(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
製氷用水を貯留する主タンク部と、製氷皿に供給すべき予め定める容量の製氷用水を貯留する計量タンク部とが区画形成された貯水容器と、前記計量タンク部から製氷用水を押し出す圧縮空気を供給するポンプ装置を有し、前記貯水容器の圧縮空気導入路を前記ポンプ装置の空気吐出口に着脱自在に接続する自動製氷装置の給水装置であって、
前記ポンプ装置は、
空気取り入れ口から流入する空気を圧縮し、圧縮空気を空気出口から送出する空気ポンプと、
前記空気取り入れ口へ流入する空気が通過する防塵フィルタと、
上面と後面が開口し前記空気ポンプを収容する本体ケースと、
前記本体ケースの後面を塞ぐ背面板と、
前記背面板の上端部に前記防塵フィルタを保持するフィルタ保持部と、を有し、
前記本体ケースの後面を前記背面板が塞ぎ、前記フィルタ保持部が前記本体ケースの上面を塞ぐ
ことを特徴とする自動製氷装置の給水装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の空気ポンプ装置は、空気取り入れ口から流入する空気を圧縮し、圧縮空気を空気出口から送出する空気ポンプと、前記空気取り入れ口へ流入する空気が通過する防塵フィルタを備える空気ポンプ装置において、上面と後面が開口し前記空気ポンプを収容する本体ケースと、前記本体ケースの後面を塞ぐ背面板と、前記背面板の上端部に前記防塵フィルタを保持するフィルタ保持部と、を有し、前記本体ケースの後面を前記背面板が塞ぎ、前記フィルタ保持部が前記本体ケースの上面を塞ぐ構成である。
また、本発明は、自動製氷装置の給水装置として、貯水容器内に、製氷用水を貯留する主タンク部と、製氷皿に供給すべき予め定める容量の製氷用水を貯留する計量タンク部とを区画形成し、ポンプ装置から供給する圧縮空気によって、計量タンク部から製氷用水を押し出し方式に好適なポンプ装置を提供する。
以下、本発明に係る自動製氷装置の給水装置の実施形態を説明する。
【0018】
[第1実施形態]
図1は本発明に係る自動製氷装置の給水装置を備えた第1実施形態の冷蔵庫1を示す正面図であり、
図2は冷蔵庫1の内部構成を説明するための正面図であり、
図3は冷蔵庫1の縦断側面図である。
【0019】
以下、
図1を基準として、
図1の紙面に平行な方向のうち、
図1の上下方向を「上下方向」といい、
図1の左右方向を「左右方向」という。また
図1の紙面に垂直な方向を「前後方向」として説明する。また説明において、上下方向の一方を「上方」といい、他方を「下方」という。左右方向の一方を「左方」といい、他方を「右方」という。前後方向のうち手前方向を「前方」といい、他方を「後方」という。
【0020】
冷蔵庫1は、前面に開口部が形成される冷蔵庫本体2内を仕切り壁によって区画して複数の貯蔵室を形成し、これら各貯蔵室の前面は扉で開閉できる構成である。冷蔵庫本体2は外箱2Aと内箱2Bとを有し、外箱2Aと内箱2Bとの間に発泡断熱材2Cを充填した断熱構造である。冷蔵庫本体2内には、上から冷蔵室3、冷凍室4、野菜室5の順で各貯蔵室が区画されて設けられる。
【0021】
冷蔵室3の開口部は、冷蔵庫本体2の一側部に、ヒンジを介して回動自在に取り付けられる冷蔵室扉10によって開閉される。冷凍室4の開口部は、冷蔵庫本体2の一側部にヒンジを介して回動自在に設けられる扉12によって開閉可能に形成される。野菜室5の開口部は、野菜室5内に設けられる左右のレールと左右のローラから成る支持装置18によって前後方向へ引き出し可能に支持される野菜容器15と、野菜容器15の前方に設けられる引き出し式扉11にて閉塞されている。
なお、冷凍室4の開口部は、野菜室5と同様に、冷凍容器、支持装置18、及び引き出し式扉によって前後方向へ引き出し可能に構成してもよい。
【0022】
冷蔵庫1は、冷凍サイクルを行う冷媒の圧縮機20と、冷凍サイクルの冷媒の凝縮器21と、凝縮器21の熱によって後述する除霜水を蒸発させる蒸発皿22とを含む。圧縮機20、凝縮器21、蒸発皿22は、冷蔵庫本体2の下部に設けられる機械室23に設置される。蒸発皿22は、凝縮器21上に載置され冷蔵庫本体2の前面下部から前方に移動自在に設けられる。
【0023】
冷蔵庫1は、冷凍室4の背面部に形成される冷却器室26内に設置される冷凍サイクルの冷却器24と、冷却器24で冷却された冷気を冷蔵室3、冷凍室4、野菜室5へ循環する送風機25と、冷却器24の除霜用ガラス管ヒータ27とをさらに含む。冷却器24の除霜水は、排水管を通って蒸発皿22へ導かれ、蒸発皿22にて蒸発される。
【0024】
冷蔵室3と冷凍室4とは断熱仕切り壁28にて区画される。断熱仕切り壁28は、
図4に示すように、インジェクション成形された合成樹脂製の冷蔵室3の底板29と、インジェクション成形された合成樹脂製の冷凍室4の天井板30と、底板29と天井板30との間に挟持される断熱材とによって構成される。断熱材は、予め所定形状に成形された発泡スチロールなどで実現される。断熱仕切り壁28は、冷蔵庫本体2の内箱2Bの左右側壁に前後方向に伸びて形成される溝と、内箱2Bの後壁に形成される溝とに、冷蔵庫本体2の開口部から挿入して取り付けられる。
【0025】
冷蔵庫1は、背壁部材32を含む。背壁部材32は、冷蔵庫本体2の後方の背壁の前面側に配設される冷蔵室3の背壁部材であり、合成樹脂製背面板とその裏側に取り付けられる発泡スチロール等の断熱材との組み合わせで構成される。背壁部材32は、冷蔵室3の背面側に上下方向の冷気供給通路35と、冷気供給通路35の左右方向にそれぞれ設けられる冷気通路35Aとを形成する。
【0026】
断熱仕切り壁28の後部には、断熱仕切り壁28を上下に貫通した冷気供給通路36が形成される。冷気供給通路36は、その下部が送風機25から供給される冷気の導入部であり、上部が冷気供給通路35に連通する。冷気供給通路36にはダンパ装置50が取り付けられる。ダンパ装置50は、冷蔵室3の温度を感知するセンサの検知結果に基づく制御回路部からの指令によって冷気供給通路36を開閉動作する。ダンパ装置50の開閉動作によって、冷気の流量が制御され、冷蔵室3は所定の温度に保たれる。
【0027】
冷凍室4内は区画板47によって、製氷室を構成する製氷部6と冷凍庫室4Aとに区分される。製氷部6には、自動製氷機7と貯氷箱8が設けられる。自動製氷機7は、電動機構7Aと、電動機構7Aによって前後方向に延びる略水平な軸線上で正転及び逆転する製氷皿7Bを備える。製氷皿7Bの下方には上面が開口する貯氷箱8が配置される。製氷部6は、後述する貯水容器9から供給される製氷用水を凍結させて氷を製造する領域である。
製氷部6は、冷凍室4内と略同等の温度、例えば、氷点下20℃前後の冷凍温度領域である。
【0028】
製氷皿7Bは、前後方向に長く延びる長手方向を列として、一列に4個、5個、又は6個の製氷小室に区分され、左右2列配置され、8乃至12個の角型氷を作る合成樹脂製である。また、貯氷箱8は、白色、透明、半透明又はその他の色の合成樹脂製であり、左右幅に比して奥行きが長い上面開口の箱状である。
【0029】
製氷部6の左右側壁には、一対のレール6Aが設けられる。貯氷箱8は、レール6Aに前後方向へ引き出し自在に支持される。製氷皿7Bは、電動機構7Aによって回転駆動され、製氷した氷を貯氷箱8に供給する。
【0030】
貯氷箱8は、扉12を開くことによって前方へ引き出し可能である。製氷部6と冷凍庫室4Aの開口部は、それぞれ別個の扉にて開閉可能に閉じる構成でもよい。
【0031】
図3に示すように、本発明に係る自動製氷装置Aは、自動製氷機7と給水装置Bとを有する。給水装置Bは、貯水容器9と、貯水容器9から製氷用水を送り出すための圧縮空気を貯水容器9へ供給するポンプ装置60とを備える。給水装置Bは、冷蔵室3の一部に設けた貯水容器収容部46に配置する。
【0032】
製氷皿7Bへ供給する製氷用水を貯める貯水容器9は、冷蔵室3内を区画壁45で仕切った小室の貯水容器収容部46に配置する。貯水容器収容部46は冷蔵室3の一部領域であり、冷蔵室3は凍結しない例えば2〜4℃の冷却温度に冷却される。このため、貯水容器収容部46も略同等の温度に冷却される。貯水容器9は、冷蔵室3の前面扉10を開いた状態で、底板29の上面をスライド面として、前面の取っ手9Tによって前方へ取り出すことができる。
【0033】
貯水容器収容部46と製氷部6は、断熱仕切り壁28にて区画される。断熱仕切り壁28には、給水装置Bから供給する製氷用水が自然流下するように製氷用水供給路51を上下方向に貫通形成する。製氷用水供給路51は、給水管51Pによって、製氷用水供給路51の入り口部を形成する。製氷用水は貯水容器9から製氷用水供給路51を介して自動製氷機7の製氷皿7Bへ供給される。
【0034】
先ず、貯水容器9について説明する。
図4は本発明に係る給水装置と自動製氷機との関係を説明するための断面斜視図である。
図5は本発明に係る給水装置の貯水容器のスライド構成を説明するための断面斜視図である。
図6は本発明に係る貯水容器の外観斜視図である。
図7は本発明に係る貯水容器の内部構成を説明するための縦断側面図である。
図8は本発明に係る貯水容器の内部構成を説明するため供給孔部分を断面で示す縦断側面斜視図である。
図9は本発明に係る貯水容器の内部構成を説明するため供給孔部分を断面で示す縦断側面図である。
図10は本発明に係る貯水容器の分解図斜視図である。
図11は本発明に係る貯水容器の容器本体の上面斜視図である。
図12は本発明に係る貯水容器の容器本体の平面図である。
図13は本発明に係る貯水容器の仕切り体の一方向からの斜視図である。
図14は本発明に係る貯水容器の仕切り体の他の方向からの斜視図である。
図15は本発明に係る貯水容器の仕切り体の下方からの斜視図である。
図16は本発明に係る貯水容器の容器本体内に仕切り体を挿入した状態の上面斜視図である。
図17(A)は本発明に係る貯水容器の容器本体内に仕切り体を挿入した状態の平面図であり、
図17(B)は
図17(A)のC円の拡大図である。
【0035】
本発明の貯水容器9は、上方に開口する開口部9A2を有する容器本体9Aと、容器本体9Aの開口部9A2に取り付けられ容器本体9Aの開口部9A2を塞ぐ蓋体9Cと、を有する。
貯水容器9は、更に、容器本体9A内に収容され容器本体9Aの内部空間を、製氷用水を貯留する主タンク部90と、製氷皿7Bに供給すべき予め定める容量の製氷用水を貯留する計量タンク部91とに区画し、主タンク部90と計量タンク部91とに連通する供給孔92が形成される仕切り壁を有する。
実施形態は、この仕切り壁を容器本体9Aに着脱自在に収容される仕切り体9Bで構成し、仕切り体9Bに主タンク部90と計量タンク部91とに連通する供給孔92が形成される。
貯水容器9は、更に、計量タンク部91に連通する圧縮空気導入部91Aと、計量タンク部91に連通し計量タンク部91内の製氷用水を製氷皿7Bに導く製氷用水導出部91Bと、を有する。圧縮空気導入部91Aへ供給される圧縮空気は、後述のポンプ装置60によって供給される。
【0036】
このような構成において、本発明の目的を達成する技術として、貯水容器9は、圧縮空気導入部91Aを計量タンク部91の一側部に配置し、供給孔92と製氷用水導出部91Bを計量タンク部91の他側部に配置する。
【0037】
また、本発明の目的を達成する技術として、供給孔92は、製氷用水導出部91Bよりも圧縮空気導入部91Aから離間して設けられる。
