(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
文書データに対して当該文書データに対応付けられた処理機能群の情報を属性情報として付加することにより生成された業務データを、他の情報処理装置から受信する受信手段をさらに備え、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された業務データに含まれる文書データおよび処理機能群の情報を記憶する請求項1から5のいずれか1項記載の情報処理装置。
文書データと、当該文書データに行うべき処理をそれぞれ示す複数の処理機能から構成される処理機能群とを対応つけて、他の情報処理装置からもアクセス可能な外部装置に業務データとして転送する転送手段と、
利用者により文書データが指定された場合に、指定された文書データに対応付けられて記憶されている処理機能群の情報を含む業務データを前記外部装置から取得する取得手段と、をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された複数の業務データが同時に展開された場合、利用者により文書データが指定されると、指定された文書データに対応付けられた処理機能群が分かるように切り替えて表示するよう制御する請求項1記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
文書データに対して様々な処理を行う文書編集ソフトでは、複数の処理からなる業務処理をツール群のように定型化してワークフロー(業務フロー)として管理することが行われている。しかし、文書データに対して実行可能な処理の数が多くなると用意しておくワークフローの数も多くなってしまい、どの文書データに対してどのワークフローを適用しなければならないかがわからなくなってしまうという問題があった。
【0007】
特に、1つの文書データを複数のユーザ間で送受信して各種の処理を実行するような場合、各ユーザは、送信されてきた文書データに対してどのような処理を実行すればいいのかを把握することが難しいという問題が発生する。
【0008】
本発明の目的は、文書データに実行すべき複数のツール(処理機能)をツール群(処理機能群)として文書データとは対応づけずに登録しておくだけの構成と比較して、文書データに対して実行すべきツール群を容易に把握することが可能な情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[情報処理装置]
請求項1に係る本発明は、文書データと、当該文書データに行うべき処理をそれぞれ示す複数の処理機能から構成される処理機能群とを対応つけて業務データとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の業務データが同時に展開された場合、
それぞれの文書データに対応付けられた処理機能群をタブ形式にて表示し、利用者により文書データが指定されると、指定された文書データに対応付けられた処理機能群が分かるように
選択されたタブを切り替えて表示するよう制御する表示制御手段と、
表示した処理機能群の各処理機能の指定を受け付ける指定受付手段と、
前記指定受付手段により受け付けられた処理機能に対応する処理を、当該文書データに対して実行する処理実行手段とを備えた情報処理装置である。
【0010】
請求項
2に係る本発明は、前記処理機能群に含める処理機能の変更を受け付ける変更受付手段と、
前記変更受付手段により処理機能群に含める処理機能の変更が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている処理機能群を更新する更新手段とを備えた請求項
1記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項
3に係る本発明は、前記表示制御手段が、前記記憶手段に記憶されている処理機能群を、当該処理機能群に含まれる各処理機能毎に選択可能なように表示する請求項1
または2記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項
4に係る本発明は、前記処理機能群の情報には、複数の処理機能を実行すべき順序情報が含まれる請求項1から
3のいずれか1項記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項
5に係る本発明は、文書データに対して、当該文書データに対応付けられた処理機能群の情報を属性情報として付加することにより業務データを生成する生成手段と
前記生成手段により生成された業務データを、他の情報処理装置に送信する送信手段とを備えた請求項1から
4のいずれか1項記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項
6に係る本発明は、文書データに対して当該文書データに対応付けられた処理機能群の情報を属性情報として付加することにより生成された業務データを、他の情報処理装置から受信する受信手段をさらに備え、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された業務データに含まれる文書データおよび処理機能群の情報を記憶する請求項1から
5のいずれか1項記載の情報処理装置である。
【0015】
請求項
7に係る本発明は、文書データと、当該文書データに行うべき処理をそれぞれ示す複数の処理機能から構成される処理機能群とを対応つけて、他の情報処理装置からもアクセス可能な外部装置に業務データとして転送する転送手段と、
