特許第6572340号(P6572340)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572340
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】ポンピング装置とそれを有する交通手段
(51)【国際特許分類】
   E03F 7/10 20060101AFI20190826BHJP
   F04B 37/18 20060101ALI20190826BHJP
   F04F 3/00 20060101ALI20190826BHJP
   B60P 3/00 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
   E03F7/10 Z
   F04B37/18
   F04F3/00 A
   B60P3/00 Q
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-67726(P2018-67726)
(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公開番号】特開2019-105149(P2019-105149A)
(43)【公開日】2019年6月27日
【審査請求日】2018年8月3日
(31)【優先権主張番号】106143415
(32)【優先日】2017年12月11日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】518111379
【氏名又は名称】柯 世苑
(74)【代理人】
【識別番号】100081547
【弁理士】
【氏名又は名称】亀川 義示
(72)【発明者】
【氏名】柯 世苑
【審査官】 荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−092481(JP,A)
【文献】 実開平06−023825(JP,U)
【文献】 実公昭45−032722(JP,Y1)
【文献】 韓国登録特許第10−1022423(KR,B1)
【文献】 中国実用新案第203247692(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 7/10
B60P 3/00
F04B 37/18
F04F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容タンクと、
原料投入口と、前記原料投入口と連通する第1槽と、を有し、前記第1槽の底部は第1バルブを有し、前記第1バルブは第2槽と連通し、前記第2槽の底部は第2バルブを有し、前記第2バルブは前記収容タンクと連通し、前記第1槽と連通する第1連通管、前記第2槽と連通する第2連通管と、前記収容タンクと連通する第3連通管と、を有する第1制御弁を有し、前記第1槽と連通する第2制御弁を有し、作動ロッドを伸縮させるシリンダーを有し、前記作動ロッドは、前記第1バルブを開閉可能な第1弁板と、前記第2バルブを開閉可能な第2弁板と、を有する処理タンクと、
前記真空ポンプと前記第2制御弁とを接続する管路を有する真空ポンプと、
を含むことを特徴とするポンピング装置。
【請求項2】
前記処理タンクの前記原料投入口は、螺旋流動部材を有することを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項3】
前記シリンダーは、押し棒を有し、前記押し棒は、カップリングを介して前記作動ロッドと連接することを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項4】
前記第1弁板の上下にある前記作動ロッドは、第1リングと、第2リングと、をそれぞれ有し、前記第1リングと前記第2リングとの間の距離は、前記第1弁板の厚さより大きく、前記第2弁板の上下にある前記作動ロッドは、第3リングと、第4リングと、をそれぞれ有し、前記第3リングと前記第4リングとの間の距離は、前記第2弁板の厚さより大きいことを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項5】
前記処理タンクは、保護ユニットを有し、前記保護ユニットは収容槽を有し、前記収容槽の底部に底穴が少なくとも一つ設けられており、前記底穴は前記第1槽と連通し、前記収容槽の上部に通気穴が設けられており、前記通気穴は連通通路と接続し、前記収容槽の内部はフロートを有し、前記フロートは前記収容槽内で浮き上がることにより、前記第1槽と前記収容槽とが連通となることを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項6】
