(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記周囲環境情報を指揮装置に送信し、指揮装置からの遠隔操縦及び/又は指令に基づいて走行するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両。
【背景技術】
【0002】
火山の噴火や原子力発電所の事故等の災害被災地や、戦場等の危険な場所においては、無人車両を用いて物資を輸送したり、土木作業を行ったり、地形等の環境情報を取得したりすることがある。
また、空港や航空基地等の広大な場所をテロ等から防護するため、監視を行う車両として、カメラ等の監視用センサを搭載した無人車両を用いることがある。
【0003】
上記無人車両は、遠隔操縦、自律走行、又は、これらを合わせた中間の方法(半自律)により走行するものであり、走行には車両の周囲の環境情報を取得する必要がある。
すなわち、無人車両が走行するためには、車両が回避すべき障害物を認識し、障害物の手前で停止したり、障害物を迂回したり(以下、これらを合せて障害物回避ということがある)して走行する必要があり、車両の周囲環境がどのようになっているかの情報を取得して、障害物の存在及びその位置を正確に認識することが重要である。
【0004】
上記障害物回避は、事前に作成された既存の地図等から、走行する場所や作業する場所の地形や道路・建物等に関する環境情報を得て行うことができる。
しかし、災害の被災地等においては、既存の地図に掲載されている環境情報と、実際の環境とが異なることがある。
また、戦場等の防衛用途においては、一般の地図には掲載されていない未整備の路面を走行する場合や、敵からの攻撃等により既存の道路が破壊されている場合があり、事前に作成された地図から得られる環境情報と、走行するときの環境とが異なる場合が多く、特に、戦闘が行われている状況下においては、移動する障害物等も存在し、周囲の環境が刻々と変化する。
同様に、土木作業を行う車両の場合においても行った土木作業によって周囲の環境が動的に変化する。
したがって、事前に作成された地図に基づくことでは、障害物を回避して走行することはできない。
【0005】
特許文献1には、衛星や航空機で取得した上空から撮影したイメージを処理し、無人車両に送信することで、動的に変化する複雑な環境下においても無人車両に対してナビゲーションを行うことができる旨が開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の周囲環境情報を飛行体で取得する車両について詳細に説明する。
本発明の車両は、
図1に示すように、飛行体と、該飛行体を収容する収容装置と、上記飛行体と収容装置とを繋ぐ給電・通信ケーブルと、車両演算装置とを備え、必要に応じて、ドライブバイワイヤ装置、無線通信装置等を備える。
【0014】
<飛行体>
上記飛行体は、遠隔操縦及び/又は自律により飛行して周囲環境情報を取得するものであり、
図2に示すように、周囲環境情報取得センサ、飛行センサ、飛行体演算装置、飛行装置、飛行体電源装置を備え、必要に応じて無線通信装置、GPS受信器等を備える。
【0015】
ここで、遠隔操縦とは、離れた場所の指揮装置から、電気信号を利用して操縦又は指令を送信して、飛行体や車両等のロボットを飛行又は走行させることをいい、必ずしもロボットの飛行や走行に必要な操作のすべてを遠隔地から行う必要はない。
また、自律とは、ロボットの状況、及び周囲環境等の情報に基づいて、何をすべきかを、ロボットに搭載された演算装置が判断して飛行又は走行することをいうが、指揮装置からの遠隔操縦が介在してもよい。
【0016】
上記飛行体としては、基本的な飛行機能を有するものであればよく、例えば、ドローン、マルチコプター、UAV (Unmanned Aerial Vehicle)等を挙げることができる。
【0017】
上記飛行体は、給電及び通信を行うケーブルで車両と繋がれており、上記ケーブルを用いて車両と有線通信を行うと共に、車両から有線で電力の供給を受ける。上記飛行体は、車両1台に一機以上が搭載される。
