(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
口座を有する顧客の情報の管理を行う顧客情報管理システムにより付番されている前記顧客を識別するための識別番号に係る情報が記載された個人番号登録申請用紙を出力するための処理を行う顧客情報処理部を備える口座処理システムと、
前記個人番号登録申請用紙に記載された前記識別番号に係る情報、および前記顧客に予め付与される個人番号を取得する顧客操作部と、
前記顧客操作部により取得された、前記顧客の前記識別番号と前記顧客の前記個人番号とをひも付けて個人番号管理データベースに登録する処理を行う個人番号登録処理部と、
を備える個人番号処理システムと、
からなる個人番号管理システム。
前記個人番号登録処理部は、複数の金融機関に口座を有する前記顧客の前記複数の金融機関により付番された前記識別番号の各々を、前記顧客の前記個人番号とひも付けて前記個人番号管理データベースに登録する処理を行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の個人番号管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
<1.第1の実施形態>
[1−1.システムの概要]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の構成例を示すブロック図である。
図1を参照すると、個人番号管理システム1−1は、営業店2(2a、2b、2c、・・・)に設置される顧客端末10(10a、10b、10c、・・・)および店頭端末15(15a、15b、15c、・・・)、ホストコンピュータ4、事務集中センタ20に設置される事務集中端末200および事務集中システム250、並びに、個人番号管理センタ30に設置される個人番号管理端末300、画像管理システム350、および個人番号登録システム360を備える。顧客端末10は個人番号管理センタ30に設置される各端末および各システムと顧客端末ネットワークを介して接続されており、顧客端末10および個人番号管理センタ30は個人番号処理システムを構成する。また、店頭端末15は事務集中センタ20に設置される各端末および各システムと行内ネットワークを介して接続されており、店頭端末15および事務集中センタ20は口座処理システムを構成する。また、事務集中センタ20および個人番号管理センタ30に設置される各端末および各システムは、ホストコンピュータ4と銀行系ネットワークを介して接続されている。
【0017】
営業店2は、例えば、金融機関の本店、支店または出張所等の施設であり、顧客は営業店2において、金融取引や口座開設などを行うことができる。
【0018】
顧客端末10は、営業店2に設置される自動取引装置の一例であり、金融機関の顧客による操作に基づいて使用される端末である。顧客端末10は、例えば、営業店2に設置されるVTM(Video Teller Machine)であってもよい。顧客は、個人番号管理センタ30からの指示に従って顧客端末10を操作することにより、顧客の個人番号を金融機関に登録することができる。なお、営業店2に設置される顧客端末10の数は、特に限定されない。なお、顧客端末10は、顧客操作部の一例である。
【0019】
店頭端末15は、営業店2の窓口に設置され、行員により操作される端末である。行員は、店頭端末15を操作することにより、顧客の口座を開設し、また、顧客が金融機関において個人番号を登録するための顧客番号を顧客に対して書面等を用いて通知することができる。なお、顧客番号は、本明細書においては、一の金融機関において顧客を特定するための識別番号を意味し、後述する顧客情報管理システム45により採番される。なお、営業店2に設置される顧客端末10の数は、特に限定されない。また、店頭端末15は、口座開設処理部の一例である。
【0020】
事務集中センタ20は、顧客の口座の開設処理および管理、並びに顧客情報の管理を行うための施設である。例えば、一の金融機関に対して一の事務集中センタ20が設けられ、顧客の口座や顧客情報が一の事務集中センタ20により集中的に管理されてもよい。また、一の金融機関に対して複数の事務集中センタ20が設けられ、顧客の口座や顧客情報が複数の事務集中センタ20により分散的に管理されてもよい。
【0021】
事務集中センタ20は、事務集中端末200および事務集中システム250を備える。事務集中端末200は、事務集中センタ20に配属されたオペレータにより操作される一または複数の情報処理端末であり、顧客情報処理部の一例である。事務集中システム250は、サーバ等の情報処理装置により実現されるシステムであり、事務集中端末200からの指示により顧客の口座の開設処理等を行う。事務集中センタ20においては、事務集中端末200は、オペレータによる操作により、事務集中システム250を介して、顧客の口座の開設処理を実施し、後述する顧客情報管理システム45により採番された顧客番号を店頭端末15に通知する処理を実施する。これにより、店頭端末15は、顧客が個人番号を金融機関等に登録するために用いられる個人番号登録申請用紙を出力することができる。なお、個人番号登録申請用紙については後述する。
【0022】
個人番号管理センタ30は、顧客の個人番号の登録処理および個人番号登録に関連する処理を行うための施設である。例えば、一の金融機関に対して一の個人番号管理センタ30が設けられ、当該金融機関において利用される個人番号は集中的に管理されてもよい。また、一の金融機関に対して複数の個人番号管理センタ30が設けられ、当該金融機関において利用される個人番号は分散的に管理されてもよい。
【0023】
個人番号管理センタ30は、個人番号管理端末300、画像管理システム350および個人番号登録システム360を備える。個人番号管理端末300は、個人番号管理センタ30に配属されたオペレータにより操作される情報処理端末であり、個人番号登録処理部の一例である。画像管理システム350は、サーバ等の情報処理装置により実現されるシステムであり、個人番号管理端末300が顧客端末10から取得した個人番号や顧客番号が記載された書類等の画像データを管理する。個人番号登録システム360は、サーバ等の情報処理装置により実現されるシステムであり、個人番号管理端末300からの指示により、個人番号の登録および管理についての処理を行う。個人番号管理センタ30においては、個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、画像管理システム350または個人番号登録システム360を介して、顧客に割り振られた顧客番号と、顧客の個人番号とをひも付けて、個人番号を管理する個人番号管理データベースに登録する処理を実施する。これにより、金融機関は、顧客の個人番号を用いて上記顧客の口座に係る取引処理を実施することができる。
【0024】
なお、個人番号とは、国民ひとりひとりに予め付与される番号(マイナンバー)であり、公的認証機関により発行される個人番号カード、および個人番号通知カードに記載される。個人番号管理センタ30は、個人番号カード、または個人番号通知カードに記載されている個人番号と、一の金融機関において顧客に付与されている顧客番号とをひも付けて登録する。これにより、個人番号登録後は、個人番号、個人番号カード、または個人番号通知カードを用いた金融取引が可能となる。なお、個人番号カード、および個人番号通知カードの片面には、個人番号および基本4情報(氏名、性別、生年月日、住所)が記載されている。
【0025】
ホストコンピュータ4は、金融機関の基幹業務等に利用されるコンピュータである。ホストコンピュータ4は、例えば、事務集中センタ20において行われる顧客の口座の開設処理により新たに設けられる口座番号や顧客番号に係るデータの管理を行う。
図1を参照すると、ホストコンピュータ4は、勘定系システム40および顧客情報管理システム45を含む。
【0026】
勘定系システム40は、金融機関の口座に関する情報を管理するシステムである。例えば、勘定系システム40は、事務集中センタ20から取得したデータに基づき、口座番号を採番し、また、新たに開設した口座に関する情報を登録または更新する。勘定系システム40は、例えば、不図示のサーバ、および口座管理データベース41をさらに有する。勘定系システム40は、不図示のサーバにより、口座管理データベース41にデータを格納または更新するなどの操作をし、また、口座管理データベース41に格納されたデータを呼び出すことが可能である。
【0027】
口座管理データベース41は、顧客の口座番号等の口座に関する情報を保持するデータベースである。口座管理データベース41において保持されたデータは、例えば、金融取引において使用される口座情報の照会に用いられる。
図2は、口座管理データベース41の一例を示す図である。
図2を参照すると、口座管理データベース41はテーブルDB1に示されているようなデータを有する。支店番号フィールドF10は、開設された口座の支店番号を示す。口座番号フィールドF11は、顧客の口座番号を示す。口座種別フィールドF12は、普通預金や当座預金等の口座の種別を示す。氏名フィールドF13およびカナ氏名フィールドF14は、口座を有する顧客の氏名をそれぞれ漢字およびカタカナで示す。更新日フィールドF15は、最後にデータが更新された日時を示す。印鑑画像フィールドF16は、口座の届出印の印影画像を示す。例えば、
図2に示したテーブルDB1の2行目では、支店番号123、普通口座の口座番号1234567を有する鈴木一郎(スズキ イチロウ)および「鈴木」の届出印の印影が格納されたデータが2016年1月12日9時55分46秒に更新された例が示されている。
【0028】
顧客情報管理システム45は、金融機関に口座を有する顧客に関する情報を管理するシステムである。例えば、顧客情報管理システム45は、顧客番号を採番し、事務集中センタ20から取得した顧客に関する情報について登録または更新する。また、顧客情報管理システム45は、不図示のサーバ、顧客情報データベース46、および口座対応データベース47をさらに有する。顧客情報管理システム45は、不図示のサーバにより、上記のような各データベースにデータを格納または更新するなどの操作をし、また、各データベースに格納されたデータを呼び出すことが可能である。
【0029】
顧客情報データベース46は、口座を有する顧客に関する個人情報(以下、顧客情報と呼称する)等を顧客番号とひも付けて保持するデータベースである。顧客情報データベース46において保持されたデータは、例えば、顧客情報を照会する際に用いられる。
図3は、顧客情報データベース46の一例を示す図である。
図3を参照すると、顧客情報データベース46はテーブルDB2に示されているようなデータを有する。顧客番号フィールドF20は、顧客番号を示す。氏名フィールドF21およびカナ氏名フィールドF22は、顧客の氏名をそれぞれ漢字およびカタカナで示す。性別フィールドF23は、顧客の性別を示す。生年月日フィールドF24は、顧客の生年月日を示す。住所フィールドF25およびカナ住所フィールドF26は、顧客の住所をそれぞれ漢字およびカタカナで示す。例えば、
図3に示したテーブルDB2の2行目では、顧客番号888000222である鈴木一郎(スズキ イチロウ)が男であり、生年月日が1974年1月2日であり、住所が東京都港区芝浦(トウキョウト・・・)である例が示されている。
【0030】
なお、顧客情報データベース46に格納される情報は、
図3に示したテーブルDB2の各フィールドにおいて格納される情報に限られない。例えば、顧客情報データベース46は、顧客の資産状況、顧客の職業、顧客の年収、顧客の持家情報、および顧客の家族情報等を含む情報を格納してもよい。
