【課題を解決するための手段】
【0004】
第一の態様から示すと、本発明は、海洋波からエネルギーを抽出するための波エネルギー変換器であって、
平衡位置を中心として基準点に対して振動するように配置されたブイと、
ブイと基準点との間に接続された負のばね装置(negative spring device)と、
を含み、負のばね装置は、ブイが平衡位置から離れる際に正の力を変位の方向に印加するためのものである、波エネルギー変換器を提供する。
【0005】
負のばねを使用することによってブイの運動の範囲を増加させることが可能であり、これは、負のばね効果がブイの流体静力学的剛性および、例えば浮力と重力との間の均衡に起因する、振動に対するブイ本来の抵抗に対抗することになるためである。負のばねを使用することで、所与の範囲の運動に関してブイの見かけの剛性を非常に低いものとすることができ、これは、従来技術のブイに作用するよりも広い範囲の振動数にわたる波動によって加振された場合に従来技術のブイよりも大きな運動振幅で振動するようにブイを設計できることを意味する(すなわち、ブイの共振振動を促すであろう波振動数の帯域幅が増加する)。この結果、より広い範囲の波振動数にわたって、上述の負のばねを備えたブイをエネルギー変換のためのソースとして、より容易かつより効果的に使用できる。負のばねの使用によって上下動ブイシステム(heaving buoy system)の供給エネルギーを少なくとも100%増加させることができるということが見出されている。すなわち、負のばねを備えた上下動ブイと(負のばねを備えない)標準的な上下動ブイとの実験比較において、従って、平均電力出力は、標準的システムと比較して少なくとも倍となる。また、ブイの運動の範囲がより広いことで、ブイをエネルギー変換のための他の装置に、例えば機械式装置または電気機械式装置に、連結することを簡易化することもできる。予張ブイ用に、または非予張ブイ用に本発明を使用してよい。しかし、予張ブイの使用は、入射波に対するブイの応答をさらに増加させる可能性がある。
【0006】
波エネルギー変換に妥当な入射海洋波は通常、4秒〜14秒の範囲の波周期を有し、通常5m以下の波高、および一部の極端な条件では10m以下または10m超の波高を有する。
【0007】
ブイの平衡位置は、振動時にブイが受ける復元力/加速が存在しない位置である。これは通常、波エネルギーが存在しない場合に、すなわち静止時に、および負のばね装置から発生する可能性のある如何なる作用も存在しない場合に、基準点に対してブイが存在するであろう位置である。ブイは海洋表面上に浮かんでいてよく、あるいは、半沈しているか、沈んでいてよい。
【0008】
基準点は、それを中心としてブイが振動する点である。基準点に対してブイが移動するとばね装置がエネルギーを放出または蓄積するように、負のばね装置はブイと基準点との間に連結されている。基準点は固定点であってよい。基準点は、海底に対して固定されていてよく、あるいは構造体、例えばブイよりも遥かに動きの少ない構造体に対して固定されていてよい。このような構造体は、桟橋または大きな浮動/沈下/半沈構造体(すなわち、浮動ブイよりも遥かに大きな構造体)であってよい。ブイが構造体に対して入射波エネルギーによって振動できるように、構造体は、ブイと同じ振動数で入射波エネルギーによって大きく振動すべきではない。固定点が海底に接合されている場合には、それを絶対的固定点とみなすことができる。
【0009】
振動は、直線運動振動、または回転振動、または前記2つの組み合わせであってよい。全体的な運動は、いくつかの並進(translatory)運動および/または振動運動の重ね合わせであってよい。同様に、ばね装置は、直線および/または振動運動が存在する際にエネルギーを放出または蓄積するばね要素を含んでよい。例えば、つる巻きばね、竹の子ばねまたはガスピストンばねを直線運動で圧縮して、それらが伸張する際に放出されるエネルギーを蓄積することができる。スパイラルトーションばねまたはトーションバーは、回転運動を受けると変形してエネルギーを蓄積することになる。
【0010】
