(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記復帰動作において、前記水平回動軸を回動させることによって前記ゲートバー基部及び前記ゲートバーと共に上昇させ、当該水平回動軸が予め設定された所定の開始角度になると、前記復帰駆動アームの回動を開始することを特徴とする請求項1に記載のゲート装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい技術を開示しているが、本発明の技術範囲はこれらの態様に限定されるものではない。
【0022】
先ず、本発明の第1の実施形態によるゲート装置1について説明する。ゲート装置1は、
図1や
図2等に示されるように、高速道路や有料道路の料金所、又は有料駐車場の出入口等のゲートにおいて、ゲートバー7によって、車路2上を進行する車両(移動体)の通行を規制するように構成され、例えば、車路2に沿うように形成されたコンクリート製のプラットフォームであるアイランド3上に設置される。なお、ゲート装置1は、車路2側の面がアイランド3の車路2側の縁石部に極力接近して配置されるとよく、接近しているほどゲートバー7の長さを短くすることができるが、第1の実施形態のゲート装置1の設置位置は、ゲートバー7のリリース状態を考慮して決定することが望ましい。
【0023】
図1は、ゲートバー7が閉じて車路2を遮断した状態(閉状態)を示し、
図2は、ゲートバー7が開いて車路2を開放した状態(開状態)を示す。また、
図3は、ゲートバー7がリリースした状態を示し、
図4は、ゲートバー7のリリース復帰動作の中間状態を示す。以下では、説明の便宜上、車路2上においてゲートの通過前の地点からゲートを見た場合に、即ち、車路2における車両の進行方向において、手前側を「前」、向こう側(奥側)を「後」、右側を「右」、左側を「左」、上側を「上」、下側を「下」とする。車路2上を進行する車両は、通常、ゲート装置1の前方からゲート装置1に接近し、その後、ゲート装置1の後方へ進む。即ち、ゲート装置1の前後方向は、車路2と平行な車両進行方向(移動体進行方向)である。
【0024】
ゲート装置1は、矩形柱状に形成された本体筐体4(本体部)を備え、本体筐体4は本体ベース5によってアイランド3上に固定されている。また、ゲート装置1では、車路2を遮断する部材であるゲートバー基部6及びゲートバー7、並びに復帰駆動部8が、本体筐体4の上部前方側に備わる水平回動軸9に取り付けられている。
【0025】
本体筐体4は、水平方向(前後方向)に伸長する水平回動軸9と、水平回動軸9をゲートバー基部6及びゲートバー7と共に駆動するためのゲート駆動部40(
図10参照)とを備え、更に、ゲート装置1を統括制御するための制御部10(
図10参照)を内部に備える。ゲート駆動部40及び制御部10については後述する。
【0026】
水平回動軸9は、本体筐体4の内部から本体筐体4の前面の開口部を介して前方(車両進行方向と反対側)に突出するように配置される。水平回動軸9は、本体筐体4の内部でゲート駆動部40に接続されていて、ゲート駆動部40(後述するゲート駆動モータ41)によって駆動されて回動すると共に、水平回動軸9に取り付けられたゲートバー基部6及びゲートバー7を一体的に回動させることができる。従って、水平回動軸9は、ゲートバー7を回動させることで車路2の開閉動作(車路開閉動作)を行うことができる。
【0027】
この車路開閉動作は、水平回動軸9に直交するゲートバー基部6及びゲートバー7を横臥・起立させることにより、車路2の遮断・開放を行う動作である。
図1に示すように、ゲート駆動部40により水平回動軸9が回動してゲートバー基部7を横臥させると、ゲートバー基部7と共にゲートバー6が横臥し、これにより車路2が遮断される。このように、ゲートバー基部6及びゲートバー7が横臥する位置を「横臥位置」という。一方、
図2に示すように、ゲート駆動部40により水平回動軸9が回動してゲートバー基部6を起立させると、ゲートバー基部6と共にゲートバー7が起立し、これにより車路2が開放される。このように、ゲートバー基部6及びゲートバー7が起立する位置を「起立位置」という。
【0028】
ゲートバー基部6は、前側が開口された断面コ字状に形成された長尺状の部材であり、ゲートバー7の一端側を嵌合する形状を有する。ゲートバー基部6は、長手方向一端側(例えば、右側)の後面が水平回動軸9に固定されていて、水平回動軸9の回動に応じて本体筐体4に対して回動可能になっている。一方、ゲートバー基部6の長手方向他端側(例えば、左側)は、水平回動軸9と交わる方向(例えば、水平回動軸9と直交する方向)に伸長している。
【0029】
また、ゲートバー基部6は、長手方向一端側に、嵌合されたゲートバー7を着脱可能に係止するための係止機構11として係止可動部12等を備え、長手方向他端側に、短手方向(例えば、ゲートバー7の閉状態において上下方向)に伸長するリリース軸13を備える。リリース軸13の下面には、軸径よりも若干細い丸凹部14が形成されている(
図5参照)。丸凹部14は、後述する復帰駆動部8の復帰駆動軸32を嵌合させる形状を有し、リリース軸13と復帰駆動軸32とを同軸にしてゲートバー基部6の下面と復帰駆動部8とを位置決めするためのものである。なお、ゲートバー基部6と復帰駆動部8との位置決めには、位置決めボスや取付ビス(図示せず)等も用いられてよい。
【0030】
また、ゲートバー基部6は、ストッパー部15と近接センサ16とを長手方向他端側で且つ後面側に備え(
図7、
図11等参照)、更に、後述するリリース検知スイッチ44(
図10参照)を備えている。ストッパー部15は、例えば、発泡ウレタン等からなるクッションであり、ゲートバー基部6の長手方向と平行な面を有する。ストッパー部15は、後述する復帰従動部21の当接部22の回動軌道上に配設される。近接センサ16は、例えば、金属センサであり、復帰従動部21の当接部22がゲートバー基部6のストッパー部15に当接、若しくは接近したことを検知するものである。
【0031】
