(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記クラッチ機構は、前記第1支持軸に固定された第1歯車と、前記第2支持軸に固定された第2歯車と、前記第2歯車を前記第1歯車に対して噛合又は離間させる歯車移動機構と、を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の清掃装置。
前記アームは、前記第2支持軸と前記透明容器との内周面との間の距離に対応して変形自在に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の清掃装置。
請求項1〜5のいずれか1項に記載の清掃装置と、該清掃装置を内部に収納する透明容器と、該透明容器内に配置されてモータにより第1支持軸を中心として回転駆動可能に設けられた撮像カメラと、を有し、
前記撮像カメラは、前記第1支持軸を中心として往復動することにより前記透明容器外部の画像を撮影することを特徴とする監視カメラ。
【背景技術】
【0002】
バスや電車といった閉空間の天井に設置される安全対策用の監視カメラとして、特許文献1に示されるドーム型カメラが知られている。
特許文献1に示されるドーム型カメラは、ベース上に固定されて入射光の一部エリアを遮光する遮光部を有する透明なシールドケースと、該シールドケースの内部に設置されてチルト回転軸を中心として回転自在な撮像カメラと、を備えたものである。
【0003】
そして、特許文献1に示されるドーム型カメラでは、シールドケースの外面に付着した汚れは布等で除去すれば良いが、該シールドケースの内面に付着した汚れの場合は、該シールドケースを本体から取り外すなどの余計な作業が必要となって簡単ではない。
これに加えて、上記ドーム型カメラでは、内部と外部との温度差によってシールドケース内に水滴が発生することもあり、これによって該シールドケース内面に汚れがこびり付くこともあり、撮像カメラによる撮影に支障が発生することもある。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば、特許文献2に示されるドーム内壁清掃装置を使用することも考えられる。
ここで示されるドーム内壁清掃装置は、半球状のドーム中心に設置された案内レールを有する基台と、レールに沿って略水平に回転自在な回転テーブルと、該回転テーブルに軸支されて略垂直方向に回動自在な支柱と、該支柱の先端に設けられた清掃ブラシと、基台に設けられて回転テーブルを回転させる第1駆動手段と、前記回転テーブル上に設けられて前記支柱を前記垂直方向に回動させる第2駆動手段と、を具備する構成である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について
図1を参照して説明する。
図1は実施形態に係る清掃装置1を備えた監視カメラ100の概略構成を示す断面図である。
監視カメラ100は、筐体となる透明容器2と、該透明容器2内に配置されてモータ(図示略)により第1支持軸3を中心として回転駆動可能に設けられたレンズ4Aを有する撮像カメラ4と、を具備する。
撮像カメラ4は、第1支持軸3を中心として矢印(イ)−(ロ)方向に往復動することにより透明容器2の外部画像を撮影する。
【0012】
一方、監視カメラ100に組み込まれた清掃装置1は、透明容器2内の第1支持軸3を中心として撮像カメラ4を回転駆動するモータ(図示略)と、第1支持軸3と平行な第2支持軸5を中心に回転自在に支持されたアーム6と、第1支持軸3の回転力を第2支持軸5に伝達又は伝達解除するクラッチ機構7と、アーム6の先端部に設けられて透明容器2の内面に摺動する清掃部材8と、を具備する。
アーム6は、第1支持軸3と平行な第2支持軸5を中心に回転自在に基端部が支持されたものであって、その先端部に、容器2の内面に接触して透明容器2の内面を清掃する清掃部材8が設置されている。
【0013】
クラッチ機構7はモータ(図示略)により駆動される第1支持軸3の歯車3Aに対して、アーム6を支持する第2支持軸5の歯車5Aが近接離間するように、該第2支持軸5を矢印(ハ)−(ニ)方向に移動させるものである。
そして、このクラッチ機構7では、第1支持軸3に対して第2支持軸5を矢印(ハ)方向に移動して、支持軸3・5の歯車3A・5Aを互いに噛合させた場合に、モータ駆動される第1支持軸3の回転力が第2支持軸5に伝達される。
この状態で、モータが駆動された場合には、該モータの駆動力が第1支持軸3及び第2支持軸5を経由してアーム6に伝達され、これによって第2支持軸5を中心として該アーム6が矢印(イ)−(ロ)方向に回転し、該アーム6先端の清掃部材8との摺動により透明容器2の内面が掃除される。