負のばね装置は、ブイがその平衡位置から変位する際にブイの変位方向の力を生成することが可能なばね装置であってよい。負のばね装置は、ブイがその平衡位置にある場合にはブイの振動運動の方向に力を与えなくてよい。負のばね装置によってブイの変位方向に与えられる力の大きさは、ブイがその平衡位置から離れるにつれて変化してよい。この力の変化は、システムのジオメトリに起因してよい。この力の変化は、ブイがその平衡位置から変位すると作用し始めてよい。負のばね装置によって生成される力は、振動の変位の方向に沿ってブイを押すように作用してよい。負のばね装置を慎重に設計することで、ばねからの力をシステム内の他の力と、例えばブイの浮力および重力に起因する力と、釣り合わせることが可能となる。1つの例示的配置では、負のばねは、ブイが平衡位置から離れる際に変位に従って初めのうちは増加する力を与えてよい。
【0011】
負のばね装置は、ブイがその平衡位置にある場合に圧縮状態であることによって、およびブイが平衡位置から変位すると伸張できるようになることによって、このような力を与えてよい。負のばねは、ブイがその平衡位置にある場合に最大圧縮状態であってよく、例えば線形ばねについては、基準点と負のばねがブイに接続する点との間の距離が、ブイがその平衡位置にある場合に最小であってよい。負のばね装置は、ブイがその平衡位置から変位するにつれて固定点に対してブイを押すことによって作用してよい。
【0012】
負のばね装置は、ブイの流体静力学的剛性に対して作用する負の剛性を付与するように構成されてよい。負のばね装置は、(負のばねを備えない場合の)流体静力学的剛性よりも低い、平衡点付近の全体剛性(total stiffness)を生み出してよい。流体静力学的剛性は通常、ブイシステムの他の特性に応じて、約5倍または5倍超低下してよい。流体静力学的剛性は、10倍または10倍超低下してよい。剛性は、平衡点付近の運動の所与の範囲については、このように低下してよい。直線運動振動子に関しては、剛性は、およそ±1〜5mの変位については実質的に低下してよい。剛性は、ブイの有効ストロークを通じて低下してよい。回転振動子に関しては、剛性は通常、およそ±0.1〜0.5ラジアン(rad)の変位については実質的に低下してよい。平衡点付近のものではない変位に関しては、システムの剛性を増加させてよい。
【0013】
平衡点付近での剛性の低下は、存在している全体的な復元力の大幅な低下を導く。剛性の低下は、振動するブイの帯域幅の増加を導き、これは、より広い範囲の入射波振動数について、より大きなブイの振動振幅を導く。これは、波振動数のより広い範囲にわたって、より多くの波エネルギーを変換することを可能にするため、波エネルギー変換器の効率を増大させる。
【0014】
流体静力学的剛性Sは、ブイの受ける復元力とブイのその平衡点からの変位との間の比例係数(または定数)である。それは、大きな上下運動を伴う半沈システムおよび平均海洋面レベルに近接した軸を中心に回転する任意のシステムの振動にのみ関連する概念である。流体静力学的剛性は、標準的な質量/ばね機械振動子におけるばね定数kの類似物である。直線運動振動子については、流体静力学的剛性Sは、S=F/zという関係で復元力におおよそ関連付けられ、ここでFは復元力であり、zは平衡からの変位である。回転振動子については、流体静力学的剛性は、S=τ/θという関係で復元力におおよそ関連付けられ、ここでτは復元トルクであり、θは平衡からの角変位である。従って、流体静力学的剛性を低下させることは、ブイが受ける復元力またはトルク(以下ではまとめて「復元力」と呼称する)を低下させることと同様に考えてよい。ブイがその平衡位置から変位するにつれて、負のばね装置からの合力(total force)が減少してよい。一定の変位において、負のばね装置からの合力(および、従って、ブイの変位方向の力の成分)がゼロとなってよい。本明細書においては、この変位を閾値変位(threshold displacement)と呼称する。閾値変位よりも大きな変位において、ブイのその平衡位置からの変位の方向とは反対の方向に負のばね装置が力を与えてよい。このような場合、負のばね装置は、一定の変位の後に正のばねとして作用する。
【0015】
このような正のばね機能は、エンドストップの使用への依存を避けるか低減するのに役立ち得る。エンドストップは通常、ブイのその平衡点からの最大変位を制限するのに必要とされる。負のばねから正のばねへの転換は、エンドストップとして作用してよく、これは、追加的なエンドストップ要素が必要とされないことを意味する。あるいは、正のばね効果は、より弱いエンドストップを使用できることを意味し得る。従って、正のばね機能は、システムに存在する要素の数を減少させ、システム内の損耗を低減し得る。これは、ブイの変位を制限するためにブイがエンドストップに当たる必要が最早ないか、より弱い力でエンドストップにブイが当たるためである。
【0016】
