(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書全体を通して使用されるように、以下の略語は、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、以下の意味を有するものとする。A/dm
2=アンペア毎平方デシメートル=ASD、℃=摂氏度、g=グラム、mg=ミリグラム、L=リットル、ppm=百万分率=mg/L、μm=ミクロン=マイクロメートル、mm=ミリメートル、cm=センチメートル、DI=脱イオン、mL=ミリリットル、mol=モル、mmoles=ミリモル、Mw=重量平均分子量、及びMn=数平均分子量。全ての数値範囲は境界値を含み、任意の順序で組み合わせ可能であるが、かかる数値範囲が合計で100%になるよう制限されることが明白である場合を除く。
【0018】
本明細書全体を通して使用されるように、「特徴」は基板の形状を指す。「孔」はスルーホール及びブラインドビアを含む陥凹特徴を指す。本明細書全体を通して使用されるように、用語「めっき」は金属電気めっきを指す。「析出」及び「めっき」は本明細書全体を通して交換可能に使用される。「レベラー」は、実質的に平滑または平面上の金属層をもたらすことが可能である有機化合物またはその塩を指す。用語「レベラー」及び「レベリング剤」は本明細書全体を通して交換可能に使用される。「促進剤」は電気めっき浴のめっき速度を増加する有機添加剤を指す(
光沢剤(brightener)と同義語であり得る)。「抑制剤」は電気めっき中の金属のめっき速度を抑制する有機添加剤を指す。本発明の範囲内の用語「アミンモノマー」は、少なくとも1つの一級または二級アミンの機能性を含む有機窒素化合物であり、ポリマーではない。用語「ポリマー」は、同一または異なってよい2つ以上のモノマーの化合物を指し、ダイマーを含む。用語「コポリマー」は、2つ以上の異なるモノマーのポリマーを指す。用語「ホモポリマー」は、同一のモノマーのうちの2つ以上のポリマーを指す。用語「プリント回路基板」及び「プリント配線板」は本明細書全体を通して交換可能に使用される。用語「部分」は、部分構造として全官能基または官能基の一部のいずれかを含み得る分子またはポリマーの一部を意味する。用語「部分」及び「基」は本明細書全体を通して交換可能に使用される。化学構造における断続線「−−−−」は、任意の二重結合を意味する。冠詞「a」及び「an」は単数及び複数を指す。
【0019】
化合物は、1つ以上のアミン及び1つ以上のポリマーの反応生成物のコポリマーであり、ポリマーは、コポリマーまたはホモポリマーであり得、飽和環中にイミドまたは無水物機能性を含む2つ以上のモノマーの反応生成物で構成され、かかるモノマーは、式:
【0021】
を有するものであり、式中、Aは、4個または5個の炭素原子で構成される飽和の5または6員複素環であり、カルボニル部分の一部ではない環の炭素原子は、独立して、置換されるかもしくは非置換であり、Zは、窒素原子または酸素原子であり、Z
1は、炭素原子または酸素原子であるが、但し、Zが酸素であるとき、Aは6員環であり、Z
1は炭素原子であり、Z
1が酸素であるとき、Aは6員環であり、Zは窒素であることを条件とし、Rは、水素、(C
1−C
5)アルキルなどの直鎖状もしくは分枝状アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
5)アルキルなどの直鎖状もしくは分枝状ヒドロキシアルキル、ハロゲンが塩素、フッ素、臭素、またはヨウ素であるハロ(C
1−C
5)オアルキルなどの直鎖状もしくは分枝状ハロアルキル、アミノ(C
1−C
5)アルキルなどの直鎖状もしくは分枝状アミノアルキル、(C
1−C
5)ビニルアルキルなどの直鎖状もしくは分枝状ビニルアルキル、または−CH
2−O−(R’−O)
d−CH
2−Yを含むが、これらに限定されない置換基であり、R’は、直鎖状もしくは分枝状(C
2−C
10)アルキルであり、Yは、ヒドロキシル、もしくは塩素、フッ素、臭素、またはヨウ素であるハロゲンであり、dは、1〜10の整数であり、nは、0または1であるが、但し、nが0であるとき、Zは酸素原子であることを条件とする。
【0022】
環の炭素上の置換基は、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルキル、ヒドロキシル、直鎖状もしくは分枝状ヒドロキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状カルボキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状ハロ(C
1−C
5)アルキル、アリール、直鎖状もしくは分枝状アリールアルキル、及び直鎖状もしくは分枝状、アミノアルキルを含むが、これらに限定されない。
【0025】
を有する飽和環にイミド機能性を含むものであり、式中、R、n、及びZ