ゲートバー7は、長尺の棒状に形成され、閉状態で車路2を遮断できる程度の長さを有する。ゲートバー7は、長手方向一端側(例えば、閉状態で右側)に設けられるゲートバー保持部18と、ゲートバー保持部18に装着されて長手方向他端側(例えば、閉状態で左側)に延在するゲートバー本体19とを備える。ゲートバー本体19は、軽量な材料、例えば、アルミの中空パイプ等からなる芯部の他端側を、発泡ウレタン等からなる緩衝材で覆うことによって形成される。ゲートバー本体19を構成する緩衝材の外表部には、ドライバー等からの視認性を良くするために、赤白のストライプ等のラミネートが施されるとよい。
【0032】
ゲートバー7は、長手方向一端側のゲートバー保持部18を介してゲートバー基部6に取り付けられている。具体的には、ゲートバー保持部18の長手方向一端側が、ゲートバー基部6に着脱可能に保持されると共に、ゲートバー保持部18の長手方向他端側が、ゲートバー基部6のリリース軸13に軸支されている。
【0033】
ゲートバー7は、通常、
図1及び
図2に示されるように、長手方向一端側のゲートバー保持部18がゲートバー基部6に嵌合されると共に、ゲートバー保持部18の長手方向一端側が係止機構11によってゲートバー基部6に係止されて、ゲートバー基部6と一体化固定された固定状態(非リリース状態)になっている。このとき、ゲートバー7の長手方向がゲートバー基部6の長手方向と一直線状になり、ゲートバー7の長手方向他端側が水平回動軸9と交わる(直交する)方向に大きく伸長される。
【0034】
また、ゲートバー7は、ゲートバー保持部18の長手方向一端側がゲートバー基部6から取り外されて、ゲートバー基部6との一体化固定(固定状態)が解除(リリース)されると、
図3等に示されるように、リリース状態になる。リリース状態のゲートバー7(ゲートバー保持部18)は、ゲートバー基部6に対してリリース軸13を中心にして回動可能になっている。
【0035】
このように、ゲートバー7がリリースされると共にゲートバー基部6に対して回動する動作を、以下では「リリース動作」と称する。また、リリースされたゲートバー7が、リリース軸13を中心にして回動し、ゲートバー7の長手方向一端部がゲートバー基部6から離間すると共にゲートバー7の長手方向他端部が車両進行方向へと向かう方向(上方から見て時計回り方向)を「リリース方向」と称する。また、リリースされたゲートバー7が、リリース軸13を中心にして回動して車路2から退避した状態、例えば、リリース軸13周りに約90度回動して長手方向が車路2と略平行になった状態(
図3参照)を「リリース完了状態」と称する。
【0036】
ゲートバー保持部18は、例えば、ゲートバー7をゲートバー基部6に着脱可能に係止させるための係止機構11としてラッチ部20等を長手方向一端側に備える。即ち、ゲートバー基部6とゲートバー7との間には、係止可動部12やラッチ部20からなる係止機構11が備えられる。
【0037】
係止機構11は、
図1及び
図2に示されるように、ゲートバー基部6に嵌合されたゲートバー7(ゲートバー保持部18)を係止して、ゲートバー7の固定状態(非リリース状態)を維持するように構成される。なお、係止機構11は、車路開閉動作による振動や風圧等の力が加えられても、ゲートバー基部6とゲートバー7との係止を維持する程度の保持力を有する。即ち、固定状態は、ゲートバー基部6及びゲートバー7の車路開閉動作が可能な状態である。
【0038】
一方、係止機構11は、上記保持力以上の力、例えば、車両がゲートバー7に衝突する際に加わる外力によって、
図3及び
図4に示されるように、ゲートバー基部6とゲートバー7(ゲートバー保持部18)との係止が外れて、ゲートバー7をリリース状態にするように構成される。なお、係止機構11は、リリース状態のゲートバー7が、リリース方向とは逆方向に回動して、ゲートバー基部6に当接すると共に押圧されたときに、その押圧力によって、ゲートバー基部6に嵌合されたゲートバー7を係止する構成を有する。例えば、係止機構11では、ゲートバー基部6側の係止可動部12が、ゲートバー7側のラッチ部20に押圧されて、可動してからラッチ部20を係止することにより、ゲートバー7がゲートバー基部6に係止される。
【0039】
また、
図5等に示されるように、ゲートバー保持部18は、長手方向においてリリース軸13よりも他端側に復帰従動部21を備える。復帰従動部21は、ゲートバー保持部18の後面側に突出していてゲートバー保持部18と一体的に回動するように設けられ、当接部22と復帰従動ピン23とを備えている。
【0040】
当接部22は、長手方向一端側(例えば、ゲートバー7の閉状態において右側)の外壁面であって、例えば、ゲートバー7の長手方向に直交する当接面である。当接部22は、ゲートバー7が固定状態のときには、他の部材に干渉しないフリーな状態である。また、当接部22は、ゲートバー7がリリースされて回動するときには、ゲートバー基部6のストッパー部15に当接することにより、それ以上のゲートバー7の回動を制限する。ゲートバー7のリリース制限角度は、ゲートバー7が固定状態のときから、当接部22がストッパー部15に当接するまでの角度であり、例えば、上方から見て時計回りに約90度である。
【0041】
復帰従動ピン23は、ゲートバー保持部18よりも下方に突出して形成される。復帰従動ピン23は、長手方向においてリリース軸13よりも他端側(例えば、ゲートバー7の閉状態において左側)で、且つリリース軸13の近傍に設けられ、また、後述する復帰駆動部8の復帰駆動アーム38の回動軌道上に配設されている。
【0042】
復帰駆動部8は、ゲートバー保持部18(ゲートバー7)を駆動してゲートバー基部6に対してリリース軸13周りに駆動させるもので、
図5〜
図9等に示すように、ゲートバー基部6と同様に長尺状に形成された部材である。
図5は、ゲートバー7が固定状態であって、復帰駆動部8をゲートバー基部6に取り付ける前の状態を示している。
図6は、ゲートバー7がリリース状態であって、復帰駆動部8をゲートバー基部6に取り付けた状態を、復帰駆動部8を透過して示している。
図7は、復帰駆動部8の内部構造を上方から見た図である。
図8は、復帰駆動部8の内部構造を前方から見た図である。