【0038】
また、本発明の目的を達成する技術として、計量タンク部91は、四辺形状の形態をなし、いずれかのコーナ部に圧縮空気導入部91Aを配置し、その対角のコーナ部に供給孔92を配置する。
【0039】
更に、本発明の目的を達成する技術として、仕切り体9Bは、供給孔92と、圧縮空気導入部91Aと、製氷用水導出部91Bを有し、容器本体9A内に着脱自在である。
【0040】
以下、本発明の貯水容器9の具体的な構成について説明する。
貯水容器9の形態は、円形状、楕円形状、長円形状、四辺形状、多角形状等の種々の形状、構造のものが適用できる。また、ポンプ装置60の圧縮空気によって製氷皿7Bへ押し出される製氷用水を溜める計量タンク部91の形態も、円形状、楕円形状、長円形状、四辺形状、多角形状等の種々の形態が適用できる。
【0041】
本発明は、貯水容器9の形態及び計量タンク部91の形態が上記のいずれの形態であっても、貯水容器9は、供給孔92と、計量タンク部91に連通する圧縮空気導入部91Aと、計量タンク部91に連通し計量タンク部91内の製氷用水を製氷皿7Bに導く製氷用水導出部91Bと、を有する。その一つの技術として、圧縮空気導入部91Aを計量タンク部91の一側部に配置し、供給孔92と製氷用水導出部91Bを計量タンク部91の他側部に配置する。
【0042】
好ましくは、供給孔92は、製氷用水導出部91Bよりも圧縮空気導入部91Aから離間して設けられる。
図17(A)に示すように、圧縮空気導入部91Aの中心に対して、供給孔92の中心までの距離L2が、製氷用水導出部91Bの中心までの距離L1よりも長く遠い位置である。
【0043】
図12等に示すように、計量タンク部91が、上面視で4個のコーナ部K1〜K4を形成する四辺形状の場合は、いずれかのコーナ部に圧縮空気導入部91Aを配置し、その対角のコーナ部に供給孔92を配置する。
【0044】
好ましい配置として、4個のコーナ部K1〜K4のうち、一方の辺HRの二つのコーナ部K1、K4のうちの一つのコーナ部K1に、計量タンク部91への圧縮空気導入部91Aを配置する。また、前記一方の辺HRと対向する他方の辺HF側の二つのコーナ部K2、K3のうち、圧縮空気導入部91Aに近い側のコーナ部K2に製氷用水導出部91Bを配置し、圧縮空気導入部91Aから遠い側のコーナ部K3に供給孔92を配置する。
【0045】
図示のように、計量タンク部91が、上面視で4個のコーナ部K1〜K4を形成する矩形状の場合、上面視で一対の短辺HF、HRと一対の長辺HS、HTを有する矩形状をなし、一対の短辺HF、HRと一対の長辺HS、HTが交差するコーナ部のうち、一方の短辺HR側のコーナ部K1、K4のうちの一つのコーナ部K1に計量タンク部91への圧縮空気導入部91Aを配置する。また、他方の短辺HF側のコーナ部K2、K3のうち、圧縮空気導入部91Aに近い側のコーナ部K2に製氷用水導出部91Bを配置し、圧縮空気導入部91Aから遠い側のコーナ部K3に供給孔92を配置する。後述の環状パッキン117も、計量タンク部91の周縁形状と同様に、上面視で一対の短辺と一対の長辺を備える矩形状をなす。
【0046】
本発明の貯水容器9は、計量タンク部91から製氷皿7Bへ製氷用水を供給する際、主タンク部90の製氷用水が計量タンク部91へ余分に流下することを低減するために、計量タンク部91の製氷用水の水位に応じて供給孔92を開閉可能に設けられるフロート体93を有する。これによって、計量タンク部91の製氷用水の水位が所定の低水位になるまでは、フロート体93が供給孔92を閉じた状態である。このため、供給孔92を通って主タンク部90から計量タンク部91へ流下することを、フロート体93によって防止できる。更に、供給孔92を通って計量タンク部91に貯留された製氷用水の一部が主タンク部90へ逆流することを、フロート体93によって防止できる。
【0047】
上記のように、圧縮空気導入部91Aを計量タンク部91の一側部に配置し、供給孔92と製氷用水導出部91Bを計量タンク部91の他側部に配置する。また、計量タンク部91は四辺形状の形態をなし、いずれかのコーナ部に圧縮空気導入部91Aを配置し、その対角のコーナ部に供給孔92を配置する。これによって、供給孔92と製氷用水導出部91Bが、圧縮空気導入部91Aから離間した配置となる。このため、フロート体93に対し、圧縮空気導入部91Aから導入される圧縮空気の影響を低減でき、フロート体93が供給孔92を閉じる動作が安定する。更に、供給孔92を製氷用水導出部91Bよりも圧縮空気導入部91Aから離間して設けることにより、フロート体93の開閉動作を一層安定させることができ、圧縮空気が供給孔92から漏れ出すことを防ぐことができる。
【0048】
貯水容器9の使用性、製作性、主タンク部90の容積の確保、計量タンク部91の容積の確保、冷蔵庫1への収容性、貯水容器9の収容により冷蔵室3を占める容積の減少割合等を考慮した場合、好ましい形態の一つとして、貯水容器9は、左右幅に比して前後方向の長さが長い矩形状形態となる。
以下、この形態の貯水容器9について詳細を記載する。
【0049】
図示のように、貯水容器9は、短辺側となる左右方向の長さ(横幅)に比して、長辺側となる前後方向の長さ(奥行き)が十分長く、上面視で前後方向に長い矩形状をなし、全体形状が前後方向に長い直方形状である。
【0050】
この形状に合わせて、貯水容器9は、製氷用水を貯留する前後方向に長い主タンク部90を形成する上方に開口する開口部9A2を有する容器本体9Aと、容器本体9A内に挿入され主タンク部90の直下に計量タンク部91を区画形成する仕切り体9Bと、容器本体9Aの開口部9A2を塞ぐように容器本体9Aに着脱自在に取り付ける蓋体9Cとを有する。
【0051】
図12に示すように、計量タンク部91は、上面視で、前後方向に長い矩形状をなし、四隅のコーナ部K1〜K4は円弧をなす。
図17(A)に示すように、計量タンク部91の一側部、即ち前後に位置する短辺HF、HRのうち後部の短辺HR側に、圧縮空気導入部91Aを配置する。また、計量タンク部91の他側部、即ち前後に位置する短辺HF、HRのうち前部の短辺HF側に、供給孔92と製氷用水導出部91Bを離間配置する。
【0052】
この具体的配置は、
図17(A)に示すように、前後に位置する短辺HF、HRのうち、後部の短辺HRの左右コーナ部K1、K4の一方のコーナ部K1に圧縮空気導入部91Aを配置する。また、前部の短辺HFの左右のコーナ部K2、K3のうち、圧縮空気導入部91Aに近い側のコーナ部K2に製氷用水導出部91Bを配置し、圧縮空気導入部91Aから遠い側のコーナ部K3に供給孔92を配置する。製氷用水導出部91Bと供給孔92は、相互に離れた位置にあり、圧縮空気導入部91Aに対して供給孔92が製氷用水導出部91Bよりも遠方配置である。計量タンク部91には、自動製氷機7による1回の製氷に必要な規定量の製氷用水を貯溜する。1回の製氷に要する規定量は、製氷皿7Bが規定水位となる量である。
【0053】
この形態の貯水容器9の場合も、上記同様に、フロート体93に対し、圧縮空気導入部91Aから導入される圧縮空気の影響を低減できることとなり、フロート体93が供給孔92を閉じる動作が安定する。更に、供給孔92を製氷用水導出部91Bよりも圧縮空気導入部91Aから離間して設けることにより、一層安定した動作が得られる。
【0054】
図13〜
図15、
図17(A)に示すように、供給孔92、圧縮空気導入部91A、及び製氷用水導出部91Bが仕切り体9Bに貫通形成される。このため、供給孔92、圧縮空気導入部91A、及び製氷用水導出部91Bの相互配置が定め易くなる。
【0055】
図4、
図5、及び
図7に示すように、ポンプ装置60の圧縮空気を計量タンク部91に導入する圧縮空気導入路94は、仕切り体9Bに貫通形成した圧縮空気導入部91Aと、蓋体9Cから後方へ延出しポンプ装置60の前面の空気吐出口63に着脱自在に接続される圧縮空気誘導パイプ96と、上端部が環状パッキン116を介して圧縮空気誘導パイプ96と連通し下端部が圧縮空気導入部91Aと連通するように、仕切り体9Bに立設した圧縮空気導入パイプ97とで構成する。実施例では、圧縮空気導入パイプ97は、圧縮空気導入部91Aとともに仕切り体9Bに一体成形され、円形状の圧縮空気導入部91Aと同径(成型上緩やかな抜き勾配はある)で、円形状の圧縮空気導入パイプ97が立ち上がる。
【0056】
計量タンク部91から製氷皿7Bへ向けて製氷用水を導出する製氷用水導出路95は、製氷用水導出部91Bと、下端部が製氷用水導出部91Bに連通するように仕切り体9Bに立設した製氷用水導出パイプ99と、下端部が製氷用水供給路51へ臨むように容器本体9Aに立設した製氷用水誘導パイプ98と、製氷用水導出パイプ99の上端部と製氷用水誘導パイプ98の上端部とを連通する連通路100とで構成する。これによって、製氷用水導出路95は、上方に逆U字状または門型に屈曲した通路を構成する。
【0057】
図7に示すように、一回の製氷に必要な規定量の製氷用水をポンプ装置60の圧縮空気によって製氷皿7Bへ押し出すために、製氷用水導出パイプ99と連通するように、仕切り体9Bから下方へ延出した出口パイプ99Pの下端の開口でもって、製氷用水導出部91Bが形成される。この出口パイプ99Pの下端の開口は、計量タンク部91の内底面に近接した位置に開口する。容器本体9Aの内底面9A1に相当する計量タンク部91の内底面9A1と、出口パイプ99Pの下端との間に、製氷用水が流出する間隔TPを形成する。実施例では、円形状の製氷用水導出パイプ99と円形状の出口パイプ99Pは、内径が同等の一連のパイプを形成する。このため、円形状の製氷用水導出部91Bと同径(成型上緩やかな抜き勾配はある)で、円形状の出口パイプ99Pが立ち上がり、円形状の製氷用水導出パイプ99に連通する。
【0058】
実施例では、出口パイプ99Pは、製氷用水導出パイプ99と同じ内径で製氷用水導出パイプ99と連通し、仕切り体9Bと一体成形である。
【0059】
図13〜
図17(A)及び(B)に示すように、連通路100は、横方向に延びた筒状体の略下半分を残して上面開口の開渠状連通路である。連通路100は、製氷用水誘導パイプ98の上端部に、四角形状の升状に拡大する上面開口の開渠部100Aと、製氷用水導出パイプ99の上端部から前方に延出する上面開口の開渠部100Bとから構成する。開渠部100Aは、その後壁に切欠き状の連結壁100Mを形成する。開渠部100Bは、底壁及び左右壁が拡大する先端部100Pを有し、その先端部100Pの根元側の外周に連結溝100Nを形成する。
【0060】
図16、
図17(A)及び(B)に示すように、容器本体9A内への仕切り体9Bの挿入によって、開渠部100Aに開渠部100Bが載り、連結壁100Mが連結溝100Nに嵌合する。この状態で、開渠部100Bの先端部100Pが開渠部100A内に進入する状態で、両者が連結し、連続した連通路100を形成する。容器本体9Aに取り付けた蓋体9Cによって、連通路100の上面開口が塞がれ、横方向に延びた連通路100となる。連通路100は、製氷用水導出パイプ99側から製氷用水誘導パイプ98側へ向けて低く傾斜する。このため、計量タンク部91から製氷用水供給路51へ向けた製氷用水の流れが良好となり、且つ水切りが良好となる。
【0061】
