特許第6572382号(P6572382)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572382
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】空気調和機および送風装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0022 20190101AFI20190902BHJP
   F24F 1/0007 20190101ALI20190902BHJP
【FI】
   F24F1/0022
   F24F1/0007 321
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-503874(P2018-503874)
(86)(22)【出願日】2016年3月7日
(86)【国際出願番号】JP2016057018
(87)【国際公開番号】WO2017154081
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2018年4月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 聡
(72)【発明者】
【氏名】浜田 義信
(72)【発明者】
【氏名】吉武 伸哲
(72)【発明者】
【氏名】望月 清実
【審査官】 石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−033282(JP,A)
【文献】 特開昭61−159063(JP,A)
【文献】 特開平08−094108(JP,A)
【文献】 実開昭58−016399(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0022
F24F 1/0007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒と空気との間で熱交換を行なう熱交換器と、
前記熱交換器に空気を送る送風装置と、
前記熱交換器および送風装置を収容した筐体と、
を具備した空気調和機であって、
前記送風装置は、回転軸を有するとともに、当該回転軸の軸方向に離れた第1の端部および第2の端部を有するファンモータと;当該ファンモータの前記回転軸に同軸状に固定され、前記回転軸に追従して回転するファンと;当該ファンを収容するとともに、当該ファンから吹き出す空気を前記熱交換器に向けて案内するファンケースと前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部に連結された一対のアーム部及び当該アーム部の間に跨るように前記回転軸の軸方向に延びるとともに、前記ファンケースに連結された棒状部有する連結具とを含み、
前記連結具を介して前記ファンモータと前記ファンケースとの間が一体的に連結され
前記筐体は、前記熱交換器が収容された熱交換室と;前記送風装置が収容された送風室と;前記熱交換室と前記送風室との間を仕切る仕切り板と;を有し
前記ファンモータを前記送風室に据え付けるモータ固定装置をさらに備え、当該モータ固定装置は、前記送風室に配置されたモータ支持台と;当該モータ支持台に取り付けられ、前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部を受け止める一対の支持部を有するモータベースと;当該モータベースの前記支持部と協働して前記モータの前記第1の端部および前記第2の端部を挟み込んで保持する一対の固定具と;を含み、
前記連結具の前記アーム部が前記固定具に連結された
ことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記固定具は、一対のバンド部に分割され、前記バンド部の一端が前記モータベースの前記支持部に係止されているとともに、前記バンド部の他端が締結具により互いに連結されたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記連結具の前記アーム部が前記締結具を介して前記固定具に共締めされたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
筐体と、
前記筐体に支持され、回転軸を有するとともに、当該回転軸の軸方向に離れた第1の端部および第2の端部を有するファンモータと、
前記ファンモータの前記回転軸に同軸状に固定され、前記回転軸に追従して回転するファンと、
前記筐体に支持され、前記ファンを収容したファンケースと、
