特許第6572102号(P6572102)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572102
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】ディスクブレーキ装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/18 20060101AFI20190826BHJP
   F16D 65/02 20060101ALI20190826BHJP
   F16D 65/56 20060101ALI20190826BHJP
   B60T 13/74 20060101ALI20190826BHJP
   F16D 121/08 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 121/26 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 125/28 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 125/40 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 125/48 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 127/02 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 129/08 20120101ALN20190826BHJP
   F16D 129/10 20120101ALN20190826BHJP
【FI】
   F16D65/18
   F16D65/02 A
   F16D65/02 C
   F16D65/56 C
   B60T13/74 G
   F16D121:08
   F16D121:26
   F16D125:28
   F16D125:40
   F16D125:48
   F16D127:02
   F16D129:08
   F16D129:10
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-221212(P2015-221212)
(22)【出願日】2015年11月11日
(65)【公開番号】特開2016-205613(P2016-205613A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年10月19日
(31)【優先権主張番号】特願2015-90566(P2015-90566)
(32)【優先日】2015年4月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000516
【氏名又は名称】曙ブレーキ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】吉川 和宏
(72)【発明者】
【氏名】前原 利史
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/083857(WO,A2)
【文献】 特開2011−080563(JP,A)
【文献】 特開2008−111551(JP,A)
【文献】 特開昭54−098461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 65/18
B60T 13/74
F16D 65/02
F16D 65/56
F16D 121/08
F16D 121/26
F16D 125/28
F16D 125/40
F16D 125/48
F16D 127/02
F16D 129/08
F16D 129/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム構造のキャリパボディを有するディスクブレーキ装置であって、
前記キャリパボディは、少なくとも、ブレーキパッドを押圧するピストンと、回動により押圧力を生じさせるカムレバー、及び前記ピストンと前記カムレバーとの間に介在されて前記押圧力を前記ピストンに伝達する押圧力伝達手段とを収容する収容部を備え、
前記収容部は、前記ピストンと、前記カムレバー、および前記押圧力伝達手段を前記キャリパボディにおける背肉側から組付け可能な開口部を有し、
前記収容部および前記開口部の双方が、前記キャリパボディにおけるロータ配置側領域に開放されていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
【請求項2】
前記開口部を封止する押圧力発生部カバーを備え、
前記押圧力発生部カバーには、前記収容部と前記ロータ配置側領域とを隔てる側壁を設け、
前記側壁には、前記ピストンを前記ロータ配置領域側へ挿通させる貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項3】
前記カムレバーを稼働させるアクチュエータを備え、
前記アクチュエータは、前記カムレバーに係合される直動ロッドを有し、前記直動ロッドをエアの力で作動させるエアチャンバであることを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項4】