また、このクラッチ機構7では、第1支持軸3に対して第2支持軸5を矢印(ニ)方向に移動して、支持軸3・5の歯車3A・5Aを互いに離間させた場合に、モータ駆動される第1支持軸3の第2支持軸5への動力伝達が解除される。
【0014】
そして、以上のように構成された監視カメラ100の動作について説明する。
まず、クラッチ機構7により第1支持軸3と第2支持軸5との接続が解除されている状態(第2支持軸5が矢印(ニ)方向に移動している状態)で、モータが駆動された場合には、撮像カメラ4が第1支持軸3を中心として矢印(イ)−(ロ)方向に回転し、これにより該撮像カメラ4による透明容器2外の監視画像が撮影される。
このとき、クラッチ機構7による第1支持軸3と第2支持軸5との接続がなされていないので、アーム6は初期位置に停止したままである。
【0015】
また、この監視カメラ100では、クラッチ機構7により第1支持軸3と第2支持軸5とが接続されて動力伝達がなされている状態(第2支持軸5が矢印(ハ)方向に移動している状態)で、モータが駆動された場合に、第1支持軸3及び第2支持軸5を経由した動力伝達により、アーム6が第2支持軸5を中心として矢印(イ)−(ロ)方向に回転する。これによりアーム6の先端の清掃部材8も矢印(イ)−(ロ)方向に回転して、該清掃部材8との摺動により透明容器2の内面が清掃される。
なお、クラッチ機構7により第1支持軸3と第2支持軸5とが接続されている状態では、清掃部材8とともに撮像カメラ4も矢印(イ)−(ロ)方向に同時に回転するが、該撮像カメラ4をONにして透明容器2外の撮影をするか否かは適宜設定すると良い。
【0016】
以上詳細に説明したように本実施形態に示される清掃装置1が具備された監視カメラ100では、クラッチ機構7が作動することにより、撮像カメラ4を回転駆動するモータにより駆動される第1支持軸3の回転力を、先端に清掃部材8が支持されたアーム6の第2支持軸5に伝達又は伝達解除することができる。
そして、該クラッチ機構7により第1支持軸3の回転力が第2支持軸5に伝達された場合に、該第2支持軸5を中心に回転するアーム6先端の清掃部材8が透明容器2の内面と摺動することになり、これによって該透明容器2内の清掃が行われる。
すなわち、本実施形態に示される監視カメラ100によれば、撮像カメラ4を回転駆動するモータにより駆動される第1支持軸3の回転力を、先端に清掃部材8が支持されたアーム6の第2支持軸5に伝達又は伝達解除するクラッチ機構7を設けた構成であるので、透明容器2の内面清掃のために別途専用の駆動モータを具備する必要がなく、これによって全体を小型かつ簡易な構成とすることができる。
【0017】
なお、上記実施形態に示される監視カメラ1では、透明容器2を上向きに配置したが、実際の使用において天井に設置する場合には、透明容器2を下向きにして配置する。
【0018】
(他の実施形態)
図1の構成をさらに具体化した清掃装置10を備えた監視カメラ101について、
図2〜
図5について説明する。
図2〜
図4は本実施形態に係る清掃装置10を備えた監視カメラ101の概略構成を示す断面図である。
監視カメラ101は、基台11に設置された筐体となるドーム状の透明容器12と、該透明容器12内に配置されてモータMにより第1支持軸13を中心として回転駆動可能に設けられたレンズ14Aを有する撮像カメラ14と、を具備する。
撮像カメラ14は、第1支持軸13を中心として矢印(イ)−(ロ)方向に往復動することにより透明容器12の外部の画像を撮影するものであって、「初期位置」では図中9時位置となるようにレンズ14Aが向けられている。
【0019】
一方、監視カメラ101に組み込まれた清掃装置10は、透明容器12内の第1支持軸13を中心として撮像カメラ14を回転駆動するモータMと、第1支持軸13と平行な第2支持軸15を中心に回転自在に支持されたアーム16と、第1支持軸13の回転力を第2支持軸15に伝達又は伝達解除するクラッチ機構17と、アーム16の先端部に設けられて透明容器12の内面に摺動する清掃部材18と、を具備する。
【0020】
アーム16は、第1支持軸13と平行な第2支持軸15を中心に回転自在に基端部が支持されたものであって、その先端部に、容器12の内面に接触して透明容器12の内面に摺動する清掃部材18が設置されている。
また、アーム16は、
図4に示されるように、第2支持軸15と透明容器12との内周面との間の距離に対応して伸縮自在に形成されている。
【0021】
具体的には
図4に示されるように、アーム16は、長さ方向に沿って互いに伸縮可能な2つのアーム部材20・21と、これらアーム部材20・21を互いに離間する矢印(ホ)−(ヘ)方向に付勢するばね部材22とを有し、このようなばね部材22の付勢によって、該アーム16の先端に設けられた清掃部材18をドーム状の透明容器12の内面に密着させるようにしている。なお、アーム16を伸縮可能とする構成に代えて、弾性変形させて撓ませることにより、前記清掃部材18の密着力を確保するようにしても良い。
