(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572489
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】測定アイデンティティの更新方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20190902BHJP
H04B 17/30 20150101ALI20190902BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20190902BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20190902BHJP
【FI】
H04W24/10
H04B17/30
H04W16/32
H04W72/04 111
【請求項の数】20
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-553008(P2016-553008)
(86)(22)【出願日】2014年2月20日
(65)【公表番号】特表2017-506466(P2017-506466A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(86)【国際出願番号】CN2014072313
(87)【国際公開番号】WO2015123841
(87)【国際公開日】20150827
【審査請求日】2016年9月5日
【審判番号】不服2018-5901(P2018-5901/J1)
【審判請求日】2018年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】318012780
【氏名又は名称】富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100105407
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100175190
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 裕明
(72)【発明者】
【氏名】ルゥ・イェヌリン
(72)【発明者】
【氏名】徐 海博
【合議体】
【審判長】
中木 努
【審判官】
本郷 彰
【審判官】
原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】
NSN, Nokia Corporation,RRM measurements for Dual Connectivity[online],3GPP TSG−RAN WG2♯85 R2−140374,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_85/Docs/R2−140374.zip>,2014年2月14日,Pages 1−5
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG TC WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定ID(measurement identity)の更新方法であって、
端末装置が、接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び
前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組(group
)におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントにおいて測定結果の比較を行うための前記サービングセルが構成されない場合、前記端末装置は前記測定IDを前記測定構成変数から削除することを含み、
前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントは、
プライマリ・セコンダリセルではない前記サービングセルの隣接セルで使用される周波数についての測定結果と所定オフセットとの和よりも良いこと;又は
前記隣接セルで使用される周波数についての測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルで使用される周波数についての測定結果が第二閾値よりも悪いことである、更新方法。
【請求項2】
請求項1に記載の更新方法であって、
予め保存されている測定報告リスト変数には前記測定IDに対応する測定報告の記録が含まれている場合、前記更新方法は、
前記端末装置は前記測定IDに対応する測定報告の記録を予め保存されている測定報告リスト変数から削除することをさらに含む、更新方法。
【請求項3】
請求項1に記載の更新方法であって、
前記測定IDに対応するタイマーが作動している場合、前記更新方法は、
作動している、前記測定IDに対応するタイマーをストップさせ、前記測定IDに関する情報をリセットすることをさらに含む、更新方法。
【請求項4】
請求項1に記載の更新方法であって、
前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベン
トは、
前記サービングセルの測定結果が第三閾値よりも良いこと;又は
前記サービングセルの測定結果が第四閾値よりも悪いことである、更新方法。
【請求項5】
請求項1に記載の更新方法であって、
前記測定イベントをトリガーするサービングセルが測定目標により指示される周波数にあり、前記測定目標により指示される周波数は、
前記端末装置のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局におけるサービングセルが所在する、プライマリ・セコンダリセルの周波数以外の周波数;
前記端末装置のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局におけるサービングセルの周波数;
前記端末装置のプライマリセル組又はプライマリ基地局におけるサービングセルの周波数;
前記端末装置の、プライマリセルの周波数と異なる周波数;
前記端末装置の、プライマリ・セコンダリセルの周波数と異なる周波数;又は
前記端末装置の、プライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルの周波数と異なる周波数を含む、更新方法。
【請求項6】
請求項1に記載の更新方法であって、
前記端末装置は、デュアルコネクティビティアーキテクチャ(dual connectivity architecture)下で接続再構成又は接続再確立を実行する、更新方法。
【請求項7】
請求項6に記載の更新方法であって、
前記接続再構成を実行した後に、
前記端末装置のプライマリセルが変わらないが、セコンダリ基地局が変わっており;
前記端末装置のプライマリセルが変わらず、セコンダリ基地局も変わらないが、プライマリ・セコンダリセルが変わっており;
前記端末装置のプライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが全て変わらないが、普通のセコンダリセルが変わっており;
前記端末装置のプライマリセルが変わらないが、デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在せず;又は
前記端末装置のプライマリセルが変わっている、更新方法。
【請求項8】
請求項6に記載の更新方法であって、
前記接続再確立を実行した後に、前記端末装置は、1つのみのサービングセル、即ち、プライマリセルを有する、更新方法。
【請求項9】
端末装置に用いられる測定ID(measurement identity)の更新装置であって、
前記端末装置が接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックするチェックユニット;及び
