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特許6573083洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6573083
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 37/20 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   D06F37/20
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-538615(P2017-538615)
(86)(22)【出願日】2015年7月3日
(65)【公表番号】特表2018-503445(P2018-503445A)
(43)【公表日】2018年2月8日
(86)【国際出願番号】CN2015083312
(87)【国際公開番号】WO2016119402
(87)【国際公開日】20160804
【審査請求日】2017年12月22日
(31)【優先権主張番号】201510040497.4
(32)【優先日】2015年1月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】彭秀文
(72)【発明者】
【氏名】胡海涛
(72)【発明者】
【氏名】李以民
【審査官】 片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0167931(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの取水口(8)を共用する少なくとも2つの排水ポンプを含み、2つの排水ポンプが補強接続部品により一体に接続され、補強接続部品が洗濯機取付板(12)に取り付けられる洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置であって、前記補強接続部品と洗濯機取付板(12)との間に、ダブルヘッド排水ポンプの振動を緩和する取付減衰装置が設けられ
前記取付減衰装置が、弾性の軟質材料で製造された本体を含み、本体に洗濯機取付板(12)と組み立てる第1減衰空洞(1404)と、補強接続部品と組み立てる第2減衰空洞とが設けられ、
前記第1減衰空洞(1404)が、本体を、相互に接続する第1減衰部(1401)および第2減衰部(1402)に分け、前記第2減衰空洞が、第1減衰部(1401)および/または第2減衰部(1402)に設けられることを特徴とする取付減衰装置。
【請求項2】
前記本体が溝形構造であり、溝形構造の中部に溝を有し、溝は洗濯機取付板(12)に挟装され、前記第1減衰空洞(1404)が、溝形構造の溝であることを特徴とする、請求項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項3】
溝の部分に斜角が設けられ、溝の上壁および下壁に複数の突起リブ(1407)がそれぞれ対応して設けられることを特徴とする、請求項2に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項4】
前記第2減衰空洞が、第1減衰部(1401)および/または第2減衰部(1402)の内部に設けられる空洞であり、該空洞に、第1減衰部(1401)および/または第2減衰部(1402)の一側に向かって開口が設けられ、該開口は第1減衰空洞(1404)の開口の方向と反対であることを特徴とする、請求項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項5】
前記本体に、補強接続部品の位置を制限し、固定する留め具(1403)が設けられ、留め具(1403)が第2減衰空洞の両側に対称に設けられることを特徴とする、請求項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項6】
前記補強接続部品の下部が、洗濯機取付板(12)に取り付ける支持取付部であり、支持取付部に洗濯機取付板(12)において定位し、支持する支持取付脚が設けられ;支持取付脚に取付減衰装置が設けられることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項7】
前記補強接続部品は、2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける2つの取付部を含み、2つの取付部の下部部分がそれぞれ下に延伸して、第1支持取付部(1110)および第2支持取付部(1108)を形成し、前記取付減衰装置が、それぞれ第1支持取付部(1110)および第2支持取付部(1108)に取り付けられることを特徴とする、請求項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【請求項8】
前記第1支持取付部(1110)および第2支持取付部(1108)に、その垂直方向に沿って、少なくとも2つの支持取付脚(1109)が設けられ、前記支持取付脚(1109)がそれぞれ2つの第2減衰空洞中に取り付けられ、前記第1支持取付部(1110)および第2支持取付部(1108)は、2つの留め具(1403)の間に位置を制限して取り付けられることを特徴とする、請求項に記載の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機の技術分野に関し、具体的に、洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
より複雑な使用環境に適応し、より良好な使用感を提供するため、ドラム式洗濯機は排水ポンプをアクティブ排水設備として使用している。従来のドラム式洗濯機の排水ポンプは、主に洗濯プログラム全体における洗濯完了後の排水、すすぎ完了後の排水、および脱水段階で動作する。しかし、社会の発展に伴い、水資源は次第に重要になっており、水資源の循環利用を実現することができるドラム式洗濯機が出現している。
【0003】
