【実施例】
【0042】
実施例1
図1、
図2、
図3、
図4および
図5に示すように、本実施例は洗濯機のダブルヘッド排水ポンプであり、具体的に以下の技術案を採用した。
洗濯機のダブルヘッド排水ポンプは、取水口8が設けられたポンプケーシングを含み、前記ポンプケーシングに、少なくとも1つの第1出水口2および少なくとも1つの第2出水口6がそれぞれ設けられる。第1出水口2、第2出水口6に対応して、ポンプケーシングに第1排水モータ1、第2排水モータ10がそれぞれ取り付けられ、第1排水モータ1は第1出水口2の開/閉を制御し、第2排水モータ10は第2出水口6の開/閉を制御する。
【0043】
本実施例の洗濯機のダブルヘッド排水ポンプは、ポンプケーシングに1つの取水口を共用する第1出水口2および第2出水口6が設けられ、第1出水口2は洗濯機の排水を実現し、第2出水口6は水の再利用における排水を実現する。したがって、本実施例のダブルヘッド排水ポンプは、水の再利用機能を有するドラム式洗濯機に適用することができる。構造全体の集積度は高く、構造は簡単で、取付が容易である。
【0044】
本実施例の前記ポンプケーシングは、内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を少なくとも含む。前記取水口8、第1出水口2はそれぞれ第1ポンプケーシング4に設けられ、第2出水口6は第2ポンプケーシング9に設けられる。前記第1排水モータ1は第1ポンプケーシング4に取り付けられ、第2排水モータ10は第2ポンプケーシング9に取り付けられる。
【0045】
本実施例のポンプケーシングの内部は通じるが、一体化設計ではなく、内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の2つの部分を含む。このように、実際の排水需要に基づいて、それぞれ第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を設計する。具体的に、前記第1ポンプケーシング4、第2ポンプケーシング9が、主に第1出水口2、第2出水口6の排水揚程により決定される場合、一般的に、排水口の排水揚程が高いほど、設置するポンプケーシングの体積も大きくなる。
【0046】
しかし、実際の過程において、第2出水口6は水の再利用システムに接続されるため、水の再利用システムは洗濯水に対してろ過過程を行う必要がある。充分なろ過を確実に保証して良好なろ過効果を達成するため、本実施例の第2出水口6の排水揚程は第1出水口2より低くなければならない。したがって、本実施例の第2ポンプケーシング9の体積は第1ポンプケーシング4の体積より小さくなければならない。他に、第2ポンプケーシング9の体積を第1ポンプケーシング4の体積より小さく設計すると、本実施例のダブルヘッド排水ポンプの構造全体の体積を小さくすることができ、ある方向の長さが過度に長くなるのを防止し、取付がより便利である。
【0047】
したがって、本実施例のダブルヘッド排水ポンプは、水の再利用および排水作用を実現することができ、後方の三方バルブなど複雑な構造および部材を代替することができる。
【0048】
本実施例の第2ポンプケーシング9の体積は、第1ポンプケーシング4の体積より小さく設計されるため、本実施例の取水口8は第1ポンプケーシング4に設けるべきであり、このようにして、可能な限り取水口8の取水量を増やすことができる。これにより第1出水口2および第2出水口6が順調に出水することができることを保証し、第2ポンプケーシング9の体積が取水口8の取水量を制限することにより、排水口の排水が断続的になるのを防止した。
【0049】
具体的に、本実施例の前記第1ポンプケーシング4に、取水口8と通じる第3出水口がさらに設けられ、前記第2ポンプケーシング9は第3出水口と接続される。これにより、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の内部が相互に通じることを実現する。
【0050】
本実施例の前記第1ポンプケーシング4は、第1ポンプケーシング本体401、取水管402、第1出水管403および第3出水管404を含み、第1ポンプケーシング本体401内部に中空の導管を有する。取水管402、第1出水管403および第3出水管404は、それぞれ第1ポンプケーシング本体401の中空の導管と通じる。前記取水口8、第1出水口2、第3出水口は、それぞれ取水管402、第1出水管403、第3出水管404の端部に設けられる。
【0051】
