(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、薬剤通路部の複数の構成部品間の距離を調整する作業に要する手間を軽減することができる薬剤供給装置または薬剤通路装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の構成の一例に係る薬剤供給装置は、薬剤を供給する薬剤供給部本体と、前記薬剤供給部本体によって供給された薬剤を、薬剤を包装する包材に導く薬剤通路部とを備え、前記薬剤通路部は、前記薬剤供給部本体の下方に配置され、この薬剤供給部本体によって供給された薬剤が上方から入る入口部と、前記入口部の下方、かつ、前記包材の上方に配置され、前記薬剤供給部本体によって供給された薬剤が下方に出る出口部と、前記入口部と前記出口部とを連通する連通部とを備え、前記入口部及び前記出口部は、互いに別体に設けられ、
前記出口部は、前記包材上方の所定位置に着脱可能であり、前記連通部は、前記入口部及び前記出口部とは別体に設けられ、前記入口
部に対して位置調整可能に接続され
、前記出口部に対して下方から支持されつつ着脱可能に接続される。
【0007】
前記構成の一例によると、薬剤供給部本体によって薬剤が供給される。薬剤供給部本体によって供給された薬剤は、薬剤を包装する包材に、薬剤通路部によって導かれる。薬剤通路部では、入口部の下方に出口部が配置され、入口部と出口部とが連通部によって連通される。薬剤供給部本体によって供給された薬剤は、入口部に上方から入り、連通部を通過して、出口部から下方に出る。
入口部及び出口部は、互いに別体に設けられる。そのため、入口部に係る調整作業と出口部に係る調整作業とを個別に行うことができる。入口部に係る調整作業とは、入口部と薬剤供給部本体との間の隙間を調整する作業である。出口部に係る調整作業とは、出口部と前記包材との間の隙間を調整する作業である。
ここで入口部及び出口部が一体に設けられる場合には、入口部と薬剤供給部本体との隙間、出口部と包材との隙間の両者が許容範囲に収まるように、入口部及び出口部を同時に位置調整する必要がある。これに対して、前記構成の一例によると、入口部及び出口部を個別に位置調整できる。
したがって各調整作業を同時に行う必要がある場合に比べて、調整作業を容易化することができる。
連通部は、入口部及び出口部とは別体に設けられ、入口部及び出口部に対して位置調整可能に接続される。そのため、前記調整作業により入口部及び出口部の相対的な位置及び姿勢が変化しても、その変化を吸収することができる。この変化の吸収により連通部と入口部との隙間を厳密に調整する必要がなく、また連通部と出口部との隙間を厳密に調整する必要がない。したがって連通部に係る調整作業を省略することができる。
このように、入口部及び出口部に係る調整作業を容易化することができ、しかも連通部に係る調整作業を省略することができる。
したがって薬剤通路部の複数の構成部品間の距離を調整する作業に要する手間を軽減することができる。
また、連通部は、出口部に下方から支持されつつ接続される。そのため、出口部にかかる連通部の自重を利用して、入口部及び出口部と連通部との位置関係を維持することができる。
したがって前記位置関係を維持するための構成を簡素化することができる。
また、出口部は、包材上方の所定位置に着脱可能である。そのため、連通部を残して、出口部を着脱することができる。
したがって出口部の着脱作業を容易化することができる。
【0008】
また、本発明の構成の一例に係る薬剤通路装置は、薬剤を通過させる薬剤通路装置であって、薬剤が上方から入る入口部と、前記入口部の下方に配置され、薬剤が下方に出る出口部と、前記入口部と前記出口部とを連通する連通部とを備え、前記入口部及び前記出口部は、互いに別体に設けられ、
前記出口部は、所定位置に着脱可能であり、
前記連通部は、前記入口部及び前記出口部とは別体に設けられ、前記入口
部に対して位置調整可能に接続され
、前記出口部に対して下方から支持されつつ着脱可能に接続される。
【0009】
前記構成の一例によると、入口部の下方に出口部が配置され、入口部と出口部とが連通部によって連通される。薬剤は、入口部に上方から入り、連通部を通過して、出口部から下方に出る。