前記カムレバーを稼働させるアクチュエータを備え、
前記アクチュエータは、前記カムレバーに係合される直動ロッドを有し、
前記直動ロッドを介して、前記カムレバーをブレーキ稼働側に傾倒させる付勢手段と、前記カムレバーをブレーキ解除側に傾倒させるモータギアユニットと、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項5】
前記直動ロッドは、前記付勢手段によって押圧されるベースと、前記モータギアユニットによって回動されて前記ベースを軸線方向に移動させるボールねじとを有するボールねじ機構における前記ベースを基点として延設されていることを特徴とする請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項6】
前記モータギアユニットは、モータの回転軸の回動を自由にする電磁クラッチを備えたことを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項7】
前記カムレバーは、前記押圧力伝達手段を跨ぐ二股構造とし、
各二股部の先端側に、カム部を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項8】
前記カム部と前記ハウジングとの間に、摺動ピンを配置したことを特徴とする請求項7に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項9】
前記押圧力伝達手段は、
前記ピストンの押し出し位置を調整するアジャスタねじと、
前記アジャスタねじを覆い、前記押圧力を受けるハウジングにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項10】
前記ハウジングの少なくとも一部に、前記ブレーキパッドの押圧方向に沿ったスライド溝が設けられ、
前記キャリパボディに固定されたガイドボルトを前記スライド溝に沿って配置したことを特徴とする請求項9に記載のディスクブレーキ装置。
【請求項11】
前記押圧力伝達手段に、前記ハウジングのストロークを用いて前記アジャスタねじによる位置調整が成されるオートアジャスタ機構を付帯させたことを特徴とする請求項9または10に記載のディスクブレーキ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクブレーキ装置に係り、特に、エアディスクブレーキ等の押圧に機械式の倍力機構を用いるディスクブレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2に開示されている技術は、いずれもエアチャンバを動力(アクチュエータ)として、カムを回動させることで、ブレーキパッドによりロータを挟持するための押圧力を生じさせるタイプのディスクブレーキ装置である。
【0003】
このような機構を持つディスクブレーキ装置では、カムをシャフトに配置し、このシャフトがボディを貫くタイプと、シャフトを持たず、回動させるレバーの先端にカムを配置したタイプのものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−329169号公報
【特許文献2】特表2001−502779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、カムシャフトにカムを配置している場合には、シャフトの両端をボディに支持させる必要がある。このため、押圧力を生じさせる際の反力がシャフトに対して曲げ応力として働くこととなる。よって、押圧力を高くすればするほど、シャフト径を太くする必要が生じるといった問題があった。
【0006】
また、レバーの先端にカムを配置する構造では、レバーの形態が複雑となり、ボディを分割構造とした上で、カムレバーを組み込む構成が採られている。このような構成を採った場合、押圧力を生じさせた際のボディ剛性が低くなってしまうという問題が生じる。このため、特許文献2には、ボディ剛性の低さを補うために、ロータの両側面を跨ぐキャリパボディの外周を巻回するサブフレームを設けることが開示されている。
【0007】
本発明では、倍力機構にカムレバーを採用した場合であっても、ボディ剛性の低下を防ぐことのできる構造を持つディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置は、フレーム構造のキャリパボディを有するディスクブレーキ装置であって、前記キャリパボディは、少なくとも、ブレーキパッドを押圧するピストンと、回動により押圧力を生じさせるカムレバー、及び前記ピストンと前記カムレバーとの間に介在されて前記押圧力を前記ピストンに伝達する押圧力伝達手段とを収容する収容部を備え、前記収容部は、前記ピストンと、前記カムレバー、および前記押圧力伝達手段を前記キャリパボディにおける背肉側から組付け可能な開口部を有し、前記収容部および前記開口部の双方が、前記キャリパボディにおけるロータ配置側領域に開放されていることを特徴とする。
【0009】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記開口部を封止する押圧力発生部カバーを備え、前記押圧力発生部カバーには、前記収容部と前記ロータ配置側領域とを隔てる側壁を設け、前記側壁には、前記ピストンを前記ロータ配置領域側へ挿通させる貫通孔が設けられているようにすると良い。
