(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
現在の前記出現頻度を報知する場合は、微調整開始時の前記出現頻度からの変化量を報知し、その過程で微調整開始時とは異なる所定の前記出現頻度に達すると、その時点から、当該達した前記異なる所定の前記出現頻度からの変化量からの報知へ切り替わるように形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の遊技機。
複数種類の前記出現頻度とは異なる所定の前記出現頻度から微調整を開始する場合は、この異なる所定の前記出現頻度からの変化量を報知することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第1の実施の形態)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0028】
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個のリール62(正面から向かって左側の左リール64、中央の中リール66、右側の右リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全てのリール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、リール62の正面側に設けられて、リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0029】
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記リール62と、前記駆動モータ及び前記リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
前記前扉14には、遊技者に遊技中に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等の種々の演出を実行可能な演出手段70が形成されている。この演出手段70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出手段70の一種として使用してもよい。
【0030】
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置としての表示装置84を有する演出ユニットを構成するものである。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0031】
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0032】
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応するリール62の回転を停止させるため、3個のリール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数のリール62それぞれに対応して設けられ、複数のリール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0033】
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件にリール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。なお、後述するRBB中には上記3枚投入が2枚投入に設定されている。
【0034】
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
なお、マックスベットスイッチ34とメダル投入口38との間に、操作手段31として演出スイッチ44が設けられている。この演出スイッチ44は、後述するように所定の出現頻度の状態で演出スイッチ44が操作されると、指定又は微調整可能な状態へ画像が変化する、又は、この変更可能な状態で操作されると、変更可能ではない状態へ変化するように設定されている。(
図13参照)
ここで、「指定又は調整可能」は、例えば単発演出の出現頻度が指定又は微調整可能なものである。
また、「画像が変化する」は、具体的には、
図13に示すように、現在の出現頻度(白)の画像が点灯表示になって変更可能な状態になっており、この状態で、演出操作スイッチ45の中央の「〇」を押下操作すると、指定または微調整可能な状態(赤色表示)へ現在の出現頻度の画像が変化するものである。
【0035】
上述したスタートスイッチ40、ストップスイッチ50、精算スイッチ36及びマックスベットスイッチ34により、遊技者が操作可能な操作手段31(
図3参照)を構成している。
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0036】
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御装置110の各状態に対応した役抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0037】
なお「有効ライン86」は、当選役が当該ライン上に並んだ場合に入賞となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、
図1及び
図4に示すように、5本のラインからなるものである。具体的には、有効ライン86は、左リール64の中段と、中リール66の中段と、右リール68の中段とを結んだ1ラインと、左リール64の上段と、中リール66の上段と、右リール68の上段とを結んだ2ラインと、左リール64の下段と、中リール66の下段と、右リール68の下段とを結んだ3ラインと、左リール64の上段と、中リール66の中段と、右リール68の下段とを結んだ4ラインと、左リール64の下段と、中リール66の中段と、右リール68の上段とを結んだ5ラインとの5本からなるものである。
図2に示すように、左リール64、中リール66及び右リール68の表面には、「赤7(赤セブン)」、「王冠」、「バー」、「ブランク」、「ダイヤ1」、「ダイヤ2」、「ベル」、「チェリー1」、「チェリー2」、「リプレイ」の複数の種々の図柄61が形成されている。
本実施の形態では、特に図示していないが、上述した図柄の組み合わせにより複数の役(RBB、RB、再遊技(リプレイ)、小役(入賞役)、増加役等)が予め設定されている。
【0038】
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープをリール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄61の図柄番号(コマ番号)は、リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0039】
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて各状態を制御するメイン制御装置110と、このメイン制御装置110からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出の各状態を制御するサブ制御装置300とを備えている。
【0040】
なお、メイン制御装置110とサブ制御装置300との間は、メイン制御装置110への不正操作を防止するために、メイン制御装置110からサブ制御装置300への一方向の通信により行われ、サブ制御装置300からメイン制御装置110への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御装置110は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御装置300は、メイン制御装置110から信号を入力し、表示装置84等の演出手段70の作動を制御する。また、サブ制御装置300は、演出スイッチ44からの信号を入力し、表示装置84の作動を制御する。サブ制御装置300の出力側には、演出手段70としての表示装置84、スピーカー72、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
【0041】
なお、特に図示していないが、メイン制御装置110を有するメイン基板と、サブ制御装置300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御装置110は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御装置300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0042】
メイン制御装置110及びサブ制御装置300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0043】
本実施の形態に係る遊技機10のメイン制御装置110では、通常に行われる通常状態が設けられ、この通常状態がメイン制御装置110により制御される。メイン制御装置110では、この通常状態よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)状態が設けられている。このRT状態は、メイン制御装置110により制御される。
なお、本実施の形態では設けていないが、ストップスイッチ50の停止操作順番や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)状態を設けてもよい。このAT状態は、サブ制御装置300により制御することができる。なお、AT状態は、メイン制御装置110とサブ制御装置300とにより制御することができる。
また、サブ制御装置300は、演出スイッチ44からの信号を入力し、表示装置84の作動を制御する。
【0044】
もちろん、各状態を制御する装置(メイン制御装置110、サブ制御装置300)は、上述したものに限定されるものではなく、各状態を他方の制御装置で制御するようにしてもよく、また、部分的に一部の手段を他の制御装置で制御し、両方の制御装置に跨がって制御するようにしてもよいものである。なお、その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110への直接的な送信は行われていないが、所定の停止操作順序をサブ制御装置300から報知して遊技者の停止操作等によりメイン制御装置110へ間接的に情報を伝達することができる。
【0045】
本実施の形態に係る遊技機10では、遊技として、通常の遊技である通常遊技と、この通常遊技中において移行するか否かの抽選(移行抽選)に当選することで移行可能であり通常遊技よりも多くの特典を付与可能な特別遊技としてのボーナス状態の遊技(ボーナス遊技)とを備えている。
【0046】
特別遊技としてのボーナス遊技は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、特別遊技としてのボーナス遊技は、役抽選の抽選結果、所定のボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に係る図柄の組み合わせを所定の有効ライン86上に停止させることができた場合に移行可能である。
また、ボーナス遊技は、例えばRBBの場合には、ボーナス遊技中に遊技者が獲得した(遊技者に払い出された)メダルの枚数が所定の遊技枚数(いわゆる獲得規定枚数、具体的には、例えばRBBの場合には、344枚に設定されている。もちろん当該枚数に限定されるものではない。)に到達することで終了可能なものである。また、レギュラーボーナスRBの場合には、RB中に所定回数の入賞又は所定回数の遊技回数経過で終了するように設定されている。
【0047】
なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、上述したメダルの獲得枚数として払出枚数の代わりに、払い出されたメダル枚数から投入したメダルの数を引いて計算した実質的なメダルの獲得枚数である純増枚数で設定してもよい。また、AT中に実行した遊技回数が所定の遊技回数(いわゆる初期遊技可能回数や最大遊技可能回数等と称されるもの)に達する等の他の内容の条件に設定してもよいものである。すなわち、特別遊技中の遊技回数が所定の遊技回数(いわゆる初期遊技可能回数や最大遊技可能回数)を実行することで終了可能にしてもよいものである。また、それらの条件を、遊技回数とメダルの獲得枚数(又は純増枚数)とを組み合わせたものにしてもよい。
【0048】
リール演出は、リール62を用いた演出であって、3個のリール62の回転や停止、回転方向の変更、回転速度の変更、回転加速度の変更、所定図柄61を揃えた状態で回転させる等の種々の手段により行われるものである。表示演出は、液晶表示装置である表示装置84に表示される動画像や静止画像等により行われる演出である。なお、表示演出に伴ってスピーカー72からの音声や音楽や効果音等は適宜行われる。
【0049】
メイン制御装置110は、役抽選手段120、リール制御手段130(開始制御手段135、停止制御手段140)、通常状態制御手段160、RT制御手段170、ボーナス制御手段180、獲得規定枚数カウント手段210、フリーズ演出制御手段230、リール演出実行手段245、払出制御手段250及び送信手段260の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0050】
なお、これらの手段は、メイン制御装置110ではなく、サブ制御装置300が有しても良い。その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110へのデータの直接的な送信は行われていないので、そのような送信が必要な場合は、サブ制御装置300によりストップスイッチ50による停止操作の順番を演出手段70により遊技者に報知して、遊技者がその停止操作順番で停止操作すること等の間接的な伝達手段を介して、サブ制御装置300からの情報がメイン制御装置110へ伝達されるようにすることができる。
以上の構成をもって、メイン制御装置110は、役の抽選を行い、リール62の回転及び停止を制御し、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
【0051】
メイン制御装置110は、主として遊技を制御するためのものであって、主に遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、5本の有効ライン86(
図1、
図4参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3〜1が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚、2枚又は1枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段120により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技でのリール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべてのリール62の回転が開始する。なお、本実施の形態では、ボーナス遊技(RBB)では、規定の賭け数が2枚に設定され、RBでは1枚に設定されている。
【0052】
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技や演出の状態の移行を伴う役)が設けられている。
リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサによりリール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応したリール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべてのリール62の回転が停止する。
【0053】
本実施の形態では、当選した役に係る図柄が有効ライン86上に停止すると入賞となって、予め定めた所定の払出枚数の処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、各小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0054】
本実施の形態に係る遊技機10では、メイン制御装置110の状態として、通常に(一般的に)行われる通常状態と、この通常状態において役抽選手段120の役抽選によりボーナス(RBB)に当選したにもかかわらず当該ボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止しなかった場合に、通常状態から移行する内部当選状態と、この内部当選状態において各ボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止した場合に移行し、通常状態よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得るボーナス状態(RBB、RB状態)とが設けられている。
【0055】
ボーナス状態は、移行役としてのボーナス移行役に当選し、さらにボーナス移行役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、揃った遊技の次回の遊技からRBBや、RBが開始される遊技である。
【0056】
なお、ボーナス移行役は、当選時の遊技で有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組合せが揃わなくても、次回の遊技以降、有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組合せが揃うまでボーナス移行役に当選した状態(いわゆる内部当たり状態)が有効である。その他の役は、当選時の遊技で有効ライン86上に役に対応する図柄61の組合せが揃わなければ、次回の遊技以降は無効となる。ボーナス状態は、例えば、RBBでは、ボーナス状態中に遊技者へ払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数(具体的には例えば344枚)を超えたときに終了する。なお、RBでは、8回の入賞又は8回の遊技で終了するように設定されている。
【0057】
本実施の形態では、ボーナス状態として、主にメイン制御装置110により制御されるビッグボーナス状態(RBB)が設けられている。ビッグボーナス状態は、全ての小役の抽選確率が通常状態よりも高確率にすることで小役の入賞を容易にしているものである。本実施の形態に係るビッグボーナス状態は344枚を超える払出枚数で終了する。もちろん、この終了条件は344枚に限定されるものではなく、他の枚数でもよいものである。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0058】