前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部に連結された一対のアーム部と、当該アーム部の間に跨るように前記回転軸の軸方向に延びるとともに、前記ファンケースに連結された棒状部と、を有する連結具と、
を具備し、
前記連結具を介して前記ファンモータと前記ファンケースとの間が一体的に連結され
前記ファンモータを支持するモータ固定装置をさらに備え、当該モータ固定装置は、前記筐体に支持されたモータ支持台と;当該モータ支持台に取り付けられ、前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部を受け止める一対の支持部を有するモータベースと;当該モータベースの前記支持部と協働して前記モータの前記第1の端部および前記第2の端部を挟み込んで保持する一対の固定具と;含み、
前記連結具の前記アーム部が前記固定具に連結された
ことを特徴とする送風装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、熱交換器に空気を送る送風装置を備えた空気調和機および多翼ファンを有する送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
天井裏の梁等から吊り下げられた室内ユニットを有する空気調和機では、室内ユニットの内部が熱交換室と送風室とに仕切られている。熱交換室には、冷媒と空気との間で熱交換を行なう熱交換器が配置されている。送風室には、熱交換器に空気を送る送風装置が配置されている。
【0003】
送風装置は、ファンモータと、ファンモータの回転軸に同軸状に固定された多翼ファンと、多翼ファンを収容したファンケースと、を備えている。ファンケースは、多翼ファンから吹き出す空気を熱交換器に向けて案内する要素であって、ファンモータと共に室内ユニットの外郭を規定する筐体に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−164073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多翼ファンを有する送風装置では、例えば製造過程で発生する多翼ファンの重心のアンバランスや運転中のファンモータの振動等を要因として、特定の回転域でファンケースおよび筐体が共振し合い、騒音を発することがある。
【0006】
この騒音対策としては、従来では、ファンケースおよび筐体を構成する金属板の板厚を増したり、ファンケースを補強することが行われているが、十分な効果を得られていないのが現状である。
【0007】
本発明の目的は、ファンケースおよび筐体の振動を効果的に抑制でき、騒音を低減できる空気調和機および送風装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、空気調和機は、熱交換器と、当該熱交換器に空気を送る送風装置と、前記熱交換器および前記送風装置を収容した筐体と、モータ固定装置と、を備えている。前記送風装置は、ファンモータ、ファン、ファンケースおよび連結具を有する。前記ファンモータは、回転軸を有するとともに、当該回転軸の軸方向に離れた第1の端部および第2の端部を有する。前記ファンは、前記ファンモータの前記回転軸に同軸状に固定され、当該回転軸に追従して回転する。前記ファンケースは、前記ファンを収容するとともに、前記ファンから吹き出す空気を前記熱交換器に向けて案内する。前記連結具は、前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部に連結された一対のアーム部と、当該アーム部の間に跨るように前記回転軸の軸方向に延びるとともに、前記ファンケースに連結された棒状部と、を有し、当該連結具を介して前記ファンモータと前記ファンケースとの間が一体的に連結されている。前記筐体は、前記熱交換器が収容された熱交換室と、前記送風装置が収容された送風室と、前記熱交換室と前記送風室との間を仕切る仕切り板と、を有する。前記モータ固定装置は、前記ファンモータを前記送風室に据え付けるもので、前記送風室に配置されたモータ支持台と、当該モータ支持台に取り付けられ、前記ファンモータの前記第1の端部および前記第2の端部を受け止める一対の支持部を有するモータベースと、当該モータベースの前記支持部と協働して前記モータの前記第1の端部および前記第2の端部を挟み込んで保持する一対の固定具と、含み、前記連結具の前記アーム部が前記固定具に連結されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態において、空気調和機の室内ユニットを天井裏に据え付けた状態を概略的に示す側面図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る室内ユニットを送風室の側から見た斜視図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る室内ユニットを熱交換室の側から見た斜視図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る室内ユニットの断面図である。