前記フロートが浮き上がったと前記通気穴が塞がれて、前記第1槽と前記連通通路とが連通しなくなることを特徴とする請求項5に記載のポンピング装置。
【請求項7】
前記作動ロッドは、ブシュを挿通し、前記ブシュは、ロッドを介して前記第1槽の裏壁と連接することを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項8】
前記処理タンクは、ろ過部材を有し、前記ろ過部材は、入気口を介して前記第2制御弁と連接し、前記ろ過部材の内部にフィルターが設けられており、前記ろ過部材は、前記管路を介して前記真空ポンプと連通することを特徴とする請求項1に記載のポンピング装置。
【請求項9】
前記ろ過部材は、圧力リリーフ弁を有することを特徴とする請求項8に記載のポンピング装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちの何れかの1項に記載のポンピング装置を有することを特徴とする交通手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンピング装置に関し、特に、交通手段に結合可能なポンピング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
都会化の進展に従って、人口は各都会に集中するようになる。都会の人口の増加に従って、用水量及び汚水量がどんどん増加するため、汚水処理が重要な課題となる。従来、汚水は、汚水処理管路を経由して、汚水処理工場に送られて処理される。しかし、汚水は、オイル、シルトやゴミなどを含有し、処理管路に流し込むと、管路が塞がれやすい。管路が塞がれないようにするために、管路を定期的に清掃することは必要である。ポンピングタンカーは、溝のシルト、浄化槽の汚水、又は化学タンク内の化学汚染物などを取り除くための重要なものである。ポンピングタンカーは、管路を塞ぐ物質を、収容タンクに吸い込んで、汚水処理工場に輸送して処理する(例えば特許文献1参照)。従来のポンピングタンカーは、物質を収容するための収容タンクと、一端が前記収容タンクと連通する原料投入口と、前記収容タンクと連通する真空ポンプと、を有する。物質を吸い込む前に、前記真空ポンプを起動することにより、前記収容タンク内の気体を排出する。これにより、前記収容タンク内は、真空状態となり、真空による吸引力が発生する。このとき、溝、浄化槽または化学タンクの底部に、前記原料投入口の他端を差し込むと、汚物が前記原料投入口を経由して前記収容タンクの内部に吸い込まれる。
【0003】
しかしながら、習知のポンピングタンカーは、収容タンクが大きいため、より大きい真空ポンプを設けることが必要であるが、ポンピングタンカーの生産コストが増加し、そして収容タンクの内部を真空状態にするために、時間がかなり掛かる。一方、ポンピングタンカーが稼動している際に、前記収容タンクに収容される揮発性の有機物は、前記真空ポンプによる吸引により、高濃度の揮発性の有機気体が大気に排出されて、大気を汚染する問題があった
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭60−50609号公報(第2欄3〜6行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な解決課題は、より小型な真空ポンプの利用が可能となり、短時間でクリーンアップすることが可能であり、揮発性物質を収容しても、揮発性の気体の大気への排出を低減可能なポンピング装置を提供することにある。
【0006】
本発明の次の解決課題は、ポンピング装置を有する交通手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、
収容タンクと、
原料投入口と、原料投入口と連通する第1槽と、を有し、第1槽の底部は第1バルブを有し、第1バルブは第2槽と連通し、第2槽の底部は第2バルブを有し、第2バルブは収容タンクと連通し、第1槽と連通する第1連通管、第2槽と連通する第2連通管と、収容タンクと連通する第3連通管と、を有する第1制御弁を有し、第1槽と連通する第2制御弁を有し、作動ロッドを伸縮させるシリンダーを有し、作動ロッドは、第1バルブを開閉可能な第1弁板と、第2バルブを開閉可能な第2弁板と、を有する処理タンクと、
真空ポンプと第2制御弁とを接続する管路を有する真空ポンプと、
を含むことを特徴とするポンピング装置が提供される。
【0008】
本発明によると、処理タンクの原料投入口は螺旋流動部材を有することを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0009】