【0018】
上記飛行体は、収容装置に設けられた巻取装置の巻取力に打ち勝って飛行して、移動・停留し周囲環境の情報を取得する。
本発明においては、飛行体への電力供給が有線で行われるため、飛行体がバッテリを搭載する必要がなく機体を軽量化できると共に、高出力のモータ等を利用できるため、上記巻取力がかかっても飛行に影響を及ぼすことはない。
【0019】
上記飛行体が飛行していないときは、
図1に示す車両に設けられた飛行体収納装置の巻取装置によってケーブルが巻き取られ、
図3に示すように安定して車両に保持される。
【0020】
上記周囲環境情報取得センサは、車両周囲の環境地図を作成するための周囲環境情報を取得するものである。周囲環境情報取得センサとしては、例えば、カメラやレーザレンジファインダ(LRF)等のセンサを挙げることができ、これらを一種又は二種以上備えることができる。複数種のセンサを用いることで、詳細かつ正確な周囲環境情報を取得することができる。
なお、周囲環境情報の取得は、飛行中に限るものではなく、
図3に示すように、収容装置に収容された状態でも行うことができる。
【0021】
複数の飛行体を用いる場合は、すべての飛行体が同じように複数種のセンサを搭載してもよいし、飛行体ごとに異なる種類のセンサを搭載してもよい。
すべての飛行体が同じセンサを搭載することで、短時間で広い範囲をセンシングすることが可能となり、また、異なる種類のセンサを搭載することで、飛行体の重量を軽くすることができ、機動的な飛行が可能となる。
【0022】
上記周囲環境情報取得センサは、後述する飛行体演算装置の指令に基づいて動作し、周囲環境情報取得センサで得られた情報は、飛行体演算装置に送られる。
【0023】
上記カメラは、モノラルカメラであってもよく、また、位相差により距離を測定できるステレオカメラであってもよい。上記カメラとしては、可視光線カメラや赤外線カメラ等を挙げることができる。
【0024】
上記レーザレンジファインダ(LRF)は、周囲を複数本のレーザで走査し、周囲の地形や物体との距離を高速で計測するものである。
【0025】
上記飛行センサは、飛行に必要な飛行体の状態を検知するものであり、ジャイロセンサ等の姿勢センサ、高度センサ、速度センサ等を備え、各センサからの情報は後述する飛行体演算装置に送られる。
【0026】
上記飛行体演算装置は、上記通信ケーブルを介して車両から送信される指令及び/又は予め設定された指令に基づいて飛行経路を演算し、飛行センサからの情報と合わせて、飛行装置の制御量を算出し、飛行体の位置、高度、姿勢を制御すると共に、飛行体の状態を車両演算装置に送信する。上記飛行経路の演算は、飛行体が取得した周囲環境情報を合わせて行ってもよい。
【0027】
上記飛行体演算装置により自律飛行が可能となり、複数の飛行体を同時に運用しても、少人数での飛行体の監視、遠隔操縦が可能となる。
【0028】
また、飛行体演算装置は、上記周囲環境情報取得センサで取得した情報を、通信に適切なフォーマットに変換して、通信ケーブルを介して車両に送信する。
処理能力の観点から、一般的には後述する車両に搭載された車両演算装置が、取得した周囲環境情報を用いて環境地図を作成するが、飛行体演算装置が十分な処理能力を有する場合は、これを飛行体演算装置が行っても良い。
【0029】
上記飛行装置は飛行体を飛行させるための装置であり、例えば、ロータ等が挙げられる。飛行装置は、飛行体演算装置からの指令により動作する。
【0030】
上記飛行体電源装置は、車両から給電ケーブルで供給された電力を入力し、飛行体内部の各装置に合わせた電圧に変換して電力を供給するものであり、DC/DCコンバータ等である。
なお、車両から送られる電力が交流である場合は、通常AC/DCコンバータが必要となる。
【0031】
また、上記飛行体は、周囲環境情報を取得するセンサだけでなく、指揮装置又は他の車両と無線通信を行うための移動式アンテナ等として用いることができ、必要に応じて無線通信機、GPS(Global Positioning System)受信器等を備えてもよい。
【0032】