【0010】
このような特徴を有することによれば、収容部品の収容が容易となるように開放されている収容部、および開口部を収容部品収容後に封止、閉塞することができる。また、押圧力を生じさせるためのピストンについては、ロータ配置側領域への挿通が可能となる。
【0011】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記カムレバーを稼働させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記カムレバーに係合される直動ロッドを有し、前記直動ロッドをエアの力で作動させるエアチャンバとすることができる。
【0012】
このような特徴を有することによれば、カムレバーを稼働させるアクチュエータの構成を簡単化することができる。また、エアチャンバの動作により直動ロッドを作動させるため、応答性が良い。
【0013】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記カムレバーを稼働させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記カムレバーに係合される直動ロッドを有し、前記直動ロッドを介して、前記カムレバーをブレーキ稼働側に傾倒させる付勢手段と、前記カムレバーをブレーキ解除側に傾倒させるモータギアユニットと、を備えるようにすることもできる。
【0014】
このような特徴を有することによれば、アクチュエータ周りの配管を無くすことができる。また、作動用の流体を貯留するタンクやコンプレッサを排除することができる。
【0015】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記直動ロッドは、前記付勢手段によって押圧されるベースと、前記モータギアユニットによって回動されて前記ベースを軸線方向に移動させるボールねじとを有するボールねじ機構における前記ベースを基点として延設されるようにすることができる。
【0016】
このような特徴を有することによれば、ボールねじの回動力と付勢手段による反力を合わせる事で、ブレーキ作動時の応答性を高めることができる。
【0017】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記モータギアユニットは、モータの回転軸の回動を自由にする電磁クラッチを備えるようにすると良い。
【0018】
このような特徴を有することによれば、電磁クラッチを稼働させることで、モータに供給する電力を停止させた場合であっても、ブレーキ解除状態を維持することができる。よって、ブレーキ解除時に常にモータに負荷をかけるという状態を避けることができる。
【0019】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記カムレバーは、前記押圧力伝達手段を跨ぐ二股構造とし、各二股部の先端側に、カム部を備えるようにすると良い。
【0020】
このような特徴を有することによれば、押圧力伝達手段に対する押圧力付与のバランスをとることができる。
【0021】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記押圧力伝達手段は、前記ピストンの押し出し位置を調整するアジャスタねじと、前記アジャスタねじを覆い、前記押圧力を受けるハウジングにより構成されているようにすると良い。
【0022】
このような特徴を有することによれば、ブレーキパッドのライニングが摩耗した場合であっても、アジャスタねじを回動させるだけで、ブレーキパッドとハウジングとの位置調整が可能となる。
【0023】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記ハウジングの少なくとも一部に、前記ブレーキパッドの押圧方向に沿ったスライド溝が設けられ、前記キャリパボディに固定されたガイドボルトを前記スライド溝に沿って配置することが望ましい。
このような特徴を有することによれば、ハウジングの回動を防ぐことができる。
【0024】
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記押圧力伝達手段に、前記ハウジングのストロークを用いて前記アジャスタねじによる位置調整が成されるオートアジャスタ機構を付帯させるようにしても良い。
【0025】
このような特徴を有することによれば、ブレーキパッドのライニングが摩耗した場合に、ブレーキパッドとハウジングとの位置調整が自動で行われることとなる。これにより、ロータの摺動面に対して、常に適正な押圧力を発生させることが可能となる。
【0026】
さらに、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記カム部と前記ハウジングとの間に、摺動ピンを配置すると良い。
【0027】