前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組(group
)におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントにおいて測定結果の比較を行うための前記サービングセルが構成されない場合、前記測定IDを前記測定構成変数から削除する処理ユニットを含み、
前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントは、
プライマリ・セコンダリセルではない前記サービングセルの隣接セルで使用される周波数についての測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と所定オフセットとの和よりも良いこと;又は
前記隣接セルで使用される周波数についての測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プ
ライマリ・セコンダリセルで使用される周波数についての測定結果が第二閾値よりも悪いことである、更新装置。
【請求項10】
請求項9に記載の更新装置であって、
前記処理ユニットは、さらに、
予め保存されている測定報告リスト変数には前記測定IDに対応する測定報告の記録が含まれている場合、前記測定IDに対応する測定報告の記録を予め保存されている測定報告リスト変数から削除するように構成される、更新装置。
【請求項11】
請求項9に記載の更新装置であって、
前記処理ユニットは、さらに、
前記測定IDに対応するタイマーが作動している場合、前記タイマーをストップさせ、前記測定IDに関する情報をリセットするように構成される、更新装置。
【請求項12】
請求項9に記載の更新装置であって、
前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントは、
前記サービングセルの測定結果が第三閾値よりも良いこと;又は
前記サービングセルの測定結果が第四閾値よりも悪いことである、更新装置。
【請求項13】
請求項9に記載の更新装置であって、
前記測定イベントをトリガーするサービングセルが測定目標により指示される周波数にあり、前記測定目標により指示される周波数は、
前記端末装置のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局におけるサービングセルが所在する、プライマリ・セコンダリセルの周波数以外の周波数;
前記端末装置のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局におけるサービングセルの周波数;
前記端末装置のプライマリセル組又はプライマリ基地局におけるサービングセルの周波数;
前記端末装置の、プライマリセルの周波数と異なる周波数;
前記端末装置の、プライマリ・セコンダリセルの周波数と異なる周波数;又は
前記端末装置の、プライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルの周波数と異なる周波数を含む、更新装置。
【請求項14】
請求項9に記載の更新装置であって、
前記端末装置は、デュアルコネクティビティアーキテクチャ(dual connectivity architecture)下で接続再構成又は接続再確立を実行する、更新装置。
【請求項15】
請求項14に記載の更新装置であって、
前記接続再構成を実行した後に、
前記端末装置のプライマリセルが変わらないが、セコンダリ基地局が変わっており;
前記端末装置のプライマリセルが変わらず、セコンダリ基地局も変わらないが、プライマリ・セコンダリセルが変わっており;
前記端末装置のプライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが全て変わらないが、普通のセコンダリセルが変わっており;
前記端末装置のプライマリセルが変わらないが、デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在せず;又は
前記端末装置のプライマリセルが変わっている、更新装置。
【請求項16】
請求項14に記載の更新装置であって、
前記接続再確立を実行した後に、前記端末装置は、1つのみのサービングセル、即ち、プライマリセルを有する、更新装置。
【請求項17】
基地局及び端末装置を含む通信システムであって、
前記端末装置は、
接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び
前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントにおいて測定結果の比較を行うための前記サービングセルが構成されない場合、前記測定IDを前記測定構成変数から削除するように構成され、
前記端末装置のセコンダリセル組におけるサービングセルの周波数に関する測定イベントは、
プライマリ・セコンダリセルではない前記サービングセルの隣接セルで使用される周波数の測定結果と所定オフセットとの和よりも良いこと;又は
前記隣接セルで使用される周波数についての測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルで使用される周波数についての測定結果が第二閾値よりも悪いことである、通信システム。
【請求項18】
請求項17に記載の通信システムであって、
前記端末装置は、さらに、
予め保存されている測定報告リスト変数には前記測定IDに対応する測定報告の記録が含まれている場合、前記測定IDに対応する測定報告の記録を予め保存されている測定報告リスト変数から削除するように構成される、通信システム。
【請求項19】
請求項17に記載の通信システムであって、
前記端末装置は、さらに、
前記測定IDに対応するタイマーが作動している場合、前記タイマーをストップさせ、前記測定IDに関する情報をリセットするように構成される、通信システム。
【請求項20】
請求項17に記載の通信システムであって、
前記端末装置は、さらに、
デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で接続再構成又は接続再確立を実行するように構成される、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、測定アイデンティティの更新方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)のCA(Carrier Aggregation)システムでは、複数のキャリアがアグリゲーションされ、シングル端末(UE、User Equipment;ユーザ装置又は端末装置とも称され;端末と略称される)と同時に通信することができる。言い換えると、1つの端末は複数のサービングセルを有する。これらの複数のサービングセルのうち、1つはプライマリセル(PCell:Primary Cell)であり、その他はセコンダリセル(SCell:Secondary Cell)である。従来のCAシステムでは、アグリゲーションされるセルは、同一の基地局下にあり、同じ基地局のキャリアアグリゲーションシステムに属する。
【0003】
従来のCAシステムでは、基地局は端末のために次のようなパラメータを含む測定構成を行う必要がある。
【0004】