図5図5は、第1の実施形態の室内ユニットに適用される送風装置の斜視図である。
図6図6は、第1の実施形態の室内ユニットに適用される送風装置の正面図である。
図7図7は、図6のF7−F7線に沿う断面図である。
図8図8は、図6のF8−F8線に沿う断面図である。
図9図9は、連結具と固定金具との位置関係を示す斜視図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る室内ユニットの斜視図である。
図11図11は、第2の実施形態の室内ユニットに適用される送風装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について図1ないし図9を参照して説明する。
【0011】
図1は、空気調和機の室内ユニットを天井裏に据え付けた状態を概略的に示す側面図、図2および図3は、夫々室内ユニットの斜視図、図4は、室内ユニットの断面図である。
【0012】
図1に示すように、室内ユニット1は、例えば建屋の天井裏に据え付けられている。本実施形態において、天井裏とは建屋の梁2と天井板3との間に規定された天井空間4のことを指している。
【0013】
図2および図3に示すように、室内ユニット1は、四角い偏平な箱形の要素であって、奥行き寸法D、幅寸法Wおよび厚さ寸法Hを有している。室内ユニット1の奥行き寸法Dは、幅寸法Wよりも小さい。室内ユニット1の厚さ寸法Hは、奥行き寸法Dおよび幅寸法Wよりも十分に小さい。
【0014】
室内ユニット1は、筐体5を備えている。筐体5は、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成され、室内ユニット1の外郭を規定している。筐体5は、天板6、底板7、第1の側板8、第2の側板9および仕切り板10を主要な要素として備えている。
【0015】
天板6および底板7は、水平方向に延びているとともに、筐体5の厚さ方向に互いに間隔を存して向かい合っている。本実施形態によると、底板7は、第1の板部7aと第2の板部7bとに二分割されている。第1の板部7aおよび第2の板部7bは、夫々筐体5の奥行き方向に沿う長さが室内ユニット1の奥行き寸法Dの半分程度に設定されている。
【0016】
第1の側板8および第2の側板9は、天板6と底板7との間に跨るように起立しているとともに、筐体5の幅方向に間隔を存して向かい合っている。
【0017】
図2に示すように、天板6、底板7、第1の側板8および第2の側板9は、筐体5の奥行き方向に沿う一端に吸込口12を規定している。吸込口12は、筐体5の幅方向に沿う細長い開口形状を有している。吸込口12は、図示しないフィルタを介して図1に示す吸込みダクト13に接続されている。
【0018】
図3に示すように、天板6、底板7、第1の側板8および第2の側板9は、筐体5の奥行き方向に沿う他端に吹出口14を規定している。吹出口14は、筐体5の幅方向に沿う細長い開口形状を有している。吹出口14は、吸込口12の反対側で図1に示す吹出しダクト15に接続されている。
【0019】
図4に示すように、仕切り板10は、筐体5の内部を熱交換室16と送風室17との二室に区画している。熱交換室16は、筐体5の吹出口14に通じている。送風室17は、筐体5の吸込口12に通じている。
【0020】
熱交換室16に面した天板6の内面は、例えば発泡スチロールのような断熱材18で覆われている。同様に、熱交換室16に面した第2の側板9の内面は、図示しない他の断熱材で覆われている。
【0021】
第2の側板9に隣接した熱交換室16の端部に機械室19が形成されている。機械室19は、熱交換室16から隔てられた独立した室であり、当該機械室19に図示しないドレンポンプ、冷媒分配器および複数の冷媒配管のような冷凍サイクル機器が収容されている。
【0022】
さらに、筐体5の四つの角部に吊り金具20が固定されている。吊り金具20は、筐体5の四つの角部から筐体5の四方に向けて水平に張り出しており、当該吊り金具20に建屋の梁2から下向きに延びた四本の吊りボルト21の下端部が連結されている。
【0023】
したがって、筐体5は、吊りボルト21を介して建屋の梁2から吊り下げられている。
【0024】
