【実施例】
【0015】
図1は、第1実施例における認証装置の一例を示すブロック図である。
図1に示す認証装置1−1は、生体情報の一例である虹彩情報に基づき個人認証を行う。認証装置1−1は、制御装置11、カメラ12、照明駆動部13、照明装置14、照度センサ15、及び記憶装置16を有する。認証装置1−1は、汎用のコンピュータシステムまたは端末装置に搭載されていても良い。また、認証装置1−1は、スマートホン、タブレット、ノートパソコンなどの可搬型電子装置に搭載されていても良い。記憶装置16の記憶領域を形成する少なくとも一部は、認証装置1−1に対して外部接続され制御装置11によりアクセス可能な外部記憶装置(図示せず)により形成しても良い。
【0016】
制御装置11は、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにより形成可能である。制御装置11は、虹彩認証エンジン111、モード切替部117、照明制御部118、及び照度検出部119を有する。虹彩認証エンジン111は、キャプチャ部112、虹彩認識部113、特徴抽出部114、登録及び認証部(以下、「登録/認証部」とも言う)115、及び出力部116を有する。
【0017】
カメラ12は、撮像対象を撮像する撮像手段(または、撮像部)の一例である。カメラ12により撮像された撮像対象の撮像データは、虹彩認証エンジン111のキャプチャ部112に入力される。この例では、撮像対象は、個人認証するべき認証対象者の目である。キャプチャ部112は、目の撮像データから虹彩及び瞳孔を含む画像データを周知の方法でキャプチャする。虹彩認識部113は、キャプチャされた画像データから周知の方法で虹彩部分を認識する。特徴抽出部114は、認識された虹彩部分の特徴点を周知の方法で抽出し、抽出した特徴点を含む虹彩データを生成して登録/認証部115に入力する。登録/認証部115は、モード切替部117からのモード信号に基づいて、虹彩データの登録、または、虹彩データと記憶装置16に記憶された登録虹彩データとの照合による認証を行う。モード切替部117は、例えば認証装置1−1のキーボードなどの入力部(図示せず)により形成しても良く、虹彩データの登録処理または認証処理を指示するモード信号を出力する。出力部116は、登録/認証部115による登録処理または認証処理の結果を記憶装置16に出力して、必要に応じて虹彩データまたは認証データを記憶装置16に記憶する。
【0018】
制御装置11の照明制御部118は、照明駆動部13を介して照明装置14を駆動制御して、撮像対象に赤外光の照明を当てる。光照明装置14は、後述する登録処理時及び認証処理時に赤外光を出射する。照度センサ15は、赤外光の照明を当てられた撮像対象の近傍の環境照度を検出して検出信号を制御装置11の照度検出部119に入力する。照度検出部119は、検出信号に基づき登録処理時及び認証処理時の環境照度を検出して記憶装置16に記憶する。センサ15及び照度検出部119は、環境照度を検出する検出手段(または、検出部)の一例を形成する。記憶装置16は、後述するように、環境照度に紐付けて虹彩データを記憶する。
【0019】
記憶装置16は、記憶部の一例であり、検出された環境照度、抽出された特徴点を含む虹彩データなどを一時的に記憶する一時メモリとして機能しても良い。また、記憶装置16は、制御装置11を形成するプロセッサ(または、コンピュータ)が実行するプログラム、プログラムが用いる各種パラメータ、プログラムが実行する演算処理などの中間結果を含む各種データを記憶しても良い。プロセッサ(または、コンピュータ)に登録処理、認証処理などの処理を実行させるプログラムを記憶した記憶装置16は、周知のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体により形成可能である。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体記憶装置などを含む。
【0020】
図2は、照度検出処理の一例を説明するフローチャートである。
図2に示す照度検出処理は、後述する登録処理時及び認証処理時に実行される。
図2の照度検出処理が開始されると、制御装置11の照度検出部119は、ステップS21において、照度センサ15が出力する検出信号に基づいて現在の環境照度を検出して記憶装置16に一時的に記憶する。ステップS21の後、処理は登録処理または認証処理に戻る。
【0021】
照度検出処理は、登録処理または認証処理における画像処理と並行して実行されても、画像処理に先立って実行されても良い。登録処理における画像処理(後述する