利用者により文書データが指定された場合に、指定された文書データに対応付けられて記憶されている処理機能群の情報を含む業務データを前記外部装置から取得する取得手段と、をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された複数の業務データが同時に展開された場合、利用者により文書データが指定されると、指定された文書データに対応付けられた処理機能群が分かるように切り替えて表示するよう制御する請求項1記載の情報処理装置である。
【0016】
[プログラム]
請求項
8に係る本発明は、文書データと、当該文書データに行うべき処理をそれぞれ示す複数の処理機能から構成される処理機能群とを対応つけて業務データとして記憶する
記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶された複数の業務データが同時に展開された場合、
それぞれの文書データに対応付けられた処理機能群をタブ形式にて表示し、利用者により文書データが指定されると、指定された文書データに対応付けられた処理機能群が分かるように
選択されたタブを切り替えて表示するよう制御するステップと、
表示した処理機能群の各処理機能の指定を受け付けるステップと、
指定された処理機能に対応する処理を、当該文書データに対して実行するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
請求項
1に係る本発明によれば、文書データに実行すべき複数の処理機能を処理機能群として文書データとは対応づけずに登録しておくだけの構成と比較して、文書データに対して実行すべき処理機能群を容易に把握することができる情報処理装置を提供することができる。
【0018】
請求項
2に係る本発明によれば、請求項
1に係る本発明により得られる効果に加えて、処理機能群に含める処理機能を変更することができる情報処理装置を提供することができる。
【0019】
請求項
3に係る本発明によれば、請求項1
または2に係る本発明により得られる効果に加えて、処理機能群に含まれる複数の処理機能を選択して文書データに対して実行することができる情報処理装置を提供することができる。
【0020】
請求項
4に係る本発明によれば、請求項1から
3のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、処理機能群に含まれる複数の処理機能について実行すべき順序を把握することができる情報処理装置を提供することができる。
【0021】
請求項
5に係る本発明によれば、請求項1から
4のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、文書データと、当該文書データに対応付けられた処理機能群の情報を業務データとして他の情報処理装置に転送することができる情報処理装置を提供することができる。
【0022】
請求項
6に係る本発明によれば、請求項1から
5のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、他の情報処理装置から受信した文書データに対して実行すべき処理機能群を容易に把握することができる情報処理装置を提供することができる。
【0023】
請求項
7に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、複数の情報処理装置間で、文書データに対して対応付けられている処理機能群の更新内容を共有することができる情報処理装置を提供することができる。
【0024】
請求項
8に係る本発明によれば、文書データに実行すべき複数の処理機能を処理機能群として文書データとは対応づけずに登録しておくだけの構成と比較して、文書データに対して実行すべきツール群を容易に把握することができるプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の一実施形態の文書管理システムのシステム構成を示す図である。
【0028】
本発明の一実施形態の文書管理システムは、
図1に示されるように、ネットワーク30により相互に接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置11〜13、およびサーバ装置20により構成される。
【0029】
情報処理装置11〜13には、文書編集ソフトウェアがインストールされており、この文書編集ソフトウェアにより文書データを編集したり作成したりすることが可能となっている。
【0030】
また、情報処理装置11〜13には、それぞれ、同様の文書編集ソフトウェアがインストールされていることにより、生成した文書データを互いに送受信したり、閲覧、修正することが可能になっている。
【0031】
また、サーバ装置20は、情報処理装置11〜13とネットワーク30を介して接続されており、情報処理装置11〜13により生成されたデータを格納することができるようになっている。そして、情報処理装置11〜13は、サーバ装置20に格納されているデータを読み出すことができるようになっていることにより、情報処理装置11〜13は、サーバ装置20を介してのデータの受け渡しが可能となる。
【0032】
次に、本実施形態の文書管理システムにおける情報処理装置11のハードウェア構成を
図2に示す。なお、情報処理装置12、13の構成は、情報処理装置11の構成と同じであるためその説明は省略する。
【0033】
情報処理装置11は、