本発明によると、シリンダーは押し棒を有し、押し棒は、カップリングを介して作動ロッドと連接することを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0010】
本発明によると、第1弁板の上下にある作動ロッドは、第1リングと、第2リングと、をそれぞれ有し、第1リングと第2リングとの間の距離は、第1弁板の厚さより大きく、第2弁板の上下にある作動ロッドは、第3リングと、第4リングと、をそれぞれ有し、第3リングと第4リングとの間の距離は、第2弁板の厚さより大きいことを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0011】
本発明によると、処理タンクは保護ユニットを有し、保護ユニットは収容槽を有し、収容槽の底部に底穴が少なくとも一つ設けられており、底穴は第1槽と連通し、収容槽の上部に通気穴が設けられており、通気穴は連通通路と接続し、収容槽の内部はフロートを有し、フロートは収容槽内で浮き上がることにより、第1槽と収容槽とが連通となることを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0012】
本発明によると、フロートが浮き上がったとき通気穴が塞がれて、第1槽と連通通路とが連通しなくなることを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0013】
本発明によると、作動ロッドはブシュを挿通し、ブシュは、ロッドを介して第1槽の裏壁と連接することを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0014】
本発明によると、処理タンクはろ過部材を有し、ろ過部材は、入気口を介して第2制御弁と連接し、ろ過部材の内部にフィルターが設けられており、ろ過部材は、管路を介して真空ポンプと連通することを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0015】
本発明によると、ろ過部材は圧力リリーフ弁を有することを特徴とする上記ポンピング装置が提供される。
【0016】
本発明によると、請求項1乃至9のうちの何れかの1項に記載のポンピング装置を有することを特徴とする交通手段が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明のポンピング装置とそれを有する交通手段によれば、次のような効果がある。
(1)本発明に係るポンピング装置は、処理タンクと外部の気圧との圧力差により、吸い込もうとする物質を、処理タンク内に吸い込んで、シリンダーの作動により、処理タンクの内部から収容タンクの内部に移動する。真空ポンプは処理タンク内の気体だけを吸い込むため、体積のより大きい収容タンク内の気体を吸い込む従来のものに比べて、本発明に係るポンピング装置によれば、真空ポンプにより気体を排出するための時間を大幅に減少可能であり、そして体積のより小さい処理タンクだけに対して吸い込みを行うことが必要なため、小型の真空ポンプを利用するだけでポンピングの目的を達成可能である。これにより、ポンピング装置の作製コストを低減可能である。一方、揮発性物質を吸い込む際に、処理タンクだけに対して真空引きを行い、そして収容タンクに揮発性物質を入れた後、当該揮発性物質は、収容タンク内で揮発する気体が真空ポンプに排出されないため、大気を汚染しないという効果を有する。本発明に係るポンピング装置は、交通手段に設置可能なため、移動性が良くなる。
【0018】
(2)螺旋流動部材により、原料投入口から処理タンクに進入する、シルト、糞水または化学汚染物質は、渦のように流動可能なため、衝突による飛散及び大量の揮発を減少可能である。
【0019】
(3)押し棒と作動ロッドとは離脱可能なため、修理及び交換が便利となる。
【0020】
(4)作動ロッドは、第1弁板と第2弁板とを間接的に駆動可能である。
【0021】
(5)保護ユニットにより、第1槽と連通通路とを連通しないようにすることが可能である。第1槽と連通通路とを連通しないようにすると、吸い込まれる物質の第1槽への進入が阻止され、ポンピング装置が損壊されることを防止可能である。
【0022】
(6)第1槽に収容される物質が一杯になったときには、フロートにより通気穴が塞がれて、気体を流すことができない。
【0023】
(7)ブシュにより、作動ロッドが支持されて軸方向に沿って移動可能である。
【0024】
(8)第1槽から吸い込む気体は、ろ過部材によりろ過されて管路から排出され可能である。