役抽選手段120は、メイン制御装置110が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段120は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類として通常状態用、ボーナス状態(RBB状態、RB状態)用、内部当選状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御装置110のROM上に記憶されている。役抽選手段120は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
なお、役抽選手段120による処理は、後述するステップ102(
図20参照)において行われる。
【0059】
なお、役抽選手段120の役抽選に用いる抽選確率は、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その抽選確率を規定するための値である設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ(図示せず)を操作することにより、複数の設定値(具体的には、1〜6の6個)のうちいずれか1つを選択することで前記抽選確率の変更が可能となる。本実施の形態では、1〜6の6個の設定値が設けられ、設定値の数値が大きくなるほど、抽選確率が遊技者に原則として有利になり得るように規定されている。
【0060】
リール制御手段130は、メイン制御装置110が備える手段であり、各リール62の回転を開始させるための開始制御手段135と、各リール62の回転を停止させるための停止制御を行う停止制御手段140とを備えている(
図3参照)。
【0061】
通常状態制御手段160は、通常状態の進行を制御するものである。ここで、通常状態とは、RT制御手段170によるリプレイタイム(RT)や、ボーナス制御手段180によるボーナス遊技状態(RBB、RB状態)以外の状態をいう。なお、通常状態中における再遊技役の当選確率は、内部当選状態(RBB内部当選状態及びRB内部当選状態)におけるリプレイタイム(RT)よりも低く設定されている。
【0062】
RT制御手段170は、本実施の形態では、リプレイタイム(RT)状態を制御するものである。
RBB状態、RB状態中においては、再遊技の当選確率は0に設定されている。
RBB状態、RB状態が終了すると、RT0状態となる。このRT0状態では、再遊技の当選確率は、通常状態に設定されている。
RBB内部当選状態、RB内部当選状態、いわゆる内部当たり状態(条件装置作動状態)では、RT1状態であり、再遊技の当選確率は、規定の賭け数3枚において、通常状態よりも高目に設定され、規定の賭け数1枚において、通常状態と同程度に設定されている。
ボーナス制御手段180は、ボーナス遊技を制御する(なお、ボーナス遊技中の後述する獲得規定枚数カウント手段210が行う獲得規定枚数のカウント処理を除く)ものである。
獲得規定枚数カウント手段210は、ボーナス遊技(特別遊技)の遊技区間中に獲得規定枚数を減算(又は加算)によりカウントするためのものである。
【0063】
本実施の形態では、特に図示していないが、獲得規定枚数カウント手段210は、特別遊技として獲得可能なメダルの枚数として当初に設定されている初期獲得規定枚数(例えば344枚)をカウントし記憶するカウント手段を有している。
獲得規定枚数カウント手段210は、特に図示していないが、メダルの払い出しが行われる毎に、獲得規定枚数から払出枚数を減算する演算手段と、この演算手段により算出された数値を記憶する記憶手段とを備えているものである。
【0064】
また、この初期獲得規定枚数は、予め344枚に設定されてあるが、特にこれに限定されるものではなく、344枚未満、又は、344枚を超える枚数であってもよいものである。また、この初期獲得規定枚数は、乱数を用いた抽選により毎回、決定してもよい。
また、獲得規定枚数カウント手段210は、上述したように初期獲得規定枚数から払出枚数を減算するものに限定されるものではなく、遊技者に対するメダルの払出が行われるごとに、当初の0枚から払出枚数を加算するようにして、所定の獲得規定枚数に到達することで特別遊技を終了させるようにしてもよい。
【0065】
獲得規定枚数カウント手段210がカウントした獲得規定枚数が所定の枚数(具体的には344枚)に到達したことを条件としてボーナス制御手段180が特別遊技としてのボーナス遊技の遊技区間の終了を決定する。
【0066】
すなわち、獲得規定枚数カウント手段210が特別遊技としてのボーナス遊技の遊技区間中にカウントする枚数は、特別遊技としてのボーナス遊技の遊技区間の終了を決定するための直接的なパラメータである。かかる獲得したメダルの枚数が、特別遊技において獲得可能な最大のメダル枚数に到達したか否かによって特別遊技の遊技区間の終了を判断するか否かがボーナス制御手段180により判断される。
【0067】
なお、特別遊技の遊技区間を決定するパラメータとして、上述したように獲得したメダル枚数(獲得規定枚数)を用いているが、必ずしもこれに限定されるものではない。最終的に特別遊技の遊技区間を決定する(遊技区間の長さに影響を与える(長さを左右し、制限する))パラメータになり得るものであれば、他のパラメータを用いてもよい。具体的には、直接的な遊技回数を前記パラメータとして用いてもよい。特別遊技としてのボーナス遊技中に実行可能な遊技回数の最大の遊技回数(いわゆる最大遊技回数)が決定され、特別遊技としてのボーナスは、ボーナス遊技中に実行される遊技回数が最大遊技回数に達することで終了するようにしてもよいものである(なお、この場合は、遊技回数を加算する場合であるが、減算する場合には、最大遊技回数から実行した遊技回数を減算して、減算後の数値が0回に達することで終了するようにしてもよい)。また、その他の最終的な遊技区間を決定可能(制限可能)な直接的又は間接的なパラメータ、または、それらのパラメータを組み合わせたものを用いてもよい。
フリーズ演出制御手段230は、遊技の進行を一時的に停止させるフリーズ演出を実行するためのものである。具体的には、移行抽選に当選したと判定された時には、フリーズ演出制御手段230は、フリーズ演出を実行する。なお、このフリーズ演出中に、リール演出実行手段245により、リール62の回転、停止、逆回転等を組み合わせた回胴演出を実行してもよいものである。このフリーズ演出には、遊技者が所定の操作スイッチを操作しても当該操作が有効とならない、リール62の回胴演出以外の演出も含まれる。
【0068】
リール演出実行手段245は、フリーズ状態において、種々の演出のうちリールを用いたリール演出を演出手段70として作動中のリール62により実行するためのものである。このリール演出実行手段245は、リール演出を実行する。
【0069】
払出制御手段250は、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段250は、規定の賭け数(1枚、2枚又は3枚)等の値に基づいて決定される払出枚数のメダルの払い出しを行う。
【0070】
送信手段260は、サブ制御装置300へ信号を送信するためのものである。
サブ制御装置300は、受信手段310、演出決定手段380及び演出実行手段370を有する。
受信手段310は、送信手段260からの信号を受信するものである。
演出決定手段380は、演出手段70による種々の演出のいずれの演出を実行するか否かを抽選により決定する演出抽選を行うためのものである。
演出実行手段370は、演出決定手段380によって決定された演出を演出手段70に実行させるためのものである。
本実施の形態では、演出の出現頻度(演出抽選確率)を表す状態として、後述するように演出の出現頻度を増加させるために遊技者により指定可能な高頻度状態と、演出の出現頻度を減少させるために遊技者により指定可能な低頻度状態とが設けられている。
また、演出決定手段380は、演出抽選を行った後、後述するように、当該演出抽選の結果と演出の出現頻度を表す状態とに基づいて実行可能となる再演出抽選を行い、演出抽選の結果を再演出抽選の結果へ書き換えることで、演出の出現頻度を調整可能とするように形成されている。
具体的には、後述するように、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行することに決定され、且つ、演出の出現頻度を表す状態が低頻度状態である場合、再演出抽選が実行され、演出抽選の結果を、当該再演出抽選の結果に書き換えるように形成されている。
また、後述するように、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行しないことに決定され、且つ、演出の出現頻度を表す状態が高頻度状態である場合、再演出抽選が実行され、演出抽選の結果を、当該再演出抽選の結果に書き換えるように形成されている。
【0071】
さらに、演出決定手段380は、複数種類の演出の出現頻度の中から特定の出現頻度が遊技者により指定可能に形成されている。
さらに、指定された出現頻度に応じて設定される刻み幅で、当該指定された出現頻度が微調整されるように形成されている。
さらに、微調整される刻み幅は、微調整を繰り返すと、微調整開始時の出現頻度とは異なる所定の出現頻度に到達し、かつ、遊技者により指定される一の出現頻度から開始するときと遊技者により指定される他の出現頻度から開始するときとで異なっているように設定されている(
図14、
図15、
図18等参照)。
【0072】
また、本実施の形態に係る遊技機10は、複数種類の出現頻度の中から特定の出現頻度が指定可能である。さらに、指定された出現頻度に応じて設定される刻み幅で、当該指定された出現頻度が微調整される。この微調整されるときの刻み幅は、指定された出現頻度を増加させる場合と、指定された出現頻度を減少させる場合とで、異なっているように設定されている(
図18の通常頻度、低頻度1、2等参照)。
また、本実施の形態に係る遊技機10は、演出手段70は、現在の出現頻度を報知可能に形成され、微調整の操作を繰り返すことで微調整開始時の出現頻度とは異なる所定の出現頻度に到達すると、現在の出現頻度の報知態様が変化するように形成されている(
図16(C)等参照)
【0073】
また、本実施の形態に係る遊技機10は、現在の出現頻度を報知する場合は、微調整開始時の出現頻度からの変化量を報知し、その過程で微調整開始時とは異なる所定の出現頻度に達すると、その時点から、当該達した異なる所定の出現頻度からの変化量からの報知へ切り替わるように形成されている(
図16、
図17等参照)。
【0074】
また、本実施の形態に係る遊技機10は、さらに、複数種類の出現頻度とは異なる所定の出現頻度から微調整を開始する場合は、この異なる所定の出現頻度からの変化量を報知する(
図19等参照)。
【0075】
なお、これらの手段はメイン制御装置110に配置してもよいものであり、演出実行手段370を、サブ制御装置300ではなくメイン制御装置110に配置してもよい。
以上の構成をもって、サブ制御装置300は、メイン制御装置110からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0076】
図3に示すように、リール制御手段130は、リール62の回転を開始させるための開始制御手段135と、役抽選手段120の役抽選の結果及びストップスイッチ50の停止操作タイミングに応じてリール62の停止制御を行う停止制御手段140とを備えている。
開始制御手段135は、遊技者によるスタートスイッチ40の操作により、全リール62の回転を開始させ、予め定めた所定の回転速度に到達した状態で、当該回転速度を維持するように設定されている。
【0077】
停止制御手段140は、役抽選手段120の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応するリール62の回転位置(ストップスイッチ50の停止操作タイミング)とに基づいて、各リール62の回転を停止させる。なお、停止制御手段140は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(停止操作順番)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0078】
メイン制御装置110における移行状態は、通常状態(RT0)と、内部当選状態であるRT1状態と、ボーナス状態(RBB、RB状態)とがある。
通常状態(RT0)は、通常状態制御手段160により制御される。通常状態において役抽選手段120による役抽選によりボーナス(RBB、RB)に当選した場合に、通常状態から内部当選状態に移行する。なお、この内部当選状態では、通常状態よりも再遊技の抽選確率が高いRT1状態となっている。
【0079】
この内部当選状態におけるRT1状態は、RT制御手段170により制御される再遊技が高確率で当選する状態である。
内部当選状態において、ボーナス移行役の図柄61の組合せが揃った場合に、内部当選状態からボーナス状態(RBB、RB状態)に移行する。このボーナス状態は、ボーナス制御手段180により制御される。このボーナス状態(RBB状態)では、再遊技の抽選確率は0に設定されている。
【0080】
ボーナス状態(RBB状態)において所定枚数、例えば、344枚の払出がされた場合に、例えばRBB、RB状態から通常状態(RT0)に移行する。
【0081】
本実施の形態では、ボーナス状態等でない通常状態において出現する遊技回数1回における単発演出を対象として、その出現頻度を調整しようとするものである。この単発演出は、役抽選の後、いわゆる賑やかしの演出であって、遊技者に何かに当選しているかもしれないという期待感を醸し出すような演出である。
具体的には、役抽選の結果、小役又はリプレイ役に当選を契機に所定の演出抽選を実行し、この抽選結果によって、単発演出を出現させるか否かを決定している。
なお、本実施の形態では、単発演出の抽選契機を小役又はリプレイ役の当選としているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の比較的成立し易い役抽選の結果であれば、他の結果を契機としてもよい。例えば、役抽選の結果、ハズレとなる場合を契機としてもよいものである。また、本実施の形態では、単発演出を通常の状態において発生させているが、特にこれに限定されるものではなく、例えばボーナス遊技中や、ボーナス遊技の内部当選中であってもよく、本実施の形態では有していないが、いわゆるAT中等や、その準備段階(いわゆる前兆状態やチャンスゾーン)等において発生させるようにしてもよいものである。
【0082】
本実施の形態では、
図5示すように単発演出として、出力時の表示装置84に表示される画像及び動画像や、上部ランプ80及び下部ランプ82の点灯状態や、上部スピーカー74及び下部スピーカー76を介して出力される効果音が異なる演出A1、演出A2、演出A3、演出A4、演出A5の5種類の単発演出を設けている。演出決定手段380の演出抽選としては、これら5種類の単発演出の中からいずれかの単発演出を実行するか、又は、いずれの単発演出も実行しないかを決定するものである。具体的には、
図5に示すように、演出A1〜演出A5の各演出の抽選値として35が設定され、各抽選確率は、いずれも35/256=14%に設定されている。すなわち、演出A1の発生、演出A2の発生、演出A3の発生、演出A4の発生、演出A5の発生をそれぞれ14%の当選確率で決定し、いずれかの演出の発生有りを70%の当選確率で決定する抽選を実行する。つまり、遊技者に単発演出の出現頻度が指定されていない場合、また、通常頻度が指定されている場合には、単発演出の出現率(いずれかの単発演出が発生する確率)は14%×5=70%に設定されている。
【0083】
なお、本実施の形態では、上述したような単発演出の出現頻度を調整しているものであるが、調整する演出は、上述したような遊技回数1回における単発演出に限定されるものではなく、例えば、弱チェリーや、スイカ等のボーナス期待度の低いクジを契機に発生する遊技回数2回〜5回程度の「連続演出」の出現頻度を調整するようにしてもよい。この場合、単発演出のときと同様、低頻度へ調整することにより、連続演出が発生するだけで当たりを期待できる調整となり得る。
【0084】
本実施の形態では、再演出抽選等において、演出を実行することに当選していたにも関わらず、演出の実行を行わない、いわゆる演出の実行がキャンセルされる場合がある。本実施の形態のような単発演出では、演出を実行することに決定した演出がキャンセルされても特に問題はないが、次のような演出では、キャンセルしない方がよいため、本実施の形態のように出現頻度を調整するにはあまり向いていないものである。
【0085】
(1)例えば、ボーナス等の役物や、ARTや、チャンスゾーン等の遊技者にとって大きな恩恵となるような演出はキャンセルしない方がよい。
(2)また、例えば、長いチャンスゾーンや、遊技者に取って大きな恩恵の前兆状態に対する非当選を出力する演出はキャンセルしない方がよい。いわゆる、最終段階を報知する「締め」の演出が無いと終わりが解り難いことになるためである。
(3)また、例えば、設定値1〜6の設定を示唆する設定示唆演出はキャンセルしない方がよい。出現頻度の調整により、遊技者に対する大きな有利、不利が発生するのは好ましくないためである。
【0086】
図6に示すように、本実施の形態では、5種類の単発演出(A1〜A5)を対象として、遊技者によって後述する所定の指定方法で指定された出現頻度(1回の遊技当たりの単発演出の発生期待度)となるように調整するものである。
本実施の形態では、遊技者による出現頻度の指定が無い場合、通常頻度となって、いずれかの単発演出が出現する頻度(遊技回数1回の遊技当たりの演出発生期待度)は、70%に設定されている。この通常頻度が、遊技機の開発者が意図する出現頻度に相当するものである。
【0087】
本実施の形態では、通常頻度に対して出現頻度が高くなる(増加する)ような調整可能な幅を1段階(レベル数=1)に設定している。
具体的には、
図6(C)に示すように、遊技者が単発演出の出現頻度を増加させたいと考えている場合、出現頻度として「高頻度1」のみが指定可能となっている。出現頻度として「高頻度1」が指定されている場合には、演出抽選の契機が成立した遊技において、いずれかの単発演出A1〜A5が出現する確率が85%(通常頻度から15%UP)に設定されている。
【0088】
本実施の形態では、通常頻度に対して出現頻度が低くなる(減少する)よう調整可能な幅を3段階(レベル数=3)に設定している。
具体的には、遊技者が単発演出の出現頻度を減少させたいと考えている場合、出現頻度として「低頻度1」、「低頻度2」、「低頻度3」のいずれか1つのみが指定可能となっている。
【0089】