ばね装置によって与えられる合力は、変位が増加するにつれて初めのうちは増加してよく、その後、閾値変位において正となる前に減少してよい。ブイの変位の方向とは反対方向のばね装置由来の力の成分は、システムのジオメトリに起因して、および、閾値変位を越えると、負のばね装置によって生成される合力はそれが伸張するにつれて増加してよいため、さらに増加してよい。
【0017】
ブイが閾値変位を越えて移動し、負のばね装置が正の合力で作用し始めると、波エネルギー変換器はエネルギーを蓄積してよい。このエネルギーを、ブイの運動エネルギーおよび/またはブイの流体静力学的位置エネルギーの変換から生じる、波エネルギー変換器に蓄積された位置エネルギーとみなしてよい。エネルギーは、負のばね装置に蓄積されてよい。蓄積されたエネルギーは、後に使用されてよい。エネルギーは、1つ以上の流体(例えば気体または液体)アキュムレータに蓄積されてよい。加圧流体がアキュムレータに格納されていてよく、当該流体は、ブイの運動エネルギーおよび/または流体静力学的エネルギーを用いて加圧されている。アキュムレータは、負のばね装置に付属していてよく、負のばね装置に接続されていてよい。しかし、負のばね装置が油圧/空気/気体ばねを含む場合には(以下を参照のこと)、アキュムレータが負のばね装置の一部を形成してよく、すなわち、アキュムレータが負のばね装置のばね特性に直接寄与してよい。この場合には、エネルギー蓄積能力を増大させるために、さらなるアキュムレータが設けられてもよい。
【0018】
任意の好適な連結によって負のばね装置がブイと基準点との間に接続されてよい。この連結により、ブイの振動運動中の、ブイおよび基準点に対する負のばね装置のヒンジ式回転(hinged rotation)が可能となってよい。連結は、このような目的に好適な当技術分野において公知の形態のうちのいずれかのものであってよい。波エネルギー変換器の稼働中に、負のばね装置は、平衡にあるばね装置の位置に対して−90°〜+90°の、基準点を中心とした最大回転を有する。好ましくは、この間隔は、−70°〜+70°、−50°〜+50°、または−30°〜+30°である。
【0019】
負のばね装置は、機械式ばねを含んでよい。負のばね装置は、複数の機械式ばねを含んでよい。機械式ばねは、コイルばね、気体/空気ばねまたは油圧ばねであってよい。気体/空気ばねまたは油圧ばねは、負のばね効果を生み出すのに特に有効である可能性がある。機械式ばねは、好ましくは、油圧シリンダー/ラムおよび気体アキュムレータを含んでよい。この場合には、負のばね装置によって、より広い圧力範囲を処理できる。
【0020】
気体/空気ばねまたは油圧ばねは流体シリンダーを含んでよい。
【0021】
負のばね装置は、制御されるバルブまたはパッシブバルブを含んでよい。油圧/空気/気体ばね内の圧力を調整および/または調節するためにバルブが使用されてよい。従って、負のばね装置の稼働を変更、適合および/または最適化することが可能であってよい。例えば、負のばね装置によって与えられる負のばねの力/トルク;選択可能な閾値変位;および/または負のばね装置によって与えられる選択可能な正のばねの力/トルクを変更、適合および/または最適化することが可能であってよい。
【0022】
バルブは、ソレノイドバルブ、油圧バルブ、気体駆動式バルブまたは空気バルブであってよい。バルブは、制御器によって制御されてよい。波エネルギー変換器の状態および/または波エネルギー変換器周囲の水の状態の測定値が取られるか、推定値が作成されてよい。測定値/推定値は、波エネルギー変換器および/または周囲の水の瞬間的な状態のものであってよい。例えば、測定値/推定値は、ブイの運動、動力取り出しの動的変数および/または波の動的変数のうちの1つ以上である可能性がある。バルブを制御するために、測定値/推定値が制御器によって使用されてよい。
【0023】
一実施形態において、基準点は、海底または構造体に対して固定された支持部材上に設けられてよく、ブイは支持部材に対して振動するように構成されており、ばね装置はブイの内部と支持部材との間に連結されている。
【0024】
支持部材は、剛体支持部材(例えばロッドまたはポール)であってよい。支持部材は、海底または構造体に取り付けられてよい。
【0025】
支持部材は、可撓性支持部材(例えば、ケーブルまたは可撓性チューブ)であってよい。支持部材は、例えば海底と構造体との間で、張力下に保たれてよい。
【0026】