図3および図4に示すように、熱交換器22およびドレンパン23が筐体5の熱交換室16に収容されている。熱交換器22は、筐体5の幅方向に延びている。ドレンパン23は、例えば発泡スチロールのような断熱材で構成されている。ドレンパン23は、熱交換器22から滴下するドレン水を受け止めるように熱交換器22を下方から支えているとともに、断熱材18と協働して熱交換器22を取り囲んでいる。さらに、ドレンパン23の下面は、底板7の第2の板部7bによって覆われている。
【0025】
図4に最もよく示されるように、本実施形態の熱交換器22は、第1の熱交換ユニット24、第2の熱交換ユニット25および第3の熱交換ユニット26を備えている。第1ないし第3の熱交換ユニット24,25,26は、互いに独立した要素であって、予め決められた三次元的な立体形状に組み合わされている。
【0026】
第1ないし第3の熱交換ユニット24,25,26は、夫々複数の細長い板状のフィン27と、冷媒が流れる複数本の伝熱管28と、を備えている。フィン27は、筐体5の幅方向に互いに間隔を存して配列されている。伝熱管28は、隣り合うフィン27の間を連続して貫通することで、フィン27と一体化されている。
【0027】
第1の熱交換ユニット24は、熱交換室16の上部に位置されている。第1の熱交換ユニット24は、仕切り板10から筐体5の吹出口14に向けて筐体5の奥行き方向に延びているとともに、吹出口14に近づくに従いやや下向きに傾斜されている。
【0028】
第2の熱交換ユニット25は、熱交換室16の底部に位置され、第1の熱交換ユニット24に対し筐体5の厚さ方向に離れている。第2の熱交換ユニット25は、仕切り板10から筐体5の吹出口14に向けて筐体5の奥行き方向に延びているとともに、吹出口14に近づくに従いやや上向きに傾斜されている。このため、第1の熱交換ユニット24および第2の熱交換ユニット25は、夫々仕切り板10よりも吹出口14の側に位置された一端を有している。
【0029】
第3の熱交換ユニット26は、第1の熱交換ユニット24の一端と第2の熱交換ユニット25の一端との間に介在されている。第3の熱交換ユニット26は、仕切り板10と向かい合うように起立されているとともに、第1の熱交換ユニット24の一端の方向に進むに従い仕切り板10に近づくように傾いている。
【0030】
したがって、本実施形態では、第1ないし第3の熱交換ユニット24,25,26は、筐体5を側方から見た時に、仕切り板10に向けて拡開するような形状に組み合わされている。
【0031】
図2図4ないし図6に示すように、送風装置31が送風室17に収容されている。送風装置31は、ファンモータ32、第1のファンユニット33aおよび第2のファンユニット33bを主要な要素として備えている。
【0032】
ファンモータ32は、固定子および回転子を収容した円筒状のモータハウジング35と、モータハウジング35に同軸状に支持された回転軸36と、を備えている。モータハウジング35は、第1のボス部37aおよび第2のボス部37bを有している。
【0033】
第1のボス部37aは、第1の端部の一例であって、モータハウシング35の軸方向に沿う一方の端面から突出されている。第2のボス部37bは、第2の端部の一例であって、モータハウシング35の軸方向に沿う他方の端面から突出されている。本実施形態によると、第1のボス部37aおよび第2のボス部37bの外周面の上に円環状の防振ゴム38が同軸状に嵌合されている。
【0034】
回転軸36は、第1の軸部39aおよび第2の軸部39bを有している。第1の軸部39aおよび第2の軸部39bは、互いに同軸状に配置されている。第1の軸部39aは、第1のボス部37aを貫通してモータハウジング35の外に突出されている。第2の軸部39bは、第2のボス部37bを貫通してモータハウジング35の外に突出されている。このため、モータハウシング35の第1のボス部37aおよび第2のボス部37bは、回転軸36の軸方向に互いに離れている。
【0035】
第1のファンユニット33aおよび第2のファンユニット33bは、ファンモータ32を間に挟んで向かい合うように互いに間隔を存して配置されている。第1のファンユニット33aおよび第2のファンユニット33bは、互いに共通の構成を有している。このため、本実施形態では、第1のファンユニット33aを代表して説明し、第2のファンユニット33bについては同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0036】
図2および図5に示すように、第1のファンユニット33aは、円筒状の多翼ファン40およびファンケース41を備えている。多翼ファン40は、回転軸36に追従して回転するように第1の軸部39aの先端部に同軸状に取り付けられている。多翼ファン40が回転すると、多翼ファン40は軸方向から空気を吸い込むとともに、吸い込んだ空気を加圧して多翼ファン40の外周部から周方向に吐き出す。
【0037】