1は、上記に定義された通りである。好ましくは、Z
1は、炭素原子であり、環Aは、5員環である。
【0026】
飽和環中にイミドまたは無水物機能性を含むモノマーは、縮合反応または付加反応などの当該技術分野で既知の従来の重合方法によって一緒に反応し得る。好ましくは、イミド機能性を含むモノマー同士が互いに反応し、無水物機能性を含むモノマー同士が互いに反応する。形成されたポリマーは、コポリマーまたはホモポリマーであり得る。かかるポリマーはまた、ダイマーを含む。ポリサクシミド(polysuccimide)及びビスマレイミドなどのいくつかのポリマーは市販されている。
【0029】
を有するものを含み、式中、R
1及びR
2は、同一または異なってよく、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、同一または異なってよく、水素、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルキル、ヒドロキシル、直鎖状もしくは分枝状ヒドロキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状カルボキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状ハロ(C
1−C
5)アルキル、アリール、直鎖状もしくは分枝状アリールアルキル、及び直鎖状もしくは分枝状、アミノアルキルを含み、mは、2以上、好ましくは2〜12、より好ましくは2〜8の整数である。好ましくは、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、独立して、水素及び(C
1−C
3)アルキルから選択され、より好ましくは、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は水素である。好ましくは、ポリマーは、構造(III)を有し、ポリサクシミドである。
【0033】
を有し得、式中、A、Z、Z
1、及びRは、上記に定義された通りであり、R”は、以下に定義されるようなR
10またはR
15である。
【0040】
を有するものを含み、式中、R
11−R
14、R
17−R
23、及びR
25−R
26は、独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルキル、ヒドロキシル、直鎖状もしくは分枝状ヒドロキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状カルボキシ(C
1−C
5)アルキル、直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状ハロ(C
1−C
5)アルキル、アリール、直鎖状もしくは分枝状アリールアルキル、及び直鎖状もしくは分枝状、アミノアルキルであり、R
15は、−CH
2−O−(R’−O)
d−CH
2−から選択される部分であり、式中、R’及びdは、上記に定義された通りであるか、式:
【0042】
を有する部分であり、式中、R
27及びR
28は、独立して、水素または(C
1−C
3)アルキルであり、pは、1〜10の整数であり、R
16は、式(XII)の部分を有する。
【0043】
アミンモノマーは、イミドまたは無水物機能性を含むポリマーと反応してポリマー反応生成物を形成する少なくとも1つの一級または二級アミン機能性を有する有機窒素化合物を含む。かかるアミンは、式:
【0045】
を有するものを含み、式中、R
29は、水素または直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルキルであり、rは、0〜8の整数であるが、但し、rが0であるとき、R’は、共有結合により窒素原子と結合することを条件とする。好ましくは、R
29は、水素である。好ましくは、rは、1〜4である。
【0046】
R’は、直鎖状もしくは分枝状窒素含有基であり得る窒素含有部分
、芳香族または非芳香族複素環基である。直鎖状もしくは分枝状窒素含有部分は、一般式:
【0048】
を有するものを含むが、これらに限定されず、式中、R
30及びR
31は、独立して、水素または直鎖状もしくは分枝状(C
1−C
5)アルキルであり、qは、1〜10、好ましくは、1〜4の整数である。
【0049】