なお、このアーム16は、撮像カメラ14が
図2に示される「初期位置」となる「9時位置」にある場合に、ほぼ180°反対側に位置する「3時位置」になるように角度設定されている。
また、清掃部材18は、汚れた場合に交換可能なように清掃パッド18Aが脱着自在に設けられている。
【0022】
クラッチ機構17は第1支持軸13に固定された第1歯車13Aと、第2支持軸15に固定された第2歯車15Aと、第2歯車15Aを第1歯車13Aに対して噛合又は離間させるソレノイド等のアクチュエータからなる歯車移動機構23と、を有する。
そして、このクラッチ機構17では、歯車移動機構23を作動して、モータMにより駆動される第1支持軸13の歯車13Aに対して、アーム16を支持する第2支持軸15の歯車15Aを矢印(ハ)−(ニ)方向に近接離間させることにより、これら歯車13A・15Aの噛合及び噛合解除を行う。
なお、ここで歯車移動機構23は、歯車13Aの第1支持軸13に対して歯車15Aの第2支持軸15を平行移動させることによって、これら歯車13A・15Aの噛合及び噛合解除を行うものである。
【0023】
そして、上記のようなクラッチ機構17では、歯車移動機構23により、第1支持軸13に対して第2支持軸15を矢印(ハ)方向に平行移動させた場合に、支持軸13・15の歯車13A・15Aが互いに噛合される。
この状態で、モータMが駆動された場合には、該モータMの駆動力が、第1支持軸13及び第2支持軸15を経由してアーム16に伝達されることになり、第2支持軸15を中心として該アーム16が矢印(イ)−(ロ)方向に回転する。これによってアーム16先端の清掃部材18が、透明容器12の内面と摺動して該透明容器12内を清掃する。
【0024】
なお、ここでモータMの駆動軸となる第1支持軸13に固定される歯車13Aと、アーム16を軸支する第2支持軸15に固定される歯車15Aとが噛み合った場合には、撮像カメラ14の回転方向と、アーム16先端の清掃部材18の回転方向は互いに逆になる。
すなわち、撮像カメラ14が矢印(イ)方向に回転した場合にはアーム16及び清掃部材18は矢印(ロ)方向に回転し、同時に、撮像カメラ14が矢印(ロ)方向に回転した場合にはアーム16及び清掃部材18は矢印(イ)方向に回転する。
【0025】
また、このクラッチ機構17では、歯車移動機構23により、第1支持軸13に対して第2支持軸15を矢印(ニ)方向に平行移動させて、支持軸13・15の歯車13A・15Aの噛合解除を行なった場合に、モータ駆動される第1支持軸13の第2支持軸15への動力伝達が解除される。
そして、この状態で、モータMが駆動された場合には、撮像カメラ14が第1支持軸13を中心として矢印(イ)−(ロ)方向に回転し、これにより該撮像カメラ14による透明容器12外の監視画像が撮影される。
【0026】
アーム16を支持する第2支持軸15にはエンコーダ30が設置されており、このエンコーダ30から第2支持軸15が所定角度回転する毎の出力されるパルスに基づき清掃部材18の回転角度が検出される。
このエンコーダ30は、第2支持軸15に設置されて周方向にスリット(図示略)が一定間隔で形成された回転板31と、該回転板31のスリットの通過数をカウントするパルスカウンター32と、を有するものであって、該パルスカウンター32でのカウントにより清掃部材18の回転角度を検出する。
また、アーム16の先端部には基台11の上面との距離を検出する距離センサ33が設けられている。この距離センサ33は、基台11の上面との距離から清掃部材18の高さ位置を検出し、この高さ位置に基づき清掃部材18の回転角度を検出する。
【0027】
なお、上述したモータM及び歯車移動機構23の駆動は、
図2に示される制御装置Cにより以下の制御内容により行われる。
具体的には、この制御装置Cでは、別途設けられたタイマー(図示略)からの時刻データと、エンコーダ30及び距離センサ33からの回転角度データが入力されるようになっており、これらデータに基づき、モータM及び歯車移動機構23の駆動制御を行う。
【0028】
この制御装置Cの具体的な制御内容について
図5を参照してステップ(SP)毎に説明する。
《ステップ1》
タイマーにて予め設定した時刻になった場合に本フローを開始する。
【0029】
《ステップ2》
図2に示されるように、撮像カメラ14が初期位置となる「9時位置」にあり、これに伴い、アーム16先端の清掃部材18が180°反対側に位置する「3時位置」にあるか否かを判定する。