この種のドラム式洗濯機は水資源の循環利用を実現する必要があるため、排水ポンプは従来のドラム式洗濯機の排水機能を有する必要があるだけでなく、排水を水処理システムに排出して、ドラム式洗濯機に戻す機能を有する必要もある。例えば2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける方式により実現すると、1つの排水ポンプは洗濯または脱水の排水を洗濯機から排出するように制御し、もう1つの排水ポンプは洗濯の排水を水の再利用システムに排出するように制御する。このように、2つの排水ポンプを同時に取り付ける必要があり、取付の複雑さが増すだけでなく、製造コストも一定程度上昇する。
【0004】
水の再利用機能を有するドラム式洗濯機に適用される既存の排水ポンプについて、該排水ポンプは2つの排水ポンプを一体に集積している。しかし、既存のドラム式洗濯機において、排水ポンプの固定は、一般的に複数のネジで洗濯機の底板に直接固定するか、または固定するとき、ゴムリングを介して間接的に固定する。この種の方式の減衰効果は比較的劣り、排水ポンプの振動が洗濯機本体に伝達され、さらに外部に伝達されるのを良好に防止することができず、排水ポンプが動作するとき、比較的大きい振動および騒音が生じる。
【0005】
中国発明特許第201410242349.6号明細書の排水ポンプの減衰パッドおよびその取付構造において、該発明はドラム式洗濯機の排水ポンプおよびその取付構造に関する。排水ポンプのポンプ体下部の両側に、それぞれ支持台およびL状支持脚が設けられる。支持台の下部に取付板が設けられ、取付板に少なくとも1つの固定孔が設けられる。洗濯機の底板に円柱状のボルト支柱が設けられ、ボルト支柱の一側の洗濯機底板に組立溝が設けられる。排水ポンプの支持台は、第1減衰パッドおよびボルト支柱を介して洗濯機底板と接続され、第2減衰パッドは排水ポンプのL状支持脚に嵌着され、組立溝中に嵌装される。本発明の構造は簡単でコンパクトであり、取付は便利で迅速に取り付けられる。排水ポンプは支持台およびL状支持脚を採用し、第1減衰パッドおよび第2減衰パッドを介して洗濯機底板に取り付けられる。排水ポンプの運転時の振動が伝達されるのを低下させ、洗濯機の振動および騒音を効果的に減少させ、ユーザの使用感を改善し、洗濯機の製品品質を高める。
【0006】
しかし上記特許は取付が困難であり、必要な減衰パッドの数量が多くて、統一されておらず、組立が困難である。固定支持台の構造は比較的複雑であり、加工、製造が難しい。したがって、どのようにして排水ポンプの固定取付を実現し、その減衰を実現して比較的大きい騒音を防止するかは、解決が急がれる技術的問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国特許第201410242349.6号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記問題を解決するため、本発明は洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置を提供する。具体的に以下の技術案を採用した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置において、前記ダブルヘッド排水ポンプは、1つの取水口を共用する少なくとも2つの排水ポンプを含む。2つの排水ポンプは補強接続部品により一体に接続され、補強接続部品は洗濯機取付板に取り付けられる。前記補強接続部品と洗濯機取付板との間に、ダブルヘッド排水ポンプの振動を緩和する取付減衰装置が設けられる。
【0010】
さらに、前記取付減衰装置は、弾性の軟質材料で製造した本体を含み、本体に洗濯機取付板と組み立てる第1減衰空洞と、補強接続部品と組み立てる第2減衰空洞とが設けられる。
【0011】
さらに、前記本体は溝形構造であり、溝形構造の中部に溝を有し、溝は洗濯機取付板に挟装される。前記第1減衰空洞は、溝形構造の溝である。
【0012】
さらに、前記溝部分に斜角が設けられ、溝の上壁および下壁に、複数の突起リブがそれぞれ対応して設けられる。
【0013】
さらに、前記第1減衰空洞は、相互に接続する第1減衰部および第2減衰部に本体を分ける。前記第2減衰空洞は、第1減衰部および/または第2減衰部に設けられる。
【0014】
さらに、前記第2減衰空洞は、第1減衰部および/または第2減衰部の内部に設けられる空洞である。該空洞に、第1減衰部および/または第2減衰部の一側に向かって開口が設けられ、該開口は第1減衰空洞の開口の方向と反対である。
【0015】
さらに、前記本体に、補強接続部品の位置を制限し、固定する留め具が設けられ、留め具は第2減衰空洞の両側に対称に設けられる。
【0016】
さらに、前記補強接続部品の下部は、洗濯機取付板に取り付ける支持取付部であり、支持取付部に洗濯機取付板において定位し、支持する支持取付脚が設けられる。支持取付脚に、取付減衰装置が設けられる。
【0017】
さらに、前記補強接続部品は、2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。2つの取付部の下部部分がそれぞれ下に延伸して、第1支持取付部および第2支持取付部を形成し、前記取付減衰装置は、それぞれ第1支持取付部および第2支持取付部に取り付けられる。
【0018】
さらに、前記第1支持取付部および第2支持取付部に、その垂直方向に沿って、少なくとも2つの支持取付脚が設けられ、前記支持取付脚はそれぞれ2つの第2減衰空洞中に取り付けられる。前記第1支持取付部および第2支持取付部は、2つの留め具の間に位置を制限して取り付けられる。
【0019】
ダブルヘッド排水ポンプは構造が異なる2つの排水ポンプを含むため、2つの排水ポンプは1つの補強接続部品により一体に接続され、さらに補強接続部品により洗濯機取付板に固定して取り付けられる。ダブルヘッド排水ポンプは、動作過程において、2つの排水ポンプの応力が均等でないため、振動および騒音が容易に生じ、さらに容易に損傷する。したがって、本発明の取付減衰装置を補強接続部品と洗濯機取付板との間に設けて、ダブルヘッド排水ポンプの振動および騒音を効果的に緩和することができる。
【0020】
本発明の取付減衰装置は、外観が溝形構造であり、溝形構造の上下端の長さは異なっていてよく、上が長く下が短くてよい。第1減衰空洞は溝形構造の溝であり、溝部分に斜角が設けられ、取付が便利である。溝形構造の上下端の後方内部に、2つの取付溝がそれぞれ設けられ、第2減衰空洞が取付溝である。取付溝の両側に留め具が設けられ、取付減衰装置が組立過程で脱落するか、または組立後の輸送過程で脱落するのを防止する。溝の上壁および下壁に棒状の突起リブがそれぞれ対応して設けられ、組み立てると、突起リブは洗濯機取付板と接触して、減衰作用を示し、共振を防止することができる。