複素環芳香族及び非芳香族窒素含有部分は、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラジン、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、ピペラジン、ピリダジン、ピラゾール、トリアジン、テトラジン、ピリミジン、ピペリジン、ベンゾキサゾール、オキサゾール、ピリジン、モルホリン、ピロリジン、ピロール、キノリン、イソキノリン、及びベンゾチアゾールなどの複素環窒素化合物由来のものが含まれるが、これらに限定されない。複素環窒素部分は、環に結合した1つ以上の置換基を有し得る。かかる置換基は、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アルキル、ヒドロキシル、ニトロまたはニトロアルキル、ニトロソまたはニトロソアルキル、カルボニル、メルカプトまたはメルカプトアルキル、直鎖状もしくは分枝状ヒドロキシアルキル、カルボキシル、直鎖状もしくは分枝状カルボキシアルキル、直鎖状もしくは分枝状アルコキシ、置換もしくは非置換アリール、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アリールアルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換スルホニル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アミンを含むが、これらに限定されない。また、ハロゲン塩などの芳香族複素環アミンの塩が含まれる。
【0052】
を有し得、Q
1は、炭素または窒素であってよく、Q
2〜Q
4は、窒素、酸素、炭素、または硫黄であってよいが、但し、Q
2〜Q
5のうちの1つのみが、いかなる場合でも酸素または硫黄であってよいことを条件とする。好ましくは、環は、1個〜3個の窒素原子、より好ましくは1個〜2個の窒素原子を有する。最も好ましくは、環は、イミダゾールである。環を上記の式(XIII)の末端炭素に結合させる窒素は、対アニオンが、X
−であり、X
−が、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、硫酸、ヒドロキシル、四フッ化ホウ素、または硝酸である正電荷を有し得る。炭素原子及び窒素原子は、置換されるかもしくは非置換であり得る。炭素原子及び窒素原子上の置換基は、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換(C
1−C
10)アルキル、ヒドロキシル、直鎖状もしくは分枝状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換ヒドロキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アルコキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換カルボキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アミノ(C
1−C
10)アルキル、置換もしくは非置換アリール、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アリール(C
1−C
10)アルキル、置換もしくは非置換スルホニル、及び置換もしくは非置換アミンを含むが、これらに限定されない。
【0053】
縮合環を有する芳香族複素環窒素部分は、以下の一般構造:
【0055】
を有し得、Q
6〜Q
11は、炭素、酸素、窒素、または硫黄であってよいが、但し、Q
6及びQ
7のうちの少なくとも1つが、窒素であることを条件とし、Q
8〜Q
11は、炭素または窒素原子であってよいが、但し、Q
8〜Q
11のうちの2つのみが、同一の場合窒素であってよいことを条件とする。環の炭素及び窒素原子は、置換されるかもしくは非置換であり得る。置換基は、ヒドロキシル、直鎖状もしくは分枝状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換ヒドロキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アルコキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換カルボキシ(C
1−C
10)アルキル、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アミノ(C
1−C
10)アルキル、置換もしくは非置換アリール、直鎖状もしくは分枝状、置換もしくは非置換アリール(C
1−C
10)アルキル、置換もしくは非置換スルホニル、及び置換もしくは非置換アミンを含むが、これらに限定されない。かかる部分は、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、及びプリンを含むが、これらに限定されない化合物由来である。好ましくは、かかる化合物は、ベンズイミダゾールである。
【0058】
を有するものを含み、Q
12は、炭素または窒素であってよく、Q
13〜Q
17は、窒素、炭素、または酸素であってよいが、但し、Q
12〜Q
17のうちの少なくとも1つが、窒素であり、環中に4個未満の窒素原子があることを条件とする。環中の炭素原子及び窒素原子は、置換されるかもしくは非置換であり得る。置換基は、同一または異なってよく、上記でQ
