特許第6572061号(P6572061)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572061
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】アシストグリップ
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/02 20060101AFI20190826BHJP
【FI】
   B60N3/02 A
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-165794(P2015-165794)
(22)【出願日】2015年8月25日
(65)【公開番号】特開2017-43162(P2017-43162A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2018年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文俊
(72)【発明者】
【氏名】本多 孝士
(72)【発明者】
【氏名】名波 達一
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−177192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部と、前記把持部の端部に設けられて乗員室側に開口する固定部と、前記固定部の開口部を塞ぐカバー部材とを備え、乗員室側から前記固定部が取付具で車体構成部に固定されるアシストグリップにおいて、
前記固定部には、該固定部の前記開口部側の底面と交差する方向に延在する保持部が設けられ、
前記カバー部材には、
前記開口部を塞ぐ蓋部と、
前記固定部が前記取付具で前記車体構成部に固定された状態で、前記保持部に支持されて、該保持部に沿って往復移動可能な連結支持部と、
前記蓋部および前記連結支持部を連結し、前記保持部に該連結支持部が支持された状態で前記開口部を開放した開放姿勢および該開口部を塞ぐ閉鎖姿勢に該蓋部の姿勢変位を許容する連結部とが設けられた
ことを特徴とするアシストグリップ。
【請求項2】
前記連結部は、前記蓋部の裏面側および前記連結支持部に一体に形成されたインテグラルヒンジである請求項1記載のアシストグリップ。
【請求項3】
前記保持部における前記開口部に近接した側に第1係止部が設けられ、
前記連結支持部における延出端部に、該連結支持部が前記開口部の方向へ移動することで前記第1係止部に係止可能な第2係止部が設けられ、
前記保持部には、前記連結支持部の移動方向と異なる方向に開口する挿入部が形成され、
前記連結支持部における延出端部を、前記挿入部を介して前記保持部へ挿入可能に構成された請求項1または2記載のアシストグリップ。
【請求項4】
前記保持部には、前記挿入部に隣接する位置に、前記連結支持部に当接して該連結支持部が該挿入部側へ移動するのを規制する規制部が設けられている請求項3記載のアシストグリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の乗員室に配設されるアシストグリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の乗員室に配設されるアシストグリップは、把持部と該把持部の端部に連設された固定部とを備え、該固定部に設けられた凹部の底に形成された取付孔を介して乗員室側からボルトを車体の構成部に締結することで、車体構成部に固定された状態で乗員室内に配設される(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示のアシストグリップは、固定部の凹部を被覆するカバー部が、該固定部に一体に形成されたヒンジ部(インテグラルヒンジ)を介して連結されており、該ヒンジ部の折り曲げによりカバー部を回動することで、該カバー部により凹部を被覆してボルトを隠したり、該カバー部を凹部から外してボルトの着脱が可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−168421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のアシストグリップは、ヒンジ部が、アシストグリップの車体取付側に設けられていると共に移動しないので、カバー部を開いた際に該アシストグリップの配設部位周辺を構成する車両内装部材と該カバー部とが干渉してしまう。車両内装部材とカバー部とが干渉すると、該カバー部の開放範囲が該車両内装部材により制限されるため、ボルトの着脱作業が行い難くなる不都合が生じる。また、カバー部を開いた際に車両内装部材と該カバー部とが干渉しないようにするために、ヒンジ部を表側(乗員室側)に設けると、該ヒンジ部が乗員室に露出して見栄えが損なわれてしまう。
【0005】