【0021】
本発明の取付減衰装置の溝形構造は、洗濯機取付板の取付孔部分から組み立てる。溝形構造の溝は洗濯機取付板の上下側を挟み、上下の減衰作用を示すことができ、位置制限機能も示すことができる。
【0022】
原材料を節約するため、本発明は様々な肉厚に設定する。洗濯機取付板と接触する面の厚さは比較的厚く、減衰効果を増加させる。それ以外は比較的薄い。
【0023】
本発明の取付減衰装置は、取付が容易である。良好な減衰効果を有し、位置制限作用を有し、洗濯機の騒音を減少させる。ユーザに良好な印象を与え、ユーザのブランドに対する認識を高める。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明のダブルヘッド排水ポンプの立体正面図である。
図2図2は、本発明のダブルヘッド排水ポンプの立体背面図である。
図3図3は、本発明のダブルヘッド排水ポンプにおける全体構造の背面図である。
図4図4は、本発明の図3におけるA−A面の断面図である。
図5図5は、本発明のダブルヘッド排水ポンプおよびフィルタの分解概要図である。
図6図6は、本発明のフィルタの立体正面図である。
図7図7は、本発明のフィルタの立体背面図である。
図8図8は、本発明の第2逆止構造の立体概要図である。
図9図9は、本発明の図4の部分拡大図である。
図10図10は、本発明の補強接続部品の立体正面図である。
図11図11は、本発明の補強接続部品の立体背面図である。
図12図12は、本発明の取付減衰構造の立体正面図である。
図13図13は、本発明の取付減衰構造の立体背面図である。
図14図14は、本発明の取付減衰構造の正面図である。
図15図15は、本発明の図14におけるB−B面の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図を組み合わせて、本発明における洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置について詳細に記載する。
図1図4図9図12図13図14および図15に示すように、洗濯機のダブルヘッド排水ポンプの取付減衰装置において、前記ダブルヘッド排水ポンプは、1つの取水口8を共用する少なくとも2つの排水ポンプを含む。2つの排水ポンプは補強接続部品により一体に接続され、補強接続部品は洗濯機取付板12に取り付けられる。前記補強接続部品と洗濯機取付板12との間に、ダブルヘッド排水ポンプの振動を緩和する取付減衰装置14が設けられる。
【0026】
ダブルヘッド排水ポンプは構造が異なる2つの排水ポンプを含むため、2つの排水ポンプを1つの補強接続部品11により一体に接続し、さらに補強接続部品11により洗濯機取付板12に固定して取り付ける。ダブルヘッド排水ポンプは、動作過程において、2つの排水ポンプの応力が均等でないため、振動および騒音が容易に生じ、さらに容易に損傷する。したがって、本発明の取付減衰装置14を補強接続部品11と洗濯機取付板12との間に設けて、ダブルヘッド排水ポンプの振動および騒音を効果的に緩和することができる。
【0027】
本発明の取付減衰装置14は、補強接続部品11と洗濯機取付板12との間に設けられるため、取付減衰装置14は補強接続部品11と組み立てる必要も、洗濯機取付板12と組み立てる必要もあり、取付減衰装置14は補強接続部品11および洗濯機取付板12のいずれにも、減衰作用を有する。本発明の好ましい実施方式として、前記取付減衰装置は、弾性の軟質材料で製造される本体を含み、本体に洗濯機取付板12と組み立てる第1減衰空洞1404と、補強接続部品と組み立てる第2減衰空洞とが設けられる。
【0028】
本発明の好ましい実施方式として、図12図13図14および図15に示すように、前記本体は溝形構造である。溝形構造の中部に溝を有し、溝は洗濯機取付板12に挟装される。前記第1減衰空洞1404は、溝形構造の溝である。
【0029】
さらに、前記溝部分に斜角が設けられ、溝の上壁および下壁に、複数の突起リブ1407がそれぞれ対応して設けられる。本発明の溝部分は斜角が設けられ、取付が便利である。本発明の溝の上壁および下壁に、棒状の突起リブがそれぞれ対応して設けられ、組み立てると、突起リブは洗濯機取付板と接触して、減衰作用を示し、共振を防止することができる。
【0030】
本発明の前記第1減衰空洞1404は、相互に接続する第1減衰部1401および第2減衰部1402に本体を分ける。前記第2減衰空洞は、第1減衰部1401および/または第2減衰部1402に設けられる。
【0031】
さらに、前記第2減衰空洞は、第1減衰部1401および/または第2減衰部1402の内部に設けられる空洞である。該空洞に、第1減衰部1401および/または第2減衰部1402の一側に向かって開口が設けられ、該開口は第1減衰空洞1404の開口の方向と反対である。これは主に、本発明の取付減衰装置14の一側を洗濯機取付板12に取り付け、もう一側に補強接続部品11を取り付けるためである。
【0032】
具体的に、溝形構造の上端は第1減衰部1401であり、溝形構造の下端は第2減衰部1402である。溝形構造の上端および下端の後方内部に、2つの取付溝がそれぞれ設けられ、取付溝は第2減衰空洞である。
【0033】
本発明の前記本体に、補強接続部品の位置を制限し、固定する留め具1403が設けられ、留め具1403は第2減衰空洞の両側に対称に設けられる。
【0034】
本発明の取付減衰装置は、外観が溝形構造であり、溝形構造の上下端の長さは異なっていてよく、上が長く下が短くてよい。第1減衰空洞は溝形構造の溝であり、溝部分に斜角が設けられ、取付が便利である。溝形構造の上下端の後方内部に、2つの取付溝がそれぞれ設けられ、第2減衰空洞が取付溝である。取付溝の両側に留め具が設けられ、取付減衰装置が組立過程で脱落するか、または組立後の輸送過程で脱落するのを防止する。溝の上壁および下壁に棒状の突起リブがそれぞれ対応して設けられ、組み立てると、突起リブは洗濯機取付板と接触して、減衰作用を示し、共振を防止することができる。
【0035】
本発明の取付減衰装置の溝形構造は、洗濯機取付板の取付孔部分から組み立てる。溝形構造の溝は洗濯機取付板の上下側を挟み、上下の減衰作用を示すことができ、位置制限機能も示すことができる。