ブイは、並進/直線運動振動を受けるように構成されてよい。ブイがその平衡位置から変位する際、負のばね装置からの力は直線変位の方向の成分を有してよい。基準点は、振動するブイの平衡位置にあってよい。
【0027】
代替的または追加的に、ブイは、回転振動を受けるように構成されてよい。ブイは、ピボット点を中心とする角変位で振動してよい。ピボット点はブイの外部にあってよい。ブイは、接続部材を介してピボット点に接続されてよい。接続部材は、剛体であってよく、ブイの中心に接続してよい。負のばね装置は、ブイの中心と基準点との間に連結されてよい。基準点がブイの平衡位置に近くなるほど、ばねによってもたらされる接線力は大きくなるであろう。あるいは、負のばね装置としてトーションばね装置が使用されてよい。ブイがその平衡位置から変位する際、負のばね装置からの力は、振動するブイの接線方向の成分を有する。
【0028】
基準点は、平衡位置とピボット点とをつなぐ線に沿った任意の位置にあるか、近接してよく、および好ましくは平衡位置とピボット点との間の位置にあってよく、さらに好ましくはブイがその平衡位置にある場合のブイの中心とピボット点との間の位置にあってよい。基準点は、ピボット点に対して固定された位置にあってよい。
【0029】
波エネルギー変換器は複数の負のばね装置を含んでよい。例えば、ブイが直線運動を受けるように構成されている場合には、並進運動の方向によって画定される軸から半径方向に沿って延びており、且つ、軸の周囲では離間されているばね装置(複数)が存在してよい。ブイが回転振動運動を受けるように構成されている場合には、平衡位置においてブイの運動の円弧に対する接線に垂直な平面に沿って延びる複数のばね装置が存在してよい。従って、それぞれの場合において複数の負のばね装置は、平衡位置において運動の方向に対して垂直な平面に沿って異なる方向に延びるように配置されてよい。好ましくは、複数のばね装置は対称的に配置される。好ましくは、全てのばね装置が、ブイと同一基準点との間に接続される。
【0030】
複数の気体ばね、空気ばねまたは油圧ばねが使用される場合、複数のばね装置のうちの少なくとも2つは、それぞれの負のばね装置内の流体の圧力が等しいままであるように、互いに流体接続(fluidly connected)されてよい。このような流体接続は、ブイと基準点との間の不均一な負荷を防止する可能性がある。流体接続は永続的であってよい。流体接続は、例えばバルブを介して、少なくとも2つの複数のばね装置を選択的に接続してよい。流体接続は、少なくとも2つの複数のばね装置を選択的に接続するための手段、例えばバルブ、を含んでよい。流体接続は、パイプ接続またはホース接続を含んでよく、バルブをさらに含んでよい。流体接続は、ばねのシリンダー間にあってよい。
【0031】
直線システムに関しては、負のばね装置が、運動の方向に沿った軸を中心とした星型配置(例えば2、3または5頂点の星型)で配列されてよい。このタイプの対称的配置がある場合には、有利にも、支持部材の方向に対して垂直な方向の負のばね装置に起因するブイと支持部材との間の正味の力が存在しなくてよい。これは、同一特性を備える対称的に離間された負のばね(複数)を用いて達成することができる。この場合には、ばねからの全ての力が、運動の方向に沿ったものとなり、当該方向は、支持部材の方向であってよい。例えば、120°ずつ離された3つのばね装置が存在してよく、これらは全て、ブイと支持部材との間に実質的に等しい力を与える。
【0032】
支持部材は、ブイの中心を貫通してよい。支持部材は、ブイの浮力に起因する振動の方向に配向されてよく、当該方向は、上述の並進運動の方向であってよい。この方向は、実質的に垂直であってよい。
【0033】
それぞれの負のばね装置が、ばねを1つのみ含んでよい。これは最も単純な配置であり、例えば、平衡位置において、圧縮状態にあり且つ並進運動の方向に対して、あるいは回転運動の円弧に対する接線に対して垂直である1つのばねによって提供される可能性がある。
【0034】
あるいは、1つ以上の負のばね装置またはそれぞれの負のばね装置が、ばねの組を含んでよく、例えば、平衡位置において、平衡位置における運動方向に対する垂線を中心として対称的に配置される、V字型の角度をつけられた1対のばねを含んでよく、この方向は、例えば、並進運動の方向または回転運動の円弧に対する接線の方向である。それぞれの負のばね装置のばねは、垂線および運動方向の両方と同一平面内に位置してよい。この場合には、ばねの組は、(V字の先端にある)基準点への接続部から(V字の2つの端部にある)ブイの内面上のそれぞれの点まで延びてよい。それぞれの点は、運動方向と実質的に一致する方向に分離されてよい。平衡位置から離れる運動の間に、ばね(またはばねの組)は、運動方向に沿った成分を有する力を与えることになり、従って、負の剛性が付加されることとなる。垂線からのばね装置の角度は運動中に増加することとなり、これは、力が運動方向とより一致するようになるため、運動方向に沿った力の成分が増加するであろうことを意味するということが理解されるであろう。