1〜Q
11について記載されるそれらの置換基を含むが、それらに限定されない。Q
12が窒素であるとき、窒素は、対アニオンが、X
−であり、X
−が、上記に定義された通りである正電荷を有し得る。酸素が環中に存在するとき、Q
13〜Q
17のうちの1つのみが、いかなる場合でも酸素である。構造(XVII)の複素環窒素化合物は、芳香族または非芳香族複素環窒素化合物であってよい。
【0059】
好ましい芳香族複素環窒素を含有するR’部分は、以下の式:
【0061】
を有するものを含み、式中、R
32及びR
33は、独立して、水素、(C
1−C
2)アルキル、またはフェニルであり、
【0063】
式中、R
32、R
33、R
34、及びR
35は、独立して、水素、(C
1−C
2)アルキル、またはフェニルであり、X
−は、上記に定義された通りであり、
【0065】
式中、R
32及びR
33は、上記に定義された通りであり、
【0067】
式中、R
32、R
33、R
34、及びR
35は、上記に定義された通りであり、
【0069】
式中、R
32、R
33、R
34、及びR
35は、上記に定義された通りであり、
【0071】
式中、R
32、R
33、R
34、R
35、及びX
−は、上記に定義された通りであり、
【0073】
式中、R
32、R
33、R
34、R
35、及びX
−は、上記に定義された通りであり、
好ましい部分はまた、以下:
【0075】
を含み、式中、R
32及びR
33は、上記に定義された通りであり、
【0077】
式中、R
32及びR
33は、上記に定義された通りである。
【0078】
反応槽への反応体の添加の順序は、変化し得るが、しかしながら、好ましくは、1つ以上のポリマーは、室温でジメチルホルムアミド(DMF)と混合され、0.25〜1時間にわたって1つ以上のアミンモノマーが滴下添加される。これは、窒素雰囲気下で行われる。混合物は、10〜15時間室温で撹拌される。各構成成分の量は変動し得るが、一般に、各反応体の十分な量を添加して、ポリマー対アミンモノマーのモル比が、反応体のモル比に基づいて1:0.05〜1:2、好ましくは1:0.1〜1:1の範囲である生成物を提供する。
【0079】
反応生成物のうちの1つ以上を含むめっきの組成物及び方法は、プリント回路基板または半導体チップなどの基板上に実質的に平滑なめっき金属層を提供するのに有用である。また、めっきの組成物及び方法は金属で基板の孔を充填するのに有用である。金属析出は、熱衝撃応力試験に対する良好な均一電着性及び良好な物理的信頼性を有する。
【0080】
金属が電気めっきされ得る任意の基板は、反応生成物を含有する金属めっき組成物を有する基板として使用され得る。かかる基板は、プリント配線板、集積回路、半導体パッケージ、リードフレーム、及び相互接続を含むが、これらに限定されない。集積回路基板はデュアルダマシン製造工程に使用されるウェハであり得る。かかる基板は典型的には、いくつかの特徴、特に様々なサイズを有する孔を有する。PCBにおけるスルーホールは、直径が50μm〜350μmなど、様々な直径を有し得る。かかるスルーホールは、0.8mm〜10mmなど、深さが変動し得る。PCBは、最大直径200μm及び深さ150μm、もしくはそれ以上など、多種多様のサイズを有するブラインドビアを有し得る。めっき組成物はまた、導電性ポリマーまたは金属シード層を含むプラスチックの材料上に電気めっきするために使用され得る。
【0081】
金属めっき組成物は、金属イオン源、電解質、及びレベリング剤を含有し、レベリング剤は、イミドまたは無水物機能性を含有する1つ以上のアミンモノマー及び1つ以上のポリマーの反応生成物である。金属めっき組成物は、ハロゲン化物イオン源、促進剤、及び抑制剤を含有し得る。組成物から電気めっきされ得る金属は、銅、スズ、及びスズ/銅合金を含むが、これらに限定されない。好ましくは、銅が金属めっきされる。
【0082】
好適な銅イオン源は銅塩であり、硫酸銅、銅ハロゲン化物(塩化銅など)、酢酸銅、硝酸銅、テトラフルオロホウ酸銅、アルキルスルホン酸銅、アリールスルホン酸銅、スルファミン酸銅、過塩素酸銅、及びグルコン酸銅を含むが、これらに限定されない。例示的なアルカンスルホン酸銅としては、(C
1−C
6)アルカンスルホン酸銅、より好ましくは(C
1−C
3)アルカンスルホン酸銅が挙げられる。好ましいアルカンスルホン酸銅は、メタンスルホン酸銅、エタンスルホン酸銅、及びプロパンスルホン酸銅である。例示的なアリールスルホン酸銅としては、ベンゼンスルホン酸銅及びp−トルエンスルホン酸銅が挙げられるが、これらに限定されない。銅イオン源の混合物が使用されてもよい。銅イオン以外の金属イオンのうちの1つ以上の塩が本電気めっき浴に添加されてもよい。典型的には、銅塩は、めっき液の10〜400g/Lの銅金属量をもたらすのに十分な量で存在する。
【0083】
