特許第6572718号(P6572718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6572718
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   H05B37/02 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-201049(P2015-201049)
(22)【出願日】2015年10月9日
(65)【公開番号】特開2017-73347(P2017-73347A)
(43)【公開日】2017年4月13日
【審査請求日】2018年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】冨山 和也
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕也
(72)【発明者】
【氏名】辻 俊雄
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−073706(JP,A)
【文献】 特開2014−229385(JP,A)
【文献】 特開平10−241868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02 − 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電力の供給を受けて発光する第1および第2の発光デバイスと;
第1の電源から通常時に供給される電力で動作し、前記第1の発光デバイスを発光させるための駆動電力を前記第1の発光デバイスに供給する第1の駆動ユニットと、
外部から供給される電力で動作し、当該電力が交流及び直流のいずれであっても、予め定めた点灯状態で前記第2の発光デバイスを発光させるための駆動電力を前記第2の発光デバイスに供給する第2の駆動ユニットと;
前記第1の電源から供給される電力及び第2の電源から非常時に供給される電力を選択的に前記第2の駆動ユニットに供給するものであり、点検状態が設定されているときにのみ前記第1の電源から供給される電力を選択する点検スイッチと;
を具備したことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
駆動電力の供給を受けて発光する発光デバイスと;
外部から供給される電力で動作し、当該電力が交流及び直流のいずれであっても、予め定めた点灯状態で前記発光デバイスを発光させるための駆動電力を前記発光デバイスに供給する駆動ユニットと;
第1の電源から通常時に供給される電力及び第2の電源から非常時に供給される電力を選択的に前記駆動ユニットに供給するものであり、点検状態が設定されているときにのみ前記第1の電源から供給される電力を選択する点検スイッチと;
を具備したことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
防災用の照明器具は、非常時において外部からの給電が断たれた場合でも点灯可能なように、バッテリを搭載している。バッテリは、照明器具の部品コストにおける大きな割合を占める。
【0003】
また、この種の照明器具が点灯する非常時とは、例えば商用電源の供給が停止してしまうような状況であり、その発生頻度は一般的には低い。反面、そのような稀な非常時に備えて、バッテリは常に充電する必要があり、バッテリは劣化し易い。このため、定期的なバッテリのメンテナンスが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2010/040634号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、バッテリを搭載することなしに防災用途に適応する照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の照明器具は、第1及び第2の発光デバイス、第1の駆動ユニット、第2の駆動ユニット及び点検スイッチを備える。第1及び第2の発光デバイスは、駆動電力の供給を受けて発光する。第1の駆動ユニットは、第1の電源から通常時に供給される電力で動作し、第1の発光デバイスを発光させるための駆動電力を第1の発光デバイスに供給する。第2の駆動ユニットは、外部から供給される電力で動作し、当該電力が交流及び直流のいずれであっても、予め定めた点灯状態で第2の発光デバイスを発光させるための駆動電力を第2の発光デバイスに供給する。点検スイッチは、第1の電源から供給される電力及び第2の電源から非常時に供給される電力を選択的に第2の駆動ユニットに供給するものであり、点検状態が設定されているときにのみ第1の電源から供給される電力を選択する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バッテリを搭載することなしに防災用途に適応する照明器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る照明器具の全体の外観を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係る照明器具の外観の一部を拡大して示す斜視図。
図3】第1の実施形態に係る照明器具の電気回路構成を示すブロック図。
図4】第2の実施形態に係る照明器具の外観を示す斜視図。