図6(D)に示すように、出現頻度として「低頻度1」が指定されている場合には、演出抽選の契機が成立した遊技において、いずれかの単発演出A1〜A5が出現する確率を30%(通常頻度から40%DOWN)に設定している。
図6(E)に示すように、出現頻度として「低頻度2」が指定されている場合には、演出抽選の契機が成立した遊技において、いずれかの単発演出A1〜A5が出現する確率を5%(通常頻度から65%DOWN)に設定している。
図6(F)に示すように、出現頻度として「低頻度3」が指定されている場合には、演出抽選の契機が成立した遊技において、いずれかの単発演出A1〜A5が出現する確率を1%(通常頻度から69%DOWN)に設定している。
この低頻度2は単発演出の発生により、レア役の当選が期待できるような頻度に設定されているものであり、低頻度3は単発演出の発生により、大きな恩恵の当たりが期待できるような頻度に設定されている。
【0090】
本実施の形態では、演出決定手段380は、演出抽選を行った後、当該演出抽選の結果と演出の出現頻度を表す状態とに基づいて実行可能となる再演出抽選を行い、演出抽選の結果を再演出抽選の結果へ書き換えることで、演出の出現頻度を調整可能とするものである。
また、本実施の形態では、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行することに決定され、且つ、演出の出現頻度を表す状態が低頻度状態である場合、再演出抽選が実行され、演出抽選の結果を、当該再演出抽選の結果に書き換える。
また、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行しないことに決定され、且つ、演出の出現頻度を表す状態が高頻度状態である場合、再演出抽選が実行され、演出抽選の結果を、当該再演出抽選の結果に書き換える。これらの内容を具体的に説明する。
【0091】
本実施の形態では、先ず、演出決定手段380は、演出A1〜A5のいずれの演出の実行か、いずれの演出も不実行かを決定する演出抽選を実行する。
その後、演出決定手段380は、演出抽選の結果が、演出A1〜A5のいずれかの演出の実行である場合には、指定された出現頻度となるように演出の出現頻度を減少させるための再演出抽選を実行可能に形成されている。
ここで、「再演出抽選が実行可能に形成されている」とは、「再演出抽選が実行されるよう形成されている」場合に限らず、例えば出現頻度が指定されていないときには「再演出抽選が実行されないよう形成されている」場合を含む。
また、演出決定手段380は、演出抽選の結果が、演出の不実行である場合には、遊技者により指定された出現頻度となるように演出の出現頻度を増加させるための再演出抽選が実行可能に形成されている。
【0092】
そして、各再演出抽選が実行されると、演出抽選の結果を再演出抽選の結果へ書き換えることで、単発演出の出現頻度が調整可能になっているものである。
なお、本実施の形態では、演出抽選と、再演出抽選とは、いずれも抽選確率は異なるものの「演出A1〜A5のいずれかの演出の実行」か、「いずれの演出も不実行」かを決定するものである。
ここで、本実施の形態における演出抽選および再演出抽選は、
図6に示す様に、いずれも、演出A1〜A5のいずれかの実行が決定される。このため、演出抽選の結果が再演出抽選の結果へ書き換えられたとしても、必ずしも、演出抽選で実行を決定した演出ではない演出となるものではなく、演出抽選で実行を決定した演出がそのまま維持されることもある。
【0093】
図7に示すように、(A)は演出抽選テーブル、(B)は高頻度1用の再抽選テーブル、(C)は指定無しの場合、(D)は低頻度1用の再抽選テーブル、(E)は低頻度2用の再抽選テーブル、(F)は低頻度3用の再抽選テーブルが予め設定されている。
具体的には、例えば、遊技者により指定された出現頻度が「高頻度1」である場合、(A)の演出抽選テーブルを用いた演出抽選の結果、「演出無し」であると、指定された高頻度1用の再抽選テーブル(B)を参照した再演出抽選が実行され、再演出抽選の結果に拘わらず、演出抽選の結果が書き換えられるものである。
【0094】
具体的には、「演出無し」から「演出A1〜A5のいずれか」へ書き換えられる。または、「演出無し」から「演出無し」へ書き換えられる(上書きされる)。
遊技者により、指定された出現頻度が「低頻度1〜3」である場合、演出抽選の結果が「演出有り」であると、指定された低頻度用の再演出抽選テーブル(D)(E)又は(F)を参照した再演出抽選が実行され、この再演出抽選の結果に拘わらず、演出抽選の結果が再演出抽選の結果に書き換えられる。具体的には、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出無し」へ書き換えられる。又は、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出A1〜A5のいずれか」へ書き換えられることになる。
【0095】
遊技者により出現頻度の指定が無い(通常頻度)場合、再演出抽選が実行されることなく、演出抽選の結果が採用される。なお、かかる場合、これに限定されることなく、1回目の演出抽選の結果を全く無視するとすれば、通常の出現頻度に設定された演出抽選と同じ抽選であれば、再度、演出抽選を実行して、すなわち同じ演出抽選を2回繰り返して、その結果を書き換えるようにしてもよい。
【0096】
さらに、具体的に説明すると、
図7(A)に示すような演出抽選テーブルを用いた演出抽選を行うと、演出無しの当選確率は30%となり、演出有りの当選確率は14%×5=70%となる。
例えば、演出抽選の結果が「演出A1」(演出の実行)である場合、出現頻度が遊技者により指定されていないときには、演出抽選で決定した「演出A1」をそのまま実行することなる。よって、このときには、いずれかの単発演出が出現する確率(出現頻度)は、演出抽選の確率と一致するため、70%となる。
【0097】
また、
図7(D)に示すように、出現頻度として、「低頻度1」が遊技者により指定されているときには、演出抽選において、70%の確率で決定される結果(演出A1)が、再演出抽選の結果を受け、57.1%の確率で「演出無し」へ書き換えられる。このため、このときには、いずれかの単発演出が出現する確率(出現頻度)は、演出抽選の確率よりも低下することになる。言い換えると、演出抽選において70%の確率で決定される結果が42.9%の確率でしか、その演出結果(演出有りの結果)が維持されないことになる。よって、このときには、いずれかの単発演出が出現する確率は、70%×42.9%となり、30%(70%から40%へDOWN)となる。
【0098】
また、演出抽選の結果が上記同様に「演出A1」(演出の実行)である場合、出現頻度が指定されていないときには、演出抽選で決定した演出A1がそのまま実行される。よって、このときには、上記同様、いずれかの単発演出が出現する確率(出現頻度)は、演出抽選の確率と一致するため、70%となる。このとき、出現頻度として遊技者により「高頻度1」が指定されているときには、演出抽選において30%の確率で決定される結果(演出無し)が、再演出抽選の結果を受けて、50%の確率で「演出有り」へ書き換えられる。このため、このときには、いずれかの単発演出が出現する確率(出現頻度)は、演出抽選の確率よりも増加することになる。よって、このときには、いずれかの単発演出が出現する確率は、70%+(30%×50%)=85%(70%から15%UP)となる。
なお、演出頻度調整の処理方法は、上述したものに限定されるものではない(第2の実施の形態の
図24等参照。)。
【0099】
本実施の形態では、
図8に示すように、遊技者が有するスマートフォンや携帯電話等の通信端末610を利用してインターネットを経由して管理サーバ600により遊技者の嗜好に合った出現頻度を指定することができるように形成されている。
本実施の形態では、複数種類の単発演出の演出出現頻度の中から特定の出現頻度が設定された後、この設定した出現頻度の調整を実行可能に形成されている。具体的には、
図11に示すように、単発演出の出現頻度(演出抽選において、単発演出におけるいずれかの演出の実行を決定する確率)として、高頻度1〜低頻度3の5種類が設定されている。
【0100】
本実施の形態では、
図8に示すような遊技機システムを用いて、遊技者の嗜好に沿った出現頻度を指定することができる。
本実施の形態に係る遊技機10は、予め、遊技者が所有するスマートフォン等の所定の通信端末610から所定の管理サーバ600へ、演出の出現頻度に関する出現頻度情報を入力可能に形成されている。
本実施の形態に係る遊技機10では、メダル投入口38の左側に位置して、演出の出現頻度に関する出現頻度情報を入力可能にするために、表示装置84にメニュー画面を登場させるための演出スイッチ44と、この演出スイッチ44の左側に位置して、操作する箇所を上下左右に移動させるための各種スイッチ(具体的には、上方向に移動させる上方向スイッチ、下方向に移動させる下方向スイッチ、右方向に移動させる右方向スイッチ、左方向に移動させる左方向スイッチ、移動した箇所で確定させるための中央の○スイッチ)を有する演出操作スイッチ45とを備えている。
【0101】
管理サーバ600は、当該管理サーバ600で書き換え可能に記憶及び管理される遊技機10の演出の出現頻度情報及び遊技者情報を反映したパスワード情報として、遊技者に送信可能に形成されている。
遊技者が遊技機10へパスワード情報を入力することで、当該遊技機10における演出の出現頻度を指定可能に形成されているものである。
具体的には、以下に示すような(1)〜(5)の流れで単発演出の出現頻度を指定する。
【0102】
(1)事前登録(機種Xで遊技を行う前の段階)
予め管理サーバ600が管理する遊技機システムのサイトのアドレス(URL)を取得し、遊技者が有するスマートフォン、携帯電話、PC(パーソナルコンピュータ)等から、当該遊技機システムのサイトへアクセスし、ユーザー登録を行う。
このときのアドレスは、遊技機10の液晶表示装置である表示装置84の画面上に表示される2次元バーコードとして入手したり、遊技ホールに置いてあるガイドブックや、HPに掲載されているアドレスを入手する。ユーザー登録の際には、遊技者の通信端末610のメールアドレスの他に遊技者自ら考えたログイン用パスワードを設定するように形成されている。なお、当該遊技機システムを運営する管理サーバ600には、個人情報(例えばアドレス、ログインパスワード)や、個人が設定したカスタマイズ情報(例えば、キャラクタ画像、演出頻度)がユーザー毎に記憶(データベース管理)されている。これらの情報へは、ログイン情報の認証が取れることで、インターネットを介して外部(例えば、スマートフォンや、PC)から、書き換え可能にアクセスできるように構成されている。
【0103】
(2)演出出現頻度の設定(機種Xで遊技を行う前の段階)
管理サーバ600が管理する遊技機システムへアクセスし、遊技者のログイン情報(メールアドレス&ログイン用パスワード)を入力し、遊技者個人の情報を管理するWEBページを開く。
次に、個人用ページに表示されるメニュー画面から遊技機10の機種を特定して、「カスタマイズ」情報の一種である単発演出の出現頻度を入力するための「演出頻度調整」のページを開く(
図10参照)。そして、「演出頻度調整」のページには、特定した機種において調整可能な複数種類の頻度が選択可能に表示されるため(
図10参照)、これらの中から、いずれかの頻度を選択する。今回の例(機種X)では、「高頻度1」、「低頻度1」、「低頻度2」、「低頻度3」、「頻度指定無し」の中から選択可能で、初期設定は「頻度指定無し」に設定されている。
【0104】
(3)演出頻度の取得(機種Xで遊技を行う段階)
先ず、管理サーバ600が管理する遊技機システムへアクセスし、遊技者のログイン情報(メールアドレス&ログイン用パスワード)を入力し、遊技者個人の情報を管理するWEBページを開く。
次に、個人用ページに表示されるメニュー画面からスロットマシンの機種を特定して、パスワード発行のページを開く。
そして、パスワード発行のページには、「発行」、「戻る」のスイッチが選択可能に表示され、「発行」スイッチが選択されると、現在の個人情報(演出頻度を含む)を反映したパスワードが表示される。
【0105】
(4)演出頻度の指定(機種Xで遊技を行う段階)
先ず、遊技機10の演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を操作して、遊技機システムのトップメニュー画面を開く。
そして、このパスワード入力画面から上記(3)で表示されたパスワードを演出操作スイッチ45を操作して入力することで、上記(2)で設定した演出出現頻度を遊技機10へ反映させる。
すると、遊技機10は、入力されたパスワードを解析して、これに含まれる演出頻度情報を取得し、それ以降、演出抽選を実行する際には、取得した演出出現頻度情報へ沿うように演出を決定する。
なお、上記の例では、遊技機システムで管理される演出の出現頻度を設定するためにサイト上のメニュー画面から遊技者が演出頻度を指定するようにしている。しかし、これ以外にも、今まで行っていた遊技の状況(遊技機10)から演出頻度を取得し、サイト上で管理される演出頻度情報へ反映するようにすることも可能である。
【0106】
(5)これまでに設定(調整)した演出頻度をサイト上で管理される演出頻度へ反映する場合、前提として、その機種が、遊技機システムに対応し、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を備えて、演出頻度を変更可能な遊技機を想定している。
先ず、遊技を開始するにあたり、遊技者は、遊技機システムを利用した遊技(遊技履歴を記憶、カスタマイズ情報を反映した演出)を行うことを遊技機へ設定する。
具体的には、上記(3)で発行されるパスワードを入力する。
通常時に出現する単発演出の出現頻度を気にしつつ、遊技機システムを用いた遊技(遊技機システムで各種データを採取されつつ行う遊技)を行う。
遊技機システムを用いた遊技を行うなかで、例えば「もっと演出を発生させて賑やかにしたい」/「頻繁に発生する単発演出が邪魔なのでなくしたい」等、出現頻度を変更したいときには、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を操作して、各種のメニュー画面から「演出頻度調整」画面を表示させ、この画面に表示される演出頻度から、好みの出現頻度を指定する。
すると、遊技者の好みの出現頻度となるように演出抽選が調整される。
なお、しばらくして、「やっぱり元に戻したい」/「もっと演出を無くしたい」となった場合には、再度、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を操作して出現頻度を調整する。
遊技を終了するときに、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を操作して、各種のメニュー画面から「2次元バーコード」を表示装置84の画面に表示させ、この画面に表示される2次元バーコードを入手(通信端末610によるカメラ撮影、
図8参照)する。
入手した2次元バーコードで指定されるアドレスへ通信端末610からアクセスすることで、2次元バーコードに含まれる各種の情報が、遊技機システムの管理サーバ600のサイトで管理される個人別のデータベースへ反映される。
よって、今回の例では、2次元バーコードの中に演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を操作して指定(調整)した出現頻度の情報が含まれているため、サイト上で管理される演出頻度情報も書き換わることになる。
【0107】
本実施の形態では、遊技機システムのサイトにおいてパスワードが発行(遊技者の通信端末610の画面に表示)され、このパスワードが遊技者による演出スイッチ44、演出操作スイッチ45操作で遊技機(サブ制御装置300)へ入力される。
このときのパスワードは、アルファベット26文字+6個の記号から選択される8個のワードであって、パスワード発行時点で設定されているカスタマイズ情報(8バイトデータ)を追加して下さい。
が含まれる。
【0108】
本実施の形態では、演出の出現頻度をカスタマイズ情報の1つとして取り扱っているため、カスタマイズ情報の1つとして、遊技者が指定した出現頻度に関する情報がパスワードに含まれている(8バイトデータにおける第8バイト目の第1ビット〜第3ビット)。
今回のカスタマイズ情報に含まれる出現頻度のデータは、次のようになっている。
「通常頻度/指定頻度無し」=「0000」
「高頻度1」=「1(0001)」
「低頻度1」=「2(0010)」
「低頻度2」=「3(0011)」
「低頻度3」=「4(0101)」
【0109】
パスワードが入力された遊技機10では、パスワードを解析し、パスワードの一部を構成するカスタマイズ情報を抽出してサブ制御装置300へ送信する。
カスタマイズ情報を受信したサブ制御装置300では、カスタマイズ情報から出現頻度のデータ(0000〜0101)を抽出し、「0」であると「通常頻度/指定頻度なし」とし、「1」であると「高頻度1」に設定し、「2」であると「低頻度1」に設定し、「3」であると「低頻度2」に設定し、「4」であると「低頻度3」に設定する。
【0110】
また、他の演出頻度の指定方法として演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を使用する方法がある。
本実施の形態では、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を操作して、遊技者の嗜好に沿った演出出現頻度を指定することができる。
この指定方法は、遊技機システムを提供又は対応していない遊技機向けであって、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45、表示装置84に画面に表示されるメニュー画面を用いて演出出現頻度を指定するものである。
【0111】
具体的には、次のような流れで演出の出現頻度を指定する。
予め、演出の出現頻度が指定(変更)可能な出現頻度設定期間(例えば設定変更状態を除いた非遊技中)を設けておく。
遊技者が演出スイッチ44を操作して、遊技者用のメニュー画面を表示させる。
遊技者が演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を操作して、メニュー画面から、演出頻度を指定する画面へ切り替える。
演出頻度選択画面上に表示される複数種類の演出頻度から特定の演出頻度を選択し、決定する。