【0036】
原材料を節約するため、本発明は様々な肉厚に設定する。洗濯機取付板と接触する面の厚さは比較的厚く、減衰効果を増加させる。それ以外は比較的薄い。
【0037】
本発明の好ましい実施方式として、前記補強接続部品の下部は、洗濯機取付板12に取り付ける支持取付部であり、支持取付部に洗濯機取付板12において定位し、支持する支持取付脚が設けられる。支持取付脚に、取付減衰装置が設けられる。
【0038】

具体的に、前記補強接続部品は、2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。2つの取付部の下部部分がそれぞれ下に延伸して、第1支持取付部1110および第2支持取付部1108を形成する。前記取付減衰装置は、それぞれ第1支持取付部1110および第2支持取付部1108に取り付けられる。
【0039】
さらに、前記第1支持取付部1110および第2支持取付部1108に、その垂直方向に沿って、少なくとも2つの支持取付脚1109が設けられる。前記支持取付脚1109はそれぞれ2つの第2減衰空洞中に取り付けられ、前記第1支持取付部1110および第2支持取付部1108は、2つの留め具1403の間に位置を制限して取り付けられる。
【0040】
本発明の第1支持取付部1110および第2支持取付部1108に、それぞれ少なくとも2つの支持取付脚1109が設けられる。これと対応して、前記第2減衰空洞は第2減衰上空洞1405および第2減衰下空洞1406を含み、これにより支持取付脚1109との組立を実現する。
【0041】
本発明の支持取付脚1109は、補強接続部品11の具体的構造および洗濯機取付板12に取り付ける取付方式に基づいて、本体に洗濯機取付板12と組み立てる第1減衰空洞1404と、補強接続部品11の支持取付脚1109と組み立てる第2空洞とがそれぞれ設けられる。これにより本発明の補強接続部品11と洗濯機取付板12との間は直接接触せず、支持取付脚1109を介して固定接続される。ダブルヘッド排水ポンプの動作過程における、補強接続部品11と洗濯機取付板12との間の振動および騒音を効果的に減少させることができ、ユーザはより良好なユーザエクスペリエンスが得られる。
【実施例】
【0042】
実施例1
図1図2図3図4および図5に示すように、本実施例は洗濯機のダブルヘッド排水ポンプであり、具体的に以下の技術案を採用した。
洗濯機のダブルヘッド排水ポンプは、取水口8が設けられたポンプケーシングを含み、前記ポンプケーシングに、少なくとも1つの第1出水口2および少なくとも1つの第2出水口6がそれぞれ設けられる。第1出水口2、第2出水口6に対応して、ポンプケーシングに第1排水モータ1、第2排水モータ10がそれぞれ取り付けられ、第1排水モータ1は第1出水口2の開/閉を制御し、第2排水モータ10は第2出水口6の開/閉を制御する。
【0043】
本実施例の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプは、ポンプケーシングに1つの取水口を共用する第1出水口2および第2出水口6が設けられ、第1出水口2は洗濯機の排水を実現し、第2出水口6は水の再利用における排水を実現する。したがって、本実施例のダブルヘッド排水ポンプは、水の再利用機能を有するドラム式洗濯機に適用することができる。構造全体の集積度は高く、構造は簡単で、取付が容易である。
【0044】
本実施例の前記ポンプケーシングは、内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を少なくとも含む。前記取水口8、第1出水口2はそれぞれ第1ポンプケーシング4に設けられ、第2出水口6は第2ポンプケーシング9に設けられる。前記第1排水モータ1は第1ポンプケーシング4に取り付けられ、第2排水モータ10は第2ポンプケーシング9に取り付けられる。
【0045】
本実施例のポンプケーシングの内部は通じるが、一体化設計ではなく、内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の2つの部分を含む。このように、実際の排水需要に基づいて、それぞれ第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を設計する。具体的に、前記第1ポンプケーシング4、第2ポンプケーシング9が、主に第1出水口2、第2出水口6の排水揚程により決定される場合、一般的に、排水口の排水揚程が高いほど、設置するポンプケーシングの体積も大きくなる。
【0046】
しかし、実際の過程において、第2出水口6は水の再利用システムに接続されるため、水の再利用システムは洗濯水に対してろ過過程を行う必要がある。充分なろ過を確実に保証して良好なろ過効果を達成するため、本実施例の第2出水口6の排水揚程は第1出水口2より低くなければならない。したがって、本実施例の第2ポンプケーシング9の体積は第1ポンプケーシング4の体積より小さくなければならない。他に、第2ポンプケーシング9の体積を第1ポンプケーシング4の体積より小さく設計すると、本実施例のダブルヘッド排水ポンプの構造全体の体積を小さくすることができ、ある方向の長さが過度に長くなるのを防止し、取付がより便利である。
【0047】
したがって、本実施例のダブルヘッド排水ポンプは、水の再利用および排水作用を実現することができ、後方の三方バルブなど複雑な構造および部材を代替することができる。
【0048】
本実施例の第2ポンプケーシング9の体積は、第1ポンプケーシング4の体積より小さく設計されるため、本実施例の取水口8は第1ポンプケーシング4に設けるべきであり、このようにして、可能な限り取水口8の取水量を増やすことができる。これにより第1出水口2および第2出水口6が順調に出水することができることを保証し、第2ポンプケーシング9の体積が取水口8の取水量を制限することにより、排水口の排水が断続的になるのを防止した。
【0049】
具体的に、本実施例の前記第1ポンプケーシング4に、取水口8と通じる第3出水口がさらに設けられ、前記第2ポンプケーシング9は第3出水口と接続される。これにより、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の内部が相互に通じることを実現する。
【0050】