ファンケース41は、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成されている。ファンケース41は、多翼ファン40を収容したケース本体42と、ケース本体42に設けられたノズル部43と、を備えている。
【0038】
ケース本体42は、多翼ファン40の外周部に沿うように湾曲された外周壁44と、多翼ファン40の軸方向に沿う両側に位置された一対の端壁45a,45bと、を有している。端壁45a,45bは、夫々円形の吸気孔46を有している。回転軸36の第1の軸部39aは、一方の端壁45aの吸気孔46を貫通している。
【0039】
図4に示すように、ファンケース41のノズル部43は、ケース本体42から筐体5の仕切り板10に向けて突出されている。ノズル部43の先端は、仕切り板10を貫通して熱交換室16に開口されているとともに、熱交換器22と向かい合っている。
【0040】
第2のファンユニット33bでは、多翼ファン40が回転軸36の第2の軸部39bの先端部に同軸状に取り付けられている。その他のファンケース41に関する事項は、第1のファンユニット33aと同様である。
【0041】
そのため、多翼ファン40が回転すると、吸気孔46を通じて多翼ファン40の内側に空気が吸い込まれる。多翼ファン40に吸い込まれた空気は、多翼ファン40の外周部から周方向に沿って吐出されるとともに、ノズル部43から熱交換器22に向けて送風されるようになっている。
【0042】
図5ないし図9に示すように、ファンモータ32は、モータ固定装置50を介して送風室17に据え付けられている。モータ固定装置50は、モータ支持台51、モータベース52および一対のモータバンド53a,53bを主要な要素として備えている。
【0043】
モータ支持台51は、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成され、第1のファンユニット33aと第2のファンユニット33bとの間に位置されている。モータ支持台51は、フラットな支持面55と、一対のフランジ部56a,56bと、を有している。
【0044】
支持面55は、送風室17内で垂直に起立されている。一方のフランジ部56aは、モータ支持台51の一側縁から第1のファンユニット33aに向けて張り出している。他方のフランジ部56bは、モータ支持台51の他側縁から第2のファンユニット33bに向けて張り出している。
【0045】
一対のフランジ部56a,56bは、送風室17に露出された仕切り板10にボルトおよびナットのような複数の締結具を介して固定されている。このため、モータ支持台51は仕切り板10に支持されている。
【0046】
フランジ部56a,56bの先端縁部には、夫々仕切り板10から遠ざかる方向に直角に折り返された取り付け片57が形成されている。取り付け片57は、ファンケース41の端壁45aにボルトおよびナットのような複数の締結具を介して連結されている。
【0047】
さらに、ファンケース41の端壁45bにブラケット59が取り付けられている。ブラケット59は、送風室17に露出された仕切り板10にボルトおよびナットのような複数の締結具を介して直接固定されている。
【0048】
この結果、第1のファンユニット33aのファンケース41および第2のファンユニット33bのファンケース41は、夫々仕切り板10に支持されている。
【0049】
ファン固定装置50のモータベース52は、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成されている。モータベース52は、基板部61および一対の支持部62a,62bを備えている。
【0050】
基板部61は、フラットな四角い板状の要素であって、その四隅がボルトおよびナットのような複数の締結具を介してモータ支持台51の支持面55に固定されている。
【0051】
一方の支持部62aは、支持面55から遠ざかるように基板部61の一側縁から直角に折り返されている。同様に、他方の支持部62bは、支持面55から遠ざかるように基板部61の他側縁から直角に折り返されている。したがって、一対の支持部62a,62bは、筐体5の幅方向に互いに間隔を存して平行に配置されているとともに、送風室17内で起立している。
【0052】
一対の支持部62a,62bの高さ方向に沿う中央部に夫々モータ受け部63が形成されている。モータ受け部63は、モータ支持台51から遠ざかる方向に張り出している。モータ受け部63は、円弧状に湾曲された凹部64と、モータ受け部63の先端から凹部64の上方に向けて突出する第1の爪部65と、モータ受け部63の先端から凹部64の下方に向けて突出する第2の爪部66と、を備えている。
【0053】
