(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572389
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材
(51)【国際特許分類】
A23N 7/02 20060101AFI20190902BHJP
A23N 7/10 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
A23N7/02
A23N7/10
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-521164(P2018-521164)
(86)(22)【出願日】2016年7月6日
(65)【公表番号】特表2018-522585(P2018-522585A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(86)【国際出願番号】KR2016007304
(87)【国際公開番号】WO2017007232
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2018年7月9日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0096288
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518005931
【氏名又は名称】ジャン、ヘォシク
【氏名又は名称原語表記】JANG, Heoi Sik
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ヘォシク
【審査官】
谷川 啓亮
(56)【参考文献】
【文献】
特公昭39−26034(JP,B1)
【文献】
特表2008−502346(JP,A)
【文献】
特開2001−103946(JP,A)
【文献】
実開昭63−095496(JP,U)
【文献】
特開2014−200234(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2010−0038574(KR,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0025287(KR,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0025285(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23N 1/00 − 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケース内に配置され、皮剥き対象の球根類が収容される球根類収容部材と、
前記球根類収容部材を回転させる球根類収容部駆動部材と、
前記球根類収容部材に収容された前記球根類の皮を剥く皮剥き刃部材と、
前記球根類の皮剥きが行われるように前記皮剥き刃部材を駆動させる皮剥き刃駆動部材と、を備え、
前記球根類収容部材は、互いに独立した複数個の収容ホールに仕切られ、前記各収容ホールにそれぞれ前記球根類が分割して収容された状態で、前記球根類収容部駆動部材によって前記球根類収容部材が回転されながら、前記各収容ホール内に収容された前記各球根類が互いに独立して皮剥きされ、
前記球根類収容部材は、
前記球根類収容部駆動部材の回転軸に連結される連結パネルと、
前記球根類収容部駆動部材の回転軸の延長線上に中心軸が位置するように、内部の空いている円筒に形成される内側隔板と、
前記内側隔板から放射状に延長される複数個の仕切り隔板と、
前記ケースの内壁、前記内側隔板、及び前記各仕切り隔板により形成される複数個の前記各収容ホールの上部を覆う複数個の上側隔板と、を有することを特徴とする球根類皮剥き機。
【請求項2】
前記球根類皮剥き機は、
前記各上側隔板を前記各収容ホール内において乗降させる上側隔板乗降部材を備えることを特徴する請求項1に記載の球根類皮剥き機。
【請求項3】
前記上側隔板乗降部材は、
前記各上側隔板から延長する複数個の延長体と、
前記各延長体が連結される延長結合体と、
前記球根類収容部駆動部材の回転軸が貫通されるとともに、前記延長結合体と結合される回転軸貫通体と、
前記球根類収容部駆動部材の回転軸上の前記回転軸貫通体の位置を固定させる貫通体固定体と、を有し、
前記貫通体固定体が前記回転軸貫通体の位置固定を解除すると、前記上側隔板乗降部材と前記各上側隔板が前記回転軸上において乗降可能になることを特徴とする請求項2に記載の球根類皮剥き機。
【請求項4】
前記球根類皮剥き機は、
前記球根類収容部材の回転量を感知する回転量感知センサ部材を備え、
前記回転量感知センサ部材において、前記球根類収容部材が一定量回転されたことが感知されると、前記球根類収容部駆動部材は、予め設定された時間の間、前記球根類収容部材の回転を停止させることを特徴とする請求項1に記載の球根類皮剥き機。
【請求項5】
前記球根類皮剥き機は、
前記球根類収容部材に皮剥き対象の前記球根類を供給する球根類供給口と、
前記球根類収容部材から皮剥きを終えた前記球根類を吐出する球根類吐出口と、を備え、