【0025】
(9)第2槽と第1槽との内部の圧力が異常になった際に、圧力リリーフ弁により、外部の空気が圧力リリーフ弁に進入するため、空転により真空ポンプが損壊することを防止可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態を示す模式図である。
図2】本発明に係るタンクの構成の実施形態を示す断面図である。
図3図2の一部を示す拡大図である。
図4図3における作動ロッドが上昇した状態を示す図である。
図5図2における第1バルブが閉められ、第2バルブが開けられた状態を示す図である。
図6図2における作動ロッドが異常になって下方に伸びることができない状態を示す図である。
図7図6に示す異常時に、第1弁板がスライドして第2リング上に落下した状態を示す図である。
図8図2における作動ロッドが異常になって後退することができない状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
図1を参照する。本発明に係るポンピング装置は、収容タンク1と、処理タンク2と、真空ポンプ3と、を含む。処理タンク2は収容タンク1と連接する。真空ポンプ3と処理タンク2とは、管路31を介して互いに連接する。ポンピング装置は、交通手段に結合可能であることにより、移動性が良くなり、汚物の輸送が便利となる。
【0029】
収容タンク1は、収容空間であり、物質を収容可能である。収容タンク1は、ステンレス、高炭素鋼、又はアルミ合金などの材料で作られるが、本発明は、これらに限定されず、収容しようとする物質によって適宜に選択可能である。
【0030】
図2を参照する。処理タンク2は原料投入口21を有する。原料投入口21はフィードチューブを有することにより、原料投入口21の一端を、吸い込もうすると物質に近づけると、当該物質が原料投入口21を経由して処理タンク2に進入可能である。原料投入口21は螺旋流動部材211を有することが好ましい。螺旋流動部材211により、原料投入口21から処理タンク2に進入する、シルト、糞水または化学汚染物質は、渦のように安定的に流され、衝突による飛散及び大量の揮発を減少可能である。処理タンク2は、原料投入口21と連通する第1槽22を有する。第1槽22の底部は第1バルブ221を有する。第1バルブ221は、第1槽22と第2槽23とを連通するためのものである。第2槽23の底部は第2バルブ231を有する。第2バルブ231は、第2槽23と収容タンク1とを連通するためのものである。
【0031】
処理タンク2は、タイミング制御部材(図示せず)と、制御ユニット(図示せず)と、を有する。前記タイミング制御部材(図示せず)により、前記制御ユニットは、予定のタイミングで第1制御弁24を作動可能である。第1制御弁24は、第1槽22と連通する第1連通管24aと、第2槽23と連通する第2連通管24bと、収容タンク1と連通する第3連通管24cと、を有する。第1制御弁24により、第1連通管24aと第2連通管24bとの連通の有無を切り替え可能であり、第2連通管24bと収容タンク1との連通の有無を切り替え可能である。第1制御弁24は、空気圧バルブまたは電磁弁を採用するが、本発明はこれらに限定されない。
【0032】
処理タンク2はシリンダー25を有する。前記タイミング制御部材と前記制御ユニットとにより、前記制御ユニットは、予定のタイミングでシリンダー25を作動可能である。シリンダー25は、空気圧シリンダーまたは油圧シリンダーを採用するが、本発明はこれらに限定されない。本実施形態では、シリンダー25が空気圧シリンダーである。シリンダー25により、押し棒251を伸縮可能である。押し棒251の一端は作動ロッド26と連接する。押し棒251と作動ロッド26とは、カップリング252を介して連接することが好ましい。これにより、押し棒251と作動ロッド26とは、分離可能となり、修理及び交換が便利となる。作動ロッド26には、第1弁板26aと、第2弁板26bとが設けられている。第1弁板26aにより、第1バルブ221の開閉を制御可能である。第2弁板26bにより、第2バルブ231の開閉を制御可能である。第1弁板26aと第2弁板26bとを制御するために、第1弁板26aの上下にある作動ロッド26には、第1リング261と、第2リング262とがそれぞれ設けられており、第2弁板26bの上下にある作動ロッド26には、第3リング263と、第4リング264とがそれぞれ設けられている。
【0033】