好適なスズ化合物は、塩(スズハロゲン化物など)、硫酸スズ、アルカンスルホン酸スズ(メタンスルホン酸スズなど)、アリールスルホン酸スズ(ベンゼンスルホン酸スズなど)、及びp−トルエンスルホン酸スズを含むが、これらに限定されない。これらの電解質組成物中のスズ化合物の量は典型的には、5〜150g/Lの範囲のスズ含有量をもたらす量である。スズ化合物の混合物は、上述の量で使用され得る。
【0084】
本発明に有用な電解質はアルカリ性または酸性であり得る。好ましくは、電解質は酸性である。好ましくは、電解質のpHは≦2である。好適な酸性電解質は、硫酸、酢酸、フルオロホウ酸、アルカンスルホン酸(メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、及びトリフルオロメタンスルホン酸など)、アリールスルホン酸(ベンゼンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸など)、スルファミン酸、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、クロム酸、及びリン酸を含むが、これらに限定されない。酸の混合物は、有利に本金属めっき浴において使用され得る。好ましい酸は、硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、塩化水素酸、及びこれらの混合物を含む。酸は1〜400g/Lの範囲の量で存在し得る。電解質は一般的に、様々な供給元から市販されており、更に精製することなく使用され得る。
【0085】
かかる電解質は、任意選択でハロゲン化物イオン源を含有し得る。典型的には、塩化物イオンが使用される。例示的な塩化物イオン源としては、塩化銅、塩化スズ、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化水素酸が挙げられる。広範囲のハロゲン化物イオン濃度が本発明において使用され得る。典型的には、ハロゲン化物イオン濃度は、めっき浴に基づいて0〜100ppmの範囲である。かかるハロゲン化物イオン源は一般的に市販されており、更に精製することなく使用され得る。
【0086】
めっき組成物は典型的には、促進剤を含有する。任意の促進剤(
光沢剤とも称される)は、本発明において使用するのに好適である。かかる促進剤は当業者に周知である。促進剤は、N,N−ジメチル−ジチオカルバミン酸−(3−スルホプロピル)エステル、3−メルカプト−プロピルスルホン酸−(3−スルホプロピル)エステル、3−メルカプト−プロピルスルホン酸ナトリウム塩、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸カリウム塩を有する炭酸−ジチオ−O−エチルエステル−S−エステル、ビス−スルホプロピルジスルフィド、ビス−(ナトリウムスルホプロピル)−ジスルフィド、3−(ベンゾチアゾリル−S−チオ)プロピルスルホン酸ナトリウム塩、ピリジニウムプロピルスルホベタイン、1−ナトリウム−3−メルカプトプロパン−1−スルホネート、N,N−ジメチル−ジチオカルバミン酸−(3−スルホエチル)エステル、3−メルカプト−エチルプロピルスルホン酸−(3−スルホエチル)エステル、3−メルカプト−エチルスルホン酸ナトリウム塩、3−メルカプト−1−エタンスルホン酸カリウム塩を有する炭酸−ジチオ−O−エチルエステル−S−エステル、ビス−スルホエチルジスルフィド、3−(ベンゾチアゾリル−S−チオ)エチルスルホン酸ナトリウム塩、ピリジニウムエチルスルホベタイン、及び1−ナトリウム−3−メルカプトエタン−1−スルホネートを含むが、これらに限定されない。促進剤は様々な量で使用され得る。一般に、促進剤は0.1ppm〜1,000ppmの範囲の量で使用される。
【0087】
金属めっき速度を抑制することが可能な任意の化合物は、本電気めっき組成物において抑制剤として使用され得る。好適な抑制剤は、エチレンオキシド−プロピレンオキシド(「EO/PO」)コポリマー及びブチルアルコール−エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマーを含む、ポリプロピレングリコールコポリマー及びポリエチレングリコールコポリマーを含むが、これらに限定されない。好適なブチルアルコール−エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマーは、100〜100,000、好ましくは500〜10,000の重量平均分子量を有するものである。かかる抑制剤が使用されるとき、それらは典型的には、組成物の重量に基づいて、1〜10,000ppm、より典型的には5〜10,000ppmの範囲の量で存在する。本発明のレベリング剤はまた、抑制剤として作用することが可能な機能性を所有し得る。
【0088】