図9は、復帰駆動部8の分解斜視図である。
【0043】
復帰駆動部8は、例えば、
図7〜
図8に示されるように、略箱状の復帰駆動部シャーシ25内に、復帰駆動モータ26とギアヘッド27と、ウォームギア28と、ウォームホイール29と、中継ギア30と、復帰駆動ギア31と、復帰駆動軸32と、センサディスク33と、アーム角度センサ34と、ホームポジション(HP)センサ35とを備えている。そして、復帰駆動部8は、復帰駆動軸32がゲートバー基部6のリリース軸13と同軸になる位置でゲートバー基部6の下側(上下方向一端側)に位置決め固定される。
【0044】
復帰駆動部シャーシ25は、シャーシ下部25a及びシャーシ上部25bと、前後のカバー(図示せず)からなり、シャーシ下部25aとシャーシ上部25bとは、例えば、ネジ止めや接着等の何れの手段によって締結されてもよい。シャーシ下部25aの底面には、上方に突出するウォームホイール支軸25cと中継ギア支軸25dとが設けられる。また、シャーシ下部25aの底面とシャーシ上部25bの上面のそれぞれには、復帰駆動軸32を軸支するベアリング36を取り付けるための軸穴25eが、長手方向の他端側(左側)に設けられ、シャーシ上部25bの長手方向の一端側の側面(右面)には、ウォームギア28を軸支するための軸溝25fが設けられる。
【0045】
復帰駆動モータ26は、例えば、直流モータであり、内部に多数の歯車列を有するギアヘッド27と一体構成され、ギアヘッド27の出力軸にはウォームギア28が固定されている。ウォームギア28は、シャーシ上部25bの軸溝25fに軸支されていて、ギアヘッド27の出力軸と一体的に回転する。
【0046】
ウォームホイール29は、ウォームギア28に噛合するハスバ歯車部29aとハスバ歯車部29aの下方に形成された小歯車部29bとを一体的に回転するように有し、ウォームホイール支軸25cに軸支される。中継ギア30は、ウォームホイール29の小歯車部29bと噛合する大歯車部30aと大歯車部30aの下方に形成された小歯車部30bとを一体的に回転するように有し、中継ギア支軸25dに軸支される。
【0047】
復帰駆動ギア31は、中継ギア30の小歯車部30bと噛合する歯車を有し、復帰駆動軸32に固定されていて復帰駆動軸32と一体的に回転する。復帰駆動軸32は、軸穴25eに取り付けられたベアリング36に軸支されている。復帰駆動軸32の復帰駆動ギア31の上方には、センサディスク33も復帰駆動軸32と一体的に回転するように固定されている。センサディスク33の外周部には、ホームポジション検出用のHP凹部33aが形成されている。
【0048】
アーム角度センサ34及びアームHPセンサ35は、センサディスク33の周辺に固定して配設され、アームHPセンサ35についてはセンサディスク33の所定位置(HP凹部33a)を検知することで、復帰駆動軸32に取り付けられる復帰駆動アーム38のホームポジションを検出し、アーム角度センサ34についてはセンサディスク33の周面に等角度間隔に多数開口されたスリット33bによる透過/遮蔽のパルス数より復帰駆動アーム38の回転角度を検出する。なお、復帰駆動軸32や復帰駆動アーム38の回動角度は、ゲートバー基部6側(ゲート閉状態やリリース状態では上側であり、後述する復帰中間状態では右側)から見て時計回り又は反時計回りの角度を示す。
【0049】
そして、上記したような復帰駆動部8の内部構造によれば、復帰駆動モータ26が回転駆動すると、その回転力をギアヘッド27で減速すると共に出力軸を回転してウォームギア28に伝達する。この回転力は、ウォームギア28とウォームホイール29のハスバ歯車部29aとの噛合により、例えば、数十分の一に減速し、ウォームホイール29の小歯車部29bと中継ギア30の大歯車部30aとの噛合でも減速し、更に中継ギア30の小歯車部30bと復帰駆動ギア31との噛合でも減速して、最終的に復帰駆動モータ26の駆動を数百分の一に減速して復帰駆動軸32が回転される。従って、比較的小径で動力の小さい復帰駆動モータ26でも、高速回転駆動させて、多段減速することによって、強大なトルクで復帰駆動軸32を回転させることができ、復帰駆動軸32の回転速度は低速になる。
【0050】
また、復帰駆動軸32の上部は、シャーシ上部25bの軸穴25eを貫通してシャーシ上部25bの上方に突出している。復帰駆動軸32の上端には、ゲートバー基部6のリリース軸13の丸凹部14に緩嵌合する丸凸部37が段付き形状で形成されている。即ち、リリース軸13の丸凹部14と復帰駆動軸32の丸凸部37とが、ゲートバー基部6と復帰駆動部8との位置決め機構になっている。
【0051】
更に、復帰駆動軸32の上部には、復帰駆動アーム38が、丸凸部37の下方に固定されていて、復帰駆動軸32と一体的に回動するようになっている。復帰駆動アーム38は、復帰駆動軸32に直交して伸長する平板状に形成され、ゲートバー基部6側からゲートバー7まで延在している。
【0052】
復帰駆動アーム38の長手方向の長さは、復帰駆動軸32と同軸のリリース軸13から復帰従動部21の復帰従動ピン23までの長さを十分に超えていて、即ち、復帰駆動アーム38の回動軌道上に復帰従動部21の復帰従動ピン23が位置する。復帰駆動アーム38の上下高さ位置は、復帰従動ピン23の突出した長さの範囲に収まっている。復帰駆動アーム38の短手方向両端には、第1押圧部38a及び第2押圧部38bが設けられる。第1押圧部38aは、復帰駆動部8を上方から見て、時計回り方向側の端部であり、第2押圧部38bは、反時計回り方向側の端部である。従って、復帰駆動アーム38が時計回りに回動するときに第1押圧部38aが復帰従動ピン23に当接し、復帰駆動アーム38が反時計回りに回動するときに第2押圧部38bが復帰従動ピン23に当接する。このように、復帰駆動アーム38は、回動することで復帰従動ピン23に当接し、また、復帰従動ピン23(復帰従動部21)を押圧することで、復帰従動ピン23(復帰従動部21)を備えたゲートバー保持部18(ゲートバー7)を回動させることができる。
【0053】
復帰駆動アーム38の周方向の位置は、
図7や