容器本体9A、仕切り体9B、蓋体9Cを合成樹脂成形する場合、それに関連する圧縮空気導入路94、製氷用水導出路95等を合成樹脂にて一体成形する。この場合、連通路100を含めて製氷用水導出路95全体を暗渠通路とすることは、成形金型や成形方法等が複雑になり、大きなコストアップとなる。上記のように、製氷用水導出路95が上方に逆U字状または門型に屈曲した通路を構成しており、その連通路100は、製氷用水誘導パイプ98側の上面開口の開渠部100Aと、製氷用水導出パイプ99側の上面開口の開渠部100Bで構成するため、上記のように各部を合成樹脂成形する場合も、成形金型や成形方法等が簡単になり、低コスト化が達成できる。
【0062】
開渠部100Aと開渠部100Bとの連結部に、シール用パッキンを用いる方法もあるが、その場合は、このシール用パッキン部に残った水が腐敗してカビが発生する虞がある。
本発明は、上記のように、容器本体9A内への仕切り体9Bの挿入に伴って、開渠部100Aの先端部に開渠部100Bの先端部が載り、開渠部100Bの先端部100Pが開渠部100A内に進入する状態である。このため、シール用パッキンを用いることなく、製氷用水導出路95を流れる製氷用水の水漏れを防止できる。また、容器本体9A内から仕切り体9Bを取り外せば、開渠部100Aと開渠部100Bを洗浄できるため、カビの発生を防ぐことができる。更に、仕切り体9Bの挿入に伴って、開渠部100Aと開渠部100Bの連結ができるため、両開渠部の連結作業が簡素化される。このため、連通路100の部分の連結と分離がし易く、洗浄もし易くなるため、組み立て、分解がし易く、衛生的な連通路100となる。
【0063】
また、製氷用水導出路95が上方に逆U字状または門型に屈曲した通路を構成することにより、製氷部6の冷凍冷気が製氷用水供給路51を上昇して計量タンク部91へ逆流することを抑制できる効果がある。更に、圧縮空気導入路94は、圧縮空気導入部91Aから立ち上がり、製氷用水導出路95は、製氷用水導出部91Bから導出する製氷用水が上昇し下降する流れとなる形態である。このため、貯水容器9を貯水容器収容部46へ収容するときや、冷蔵庫扉10を開閉する際などの振動によって、計量タンク部91の製氷用水が、製氷用水供給路51やポンプ装置60の空気吐出口63へ漏出することを防止できる。
この漏出防止効果の向上のために、連通路100内の底面レベル100L、及び圧縮空気誘導パイプ96の底面レベル96Lは、貯水容器9内の製氷用水満杯レベルWLよりも若干上位とする。貯水容器9内の製氷用水満杯レベルWLは、即ち、主タンク部90の製氷用水満杯レベルであり、給水口104の下部に設けた水平辺104Aのレベルに定めている。
【0064】
次に、供給孔92とフロート体93の関係について説明する。
図15に示すように、供給孔92は矩形状の孔の中央部に拡大部92Aを有する形状である。
図17(A)、
図18に示すように、フロート体93の上面中央部に、この矩形状の供給孔92を通り抜ける大きさの略T字状の支持部93Aを有する。このため、供給孔92の矩形状に沿って下方から支持部93Aを供給孔92に通した状態で、フロート体93を略90度回すことにより、支持部93Aの上端部の係止辺93Pが、供給孔92の拡大部92Aの上縁部に係止し、フロート体93を落下しない状態に保持する。この状態で、支持部93Aの縦方向軸部93Qが供給孔92の拡大部92Aに遊嵌状態である。このため、フロート体93は、計量タンク部91の水位によって上下動可能である。
【0065】
この構成によって、計量タンク部91の水位が所定の満杯状態になる前は、フロート体93が下降しており、主タンク部90の製氷用水が、支持部93Aの周囲から供給孔92を通り、フロート体93の周囲を通って計量タンク部91へ自然流下する。計量タンク部91の水位が満杯へ向けて上昇することにより、フロート体93が上昇し、計量タンク部91が所定の満杯になれば、
図19に示すように、フロート体93の上面が、供給孔92の周囲で仕切り体9Bの下面に当接し、供給孔92を閉じる。
【0066】
製氷工程の開始により、ポンプ装置60が稼働し、圧縮空気が圧縮空気導入部91Aから流入し、計量タンク部91の製氷用水を押し出す。この押し出しに伴って計量タンク部91内の水位が徐々に低下するが、計量タンク部91が所定の低水位になるまでは、フロート体93が供給孔92を閉じたままの状態を維持する。このように、フロート体93の浮力を設定する。それによって、計量タンク部91から押し出す規定量を超えた量の製氷用水の押し出しを制限できる。
【0067】
計量タンク部91内の水位が低下して所定の低水位になると、フロート体93が供給孔92を開く状態となるが、そのとき、フロート体93が直ちに下降するのではなく、若干遅れて下降する。それは、フロート体93の上面と仕切り体9Bの下面との間に存在する水の付着作用によって、フロート体93が供給孔92を閉じたままの状態を維持する。フロート体93の重量とこの付着作用とのバランスが崩れたとき、この維持作用が無くなり、遂にフロート体93が降下して供給孔92を開く。供給孔92を開くことにより僅かな量が供給孔92から流下しても、その時は既に、計量タンク部91から規定量の略全量の製氷用水が製氷皿7Bへ押し出された状態であるため、この僅かな量が供給孔92から流下しても、規定量の製氷用水の押し出しには殆んど影響しない。
【0068】
実施例では、一回の製氷に必要な規定量は80ccであり、計量タンク部91はこの規定量を確保する容積である。一回の製氷に必要な規定量の80ccの押し出しは、空気ポンプ61の稼働時間によって定めている。実施例では、15秒間の稼働によって得ている。
【0069】
次に、フロート体93による供給孔92の閉止動作の安定化構成について説明する。
図18は本発明に係る貯水容器のフロート体の斜視図、
図19は本発明に係る給水装置のフロート体と障壁の関係を説明する供給孔部分の縦断側面図、
図20は本発明に係る給水装置の障壁の他の実施形態を説明する供給孔部分の縦断側面図である。
【0070】
圧縮空気によって計量タンク部91から製氷用水を押し出す間、フロート体93が供給孔92を安定的に閉止することが望まれる。しかし、計量タンク部91の製氷用水の水位が低下した状態で、冷蔵庫1からの食品の取り出しや、冷蔵庫1への食品の収容や、またはその他の要因等によって、計量タンク部91の製氷用水が揺動すれば、その影響によってフロート体93が揺動する。この揺動によって、供給孔92が開いた場合、主タンク部90の製氷用水が供給孔92を通って計量タンク部91へ余分に流下することが懸念される。
【0071】
上記のような懸念に鑑み、フロート体93が供給孔92を閉止する動作を安定させるために、フロート体93の周囲を囲む障壁121を設ける。
以下、この構成について記載する。
【0072】
図8、
図9、
図19に示すように、主タンク部90と計量タンク部91とを仕切る仕切り壁である仕切り体9Bに、フロート体93を囲む障壁121を備える。
正規の動作によって、フロート体93が下降して供給孔92を開き、主タンク部90の製氷用水が供給孔92を通して計量タンク部91へ流入するようにする。このために、障壁121の下端部121Bは、計量タンク部91の内底面、即ち容器本体9Aの内底面9A1との間に間隔Gを形成する。この間隔Gによって、製氷用水が計量タンク部91内へ流れ出る製氷用水流出部122を構成する。
【0073】
図8、
図9、
図19に図示の実施例では、フロート体93は、仕切り体9Bから垂下する円形状であり、障壁121も円形状である。障壁121は、仕切り体9Bの下面に一体成形にて形成する。後述のように、仕切り体9Bが容器本体9A内の所定位置に挿入され正規の状態を保った状態で、供給孔92から流下する製氷用水が、フロート体93の周囲の略1mm程度の隙間を通り、間隔Gから計量タンク部91内へスムースに流れる。間隔Gは、この流れが確保できる最少間隔であれば好ましい。実施例では、間隔Gは1mmであるが、0.8mm〜1.5mmの範囲であれば、効果的に目的を達成できる。
【0074】
計量タンク部91内が製氷用水に満たされた状態において、圧縮空気導入部91Aから流入する圧縮空気によって計量タンク部91内の製氷用水が押し出され、計量タンク部91内の水位が低下する。その水位が障壁121の下端121Bよりも低下するまでは、障壁121内の水位は低下しないため、
図19に示すように、フロート体93が供給孔92を閉じたままである。そして、水位が障壁121の下端121Bよりも低下すると、フロート体93が供給孔92を開く状態となるが、そのとき、フロート体93が直ちに下降するのではなく、若干遅れて下降する。それは、フロート体93の上面と仕切り体9Bの下面との間に存在する水の付着作用によって、フロート体93が供給孔92を閉じたままの状態を維持する。フロート体93の重量とこの付着作用とのバランスが崩れたとき、この維持作用が無くなり、遂にフロート体93が降下して供給孔92を開く。供給孔92を開くことにより僅かな量が供給孔92から流下しても、その時は既に、計量タンク部91から規定量の略全量の製氷用水が製氷皿7Bへ押し出された状態である。
【0075】
このように、フロート体93とその周囲の障壁121によって、圧縮空気によって計量タンク部の製氷用水を押し出す間に、主タンク部から計量タンク部へ製氷用水が流下することを低減できる。
【0076】
図19に示すように、フロート体93の下面は、障壁121の下端部121Bと同等か僅かに上位置である。これによって、上記のように、障壁121の下端121Bよりも水位が低下するまでは、障壁121内の製氷用水によってフロート体93が供給孔92を閉じた状態を安定的に維持できる。また、フロート体93が降下した状態で、フロート体93の上面と仕切り体9Bとの間に、製氷用水が流れる隙間を確保できる。
【0077】
このように、障壁121を設けることによって、計量タンク部91の製氷用水が揺動しても、その影響からフロート体93を保護する。このため、計量タンク部91の水位が、所定の低水位に低下するまで、フロート体93は安定的に供給孔92を閉じる。実施形態では、障壁121の下端121Bよりも水位が低下するまでは、フロート体93が供給孔92を安定的に閉じた状態に維持できる。
【0078】
即ち、障壁121を設けることによって、計量タンク部91の製氷用水の水位が、所定の低水位に低下するまで、フロート体93は安定的に供給孔92を閉じるため、計量タンク部91の製氷用水が揺動しても、余分の製氷用水が、主タンク部90から計量タンク部91へ供給されることが防止できる。
【0079】
図20に示すように、仕切り体9Bから垂下する障壁121の下端が、容器本体9Aの内底面9A1に当接する場合、障壁121の下端の一部に切欠きによって製氷用水流出部122を形成する。この場合、製氷用水流出部122は、圧縮空気導入部91A側の反対側に形成すればよい。
【0080】
また、他の形態として、図示しないが、障壁121の全周の略半周部分121Aが、仕切り体9Bから垂下するように、仕切り体9Bと一体成形し、障壁121の全周の残りの略半周部分121Bが、容器本体9Aの内底面9A1から立ち上がるように、容器本体9Aと一体成形する。仕切り体9Bを容器本体9A内に挿入することによって、半周部分121Aと121Bが組み合わさり、障壁121の全周となる構成となる。この場合、121Bの部分の上端は仕切り体9Bに当接し、121Aの部分は、その下端と容器本体9Aの内底面9A1との間に、製氷用水流出部122の間隔Gを形成する。この場合、製氷用水流出部122は、圧縮空気導入部91A側の反対側に形成すればよい。