このような特徴を有することによれば、カム部とハウジングとの間の摺動性を向上させることができる。よって、カム部、およびハウジングの摩耗量の低減を図ることができる。さらに、摺動ピンの構成素材をカム部やハウジングよりも軟らかいものとすることで、摺動ピンの摩耗を促すことができる。これにより、摩耗による部品交換を摺動ピンのみの交換で対応することが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置によれば、倍力機構にカムレバーを採用した場合であっても、ボディ剛性の低下を防ぐことが可能となる。また、カムレバー、および押圧力伝達手段の組付け性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す正面図である。
図2図1におけるA−A断面図である。
図3】実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す分解斜視図である。
図4】ユニット化された押圧力発生機構とキャリパボディとの関係を示す部分分解斜視断面図である。
図5】ユニット化された押圧力発生機構の構成を示す部分断面斜視図である。
図6】オートアジャスタ機構の説明を行うための図である。
図7】アクチュエータを機械的構成としたディスクブレーキ装置の構成を示す斜視図である。
図8図7におけるA−B−C−D断面を示す図である。
図9】機械的構成のアクチュエータおよび押圧力発生機構の構成を示す部分分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明のディスクブレーキ装置に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1から図6を参照して、実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を説明する。ここで、図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す正面図であり、図2は、図1におけるA−A断面を示す図である。また、図3は、分解斜視図であり、図4は、ユニット化された押圧力発生機構とキャリパボディの関係を示す部分分解斜視断面図である。図5は、押圧力発生機構の構成を示す部分断面斜視図である。図6は、オートアジャスタ機構の説明を行うための図である。
【0031】
本実施形態に係るディスクブレーキ装置10は、キャリパボディ12と、サポート60、およびアクチュエータ50を基本として構成され、ロータ70の摺動面にブレーキパッド66,68を押し付けることで、制動力を発揮する。
【0032】
キャリパボディ12は、押圧力発生部14と反力受け部18、およびブリッジ部16を基本として構成されている。押圧力発生部14は、押圧力を生じさせるピストン20を含む押圧力発生機構22を収容する要素である。
【0033】
反力受け部18は、ロータ70を介して押圧力発生部14と対向配置され、押圧力発生時にピストン20からの押圧力を受けるための要素である。反力受け部18におけるロータ70との対向面側には、ブレーキパッド68を押えるためのパッド押え部が設けられている。
【0034】
ブリッジ部16は、ロータ70の外周側を跨いで、押圧力発生部14と反力受け部18とを連結する要素である。
【0035】
本実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、押圧力発生部14と反力受け部18、およびブリッジ部16が、平面視で枠状に形成されたフレーム構造を成している。このため、ピストン20の押圧による軸力に対する剛性を高めることが可能となる。また、押圧力発生部14は、押圧力発生機構22を収容するための収容部14aを備えている。収容部14aは、キャリパボディ12の背肉側に開口部を備え、この開口部から押圧力発生機構22を内装可能な構成とされている。このような構造を採用することにより、ディスクブレーキ装置10の組み付け作業性を向上させることができる。
【0036】
押圧力発生機構22には、ピストン20と押圧力伝達手段24、及びカムレバー42が含まれる。ピストン20は、実施形態に係る例の場合、ロータ70の円周方向に長軸を持つ長円形状の押圧面を持ち、押圧力のバランスをとるために、2つの押圧部20aを備えた構造とされている。また、押圧部20aを備える面と反対側の面には、中心部に凸部20bが設けられ、詳細を後述するアジャスタねじ32に対する嵌合を可能な構成とされている。凸部20bの中心には、押圧部形成面側に段部を持つ貫通孔が設けられており、固定ボルト26の挿通を可能としている。
【0037】
固定ボルト26は、ねじ部26aと、スペーサ部26b、およびボルト頭26cから成る。そして、ボルト頭26cが段部に収容され、スペーサ部26bが貫通孔に収容され、ねじ部26aが凸部20bから突出するように各部の寸法が調整されている。
【0038】
また、ピストン20と詳細を後述する押圧力発生部カバー28との間には、塵埃の混入を防ぐブーツ30が備えられている。
【0039】
押圧力伝達手段24は、詳細を後述するカムレバー42の操作によって生じる押圧力を上述したピストン20に伝達する役割を担う。本実施形態の場合、押圧力伝達手段24は、アジャスタねじ32と、ハウジング34とを主な構成要素とし、オートアジャスタ機構36が付帯されている。
【0040】