【0031】
口座対応データベース47は、顧客番号と口座番号を一対一でひも付けて格納するデータベースである。口座対応データベース47は、例えば、顧客番号または口座番号のいずれか一方の番号から、他方の番号を照会する際に用いられる。
図4は、口座対応データベース47の一例を示す図である。
図4を参照すると、口座対応データベース47はテーブルDB3に示されているようなデータを有する。顧客番号フィールドF30は、顧客番号を示す。支店番号フィールドF31、口座番号フィールドF32、および口座種別フィールドF33は、顧客番号に対応する顧客の口座の支店番号、口座番号および口座の種別を示す。例えば、
図4に示したテーブルDB3の2行目では、顧客番号888000222が、支店番号123、口座番号1234567の普通預金の口座とひも付けられている例が示されている。
【0032】
以上、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の概要について説明した。上述した個人番号管理システム1−1においては、口座開設においては店頭端末15および事務集中センタ20が用いられ、個人番号の登録や管理においては顧客端末10および個人番号管理センタ30が用いられる。つまり、口座開設処理と個人番号登録処理とは、処理において使用されるシステムが分離されている。よって、個人番号登録処理のみ専門に行うオペレータを、銀行業務から分離して配置することが可能であるので、従来の業務を行う行員やオペレータへの業務負担の増加、またはコストの増加を抑えることができる。以下、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の各構成について、詳細に説明する。
【0033】
[1−2.システムの詳細構成]
本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1は、
図1に示した通り、ホストコンピュータ4、顧客端末10、店頭端末15、事務集中センタ20、および個人番号管理センタ30を含む。ホストコンピュータ4の構成については、上述のとおりである。以下、顧客端末10、店頭端末15、事務集中センタ20、および個人番号管理センタ30の各構成について説明する。
【0034】
(1)顧客端末
顧客端末10は、顧客により操作される端末であり、個人番号の登録処理を行うためのインタフェースである。より具体的には、顧客端末10は、個人番号管理端末300からの指示に応じて、個人番号の登録申請処理、個人番号のデータベース登録処理、および本人確認処理を行うための書類やカード等を読み込み、読み込んだ書類を画像データとして個人番号管理端末300に送信してもよい。また、顧客端末10は、個人番号管理端末300から送信された各種通知を受信し、顧客に対して表示してもよい。
【0035】
次に、顧客端末10の構成について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る顧客端末10の構成例を示すブロック図である。
図5を参照すると、顧客端末10は、通信部110、記憶部111、操作部112、表示部113、音声入力部114、音声出力部115、撮像部116、制御部120、書類読取部130、通帳読取書込部131、カード読取書込部132、紙幣処理部133、硬貨処理部134、および印刷部135を備える。
【0036】
通信部110は、顧客端末10が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。例えば、通信部110は、個人番号管理センタ30に、顧客の個人番号や顧客番号などのデータや、個人番号や顧客番号に係る情報が記載された画像データを送信してもよい。また、通信部110は、個人番号管理センタ30から送信された顧客情報等の各種情報、および/または各処理に関する通知を受信してもよい。
【0037】
記憶部111は、制御部120が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、制御部120が行う処理において使用するプログラムや、その処理において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、データ等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)装置などのデータ格納用記憶装置等で構成される。記憶部111は、例えば、個人番号や顧客番号に係る情報が記載された画像データ、および/または個人番号管理センタ30から送信された顧客番号や顧客情報を記憶してもよい。
【0038】
操作部112は、顧客からの入力操作を検出し、検出した入力操作を制御部120に出力する。例えば、操作部112に入力された操作に係る情報に基づき、制御部120は所定の処理を行ってもよい。このような操作部112は、顧客端末10が有するボタンやタッチパネル等の入力装置により実現されてもよい。表示部113は、制御部120による制御に従って、顧客に対して各種情報を表示する。例えば、表示部113は、個人番号管理端末300の撮像部316により撮像された顧客の顔に係る画像を表示してもよい。このような表示部113は、顧客端末10が有するディスプレイ等の出力装置により実現されてもよい。なお、操作部112と表示部113は、例えばタッチパネル等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0039】
音声入力部114は、顧客からの音声による入力を検出し、検出した音声を入力信号に変換して制御部120に出力する。このような音声入力部114は、顧客端末10が有するマイク等の音声入力装置により実現されてもよい。また、音声入力部114により入力された音声は、記憶部111に記憶されてもよい。音声出力部115は、制御部120による制御に従って、顧客に対して各種情報を音声により出力する。例えば、音声出力部115は、個人番号管理端末300の音声入力部314により入力されたオペレータの音声を出力してもよい。これにより、顧客はオペレータの指示を音声で認知することができる。このような音声出力部115は、顧客端末10が有するスピーカ等の音声出力装置により実現されてもよい。また、音声入力部114と音声出力部115は、例えばヘッドセット等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0040】
撮像部116は、顧客を撮像し、撮像した画像を制御部120に出力する。撮像部116は、例えば顧客の顔を撮像し、制御部120が、撮像された顧客の顔画像を個人番号管理センタ30に送信してもよい。これにより、個人番号管理端末300を操作するオペレータは、顧客端末10に存在する顧客の顔を見ることができる。撮像部116により撮像される画像は、静止画像のみならず、ライブビュー画像や動画像であってもよい。また、撮像部116により撮像された画像は、記憶部111に記憶されてもよい。このような撮像部116は、顧客端末10が有するカメラ等の撮像装置により実現されてもよい。
【0041】
制御部120は、顧客端末10の有する各機能部の動作制御等を行う。より具体的には、制御部120は、一または複数の機能部により入力された各種情報に基づき処理を行い、処理結果を複数の機能部を介して出力する。制御部120は、顧客端末10に含まれるCPU(Central Processing Unit)などの処理回路によって実現される。
【0042】
書類読取部130は、各種書類を光学的に読み取り、読み取った情報を画像データとして制御部120に出力する。各種書類とは、例えば、個人番号登録申請用紙や、個人番号カードや運転免許証等の本人確認書類であってもよい。このような書類読取部130は、スキャナ等の読取装置により実現されてもよい。通帳読取書込部131は、顧客の通帳の記載を読み取り、取引内容等に応じて通帳に印字する機能を有する。このような通帳読取書込部131は、通帳リーダ/ライタ等により実現されてもよい。カード読取書込部132は、顧客のキャッシュカードの磁気ストライプやICチップに記憶されている情報を読み取り、取引内容等に応じて、更新内容をキャッシュカード磁気ストライプやICチップに記憶する。このようなカード読取書込部132は、カードリーダ/ライタ等により実現されてもよい。
【0043】
紙幣処理部133は、紙幣の入出金処理を行う。具体的には、紙幣処理部133は、入金される紙幣を収納し、制御部120により指示される金種および枚数の紙幣を放出する。また、紙幣処理部133は開閉されるシャッタを有してもよく、紙幣が投入され、または放出される際にシャッタが開かれてもよい。硬貨処理部134は、硬貨の入出金処理を行う。具体的には、硬貨処理部134は、入金される硬貨を収納し、制御部120により指示される金種および枚数の硬貨を放出する。また、硬貨処理部134は開閉されるシャッタを有してもよく、硬貨が投入され、または放出される際にシャッタが開かれてもよい。
【0044】
印刷部135は、帳票やレシートなどを印刷して排出する機能を有する。例えば、印刷部135は、個人番号管理センタ30により送信された書類データ等を印刷し、顧客に対して出力してもよい。このような印刷部135は、プリンタ等の出力装置により実現されてもよい。
【0045】
(2)店頭端末
店頭端末15は、営業店2内に設けられる取引窓口に備えられ、行員により操作される端末である。より具体的には、店頭端末15は、顧客の口座開設に係る事務全般に関する処理を行うインタフェースである。例えば、店頭端末15は、行員の操作により、顧客の口座開設申込書や本人確認書類を読み取り、読み取った各書類の画像データを事務集中端末200へ送信してもよい。また、店頭端末15は、事務集中端末200から送信された口座番号を記載した通帳やキャッシュカードを発行してもよい。さらに、店頭端末15は、事務集中端末200から送信された顧客番号に係る情報を記載した、顧客の個人番号登録処理に用いられる個人番号登録申請用紙を出力してもよい。
【0046】
次に、店頭端末15の構成について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る店頭端末15の構成例を示すブロック図である。
図6を参照すると、店頭端末15は、通信部160、記憶部161、操作部162、表示部163、制御部170、書類読取部180、通帳読取書込部181、カード読取書込部182、紙幣処理部183、硬貨処理部184、および印刷部185を備える。
【0047】
通信部160は、店頭端末15が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。例えば、通信部160は、事務集中センタ20に、顧客の口座開設申込書や本人確認書類を読み取ることにより得られた画像データを送信してもよい。また、通信部160は、事務集中センタ20から送信された口座番号や顧客番号等の各種情報、および/または各処理に関する通知を受信してもよい。
【0048】
記憶部161は、制御部170が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM、制御部170が行う処理において使用するプログラムや、その処理において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM、データ等を記憶するHDD装置などのデータ格納用記憶装置等で構成される。記憶部161は、例えば、口座開設申請書や本人確認書類を読み取ることにより得られた画像データ、および/または事務集中センタ20から送信された顧客番号や顧客情報を記憶してもよい。