入口部及び出口部は、互いに別体に設けられる。そのため、入口部に係る調整作業と出口部に係る調整作業とを個別に行うことができる。したがって各調整作業を同時に行う必要がある場合に比べて、調整作業を容易化することができる。入口部に係る調整作業とは、入口部と、この入口部に薬剤を与える物体との隙間を調整する作業である。出口部に係る調整作業とは、出口部と、この出口部から薬剤を与えられる物体との隙間を調整する作業である。
連通部は、入口部及び出口部とは別体に設けられ、入口部及び出口部に対して位置調整可能に接続される。そのため、前記調整作業により入口部及び出口部の相対的な位置及び姿勢が変化しても、その変化を吸収することができる。この変化の吸収により連通部と入口部との隙間を厳密に調整する必要がなく、また連通部と出口部との隙間を厳密に調整する必要がない。したがって連通部に係る調整作業を省略することができる。
このように、入口部及び出口部に係る調整作業を容易化することができ、しかも連通部に係る調整作業を省略することができる。
したがって複数の構成部品間の距離を調整する作業に要する手間を軽減することができる。
また、連通部は、出口部に下方から支持されつつ接続される。そのため、出口部にかかる連通部の自重を利用して、入口部及び出口部と連通部との位置関係を維持することができる。
したがって前記位置関係を維持するための構成を簡素化することができる。
また、出口部は、包材上方の所定位置に着脱可能である。そのため、連通部を残して、出口部を着脱することができる。
したがって出口部の着脱作業を容易化することができる。
【0012】
そして、前記連通部は、前記入口部から吊り下げられることもできる。
【0013】
前記構成の一例によると、連通部は、入口部から吊り下げられる。そのため、出口部を取り外したとしても連通部が落下することを防ぐことができる。
【0016】
そして、前記連通部は、前記入口部に外側から遊嵌して接続され、前記出口部に内側から遊嵌して接続されることもできる。
【0017】
前記構成の一例によると、連通部は、入口部に外側から遊嵌されて接続される。そのため、連通部と入口部との隙間から薬剤が漏れることを防ぐことができる。また連通部は、出口部に内側から遊嵌されて接続される。そのため、連通部と出口部との隙間から薬剤が漏れることを防ぐことができる。
したがって薬剤通路部から薬剤が漏れることを防ぐことができる。
【0018】
そして、前記入口部と前記連通部との接続部分では、前記連通部の有する薬剤通路が前記入口部の有する薬剤通路よりも外方に広がり、前記連通部と前記出口部との接続部分では、前記出口部の有する薬剤通路が前記連通部の有する薬剤通路よりも外方に広がるものとすることもできる。
【0019】
前記構成の一例によると、入口部と連通部との接続部分では、連通部の有する薬剤通路が入口部の有する薬剤通路よりも外方に広がる。そのため、この接続部分において薬剤が引っ掛かることを防ぐことができる。また連通部と出口部との接続部分では、出口部の有する薬剤通路が連通部の有する薬剤通路よりも外方に広がる。そのため、この接続部分において薬剤が引っ掛かることを防ぐことができる。
したがって薬剤通路部内において薬剤が引っ掛かることを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、前記構成の一例によると、薬剤通路部の複数の構成部品間の距離を調整する作業に要する手間を軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明につき、薬剤供給装置及び薬剤通路装置を備えた薬剤包装装置の一実施形態を取り上げて説明を行う。本実施形態の薬剤包装装置1は、薬剤Mを包装する包材である包装用シート3と蓋シート4とを用いて薬剤Mを自動的に包装することにより、薬剤包装体Pを形成する装置である。
【0023】
この薬剤包装装置1は、
図1に示すように、包装用シート保持部11、包装用シート供給部12、凹部形成部13、薬剤供給部本体14、薬剤通路部15、蓋シート保持部16、蓋シート供給部17、蓋シート接着部18、切断部19、印刷部20を備える。各部は図示しない制御部により制御される。
【0024】