【0081】
次に、主タンク部90から計量タンク部91に製氷用水を円滑に供給する技術を説明する。
計量タンク部91に貯留する製氷用水をポンプ装置60の圧縮空気によって良好に押し出すために、計量タンク部91が、容器本体9Aの内底面9A1と仕切り体9Bとの間に形成され、一回の製氷に必要な製氷用水によって計量タンク部91が満杯になる構成とする。この場合、主タンク部90の製氷用水が自然流下にて、供給孔92を通ってフロート体93を押し下げ、計量タンク部91へ流入する際、計量タンク部91内の空気が良好に押し退けられなければ、計量タンク部91を満杯にできない。
【0082】
これを解決するために、計量タンク部91内の空気を圧縮空気導入部91Aへ逃がす空気排出溝125を、計量タンク部91内の上面に形成している。
図21は本発明に係る貯水容器の計量タンク部内の空気排出溝部分を説明するための仕切り体の前後方向の縦断側面図である。
図22は本発明に係る貯水容器の計量タンク部内の空気排出溝部分を説明するための仕切り体の左右方向の縦断側面図である。
【0083】
図7、
図10、
図13〜
図15、
図17(A)、
図21、及び
図22に示すように、計量タンク部91の上壁は仕切り体9Bであるため、仕切り体9Bの下側面を上方へ膨らませて形成した空気排出溝125が、圧縮空気導入部91Aへ連通する状態である。空気排出溝125の位置は、供給孔92から離れた位置とすべく、圧縮空気導入部91Aと製氷用水導出部91Bが配置される計量タンク部91の側辺に沿った配置であり、出口パイプ99Pの外面から圧縮空気導入パイプ97の中心部へ至る直線状に形成される。
【0084】
図示のように、空気排出溝125は、圧縮空気導入部91Aの中心部へ向けて徐々に上方に深くなる傾斜溝である。更に圧縮空気導入部91Aへ向かう空気の流れを良好にするために、空気排出溝125の溝幅は、圧縮空気導入部91Aから遠い出口パイプ99P側よりも圧縮空気導入部91A側が広い。好ましい溝幅は、圧縮空気導入部91Aへ向けて徐々に拡がる形状である。図示する実施例の空気排出溝125の形状は、圧縮空気導入部91Aへ向けて徐々に上方に深くなるように傾斜し、溝幅は、圧縮空気導入部91Aへ向けて徐々に拡がる形状である。
【0085】
上記のように、製氷用水導出部91Bは、計量タンク部91の内底面に近接した位置に連通するように出口パイプ99Pが開口し、製氷用水導出部91Bからかなり離れた上方位置に、空気排出溝125が配設される。このため、主タンク部90の製氷用水が自然流下にて計量タンク部91へ流入することに伴って、計量タンク部91内の空気は、空気排出溝125にて圧縮空気導入部91Aから圧縮空気導入パイプ97へ排出され、後述の防塵フィルタ63Dから排出される。
【0086】
この構成によって、主タンク部90の製氷用水が自然流下にて計量タンク部91へ良好に流れ、計量タンク部91が満杯になることに伴って、フロート体93は計量タンク部91の製氷用水によって押し上げられ、フロート体93の上面が供給孔92の周縁に当接して供給孔92を閉じ、主タンク部90から計量タンク部91内への製氷用水の流入がストップする。
【0087】
特に、計量タンク部91に貯留された製氷用水をポンプ装置60の圧縮空気によって押し出す作用が良好に行えるようにするために、一回の製氷に必要な製氷用水によって計量タンク部91が満杯になる構成とする場合にも、この計量タンク部91内の上部に残る空気は、空気排出溝125から圧縮空気導入部91Aへ向けて良好に押し出されるため、計量タンク部91には、一回の製氷に必要な量の製氷用水で満杯状態とすることができる。
【0088】
なお、
図22に示すように、空気排出溝125は、圧縮空気導入部91Aの中心部へ向かう線上において、全長に亘って、中央部を更に上方へ膨出する膨出溝125Aが形成される。膨出溝125Aは、圧縮空気導入部91Aに連通して形成される。
【0089】
空気排出溝125は、圧縮空気導入部91Aに向かうにつれて徐々に上方に傾斜しつつ溝幅も拡開して形成されるので、膨出溝125Aも圧縮空気導入部91Aに向かうにつれて徐々に上方に深く傾斜しつつ溝幅も拡開して形成される。
【0090】
このため、主タンク部90の製氷用水が自然流下にて計量タンク部91へ流入する際に、計量タンク部91内の空気は、空気排出溝125に効率的に集約される。空気排出溝125は膨出溝125Aを有するので、空気排出溝125に集約された計量タンク部91内の空気は、膨出溝125Aに集約され、膨出溝125Aの最も上方位置である圧縮空気導入部91A側に導かれる。
【0091】
次に、計量タンク部91の周縁部のシール構成について説明する。
図23は本発明に係る貯水容器の計量タンク部の前部のパッキン保持部を説明する拡大断面図である。
図24は本発明に係る貯水容器の計量タンク部の後部のパッキン保持部を説明する拡大断面図である。
図25は本発明に係る貯水容器の計量タンク部の左側部のパッキン保持部を説明する拡大断面図である。
図26は本発明に係る貯水容器の計量タンク部の右側部のパッキン保持部を説明する拡大断面図である。
図27は本発明に係る計量タンク部周縁の環状パッキンの拡大断面図である。
図28は本発明に係る容器本体内へ取り付けた環状パッキンの上へ仕切り体を挿入する状態の説明用拡大断面図である。
図29は本発明に係る容器本体内で仕切り体が環状パッキンを押圧した状態を説明する拡大断面図である。
【0092】
図示のように、主タンク部90と計量タンク部91とを確実に区画するために、容器本体9Aの内底面9A1と仕切り体9Bとの間に、計量タンク部91の周囲を巡る環状パッキン117を設ける。環状パッキン117は、計量タンク部91の外形を形成する形状であり、計量タンク部91の形態に応じた形態をなす。
【0093】
次に、環状パッキン117による計量タンク部91のシール構成について説明する。
本発明は、貯水容器9内の各部が水洗いできるように、各部が分解し易い構成となっている。このため、計量タンク部91を形成する仕切り体9Bを着脱自在に容器本体9A内に挿入可能であり、それに伴って環状パッキン117も着脱自在である。環状パッキン117は、シール性、着脱性、耐久性等を向上させるために、柔軟性のあるシリコンゴム製である。
【0094】
柔軟性のある環状パッキン117によって、主タンク部90と計量タンク部91とが区画されるようにするためには、通常、仕切り体9Bの周縁部へ環状パッキン117を取り付けた状態で、仕切り体9Bを容器本体9A内へ挿入する方式が採られる。この方式では、仕切り体9Bの周縁部には環状パッキン117を保持するために、取り付け溝や取り付けフランジを形成し、その部分へ環状パッキン117を嵌め込むようにして取り付ける。この取り付けの場合、柔軟性のある環状パッキン117は、取り付け操作中に伸張し、その伸長によって余分の部分が生じる。その場合は、環状パッキン117を取り外して再度取り付け操作を行うこととなり、環状パッキン117の取り付け操作を完成させるためには面倒なことである。
【0095】
また、仕切り体9Bの周縁部に環状パッキン117を正常な状態に取り付けた場合でも、上記のように、容器本体9Aの後壁と左右壁によって囲まれた、上面視で前後方向に長い矩形状の領域に計量タンク部91を形成する場合には、仕切り体9Bを容器本体9Aの後領域の所定位置へ挿入する際、環状パッキン117が容器本体9Aの後壁及び左右壁との摩擦によって、仕切り体9Bを所定位置へ挿入し難く、また、環状パッキン117が容器本体9Aの後壁及び左右壁との摩擦によって、仕切り体9Bから外れることが生じる。
【0096】
本発明は、このような点に鑑み、柔軟性のあるシリコンゴム製の環状パッキン117を採用する場合でも、正規の状態に取り付けが簡単にでき、正規のシール状態が確保できる構成を提供する。このため、仕切り体9Bを容器本体9Aの後領域の所定位置へ挿入する前に、環状パッキン117を容器本体9Aの後領域の所定位置へ取り付けるためのパッキン保持部90Pを容器本体9A内に環状に形成し、パッキン保持部90Pへの環状パッキン117の取り付け後に、仕切り体9Bを容器本体9Aの後領域の所定位置へ挿入する方式とする。
【0097】
その方式に適合する構成を以下に記載する。
図10、
図12等に示すように、計量タンク部91は、上面視で、四辺形状の一つである前後方向に長い矩形状をなし、四隅のコーナ部K1〜K4は円弧をなす。これは、容器本体9Aの形状に合わせた形状であり、容器本体9Aの後壁と左右壁とに囲まれた容器本体9Aの後半部領域の略全体に亘って、上面視で前後方向に長い矩形状の計量タンク部91の領域を形成する。
図7乃至
図9に示すように、この計量タンク部91の領域は、容器本体9Aの後半部領域の底壁を窪ませることによって、その窪みの前後左右を巡る区画壁90Kによって形成される。
【0098】
上記のように、計量タンク部91は、容器本体9Aの形状に合わせて、上面視で前後方向に長い矩形状をなしており、容器本体9A内を有効利用して計量タンク部91を形成するために、計量タンク部91の前部では、区画壁90Kは容器本体9Aの前記窪みの前壁で形成される。また、計量タンク部91の後部では、区画壁90Kは容器本体9Aの後壁90Bの下部が兼用し、計量タンク部91の左側部では、区画壁90Kは容器本体9Aの左側壁90Rの下部が兼用し、計量タンク部91の右側部では、区画壁90Kは容器本体9Aの右側壁90Lの下部が兼用する構成である。
【0099】
環状パッキン117は、
図7、
図8、
図9、
図27〜
図29に示すように、外側環状リブ117R1と内側環状リブ117R2との間に下方に開口した取り付け溝117Dと、上部に外方へ延びるヒレ部117Tと、ヒレ部117Tの根本部に下方に低い段差となるように窪みで形成した肩部117Qを形成する。仕切り体9Bは、環状パッキン117の上面を押圧するように、ヒレ部117Tを押圧するために下面周縁部に形成した押圧フランジ9BFと、その内側に環状の支え突起9BTを形成している。
【0100】
図7、
図8、
図9、
図23〜
図26、
図28、
図29に示すように、容器本体9A内の底部に上記のように形成される前後左右の区画壁90Kに沿って、環状パッキン117を着脱自在に保持するパッキン保持部90Pを形成する。このパッキン保持部90Pは、計量タンク部91の周囲に巡る上方に開口した環状溝90P2を形成する。環状溝90P2は、計量タンク部91を囲むように巡る区画壁90Kと、その内側に並行に上面視で前後方向に長い矩形状で上方に立ち上がる環状突起90P1との間に形成する。更に、環状突起90P1の内側に沿って環状の当接部90P3を形成する。これによって、環状溝90P2は外壁が区画壁90Kであり、内壁が環状突起90P1であり、これらの間に上方に開口する溝として形成される。
【0101】
この構成によって、
図7、
図8、
図9、
図28、
図29に示すように、環状パッキン117は、容器本体9Aの上面開口から挿入され、環状突起90P1に取り付け溝117Dが嵌る関係によって、外側環状リブ117R1が環状溝90P2に嵌り、内側環状リブ117R2が環状突起90P1の内側に位置する当接部90P3に当接する関係に、パッキン保持部90Pに装着する。この装着によって、環状突起90P1の内側面に形成した係止突起90P11が、取り付け溝117Dに形成した係止溝117D1に嵌り、パッキン保持部90Pからの環状パッキン117の抜け止めとなる。