図3のステップS31〜S35)は、後述するように、撮像データの取得及び虹彩データの抽出を含む。認証処理における画像処理(後述する
図5のステップS52〜S55)は、後述するように、撮像データの取得、虹彩データの抽出、及び虹彩データの照合を含む。
【0022】
図3は、第1実施例における認証装置の登録処理の一例を説明するフローチャートである。登録処理は、認証処理に先立って複数の環境照度下で実行され、環境照度に紐付けて虹彩データを記憶装置16に記憶することで登録する。
図3の登録処理を2以上の環境照度下で実行する場合、例えば室内で照明有りの状態と、室内で照明無しの状態と、室外で太陽光下の状態で実行しても良い。
【0023】
制御装置11のモード切替部117が登録処理を指示するモード信号を出力し、
図3の登録処理が開始されると、制御装置11の照明制御部118は、ステップS31において、モード信号に基づき、照明駆動部13を介して照明装置14を駆動制御して、撮像対象に赤外光の照明を当てる。カメラ12は、ステップS32において、モード信号に基づき、照明装置14により照明を当てられた撮像対象の撮影を開始する。
【0024】
制御装置11の虹彩認証エンジン111において、キャプチャ部112は、ステップS33において、目の撮像データから虹彩及び瞳孔を含む画像データを周知の方法でキャプチャする。虹彩認識部113は、ステップS34において、キャプチャされた画像データから周知の方法で虹彩部分を認識する。特徴抽出部114は、ステップS35において、認識された虹彩部分の特徴点を周知の方法で抽出し、抽出した特徴点を含む虹彩データを生成して登録/認証部115に入力する。生成した虹彩データは、記憶装置16に一時的に記憶する。登録/認証部115は、ステップS36において、抽出した特徴点を含む虹彩データが、登録する虹彩データとして適切であるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS33へ戻る。ステップS36の判定結果は、例えば抽出した特徴点の数が閾値未満であるとNOになる。ステップS36の判定結果がYESであると、処理はステップS37へ進む。
【0025】
なお、抽出した特徴点を含む虹彩データが、登録する虹彩データとして適切であるか否かは、抽出した特徴点の数以外の判定基準に基づいて判定しても良い。
【0026】
登録/認証部115は、ステップS37において、抽出した特徴点を含む虹彩データが、記憶装置16に既に登録されているか否かを判定する。ステップS37の判定結果がNOであると、処理は後述するステップS39へ進む。一方、ステップS37の判定結果がYESであると、処理はステップS38へ進む。登録/認証部115は、ステップS38において、記憶装置16に既に登録されている登録環境照度の中に、照度検出部119が検出した環境照度との差が閾値以内の登録環境照度が有るか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS39へ進む。登録/認証部115は、ステップS39において、照度検出部119が検出した環境照度に紐付けて、特徴抽出部114が抽出した特徴点を含む虹彩データを、記憶装置16に記憶することで登録する。このようにして登録された環境照度及び環境照度に紐付けて登録された虹彩データは、夫々「登録環境照度」及び「登録虹彩データ」とも言う。ステップS38の判定結果がYESの場合、及び、ステップS39の後、登録処理は終了する。
【0027】
登録/認証部115は、照度検出部119が検出した環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが記憶装置16に記憶されていない場合、虹彩認証エンジン111が抽出した虹彩データを照度検出部119が検出した環境照度と紐付けて記憶装置16に登録する登録手段(または、登録部)の一例を形成する。
【0028】
図4は、登録データの一例を示す図である。
図4に示す例では、各クラスCi(i=1〜N、Nは1以上の自然数)について、対応する登録環境照度Liと、登録環境照度Liに紐付けられた登録虹彩データIiとが記憶装置16内でデータベース161を形成する。なお、
図4は、認証対象者1名に対する登録データを示すが、認証装置1−1が認証するべき認証対象者が複数名である場合には、各認証対象者について
図4と同様の登録データが記憶装置16に登録される。この場合、例えばクラスC3について、登録環境照度L3に紐付けられた登録虹彩データI3−1〜I3−M(Mは2以上の自然数)がM名の認証対象者に対して登録されていても良い。