なお、本実施の形態では、演出スイッチ44を操作するとメニュー画面が表示される等、演出の出現頻度を指定するために、演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を用いているが、これに限らず、演出操作スイッチ45のみを用いて演出の出現頻度の指定に係る各種操作を行うようにし、一方、演出スイッチ44は、各種チャンス演出の際に用いるチャンススイッチ(例えば、表示装置84に演出スイッチ44の操作を案内する映像が出力され、これに応じた演出スイッチ44の操作を契機にチャンスを示す映像が流れて遊技者の期待感を盛り上げる)として用いるようにしても良い。この場合、チャンス演出の際に、チャンススイッチとして演出スイッチ44を操作しているのに、演出の出現頻度を指定するためのメニュー画面が表示される不都合を回避することができる。
なお、上述の様に遊技システムを利用して遊技者の通信端末から演出の出現頻度を指定する場合は、管理サーバ600へアクセスすればいつでも出現頻度を指定することができるように設けておくと良く、前記出現頻度設定期間の様な期間を設ける必要はない。
【0112】
サブ制御装置300は、選択された演出頻度を取得し、それ以降、演出抽選を実行する際は、取得した演出頻度情報に沿うように演出を決定する。
指定された演出頻度は、新たに演出頻度が指定されるか、電源が遮断されるまで維持されるが、例えば、一定時間経過後、一定遊技回数消化後、所定の遊技区間(例えば有利区間)終了時、ボーナス状態終了時に通常へ戻してもよい。
なお、上記指定方法は、遊技機システムが提供されている遊技機10でも可能である。
【0113】
図9は、遊技機システムのトップメニュー画面を示すものである。このトップメニュー画面は、遊技機システムを使って出現頻度を入力する場合には通信端末610やPCの液晶画面に表示され、また、遊技機10の表示装置84に表示されるものである。なお、遊技機システムに対応していない遊技機10の場合には、遊技機10の表示装置84に表示されない。
遊技機10の表示装置84に表示される場合には、遊技者は演出操作スイッチ45等を操作することで、パスワード入力、2次元バーコード発行、絵柄配列・チャンス役、版権紹介、カスタマイズ等の各画面を選択することができるものである。
なお、後述する
図10の「演出頻度の入力画面」は、トップメニュー画面(
図9)のカスタマイズを選択することで移行する画面である。
本実施の形態では、遊技者が演出スイッチ44等を操作して演出の出現頻度を指定する場合、前記出現頻度設定期間として、演出の出現頻度が指定(変更)可能な期間(例えば設定変更状態を除いた非遊技中)を設けている。具体的には、前記出現頻度設定期間以外の期間(例えば遊技中)にあっては、トップメニュー画面が表示されないよう演出操作スイッチ45等の操作を無効にすることで、引いては「演出頻度の入力画面」(
図10)が表示されなくなり、結果、遊技者により演出の出現頻度が指定できなくなる。この様な出現頻度設定期間を設けることにより、演出の出現頻度を指定するための画面が、表示装置84において表示される各種演出を妨げる不都合を回避できる。
なお、上述の様に遊技システムを利用して遊技者の通信端末610から演出の出現頻度を指定する場合は、前記出現頻度設定期間の様な期間を設ける必要がないため、いつでも、トップメニュー画面を表示させることができる。
【0114】
図10は、遊技機の表示装置84に表示される演出頻度の入力画面を示す図であって、遊技者は演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を操作することで、単発演出の出現頻度を演出頻度・低(低頻度1〜3のいずれか)、演出頻度・中(通常頻度)、演出頻度・高(高頻度1)、頻度指定無し(変更無し)の中から選択することができるものである。
遊技者は演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を操作することで、単発演出の出現頻度を、「高頻度1」に対応する「出現頻度:高」、「低頻度1」に対応する「出現頻度:低<レベル1>」、「低頻度2」に対応する「出現頻度:低<レベル2>」、「低頻度3」に対応する「出現頻度:低<レベル3>」、「頻度指定なし(通常頻度)」に対応する「頻度指定無し<通常レベル>」、の中から選択することができるものである。
【0115】
図9の「トップメニュー画面」から
図10への「カスタマイズ画面」へ移行して、出現頻度を指定する。
後述する
図12の「演出頻度調整画面」にて、指定されている出現頻度を調整する。この
図12の「演出頻度調整画面」には、
図10の「決定スイッチ」の右側に位置する「演出頻度調整画面へ」のスイッチを操作すると、
図12の「演出頻度調整画面」が現れる。
また、
図12の「演出頻度調整画面」の「終了」スイッチを選択すると、
図10の「カスタマイズ画面」へ戻る。
図11は、本実施の形態において、出現頻度の高頻度1、通常頻度、低頻度1〜3の当選確率(単発演出の出現頻度)を示すものである。具体的には、単発演出の出現頻度(抽選確率)が高頻度1では85%、通常頻度では70%(高頻度1と通常頻度との差は15%)、低頻度1では30%(通常頻度と低頻度1の差は40%)、低頻度2では5%(低頻度1と低頻度2との差は25%)、低頻度3では1%(低頻度2と低頻度3の差は4%)に設定されている。
本実施の形態では、上記5種類の単発演出の出現頻度のいずれかを上述した遊技機システムにより指定するものであって、その上でさらに、演出の出現頻度を微調整できるように形成されている。
【0116】
本実施の形態では、基本的に、上記5種類の単発演出の出現頻度のいずれかを遊技機システムにより指定するものであって、その上でさらに、単発演出の出現頻度を微調整できるように形成されている。これにより、遊技者の好みにより、より一層合致した単発演出の出現頻度を提供することができるものである。
【0117】
ここで、高頻度1から低頻度3の範囲において、出現頻度を等間隔で微調整し(変化させ)ようとすると、高頻度1から低頻度3間の出現頻度の差から、その刻み幅は、±1%、にする必要がある。
よって、この様な設定パターンにおいて、出現頻度を等間隔で微調整しようとすると、刻み幅が小さくなるため、微調整用のスイッチ操作回数が多くなってしまい大変煩雑な作業となり、繰り返しの操作によって目的の値を通り過ぎてしまうような場面が発生する。
一方、刻み幅を大きくして、例えば「3%」で微調整しようとすると、70%、67%64%、・・・34%、31%、28%、となり、低頻度1=30%、と数値が一致しない場合が発生する。
【0118】
本実施の形態では、設定された単発演出の出現頻度を微調整しようとする場合、
図12(A)に示すような演出頻度調整画面を表示装置84に表示させる。表示された演出頻度調整画面には、設定されている現在の出現頻度「低頻度1(30%)」が、表示装置84の画面中央に表示される。
【0119】
図13に示すように、当初は、現在の出現頻度(白)の画像が点灯表示になって変更可能な状態になっており、この状態で、演出操作スイッチ45の中央の「〇」を押下操作すると、指定または微調整可能な状態(赤色表示)へ現在の出現頻度の画像が変化する。
なお、特に図示していないが、演出操作スイッチ45により移動する十字状の照準マークが移動し、出現頻度の四角枠に位置しているときに点滅表示になって変更可能な状態になっている。
なお、上記では、点滅表示にしているが、特にこれに限定されるものではなく、遊技者が理解できるようなものであればよいものである。
演出操作スイッチ45には、左方向、右方向、上方向、下方向を示す押下スイッチと、それらの中央に「○」の確定スイッチが設けられている。
演出操作スイッチ45の左方向スイッチは、現在の出現頻度を増加させる方向へ指定(粗設定)する際に選択されることを示すものであって、現在の出現頻度の表示領域が赤色に点灯している状態で、演出操作スイッチ45の左方向スイッチを操作する毎に設定が切り替わる。
演出操作スイッチ45の右方向スイッチは、現在の出現頻度を減少させる方向へ指定(粗設定)する際に選択されることを示すものであって、現在の出現頻度の表示領域が赤色に点灯している状態で、演出操作スイッチ45の右方向スイッチを操作する毎に設定が切り替わる。
【0120】
演出操作スイッチ45の上方向スイッチは、現在の出現頻度を増加させる方向へ微調整する際に選択されることを示すものであって、現在の出現頻度の表示領域が赤色に点灯している状態で、演出操作スイッチ45の上方向スイッチを操作する毎に設定が切り替わる。
演出操作スイッチ45の下方向スイッチは、現在の出現頻度を減少させる方向へ微調整する際に選択されることを示すものであって、現在の出現頻度の表示領域が赤色に点灯している状態で、演出スイッチの下方向スイッチを操作する毎に設定が切り替わる。
具体的には、
図12(B)に示すように、演出操作スイッチ45の左方向スイッチを押下すると、押下するごとに、低頻度1、通常頻度、高頻度1、低頻度3、低頻度2、低頻度1、通常頻度、高頻度1・・・と設定のレベルが変化する。
また、
図12(B)に示すように、演出操作スイッチ45の右方向スイッチを押下すると、押下するごとに、低頻度1(30%)、低頻度2(5%)、低頻度3(1%)、高頻度1(85%)、通常頻度(70%)、低頻度1(30%)・・・と設定のレベルが変化する。
【0121】
また、
図12(B)に示すように、演出操作スイッチ45の上方向スイッチを押下すると、押下するごとに、低頻度1、低頻度1+10%、低頻度1+20%、・・・と刻み幅10%がその都度、加算されて、設定のレベルが変化する。すなわち、演出操作スイッチ45の上方向スイッチを操作することで、微調整を開始したときの出現頻度の設定に応じた特定の刻み幅(1%〜10%)で現在の出現頻度がUPする。
また、
図12(B)に示すように、演出操作スイッチ45の下方向スイッチを押下すると、押下するごとに、低頻度1、低頻度1−5%、低頻度1−10%、・・・と刻み幅5%が、その都度、減算されて、設定のレベルが変化する。
なお、本実施の形態では、上述した操作による出現頻度のレベルの変化を本明細書中では「低頻度1」→「低頻度1−5%」→「低頻度1−10%」等の矢印記号を用いた表示で簡略的に記載している(以下同様)。
すなわち、演出操作スイッチ45の下方向スイッチを操作することで、微調整を開始したときの出現頻度の設定に応じた特定の刻み幅(1%〜11%)で現在の出現頻度がDOWNする。
【0122】
そして、現在の出現頻度の表示領域に、所望する出現頻度を表示させた状態で、演出操作スイッチ45の中央の「〇」を再度操作すると、出現頻度の変更が不可能な状態(白)へ、現在の出現頻度の画像が変化する。
この状態で、演出操作スイッチ45の左方向スイッチ、右方向スイッチ、上方向スイッチ、下方向スイッチを操作して、「リセットスイッチ」の画像へ照準マークを合わせた状態で、演出操作スイッチ45の「〇」を操作すると、現在の出現頻度が、通常の出現頻度(70%)、に設定される。
「終了スイッチ」の画像へ照準マークを合わせた状態で、演出操作スイッチ45の「〇」を操作すると、現在の出現頻度の表示領域に表示されている出現頻度が、現在の出現頻度として確定し、演出頻度調整画面の表示を終了する。
【0123】
指定された出現頻度の微調整について、
図14を用いて説明する。
本実施の形態では、上述したように、遊技機システムを利用して指定する場合、指定した出現頻度を変更しようとすると、指定した出現頻度に対して微調整ができるようにするため、演出操作スイッチ45とメニュー画面を使った演出頻度の微調整機能が設けられている。
【0124】
遊技機システムにより高頻度1、低頻度1、低頻度2、低頻度3、通常頻度のいずれかが指定されている。なお、遊技機システムにより演出頻度が指定されていない場合には、初期設定の通常頻度が指定されている。
指定した出現頻度で遊技を行った結果、現在の出現頻度が少し物足りないと感じた遊技者は、演出操作スイッチ45を操作して演出頻度調整画面を呼び出し、現在の出現頻度をUPさせるよう操作を行うことができる。
図14に示すように、現在の設定が「高頻度1」であった場合、出現頻度の刻み幅は「+3%」に設定され、微調整用の「上方向スイッチ」を選択する毎に、「3%」UPする。
図14に示すように、現在の設定が「通常頻度」であった場合、出現頻度の刻み幅は「+3%」に設定され、微調整用の「上方向スイッチ」を選択する毎に、「3%」UPする。
図14に示すように、現在の設定が「低頻度1」であった場合、出現頻度の刻み幅は「+10%」に設定され、微調整用の「上方向スイッチ」を選択する毎に、「10%」UPする。
【0125】
図14に示すように、現在の設定が「低頻度2」であった場合、出現頻度の刻み幅は「+5%」に設定され、微調整用の「上方向スイッチ」を選択する毎に、「5%」UPする。
図14に示すように、現在の設定が「低頻度3」であった場合、出現頻度の刻み幅は「+3%」に設定され、微調整用の「上方向スイッチ」を選択する毎に、「1%」UPする。
また、指定した出現頻度で遊技を行った結果、現在の出現頻度が少し煩わしいと感じた遊技者は、演出操作スイッチ45を操作して演出頻度調整画面を呼び出し、現在の出現頻度をDOWNさせるよう操作を行うことができる。
図14に示すように、現在の設定が「高頻度1」である場合、出現頻度の刻み幅は「−3%」に設定され、微調整用の「下方向スイッチ」を選択する毎に、「3%」DOWNする。
【0126】
図14に示すように、現在の設定が「通常頻度」である場合、出現頻度の刻み幅は「−10%」に設定され、微調整用の「下方向スイッチ」を選択する毎に、「10%」DOWNする。
図14に示すように、現在の設定が「低頻度1」である場合、出現頻度の刻み幅は「−5%」に設定され、微調整用の「下方向スイッチ」を選択する毎に、「5%」DOWNする。
図14に示すように、現在の設定が「低頻度2」である場合、出現頻度の刻み幅は「−1%」に設定され、微調整用の「下方向スイッチ」を選択する毎に、「1%」DOWNする。
図14に示すように、現在の設定が「低頻度3」である場合、低頻度3を維持する。
現在の出現頻度を初期設定に戻す場合には、「リセットスイッチ」を選択する。
【0127】
ここで、例えば「低頻度1」(30%)から出現頻度の調整を開始し、微調整用の「上方向スイッチ」を選択して「10%」づつUPさせていくと、「通常頻度」(70%)に到達する。すると、それまで刻み幅が「+10%」であったものを、「通常頻度」から出現頻度の調整を開始したときと同様に、「+3%」へ変更する。その後、微調整用の「上方向スイッチ」を選択して「3%」づつUPさせていくと、「高頻度1」(85%)に到達する。すると、それまで刻み幅が「+3%」であったものを、「高頻度1」から出現頻度の調整を開始した時と同様に、「+3%」に設定する。
【0128】
ここで、演出調整画面には、各スイッチが選択される都度、その時点で設定されている出現頻度が表示される。例えば、「低頻度1」から出現頻度をUPさせようとして、微調整用の「上方向スイッチ」を選択すると、出現頻度の表示内容は、「低頻度1」→「低頻度+10%」→「低頻度+20%」→「低頻度+30%」、と変化する。すると、出現頻度は「70%」に到達して、「通常頻度」に到達する。このときには、「低頻度1+40%」ではなく、「通常頻度(70%)」として表示される。
今回の微調整機能では、次の様に、どの出現頻度から微調整を開始したか、微調整後の出現頻度、に応じて、現在の出現頻度の表示内容を決定する。
なお、例えば高頻度1が設定されている状態から、微調整用の「下方向スイッチ」を3回選択して「高頻度1−9%」(76%)とした後、微調整用の「上方向スイッチ」を1回操作して出現頻度をUPさせても、「高頻度1−6%」、と表示される。
【0129】
図15に示すように、本実施の形態では、各設定間の出現頻度の差に応じて、出現頻度の微調整時における刻み幅が異なるように設定されている。
高頻度1(85%)〜通常頻度(70%)は、「3%」の刻み幅(4段階)
通常頻度(70%)〜低頻度1(30%)は、「10%」の刻み幅(3段階)
低頻度1(30%)〜低頻度2(5%)は、「5%」の刻み幅(4段階)
低頻度2(5%)〜低頻度3(1%)は、「1%」の刻み幅(3段階)
例えば、低頻度1(30%)から、出現頻度をUPさせる微調整の操作を繰り返すと、やがて、通常頻度と同じ出現頻度(70%)に到達する。
低頻度1「30%」→「40%」→「50%」→「60%」→「70%」(通常頻度)
この様な場合、演出頻度調整画面において、通常頻度に到達するまでは、低頻度1からどれだけ変化しているか、を報知する。
【0130】
「低頻度1」→「低頻度1+10%」→「低頻度1+20%」→「低頻度1+30%」 しかし、通常頻度と同じ出現頻度(70%)に到達すると、そこからは、通常頻度からどれだけ変化しているか、へ報知内容を切り替える。
なお、ここで、上述した「低頻度1」→「低頻度1+10%」の意味は、出現頻度の状態が低頻度1の30%の状態で、演出操作スイッチ45の上方向スイッチを操作することで刻み幅10%が加算され、「低頻度1+10%」は、低頻度1の30%に10%が加算されて出現頻度が40%になっていることを意味する。
同様に「低頻度1」→「低頻度1−10%」の意味は、出現頻度の状態が低頻度1の30%の状態で、演出操作スイッチ45の下方向スイッチを操作することで刻み幅10%が減算され、「低頻度1−10%」は、低頻度1の30%から10%が減算されて出現頻度が20%になっていることを意味する。
「低頻度1+20%」→「低頻度1+30%」→「通常頻度」→「通常頻度+3%」→「通常頻度+6%」→・・・
【0131】
具体的には、
図16に示すように、
図16(A)や
図16(B)のように報知されるのではなく、
図16(C)に示すように報知されるものである。
図17に示すように、例えば、通常頻度(70%)から、出現頻度をDOWNさせる微調整の操作を繰り返すと、やがて、低頻度1と同じ出現頻度(30%)に到達する。通常頻度「70%」→「60%」→「50%」→「40%」→「30%」(低頻度1)
この様な場合、演出頻度調整画面においては、低頻度1に到達するまでは、通常頻度から、どれだけ変化しているか、を報知している。
【0132】
「通常頻度」→「通常頻度−10%」→「通常頻度−20%」→「低頻度1−30%」 そして、低頻度1と同じ出現頻度(30%)に到達すると、それからは、低頻度1から、どれだけ変化しているか、へ報知内容を切り替えるものである。
「通常頻度−20%」→「通常頻度−30%」→「低頻度1」→「低頻度1−5%」→「低頻度1−10%」
【0133】
上述した現在の出現頻度の表示内容の推移をまとめると、
図18に示すようになる。
本実施の形態では、上述したように、低頻度1(又は通常頻度)から微調整する過程で、通常頻度(又は低頻度1)へ到達した場合、通常頻度(又は低頻度1)から、どれだけ増加(又は減少)したかを報知する表示へ切り替えている。
【0134】
このため、微調整用の操作スイッチを連打/長押しする必要がなく、どの程度に微調整しているのかが分かり易くすることができるものである。
ここで、「低頻度1+20%」と「通常頻度−20%」とは、低頻度1=30%、通常頻度=70%であるため、同じ当選確率(50%)を設定するものである。