一般に、反応生成物は、200〜100,000、典型的には300〜50,000、好ましくは500〜30,000の数平均分子量(Mn)を有するが、他のMn値を有する反応生成物が使用されてもよい。かかる反応生成物は、1,000〜50,000、典型的には5,000〜30,000の範囲の重量平均分子量(Mw)値を有し得るが、他のMwが使用されてもよい。
【0089】
金属電気めっき組成物に使用される反応生成物(レベリング剤)の量は、選択された特定のレベリング剤、電気めっき組成物中の金属イオンの濃度、使用される特定の電解質、電解質の濃度、及び印加された電流密度に依存する。一般に、電気めっき組成物中のレベリング剤の総量は、めっき組成物の総重量に基づいて0.01ppm〜500ppm、好ましくは0.1ppm〜250ppm、最も好ましくは0.5ppm〜100ppmの範囲であるが、より多いまたはより少ない量が使用され得る。
【0090】
電気めっき組成物は任意の順序で構成成分を組み合わせることにより調製され得る。金属イオン源、水、電解質、及び任意選択のハロゲン化物イオン源などの無機構成成分を最初に浴槽に添加した後、続いてレベリング剤、促進剤、抑制剤、及び任意の他の有機構成成分などの有機構成成分を添加することが好ましい。
【0091】
電気めっき組成物は、任意選択で少なくとも1つの追加のレベリング剤を含有し得る。かかる追加のレベリング剤は、本発明の別のレベリング剤であり得るか、ないしは別の方法としては任意の従来のレベリング剤であり得る。本レベリング剤と組み合わせて使用され得る好適な従来のレベリング剤は、Stepらに対する米国特許第6,610,192号、Wangらに対する第7,128,822号、Hayashiらに対する第7,374,652号、及びHagiwaraらに対する第6,800,188号に開示されるものを含むが、これらに限定されない。かかるレベリング剤の組み合わせは、レベリングの能力及び均一電着性を含む、めっき浴の特性を調整するために使用され得る。
【0092】
典型的には、めっき組成物は10〜65℃以上の任意の温度で使用され得る。好ましくは、めっき組成物の温度は、10〜35℃、より好ましくは15〜30℃である。
【0093】
一般に、金属めっき組成物は使用中に撹拌される。任意の好適な撹拌方法が使用されてもよく、かかる方法は当該技術分野において周知である。好適な撹拌方法は、エアスパージング、揺動撹拌、及び衝突を含むが、これらに限定されない。
【0094】
典型的には、基板は基板をめっき組成物と接触させることにより電気めっきされる。基板は典型的には陰極として機能する。めっき組成物は可溶性または不溶性であり得る陽極を含有し得る。電位が典型的には電極に印加される。十分な電流密度が印加され、基板上に所望の厚さを有する金属層を析出させる、ならびにブラインドビア、トレンチ、及びスルーホールを充填する、または共形的にスルーホールをめっきするのに十分な時間、めっきが行われる。電流密度は、0.05〜10A/dm
2の範囲であり得るが、より高いまたはより低い電流密度が使用されてもよい。比電流密度は、一部、めっきされる基板、めっき浴の組成、及び所望の表面金属厚さに依存する。かかる電流密度の選択は当業者の能力の範囲内である。
【0095】
本発明の利点は、実質的に平滑な金属析出がPCB上に得られることである。PCBにおけるスルーホール、ブラインドビア、またはそれらの組み合わせが、実質的に充填されるか、またはスルーホールが望ましい均一電着性で共形的にめっきされる。本発明の更なる利点は、多様な孔及び孔サイズが充填されるか、望ましい均一電着性で共形的にめっきされ得ることである。
【0096】
均一電着性は、PCBサンプルの表面にめっきされた金属の平均厚さと比較した、スルーホールの中心でめっきされた金属の平均厚さの比率として定義され、率で報告される。均一電着性が高いほど、めっき組成物が共形的にスルーホールをより良好にめっきすることができる。
【0097】
化合物は、基板にわたって、たとえ小さい特徴を有する基板及び様々な特徴サイズを有する基板上にも実質的に平滑な表面を有する金属層を提供する。めっき方法は、金属めっき組成物が良好な均一電着性を有するように、スルーホールに金属を効果的に析出させる。
【0098】
本発明の方法は一般的にプリント回路基板製造に関して記載されてきたが、本発明が、本質的に平滑または平面上の金属析出及び充填されたまたは共形的にめっきされた孔が所望されるいずれの電解工程においても有用であり得ることが理解される。かかる工程は、半導体パッケージ及び相互接続の製造を含むが、これらに限定されない。
【0099】
以下の実施例は本発明を更に図示することを意図するが、その範囲を制限することを意図しない。
【0100】
実施例1