【0049】
操作部162は、行員からの入力操作を検出し、検出した入力操作を制御部170に出力する。例えば、操作部162に入力された操作に係る情報に基づき、制御部170は所定の処理を行ってもよい。このような操作部162は、店頭端末15が有するボタンやキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置により実現されてもよい。表示部163は、制御部170による制御に従って、行員に対して各種情報を表示する。このような表示部163は、店頭端末15が有するディスプレイ等の出力装置により実現されてもよい。なお、操作部162と表示部163は、例えばタッチパネル等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0050】
制御部170は、店頭端末15の有する各機能部の動作制御等を行う。より具体的には、制御部170は、一または複数の機能部により入力された各種情報に基づき処理を行い、処理結果を複数の機能部を介して出力する。例えば、制御部170は、事務集中センタ20から口座番号および顧客番号が通知された際に、顧客の個人番号を個人番号管理センタ30に登録するための個人番号登録申請用紙を作成する制御を行う。制御部170は、店頭端末15に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0051】
書類読取部180は、口座開設申込書や本人確認書類等の各種書類を光学的に読み取り、読み取った情報を画像データとして制御部170に出力する。このような書類読取部180は、スキャナ等の読取装置により実現されてもよい。通帳読取書込部181は、顧客の通帳の記載を読み取り、取引内容等に応じて通帳に印字する機能を有する。このような通帳読取書込部181は、通帳リーダ/ライタ等により実現されてもよい。カード読取書込部182は、顧客のキャッシュカードの磁気ストライプやICチップに記憶されている情報を読み取り、取引内容等に応じて、更新内容をキャッシュカード磁気ストライプやICチップに記憶する。このようなカード読取書込部182は、カードリーダ/ライタ等により実現されてもよい。
【0052】
紙幣処理部183は、紙幣の入出金処理を行う。具体的には、紙幣処理部183は、入金される紙幣を収納し、制御部170により指示される金種および枚数の紙幣を放出する。また、紙幣処理部183は開閉されるシャッタを有してもよく、紙幣が投入され、または放出される際にシャッタが開かれてもよい。硬貨処理部184は、硬貨の入出金処理を行う。具体的には、硬貨処理部184は、入金される硬貨を収納し、制御部170により指示される金種および枚数の硬貨を放出する。また、硬貨処理部184は開閉されるシャッタを有してもよく、硬貨が投入され、または放出される際にシャッタが開かれてもよい。
【0053】
印刷部185は、帳票やレシートなどを印刷して排出する機能を有する。例えば、印刷部185は、制御部170により生成された個人番号登録申請用紙等を印刷してもよい。また、印刷部185は、口座を開設した顧客に対して、口座に対応する通帳を発行してもよい。このような印刷部185は、プリンタ等の出力装置により実現されてもよい。
【0054】
(3)事務集中センタ
図7は、本発明の第1の実施形態に係る事務集中センタ20の構成例を示すブロック図である。
図7を参照すると、事務集中センタ20は、例えば、事務集中端末200、および事務集中システム250を含む。
【0055】
(事務集中端末)
事務集中端末200は、事務集中センタ20に配属されたオペレータにより操作される情報処理端末である。より具体的には、事務集中端末200は、顧客の口座開設に係る事務全般に関する処理を行うインタフェースのひとつである。例えば、事務集中端末200は、オペレータの操作により、顧客の口座開設申込書や本人確認書類等の画像データを店頭端末15から取得し、取得した情報をホストコンピュータ4に送信する。そして、事務集中端末200は、ホストコンピュータ4において登録された口座情報に含まれる顧客番号、および顧客情報に含まれる顧客番号を取得する。また、事務集中端末200は、取得した口座番号および顧客番号を店頭端末15に送信してもよい。なお、事務集中センタ20に設置される事務集中端末200の数は、特に限定されない。
【0056】
次に、事務集中端末200の構成について説明する。
図7を参照すると、事務集中端末200は、通信部210、記憶部211、操作部212、表示部213、および制御部220を備える。
【0057】
通信部210は、事務集中端末200が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。例えば、通信部210は、店頭端末15から取得した口座開設申込書の画像データに記載されている顧客の情報や押印画像を勘定系システム40に送信してもよい。また、通信部210は、勘定系システム40から取得した口座番号、および顧客情報管理システム45から取得した顧客番号を、店頭端末15に送信してもよい。
【0058】
記憶部211は、制御部220が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM、制御部220が行う処理において使用するプログラムや、その処理において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM、データ等を記憶するHDD装置などのデータ格納用記憶装置等で構成される。記憶部211は、例えば、店頭端末15から取得した画像データ、および/または勘定系システム40や顧客情報管理システム45から取得した口座番号や顧客番号を記憶してもよい。
【0059】
操作部212は、オペレータからの入力操作を検出し、検出した入力操作を制御部220に出力する。例えば、操作部212に入力された操作に係る情報に基づき、制御部220は所定の処理を行ってもよい。このような操作部212は、事務集中端末200が有するボタンやキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置により実現されてもよい。表示部213は、制御部220による制御に従って、オペレータに対して各種情報を表示する。このような表示部213は、事務集中端末200が有するディスプレイ等の出力装置により実現されてもよい。なお、操作部212と表示部213は、例えばタッチパネル等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0060】
制御部220は、事務集中端末200の有する各機能部の動作制御等を行う。より具体的には、制御部220は、一または複数の機能部により入力された各種情報に基づき処理を行い、処理結果を複数の機能部を介して出力する。制御部220は、事務集中端末200に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0061】
(事務集中システム)
事務集中システム250は、事務集中端末200からの指示により、顧客の口座の開設処理を行うシステムである。例えば、事務集中システム250は、口座管理データベース41に、開設した顧客の口座に係るデータを格納する。また、事務集中システム250は、顧客情報データベース46に、顧客番号や顧客情報に係るデータを格納し、また、口座対応データベース47に、顧客の口座番号と顧客番号とをひも付けて格納する。さらに、事務集中システム250は、口座開設に用いた各種画像データを画像管理データベース253に格納する。
【0062】
次に、事務集中システム250の構成について説明する。
図7を参照すると、事務集中システム250は、通信部251、制御部252、および画像管理データベース253を備える。
【0063】
通信部251は、事務集中システム250が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。制御部252は、通信部251の動作制御、および画像管理データベース253の制御を行う。より具体的には、制御部252は、通信部251を介して取得した口座開設や本人確認に係る画像データ等を画像管理データベース253にデータを格納または追加する処理を行ってもよい。また、制御部252は、事務集中端末200からの要求に応じて、画像管理データベース253に格納されたデータを呼び出してもよい。なお、制御部252は、事務集中システム250に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0064】
画像管理データベース253は、顧客の口座開設処理において取得された各画像データを顧客番号とひも付けて保持するデータベースである。画像管理データベース253において保持されたデータは、例えば、口座開設処理において用いられる各書類に関する確認状況の識別のために用いられる。
図8は、画像管理データベース253の一例を示す図である。
図8を参照すると、画像管理データベース253はテーブルDB4に示されているようなデータを有する。顧客番号フィールドF40は、口座開設を行っている顧客番号を示す。事務種別フィールドF41は、口座開設処理、および本人確認処理に係る事務の種別を示す。書類種別フィールドF42は、事務種別フィールドF41に示される事務に対応する必要な書類の種別を示す。例えば、口座開設処理に対しては「口座開設申込書」が、本人確認処理に対しては「個人番号カード」または「運転免許証」等の本人確認書類が示される。登録日時フィールドF43は、画像管理データベース253へのデータの登録日時を示す。更新日時フィールドF44は、データの更新日時を示す。オペレータ名フィールドF45は、事務集中端末200を操作するオペレータの名前を示す。状態フィールドF46は、登録されたデータの確認状態を示す。ファイル名フィールドF47は、画像管理データベース253に格納された画像データのファイル名およびパスを示す。
【0065】
このうち、確認フィールドF46は、口座管理データベース41、顧客情報データベース46、および口座対応データベース47への顧客および顧客の口座に関するデータの登録が完了されているか否かを示す。例えば、ファイル名フィールドF47に既に各画像のファイルに関する情報が格納されているが、口座開設を行う顧客のデータについて、ホストコンピュータ4に含まれる各データベースへの登録処理が完了していない場合、確認フィールドF46の示す値は「未確認」となる。一方、上記処理が完了した場合は、確認フィールドF46の示す値は「確認済」となる。これにより、口座開設を行う顧客のデータについての各データベースへの登録処理が完了したか否かを識別することができる。
【0066】
図8に示したテーブルDB4の2行目に示したデータの例では、顧客番号888000222について、オペレータである田中一子により口座開設処理がなされ、口座開設処理に用いられた口座開設申込書の画像データが「¥口座開設¥888000222.bmp」として保存されている。このときの登録日時は2016年1月12日10時1分0秒であり、更新日時も同一の日時である。また、確認状態は「確認済」となっているので、顧客番号888000222に係る各データベースの登録処理が完了していることが示されている。
【0067】
なお、本人確認事務に用いられる本人確認書類は、
図8で示された個人番号カードや運転免許証に限られず、例えば、顔写真つきの公的な本人確認書類(パスポート、住民基本台帳カード)であればよい。
【0068】
(4)個人番号管理センタ
図9は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理センタ30の構成例を示すブロック図である。