第1リング261と第2リング262との間の距離は、第1弁板26aの厚さより大きい。第3リング263と第4リング264との間の距離は、第2弁板26bの厚さより大きい。第1弁板26aと第2弁板26bとは、作動ロッド26に対して軸方向に沿って移動可能である。第1リング261、第2リング262、第3リング263及び第4リング264は、作動ロッド26に固定されている。作動ロッド26を軸方向に沿って移動する際に、第1リング261及び第2リング262は、第1弁板26aを押さえて第1バルブ221を開閉可能であり、第3リング263及び第4リング264は、第2弁板26bを押さえて第2バルブ231を開閉可能である。作動ロッド26はブシュ265を挿通することが好ましい。ブシュ265は、ロッド222を介して第1槽22の裏壁と連接することにより、作動ロッド26を支持して軸方向に沿って移動可能であるという効果を有する。
【0034】
処理タンク2は保護ユニット27を有する。保護ユニット27は収容槽271を有する。収容槽271の底部には、底穴272が少なくとも一つ設けられている。底穴272は第1槽22と連通する。収容槽271の上部に通気穴273が設けられている。通気穴273は連通通路274と接続する。収容槽271の内部にフロート275が設けられている。フロート275は、密度が小さいため、収容槽271内で浮き上がり可能である。フロート275が浮き上がると、全ての底穴272が塞がれなくなる。これにより、第1槽22と収容槽271とは連通する状態になる。物質が少なくとも一つの底穴272から収容槽271に流し込むと、浮力によりフロート275が浮き上がって通気穴273を塞ぐ。これにより、第1槽22と連通通路274とは連通しない状態になる。
【0035】
処理タンク2は、更に、第2制御弁276を有する。第2制御弁276は、連通通路274及び管路31と連通する。第2制御弁276を開けた後、真空ポンプ3により、第1槽22と第2槽23との内部の気体が引かれて、第1槽22と第2槽23との内部が真空状態になる。これにより、第1槽22と第2槽23との圧力を大気圧より小さい状態にすることが可能である。
【0036】
処理タンク2はろ過部材28を有することが好ましい。ろ過部材28の内部にフィルター282が設けられている。フィルター282により、第1槽22から流出する気体がろ過され、当該気体に含む粒子やゴミを排除可能である。第1槽22内の気体は、フィルター282にろ過された後、管路31を経由して真空ポンプ3に進入して、真空ポンプ3によりポンピング装置の外部に排出される。本実施形態では、ろ過部材28に入気口281が設けられている。入気口281は第2制御弁276と接続する。気体は、入気口281からろ過部材28に進入した後、フィルター282によりろ過されて、管路31から排出される。ろ過部材28は、更に、圧力リリーフ弁283を有する。平常時に、圧力リリーフ弁283が閉められることにより、ろ過部材28は大気と連通しない。しかし、収容槽271の内部の圧力が異常になった際に、圧力リリーフ弁283が自動的に開けられて、外部の空気は、圧力リリーフ弁283に進入して、管路31から流出されることにより、真空ポンプ3の損壊を防止可能である。処理タンク2はメンテナンスポート29を有することが好ましい。メンテナンスポート29に開閉可能な蓋が設けられていることにより、修理スタッフは修理作業を便利に行い可能である。
【0037】
図1及び図2を参照する。管路31により真空ポンプ3と第2制御弁276とが接続される。真空ポンプ3により、第1槽22内の気体をポンピング装置から排出され可能である。
【0038】
図2及び図3を参照する。処理タンク2が物質を吸い込もうとする場合には、前記タイミング制御部材により、第1制御弁24、第2制御弁276及び真空ポンプ3が同時に開けられ、そしてシリンダー25が作動される。第1制御弁24を開けると、第1連通管24aと第2連通管24bとは連通状態となると同時に、第2連通管24bと第3連通管24cとは連通しない状態となる。第2制御弁276を開けると、連通通路274と入気口281とは連通状態となる。真空ポンプ3を起動すると、第1槽22の内部にある空気は、収容槽271、連通通路274、第2制御弁276、入気口281及び管路31を経由して、収容タンク1に流入し、第1槽22と第2槽23とは徐々に真空状態になる。シリンダー25の押し棒251により、作動ロッド26が駆動されて下方に伸びる。これにより、第1リング261が降下して第1弁板26aを押さえて、第1弁板26aは、第1バルブ221から離れて第2リング262上に落下し、そして第3リング263が降下して第2弁板26bを押さえて、第2弁板26bが第2バルブ231を閉める。これにより、第2槽23と収容タンク1とを互いに連通しないようにすることが可能であり、第1槽22及び第2槽23を真空状態にする時間を短縮可能である。そしてシルト、糞水または化学汚染物などの吸い込もうとする物質は、原料投入口21から第1槽22及び第2槽23に進入可能である。原料投入口21が螺旋流動部材211を有する場合には、シルト、糞水または化学汚染物などの物質は、渦のように安定的に流動可能なため、衝突による飛散及び大量の揮発を減少可能である。