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、蓋部の開閉が制限されないと共に見栄えが損なわれないよう構成したアシストグリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明のアシストグリップは、
把持部と、前記把持部の端部に設けられて乗員室側に開口する固定部と、前記固定部の開口部を塞ぐカバー部材とを備え、乗員室側から前記固定部が取付具で車体構成部に固定されるアシストグリップにおいて、
前記固定部には、該固定部の前記開口部側の底面と交差する方向に延在する保持部が設けられ、
前記カバー部材には、
前記開口部を塞ぐ蓋部と、
前記固定部が前記取付具で前記車体構成部に固定された状態で、前記保持部に支持されて、該保持部に沿って往復移動可能な連結支持部と、
前記蓋部および前記連結支持部を連結し、前記保持部に該連結支持部が支持された状態で前記開口部を開放した開放姿勢および該開口部を塞ぐ閉鎖姿勢に該蓋部の姿勢変位を許容する連結部とが設けられたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、蓋部を開放姿勢および閉鎖姿勢に開閉変位する際に、連結支持部は、固定部が取付具で車体構成部に固定された状態でも、開口部に対して近接・離間する方向へ延在する保持部に沿って前記連結支持部が移動することで、蓋部および連結支持部を連結する連結部が変形しながら移動するようになる。これにより、アシストグリップの配設部位周辺に位置する部材と蓋部との干渉による該蓋部の開放が制限されず、車体構成部に対するアシストグリップの着脱作業を行い易い。また、蓋部および連結支持部を連結する連結部が乗員室に露出しないようにすることができ、見栄えが損なわれない。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記連結部は、前記蓋部の裏面側および前記連結支持部に一体に形成されたインテグラルヒンジであることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、蓋部の閉成姿勢において、蓋部の裏面側および連結支持部に一体に形成されたインテグラルヒンジが乗員室側に露出しないので、該インテグラルヒンジが白化してもアシストグリップの見栄えに影響を与えない。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記保持部における前記開口部に近接した側に第1係止部が設けられ、
前記連結支持部における延出端部に、該連結支持部が前記開口部の方向へ移動することで前記第1係止部に係止可能な第2係止部が設けられ、
前記保持部には、前記連結支持部の移動方向と異なる方向に開口する挿入部が形成され、
前記連結支持部における延出端部を、前記挿入部を介して前記保持部へ挿入可能に構成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、連結支持部の延出端部を挿入部から保持部へ挿入する際に、保持部に設けた第1係止部および連結支持部に設けた第2係止部の干渉を回避し得るから、連結支持部を保持部へ容易に挿入することができる。
【0009】
請求項4に係る発明では、前記保持部には、前記挿入部に隣接する位置に、前記連結支持部に当接して該連結支持部が該挿入部側へ移動するのを規制する規制部が設けられていることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、保持部に保持された連結支持部が規制部に当接することで、該連結支持部が挿入部から外れることを防止し得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るアシストグリップによれば、蓋部を固定部に連結した状態においても該蓋部の開閉が制限されず、かつ見栄えも損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例に係るアシストグリップを乗員室側から見た正面図である。
図2】実施例のアシストグリップを、一方のカバー部材を取り外すと共に他方のカバー部材をグリップ本体に取り付けた状態で示す正面図である。
図3図2のX1−X1線断面図であって、カバー部材が移動可能に取り付けられることを示している。
図4】グリップ本体における一方の固定部およびカバー部材を分離した状態で示す部分拡大正面図である。
図5】一方の固定部に設けられた保持部に、カバー部材の連結支持部を取り付ける態様を示す斜視図である。
図6】(a)は、カバー部材の連結支持部における第2支持部の延出端部を、挿入口を介して保持部へ挿入する状態を示す説明図であり、(b)は、第2支持部を保持部に挿入した状態を示す説明図である。
図7】(a)は、蓋部材が開放状態のアシストグリップを車両内装部材にセットすることで、カバー部材の基端部が該車両内装部材に当接して移動した状態を示した断面図であり、(b)は、カバー部材の蓋部をインテグラルヒンジの折り曲げにより回動させて開口部に係止させた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係るアシストグリップにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、乗用タイプの車両における車体右側の前部乗降口と後部乗降口との間において上下方向に延在する車体構成部(ピラー部)に対し縦向きの姿勢で配設されるアシストグリップ10を例示して説明する。