上記飛行体が、無線通信機やGPS受信器を備えることで、林間や谷間のような電波が通じにくい場所においても、
図4に示すように、飛行体を木等の障害物よりも上空に飛行させることで電波リンクを確立させることができ、無線通信や位置情報の取得が可能となる。
【0033】
さらに、当該車両と他の車両との通信や、当該車両と指揮装置との通信だけでなく、他の車両と他の車両との通信や、他の車両と指揮装置との通信において、当該車両が中継局となって通信範囲を拡大することができる。
これらの通信は、車両が林間や谷間のような場所にいるときばかりではなく、市街地におけるビル間など、やはり電波が通じにくい場所にいるときにおいても同様に有効である。
これらの通信を確立するためには、一般には飛行体の代わりにバルーンのようなものに無線通信装置を搭載し、上空に上げることが考えられる。しかし無線通信におけるアンテナは、長い通信距離を実現するものほど垂直方向の指向性が狭くなる傾向がある(指向性が高くなる)ため、アンテナの向きの制御が重要となる。
したがって、姿勢制御が可能である飛行体は、アンテナの姿勢を一定に保つことが容易であるため、特に上空に風が有るときにおいては、バルーンよりも高い品質の通信を確立することができる。
【0034】
複数の飛行体を運用する場合、すべての飛行体が無線通信機を備える必要はなく、無線通信を行う飛行体と周囲環境情報を取得する飛行体を分けて運用してもよい。例えば、無線通信を行う飛行体については、車両の上空を高い高度で飛行させ、周囲環境情報を取得する飛行体は車両の前方等を飛行させることで、ケーブル長を最大限利用して無線通信と周囲環境情報の取得とを同時に行うことができる。
また、飛行体の役割を変えることで、一機の飛行体に搭載するセンサが少なくなり、飛行体が小型化され機動的に飛行することが可能となる。
【0035】
上記飛行体で周囲環境情報を取得することで、車両自体に設けられたセンサで周囲環境情報を得る場合に比して、広範囲の周囲環境情報を取得できるだけでなく、俯瞰して周囲環境情報を得ることができるため、手前の障害物の陰にある奥の障害物までも早期に認識することができる。
したがって、早期に障害物を発見し、迂回した経路を計画することが可能となり、障害物を回避するための停止や切返しの回数が減少するため、車両の平均走行速度が増し、結果として車両の走行や作業の効率を向上させることができる。
【0036】
<収容装置>
上記収容装置は、飛行体が飛行していないときに車両上に飛行体を安定に保持するものであり、車両の屋根や荷台等に設置される。
【0037】
上記収容装置は、
図1に示すように、飛行体と車両とを繋ぐケーブルを巻き取るケーブル巻取装置を備える。該ケーブル巻取装置は、飛行体が飛行しているときには、ケーブルのテンションを検知して、車両の走行を妨げるケーブルの弛みが発生しないようにケーブルを自動で巻き取って、ケーブルにかかるテンションを常に調節する。
【0038】
また、後述する車両演算装置から、ケーブルの巻き取り指令を受けたときは、飛行体の推進力よりも強い力で直ちにケーブルを巻き取る。ケーブルを素早く巻き取ることで、飛行体を繋ぐケーブルが障害物等に引っ掛かることが防止される。
万が一、ケーブルが障害物に絡まり、車両の走行が阻害される場合は、ケーブルの接続を解除してケーブルごと飛行体を廃棄する。
具体的には、ケーブルのテンションがあらかじめ設定した値以上の状態が一定時間継続した場合、ケーブルが絡まったと自動的に判断し、巻取装置に装着したカッタによりケーブルを切断する、又は、上記ケーブルのテンション情報を指揮装置に送信し、遠隔操縦者の指令によって巻取装置に装着されたカッタで、ケーブルを切断する。
【0039】
<ケーブル>
上記ケーブルは車両と飛行体を繋ぎ、車両と飛行体との通信及び車両から飛行体への給電を行うものである。飛行体と車両とをケーブルで繋ぐことで、無線通信が途切れ易い林間等の障害物が多い場所でも通信を確立することができ、無線通信に比して大容量かつ安定した通信が可能となる。さらに、ケーブルを介して給電するため飛行時間の制限がなく継続して飛行して情報収集することが可能となる。