測定目標:端末が測定を行う必要のある目標集(object set)を指す。E-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)システムの同一周波数内又は異周波数間測定について言えば、1つの測定目標は1つのE-UTRAキャリア周波数である。E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)では、このキャリア周波数に関連付けられた1つのセル固有(cell specific)のオフセットリスト及び1つのセル“ブラックリスト”を構成することができる。“ブラックリスト”におけるセルは、イベント評価及び測定報告時に考慮されない。inter-RAT(Radio Access Technology)のUTRA(Universal Terrestrial Radio Access)の測定について言えば、1つの測定目標は、シングルUTRAキャリア周波数上の一組のセルである。inter-RATのGERAN(GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network(そのうち、GSMはGlobal System for Mobile Communicationsであり、EDGEは、Enhanced Data Rate for GSM Evolutionである)の測定について言えば、1つの測定目標は、GERANの一組のキャリア周波数である。inter-RATのCDMA2000(Code Division Multiple Access)の測定ついて言えば、1つの測定目標は、シングルHRPD(CDMA2000 High Rate Packet Data)又は1xRTT(CDMA2000 1x Radio Transmission Technology)キャリア周波数上の一組のセルである。
【0005】
報告構成:報告構成リストにおける各報告構成は報告基準及び報告フォーマットからなる。報告基準とは、端末が測定報告を送信するようにトリガーするための基準を指し、該基準は、周期的な又はシングルイベント記述であっても良い。報告フォーマットとは、端末が測定報告に含める数値及び関連付けられた情報を指し、例えば、報告するセルの数量などである。
【0006】
測定アイデンティティ(測定ID):測定IDリストにおける各測定IDは、1つの測定目標を1つの報告構成に関連付ける。複数の測定IDを構成することにより、複数の測定目標を同一の報告構成にリンクする可能性があり、もちろん、複数の報告構成を同一の測定目標にリンクする可能性もある。測定IDは、測定報告においてリファレンスナンバーとして利用される。
【0007】
数値構成:各種のRAT類型毎に1つの数値構成を構成する。数値構成は、測定数値及びこの種の測定類型の全てのイベント評価及び関連報告のための関連付けられたフィルターを定義する。フィルターは測定数値毎に構成することができる。
【0008】
測定間隙(gap):端末が測定を行うことができる期間であって、上り下り伝送がスケジューリングされない期間である。
【0009】
E-UTRANは、1つの所定周波数について1つのみの測定目標を構成し、即ち、異なる関連パラメータを有する同一の周波数について2つ又はそれ以上の測定目標を構成することができず、例えば、異なるオフセット及び/又はブラックリストを有する周波数である。E-UTRANは、同一のイベントの複数のインスタンスを構成することができ、例えば、異なる閾値を有する2つの報告構成を設定することができる。
【0010】
また、報告基準における、測定報告をトリガーするための、本システムのみに関する測定イベントはさらに次の6種類を含み、即ち、
イベントA1:サービングセルが、ある閾値よりも良い。
【0011】
イベントA2:サービングセルが、ある閾値よりも悪い。
【0012】
イベントA3:隣接セルが、PCellと、あるオーダーバリュー(order value)との和よ
りも良い。そのうち、隣接セルの周波数は、PCellの周波数と異なっても良い。隣接セル
は、サービングセルであっても良い。
【0013】
イベントA4:隣接セルが、ある閾値よりも良い。
【0014】
イベントA5:PCellが、ある閾値よりも悪く、且つ、隣接セルが、もう1つの閾値よりも良い。そのうち、隣接セルが所在する周波数は、PCellが所在する周波数と異なっても良い。隣接セルは、サービングセルであっても良い。
【0015】
イベントA6:隣接セルが、SCellと、あるオーダーバリューとの和よりも良い。そのうち、隣接セルは、SCellと同一の周波数にある。
【0016】
端末側では、測定に関する構成及びプロセスを記録するために、測定に関する2つの変数(variable)、即ち、測定構成変数及び測定報告リスト変数を保存することができる。
【0017】
測定構成変数:端末がその中に、実行される必要のある測定の累積構成を記憶し、これらの測定は、同一周波数内、異周波数間及びinter-RAT移動に関する測定を含む。このように、毎回基地局が無線インターフェースにより端末のために測定構成を行い、又は、端末が測定に関するプロセスを行う時に、端末は、その保存した測定構成変数を修正する可能性がある。測定構成変数の具体的な内容は、1つの測定IDリスト、1つの測定目標リスト、1つの報告構成リスト、数値構成、s-measure及び速度状態パラメータを含む。
【0018】
測定報告リスト変数:端末がその中に、トリガー条件を満足している測定の関連情報を格納し、報告がトリガーされている測定のリストを含む。リスト中の報告がトリガーされている各測定はさらに、対応する測定ID、報告がトリガーされているセルリスト及び送信されている報告の数を含む。
【0019】
端末は、基地局からの測定構成を受信し、測定を行い、測定結果を報告し、及び、測定に関するプロセスを行う時に、測定構成変数及び測定報告リスト変数を修正する可能性があり、例えば、端末により行われる測定IDへの削除操作である。従来のCAシステムでは、端末側の測定IDの自動削除は、従来の測定イベントのうちのA1、A2及びA6のみに応用される。
【0020】
一方、今のところ、LTE-Aシステムでは主にマクロセルが配置されている。トラフィックの増加に伴い、将来、スモールセルを配置する可能性がある。スモールセルのカバレッジが比較的小さいが、数量が比較的多い。よって、スモールセルの配置を簡単に行うだけで、制御や構成の最適化を行わない場合、移動のロバスト性が低下し、制御シグナリングの負担が増加するなどの多くの問題を引き起こすおそれがある。これらの問題を解決するとともに、シングルユーザのトラフィックを向上させるために、新型のネットワークプロトコル構造、即ち、デュアルコネクティビティ(dual connectivity)が提案されている。デュアルコネクティビティアーキテクチャ下では、端末は複数の基地局と同時に通信を行うことができる。例えば、端末は、同時に1つのマクロ基地局及び1つのスモールセル基地局と通信を行うことができ、又は、同時に2つのスモールセル基地局と通信を行うことができる。端末と同時に通信を行う基地局のうち、1つの基地局は、端末に端末とコアネットワークとの間の制御インターフェースを提供することができ、この基地局は、プライマリ基地局と称される。プライマリ基地局の他の、端末と同時に通信を行う基地局は、セコンダリ基地局と称される。また、端末のサービングセルのうち、プライマリ基地局に関連付けられたセル組(cell group)は、プライマリセル組と称され、セコンダリ基地局に関連付けられたセル組は、セコンダリセル組と称される。
【0021】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確且つ完全に説明し、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの案は、本発明の背景技術の一部に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈すべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