【実施例】
【0013】
(アシストグリップ10の概要について)
実施例に係るアシストグリップ10は、図1図3図5および図7に示すように、使用者が把持する部分である把持部12と、把持部12の両端部に設けられた一対の固定部14,14とからグリップ本体が構成される。各固定部14,14は、把持部12における長手方向の両端部に連なって設けられ、該長手方向と交差する方向(車体構成部62側)へ延出しており、アシストグリップ10のグリップ本体は略「U」字形に形成されている。各固定部14,14は、把持部12の端部から車体構成部62側へ突出すると共に乗員室66側(表側)に開放する凹状に形成されている。また、アシストグリップ10は、各固定部14,14の内側に繋がる開口部16が把持部12に形成されており、該開口部16を開閉可能なカバー部材40,40を備えている。各カバー部材40,40は、開口部16を塞ぐ形状に形成されて、アシストグリップ10を車体構成部62に固定する固定ボルト(取付具)60(図2参照)における固定部14の内側に収まった頭部60aを覆い隠すようになっている。なお、以降の説明では、アシストグリップ10の車体構成部62への配設部位を基準として、乗員室66側を表側といい、車体構成部62側を裏側をいうこともある。
【0014】
前記アシストグリップ10は、図2図4および図5に示すように、各固定部14,14の底部14aに、固定ボルト60の軸部60b(図2参照)が挿通する取付孔18が表裏方向に貫通形成されており、取付孔18に挿通した固定ボルト60を車体構成部62に形成されたネジ孔(図示せず)に締結することで該車体構成部62に固定される。アシストグリップ10は、乗員室66に臨むピラーガーニッシュやルーフサイドガーニッシュなどの車両内装部材64を乗員室66側から挟んで、各固定部14,14の裏面である車体取付面14dを該車両内装部材64で覆われた車体構成部62に対向させた状態で該車体構成部62に着脱可能に固定される。ここで、固定部14の車体取付面14dは、取付孔18が開口する面であり、取付孔18に挿通した固定ボルト60の軸部60bが、該車体取付面14dから延出するようになっている。また、アシストグリップ10は、各固定部14,14が車両内装部材64に設けられた取付開口64aに埋め込まれて乗員室66側から見えないように隠される一方、各開口部16,16が乗員室66側に臨むようになっている(図1図7参照)。そして、アシストグリップ10は、カバー部材40を開放した状態(図2図3図7(a)参照)で開口部16を介して乗員室66側から固定ボルト60の締め付けまたは取り外し操作が行われる。また、一対の固定部14,14および各固定部14,14に対応したカバー部材40,40の構成は、対称形状をなして基本的に同じである。なお、アシストグリップ10は、把持部12および固定部14,14をポリプロピレン等の合成樹脂から一体成形したものを用いることができる。
【0015】
(把持部12について)
前記把持部12は、図1および図2に示すように、長手方向の両端部の夫々が車体構成部62側へ湾曲している。実施例では、上下方向が把持部12の長手となり、該把持部12は、上端部および下端部が車体構成部62の方向へ左斜め後方に向けて湾曲している。これにより、車両内装部材64を挟んで車体構成部62に固定した際には、把持部12の上下方向に延在する部分と該車両内装部材64との間に、指を挿入可能な空間が画成されるようになっている。把持部12に設けられた各開口部16は、該開口部16の開口縁に沿って段部16aが形成されており、カバー部材40の蓋部42における外周縁部が、該段部16aに係止されるようになっている。ここで、段部16aは、把持部12の表面からの段差が、カバー部材40の蓋部42の厚み以上となっている。これにより、カバー部材40の蓋部42が段部16aに係止して開口部16を閉成した状態では、該蓋部42の表面が把持部12の表面より外方に位置しない。
【0016】
(固定部14について)
前記各固定部14,14は、図3図5に示すように、把持部12の端縁部よりも一回り小さく形成された有底の筒状凹部である。各固定部14,14の底部14aに形成された前記取付孔18の表側開口は、把持部12に形成された開口部16に臨んでいる。取付孔18は、固定ボルト60の頭部60aよりも小さく、該固定ボルト60の軸部60bよりも大きな円形に形成されている。また、取付孔18の内周壁には、該取付孔18の中心方向へ突出すると共に表裏方向へ延在する突部18aが、該内周壁の周方向へ所要間隔毎に複数(実施例4つ)突設されている。各突部18aは、該突部18aの頂部を結ぶ円の直径が固定ボルト60の軸部60bの外径より僅かに小さくなるように突出しており、取付孔18に挿入した該固定ボルト60の軸部60bが各突部18aに接触するよう構成されている。従って、アシストグリップ10は、各突部18aが固定ボルト60の軸部60bを周方向から挟むことで、取付孔18に挿入した固定ボルト60を、固定部14の内側で脱落しないように保持可能となっている。これにより、アシストグリップ10は、車体構成部62に取り付ける前に、取付孔18に固定ボルト60を仮保持させることが可能である。