【0029】
図5は、第1実施例における認証処理の一例を説明するフローチャートである。認証処理は、上記登録処理が実行された後の任意の時点で任意の環境照度下で実行される。また、適切な登録データが記憶装置16に登録されていない場合には、環境照度に紐付けて虹彩データを記憶装置16に記憶することでデータベース161を補間(または、更新)する。
【0030】
制御装置11のモード切替部117が認証処理を指示するモード信号を出力し、
図5の認証処理が開始されると、制御装置11の照明制御部118は、ステップS50において、モード信号に基づき、照明駆動部13を介して照明装置14を駆動制御して、撮像対象に赤外光の照明を当てる。カメラ12は、ステップS51において、モード信号に基づき、照明装置14により照明を当てられた撮像対象の撮影を開始する。
【0031】
制御装置11の虹彩認証エンジン111において、キャプチャ部112は、ステップS52において、目の撮像データから虹彩及び瞳孔を含む画像データを周知の方法でキャプチャする。虹彩認識部113は、ステップS53において、キャプチャされた画像データから周知の方法で虹彩部分を認識する。特徴抽出部114は、ステップS54において、認識された虹彩部分の特徴点を周知の方法で抽出し、抽出した特徴点を含む虹彩データを生成して登録/認証部115に入力する。生成された虹彩データは、記憶装置16に一時的に記憶する。キャプチャ部112、虹彩認識部113、及び特徴抽出部114は、撮像対象から入力虹彩データを抽出する画像処理手段(または、画像処理部)の一例を形成する。
【0032】
登録/認証部115は、ステップS55において、特徴抽出部114で抽出した特徴点を含む現在の虹彩データと、記憶装置16内のデータベース161から検索された、照度検出部119が検出した現在の環境照度に対応するクラス、即ち、登録環境照度に紐付けられた登録虹彩データとを照合する。登録/認識部115は、現在の虹彩データを検索された登録虹彩データと照合し、照合結果を出力する照合手段(または、照合部)の一例を形成する。
【0033】
図6は、登録虹彩データを検索する検索処理の一例を説明するフローチャートである。
図6に示す検索処理は、第1の処理の一例であり、
図5のステップS55の処理が開始されるまでに実行されて完了する。
図6において、照度検出部119は、ステップS61において、照度センサ15が出力する検出信号に基づいて現在の環境照度を検出する。検出された現在の環境照度は、記憶装置16に一時的に記憶される。登録/認証部115は、ステップS62において、検出された現在の環境照度に最も近い登録環境照度のクラス、即ち、現在の環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けされた登録虹彩データを記憶装置16内のデータベース161から検索する。登録/認証部115は、ステップS63において、検索された登録虹彩データを、特徴抽出部114により抽出した特徴点を含む虹彩データと照合するべき登録虹彩データに決定し、処理は
図5の認証処理へ戻ってステップS56へ進む。登録/認証部115は、認証時に検出された環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データを、複数の登録虹彩データを登録環境照度と紐付けて記憶する記憶装置16から検索する検索手段(または、検索部)の一例を形成する。
【0034】
図5のステップS55の処理が開始されるまでに実行されて完了する検索処理は、認証処理における画像処理と並行して実行されても、画像処理に先立って実行されても良い。認証処理における画像処理(ステップS52〜S55)は、第2の処理の一例であり、撮像データの取得、虹彩データの抽出、及び虹彩データの照合を含む。一方、検索処理(ステップS61〜S63)は、照度の検出、及び照合する登録虹彩データの検索を含む。
【0035】
図5の認証処理の説明に戻るに、登録/認証部115は、ステップS56において、ステップS55の照合結果が成功であるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS52へ戻る。ステップS55の照合結果は、現在の虹彩データと、検索された登録虹彩データとが一致、或いは、誤差が一定値以下であると、成功であると判定できる。照合結果が成功の場合とは、認証対象者が本人であることの個人認証が行われた場合である。ステップS56の判定結果がYESであると、出力部116は、ステップS57において、照合結果、即ち、認証処理の結果を出力し、必要に応じて記憶装置16にログとして記憶される。これにより、認証自体は終了する。