図5】第2の実施形態に係る照明器具の電気回路構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、いくつかの実施の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1及び図2は本実施形態に係る照明器具100の外観を示す斜視図である。なお、図1は照明器具100の全体を示し、図2は、図1における一部を拡大して示している。
【0011】
照明器具100は、例えば住宅、商業施設、あるいは工場などの施設において、主として天井に取り付けられて使用される。照明器具100は、常用の照明ユニット1及び非常用の照明ユニット2を備える。
【0012】
照明ユニット1は、LED(light emitting diode)バー11及び器具本体12を備える。LEDバー11は、多数のLEDを配列して直管形のユニットを形成している。器具本体12は、LEDバー11を保持する。照明ユニット1はさらに、後述する常用電源ユニットを備える。
【0013】
器具本体12の一端部には、照明ユニット2が取り付けられている。
照明ユニット2は、LED非常灯21及び器具本体22を備える。LED非常灯21は、例えばCOB(chip on board)タイプのLEDパッケージ及びレンズを備える。LED非常灯21は、LEDパッケージが放射する光を、レンズによって収束した上で、LED非常灯21の外部へと投光する。器具本体22は、LED非常灯21を保持する。器具本体22はさらに、後述する非常用電源ユニットを収容する。
【0014】
図3は照明器具100の電気回路構成を示すブロック図である。なお、図3に示される要素のうちで図1図2に示されるのと同一の要素については、図1図2と同一の符号を付する。
【0015】
照明ユニット1は、LED群11a、コネクタ13及び常用電源ユニット14を備える。
LED群11aは、LEDバー11に備えられた多数のLEDである。LED群11aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、常用電源ユニット14から供給される駆動電力によって駆動されて発光する。LED群11aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、第1の発光デバイスの一例である。
コネクタ13は、コネクタ201と結合する。コネクタ13は、いずれも常用電源ユニット14に接続された2つの接点を有する。コネクタ13は、これら2つの接点が、コネクタ201が有し、かつ商用電源200に接続された2つの接点とそれぞれ接触することで、商用電源200から常用電源ユニット14へとAC(alternating current)電力を供給させる。なお商用電源200は、第1の電源の一例である。
常用電源ユニット14は、商用電源200から供給されたAC電力により動作し、LED群11aに駆動電力を供給する。つまり常用電源ユニット14は、第1の駆動ユニットとしての機能を有する。
【0016】
照明ユニット2は、LED群21a、コネクタ23及び非常用電源ユニット24を備える。
LED群21aは、LED非常灯21に備えられたLEDパッケージに含まれた多数のLEDである。LED群21aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、非常用電源ユニット24から供給される駆動電力によって駆動されて発光する。LED群21aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、第2の発光デバイス又は発光デバイスの一例である。
コネクタ23は、コネクタ301と結合する。コネクタ23は、いずれも非常用電源ユニット24に接続された2つの接点を有する。コネクタ23は、これら2つの接点が、コネクタ301が有し、かつ非常電源設備300に接続された2つの接点とそれぞれ接触することで、非常電源設備300から非常用電源ユニット24へと電力を供給させる。なお非常電源設備300は、第2の電源の一例である。
非常用電源ユニット24は、非常電源設備300から供給された電力により動作し、LED群21aに駆動電力を供給する。
【0017】
非常用電源ユニット24はさらに、ダイオードブリッジ24a、DC−DCコンバータ24b及び点検スイッチ24c,24dを備える。点検スイッチ24c,24dは、図示しない点検つまみの状態に応じて連動して動作する。点検スイッチ24c,24dは、点検つまみが定常状態にあるときには、ダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ23の2つの接点をそれぞれ接続させる。点検スイッチ24c,24dは、点検つまみが点検状態にあるときには、ダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ13の2つの接点をそれぞれ接続させる。かくしてダイオードブリッジ24aの一対の入力端には、商用電源200及び非常電源設備300が選択的に接続される。ダイオードブリッジ24aは、一対の出力端にDC−DCコンバータ24bの一対の入力端がそれぞれ接続される。ダイオードブリッジ24aは、商用電源200又は非常電源設備300から供給されたAC電力を整流してDC(direct current)電力として出力する。ダイオードブリッジ24aは、非常電源設備300から供給されたDC電力をそのまま出力する。DC−DCコンバータ24bは、ダイオードブリッジ24aから出力される電力により動作し、予め固定的に定められた電流値のDC電力を出力する。