つまり、微調整する方向性(増加・減少)で、同じ当選確率であっても、表示内容が異なることになる。
【0135】
なお、本実施の形態では、微調整機能により、演出頻度調整画面において現在の出現頻度を確定した後、予め設定可能な5種類の出現頻度とは異なる出現頻度に設定可能となる。
このため、再度、演出頻度調整画面を呼び出したときには、5種類の出現頻度とは異なる出現頻度から、微調整を開始することになる。
例えば、前回の微調整によって、「低頻度1−10%」(20%)に設定されている状態で、演出頻度調整画面を呼び出すと、現在の出現頻度の表示領域には、20%に相当する出現頻度を表示することになる。
【0136】
しかしながら、「低頻度1−10%」(20%)の状態で遊技を行った上での、更なる微調整であるため、今回の微調整は、あくまでも、「低頻度1−10%」(20%)が基準となる。
よって、演出頻度調整画面を呼び出したとき、そのまま「低頻度1−10%」と表示しても良いが、
図19に示すように、「現在(20%)」と表示内容を変更し、これを基準に、微調整操作時の表示内容を変更するようにしてもよい。
【0137】
図20に示すフローチャートに基づいて、メイン制御装置110が1回の遊技毎に実行する一般的な制御処理について説明する。
【0138】
ステップ101において、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御装置110により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップ102に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップ101に戻る。
【0139】
なお、このステップ101の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御装置110により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数3に達しているか否かの判定が行われる。
【0140】
ステップ102において、役抽選手段120により、役抽選処理が行われる。この役抽選処理により、当選した役等を特定するための当選番号が決定される。それに伴って、リール62の停止処理に用いる停止テーブルが選択される。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信される。なお、後述する
図21の演出頻度調整処理は、ステップ102の役抽選処理の後、主としてサブ制御装置300で実行されるものである。これらの処理が終了すると、次のステップ103に進む。
【0141】
ステップ103において、リール制御手段130により、リールユニット60におけるリール62の回転起動処理(回転開始処理)が行われる。リール62が所定の回転速度に達した後、いわゆる定常回転になった後、ストップスイッチ50の停止操作が可能な状態となる。そして、次のステップ104に進む。
【0142】
ステップ104において、遊技者によりストップスイッチ50の停止操作が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、リール制御手段130により、リール62の回転停止処理が行われる。具体的には、役抽選の結果と、ストップスイッチ50の操作タイミングとによって、停止位置が決定され、決定した停止位置で当該リール62の回転停止が行われるものである。そして、次のステップ106に進む。
【0143】
ステップ106において、全てのリール62が回転を停止したか否かが判定される。そして、全てのリール62が回転を停止したと判定された場合、次のステップ107に進み、全てのリール62が回転を停止していない、すなわち回転中のリール62が残っていると判定された場合、ステップ104に戻る。
【0144】
ステップ107において、メダルの払出処理が行われる。具体的には、停止制御手段140及び払出制御手段250により、当選役に係る図柄が有効ライン86上に停止している場合には、その当選役に対応する枚数のメダルの払い出しが行われる。なお、メダルの払い出しが不要な場合には、メダルの払い出しは行われない。そして、当該処理が終了する。
【0145】
図21のフローチャートを用いて、サブ制御装置300(演出決定手段380)において実行される演出頻度調整処理を説明する。
ステップ110において、スタートスイッチ40が操作されたか否かが判定される。そして、操作されたと判定された場合、次のステップ111に進み、操作されていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ111において、役抽選処理により、内部当選情報が取得される。そして、次のステップ112に進む。
ステップ112において、演出抽選の抽選契機が成立したか否かが判定される。成立したと判定された場合、次のステップ113に進み、成立していないと判定された場合、当該処理は終了する。なお、前記演出抽選の抽選契機の判定は、例えば取得した内部当選情報が「小役の当選」または「リプレイ役の当選」であるか否かの判定である。この場合、「小役の当選」または「リプレイ役の当選」であると「演出抽選の抽選契機が成立した」と判定し、「小役の当選」または「リプレイ役の当選」のいずれでもないと「演出抽選の抽選契機が成立していない」と判定する。
【0146】
ステップ113において、演出抽選テーブルの設定が行われる。そして、ステップ114に進む。なお、前記演出抽選テーブルの設定は、例えば
図7(B)に示す演出抽選テーブルを設定する。
ステップ114において、演出抽選処理が行われる。そして、ステップ115に進む。なお、前記演出抽選処理では、ステップ113において設定された演出抽選テーブルを参照した演出抽選が実行され、この抽選結果として、「演出A1〜A5の当選」または「非当選」が得られる。ここで、前者の「演出A1〜A5の当選」は、「演出A1を実行する」「演出A2を実行する」「演出A3を実行する」「演出A4を実行する」「演出A5を実行する」のいずれかひとつを意味するものであり、後者の「非当選」は、「演出を実行しない」を意味するものである。
ステップ115において、演出抽選結果の記憶処理が行われる。そして、ステップ116に進む。なお、演出頻度調整処理では、後述する再演出抽選の結果の書き換えに備えるため、ここで、ステップ114の演出抽選の結果を所定の記憶領域に記憶しておく。
ステップ116において、前記ステップ114における演出抽選処理(演出抽選)の結果が、演出A1〜A5のいずれかに当選したか否かが判定される。前記演出A1〜A5に当選したと判定された場合、ステップ117に進み、前記演出A1〜A5のいずれにも当選していない(非当選)と判定された場合、ステップ123に進む。
【0147】
ステップ117において、現在の出現頻度の設定が「頻度指定無し」であるか否かが判定される。頻度指定無しであると判定された場合、当該処理は終了し、頻度指定無しでないと判定された場合、ステップ118に進む。これにより、現在の出現頻度の設定が「頻度指定無し」であると、ステップ114の演出抽選の結果が、そのまま最終的な抽選結果となる。なお、同ステップにおいて判定される「頻度指定無し」は、遊技者による出現頻度の指定が無い場合に加え、演出頻度の入力画面(
図10)から遊技者により「頻度指定無し」が指定された場合が含まれる。
ステップ118において、現在の出現頻度の設定が「高頻度1」であるか否かが判定される。高頻度1であると判定された場合、当該処理は終了し、高頻度1でないと判定された場合、ステップ119に進む。これにより、現在の出現頻度の設定が「高頻度1」であると、ステップ114の演出抽選の結果である「演出A1〜A5の当選」が、そのまま最終的な抽選結果となり、当該遊技において単発演出が発生することになる。
ステップ119において、現在の出現頻度の設定が「低頻度1〜3」であるか否かが判定される。低頻度1〜3でないと判定された場合、当該処理は終了し、低頻度1〜3であると判定された場合、ステップ120に進む。なお、前記「低頻度1〜3」であるか否かの判定は、現在の出現頻度の設定が、「低頻度1」「低頻度2」「低頻度3」のいずれかであるか否かを判定することである。
【0148】
ステップ120において、低頻度1〜3に応じた再抽選用テーブルの設定が行われる。そして、次のステップ121に進む。ここで、前記再抽選用テーブルの設定は、具体的には、「低頻度1」が指定されている場合には「低頻度1用の再抽選テーブル」(
図7(D))を設定し、「低頻度2」が指定されている場合には「低頻度2用の再抽選テーブル」(
図7(E))を設定し、「低頻度3」が指定されている場合には「低頻度3用の再抽選テーブル」(
図7(F))を設定する。
ステップ121において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ122に進む。なお、前記演出再抽選処理では、ステップ120で設定した再抽選用テーブル(
図7)を参照して、上述の「再演出抽選」が実行される。この再演出抽選では、上述の演出抽選処理(ステップ114)と同様、「演出A1〜A5の当選」または「非当選」が抽選結果として得られる。また、当該ステップ121の演出再抽選処理(再演出抽選)は、ステップ114の演出抽選処理(演出抽選)の結果が「演出A1〜A5の当選(演出A1〜A5のいずれかの演出の実行)」である場合に実行される。
ステップ122において、演出抽選結果を再抽選結果への書き換えが行われる。そして、当該処理が終了する。なお、例えば前記演出抽選の結果が「演出A1の当選(演出A1の実行)」に対して、ステップ121の再演出抽選の結果が「非当選(演出A1〜A5のいずれの演出も実行しない)」であった場合、当該遊技においては単発演出が実行されないことになる。また、例えば前記演出抽選の結果が「演出A1の当選(演出A1の実行)」に対して、前記再演出抽選の結果も「演出A1の当選(演出A1の実行)」であった場合、当該遊技においては単発演出として「演出A1」が実行されることになる。
前記ステップ123において、前記ステップ114における演出抽選処理(演出抽選)の結果が非当選であるか否かが判定される。非当選であると判定された場合、ステップ124に進み、非当選でないと判定された場合、当該処理は終了する。なお、本実施の形態では、ステップ114の演出抽選処理(演出抽選)の結果が、「演出A1〜A5の当選」又は「非当選」のいずれかであるため、ステップ123における「非当選であるか否かの判定」は必ずしも必要ではなく、ステップ116においてNOであるときには、ステップ124へ進んでも良い。
【0149】
ステップ124において、現在の出現頻度の設定が「頻度指定無し」であるか否かが判定される。頻度指定無しであると判定された場合、当該処理は終了し、頻度指定無しでないと判定された場合、ステップ125に進む。なお、前記「頻度指定無し」は、ステップ117の判定と同様、遊技者による出現頻度の指定が無い場合に加え、演出頻度の入力画面(
図10)から遊技者により「頻度指定無し」が指定された場合が含まれる。
ステップ125において、現在の出現頻度の設定が「低頻度1〜3」であるか否かが判定される。低頻度1〜3でないと判定された場合、ステップ126に進み、低頻度1〜3であると判定された場合、当該処理は終了する。なお、同ステップにおける低頻度1〜3であるか否かの判定は、前記ステップ119と同様に、現在の出現頻度の設定が、「低頻度1」「低頻度2」「低頻度3」のいずれかであるか否かを判定することである。
ステップ126において、現在の出現頻度の設定が「高頻度1」であるか否かが判定される。高頻度1であると判定された場合、ステップ127に進み、高頻度1で無いと判定された場合、当該処理は終了する。
【0150】
ステップ127において、高頻度1に応じた再抽選用テーブル(
図7(B))の設定が行われる。そして、次のステップ128に進む。
ステップ128において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ129に進む。なお、前記演出再抽選処理では、ステップ127で設定した再抽選用テーブル(
図7(B)の高頻度1用の再抽選用テーブル)を参照して、上述の「再演出抽選」が実行される。この再演出抽選では、上述の演出抽選処理(ステップ114)と同様、「演出A1〜A5の当選」または「非当選」が抽選結果として得られる。また、当該ステップ128の演出再抽選処理(再演出抽選)は、ステップ114の演出抽選処理(演出抽選)の結果が「非当選(演出A1〜A5のいずれかの演出も実行しない)」である場合に実行される。
ステップ129において、演出抽選結果の再抽選結果への書き換えが行われる。そして、当該処理が終了する。なお、例えば前記演出抽選の結果が「非当選(演出A1〜A5のいずれの演出も実行しない)」に対して、ステップ128の再演出抽選の結果も「非当選」であった場合、当該遊技においては単発演出が実行されないことになる。また、例えば前記演出抽選の結果が「非当選」に対して、前記再演出抽選の結果が「演出A1の当選(演出A1の実行)」であった場合、当該遊技においては単発演出として「演出A1」が実行されることになる。
なお、上述の演出調整処理(フローチャート)では、例えばステップ117〜119やステップ124〜126の様に、その時点(スタートスイッチ40の操作を契機に行われる演出抽選が実行された遊技)で設定されている出現頻度(遊技者により出現頻度が指定されているならばその指定された出現頻度)に関する情報が参照されることになる。この出現頻度に関する情報は、上記遊技システムを利用して遊技者により出現頻度が指定されている場合には、遊技者の通信端末から管理サーバ600やパスワードを介して遊技機10(サブ制御装置300)へ入力された出現頻度であり、また、遊技機10に設けられている演出スイッチ44及び演出操作スイッチ45を使用して遊技者により出現頻度が指定されている場合には、表示装置84に表示される各種画面(例えば
図10)を見て遊技者が演出操作スイッチ45を操作して入力した出現頻度である。また、遊技者により出現頻度が指定されていない場合には、初期設定である「頻度指定なし(通常頻度)」となる。
なお、上述の演出調整処理では、ステップ121とステップ128において演出再抽選処理(再演出抽選)を実行しているが、これらの違いは再抽選用テーブルの違いであるため、それぞれ共通の演出再抽選処理を実行するようにしても良い。この場合には、演出抽選結果を再抽選結果に書き換える処理も、共通の処理にすると良い。
【0151】
図22により演出頻度の微調整機能の処理を説明する。
なお、同図に示す「演出頻度の微調整機能の処理」は、表示装置84に表示される演出頻度調整画面(
図12参照)を視認して、演出スイッチ44等を使って行われる遊技者の微調整操作(例えば指定した出現頻度を微増又は微減させるための操作)に対応する処理である。
ステップ410において、演出頻度調整画面が表示中であるか否かが判定される。表示中であると判定された場合、次のステップ411に進み、表示中でないと判定された場合、当該処理は終了する。ここで、前記演出頻度調整画面は、トップメニュー画面(
図9)から移行して表示されるカスタマイズ画面(
図10)において演出頻度調整画面を選択することで表示されることになる。一方、トップメニュー画面は、前記出現頻度設定期間において表示可能となる画面である。よって、ステップ410において「演出頻度調整画面が表示中である」ときは、「前記出現頻度設定期間内である」ときである。
ステップ411において、出現頻度変更状態であるか否かが判定される。変更状態であると判定された場合、次のステップ412に進み、変更状態でないと判定された場合、当該処理は終了する。ここで、前記出現頻度変更状態とは、出現頻度を微調整する操作を行っている状態であって、演出操作スイッチ45を操作すれば、操作したスイッチ(上方向スイッチ、下方向スイッチ、右方向スイッチ、左方向スイッチ)に応じて、現在の出現頻度が変更可能となると共に、前記演出頻度調整画面における現在の出現頻度の表示が変更可能となる状態を言う。そして、この出現頻度変更状態は、演出操作スイッチ45の確定スイッチを操作することで解除される(後述のステップ418)。
ステップ412において、演出操作スイッチ45の左方向スイッチ(
図22では[←]ボタンと表記)が選択されたか否かが判定される。選択されたと判定された場合、次のステップ413に進み、選択されていないと判定された場合、ステップ420に進む。
ステップ413において、現在の出現頻度を対応する次の出現頻度への設定変更が行われる。そして、次のステップ414に進む。
ここで、例えば、
図12に示す様に、現在の出現頻度として「低頻度1(30%)」が表示されている場合、ステップ412において前記左方向スイッチが選択されたと判定されると、ステップ413において「通常頻度(70%)」へ現在の出現頻度が変更される。
【0152】
ステップ414において、演出操作スイッチ45の上方向スイッチ(
図22では[↑]ボタンと表記)が選択されているか否かが判定される。選択されていると判定された場合、次のステップ415に進み、選択されていないと判定された場合、ステップ422に進む。
ステップ415において、現在の出現頻度に「+調整刻み幅」の加算が行われる。そして、次のステップ416に進む。
ここで、例えば、
図12に示す様に、現在の出現頻度として「低頻度1(30%)」が表示されている場合、ステップ414において前記上方向スイッチが選択されたと判定されると、「低頻度1」に対応する「+調整刻み幅」は「10%」であるため、ステップ415において「低頻度+10%」へ現在の出現頻度が変更される。
前記ステップ420において、演出操作スイッチ45の右方向スイッチ(
図22では[→]ボタンと表記)が選択されたか否かが判定される。選択されたと判定された場合、次のステップ421に進み、選択されていないと判定された場合、ステップ414に進む。
ステップ421において、現在の出現頻度を対応する次の出現頻度への設定変更が行われる。そして、次のステップ414に進む。
ここで、例えば、
図12に示す様に、現在の出現頻度として「低頻度1(30%)」が表示されている場合、ステップ420において前記右方向スイッチが選択されたと判定されると、ステップ421において「低頻度2」へ現在の出現頻度が変更される。
【0153】
前記ステップ422において、演出操作スイッチ45の下方向スイッチ(
図22では[↓]ボタンと表記)が選択されたか否かが判定される。選択されたと判定された場合、次のステップ423に進み、選択されていないと判定された場合、ステップ416に進む。
ステップ423において、現在の出現頻度に「−調整刻み幅」の減算が行われる。そして、次のステップ416に進む。
ここで、例えば、
図12に示す様に、現在の出現頻度として「低頻度1(30%)」が表示されている場合、ステップ422において前記下方向スイッチが選択されたと判定されると、「低頻度1」に対応する「−調整刻み幅」は「5%」であるため、ステップ423において「低頻度−5%」へ現在の出現頻度が変更される。