【0039】
図4を参照する。予定の吸い込み時間になったと、前記制御ユニットにより第1制御弁24が駆動されて切替えて、第2連通管24bと第3連通管24cとが連通状態となると同時に、第1連通管24aと第2連通管24bとが連通しない状態となり、そして前記制御ユニットにより、シリンダー25が駆動されて上昇する。作動ロッド26が上昇する際に、第2リング262上に落下している第1弁板26aは、第2リング262に駆動されて上方へ移動する。このとき、第4リング264と第2バルブ231及び第2弁板26bとの距離は大きい。第1弁板26aが第1バルブ221に近づくと、第1連通管24aと第2連通管24bとが連通しない状態にあるため、第1槽22の気体が持続して引かれて、第1槽22と第2槽23とは圧力差がある。第1弁板26aは、第1槽22と第2槽23との圧力差により、第1弁板26aは第1バルブ221へ迅速に移動して第1バルブ221を閉めて、第1槽22と第2槽23とが連通しない状態となる。第1制御弁24が切り替えられるため、第2連通管24bと第3連通管24cとが連通状態となることにより、第2槽23と収容タンク1とが連通状態となって真空ではない状態となる。第4リング264は、図5に示すように、第2弁板26bに接触した後、第2弁板26bを押し上げて、第2バルブ231が開けられる。このとき、第2槽23に収容される物質は、第2バルブ231から収容タンク1に落下し、第1槽22は、第1弁板26aにより第1バルブ221が閉められるため、真空状態が保持される。
【0040】
シリンダー25の押し棒251の後退がある予定の時間を過ぎたとき、制御ユニットは再びシリンダー25を作動させて、押し棒251が駆動されて作動ロッド26を再び下方に移動する。これにより、第1弁板26aが第1バルブ221から離れて、第1バルブ221が開けられ、そして第2弁板26bが再び第2バルブ231を閉める。このとき、前記制御ユニットにより、第1制御弁24が駆動されて切替えて、第1連通管24aと第2連通管24bとが連通状態となり、第2連通管24bと第3連通管24cとが連通しない状態となり、これにより、第2槽23も徐々に真空状態になる。第2槽23の内部の圧力は第1槽22の内部の圧力と同じになり、そして第1槽22の内部のシルト、糞水または化学汚染物などの物質の重量により、第1弁板26aが作動ロッド26に沿って第2リング262上に落下するため、図2に示すように、第1バルブ221が開けられる状態となり、そして第1槽22の内部のシルト、糞水または化学汚染物などの物質は、第2槽23に落下可能である。このように、前記タイミング制御部材は、設定された予定のタイミングで、シリンダー25を順次に作動させることにより、作動ロッド26の前進または後退が繰り返されるため、吸い込もうとする物質は、処理タンク2の第1槽22及び第2槽23に持続に吸込まれて、収容タンク1に送られる。
【0041】
図6を参照する。前記タイミング制御部材が故障し、又はシリンダー25が異常になって押し棒251を駆動して作動ロッド26を下方に前進できない場合には、作動ロッド26にある第2弁板26bが異常になって第2バルブ231を閉めることができなくても、シリンダー25の押し棒251が作動ロッド26を駆動して下方へ前進する際に、第1制御弁24により第1連通管24aと第2連通管24bとが互いに連通するため、第2槽23も徐々に真空状態になる。第2槽23と第1槽22との内部の圧力が同じであるときには、第2槽23が第1槽22の内部の圧力と同じであり、そして第1槽22に収容される、シルト、糞水または化学汚染物などの物質の重量により、第1弁板26aは、図7に示すように、作動ロッド26に沿って第2リング262に落下可能である。これにより、第1バルブ221が開けられて、第1槽22に収容される、シルト、糞水または化学汚染物などの物質は、第1バルブ221を経由して第2槽23に進入して、第2バルブ231から収容タンク1に落下する。このため、シリンダー25が異常になっても、ポンピング装置は正常に稼動可能である。
【0042】