【0017】
各固定部14,14の周壁部14bには、図4および図5に示すように、カバー部材40の蓋部42に設けられた係止爪部46,48が係脱可能に係止する係止段部32,34が設けられている。周壁部14bには、表裏方向へ延在する凹部15が複数(実施例では3つ)が設けられて、各凹部15における開口部16側の端縁が、係止段部32,34となっている。
【0018】
(保持部20について)
前記固定部14には、図2図7に示すように、カバー部材40に設けられた後述の連結支持部44を保持する保持部20が設けられている。保持部20は、開口部16に開口する挿通口(挿通部)22と、蓋部42に設けられた連結支持部44が収容される保持空間24とを有し、該挿通口22を介して挿入した連結支持部44の一部(第2支持部44b)を往復移動可能に収容保持し得るよう構成されている。保持部20は、固定部14における底部14aと周壁部14bとの境界部分に設けられて、該固定部14における開口部16側の底面と交差する方向へ延在しており、保持空間24は、挿通口22から固定部14の車体取付面14dに近接する方向へ直線状に延在している。保持空間24は、第2支持部44bの外面に接触する複数(実施例では4つ)の当接面24a,24b,24c,24dを備えており、第1当接面24aおよび第2当接面24bが対向すると共に、第3当接面24cおよび第4当接面24dが、第1および第2当接面24a,24bの対向方向と直交する方向で対向している。すなわち保持部20は、固定部14において開口部16に近接・離間する方向に延在しており、第1〜第4当接面24a,24b,24c,24dにより、連結支持部44が該開口部16に近接・離間する方向(車体取付面14dに近接・離間する方向)へ往復移動するのを保持可能に構成されている。また、固定部14の底部14aの表面には、周壁部14bから離間して位置するか、または周壁部14bに繋がった保持壁部26が立設されており、周壁部14bと保持壁部26との間に保持空間24の一部が形成されている。すなわち、保持空間24は、底部14aの表面よりも開口部16側の位置から、底部14aの表面と車体取付面14dとの間の位置まで延在するように形成されている。そして、保持壁部26の表側端部と周壁部14bとの間に、前述した挿通口22が形成されている。
【0019】
(第1係止部28について)
保持部20には、図3図7に示すように、カバー部材40の連結支持部44に設けられた第2係止部54と係脱可能に係止する第1係止部28が設けられている。第1係止部28は、挿通口22を介して保持部20の保持空間24へ挿入した連結支持部44に設けられた第2係止部54と係止することで、該連結支持部44が保持空間24から表側へ外れることを規制するものである。すなわち、第1係止部28は、挿通口22に挿入した連結支持部44が該挿通口22から外れる方向(固定部14の車体取付面14dから開口部16側へ離間する方向)において、第2係止部54と係止可能な形状に形成されている。第1係止部28は、挿通口22に臨む位置において、保持空間24の内壁面から該連結支持部44の往復移動方向と交差する方向へ突出した鈎状部である。実施例では、保持壁部26における挿通口22に臨む位置(保持空間24における固定部14の車体取付面14dから離間した側)に第1係止部28が形成されている。また、第1係止部28は、固定部14の底部14aよりも表側に離間した位置に設けられている(図5参照)。
【0020】
(挿入口30について)
保持部20には、図4図6に示すように、前記挿通口22とは別に挿入口(挿入部)30が形成されており、カバー部材40における連結支持部44の延出端部44cが、該挿入口30を介して保持空間24へ挿入可能に構成されている。カバー部材40に設けられた連結支持部44は、第1係止部28および第2係止部54とが干渉することで、表側から挿通口22への挿入が不能となっている。そこで、挿入口30は、保持部20において、連結支持部44の移動方向(第1係止部28と第2係止部54との係止方向)と異なる方向に開口している。また、挿入口30は、第1係止部28と第2係止部54とが干渉することなく、連結支持部44の延出端部44cが挿通可能に形成されている。実施例では、周壁部14bに設けられた突縁部(規制部)14c(図5図6参照)と保持壁部26との間に位置して、底部14aの表側と保持空間24とを連通すると共に挿通口22に連通している。従って、アシストグリップ10は、連結支持部44における第2係止部54が設けられた延出端部44cを、連結支持部44の移動方向と異なる方向から挿入口30を介して保持部20の保持空間24へ挿入可能に構成されている。
【0021】