包装用シート保持部11は平坦な包装用シート3を保持する。包装用シート3は、樹脂シートである。本実施形態の包装用シート3としては、たとえば熱可塑性の樹脂シートが用いられている。この包装用シート3は長尺帯状であり、巻かれたロール状体3aの状態で、包装用シート保持部11に引き出し可能に保持されている。包装用シート3の幅方向寸法は、凹部31が1個形成できる寸法である。平坦な包装用シート3は長尺帯状に限定されるものではなく、(短尺である)平面視四角形状とし、包装用シート保持部11に複数の包装用シート3が積み重ねられるように構成されることもできる。また、本実施形態の包装用シート3は透明である。このため、包装後の状態において凹部31に収納された薬剤Mを外部から視認しやすい。なお本実施形態では、透明な包装用シート3が用いられるけれども、包装用シート3は、必ずしも透明である必要はない。包装用シート3は、たとえば半透明であってもよく、あるいは、不透明であってもよい。
【0025】
本実施形態では平坦な包装用シート3を用いることができるので、ロール状に巻かれた状態の包装用シート3を包装用シート保持部11で保持したり、平面視四角形状の包装用シート3を包装用シート保持部11に多数積み重ねて保持したりするよう構成できる。つまり、包装用シート保持部11において、多数の薬剤包装体Pを形成できる分量の包装用シート3を一度に保持できる。このため、従来のように収納凹部を有するトレーを1枚ずつ手でいちいちセットする必要がない。このため、薬剤包装装置の操作者は煩雑な作業から解放される。なお、前記「平坦」には、後述する凹部形成部13による凹部31の形成に支障のない凹凸や模様が形成された形態を含む。
【0026】
包装用シート供給部12は、前記包装用シート保持部11から包装用シート3を取り出して長手方向に供給する。包装用シート3の供給は、図示のように複数のローラー121…121により、張力が調整されつつなされる。後述の切断部19の直上流に設けられる移送手段(図示しない)により包装用シート3が引っ張られる。このため、包装用シート保持部11から包装用シート3が取り出される。前記包装用シート3の供給は、後述する成形型133により包装用シート3に凹部31を形成する際には停止する。このため、前記供給は間欠的になされる。この包装用シート供給部12により、自動的に供給された包装用シート3を成形した上で薬剤Mを投入できるので、容易に包装できる。なお、包装用シート3の取り出しを行う手段としては、たとえば包装用シート3を挟持して引っ張るような手段を採用することができ、また、ローラーやアームやゴム板等の種々の手段を採用することもできる。特に、包装用シート3を平面視四角形状とした場合には、包装用シート3を1枚毎に包装用シート保持部11から取り出すことができるように包装用シート供給部12が構成される。
【0027】
凹部形成部13は、前記包装用シート供給部によって供給された前記包装用シート3に、長手方向に所定間隔をおいて複数の凹部31…31を形成する。凹部形成部13は、熱板131、受け部132、成形型133を備える。
【0028】
熱板131と受け部132とは、搬送される包装用シート3を挟んで対向しており、各々の対向する面は平面とされている。包装用シート3に対し、熱板131は下方に位置し、受け部132は上方に位置する。包装用シート3に対する熱板131及び受け部132の配置は逆にしてもよい。熱板131にはヒーターが内蔵されている。受け部132は樹脂からなっており、本実施形態はゴム製である。なお、受部132は、ヒーターが内蔵された、もう一つの熱板であってもよい。熱板131と受け部132とは、電動モータにより駆動されることにより、包装用シート3に対して接近・離反可能とされている。熱板131及び受け部132を駆動するための駆動源は、電動モータに限定されない。熱板131及び受け部132の駆動源は、熱板131及び受け部132を包装用シート3に対して接近・離反させることができるようなものであればよい。熱板131及び受け部132の駆動源は、たとえばエアーシリンダであってもよく、あるいは油圧シリンダであってもよい。ヒーターに通電されて熱板131が熱せられた状態で、熱板131と受け部132とが包装用シート3を挟むように接近することにより、包装用シート3を軟化できる。
【0029】