【0035】
気体ばね、空気ばねまたは油圧ばねが使用される場合、ばねの組のうちの少なくとも2つのばねが、ばねの組のうちのそれぞれのばね内の流体の圧力が等しいままであるように、互いに流体接続されてよい。このような流体接続は、システム内の摩擦を低減する可能性がある。流体接続は永続的であってよい。流体接続は、例えばバルブを介して、少なくとも2つのばねを選択的に接続してよい。流体接続は、少なくとも2つのばねを選択的に接続するための手段、例えばバルブ、を含んでよい。流体接続は、パイプ接続またはホース接続を含んでよく、バルブをさらに含んでよい。流体接続は、ばねのシリンダー間にあってよい。
【0036】
使用されるばねの例としては、The Sheffer Corporation(シンシナティ、オハイオ、米国)、Parker Hydraulics(ノーウィッチ、イングランド)およびBosch Rexroth(シャーロット、ノースカロライナ、米国)によって製造されるばねが挙げられる。空気ばねについては、それらが耐えるように設計されている最大圧力が約100bar以下、好ましくは150bar以下であってよく、円筒穴は10cm〜100cmであってよい。空気ばねが耐えることのできる最大圧力は約10bar以下、好ましくは15bar以下、および、さらに好ましくは20bar以下であってよく、円筒穴は30cm〜100cmであってよい。油圧ばねについては、それらが耐えるように設計されている最大圧力が200bar以下であってよく、円筒穴は約50cmであってよい。
【0037】
本発明において、ブイは、任意の公知の形状を有してよい。例えば、ブイは、略円筒形または略球形であってよい。
【0038】
波エネルギー変換器は、ポンプとして、または電気エネルギー発生器として使用されてよい。ポンプとして働く場合、振動ブイは、エネルギーを利用するために油圧システムまたは空気圧システムを駆動してよい。油圧システムまたは空気圧システムは、次に、発電機に接続されてよい。あるいは、振動ブイは、当技術分野において公知のように必要な磁石および回路を組み込んだ電気機械式配置によって電気を直接生成してよい。このような電気機械式配置はブイの一部であってよく、あるいはブイが外部の装置に機械的に連結されてよい。
【0039】
別の態様では、本発明は、海洋波からエネルギーを抽出する方法であって、
波動によって、平衡位置を中心として基準点に対してブイを振動させることと、
負のばね装置を使用して、ブイが平衡位置から離れる際にブイと基準点との間に正の力を与えることと、
を含み、上記正の力は、ブイと平衡位置との間の変位の方向である、方法を提供する。
【0040】
さらに別の態様では、本発明は、海洋波からエネルギーを抽出する方法であって、
波動によって、平衡位置を中心として基準点に対してブイを振動させることと、
ブイと基準点との間に正の力を与えることと、
を含み、上記正の力は、ブイと平衡位置との間の変位の方向である、方法を提供する。
【0041】
上記の方法(複数可)は、変位が閾値よりも大きい場合に、ブイとその平衡位置との間の変位の方向とは反対の方向でブイと基準点との間に正の力を与えることを含んでよい。
【0042】
ブイと基準点との間の力は、上述されたような負のばね装置によって与えられてよい。上記方法は、上述された特徴のいずれかまたは全てを備えた器具を使用することを含んでよい。振動は、直線運動振動、または回転振動、またはこれら2つの組み合わせであってよい。
【0043】
上記方法(複数可)において使用される負のばね装置は、本発明の第一の態様に関連して上述されたような負のばね装置であってよい。
【0044】
第四の態様において、本発明は、前述の方法における使用のための波エネルギー変換器を提供し、当該波エネルギー変換器は、負のばね装置によって基準点に接続されたブイを含む。この波エネルギー変換器は、本発明の第一の態様に関連して上述された特徴のいずれかまたは全てを備えてよい。
【0045】
添付の図面を参照して特定の好ましい実施形態が以下で説明されるが、これらは例として説明されるに過ぎない。