図11等に示されるように、ゲートバー7が固定状態の場合には、復帰従動ピン23に干渉しないホームポジションに維持される。なお、復帰駆動アーム38のホームポジションは、復帰従動ピン23に対してゲートバー7のリリース方向とは逆側に設定される。これにより、ゲートバー7のリリース動作があったとき、ゲートバー7と共に回動する復帰従動ピン23は、ホームポジションの復帰駆動アーム38から遠ざかるので干渉することがない。
【0054】
制御部10は、例えば、CPU(中央演算処理装置)やメモリ等で構成され、メモリには、ゲート装置1の車路開閉動作や復帰動作等を制御する制御プログラムが記憶されている。この制御部10を含んだゲート装置1の電気的な構成について、
図10を参照しながら説明する。ゲート装置1は、例えば、
図10に示されるように、ゲート駆動部40におけるゲート駆動モータ41、ゲート角度センサ42及びゲートHPセンサ43と、ゲートバー基部6における近接センサ16及びリリース検知スイッチ44と、復帰駆動部8における復帰駆動モータ26、アーム角度センサ34及びアームHPセンサ35と、通信部45や入出力部46とを備える。これらの電気機器は制御部10に接続されていて、制御部10は、上記した制御プログラムに基づいて各電気機器を制御する。
【0055】
ゲート駆動部40は、例えば、水平回動軸9を駆動するゲート駆動モータ41と、水平回動軸9の回動角度を検知するゲート角度センサ42と、水平回動軸9に取り付けられたゲートバー基部6及びゲートバー7のホームポジションを検知するゲートホームポジション(HP)センサ43とを備える。ゲート駆動モータ41は、例えば、直流モータであって、ゲート角度センサ42は、例えば、ゲート駆動モータ41と一体化されたエンコーダであり、ゲート駆動モータ41の回転角度を正確に検出することが可能である。従って、制御部10は、ゲート駆動モータ41の検出結果に基づいて、ゲート駆動モータ41を所望の回転角度で停止させると共に、水平回動軸9の細かい角度制御が可能になる。なお、ゲートバー基部6(ゲートバー7)のホームポジションは、ゲートバー基部6(ゲートバー7)の長手方向が水平方向(左右方向)になる位置である。
【0056】
ゲートバー基部6のリリース検知スイッチ44は、ゲートバー7がゲートバー基部6からリリースされたか否かを検知するものである。
【0057】
通信部45は、ゲート装置1(制御部10)をネットワークを介して外部機器と通信可能にするもので、例えば、ゲート装置1を備えるシステムが当該ゲート装置1とは別個の車路制御盤(図示せず)によって車路2の遮断不可や車両進入中を制御する場合に、この車路制御盤にネットワークを介して通信可能に接続される。例えば、通信部45は、ゲート装置1がETCゲートに設置される場合に、ETCアンテナから車路制御盤へ送られた車両データに基づく車路開/閉動作指令を車路制御盤から受信する。
【0058】
入出力部46は、ゲート装置1(制御部10)と外部機器との間で電気信号を送受信するもので、例えば、車路2の近傍に備えられて車路2を通過する車両を検知する車両検知器(図示せず)に接続される。
【0059】
次に、ゲート装置1におけるゲートバー7のリリース動作を説明する。
【0060】
ゲート装置1では、
図1、
図2や
図5等に示されるように、通常、ゲートバー基部6及びゲートバー7が固定状態になっていて、係止可動部12やラッチ部20からなる係止機構11によって係止されている。この固定状態において、復帰駆動部8の復帰駆動アーム38は、ホームポジションに維持されていて、復帰駆動アーム38の第1押圧部38aは、復帰従動部21の復帰従動ピン23と接触せずに僅かに隙間を空けた位置にある。
【0061】
ゲート装置1において、この固定状態は、
図1に示すゲートバー7の閉状態でも、
図2に示すゲートバー7の開状態でも同様に維持される。ゲート装置1が車路2を遮断する場合には、水平回動軸9がゲートバー基部6及びゲートバー7を横臥位置まで回動して、ゲートバー7を閉状態(
図1等参照)にしている。
【0062】
通常、車両は、車路2を遮断している閉状態のゲートバー7に衝突することはない。しかし、例えば、ETC車載器にETCカードを挿入し忘れた車両がETCのゲートを通過する場合や、駐車場の出口から出場する車両が故意または過失によりゲートバー7が開くのを待たずに進行する場合等では、車路2を遮断しているゲートバー7に車両が衝突することがある。
【0063】
例えば、車両がゲートバー7の他端側(ゲートバー本体19の他端側)に衝突すると、その衝突によってゲートバー7の他端側に加わる外力により、係止機構11の係止が外れて、ゲートバー基部6の一端側からゲートバー7の一端側(ゲートバー保持部18の一端側)が取り外され、更に、ゲートバー7はリリース軸13を中心にリリース方向(上方から見て時計回り)に回動する(リリース動作)。
【0064】
このようにリリース動作によって回動したゲートバー7は、上記したリリース制限角度の範囲内で様々な位置で停止することになる。例えば、ゲートバー7は、リリース軸13周りに約90度回動し、長手方向が車路2と略平行になって停止することがある。または、ゲートバー7は、他端側に加わる衝撃力(外力)が小さい場合には、回動角度が90度よりも小さくなり、車路2側に張り出したままで停止することもある。或いは、ゲートバー7は、車両が勢い良く衝突して他端側に加わる衝撃力(外力)が大きい場合には、90度回動したときに、復帰従動部21の当接部22がゲートバー基部6のストッパー部15に勢い良く当接し、その反動によって逆方向(上方から見て反時計回り)に回動することにより、車路2側に張り出して停止することもある。
【0065】
次に、ゲート装置1において、上記したようにリリースされたゲートバー7の復帰動作を、
図11〜
図16を参照しながら
図17のフローチャートに沿って説明する。ここで、「復帰動作」とは、リリース動作したゲートバー7を、リリース動作前の状態、即ち、車路開閉動作が可能な固定状態に復帰させる動作である。なお、
図11〜
図16においては、センサディスク33のHP凹部33aは簡単のため凹形状ではなく丸形状で示し、スリット33bは図示しない。
【0066】