アジャスタねじ32は、ブレーキパッド66,68におけるライニングが摩耗した際に生ずる隙間を調整するための要素である。アジャスタねじ32は、外観円筒形状を成し、外周面に雄ねじ部を有する。内周側には仕切板32aが設けられ、押圧部と摺動部に隔てられている。押圧部側は、ピストン20における凸部が遊嵌可能な凹部32bが備えられると共に、仕切板32aに、固定ボルト26のねじ部が螺合可能な雌ねじ部32cが設けられている。なお、雌ねじ部32cは、固定ボルト26を螺着可能な深さを備えていれば、貫通孔であっても、袋穴とされていても良い。このような構成とすることで、固定ボルト26を締めつけた際に、スペーサ部が仕切板に当接することとなり、アジャスタねじ32を回動させた場合であっても、ピストン20は回動することなく、姿勢を保ち、かつピストン20をアジャスタねじ32の挙動に追従させることが可能となる。
【0041】
一方、摺動部側は、アジャスタねじ32を回転させるアジャスタギア40の回転軸40bが引っ掛かりを持つ形態の穴32dが備えられている。図5に示す実施形態では、詳細を後述するアジャスタギア40の回転軸40bは、先端形状(係合部40c)を六角形としている。このため、少なくとも六角形の対向配置された2辺を挟み込む辺を持った穴32dとすれば良い。すなわち、穴32dの断面形状としては、図5に示すように、六角形や四角形、あるいは、平行な2辺を持つ長円形状などとすることができる。
【0042】
ハウジング34は、アジャスタねじ32を螺合する筒部34aと、押圧力が付与される押圧部34bとから成る。筒部34aは、内周面に雌ねじ部を備えたホルダである。押圧部34bは、筒部34aの外周から延設されている腕である。押圧部34bは、筒部34aを基点として、ロータ70の円周方向における回入側と回出側の双方に、対を成すように設けられている。このような配置形態とすることで、押圧力付加のバランスがとれ、押圧力伝達手段24にこじれが生ずることを防止することができる。また、筒部34aを基端とする押圧部34bの先端には、ブレーキパッド66の押圧方向に沿ったスライド溝34cが設けられている。スライド溝34cは、詳細を後述するガイドボルト52に沿ってハウジング34を摺動させるための溝である。スライド溝34cとガイドボルト52を備えることで、アジャスタ時にハウジング34が回転することを防止することができる。また、ロータ70の円周方向におけるハウジング34の両端をガイドすることで、ブレーキ制動時におけるロータ70の回入側と回出側とのエネルギー差による偏荷重がカムレバー42におけるカム部42aに作用することを抑制することができる。
【0043】
オートアジャスタ機構36は、アジャスタレバー38とアジャスタギア40を基本として構成されている。アジャスタレバー38は、レバー本体38aとフック部38bから構成されている。レバー本体38aは、フック部38bを支持すると共に、アジャスタレバー38の挙動を制御する部位である。レバー本体38aの一方の端部には、回動基点38cが設けられ、ハウジング34における筒部34aの外周部に回動自在に固定される。レバー本体38aの他方の端部には、フック部38bが連設される他、回動したレバー本体38aを引き戻すための張力を付加するためのスプリング38dが取り付けられている。また、レバー本体38aには、ハウジング34の移動に伴ってレバー本体38aに回動動作を付与するために、傾斜面を備えたカム溝38eが設けられている。カム溝38eには、配置形態を後述するブッシュ受け46の上端に設けられたカム片48が当接する。このため、ハウジング34が矢印aの方向へ移動することにより、カム溝38eの傾斜面がカム片48に沿ってスライドし、レバー本体38aが矢印bの方向へ回動することとなる。
【0044】
フック部38bは、レバー本体38aの他方の端部から、詳細を後述するアジャスタギア40を配置した方向(本実施形態では下面側)へ屈曲形成されており、アジャスタギア40の歯と噛合うように構成されている。
【0045】
アジャスタギア40は、アジャスタねじ32を回動させるための要素である。アジャスタギア40は、ギア本体40aと、回転軸40bを備える。ギア本体40aは、円板部の外周に備えた複数の歯に、アジャスタレバー38のフック部38bが係合することで、アジャスタレバー38の動作に起因して回転が付与される要素である。一方、回転軸40bは、アジャスタねじ32の摺動部側に設けられた穴32dに挿入され、穴32dの内壁に係合し、アジャスタねじ32に回転を伝達する要素である。このため、回転軸40bには、穴32dの内壁に引っ掛かりを持つための係合部40cが備えられている。なお、本実施形態では、係合部40cの形態は、断面形状を六角形としている。
【0046】
このような構成のオートアジャスタ機構36によれば、カムレバー42の動作に起因してハウジング34が矢印aの方向へ移動することで、アジャスタレバー38がアジャスタギア40を回動させてアジャスタねじ32を押し出すこととなる。なお、アジャスタレバー38は、カムレバー42による押圧力の付与が解除されることによりハウジング34が押し戻されると、スプリング38dの力によって元の位置に引き戻される。アジャスタギア40の歯は、鋸刃状に形成されているため、フック部38bが引き戻される際には、引っ掛かりを持つことなく、その上部を摺動することとなる。このため、アジャスタレバー38は、上下方向への遊びを持たせて固定するように構成されている。
【0047】