加えて、飛行体にバッテリ、燃料等の重量物の搭載が不要となるため、飛行体を小型、軽量化することが可能であり、飛行体を高機動で運用することとができる。
【0040】
通信ケーブルは、飛行体の周囲環境情報取得センサからの情報、飛行体のハウスキーピング情報等の飛行体から車両へ送信される情報と、車両を介した指揮装置からの指令や車両からの指令、他の飛行体のハウスキーピング情報等の車両から飛行体への情報の通信に利用される。
【0041】
上記ケーブルは、
図2に示すように、給電ケーブルと通信ケーブルとを束ねて一本に丸めてもよく、情報をデジタル変調して給電ケーブルで通信を行うPoE(Power over Ethernet(登録商標))としてもよい。
【0042】
<車両演算装置>
車両に搭載される車両演算装置は、環境情報処理機能、自己位置標定機能、経路計画機能、車両制御機能、及び、飛行体位置・姿勢検出機能を有する。
【0043】
上記環境情報処理機能は、飛行体が収集した周囲環境情報から車両周囲の環境地図を生成する機能である。周囲の環境地図を生成することで、障害物の有無、位置、大きさ等を認識する。
【0044】
上記自己位置標定機能は、生成した環境地図や車両の速度・姿勢・加速度等のオドメトリ情報、GPS信号等の情報から自らの位置を認識する機能である。
【0045】
上記経路計画機能は、予め設定された走行すべき座標指令や、指揮装置から受けたアクセル・ブレーキ指令(または速度指令)とステアリング指令に基づき、自ら生成した環境地図と自己位置とから、障害物等を回避して走行する経路を計画する機能である。走行経路は、更新される環境地図及び自己位置に基づいて逐次更新される。
【0046】
車両制御機能は、計画された走行経路を走行させるために、アクセル、ブレーキ、及びステアリングを制御する機能であり、これらを作動させるアクチュエータ等の制御量を算出して信号を送信する。
【0047】
飛行体位置・姿勢検出機能は、飛行体から収集した周囲環境情報のうち、飛行体から見た車両の位置、及び飛行体の状態(ハウスキーピング)情報等を用いて、各飛行体と車両との相対的な位置を検出する。そして、各飛行体に飛行させるルートを決定し、各飛行体に対して指令を送信する機能である。
【0048】
飛行体位置・姿勢検出機能により、同時に複数の飛行体を運用する場合であっても、飛行体同士の衝突、及びケーブルの絡まりが防止される。
例えば、n台の飛行体を車両に搭載して運用する場合、車両を中心として周囲を360°/nに分割した異なる飛行エリアを設定し、それぞれの飛行体に飛行エリアを割り当て、該飛行エリアから出ないように制御する方法が挙げられる。さらに、隣り合う飛行エリアの境界に緩衝区域を設け、該緩衝区域に飛行体が入らないように制御することで、飛行体同士の衝突防止、及びケーブルの絡まりを確実に防止できる。
なお、飛行エリアの設定は、等分分割でなくてもよく、例えば、車両の前方に多くの飛行体を飛行させてもよい。
【0049】
また、飛行体位置・姿勢検出機能は、飛行体を繋ぐケーブルが障害物に引っ掛かる可能性があるときは、飛行体に帰還指令を送信する、及び/又は上記収容装置に巻取指令を送信し、ケーブルの絡まりを防止する。
【0050】
<ドライブバイワイヤ装置>
上記ドライブバイワイヤ装置は、これに電気信号を与えることによりアクセル、ブレーキ、ステアリングを所定量動作させ、シフトを所定位置に設定する機能を有するものである。そのような機能を有さない車両に対しては、アクセル、ブレーキ、ステアリング、シフト等にアクチュエータを取り付けて実現することがある。
【0051】
<無線通信装置>
無線通信装置は、指揮装置や、他の有人車両及び/又は無人車両、飛行体等との通信を行うものであり、通信機とアンテナとを有する。上記無線通信装置は、車両及び/又は飛行体に設けられる。
無線通信装置が飛行体に備えられることで、林間、谷間、ビル間等の電波が届きにくいところでも、飛行体を上空に飛行させることで通信が可能となる。
【0052】
<車両>