ゲート装置1は、初期状態では、
図11に示されるように、ゲートバー7がゲートバー基部6に対して固定状態である。そして、このようなゲートバー基部6及びゲートバー7の固定状態を監視するために、リリース検知スイッチ44によって、ゲートバー7がゲートバー基部6からリリースされたか否かを常に検知している(ステップS1)。そして、上記したように、ゲートバー7がゲートバー基部6からリリースされると(
図12等参照)、リリース検知スイッチ44がONになる(ステップS1:Yes)。
【0067】
リリース検知スイッチ44がONになると、制御部10は、復帰駆動部8の復帰駆動モータ26を逆転駆動させる(ステップS2)。そして、復帰駆動モータ26の回転力が、復帰駆動部8の各ギア28、29、30及び31を介して復帰駆動軸32に伝達し、復帰駆動軸32を回転させて復帰駆動アーム38を復帰従動部21の復帰従動ピン23に追随する方向(リリース方向、上方から見て時計回り)に回動させる(
図13等参照)。このとき、復帰駆動アーム38の第1押圧部38aは、ゲートバー7が車路2側に張り出している場合には、復帰従動部21の復帰従動ピン23を押圧して、ゲートバー7(ゲートバー保持部18)をゲートバー基部6に対してリリース方向(上方から見て時計回り)に回動させる。
【0068】
この復帰駆動アーム38の回動角度は、アーム角度センサ34によって逐次検出されていて、アーム角度センサ34の検出結果は制御部10に入力され、制御部10は復帰駆動アーム38の回動角度を監視している(ステップS3)。そして、アーム角度センサ34が、予め制御部10に設定された所定の角度α1を検出すると(ステップS3:YES)、制御部10は復帰駆動モータ26の駆動を停止して復帰駆動アーム38の回動を停止させる(ステップS4)。所定の角度α1は、例えば、固定状態における復帰駆動アーム38と復帰従動ピン23との隙間角度に、ゲートバー7のリリース制限角度(例えば、90度)を加えた角度(90度プラスアルファ)である。
【0069】
このようにして、ゲートバー7(ゲートバー保持部18)はゲートバー基部6に対してリリース制限角度(90度)だけ開いた状態になり、停止した復帰駆動アーム38が復帰従動ピン23を支持することによってこの状態が維持される。また、ゲートバー7がリリース制限角度に達すると、復帰従動部21の当接部22がゲートバー基部6のストッパー部15に当接する。このような当接部22とストッパー部15との当接は、ゲートバー基部6の近接センサ16によって検出される。
【0070】
この近接センサ16が当接部22とストッパー部15との当接を検出すると、制御部10は、ゲート駆動モータ41を正転駆動させて、水平回動軸9をゲートバー基部6及びゲートバー7と共に、前方から見て時計回りに低速で回動させる(ステップS5)。なお、近接センサ16による検出を省略し、上記したアーム角度センサ34の角度α1の検出によって、リリース完了状態と判断してもよい。これにより、ゲートバー7は、ゲートバー基部6に対してリリース完了状態に保持されたままで、本体筐体4の上方に向かって徐々に上昇する。このようにして、ゲートバー7は、リリース完了状態のままで本体筐体4の上方に配置される復帰中間状態へと移行する。
【0071】
この水平回動軸9の回動角度は、ゲート角度センサ42によって検出されていて、ゲート角度センサ42の検出結果は制御部10に入力され、制御部10は水平回動軸9の回動角度を監視している(ステップS6)。そして、ゲート角度センサ42が、予め制御部10に設定された所定の角度β1、具体的には、ゲートバー7の開状態と同じ角度β1(例えば、90度)を検出すると(ステップS6:YES)、制御部10は、ゲート駆動モータ41の駆動を停止して水平回動軸9の回動を停止させる(ステップS7)。この状態が復帰中間状態である(
図4参照)。このようにゲートバー基部6及びゲートバー7を水平回動軸9周りに回動させるときには、ゲートバー7が常にリリース完了状態にあるので、ゲートバー本体19の長手方向他端部が車路2側に張り出すことがなく、ゲートバー7の復帰中間状態への移行が安定的に行える。
【0072】
なお、
図13や
図14は、リリース状態のゲートバー基部6及びゲートバー7を図示していて、水平回動軸9の回動前では、図の長手方向がゲート装置1の左右方向に対応していて上方から見た図に相当するが、水平回動軸9の回動後では、図の長手方向がゲート装置1の上下方向に対応していて右方から見た図に相当する。
【0073】
ゲートバー7が復帰中間状態に移行すると、制御部10は、復帰駆動部8の復帰駆動モータ26を正転駆動させて(ステップS8)、復帰駆動軸32を回転させることにより、復帰駆動アーム38をリリース方向とは逆方向(右方から見て反時計回り)に回動させる(
図14参照)。これにより、リリース状態にあるゲートバー7に対して、復帰駆動アーム38の第2押圧部38bが復帰従動ピン23を押圧して、ゲートバー7(ゲートバー保持部18)をゲートバー基部6に対してリリース方向とは逆方向(右方から見て反時計回り)に回動させる(
図15参照)。このリリース方向とは逆方向の押圧力は、ゲートバー基部6の一端側とゲートバー7の一端側とに設けられた係止可動部12やラッチ部20等の係止機構11に作用して、この係止機構11でゲートバー基部6とゲートバー7とが確実に係止される。これにより、ゲートバー7は固定状態(非リリース状態)になる(
図16参照)。
【0074】
この復帰駆動アーム38の回動角度は、上記と同様にアーム角度センサ34によって逐次検出されていて、制御部10は復帰駆動アーム38の回動角度を監視している(ステップS9)。そして、アーム角度センサ34が、予め制御部10に設定された所定の角度α2を検出すると(ステップS9:YES)、制御部10は復帰駆動モータ26の駆動を停止して復帰駆動アーム38の回動を停止させる。所定の角度α2は、例えば、復帰駆動アーム38の反時計回りの回動角度であって第1押圧部38aが復帰従動ピン23に当接する状態から第2押圧部38bが復帰従動ピン23に当接する状態までの角度(360度以下、
図14参照)に、ゲートバー7の復帰動作角度(リリース制限角度に等しい。例えば、90度)を加えた角度である。