カムレバー42は、カム部42aとレバー部42bにより構成されている。カム部42aは、円弧状の湾曲部より構成され、湾曲部の厚みを異ならせるように構成されている。このような構成とすることで、カムレバー42が傾倒した際に生ずる接触部のズレにより、湾曲部の厚み方向へ押圧力が生ずることとなる。すなわち、カムレバー42は、レバー部42bの長さ(回転中心からの長さ)と、カム部42aの厚みの変化量との比率に応じた倍力機構として、詳細を後述するアクチュエータ50からの動力を押圧力に変化させることとなる。
【0048】
カムレバー42は、その一端側にアクチュエータ50との接続部を備え、他端側に上述したカム部42aを備える。カムレバー42は、組付け状態においてハウジング34の筒部34aを跨ぐように、カム部42aを配置している側の端部を二股とし、その両端それぞれに、カム部42aを配置する構成としている。カム部42aを配置している側の端部を二股構造とすることで、オートアジャスタ機構36におけるアジャスタギア40の回転軸40bをキャリパボディ12の中心に挿通させることが可能となる。また、ロータ70の円周方向であって、キャリパボディ12に対する回入側と回出側のそれぞれにカム部42aを配置することで、押圧力をバランス良く生じさせることができる。
【0049】
ハウジング34の押圧部34bと、カムレバー42のカム部42aとの間には、摺動ピン44が配置される。また、カム部42aと収容部14aの内壁面との間には、ブッシュ受け46が配置されている。さらに、摺動ピン44とカム部42aとの間、およびカム部42aとブッシュ受け46との間には、それぞれ、ピンブッシュ44aとカムブッシュ46aが設けられ、接触部間の摺動性の向上が図られている。なお、ブッシュ受け46の上端には、上述したように、アジャスタレバー38と接触するカム片48が形成されている。
【0050】
キャリパボディ12の収容部14aの側壁14bには、貫通孔14cが設けられている。アクチュエータ50は、例えばエアチャンバなどであれば良く、収容部14aの貫通孔14cに直動ロッド50aを挿通させ、カムレバー42におけるレバー部42の先端に接続した状態でキャリパボディ12に組付けられる。また、ガイドボルト52も、側壁14bの外部から組み付けることで、キャリパボディ12に固定することが可能となる。
【0051】
収容部14aの開口部には、押圧力発生機構22を覆い、当該開口部を封止する押圧力発生部カバー28が備えられる。押圧力発生部カバー28には、収容部14aにおけるロータ70の配置側に位置する側壁28aが備えられている。押圧力発生部カバー28に、側壁28aを備えることで、収容部14aおよび収容部14aの開口部の双方が、ロータ70を配置する領域(ロータ配置側領域)に開放されることとなる。このため、狭隘部となる収容部14aに対する収容部品の組み付け性を向上させることができる。また、ピストン20などを配置する際に、側壁に設けられた孔への挿通を目的として、部品を傾けるといった必要が無くなる。このため、収容部14aの側壁と収容部品とのクリアランスを狭めることができる。よって、キャリパボディ12の小型化や、収容部14aに対する収容部品の高密度化を図ることができる。なお、側壁28aには、収容部14aに配置したピストン20をロータ配置側領域へ挿通させるための貫通孔28bが設けられている。
【0052】
サポート60は、図示しない車両や機器本体に対して、上述したキャリパボディ12を保持するための要素である。サポート60には、少なくとも、ガイドピン62と、アンカ部64が備えられている。ガイドピン62は、キャリパボディ12をロータ70の軸方向へ摺動自在に保持するための要素である。本実施形態では、キャリパボディ12における押圧力発生部14側と反力受け部18側の双方に、ロータ70の回入側と回出側に対を成すようにそれぞれ配置されている。各ガイドピン62には、摺動部への塵埃の付着を防止すためのブーツ62aが設けられている。
【0053】
アンカ部64は、ロータ70の回転を止める際のエネルギーを受け止めるための要素である。本実施形態では、ロータ70の両主面に対応する押圧力発生部14と反力受け部18の双方に対応して凹部が設けられ、当該凹部のそれぞれにブレーキパッド66,68が配置される構成が採られている。このため、サポート60には、ロータ70の2つの主面の双方に対応する部位を連結するブリッジ部60aが設けられている。
【0054】
上記のような構成のディスクブレーキ装置10によれば、倍力機構としてカムレバー42を採用しつつ、キャリパボディ12の剛性の低下を防ぐことが可能となる。また、キャリパボディ12に設けた収容部14aの開口部をキャリパボディ12の背肉側に設けたことより、押圧力発生機構22をユニット化した状態で組み付けることが可能となる。これにより、組付け作業の作業性を向上させることができる。さらに、オートアジャスタ機構36を付帯させたことにより、ブレーキパッド66,68が摩耗した場合であっても、隙間を自動で詰めることができ、ロータ70を挟持する際に好適な押圧力を生じさせることが可能となる。
【0055】
上記のような構成のディスクブレーキ装置10の動作について説明する。まず、アクチュエータ50であるエアチャンバにエアが導入されて直動ロッド50aが押し出されると、直動ロッド50aに連結されたカムレバー42が、摺動ピン44を基点として矢印cの方向へ傾倒する(図2参照)。
【0056】