【0102】
この状態で、容器本体9Aの上面開口から仕切り体9Bを、容器本体9Aの後壁と左右壁に沿って、前後左右を巡る区画壁90Kによって囲まれる容器本体9A内の後半部領域に挿入し、仕切り体9Bの下面周縁部の押圧フランジ9BFが環状パッキン117の上面ヒレ部117Tに当接する状態まで押し下げる。この状態で、仕切り体9Bが環状パッキン117上に支持され、環状パッキン117で囲まれた矩形状の領域が、計量タンク部91の領域となる。
【0103】
このように環状パッキン117をパッキン保持部90Pに装着し、容器本体9A内に仕切り体9Bを挿入し環状パッキン117上に載置した状態で、後述のように、容器本体9Aに蓋体9Cを被せ、フック装置101によって容器本体9Aと蓋体9Cとを結合する。この結合により、蓋体9Cが仕切り体9Bを押圧し、それに伴って、仕切り体9Bの支え突起9BTが環状パッキン117の肩部117Qに当接し、環状パッキン117が計量タンク部91側である内方へ倒れ込むことを防止しつつ、仕切り体9Bの下面周縁部の押圧フランジ9BFがヒレ部117Tを押圧する。押圧フランジ9BFの先端部は、斜め下方へ屈曲しており、これによってヒレ部117Tの先端部は、押されて弾性変形し下方へ屈曲する。
【0104】
これにより、環状パッキン117が複数個所のシール部を形成するが、主としたシール箇所として、
図29に示すように、環状パッキン117は、ヒレ部117Tが屈曲して外側環状リブ117R1の上部に当接すると共に、ヒレ部117Tの外側先端が環状溝90P2の上部で区画壁90Kに密着(これをシール部1という)し、環状突起90P1と取り付け溝117Dとが密着(これをシール部2という)し、外側環状リブ117R1が環状溝90P2の底部に密着(これをシール部3という)し、内側環状リブ117R2が当接部90P3に密着(これをシール部4という)し、環状パッキン117がパッキン保持部90Pに圧縮された状態に保持される。このように、環状パッキン117は、仕切り体9Bの支え突起9BTによって内方への倒れ込みが防止され、且つ、主として、シール部1〜4の4箇所によって4重シールがなされ、環状パッキン117で囲まれた領域に、主タンク部90と水密且つ気密状態に区画された計量タンク部91が形成される。
【0105】
更に、パッキン保持部90Pは、環状突起90P1と間隔を存して当接部90P3の内方に、内側環状リブ117R2の下部内側を保持する保持突起90P4を備えている。このため、上記のように仕切り体9Bの押圧により、環状パッキン117が押圧されるとき、
図29に示しように、環状パッキン117の内側環状リブ117R2の下部が保持突起90P4により保持され、環状パッキン117の下部が内側へずれ込むことが防止でき、柔軟性のある環状パッキン117を正規位置に保持でき、計量タンク部91の周囲のシールが十分となり、計量タンク部91の周囲が、主タンク部90と水密且つ気密状態に区画された領域とすることができる。
【0106】
上記のように、環状パッキン117を正規位置に保持でき、計量タンク部91の周囲のシールが十分となるため、計量タンク部91の製氷用水の押し出しを空気ポンプ61の圧縮空気により押し出す構造に適するものとなる。
【0107】
次に、容器本体9A内への仕切り体9Bの組み立てを説明する。
貯水容器9の組み立てに際して、圧縮空気導入パイプ97の上端開口部に環状パッキン116を装着し、製氷用水誘導パイプ98の下端部周縁に環状パッキン115を装着する。
また、上記のように、環状パッキン117を容器本体9A内の計量タンク部91の周縁部を巡るように、パッキン保持部90Pに装着する。
【0108】
供給孔92にフロート体93を保持した仕切り体9Bを、容器本体9Aの上面開口から容器本体9A内の挿入し、パッキン保持部90Pに装着された環状パッキン117上に載置する。これによって、開渠部100Aの先端部に開渠部100Bの先端部が載る状態にて両者が連結され、連続した開渠状の連通路100が形成される。その状態で容器本体9Aの上面開口を塞ぐように容器本体9Aに蓋体9Cを被せ、フック装置101によって、容器本体9Aと蓋体9Cとを結合する。
【0109】
これによって、開渠状の連通路100が蓋体9Cによって覆われると共に、蓋体9Cによって仕切り体9Bが、容器本体9Aの内底面9A1へ向けて押される。これによって、環状パッキン117が、仕切り体9Bとパッキン保持部90Pによって圧縮され、容器本体9Aの内底面と仕切り体9Bとの間に、主タンク部90と確実に区画される状態で計量タンク部91が形成される。
【0110】
このように、蓋体9Cによって仕切り体9Bが容器本体9Aの内底面9A1へ向けて押圧される。この仕切り体9Bの押圧は、圧縮空気導入パイプ97と圧縮空気誘導パイプ96とが環状パッキン116を介して連結される箇所Pと、蓋体9Cによって連通路100の上面開口が塞がれる箇所Qとによって形成されるが、仕切り体9Bの押圧が平均化するように、仕切り体9Bに立設した支柱部103を設ける。これによって、前記箇所P、前記箇所Q、及びこの支柱部103が三角地点配置となることによって、蓋体9Cによる仕切り体9Bの押圧が平均化し、環状パッキン117が略均等に圧縮され、主タンク部90の直下に、仕切り体9Bと容器本体9Aの内底面9A1との間に、水密且つ気密状態に環状パッキン117で囲まれた計量タンク部91が形成される。
【0111】
このように、蓋体9Cによって仕切り体9Bが保持されるため、仕切り体9Bを容器本体9Aに取り付けるネジ等の固定装置が不要である。このため、蓋体9Cを外せば容器本体9Aから仕切り体9Bを引き上げれば、環状パッキン117も外せるため、蓋体9C、容器本体9A、仕切り体9B、環状パッキン117の洗浄がし易い。また、仕切り体9Bの取り外しによって主タンク部90、計量タンク部91、フロート体93と障壁121の洗浄を容易に行える。更に、製氷用水吐出路95や空気流入部94の洗浄も容易に行えることとなる。
【0112】
次に、蓋体9Cを容器本体9Aへ取り付ける機構について説明する。
図6、
図7、
図10に示すように、容器本体9Aと蓋体9Cの左右及び後部に設けたフック装置101によって、容器本体9Aと蓋体9Cとを結合する。また、フック装置101の解除によって、容器本体9Aから蓋体9Cを取り外すことができる。フック装置101は、蓋体9Cに回動作自在に設けたレバー101Aの裏側係止部101Bが、容器本体9Aの係止部101Cに弾性係止することにより、容器本体9Aと蓋体9Cとが結合される。このようなフック装置101は周知の構成である。
【0113】
次に、容器本体9Aと蓋体9Cとの水シール構造について説明する。
図30は本発明に係る貯水容器の容器本体へ蓋体を嵌合する状態を説明する拡大断面図である。
図31は本発明に係る貯水容器の容器本体と蓋体との前部におけるシール状態を説明する拡大断面図である。
図32は本発明に係る貯水容器の容器本体と蓋体との左側部、右側部及び後側部のシール状態を説明する拡大断面図である。
図33は本発明に係る貯水容器の容器本体と蓋体との他のシール形態を示す拡大断面図である。
【0114】
貯水容器9を貯水容器収容部46へ設置する場合等において、貯水容器9内に注水した製氷用水が漏れないようにすることが必要である。このために、環状パッキンを設けずに、容器本体9Aと蓋体9Cとの嵌合部がシール構成となっている。以下、このシール構成について記載する。
【0115】
本発明に係るシール部は、
図30〜
図33に示すように、容器本体9Aの上面開口周縁部と蓋体9Cの下面周縁部のうち、いずれか一方に係合溝111を形成し、他方に係合溝111に侵入する屈曲可能な係合突起110を設け、係合溝111を構成する壁の上端には係合溝111内へ向かう傾斜面112を備え、係合突起110は、容器本体9Aへの蓋体9Cの取り付け時に、屈曲しつつ傾斜面112を滑り係合溝111内へ進入する関係である。これによって、容器本体9Aの上面開口周縁部と蓋体9Cとは、水密状態に保たれる。
【0116】
係合突起110のみを屈曲可能な環状に形成することは可能であるが、製作コストが嵩み実用的ではない。そのため、製作が容易で、貯水容器9の形態維持が良好で、取扱いに適すること等を考慮した実施形態として、係合溝111を容器本体9A上面開口周縁部に環状に形成し、容器本体9Aは係合溝111を含む全体形状を安定に保つために硬い合成樹脂製で比較的頑丈に作る。また、係合溝111に対応するように、係合突起110を蓋体9Cの裏側に環状に形成し、蓋体9Cは係合突起110を含む全体をABS樹脂等のような可撓性のある合成樹脂で製作する。また、係合溝111の内側壁111Aの上端には、係合溝111内へ向けて落ち込む方向の傾斜面112を形成する。
図7に示すように、圧縮空気誘導パイプ96は、係合突起110よりも上位位置に蓋体9Cから後方へ向けて突出状態に蓋体9Cに一体成形する。
【0117】
容器本体9Aへ蓋体9Cを取り付ける際は、容器本体9Aの左右側部及び後部に巡る係合溝111の外側壁111Bの内側に沿って、係合突起110を配置する関係でもって、蓋体9Cを容器本体9Aへ被せる。この状態で係合突起110の先端は、係合溝111の内側壁111Aの上端に形成した係合溝111内へ向かう傾斜面112に当接する。この状態で、フック装置101のレバー101Aを操作して、裏側係止部101Bを容器本体9Aの係止部101Cに弾性係止することにより、容器本体9Aへ蓋体9Cを結合することができる。
【0118】
係合溝111の幅は係合突起110の厚さよりも若干大きく設定するため、このような容器本体9Aへの蓋体9Cの結合操作によって、係合突起110の先端は傾斜面112に当接し、係合突起110が傾斜面112に沿って弾性変形し、それによって係合突起110は、係合溝111内方へ屈曲しつつ係合溝111内へ進入する。
【0119】
係合突起110は蓋体9Cと同様に可撓性を有するため、上記屈曲に対して復元力が作用する。これによって、貯水容器9の前部分では、
図31に示すように、係合突起110の先端部分が、傾斜面112の下部P1で係合溝111の内側壁111Aに当接する。また、貯水容器9の左右部分及び後部分では、
図32に示すように、係合突起110の先端部分が、傾斜面112に下部P1部分で係合溝111の内側壁111Aに当接する。これらの当接によって、この部分が、容器本体9Aと蓋体9Cとの嵌合シール部となる。
【0120】
また、容器本体9Aと蓋体9Cとの他のシール形態を
図30及び
図33に示す。これにおいて、上記同様に、蓋体9Cを容器本体9Aへ被せ、フック装置101のレバー101Aを操作して、裏側係止部101Bを容器本体9Aの係止部101Cに係止することにより、容器本体9Aへ蓋体9Cを結合する。この結合によって、上記同様に、係合突起110の先端は、傾斜面112に沿って弾性変形し、それによって係合突起110は、係合溝111内方へ屈曲しつつ係合溝111内へ進入する。
【0121】
係合突起110の先端部分は、傾斜面112の下部P1部分で係合溝111の内側壁111Aに当接する。また、係合突起110の先端部が傾斜面112とは反対側のP2部分で係合溝111の外側壁111Bに当接する場合もある。係合突起110と係合溝111とが当接することにより、容器本体9Aと蓋体9Cとの嵌合シール部となる。係合突起110の先端部が、P1部分及びP2部分の双方で当接する場合は、蓋体9Cと容器本体9Aとの水シール箇所が2か所となり、水シール効果が向上する。