前記球根類収容部材の前記各収容ホールに収容された前記球根類は、前記球根類供給口から前記各収容ホールに供給されてから、前記球根類収容部材の回転により回転されながら、前記皮剥き刃部材により皮剥きされた後、前記球根類供給口と隣接して形成された前記球根類吐出口から遠心力により外部に排出されることを特徴とする請求項1に記載の球根類皮剥き機。
【請求項6】
前記ケースと前記球根類収容部材の各内面には、前記球根類の衝突衝撃を吸収可能な衝撃吸収部材が配置されることを特徴とする請求項1に記載の球根類皮剥き機。
【請求項7】
前記皮剥き刃部材は、
回転可能な円板状に形成される皮剥き刃胴体と、
前記皮剥き刃胴体に形成され、前記球根類の皮を剥く刃体と、
前記皮剥き刃胴体において刃体を経由しながら皮剥きされた前記球根類を上昇させる球根類上昇部と、を有し、
前記球根類上昇部は、
前記皮剥き刃胴体の表面において漸進的に下向き傾斜した下向傾斜面と、
前記下向傾斜面に連結されながら、前記皮剥き刃胴体の表面に向かって漸進的に上向き傾斜した上向傾斜面と、を有し、
前記刃体を経由しながら皮剥きされた前記球根類が、前記下向傾斜面に沿って下向きにされてから、前記上向傾斜面に沿って上向きにされながら、前記皮剥き刃胴体の上空に上昇されることを特徴とする請求項1に記載の球根類皮剥き機。
【請求項8】
前記下向傾斜面と前記上向傾斜面は、それぞれ前記皮剥き刃胴体の中心軸を基準として、それぞれ放射状に形成されることを特徴とする請求項7に記載の球根類皮剥き機。
【請求項9】
前記上向傾斜面に比べて、前記下向傾斜面が相対的にさらに大幅に形成されることを特徴とする請求項7に記載の球根類皮剥き機。
【請求項10】
前記皮剥き刃部材は、
前記皮剥き刃胴体と前記刃体との間に配置され、前記皮剥き刃胴体に対する前記刃体の相対的な高さを可変させる高さ可変体を有することを特徴とする請求項7に記載の球根類皮剥き機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材に関する。
【背景技術】
【0002】
球根類は、球根を持つ植物を指し、ジャガイモ、サツマイモ等を言う。このような球根類は、地中から掘り出されるものであるので、食用として用いるためには、洗浄及び皮剥きが必要である。
【0003】
このように球根類の皮を剥く装置が球根類皮剥き機であるが、従来の球根類皮剥き機の例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3等の特許文献がある。
【0004】
しかしながら、従来は、特許文献1に示すように、球根類が1つの大きな容器に収容され、その容器の底面に皮剥きのための回転刃が設けられる構造であるので、回転刃により皮剥きされながら、浮き上がった球根類が容器内において必要以上の長時間の間、浮上しており、それにより、球根類が落下しながら変色が多く発生することはもちろん、球根類の皮剥きに多くの時間を要するという問題があった。
【0005】
また、従来は、特許文献2に示すように、球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材において、刃によりカットされた球根類が空中に上昇するように、刃の後方に段部を形成しているが、このような段部の尖った部分に上昇してから落下する球根類が切られながら、傷ついたり変色されたりするという問題があった。
【0006】
しかも、従来は、特許文献3に示すように、皮剥き過程にある球根類が皮剥き装置から離脱しないようにしながら、皮剥きを終えた球根類を皮剥き装置から送り出させるために排出口を開閉させるドア、前記ドアを開閉するための駆動力を与えるドア開閉モータ等の別途の排出口開閉構造が必要であり、これは、皮剥き装置を複雑にし、故障の原因となるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−0905389号公報(登録日:2009年6月23日、発明の名称:脱皮装置)
【特許文献2】大韓民国公開特許第10−2011−0025292号公報(公開日:2011年3月10日、発明の名称:カットモジュール及びそれを用いた脱皮装置)
【特許文献3】大韓民国登録特許第10−1168689号公報(登録日:2012年7月19日、発明の名称:脱皮装置の排出口開閉構造)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、球根類に変色や傷の発生が最小化されることはもちろん、球根類の皮剥きに要する時間を短縮させることができる、球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材を提供することを目的とする。
【0009】
また、別途の排出口開閉構造物無しにも作動される、球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面による球根類皮剥き機は、ケースと、前記ケース内に配置され、皮剥き対象の球根類が収容される球根類収容部材と、前記球根類収容部材を回転させる球根類収容部駆動部材と、前記球根類収容部材に収容された前記球根類の皮を剥く皮剥き刃部材と、前記球根類の皮剥きが行われるように前記皮剥き刃部材を駆動させる皮剥き刃駆動部材と、を備え、