熱板131及び受け部132は、長手方向に2包分(凹部31が2個分)の寸法に形成されている。一方、成形型133で1包分(凹部31が1個分)毎に凹部31が成形されるよう、包装用シート3は間欠的に移動する。この間欠的な移動に伴い、包装用シート3は2回加熱されてから成形型133に供給されることとなる。このため、言わば1回目の加熱は「予備加熱」で2回目の加熱は「本加熱」となるので、凹部31の形成のため、包装用シート3を十分に軟化できる。熱板131及び受け部132は、必ずしも長手方向に2包分(凹部31が2個分)の寸法に形成される必要はない。1回の加熱によって包装用シート3が十分に軟化するのであれば、熱板131及び受け部132を、長手方向に1包分(凹部31が1個分)の寸法に形成してもよい。2回の加熱でも包装用シート3が十分に軟化しないのであれば、熱板131及び受け部132を、長手方向に3包分(凹部31が3個分)以上の寸法に形成してもよい。
【0030】
成形型133は熱板131及び受け部132の、シート搬送方向下流側に位置する。成形型133は搬送される包装用シート3に対して下方に位置する雌型133a、同上方に位置する雄型133b及び押え板133cを備える。雌型133a及び雄型133bは所望の径及び寸法を有する凹部31を形成できるよう、凹部31に対応した形状とされている。本実施形態で形成される凹部31は、横断面形状が円形であって、図示のように、下方に向かうにつれ径寸法が縮小する形状である。雌型133aにおける凹状の成形面には複数の吸引孔(図示しない)が形成されている。
【0031】
雌型133a、雄型133b、押え板133cは、電動モータにより駆動されることにより、包装用シート3に対して接近・離反可能とされている。雌型133a、雄型133b、押え板133cを駆動するための駆動源は、電動モータに限定されない。雌型133a、雄型133b、押え板133cの駆動源は、雌型133a、雄型133b、押え板133cを包装用シート3に対して接近・離反させることができるようなものであればよい。雌型133a、雄型133b、押え板133cの駆動源は、たとえばエアーシリンダであってもよく、あるいは油圧シリンダであってもよい。
【0032】
雌型133aに対し、雄型133bと押え板133cとが、熱板131により軟化させられた包装用シート3を挟むように接近する。雌型133aと押え板133cとで包装用シート3を挟んだ状態のまま、前記複数の吸引孔から空気を吸引することにより、包装用シート3に下方に凹んだ凹部31が形成される。この状態で、さらに雌型133aに対して雄型133bを嵌合することにより、所望の形状の凹部31が確実に形成される。雄型133bは、必ずしも設ける必要はない。雌型133aの前記複数の吸引孔から空気を吸引することで所望の形状の凹部31を形成することができるのであれば、雄型133bを省略してもよい。
【0033】
なお、本実施形態の成形型133は1組設けられており、一度(雌型133aと雄型133bとの上下動1サイクル)に一個の凹部31を形成するよう構成されているが、包装用シート3の長手方向に沿って、または、包装用シート3の幅方向(
図1の表裏方向)に複数組の成形型133を並列させることにより、一度に複数の凹部31…31を形成することもできる。
【0034】
薬剤供給部本体14は、薬剤Mを一時的に貯留し、当該薬剤Mを、処方データに応じて(たとえば1回の服用分毎に)薬剤通路部15に供給する。前記薬剤供給部本体14は薬剤Mを一時的に貯留する貯留部141を有し、制御部(図示しない)の制御により貯留部141から選択的に薬剤Mを供給することができる。この貯留部141は、錠剤用としては、収納カセットや、複数の凹部がマトリックス状に配置されてなる分配枡、散剤用としては、縦断面V字状の凹部を備えた枡部や、円盤状に形成されており処方データに応じて散剤を掻き取るよう構成された散剤分配装置が例示できる。ただし、薬剤供給部本体14はこれら例示した形態に限定されず、種々の形態で実施できる。この貯留部141は、たとえば、薬剤Mを種類毎に貯留する複数の種類毎貯留部、または、薬剤Mを1回の服用分毎に貯留する複数の服用分毎貯留部で構成することが可能である。この場合、薬剤供給部本体14にて、薬剤Mを供給するために適する状態で、薬剤Mを種類毎または服用分毎に貯留できる。種類毎貯留部により薬剤Mを種類毎に貯留した場合は、薬剤Mの補充を容易にできる。また、服用分毎貯留部により薬剤Mを服用分毎に貯留した場合は、貯留した状態のままで薬剤通路部15に供給できる。