図2に示されるように、CPU31、メモリ32、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)33、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置34、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置35を有する。これらの構成要素は、制御バス36を介して互いに接続されている。
【0034】
CPU31は、メモリ32または記憶装置34に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、情報処理装置11の動作を制御する。なお、本実施形態では、CPU31は、メモリ32または記憶装置34内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU31に提供することも可能である。
【0035】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される情報処理装置11の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
本実施形態の情報処理装置11は、
図3に示されるように、制御部41と、表示部42と、通信部43と、処理実行部44と、記憶部45と、受付部46とを備えている。
【0037】
記憶部45は、文書データと、当該文書データに行うべき処理をそれぞれ示す複数のツール(処理機能)から構成されるツール群(処理機能群)とを対応つけて記憶する。また、記憶部45により記憶されるツール群の情報には、複数のツールを実行すべき順序情報が含まれている。
【0038】
制御部41は、ユーザ(利用者)により文書データが指定された場合に、指定された文書データに対応付けられて記憶部45に記憶されているツール群を表示部42に表示するよう制御する。ここで、制御部41は、記憶部45に記憶されているツール群を、当該ツール群に含まれる各ツール毎に選択可能なように表示部42に表示する。
【0039】
そして、制御部41は、受付部46によりツール群に含めるツールの変更が受け付けられた場合、記憶部45に記憶されているツール群を更新する。
【0040】
また、制御部41は、文書データに対して、当該文書データに対応付けられたツール群の情報を属性情報として付加することによりフォーマット化してタスクオブジェクト(業務データ)として生成する。
【0041】
そして、制御部41は、ユーザからタスクオブジェクトの送信を指示された場合、生成されたタスクオブジェクトを、通信部43を介して他の情報処理装置12、13等に送信する。例えば、電子メールに添付したり、送信しようとする相手の受信トレイ内に格納したり、または共用サーバ装置等を介して受け渡しをする等の手段により、他の情報処理装置に対してタスクオブジェクトを送信する。
【0042】
また、制御部41は、他の情報処理装置12、13等から送信されてきたタスクオブジェクトを通信部43を介して受信することも可能である。
【0043】
そして、制御部41は、他の情報処理装置12、13等からタスクオブジェクトを受信した場合、受信したタスクオブジェクトに含まれる文書データおよびツール群の情報を記憶部45に記憶させるよう制御する。記憶部45は、制御部41により受信されたタスクオブジェクトに含まれる文書データおよびツール群の情報を記憶する。
【0044】
また、制御部41は、文書データとツール群とが対応付けられたタスクオブジェクトを、他の情報処理装置12、13からもアクセス可能な外部装置であるサーバ装置20の記憶手段に転送する。
【0045】
そして、制御部41は、ユーザにより文書データが指定された場合に、指定された文書データに対応付けられて記憶されているツール群の情報をサーバ装置20の記憶手段から取得する。そして、制御部41は、取得したツール群の情報を表示部42に表示するよう制御する。
【0046】
なお、展開しているタスクオブジェクトが閉じられた場合、制御部41は、文書データとともに展開していたツール群の情報を削除して、情報処理装置11内に残らないようにする。
【0047】
表示部42は、制御部41による制御に基づいて、文書データやツール群等の情報を表示する。
【0048】
通信部43は、制御部41による制御に基づいて、情報処理装置12、13やサーバ装置20等との間で通信を行い、サーバ装置20にアクセスして、ツール群に関する情報を取得したり、情報処理装置12、13との間でタスクオブジェクトの送受信を行う。
【0049】
受付部46は、ユーザの操作により、表示部42に表示したツール群の各ツールの指定を受け付ける。また、受付部46は、ツール群に含めるツールの変更を受け付ける。
【0050】
処理実行部44は、受付部46によりにより受け付けられたツールに対応する処理を、当該文書データに対して実行する。
【0051】
次に、本実施形態の文書管理システムの動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0052】
まず、
図4のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置11におけるタスクオブジェクトを生成する際の動作を説明する。この説明のために、タスクオブジェクトを生成する際の表示画面例を
図5に示す。
【0053】