【0036】
しかし、現在の虹彩データを記憶装置16に登録することが望ましい場合もある。そこで、本実施例では、ステップS57の後、処理はステップS58へ進む。登録/認証部115は、ステップS58において、現在の環境照度と、現在の環境照度に最も近い登録環境照度との差が閾値以内であるか否かを判定する。ステップS57の判定結果がNOであると、登録/認証部115は、ステップS59において、現在の虹彩データを、現在の環境照度に紐付けて記憶装置16内のデータベース161に登録することで、データベース161を補間(または、更新)する。一方、ステップS57の判定結果がYESであると、登録/認証部115は、データベース161の補間(または、更新)は行わず、記憶装置16に一時的に記憶されている現在の虹彩データ及び現在の環境照度を破棄する。ステップS59またはステップS60の後、認証処理は終了する。このようにして、現在の環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが記憶装置16に登録されていない場合、現在の虹彩データを現在の環境照度と紐付けて記憶装置16に登録する。
【0037】
このように記憶装置16内のデータベース161を補間(または、更新)することで、認証装置1−1の使用回数の増加と共に、個人認証により本人であるか否かを正しく認識できる確率(または、認証精度)が向上し、認証対象者が本人であることの個人認証を高精度に行うことができる。
【0038】
なお、
図3のステップS38においてデータベース161への登録の要否を判定する条件に用いる閾値や、
図5のステップS58においてデータベース161の補間(または、更新)の要否を判定する条件に用いる閾値は、認証装置1−1の使用条件、例えばメモリ容量などのスペックなどに応じて決めることが可能である。
【0039】
図7は、第1実施例における認証処理の他の例を説明するフローチャートである。
図7中、
図5及び
図6と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
図7の認証処理では、ステップS52〜S55による画像処理と、ステップS61〜S63による検索処理とが、並行して実行される。例えば、制御装置11がマルチコアプロセッサで形成されている場合、画像処理と検索処理との並行処理は、マルチコアプロセッサの異なるコアで実行可能である。
【0040】
図8は、認証処理における並列処理を説明する図である。
図8中、(a)は、例えば上記特許文献3または特許文献4の如き従来技術における認証処理を示し、(b),(c)は
図7に示す例における画像処理と検索処理とが並行して実行される認証処理を示し、横軸は時間を任意単位で示す。
【0041】
図8(a)に示す従来技術の場合、認証処理は、撮像データの取得、虹彩データの抽出、虹彩データに対する拡大または縮小処理または計算処理を含む画像処理、照合する登録虹彩データの検索、及び虹彩データの照合を含み、照合結果の出力は画像処理の結果を出力するので、認証時間が長くなる。
【0042】
これに対し、
図7の認証処理の場合、
図8(b)に示す画像処理と、
図8(c)に示す検索処理とは、並行して実行可能である。この場合の画像処理は、撮像データの取得、虹彩データの抽出、及び虹彩データの照合を含み、照合結果の出力は画像処理の結果を出力する。一方、この場合の検索処理は、照度の検出、及び照合する登録虹彩データの検索を含み、画像処理の虹彩データの照合が開始されるまでに実行されて完了する。
図7の認証処理では、例えば画像処理をマルチコアプロセッサの第1のコアで実行し、これと並行して、検索処理を当該マルチコアプロセッサの第2のコアで実行することで、分散処理により認証処理を実行できるので、認証時間が
図8(a)の従来技術と比べて短縮可能である。
【0043】
図9は、第2実施例における認証装置の一例を示すブロック図である。
図9中、
図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。本実施例では、上記第1実施例において認証装置1−1が実行する処理の一部を、クライアント端末装置1−2と通信可能なサーバ91により実行する。また、データベース161は、サーバ91内の記憶装置96に記憶される。サーバ91は、クライアント端末装置1−2と通信可能な外部の情報処理装置の一例である。サーバ91は、例えばクラウドコンピューティングシステムを形成する1または複数の情報処理装置(または、コンピュータ)により形成しても良い。