つまり非常用電源ユニット24は、第2の駆動ユニットとしての機能を有する。
【0018】
次に、以上のように構成された第1の実施形態の照明器具100の動作について説明する。
通常は、商用電源200から照明器具100に給電されている。このときは、常用電源ユニット14により生成された駆動電力によってLED群11aに含まれる多数のLEDが駆動される。そしてこれによるLEDの発光によって、LEDバー11が点灯する。
【0019】
非常時に商用電源200からの給電が停止されると、常用電源ユニット14は動作を停止し、LED群11aに含まれる多数のLEDの発光が停止する。したがって、LEDバー11が消灯する。そして、商用電源200からの給電が停止されたことに応じて非常電源設備300が稼働すると、非常電源設備300から非常用電源ユニット24への給電が開始される。点検つまみは、外部からの力が加わっていない通常の状態では定常状態にある。したがって点検スイッチ24c,24dは通常では、図3にて実線で示すようにダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ23の2つの接点をそれぞれ接続させている。非常電源設備300から非常用電源ユニット24へと供給された電力は、ダイオードブリッジ24aの一対の入力端に印加される。
【0020】
ところで、照明器具100は汎用品であり、様々な施設で使用され得る。非常電源設備300は、照明器具100が使用される施設に設置される。かくして照明器具100が接続される非常電源設備300は、照明器具100がどの施設で使用されるかによって変わる。
【0021】
非常電源設備300においては、発電機又は蓄電池などの様々なタイプの電源が利用され得る。また非常電源設備300の給電能力も様々である。このため非常電源設備300には、AC電力を供給するタイプとDC電力を供給するタイプとがそれぞれ存在する。
非常電源設備300から非常用電源ユニット24へとAC電力が供給された場合、このAC電力はダイオードブリッジ24aでの整流によりDC電力に変換された上で、DC−DCコンバータ24bへと供給される。また、非常電源設備300から非常用電源ユニット24へとDC電力が供給された場合、このDC電力はそのままダイオードブリッジ24aを通過し、DC−DCコンバータ24bへと供給される。かくして、非常電源設備300がAC電力及びDC電力のいずれを供給するタイプであっても、DC−DCコンバータ24bには直流電力が供給される。
【0022】
DC−DCコンバータ24bは、ダイオードブリッジ24aから供給されるDC電力で動作し、DC電力を出力する。DC−DCコンバータ24bは、出力の電流値を、予め定められた目標値に近付けるように調整する。このため、LED群21aに含まれる多数のLEDは、予め定められた電流値のDC電力により駆動されて、予め定められた明るさで発光する。
なお、照明ユニット2の光度が、非常灯として必要とされる光度の基準値よりも大きくなるように、DC−DCコンバータ24bからの出力電流値を定める。
【0023】
このように第1の実施形態における照明器具100によれば、非常時には、非常電源設備300からの給電によって、また点検時には商用電源200からの給電によってそれぞれ点灯するので、そのためのバッテリを搭載する必要はない。
【0024】
ところで照明ユニット2は、上述したように通常時には点灯せず、非常時において点灯する。そして一般的には、通常時である期間が圧倒的に長い。そこで照明ユニット2は、非常時において点灯が可能であるかどうかの点検を通常時において定期的に行うことになっている。
しかしながら通常時は、非常電源設備300からの給電はなされていない。したがって照明ユニット2は、上記の点検に際しては、上述したように非常電源設備300からの供給電力により点灯することはできない。
【0025】
そこで点検作業者は、点検つまみを例えば引っ張るなどして点検状態に変化させる。そうすると、点検スイッチ24c,24dは、図3にて破線で示すようにダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ13の2つの接点をそれぞれ接続させる状態に変化する。
そうすると、商用電源200から照明ユニット1へと供給されたAC電力が、点検スイッチ24c,24dを介してダイオードブリッジ24aの一対の入力端に印加されるようになる。このAC電力はダイオードブリッジ24aでの整流によりDC電力に変換された上で、DC−DCコンバータ24bへと供給される。そしてこの結果、前述と同様にしてLED群21aが点灯する。ただし、LED群21a又は非常用電源ユニット24に何らかの故障が生じている場合には、LED群21aは点灯しない。
したがって点検作業者は、点検つまみを点検状態にしたことに応じて照明ユニット2が点灯するかどうかを確認することによって、照明ユニット2を点検できる。
【0026】
なお、点検作業者が照明ユニット2の点灯状態を確認するに当たって、照明ユニット1の発光が邪魔となる恐れがある。そこで、点検つまみが点検状態にあるときには常用電源ユニット14への電力供給を遮断するスイッチを別途に追加しても良い。このような変形例によれば、点検状態において照明ユニット2が点灯する際には、照明ユニット1が消灯することとなり、点検作業者が照明ユニット2の点灯状態を確認し易くなる。