前記球根類収容部材は、互いに独立した複数個の収容ホールに仕切られ、前記各収容ホールにそれぞれ前記球根類が分割して収容された状態で、前記球根類収容部駆動部材によって前記球根類収容部材が回転されながら、前記収容ホール内に収容された前記各球根類が互いに独立して皮剥きされ、
前記球根類収容部材は、前記球根類収容部駆動部材の回転軸に連結される連結パネルと、前記球根類収容部駆動部材の回転軸の延長線上に中心軸が位置するように、内部の空いている円筒に形成される内側隔板と、前記内側隔板から放射状に延長される複数個の仕切り隔板と、前記ケースの内壁、前記内側隔板、及び前記仕切り隔板により形成される複数個の前記各収容ホールの上部を覆う複数個の上側隔板と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一側面による球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材によれば、球根類収容部材が互いに独立した複数個の収容ホールに仕切られ、各収容ホールにそれぞれ球根類が分割して収容された状態で、球根類収容部駆動部材により球根類収容部材が回転されながら、各収容ホール内に収容された各球根類が互いに独立して皮剥きされることになり、各球根類がケースの内部の全体ではなく、各収容ホール内において滞空するので、球根類の滞空時間及び滞空高さが一定の範囲に制限され、球根類における変色や傷の発生が最小化されることはもちろん、球根類の皮剥きに要する時間を短縮させることができ、閉じられた形態の各収容ホールにおいて球根類が皮剥きされてから、収容ホールのうち、球根類吐出口に面する収容ホールに存在する球根類のみが遠心力により自動に外部に排出されるので、別途の排出口開閉構造物無しにも作動され得るという効果がある。
【0012】
本発明の他の側面による球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材によれば、刃体により皮剥きされた球根類が、下向傾斜面に沿って下向きにされてから、さらに上向傾斜面に沿って上向きにされながら上昇し、皮剥き刃部材の上空に滑らかに浮き上がるとともに、皮剥き刃部材の表面上に突出部がないので、このような球根類の上昇過程及び球根類の引き続く落下過程において、球根類に変色や傷が発生する現象が防止されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の外部を正面からみた図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機を上からみた図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の内部を示す図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の一部構成要素が結合された様子を示す図である。
【
図5】
図4に示した上側隔板が上昇した様子を示す図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の一部構成要素を上からみた図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材を上からみた図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材における球根類上昇部を拡大した図である。
【
図9】本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材から刃部分が分離された様子を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の外部を正面からみた図であり、
図2は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機を上からみた図であり、
図3は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の内部を示す図であり、
図4は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の一部構成要素が結合された様子を示す図であり、
図5は、
図4に示した上側隔板が上昇した様子を示す図であり、
図6は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機の一部構成要素を上からみた図であり、
図7は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材を上からみた図であり、
図8は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材における球根類上昇部を拡大した図であり、
図9は、本発明の一実施例に係る球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材から刃部分が分離された様子を拡大した図である。
【0016】
図1乃至
図9を一緒に参照すると、本実施例に係る球根類皮剥き機100は、ケース103、105、110と、球根類収容部材140と、球根類収容部駆動部材135と、皮剥き刃部材120と、皮剥き刃駆動部材130とを備え、前記球根類収容部材140は、互いに独立した複数個の収容ホール145に仕切られ、前記各収容ホール145にそれぞれ前記球根類が分割して収容された状態で、前記球根類収容部駆動部材135によって球根類収容部材140が回転されながら、前記各収容ホール145内に収容された前記各球根類が互いに独立して皮剥きされる。