【0044】
一方、クライアント端末装置1−2は、通信機能を備えた汎用のコンピュータシステムにより形成可能である。また、クライアント端末装置1−2は、スマートホン、タブレット、ノートパソコンなどの通信機能を備えた可搬型電子装置によっても形成可能である。クライアント端末装置1−2は、サーバ91と共にサーバ・クライアントシステムを形成しても良い。クライアント端末装置1−2とサーバ91との間の無線通信は、特定の通信方式に限定されるものではない。
【0045】
図9において、クライアント端末装置1−2は、送信部121、記憶装置122、通信部123、及び受信部124を有する。送信部121は、虹彩処理部111−2に含まれ、受信部124は、制御装置11−2に含まれる。送信部121は、虹彩データを通信部123を介してサーバ91に送信する。受信部124は、サーバ91からの照合結果を通信部123を介して受信する。記憶装置122は、現在の環境照度、現在の虹彩データなどを必要に応じて一時的に記憶する。
【0046】
サーバ91は、通信部92、制御装置93、及び記憶装置96を有する。制御装置93は、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにより形成可能である。制御装置93は、受信部94と、虹彩認証エンジン95を有する。虹彩認証エンジン95は、上記第1実施例の虹彩認証エンジン111の処理の一部を実行する。虹彩認証エンジン95は、上記第1実施例の登録/認証部115の処理を実行する登録/認証部97と、送信部98を有する。記憶装置96は、上記第1実施例のデータベース161を有する。受信部94は、クライアント端末装置1−2からの虹彩データを通信部92を介して受信する。送信部98は、照合結果を通信部92を介してクライアント端末装置1−2に送信する。
【0047】
サーバ91において登録処理の一部及び認証処理の一部を実行することで、クライアント端末装置1−2への処理の負荷を低減できる。また、データベース161をサーバ91側の記憶装置96に記憶することで、特にデータベース161のデータサイズが大きい場合であっても、クライアント端末装置1−2のメモリ容量にかかわらず、データベース161への登録処理及びデータベース161を用いた認証処理を行うことができる。
【0048】
図10は、第2実施例における認証装置の登録処理の一例を説明するフローチャートである。
図10中、
図3と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
図10において、破線の左側の処理はクライアント端末装置1−2により実行され、破線の右側の処理はサーバ91により実行される。
【0049】
クライアント端末装置1−2では、制御装置11のモード切替部117が登録処理を指示するモード信号を出力すると、
図10の登録処理が開始される。ステップS31〜S35の処理は、上記第1実施例の場合と同様に実行される。また、この例では、ステップS33〜S35の処理と並行して、ステップS21の処理が実行される。ステップS35及びステップS21の後、処理はステップS301へ進む。送信部121は、ステップS301において、ステップS35において生成した虹彩データと、ステップS21において検出した環境照度とを必要に応じて記憶装置122に一時的に記憶すると共に、通信部123を介してサーバ91に送信する。
【0050】
サーバ91では、受信部94は、ステップS301Aにおいて、クライアント端末装置1−2から送信されてくる虹彩データと環境照度を通信部92を介して受信し、必要に応じて虹彩データと環境照度を記憶装置96に一時的に記憶する。登録/認証部97は、ステップS36Aにおいて、クライアント端末装置1−2から受信した、抽出した特徴点を含む虹彩データが、登録する虹彩データとして適切であるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理は後述するステップS302Aへ進む。ステップS36Aの判定結果は、例えば抽出した特徴点の数が閾値未満であるとNOになる。ステップS36Aの判定結果がYESであると、処理はステップS37Aへ進む。
【0051】