本実施例のドラム式洗濯機の排水は、取水管402を介して第1ポンプケーシング4のポンプケーシング本体401内部における中空の導管に進入し、さらにはそれぞれ中空の導管と通じる第1出水管403および第3出水管404に進入する。第3出水管404中の排水は第2ポンプケーシング9につながり、これにより排水をそれぞれ2つのポンプケーシング中に通すことを実現した。第1ポンプケーシング4中の排水の排出は、第1排水モータ1および第2排水モータ10のそれぞれに制御され、第2ポンプケーシング9中の排水は、第2排水モータ10のみに制御される。
【0052】
本実施例の好ましい実施方式として、前記取水管402、第1出水管403および第3出水管404は、それぞれ第1ポンプケーシング本体401の側壁と通じる。第3出水管404は取水管402と同一平面に設けられ、第3出水管404は第1出水管403と異なる面に設けられる。このように、第2ポンプケーシング9を第1ポンプケーシング4の一側に設置して、両者を並列に設置し、本実施例のダブルヘッド排水ポンプにおける軸方向全体の長さを短くした。
【0053】
さらに好ましくは、前記第3出水管404および取水管402は、第1ポンプケーシング本体401の同一側に設けられる。これにより、第2ポンプケーシング9および取水管402は第1ポンプケーシング4の同一側に設置され、取付における横方向の幅が短くなり、取付がより便利である。
【0054】
排水をスムーズにし、残留した汚れが順調にポンプケーシングに流れるようにして、手動での洗浄を便利にするため、本発明の好ましい実施方式として、前記取水管402の取水口(8)部分は上に5°〜15°傾斜して設けられる。
【0055】
どのようにして第2ポンプケーシング9と第1ポンプケーシング4との間の連通を実現するかは、本実施例が解決する必要がある重要な技術的問題である。具体的に、以下の2つの技術案を採用することができる。
案1:本実施例の第3出水管404はL状の管路であり、第3出水管404の一端は第1ポンプケーシング4の側壁に一体で通じ、もう一端は第2ポンプケーシング9の内部に一体で通じる。このように、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は一体成型により製造され、工業的一体化の程度がより高く、組立はより簡単で便利である。
【0056】
案2:本実施例の前記第2ポンプケーシング9に、第2出水口6と通じる第2ポンプケーシング取水口901が設けられ、第2ポンプケーシング取水口901は第1ポンプケーシング4の第3出水口と接続される。具体的に、前記第2ポンプケーシング取水口901は、接続部品15を介して第1ポンプケーシング4の第3出水口と通じ、好ましくは、前記接続部品はホースである。このように、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9をそれぞれ加工してから組み立てると、加工はより簡単である。ホースを採用した接続はより容易に実現され、加工に対する精度の要求を低下させた。
【0057】
まとめると、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は分離して設置され、第2ポンプケーシング9は接続部品15を介して第1ポンプケーシング4と通じる。または、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は一体成型される。
【0058】
本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の第1ポンプケーシング4の全体は、内部に中空の導管を有する柱状構造である。具体的に円柱状構造でよく、柱状構造の一端の端部に第1排水モータ1が取り付けられる。前記第1出水口2の出水方向は垂直に上を向き、すなわち第1出水口2の軸が柱状構造の軸に垂直になるように設けられる。柱状構造のもう一端の端部は皿状の第1ポンプケーシング取付部5であり、第1ポンプケーシング取付部5にネジ止め孔が設けられ、前記第1ポンプケーシング4はドラム式洗濯機の前面パネルの内壁にネジ止めされる。前記第3出水管404および取水管402は、いずれも柱状構造の側壁に通じ、同一側に位置する。
【0059】
本実施例の好ましい実施方式として、前記第2出水口6の排水揚程は、第1出水口2の排水揚程より低い。具体的に、前記第2出水口6の排水揚程は0.2m〜0.8mであり、再利用水を水の再利用システムで効果的にろ過処理を行うのにより適している。
【0060】
本実施例の好ましい実施方式として、前記第1出水口2、第2出水口6にそれぞれ第1逆止構造3、第2逆止構造7が設けられる。第2逆止構造7は軟質材料で一体成型され、円環状を呈する取付部703と、円盤状を呈する逆止部701とを含む。取付部703は第2出水口6の管壁に嵌着され、逆止部701は第2出水口6を覆う。
