【文献】
坂井俊之 他,"MP3を用いたリアルタイム音楽配信のパケットロス補償法に関する検討",日本音響学会2006年春季研究発表会講演論文集,2006年 3月 7日,pp.523-524
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間のゲイン勾配に従って前記現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、
前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定するステップと、
前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、
前記現在のフレームの前記直前のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記直前のフレームの最終サブフレームと前記現在のフレームの前記開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定するステップと、
前記現在のフレームの前記直前のフレームの前記最終サブフレームのサブフレームゲインおよび前記第1のゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインを推定するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、
前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップと、
前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間の前記ゲイン勾配および前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインに従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた前記他のサブフレームの前記サブフレームゲインを推定するステップとを含む、請求項8に記載の方法。
各フレームは、I個のサブフレームを含み、前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップは、
前記現在のフレームの前記直前のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および前記現在のフレームの前記直前のフレームの直前のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行うステップと、前記現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定するステップであって、i=0、1、・・・、I-2であり、前記現在のフレームの前記直前のフレームの前記第iのサブフレームと前記第(i+1)のサブフレームとの間の前記ゲイン勾配によって占められる重みは、前記現在のフレームの前記直前のフレームの前記直前のフレームの前記第iのサブフレームと前記第(i+1)のサブフレームとの間の前記ゲイン勾配によって占められる重みより大きい、ステップとを含む、請求項9に記載の方法。
各フレームは、I個のサブフレームを含み、前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップは、
前記現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行うステップと、前記現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定するステップであって、i=0、1、・・・、I-2であり、前記第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、ステップとを含む、請求項9に記載の方法。
前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間の前記ゲイン勾配および前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインに従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた前記他のサブフレームの前記サブフレームゲインを推定するステップは、
前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間の前記ゲイン勾配および前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲイン、ならびに前記現在のフレームの前に受信した前記最終フレームの前記フレームクラスおよび前記現在のフレームより前の前記連続したロストフレームの数に従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた前記他のサブフレームの前記サブフレームゲインを推定するステップを含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
前記決定モジュールは、前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定し、前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインおよび前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定する、請求項19に記載の復号装置。
前記決定モジュールは、前記少なくとも1つのフレームの前記サブフレーム間の前記ゲイン勾配に従って前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定し、前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間の前記ゲイン勾配および前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲインに従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた前記他のサブフレームの前記サブフレームゲインを推定する、請求項26に記載の復号装置。
前記決定モジュールは、前記現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、前記現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、i=0、1、・・・、I-2であり、前記第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、請求項27に記載の復号装置。
前記決定モジュールは、前記現在のフレームの前記少なくとも2つのサブフレーム間の前記ゲイン勾配および前記現在のフレームの前記開始サブフレームの前記サブフレームゲイン、ならびに前記現在のフレームの前に受信した前記最終フレームの前記フレームクラスおよび前記現在のフレームより前の前記連続したロストフレームの数に従って前記少なくとも2つのサブフレームのうちの前記開始サブフレームを除いた前記他のサブフレームの前記サブフレームゲインを推定する、請求項27から31のいずれか一項に記載の復号装置。
前記決定モジュールは、前記現在のフレームの前に受信した前記最終フレームの前記フレームクラスおよび前記現在のフレームより前の前記連続したロストフレームの数に従って前記現在のフレームのグローバルゲイン勾配を推定し、
前記グローバルゲイン勾配および前記現在のフレームの前記現在のフレームの前記直前のフレームのグローバルゲインに従って前記現在のフレームの前記グローバルゲインを推定し、
前記グローバルゲイン勾配は、隣接したフレーム間のグローバルゲインの変化のトレンドおよび度合いを示す、請求項26から32のいずれか一項に記載の復号装置。
GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenであり、GainFrameは、前記現在のフレームの前記グローバルゲインであり、GainFrame_prevfrmは、前記現在のフレームの前記直前のフレームの前記グローバルゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、前記グローバルゲイン勾配であり、GainAttenは、前記受信した最終フレームの前記フレームクラスおよび前記現在のフレームより前の前記連続したロストフレームの数を使用して決定される、請求項35に記載の復号装置。
プログラムを記録するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムは、コンピュータに請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、フレームロス処理中のノイズ現象を回避または低減し、それによって、通話品質を改善し得る、復号方法および復号装置を提供している。
【0008】
第1の態様によれば、復号方法を提供しており、方法は、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成するステップと、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップと、現在のフレームの全体的なゲイン(global gain)を決定するステップと、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整するステップとを含む。
【0009】
第1の態様に準拠している、第1の可能な実施形態においては、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定するステップと、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップとを含む。
【0010】
第1の可能な実施形態に準拠している、第2の可能な実施形態においては、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定するステップと、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定するステップとを含む。
【0011】
第2の可能な実施形態に準拠している、第3の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定するステップは、現在のフレームの前回のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、第1のゲイン勾配を取得するステップであって、重み付け平均化を行う際には、現在のフレームに近い現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配がより大きな重みを占める、ステップを含む。
【0012】
第2の可能な実施形態または第3の可能な実施形態を参照すれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、
【数1】
を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
j+1≧α
jであり、
【数2】
であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+φ
1*GainGradFEC[0]、
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、第(n-1)のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦φ
1≦1.0であり、0<φ
2≦1.0であり、φ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配の正または負の符号を使用して決定され、φ
2は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0013】
第2の可能な実施形態に準拠している、第5の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定するステップは、第1のゲイン勾配として、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームより前のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームとの間のゲイン勾配を使用するステップを含む。
【0014】
第2または第5の可能な実施形態に準拠している、第6の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,I-2]を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,I-2]は、第(I-2)のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+λ
1*GainGradFEC[0]、
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])、
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0<λ
1<1.0であり、1<λ
2<2であり、0<λ
3<1.0であり、λ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームの前回のフレームの最終の2つのサブフレームのサブフレームゲイン間の複数の関係を使用して決定され、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0015】
第2から第6の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第7の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定するステップは、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定するステップを含む。
【0016】
第1から第7の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第8の可能な実施形態においては、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップは、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップと、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定するステップとを含む。
【0017】
第8の可能な実施形態に準拠している、第9の可能な実施形態においては、各フレームは、I個のサブフレームを含み、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップは、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行うステップと、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定するステップであって、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きい、ステップとを含む。