図8を参照する。前記タイミング制御部材が故障し、又はシリンダー25が異常になって押し棒251を駆動して作動ロッド26を後退できない場合には、作動ロッド26にある第2弁板26bが第2バルブ231から離れることができない。そして第1制御弁24が閉状態にあるため、第1連通管24aと第2連通管24bとが互いに連通しない状態となる。これにより、第2槽23に収容される、シルト、糞水または化学汚染物などの物質は、第2バルブ231を経由して収容タンク1に落下することができない。このとき、第1弁板26aも第1バルブ221を閉めることができない。このため、第2槽23と第1槽22との内部には、シルト、糞水または化学汚染物などの物質が一杯になる。当該物質は、少なくとも一つの底穴272を経由して、収容槽271に進入して、フロート275を上げて収容槽271の上方に設けられている通気穴273を塞いで、第1槽22と連通通路274とを互いに連通しない状態にする。これにより、シルト、糞水または化学汚染物などの物質の流出を防止可能であると同時に、第2槽23と第1槽22との圧力が異常になったときに、圧力リリーフ弁283が開けられて、外部の空気が、圧力リリーフ弁283に進入して、管路31から流出する。これにより、真空ポンプ3の空転による損壊を防止可能であり、シルト、糞水または化学汚染物などの物質の第1槽22への進入を阻止可能である。
【0043】
本発明に係るポンピング装置は、体積のより小さい処理タンクに対して真空引きを行うことだけが必要である。処理タンク2の体積が42.5cm×42.5cm×3.14×65cm=368,655cmであることを例にして、処理タンク2内の揮発性有機化合物と処理タンク2内の真空区域との接触の横断面の表面積は、42.5cm×42.5cm×3.14=5,671cmだけである。収容タンク1の体積が97.5cm×97.5cm×3.14×560cm=16,715,790cmであることを例にして、従来の収容タンク1に対して真空引きを行う真空区域の接触の表面積は、その横断面(長さ×幅)が(97.5cm×2)×560cm=109,200cmである。表面積109,200cmは5,671cmの19.26倍[計算式:109,200cm÷5,671cm=19.26倍]であるため、本発明に係るポンピング装置は、従来のポンピング装置に比べて、空気汚染を1/19.26に抑え可能である。体積のより小さい処理タンクに対して真空引きを行う時間を1/45[計算式:16,715,790cm÷368,655cm=45.34倍]に抑え可能である。
【0044】
本発明に係るポンピング装置によれば、処理タンクと外部の気圧との圧力差により、吸い込もうとする物質を処理タンクに吸込んで、シリンダーの作動により、当該物質を処理タンクの内部から収容タンクに送り可能である。真空ポンプは処理タンクの内部に対して真空引きを行うだけが必要であり、体積のより大きい従来の収容タンクに対して真空引きを行うことに比べて、本発明に係るポンピング装置によれば、真空ポンプにより気体を排出する時間を大幅に減少可能であり、且つ体積のより小さい処理タンクに対して真空引きを行うことだけが必要なため、小型な真空ポンプを利用しても真空引きの目的を達成でき、ポンピング装置の作製コストを減少可能である。一方、揮発性物質のポンピング作業は、処理タンクだけに対して真空引きを行い、且つ揮発性物質が収容タンクに収容された後、当該揮発性物質の収容タンク内で揮発する気体は真空ポンプに排出されないため、空気汚染を低減する効果を有する。そしてポンピング装置は、交通手段に設置可能なため、移動性が良くなり、収容される物質の輸送が便利となる。
【0045】
このように、本発明の特定の例を参照して説明したが、それらの例は、説明のためだけのものであり、本発明を限定するものではなく、この分野に通常の知識を有する者には、本発明の要旨および特許請求の範囲を逸脱することなく、ここで開示された実施例に変更、追加、または、削除を施してもよいことがわかる。
【符号の説明】
【0046】
1 収容タンク
2 処理タンク
3 真空ポンプ
21 原料投入口
22 第1槽
23 第2槽
24 第1制御弁
24a 第1連通管
24b 第2連通管
24c 第3連通管
25 シリンダー
26 作動ロッド
26a 第1弁板
26b 第2弁板
27 保護ユニット
28 ろ過部材
29 メンテナンスポート
31 管路
211 螺旋流動部材
221 第1バルブ
222 ロッド
231 第2バルブ
251 押し棒
252 カップリング
261 第1リング
262 第2リング
263 第3リング
264 第4リング
265 ブシュ
271 収容槽
272 底穴
273 通気穴
274 連通通路
275 フロート
276 第2制御弁
281 入気口
282 フィルター
283 圧力リリーフ弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8