【0017】
前記ケース103、105、110は、前記球根類収容部材140、前記球根類収容部駆動部材135、前記皮剥き刃部材120、及び前記皮剥き刃駆動部材130が内部に収容される。
【0018】
本実施例においては、例示として、前記ケース103、105、110が、前記球根類収容部材140が内部に収容される中央体110と、前記中央体110の下部に配置され、前記皮剥き刃駆動部材130が内部に収容される下部体105と、前記中央体110の上部を覆うとともに、内部に前記球根類収容部駆動部材135が収容される上部体103と、で構成されたものが提示されている。
【0019】
図面符号111は、前記球根類収容部材140に皮剥き対象の前記球根類を供給する球根類供給口であり、図面符号112は、前記球根類収容部材140から皮剥きを終えた前記球根類を外部に吐出する球根類吐出口であり、図面符号113は、前記球根類収容部材140において前記球根類から剥かれた皮を外部に吐出する皮吐出口である。
【0020】
前記球根類収容部材140は、前記ケース103、105、110内に配置され、皮剥き対象の球根類が収容されるものであり、前記球根類収容部駆動部材135は、電気モータ等として、前記球根類収容部材140を回転させるものである。
【0021】
図面符号136は、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸であり、図面符号137は、前記球根類収容部駆動部材135を前記ケース103、105、110、ここでは前記中央体110に固定させる固定フレームである。
【0022】
前記球根類収容部材140は、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136に連結される連結パネル141と、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136の延長線上にその中心軸が位置するように、内部の空いている円筒から形成される内側隔板142と、前記内側隔板142から放射状に延長される複数個の仕切り隔板144と、前記ケース103、105、110の内壁、前記内側隔板142、及び前記各仕切り隔板144により形成される複数個の前記収容ホール145の上部を覆う複数個の上側隔板143と、を有する。
【0023】
詳しくは、前記連結パネル141は、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136にその中心軸が連結される、一定厚さの円板状からなり、前記内側隔板142は、前記連結パネル141の中心軸と、その中心軸が一致するとともに、前記連結パネル141の下側に結合される、内部の空いている円筒状からなり、前記各仕切り隔板144は、前記内側隔板142の中心軸を中心として、前記内側隔板142の外面から互いに一定の間隔を置いて放射状に延長された形状からなる。すると、前記各仕切り隔板144の間に、前記ケース103、105、110、ここでは、前記中央体110の内壁、前記内側隔板142、及び各前記仕切り隔板144により、複数個の互いに独立した前記各収容ホール145が形成される。
【0024】
前記球根類皮剥き機100は、前記各上側隔板143を前記各収容ホール145内において乗降させる上側隔板乗降部材160をさらに備えてもよい。
【0025】
前記上側隔板乗降部材160は、前記各上側隔板143から延長される複数個の延長体161と、前記各延長体161が連結される延長結合体162と、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136が貫通されるとともに、前記延長結合体162と結合される回転軸貫通体163と、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136上の前記回転軸貫通体163の位置を固定させる貫通体固定体164と、を有する。
【0026】
詳しくは、前記各延長体161は、前記各上側隔板143から垂直に延長された棒状からなり、前記延長結合体162は、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136と、その中心軸が一致する円板状からなるとともに、前記各延長体161が、その外郭部に沿って連結されるものであり、前記回転軸貫通体163は、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136が貫通され、前記延長結合体162が結合された状態で、前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136に沿って乗降されるものである。
【0027】