【0035】
なお、本実施形態の薬剤供給部本体14は、種々の剤形の薬剤を扱うことができる。たとえば、錠剤、カプセル剤、散剤が挙げられる。また、本実施形態では固体の薬剤のみを扱うよう構成されているが、場合によっては液体やゲル状の薬剤を扱うことも可能である。
【0036】
薬剤通路装置としての薬剤通路部15は、薬剤を通過させ、前記凹部形成部13によって包装用シート3に形成された各凹部31に薬剤Mを投入する。この薬剤通路部15は、前記薬剤供給部本体14と組み合わされることで薬剤供給装置1Xを構成する(
図1に二点鎖線で示す)。本実施形態の薬剤通路部15は、
図1に概略形状を示し、
図2に詳細形状を示すように上広がり形状のホッパーとして構成されており、前記薬剤供給部本体14の下方に位置する。この薬剤通路部15の詳細な構成に関しては後述する。
【0037】
蓋シート保持部16は平坦な蓋シート4を保持する。本実施形態の蓋シート4としては樹脂シートが用いられている。この蓋シート4は帯状であり、巻かれたロール状体4aの状態で、蓋シート保持部16に引き出し可能に保持されている。蓋シート4は、包装用シート3に形成される凹部31の開口を覆うことができるような幅を有する。本実施形態の蓋シート4の幅は、包装用シート3の幅と同一である。なお、蓋シート4として、紙を用いることもできる。この紙には、樹脂がコーディングされていてもよい。
【0038】
蓋シート供給部17は、前記凹部31の開口を閉鎖するための蓋シート4を、前記凹部31…31が形成されて、各凹部31に薬剤Mが投入された状態の前記包装用シート3に対して供給する。蓋シート供給部17は、蓋シート4を包装用シート3の上面に供給する。本実施形態では、蓋シート供給部17は、包装用シート3に対して蓋シート4を上方から供給する。蓋シート供給部17は、包装用シート3に対して蓋シート4を、側方から供給してもよく、あるいは、下方から供給してもよい。蓋シート供給部17は、前記蓋シート保持部16から蓋シート4を取り出して長手方向に供給する。蓋シート4の供給は、図示のように複数のローラー171…171により、張力が調整されつつなされる。後述の切断部19の直上流に設けられる移送手段(図示しない)により蓋シート4が引っ張られる。このため、蓋シート保持部16から蓋シート4が取り出される。本実施形態では、包装用シート3及び蓋シート4は、共通の移送手段によって引っ張られる。前記供給は、後述する蓋シート接着部18により包装用シート3に蓋シート4を接着する際には停止する。このため、前記供給は間欠的になされる。この間欠的な蓋シート4の供給は、包装用シート3の供給と同期している。なお、蓋シート4の取り出しを行う手段としては、たとえば蓋シート4を挟持して引っ張るような手段を採用することができ、また、ローラーやアームやゴム板等の種々の手段を採用することもできる。
【0039】
蓋シート接着部18は、前記蓋シート供給部17によって供給された前記蓋シート4を、当該蓋シート4によって前記凹部31の開口を覆うことで閉鎖した状態で前記包装用シート3に接着する。蓋シート接着部18は、熱板181、受け部182を備える。熱板181と受け部182とは、搬送される蓋シート4及び、包装用シート3の凹部31が形成されていない部分を挟んで対向しており、各々の対向する面は平面とされている。蓋シート4に対し、熱板181は上方に位置し、受け部182は下方に位置する。熱板181にはヒーターが内蔵されている。受け部182は樹脂からなっており、本実施形態はゴム製である。なお、受け部182は、ヒーターが内蔵された、もう一つの熱板であってもよい。熱板181と受け部182とは、電動モータにより駆動されることにより、蓋シート4及び包装用シート3に対して接近・離反可能とされている。熱板181及び受け部182を駆動するための駆動源は、電動モータに限定されない。熱板181及び受け部182の駆動源は、熱板181及び受け部182を蓋シート4及び包装用シート3に対して接近・離反させることができるようなものであればよい。熱板181及び受け部182の駆動源は、たとえばエアーシリンダであってもよく、あるいは油圧シリンダであってもよい。なお、図示していないが、受け部182には、この受け部182と凹部31とが干渉しないように、凹部31が嵌り込む凹所が形成される。