登録/認証部97は、ステップS37Aにおいて、抽出した特徴点を含む虹彩データが、記憶装置96に既に登録されているか否かを判定する。ステップS37Aの判定結果がNOであると、処理は後述するステップS39Aへ進む。一方、ステップS37Aの判定結果がYESであると、処理はステップS38Aへ進む。登録/認証部97は、ステップS38Aにおいて、記憶装置96に既に登録されている登録環境照度の中に、照度検出部119が検出した環境照度との差が閾値以内の登録環境照度が有るか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS39Aへ進む。登録/認証部97は、ステップS39Aにおいて、照度検出部119が検出した環境照度に紐付けて、特徴抽出部114が抽出した特徴点を含む虹彩データを、例えば
図4と同様に記憶装置96に記憶することで登録する。ステップS39Aの後、送信部98は、ステップS302Aにおいて、記憶装置96に新たな登録データが登録されたことを示す登録結果を、通信部92を介してクライアント端末装置1−2に送信し、サーバ91側の登録処理は終了する。また、ステップS38Aの判定結果がYESの場合、送信部98は、ステップS302Aにおいて、記憶装置96に新たな登録データが登録されなかったことを示す登録結果を、通信部92を介してクライアント端末装置1−2に送信し、サーバ91側の登録処理は終了する。
【0052】
一方、クライアント端末装置1−2において、受信部124は、ステップS302において、サーバ91から送信されてくる登録結果を通信部123を介して受信し、クライアント端末装置1−2側の登録処理は終了する。
【0053】
図11は、第2実施例における認証処理の一例を説明するフローチャートである。
図11中、
図7と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
図11において、破線の左側の処理はクライアント端末装置1−2により実行され、破線の右側の処理はサーバ91により実行される。
【0054】
クライアント端末装置1−2では、制御装置11のモード切替部117が認証処理を指示するモード信号を出力すると、
図11の認証処理が開始される。ステップS50〜S54の処理は、上記第1実施例の場合と同様に実行される。また、この例では、ステップS52〜S54,S55Aの処理と並行して、ステップS61,S62,S63Aの処理が実行される。ステップS54の後、処理はステップS501へ進む。送信部121は、ステップ501において、ステップS54において生成した虹彩データを必要に応じて記憶装置122に一時的に記憶すると共に、通信部123を介してサーバ91に送信する。また、ステップS61の後、処理はステップS502へ進む。送信部121は、ステップS502において、ステップS61において検出した環境照度を必要に応じて記憶装置122に一時的に記憶すると共に、通信部123を介してサーバ91に送信する。
【0055】
サーバ91では、受信部94は、ステップS501Aにおいて、クライアント端末装置1−2から送信されてくる虹彩データを通信部92を介して受信し、必要に応じて虹彩データを記憶装置96に一時的に記憶し、処理はステップS55Aへ進む。一方、受信部94は、ステップS502Aにおいて、クライアント端末装置1−2から送信されてくる環境照度を通信部92を介して受信し、必要に応じて環境照度を記憶装置96に一時的に記憶し、処理はステップS62Aへ進む。登録/認証部97は、ステップS62Aにおいて、検出された現在の環境照度に最も近い登録環境照度のクラス、即ち、現在の環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けされた登録虹彩データを記憶装置96内のデータベース161から検索する。登録/認証部97は、ステップS63Aにおいて、検索された登録虹彩データを、特徴抽出部114により抽出した特徴点を含む虹彩データと照合するべき登録虹彩データに決定し、処理はステップS55Aへ進む。
【0056】
図11のステップS55Aの処理が開始されるまでに実行されて完了する検索処理は、認証処理における画像処理と並行して実行されても、画像処理に先立って実行されても良い。認証処理における画像処理(ステップS52〜S54,S55A)は、撮像データの取得、虹彩データの抽出、及び虹彩データの照合を含む。一方、検索処理(ステップS61,S62A,S63A)は、照度の検出、及び照合する登録虹彩データの検索を含む。
【0057】
登録/認証部97は、ステップS55Aにおいて、特徴抽出部114で抽出した特徴点を含む現在の虹彩データと、記憶装置96内のデータベース161から検索された、照度検出部119が検出した現在の環境照度に対応するクラス、即ち、登録環境照度に紐付けられた登録虹彩データとを照合する。送信部98は、ステップS503Aにおいて、ステップS55Aの照合結果を通信部92を介してクライアント端末装置1−2に送信する。