ポリサクシミド(2.4g、24.7ミリモル)及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を、三つ口フラスコ丸底フラスコに添加した。5mLのDMF中のアミノプロピルイミダゾール(3.24g、25.9ミリモル)を、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、DMFの残渣及びあらゆる未反応アミノプロピルイミダゾールを除去した。未精製生成物の分子量を、Mn=4594及びMw=9206になるように決定した。
【0101】
3つの水性酸性銅電気めっき浴を、以下の表1に示されるように調製した。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。
【0103】
300μmの平均スルーホール直径を有する3.2mm厚の試験パネルを3つの水性酸性銅電気めっき浴に浸漬した。銅めっきは25℃で80分間行われた。電流密度は2.16ASDであった。銅めっきされたサンプルを分析し、めっき浴の均一電着性(「TP」)及び以下の方法に従い割れパーセントを決定した。
【0104】
均一電着性は、試験パネルの表面にめっきされた金属の平均厚さと比較した、スルーホールの中心でめっきされた金属の平均厚さの比率を決定することにより計算された。均一電着性は率として表2に報告される。
【0105】
割れ率は、産業標準手順のIPC−TM−650−2.6.8.Thermal Stress,Plated−Through Holes(IPC(Northbrook,Illinois,USA)により出版、2004年5月付け、改訂E)に従い決定された。
【0107】
パネル上にめっきされた銅の平均表面厚さは、各試料について実質的に同一であった。スルーホール厚さは、レベラーを含んだ2つの浴において改善された。反応生成物を含まなかった銅めっき浴に比べ、反応生成物を含んだ銅めっき浴中にて、改善された均一電着性もまた観察された。試験された試料全てにおいて、良好な割れの結果を有した。割れの率が低いほど、めっき性能が良好であった。好ましくは、割れは≦10%であった。
【0108】
実施例2
上述の銅電気めっき工程を、各浴中で同一の反応生成物を使用して繰り返したが、量を変動させた。加えて、銅浴に添加された
光沢剤の量は、以下の表に示されるように、1ppmまたは3ppmのいずれかであった。電気めっき状態は、実施例1及びめっきされた基板の種類と同一であった。結果は表3に示される。
【0110】
析出の全てが外見は明るく、滑らかであった。均一電着性は、10ppm及び20ppmのレベラー濃度で試料6及び7において達成された最良の結果を伴い全体的に良好であった。割れは観察されなかった。これは、上記の実施例1の結果と一致した。
【0111】
実施例3
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。次いで、5mLのDMF中の式:
【0113】
を有する26ミリモルのアミンを、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0114】
光沢剤の量が1ppmであったことを除いて、実施例1の表1に開示される配合物を有する3つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表4に示される量で使用した。
【0116】
試料2及び3にて、許容可能な均一電着性値を得たが、しかしながら、試料3は高い割れ率を有し、析出は無光沢であった。
【0117】
実施例4
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0119】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0120】
光沢剤の量が1ppmであったことを除いて、実施例1の表1に開示される配合物を有する水性酸性銅電気めっき浴を調製した。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表5に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0122】
銅析出は明るく、均一電着性は許容可能な値であった。割れは観察されなかった。
【0123】
実施例5
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0125】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0126】
光沢剤の量が1ppmであったことを除いて、実施例1の表1に開示される配合物を有する3つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表6に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0128】
全ての試料は良好な均一電着性を示し、全ては明るい析出を有する。析出のいずれにも割れは観察されなかった。
【0129】
実施例6