モータ受け部63の凹部64は、ファンモータ32の防振ゴム38を受け止める要素である。本実施形態では、ファンモータ32の第1のボス部37aに対応した防振ゴム38が一方の支持部62aの凹部64に嵌り込み、第2のボス部37bに対応した防振ゴム38が他方の支持部62bの凹部64に嵌り込んでいる。
【0054】
モータバンド53a,53bは、固定具の一例であって、互いに共通の構成を有している。そのため、本実施形態では、一方のモータバンド53aを代表して説明する。モータバンド53aは、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成されているとともに、第1のバンド部68aおよび第2のバンド部68bの二つの要素に分割されている。
【0055】
図7ないし図9に示されるように、第1のバンド部68aおよび第2のバンド部68bは、夫々防振ゴム38の外周面に沿うように円弧状に湾曲されている。第1のバンド部68aの一端に、モータ受け部63の第1の爪部65が取り外し可能に引っ掛かるスリット69が形成されている。第1のバンド部68aの他端には、防振ゴム38から遠ざかる方向に水平に張り出す連結部70が形成されている。
【0056】
同様に、第2のバンド部68bの一端に、モータ受け部63の第2の爪部66が取り外し可能に引っ掛かるスリット71が形成されている。第2のバンド部68bの他端には、防振ゴム38から遠ざかる方向に水平に張り出す連結部72が形成されている。
【0057】
第1のバンド部68aの連結部70および第2のバンド部68bの連結部72は、互いに重ね合わせた状態で締結具としてのボルト73およびナット74を介して結合されている。モータバンド53a,53bは、支持部62a,62bの凹部64と協働して防振ゴム38を挟み込んで保持している。
【0058】
したがって、ファンモータ32は、防振ゴム38を介してモータベース52にラバーマウントされ、当該防振ゴム38がファンモータ32の振動を吸収するようになっている。
【0059】
図5ないし図8に示すように、ファンモータ32、第1のファンユニット33aおよび第2のファンユニット33bは、連結具80を介して一体的に結合されている。連結具80は、例えば板金材のような薄肉な金属板で構成されている。
【0060】
連結具80は、一対のアーム部81a,81bおよび真っ直ぐな棒状部82を有する一体構造物である。一方のアーム部81aの基端は、モータバンド53aを介してファンモータ32の第1のボス部37aに連結されている。他方のアーム部81bの基端は、モータバンド53bを介してファンモータ32の第2のボス部37bに連結されている。
【0061】
アーム部81a,81bの連結構造は互いに共通であるため、一方のアーム部81aを代表して説明する。すなわち、図7ないし図9に示すように、アーム部81aの基端は、モータバンド53aを構成する第2のバンド部68bの連結部72の下面にボルト73を介して共締めされている。
【0062】
このため、アーム部81a,81bは、モータベース52の支持部62a,62bから遠ざかる方向に互いに間隔を存して水平に延びており、当該アーム部81a,81bの間にファンモータ32が介在されている。
【0063】
棒状部82は、アーム部81a,81bの先端の間に跨るようにファンモータ32の回転軸36の軸方向に沿って水平に延びている。棒状部82は、一方のアーム部81aよりも第1のファンユニット33aのファンケース41に向けて延長された第1の延長部82aと、他方のアーム部81bよりも第2のファンユニット33bのファンケース41に向けて延長された第2の延長部82bと、を有している。
【0064】
さらに、第1の延長部82aおよび第2の延長部82bを含む棒状部82の長手方向に沿う一側縁に上向きに直角に折り返された補強用のフランジ部82cが形成されている。当該フランジ部82cの存在により、棒状部82の剛性が確保されている。
【0065】
第1の延長部82aの先端に下向きに直角に折り返された固定片83aが形成されている。同様に、第2の延長部82bの先端に下向きに直角に折り返された固定片83bが形成されている。
【0066】
棒状部82の一方の固定片83aは、第1のファンユニット33aのファンケース41の端壁45aにボルト84aで連結されている。棒状部82の他方の固定片83bは、第2のファンユニット33bのファンケース41の端壁45aにボルト84bで連結されている。
【0067】
このため、連結具80の棒状部82は、モータ支持台51の反対側で第1のファンユニット33aのファンケース41と第2のファンユニット33bのファンケース41との間を一体的に連結している。言い換えると、棒状部82とモータベース52との間にファンモータ32が位置され、当該ファンモータ32がモータベース52、連結具80のアーム部81a,81bおよび連結具80の棒状部82によって取り囲まれている。