【0058】
クライアント端末装置1−2では、受信部124は、ステップS503においてサーバ91から送信されてくる照合結果を受信する。送信部121は、ステップS57において、照合結果、即ち、認証処理の結果を出力し、必要に応じて記憶装置122にログとして記憶される。これにより、認証自体は終了し、クライアント端末装置1−2側の認証処理は終了する。
【0059】
一方、サーバ91では、ステップ503Aの後、処理はステップS56Aへ進む。登録/認証部97は、ステップS56Aにおいて、ステップS55の照合結果が成功であるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理は後述するステップS60Aへ進む。ステップS55Aの照合結果は、現在の虹彩データと、検索された登録虹彩データとが一致、或いは、誤差が一定値以下であると、成功であると判定できる。照合結果が成功の場合とは、認証対象者が本人であることの個人認証が行われた場合である。ステップS56Aの判定結果がYESであると、登録/認証部97は、ステップS58Aにおいて、現在の環境照度と、現在の環境照度に最も近い登録環境照度との差が閾値以内であるか否かを判定する。ステップS58Aの判定結果がNOであると、登録/認証部97は、ステップS59Aにおいて、現在の虹彩データを、現在の環境照度に紐付けて記憶装置96内のデータベース161に登録することで、データベース161を補間(または、更新)する。一方、ステップS58Aの判定結果がYESであると、登録/認証部97は、データベース161の補間(または、更新)は行わず、記憶装置96に一時的に記憶されている現在の虹彩データ及び現在の環境照度を破棄する。ステップS59AまたはステップS60Aの後、サーバ91側の認証処理は終了する。このようにして、現在の環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが記憶装置96に登録されていない場合、現在の虹彩データを現在の環境照度と紐付けて記憶装置96に登録する。
【0060】
このように記憶装置96内のデータベース161を補間(または、更新)することで、クライアント端末装置1−2を用いた認証回数の増加と共に、個人認証により本人であるか否かを正しく認識できる確率(または、認証精度)が向上し、認証対象者が本人であることの個人認証を高精度に行うことができる。
【0061】
上記の各実施例によれば、認証時間を短縮することができる。また、登録処理及び認証処理を、太陽光下や暗所などの様々な照度環境下で実行することができる。さらに、登録処理により登録された登録データを用いることで、照度環境にかかわらず、認証処理を短時間、且つ、高精度に実行することができる。
【0062】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
環境照度を検出する検出手段と、
認証時に前記検出手段が検出した前記環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データを、複数の登録虹彩データを登録環境照度と紐付けて記憶する記憶部から検索する検索手段と、
前記認証時に撮像対象を撮像する撮像手段と、
前記撮像対象から入力虹彩データを抽出する画像処理手段と、
前記入力虹彩データを前記検索された登録虹彩データと照合する照合手段と
を備え、
前記検出手段による前記環境照度の検出及び前記検索手段による前記検索を含む第1の処理と、前記撮像手段による前記撮像、前記画像処理手段による前記抽出及び前記照合手段による前記照合を含む第2の処理とは、並行して実行される
ことを特徴とする、認証装置。
(付記2)
前記第1の処理は、前記照合手段による前記照合が開始されるまでに実行されて完了することを特徴とする、付記1記載の認証装置。
(付記3)
前記検出手段が検出した前記環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが前記記憶部に記憶されていない場合、前記画像処理手段が抽出した前記入力虹彩データを前記検出手段が検出した前記環境照度と紐付けて前記記憶部に登録する登録手段を更に備えたことを特徴とする、付記1または2記載の認証装置。
(付記4)
前記記憶部をさらに備えたことを特徴とする、付記1乃至3のいずれか1項記載の認証装置。
(付記5)
前記認証時に前記撮像対象に赤外光の照明を当てる照明装置をさらに備えたことを特徴とする、付記1乃至4のいずれか1項記載の認証装置。