【0075】
このようにして、固定状態になったゲートバー7(ゲートバー保持部18)及びゲートバー基部6は、起立位置に配置された状態になる(
図2参照)。また、この状態ではリリース検知スイッチ44がOFFになる(ステップS10:Yes)。
【0076】
リリース検知スイッチ44がOFFになると、制御部10は、復帰駆動部8の復帰駆動モータ26を逆転駆動させて(ステップS11)、復帰駆動軸32を回転させることにより、復帰駆動アーム38をリリース方向(右方から見て時計回り)に回動させる。
【0077】
このとき、復帰駆動アーム38は、アームHPセンサ35によって逐次検出されていて、アームHPセンサ35の検出結果は制御部10に入力され、制御部10は復帰駆動アーム38がホームポジションに戻ったかを監視している(ステップS12)。
【0078】
アームHPセンサ35は、ホームポジションに復帰駆動アーム38が戻ったことを示すセンサディスクのHP凹部33aを検出するとONになり(ステップS12:YES)、制御部10は、アームHPセンサ35がONになると、復帰駆動モータ26の駆動を停止して復帰駆動アーム38の回動を停止させる(ステップS13)。
【0079】
ところで、制御部10は、ゲートバー7による車路2の遮断が可能か否かを判断している(ステップS14)。例えば、制御部10は、上記のような車路制御盤から遮断不可または車両進入中を示す信号を通信部45を介して受信した場合や、上記のような車両検知器から車両が車路2を通過中であることを示す車両検知信号を入出力部46を介して受信した場合には、車路2を遮断不可と判断し、このような信号を受信していない場合には、遮断可能と判断する。
【0080】
制御部10は、上記のように復帰駆動アーム38をホームポジションで停止すると共に、車路2を遮断可能と判断した場合(ステップS14:YES)、ゲート駆動モータ41を逆転駆動させて(ステップS15)、水平回動軸9をゲートバー基部6及びゲートバー7と共に、前方から見て反時計回りに回動させる。これにより、ゲートバー7は、起立位置に配置された状態から、本体筐体4の左方に向かって徐々に下降し、ゲートバー基部6及びゲートバー7が横臥位置へと移行して閉状態になる(
図1参照)。
【0081】
そして、ゲートバー基部6及びゲートバー7が横臥位置に到達すると、ゲートHPセンサ43がONになる(ステップS16:YES)。制御部10は、ゲートHPセンサ43がONになると、ゲート駆動モータ41の駆動を停止して水平回動軸9の回動を停止させる(ステップS17)。これにより、復帰動作が完了する。
【0082】
上記した第1の実施形態では、ゲートバー基部6に対してゲートバー7を回動させる構成として、ゲートバー基部6側に復帰駆動アーム38を有する復帰駆動部8を備えると共に、ゲートバー7側に復帰従動ピン23を有する復帰従動部21を備える構成を説明したが、他の構成でもよい。
【0083】
また、上記した第1の実施形態では、ゲートバー基部6とゲートバー7とを係止する係止機構11として、係止可動部12やラッチ部20から構成される係止機構11を説明したが、係止機構11はこのような構成に限定されず、所定の保持力でゲートバー基部6とゲートバー7とを係止することができれば他の構成でもよい。
【0084】
また、上記した第1の実施形態では、ゲートバー基部6と復帰駆動部8との位置決め機構として、ゲートバー基部6のリリース軸13の丸凹部14に対して、復帰駆動部8の復帰駆動軸32の丸凸部37が緩嵌合する構成を説明したが、この構成に限定されない。復帰駆動部8は、復帰駆動アーム38によって、ゲートバー基部6に対してゲートバー7を回動させることができれば、上記のような位置決め機構を備えなくてもよい。
【0085】
第1の実施形態によれば、上述のように、車路2上の車両(移動体)の通行を規制するゲート装置1は、本体筐体4(本体部)と、水平回動軸9と、ゲートバー基部6と、ゲートバー7と、復帰駆動部8とを備える。そして、水平回動軸9は、車路2に平行な車両進行方向(移動体進行方向)と反対側に突出するように本体筐体4に取り付けられている。ゲートバー基部6は、長尺状に形成され、その長手方向が水平回動軸9に直交するように水平回動軸9に取り付けられ、車路2を遮断する場合には横臥し、車路2を開放する場合には起立するように水平回動軸9によって回動される。ゲートバー7は、長尺状に形成され、その長手方向一端側がゲートバー基部6に軸支されて車両進行方向へと向かうリリース方向とその逆方向とに回動可能にゲートバー基部6に取り付けられると共に、ゲートバー基部6に一体化固定されて固定状態になる一方、所定の外力を受けることでゲートバー基部6との一体化固定が解除されてリリース状態になるようにゲートバー基部6に着脱可能に設けられる。復帰駆動部8は、ゲートバー基部6側に位置決め固定(取付)されていて、ゲートバー7をリリース方向及びその逆方向に回動させる復帰駆動アーム38を備えている。そして、ゲートバー7がリリース状態になったときにゲートバー7の復帰動作を開始し、該復帰動作において、復帰駆動アーム38がゲートバー7をリリース方向に回動させて車路2から退避したリリース完了状態まで移行させ、復帰駆動アーム38によってゲートバー7をリリース完了状態で保持した状態で水平回動軸9がゲートバー基部6を起立させる方向に回動させ、ゲートバー基部6が起立した状態で復帰駆動アーム38がゲートバー7をリリース方向とは逆方向に回動させて固定状態まで移行させる固定状態復帰動作を行う。
【0086】
このように、第1の実施形態に係るゲート装置1では、ゲートバー基部6側の復帰駆動アーム38が、リリース動作したゲートバー7に追随して回動し、ゲートバー7(ゲートバー保持部18及びゲートバー本体19)をリリース完了状態に保持したままで上昇動作させた後、ゲートバー7を固定状態に復帰させることができる。このため、ゲートバー7の復帰動作中に、ゲートバー7が車路2側に張り出すことが防止できる。さらに、復帰駆動アーム38がゲートバー基部6に連結されているため、本体筐体4を大型化する必要がなく、コンパクトで安価なゲート装置1を提供することができる。