【0061】
本実施例のダブルドラム排水ポンプにおける、2つの出水口部分のいずれにも逆止構造が設けられ、水の逆流を防止することができ、2次汚染を防止する。
【0062】
第2出水口6の排水揚程は比較的低いため、第2排水口6の内径も比較的小さい。本実施例は第2出水口6のこの構造的特徴に基づいて、構造が簡単な第2逆止構造7を設計した。
図8に示すように、第2逆止構造7は軟質材料で一体成型され、取付部703と、逆止部701と、両者を一体に接続する接続柱702とを含む。前記取付部703は第2出水口6の管壁に嵌着され、自然な状態で、逆止部701は第2出水口6を覆う。水流が第2出水口6から流出するとき、逆止部701は水流の作用で開かれ、反対方向の水流は、逆止部701を緊密に第2出水口6に被せる。これにより第2出水口6が単方向にしか排出することができず、第2ポンプケーシング9内に反対方向に逆流しないことを実現し、逆止作用を実現する。したがって、本実施例の第2逆止構造7はより簡単な構造であり、取付はより便利であり、逆止効果は明らかである。
【0063】
実施例2
図1、
図2、
図3、
図4、
図9、
図10および
図11に示すように、本実施例は、洗濯機のダブルヘッド排水ポンプに適用される補強接続部品である。前記ダブルヘッド排水ポンプは、1つの取水口8を共用する少なくとも2つの排水ポンプを含む。前記ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、補強接続部品11により一体に接続され、補強接続部品11は洗濯機取付板12に固定して取り付けられる。
【0064】
ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプの構造は異なるため、ダブルヘッド排水ポンプの応力は均等ではなく、容易に振動が生じる。2つの排水ポンプの接続が充分に堅固でない場合、振動過程で容易に損傷する。したがって、本実施例の補強接続部品11は、ダブルヘッド排水ポンプの構造的特徴に基づいて、2つの排水ポンプを堅固に固定接続することができる。さらに、補強接続部品11で洗濯機取付板12に固定して取り付けることにより、その取付の安定性を確実に保証する。
【0065】
本実施例の補強接続部品11は、ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプを一体に接続するため、本実施例の前記補強接続部品11は、2つの排水ポンプをそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。前記2つの取付部は、ダブルヘッド排水ポンプの軸方向で前後に交差して設けられ、これにより2つの排水ポンプは軸方向で前後に交差して設置される。
【0066】
本実施例の補強接続部品11は2つの取付部を含み、2つの取付部はポンプケーシングの軸方向で前後にずれており、これにより軸方向の空間を径方向の空間に変えることを実現する。具体的に、ポンプケーシングに排水モータと接続するポンプケーシング接続部が設けられ、ポンプケーシング接続部の径方向の寸法は、一般的に比較的大きく、これにより排水モータの取付安定性を確実に保証する。2つのポンプケーシング接続部は同時に補強接続部品11により一体に接続され、洗濯機取付板12に取り付けられる。2つのポンプケーシング接続部が径方向の同一端面にある場合、両者の径方向における取付距離を増加させる必要がある。補強接続部品11の2つの取付部は、ポンプ体の軸方向で前後にずれて設けられ、これにより2つのポンプケーシング接続部は軸方向で前後にずれて取り付けられる。2つのポンプケーシング接続部の隣接する部分は、軸方向に重ねることができ、径方向の同一端面における取付距離を節約する。
【0067】
図9、
図10および
図11に示すように、前記補強接続部品は第1接続部1102、第2接続部1104および接続部1105を含む。第1接続部1102および第2接続部1104は、ダブルヘッド排水ポンプの軸方向で前後に交差して設けられ、接続部1105は第1接続部1102と第2接続部1104との間に設けられ、両者を一体に接続する。
【0068】
本実施例の第1接続部1102はダブルヘッド排水ポンプの1つの排水ポンプと連結し、第2接続部1104はもう1つの排水ポンプと連結する。両者は前後に交差して設けられ、さらに接続部1105により一体に接続される。このように、ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、補強接続部品11により一体に接続され、前後に交差して設置されることを実現し、径方向における取付空間を節約した。