ここで、図6(a)に示すように、挿入口30は、第1係止部28と底部14aとの間の部分における突縁部14cと保持壁部26との間の開口幅H1が、連結支持部44の後述する第2連結部44bに設けられた第2係止部54が設けられた延出端部44cの厚みW1以上となっている。また挿入口30は、突縁部14cと第1係止部28との間の開口幅H2が、該第2連結部44bにおける第2係止部54が設けられていない部位の厚みW2以上となっている。更に、第1係止部28と底部14aとの間の部分における表裏方向の開口幅H3(図5参照)が、第2連結部44bにおける第2係止部54が設けられた延出端部44cの厚みW3(図3参照)以上となっている。従って、図6(a)に示すように、カバー部材40における連結支持部44の延出端部44cを、底部14aの表側に当接させると共に、挿入口30における底部14aと第1係止部28との間の幅広部分に整合させて保持空間24に向けて移動させることで、該挿入口30に対する第2支持部44bの挿通が許容される。このとき、連結支持部44の第2係止部54が第1係止部28よりも裏側に位置しているので、第1係止部28と第2係止部54とが干渉することなく、保持空間24に対して連結支持部44が差し込まれた状態となる(図6(b))。
【0022】
(カバー部材40について)
前記カバー部材40は、図1図5および図7に示すように、開口部16に着脱可能に取り付けられて該開口部16を塞ぐ蓋部42と、固定部14に形成された保持部20に一部を挿入して保持される連結支持部44とを備えている。カバー部材40は、蓋部42と連結支持部44とが、両部42,44に一体に形成されたインテグラルヒンジ(連結部)52を介して繋がっており、インテグラルヒンジ52により連結支持部44に対する蓋部42の回動が許容されるようになっている。これにより、カバー部材40は、インテグラルヒンジ52の変形により連結支持部44に対して回動させた蓋部42を開口部16に取り付けた閉成姿勢(図1図7(b))と、蓋部42を開口部16から取り外して該開口部16を開放した開放姿勢(図2図7(a))とに切り替え可能に構成される。ここで、カバー部材40は、把持部12および固定部14からなるグリップ本体とは別体の部材であり、蓋部42および連結支持部44をポリプロピレン等の合成樹脂から一体成形したものを用いることができる。
【0023】
(蓋部42について)
前記蓋部42は、図1図5に示すように、開口部16の開口形状に合わせた外周形状をなす板状体であり、開口部16に取り付けた際に乗員室66側に臨む表面が、把持部12の表面に揃ってアシストグリップ10の意匠面を構成するようになっている。蓋部42の裏面には、固定部14に形成された係止段部32,34に係脱可能な係止爪部46,48が、該裏面から延出して形成されている(図4参照)。蓋部42は、係止爪部46,48を係止段部32,34に引っ掛けると共に、該蓋部42の外周縁部が段部16aに係止することで、開口部16を塞いだ閉鎖状態で保持される。蓋部42には、連結支持部44が繋がる基端部42aと反対の先端部側に第1係止爪部46が設けられ、固定部14の周壁部14bにおける開口部16に隣接する部位に設けられた対応の第1係止段部32に、第1係止爪部46が引っ掛かるようになっている。また、蓋部42には、基端部42aと先端部との間において両端部に連なる側端部側に、幅方向に離間して一対の第2係止爪部48,48が設けられ、固定部14の周壁部14bにおける開口部16に隣接する部位において第1係止段部32を挟む両側に設けられた対応の第2係止段部34,34に、各第2係止爪部48,48が引っ掛かるようになっている。第1係止爪部46および第2係止爪部48は、蓋部42の裏面から立ち上がると共に先端部には側方へ突出した爪部を備え、該先端部が固定部14の周壁部14bから離間する方向へ変位するよう弾性変形が可能となっている。また、蓋部42の裏面には、該蓋部42を閉成姿勢とした際に固定部14の周壁部14bの上縁部に接触可能な位置決めリブ50が複数(実施例では4つ)設けられている。すなわち、蓋部42は、各位置決めリブ50が周壁部14bに接触することによっても、開口部16に対する位置決めが図られる。
【0024】
(連結支持部44について)
前記連結支持部44は、図3図5に示すように、蓋部42の基端部42aから外方へ延出した棒状をなしている。連結支持部44は中間部において屈曲しており、インテグラルヒンジ52を介して蓋部42の基端部42aに連結された第1支持部44aと、屈曲部において該第1支持部44aに連なった第2支持部44bとを備えている。連結支持部44は、蓋部42の基端部42aにおける裏面側(該蓋部42の裏面との境界部)において、インテグラルヒンジ52を介して該蓋部42に連結されている。連結支持部44は、カバー部材40に成形時に、第1支持部44aが、蓋部42の裏面に対して斜めに立ち上がった傾斜状をなし、第2支持部44bが、第1支持部44aに対して蓋部42の先端部から基端部42aに向かう方向と略同じ方向へ延出している(図3図5参照、但し、図5では2点鎖線で表示)。
【0025】