図9を参照すると、個人番号管理センタ30は、例えば、個人番号管理端末300、画像管理システム350、および個人番号登録システム360を含む。
【0069】
(個人番号管理端末)
個人番号管理端末300は、個人番号管理センタ30に配属されたオペレータにより操作される情報処理端末である。より具体的には、個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、個人番号等のデータや本人確認書類等の画像データを顧客端末10から取得し、画像管理システム350および個人番号登録システム360およびを利用して、個人番号の登録処理を行うためのインタフェースのひとつである。なお、個人番号管理センタ30に設置される個人番号管理端末300の数は、特に限定されない。
【0070】
次に、個人番号管理端末300の構成について説明する。
図9を参照すると、個人番号管理端末300は、通信部310、記憶部311、操作部312、表示部313、音声入力部314、音声出力部315、撮像部316、および制御部320を備える。
【0071】
通信部310は、個人番号管理端末300が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。例えば、通信部310は、顧客端末10から取得した個人番号登録申請用紙の画像データを取得し、上記申請書に記載された顧客番号を顧客情報管理システム45に送信し、顧客情報管理システム45から顧客情報を取得してもよい。また、通信部310は、各種書類の読み取りに関する指示や、処理の完了/中止に関する通知を、顧客端末10に送信してもよい。
【0072】
記憶部311は、制御部320が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM、制御部320が行う処理において使用するプログラムや、その処理において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM、データ等を記憶するHDD装置などのデータ格納用記憶装置等で構成される。記憶部311は、例えば、顧客端末10から取得した各種書類に係る画像データ、および/または顧客情報管理システム45から取得した顧客番号や顧客情報を記憶してもよい。
【0073】
操作部312は、オペレータからの入力操作を検出し、検出した入力操作を制御部320に出力する。例えば、操作部312に入力された操作に係る情報に基づき、制御部320は所定の処理を行ってもよい。このような操作部312は、個人番号管理端末300が有するボタンやキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置により実現されてもよい。表示部313は、制御部320による制御に従って、オペレータに対して各種情報を表示する。例えば、表示部313は、顧客端末10の撮像部116により撮像された顧客の顔に係る画像を表示してもよい。このような表示部313は、個人番号管理端末300が有するディスプレイ等の出力装置により実現されてもよい。なお、操作部312と表示部313は、例えばタッチパネル等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0074】
音声入力部314は、オペレータからの音声による入力を検出し、検出した音声を入力信号に変換して制御部320に出力する。このような音声入力部314は、個人番号管理端末300が有するマイク等の音声入力装置により実現されてもよい。また、音声入力部314により入力された音声は、記憶部311に記憶されてもよい。音声出力部315は、制御部320による制御に従って、顧客に対して各種情報を音声により出力する。例えば、音声出力部315は、顧客端末10の音声入力部114により入力された顧客の音声を出力してもよい。このような音声出力部315は、個人番号管理端末300が有するスピーカ等の音声出力装置により実現されてもよい。また、音声入力部314と音声出力部315は、例えばヘッドセット等の入出力装置により一体となって実現されてもよい。
【0075】
撮像部316は、顧客を撮像し、撮像した画像を制御部320に出力する。撮像部316は、例えば顧客の顔を撮像し、撮像された顧客の顔画像を、制御部320が個人番号管理センタ30に送信してもよい。撮像部316により撮像される画像は、静止画像のみならず、ライブビュー画像や動画像であってもよい。また、撮像部316により撮像された画像は、記憶部311に記憶されてもよい。このような撮像部316は、個人番号管理端末300が有するカメラ等の撮像装置により実現されてもよい。
【0076】
制御部320は、個人番号管理端末300の有する各機能部の動作制御等を行う。より具体的には、制御部320は、一または複数の機能部により入力された各種情報に基づき処理を行い、処理結果を複数の機能部を介して出力する。制御部320は、個人番号管理端末300に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0077】
上述した構成を有する個人番号管理端末300は、例えば、個人番号登録処理に関する受付番号を採番してもよい。より具体的には、個人番号管理端末300は、顧客端末10より個人番号登録処理の開始に関する通知があった個人番号管理端末300にあった場合に、上記処理に係る受付番号を採番してもよい。なお、受付番号は個人番号管理センタにおいて一意に定まる通し番号であり、後述する画像管理データベース353および個人番号管理データベース363に、各個人番号とともに格納される。特に、画像管理データベース353においては、画像管理データベース353に格納される各種書類の画像を照会する際に、受付番号は照会キーとして用いられ得る。
【0078】
また、個人番号管理端末300は、画像管理データベース353から呼び出した個人番号、および個人番号カード等に記載された顧客情報を含む画像データを解析し、個人番号および顧客情報をデジタルデータとして取得してもよい。個人番号管理端末300は、例えばOCR(Optical Character Recognition)等のアルゴリズムを用いて個人番号および顧客情報を取得してもよい。画像データに記載されている各種情報を解析することにより、オペレータによる各種情報の入力の負担を低減し、かつ、オペレータによる入力ミスを事前に防ぐことが可能である。
【0079】
また、個人番号管理端末300は、画像管理データベース353から呼び出した個人番号を含む画像データを改変してもよい。具体的には、個人番号管理端末300は、個人番号を含む画像データについて、個人番号が特定されないように改変する処理を行う。例えば、個人番号管理端末300は、個人番号の上8ケタを黒塗りにするよう改変する処理を行ってもよい。これにより、万が一個人番号を含む画像データが画像管理データベース353から漏えいした場合においても、上記画像データから個人番号を特定することが困難となる。
【0080】
(画像管理システム)
画像管理システム350は、個人番号管理端末300が顧客端末10から取得した個人番号や顧客番号が記載された書類等の画像データを管理するシステムである。例えば、画像管理システム350は、顧客による個人番号登録処理や本人確認処理において、顧客端末10から取得した画像データを格納する。また、画像管理システム350は、取得した画像データを個人番号管理端末300に表示させ、オペレータに、書類に記載された顧客の個人情報や顧客の顔について確認させる。
【0081】
次に、画像管理システム350の構成について説明する。
図9を参照すると、画像管理システム350は、通信部351、制御部352、および画像管理データベース353を備える。
【0082】
通信部351は、画像管理システム350が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。制御部352は、通信部351の動作制御、および画像管理データベース353の制御を行う。より具体的には、制御部352は、通信部351を介して取得した個人番号登録申請用紙、個人番号、および本人確認に係る画像データ等を画像管理データベース353にデータを格納または追加する処理を行う。制御部352は、画像管理システム350に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0083】
画像管理データベース353は、顧客の個人番号登録処理において取得された各画像データを受付番号とひも付けて保持するデータベースである。画像管理データベース353において保持されたデータは、例えば、個人番号登録処理において用いられる各書類に関する確認状況の識別のために用いられる。
図10は、画像管理データベース353の一例を示す図である。
図10を参照すると、画像管理データベース353はテーブルDB5に示されているようなデータを有する。受付番号フィールドF50は、登録処理の受付番号を示す。顧客番号フィールドF51は、登録処理を行っている顧客番号を示す。事務種別フィールドF52は、登録申請処理(登録申請)、個人番号登録処理(個人番号)、および本人確認処理(本人確認)に係る事務の種別を示す。書類種別フィールドF53は、事務種別フィールドF52に示される事務に対応する必要な書類の種別を示す。例えば、登録申請処理に対しては「登録申請書」が、個人番号登録処理に対しては「個人番号カード」または「個人番号通知カード」が、本人確認事務に対しては「個人番号カード」または「運転免許証」等の本人確認書類が示される。登録日時フィールドF54は、画像管理データベース353へのデータの登録日時を示す。更新日時フィールドF55は、データの更新日時を示す。オペレータ名フィールドF56は、個人番号管理端末300を操作するオペレータの名前を示す。状態フィールドF57は、登録されたデータの確認状態を示す。ファイル名フィールドF58は、画像管理データベース353に格納された画像データのファイル名およびパスを示す。
【0084】
このうち、確認フィールドF57は、各種書類に係る画像データに示す情報が正しいかどうかを確認したかを示すフィールドである。例えば、
図10に示したテーブルDB5の2行目において、状態フィールドF57は「確認済」となっている。これは、顧客番号888000222で示される顧客について、顧客端末10の撮像部116により撮像された撮像画像に映る顧客の顔が、本人確認書類の顔写真に写る顔と同一であること、かつ、顧客情報データベース46から取得した顧客情報と本人確認書類に記載された顧客情報とを比較した結果整合性を有していることがオペレータにより確認された、ということを示している。一方、テーブルDB5の6行目においては、状態フィールドF57は「未確認」となっている。これは、顧客番号777000111で示される顧客について、顧客の本人確認書類の画像データは既に画像管理データベース353に格納されたが、まだオペレータによる確認処理が済んでいないことを示している。これにより、個人番号登録を行う顧客のデータについての各データベースへの登録処理の段階を識別することができる。
【0085】
なお、テーブルDB5の2行目では、顧客番号888000222について、オペレータである山本三恵により本人確認処理がなされ、上記処理に用いられた本人確認書類の画像データが「¥登録本人確認¥888000222.bmp」として保存されていることが示されている。このときの登録日時は2016年1月12日10時30分30秒であり、更新日時も同一の日時であり、確認状態は「確認済」となっている。
【0086】
(個人番号登録システム)