【0069】
本実施例の第1接続部1102に、ダブルヘッド排水ポンプと接続される第1取付孔1101が設けられ、第2接続部1104に、ダブルヘッド排水ポンプと接続される第2取付孔1103が設けられる。ボルトまたはネジで固定して取り付けることができ、取付方式はより簡単で便利である。
【0070】
本実施例の補強接続部品11を洗濯機取付板12に固定して取り付けることにより、ダブルヘッド排水ポンプを洗濯機取付板12に固定して取り付けることを実現する。具体的に、前記第1接続部1102および第2接続部1104の下部部分がそれぞれ下に延伸して、洗濯機取付板12に取り付ける第1支持取付部1110および第2支持取付部1108を形成する。
【0071】
本実施例の補強接続部品11は、対応する接続部の下部に、洗濯機取付板12と接続する支持取付部が設けられる。これにより、補強接続部品11は複数点の支持作用を受け、さらにはダブルヘッド排水ポンプの取付安定性を確実に保証した。
【0072】
具体的に、本実施例の補強接続部品11を洗濯機取付板12に固定して取り付けるため、前記第1支持取付部1110および第2支持取付部1108に、その垂直方向に沿って、少なくとも2つの支持取付脚1109を設ける。2つの支持取付脚1109の間に、洗濯機取付板12に挟装される取付挟装位置1106が形成される。
【0073】
本実施例は、2つの支持取付脚1109の間に形成される取付挟装位置1106を、洗濯機取付板12に挟装する方式を採用して、補強接続部品11の固定取付を実現する。これと対応して、洗濯機取付板12に取付孔が設けられ、第1支持取付部1110および第2支持取付部1108は、それぞれ対応する取付孔内に深く入り、2つの支持取付脚1109は洗濯機取付板12に挟装される。したがって、本実施例の補強取付部品11の取付方式はより簡単で便利である。他に、2つの支持取付脚1109に減振パッドを嵌着することができ、これによりダブルヘッド排水ポンプの減衰作用を実現し、使用過程の騒音を低下させる。
【0074】
補強接続部品11のダブルヘッド排水ポンプに対する支持作用をさらに増大させるため、本実施例の補強接続部品11の第1接続部1102および支持部1107は、その垂直方向に沿って延伸し、2つの支持リブ1111をそれぞれ形成し、前記支持リブ1111はいずれも洗濯機取付板12の上表面で支持する。支持リブ1111の支持作用により、その支持安定性をさらに増強させることができる。
【0075】
さらに、前記支持リブ1111は支持取付脚1109に平行に設けられる。支持リブ1111および支持取付脚1109は補強接続部品11の同一側に設けられるか、または両側にそれぞれ設けられる。好ましくは、支持リブ1111および支持取付脚1109は補強接続部品11の両側にそれぞれ設けられる。このように、補強接続部品の両側のいずれにも、効果的な支持作用を持たせることができる。
【0076】
ポンプケーシングの径方向の長さをさらに短くするため、前記2つの排水モータの取付方向は垂直である。したがって、本実施例の補強接続部品11の第1接続部1102は横方向に設けられ、第2接続部品1104は縦方向に設けられる。前記第2接続部1104の一側は、部分的に横方向に延伸して支持部1107を形成し、支持部1107は第1接続部1102と反対方向に設けられる。本実施例の第2接続部1104は縦方向に設けられるため、ダブルヘッド排水ポンプを接続すると、該部分の支持が不十分であるか、または不良である。したがって、本実施例の第2接続部1104の一側は、部分的に横方向に延伸して支持部1107を形成する。支持部1107はさらにダブルヘッド排水ポンプを支持することができ、全体の取付安定性を確実に保証する。
【0077】
本実施例の前記補強接続部品11は一体プレス成形した板金部材であり、これにより補強接続部品11の一体性はより高く、接続の安定効果はより良好である。
【0078】
具体的に、本実施例の前記ダブルヘッド排水ポンプの2つの排水ポンプは、それぞれ第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を含む。第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の内部は相互に通じ、前記取水口8は第1ポンプケーシング4に設けられる。前記補強接続部品は、第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9をそれぞれ取り付ける2つの取付部を含む。
【0079】