(付記6)
端末装置のセンサが、環境照度を検出し、
前記端末装置のカメラが、前記認証時に撮像対象を撮像し、
前記端末装置の画像処理部が、前記撮像対象から入力虹彩データを抽出し、
検索部が、認証時に前記センサが検出した前記環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データを、複数の登録虹彩データを登録環境照度と紐付けて記憶する記憶部から検索し、
照合部が、前記入力虹彩データを前記検索された登録虹彩データと照合し、
前記センサによる前記環境照度の検出及び前記検索部による前記検索を含む第1の処理と、前記カメラによる前記撮像、前記画像処理部による前記抽出及び前記照合部による前記照合を含む第2の処理とは、並行して実行されることを特徴とする、認証方法。
(付記7)
前記第1の処理は、前記照合部による前記照合が開始されるまでに実行されて完了することを特徴とする、付記6記載の認証方法。
(付記8)
登録部が、前記センサが検出した前記環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが前記記憶部に記憶されていない場合、前記画像処理部が抽出した前記入力虹彩データを前記センサが検出した前記環境照度と紐付けて前記記憶部に登録することを特徴とする、付記6または7記載の認証方法。
(付記9)
前記端末装置の照明装置が、前記認証時に前記撮像対象に赤外光の照明を当てることを特徴とする、付記6乃至8のいずれか1項記載の認証方法。
(付記10)
前記検索は、前記端末装置が備える前記記憶部に対して実行されることを特徴とする、付記6乃至9のいずれか1項記載の認証方法。
(付記11)
前記検索及び前記照合は、前記端末装置と通信可能な情報処理装置が備える前記検索部及び前記照合部により実行されることを特徴とする、付記6乃至8のいずれか1項記載の認証方法。
(付記12)
前記検索は、前記情報処理装置が備える前記記憶部に対して実行されることを特徴とする、付記11記載の認証方法。
(付記13)
前記登録は、前記端末装置と通信可能な情報処理装置が備える前記登録部により実行されることを特徴とする、付記8記載の認証方法。
(付記14)
コンピュータに認証処理を実行させるプログラムであって、
認証時にセンサが検出した環境照度との差が最小となる登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データを、複数の登録虹彩データを登録環境照度と紐付けて記憶する記憶部から検索し、
前記認証時にカメラが撮像した撮像対象から入力虹彩データを抽出し、
前記入力虹彩データを前記検索された登録虹彩データと照合する
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記検索を含む第1の処理と、前記抽出及び前記照合を含む第2の処理とを、並行して実行させる
ことを特徴とする、プログラム。
(付記15)
前記第1の処理は、前記照合が開始されるまでに実行して完了させることを特徴とする、付記14記載のプログラム。
(付記16)
前記センサが検出した前記環境照度との差が閾値以内の登録環境照度に紐付けて記憶された登録虹彩データが前記記憶部に記憶されていない場合、前記抽出した前記入力虹彩データを前記センサが検出した前記環境照度と紐付けて前記記憶部に登録する
処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする、付記14または15記載のプログラム。
(付記17)
端末装置の照明装置に、前記認証時に前記撮像対象に赤外光の照明を当てる
処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする、付記14乃至16のいずれか1項記載のプログラム。
(付記18)
前記検索は、前記センサ及び前記カメラを含む端末装置が備える前記記憶部に対して実行されることを特徴とする、付記14乃至17のいずれか1項記載のプログラム。
(付記19)
前記検索は、前記センサ及び前記カメラを含む端末装置と通信可能な情報処理装置が備える前記記憶部に対して実行されることを特徴とする、付記14乃至17のいずれか1項記載のプログラム。
【0063】
上記の各実施例に付けられた連番1,2,...は、好ましい実施例の順位を表すものではない。
【0064】
以上、開示の認証装置、方法及びプログラムを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。