前記貫通体固定体164の頭部には、ねじ山が形成され、前記回転軸貫通体163の側面には、前記貫通体固定体164の頭部が貫通される貫通孔が形成され、前記貫通孔の内面には、貫通体固定体164に形成されたねじ山に噛み合わされるねじ山が形成される。すると、前記貫通体固定体164の外側末端部を使用者が手でつかんで一方向に回転させることにより、前記貫通体固定体164が前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136の表面に当接し、それにより、前記貫通体固定体164が前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136における前記回転軸貫通体163の位置を固定させることができ、前記貫通体固定体164の外側末端部を使用者が手でつかんで他方向に回転させることにより、前記貫通体固定体164が前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136の表面から離隔し、それにより、前記貫通体固定体164が前記球根類収容部駆動部材135の回転軸136における前記回転軸貫通体163の位置固定が解除され、前記上側隔板乗降部材160と前記各上側隔板143が前記回転軸136上において乗降可能になる。
【0028】
このように構成された前記球根類皮剥き機100においては、前記球根類収容部材140が互いに独立した複数個の収容ホール145に仕切られ、前記各収容ホール145にそれぞれ前記球根類が分割して収容された状態で、前記球根類収容部駆動部材135により前記球根類収容部材140が回転されながら、前記各収容ホール145内に収容された前記各球根類が互いに独立して皮剥きされることになり、これによって、前記各球根類が前記ケース103、105、110の内部の全体ではなく、前記各収容ホール145内において滞空するので、前記球根類の滞空時間及び滞空高さが一定の範囲に制限され、前記球根類における変色や傷の発生が最小化されることはもちろん、前記球根類の皮剥きに要する時間を短縮させることができ、閉じられた形態の前記各収容ホール145において前記球根類が皮剥きされてから、前記収容ホール145のうち、前記記球根類吐出口112に面する収容ホール145に存在する球根類のみが遠心力により自動に外部に排出されるので、別途の排出口開閉構造物無しにも作動される。
【0029】
本実施例では、前記ケース103、105、110、詳しくは、前記中央体110と前記球根類収容部材140の各内面には、前記球根類の皮剥き過程のうち、前記球根類の衝突衝撃を吸収可能な衝撃吸収部材170が配置される。
【0030】
詳しくは、前記中央体110の内壁、前記球根類収容部材140における前記球根類が触れる壁面である前記内側隔板142、前記仕切り隔板144、及び前記上側隔板143には、発泡ウレタン等の衝撃吸収部材170が取り付けられる。すると、前記球根類が皮剥きされる過程で、前記壁面にぶつかって変色や傷が発生する現象が防止されることになる。
【0031】
前記皮剥き刃部材120は、前記球根類収容部材140に収容された前記球根類の皮を剥くものであり、前記皮剥き刃駆動部材130は、前記球根類の皮剥きが行われるように、前記皮剥き刃部材120を駆動させるものである。
【0032】
前記皮剥き刃部材120は、回転可能な円板状に形成される皮剥き刃胴体121と、前記皮剥き刃胴体121に形成され、前記球根類の皮を剥く刃体123と、前記皮剥き刃胴体121において刃体123を経由しながら皮剥きされた前記球根類を上昇させる球根類上昇部126と、を有する。
【0033】
前記刃体123は、前記皮剥き刃胴体121の中心軸を基準として、前記皮剥き刃胴体121の上面に放射状に複数個配置されている。前記皮剥き刃胴体121には、一定の深さで陥没され、前記刃体123が設置される刃設置溝122が形成される。前記刃設置溝122の一部は、前記皮剥き刃胴体121を貫通することにより、前記刃体123により剥かれた皮が、その貫通した部分から前記皮剥き刃部材120の下方に落下されることになる。
【0034】
前記皮剥き刃部材120は、前記皮剥き刃胴体121と前記刃体123との間に配置され、前記皮剥き刃胴体121に対する前記刃体123の相対的な高さを可変させる高さ可変体125を有する。
【0035】
前記高さ可変体125は、一定の厚さのプレート状からなり、前記刃体123と前記刃設置溝122との間に設けられることにより、前記刃体123の高さを可変させることができる。
【0036】
図面符号124は、前記刃体123と前記高さ可変体125を一緒に貫通し、前記刃設置溝122に結合されるボルト等の結合手段である。
【0037】
前記球根類上昇部126は、前記皮剥き刃胴体121の表面において漸進的に下向き傾斜した下向傾斜面127と、前記下向傾斜面127に連結されながら、前記皮剥き刃胴体121の表面に向かって漸進的に上向き傾斜した上向傾斜面128と、を有し、前記刃体123を経由しながら皮剥きされた前記球根類が、前記下向傾斜面127に沿って下向きにされてから、前記上向傾斜面128に沿って上向きにされながら、前記皮剥き刃胴体121の上空に上昇される。
【0038】
前記皮剥き刃胴体121の表面と前記下向傾斜面127は突出部無しに互いに滑らかに形成され、前記下向傾斜面127と前記上向傾斜面128も突出部無しに互いに滑らかに形成され、前記上向傾斜面128と前記皮剥き刃胴体121の表面も突出部無しに互いに滑らかに形成される。
【0039】