個人番号登録システム360は、個人番号管理端末300からの指示により、個人番号の登録および管理についての処理を行うシステムである。例えば、個人番号登録システム360は、顧客の個人番号と顧客番号とをひも付けて登録する処理を行う。また、個人番号登録システム360は、個人番号管理端末300からの指示により、登録された顧客の個人番号に係るデータへのアクセス権限を設定してもよい。これにより、個人番号を取り扱うことができる範囲が明確になり、個人番号の漏えいリスクを低減させることができる。
【0087】
次に、画像管理システム350の構成について説明する。
図9を参照すると、個人番号登録システム360は、通信部361、制御部362、および個人番号管理データベース363を備える。
【0088】
通信部351は、個人番号登録システム360が備える通信手段であり、ネットワークNWを介して(あるいは直接的に)、外部装置と無線または有線により各種通信を行う。制御部362は、通信部361の動作制御、および個人番号管理データベース363の制御を行う。より具体的には、制御部362は、通信部361を介して取得した個人番号、受付番号、および顧客番号をそれぞれひも付けて個人番号管理データベース363に格納または追加する処理を行う。制御部362は、個人番号登録システム360に含まれるCPUなどの処理回路によって実現される。
【0089】
個人番号管理データベース363は、顧客の個人番号、受付番号、および顧客番号をそれぞれひも付けて保持するデータベースである。個人番号管理データベース363において保持されたデータは、例えば、個人番号カード等を用いた取引を利用する際に、個人番号をキーとして顧客番号を呼び出すために使用される。
図11は、個人番号管理データベース363の一例を示す図である。
図11を参照すると、個人番号管理データベース363はテーブルDB6に示されているようなデータを有する。顧客番号フィールドF60、受付番号フィールドF61、および個人番号フィールドF62は、個人番号登録処理を完了した顧客の顧客番号、受付番号、および個人番号を示す。登録日時フィールドF63は、個人番号管理データベース363へのデータの登録日時を示す。更新日時フィールドF64は、データの更新日時を示す。オペレータ名フィールドF65は、個人番号管理端末300を操作するオペレータの名前を示す。状態フィールドF66は、登録されたデータの確認状態を示す。ACL(Access Control List:アクセス制御リスト)フィールドF67は、個人番号に係るデータへのアクセス権限の範囲を示す。
【0090】
このうち、確認フィールドF66は、個人番号登録処理が完了したかどうかを示すフィールドである。例えば、
図11に示したテーブルDB6の2行目において、状態フィールドF66は「確認済」となっている。これは、顧客番号888000222で示される顧客について、一連の個人番号登録処理が完了したということを示している。この状態を、以下「本登録」状態と呼称する。一方、テーブルDB6の3行目においては、状態フィールドF66は「未確認」となっている。これは、顧客番号777000111で示される顧客について、顧客の個人番号に係るデータは既に個人番号管理データベース363に格納されたが、まだ個人番号登録処理が完了していないことを示している。この状態を、以下「仮登録」状態と呼称する。
【0091】
なお、テーブルDB6の2行目では、顧客番号888000222について、オペレータである山本三恵により個人番号の本登録処理が完了されたことが示されている。このときの登録日時は2016年1月12日10時30分00秒であり、更新日時は2016年1月12日10時33分10秒である。また、顧客番号888000222に係るデータのACLフィールドF67には、「本店/番号管理G」と示されており、つまり、本店の番号管理グループのみが顧客番号888000222に係るデータにアクセスできることが示されている。
【0092】
[1−3.システムの動作例]
次に、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の動作例について、
図12〜
図16を用いて説明する。本動作例については、(1)口座開設処理と、(2)個人番号登録処理に分けて説明する。また、(2)個人番号登録処理についても、登録申請処理、データベース登録処理、本人確認処理の3段階に分けて説明する。
【0093】
(1)口座開設処理
図12は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の口座開設処理に係る動作例を示すシーケンス図である。まず、店頭端末15は、行員が顧客の本人確認を実施した後、顧客の記入した口座開設申込書および顧客の本人確認書類を書類読取部180により読み取る(S501)。店頭端末15は、読み取った口座開設申込用紙および本人確認書類の画像データを事務集中センタ20に送信する(S502)。
【0094】
事務集中端末200は、受信した口座開設申込書の画像データを表示部163に表示させ、オペレータによる操作部162の操作により、顧客の口座開設に必要なデータを入力する(S503)。ここで、口座開設に必要なデータには、例えば、顧客の氏名、住所、性別、口座種別、および口座開設処理を行っている営業店名などが含まれる。また、事務集中センタ20は、上記の各画像データを受信したとき、事務集中システム250に対し各画像データを画像管理データベース253に登録するよう通知する。上記通知を受けて、事務集中システム250は、各画像データを画像管理データベース253に登録する。このとき、画像管理データベース253において口座開設処理に係る画像データ、および本人確認処理に係る画像データが格納された行における状態フィールドF46の値は、「未確認」に設定される。そして、事務集中端末200は、入力したデータおよび口座開設申込書に押印された印鑑の画像データを、勘定系システム40に送信する(S504)。
【0095】
勘定系システム40は、受信した各データを用いて新規口座開設処理を行う。具体的には、勘定系システム40は、まず、口座を開設した顧客の口座番号を新規に採番する(S505)。口座番号の採番後、勘定系システム40は、口座番号、支店番号、口座種別、顧客氏名および印鑑画像データを口座管理データベース41に登録する(S506)。登録されたデータは、
図2に示したテーブルDB1の形式で保持される。
【0096】
勘定系システム40は、登録した口座情報を一度事務集中端末200に送信し(S507)、事務集中端末200は、勘定系システム40から受信した口座情報を含む顧客のデータを、顧客情報管理システム45へ送信する(S508)。顧客情報管理システム45は、口座を開設した顧客の顧客番号を新規に採番し(S509)、受信した顧客のデータを採番した顧客番号とひも付けて顧客情報データベース46に登録する(S510)。登録されたデータは、
図3に示したテーブルDB2の形式で保持される。また、顧客情報管理システム45は、顧客の口座番号と顧客番号をひも付けて口座対応データベース47に登録する。登録されたデータは、
図4に示したテーブルDB3の形式で保持される。
【0097】
顧客情報データベース46および口座対応データベース47への登録処理が完了すると、顧客情報管理システム45は、事務集中端末200に、登録処理が完了した旨の通知を行う(S511)。事務集中端末200は、上記通知を受けて、事務集中システム250に対し
画像管理データベース253に登録された各画像データに係る確認状態を更新するよう通知し、事務集中システム250は、上記各画像データに係る確認状態を「未確認」から「確認済」に更新する(S512)。事務集中端末200は、画像管理データベース253の更新が完了すると、店頭端末15に対して口座番号と顧客番号を送信し、口座開設処理が完了したことを通知する(S513)。店頭端末15は、受信した口座番号に基づき、顧客の通帳および/またはキャッシュカード等を発行する処理を行う(S514)。また、店頭端末15は、受信した顧客番号を記載した個人番号登録申請用紙を出力する処理を行う(S515)。
【0098】
図13は、個人番号登録申請用紙Doc1の一例を示す図である。
図13を参照すると、個人番号登録申請用紙Doc1には、例えば、顧客番号のバーコードイメージB1、顧客番号N1、顧客の氏名、個人番号の利用および登録に関する文章、登録に際し必要な書類、個人番号とひも付ける口座番号等が記載される。個人番号登録申請用紙Doc1は、後述する顧客端末10において読み取られ、読み取られた画像データが個人番号管理センタ30に送信される。個人番号管理センタ30は、個人番号登録申請用紙Doc1のバーコードイメージB1を読み取ることにより、顧客番号を取得することができる。なお、顧客番号N1は、個人番号登録申請用紙Doc1に必ずしも記載されなくてもよい。顧客番号N1を記載しないことにより、個人番号登録申請用紙Doc1を紛失した際に、顧客の顧客番号N1が第三者に知られないようにすることができる。これにより、顧客の顧客番号の漏えいを防ぐことができる。また、
図13に示すように、個人番号登録申請用紙Doc1には、顧客に対し、VTM(顧客端末10)に赴いて個人番号の登録を促すための記載がされてもよい。これにより、顧客に対して顧客端末10において個人番号の登録を行うことを認識させることができる。
【0099】
(変形例)
なお、上記のような口座開設処理は、新規に口座を開設する顧客に対して実施される処理であるが、既に口座を有する顧客に対しても、ステップS515における個人番号登録申請用紙を出力する処理が実施されてもよい。例えば、事務集中端末200は、既に口座を有する顧客の口座番号および顧客番号を顧客情報データベース46から取得し、上記口座番号および顧客番号を店頭端末15に送信してもよい。そして、口座番号および顧客番号を受信した店頭端末15は、受信した番号に関する情報を記載した個人番号登録申請用紙を出力してもよい。これにより、既存の顧客も個人番号登録処理を行うための個人番号登録申請用紙を取得することができる。なお、個人番号登録申請用紙は、事務集中端末200において出力されてもよい。これにより、個人番号登録申請用紙を出力し顧客に送付する処理を、事務集中センタ20において一括して行うことが可能である。
【0100】
(2)個人番号登録処理
以上、個人番号管理システム1−1による顧客の口座開設処理について説明した。続いて、個人番号管理システム1−1による顧客の個人番号登録処理について説明する。
【0101】
−登録申請処理
図14は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の登録申請処理に係る動作例を示すシーケンス図である。まず、顧客端末10は、顧客の操作により、個人番号管理端末300とのビデオ会議システムを開始する(S601)。なお、ビデオ会議システムは、例えば、顧客端末10および個人番号管理端末300における通信部110(310)、操作部112(312)、表示部113(313)、音声入力部114(314)、音声出力部115(315)、および撮像部116(316)等の入出力装置により構成され、制御部120(320)の制御により動作するシステムである。
【0102】
ビデオ会議システムの開始後、個人番号管理端末300は、個人番号登録処理に係る受付番号を採番する(S602)。次に、個人番号管理端末300は、顧客端末10に受付番号を送信し、顧客端末10に存在する顧客に対して、個人番号登録申請用紙の読み取りを指示する(S603)。その際、個人番号管理端末300は、オペレータにより、顧客に対して個人番号の利用目的等の説明を行ってもよい。顧客端末10に存在する顧客への上記指示および説明は、表示部113への表示、または音声出力部115への出力により行われてもよい。顧客端末10は、個人番号登録申請用紙を書類読取部130を用いて読み取る(S604)。顧客端末10は、読み取った個人番号登録申請用紙の画像データ、受付番号、および事務種別(この場合、「登録申請処理」)を、画像管理システム350に送信する(S605)。