【0018】
第8または第9の可能な実施形態に準拠している、第10の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームである場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1+GainGrad[n-1,i]*β
2を使用して決定され、
GainGradFEC[i+1]は、第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-2,i]は、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,i]は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、β
2>β
1であり、β
2+β
1=1.0であり、i=0、1、2、・・・、I-2であり、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3、
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4を使用して決定され、
GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦β
3≦1.0であり、0<β
4≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,i]とGainGrad[n-1,i+1]との間の複数の関係およびGainGrad[n-1,i+1]の正または負の符号を使用して決定され、β
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0019】
第8の可能な実施形態に準拠している、第11の可能な実施形態においては、各フレームは、I個のサブフレームを含み、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップは、現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行うステップと、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定するステップであって、i=0、1、・・・、I-2であり、第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、ステップとを含む。
【0020】
第8または第11の可能な実施形態に準拠している、第12の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームが4つのサブフレームを含む場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4、
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4、
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4を使用して決定され、
GainGradFEC[j]は、現在のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定され、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]、ここで、i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,0]は、第1のゲイン勾配であり、
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])、
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])を使用して決定され、
i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、γ
5およびγ
6は、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定され、1<γ
5<2であり、0≦γ
6≦1である。
【0021】
第8から第12の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第13の可能な実施形態においては、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定するステップは、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定するステップを含む。
【0022】
第1の態様または前述の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第14の可能な実施形態においては、現在のフレームの全体的なゲインを推定するステップは、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定するステップと、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定するステップとを含む。
【0023】
第14の可能な実施形態に準拠している、第15の可能な実施形態においては、現在のフレームの全体的なゲインは、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0024】
第2の態様によれば、復号方法を提供しており、方法は、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成するステップと、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定するステップと、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定するステップと、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定するステップと、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整するステップとを含む。
【0025】
第2の態様に準拠している、第1の可能な実施形態においては、現在のフレームの全体的なゲインは、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0026】
第3の態様によれば、復号装置を提供しており、装置は、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成するように構成される、生成モジュールと、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの全体的なゲインを決定するように構成される、決定モジュールと、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび決定モジュールによって決定された少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、生成モジュールによって合成された高周波数帯域信号を調整するように構成される、調整モジュールとを備える。
【0027】
第3の態様に準拠している、第1の可能な実施形態においては、決定モジュールは、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定する。
【0028】
第3の態様の第1の可能な実施形態に準拠している、第2の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0029】
第3の態様の第2の可能な実施形態に準拠している、第3の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの前回のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、第1のゲイン勾配を取得し、重み付け平均化を行う際には、現在のフレームに近い現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配がより大きな重みを占める。
【0030】
第3の態様の第1の可能な実施形態または第3の態様の第2の可能な実施形態に準拠している、第4の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、
【数3】
を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
j+1≧α
jであり、
【数4】
であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+φ
1*GainGradFEC[0]、
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、第(n-1)のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦φ
1≦1.0であり、0<φ
2≦1.0であり、φ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配の正または負の符号を使用して決定され、φ
2は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0031】
第3の態様の第2の可能な実施形態に準拠している、第5の可能な実施形態においては、決定モジュールは、第1のゲイン勾配として、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームより前のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームとの間のゲイン勾配を使用する。
【0032】
第3の態様の第2または第5の可能な実施形態に準拠している、第6の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,I-2]を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,I-2]は、第(I-2)のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+λ
1*GainGradFEC[0]、
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])、
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0<λ
1<1.0であり、1<λ
2<2であり、0<λ
3<1.0であり、λ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームの前回のフレームの最終の2つのサブフレームのサブフレームゲイン間の複数の関係を使用して決定され、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0033】
第3の態様の第2から第6の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第7の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0034】
第3の態様の第1から第7の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第8の可能な実施形態においては、決定モジュールは、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0035】
第3の態様の第8の可能な実施形態に準拠している、第9の可能な実施形態においては、各フレームは、I個のサブフレームを含み、決定モジュールは、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きい。
【0036】
第3の態様の第8または第9の可能な実施形態に準拠している、第10の可能な実施形態においては、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1+GainGrad[n-1,i]*β
2を使用して決定され、
GainGradFEC[i+1]は、第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-2,i]は、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,i]は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、β
2>β
1であり、β
2+β
1=1.0であり、i=0、1、2、・・・、I-2であり、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3、
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4を使用して決定され、
GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦β
3≦1.0であり、0<β
4≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,i]とGainGrad[n-1,i+1]との間の複数の関係およびGainGrad[n-1,i+1]の正または負の符号を使用して決定され、β
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0037】
第3の態様の第8の可能な実施形態に準拠している、第11の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、i=0、1、・・・、I-2であり、第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める。
【0038】
第3の態様の第8または第11の可能な実施形態に準拠している、第12の可能な実施形態においては、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームが4つのサブフレームを含む場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4、
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4、
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4を使用して決定され、
GainGradFEC[j]は、現在のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定され、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]、ここで、i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,0]は、第1のゲイン勾配であり、