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0131】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0132】
実施例1の表1に開示される配合物を有する6つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。浴中の
光沢剤の量は、1ppmまたは3ppmのいずれかであった。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表7に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0134】
全体的な均一電着性は非常に良好であったが、しかしながら、割れは、分析した試料の半数において問題であった。析出は全体的に明るかった。
【0135】
実施例7
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0137】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0138】
実施例1の表1に開示される配合物を有する6つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。浴中の
光沢剤の量は、1ppm、2ppm、または3ppmであった。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表8に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0140】
全ての試料は良好な均一電着性を有したが、しかしながら、割れは広範であった。
【0141】
実施例8
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を三つ口フラスコに添加した。5mLのDMF中の式:
【0143】
を有する25ミリモルのアミンを、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0144】
実施例1の表1に開示される配合物を有する3つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。浴中の
光沢剤の量は、1ppmまたは3ppmであった。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表9に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0146】
均一電着性は、全ての浴について良好であった。顕著な割れは試料2のみで観察された。割れは試料1及び3で観察されなかった。全ての析出が明るかった。
【0147】
実施例9
三つ口丸底に、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0149】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0150】
実施例1の表1に開示される配合物を有する3つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。浴中の
光沢剤の量は、1ppmまたは3ppmであった。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表10に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0152】
均一電着性は、試料2及び3について良好であった。しかしながら、顕著な割れが試料1及び3で観察された。全ての析出が明るかった。
【0153】
実施例10
三つ口丸底フラスコに、25ミリモルのポリサクシミド及び20mLのジメチルホルムアミド(DMF)を添加した。5mLのDMF中の式:
【0155】
を有する25ミリモルのアミンを、次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら0.5時間にわたって滴下して添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、生成物を、アセトンを用いて洗浄して、あらゆる残渣を除去した。
【0156】
実施例1の表1に開示される配合物を有する3つの水性酸性銅電気めっき浴を調製した。浴中の
光沢剤の量は、1ppm、2ppm、または3ppmであった。反応生成物を精製することなく浴中に含んだ。反応生成物またはレベラーの量を、以下の表11に示される量で使用した。同一種類のパネルを使用して、めっきを上記の実施例1に記載されるように行った。
【0158】
試料4を除いて、均一電着性は良好であったが、しかしながら、割れは顕著であった。析出の外見は無光沢であった。