本実施形態では、受け部182の中央には、凹所として円形の穴が貫通しており、受け部182が上方に移動した際に凹部31に干渉しないようにされている。熱板181が熱せられた状態で熱板181と受け部182とが蓋シート4及び包装用シート3を挟むことにより、包装用シート3に対して蓋シート4が接着(ヒートシール)されて薬剤包装体Pが形成される。この接着により、凹部31に投入された薬剤Mが凹部31から漏れ出ないようにされる。なお、蓋シート4として紙が用いられた場合には、蓋シート接着部18は蓋シート4と包装用シート3との間に接着剤を介在させて接着を行うことができる。
【0040】
切断部19は、前記蓋シート4が接着された前記包装用シート3を、両シート3,4を一緒に、1回または複数回の服用分毎に切断する。本実施形態の切断部19は、包装用シート3を挟んで上方と下方とに位置し、刃先が重なるように移動可能とされた切断刃191,191を備える。これにより、患者が服用しやすい単位に薬剤包装体Pが分離される。よって、1回または複数回の服用単位でまとめられた薬剤包装体Pを得ることができる。
【0041】
なお、切断刃191の形状を変更することで、包装用シート3及び蓋シート4にミシン目を形成することもできる。このようにミシン目を形成することにより、患者の都合により薬剤包装体Pを適宜切断できるようになるので、服用や薬剤包装体Pの保管に際して患者の使い勝手が良くなる。なお、ミシン目以外に、患者による薬剤包装体Pの切断を補助するよう、他の部分よりも剛性を小さくしたり、板厚を薄くした脆弱部を形成することもできる。
【0042】
印刷部20は、前記処方データに応じた情報を、前記蓋シート4に印刷する。この印刷部20により、印刷を一連の工程でできるので、患者に渡すことのできる状態までの薬剤包装体Pの形成が簡単にできる。印刷内容としては、患者氏名、服用に関する日付、曜日、服用タイミング(食後、食前、食間など)が挙げられる。本実施形態では、包装用シート3に接着する前の蓋シート4に印刷を行う。このため、印刷部20は包装用シート3の搬送ラインの上方に位置している。なお、包装用シート3に接着した後の蓋シート4に印刷を行うこともできる。印刷方式としては、インクリボンを用いて熱転写する方式が例示できるが、インクジェット式等、種々の方式を採用し得る。
【0043】
次に、薬剤通路部15について説明する。
図2に示すように、本実施形態の薬剤通路部15は上方から順に、入口部151、連通部153、出口部152を備える。入口部151、連通部153、出口部152は、互いに別体とされている。そして、
図3及び
図4に示すように、連通部153と出口部152との間に開閉板1542が介在するように開閉機構154が位置している。
【0044】
入口部151は、薬剤包装装置1の構造材の一部(
図3に二点鎖線で示す)にねじ止め等により固定されることにより、薬剤供給部本体14の下方に配置され、薬剤供給部本体14によって供給された薬剤Mが上方から入る部分である。入口部151には上下方向に貫通し、薬剤Mが落下する薬剤通路151aが、シート搬送方向における両端に2列形成されている。各薬剤通路151aの横断面形状は略正方形状である。薬剤通路151aの横断面形状は、略正方形状に限定されず、たとえば楕円形状や円形状であってもよい。また、入口部151における薬剤通路151aの形成数及び配置は本実施形態のものに限定されず、1列のみ、または、3列以上設けることもできる。また、たとえば薬剤通路151aをシート搬送方向に非対称に設けることもできる。入口部151における下部のうち前後(
図3における左右)には、上下方向に延びる長孔1511,1511が形成されている。
【0045】
出口部152は、入口部151の下方、かつ、複数の凹部31…31が形成された包装用シート3の上方に配置され、薬剤供給部本体14によって供給された薬剤Mが下方に出る部分である。出口部152には上下方向に貫通し、薬剤Mが落下する薬剤通路152aが形成されている。薬剤通路152aの横断面形状は略正方形状であって、下方に向かうにつれ絞られている。薬剤通路152aの横断面形状は、略正方形状に限定されず、たとえば楕円形状や円形状であってもよい。薬剤通路152aの横断面形状は、必ずしも下方に向かうにつれ絞られている必要はなく、下方に向かうにつれ、広がっていてもよく、または一様であってもよい。