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])、
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])を使用して決定され、
GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、i=1、2、3であり、GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、γ
5およびγ
6は、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定され、1<γ
5<2であり、0≦γ
6≦1である。
【0039】
第8から第12の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第13の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0040】
第3の態様または前述の可能な実施形態のうちのいずれか1つに準拠している、第14の可能な実施形態においては、決定モジュールは、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。
【0041】
第3の態様の第14の可能な実施形態に準拠している、第15の可能な実施形態においては、現在のフレームの全体的なゲインは、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0042】
第4の態様によれば、復号装置を提供しており、装置は、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成するように構成される、生成モジュールと、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定するように構成される、決定モジュールと、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび決定モジュールによって決定された少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、生成モジュールによって合成された高周波数帯域信号を調整するように構成される、調整モジュールとを備える。
【0043】
第4の態様に準拠している、第1の可能な実施形態においては、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenであり、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0044】
本発明の実施形態においては、現在のフレームがロストフレームであると決定される場合には、現在のフレームより前のサブフレームのサブフレームゲインおよび現在のフレームより前のサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、決定した現在のフレームのサブフレームゲインを使用して高周波数帯域信号を調整する。現在のフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームより前のサブフレームのサブフレームゲイン間の(変化のトレンドである)勾配に従って取得している、その結果、フレームロス前後の遷移はより連続的になり、それによって、信号再構成中のノイズを低減するとともに、通話品質を改善している。
【0045】
本発明の実施形態における技術的解決手法をより明確に記載するために、本発明の実施形態を記載するために必要とされる添付の図面を以下に簡単に紹介する。以下の記載における添付の図面が本発明の一部の実施形態を示しているにすぎず、当業者が創造的努力なしにこれらの添付の図面から他の図面をさらに導出し得ることは明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決手法を以下に明確かつ完全に記載する。記載した実施形態が本発明の実施形態のすべてではなく一部であることは明らかであろう。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他の実施形態のすべては、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0048】
音声信号処理中のコーデックについての演算の複雑さおよび処理遅延を低減するために、一般的にフレーム分割処理が音声信号について行われる、すなわち、音声信号は、複数のフレームに分割される。さらに、会話が発生すると、声門の振動は、(ピッチ周期に対応する)特定の周波数を有する。比較的短いピッチ周期の状況においては、フレームが過度に長いと、複数のピッチ周期が1つのフレーム内に存在する可能性があり、ピッチ周期を不正確に算出してしまう、したがって、1つのフレームは、複数のサブフレームに分割され得る。
【0049】
時間領域帯域幅拡張技術において、符号化中に、第1に、コア符号器は、信号の低周波数帯域情報を符号化して、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータを取得し、信号の高周波数帯域情報について線形予測符号化(Linear Predictive Coding、LPC)分析を行って、高周波数帯域LPCパラメータを取得する、それによって、LPC合成フィルタを取得する、第2に、コア符号器は、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータに基づいた計算により高周波数帯域励起信号を取得し、LPC合成フィルタを使用して高周波数帯域励起信号から高周波数帯域信号を合成する、次に、コア符号器は、元の高周波数帯域信号を合成高周波数帯域信号と比較して、サブフレームゲインおよび全体的なゲインを取得する、最後に、コア符号器は、LPCパラメータを(Linear Spectrum Frequency、LSF)パラメータに変換し、LSFパラメータ、サブフレームゲイン、および全体的なゲインを量子化および符号化する。
【0050】
復号中には、第1に、脱量子化を、LSFパラメータ、サブフレームゲイン、および全体的なゲインについて行い、LSFパラメータをLPCパラメータに変換する、それによって、LPC合成フィルタを取得する、第2に、コア復号器を使用して、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータを取得し、高周波数帯域励起信号を、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータに基づいて取得し、LPC合成フィルタを使用して、高周波数帯域信号を高周波数帯域励起信号から合成し、最後に、サブフレームゲインおよび全体的なゲインに従ってゲイン調整を高周波数帯域信号について行い、ロストフレームの高周波数帯域信号をリカバリする。
【0051】
本発明の本実施形態によれば、ビットストリーム情報を解析することによって、フレームロスが現在のフレームに発生しているかどうかを決定し得る。フレームロスが現在のフレームに発生していない場合には、前述の通常の復号プロセスを行う。フレームロスが現在のフレームに発生している場合には、すなわち、現在のフレームがロストフレームである場合には、フレームロス処理を行う必要がある、すなわち、ロストフレームをリカバリする必要がある。
【0052】
図1は、本発明の実施形態による、復号方法の概略フローチャートである。
図1における方法は、復号器によって実行されてもよく、以下の内容を含む。
【0053】
110: 現在のフレームがロストフレームであると決定される場合には、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成する。
【0054】
例えば、復号器側は、ビットストリーム情報を解析することによって、フレームロスが発生しているかどうかを決定する。フレームロスが発生していない場合には、通常の復号処理を行う。フレームロスが発生している場合には、フレームロス処理を行う。フレームロス処理中に、第1に、高周波数帯域励起信号を前回のフレームの復号パラメータに従って生成し、第2に、前回のフレームのLPCパラメータを複製して現在のフレームのLPCパラメータとして使用し、それによって、LPC合成フィルタを取得し、最後に、LPC合成フィルタを使用して高周波数帯域励起信号から合成高周波数帯域信号を取得する。
【0055】
120: 現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定する。
【0056】
サブフレームのサブフレームゲインは、合成高周波数帯域信号に対するサブフレームの合成高周波数帯域信号と元の高周波数帯域信号との間の差の比を指していてもよい。例えば、サブフレームゲインは、合成高周波数帯域信号の振幅に対するサブフレームの合成高周波数帯域信号の振幅と元の高周波数帯域信号の振幅との間の差の比を指していてもよい。
【0057】
サブフレーム間のゲイン勾配は、変化のトレンドおよび度合いを示すために使用される、すなわち、隣接したサブフレーム間のサブフレームゲインのゲイン変化である。例えば、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間のゲイン勾配は、第2のサブフレームのサブフレームゲインと第1のサブフレームのサブフレームゲインとの間の差を指していてもよい。本発明の本実施形態は、そのことに限定されない。例えば、サブフレーム間のゲイン勾配はまた、サブフレームゲイン減衰係数を指している。
【0058】
例えば、前回のフレームの最終サブフレームから現在のフレームの(第1のサブフレームである)開始サブフレームまでのゲイン変化を、前回のフレームのサブフレーム間のサブフレームゲインの変化のトレンドおよび度合いに従って推定してもよく、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインは、ゲイン変化および前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインを使用して推定される、次に、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン変化を、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のサブフレームゲインの変化のトレンドおよび度合いに従って推定し、最後に、現在のフレームの別のサブフレームのサブフレームゲインを、ゲイン変化および開始サブフレームの推定サブフレームゲインを使用して推定してもよい。
【0059】
130: 現在のフレームの全体的なゲインを決定する。
【0060】
フレームの全体的なゲインは、合成高周波数帯域信号に対するフレームの合成高周波数帯域信号と元の高周波数帯域信号との間の差の比を指していてもよい。例えば、全体的なゲインは、合成高周波数帯域信号の振幅に対する合成高周波数帯域信号の振幅と元の高周波数帯域信号の振幅との間の差の比を示していてもよい。
【0061】
全体的なゲイン勾配は、隣接したフレーム間の全体的なゲインの変化のトレンドおよび度合いを示すために使用される。フレームと別のフレームとの間の全体的なゲイン勾配は、フレームの全体的なゲインと別のフレームの全体的なゲインとの間の差を指していてもよい。本発明の本実施形態は、そのことに限定されない。例えば、あるフレームと別のフレームとの間の全体的なゲイン勾配はまた、全体的なゲイン減衰係数を指していてもよい。
【0062】
例えば、現在のフレームの全体的なゲインを、固定減衰係数で現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインを乗算することによって推定してもよい。具体的には、本発明の本実施形態においては、全体的なゲイン勾配を、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って決定してもよいし、現在のフレームの全体的なゲインを、決定した全体的なゲイン勾配に従って推定してもよい。
【0063】
140: 現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整(または制御)する。
【0064】
例えば、現在のフレームの高周波数帯域信号の振幅を全体的なゲインに従って調整してもよいし、サブフレームの高周波数帯域信号の振幅をサブフレームゲインに従って調整してもよい。
【0065】
本発明の本実施形態においては、現在のフレームがロストフレームであると決定される場合には、現在のフレームより前のサブフレームのサブフレームゲインおよび現在のフレームより前のサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、決定した現在のフレームのサブフレームゲインを使用して高周波数帯域信号を調整する。現在のフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームより前のサブフレームのサブフレームゲイン間の(変化のトレンドおよび度合いである)勾配に従って取得している、その結果、フレームロス前後の遷移はより連続的になり、それによって、信号再構成中のノイズを低減するとともに、通話品質を改善している。
【0066】
本発明の本実施形態によれば、120において、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って決定し、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って決定する。
【0067】
本発明の本実施形態によれば、120において、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って推定し、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って推定し、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って推定し、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って推定する。
【0068】
本発明の本実施形態によれば、前回のフレームの最終の2つのサブフレーム間のゲイン勾配を第1のゲイン勾配の推定値として使用し得る。本発明の本実施形態は、そのことに限定されず、重み付け平均化を前回のフレームの複数のサブフレーム間のゲイン勾配について行い、第1のゲイン勾配の推定値を取得し得る。
【0069】
例えば、現在のフレームの2つの隣接したサブフレーム間のゲイン勾配の推定値は、現在のフレームの前回のフレームにおける2つの隣接したサブフレームの位置に対応する2つのサブフレーム間のゲイン勾配の重み付き平均および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームにおける2つの隣接したサブフレームの位置に対応する2つのサブフレーム間のゲイン勾配であってもよいし、または現在のフレームの2つの隣接したサブフレーム間のゲイン勾配の推定値は、前回のサブフレームの2つの隣接したサブフレームより前のいくつかの隣接したサブフレーム間のゲイン勾配の重み付き平均であってもよい。