【0122】
貯水容器9の左右のフック装置101と後部のフック装置101とを外した状態で、蓋体9Cを取る外す作業がし易いようにするために、
図7、
図9、
図31に示すように、蓋体9Cの前壁9C1と取っ手9Tの後壁9T1との間に、上方に拡がる隙間118を形成している。これによって、左右のフック装置101を外した後に、後部のフック装置101を外し、その状態で容器本体9Aに対して蓋体9Cの後部を持ち上げることによって、蓋体9Cの前壁9C1の下端、即ち係合突起110の前部分と、係合突起110の前部分との当接部を軸部として、隙間118の分だけ蓋体9Cを回動できる。このため、蓋体9Cを容器本体9Aから取り外し易くなる。
【0123】
次に、ポンプ装置60について説明する。
図34は本発明に係るポンプ装置の分解斜視図である。
図35は本発明に係る空気ポンプユニットとガスケット63Bの関係を説明する外観斜視図である。
図36は本発明に係るポンプ装置の外観斜視図である。
図37は本発明に係るポンプ装置の構成を説明するための縦断側面斜視図である。
図38は本発明に係るポンプ装置のガスケット63Bの後端面と本体ケースの前壁との当接状態を説明するための拡大縦断図である。
図39は本発明に係る空気ポンプユニットの背面板を取り外した状態のポンプ装置の背面斜視図である。
図40は本発明に係る空気ポンプユニットの背面板と防塵フィルタの関係を説明する分解斜視図である。
図41は本発明に係る空気ポンプユニットの背面板の上部に防塵フィルタを取り付けた状態の背面板の斜視図である。
図42は本発明に係る空気ポンプユニットの背面板の前面図である。
図43は
図42のA−A断面図である。
図44は本発明に係るポンプ装置の右側面図である。
図45は
図44のB−B断面図である。
【0124】
ポンプ装置60は、貯水容器収容部46の後部、即ち貯水容器収容部46の奥部に取り付けられる。
図示のように、ポンプ装置60は、空気ポンプユニット60Uが外装ケース65で覆われた構成である。空気ポンプユニット60Uは、空気ポンプ61と、空気ポンプ61から送出される圧縮空気を導出する空気導出路を形成する空気導出パイプ63Aと、不織布の防塵フィルタ63Dとを、合成樹脂製の本体ケース62内に収容した構成である。
【0125】
空気ポンプ61へ取り入れる空気の防塵のために、空気ポンプ61の空気取り入れ口に連通する空気流入路に防塵フィルタ63Dを備えている。本体ケース62は上面と後面が開口し、後述のように、本体ケース62の後面は、本体ケース62に結合される背面板62Rによって塞がれる。また、本体ケース62の上面は背面板62Rに保持する防塵フィルタ63Dによって塞がれる。
【0126】
空気導出パイプ63Aは、上面に空気ポンプ61を取り付ける支持部63A3を形成し、そこから下方へ略垂直に延びる縦方向通路部63A1と、縦方向通路部63A1の下端から略水平に延び本体ケース62の前壁62Fの孔62Dを貫通する横方向通路部63A2とを有する。支持部63A3は、防塵フィルタ63Dの配置位置よりも下方位置において、本体ケース62の左右側壁の上部に前後方向に水平状態に形成した支持溝62M1に、本体ケース62の後面開口から挿入する。
【0127】
ポンプ装置60は、貯水容器9の圧縮空気誘導パイプ96と接続するために、ガスケット63Bを有する。ガスケット63Bは、後述のように、空気ポンプユニット60Uと外装ケース65との間に保持され、ポンプ装置60の前面に突出する。
【0128】
ガスケット63Bは、弾力性を有するシリコンゴム製であり、中央部に空気導出パイプ63Aと弾力性にて接続する空気吐出路63Cを貫通形成する円筒形状をなす。ガスケット63Bは、前側及び後側に開口した円筒形ケース64に収容する。空気吐出路63Cの前部の空気吐出口63は、後述の貯水容器9の圧縮空気誘導パイプ96を気密状態に挿入する挿入部を、弾力性を有する複数の円形の環状リブ63C1によって形成する。
【0129】
空気ポンプ61は、種々の形態があるが、小型化に適したものとして、公知の圧電素子型空気ポンプが適する。圧電素子型空気ポンプ61は、圧電素子を有する振動板を空気導出パイプ63Aの上端の入り口開口に対向配置し、圧電素子に所定周波数の電圧を印加し、振動板の振動によって空気導出パイプ63Aへ圧縮空気を送出する動作を行う。
【0130】
空気ポンプユニット60Uと外装ケース65との組み立てについて説明する。
本体ケース62の上方へ突出した係止突起62Aを外装ケース65の係止爪部65Rに係止し、その状態で、本体ケース62から下方へ突出した取り付け部62Bを外装ケース65の固定部65BへネジNJで固定する。この状態で、ガスケット63Bを収容した円筒形ケース64を外装ケース65の前壁65Fの挿通孔65Aに対応させ、外装ケース65の前方から、円筒形ケース64の外方へ突出した左右一対の係止爪部64Aを、外装ケース65の前壁65Fの挿通孔65Aに形成した左右一対の切欠き部65Cに対応させ、その状態で円筒形ケース64を押し込む。この押し込みによって、ガスケット63Bの後端面に形成した円形状溝に、本体ケース62の前壁62Fに形成した環状突起62F2が嵌合する。更に、本体ケース62の前壁62Fの環状突起62F2の内側と外側位置に形成した円形状の窪み62F1、62F3に、ガスケット63Bの後端面が当接する。
【0131】
図38に示すように、このように、ガスケット63Bの後端面が、本体ケース62の前壁62Fの窪み62F1、窪み62F3、及び環状突起62F2に当接し、また、空気吐出路63Cの後端縁の全周に前方に窪んで形成した面取りR部63B1と、空気導出パイプ63Aの横方向通路63A2のパイプ先端外周部に前方に突出して形成した角R部63ARを干渉させることで、成形のバラツキによるシール性の悪化を予防することができる。
【0132】
円筒形ケース64内にガスケット63Bを収納した状態で本体ケース62の前壁62Fにガスケット63Bをセットし、外装ケース65内で回転収納する。そして、係止爪部64Aが外装ケース65の前壁65Fの裏側へ回り込むように、円筒形ケース64を回転させる。円筒形ケース64の回転は、円筒形ケース64の前壁64Bに記した符号M1が、外装ケース65の前壁65Fに記した符号M2に対峙する位置まで行う。この位置が、略90度回転した状態である。この状態で、ガスケット63Bが若干圧縮される状態となり、それによって、ガスケット63Bの後端部が本体ケース62の前壁62Fに密着し、空気導出パイプ63Aの横通路部63A2の前端が、ガスケット63Bの空気吐出路63Cの後端に密着し、それによって、空気導出パイプ63Aの横方向通路部63A2と空気吐出路63Cが、一連の略水平方向の空気通路を形成する。このため、ポンプ装置60は、縦方向通路部63A1と、横方向通路部63A2と、空気吐出路63Cとによって、略L字状の空気導出路が形成される。
【0133】
次に、
図39乃至
図45に基づいて、本体ケース62の上部に防塵フィルタ63Dを配置する構造について説明する。
上記のように、空気ポンプユニット60Uと外装ケース65を組み立てるポンプ装置60は、空気ポンプ61へ取り入れる空気の防塵のために、空気ポンプ61の空気取り入れ口に連通する空気流入路に防塵フィルタ63Dを備えている。この防塵フィルタ63Dは、本体ケース62の後面開口を塞ぐように本体ケース62に結合される背面板62Rの上部に支持される。以下、この構成を詳述する。
【0134】
図40に示すように、背面板62Rは合成樹脂製であり、主体部62R1と、主体部62R1の上端部に回動可能に連結するフィルタ保持部62FHを有する。フィルタ保持部62FHは、主体部62R1の上端部に第1ヒンジ部H1で回動可能に連結する第1フィルタ保持部62R2と、第1フィルタ保持部62R2の他端部に第2ヒンジ部H2で回動可能に連結する第2フィルタ保持部62R3と、を有する。第1ヒンジ部H1と第2ヒンジ部H2は、主体部62R1及びフィルタ保持部62FHを合成樹脂で一体成形するとき、同時に肉厚を薄く成形することによって形成される。
【0135】
第1フィルタ保持部62R2は、防塵フィルタ63Dを収容するために窪み形成するフィルタ収容部FKを有する。第2フィルタ保持部62R3は、フィルタ収容部FK内に防塵フィルタ63Dを支持するフィルタ支持部FTを突出形成する。また、第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3は、それぞれ碁盤目状に空気通路AR1とAR2を形成する。このため、空気通路AR1の周囲がフィルタ収容部FKとなり、空気通路AR2の周囲がフィルタ支持部FTとなる。更に、フィルタ保持部62FHは、左右両側に突出して、前後方向に延びるフランジFRを有する。このフランジFRは、実施例では、第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3のそれぞれ左右両側に突出した前後方向に延びるフランジFR1、FR2で構成する。
【0136】
第1ヒンジ部H1及び第2ヒンジ部H2によって、主体部62R1に対して第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3を開いた状態で、防塵フィルタ63Dをフィルタ収容部FKに収容する。その状態で、第2ヒンジ部H2によって、第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3を相互に重なり合うように閉じることにより、フィルタ支持部FTがフィルタ収容部FK内に進入し、第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3の間に、防塵フィルタ63Dを挟持する状態となる。第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3が重なり合った状態は、第1フィルタ保持部62R2の第1ヒンジ部H1側に形成する左右の係止爪KT1が、第2フィルタ保持部62R3の左右のフランジFR2の第2ヒンジ部H2の反対側の端部FR21に弾性力で係止することにより保持される。このように防塵フィルタ63Dを保持したフィルタ保持部62FHは、
図41及び
図43に示すように、防塵フィルタ63Dを介して空気通路AR1とAR2が対峙した状態である。また、左右のフランジFR1、FR2は、相互に重なり合った状態となる。
【0137】
このように、第1フィルタ保持部62R2と第2フィルタ保持部62R3が重なり合ったフィルタ保持部62FHは、主体部62R1に対し第1ヒンジ部H1によって前方へ略水平状態に回動させる。この回動に伴って、第2フィルタ保持部62R3の後端部に形成する係止爪KT2が、主体部62R1の前面上部に窪み形成する係止部KB1に弾性力で係止することにより、フィルタ保持部62FHは、主体部62R1の上端部に略水平状態に保持される。
【0138】
このようにフィルタ保持部62FHが主体部62R1の上端部に略水平状態に保持された背面板62Rは、本体ケース62の左右壁の上部に前後方向に略水平状態に形成した支持溝62M2に、左右のフランジFRを本体ケース62の後面開口から挿入する。この挿入に伴って、主体部62R1の周縁部の左右及び下部に突出形成するリブRBが、本体ケース62の左右側壁及び下部壁の内側に沿って侵入する。そして、主体部62R1の下部に形成した係止爪KT3が、本体ケース62の底壁に窪み形成した係止部KB2に弾性力で係止する。また、この挿入に伴って、主体部62R1の左右端部に形成した係止爪KT4が、本体ケース62の左右側壁に窪み形成した係止部KB3に弾性力で係止する。