前記下向傾斜面127と前記上向傾斜面128は、それぞれ前記皮剥き刃胴体121の中心軸を基準として、それぞれ放射状に形成され、前記皮剥き刃胴体121上に複数個が形成される。
【0040】
前記上向傾斜面128に比べて、前記下向傾斜面127が相対的にさらに大幅に形成される。
【0041】
前記皮剥き刃部材120の回転方向を基準として、前記各球根類上昇部126は前記各刃体123の後方に配置される。
【0042】
このように構成されると、前記刃体123により皮剥きされた前記球根類が、前記下向傾斜面127に沿って下向きにされてから、さらに前記上向傾斜面128に沿って上向きにされながら上昇し、前記皮剥き刃部材120の上空に滑らかに浮き上がるとともに、前記皮剥き刃部材120の表面上に突出部がないので、このような前記球根類の上昇過程及び前記球根類の引き続く落下過程において、前記球根類に変色や傷が発生する現象が防止される。
【0043】
前記球根類皮剥き機100は、前記球根類収容部材140の回転量を感知する回転量感知センサ部材115を備える。
【0044】
前記上側隔板143の上には、上方にそれぞれ被感知体150が突出され、前記回転量感知センサ部材115は、赤外線感知方式等の多様な方式で、前記ケース103、105、110、ここでは前記中央体110の内壁上に設けられ、前記被感知体150を感知する。
【0045】
前記被感知体150が近づくことにより、前記回転量感知センサ部材115で感知され、前記球根類収容部材140が一定量だけ回転されたことが感知されると、前記球根類収容部駆動部材135は、予め設定された時間の間、前記球根類収容部材140の回転を停止させる。すると、その回転停止された時間の間、前記各収容ホール145に収容された前記各球根類が、回転中の前記皮剥き刃部材120により集中して皮剥きされる。予め定められた回転停止時間が経過すると、前記球根類収容部駆動部材135が駆動され、前記球根類収容部材140が再び回転されながら、上記した作動が繰り返される。
【0046】
前記球根類収容部材140の前記各収容ホール145に収容された前記球根類は、前記球根類供給口111から前記各収容ホール145に供給されてから、前記球根類収容部材140の回転により回転されながら、前記皮剥き刃部材120により皮剥きされた後、前記球根類供給口111と隣接して形成された前記球根類吐出口112から遠心力により外部に排出される。
【0047】
以下、前記球根類皮剥き機100の作動について説明する。
【0048】
先ず、皮剥き対象の前記球根類が、前記球根類供給口から供給されると、このように供給された球根類は、前記各収容ホール145のうち、前記球根類供給口111に面する各収容ホール145に収容される。
【0049】
このような状態で、前記球根類収容部駆動部材135が駆動すると、前記球根類収容部材140が回転されながら、前記球根類が供給された収容ホール145が前記球根類供給口111から隔離して閉じられる。
【0050】
前記皮剥き刃部材120は、持続的に回転している状態であるので、前記収容ホール145に収容された球根類は、前記各収容ホール145の内部において上昇及び下降を繰り返しながら皮剥きされる。
【0051】
一方、前記被感知体150が近づくことにより、前記回転量感知センサ部材115により感知され、前記球根類収容部材140が一定量だけ回転したことが感知されると、前記球根類収容部駆動部材135は、予め設定された時間の間、前記球根類収容部材140の回転を停止させる。すると、その回転停止された時間の間、前記各収容ホール145に収容された前記各球根類が、回転中の前記皮剥き刃部材120により集中して皮剥きされる。予め定められた回転停止時間が経過すると、前記球根類収容部駆動部材135が再び駆動され、前記球根類収容部材140が再び回転される。
【0052】
上記した過程が、前記各収容ホール145において連続して行われる。すなわち、1つの収容ホール145に前記球根類が供給された後、前記球根類収容部材140が回転すると、前記球根類を供給された前記収容ホール145のすぐあとの収容ホール145にさらに球根類が供給される。また、前記球根類収容部材140の複数回の停止及び再回転の過程中も、前記皮剥き刃部材120は持続的に回転しながら持続的に皮を剥くことになる。
【0053】
このような過程を終えてから、前記収容ホール145が前記球根類吐出口112に面することにより、前記球根類収容部材140の回転遠心力により、皮剥きを終えた前記球根類が、前記球根類吐出口112から外部に排出されることになる。
【0054】
以上、本発明は、特定の実施例について図示され説明されているが、当業界における通常の知識を有する者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明の様々な修正及び変更が可能であることが理解されるだろう。しかしながら、これらの修正及び変形構造は、全て本発明の権利範囲内に含まれることを明らかにしておきたい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の一側面による球根類皮剥き機及び該球根類皮剥き機に適用される皮剥き刃部材によれば、球根類における変色や傷の発生が最小化されることはもちろん、球根類の皮剥きに要する時間を短縮させることができ、別途の排出口開閉構造物無しにも作動され得るので、産業上の利用可能性が高いと言える。