【0070】
例えば、2つのサブフレーム間のゲイン勾配が2つのサブフレームのゲイン間の差を指している状況においては、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインの推定値は、前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配の和であってもよい。2つのサブフレーム間のゲイン勾配が2つのサブフレーム間のサブフレームゲイン減衰係数を指している場合には、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインは、前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配の積であってもよい。
【0071】
120において、重み付け平均化を、現在のフレームの前回のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配について行い、第1のゲイン勾配を取得することであって、重み付け平均化を行う際には、現在のフレームに近い現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配がより大きな重みを占める、取得をし、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのタイプ(または、最終正常フレームのフレームクラスと称する)および現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って推定する。
【0072】
例えば、前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配が、単調増加しているまたは単調減少している状況においては、重み付け平均化を、前回のフレームにおける最後の3つのサブフレーム間の2つのゲイン勾配(最終から3つめサブフレームと最終から2つめのサブフレームとの間のゲイン勾配および最終から2つめのサブフレームと最終サブフレームとの間のゲイン勾配)について行い、第1のゲイン勾配を取得してもよい。前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配が単調増加も単調減少もしていない状況においては、重み付け平均化を、前回のフレームにおけるすべての隣接したサブフレーム間のゲイン勾配について行ってもよい。現在のフレームに近い現在のフレームより前の2つの隣接したサブフレームは、2つの隣接したサブフレームにおいて送信された音声信号と現在のフレームにおいて送信された音声信号との間により強い相関を示す。この場合、隣接したサブフレーム間のゲイン勾配は、第1のゲイン勾配の実際の値に近くなり得る。したがって、第1のゲイン勾配を推定する際には、現在のフレームに近い前回のフレームにおけるサブフレーム間のゲイン勾配によって占められる重みは、より大きな値に設定され得る。このように、第1のゲイン勾配の推定値は、第1のゲイン勾配の実際の値に近くなり得る、その結果、フレームロス前後の遷移はより連続的になり、それによって、通話品質を改善している。
【0073】
本発明の本実施形態によれば、サブフレームゲインを推定するプロセスにおいて、推定ゲインを、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って調整し得る。特に、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配をまず推定し得る、その後、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインに関連して、決定条件として現在のフレームより前の最終正常フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を用いて、現在のフレームのすべてのサブフレームのサブフレームゲインを、サブフレーム間のゲイン勾配を使用して推定する。
【0074】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスは、現在のフレームより前にあり復号器側によって受信した(ロストフレームではない)最も近い正常フレームのフレームクラスを指していてもよい。例えば、符号器側が4つのフレームを復号器側に送信し、ここで、復号器側は第1のフレームおよび第2のフレームを正確に受信し、第3のフレームおよび第4のフレームをロストしていると仮定すると、その結果、フレームロス前の最終正常フレームは、第2のフレームを指し得る。一般的に、フレームタイプは、(1)無声、無音、ノイズ、および有声終端の特徴のうちの1つを有するフレーム(UNVOICED_CLASフレーム)、(2)有声音が始端ではあるが比較的弱い、無声音から有声音への遷移のフレーム(UNVOICED_TRANSITIONフレーム)、(3)有声音の特徴がすでに非常に弱くなっている、有声音後の遷移のフレーム(VOICED_TRANSITIONフレーム)、(4)本フレームより前のフレームが有声フレームまたは有声開始フレームである、有声音の特徴を有するフレーム(VOICED_CLASフレーム)、(5)明らかな有声音を有する開始フレーム(ONSETフレーム)、(6)混合高調波およびノイズを有する開始フレーム(SIN_ONSETフレーム)、(7)不活性な特徴を有するフレーム(INACTIVE_CLASフレーム)を含み得る。
【0075】
連続したロストフレームの数は、最終正常フレーム後の連続したロストフレームの数を指し得るし、または連続したロストフレーム内での現在のロストフレームの序列を指し得る。例えば、符号器側が5つのフレームを復号器側に送信し、復号器側は第1のフレームおよび第2のフレームを正確に受信し、第3のフレームから第5のフレームをロストしたとする。現在のロストフレームが第4のフレームである場合には、連続したロストフレームの数は2であり、また、現在のロストフレームが第5のフレームである場合には、連続したロストフレームの数は3である。
【0076】
例えば、(ロストフレームである)現在のフレームのフレームクラスが現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと同一であり、連続した現在のフレームの数が閾値(例えば、3)以下である状況においては、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配の推定値は、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配の実際の値に近くなり、さもなければ、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配の推定値は、現在のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配の実際の値から離れている。したがって、現在のフレームのサブフレーム間の調整済みゲイン勾配がゲイン勾配の実際の値に近くなるように、現在のフレームのサブフレーム間の推定ゲイン勾配を、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続した現在のフレームの数に従って調整してもよい、その結果、フレームロス前後の遷移はより連続的になり、それによって、通話品質を改善している。
【0077】
例えば、連続したロストフレームの数が閾値未満である場合には、最終正常フレームが有声フレームの開始フレームまたは無声フレームであると復号器側が決定すると、現在のフレームも有声フレームまたは無声フレームとなり得ると決定されてもよい。つまり、決定条件として現在のフレームより前の最終正常フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して、現在のフレームのフレームクラスが現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと同一であるかどうかを決定してもよいし、現在のフレームのフレームクラスが現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと同一である場合には、ゲイン係数は、比較的大きな値をとるように調整され、また、現在のフレームのフレームクラスが現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと異なる場合には、ゲイン係数は、比較的小さな値をとるように調整される。
【0078】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、以下の式(1)を使用して取得され、
【数5】
GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
j+1≧α
jであり、
【数6】
であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、
開始サブフレームのサブフレームゲインは、以下の式(2)および(3)を使用して取得され、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+φ
1*GainGradFEC[0] (2)
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2 (3)
GainShape[n-1,I-1]は、第(n-1)のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦φ
1≦1.0であり、0<φ
2≦1.0であり、φ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配の正または負の符号を使用して決定され、φ
2は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0079】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームまたは無声フレームである場合には、第1のゲイン勾配が正であれば、φ
1の値は、比較的小さく、例えば、事前に設定した閾値未満である、また、第1のゲイン勾配が負であれば、φ
1の値は、比較的大きく、例えば、事前に設定した閾値より大きくなる。
【0080】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームの開始フレームまたは無声フレームである場合には、第1のゲイン勾配が正であれば、φ
1の値は、比較的大きく、例えば、事前に設定した閾値より大きくなる、また、第1のゲイン勾配が負であれば、φ
1の値は、比較的小さく、例えば、事前に設定した閾値未満である。
【0081】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームまたは無声フレームであり、連続したロストフレームの数が3以下である場合には、φ
2の値は、比較的小さく、例えば、事前に設定した閾値未満である。
【0082】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームの開始フレームまたは無声フレームの開始フレームであり、連続したロストフレームの数が3以下である場合には、φ
2の値は、比較的大きく、例えば、事前に設定した閾値より大きくなる。
【0083】
例えば、同一のタイプのフレームについては、連続したロストフレームの数が小さくなればなるほどφ
2は大きな値を示す。
【0084】
120において、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームより前のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームとの間のゲイン勾配は、第1のゲイン勾配として使用され、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って推定する。
【0085】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、以下の式(4)を使用して取得され、
GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,I-2] (4)
GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,I-2]は、第(I-2)のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、
開始サブフレームのサブフレームゲインは、以下の式(5)、(6)、および(7)を使用して取得され、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+λ
1*GainGradFEC[0] (5)
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0]) (6)
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0]) (7)
GainShape[n-1,I-1]は、現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0<λ
1<1.0であり、1<λ
2<2であり、0<λ
3<1.0であり、λ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームの前回のフレームの最終の2つのサブフレームのサブフレームゲイン間の複数の関係を使用して決定され、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0086】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームまたは無声フレームである場合には、現在のフレームも、有声フレームまたは無声フレームとなり得る。この場合、最終から2つめのサブフレームのサブフレームゲインに対する前回のフレームにおける最終サブフレームのサブフレームゲインの比が大きくなればなるほどλ
1は大きな値を示し、最終から2つめのサブフレームのサブフレームゲインに対する前回のフレームにおける最終サブフレームのサブフレームゲインの比が小さくなればなるほどλ
1は小さな値を示す。さらに、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが無声フレームである場合のλ
1の値は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームである場合のλ
1の値より大きい。
【0087】
例えば、最終正常フレームのフレームクラスが無声フレームであり、現時点、連続したロストフレームの数が1である場合には、現在のロストフレームは、最終正常フレームの後に続き、ロストフレームと最終正常フレームとの間には非常に強い相関が存在し、ロストフレームのエネルギーが最終正常フレームのエネルギーに比較的近いと決定され得るし、λ
2およびλ
3の値は1に近くなり得る。例えば、λ
2の値は、1.2となり得るし、λ