【0068】
さらに、アーム部81a,81bおよび棒状部82は、互いに協働してファンモータ32と第1のファンユニット33aのファンケース41との間、およびファンモータ32と第2のファンユニット33のファンケース41bとの間を一体的に連結している。
【0069】
第1の実施形態によると、ファンモータ32、第1のファンユニット33aのファンケース41および第2のファンユニット33bのファンケース41の間が、モータ支持台51の反対側で連結具80を介して一体的に連結されている。このため、連結具80を利用して薄肉な金属板で構成されたファンケース41の剛性を高めることができる。よって、例えば製造過程で発生する多翼ファン40の重心のアンバランスに伴う振動あるいはファンモータ32の運転に伴う振動がファンケース41に伝わった場合でも、ファンケース41が振動し難くなる。
【0070】
しかも、連結具80は、第1のファンユニット33aのファンケース41と第2のファンユニット33のファンケース41との間でファンモータ32の回転軸36の軸方向に延びた棒状部82を有している。これにより、ファンモータ32の運転時に、例えばファンモータ32に回転軸36の軸方向に沿う横揺れが生じた場合でも、ファンモータ32の横揺れを棒状部82で抑え込むことができる。
【0071】
さらに、ファンケース41の固有振動数が多翼ファン40の回転数と一致した場合に生じる共振状態において、ファンモータ32とファンケース41とが逆位相で振動するようなモードでは、ファンモータ32とファンケース41との間を連結具80で連結することで、ファンケース41の振動を打ち消すことが可能となる。
【0072】
この結果、ファンモータ32に横揺れが発生するような固有振動モードにおいても、ファンケース41の共振を防止することができ、振動を要因とする騒音の発生を抑制して静粛な運転が可能となる。
【0073】
加えて、第1の実施形態によると、連結具80のアーム部81a,81bは、ボルト73およびナット74を利用してモータバンド53a,53bに共締めされている。このため、連結具80のアーム部81a.81bをファンモータ32の第1のボス部37aおよび第2のボス部37bに連結する専用のボルト類を省略することができる。
【0074】
よって、送風装置31の部品点数を削減することができ、室内ユニット1のコストの低減および軽量化に寄与するといった利点がある。
【0075】
[第2の実施形態]
図10および図11は、第2の実施形態を開示している。第2の実施形態は、送風装置31の構成が第1の実施形態と相違している。具体的に述べると、送風装置31は、一台のファンユニット91を備えている。ファンユニット91の構成は、第1の実施形態の第1のファンユニット33aと同様であるため、第1のファンユニット33aと同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0076】
第2の実施形態によると、ファンモータ32の回転軸36は、モータハウジング35の第1の端部を貫通してモータハウジング35の外に突出されている。多翼ファン40は、回転軸36の突出端に同軸状に固定されている。このため、ファンユニット91は、ファンモータ32の軸方向に沿う一方の側に位置されている。
【0077】
ファンモータ32とファンユニット91のファンケース41との間を連結する連結具80にあっては、アーム部81a,81bの間に跨る棒状部82の一方の端部のみがファンユニット91に向けて延長され、当該棒状部82の一方の端部に固定片92が形成されている。固定片92は、ボルト93を介してファンケース41の端壁45aに連結されている。
【0078】
このような第2の実施形態においても、連結具80を利用して薄肉な金属板で構成されたファンケース41の剛性を高めることができる。それとともに、ファンモータ32に回転軸36の軸方向に沿う横揺れが生じた場合でも、ファンモータ32の横揺れを棒状部82で抑え込むことができる。
【0079】
したがって、第1の実施形態と同様に、ファンケース41の共振を防止することができ、振動を要因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
4…筐体、22…熱交換器、31…送風装置、32…ファンモータ、36…回転軸、37a…第1の端部(第1のボス部)、37b…第2の端部(第2のボス部)、40…ファン(多翼ファン)、41…ファンケース、80…連結具、81a,81b…アーム部、82…棒状部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11