図5に示す表示画面例では、タスクオブジェクトを生成しようとする文書データとして「稟議書」という名称の文書データが示されている。また、この表示画面例では、文書データに対して実行するための各種機能がツールバー51上にツールとして表示されている。
【0054】
タスクオブジェクトを生成する場合、ユーザは、文書データに対して実行したいツールをツール群として予め設定しておく(ステップS101)。
【0055】
図5に示した表示画面例では、「社内承認業務」という名称が付されたツール群61が設定されている様子が示されている。この
図5では、ツール群61には、「イメージ変換出力」、「PDF変換」、「OCR処理」、「承認依頼」、「承認済み」、「RTF(リッチテキストファイル)変換」というツールが設定されている。なお、このツール群61では、左に配置されたツールから順に実行すべきであるという実行順序が設定されている。
【0056】
そして、ツール群の設定がされた状態で、ユーザはタスクオブジェクト生成ボタン52を押下し(ステップS102)、タスクオブジェクトを生成したい文書データを指定する(ステップS103)。
【0057】
図5の表示画面例では、「稟議書」という文書データ71が指定されたことにより外枠が濃く変化して表示されているのが分かる。
【0058】
そして、文書データ71が指定された状態で、ユーザは、タスクオブジェクトに含めたいツール群を、予め設定しておいた複数のツール群の中から指定する(ステップS104)。ここでは、予め生成してあった「社内承認業務」というツール群61を指定したものとする。
【0059】
すると、制御部41は、指定されたツール群61に属する各ツールに対してツールID(識別子)をそれぞれ付与し(ステップS105)、文書データに対して、このツール群の情報を属性情報として含めて構成されたタスクオブジェクトを生成する(ステップS106)。
【0060】
なお、このタスクオブジェクト生成の際には文書データには文書IDが付与され、この文書IDによりタスクオブジェクトの管理が行われる。
【0061】
このようにして生成されたタスクオブジェクトの構成を管理するためのタスクオブジェクトテーブルの一例を
図6に示す。
【0062】
この
図6に示された例では、「稟議書」という文書データには、「100012564」という文書IDが付与されている。そして、この文書IDと「123456」というツール群IDと、ツール群の情報の更新日時等の情報が対応付けられて記憶されているのが分かる。そして、このツール群IDには、このツール群に含まれる複数のツールを特定するためのツールIDが対応付けられて記憶されている。
【0063】
この
図6のタスクオブジェクトテーブル例において、例えば、「40023533」というツールIDは「イメージ変換出力」のツールを示している。また、「40012564」というツールIDは「PDF変換」のツールを示している。
【0064】
そして、制御部41は、この
図6に示されたようなタスクオブジェクトテーブルのデータを、通信部43を介してサーバ装置20に送信する(ステップS107)。サーバ装置20では、送信されてきたタスクオブジェクトテーブルが格納されて管理されることになる。
【0065】
次に、このようにして生成された2つのタスクオブジェクトを表示部42に表示した場合の画面例を
図7、
図8に示す。
【0066】
なお、
図7、
図8では、「稟議書」という名称の文書データ71に「社内承認業務」という名称のツール群61が対応付けられたタスクオブジェクトと、「受注票」という名称の文書データ72に「FAX受信業務」という名称のツール群62が対応付けられたタスクオブジェクトという2つのタスクオブジェクトが開かれた状態が示されている。そして、制御部41は、それぞれの文書データに対応付けられたツール群61、62をタブ形式にて表示しており、タブを切り替えるごとに表示するツール群をツール群61、62と切り替えられるようになっている。
【0067】
そして、複数のタスクオブジェクトが同時に開かれた場合でも、各タスクオブジェクトでは、文書データとツール群とが対応付けられて設定されていることにより、文書データが選択されることにより、その文書データに対応付けられているツール群が表示されることになる。
【0068】
具体的には、
図7では、「稟議書」という名称の文書データ71が選択されていることにより、この「稟議書」の文書データ71に対応付けられている「社内承認業務」というツール群61が表示されている。
【0069】
また、
図8では、「受注票」という名称の文書データ72が選択されていることにより、この「受注票」の文書データ72に対応付けられている「FAX受信認業務」というツール群62が表示されている。
【0070】
この
図7、
図8を参照すると分かるように、処理を実行しようとして文書データを選択すると、選択した文書データと対応付けられているツール群が表示されるように切り替わる。そのため、ユーザは、わざわざどの文書データにどのような処理を実行する必要があるかを覚えておかなくても、その文書データに対して実行すべき処理を知ることができる。
【0071】
特に、文書データと、その文書データに対して実行すべき複数のツールからなるツール群とが含まれたタスクオブジェクトを他の情報処理装置から受信した場合でも、そのタスクオブジェクトを開くだけで、文書データだけでなく、その文書データに対応付けられたツール群が自動的に表示されることになる。そのため、ユーザは、その文書データに対してどのような処理を実行すべきであるかを把握することができる。
【0072】
次に、このようにして生成されたタスクオブジェクトを閉じる際の動作について
図9のフローチャートを参照して説明する。