3の値は、0.8となり得る。
【0088】
120において、重み付け平均化を、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配について行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定してもよく、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きく、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って推定する。
【0089】
本発明の本実施形態によれば、120において、重み付け平均化を、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配について行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定してもよく、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きく、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って推定してもよい。
【0090】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームである場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、以下の式(8)を使用して決定され、
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1+GainGrad[n-1,i]*β
2 (8)
GainGradFEC[i+1]は、第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-2,i]は、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,i]は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、β
2>β
1であり、β
2+β
1=1.0であり、i=0、1、2、・・・、I-2であり、
少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、以下の式(9)および(10)を使用して決定され、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3 (9)
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4 (10)
GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦β
3≦1.0であり、0<β
4≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,i]とGainGrad[n-1,i+1]との間の複数の関係およびGainGrad[n-1,i+1]の正または負の符号を使用して決定され、β
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0091】
例えば、GainGrad[n-1,i+1]が負の値である場合には、GainGrad[n-1,i]に対するGainGrad[n-1,i+1]の比が大きくなればなるほどβ
3は大きな値を示す、またはGainGradFEC[0]が負の値である場合には、GainGrad[n-1,i]に対するGainGrad[n-1,i+1]の比が大きくなればなるほどβ
3は小さな値を示す。
【0092】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームまたは無声フレームであり、連続したロストフレームの数が3以下である場合には、β
4の値は、比較的小さく、例えば、事前に設定した閾値未満である。
【0093】
例えば、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが有声フレームの開始フレームまたは無声フレームの開始フレームであり、連続したロストフレームの数が3以下である場合には、β
4の値は、比較的大きく、例えば、事前に設定した閾値より大きくなる。
【0094】
例えば、同一のタイプのフレームについては、連続したロストフレームの数が小さくなればなるほどβ
4は大きな値を示す。
【0095】
本発明の本実施形態によれば、各フレームは、I個のサブフレームを含み、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するステップは、
現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行うステップと、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定するステップであって、i=0、1、・・・、I-2であり、第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、ステップとを含み、
現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定するステップは、
現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定するステップを含む。
【0096】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームが4つのサブフレームを含む場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、以下の式(11)、(12)、および(13)を使用して決定され、
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4 (11)
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4 (12)
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4 (13)
GainGradFEC[j]は、現在のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定され、
少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、以下の式(14)、(15)、および(16)を使用して決定され、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i] (14)
ここで、i=1、2、3であり、ここで、GainShapeTemp[n,0]は、第1のゲイン勾配であり、
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i]) (15)
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i]) (16)
i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、γ
5およびγ
6は、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定され、1<γ
5<2であり、0≦γ
6≦1である。
【0097】
例えば、最終正常フレームのフレームクラスが無声フレームであり、現時点、連続したロストフレームの数が1である場合には、現在のロストフレームは、最終正常フレームの後に続き、ロストフレームと最終正常フレームとの間には非常に強い相関が存在し、ロストフレームのエネルギーが最終正常フレームのエネルギーに比較的近いと決定され得るし、γ
5およびγ
6の値は1に近くなり得る。例えば、γ
5の値は、1.2となり得るし、γ
6の値は、0.8となり得る。
【0098】
130において、現在のフレームの全体的なゲイン勾配を、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って推定し、現在のフレームの全体的なゲインを、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って推定する。
【0099】
例えば、全体的なゲインの推定中に、ロストフレームの全体的なゲインを、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレーム(例えば、前回のフレーム)の全体的なゲインに基づき、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数などの条件を使用して、推定してもよい。
【0100】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの全体的なゲインは、以下の式(17)を使用して決定され、
GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAtten (17)
GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0101】
例えば、現在のフレームのフレームクラスが現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと同一であり、連続したロストフレームの数が3以下であると復号器側が決定する状況においては、復号器側は、全体的なゲイン勾配は1であると決定してもよい。つまり、現在のロストフレームの全体的なゲインは、前回のフレームの全体的なゲインと同一となり得る、そのため、全体的なゲイン勾配は1であると決定されてもよい。
【0102】
例えば、最終正常フレームが無声フレームまたは有声フレームであり連続したロストフレームの数が3以下であると決定され得る場合には、復号器側は、全体的なゲイン勾配が比較的小さな値である、すなわち、全体的なゲイン勾配が事前に設定した閾値未満となり得ると決定し得る。例えば、閾値を、0.5に設定してもよい。
【0103】
例えば、最終正常フレームが有声フレームの開始フレームであると復号器側が決定する状況においては、復号器側は、全体的なゲイン勾配を決定し得る、その結果、全体的なゲイン勾配は事前に設定した第1の閾値より大きくなる。最終正常フレームが有声フレームの開始フレームであると決定すると、復号器側は、現在のロストフレームが声フレームの可能性が非常に高くなり得ると決定し得るし、その後、全体的なゲイン勾配が比較的大きな値、すなわち、全体的なゲイン勾配が事前に設定した閾値より大きくなり得ると決定し得る。
【0104】
本発明の本実施形態によれば、最終正常フレームが無声フレームの開始フレームであると復号器側が決定する状況においては、復号器側は、全体的なゲイン勾配を決定し得る、その結果、全体的なゲイン勾配は事前に設定した閾値未満となる。例えば、最終正常フレームが無声フレームの開始フレームである場合には、現在のロストフレームは、無声フレームの可能性が非常に高くなり得るし、その後、復号器側は、全体的なゲイン勾配が比較的小さな値である、すなわち、全体的なゲイン勾配が事前に設定した閾値未満となり得ると決定し得る。
【0105】
本発明の本実施形態においては、フレームロスが発生する前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続したロストフレームの数などの状態を使用してサブフレームのゲイン勾配および全体的なゲイン勾配を推定し、次に、現在のフレームのサブフレームゲインおよび全体的なゲインを少なくとも1つの前回のフレームのサブフレームゲインおよび全体的なゲインに関連して決定し、ゲイン制御を2つのゲインを使用して再構成された高周波数帯域信号について行い、最終的な高周波数帯域信号を出力している。本発明の本実施形態においては、フレームロスが発生した場合に、復号中に必要となるサブフレームゲインおよび全体的なゲインの値として固定値を使用しておらず、それによって、フレームロスが発生した状況において固定ゲイン値を設定することに起因する信号エネルギー不連続を回避する、その結果、フレームロス前後の遷移はより自然かつより安定したものとなり、それによって、ノイズ現象を低下させ、再構成された信号の品質を改善している。
【0106】
図2は、本発明の別の実施形態による、復号方法の概略フローチャートである。
図2における方法は、復号器によって実行され、以下の内容を含む。
【0107】
210: 現在のフレームがロストフレームであると決定される場合には、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成する。
【0108】
220: 現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定する。
【0109】
230: 現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定する。
【0110】
240: 全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。
【0111】
250: 現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整する。
【0112】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの全体的なゲインは、
GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0113】
図3Aから
図3Cは、本発明の実施形態による、前回のフレームのサブフレームゲインの変化のトレンドの略図である。
図4は、本発明の実施形態による、第1のゲイン勾配を推定するためのプロセスの概略図である。
図5は、本発明の実施形態による、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定するプロセスの概略図である。
図6は、本発明の実施形態による、復号プロセスの概略フローチャートである。
図6における本実施形態は、
図1における方法の例示である。
【0114】
610: 復号器側が符号器側によって受信されたビットストリームに関する情報を解析する。
【0115】
615: ビットストリームに関する情報から解析されたフレームロスフラグに従って、フレームロスが発生しているかどうかを決定する。
【0116】
620: フレームロスが発生していない場合には、ビットストリームから取得したビットストリームパラメータに従って通常の復号処理を行う。
【0117】
復号中には、第1に、脱量子化を、LSFパラメータ、サブフレームゲイン、および全体的なゲインについて行い、LSFパラメータをLPCパラメータに変換する、それによって、LPC合成フィルタを取得し、第2に、コア復号器を使用して、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータを取得し、高周波数帯域励起信号を、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータに基づいて取得し、LPC合成フィルタを使用して、高周波数帯域信号を高周波数帯域励起信号から合成し、最後に、サブフレームゲインおよび全体的なゲインに従ってゲイン調整を高周波数帯域信号について行い、最終的な高周波数帯域信号をリカバリする。