連結支持部44の第1支持部44aは、図4および図5に示すように、基端部42a側(インテグラルヒンジ52側)の幅が最も広く、第2支持部44b(屈曲部)に近づくにつれて幅が徐々に狭くなっている。第1支持部44aは、蓋部42からの立ち上がり方向と直交する方向で破断した断面形状が、該蓋部42の基端部42aに沿う方向が長手となる矩形状に形成されており、かつ基端部42aに沿う方向と直交する方向での厚みが、基端部42a側から屈曲部に亘って略一定となっている。連結支持部44の第2支持部44bは、図4および図5に示すように、第1支持部44aからの延出方向と直交する方向で破断した断面形状が、蓋部42の基端部42aに沿う方向が長手となる矩形状に形成されており、かつ第1支持部44a側から延出端部44c側まで略同じ幅および厚みとなっている。従って、連結支持部44は、特に基端部42aに沿う方向からの外力に対して変形し難くなっている。
【0026】
(第2係止部54について)
第2支持部44bの延出端部44cには、図3図5および図6に示すように、保持部20に設けられた前記第1係止部28と係脱可能に係止する第2係止部54が設けられている。第2係止部54は、第2支持部44bの延出端部44cにおいて、該第2支持部44bが保持部20の保持空間24に収容された状態で第1係止部28と対向する外面に設けられている。第2係止部54は、第2支持部44bの外面から該第2支持部44bの延在方向と交差する方向へ突出した鈎状部である。
【0027】
(当接面56について)
第2支持部44bは、図4図6に示すように、保持部20に設けられた第4当接面(案内部)24dに接触可能な当接面56が設けられている。当接面56は、第2支持部44bにおける幅方向における一方の側面に、該第2支持部44bの延在方向に沿って設けられている。また、第4当接面24dは、保持空間24の内壁面において、該保持空間24に収容した第2支持部44bの当接面56と対向する壁部に、固定部14の表裏方向へ延在するように形成されている。カバー部材40は、当接面56および第4当接面24dが当接することで、開口部16に取り付ける際の蓋部42の位置決めが図られるように構成されている。すなわち、保持空間24に収容した第2支持部44bを第4当接面24d側へ押して、当接面56と該第4当接面24dに当接させた状態(図6(b)参照)で、インテグラルヒンジ52を中心として蓋部42を回動させると、該蓋部42の外周縁部が開口部16の開口縁部に整合するようになっており、該開口部16に対する蓋部42の取付け作業が容易となるよう構成されている。
【0028】
また、挿入口30に隣接する位置に設けられた突縁部14cは、図6(b)に示すように、保持部20に挿入された連結支持部44の第2支持部44bが、該突縁部14cに設けられた第4当接面24dに当接することで、該連結支持部44が挿入口30側へ移動することを規制するよう構成されている。すなわち、保持部20に保持された連結支持部44が突縁部14cに当接することで、該連結支持部44が挿入口30から外れることを防止し得るよう構成されている。
【0029】
(インテグラルヒンジ52について)
インテグラルヒンジ52は、蓋部42および連結支持部44と一体に形成された所謂一体形成ヒンジである。インテグラルヒンジ52は、蓋部42と連結支持部44との繋ぎ目の幅方向全体に亘って第1支持部44aよりも薄肉化した部分である。インテグラルヒンジ52は、蓋部42の基端部42aにおける該蓋部42の裏面との境界部分に設けられ、該蓋部42の表面との境界部分から離間している。そして、インテグラルヒンジ52が折り曲がることで、連結支持部44に対する蓋部42の回動が許容される。カバー部材40は、前述したように、連結支持部44に対して蓋部42が開放姿勢となる形状で、蓋部42、連結支持部44およびインテグラルヒンジ52が一体成形されている(図3図7(a)参照)。従って、インテグラルヒンジ52は、該インテグラルヒンジ52をなす樹脂が弾性変形することで折り曲がると適宜の復元力が発現するようになり、蓋部42の第1、第2係止爪部46,48と固定部14の第1、第2係止段部32,34との係止が解除された場合には、閉鎖状態の蓋部42が図3に示す元の状態(開放姿勢)に近い状態まで復帰するようになる。
【0030】
カバー部材40は、連結支持部44の第2支持部44bが保持部20の保持空間24内に収容された状態で、蓋部42を開口部16に取り付けるように構成される(図7(b))。また、カバー部材40は、閉成姿勢において、開口部16を塞ぐように取り付けた蓋部42の裏側にインテグラルヒンジ52が位置するにようになり、該インテグラルヒンジ52は、固定部14内に臨んで乗員室66側から見えないようになっている。また、カバー部材40は、第2支持部44bが保持部20の保持空間24内に収容されている連結支持部44が挿通口22を介して表側へ移動することで、閉成姿勢から開放姿勢へ回動可能となる。すなわちカバー部材40は、第1係止部28および第2係止部54が係止する位置までの範囲内で、車体構成部62に対する固定部14の固定方向(表裏方向)に沿う方向へ移動可能に保持部20に保持された連結支持部44に対し、蓋部42が開口部16を開放した開放姿勢および該開口部16を塞ぐ閉成姿勢に姿勢変位可能となっている。