【0087】
また、第1の実施形態に係るゲート装置1では、ゲートバー7をゲートバー基部6に対してリリース完了状態へと移行させる機構として、ゲートバー基部6に連結された復帰駆動アーム38を、ゲートバー7のリリース後に駆動させるように制御している。そのため、ゲートバー7を常にリリース方向へと付勢するスプリング等の部材を用いないので、リリース前にゲートバー7をゲートバー基部6に係止する係止機構11の保持力が安定的に維持され、ゲートバー7のリリース状態からの復帰動作を、コンパクトな機構によって安定的に行うことが可能である。
【0088】
また、本実施形態のゲート装置1は、ゲートバー7が、ゲートバー基部6に対する回動の中心となるリリース軸13の近傍に復帰従動部21を備え、復帰駆動部8が、リリース軸13と同軸の復帰駆動軸32を有し、復帰駆動アーム38は、復帰駆動軸32から復帰従動部21(復帰従動ピン23)まで達するように延在していて復帰駆動軸32を中心にして回動可能に設けられている。これにより、ゲートバー7をゲートバー基部6に対して回動させるための機構を、復帰駆動アーム38を復帰従動部21に追随させる簡易な機構で実現することができる。
【0089】
更に、本実施形態のゲート装置1は、固定状態復帰動作において、水平回動軸9がゲートバー基部6を起立させて停止した後で、復帰駆動アーム38によるゲートバー7のリリース方向とは逆方向への回動を行っている。これにより、ゲートバー7が車路2側に確実に張り出さない状況を実現することができる。
【0090】
次に、本発明の第2の実施形態によるゲート装置1について説明する。第2の実施形態のゲート装置1の各部の構成並びにゲートバー7のリリース動作は、上記した第1の実施形態と同様であるのでそれらの説明は省略する。第2の実施形態のゲート装置1は、ゲートバー7の復帰動作が第1の実施形態と部分的に異なる。以下では、第2の実施形態のゲート装置1におけるゲートバー7の復帰動作について、
図18を参照しながら
図19のフローチャートに沿って説明する。
【0091】
第2の実施形態において、リリースされたゲートバー7を検知してから(ステップS21)、ゲートバー7をリリース完了状態に保持するまで(ステップS24)の動作は、第1の実施形態の各動作(ステップS1〜S4)と同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0092】
このとき、
図18(a)に示されるように、ゲートバー基部6は、ゲートバー7がリリースされる前と同じ状態であり、ゲート駆動モータ41及び水平回動軸9によって横臥されているので、ゲートバー基部6の回動角度δ=0とする。また、ゲートバー7がリリース完了状態にあるとき、ゲートバー7のゲートバー基部6からの回動角度はリリース制限角度(90度)になっているが、復帰動作前であるので、復帰動作角度γ=0とする。
【0093】
そして、このゲートバー7のリリース完了状態では、ゲートバー基部6の近接センサ16が、復帰従動部21の当接部22とゲートバー基部6のストッパー部15との当接を検出する。これに応じて、制御部10は、ゲートバー7がリリース完了状態で保持されたままで、ゲート駆動モータ41を正転駆動させて、水平回動軸9をゲートバー基部6及びゲートバー7と共に、前方から見て時計回りに低速で回動させて、
図18(b)に示されるように、ゲートバー7を徐々に上昇させる(ステップS25)。
【0094】
この水平回動軸9の回動角度は、ゲート角度センサ42によって検出されていて、制御部10は、ゲート角度センサ42によって水平回動軸9の回動角度δを監視している(ステップS26)。そして、ゲート角度センサ42が、予め制御部10に設定された所定の開始角度δ1を検出すると(ステップS26:YES、
図18(b)参照)、制御部10は、復帰駆動モータ26の正転駆動を開始する(ステップS27)。
【0095】
この開始角度δ1は、ゲートバー7を構成するゲートバー保持部18及びゲートバー本体19のそれぞれの重量と、リリース軸13に対するゲートバー保持部18及びゲートバー本体19のそれぞれの位置関係とに基づいて決定される。
図18(b)に示されるように、ゲートバー7では、長尺状のゲートバー本体19の長手方向の中央位置に、ゲートバー本体19の自重(ゲートバー保持部18の重量を差し引いた分)Wが鉛直下方向に作用することになる。開始角度δ1は、復帰駆動アーム38の第1押圧部38aの保持が開放されても、ゲートバー7が自重で復帰動作角度γ=0が安定できる角度であり、具体的には、30度程度に設定される。なお、仮に水平回動軸9の回動角度δ=0の場合に第1押圧部38aの保持が開放されてしまうと、ゲートバー本体19のWが鉛直下方に作用しても、ゲートバー7が風圧等の影響を受けて車路2側に張り出す場合がある。従って、開始角度δ1はゲートバー7の自重だけでなく、風圧等の周辺環境による影響を考慮して決定することが望ましい。
【0096】
また、制御部10は、復帰駆動モータ26を正転駆動する際に、アーム角度センサ34によって復帰駆動アーム38の回動角度を監視している(ステップS28)。このとき、復帰駆動アーム38の回動角度が所定の角度α3(
図14参照)になって第2押圧部38bが復帰従動部21の復帰従動ピン23に当接するまで、復帰駆動モータ26を高速回転することが望ましく、ここでは復帰駆動アーム38に負荷が掛かっていないので、復帰駆動モータ26は無負荷で高速回転することができる。
【0097】
そして、アーム角度センサ34が所定の角度α3を検出すると(ステップS28:YES)、制御部10は、復帰駆動モータ26とゲート駆動モータ41の同期制御を開始する(ステップS29)。この同期制御は、復帰駆動モータ26側で、復帰駆動アーム38の第2押圧部38bが復帰従動ピン23を押圧してゲートバー7をリリース方向と逆方向に回動させる際に、ゲートバー本体19の長手方向他端部がアイランド3から車路2側に張り出さないように、徐々に復帰駆動アーム38を駆動しながら、ゲート駆動モータ41で、ゲートバー基部6を起立させていく制御である(