本実施例の前記第1ポンプケーシング4は、第1ポンプケーシング本体401、取水管402、第1出水管403および第3出水管404を含み、第1ポンプケーシング本体401内部に中空の導管を有する。取水管402、第1出水管403および第3出水管404は、それぞれ第1ポンプケーシング本体401の中空の導管と通じる。前記取水口8、第1出水口2、第3出水口は、それぞれ取水管402、第1出水管403、第3出水管404の端部に設けられる。
【0051】
本実施例のドラム式洗濯機の排水は、取水管402を介して第1ポンプケーシング4のポンプケーシング本体401内部における中空の導管に進入し、さらにはそれぞれ中空の導管と通じる第1出水管403および第3出水管404に進入する。第3出水管404中の排水は第2ポンプケーシング9につながり、これにより排水をそれぞれ2つのポンプケーシング中に通すことを実現した。第1ポンプケーシング4中の排水の排出は、第1排水モータ1および第2排水モータ10のそれぞれに制御され、第2ポンプケーシング9中の排水は、第2排水モータ10のみに制御される。
【0052】
本実施例の好ましい実施方式として、前記取水管402、第1出水管403および第3出水管404は、それぞれ第1ポンプケーシング本体401の側壁と通じる。第3出水管404は取水管402と同一平面に設けられ、第3出水管404は第1出水管403と異なる面に設けられる。このように、第2ポンプケーシング9を第1ポンプケーシング4の一側に設置して、両者を並列に設置し、本実施例のダブルヘッド排水ポンプにおける軸方向全体の長さを短くした。
【0053】
さらに好ましくは、前記第3出水管404および取水管402は、第1ポンプケーシング本体401の同一側に設けられる。これにより、第2ポンプケーシング9および取水管402は第1ポンプケーシング4の同一側に設置され、取付における横方向の幅が短くなり、取付がより便利である。
【0054】
排水をスムーズにし、残留した汚れが順調にポンプケーシングに流れるようにして、手動での洗浄を便利にするため、本発明の好ましい実施方式として、前記取水管402の取水口(8)部分は上に5°〜15°傾斜して設けられる。
【0055】
どのようにして第2ポンプケーシング9と第1ポンプケーシング4との間の連通を実現するかは、本実施例が解決する必要がある重要な技術的問題である。具体的に、以下の2つの技術案を採用することができる。

案1:本実施例の第3出水管404はL状の管路であり、第3出水管404の一端は第1ポンプケーシング4の側壁に一体で通じ、もう一端は第2ポンプケーシング9の内部に一体で通じる。このように、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は一体成型により製造され、工業的一体化の程度がより高く、組立はより簡単で便利である。
【0056】
案2:本実施例の前記第2ポンプケーシング9に、第2出水口6と通じる第2ポンプケーシング取水口901が設けられ、第2ポンプケーシング取水口901は第1ポンプケーシング4の第3出水口と接続される。具体的に、前記第2ポンプケーシング取水口901は、接続部品15を介して第1ポンプケーシング4の第3出水口と通じ、好ましくは、前記接続部品はホースである。このように、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9をそれぞれ加工してから組み立てると、加工はより簡単である。ホースを採用した接続はより容易に実現され、加工に対する精度の要求を低下させた。
【0057】
まとめると、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は分離して設置され、第2ポンプケーシング9は接続部品15を介して第1ポンプケーシング4と通じる。または、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は一体成型される。
【0058】
本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の第1ポンプケーシング4の全体は、内部に中空の導管を有する柱状構造である。具体的に円柱状構造でよく、柱状構造の一端の端部に第1排水モータ1が取り付けられる。前記第1出水口2の出水方向は垂直に上を向き、すなわち第1出水口2の軸が柱状構造の軸に垂直になるように設けられる。柱状構造のもう一端の端部は皿状の第1ポンプケーシング取付部5であり、第1ポンプケーシング取付部5にネジ止め孔が設けられ、前記第1ポンプケーシング4はドラム式洗濯機の前面パネルの内壁にネジ止めされる。前記第3出水管404および取水管402は、いずれも柱状構造の側壁に通じ、同一側に位置する。
【0059】
本実施例の好ましい実施方式として、前記第2出水口6の排水揚程は、第1出水口2の排水揚程より低い。具体的に、前記第2出水口6の排水揚程は0.2m〜0.8mであり、再利用水を水の再利用システムで効果的にろ過処理を行うのにより適している。
【0060】
本実施例の好ましい実施方式として、前記第1出水口2、第2出水口6にそれぞれ第1逆止構造3、第2逆止構造7が設けられる。第2逆止構造7は軟質材料で一体成型され、円環状を呈する取付部703と、円盤状を呈する逆止部701とを含む。取付部703は第2出水口6の管壁に嵌着され、逆止部701は第2出水口6を覆う。
【0061】
本実施例のダブルドラム排水ポンプにおける、2つの出水口部分のいずれにも逆止構造が設けられ、水の逆流を防止することができ、2次汚染を防止する。
【0062】
第2出水口6の排水揚程は比較的低いため、第2排水口6の内径も比較的小さい。本実施例は第2出水口6のこの構造的特徴に基づいて、構造が簡単な第2逆止構造7を設計した。図8に示すように、第2逆止構造7は軟質材料で一体成型され、取付部703と、逆止部701と、両者を一体に接続する接続柱702とを含む。前記取付部703は第2出水口6の管壁に嵌着され、自然な状態で、逆止部701は第2出水口6を覆う。水流が第2出水口6から流出するとき、逆止部701は水流の作用で開かれ、反対方向の水流は、逆止部701を緊密に第2出水口6に被せる。これにより第2出水口6が単方向にしか排出することができず、第2ポンプケーシング9内に反対方向に逆流しないことを実現し、逆止作用を実現する。したがって、本実施例の第2逆止構造7はより簡単な構造であり、取付はより便利であり、逆止効果は明らかである。