ステップ416において、刻み幅設定処理(
図23)が行われる。そして、ステップ417に進む。なお、前記刻み幅設定処理は、後述する様に、予め定められた5種類の出現頻度(
図6(A))に対応する「+調整刻み幅」と「−調整刻み幅」とを設定するものである。
【0154】
ステップ417において、出現頻度が設定範囲内であるか否かをチェックする出現頻度確認処理が行われる。そして、ステップ418に進む。具体的には、当該ステップでは、演出操作スイッチ45の下方向スイッチが選択され、現在の出現頻度が出現頻度の下限値である「低頻度3(1%)」に達した場合、それ以降、前記下方向スイッチを選択しても、出現頻度が低下しないよう「低頻度3(1%)」に設定される。同様に、演出操作スイッチ45の上方向スイッチが選択され、現在の出現頻度が「高頻度1+6%」に達した場合、それ以降、前記上方向スイッチを選択しても、出現頻度が増加しないよう「高頻度1+6%」に設定される。
ステップ418において、演出操作スイッチ45の中央の確定スイッチ(
図22では[○]ボタンと表記)が選択されたか否かが判定される。選択されたと判定された場合、次のステップ419に進み、選択されていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ419において、出現頻度変更状態の解除が行われる。そして、当該処理が終了する。
【0155】
図23を用いて、
図22のステップ416の演出頻度の微調整機能の刻み幅の設定処理を説明する。
ステップ510において、現在の出現頻度は高頻度1(85%)であるか否かが判定される。高頻度1であると判定された場合、次のステップ511に進み、高頻度1でないと判定された場合、ステップ513に進む。
ステップ511において、+調整刻み幅を3%に設定する。そして、次のステップ512に進む。
ステップ512において、−調整刻み幅を3%に設定する。そして、当該処理は終了する。
【0156】
ステップ513において、現在の出現頻度は通常頻度(70%)であるか否かが判定される。通常頻度であると判定された場合、次のステップ514に進み、通常頻度でないと判定された場合、ステップ516に進む。
ステップ514において、+調整刻み幅を3%に設定する。そして、次のステップ515に進む。
ステップ515において、−調整刻み幅を10%に設定する。そして、当該処理は終了する。
ステップ516において、現在の出現頻度は低頻度1(30%)であるか否かが判定される。低頻度1であると判定された場合、次のステップ517に進み、低頻度1でないと判定された場合、ステップ519に進む。
ステップ517において、+調整刻み幅を10%に設定する。そして、次のステップ518に進む。
【0157】
ステップ518において、−調整刻み幅を5%に設定する。そして、当該処理は終了する。
ステップ519において、現在の出現頻度は低頻度2(5%)であるか否かが判定される。低頻度2であると判定された場合、次のステップ520に進み、低頻度2でないと判定された場合、ステップ522に進む。
ステップ520において、+調整刻み幅を5%に設定する。そして、次のステップ521に進む。
ステップ521において、−調整刻み幅を1%に設定する。そして、当該処理は終了する。
【0158】
ステップ522において、現在の出現頻度は低頻度3(1%)であるか否かが判定される。低頻度3であると判定された場合、次のステップ523に進み、低頻度3でないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ523において、+調整刻み幅を1%に設定する。そして、次のステップ524に進む。
ステップ524において、−調整刻み幅を0%に設定する。そして、当該処理は終了する。
例えば、遊技者により出現頻度が指定されていない場合には、ステップ513〜515において、+調整刻み幅=3%・−調整刻み幅=10%に設定される。そして、現在の出現頻度が「通常頻度(70%)」と示されている演出頻度調整画面(
図12)が表示されている状態で、下方向スイッチが選択される毎に、「通常頻度(70%)」から、「通常頻度−10%」、「通常頻度−20%」、「通常頻度−30%」、へと変更される(ステップ422、ステップ423)。この「通常頻度−30%」へ変更された状態で、下方向スイッチが選択されると、現在の出現頻度が「低頻度1(30%)」に到達する。すると、ステップ516において、「現在の出現頻度は低頻度1である」と判定され、その以降は、+調整刻み幅=10%・−調整刻み幅=5%に設定される(ステップ517、ステップ518)
なお、遊技システムを利用して遊技者の通信端末610から出現頻度情報を入力する場合、例えば「高頻度1」「低頻度1」など、特定の出現頻度を指定するだけでなく、上述の様に、例えば「高頻度1+3%」「高頻度1+6%」など、所定の調整刻み幅で現在の出現頻度を微調整することができる。具体的には、遊技機10に設けられる演出スイッチ44と演出操作スイッチ45への各種操作に代えて、遊技者の通信端末から各種操作を行うようにすることで実現できる。
【0159】
本実施の形態では、上述したような構成を有することで、以下に示すような作用及び効果を奏する。
【0160】
本実施の形態によれば、演出抽選の結果と、遊技者により指定可能な演出の出現頻度を表す状態とに基づいて実行可能となる再演出抽選を行い、演出抽選の結果を、再演出抽選の結果へ書き換えることで、遊技者の好みに合った演出の出現頻度を達成することができる。これにより、遊技者の好みに適合するような演出抽選テーブルをそれぞれ多数、予め準備して、その中から遊技者の好みに合った演出の出現頻度の演出抽選テーブルを選択するようなものと比較して、予め記憶しておく必要がある容量やプログラム容量を遙かに少なくすることができ、プログラム容量の増加を抑えつつ、演出の出現頻度を遊技者の好みに沿って変更することができる。
【0161】
また、本実施の形態では、遊技者により出現頻度が指定されると、演出抽選に加えて再演出抽選が実行されて抽選回数が増える場合があるものの、いずれの演出を実行するか否かを決定する抽選であり、この抽選結果として、実行する演出(の種類)まで決定するため、演出決定手段380における抽選回数の増加を抑え、引いてはプログラム容量の増加の抑制に寄与することができる。
また、本実施の形態では、遊技者が出現頻度を指定する場面において、演出の出現頻度を増加させる高頻度状態と演出の出現頻度を減少させる低頻度状態とを含む複数の状態から指定することになる。このため、例えば高頻度状態を指定した後に低頻度状態を指定し、この低頻度状態から高頻度状態を再度指定するなど、出現頻度を一方的に増加または減少させるのではなく、遊技者が一旦指定した出現頻度の状態を考慮して再度増加または減少させることができる。
本実施の形態に係る演出決定手段380は、サブ制御基板側の処理になるものであるが、これに限定されるものではなく、メイン制御基板側の処理であってもよいものである。
「演出の出現頻度を増加させるために「遊技者により指定」可能な高頻度状態」や、「演出の出現頻度を減少させるために「遊技者により指定」可能な低頻度状態」における「指定」とは、具体的には、例えば、遊技者が所定の操作手段31を操作することで指定可能なものが含まれる。
【0162】
「演出の出現頻度を調整可能である」の「調整可能」は、調整することができる(可能である)ことを意味し、高頻度状態や、低頻度状態の指定が有った場合には、演出の出現頻度を必ず調整することに限定されるものではなく、例えば指定が無いような場合には、演出の出現頻度の調整を行わないようなものも含むことができる。
「出現頻度」は、演出抽選確率が含まれる。また、「出現頻度」には、演出抽選確率に基づいて決定されるものが含まれ、当該演出抽選を実行する契機を種々変更することで、最終的に出現頻度が変更されるようなものや、演出抽選確率及びこの演出抽選確率による演出抽選の契機の発生頻度を変更することで決定されるようなものも含まれる。すなわち、かかる場合には、演出抽選確率が同じであっても、演出抽選の実行契機が多くなると出現頻度が増加し、演出抽選の実行契機が少なくなると出現頻度が減少するようなものも含まれることになる。
【0163】
なお、本実施の形態に係る「演出抽選」と、「再演出抽選」とは、同一の抽選確率を有する同一の抽選テーブルによる抽選であってもよいが、両者は、抽選確率の異なる、同一でない抽選テーブルを用いた抽選であってもよい。
また、「演出抽選」は書き換えが発生しなかった場合であっても、演出を特定できるように、「いずれかの演出」まで決定する必要があるが、「再演出抽選」としては、演出抽選の結果を、そのまま採用するか否かだけを決定するような抽選であってもよい。
よって、「演出抽選」と、「再演出抽選」とは、同一の抽選でなくてもよいものである。
【0164】
例えば、「演出抽選」は、「いずれかの演出を決定する抽選」に対して、「再演出抽選」は、「演出抽選の結果を採用するか否かを決定する抽選」であってもよい。
「調整する」は、演出の出現頻度としての抽選確率を変更するものや、所定の数値に近づけるようなものが含まれる。
本実施の形態では、複数種類の演出のなかから、いずれかの演出を決定する演出抽選を採用している。ここで、演出を決定する演出抽選としては、演出を実行するか否かを決定する第1の抽選を実行した後、当該抽選により“演出を実行する”を決定した場合にいずれの演出を実行するかを決定する第2の抽選を実行する、いわゆる「2段階抽選方式」が存在する。この場合、第1の抽選用と第2の抽選用とが必要となって抽選テーブルの数が多くなるため、演出抽選の抽選契機に応じて頻度を変化させようとすると、より一層更に多くの抽選テーブルが必要となる。
【0165】
本実施の形態によれば、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行することに決定され、且つ、遊技者により指定可能な出現頻度状態が、低頻度状態である場合と、演出決定手段380の演出抽選の結果、演出を実行しないことに決定され、且つ、遊技者により指定可能な出現頻度状態が高頻度状態である場合とのいずれの場合であっても、再演出抽選が実行され、演出抽選の結果を、再演出抽選の結果に書き換える。
これにより、演出が実行されることに決定されている場合、演出を実行しないことに書き換えることができ、遊技者の希望に適合して出現頻度を低下させることができる。また、演出が実行されないことに決定されている場合、演出を実行させることに書き換えることができ、遊技者の希望に適合して出現頻度を高くすることができる。
本実施の形態は、高頻度状態又は低頻度状態のときに必ずしも再演出抽選が実行されるとは限らないが、再演出抽選が行われるときには、高頻度状態か低頻度状態かのいずれかの状態が指定されているものが含まれる。
【0166】
本実施の形態によれば、遊技者が遊技機10へパスワード情報を入力することで、当該遊技機10における演出の出現頻度を指定可能である。これにより、遊技者は、所定の通信端末610を介して、遊技機10の演出の好みを指定することができる。また、当該情報はパスワードを入力するだけで、その遊技者が好む演出に変更することができる。これにより、異なる遊技ホールにおいて、異なる遊技機10を用いて、遊技機10が代わっても、その遊技者が好む演出に変更するには、パスワードの入力だけで済み、当該遊技者が遊技をする際、毎回、自分の好みの演出の出現頻度に変更するための面倒で複雑な設定等を行う必要がなく、簡単に好みの演出の出現頻度で遊技を行うことができる。
【0167】
(第1の実施の形態の他のバリエーション)
上述した第1の実施の形態では、演出決定手段380は、当該構成手段により、種々の演出のいずれの演出を実行するか否かを抽選により決定するものであったが、特にこれに限定されるものではない。演出決定手段380が、下記に示す複数の手段を有して、これらの複数の手段により実行されるようにしてもよい。
具体的には、例えば、演出の出現頻度を表す複数の頻度状態として、所定の第1の出現頻度(例えば70%)を表す第1の頻度状態(例えば「頻度指定なし・通常の頻度」)と、第1の出現頻度よりも高頻度な第2の出現頻度(例えば80%)を表す第2の頻度状態(例えば高頻度1)と、第1の出現頻度よりも低頻度な第3の出現頻度(例えば30%)を表す第3の頻度状態(例えば低頻度1)とが設けられている。
そして、本遊技機10は、遊技中に種々の演出を実行可能な演出手段70と、演出手段70による演出を決定する演出決定手段380と、演出決定手段380により決定される演出を演出手段70に実行させる演出実行手段370とを備えている。
演出決定手段380は、複数の頻度状態のうちのいずれかの頻度状態を指定するための頻度指定手段と、複数種類の演出のうちのいずかの演出を実行するか否かを決定する演出抽選を実行する演出抽選手段と、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を実行するか否かを決定する再演出抽選を実行する再演出抽選手段とを備えている。
そして、演出決定手段380は、所定の演出契機が成立すると、第1の出現頻度(例えば70%)に基づいて演出抽選を実行し、頻度指定手段によって複数の頻度状態のいずれも指定されていない場合、演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とし、頻度指定手段によって第2の頻度状態(例えば高頻度1)が指定されている場合、演出抽選の結果に応じて(具体的には、例えば、演出抽選に当選すると再抽選を実行し、演出抽選にハズレると、再抽選なしの場合が含まれる)、第2の出現頻度(例えば80%)に基づいて再演出抽選を実行し、当該再演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とし、頻度指定手段によって第3の頻度状態(例えば低頻度)が指定されている場合、演出抽選の結果に応じて第3の出現頻度(例えば30%)に基づいて再演出抽選を実行し、当該再演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とするようなものでもよいものである。
本バリエーションは、その他の構成は第1の実施の形態と同様であって、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができるものである。
【0168】
(第2の実施の形態)
図24、
図25を用いて第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した
図7の代わりに
図24を用いるものである。
本実施の形態では、遊技者が指定可能な演出頻度は、「高頻度1」に対応する出現頻度(85%)を、出現頻度の基準と考えているものである。
すると、基準の出現頻度(85%)に対して、「通常頻度(出現頻度の指定無)」に対応する出現頻度である「70%」は、「−15%」になる。
同様に、「低頻度1」「低頻度2」「低頻度3」に対応する出現頻度(30%、5%、1%)は、基準の頻度(85%)に対して、「−55%」「−80%」「−84%」となる。
【0169】
つまり、単発演出の出現頻度の基準を「高頻度1」に設定することにより、その他の出現頻度へ調整するための再演出抽選は、すべて、出現頻度を減少させるように演出抽選の結果を書き換えるタイプのみ、でまとめることができるものである。
よって、本実施の形態では、「演出A1〜A5のいずれかの演出の実行」が決定された場合、「高頻度1」が指定されている状態を除いて、減少させるタイプの再演出抽選を実行することで出現頻度を減少させる。
一方、「いずれの演出も実行しない」が決定された場合、再演出抽選を実行することなく、演出抽選の結果をそのまま採用することになる。
【0170】
さらに具体的に説明する。
遊技者により指定された出現頻度が「高頻度1」である場合、再演出抽選を実行することなく、演出抽選の結果を採用する。
遊技者による出現頻度の指定がない(通常頻度)場合、演出抽選の結果が「演出A1〜A5のいずれか」であると、指定された通常頻度用の再演出抽選テーブルを参照した再演出抽選を実行し、再演出抽選の結果に関わらず、演出抽選の結果を書き換える。
具体的には、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出なし」へ書き換わる、または、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出A1〜A5のいずれか」へ書き換わる、ことになる。
【0171】
遊技者により指定された出現頻度が「低頻度1〜3」である場合、同様に、演出抽選の結果が「演出A1〜A5のいずれか」であると、指定された低頻度用の再演出抽選テーブルを参照した再演出抽選を実行し、再演出抽選の結果に関わらず、演出抽選の結果を書き換える。
具体的には、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出なし」へ書き換わる、または、「演出A1〜A5のいずれか」から「演出A1〜A5のいずれか」へ書き換わる、ことになる。
【0172】
なお、演出抽選の結果が「演出なし」であるときには、指定の有無・指定の出現頻度に関わらず、演出抽選の結果を採用する。
本実施の形態では、
図24に示すような演出抽選テーブル及び再抽選テーブルを設定している。
例えば、演出抽選の結果が「演出A1」(演出の出現有)である場合、出現頻度として「高頻度1」が指定されているときには、演出抽選で決定した「演出A1」をそのまま実行する。
【0173】
ここで、今回の演出抽選テーブルでは、「演出A1〜A5のいずれか」が決定される確率が85%に設定されている。
よって、「高頻度1」が指定されているときに演出抽選が実行された場合には、いずれかの単発演出が出現する確率(出現頻度)は、演出抽選の確率と一致するため、85%、となる。
【0174】
出現頻度が指定されていないときには、再演出抽選により、82.5%の確率で、演出抽選の結果が維持される。
言い換えると、再演出抽選により、17.5%の確率で、「演出有り」から「演出無し」へ書き換わり、その分だけ、出現頻度が低下する。
よって、このときには、演出抽選において85%の確率で決定される結果(演出A1)が、82.5%の確率で維持されるため、いずれかの単発演出が発生する確率は、85%×82.5%=70%、になる。
【0175】
出現頻度として「低頻度1」が指定されているときには、再演出抽選により、35.0%の確率で演出抽選の結果が維持される。
言い換えると、再演出抽選により、65.0%の確率で、「演出有り」から「演出無し」へ書き換わり、その分だけ、出現頻度が低下する。
よって、このときには、演出抽選において85%の確率で決定される結果(演出A1)が、35.0%の確率で維持されるため、いずれかの単発演出が発生する確率は、85%×35%=30%になる。