【0027】
(第2の実施形態)
図4は第2の実施形態に係る照明器具400の外観を示す斜視図である。
照明器具400は、半球状の本体41にフランジ41aを形成している。本体41を天井内に埋め込むとともに、フランジ41aを天井に突き当てる状態で天井に取り付けられる。そして本体41の内部に収容した多数のLEDが発する光を窓42から放出することにより照明を行う。
【0028】
図5は照明器具400の電気回路構成を示すブロック図である。なお、図5に示される要素のうちで図3に示されるのと同一の要素については、図3と同一の符号を付する。
【0029】
照明器具400は、LED群400a、コネクタ400b,400c及び非常用電源ユニット24を備える。
LED群400aは、本体41の内部に収容された多数のLEDである。LED群400aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、非常用電源ユニット24から供給される駆動電力によって駆動されて発光する。LED群21aに含まれる多数のLEDはそれぞれ、発光デバイスの一例である。
コネクタ400bは、コネクタ201と結合する。コネクタ400bは、点検スイッチ24c,24dにそれぞれ接続された2つの接点を有する。コネクタ400bは、これら2つの接点が、コネクタ201が有し、かつ商用電源200に接続された2つの接点とそれぞれ接触することで、商用電源200から点検スイッチ24c,24dを介してダイオードブリッジ24aへとAC電力を供給させる。
コネクタ400cは、コネクタ301と結合する。コネクタ400cは、点検スイッチ24c,24dにそれぞれ接続された2つの接点を有する。コネクタ400cは、これら2つの接点が、コネクタ301が有し、かつ非常電源設備300に接続された2つの接点とそれぞれ接触することで、非常電源設備300から点検スイッチ24c,24dを介してダイオードブリッジ24aへと電力を供給させる。
【0030】
次に、以上のように構成された第2の実施形態の照明器具400の動作について説明する。
通常は、商用電源200から照明器具400に給電されている。しかしながら、点検つまみは、外部からの力が加わっていない通常の状態では定常状態にある。したがって点検スイッチ24c,24dは通常では、図5にて実線で示すようにダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ400cの2つの接点をそれぞれ接続させている。つまりこのとき、商用電源200から照明器具400に給電は利用されない。
一方で、商用電源200からの給電がなされているときには、非常電源設備300は稼働していない。したがって、非常電源設備300から照明器具400への給電は無く、LED群400aの駆動は行われない。
【0031】
非常時に商用電源200からの給電が停止されたことに応じて非常電源設備300が稼働すると、非常電源設備300から非常用電源ユニット24への給電が開始される。非常電源設備300から非常用電源ユニット24へと供給された電力は、点検スイッチ24c,24dを介してダイオードブリッジ24aの一対の入力端に印加される。かくして第1の実施形態の場合と同様にして、LED群400aの駆動が行われ、照明器具400が点灯する。
【0032】
通常時は、非常電源設備300からの給電はなされていない。したがって照明ユニット2は、上記の点検に際しては、上述したように非常電源設備300からの供給電力により点灯することはできない。
そこで点検作業者は、点検つまみを例えば引っ張るなどして点検状態に変化させる。そうすると、点検スイッチ24c,24dは、図5にて破線で示すようにダイオードブリッジ24aの一対の入力端にコネクタ400bの2つの接点をそれぞれ接続させる状態に変化する。
かくして、商用電源200から照明器具400へと供給されたAC電力が、点検スイッチ24c,24dを介してダイオードブリッジ24aの一対の入力端に印加されるようになる。これにより、第1の実施形態の場合と同様にして、照明器具400の点検が行える。
【0033】
このように第2の実施形態における照明器具400によれば、非常時には、非常電源設備300からの給電によって、また点検時には商用電源200からの給電によってそれぞれ点灯するので、そのためのバッテリを搭載する必要はない。
【0034】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0035】
非常用電源ユニット24,25,26の回路構成は、同様な機能を実現可能な別のものに置き換えることができる。
LED21aに代えて、蛍光ランプ、ハロゲンランプ又は白熱電球などの別の種類の発光デバイスを用いても良い。
【0036】
点検スイッチ24c,24dを切り替えるための方法としては、電子的な制御などの前記各実施形態とは別の方法を用いることもできる。
【0037】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
2…照明ユニット、21…LED非常灯、21a,400a…LED群、22…器具本体、23…コネクタ、24…非常用電源ユニット、24a…ダイオードブリッジ、24b…DC−DCコンバータ、100…照明器具、200…商用電源、300…非常電源設備、400…照明器具。
図1
図2
図3
図4
図5