【0031】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るアシストグリップ10の作用について説明する。アシストグリップ10は、グリップ本体の固定部14に設けられた保持部20に、該グリップ本体と別体として形成されたカバー部材40における連結支持部44の第2支持部44bを差し込むことで、該グリップ本体にカバー部材40を取り付ける。すなわち、図6(a)に示すように、カバー部材40における連結支持部44の延出端部44cを、固定部14の底部14aの表側に当接させると共に挿入口30の幅広部に整合させ、該挿入口30を介して第2支持部44bを保持空間24内へ挿入する。これにより、連結支持部44の第2支持部44bが挿通口22を介して保持空間24に差し込まれた状態となる(図3に2点鎖線で示す)。連結支持部44は、第2支持部44bが保持空間24内を車体取付面14d側へ移動することで、延出端部44cが挿入口30よりも裏側に位置するようになり(図3に実線で示す)、該連結支持部44が保持部20に保持される。また、連結支持部44の第1支持部44aが周壁部14bの上縁に当接するようになる(図3に実線で示す)。従って、カバー部材40は、蓋部42が開放姿勢で固定部14に仮保持される。また、保持部20に対して連結支持部44が開口部16側へ移動しても、第1係止部28が第2係止部54に係止することで該連結支持部44が保持部20から外れることはなく、カバー部材40が固定部14から分離しない。
【0032】
また、固定ボルト60は、固定部14の内側(表側)から取付孔18に軸部60bを挿入すると、各突部18aが該軸部60bに当接することで固定部14の内側で仮保持される。すなわち、アシストグリップ10は、固定ボルト60およびカバー部材40をグリップ本体の固定部14,14に組み付けた状態で取り扱い可能になっている。アシストグリップ10は、グリップ本体とカバー部材40とが別体に形成されているが、前述の如く組み付けた状態で一体的に取り扱うことができるので、例えば搬送時などの部品管理が簡単になる。また、アシストグリップ10は、車体構成部62に取り付ける際に、既に固定ボルト60やカバー部材40がグリップ本体に組み付けてあるので、取付け作業の効率化が図られる。
【0033】
アシストグリップ10を車体構成部62に取り付ける場合は、各固定部14,14を車両内装部材64の取付開口64a,64aに嵌めて、固定部14の車体取付面14dを車体構成部62に当接させると共に取付孔18を該車体構成部62のネジ孔に整合させたもとで、開口部16を介してボックスレンチ等の工具によって固定ボルト60を締め付ける。ここで、カバー部材40は、保持部20に支持された連結支持部44が、開口部16および車体取付面14dに対して近接・離間する方向に移動可能となっていることで、インテグラルヒンジ52が変形しながら移動するようになる。従って、蓋部42を車両内装部材64に干渉させることなく開放することができるので、蓋部42が開口部16を介して行われる固定ボルト60の締め付け作業の邪魔にならない。
【0034】
車体構成部62に対する固定ボルト60の締付け作業が完了したら、連結支持部44の第2支持部44bに設けた当接面56を保持部20における保持空間24の第4当接面24dに当接させると共に、インテグラルヒンジ52の変形に伴って回動させた蓋部42を開口部16に位置決めする。そして、開口部16に対して位置決めされた蓋部42を該開口部16に押し込むことで、図7(b)に示すように、第1、第2係止爪部46,48が固定部14の周壁部14bに当接して適宜弾性変形して対応の第1、第2係止段部32,34を乗り越え、各係止爪部46,48が対応の係止段部32,34に引っ掛かって係止される。また、各係止爪部46,48が対応の係止段部32,34に係止されると同時に、蓋部42の外周縁部が開口部16の段部16aに係止され、これにより蓋部42は開口部16を塞ぐように取り付けられる。
【0035】
前記カバー部材40は、蓋部42を開口部16に取り付ける際に、連結支持部44の第2支持部44bが保持部20の保持空間24内を移動することで、インテグラルヒンジ52を蓋部42の裏側に配置することができる。このように、カバー部材40は、閉成姿勢において、開口部16を塞いだ蓋部42の裏側にインテグラルヒンジ52が位置するようになるので、蓋部42でインテグラルヒンジ52を乗員室66側から見えないように隠すことができ、インテグラルヒンジ52が折り曲げの繰り返しにより仮に白化しても、アシストグリップ10の見栄えに影響を与えない。そして、カバー部材40の蓋部42は、開口部16に取り付けた状態において各位置決めリブ50が固定部14の周壁部14bに当接することで、該開口部16に対して適切に位置決めすることができる。
【0036】