デュアルコネクティビティアーキテクチャ下では、端末のサービングセルは2つのセル組に分布し、即ち、プライマリセル組にはプライマリセルがあり、また、セコンダリセルを有する可能性もあり;セコンダリセル組には少なくとも1つのセコンダリセルがあり、また、セコンダリセル組には該端末のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)をキャリー(carry)し得る少なくとも1つのセコンダリセルを有する。便宜のため、セコンダリセル組における、PUCCHをキャリーするセコンダリセルを該端末の“プライマリ・セコンダリセル”と称する。
【0023】
デュアルコネクティビティアーキテクチャ下では、システムは幾つかの新しい測定イベントを定義することができ、新しい測定イベントでは、関連付けられた測定目標について一定の要求を有する可能性があり、例えば、測定目標がセコンダリセル組中のセルの所在する周波数であることを要求する。或いは、新しい測定イベントでは、測定目標の測定結果と、特定のセル、例えば、プライマリ・セコンダリセルの測定結果との比較を要求する。端末に接続再構成(connection reconfiguration)又は接続再確立(connection re-establishment)プロセスが発生したら、測定イベントに関連付けられた測定目標は、該測定イベントの要求をもう満たさず、又は、測定目標と測定結果の比較を行うためのセル(便宜のため、比較セルと略称する)はもうない可能性がある。このときに、従来のプロトコルに従えば、端末は、自動でA1、A2及びA6に関連付けられた測定IDのみ削除することができるが、新しい測定イベントに関連付けられた測定IDを削除することができないため、端末は引き続き無意味の測定を行い、これにより、端末のエネルギーを浪費し、正常な通信に影響を与えることがある。
【0024】
本発明の実施例は、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で、端末が新しい測定イベントに関する測定IDをタイムリーに削除することができないことによる無意味の測定の問題を解決するための測定IDの更新方法、装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の実施例の第一側面によれば、測定IDの更新方法が提供され、そのうち、前記方法は、
端末装置が接続再構成又は接続再確立を行った後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び
前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しない場合、前記端末装置は、前記測定IDを前記測定構成変数から削除することを含む、方法。
【0026】
本発明の実施例の第二側面によれば、端末装置に用いる測定IDの更新装置が提供され、そのうち、前記装置は、
前記端末装置が接続再構成又は接続再確立を行った後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックするためのチェックユニット;及び
前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しない場合、前記測定IDを前記測定構成変数から削除するための処理ユニットを含む。
【0027】
本発明の実施例の第三側面によれば、端末装置が提供され、そのうち、前記端末装置は、前述の第二側面に記載の測定IDの更新装置を含む。
【0028】
本発明の実施例の第四側面によれば、通信システムが提供され、前記通信システムは、基地局及び端末装置を含み、そのうち、前記端末装置は、接続再構成又は接続再確立を行った後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び、前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しない場合、前記測定IDを前記測定構成変数から削除するように構成される。
【0029】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、端末装置中で前記プログラムを実行する時に、前記プログラムは、コンピュータに、前記端末装置中で前述の第一側面に記載の測定IDの更新方法を実行させる。
【0030】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータに、端末装置中で前述の第一側面に記載の測定IDの更新方法を実行させる。
【0031】
本発明の実施例の有益な効果は、本発明の実施例における方法、装置及びシステムにより、端末の無意味の測定を減少させ、エネルギー消費を抑制し、正常な通信への干渉を低減することができるということにある。
【0032】
後述の説明及び図面を参照することにより、本発明の特定の実施形態を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示している。なお、本発明の実施形態は、範囲上ではこれによって限定されない。添付した特許請求の範囲内であれば、本発明の実施形態は、様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0033】
また、1つの実施形態について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施形態に用い、他の実施形態中の特徴と組み合わせ、又は、他の実施形態中の特徴を置換することもできる。
【0034】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又は、アセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又は、アセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0035】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載されている図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本発明の実施例における測定IDの更新方法の一実施方式のフローチャートである。
【
図2】従来のCAシステムにおいて端末が切り替えを行うことを示す図である。
【
図3a】デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で端末が接続再構成又は接続再確立を行う一実施方式を示す図である。
【
図3b】デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で端末が接続再構成又は接続再確立を行う他の実施方式を示す図である。
【
図4】本発明の実施例における測定IDの更新装置の一実施方式の構成図である。
【
図5】本発明の実施例における端末装置の一実施方式の構成図である。
【
図6】本発明の実施例における通信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴は明らかになる。明細書及び図面には、具体的に本発明の特定の実施方式を開示しているが、それらは、本発明の原理を採用し得る一部の実施方式だけである。なお、本発明は、記載されている実施方式に限定されず、即ち、添付した特許請求の範囲内での全ての変更、変形及び代替によるものも含む。以下、図面をもとに、本発明の各種の実施例について説明する。なお、これらの実施例は例示に過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
【実施例1】
【0037】
本発明の実施例は測定IDの更新方法を提供し、該方法はデュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末装置に用いることができるが、本実施例はこれに限定されない。便宜のため、以下、方法がデュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末装置に用いられることを例として説明を行う。