【0063】
実施例2
図1図2図3図4図9図10および図11に示すように、本実施例は、洗濯機のダブルヘッド排水ポンプに適用される補強接続部品である。前記ダブルヘッド排水ポンプは、1つの取水口8を共用する少なくとも2つの排水ポンプを含む。前記ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、補強接続部品11により一体に接続され、補強接続部品11は洗濯機取付板12に固定して取り付けられる。
【0064】
ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプの構造は異なるため、ダブルヘッド排水ポンプの応力は均等ではなく、容易に振動が生じる。2つの排水ポンプの接続が充分に堅固でない場合、振動過程で容易に損傷する。したがって、本実施例の補強接続部品11は、ダブルヘッド排水ポンプの構造的特徴に基づいて、2つの排水ポンプを堅固に固定接続することができる。さらに、補強接続部品11で洗濯機取付板12に固定して取り付けることにより、その取付の安定性を確実に保証する。
【0065】
本実施例の補強接続部品11は、ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプを一体に接続するため、本実施例の前記補強接続部品11は、2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。前記2つの取付部は、ダブルヘッド排水ポンプの軸方向で前後に交差して設けられ、これにより2つの排水ポンプは軸方向で前後に交差して設置される。
【0066】
本実施例の補強接続部品11は2つの取付部を含み、2つの取付部はポンプケーシングの軸方向で前後にずれており、これにより軸方向の空間を径方向の空間に変えることを実現する。具体的に、ポンプケーシングに排水モータと接続するポンプケーシング接続部が設けられ、ポンプケーシング接続部の径方向の寸法は、一般的に比較的大きく、これにより排水モータの取付安定性を確実に保証する。2つのポンプケーシング接続部は同時に補強接続部品11により一体に接続され、洗濯機取付板12に取り付けられる。2つのポンプケーシング接続部が径方向の同一端面にある場合、両者の径方向における取付距離を増加させる必要がある。補強接続部品11の2つの取付部は、ポンプ体の軸方向で前後にずれて設けられ、これにより2つのポンプケーシング接続部は軸方向で前後にずれて取り付けられる。2つのポンプケーシング接続部の隣接する部分は、軸方向に重ねることができ、径方向の同一端面における取付距離を節約する。
【0067】
図9図10および図11に示すように、前記補強接続部品は第1接続部1102、第2接続部1104および接続部1105を含む。第1接続部1102および第2接続部1104は、ダブルヘッド排水ポンプの軸方向で前後に交差して設けられ、接続部1105は第1接続部1102と第2接続部1104との間に設けられ、両者を一体に接続する。
【0068】
本実施例の第1接続部1102はダブルヘッド排水ポンプの1つの排水ポンプと連結し、第2接続部1104はもう1つの排水ポンプと連結する。両者は前後に交差して設けられ、さらに接続部1105により一体に接続される。このように、ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、補強接続部品11により一体に接続され、前後に交差して設置されることを実現し、径方向における取付空間を節約した。
【0069】
本実施例の第1接続部1102に、ダブルヘッド排水ポンプと接続される第1取付孔1101が設けられ、第2接続部1104に、ダブルヘッド排水ポンプと接続される第2取付孔1103が設けられる。ボルトまたはネジで固定して取り付けることができ、取付方式はより簡単で便利である。
【0070】
本実施例の補強接続部品11を洗濯機取付板12に固定して取り付けることにより、ダブルヘッド排水ポンプを洗濯機取付板12に固定して取り付けることを実現する。具体的に、前記第1接続部1102および第2接続部1104の下部部分がそれぞれ下に延伸して、洗濯機取付板12に取り付ける第1支持取付部1110および第2支持取付部1108を形成する。
【0071】
本実施例の補強接続部品11は、対応する接続部の下部に、洗濯機取付板12と接続する支持取付部が設けられる。これにより、補強接続部品11は複数点の支持作用を受け、さらにはダブルヘッド排水ポンプの取付安定性を確実に保証した。
【0072】
具体的に、本実施例の補強接続部品11を洗濯機取付板12に固定して取り付けるため、前記第1支持取付部1110および第2支持取付部1108に、その垂直方向に沿って、少なくとも2つの支持取付脚1109を設ける。2つの支持取付脚1109の間に、洗濯機取付板12に挟装される取付挟装位置1106が形成される。
【0073】
本実施例は、2つの支持取付脚1109の間に形成される取付挟装位置1106を、洗濯機取付板12に挟装する方式を採用して、補強接続部品11の固定取付を実現する。これと対応して、洗濯機取付板12に取付孔が設けられ、第1支持取付部1110および第2支持取付部1108は、それぞれ対応する取付孔内に深く入り、2つの支持取付脚1109は洗濯機取付板12に挟装される。したがって、本実施例の補強取付部品11の取付方式はより簡単で便利である。他に、2つの支持取付脚1109に減振パッドを嵌着することができ、これによりダブルヘッド排水ポンプの減衰作用を実現し、使用過程の騒音を低下させる。
【0074】
補強接続部品11のダブルヘッド排水ポンプに対する支持作用をさらに増大させるため、本実施例の補強接続部品11の第1接続部1102および支持部1107は、その垂直方向に沿って延伸し、2つの支持リブ1111をそれぞれ形成し、前記支持リブ1111はいずれも洗濯機取付板12の上表面で支持する。支持リブ1111の支持作用により、その支持安定性をさらに増強させることができる。
【0075】
さらに、前記支持リブ1111は支持取付脚1109に平行に設けられる。支持リブ1111および支持取付脚1109は補強接続部品11の同一側に設けられるか、または両側にそれぞれ設けられる。好ましくは、支持リブ1111および支持取付脚1109は補強接続部品11の両側にそれぞれ設けられる。このように、補強接続部品の両側のいずれにも、効果的な支持作用を持たせることができる。