上記車両は、基本的な走行の機能を有するものであればよく、エンジン車、電動車又はこれらを合わせたハイブリッド車であってもよく、また、装輪タイプ、装軌(無限軌道)タイプ、又は、これらを合わせたハイブリッドタイプなどを挙げることができる。
本発明の車両は、遠隔操作及び/又は自律により走行することが可能であるが、人が乗車して有人で走行することもできる。
【0053】
<動作>
次に車両の動作について説明する。
車両に搭載された演算装置(車両演算装置)は、指揮装置からの指令又は予め設定された指令に従い、収容装置に収容している飛行体を飛行させる。そして、エンジン又は車両に搭載する発電機等で発電した電力を、ケーブルを介して飛行体に給電する。
飛行体はケーブルから給電を受けながら上記車両演算装置からの指令に従って、または自律により、車両の周囲を飛行して周囲環境情報を取得し、飛行体の状態(ハウスキーピング情報)と合わせてケーブルを介して車両演算装置に送信する。
【0054】
上記車両演算装置は、各飛行体から受信した周囲環境情報を処理し、車両周囲の環境地図を作成する。
【0055】
そして、作成した環境地図を指揮装置及び/又は他の車両に無線送信する。環境地図を送信することで、指揮装置や他の無人車両も含めたシステム全体において環境地図を共有することが可能となり、より効率的な走行が可能になる。
【0056】
さらに、上記車両演算装置は、車両の周囲の画像を指揮装置にリアルタイムで送信する。指揮装置には、車両の周囲の画像が表示され、必要があるときは、指揮装置から指令を送信して車両を遠隔操縦することができる。また、指揮装置には、飛行体の状態も送信され、必要があるときは、車両演算装置を介して飛行体を遠隔操縦することもできる。
【0057】
上記指揮装置は、車両から環境地図を受信したときは、該環境地図を他の車両に無線送信する。そして、車両が指揮装置等から他の車両が作成した環境地図を受信したときは、該環境地図を共有し、自ら作成した環境地図と合わせた広範囲の環境地図を得る。
【0058】
そして、上記車両演算装置は、作成された環境地図と自己位置とから、指揮装置からの指令又は予め設定された指令に基づいて、自己位置を逐次更新しながら走行経路を計画する。
【0059】
上記車両演算装置は、計画した走行経路に沿って走行するように、車両制御機能によりアクセル、ブレーキ、及びステアリングを制御して車両を走行させる。
【0060】
飛行体により周囲環境情報を取得する際、車両は走行していても停止していてもよい。
車両が停止している場合は、複数の飛行体を同時に運用しても、上記のように異なる飛行エリアを設定することで、飛行体同士の衝突やケーブルの絡みを回避することができる。
【0061】
また、車両が走行している場合は、ケーブルが木等の障害物に絡まる虞があり、例えば、木と木の間を飛行する飛行体について、飛行体と車両との角度、飛行体と車両と障害物(木)との相対位置、飛行体の飛行経路、及び、車両の速度等から、ケーブルが障害物に絡まることを事前に予測する。
そして、ケーブルが絡まる虞があるときは、上記車両演算装置は、飛行体に帰還指令を送信し、及び/又は収容装置の巻取装置にケーブル巻き取り指令を送信して、飛行体を帰還させる。
しかし、ケーブルが絡まって飛行体を帰還させることができず、車両の走行を妨げる状態となったと判断したときは、上記車両演算装置は、自動で巻取装置にケーブル切断指令を送信し、又は、ケーブルが絡まったことを指揮装置に送信して、指揮装置からの指令を待って、巻取装置にケーブル切断指令を送信する。
ケーブル切断指令を受けた巻取装置がケーブルを切断することで車両の走行が確保される。
【0062】
上記飛行体による周囲環境情報の取得は、必ずしも飛行して行う必要はなく、車両に収容された状態で行ってもよく、車両自体は、周囲環境情報取得センサを搭載しなくてもよい。
【0063】
また、指揮装置や他の車両との通信を行う際においても、車両は走行していても停止していてもよい。飛行体を木やビル等の障害物よりも上空に停留させ、中継または直接的に通信リンクを確立することにより、従来では進入できなかった区域にも進入することが可能となり、車両及び、車両群の行動範囲を拡大できる。