さらに、前記第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9は並列に設置される。第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の一端の端部に、それぞれ第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部が設けられ、前記第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部に、それぞれ第1排水モータおよび第2排水モータ10が取り付けられる。前記補強接続部品の2つの取付部に、第1ポンプケーシング取付部1および第2ポンプケーシング取付部がそれぞれ接続され、これにより第1ポンプケーシング取付部および第2ポンプケーシング取付部は、軸方向に交差して設置される。
【0080】
本実施例の補強接続部品11および第1排水モータ1、第2排水モータ10は、いずれもポンプケーシング取付部に接続される。したがって、補強接続部品および排水モータは1つの取付孔を共用することができ、さらに単独で孔を設ける必要はなく、取付がより簡単である。
【0081】
本実施例の前記ダブルヘッド排水ポンプはポンプケーシングを含み、ポンプケーシングに取水口8、少なくとも1つの第1出水口2および少なくとも1つの第2出水口6が設けられる。第1出水口2に対応して、その開/閉を制御する第1排水モータ1がポンプケーシングに取り付けられ、第2出水口6に対応して、その開/閉を制御する第2排水モータ10がポンプケーシングに取り付けられる。前記補強接続部品は、第1排水モータ1および第2排水モータ10を一体に接続する。
【0082】
実施例3
図1、
図3、
図4、
図5、
図6および
図7に示すように、本実施例は洗濯機のダブルヘッド排水ポンプに適用されるフィルタである。前記ダブルヘッド排水ポンプはポンプケーシングを含み、ポンプケーシングに取水口と、取水口を共用する少なくとも2つの出水口とが設けられる。2つの出水口は、それぞれ2つの排水モータによりその開/閉が制御される。前記ポンプケーシング内部の2つの出水口と取水口との間に、フィルタ13が設けられる。前記フィルタ13は、2つの出水口にそれぞれ対応する少なくとも2つの出水部を含み、少なくとも1つの出水部にろ過部が設けられる。
【0083】
本実施例のフィルタ13はダブルヘッド排水ポンプのポンプケーシング内部に設けられ、2つの出水口と取水口との間に位置する。これにより洗濯機の排水はろ過された後、それぞれ2つの出水口から排出される。本実施例のフィルタ13は排水中の糸屑および異物をろ過することができ、出水口が詰まるのを防止する。
【0084】
他に、本実施例の2つの出水口の排水作用は異なるため、具体的な設計に基づいて、2つの出水部のうちの1つのみにろ過部を設ける必要がある。ろ過の要求を満たすことを基に、フィルタの構造を簡略化し、製造コストを低下させた。
【0085】
本実施例の前記フィルタは枠状本体1305を含み、枠状本体1305の両側の枠の間にそれぞれ取水部1301、第2出水部1302が設けられる。枠状本体1305のポンプケーシング内部に位置する一端の端部に、第1出水部1303が設けられる。
【0086】
本実施例の第1出水部1303の排水は洗濯機から直接排出されるため、排水を高い程度でろ過する必要はなく、排水中の糸屑および異物をろ過すればよい。さらに過度のろ過は第1出水部1303の排水速度に影響を与えるため、本実施例の第1出水部1303は取水部1301と直接通じる。
【0087】
さらに、本実施例の第1出水部1303に十字形のリブが設けられる。排水中の糸屑および異物をろ過し、第1出水部1303と対応する出水口が詰まるのを防止する。
【0088】
本実施例の好ましい実施方式として、前記枠状本体1305のポンプケーシング内部に位置する一端の端部は密閉台座1310である。密閉台座1310は円盤状を呈して設けられ、ポンプケーシングの内壁と接触する。前記第1出水部1303は、密閉台座1310に設けられる突起状の出水口である。
【0089】
本実施例の第2出水部1302に対応する出水口の排水は、洗濯機の水再利用システムに通じる。水再利用システムにより排水をろ過、浄化した後、再び利用するため、第2出水部1302から排出される水のろ過の程度に対する要求は比較的高い。第2出水部1302にろ過の程度が比較的高いろ過部を設ける必要があり、これにより糸屑または異物を最大限にろ過する。
【0090】
本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の第2出水部1302とポンプケーシングとの間は密閉接触し、前記第2出水部1302にろ過部が設けられる。