【0076】
ポンプケーシングの径方向の長さをさらに短くするため、前記2つの排水モータの取付方向は垂直である。したがって、本実施例の補強接続部品11の第1接続部1102は横方向に設けられ、第2接続部品1104は縦方向に設けられる。前記第2接続部1104の一側は、部分的に横方向に延伸して支持部1107を形成し、支持部1107は第1接続部1102と反対方向に設けられる。本実施例の第2接続部1104は縦方向に設けられるため、ダブルヘッド排水ポンプを接続すると、該部分の支持が不十分であるか、または不良である。したがって、本実施例の第2接続部1104の一側は、部分的に横方向に延伸して支持部1107を形成する。支持部1107はさらにダブルヘッド排水ポンプを支持することができ、全体の取付安定性を確実に保証する。
【0077】
本実施例の前記補強接続部品11は一体プレス成形した板金部材であり、これにより補強接続部品11の一体性はより高く、接続の安定効果はより良好である。
【0078】
具体的に、本実施例の前記ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、それぞれ第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を含む。第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の内部は相互に通じ、前記取水口8は第1ポンプケーシング4に設けられる。前記補強接続部品は、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9をそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。
【0079】
さらに、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は並列に設置される。第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の一端の端部に、それぞれ第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部が設けられ、前記第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部に、それぞれ第1排水モータおよび第2排水モータ10が取り付けられる。前記補強接続部品の2つの取付部に、第1ポンプケーシング取付部1および第2ポンプケーシング取付部がそれぞれ接続され、これにより第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部は、軸方向に交差して設置される。
【0080】
本実施例の補強接続部品11および第1排水モータ1、第2排水モータ10は、いずれもポンプケーシング取付部に接続される。したがって、補強接続部品および排水モータは1つの取付孔を共用することができ、さらに単独で孔を設ける必要はなく、取付がより簡単である。
【0081】
本実施例の前記ダブルヘッド排水ポンプはポンプケーシングを含み、ポンプケーシングに取水口8、少なくとも1つの第1出水口2および少なくとも1つの第2出水口6が設けられる。第1出水口2に対応して、その開/閉を制御する第1排水モータ1がポンプケーシングに取り付けられ、第2出水口6に対応して、その開/閉を制御する第2排水モータ10がポンプケーシングに取り付けられる。前記補強接続部品は、第1排水モータ1および第2排水モータ10を一体に接続する。
【0082】
実施例3
図1図3図4図5図6および図7に示すように、本実施例は洗濯機のダブルヘッド排水ポンプに適用されるフィルタである。前記ダブルヘッド排水ポンプはポンプケーシングを含み、ポンプケーシングに取水口と、取水口を共用する少なくとも2つの出水口とが設けられる。2つの出水口は、それぞれ2つの排水モータによりその開/閉が制御される。前記ポンプケーシング内部の2つの出水口と取水口との間に、フィルタ13が設けられる。前記フィルタ13は、2つの出水口にそれぞれ対応する少なくとも2つの出水部を含み、少なくとも1つの出水部にろ過部が設けられる。
【0083】
本実施例のフィルタ13はダブルヘッド排水ポンプのポンプケーシング内部に設けられ、2つの出水口と取水口との間に位置する。これにより洗濯機の排水はろ過された後、それぞれ2つの出水口から排出される。本実施例のフィルタ13は排水中の糸屑および異物をろ過することができ、出水口が詰まるのを防止する。
【0084】
他に、本実施例の2つの出水口の排水作用は異なるため、具体的な設計に基づいて、2つの出水部のうちの1つのみにろ過部を設ける必要がある。ろ過の要求を満たすことを基に、フィルタの構造を簡略化し、製造コストを低下させた。
【0085】
本実施例の前記フィルタは枠状本体1305を含み、枠状本体1305の両側の枠の間にそれぞれ取水部1301、第2出水部1302が設けられる。枠状本体1305のポンプケーシング内部に位置する一端の端部に、第1出水部1303が設けられる。
【0086】
本実施例の第1出水部1303の排水は洗濯機から直接排出されるため、排水を高い程度でろ過する必要はなく、排水中の糸屑および異物をろ過すればよい。さらに過度のろ過は第1出水部1303の排水速度に影響を与えるため、本実施例の第1出水部1303は取水部1301と直接通じる。
【0087】
さらに、本実施例の第1出水部1303に十字形のリブが設けられる。排水中の糸屑および異物をろ過し、第1出水部1303と対応する出水口が詰まるのを防止する。
【0088】

本実施例の好ましい実施方式として、前記枠状本体1305のポンプケーシング内部に位置する一端の端部は密閉台座1310である。密閉台座1310は円盤状を呈して設けられ、ポンプケーシングの内壁と接触する。前記第1出水部1303は、密閉台座1310に設けられる突起状の出水口である。
【0089】
本実施例の第2出水部1302に対応する出水口の排水は、洗濯機の水再利用システムに通じる。水再利用システムにより排水をろ過、浄化した後、再び利用するため、第2出水部1302から排出される水のろ過の程度に対する要求は比較的高い。第2出水部1302にろ過の程度が比較的高いろ過部を設ける必要があり、これにより糸屑または異物を最大限にろ過する。