図1は該方法のフローチャートである。
図1に示すように、該方法は次のステップを含む。
【0038】
ステップ101:端末装置が接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれる測定IDリスト中の各測定IDをチェックする。
【0039】
本実施例では、上述のように、各端末は1つの測定構成変数及び1つの測定報告リスト変数を保存しており、測定構成変数には1つの測定IDリストがあり、該測定IDリストは測定が実行される必要のある各測定IDを指示し、上述のように、各測定IDは1つの測定目標及び1つの報告構成に関連付けられている。
【0040】
ステップ102:前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しない場合、前記端末装置は、前記測定IDを前記測定構成変数から削除する。
【0041】
本実施例では、基地局は端末のために新しい測定イベントを構成する可能性があり、また、該新しい測定イベントは、該端末のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する。この場合、該端末の測定構成変数の測定IDリスト中の測定IDに関連付けられている報告構成が該新しい測定イベントを含み、且つ、該新しい測定イベントに関する測定目標が、該端末の接続再構成又は接続再確立後に、該測定イベントの要求をもう満たさず、又は、該測定イベントにおいて比較を行うためのセルがもう存在しないとき、該端末は、端末が継続して該測定IDに対応する測定を行うことを防止するために、該測定IDをその測定構成変数から削除することができ、これにより、不必要なパワー消費を抑制し、正常な通信への影響を低減することができる。
【0042】
本実施例の1つの実施方式では、該端末の測定報告リスト変数には該測定IDに対応する測定報告の記録を含み、即ち、該端末が既に該測定IDに対しての測定及び報告を行っている場合、該端末はさらに、該測定IDに対応する測定報告の記録を該測定報告リスト変数から削除することができる。
【0043】
本実施例の1つの実施方式では、該測定IDに対応するタイマーが作動している場合、該端末はさらに、作動している、該測定IDに対応するタイマーをストップさせ、また、該測定IDに関する情報をリセットすることができる。ここでのタイマーは周期報告タイマーであっても良いが、本実施例はこれに限定されない。また、該測定IDに関する情報はTTT(Time to Trigger、トリガー時間)であっても良いが、本実施例はこれに限定されない。
【0044】
本実施例では、該新しい測定イベントは、隣接セルの測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と、所定のオーダーバリュー(オフセットバリュー)との和よりも良いこと;又は、隣接セルの測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルの測定結果が第二閾値よりも悪いこと;又は、セルの測定結果が第三閾値よりも良いこと;又は、セルの測定結果が第四閾値よりも悪いことであっても良い。なお、本実施例はこれに限定されず、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関連付けられている他の測定イベントも本実施例の該新しい測定イベントになっても良い。
【0045】
本実施例では、該新しい測定イベントをトリガーするセルは、該測定IDに関連付けられている測定目標が指示する周波数上にある。そのうち、該測定目標が指示する周波数は、該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する、プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数以外の周波数であっても良く;該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;該端末のプライマリセル組又はプライマリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;プライマリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良いが、本実施例はこれに限定されない。
【0046】
本実施例では、端末が自動で測定IDを削除するようにトリガーし得る操作は、接続再構成及び接続再確立プロセスを含み、そのうち、接続再構成は、切り替え及び非切り替えの二つのケースを含む。デュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末は、接続再構成又は接続再確立を行った後に、自動で本実施例による該測定IDの削除操作を実行することができる。そのうち、接続再構成実行後に、該端末のプライマリセルが変わらないが、セコンダリ基地局が変わっており;又は、該端末のプライマリセルが変わらず、セコンダリ基地局も変わらないが、プライマリ・セコンダリセルが変わっており;又は、該端末のプライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが全て変わらないが、普通のセコンダリセルが変わっており、即ち、プライマリセル組中のセコンダリセル及び/又はセコンダリセル組中のプライマリ・セコンダリセル以外のセコンダリセルが変わっており;又は、該端末のプライマリセルが変わらないが、該デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在せず、即ち、1つのみの基地局と通信を行い;又は、該端末のプライマリセルが変わっており、即ち、該端末が切り替えを行っており、この場合、該端末のセコンダリセル組中のセルが変わっている可能性があり、変わらない可能性があり、デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在しない可能性もある。そのうち、接続再確立実行後に、該端末は、1つのみのサービングセル、即ち、プライマリセルを有する。
【0047】
以下、例を挙げて本実施例における方法について説明を行う。
【0048】
従来のCAシステムでは、上述のように、端末側の測定IDの自動削除は、従来の測定イベントのうちのA1、A2及びA6のみに応用される。端末が3つのサービングセル、即ち、
図2に示すように、周波数がF1のプライマリセルCell1、周波数がF2のセコンダリセルCell2、及び周波数がF3のセコンダリセルCell3を有するとともに、端末が3つの測定ID、即ち、MeasId1、MeasId2及びMeasId3を構成しており、且つ、この3つの測定IDが全て端末の測定構成変数に保存されていると仮定する。そのうち、MeasId1に関連付けられている測定目標がF1であり、測定イベントがA2であり;MeasId2に関連付けられている測定目標がF2であり、測定イベントがA1であり;MeasId3に関連付けられている測定目標がF3であり、測定イベントがA6である。
【0049】
端末にリンク失敗が発生しており、そして、該端末が接続再確立を行っており、且つ、該端末のF1上でのCell4における再確立接続が成功している場合、端末は、1つのみのサービングセル、即ち、F1上でのCell4を有する。このとき、端末は、MeasId2に関連付けられている測定目標がF2であり、MeasId2に関連付けられている測定イベントA1が、測定のセルがサービングセルであることを要求することを発見しているが、このとき、端末がF2上で既に構成されているサービングセルを有しないため、端末は、測定構成変数中の測定IDリストからMeasId2に対応する記録を削除する必要がある。もちろん、測定報告リスト変数にはMeasId2に対応する測定報告の記録もあれば、それを削除すべきである。また、MeasId2に対応して周期報告タイマーが作動しているなら、それをストップさせる必要があり、そして、関連する情報、例えば、TTTタイマーをリセットする必要もある。同様に、MeasId3についてもMeasId2に類似した自動削除を行う必要がある。