カムレバー42が傾倒することにより、ハウジング34の押圧部34bとブッシュ受け46との間に位置するカム部42aの厚みが、薄肉から厚肉へと移行する。これにより、厚み変化分だけ摺動ピン44がロータ70の配置方向へ押し出されることとなり、押圧力が発生する。押圧力の発生により、押圧力発生部14側に配置されたブレーキパッド66がロータ70の摺動面に当接すると、押圧力の反力により、キャリパボディ12は、押圧力発生部14がロータ70から離間する方向へと摺動する。これにより、反力受け部18側に配置されていたブレーキパッド68がロータ70の摺動面に押し当てられ、ブレーキパッド66,68の双方により、ロータ70が挟持されることとなる。
【0057】
ここで、押圧力の発生によりハウジングが矢印aの方向へ移動すると(図6参照)、オートアジャスタ機構36の作用により、アジャスタねじ32が回動し、ピストン20がロータ70の配置側へ押し出されることとなる。
【0058】
アクチュエータ50であるエアチャンバへのエアの導入が停止されて直動ロッド50aが引き戻されると、カムレバー42の傾倒も解除され、ハウジング34が元の位置に押し戻される。この動作により、オートアジャスタ機構36におけるアジャスタレバー38も、スプリング38dの作用によって元に戻されることとなる。
【0059】
上記実施形態では、カムレバー42の構造について、カム部42aをロータ70の配置側と逆側に湾曲させる構造とすることを図示している。しかし、カム部42aの湾曲方向をロータ70側とした場合であっても、カムレバー42の機能を発揮させることに支障は無い。なお、このような構成とする場合、カム部の下部側が薄肉部、カム部の上部側が厚肉部となるように、カム部を構成する必要がある。
【0060】
また、上記実施形態では、アクチュエータ50については、エアチャンバであるとしてその機構、および動作についての説明を行った。しかしながら、アクチュエータ50は、モータを原動力として機械的に作動するものであっても良い。以下、アクチュエータ50を機械的構成とする場合の一例について、図7から図9を参照して説明する。なお、アクチュエータ50以外の構成において、上記実施形態に係る構成要素と同一の機能を果たす要素については、図面上に同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。その機能を果たす事ができれば、具体的形状は問わないからである。
【0061】
図7から図9に示す(以下、代表して図7に示すと称す)アクチュエータ50は、作動ユニット50bと、モータギアユニット50cとを基本として構成されている。作動ユニット50bは、ボールねじ機構50b1とスプリング50b4、ガイドピン50b5、およびハウジング50b6を基本として構成されている。
【0062】
ボールねじ機構50b1は、ボールねじ50b2と、このボールねじ50b2の軸線方向に移動可能なベース50b3、およびベース50b3を基点としてカムレバー42方向へ延設される直動ロッド50aとを有する。このような構成のボールねじ機構50b1では、ボールねじ50b2に回動方向の力が加えられた場合には、ベース50b3が、ボールねじ50b2の軸線方向に移動する。一方、ベース50b3に対してボールねじ50b2の軸線方向への力が加えられた際、ボールねじ50b2が回転自在とされている場合には、ベース50b3の移動に伴ってボールねじ50b2が回転することとなる。そして、直動ロッド50aは、ベース50b3の移動に伴い、カムレバー42の押し引き動作を行う動きを担うこととなる。
【0063】
スプリング50b4は、皿ばねやコイルスプリングなどであれば良く、ボールねじ50b2の軸線方向への反力を生じさせる付勢手段としての役割を担う。図7に示す形態では、スプリング50b4は、ボールねじ50b2の外周を囲うように配置され、一方の端部側をハウジング50b6の端面へ当接させ、他方の端部側をボールねじ50b2に係合しているベース50b3の主面に当接させる構成としている。
【0064】
ガイドピン50b5は、ボールねじ50b2の軸線方向に沿って配置され、ベース50b3がボールねじ50b2の軸線方向へ移動する際のガイドをする役割を担う。図7に示す実施形態では、ハウジング50b6に固定されたガイドピン50b5を、ベース50b3に形成された貫通孔に挿通させることで、その機能を発揮させている。
【0065】
ハウジング50b6は、上述したボールねじ機構50b1とスプリング50b4、およびガイドピン50b5を収容する外郭であり、収容部となるハウジング本体50b7と、ハウジング本体50b7を封止するハウジングカバー50b8とを有する。図7に示す形態では、ハウジングカバー50b8は、アクチュエータ50をキャリパボディ12に固定するためのブラケットとしての役割も担う。
【0066】
モータギアユニット50cは、作動ユニット50bにおけるボールねじ50b2を回動させるためのユニットである。モータギアユニット50cは、モータ50c1と、ギアユニット50c4、および電磁クラッチ50c5を有する。モータ50c1は、ボールねじ50b2を回動させるための動力を担い、図7に示す形態の場合、1本の回転軸がボディを貫いている両軸モータを採用し、ボディを介した一方の軸50c2をギアユニット50c4に係合させ、他方の軸50c3を電磁クラッチ50c5に係合させる構成としている。
【0067】
ギアユニット50c4の構成は、特に限定するものでは無いが、少なくとも、モータ50c1の一方の軸50c2に係合するピニオンギアと、ボールねじ50b2に係合する駆動ギアとを備え、ピニオンギアと駆動ギアとの間に1つ乃至複数の減速ギアを備える構成とすれば良い。