従って、全体としては、高頻度1(85%)>出現頻度の指定なし(70%)>低頻度1(30%)、の関係性となる。
【0176】
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した
図21のフローチャートの代わりに、
図25のフローチャートを用いることになる。
図25のフローチャートを用いて、演出頻度の調整処理を説明する。
先ず、ステップ210において、スタートスイッチ40が操作されたか否かが判定される。そして、操作されたと判定された場合、次のステップ211に進み、操作されていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ211において、役抽選処理により、内部当選情報が取得される。そして、次のステップ212に進む。
【0177】
ステップ212において、演出抽選の抽選契機が成立したか否かが判定される。成立したと判定された場合、次のステップ213に進み、成立していないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ213において、演出抽選テーブルの設定が行われる。そして、ステップ214に進む。
ステップ214において、演出抽選処理が行われる。そして、ステップ215に進む。
ステップ215において、演出抽選結果の記憶処理が行われる。そして、ステップ216に進む。
ステップ216において、演出A1〜A5のいずれかに当選したか否かが判定される。当選したと判定された場合、ステップ217に進み、当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0178】
ステップ217において、高頻度1であるか否かが判定される。高頻度1であると判定された場合、当該処理は終了し、高頻度1でないと判定された場合、ステップ218に進む。
ステップ218において、頻度指定無しであるか否かが判定される。頻度指定無しであると判定された場合、ステップ219に進み、頻度指定無しでないと判定された場合、ステップ222に進む。
ステップ219において、頻度指定無しに応じた再抽選用テーブルの設定が行われる。そして、次のステップ220に進む。
ステップ220において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ221へ進む。
【0179】
ステップ221において、演出抽選結果を再抽選結果に書き換えることが行われる。そして、当該処理は終了する。
前記ステップ222において、低頻度1〜3であるか否かが判定される。低頻度1〜3であると判定された場合、ステップ223に進み、低頻度1〜3でないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ223において、低頻度1〜3に応じた再抽選用テーブルの設定が行われる。そして、次のステップ224に進む。
ステップ224において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ225に進む。
ステップ225において、演出抽選結果の再抽選結果への書き換えが行われる。そして、当該処理が終了する。
【0180】
本実施の形態では、上述したような構成を有することで下記に示すような作用及び効果を奏する。
【0181】
本実施の形態によれば、高頻度状態、又は、低頻度状態を含む複数種類の出現頻度状態のうちから、いずれかの特定の出現頻度状態を基準の出現頻度状態としている。
このように1又は複数の出現頻度状態のうちから基準の出現頻度状態を決定しているので、記憶容量の低減化を図ることができる。また、基準の出現頻度状態の変更も、記憶容量を増加させることなく、簡単に決定することができる。結果として、プログラムの単純化や、容量の低減化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、高頻度状態も低頻度状態もいずれも指定されていない状態であっても、再演出抽選が実行可能となるものである。すなわち、本実施の形態にかかる「再演出抽選」には、高頻度状態及び低頻度状態のいずれの状態の指定されていない状態での再演出抽選が含まれる。
【0182】
また、本実施の形態では、基準の出現頻度状態と見なす特定の出現頻度状態は、複数種類の出現頻度状態のうち、最高の出現頻度状態としての高頻度状態である。
なお、本実施の形態では、基準の出現頻度状態を高頻度状態としての最高の出現頻度状態としているが、これに限定されることなく、最低の出現頻度状態を基準の出現頻度状態としてもよく、また、最高又は最低の出現頻度状態のいずれかにしてもよい。
【0183】
本実施の形態によれば、基準の出現頻度状態を最高の出現頻度状態、又は、最低の出現頻度状態のいずれかにすることにより、再抽選の結果、演出を実行しないことに書き換える再抽選を主にすることや、再抽選の結果、演出を実行することに書き換える再抽選を主にすることが可能となる。これにより、再抽選の実行プログラムを主として当該傾向に沿ったものにすることができ、再抽選を単純なものにすることが可能となり、プログラムの単純化や、容量の低減化を図ることが可能となる。
【0184】
本実施の形態によれば、再演出抽選が、遊技者により指定された演出の出現頻度を示す状態の出現頻度に対応するように特定の抽選値情報に応じて予め設定された抽選値情報を参照して実行する。これにより、遊技者により指定された出現頻度を示す状態の出現頻度に対応させることができ、遊技者が希望する出現頻度へ調整することが可能となる。
【0185】
(第2の実施の形態の他のバリエーション)
上述した第1の実施の形態では、演出決定手段380は、当該構成手段により、種々の演出のいずれの演出を実行するか否かを抽選により決定するものであったが、特にこれに限定されるものではない。演出決定手段380が、下記に示す複数の手段を有して、これらの複数の手段により実行されるようにしてもよい。
具体的には、例えば、演出の出現頻度を表す複数の頻度状態として、所定の第1の出現頻度(例えば70%)を表す第1の頻度状態(例えば「頻度指定なし・通常の頻度」)と、第1の出現頻度よりも高頻度な第2の出現頻度(例えば80%)を表す第2の頻度状態(例えば高頻度1)と、第1の出現頻度よりも低頻度な第3の出現頻度(例えば30%)を表す第3の頻度状態(例えば低頻度1)とが設けられている。
そして、本遊技機10は、遊技中に種々の演出を実行可能な演出手段70と、演出手段70による演出を決定する演出決定手段380と、演出決定手段380により決定される演出を演出手段70に実行させる演出実行手段370と、を備えている。
演出決定手段380は、複数の頻度状態のうちのいずれかの頻度状態を指定するための頻度指定手段と、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を実行するか否かを決定する演出抽選を実行する演出抽選手段と、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を実行するか否かを決定する再演出抽選を実行する再演出抽選手段とを備えている。
そして、演出決定手段380は、所定の演出契機が成立すると、第2の出現頻度(例えば80%)に基づいて演出抽選を実行し、頻度指定手段によって複数の頻度状態のいずれも指定されていない場合、第1の出現頻度(例えば70%)に基づいて再演出抽選を実行し、当該再演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とし、頻度指定手段によって第2の頻度状態(例えば高頻度1)が指定されている場合、演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とし、頻度指定手段によって第3の頻度状態(例えば低頻度1)が指定されている場合、第3の出現頻度(例えば30%)に基づいて再演出抽選を実行し、当該再演出抽選の結果を、演出決定手段380により決定される演出とするようなものでもよいものである。
本バリエーションは、その他の構成は第2の実施の形態と同様であって、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができるものである。
【0186】
(第3の実施の形態)
本実施の形態に係る遊技機10は、演出の出現頻度を表す出現頻度状態としての高頻度状態又は低頻度状態として複数のレベルが設定され、いずれかのレベルの出現頻度状態が指定された場合、所定の抽選テーブルを参照した再演出抽選を、指定されたレベルに応じた回数、繰り返すことで、指定の出現頻度へ調整可能に形成されているものである。
【0187】
図26、
図27を用いて、第3の実施の形態について説明する。
上記第1、第2の実施の形態の処理フローにおいて、低頻度1〜3が指定された場合の再演出抽選では、それぞれ専用の再抽選用テーブルを設けておくことになる。
これに対し、本実施の形態では、個別の再抽選用テーブルを設けておく以外に、
図26(A)に示す様な共通の再抽選用テーブルを設けておき、低頻度1〜3に対応する出現頻度となるよう、再抽選を複数回、繰り返しているものである。
これにより、再演出抽選で使用する抽選用テーブルを、より一層少なくすることができる。
【0188】
例えば、上述したような第1、第2の実施の形態では、「低頻度1」が指定されている場合、「通常頻度」に対して、出現頻度が、40%DOWN、することに設定されている。
本実施の形態では、1.0%の確率で「演出なし」へ書き換える再演出抽選を40回繰り返して実行し、その40回の1回でも「演出あり」に決定すると、40%の確率で「演出あり」→「演出なし」へ書き換わることになる。
よって、
図26(B)に示すように、「低頻度1」が指定されているときには、繰り返し回数が40回に設定され、「低頻度2」が指定されているときには、繰り返し回数が65回に設定され、「低頻度3」が指定されているときには、繰り返し回数が69回に設定されている。
【0189】
図27のフローチャートを用いて、繰り返し処理を用いて演出頻度調整処理を説明する。
先ず、ステップ310において、スタートスイッチ40が操作されたか否かが判定される。そして、操作されたと判定された場合、次のステップ311に進み、操作されていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ311において、役抽選処理により、内部当選情報が取得される。そして、次のステップ312に進む。
ステップ312において、演出抽選の抽選契機が成立したか否かが判定される。成立したと判定された場合、次のステップ313に進み、成立していないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0190】
ステップ313において、演出抽選テーブルの設定が行われる。そして、ステップ314に進む。
ステップ314において、演出抽選処理が行われる。そして、ステップ315に進む。
ステップ315において、演出抽選結果の記憶処理が行われる。そして、ステップ316に進む。
ステップ316において、演出A1〜A5のいずれかに当選したか否かが判定される。当選したと判定された場合、ステップ317に進み、当選していないと判定された場合、ステップ327に進む。
【0191】
ステップ317において、頻度指定無しであるか否かが判定される。頻度指定無しでない、すなわち頻度指定ありと判定された場合、ステップ318に進み、頻度指定無しであると判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ318において、高頻度1であるか否かが判定される。高頻度1であると判定された場合、当該処理は終了し、高頻度1でないと判定された場合、ステップ319に進む。
ステップ319において、低頻度1〜3であるか否かが判定される。低頻度1〜3であると判定された場合、次のステップ320に進み、低頻度1〜3でないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ320において、低頻度1〜3に応じた繰り返し回数の設定が行われる。そして、次のステップ321に進む。
ステップ321において、共通再抽選用テーブルの設定が行われる。そして、次のステップ322に進む。
【0192】
ステップ322において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ323に進む。
ステップ323において、演出A1〜A5に当選しているか否かが判定される。当選していないと判定された場合、次のステップ324に進み、当選していると判定された場合、ステップ326に進む。
ステップ324において、繰り返し回数の減算処理(マイナス1回)が行われる。そして、次のステップ325に進む。
ステップ325において、繰り返し回数が0回になったか否かが判定される。0回になったと判定された場合、当該処理は終了し、0になっていないと判定された場合、ステップ322に戻る。
前記ステップ326において、演出抽選結果を再抽選結果に書き換える処理が行われる。そして、当該処理は終了する。
前記ステップ327において、演出抽選の結果、非当選であるか否かが判定される。非当選であると判定された場合、ステップ328に進み、非当選でないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0193】
ステップ328において、頻度指定無しであるか否かが判定される。頻度指定無しでない、すなわち頻度指定ありと判定された場合、ステップ329に進み、頻度指定無しであると判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ330において、高頻度1であるか否かが判定される。高頻度1でないと判定された場合、当該処理は終了し、高頻度1であると判定された場合、ステップ331に進む。
ステップ331において、高頻度1に応じた再抽選用テーブルの設定が行われる。そして、次のステップ332に進む。
ステップ332において、演出再抽選処理が行われる。そして、次のステップ333に進む。
ステップ333において、演出抽選結果を再抽選結果に書き換える処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
【0194】
本実施の形態では、所定の抽選テーブル(具体的には、
図26(A)に示す共通の再抽選テーブル)を参照した再演出抽選を、指定されたレベルに応じた回数、繰り返すことで、指定の出現頻度へ調整している。
このため、本実施の形態によれば、所定の抽選テーブル(共通の再抽選用テーブル)だけ記憶しておけばよく、当該所定の抽選テーブルを繰り返し使用するだけで指定の出現頻度へ調整することができ、複数のレベルの各出現頻度状態に応じた抽選テーブルを予め準備して記憶させているようなものと比較して、記憶容量の低減化や、プログラムの簡易化を図ることができる。
【0195】
(第4の実施の形態)
図28は第4の実施の形態を示すものである。
本実施例では、再演出抽選だけでなく、演出抽選においても、第3の実施の形態と同様に、共通の演出抽選テーブルを用いた演出抽選を繰返し実行するものである。
これにより、演出抽選で用いる演出抽選用テーブルと、再演出抽選で用いる再抽選用テーブルと、を共通の抽選テーブルとすることが可能となるため、抽選テーブルをより削減することができる。
【0196】
具体的には、第1の実施の形態の処理方法をベースにすると、次の様になる。
(1)予め、「X1〜X5のいずれか」、又は、「Y1」、を決定するための共通抽選テーブルを設けておく。
このとき、「X1〜X5のいずれか」を決定する確率は「1%」、「Y1」を決定する確率は「99%」、に設定しておく。
(2)演出抽選では、上記の共通抽選テーブルを参照し、「X1〜X5のいずれか」に当選するまで、「70回」繰り返し抽選し、「70回」に達しても当選しなかったときには、最後の抽選結果(「Y1」)を採用する。
これにより、「X1〜X5のいずれか」に当選する確率は「70%」、「Y1」に当選する確率は「30%」、となる。すなわち、通常頻度は70%に相当する。
(3)演出抽選の結果、「X1」を決定した場合、出現頻度が指定されていないときには、演出抽選の結果を、そのまま採用する。この場合には、最終的な抽選結果は、「X1」となる。
高頻度1が指定されているときには、演出抽選の結果を、そのまま採用する。この場合には、最終的な抽選結果は、「X1」となる。
低頻度1が指定されているときには、繰り返し回数を40回に設定し、共通抽選テーブルを参照して、「X1〜X5のいずれか」に当選するまで、再演出抽選を「40回」繰り返す。
「40回」に達するまでに、「X1〜X5のいずれか」に当選したときには、「X1」を「演出なし」、へ書き換える。
「40回」に達しても、「X1〜X5のいずれか」に当選しなかったことを決定したときには、「X1」を「演出なし」、へ書き換える。
つまり、1%の抽選を40回繰り返すことで実現される40%の抽選に当選すると「演出無し」へ書き換わるため、再抽選によって、演出の出現頻度が「40%」DOWNする。
【0197】
低頻度2が指定されているときには、繰り返し回数を65回に設定し、低頻度1と同様に処理する。
低頻度3が指定されているときには、繰り返し回数を69回に設定し、低頻度1と同様に処理する。
【0198】
(4)演出抽選の結果、「Y1」を決定した場合、出現頻度が指定されていないときには、演出抽選の結果の「Y1」をそのまま採用し、最終的な抽選結果を、「演出無し」、とする。
低頻度1〜3が指定されているときには、同様に、演出抽選の結果=「Y1」をそのまま採用し、最終的な抽選結果を、「演出無し」、とする。
高頻度1が指定されているときには、繰り返し回数を15回に設定し、共通抽選テーブルを参照して、「X1〜X5のいずれか」に当選するまで、再演出抽選を「15回」を繰り返す。
「15回」に達するまでに、「X1」に当選したときには、「演出無し」を「演出A1」、へ書き換える。
「15回」に達するまでに、「X2」に当選したときには、「演出無し」を「演出A2」、へ書き換える。
「15回」に達するまでに、「X3」に当選したときには、「演出無し」を「演出A3」、へ書き換える。
「15回」に達するまでに、「X4」に当選したときには、「演出無し」を「演出A4」、へ書き換える。
「15回」に達するまでに、「X5」に当選したときには、「演出無し」→「演出A5」、へ書き換える。
「15回」に達しても、「A1〜A5のいずれか」に当選しなかったときには、「Y1」をそのまま採用し、最終的な抽選結果を、「演出なし」、とする。
つまり、1%の抽選を15回繰り返すことで実現される15%の抽選に当選すると、「演出有り」へ書き換わるため、再演出抽選によって、演出の出現頻度が「15%UP」する。
【0199】
(第5の実施の形態)
本実施の形態は、演出操作スイッチ45を操作して、遊技者の嗜好に沿って演出出現頻度を指定するものである。