【0073】
展開されたタスクオブジェクトを閉めるような指示が行われた場合(ステップS201)、制御部41では、まずツール群の設定変更がされているか否かを判定する(ステップS202)。
【0074】
ツール群の設定変更がされていない場合(ステップS202においてno)、制御部41は、端末装置11内に展開したツール設定を削除して(ステップS207)、文書データを更新して新たなタスクオブジェクトを生成する(ステップS208)。
【0075】
また、ステップS202においてツール群の設定変更がされていると判定された場合、制御部41は、タスクオブジェクト内のツール群を更新するか否かをユーザに問い合わせる(ステップS203)。
【0076】
そして、ユーザがツール群の更新を承認した場合(ステップS203においてyes)、制御部41は、タスクオブジェクト内のツール群の情報を更新する(ステップS204)。ここでツール群の更新とは、ツール群内のツールを削除、追加、変更する場合が含まれる。
【0077】
そして、制御部41は、サーバ装置20内のタスクオブジェクトテーブルについても更新するか否かをユーザに問い合わせる(ステップS205)。
【0078】
そして、ユーザがサーバ装置20内のタスクオブジェクトテーブルの更新を承認した場合(ステップS205においてyes)、制御部41は、サーバ装置20内のタスクオブジェクトテーブルを更新する処理を実行する(ステップS206)。
【0079】
そして、上記でも説明したように、制御部41は、端末装置11内に展開したツール設定を削除して(ステップS207)、文書データを更新して新たなタスクオブジェクトを生成する(ステップS208)。
【0080】
次に、一度閉じたタスクオブジェクトを開く際の動作を
図10のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
上記のようにして生成されたタスクオブジェクトを自装置で開く場合、または他の情報処理装置から受信したタスクオブジェクトを開く操作が行われた場合(ステップS301)、制御部41は、タスクオブジェクト内のツール群の情報を読み込む(ステップS302)。
【0082】
そして、制御部41は、通信部43を介してサーバ装置20との間で通信を開始してサーバ装置20にアクセスする(ステップS303)。
【0083】
そして、制御部41は、ファイルを開く旨の指示があったタスクオブジェクト内から読み込んだツール群IDに対する更新の有無を検索する(ステップS304)。具体的には、開いたタスクオブジェクトにおけるツール群の更新日時とサーバ装置20のタスクオブジェクトテーブルにおけるツール群の更新日時とを比較して、サーバ装置20のタスクオブジェクトテーブルにおけるツール群の更新日時の方が新しい場合にサーバ群の情報に何等かの変更がされていると判定する。
【0084】
そして、開いたタスクオブジェクトツール群の情報が更新されていると判定された場合(ステップS305においてyes)、制御部41は、サーバ装置20から更新されたツール群の情報をダウンロードして取得する(ステップS306)。
【0085】
なお、サーバ装置20から最新版のツール群の情報をダウンロードする際に、制御部41は、
図11に示すような表示画面によってユーザにツール群の情報を更新するか否かを確認して、ユーザがツール群の情報の更新を承認した場合にだけ最新版のツール群の情報をダウンロードするようにしてもよい。
【0086】
そして、制御部41は、タスクオブジェクトから読み込んだツール群IDのツール群を表示部42に表示させる(ステップS307)。
【0087】
次に、
図12〜
図15を参照して、サーバ装置20において格納されているツール群の情報が更新された場合の動作について具体例を用いて説明する。
【0088】
例えば、自装置内のタスクオブジェクトテーブルが
図6に示すような内容となっていて、サーバ装置20において格納されているタスクオブジェクトテーブルが
図12に示すような内容となっている場合について説明する。
【0089】
図6と
図12を比較すると、
図12に示したタスクオブジェクトテーブルでは、ツールIDが「40012588」の「RTF変換」というツールが、ツール群IDが「123456」のツール群から削除されているのが分かる。
【0090】
制御部41は、自装置のツール群の情報の更新日時(2015/04/12 06:59)と、サーバ装置20において格納されているタスクオブジェクトテーブルにおけるツール群の情報の更新日時(2015/07/16 08:14)とを比較して、サーバ装置20内のツール群の情報の更新日時の方が新しいためツール群に何等かの更新がされていることを把握する。
【0091】
そのため、制御部41は、サーバ装置20のツール群の情報に基づいて開いたタスクオブジェクトの内容を更新して、
図13に示すようなツール群の表示を行う。
図13に示した表示画面例では、「RTF変換」のツールが削除されているのが分かる。
【0092】
また、例えば、自装置内のタスクオブジェクトテーブルが
図6に示すような内容となっていて、サーバ装置20において格納されているタスクオブジェクトテーブルが
図14に示すような内容となっている場合について説明する。
【0093】
図6と
図14を比較すると分かるように、更新後のツール群では、「RTF変換」のツールがツールID「40041023」の「印刷」というツールに変更されているのが分かる。
【0094】