【0118】
フレームロスが発生している場合には、フレームロス処理を行う。フレームロス処理は、ステップ625から660を含む。
【0119】
625: コア復号器を使用して、ピッチ周期、代数コードブック、および前回のフレームのそれぞれのゲインなどのパラメータを取得し、ピッチ周期、代数コードブック、およびそれぞれのゲインなどのパラメータに基づいて、高周波数帯域励起信号を取得する。
【0120】
630: 前回のフレームのLPCパラメータを複製する。
【0121】
635: 前回のフレームのLPCに従ってLPC合成フィルタを取得し、LPC合成フィルタを使用して高周波数帯域励起信号から高周波数帯域信号を合成する。
【0122】
640: 前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って前回のフレームの最終サブフレームから現在のフレームの開始サブフレームまでの第1のゲイン勾配を推定する。
【0123】
本実施形態においては、各フレームが4つのサブフレームの総ゲイン内にあるという例示を使用して説明をする。現在のフレームが第nのフレームである、すなわち、第nのフレームがロストフレームであると、仮定する。前回のサブフレームは、第(n-1)のサブフレームであり、前回のフレームの前回のフレームは、第(n-2)のフレームである。第nのフレームの4つのサブフレームのゲインは、GainShape[n,0]、GainShape[n,1]、GainShape[n,2]、およびGainShape[n,3]である。同様に、第(n-1)のフレームの4つのサブフレームのゲインは、GainShape[n-1,0]、GainShape[n-1,1]、GainShape[n-1,2]、およびGainShape[n-1,3]であり、第(n-2)のフレームの4つのサブフレームのゲインは、GainShape[n-2,0]、GainShape[n-2,1]、GainShape[n-2,2]、およびGainShape[n-2,3]である。本発明の本実施形態においては、異なる推定アルゴリズムを、第nのフレームの第1のサブフレームのサブフレームゲインGainShape[n,0](すなわち、そのシリアルナンバーが0である現在のフレームのサブフレームゲイン)および次の3つのサブフレームのサブフレームゲインに対して使用している。第1のサブフレームのサブフレームゲインGainShape[n,0]を推定する手続きは、ゲイン変化を、第(n-1)のフレームのサブフレームゲイン間の変化のトレンドおよび度合いに従って算出し、第1のサブフレームのサブフレームゲインGainShape[n,0]を、ゲイン変化および第(n-1)のフレームの第4のサブフレームのゲインGainShape[n-1,3](すなわち、そのシリアルナンバーが3である前回のフレームのサブフレームのゲイン)を使用して、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続したロストフレームの数に関連して、推定している。次の3つのサブフレームについての推定手続きは、ゲイン変化を、第(n-1)のフレームのサブフレームゲインと第(n-2)のフレームのサブフレームゲインとの間の変化のトレンドおよび度合いに従って算出し、次の3つのサブフレームのゲインを、ゲイン変化
および第nのサブフレームの第1のサブフレームの推定サブフレームゲインを使用して、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続したロストフレームの数に関連して、推定している。
【0124】
図3Aに示したように、第(n-1)のフレームのゲイン間の変化のトレンドおよび度合い(または勾配)は、単調増加している。
図3Bに示したように、第(n-1)のフレームのゲイン間の変化のトレンドおよび度合い(または勾配)は、単調減少している。第1のゲイン勾配を算出するための式は、以下のとおりであってもよい。
GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,1]*α
1+GainGrad[n-1,2]*α
2
ここで、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配、すなわち、第(n-1)のフレームの最終サブフレームと第nのフレームの第1のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,1]は、第(n-1)のサブフレームの第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
2>α
1であり、α
1+α
2=1である、すなわち、第nのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める。例えば、α
1=0.1であり、α
2=0.9である。
【0125】
図3Cに示したように、第(n-1)のフレームのゲイン間の変化のトレンドおよび度合い(または勾配)は、単調ではない(例えば、ランダムである)。ゲイン勾配を算出するための式は、以下のとおりであってもよい。
GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,0]*α
1+GainGrad[n-1,1]*α
2+GainGrad[n-1,2]*α
3
ここで、α
3>α
2>α
1であり、α
1+α
2+α
3=1.0である、すなわち、第nのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める。例えば、α
1=0.2であり、α
2=0.3であり、α
3=0.5である。
【0126】
645: 前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0127】
本発明の本実施形態においては、第nのフレームの第1のサブフレームのサブフレームゲインGainShape[n,0]の中間量GainShapeTemp[n,0]を、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配GainGradFEC[0]に従って算出してもよい。具体的なステップは、以下のとおりである。
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,3]+φ
1*GainGradFEC[0]
ここで、0≦φ
1≦1.0であり、φ
1は、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよびGainGradFEC[0]の正値性または負値性を使用して決定される。
【0128】
GainShape[n,0]を、中間量GainShapeTemp[n,0]に従った計算により取得する。
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2
ここで、φ
2は、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第nのフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0129】
650: 少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの複数のサブフレーム間のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの複数のサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って複数のサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0130】
図5を参照すれば、本発明の本実施形態においては、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配GainGradFEC[i+1]を、第(n-1)のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配および第(n-2)のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って推定してもよい。
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1belta1+GainGrad[n-1,i]*β
2
ここで、i=0、1、2であり、β
1+β
2=1.0である、すなわち、第nのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配が、例えば、β
1=0.4、およびβ
2=0.6といった、より大きな重みを占める。
【0131】
サブフレームのサブフレームゲインの中間量GainShapeTemp[n,i]は、以下の式に従って算出される。
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3
ここで、i=1、2、3であり、0≦β
3≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,x]を使用して決定され得る、例えば、GainGrad[n-1,2]が10.0*GainGrad[n-1,1]より大きく、GainGrad[n-1,1]が0より大きい場合には、β
3の値は、0.8である。
【0132】
サブフレームのサブフレームゲインは、以下の式に従って算出される。
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4
ここで、i=1、2、3であり、β
4は、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第nのフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0133】
655: 現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って全体的なゲイン勾配を推定する。
【0134】
全体的なゲイン勾配GainAttenは、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続したロストフレームの数に従って決定され得るし、0<GainAtten<1.0である。例えば、全体的なゲイン勾配を決定する基本原則は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスが摩擦音である場合には、全体的なゲイン勾配は、1に近い値、例えば、GainAtten=0.95をとる、といったものでもよい。例えば、連続したロストフレームの数が1より大きい場合には、全体的なゲイン勾配は、(例えば、0に近い)比較的小さな値をとり、例えば、GainAtten=0.5となる。
【0135】
660: 全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。現在のロストフレームの全体的なゲインは、以下の式を使用して取得されてもよい。
GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenであり、ここで、GainFrame_prevfrmは、前回のフレームの全体的なゲインである。
【0136】
665: 全体的なゲインおよびサブフレームゲインに従って合成高周波数帯域信号についてのゲイン調整を行う、それによって、現在のフレームの高周波数帯域信号をリカバリする。本ステップは、従来の技法に類似しており、その詳細を本明細書では再び記載しない。
【0137】
本発明の本実施形態においては、時間領域の高帯域幅拡張技術における従来のフレームロス処理方法を使用している、その結果、フレームロスが発生した際の遷移はより自然かつより安定したものとなり、それによって、フレームロスに起因するノイズ(クリック)現象を低下させ、音声信号の品質を改善している。
【0138】
必要に応じて、別の実施形態として、
図6の本実施形態における640および645を以下のステップに置き換えてもよい。
【0139】
第1のステップ: (前回のフレームである)第(n-1)のフレームにおける最終から2つめのサブフレームのサブフレームゲインから最終サブフレームのサブフレームゲインまでの変化勾配GainGrad[n-1,2]を、第1のゲイン勾配GainGradFEC[0]として使用する、すなわち、GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,2]である。
【0140】
第2のステップ: 第(n-1)のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインに基づき、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配GainGradFEC[0]に関連して、第1のサブフレームのゲインGainShape[n,0]の中間量GainShapeTemp[n,0]を算出する。
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,3]+λ
1*GainGradFEC[0]
ここで、GainShape[n-1,3]は、第(n-1)のフレームの第4のサブフレームのゲインであり、0<λ
1<1.0であり、λ
1は、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスと前回のフレームの最終の2つのサブフレームのゲインとの間の複数の関係を使用して決定される。
【0141】
第3のステップ: 中間量GainShapeTemp[n,0]に従った計算によりGainShape[n,0]を取得する。
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,3],GainShapeTemp[n,0])、
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,3],GainShapeTemp[n,0])
ここで、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび連続したロストフレームの数を使用して決定され、第(n-1)のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインGainShape[n-1,3]に対する第1のサブフレームの推定したサブフレームゲインGainShape[n,0]の比は、ある範囲内にある。
【0142】
必要に応じて、別の実施形態として、
図5の本実施形態における550を以下のステップに置き換えてもよい。
【0143】
第1のステップ: GainGrad[n-1,x]およびGainGradFEC[0]に従って第nのフレームのサブフレーム間のGainGradFEC[3]に対するゲイン勾配GainGradFEC[1]を予測および推定する。
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4、
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4、