【0046】
出口部152は、連通部153とは別個に包装用シート3の上方の所定位置に着脱可能である。具体的には、
図4に示すように側方に突出した一対の支持凸部1522,1522を、開閉機構154に形成された前後方向に延びる一対の凹溝1541,1541に抜き差しすることにより、開閉機構154に対して出口部152を着脱可能である。このため、連通部153を薬剤通路部15に残して、出口部152を薬剤通路部15から着脱することができる。したがって出口部152の着脱作業を容易化することができる。なお、前記着脱のため、出口部152の前方には、操作者が手でつまむことのできる取手部1523が突出している。また、開閉機構154には前記着脱の際に連通部153の突出部1535を押し上げることを容易にするための押し上げレバー1543が設けられている。そして、出口部152の下端は、包装用シート3の上面から所定距離をおいた位置に配置される。このため、搬送される包装用シート3に出口部152が干渉しない。
【0047】
出口部152の下端には板状の押え部1524が形成されている。この押え部1524は、出口部152の直下に位置する包装用シート3の凹部31を覆うことで、出口部152から落下した薬剤Mを出口部152と包装用シート3との隙間から漏れ出ることなく、確実に凹部31に導くことができる。押え部1524において少なくともシート搬送方向上流端部は上方に反った形状とされている(本実施形態ではシート搬送方向下流端部も同様)。このため、薬剤包装装置1の運転開始に先立ち、包装用シート3を出口部152の下方に位置させる際に、包装用シート3が出口部152に引っ掛かりにくく、スムーズに作業を行うことができる。
【0048】
連通部153は、入口部151と出口部152とを連通する部分である。連通部153には上下方向に貫通し、薬剤Mが落下する薬剤通路153aが形成されている。このため薬剤通路153aは、上方で入口部151の薬剤通路151aに連通し、下方で出口部152の薬剤通路152aに連通する。薬剤通路153aの横断面形状は、上部では、シート搬送方向に沿って長い長方形状である。薬剤通路153aにおける長方形の長辺寸法は下方に向かうにつれ短縮していき、下部における横断面形状は略正方形状となる。薬剤通路153aの横断面形状は、長方形状や正方形状に限定されず、たとえば楕円形状や円形状であってもよい。薬剤通路153aの横断面形状は、必ずしも下方に向かうにつれ絞られている必要はなく、下方に向かうにつれ、広がっていてもよく、または一様であってもよい。この連通部153は上方部1531、下方部1532、中間部1533を備える。
【0049】
上方部1531は、
図2及び
図3に示すように入口部151の下端部が垂直方向に差し込まれることで、入口部151に外側から遊嵌して接続される。外側からの遊嵌であるから、連通部153と入口部151との隙間は
図3に示すように、入口部151の下端よりも上方で、薬剤通路部15の外部に開放される。このため、連通部153と入口部151との隙間から薬剤Mが漏れることを防ぐことができる。また、入口部151と連通部153との接続部分では、連通部153の有する薬剤通路153aが入口部151の有する薬剤通路151a,151aのシート搬送方向における両端よりも外方に広がった状態とされている。このため、この接続部分において薬剤Mが引っ掛かることを防ぐことができる。
【0050】
一方、下方部1532は、出口部152の上方部1521に垂直方向に差し込まれることで、出口部152に内側から遊嵌して接続される。内側からの遊嵌であるから、連通部153と出口部152との隙間は
図3に示すように、連通部153の下端よりも上方で、薬剤通路部15の外部に開放される。このため、連通部153と出口部152との隙間から薬剤Mが漏れることを防ぐことができる。また、連通部153と出口部152との接続部分では、出口部152の有する薬剤通路152aが連通部153の有する薬剤通路153aよりも外方に広がった状態とされている。このため、この接続部分において薬剤Mが引っ掛かることを防ぐことができる。したがって、前記入口部151と連通部153との接続部分と共に、薬剤通路部15において薬剤Mが引っ掛かることを防ぐことができる。
