚数の小さい印刷装置(例えば、第2印刷装置30)を特定する。
【0107】
ステップS134において、統括制御部44は、特定した印刷装置(例えば、第2印刷装置30)を用いて、片面印刷処理を実行する。これにより、特定した印刷装置(例えば、第2印刷装置30)のクリーニング管理用印刷枚数(例えば、“500”)を増加させて、第1印刷装置10のクリーニング管理用印刷枚数と、第2印刷装置30のクリーニング管理用印刷枚数との均等化を図る。
【0108】
以上のように、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1によれば、統括制御部44は、通常状態で片面印刷処理を実行する場合、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のそれぞれのクリーニング管理用印刷枚数をそろえるように、片面印刷処理を実行する。具体的に、統括制御部44は、クリーニング管理用印刷枚数の少ない印刷装置で片面印刷処理を実行する。
【0109】
これにより、統括制御部44は、クリーニング管理用印刷枚数が所定枚数に達するタイミング、すなわち、クリーニング実行条件を満たすタイミングの遅い印刷装置で片面印刷処理を実行できるため、第1印刷装置10及び第2印刷装置30の両方のクリーニング管理用印刷枚数の差を小さくできる。
【0110】
更に、統括制御部44は、第1印刷装置10及び第2印刷装置30のいずれか一方の印刷装置のクリーニング管理用印刷枚数が所定枚数に達した際、他方の印刷装置のクリーニング管理用印刷枚数が所定枚数に達していなくても、両方のクリーニング管理用印刷枚数の差が所定の枚数差の範囲内であれば、第1印刷装置10及び第2印刷装置30の両方に対して、同時にクリーニングを実行する。
【0111】
このように、変形例2に係るタンデム方式印刷システム1によれば、クリーニング処理が実行されるタイミングをあわせることで、第2の印刷処理である両面印刷処理の実施できる期間を増加させることができる。
【0112】
なお、変形例2では、第1の印刷処理を片面印刷処理とし、第2の印刷処理を両面印刷処理として説明したが、上述した変形例1に示すように、第1の印刷処理を白黒印刷処理とし、第2の印刷処理をカラー印刷処理としてもよい。また、この場合、第1印刷装置10は、K色インクを吐出可能なインクジェットヘッドを用いて印刷処理を行い、第2印刷装置30は、C色インク、M色インク、Y色インクを吐出可能なインクジェットヘッドを用いて印刷処理を行うように構成してもよい。
【0113】
[本発明のその他の実施形態]
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。
【0114】
例えば、上述した実施形態では、
図1に示すように、タンデム方式印刷システム1は、印刷装置10、30内に、印刷部13、33を配置した構成を一例として示しているが、これに限定されるものではない。例えば、印刷装置10、30が物理的に2つ以上に分かれ、印刷部13、33もそれぞれに分かれるような構成であってもよい。
【0115】
また、上述した実施形態では、統括制御装置40は、第1印刷装置10、中間装置20、及び、第2印刷装置30の外に設けられていたが、第1印刷装置10、中間装置20、第2印刷装置30のいずれかの内部に設けられていてもよい。
【0116】
また、上述した実施形態では、統括制御装置40は、印刷ジョブを端末装置100から受信するように構成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、統括制御装置40は、操作パネル(不図示)などの操作によって入力された画像を含む印刷ジョブを受信してもよい。このような印刷ジョブとしては、例えば、コンタクトガラス(不図示)上に載置された原稿画像を光学的に読み取ることにより得られた印刷ジョブなどが挙げられる。
【0117】
また、上述した実施形態では、印刷部13、33は、インクジェットヘッドを用いて、インクジェット方式により用紙Pに画像を印刷する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、印刷部13、33は、感光ドラムを用いて、感光ドラムの表面に付着させたトナーを用紙Pに転写させる電子写真方式(所謂、トナー方式)により、用紙Pに画像を印刷する構成であってもよい。
【0118】
このように、本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。