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4
ここで、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定される。
【0144】
第2のステップ: 第nのフレームのサブフレーム間のGainShape[n,3]に対するサブフレームゲインGainShape[n,1]のGainShapeTemp[n,3]に対する中間量GainShapeTemp[n,1]を算出する。
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]
ここで、i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,0]は、第nのフレームの第1のサブフレームのサブフレームゲインである。
【0145】
第3のステップ: GainShapeTemp[n,3]に対する中間量GainShapeTemp[n,1]に従って第nのフレームのサブフレーム間のGainShape[n,3]に対するサブフレームゲインGainShape[n,1]を算出する。
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])、
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])
ここで、i=1、2、3であり、γ
5およびγ
6は、第nのフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第nのフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0146】
図7は、本発明の実施形態による、復号装置700の概略構造図である。復号装置700は、生成モジュール710、決定モジュール720、および調整モジュール730を備える。
【0147】
生成モジュール710は、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成するように構成される。決定モジュール720は、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの全体的なゲインを決定するように構成される。調整モジュール730は、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび決定モジュールによって決定された少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、生成モジュールによって合成された高周波数帯域信号を調整するように構成される。
【0148】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定する。
【0149】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定し、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0150】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、現在のフレームの前回のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、第1のゲイン勾配を取得する、および現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定し、ここで、重み付け平均化を行う際には、現在のフレームに近い現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配がより大きな重みを占める。
【0151】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、
【数7】
を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
j+1≧α
jであり、
【数8】
であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+φ
1*GainGradFEC[0]、
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、第(n-1)のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦φ
1≦1.0であり、0<φ
2≦1.0であり、φ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配の正または負の符号を使用して決定され、φ
2は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0152】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、第1のゲイン勾配として、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームより前のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームとの間のゲイン勾配を使用し、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0153】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,I-2]を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,I-2]は、第(I-2)のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+λ
1*GainGradFEC[0]、
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])、
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0<λ
1<1.0であり、1<λ
2<2であり、0<λ
3<1.0であり、λ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームの前回のフレームの最終の2つのサブフレームのサブフレームゲイン間の複数の関係を使用して決定され、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0154】
本発明の本実施形態によれば、各フレームは、I個のサブフレームを含み、決定モジュール720は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きく、決定モジュール720は、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0155】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1+GainGrad[n-1,i]*β
2を使用して決定され、
GainGradFEC[i+1]は、第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-2,i]は、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,i]は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、β
2>β
1であり、β
2+β
1=1.0であり、i=0、1、2、・・・、I-2であり、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3、
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4を使用して決定され、
GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦β
3≦1.0であり、0<β
4≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,i]とGainGrad[n-1,i+1]との間の複数の関係およびGainGrad[n-1,i+1]の正または負の符号を使用して決定され、β
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0156】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、および現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0157】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームが4つのサブフレームを含む場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4、
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4、
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4を使用して決定され、
GainGradFEC[j]は、現在のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定され、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]、ここで、i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,0]は、第1のゲイン勾配であり、
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])、
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])を使用して決定され、
GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、i=1、2、3であり、GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、γ
5およびγ
6は、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定され、1<γ
5<2であり、0≦γ
6≦1である。
【0158】
本発明の本実施形態によれば、決定モジュール720は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。
【0159】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの全体的なゲインは、
GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0160】
図8は、本発明の別の実施形態による、復号装置800の概略構造図である。復号装置800は、生成モジュール810、決定モジュール820、および調整モジュール830を備える。
【0161】
現在のフレームがロストフレームであると決定される場合には、生成モジュール810は、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成する。決定モジュール820は、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。調整モジュール830は、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび決定モジュールによって決定された少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、生成モジュールによって合成された高周波数帯域信号を調整する。
【0162】
本発明の本実施形態によれば、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenであり、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0163】
図9は、本発明の実施形態による、復号装置900の概略構造図である。復号装置900は、プロセッサ910、メモリ920、および通信バス930を備える。
【0164】
プロセッサ910は、通信バス930を使用して、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成し、現在のフレームより前の少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの全体的なゲインを決定し、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整するようにメモリ920に記憶されているコードを起動するように構成される。
【0165】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、少なくとも1つのフレームのサブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインおよび少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを決定する。
【0166】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームと現在のフレームの開始サブフレームとの間の第1のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定し、少なくとも1つのフレームのサブフレーム間のゲイン勾配に従って現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配を推定し、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインに従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0167】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、現在のフレームの前回のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、第1のゲイン勾配を取得する、および現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定し、ここで、重み付け平均化を行う際には、現在のフレームに近い現在のフレームの前回のフレームのサブフレーム間のゲイン勾配がより大きな重みを占める。
【0168】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、
【数9】
を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、α
j+1≧α
jであり、
【数10】
であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+φ