【0139】
このようにして、背面板62Rの主体部62R1は、本体ケース62の後面開口を塞ぐように、本体ケース62に密着状態で結合すると共に、主体部62R1の内側面が支持部63A3の後端面に密着する。またこの状態で、本体ケース62の上面は、防塵フィルタ63Dを保持するフィルタ保持部62FHによって塞がれる。この状態で、本体ケース62内が、支持部63A3によって上下空間に分離され、空気ポンプ61の空気取り入れ口は、その上部空間に連通する。
空気ポンプ61に採用する公知の圧電素子型空気ポンプは、空気取り入れ口と圧縮空気の空気出口が下面に存在する。このため、空気取り入れ口を前記上部空間に連通する空気通路を、空気ポンプ61と支持部63A3との間の隙間によって形成する。また、空気ポンプ61の空気出口は、空気導出パイプ63Aの上端の入り口開口に連通する。このため、本体ケース62の周辺の空気は、空気通路AR1、防塵フィルタ63D、及び空気通路AR2を順次通過し、空気ポンプ61の空気取り入れ口に流入する。そして、空気ポンプ61で圧縮される圧縮空気は、空気ポンプ61の空気出口から空気導出パイプ63Aへ送出される。
【0140】
上記のように、空気ポンプユニット60Uと外装ケース65とが組み立てられたポンプ装置60は、貯水容器収容部46の奥部に設けた取り付け部67へ取り付ける。この取り付け部67は、背壁部材32の一部を後方に窪ませた凹部で形成される。取り付け部67には、ポンプ装置60を載置する支持台部66と、外装ケース65の左右壁の係止爪部65Gを弾性係止する係止部を有する。この係止部は、取り付け部67の左右側壁に形成した係止孔または係止突部で形成する。支持台部66は、冷蔵室3の底板29を上方に屈曲にて形成する。ポンプ装置60を取り付け部67に取り付けるために、ポンプ装置60から背面側に延出したリード線を冷蔵庫本体2側の電源ラインに接続し、この電源接続部分をポンプ装置60の背面側に配置する。支持台部66にポンプ装置60の外装ケース65の底部65Eを載置し、外装ケース65の左右壁の掴み部65Wを指で掴んだ状態で、左右壁の係止爪部65Gを前記係止部に弾性係止する。これにより、取り付け部67にポンプ装置60が取り付けられる。また、取り付け部67の形態は、背壁部材32の一部にポンプ装置60の後部が入り込む開口で形成し、この開口の左右側部に形成した係止部に係止爪部65Gを弾性係止し、支持台部66に外装ケース65の底部65Eを載置する構成でもよい。このような構成を採用することによって、冷蔵室3内で液体がこぼれた場合であっても、ポンプ装置60の背面側に存在する前記電源接続部分に該水が掛かることを防ぐことができる。
【0141】
ポンプ装置60の取り付けによって、空気吐出路63Cの空気吐出口63が貯水容器収容部46へ向けて露出する状態となる。また、外装ケース65の後面開口を通して、冷気通路35Aまたは冷蔵室3の空気が、防塵フィルタ63Dを通って空気ポンプ61へ吸い込まれる構成となる。
【0142】
給水装置Bは、ポンプ装置60を冷蔵庫本体2側に配置し、ポンプ装置60の空気吐出口63へ貯水容器9を着脱自在に接続する構成とし、貯水容器9は、主タンク部90の製氷用水が自然流下にて計量タンク部91へ流入する方式であって、計量タンク部91に貯留された製氷用水をポンプ装置60の圧縮空気によって製氷皿7Bへ押し出す方式である。
【0143】
この方式において、圧電素子型空気ポンプ61に水が掛かることによって作動不良に至ることが懸念されるため、空気ポンプ61に水が掛からない構成である。即ち、貯水容器9の製氷用水が圧縮空気誘導パイプ96へ逆流しても、空気ポンプ61から空気吐出口63へ至る空気通路を通って、製氷用水が空気ポンプ61へ到達しないように逆流エネルギーを減衰させると共に、空気ポンプ61の圧縮空気はスムースに計量タンク部91へ供給される空気通路構成とする。このため、空気ポンプ61から吐出される空気が、貯水容器9から後方へ略水平状態に突出する圧縮空気誘導パイプ96へ供給される空気通路は、縦方向通路から横方向通路を経て圧縮空気誘導パイプ96へ至る構成である。
【0144】
具体的には、
図4、
図37に示すように、空気ポンプ61から吐出される空気が圧縮空気誘導パイプ96へ供給される空気通路は、空気導出パイプ63A内の空気通路と、空気導出パイプ63Aが接続されるガスケット63Bに形成された空気吐出路63Cによって形成される。圧縮空気誘導パイプ96との接続関係、耐久性及び成形のし易さ等を考慮して、ガスケット63Bはシリコンゴム製でもって空気吐出路63Cは直線状に形成し、合成樹脂成形される空気導出パイプ63Aは、L字状に屈曲した空気通路構成とする。
【0145】
空気導出パイプ63A内の空気通路は、縦方向通路部63A1と横方向通路部63A2でL字状に屈曲した通路構成である。具体的には、下部の横方向通路部63A2は、空気吐出路63Cと共に、圧縮空気誘導パイプ96へ連通する略水平に延びる横方向通路を形成し、横方向通路部63A2から上方へ略垂直に延びる縦方向通路部63A1は、製氷用水の上昇エネルギーが、縦方向通路部63A1と横方向通路部63A2との交差部63A4に衝突して減衰し、残ったエネルギーによって縦方向通路部63A1を上昇しても、空気ポンプ61まで達しない程度の長さの縦方向通路を形成する。この縦方向通路部63A1と横方向通路部63A2の長さは、実施形態の給水装置Bにおいて事前のテストによって確認し設定する。
【0146】
上記のように、計量タンク部91の圧縮空気導入路94は、空気吐出口63に着脱自在に接続される圧縮空気誘導パイプ96と、仕切り体9Bに貫通形成した圧縮空気導入部91Aと、上端部が圧縮空気誘導パイプ96と連通し下端部が圧縮空気導入部91Aと連通するように、仕切り体9Bに立設した圧縮空気導入パイプ97とによって形成される。
【0147】
このため、計量タンク部91の製氷用水がこの圧縮空気導入路94を逆流する経路は、圧縮空気導入部91Aから略垂直状態に設けた圧縮空気導入パイプ97を上昇した後、略水平方向へ延びた圧縮空気誘導パイプ96を通って空気吐出口63に至るため、この圧縮空気導入路94の経路でも製氷用水の逆流エネルギーは減衰され、更に、水平方向へ流れて交差部63A4に衝突して減衰する。実施形態では、図示のように、縦方向通路部63A1は、横方向通路部63A2の略2倍程度で十分効果が発揮できる。
【0148】
次に、小型の空気ポンプ61によって、計量タンク部91から規定量の製氷用水を円滑に押し出す構成を説明する。
ポンプ装置60からの圧縮空気によって、計量タンク部91から規定量の製氷用水を円滑に製氷皿7Bへ供給するために、円形状の圧縮空気導入部91Aの直径が円形状の製氷用水導出部91Bの直径よりも大きい。
【0149】
これにより、ポンプ装置60からの圧縮空気によって、計量タンク部91の入り口側の圧力と出口側の圧力関係によって、圧電素子型空気ポンプのように、空気吐出圧力が小さい小型の空気ポンプ61であっても、計量タンク部91から製氷用水を押し出す作用が良好となり、計量タンク部91から規定量の製氷用水を円滑に製氷皿7Bへ供給できる。それゆえ、空気ポンプ61も小型の圧電素子振動型が採用できることとなり、空気ポンプ61を貯水容器収容部46の奥部の冷気供給通路35内へ配置することができ、空気ポンプ61の取り付け部の確保が容易となる。
この効果を得るために、圧縮空気導入部91Aと同径で立ち上がる円形状の圧縮空気導入パイプ97の内径が、製氷用水導出部91Bと同径で立ち上がる円形状の製氷用水導出パイプ99の内径よりも大きい。
【0150】
次に、貯水容器9内への製氷用水の注入について説明する。
図8、
図9等に示すように、蓋体9Cには、その上面前部で主タンク部90に対応する位置に円形状の給水口104が貫通形成されており、この給水口104は手動開閉可能な回転式キャップ105によって閉じられる。容器本体9Aに蓋体9Cを取り付けた状態において、上水道等から給水口104を通して製氷用水を注水する場合、その注水が勢いよく供給孔92へ直接流入すれば、計量タンク部91内に流入する製氷用水が規定量を超える虞がある。これを防止するために、給水口104は供給孔92から遠い位置に配置する構成としている。実施例では、給水口104は、計量タンク部91の上面領域を外れた主タンク部90の前部領域に対応する位置である。これによって、圧縮空気誘導パイプ96から水が噴き出すことを防止することができる。
【0151】
これによって、給水口104から上水道等を注水しても、その注水は給水口104直下の主タンク部90に衝突し、注水の勢いが減衰されるため、主タンク部90内の製氷用水は、供給孔92から自然流下で計量タンク部91内に貯留され、規定量が溜まることとなる。
貯水容器9内の製氷用水の満杯レベルWLは、即ち、主タンク部90の製氷用水満杯レベルであり、給水口104の下部に設けた水平辺104Aのレベルに定めている。このため、貯水容器9内に製氷用水が満杯になったか否かは、目視により、満杯レベルWLまで水が入った状態で満杯と判断する。
【0152】
図8、
図9等に示すように、主タンク部90内には、支持脚120で支持された活性炭119を供給孔92の上方に配置する。これによって、主タンク部90の製氷用水が供給孔92から自然流下で計量タンク部91内へ流入する際に、流動する製氷用水が活性炭119を通過することにより浄化される。
【0153】
次に、貯水容器9を貯水容器収容部46の所定位置に設置する手段について説明する。
図5は、本発明に係る給水装置の貯水容器のスライド構成を説明するための断面斜視図である。
実施例では、貯水容器9をスライドにて挿入及び引出可能に構成する。このため、
図5〜
図11、
図16に示すように、貯水容器9の底部の左右両側には、容器本体9Aの底面よりも下方へ突出した脚部9Kを容器本体9Aに一体成形する。左右の脚部9Kは、それぞれ前側脚部9K1と後側脚部9K2を備え、左側の前側脚部9K1と後側脚部9K2は、前後方向の同一直線上に配置する。また、右側の前側脚部9K1と後側脚部9K2も、前後方向の同一直線上に配置する。そして、右側の前側脚部9K1と左側の前側脚部9K1は、左右対称形でもって左右対称配置であり、右側の後側脚部9K1と左側の後側脚部9K1は、左右対称形でもって左右対称配置である。それぞれの前側脚部9K1と後側脚部9K2は、左右両側とも、前後方向に延びた板状でもって一直線上の配置である。
【0154】
容器本体9Aの脚部9Kが貯水容器収容部46の底面をスライドするように、貯水容器収容部46の底面をなす冷蔵室3の底板29の上面がレール部を構成する。このレール部は、底板29の上面に左右の脚部9Kがスライドする溝で形成することもできるが、他の手段によって、貯水容器9の挿入及び引出時の左右のブレを制限することもできる。
【0155】
実施例では、貯水容器収容部46の底面の左右に、前後方向に延びた案内壁46Kを冷蔵室3の底板29の屈曲にて形成する。左右の脚部9Kの外側間の寸法よりも、左右の案内壁46K間の寸法は若干広い。このため、左右の案内壁46Kの内側面に沿った貯水容器収容部46の底面が、脚部9Kがスライドするレール部として作用する。