【0050】
端末に接続再構成、例えば、切り替えが発生している場合、切り替え後に、
図2に示すように、F1上でのCell4が端末のプライマリセルになり、F2上でのCell5が端末のセコンダリセルになる。このとき、端末は、MeasId3に関連付けられている測定目標がF3であり、MeasId3に関連付けられている測定イベントA6が、測定目標がセコンダリセルの所在する周波数であることを要求することを発見しているが、このとき、端末がF3上で構成されているサービングセルを有しないため、端末は、測定構成変数中の測定IDリストからMeasId3に対応する記録を削除する必要がある。もちろん、測定報告リスト変数にはMeasId3に対応する測定報告の記録もあれば、それを削除すべきである。MeasId3に対応して周期報告タイマーが作動しているなら、それをストップさせる必要もあり、そして、関連する情報、例えば、TTTタイマーをリセットする必要もある。
【0051】
デュアルコネクティビティの構造下では、端末側の測定IDの自動削除は、前述の新しい測定イベントに用いることができる。以下、2つの例を用いて、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で端末が接続再構成又は接続再確立後に自動で測定IDを削除するプロセスについて説明する。
【0052】
図3aは、測定IDに関連付けられている測定目標が該測定IDに関連付けられている測定イベントの測定目標への要求をもう満たさないことによって端末が測定IDの自動削除を行う1つの例を示す。
図3aに示すように、端末が3つのサービングセル、即ち、周波数がF1のプライマリセルCell1(プライマリセル組に属する)、周波数がF2のプライマリ・セコンダリセルCell2及び周波数がF3のセコンダリセルCell3(セコンダリセル組に属する)を有するとともに、端末が三つの測定ID、即ち、MeasId1、MeasId2及びMeasId3を構成しており、且つ、この三つの測定IDが全て端末の測定構成変数に保存されていると仮定する。そのうち、MeasId1に関連付けられている測定目標がF1であり、測定イベントがA2であり;MeasId2に関連付けられている測定目標がF2であり、測定イベントがA1であり;MeasId3に関連付けられている測定目標がF3であり、測定イベントが新しい測定イベントであり、それはA7と略称され、例えば、隣接セルの測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と、所定のオーダーバリューとの和よりも良いことである。ここでは、A7中の隣接セルの所在する周波数が、端末のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に含まれるとともに、プライマリ・セコンダリセルの所在する周波数と異なるように要求される。端末が移動しており、デュアルコネクティビティが変わっている場合、例えば、プライマリセル組が変わらないが、セコンダリ基地局が変わっている場合、セコンダリセル組には1つのみのセル、即ち、周波数F2上でのプライマリ・セコンダリセルCell4がある。MeasId3に対応するA7イベントは、測定目標に対応する周波数がセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に含まれるが、F2と異なることを要求しているが、このときに、セコンダリセル組にはF2のみあるため、端末は、測定構成変数中の測定IDリストからMeasId3に対応する記録を削除する必要がある。もちろん、測定報告リスト変数にはMeasId3に対応する測定報告の記録もあれば、それを削除すべきである。また、MeasId3に対応して周期報告タイマーが作動しているなら、それをストップさせる必要があり、そして、関連する情報、例えば、TTTタイマーをリセットする必要もある。
【0053】
図3bは、測定IDに関連付けられている測定イベントの定義(要求)がもう満足されないことによって端末が測定IDの自動削除を行う1つの例を示す。
図3bに示すように、端末が3つのサービングセル、即ち、周波数がF1のプライマリセルCell1(プライマリセル組に属する)、周波数がF2のプライマリ・セコンダリセルCell2及び周波数がF3のセコンダリセルCell3(セコンダリセル組に属する)を有するとともに、端末が三つの測定ID、即ち、MeasId1、MeasId2及びMeasId3を構成しており、且つ、この三つの測定IDが全て端末の測定構成変数に保存されていると仮定する。そのうち、MeasId1に関連付けられている測定目標がF1であり、測定イベントがA2であり;MeasId2に関連付けられている測定目標がF2であり、測定イベントが新しいイベントであり、それはA8と略称され、例えば、隣接セルの測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と所定のオーダーバリューとの和よりも良いことである。A8中の隣接セルがプライマリ・セコンダリセルの所在する周波数と異なる周波数上のセルであるように要求される。MeasId3に関連付けられている測定目標がF3であり、測定イベントが新しい測定イベントであり、それはA9と略称され、例えば、隣接セルの測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルの測定結果が第二閾値よりも悪いことである。ここでは、A9中の隣接セルがプライマリ・セコンダリセルの所在する周波数と異なる周波数上のセルであるように要求される。端末が移動しているなら、プライマリセル組が変わらないが、セコンダリ基地局がリリースされる。このとき、端末がプライマリ・セコンダリセルの構成をもう有しないが、A8及びA9イベントが、隣接セルの測定結果と、プライマリ・セコンダリセルの測定結果との比較を要求するため、端末は、測定構成変数中の測定IDリストからMeasId2及びMeasId3に対応する記録を削除する必要がある。もちろん、測定報告リスト変数にはMeasId2及びMeasId3に対応する測定報告の記録もあれば、削除すべきである。また、MeasId2及びMeasId3に対応して周期報告タイマーが作動しているなら、ストップさせる必要があり、そして、関連する情報、例えば、TTTタイマーをリセットする必要もある。
【0054】
本発明の実施例における方法により、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で基地局が端末のために構成した新しい測定イベントに対してそれ相応の測定ID自動削除案を提供することで、端末の無意味の測定を減少させ、エネルギー消費を抑制し、正常な通信への干渉を低減することができる。
【実施例2】
【0055】
本発明の実施例はさらに測定IDの更新装置を提供し、該装置はデュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末装置に用いることができるが、本実施例はこれに限定されず、他の実施例で、該装置は基地局が新しい測定イベントを構成している他のシナリオに用いることもできる。便宜のために、本実施例では、装置をデュアルコネクティビティアーキテクチャ下での端末装置に用いることを例とする。また、該装置が問題を解決する原理は実施例1の方法と同様であるので、その具体的な実施は実施例1による方法の実施を参照することができ、内容が同じである重複説明は省略される。
図4は該装置の構成図である。
図4に示すように、該装置400は次のユニットを含む。
【0056】