【0103】
個人番号登録申請用紙の画像データ、受付番号、および事務種別を受信した画像管理システム350は、画像管理データベース353に、上記画像データを受付番号および事務種別「登録申請処理」にひも付けて登録する(S606)。このとき、個人番号登録申請用紙が書類種別として画像管理データベース353に格納される。また、画像管理データベース353において個人番号登録申請用紙に係る画像データが格納された行における状態フィールドF46の値は、「未確認」に設定される。また、画像管理システム350は、個人番号登録申請用紙の画像データに記載されたバーコードまたは顧客番号を解析し、顧客番号を数値データとして取得する(S607)。画像管理システム350は、例えば、OCR等の画像解析処理により、画像データに記載されたバーコードまたは顧客番号を解析してもよい。画像管理システム350は、画像解析により取得した顧客番号を個人番号管理端末300に送信する(S608)。
【0104】
個人番号管理端末300は、取得した顧客番号を顧客情報管理システム45に送信する(S609)。そして、顧客情報管理システム45は、顧客番号にひも付けられた顧客情報を含むデータを顧客情報データベース46から取得し、個人番号管理端末300に送信する(S610)。個人番号管理端末300は、取得した顧客情報を表示部313に表示させる(S611)。ここで、個人番号管理端末300は、オペレータにより個人番号登録申請用紙に記載された顧客番号により取得された顧客情報が確認されたことを、画像管理システム350に通知する(S612)。その際、個人番号管理端末300は、受付番号および事務種別「登録申請処理」を画像管理システム350に送信する。画像管理システム350は、上記通知を受けて、受付番号および事務種別「登録申請処理」を照会キーとして登録データを画像管理データベース353に照会し、上記登録データの確認状態を「未確認」から「確認済」に更新する(S613)。
【0105】
画像管理システム350は確認状態の更新処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S614)。個人番号管理端末300は上記通知を受けて、受付番号と顧客番号を顧客端末10に送信する(S615)。顧客端末10は、受付番号および顧客番号を記憶する(S616)。ここで記憶された受付番号および顧客番号は、後述するデータベース登録処理および本人確認処理において用いられる。以上で、登録申請処理が完了となる。
【0106】
(変形例)
なお、上記のような登録申請処理は、個人番号登録申請用紙を用いて申請処理が実施される処理であるが、顧客の有する通帳またはキャッシュカードを用いて登録申請処理が実施されてもよい。例えば、ステップS604において、顧客端末10は、顧客の有する通帳を通帳読取書込部131において読み取り、または、顧客の有するキャッシュカードをカード読取書込部132において読み取ってもよい。この場合、顧客端末10は、通帳またはキャッシュカードから顧客の口座番号を読み取り、顧客情報管理システム45に送信する。顧客情報管理システム45は、口座番号を照会キーとして口座対応データベース47に照会し、顧客番号を取得する。顧客情報管理システム45は、取得した顧客番号を個人番号管理端末300に送信する。これらの一連の処理は、上述したステップS604〜S608に置き換えて実施されることが可能である。これにより、顧客は、個人番号登録申請用紙を有さない場合においても、通帳およびキャッシュカードを用いて、個人番号登録処理を顧客端末10において実施することが可能となる。
【0107】
−データベース登録処理
続いて、個人番号のデータベース登録処理について説明する。
図15は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1のデータベース登録処理に係る動作例を示すシーケンス図である。上述した登録申請処理が完了すると、まず、個人番号管理端末300は、顧客端末10に存在する顧客に対して、個人番号カードまたは個人番号通知カードのうち、個人番号が記載されている記載面の読み取りを行うよう指示する(S701)。その際、個人番号管理端末300は、オペレータの入力により、顧客に対して個人番号カードまたは個人番号通知カードを撮像部116に提示するように求めてもよい。これにより、個人番号管理端末300を操作するオペレータは、顧客がどちらのカードを読み取るかを確認することが可能である。なお、顧客端末10に存在する顧客への上記指示は、表示部113への表示、または音声出力部115への出力により行われてもよい。顧客端末10は、個人番号の記載面を、書類読取部130を用いて読み取る(S702)。顧客端末10は、読み取った個人番号の記載面の画像データ、受付番号、および事務種別(この場合、「個人番号登録処理」)を画像管理システム350に送信する(S703)。
【0108】
個人番号の記載面の画像データ、受付番号、および事務種別を受信した画像管理システム350は、画像管理データベース353に、上記画像データを受付番号および事務種別にひも付けて登録する(S704)。このとき、個人番号カードまたは個人番号通知カードのいずれかのうち、顧客端末10において読み取られたカードが書類種別として画像管理データベース353に格納される。また、画像管理データベース353において状態フィールドF57の値は、「未確認」に設定される。画像管理システム350は、画像データ等の登録処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S705)。個人番号管理端末300は、受付番号および事務種別「個人番号登録処理」を照会キーとして、個人番号が記載された画像データを画像管理システム350に対して要求する(S706)。画像管理システム350は、該当する画像データを画像管理データベース353から取得し、個人番号管理端末300に送信する(S707)。
【0109】
個人番号管理端末300は、受信した画像データについてOCR等の画像解析処理を行い、画像データに含まれる個人番号および基本4情報のデータを取得する(S708)。ここで、個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、ステップS611において表示部313に表示された顧客情報と、ステップS708において取得した基本4情報とを比較し、双方の情報が同一であるか否かを判定する(S709)。双方の情報が同一でないと判定された場合(NO)、個人番号管理端末300は、個人番号登録処理を中止し、中止通知を顧客端末10に送信する(S710)。一方、ステップS709において、双方の情報が同一であると判定された場合(YES)、個人番号管理端末300は、判定結果について画像管理システム350に通知する(S711)。その際、個人番号管理端末300は、受付番号および事務種別「個人番号登録処理」を画像管理システム350に送信する。なお、ステップS709において、顧客情報と基本4情報とが実質的に同一ではあるが、画像解析により得られた基本4情報のテキストデータに誤字などの誤りが生じた場合、個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、上記誤りを修正してもよい。また、ステップS708において取得された個人番号を含む画像データは、個人番号管理端末300に一時的に記憶される。
【0110】
画像管理システム350は、個人番号管理端末300からの判定結果に関する通知を受信すると、受付番号および事務種別「個人番号登録処理」を照会キーとしてデータベース登録処理の画像データに関する登録データを画像管理データベース353に照会し、上記登録データの確認状態を「未確認」から「確認済」に更新する(S712)。画像管理システム350は確認状態の更新処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S713)。
【0111】
個人番号管理端末300は、画像管理システム350から更新処理完了通知を受けると、顧客の顧客番号、受付番号、および個人番号を個人番号登録システム360に送信する(S714)。個人番号登録システム360は、顧客番号、受付番号、個人番号、個人番号管理端末300のオペレータ名、およびACLを個人番号管理データベース363に仮登録する(S715)。このとき、
図11に示すテーブルDB6の状態フィールドF66の値は、「未確認」に設定される。また、ACLフィールドF67には所定の値が設定される。
【0112】
次に、個人番号登録システム360は、個人番号管理データベース363の仮登録処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S716)。個人番号管理端末300は、上記通知を受けて、ステップS708において一時的に保存された個人番号を含む画像データを改変する(S717)。具体的には、個人番号管理端末300は、上記画像データのうち、個人番号が記載されている領域について、個人番号が特定されないように改変してもよい。例えば、個人番号管理端末300は、個人番号の上8ケタを黒く塗りつぶすように改変してもよい。個人番号管理端末300は、顧客番号、および改変した画像データを、画像管理システム350に送信する(S718)。
【0113】
画像管理システム350は、個人番号管理端末300から取得した改変済みの画像データを取得し、顧客番号および事務種別「個人番号登録処理」とひも付けられた個人番号が記載された画像データのファイルを画像管理データベース353に照会し、改変済みの画像データのファイルを画像管理データベース353に登録された画像データのファイルに上書きする(S719)。これにより、画像管理データベース353に登録された個人番号が記載された画像データは、改変済みの画像データに置き換えられるので、画像管理データベース353から個人番号に係る画像データが漏えいすることによる被害を低減させることが可能である。
【0114】
画像管理システム350は、画像データの上書き処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S720)。続いて、個人番号管理システム1−1は、顧客の本人確認処理を行う。
【0115】
−本人確認処理
図16は、本発明の第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の本人確認処理に係る動作例を示すシーケンス図である。上述したデータベース登録処理が完了すると、まず、個人番号管理端末300は、顧客端末10に存在する顧客に対して、本人確認書類の読み取りを行うよう指示する(S801)。顧客端末10は、本人確認書類を、書類読取部130を用いて読み取る(S802)。顧客端末10は、読み取った本人確認書類の画像データ、受付番号、および事務種別(この場合、「本人確認処理」)を画像管理システム350に送信する(S803)
【0116】