制御部41は、自装置のツール群の情報の更新日時(2015/04/12 06:59)と、サーバ装置20において格納されているタスクオブジェクトテーブルにおけるツール群の情報の更新日時(2015/08/15 11:24)とを比較して、サーバ装置20内のツール群の情報の更新日時の方が新しいためツール群に何等かの更新がされていることを把握する。
【0095】
そのため、制御部41は、サーバ装置20のツール群の情報に基づいて開いたタスクオブジェクトの内容を更新して、
図15に示すようなツール群の表示を行う。
【0096】
図15と
図7を比較すると分かるように、更新後のツール群では「RTF変換」というツールが「印刷」というツールに変更されているのが分かる。
【0097】
次に、生成したタスクオブジェクトを複数のユーザ間で送受信する場合の具体的な様子を
図16〜
図19を参照して説明する。
【0098】
例えば、ユーザAが
図16に示すようなタスクオブジェクト81を生成してユーザBの情報処理装置に送信した場合について説明する。
【0099】
このタスクオブジェクト81は、「文書1」という文書データに対して、「スキャン開始」、「ページの並び替え」、「OCR処理」、「PDF変換」という4つのツールからなるツール群が対応付けられた構成となっている。
【0100】
ユーザAからのタスクオブジェクト81を受信したユーザBでは、受信したタスクオブジェクト81を自己の情報処理装置上で開くことにより、ユーザAの情報処理装置において表示されていたツール群と同じツール群が表示されることになる。
【0101】
ここで、ユーザBが、ツール群として表示されていたツールを文書データに対して実行完了したので、文書1に対して実行すべき新たなツール群を設定したものとする。すると、ユーザBの情報処理装置では、このツール群と文書1の文書データからなる新たなタスクオブジェクト82が生成されることになる。
【0102】
そして、このタスクオブジェクト82がユーザBの情報処理装置からユーザCの情報処理装置に送信されたものとする。ユーザCの情報処理装置では、受信したタスクオブジェクト81を自己の情報処理装置上で開くことにより、
図17に示されるように、ユーザBの情報処理装置において表示されていたツール群と同じツール群が表示されることになる。
【0103】
ここで、ユーザCが自己の情報処理装置上で、ツール群に含まれるツール91を削除して、新たなタスクオブジェクト83を生成したものとする。
図17のタスクオブジェクト82とタスクオブジェクト83を比較すると、ツール91が削除されていることが分かる。
【0104】
そして、ユーザCがユーザDにこのタスクオブジェクト83を送信すると、ユーザDの情報処理装置では、受信したタスクオブジェクト83を自己の情報処理装置上で開くことにより、ユーザCの情報処理装置に修正された後のツール群と同じツール群が表示されることになる。
【0105】
また、ユーザAが生成したタスクオブジェクト84をユーザBとユーザCに同時に送信した場合の様子を
図18に示す。
【0106】
この
図18では、ユーザBは、ユーザAから受信したタスクオブジェクト84に対してツール92を追加することによりタスクオブジェクト85に変更しているのが分かる。そして、ここでは、ユーザBがこの変更内容により、サーバ装置20内の情報を更新したものとする。
【0107】
なお、ユーザCは、ユーザAから送信されたタスクオブジェクト84を自己の情報処理装置上で展開することにより、ユーザAの生成したままのタスクオブジェクト84が表示されている。
【0108】
ここで、ユーザCがタスクオブジェクトを開いた際に、サーバ装置20内の情報に基づいてツール群を更新することを選択した場合、ユーザCの情報処理端末では、展開したタスクオブジェクト84のツール群がサーバ装置20内の情報により更新されてユーザBがツール92を追加したタスクオブジェクト85が表示されることになる。
【0109】
このようにユーザBがツール群の更新内容をサーバ装置20に送信し、ユーザCはタスクオブジェクトを展開する際にサーバ装置20内の情報にアクセスして最新の内容により更新することにより、更新された最新のツール群の内容が複数のユーザ間で共有されることになる。
【0110】
なお、
図19では、ユーザBがツール群の内容を変更してサーバ装置20内の情報を更新しているが、ユーザAがツール群の内容を変更してサーバ装置20内の情報を更新するようにしても複数のユーザ間で更新内容を共有されることになる。
【0111】
[変形例]
上記実施形態では、文書編集ソフトに対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、文書データ(文書ファイル)等に対して編集操作を行う構成を有するソフトウェアであれば同様に本発明を適用することができるものである。
【0112】
例えば、パーソナルコンピュータ上で文書データを編集するようなソフトウェアだけでなく、スマートフォン、タブレット端末装置等の携帯情報端末装置等において文書データの編集操作を行うようなソフトウェアに対しても本発明は同様に適用可能である。
【0113】
また、実施形態において、情報処理装置によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリ(フラッシュROMなど)などのコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよい。また、これらのプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由でダウンロードされてもよい。