チェックユニット401:前記端末装置が接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれる測定IDリスト中の各測定IDをチェックする。
【0057】
そのうち、上述のように、該端末装置は、測定構成変数を保存しており、該測定構成変数は、1つの測定IDリストを含み、該測定IDリストには、少なくとも1つの測定IDを含み、各測定IDには、1つの測定目標及び1つの報告構成が関連付けられている。
【0058】
処理ユニット402:前記測定IDに関連付けられている報告構成が、前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しないときに、前記測定IDを前記測定構成変数から削除する。
【0059】
そのうち、上述のように、ある測定IDに関連付けられている報告構成が、基地局が端末のために構成した新しい測定イベントを含み、且つ、該新しい測定イベントに関する測定目標が該測定イベントの要求をもう満たさず又は該測定イベントにおいて比較を行うためのセルがもう存在しないときに、処理ユニット402は、該測定IDを該測定構成変数から削除することができる。
【0060】
本実施例の1つの実施方式では、該処理ユニット402はさらに、予め保存されている測定報告リスト変数には該測定IDに対応する測定報告の記録が含まれている時に、該測定IDに対応する測定報告の記録を、該予め保存されている測定報告リスト変数から削除する。
【0061】
そのうち、上述のように、該端末装置はさらに測定報告リスト変数を保存しており、該測定報告リスト変数には該測定IDに対応する測定報告の記録が含まれているとき、それは、該測定IDに対しての測定について報告がトリガーされていることを意味し、このとき、該処理ユニット402は、この記録を該測定報告リスト変数から削除する。
【0062】
本実施例の1つの実施方式では、該処理ユニット402はさらに、該測定IDに対応するタイマーが作動している時に、作動している、該測定IDに対応するタイマーをストップさせ、また、該測定IDに関連する情報をリセットする。ここでのタイマーは周期報告タイマーであっても良く、また、ここでの該測定IDに関連する情報がTTTタイマーなどであっても良い。
【0063】
本実施例では、該新しい測定イベントは、隣接セルの測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と所定のオーダーバリューとの和よりも良いこと;又は、隣接セルの測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルの測定結果が第二閾値よりも悪いこと;又は、セルの測定結果が第三閾値よりも良いこと;又は、セルの測定結果が第四閾値よりも悪いことであっても良い。
【0064】
本実施例では、該測定イベントをトリガーするセルは、測定目標が指示する周波数上にあり、そのうち、該測定目標が指示する周波数は、該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する、プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数以外の周波数であって良く;該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;該端末のプライマリセル組又はプライマリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;プライマリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良い。
【0065】
本実施例では、該端末装置はデュアルコネクティビティアーキテクチャ下で前記接続再構成又は接続再確立を実行することができる。そのうち、接続再構成実行後に、該端末装置のプライマリセルが変わらないが、セコンダリ基地局が変わっており;又は、該端末装置のプライマリセルが変わらず、セコンダリ基地局も変わらないが、プライマリ・セコンダリセルが変わっており;又は、該端末装置のプライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルがともに変わらないが、普通のセコンダリセルが変わっており;又は、該端末装置のプライマリセルが変わらないが、デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在せず;又は、該端末装置のプライマリセルが変わっている。そのうち、接続再確立実行後に、該端末装置はプライマリセルである1つのみのサービングセルを有する。
【0066】
本発明の実施例における装置により、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で基地局が端末のために構成した新しい測定イベントに対してそれ相応の測定ID自動削除案を提供することで、端末の無意味の測定を減少させ、エネルギー消費を抑制し、正常な通信への干渉を低減することができる。
【実施例3】
【0067】
本発明の実施例はさらに端末装置を提供し、該端末装置は実施例2に記載の測定IDの更新装置を含む。
【0068】
図5は本発明の実施例における端末装置500のシステム構成図である。
図5に示すように、該端末装置500は中央処理装置501及び記憶器502を含んでも良く、記憶器502は中央処理装置501に接続される。なお、該図は例示に過ぎず、即ち、他の類型の構造を用いて該構造に対して補充又は代替を行うことにより、電気通信機能又は他の機能を実現しても良い。
【0069】
1つの実施方式では、該測定IDの更新装置の機能は中央処理装置501に統合することができる。そのうち、中央処理装置501は次のように構成されても良く、即ち、該端末装置が接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び、前記測定IDに関連付けられている報告構成が前記端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、前記測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベント中の比較セルがもう存在しないとき、前記測定IDを前記測定構成変数から削除する。
【0070】
オプションとして、該中央処理装置501はさらに次のように構成されても良く、即ち、該端末装置に予め保存されている測定報告リスト変数には前記測定IDに対応する測定報告の記録が存在するとき、前記測定IDに対応する測定報告の記録を前記予め保存されている測定報告リスト変数から削除する。
【0071】
オプションとして、該中央処理装置501はさらに次のように構成されても良く、即ち、該測定IDに対応するタイマーが作動しているとき、作動している、該測定IDに対応するタイマーをストップさせ、そして、該測定IDに関する情報をリセットする。
【0072】
オプションとして、該測定イベントは、隣接セルの測定結果がプライマリ・セコンダリセルの測定結果と所定のオーダーバリューとの和よりも良いこと;又は、隣接セルの測定結果が第一閾値よりも良く、且つ、プライマリ・セコンダリセルの測定結果が第二閾値よりも悪いこと;又は、セルの測定結果が第三閾値よりも良いこと;又は、セルの測定結果が第四閾値よりも悪いことである。
【0073】
オプションとして、該測定イベントをトリガーするセルは、測定目標が指示している周波数上にあり、そのうち、該測定目標が指示している周波数は、該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する、プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数以外の周波数であっても良く;該端末のセコンダリセル組又はセコンダリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;該端末のプライマリセル組又はプライマリ基地局中のセルが所在する周波数であっても良く;プライマリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良く;プライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルが所在する周波数と異なる周波数であっても良い。本実施例はこれに限定されない。