【0090】
本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の第2出水部1302とポンプケーシングとの間は密閉接触し、前記第2出水部1302にろ過部が設けられる。
【0091】
図6および図7に示すように、具体的に、前記第2出水部1302は底壁1308と、底壁1308にそれぞれ接続する第1側壁1306、第2側壁1307とを含み、底壁1308は枠状本体1305の両側の枠と接続される。前記底壁1308、第1側壁1306、第2側壁1307とポンプケーシングの内壁との間に出水空洞が形成され、出水空洞は1つの出水口および取水口とそれぞれ通じる。
【0092】
さらに、前記底壁1308に複数の取水孔1309を設けて、ろ過部を形成する。前記第1側壁1306、第2側壁1307は、それぞれ底壁1308側のポンプケーシング内壁との間で密封接触し、これにより水流はろ過部から出水空洞に進入することしかできない。
【0093】
本実施例の取水孔1309の孔径は比較的小さく、これにより排水を最大限にろ過する。さらに、設けられる取水孔1309の数量は比較的多く、これにより第2出水部1302に対応する排水口に達する排水揚程を確実に保証する。
【0094】
さらに、前記底壁1308の一側は、第1出水部1303が位置する端部に向かって延伸してこれと接続し、前記第1側壁1306は底壁1308の該側に沿って設けられ、これと接続する。
【0095】
このように、一方では底壁1308の面積を増大することができると同時に、第2出水部1302のろ過面を増大し、その取水量を増大する。もう一方では底壁1308は枠状本体1305と三面で接続し、より堅固である。
【0096】
本実施例の第1出水部1303、第2出水部1302は2つの出水口と対応しなければならず、そうでなければ第2出水部1302から排出される水は、ろ過効果を実現することができない。したがって、本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の前記枠状本体1305の少なくとも1側の枠に、ストッパ1306が設けられ、ポンプケーシングの内壁にストッパスライド溝が設けられる。前記ストッパ1306はストッパスライド溝に沿ってポンプケーシング内部に入り、フィルタの2つの出水部が、それぞれダブルヘッド排水ポンプの2つの出水口に対応するように取り付けられる。
【0097】

さらに、既存のフィルタはネジ止めの方式により、ポンプケーシング内部に組み入れるため、フィルタ13のストッパ1306がポンプケーシングのスライド溝内に制限されると、フィルタ13は回転することができず、ネジ止めすることができない。本実施例のフィルタ13をポンプ体内部に組み入れるため、そのネジ止めの方式は変更しない。本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の前記枠状本体1305のもう1つの端部は、自由に回転することができるフィルタ取付部1304に接続され、フィルタ取付部1304はポンプケーシングに固定して取り付けられる。前記第2出水部1302とフィルタ取付部1304との間に、取水部1301が形成される。
【0098】
具体的に、枠状本体1305のもう1つの端部にネック部が設けられる。前記フィルタ取付部1304はネック部内に挟装され、自由に回転することができる。
【0099】
本実施例の好ましい実施方式として、前記ポンプケーシングは内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を少なくとも含む。前記取水口8、第1出水口2はそれぞれ第1ポンプケーシング4に設けられ、第2出水口6は第2ポンプケーシング9に設けられる。前記フィルタは、第1ポンプケーシング4の内部空洞に取り付けられる。フィルタの1つの出水部は第1出水口2に対応して設けられ、もう1つは第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の接続部分に対応して設けられる。
【0100】
具体的に、前記第1ポンプケーシング4に、取水口8と通じる第3出水口がさらに設けられ、前記第2ポンプケーシング9は第3出水口と接続される。前記第1出水部1303は第1出水口2に対応して設けられ、第2出水部1302は第3出水口に対応して設けられる。
【0101】

以上の記載は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明をいずれの形式でも制限しない。本発明は好ましい実施例により上記のように開示したが、本発明を限定するものではない。当業者は本発明の技術案を逸脱しない範囲内で、上記に示した技術内容を利用して、同等に変更した等価実施例に修正または修飾することができるが、いずれも本発明の技術案の内容を逸脱しない。本発明の技術的本質に基づいて、以上の実施例に対して行う簡単な修正、同等の変更および修飾は、いずれも本発明案の範囲内に属する。
【符号の説明】
【0102】
1 第1排水モータ
2 第1出水口
3 第1逆止構造
4 第1ポンプケーシング
5 第1ポンプケーシング取付部
6 第2出水口
7 第2逆止構造
8 取水口
9 第2ポンプケーシング
10 第2排水モータ
11 補強接続部品
12 洗濯機取付板
13 フィルタ
14 取付減衰構造
15 接続部品
401 第1ポンプケーシング本体
402 取水管
403 第1出水管
404 第3出水管
701 逆止部
702 接続柱
703 取付部
901 第2ポンプケーシング取水口
902 第2出水管
1101 第1取付孔
1102 第1接続部
1103 第2取付孔
1104 第2接続部
1105 接続部
1106 取付挟装位置
1107 支持部
1108 第2支持取付部
1109 支持取付脚
1110 第1支持取付部
1111 支持リブ
1301 取水部
1302 第2出水部
1303 第1出水部
1304 フィルタ取付部
1305 枠状本体
1306 第1側壁
1307 第2側壁
1308 底壁
1309 取水孔
1310 密閉台座
1401 第1減衰部
1402 第2減衰部
1403 留め具
1404 第1減衰空洞
1405 第2減衰上空洞
1406 第2減衰下空洞
1407 突起リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15