本実施の形態は、上述したような遊技機システムを提供していない遊技機10向けであって、演出操作スイッチ45と、表示装置84の演出用液晶画面に表示されるメニュー画面を用いて演出出現頻度を指定するものである。
具体的には、次の様な流れで、演出の出現頻度を指定する。
(1)予め、演出の出現頻度が指定(変更)可能な出現頻度設定期間(例えば設定変更状態を除いた非遊技中)を設けておく。
(2)遊技者が演出操作スイッチ45を操作して、遊技者用のメニュー画面を表示させる。
(3)遊技者が演出操作スイッチ45を操作して、メニュー画面から、演出頻度を指定する画面へ切り替える。
(4)演出頻度選択画面上に表示される複数種類の演出頻度から、特定の演出頻度を選択し決定する。
【0200】
(5)サブ制御装置300は、選択された演出頻度を取得し、それ以降、演出抽選を実行する際には、取得した演出頻度情報に沿うように演出を決定する。
(6)指定された演出頻度は、新たに演出頻度が指定されるか、電源が遮断されるまで維持するが、例えば、一定時間経過後や、一定遊技回数消化後や、遊技者に有利な所定区間終了時や、ボーナス状態終了時に通常へ戻しても良い。
なお、本実施の形態の出現頻度の指定方法は、上述したような遊技機システムが提供されている遊技機でも可能である。その際には、上述したような出現頻度の微調整機能を搭載しても良い。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態のような遊技機システムを提供していない遊技機10に対しても出現頻度の指定をすることが可能となる。
【0201】
(第6の実施の形態)
図29は第6の実施の形態を示すものである。
本実施の形態では、上述したように、遊技者の嗜好に沿った出現頻度ではなく、遊技の進行状況に応じて演出の出現頻度を指定することもできる。
例えば、特定の単発演出を出現させるための演出抽選を設け、
図29に示すように、演出抽選の契機となる当選役の種類に応じて出現頻度を変更(指定)し、次の契機が成立するまで維持する。
【0202】
図29(A)に示すように、特定役Aの当選時に、現在の設定が、高頻度1の場合、維持され、現在の設定が、通常頻度の場合、高頻度1に変更され、現在の設定が、低頻度1の場合、通常頻度に変更され、現在の設定が、低頻度2の場合、低頻度1に変更され、現在の設定が、低頻度3の場合、低頻度2に変更されるようなものが含まれる。
また、
図29(B)に示すように、特定役Bの当選時に、現在の設定が、高頻度1の場合、通常頻度に変更され、現在の設定が、通常頻度の場合、低頻度1に変更され、現在の設定が、低頻度1の場合、低頻度2に変更され、現在の設定が、低頻度2の場合、低頻度3に変更され、現在の設定が、低頻度3の場合、維持されるようなものが含まれる。
また、上記とは別の例として、例えば、特定の単発演出を出現させるための演出抽選を設け、一定の遊技期間内において単発演出が出現した回数(演出抽選の当選回数)をカウントしておく。そして、このカウント値が所定値を超えていると高頻度1を設定し、カウント値が所定値未満であると、その差分(所定値−カウント値)に応じて低頻度1〜3のいずれかを設定するようなものが含まれる。
また、例えば、
図30に示すように、特定の単発演出を出現させるための演出抽選と、この演出抽選が実行可能な複数種類の演出ステージと、を設けておく。
ここで、複数種類の演出ステージには、それぞれ単発演出の出現頻度を、
図30に示すように、予め設定しておく。そして、一定の遊技期間(遊技回数)の消化又はステージ移行抽選の結果によって、演出ステージが切り替わった場合、そのときの演出ステージに対応する出現頻度を指定するようにしてもよいものである。
具体的には、例えば、演出ステージAの場合は、単発演出の出現頻度は通常頻度となり、また、演出ステージBの場合は、単発演出の出現頻度は、高頻度1と通常頻度とのいずれかが抽選により決定されるようなものが含まれる。
【0203】
(第7の実施の形態)
上述した実施の形態では、演出における出現頻度を調整していたものであるが、本実施の形態では、出現頻度の代わりに演出の音量を調整しているものである。
本実施の形態では、演出決定手段380は、演出手段70による演出の音量を決定するものである。
本実施の形態に係る演出決定手段380は、複数種類の演出の音量の中から特定の音量が遊技者により指定可能に形成され、指定された音量に応じて設定される刻み幅で、当該指定された音量が微調整されるように形成されている。
本実施の形態では、微調整される刻み幅は、微調整を繰り返すと、微調整開始時の音量とは異なる所定の音量に到達し、かつ、遊技者により指定される一の音量から開始するときと遊技者により指定される他の音量から開始するときとで異なっているように設定されているものである。
【0204】
本実施の形態に係る遊技機10は、さらに、複数種類の音量の中から特定の音量が指定可能であって、指定された音量に応じて設定される刻み幅で、当該指定された音量が微調整されるものであって、微調整されるときの刻み幅は、指定された音量を増加させる場合と、指定された音量を減少させる場合とで、異なっているように設定されている。
【0205】
本実施の形態によれば、複数種類の演出の音量の中から特定の音量が遊技者により指定可能に形成され、当該指定された音量に応じて設定される刻み幅で、指定された音量が微調整されるように形成されていることで、複雑なキー操作等の面倒な操作を経ることなく、音量の数値を大きく変更するような場合にも、手間がかからず、容易に微調整をすることができる。
【0206】
本実施の形態によれば、刻み幅を、演出の音量を増加させる場合と、減少させる場合とで異なっているように設定されていることで、より細かな演出の音量の調整が可能となる。
例えば、減少させる方向の数値に余裕がある場合には、大きな数値で減少させ、増加させる方向の数値に余裕がないような場合には、小さな数値で増加させるような細やかな音量調整が可能となる。
なお、本実施の形態においても、上述した出現頻度の調整の場合と同様に、演出手段70は、現在の音量を報知可能に形成され、微調整の操作を繰り返すことで微調整開始時の音量とは異なる所定の音量に到達すると、現在の音量の報知態様が変化するように形成されている。
【0207】
本実施の形態によれば、微調整の操作を繰り返すことで微調整開始時の音量とは異なる所定の音量に到達すると、現在の音量の報知態様が変化する。この音量の報知態様が変化することで、微調整の操作を繰り返した際、微調整開始時の音量とは異なる所定の音量に到達したことを遊技者に報知することができ、遊技者も明確に認識することが可能となる。
さらに、現在の音量を報知する場合は、微調整開始時の音量からの変化量を報知し、その過程で微調整開始時とは異なる所定の音量に達すると、その時点から、当該達した異なる所定の音量からの変化量からの報知へ切り替わるように形成されている。
【0208】
本実施の形態によれば、達した異なる所定の音量からの変化量の報知へ切り替わることで、微調整の途中で、微調整開始時とは異なる所定の音量に達したことを遊技者に報知することができ、遊技者も明確に異なる所定の音量に達したことを認識することができる。
さらに、複数種類の音量とは異なる所定の音量から微調整を開始する場合は、この異なる所定の音量からの変化量を報知するように形成されている。
本実施の形態によれば、複数種類の音量とは異なる所定の音量から微調整を開始する場合、この異なる所定の音量からの変化量を報知することで、現在の音量を瞬間的且つ正確に報知することができ、遊技者も現在の音量を瞬間的且つ正確に認識することができる。
【0209】
(第8の実施の形態)
上述した実施の形態では、演出における出現頻度や音量を調整していたものであるが、本実施の形態では、演出における出現頻度や音量の代わりに演出における表示装置84や、種々のランプ(演出用ランプ78、上部ランプ80、下部ランプ82)等の明るさの程度である輝度を同様に調整しているものである。
本実施の形態に係る演出決定手段380は、演出手段70による演出の表示の輝度を決定する。
演出決定手段380は、複数種類の演出の輝度の中から特定の輝度が遊技者により指定可能に形成され、指定された輝度に応じて設定される刻み幅で、当該指定された輝度が微調整されるように形成されている。
微調整される刻み幅は、微調整を繰り返すと、微調整開始時の輝度とは異なる所定の輝度に到達し、かつ、遊技者により指定される一の輝度から開始するときと遊技者により指定される他の輝度から開始するときとで異なっているように設定されている。
【0210】
本実施の形態によれば、上述した実施の形態と同様の作用及び効果を奏するものであり、演出手段70による演出の表示の輝度を、複数種類の演出の表示の輝度の中から特定の輝度が遊技者により指定可能に形成され、指定された輝度に応じて設定される刻み幅で、指定された輝度が微調整されるように形成されていることで、複雑なキー操作等の面倒な操作を経ることなく、輝度の数値を大きく変更するような場合にも、手間がかからず、容易に微調整をすることができる。
【0211】
本実施の形態に係る遊技機10は、複数種類の輝度の中から特定の輝度が指定可能であって、指定された輝度に応じて設定される刻み幅で、当該指定された輝度が微調整されるものであって、微調整されるときの刻み幅は、指定された輝度を増加させる場合と、指定された輝度を減少させる場合とで、異なっているように設定されている。
【0212】
本実施の形態によれば、輝度の刻み幅を、演出の表示の輝度を増加させる場合と、減少させる場合とで異なっているように設定されていることで、より細かな演出の表示の輝度の調整が可能となる。
例えば、減少させる方向の数値に余裕がある場合には、大きな数値で減少させ、増加させる方向の数値に余裕がないような場合には、小さな数値で増加させるような細やかな演出の表示の輝度調整が可能となる。
【0213】
演出手段70は、現在の輝度を報知可能に形成され、微調整の操作を繰り返すことで微調整開始時の輝度とは異なる所定の輝度に到達すると、現在の輝度の報知態様が変化するように形成されている。
本実施の形態によれば、微調整の操作を繰り返すことで微調整開始時の輝度とは異なる所定の輝度に到達すると、現在の輝度の報知態様が変化する。この輝度の報知態様が変化することで、微調整の操作を繰り返した際、微調整開始時の輝度とは異なる所定の輝度に到達したことを遊技者に報知することができ、遊技者も明確に認識することが可能となる。
【0214】
現在の輝度を報知する場合は、微調整開始時の輝度からの変化量を報知し、その過程で微調整開始時とは異なる所定の輝度に達すると、その時点から、当該達した異なる所定の輝度からの変化量からの報知へ切り替わるように形成されている。
本実施の形態によれば、達した異なる所定の輝度からの変化量の報知へ切り替わることで、微調整の途中で、微調整開始時とは異なる所定の輝度に達したことを遊技者に報知することができ、遊技者も明確に異なる所定の輝度に達したことを認識することができる。
複数種類の輝度とは異なる所定の輝度から微調整を開始する場合は、この異なる所定の輝度からの変化量を報知する。
本実施の形態によれば、複数種類の輝度とは異なる所定の輝度から微調整を開始する場合、この異なる所定の輝度からの変化量を報知することで、現在の輝度を瞬間的且つ正確に報知することができ、遊技者も現在の輝度を瞬間的且つ正確に認識することができる。
【0215】
本実施の形態では、
図12に示す様に、演出の出現頻度を指定する過程で、「高頻度1」の次には「低頻度3」が指定可能となり、「低頻度3」の次には「低頻度2」が指定可能となり、予め定められた複数種類(5種類)の出現頻度が循環しつつ特定の出現頻度を指定することができるように設けている。
一方、
図18に示す様に、指定された出現頻度を微調整する過程で、例えば現在の出現頻度が「高頻度1+6%」であるときには、「低頻度3」ではなく、「高頻度1+6%」又は「高頻度+3%」へ微調整することができる。また、例えば現在の出現頻度が「低頻度3」であるときには、「高頻度1」ではなく、「低頻度3」又は「低頻度+1%」へ微調整することができる。つまり、微調整する過程において、出現頻度の上限値または下限値に達すると、これら限界値を超えない(上限値に達するとそれを上回らない、下限値に達するとそれを下回らない)ように設けている。
これは、指定した出現頻度を微調整する場合は、ほぼ希望通りの基準となる出現頻度があることが前提であるため、大きく出現頻度を変更しようとすることが考え難いため、微調整の操作を繰り返しても、出現頻度が大きく変更されないようにしているためである。一方、出現頻度を指定しようとする場合は、基準となる出現頻度が定まっていない(好みの出現頻度が定まっていない)状況であるため、出現頻度を指定する操作を繰り返すことで、出現頻度が大きく変更されるようにしている。
【0216】
本実施の形態では、予め定められている通常の頻度(「通常頻度」又は「遊技者による出現頻度の指定なし」と表記)に対して、予め定められている複数種類の出現頻度(「高頻度1」「低頻度1」「低頻度2」「低頻度3」の4種類)の全ての出現頻度から遊技者が一つ出現頻度を指定するよう設けている。なお、例えば「高頻度1」から「通常頻度」へ変更する場合に遊技者が「通常の頻度」を指定すると捉えるならば、この「通常の頻度」を含む5種類の出現頻度が前記複数種類の出現頻度の全てとなる。
しかし、これに限らず、予め定められている複数種類の出現頻度のうちの一部の出現頻度(例えば「高頻度1」または「低頻度1」の2択)から遊技者が特定の出現頻度を指定するよう設けることも可能である。
また、予め定められている複数種類の出現頻度から、遊技者が指定可能な出現頻度を、遊技店側で制限することも可能である。
具体的には、遊技店の店員のみが呼び出し可能なホールメニュー画面から、“遊技者が指定可能な出現頻度”を選択して入力しておき、この様な“出現頻度の制限に関する情報”をサブ制御装置300において管理しておく。
例えば、ホールメニュー画面として、
図10の様に「出現頻度:高」「出現頻度:低<レベル1>」「出現頻度:低<レベル2>」「出現頻度:低<レベル3>」が表示されている画面を準備しておき、この様なホールメニュー画面を表示した状態で、遊技店員が、「出現頻度:低<レベル1>」「出現頻度:低<レベル2>」「頻度指定なし<通常レベル>」を選択することで、出現頻度の上限が「通常の頻度(70%)」に設定され、出現頻度の下限が「低頻度2(5%)」に設定される。
そして、遊技者が遊技可能な状態となって、カスタマイズ画面(
図10)が呼び出されるときに、サブ制御装置300では、管理しておいた前記出現頻度の制限に関する情報に基づいて、遊技者が指定可能な出現頻度を選択的に表示する(例えば、
図10において、「出現頻度:高」「出現頻度:低<レベル3>」を表示せず、「出現頻度:低<レベル1>」「出現頻度:低<レベル2>」「頻度指定なし<通常レベル>」を表示する)ことで、遊技者が指定可能な出現頻度を制限する。なお、この様に、遊技者が指定可能な情報を遊技店側が制限することは、出現頻度に限らず、音量を指定する場面や輝度を指定する場面であっても適用することができる。
【0217】
本実施の形態では、
図6および
図10に示す様に、予め定められた初期設定に相当する1種類の出現頻度(70%、「通常頻度」「通常の出現頻度」「頻度指定なし」と表記)と、演出頻度の入力画面(
図10)または出現頻度の調整画面(
図12)を介して遊技者により設定される5種の出現頻度(「高頻度1(85%)」「低頻度1(30%)」「低頻度2(5%)」「低頻度3(1%)」)と、を設けている。ここで、これら6種類の出現頻度を「第4の出現頻度」と呼ぶ。
さらに、本実施形態では、
図15および
図18に示す様に、出現頻度の調整画面(
図12)を介して遊技者により設定可能であって、かつ、前記各第4の出現頻度に対して所定の刻み幅(+調整刻み幅または−調整刻み幅)で変化させた出現頻度として、31種類の出現頻度(例えば「高頻度1+3%(85%)」「通常頻度−10%(60%)」「低頻度1+10%(40%)」「低頻度2−1%(4%)」など)を設けている。ここで、これら31種類の出現頻度を「第5の出現頻度」と呼ぶ。このため、全ての「第5の出現頻度」は、いずれかの「第4の出現頻度」に対応していることとなる。
つまり、本実施形態では、複数種類の“第4の出現頻度”から遊技者により特定の“第5の出現頻度”が設定(指定)され、この指定された“第4の出現頻度”に対応する複数の“第5の出現頻度”から特定の“第5の出現頻度”が設定(微調整)される、ことになる。
本実施の形態では、遊技者により指摘可能な演出の出現頻度を表す状態として、高頻度状態と低頻度状態とを設けている。ここで、前記高頻度状態は、演出抽選において「いずれかの演出を実行する」と決定する確率が通常の頻度や低頻度状態に比べて高い状態であるため「高確率状態」と呼ぶこともできる。一方、前記低頻度状態は、演出抽選において「いずれかの演出を実行する」と決定する確率が通常の頻度や高頻度状態に比べて低い状態であるため「低確率状態」と呼ぶこともできる。
本実施形態では、前記再演出抽選を実行する再演出抽選手段を演出決定手段が備えることができる。この場合、演出決定手段は、実行した再演出抽選の結果に演出抽選の結果を書き換えるものであるため、再演出抽選の結果が「演出を実行しない(非当選)」であると、演出抽選手段による演出抽選で決定された「演出の実行」がキャンセルされる。しかし、演出決定手段は、単発演出以外の「特殊な演出(例えば設定示唆演出や大きな恩恵を示唆する演出)の実行」を演出抽選で決定した場合、これがキャンセルされないよう設けることもできる。具体的には、演出抽選の結果が「特殊な演出の実行」である場合、再演出抽選手段による再演出抽選を実行しない、または、再演出抽選手段による再演出抽選で「演出を実行しない」を決定しても書き換えを実行しない、ことで実現できる。
本実施の形態では、演出の出現頻度(頻度状態)を指定するための頻度指定手段として、演出スイッチ44、演出操作スイッチ45を設けているが、これに限らず、表示装置84や通信端末におけるタッチセンサ付きの液晶画面を設けることも可能であり、この場合には、前記画面に対するタッチ操作によって演出の出現頻度(頻度状態)を指定する。
【課題】演出のパラメータに関して、出現頻度等に応じて設定される刻み幅で、微調整することで、複雑なキー操作等の面倒な操作を経ることなく、数値を大きく変更するような場合にも、手間がかからない微調整が可能な遊技機を提供する。
【解決手段】演出決定手段は、複数種類の演出の出現頻度の中から特定の出現頻度が遊技者により指定可能に形成され、指定された出現頻度に応じて設定される刻み幅で、当該指定された出現頻度が微調整されるように形成され、微調整される刻み幅は、微調整を繰り返すと、微調整開始時の出現頻度とは異なる所定の出現頻度に到達し、かつ、遊技者により指定される一の出現頻度から開始するときと遊技者により指定される他の出現頻度から開始するときとで異なっているように設定されていることを特徴とする。