【0051】
中間部1533は上方部1531と下方部1532とを一体に連結する部分である。本実施形態の薬剤通路部15では、入口部151に対して出口部152が前方(
図3に示す左方)に位置するため、中間部1533は下方に向かうにつれ前方に位置するよう形成されている。
【0052】
連通部153は入口部151に接続された状態で、
図3に示すように、前後方向に固定ボルト1534が貫通している。本実施形態の固定ボルト1534は、薬剤通路151aを横断しないように入口部151のシート搬送方向における中央を貫通している。これにより連通部153は入口部151から吊り下げられる。このため、出口部152を薬剤通路部15から取り外し、連通部153の下方からの支持が失われたとしても連通部153が落下することを防ぐことができる。前述のように、連通部153が入口部151に対し遊嵌して接続される。また、固定ボルト1534は入口部151の長孔1511を貫通する。このため、長孔1511の上下方向の形成範囲において、連通部153は上下動可能である。連通部153を上方に移動させると、下方部1532の下端が出口部152の上方部1521から脱出するため、連通部153は出口部152から外れる。よって連通部153は下方部1532において、出口部152に対して着脱可能である。また、連通部153は、入口部151及び出口部152に対して位置調整可能に接続される。
【0053】
下方部1532から外方には鍔状に突出部1535が突出している。連通部153は薬剤通路部15における上下可動範囲の途中にて、この突出部1535が出口部152の上端面1521a(
図4参照)に当接することで、出口部152に下方から支持されつつ接続される。このため、出口部152には連通部153の自重がかかる。この連通部153の自重により、入口部151及び出口部152と連通部153との位置関係を維持することができる。したがって前記位置関係を維持するための構成を簡素化することができる。
【0054】
開閉機構154は前後方向に移動する開閉板1542を備える。この開閉板1542は、連通部153における薬剤通路153aと出口部152における薬剤通路152aとの間を横断し、連通部153と出口部152とを連通する空間を開閉することで、包装用シート3に形成された各凹部31への薬剤Mの投入を制御する。
【0055】
以上のように構成された本実施形態の薬剤包装装置1によると、包装用シート3の供給、複数の凹部31…31の形成、薬剤Mの投入を自動的に行うことができる。よって、容易にブリスター包装を行うことができる。
【0056】
特に、薬剤通路部15における入口部151及び出口部152は、互いに別体に設けられる。そのため、入口部151に係る調整作業と出口部152に係る調整作業とを個別に行うことができる。ここで入口部151及び出口部152が一体に設けられる場合には、入口部151と薬剤供給部本体14との隙間、出口部152と包装用シート3との隙間の両者が許容範囲に収まるように、入口部151及び出口部152を同時に位置調整する必要がある。これに対して、前記構成の一例によると、入口部151及び出口部152を個別に位置調整できる。したがって各調整作業を同時に行う必要がある場合に比べて、調整作業を容易化することができる。
【0057】
また、薬剤通路部15における連通部153は、入口部151及び出口部152とは別体に設けられ、入口部151及び出口部152に対して位置調整可能に接続される。そのため、前記調整作業により入口部151及び出口部152の相対的な位置及び姿勢が変化しても、その変化を吸収することができる。この変化の吸収により連通部153と入口部151との隙間を厳密に調整する必要がなく、また連通部153と出口部152との隙間を厳密に調整する必要がない。したがって連通部153に係る調整作業を省略することができる。このように、入口部151及び出口部152に係る調整作業を容易化することができ、しかも連通部153に係る調整作業を省略することができる。したがって本実施形態では、薬剤通路部15の複数の構成部品間の距離を調整する作業に要する手間を軽減することができる。
【0058】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。