1*GainGradFEC[0]、
GainShape[n,0]=GainShapeTemp[n,0]*φ
2を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、第(n-1)のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦φ
1≦1.0であり、0<φ
2≦1.0であり、φ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび第1のゲイン勾配の正または負の符号を使用して決定され、φ
2は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0169】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、第1のゲイン勾配として、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームより前のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームとの間のゲイン勾配を使用し、現在のフレームの前回のフレームの最終サブフレームのサブフレームゲインおよび第1のゲイン勾配、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0170】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームがI個のサブフレームを含む場合には、第1のゲイン勾配は、GainGradFEC[0]=GainGrad[n-1,I-2]を使用して取得され、GainGradFEC[0]は、第1のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,I-2]は、第(I-2)のサブフレームと現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、開始サブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,0]=GainShape[n-1,I-1]+λ
1*GainGradFEC[0]、
GainShapeTemp[n,0]=min(λ
2*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])、
GainShape[n,0]=max(λ
3*GainShape[n-1,I-1], GainShapeTemp[n,0])を使用して取得され、
GainShape[n-1,I-1]は、現在のフレームの前回のフレームの第(I-1)のサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShape[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,0]は、開始サブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0<λ
1<1.0であり、1<λ
2<2であり、0<λ
3<1.0であり、λ
1は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームの前回のフレームの最終の2つのサブフレームのサブフレームゲイン間の複数の関係を使用して決定され、λ
2およびλ
3は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0171】
本発明の本実施形態によれば、各フレームは、I個のサブフレームを含み、プロセッサ910は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みは、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配によって占められる重みより大きく、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0172】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[i+1]=GainGrad[n-2,i]*β
1+GainGrad[n-1,i]*β
2を使用して決定され、
GainGradFEC[i+1]は、第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-2,i]は、現在のフレームの前回のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,i]は、現在のフレームの前回のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、β
2>β
1であり、β
2+β
1=1.0であり、i=0、1、2、・・・、I-2であり、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]*β
3、
GainShape[n,i]=GainShapeTemp[n,i]*β
4を使用して決定され、
GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、0≦β
3≦1.0であり、0<β
4≦1.0であり、β
3は、GainGrad[n-1,i]とGainGrad[n-1,i+1]との間の複数の関係およびGainGrad[n-1,i+1]の正または負の符号を使用して決定され、β
4は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0173】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、現在のフレームの第iのサブフレームより前の(I+1)個のサブフレーム間のI個のゲイン勾配についての重み付け平均化を行い、現在のフレームの第iのサブフレームと第(i+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配を推定し、ここで、i=0、1、・・・、I-2であり、第iのサブフレームに近いサブフレーム間のゲイン勾配は、より大きな重みを占める、および現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配および現在のフレームの開始サブフレームのサブフレームゲイン、ならびに現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインを推定する。
【0174】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの前回のフレームが第(n-1)のフレームであり、現在のフレームが第nのフレームであり、各フレームが4つのサブフレームを含む場合には、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレーム間のゲイン勾配は、
GainGradFEC[1]=GainGrad[n-1,0]*γ
1+GainGrad[n-1,1]*γ
2
+GainGrad[n-1,2]*γ
3+GainGradFEC[0]*γ
4、
GainGradFEC[2]=GainGrad[n-1,1]*γ
1+GainGrad[n-1,2]*γ
2
+GainGradFEC[0]*γ
3+GainGradFEC[1]*γ
4、
GainGradFEC[3]=GainGrad[n-1,2]*γ
1+GainGradFEC[0]*γ
2
+GainGradFEC[1]*γ
3+GainGradFEC[2]*γ
4を使用して決定され、
GainGradFEC[j]は、現在のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、GainGrad[n-1,j]は、現在のフレームの前回のフレームの第jのサブフレームと第(j+1)のサブフレームとの間のゲイン勾配であり、j=0、1、2、・・・、I-2であり、γ
1+γ
2+γ
3+γ
4=1.0であり、γ
4>γ
3>γ
2>γ
1であり、γ
1、γ
2、γ
3、およびγ
4は、受信した最終フレームのフレームクラスを使用して決定され、少なくとも2つのサブフレームのうちの開始サブフレームを除いた他のサブフレームのサブフレームゲインは、
GainShapeTemp[n,i]=GainShapeTemp[n,i-1]+GainGradFEC[i]、ここで、i=1、2、3であり、GainShapeTemp[n,0]は、第1のゲイン勾配であり、
GainShapeTemp[n,i]=min(γ
5*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])、
GainShape[n,i]=max(γ
6*GainShape[n-1,i],GainShapeTemp[n,i])を使用して決定され、
GainShapeTemp[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインの中間値であり、i=1、2、3であり、GainShape[n,i]は、現在のフレームの第iのサブフレームのサブフレームゲインであり、γ
5およびγ
6は、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定され、1<γ
5<2であり、0≦γ
6≦1である。
【0175】
本発明の本実施形態によれば、プロセッサ910は、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定する。
【0176】
本発明の本実施形態によれば、現在のフレームの全体的なゲインは、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenを使用して決定され、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0177】
図10は、本発明の実施形態による、復号装置1000の概略構造図である。復号装置1000は、プロセッサ1010、メモリ1020、および通信バス1030を備える。
【0178】
プロセッサ1010は、通信バス1030を使用して、現在のフレームがロストフレームであると決定される状況においては、現在のフレームの前回のフレームの復号結果に従って高周波数帯域信号を合成し、現在のフレームの少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインを決定し、現在のフレームの前に受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数に従って現在のフレームの全体的なゲイン勾配を推定し、全体的なゲイン勾配および現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインに従って現在のフレームの全体的なゲインを推定し、現在のフレームの高周波数帯域信号を取得するために、全体的なゲインおよび少なくとも2つのサブフレームのサブフレームゲインに従って、合成高周波数帯域信号を調整するようにメモリ1020に記憶されているコードを起動するように構成される。
【0179】
本発明の本実施形態によれば、GainFrame=GainFrame_prevfrm*GainAttenであり、GainFrameは、現在のフレームの全体的なゲインであり、GainFrame_prevfrmは、現在のフレームの前回のフレームの全体的なゲインであり、0<GainAtten≦1.0であり、GainAttenは、全体的なゲイン勾配であり、GainAttenは、受信した最終フレームのフレームクラスおよび現在のフレームより前の連続したロストフレームの数を使用して決定される。
【0180】
本明細書に開示した実施形態に記載の例示の組合せにおいて、ユニットおよびアルゴリズムのステップが電子機器またはコンピュータソフトウェアおよび電子機器の組合せによって実装されてもよいことを、当業者は承知していよう。その機能をハードウェアによって行うかソフトウェアによって行うかは、技術的解決手法の特定の適用および設計上の制約条件に依存する。当業者が特定の適用の各々について記載した機能を実施するために異なる方法を用いてもよく、そのような実施形態が本発明の範囲を逸脱していると見なすべきではない。
【0181】
簡便かつ簡潔な記載のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、その詳細を本明細書では再び記載していないことを、当業者は明確に理解されよう。
【0182】
本出願にて提供したいくつかの実施形態においては、開示したシステム、装置、および方法が他の様式で実施され得ることを理解されたい。例えば、記載した装置の実施形態は、例示的なものにすぎない。例えば、ユニット分割は、論理機能分割にすぎず、実際の実施形態においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを組み合わせても別のシステムと統合してもよいし、またはいくつかの特徴を無視しても行わなくてもよい。さらに、図示または記載した相互接続または直接接続または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実施されてもよい。装置とユニットとの間の間接接続または通信接続は、電子的に、機械的に、または他の形式で実施されてもよい。
【0183】
別個の部分として記載したユニットは、物理的に別個のものであってもなくてもよいし、ユニットとして記載した部分は、物理ユニットであってもなくてもよいし、一ヶ所に位置していてもよいし、または複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。実施形態の解決手法の目的を達するために、一部またはすべてのユニットを実際の必要性に応じて選択してもよい。
【0184】
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットを1つの処理ユニットに統合してもよいし、ユニットの各々が物理的に単独で存在してもよいし、または2つ以上のユニットは1つのユニットに統合される。
【0185】
機能をソフトウェア機能ユニットの形式で実装して独立した製品として販売または使用する場合には、機能をコンピュータ可読記憶媒体に記憶してもよい。そのような理解に基づいて、基本的に、本発明の技術的解決手法、または従来技術に貢献する部分、またはいくつかの技術的解決手法は、ソフトウェア製品の形式で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)コンピュータデバイスに本発明の実施形態に記載の方法のステップのすべてまたは一部を行うように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体を含む。
【0186】
前述の記載は、本発明の特定の実施形態にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図していない。本発明に開示の技術的範囲において当業者が容易に想到する任意の変形または置換は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。