アシストグリップ10を車体構成部62から取り外す場合は、開口部16に取り付けられた蓋部42の外周縁部と該開口部16との間に舌片状の工具を差し込み、該工具で該蓋部42にグリップ本体から浮かせるように負荷を加えることで、係止爪部46,48と係止段部32,34との係止を解除させて、蓋部42を連結支持部44に対して回動させる。この際に、連結支持部44が保持部20に対して固定部14の車体取付面14dから離間して開口部16側へ移動することで、インテグラルヒンジ52が変形しながら移動して蓋部42の基端部42aが車両内装部材64に干渉することが回避され、該蓋部42を開放姿勢まで容易に回動させ得る。従って、蓋部42が開口部16を介して行われる固定ボルト60の取り外し作業の邪魔にならない。また、連結支持部44に設けられた第2係止部54が、保持部20に設けられた第1係止部28に係止するので、カバー部材40がグリップ本体から分離しない。
【0037】
このように実施例のアシストグリップ10によれば、保持部20の保持空間24に保持された連結支持部44の第2支持部44bが固定部14の開口部16に対して近接・離間する方向へ移動可能となっているから、蓋部42と車両内装部材64との干渉を回避して該蓋部42を大きく開放することができ、車体構成部62に対するアシストグリップ10の着脱作業を行い易い。すなわち、連結支持部44の移動に伴ってインテグラルヒンジ52が位置変位するようになっているのでインテグラルヒンジ52の配置の自由度が高くなり、該インテグラルヒンジ52を蓋部42の裏面に隣接する位置に設けることで、蓋部42を閉成姿勢とした際にインテグラルヒンジ52が固定部14内に臨んで表側から隠されるので、アシストグリップ10の見栄えが損なわれることを回避し得る。また、保持部20に支持された連結支持部44が、第1係止部28および第2係止部54の係止により該保持部20の保持空間24から外れることが防止され、カバー部材40を予めグリップ本体の固定部14に取り付けた状態でアシストグリップ10を車体構成部62に取り付けることが可能となり、アシストグリップ10の着脱作業の効率化を図り得る。
【0038】
そして、実施例のアシストグリップ10によれば、カバー部材40の蓋部42の閉成姿勢においてインテグラルヒンジ52が開口部16を塞いだ蓋部42の裏面側に位置するので、蓋部42でインテグラルヒンジ52を乗員室66側から隠すことができ、インテグラルヒンジ52が白化しても、アシストグリップ10の見栄えに影響を与えない。
【0039】
また、実施例のアシストグリップ10によれば、カバー部材40の連結支持部44を保持部20に保持させる場合には、連結支持部44を延出端部44cを挿入口30を介して保持空間24へ挿入する際に第1係止部28と第2係止部54とが干渉しないので、該連結支持部44の第2支持部44bを保持空間24へ容易に挿入することができる。従って、連結支持部44を保持部20に保持させる際に、該連結支持部44が変形または破損したり、第1係止部28または第2係止部54が変形することを防止し得る。また、挿入口30が挿通口22と異なる方向へ開口しているので、挿通口22を介して保持部20に保持された連結支持部44が挿入口30から外れ難い。
【0040】
更に、実施例のアシストグリップ10によれば、連結支持部44の当接面56を保持部20の第4当接面24dに当接させた状態で、インテグラルヒンジ52を中心としてカバー部材40の蓋部42を閉成姿勢に向けて回動させることで、該蓋部42が開口部16に好適に位置決めされて整合するようになり、該蓋部42を開口部16に対して容易に取り付けることができる。
【0041】
(変更例)
前述した構成に限定されず、例えば以下のようにも変更することが可能である。
(1)実施例では、把持部の両端に固定部を設けたが、把持部の片側の端部にだけ固定部を設け、1つの固定部によって把持部を片持ち支持してもよい。
(2)アシストグリップは、実施例で例示した縦向きで使用されるものに限らず、横向きや傾斜姿勢で使用されるものであってもよい。
(3)第1係止部は、支持壁部に設けたものに限らず、固定部における周壁部に設けてもよい。
(4)連結支持部の形状や、蓋部に対する連結支持部の配置および数は、蓋部の形状やサイズに応じて適宜変更可能である。
(5)蓋部に設けられる係止爪部の数および配置は、蓋部の形状などによって適宜変更可能であり、例えば蓋部の先端部側だけに係止爪部を設けてもよい。
(6)実施例では取付具として固定ボルトを挙げたが、車体構成部に開設された孔に嵌るクリップなどであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
12 把持部,14 固定部,14c 突縁部(規制部),14d 車体取付面,16 開口部
20 保持部,22 挿通口(挿通部),28 第1係止部,30 挿入口(挿入部)
40 カバー部材,42 蓋部,44 連結支持部,44c 延出端部
52 インテグラルヒンジ(連結部),54 第2係止部,60 固定ボルト(取付具),
62 車体構成部64 車両内装部材,66 乗員室
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7