本人確認書類の画像データ、受付番号、および事務種別を受信した画像管理システム350は、画像管理データベース353に、上記画像データを受付番号および事務種別にひも付けて登録する(S804)。このとき、本人確認書類として用いられた書類が、書類種別として(例えば、「運転免許証」「個人番号カード」など)画像管理データベース353に格納される。また、画像管理データベース353において状態フィールドF57の値は、「未確認」に設定される。画像管理システム350は、画像データ等の登録処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S805)。個人番号管理端末300は、受付番号および事務種別「本人確認処理」を照会キーとして、本人確認書類の画像データを画像管理システム350に対して要求する(S806)。画像管理システム350は、該当する画像データを画像管理データベース353から取得し、個人番号管理端末300に送信する(S807)。
【0117】
個人番号管理端末300は、受信した画像データを表示部313に表示させる(S808)。ここで、個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、顧客端末10の撮像部116により撮像された顧客の顔の画像を表示部313に表示させ、本人確認書類の画像データに表示されている顧客の顔写真の顔と、顧客端末10に存在する顧客の顔とが同一であるか否かを判定する(S809)。表示部313に表示された双方の顔が同一でないと判定された場合(NO)、個人番号管理端末300は、個人番号登録処理を中止し、中止通知を顧客端末10に送信する(S810)。一方、ステップS809において、表示部313に表示された双方の顔が同一であると判定された場合、個人番号管理端末300は、顧客番号を顧客情報管理システム45に送信する(S811)。そして、顧客情報管理システム45は、顧客番号にひも付けられた顧客情報を含むデータを顧客情報データベース46から取得し、個人番号管理端末300に送信する(S812)。
【0118】
個人番号管理端末300は、オペレータの操作により、取得した顧客情報と、表示部313に表示された本人確認書類の画像データに表示されている情報(例えば、氏名、性別、住所、生年月日等)とを比較し、双方の情報が同一であるか否かを判定する(S813)。双方の情報が同一でないと判定された場合(NO)、個人番号管理端末300は、個人番号登録処理を中止し、中止通知を顧客端末10に送信する(S814)。一方、ステップS813において、双方の情報が同一であると判定された場合(YES)、個人番号管理端末300は、判定結果について画像管理システム350に通知する(S815)。その際、個人番号管理端末300は、受付番号および事務種別「本人確認処理」を画像管理システム350に送信する。
【0119】
画像管理システム350は、個人番号管理端末300からの判定結果に関する通知を受けて、受付番号および事務種別「本人確認処理」を照会キーとして本人確認書類の画像データに関する登録データを画像管理データベース353に照会し、上記登録データの確認状態を「未確認」から「確認済」に更新する(S816)。画像管理システム350は確認状態の更新処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知する(S817)。
【0120】
個人番号管理端末300は、画像管理システム350からの更新処理に関する通知を受けて、個人番号登録システム360に対して、本人確認処理が完了した旨の通知、および個人番号を送信する(S818)。個人番号登録システム360は、個人番号を照会キーとして個人番号の登録データを個人番号管理データベース363に照会し、上記登録データの確認状態を「未確認」から「確認済」に更新する(S819)。これにより、本登録処理が完了する。
【0121】
個人番号登録システム360は、個人番号の本登録処理が完了したことを個人番号管理端末300に通知し(S820)、個人番号管理端末300は、上記通知を受けて、個人番号登録処理が完了したことを顧客端末10に通知する(S821)。以上で、本人確認処理、および個人番号登録処理が完了される。
【0122】
[1−4.効果]
以上、個人番号管理システム1−1による顧客の個人番号登録処理について説明した。本実施形態によれば、店頭端末15および事務集中センタ20により構成され、顧客の新規口座の開設処理を行う口座処理システムと、顧客端末10および個人番号管理センタ30により構成され、顧客の個人番号登録処理を行う個人番号処理システムとが、明確に分離している。かかる構成により、金融機関において、顧客の口座開設処理に関連する事務作業と、個人番号登録処理に関連する事務作業を分離させることが可能である。これにより、口座開設処理および個人番号登録処理に係る行員およびオペレータの業務範囲を明確に線引きすることができる。したがって、個人番号登録処理に係る行員およびオペレータに対する行内教育および行内監査等の業務コストの低減を図ることが可能である。
【0123】
また、本実施形態によれば、既に口座を有している顧客についても、個人番号登録処理を行うことが可能である。既に口座を有している顧客は、個人番号登録申請用紙、個人番号カードまたは個人番号通知カード、並びに本人確認書類を用いて、個人番号管理端末300のオペレータの指示に従い顧客端末10を操作するだけで、容易に個人番号登録を行うことができる。
【0124】
また、本実施形態によれば、顧客情報管理システム45は、口座対応データベース47を有する。かかる構成により、顧客端末10において、顧客の通帳またはキャッシュカードを用いることで、顧客の口座番号とひも付けられた顧客の顧客番号を口座対応データベース47から取得することが可能である。これにより、顧客は、個人番号登録申請用紙を所持していない場合においても、個人番号登録を行うことが可能となる。
【0125】
また、本実施形態によれば、顧客端末10には撮像部116が備えられ、顧客端末10は撮像部116により撮像された顧客の顔を個人番号管理端末300に送信する。かかる構成により、個人番号管理端末300のオペレータは、通信を介して、顧客端末10に存在する顧客の顔を確認することが可能である。これにより、個人番号登録処理において法令上必要となり得る本人確認処理において、営業店等で顧客と対面する必要なく、顧客の本人確認を実施することが可能となる。また、営業店等に配置される行員の事務作業に係る負担を増加させないことが可能である。
【0126】
<2.第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る個人番号管理システム1−2について説明する。本発明の第1の実施形態においては、一の金融機関に対して一の個人番号管理センタにおいて顧客の個人番号が個人番号管理データベースに登録されていたが、本実施形態においては、複数の金融機関に対して共通の個人番号管理センタにおいて、上記複数の金融機関のいずれかの顧客の個人番号が個人番号管理データベースに登録される。以下、個人番号管理システム1−2の構成および効果について説明する。
【0127】
図17は、本発明の第2の実施形態に係る個人番号管理システム1−2の構成例を示すブロック図である。
図17を参照すると、個人番号管理システム1−2は、金融機関Aの営業店2aに設置される顧客端末10aおよび店頭端末15a、金融機関Bの営業店2bに設置される顧客端末10bおよび店頭端末15b、金融機関Aのホストコンピュータ4a、金融機関Bのホストコンピュータ4b、金融機関Aの事務集中センタ20aに設置される事務集中端末200aおよび事務集中システム250a、金融機関Bの事務集中センタ20bに設置される事務集中端末200bおよび事務集中システム250b、並びに個人番号管理センタ30に設置される個人番号管理端末300、画像管理システム350、および個人番号登録システム360を備える。また、個人番号管理システム1−2は、顧客端末センタ5に設置される顧客端末10cおよび10dをさらに含んでもよい。なお、
図17に示した例においては、金融機関Aおよび金融機関Bの2の金融機関が含まれているが、個人番号管理システム1−2に参加する金融機関の数は特に限定されない。また、顧客端末センタ5に設置される顧客端末10の数は、
図17に示した例に限られず、特に制限されない。
【0128】
顧客端末10a〜10dは、個人番号管理センタ30に設置される各端末および各システムと顧客端末ネットワークNW1を介して接続されている。店頭端末15aは、金融機関Aの事務集中センタ20aに設置される各端末および各システムと、金融機関Aの行内ネットワークNW2aを介して接続されており、店頭端末15bは、金融機関Bの事務集中センタ20bに設置される各端末および各システムと、金融機関Bの行内ネットワークNW2bを介して接続されている。金融機関Aの事務集中センタ20aに設置される各端末および各システムは、金融機関Aのホストコンピュータ4aと、金融機関Aの銀行系ネットワークを介して接続されており、金融機関Bの事務集中センタ20bに設置される各端末および各システムは、金融機関Bのホストコンピュータ4bと、金融機関Bの銀行系ネットワークを介して接続されている。また、金融機関Aおよび金融機関Bのホストコンピュータ4aおよび4bは、個人番号管理センタ30に設置される各端末および各システムと、個人番号管理専用ネットワークNW3を介して接続されている。
【0129】
なお、本実施形態に係る顧客端末10a〜10d、店頭端末15aおよび15b、事務集中センタ20aおよび20b、個人番号管理センタ30、並びにホストコンピュータ4aおよび4bの内部の構成は、第1の実施形態に係る顧客端末10、店頭端末15、事務集中センタ20、個人番号管理センタ30、およびホストコンピュータ4の内部の構成と同一であるので、説明を省略する。
【0130】
顧客端末センタ5は、複数の金融機関のいずれかにおいて口座を開設している顧客の個人番号を登録するため施設であり、顧客端末センタ5には、
図17を参照すると、顧客端末10cおよび10dが設置されている。顧客端末センタ5は、営業店2aや2bとは独立し、顧客端末10のみを有する。顧客端末センタ5において、顧客は、複数の金融機関の少なくともいずれかにより発行された個人番号登録申請用紙を用いて、個人番号管理センタ30からの指示に従って顧客端末10を操作することにより、個人番号を金融機関ごとの顧客番号とひも付けて個人番号を個人番号管理センタ30に登録することが可能である。
【0131】
次に、個人番号管理センタ30の動作例について説明する。個人番号管理センタ30は、顧客端末10から送信された個人番号登録申請用紙を用いて、顧客の個人番号の登録処理および個人番号登録に関連する処理を行う。本実施形態に係る個人番号管理センタ30は、複数の金融機関で発行された顧客番号を、金融機関ごとに、顧客の個人番号とひも付けて、個人番号管理データベース363に登録する。これにより、個人番号登録後は、個人番号、個人番号カード、または個人番号通知カードを用いた金融取引が、個人番号とのひも付け処理が行われた顧客番号を発行した複数の金融機関において可能となる。また、個人番号管理センタ30を複数の金融機関の事務集中システムから分離して設けることにより、個人番号登録に係る処理を一括して個人番号管理センタ30に集中させることができる。これにより、口座開設等の業務範囲と個人番号管理の業務範囲とを明確に分別し、個人番号管理に係る業務の監査コスト、および個人番号管理に係る業務に関わるオペレータの教育コスト等の業務コストを低減させることができる。
【0132】
ここで、個人番号登録後に個人番号を各金融機関で利用するためには、登録された個人番号を、顧客番号を発行した金融機関とひも付ける必要がある。そのため、個人番号登録システム360の有する個人番号管理データベース363のデータ形式は、
図11で示したテーブルDB6とは異なり、顧客番号を発行した金融機関を識別可能にすることが好ましい。