【0156】
このレール部には、貯水容器9が所定位置に収容された状態で、左右の前側脚部9K1と後側脚部9K2が落ち込む窪み46Y1と46Y2が、冷蔵室3の底板29の屈曲にて形成する。
また、貯水容器9が所定位置に収容された状態で、前方へ移動しないようにストッパとして機能する係止段差46Aを、左右の案内壁46K間に、冷蔵室3の底板29の一部を上方へ屈曲して形成する。これによって、左右の案内壁46Kと係止段差46Aとの間の溝46Zが、左右の脚部9Kがスライドするレール部を構成する。
【0157】
この構成において、製氷用水誘導パイプ98の下端部周縁に環状パッキン115を取り付け、所定量の製氷用水を注入した貯水容器9を準備する。この貯水容器9を、左右の溝46Zに左右の後側脚部9K2を挿入する関係で、貯水容器収容部46の底面をスライドさせつつ後方へ挿入する。この挿入によって、左右の前側脚部9K1と後側脚部9K2が、それぞれ対応する窪み46Y1、46Y2へ落ち込む。
【0158】
これによって、ポンプ装置60の前面の空気吐出口63の挿入部63C1に圧縮空気誘導パイプ96が挿入され、ガスケット63Bの環状リブ63C1の弾力性によって気密状態に接続される。この接続された正規の状態にて、容器本体9Aの底面前部に下方へ突出形成した係止部9A3が、係止段差46Aの後側に位置する。これによって、貯水容器9が貯水容器収容部46から前方へ移動することが制限される。この状態は、貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置に設置された状態である。
【0159】
上記のように冷蔵室3の底板29のように、同一部材に外装ケース65を載置する支持台部66と、貯水容器9のスライド部を形成すれば、ポンプ装置60に対する貯水容器9の挿入及び引き出し動作関係を正規の状態に定め易くなる効果がある。
【0160】
貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置に設置された状態において、製氷用水出口である製氷用水誘導パイプ98の下端部が、製氷用水誘導パイプ98の下端部の直径よりも大きい直径でもって上方に漏斗状に広がった製氷用水供給路51の上端開口へ臨む。この状態で、製氷用水誘導パイプ98の下端部から製氷用水供給路51へ製氷用水が漏れなく導入されるようにするために、製氷用水誘導パイプ98の下端部周縁に取り付けた環状パッキン115が、製氷用水供給路51の上端開口周縁部に当接する関係である。
【0161】
次に、製氷動作について説明する。
上記のように貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置へ挿入設置された状態で、冷蔵庫1の操作パネル部127に設けた製氷開始スイッチの操作によって、自動製氷機7が製氷動作を開始する。製氷動作開始により、制御部の動作により、製氷皿7Bが所定の状態にあるか否か等の自動製氷機7のプリセット動作が行われる。このプリセット動作の後、空気ポンプ61が所定時間稼働して、圧縮空気が圧縮空気導入路94から計量タンク部91へ流入し、計量タンク部91の製氷用水が製氷用水導出路95へ押し出され、製氷用水供給路51を通って製氷皿7Bの製氷セル7B1のひとつである製氷セル7B11へ導入される。製氷皿7Bの複数の製氷セル7B1は、製氷セル7B1相互の区画壁の上部に形成した連通路にて連通しているため、所定の製氷セル7B11へ導入された製氷用水は、オーバーフローにて前記連通路から順次隣の製氷セル7B1へ流れ、各製氷セル7B1の製氷用水レベルは略均等になる。この状態で、後述のように、赤外線センサ110の検知によって製氷工程が開始し、製氷皿7B内の製氷用水の凍結が可能である。
【0162】
図4、
図5に示すように、製氷部6の上壁には、製氷皿7Bの製氷セル7B1内に氷が生成されたか否かを検知する赤外線センサ110を配置する。赤外線センサ110は、周知のサーモパイル型の赤外線センサである。サーモパイル型の赤外線センサは、制御部(図示せず)の動作によって、所定の製氷セル7B11内の水の温度を所定周期で測定するものであり、赤外線センサ110によって測定された温度が所定の低温度に達すると、制御部は、製氷皿7B内に氷が生成されたものと判断する。
【0163】
また、計量タンク部91の製氷用水が製氷皿7Bへ導入されたか否かを検知方法は種々あるが、一つの方法として、この赤外線センサ110によって、計量タンク部91の製氷用水が製氷皿7Bへ導入されたか否かを検知できる。その場合、上記のように実施例では、計量タンク部91の規定量80ccを空気ポンプ61の15秒間の稼働によって製氷皿7Bへ押し出す。制御部は15秒経過時に制御部が赤外線センサ110の出力を読み取り、製氷セル7B11内の温度が製氷用水の流入によって所定温度以上に上昇しておれば、給水があったと判断し、製氷動作を開始するようにする。
【0164】
赤外線センサ110によって製氷皿7Bへの所定量の給水があったことが検知されたことにより製氷工程が開始し、製氷皿7Bの製氷セル内に氷を生成する。上記のように、製氷皿7B内に氷が生成された温度を赤外線センサ110が検知したとき、制御部の動作によって、電動機構7Aの製氷皿モータを駆動して製氷皿7Bを反転回動して捩りを与え、製氷セル7B1内の氷を下方の貯氷箱8へ落下させた後、再び製氷皿7Bを元の水平状態に戻す。この状態で、再び空気ポンプ61が稼働して、上記同様の製氷工程を開始する。
【0165】
貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置へ挿入設置された状態は、貯水容器収容部46の奥側壁等に配置した位置検知スイッチによって検知することにより検知する方法でもよい。その場合は、位置検知スイッチの信号が制御部へ入力され、製氷動作可能状態となる。この状態で、冷蔵庫の操作パネル部127に設けた製氷開始スイッチの操作によって、上記のように自動製氷機7が製氷動作を開始する。
【0166】
また、この位置検知スイッチを設けない方法もある。それは、製氷開始スイッチを操作して自動製氷機7に製氷動作開始指令を与え、制御部が空気ポンプ61を所定時間(実施例では15秒間)稼働させた後、制御部が赤外線センサ110の出力を読み取り、製氷皿7Bの製氷セル内の温度が製氷用水の流入が無いときの氷点下の温度であれば、給水が無かったと判断し、冷蔵庫1の操作パネル部127に設けたLCDやLED灯などの表示部に表示する。この表示は、貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置へ挿入設置されていないことか、貯水容器9が貯水容器収容部46の所定位置へ挿入設置されているが水切れであることの表示である。
【0167】
自動製氷機7の製氷動作は、貯氷箱8が満杯になったことにより終了する。この満杯状態は、
図4に示すように、電動機構7Aによって製氷動作終了ごとに上方から貯氷箱8内へ下降する検氷レバー7Kを設ける。この検氷レバー7Kが貯氷箱8内の氷によって下降が阻止されたとき、電動機構7Aに係る負荷電流の急激な増加を制御部が検出して、貯氷箱8が満杯であると判断する。
【0168】
貯水容器9への製氷用水補給等の場合は、係止部9A3が係止段差46Aから外れる位置まで、貯水容器9の前面に設けた取っ手9Tによって貯水容器9を持ち上げ、その状態で、貯水容器9を貯水容器収容部46の前方へ引き出すことによって、圧縮空気誘導パイプ96がポンプ装置60の空気吐出口63から離れつつ引き出せる。
【0169】
上記のように、貯水容器9では、容器本体9Aへ取り付ける蓋体9Cによって仕切り体9Bが下方へ押圧されることにより、容器本体9Aの内底面との間に計量タンク部91が形成するため、計量タンク部91の形成が容易となり、且つ、仕切り体9Bを容器本体9Aへ固定する取り付け装置が不要となる。そのため、蓋体9Cを外せば容器本体9Aから仕切り体9Bを引き外せるため、容器本体9A、仕切り体9B及び蓋体9Cの洗浄がし易く、更に、圧縮空気導入路94と製氷用水導出路95の洗浄も容易に行えることとなる。また、貯水容器9を貯水容器収容部46から引き出した状態で、製氷用水供給路51の上端開口が貯水容器収容部46へ露出するため、製氷用水供給路51内の洗浄も容易に行えるようになる。
【0170】
[第2実施形態]
図46〜
図48は、本発明に係る冷蔵庫用自動製氷機の給水装置を備えた実施例2を示す。
図46は第2実施形態の冷蔵庫1の冷蔵室内を示す正面図である。
図47は第2実施形態の冷蔵庫1の縦断面図である。
図48は第2実施形態の冷蔵庫1の横断面図である。これらの図において、冷蔵庫本体2の発泡断熱材2Cは省略した状態である。
【0171】
第2実施形態の冷蔵庫1は、冷蔵庫本体2内は、上部に冷蔵室3、その下に冷凍室4、最下部が野菜室5となるように区画する。第1実施形態の冷蔵庫1と主として異なるところは、冷凍室4内は、下部には、容積の大きい主冷凍室4Sを形成し、上部には、左側に製氷部6、右側に冷凍庫室4Aを区画形成する。製氷部6内には上部に自動製氷機7の製氷皿7Bが配置され、製氷皿7Bの下方には上面開口の貯氷箱8が配置される。
【0172】
この配置において、冷蔵室3の開口部は1枚の扉ではなく、冷蔵室扉10A、10Bにて左右に開く観音開き式である。野菜室5の開口部は、第1実施形態と同様の構成でもって、引き出し式扉11にて閉塞されている。また、製氷部6の開口部は、野菜室5と同様の構成で以って、製氷部6内に設けた左右のレールに対して前後方向へ引き出し可能に支持した貯氷箱8を扉12Aと共に前方へ引き出される引き出し式とする構成である。冷凍庫室4Aの開口部は、野菜室5と同様の構成で以って、冷凍庫室4A内に設けた左右のレールに対して前後方向へ引き出し可能に支持した容器を扉12Bと共に前方へ引き出される引き出し式とする構成である。また、主冷凍室4Sの開口部は、野菜室5と同様の構成で以って、主冷凍室4S内に設けた左右のレールに対して前後方向へ引き出し可能に支持した容器を扉12Cと共に前方へ引き出される引き出し式とする構成である。
【0173】
第2実施形態の冷蔵庫1における本発明に係る自動製氷装置の給水装置は、第1実施形態と同様の構成及び同様の作用をするものであるため、第1実施形態と同様の部分には同様の符合を付し、その説明は第1実施形態に準拠するものとする。
【0174】
本発明は、種々の形態の冷蔵庫に適用して効果があるため、上記第1及び第2実施形態に記載した形態に限らない。このため、本発明の趣旨の範囲内において、種々の形態の冷蔵庫に適用可能である。
また、容器本体9A内を主タンク部90と計量タンク部91とに区画する仕切り体9Bは、本発明の目的が達成され、本発明の効果が得られれば、上記実施形態に記載した形態に限らない。このため、容器本体9A内に主タンク部90を形成する主タンク容器を容器本体9A内に着脱自在に収容し、この主タンク容器の底壁と容器本体9Aの底壁との間に計量タンク部91を形成する形態でもよい。この形態の場合、主タンク容器の底壁が仕切り体9Bに相当し、主タンク部90と計量タンク部91とを仕切る仕切り壁となる。このため、主タンク容器の底壁に、供給孔92を形成し、フロート体93を設け、障壁121を設ければよい。更に、主タンク容器の底壁に、圧縮空気導入路94、製氷用水吐出路95、及び空気排出溝125を設ける構成とする。