図18(c)参照)。復帰駆動アーム38をゲートバー基部6が完全に起立していない状態で駆動を開始させることにより、ゲートバー7の自重Wによって復帰駆動アーム38に係る負荷が減少するために、復帰駆動モータ26の動力を極力少なく抑えることができる。
【0098】
この同期制御においても、復帰駆動アーム38がゲートバー7の復帰動作角度(γ=90度)まで回動すると(
図18(d)参照)、復帰駆動アーム38によるリリース方向とは逆方向の押圧力が、ゲートバー基部6及びゲートバー7における係止可動部12やラッチ部20等の係止機構11に作用する。そして、係止機構11によってゲートバー基部6とゲートバー7とが確実に係止され、ゲートバー7は固定状態(非リリース状態)になる。このとき、アーム角度センサ34は、第1の実施形態と同様にして、予め制御部10に設定された所定の角度α2を検出する(ステップS30:YES)。また、ゲートバー7が固定状態になるので、リリース検知スイッチ44がOFFになる(ステップS31:Yes)。リリース検知スイッチ44がOFFになると、制御部10は、復帰駆動部8の復帰駆動モータ26の駆動を停止させる(ステップS32)。
【0099】
なお、この例では、ゲートバー7が固定状態に復帰しても、ゲート駆動モータ41で回動されるゲートバー基部6の回動角度δは、90度に達していないので(
図18(d)参照)、ゲート駆動モータ41は、水平回動軸9及びゲートバー基部6の回動を継続する。そして、ゲート角度センサ42がゲートバー基部6の回動角度δとして、第1の実施形態と同様にして、予め制御部10に設定された所定の角度β1(例えば、90度)を検出すると(ステップS33:YES)、制御部10は、ゲート駆動モータ41の駆動を停止して水平回動軸9(ゲートバー基部6)の回動を停止させる(ステップS34)。
【0100】
その後、復帰駆動アーム38をホームポジションに戻すと共に、ゲートバー7を閉状態にして復帰動作が完了するまでの動作(ステップS35〜S41)は第1の実施形態の各動作(ステップS11〜S17)と同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0101】
第2の実施形態によれば、上述のように、ゲート装置1は、第1の実施形態と同様の構成を有しつつ、固定状態復帰動作において、ゲートバー7の重量が車路2側よりもリリース方向に充分に作用するような傾斜角度までゲートバー7を回動させた後、復帰駆動アーム38がゲートバー7のリリース完了状態の保持を解除して、復帰駆動アーム38によるゲートバー7のリリース方向とは逆方向への回動を、水平回動軸9によるゲートバー基部6を起立させる方向への回動と同期させて、ゲートバー7を車路へ張り出さないように維持(制御)している。
【0102】
このように、第2の実施形態に係るゲート装置1では、ゲートバー7の復帰動作をゲートバー基部6の回動過程で開始することで、復帰駆動アーム38に係るゲートバー7の重量負荷が減少するので、復帰駆動部8の復帰駆動モータ26や各ギア等の機構部を小型化することができ、コンパクトでコストが安価な復帰駆動部8を構成することができる。また、ゲートバー7の復帰動作に係る時間を短縮化することができる。
【0103】
また、第2の実施形態によれば、上述のように、ゲート装置1は、復帰駆動部8の復帰駆動アーム38の回動角度を検知するアーム角度センサ34と、水平回動軸9の回動角度を検知するゲート角度センサ42とを、更に備え、少なくとも固定状態復帰動作において、アーム角度センサ34及びゲート角度センサ42で検知した回動角度に基づいて、復帰駆動アーム38及び水平回動軸9を同期的に制御している。ここで同期制御は、水平回動軸9の回動速度復帰駆動アーム38の回動速度を同じにするということではなく、水平回動軸9の位相角度に応じて復帰駆動アーム38の位相角度を制御し、ゲートバー基部6の車路2側への張り出しによって、ゲートバー本体19の長手方向他端部が、極力アイランド3の縁石部の鉛直上方に位置するよう、予め設定した双方の位相角度の状態に沿わせるように制御することを意味する。
【0104】
本発明の実施形態のゲート装置1では、復帰駆動アーム38及び水平回動軸9の同期制御において、アーム角度センサ34及びゲート角度センサ42で検知した回動角度を用いることにより、ゲートバー7の長手方向他端部の回動軌跡を車路2側に張り出さないような同期制御を容易に行うことができる。また、これらの回動角度を用いることにより、風圧や降雨等の外的要因による動作負荷の変動にも追従して、正確に制御することができる。なお、この同期制御においては、ゲート駆動モータ41の回転は一定の低速で行い、復帰駆動モータ26を適宜速度を可変制御を行うのが好的である。また、ステップS26において、復帰駆動アーム38が復帰動作の準備位置に達するまでは、一旦ゲート駆動モータ41を停止させてもよい。
【0105】
上記した各実施形態では、復帰駆動モータ26及びゲート駆動モータ41として直流モータを用いると共に、復帰駆動軸32及び水平回動軸9の回動角度、即ち、復帰駆動アーム38及びゲートバー7の位置を検知するために、アーム角度センサ34及びHPセンサ35や、エンコーダからなるゲート角度センサ42を用いて位置制御や同期制御を行う構成を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、復帰駆動モータ26又はゲート駆動モータ41としてステッピングモータを用いると共に、ステッピングモータの位相制御を行うことにより、復帰駆動アーム38又はゲートバー7の位置制御や同期制御を行うように構成されてもよい。
【0106】
上述したように、本発明に係るゲート装置1であれば、リリースされたゲートバー7を復帰動作させる機構スペースを小さくすることができ、また、復帰動作中のゲートバー7の位置を迅速に安定させることができ、更に、復帰動作中のゲートバー7が車路2側に張り出すことを防止することができ、また、コンパクトで安価に提供することができる。
【0107】
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うゲート装置もまた本発明の技術思想に含まれる。