【0133】
図18は、個人番号管理データベース363の一例を示す図である。
図18を参照すると、個人番号管理データベース363はテーブルDB7に示されているようなデータを有する。このうち、銀行コードF71が、
図11に示したテーブルDB6に追加される。銀行コードF71は、顧客番号フィールドF72に示された顧客番号を発行した銀行コードを示す。例えば、
図18に示したテーブルDB7の1行目において、顧客番号F72に示されている顧客番号888000222は、銀行コード0100を有する金融機関により発行されたということを示す。これにより、個人番号登録後において個人番号カード等を用いた取引を、個人番号とひも付けられた顧客番号を有する金融機関において行う際に、個人番号および利用する金融機関の銀行コードをキーとして顧客番号を呼び出すことができる。これにより、顧客は一枚の個人番号カードを用いて、複数の金融機関において取引を行うことが可能となる。
【0134】
本実施形態に係る個人番号管理システム1−2の動作例については、
図12、および
図14〜16に示したような、第1の実施形態に係る個人番号管理システム1−1の動作例と同一であるため、説明を省略する。なお、
図12で示した事務集中端末200、および勘定系システム40は、顧客が口座を開設する金融機関が有する事務集中端末および勘定系システムに置き換えられ、また、
図12、および
図14〜
図16に示した顧客情報管理システム45は、個人番号とひも付けるための顧客番号を発行した金融機関が有する顧客情報管理システム45に置き換えられる。
【0135】
以上、個人番号管理システム1−2について説明した。本実施形態によれば、顧客の新規口座の開設処理を行う店頭端末15および事務集中センタ20が複数の金融機関ごとに構成され、営業店2や顧客端末センタ5に設置される顧客端末10により取得される個人番号を登録または管理する個人番号管理センタ30が、単一のセンタとして構成される。かかる構成により、個人番号登録に係る処理を一括して個人番号管理センタ30において行うことができる。これにより、各金融機関における個人番号登録および管理に伴うリスクやコストを低減させることが可能である。
【0136】
<3.ハードウェア構成図>
各実施形態における口座開設処理および個人番号登録処理等の情報処理は、ソフトウェアと、顧客端末10と、店頭端末15と、勘定系システム40と、顧客情報管理システム45と、事務集中端末200と、事務集中システム250と、個人番号管理端末300と、画像管理システム350と、個人番号登録システム360との協働により実現される。以下では、代表例として、顧客端末10のハードウェア構成を説明する。
【0137】
図19は、本発明の実施形態に係る顧客端末10のハードウェア構成例を示すブロック図である。顧客端末10は、CPU901、ROM903、およびRAM905を含む。また、顧客端末10は、ホストバス907、ブリッジ909、外部バス911、インタフェース913、入力装置915、出力装置917、ストレージ装置919、ドライブ921、接続ポート925、通信装置929、および撮像装置931を含んでもよい。顧客端末10は、CPU901に代えて、またはこれとともに、DSP(Digital Signal Processor)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれるような処理回路を有してもよい。
【0138】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体923に記録された各種プログラムに従って、顧客端末10内の動作全般またはその一部を制御する。なお、CPU901は、制御部120の機能を実現する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータなどを一時記憶する。CPU901、ROM903、およびRAM905は、CPUバスなどの内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。さらに、ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0139】
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなど、ユーザによって操作される装置である。入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、顧客端末10の操作に対応した携帯電話などの外部接続機器927であってもよい。また、入力装置915は、マイクロフォンなどの音声入力装置であってもよい。入力装置915は、ユーザが入力した情報に基づいて入力信号を生成してCPU901に出力する入力制御回路を含む。ユーザは、この入力装置915を操作することによって、顧客端末10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。なお、入力装置915は、操作部112、および音声入力部114の機能を実現する。
【0140】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的にまたは聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。出力装置917は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、OELD(Organic Electro−Luminescence Display)などの表示装置、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置、ならびにプリンタ装置などであり得る。出力装置917は、顧客端末10の処理により得られた結果を、テキストまたは画像などの映像として出力したり、音声または音響などの音声として出力したりする。なお、出力装置917は、表示部113、および音声出力部115の機能を実現する。
【0141】
ストレージ装置919は、顧客端末10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDDなどの磁気記憶部デバイス、SSD(Solid State Drive)などの半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどにより構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。なお、ストレージ装置919は、記憶部111の機能を実現する。
【0142】
ドライブ921は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体923のためのリーダライタであり、顧客端末10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されているリムーバブル記録媒体923に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されているリムーバブル記録媒体923に記録を書き込む。
【0143】
接続ポート925は、機器を顧客端末10に直接接続するためのポートである。接続ポート925は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポートなどであり得る。また、接続ポート925は、RS−232Cポート、光オーディオ端子などであってもよい。接続ポート925に外部接続機器927を接続することで、顧客端末10と外部接続機器927との間で各種のデータが交換され得る。外部接続機器927は、例えば、書類読取部130の機能を実現するためのスキャナ、通帳読取書込部131の機能を実現するための通帳リーダ/ライタ、カード読取書込部132の機能を実現するためのカードリーダ/ライタ、紙幣処理部133および硬貨処理部134の機能を実現するための現金処理機、印刷部135の機能を実現するためのプリンタ等であってもよい。
【0144】
通信装置929は、例えば、通信ネットワークNWに接続するための通信デバイスなどで構成された通信インタフェースである。通信装置929は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カードなどであり得る。また、通信装置929は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデムなどであってもよい。通信装置929は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、TCP/IPなどの所定のプロトコルを用いて信号などを送受信する。また、通信装置929に接続される通信ネットワークNWは、有線または無線によって接続されたネットワークであり、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信などである。なお、通信装置929は、通信部110の機能を実現する。
【0145】
撮像装置931は、例えばCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子、および撮像素子への被写体像の結像を制御するためのレンズなどの各種の部材を用いて実空間を撮像し、撮像画像を生成する装置である。撮像装置931は、静止画を撮像するものであってもよいし、またはライブビュー画像などの動画を撮像するものであってもよい。なお、撮像装置931は、撮像部116の機能を実現する。
【0146】
<4.まとめ>
ここまで、
図1〜
図19を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明した。本発明の実施形態に係る個人番号管理システム1によれば、顧客の口座開設処理を店頭端末15および事務集中センタ20により構成される口座処理システムにおいて、また、顧客の個人番号登録処理を顧客端末10および個人番号管理センタ30により構成される個人番号処理システムにおいて、それぞれ分離して行うことが可能である。かかる構成により、口座開設処理および個人番号登録処理に係る行員およびオペレータの業務範囲が明確に線引きすることができる。したがって、個人番号登録処理に係る行員およびオペレータに対する行内教育および行内監査等の業務コストの低減を図ることが可能である。
【0147】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0148】
なお、本明細書の各装置が実行する処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図として記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、各端末や各システムが実行する処理における各ステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0149】
また、本発明の実施形態に係る個人番号管理システム1は、金融機関における個人番号登録処理において適用されているが、適用対象は、かかる例に限定されない。例えば、個人番号管理システム1は、個人番号を、顧客を特定するための番号として運用するシステムにおいて適用可能である。より具体的には、個人番号管理システム1は、図書館や交通機関等の公的事業や、小売店やレンタルショップ、エンタテインメントサービス等の民間事業など、利用登録や会員登録を行う事業に係るシステムにおいて適用可能である。