【0091】
図6および
図7に示すように、具体的に、前記第2出水部1302は底壁1308と、底壁1308にそれぞれ接続する第1側壁1306、第2側壁1307とを含み、底壁1308は枠状本体1305の両側の枠と接続される。前記底壁1308、第1側壁1306、第2側壁1307とポンプケーシングの内壁との間に出水空洞が形成され、出水空洞は1つの出水口および取水口とそれぞれ通じる。
【0092】
さらに、前記底壁1308に複数の取水孔1309を設けて、ろ過部を形成する。前記第1側壁1306、第2側壁1307は、それぞれ底壁1308側のポンプケーシング内壁との間で密封接触し、これにより水流はろ過部から出水空洞に進入することしかできない。
【0093】
本実施例の取水孔1309の孔径は比較的小さく、これにより排水を最大限にろ過する。さらに、設けられる取水孔1309の数量は比較的多く、これにより第2出水部1302に対応する排水口に達する排水揚程を確実に保証する。
【0094】
さらに、前記底壁1308の一側は、第1出水部1303が位置する端部に向かって延伸してこれと接続し、前記第1側壁1306は底壁1308の該側に沿って設けられ、これと接続する。
【0095】
このように、一方では底壁1308の面積を増大することができると同時に、第2出水部1302のろ過面を増大し、その取水量を増大する。もう一方では底壁1308は枠状本体1305と三面で接続し、より堅固である。
【0096】
本実施例の第1出水部1303、第2出水部1302は2つの出水口と対応しなければならず、そうでなければ第2出水部1302から排出される水は、ろ過効果を実現することができない。したがって、本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の前記枠状本体1305の少なくとも1側の枠に、ストッパ1306が設けられ、ポンプケーシングの内壁にストッパスライド溝が設けられる。前記ストッパ1306はストッパスライド溝に沿ってポンプケーシング内部に入り、フィルタの2つの出水部が、それぞれダブルヘッド排水ポンプの2つの出水口に対応するように取り付けられる。
【0097】
さらに、既存のフィルタはネジ止めの方式により、ポンプケーシング内部に組み入れるため、フィルタ13のストッパ1306がポンプケーシングのスライド溝内に制限されると、フィルタ13は回転することができず、ネジ止めすることができない。本実施例のフィルタ13をポンプ体内部に組み入れるため、そのネジ止めの方式は変更しない。本実施例の好ましい実施方式として、本実施例の前記枠状本体1305のもう1つの端部は、自由に回転することができるフィルタ取付部1304に接続され、フィルタ取付部1304はポンプケーシングに固定して取り付けられる。前記第2出水部1302とフィルタ取付部1304との間に、取水部1301が形成される。
【0098】
具体的に、枠状本体1305のもう1つの端部にネック部が設けられる。前記フィルタ取付部1304はネック部内に挟装され、自由に回転することができる。
【0099】
本実施例の好ましい実施方式として、前記ポンプケーシングは内部が相互に通じる第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9を少なくとも含む。前記取水口8、第1出水口2はそれぞれ第1ポンプケーシング4に設けられ、第2出水口6は第2ポンプケーシング9に設けられる。前記フィルタは、第1ポンプケーシング4の内部空洞に取り付けられる。フィルタの1つの出水部は第1出水口2に対応して設けられ、もう1つは第1ポンプケーシング4および第2ポンプケーシング9の接続部分に対応して設けられる。
【0100】
具体的に、前記第1ポンプケーシング4に、取水口8と通じる第3出水口がさらに設けられ、前記第2ポンプケーシング9は第3出水口と接続される。前記第1出水部1303は第1出水口2に対応して設けられ、第2出水部1302は第3出水口に対応して設けられる。
【0101】
以上の記載は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明をいずれの形式でも制限しない。本発明は好ましい実施例により上記のように開示したが、本発明を限定するものではない。当業者は本発明の技術案を逸脱しない範囲内で、上記に示した技術内容を利用して、同等に変更した等価実施例に修正または修飾することができるが、いずれも本発明の技術案の内容を逸脱しない。本発明の技術的本質に基づいて、以上の実施例に対して行う簡単な修正、同等の変更および修飾は、いずれも本発明案の範囲内に属する。