【0074】
オプションとして、該端末装置はデュアルコネクティビティアーキテクチャ下で前記接続再構成又は接続再確立を実行する。そのうち、接続再構成実行後に、該端末装置のプライマリセルが変わらないが、セコンダリ基地局が変わっており;又は、該端末装置のプライマリセルが変わらず、セコンダリ基地局も変わらないが、プライマリ・セコンダリセルが変わっており;又は、該端末装置のプライマリセル及びプライマリ・セコンダリセルがともに変わらないが、普通のセコンダリセルが変わっており;又は、該端末装置のプライマリセルが変わらないが、デュアルコネクティビティアーキテクチャがもう存在せず;又は、該端末装置のプライマリセルが変わっている。また、接続再確立実行後に、該端末装置は、プライマリセルである1つのみのサービングセルを有する。
【0075】
また、他の実施方式では、該測定IDの更新装置は中央処理装置501と別々に構成されても良く、例えば、該測定IDの更新装置は、中央処理装置501に接続されるチップとして構成されても良く、中央処理装置501の制御により、該測定IDの更新装置の機能を実現することができる。
【0076】
図5に示すように、該端末装置500はさらに、通信モジュール503、入力ユニット504、音声処理ユニット505、表示器506、及び電源507を含んでも良い。なお、端末装置500は必ずしも
図5に示す全ての部品を含む必要がない。また、端末装置500はさらに
図5に示していない部品を含んでも良く、これについては従来技術を参照することができる。
【0077】
図5に示すように、中央処理装置501は制御器又はコントローラと称される場合があり、マイクロプロセッサ又は他の処理装置及び/又は論理装置を含んでも良い。また、該中央処理装置501は入力を受信し、端末装置500の各部品の操作を制御することができる。
【0078】
そのうち、記憶器502は例えば、バッファ、フラッシュメモリ、HDD、移動可能な媒体、揮発性記憶器、不揮発性記憶器又は他の適切な装置のうちの一つ又は複数であっても良い。上述の測定構成変数及び上述の測定報告リスト変数を保存することができ、情報処理用のプログラムを記憶することもできる。また、中央処理装置501は、該記憶器502に記憶されている該プログラムを実行して情報の記憶又は処理などを実現することもできる。なお、他の部品の機能は従来と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。また、端末装置500の各部品は、専用ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせにより実現することもでき、これらは全て本発明の範囲に属する。
【0079】
本発明の実施例における端末装置により、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で基地局が端末のために構成した新しい測定イベントに対してそれ相応の測定ID自動削除案を提供することで、端末の無意味の測定を減少させ、エネルギー消費を抑制し、正常な通信への干渉を低減することができる。
【実施例4】
【0080】
本発明の実施例はさらに通信システムを提供し、該通信システムは基地局及び端末装置を含む。該基地局は、上述のように、端末装置のために新しい測定イベントを構成し得るように構成され、ここではその詳しい説明を省略する。また、該端末装置は、次のように構成され、即ち、該端末装置が接続再構成又は接続再確立を実行した後に、予め保存されている測定構成変数に含まれている測定IDリスト中の各測定IDをチェックし;及び、該測定IDに関連付けられた報告構成が該端末装置のセコンダリセル組中のセルの所在する周波数に関する測定イベントを含み、且つ、該測定イベントに関する測定目標が前記測定イベントの要求をもう満たさず又は前記測定イベントにおいて比較を行うためのセルがもう存在しない場合、該端末装置は、該測定IDを該測定構成変数から削除する。
【0081】
1つの実施方式では、該端末装置はさらに次のように構成され、即ち、予め保存されている測定報告リスト変数には前記測定IDに対応する測定報告記録があるとき、前記測定IDに対応する測定報告の記録を前記予め保存されている測定報告リスト変数から削除する。
【0082】
1つの実施方式では、該端末装置はさらに次のように構成され、即ち、前記測定IDに対応するタイマーが作動しているとき、作動している、前記測定IDに対応するタイマーをストップさせ、そして、前記測定IDに関する情報をリセットする。
【0083】
1つの実施方式では、該端末装置はさらに次のように構成され、即ち、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で前記接続再構成又は接続再確立を実行する。
【0084】
図6は本発明の実施例における通信システムの構成図である。
図6に示すように、該通信システム600は基地局601及び端末装置602を含む。そのうち、基地局601は、端末装置602のために新しい測定イベントを構成し;端末装置602は、実施例3に記載の端末装置500であっても良い。なお、実施例3におい既に該端末装置500について詳細に説明しているため、その内容はここに合併され、ここでは重複説明を省略する。
【0085】
本実施例の1つの実施方式では、該端末装置は、デュアルコネクティビティの構造下にあり、該通信システムはさらに1つの基地局(図示せず)を含み、この場合、
図6に示す基地局601は、該端末装置602のプライマリ基地局であっても良く、該端末装置602のセコンダリ基地局であっても良く、また、該端末装置602のプライマリ基地局として、eNBであっても良く、RRHであっても良く、該端末装置602のセコンダリ基地局として、eNBであっても良く、RRHであっても良い。
【0086】
本発明の実施例における通信システムにより、デュアルコネクティビティアーキテクチャ下で基地局が端末のために構成した新しい測定イベントに対してそれ相応の測定ID自動削除案を提供することで、端末の無意味の測定を減少させ、エネルギー消費を抑制し、正常な通信への干渉を低減することができる。
【0087】
本発明の実施例はさらにコンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、端末装置中で前記プログラムを実行する時に、前記プログラムは、コンピュータに、前記端末装置中で実施例1に記載の測定IDの更新方法を実行させる。
【0088】
本発明の実施例はさらにコンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータに、端末装置中で実施例1に記載の測定IDの更新方法を実行させる。
【0089】
本発明の以上の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明はさらに下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行される時に、該ロジック部品に、上述の装置又は構造部品を実現させ、又は、該ロジック部品に、上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサー、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明はさらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。