【0068】
電磁クラッチ50c5は、モータ50c1の回転軸の自由回転を止めるための要素である。よって、電磁クラッチ50c5は、モータ50c1の他方の軸50c3に係合し、電力供給により、回転軸の自由回転を停止させることができる構成であれば良い。電磁クラッチ50c5を設ける事で、ブレーキ解除時に常にモータ50c1に負荷をかけておく必要が無くなる。なお、モータギアユニット50cは、ハウジング50c6により外装を覆われている。
【0069】
このような構成のモータギアユニット50cによれば、モータ50c1を駆動させる事でボールねじ50b2を回動させ、ベース50b3をギアユニット50c4側、すなわちスプリング50b4を圧縮させる方向に引き付けることとなる。一方、モータ50c1に対する電力の供給が停止されると、モータ50c1の回転軸は自由回転となる。ボールねじ50b2の回動により圧縮されたスプリング50b4は、ベース50b3とハウジング50b6の間で反力を生じさせ、ベース50b3をギアユニット50c4から離間させる方向へ押し戻す力を生じさせる。モータ50c1の回転軸は自由回転となり、スプリング50b4の反発力に対する抗力が小さい。このため、ベース50b3はボールねじ50b2を逆回転させながらギアユニット50c4から離間する方向へと移動することとなる。
【0070】
ここで、スプリング50b4が圧縮された状態において、電磁クラッチ50c5を作動させた場合、モータ50c1の回転軸の自由回転は妨げられる。このため、モータ50c1に対する電力の供給を停止させた場合であっても、ベース50b3が押し戻されることは無い。
【0071】
なお、図7に示す形態では、カムレバー42と直動ロッド50aとを接続部材50dを介して接続する構成としている。このようなアクチュエータ50をこのような構成とした場合、モータ50c1、および電磁クラッチ50c5が双方とも非稼働な状態では、スプリング50b4の力によりベース50b3がギアユニット50c4から離間する歩行へ押し付けられる。このような状態では、ベース50b3から延設されている直動ロッド50aに接続されたカムレバー42は、ブレーキを作動させる方向へと傾倒する状態となる。
【0072】
これに対し、モータ50c1を駆動させると、ボールねじ50b2が回動し、ベース50b3をギアユニット50c4側へ引き付けるように移動させる。これにより、カムレバー42は、ブレーキを解除させる方向へ引き戻される状態となる。また、この状態で電磁クラッチ50c5を稼働させる事で、モータ50c1への電力の供給を停止した場合でも、ブレーキを解除させた状態を維持することができる。
【0073】
さらに、ブレーキを解除した状態からブレーキを作動させる際には、電磁クラッチ50c5の解除と共に、モータ50c1を、スプリング50b4を圧縮させる方向と逆方向に回転させるように稼働させる事で、ブレーキが作動するまでの時間を短縮することができ、応答性の向上を図ることができる。
【0074】
アクチュエータ50をこのような構成とした場合であっても、上記実施形態に係るディスクブレーキ装置10と同様な効果を得る事ができる。
【符号の説明】
【0075】
10………ディスクブレーキ装置、12………キャリパボディ、14………押圧力発生部、14a………収容部、14b………側壁、14c………貫通孔、16………ブリッジ部、18………反力受け部、20………ピストン、20a………押圧部、20b………凸部、22………押圧力発生機構、24………押圧力伝達手段、26………固定ボルト、26a………ねじ部、26b………スペーサ部、26c………ボルト頭、28………押圧力発生部カバー、28a………側壁、28b………貫通孔、30………ブーツ、32………アジャスタねじ、32a………仕切板、32b………凹部、32c………雌ねじ部、32d………穴、34………ハウジング、34a………筒部、34b………押圧部、34c………スライド溝、36………オートアジャスタ機構、38………アジャスタレバー、38a………レバー本体、38b………フック部、38c………回動基点、38d………スプリング、38e………カム溝、40………アジャスタギア、40a………ギア本体、40b………回転軸、40c………係合部、42………カムレバー、42a………カム部、42b………レバー部、44………摺動ピン、44a………ピンブッシュ、46………ブッシュ受け、46a………カムブッシュ、48………カム片、50………アクチュエータ、50a………直動ロッド、50b………作動ユニット、50b1………ボールねじ機構、50b2………ボールねじ、50b3………ベース、50b4………スプリング、50b5………ガイドピン、50b6………ハウジング、50b7………ハウジング本体、50b8………ハウジングカバー、50c………モータギアユニット、50c1………モータ、50c2………一方の軸、50c3………他方の軸、50c4………ギアユニット、50c5………電磁クラッチ、50c6………ハウジング、50d………接続部材、52………ガイドボルト、60………サポート、60a………ブリッジ部、62………ガイドピン、62a………ブーツ、64………アンカ部、66,68………ブレーキパッド、70………ロータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9