なお、これら撮像カメラ14及び清掃部材18が初期位置にあるか否かの判定は、前回駆動した際に得たエンコーダ30又は距離センサ33からの検出データに基づいても良いし、別途設けたリミットスイッチ(図示略)等の検出手段からの検出データに基づいても良い。
【0030】
《ステップ3》
ステップ2の検出結果に基づき、撮像カメラ14が初期位置となる「9時位置」にあるか否かを判定し、NOの場合に先のステップ2戻り、YESの場合に次のステップ4に進む。
【0031】
《ステップ4》
撮像カメラ14及び清掃部材18が初期位置にあるとして、クラッチ機構17の歯車移動機構23を駆動して、第1支持軸13に近接する矢印(ハ)方向に第2支持軸15を移動する。これにより第1支持軸13及び第2支持軸15の歯車13A・15Aを互いに噛合させる。
【0032】
《ステップ5》
モータMを駆動して該モータMの駆動力を、支持軸13・15を経由してアーム16に伝達する。
これにより第2支持軸15を中心としてアーム16が矢印(イ)−(ロ)方向に回転し、該アーム16の先端に位置する清掃部材18により透明容器12の内面を清掃する。
【0033】
なお、ここでの清掃は、「3時位置」にあるアーム16及び清掃部材18を矢印(ロ)方向に180°回転させた後で矢印(イ)方向に180°回転させる、という往復動の動作を1回又は複数回行わせるという設定にする。
また、このとき「9時位置」にある撮像カメラ14も矢印(イ)方向に180°回転した後で矢印(ロ)方向に180°回転するが、この回転時に撮像カメラ14をONするか否かは適宜設定すると良い。
【0034】
《ステップ6》
アーム16を支持する第2支持軸15にはエンコーダ30が設置されており、このエンコーダ30からの出力信号に基づき清掃部材18の回転角度を検出する。
【0035】
《ステップ7》
ステップ7で得たエンコーダ30からのパルス数を計測し、その計測結果に基づき、撮像カメラ14及び清掃部材18を有するアーム16が所定の往復動作をしたかを判定し、エンコーダ30のパルス数が所定値に達したYESの場合に次のステップ8に進み、また、エンコーダ30のステップ数が所定値に達さないNOの場合に先のステップ5に戻る。
【0036】
《ステップ8》
撮像カメラ14が初期位置となる「9時位置」に戻るとともに、アーム16先端の清掃部材18が180°反対側に位置する「3時位置」に戻ったことを確認した後、次のステップ9に進む。
なお、本ステップの確認処理は、エンコーダ30からの検出データとともに、距離センサ33からの検出データに基づき行うと良い。
【0037】
《ステップ9》
撮像カメラ14及びアーム16先端の清掃部材18が初期位置に戻ったとして、クラッチ機構17の歯車移動機構23を解除して、第1支持軸13から離間する矢印(ニ)方向に第2支持軸15を移動する。これにより第1支持軸13及び第2支持軸15の歯車13A・15Aの噛合解除をする。
【0038】
《ステップ10》
以上のステップ1〜9により透明容器12の内面清掃を終了し、通常の撮像カメラ14による監視ルーチンに戻る。
【0039】
以上詳細に説明したように本実施形態に示される清掃装置10が具備された監視カメラ101では、クラッチ機構17が作動することにより、撮像カメラ14を回転駆動するモータMにより駆動される第1支持軸13の回転力を、先端に清掃部材18が支持されたアーム6の第2支持軸51に伝達又は伝達解除することができる。
そして、該クラッチ機構17により第1支持軸13の回転力が第2支持軸15に伝達された場合に、該第2支持軸15を中心に回転するアーム16先端の清掃部材18が透明容器12の内面と摺動することになり、これによって該透明容器12内の清掃が行われる。
【0040】
すなわち、本実施形態に示される監視カメラ101によれば、撮像カメラ14のモータMにより駆動される第1支持軸13の回転力を、先端に清掃部材18が支持されたアーム16の第2支持軸15に伝達又は伝達解除するクラッチ機構17を設けた構成であるので、透明容器12の内面清掃のために別途専用の駆動モータMを具備する必要がなく、これによって全体を小型かつ簡易な構成とすることができる。
【0041】
上記実施形態に示した清掃装置10を備えた監視カメラ101では以下のように変形しても良い。
(変形例1)
上記アーム16は、第2支持軸15と透明容器12との内周面との間の距離に対応して伸縮自在に形成されているが、湾曲可能な弾性材により全体を形成して先端の清掃部材18を透明容器12の内面に密着させるようにしても良い。
また、アーム16をパンタグラフ構造にして透明容器12の内面に清掃部材18を密着させるようにしても良い。
【0042】
(変形例2)
上記クラッチ機構17にソレノイドを使用したが、これに限定されず、第1支持軸13と第2支持軸15とを同軸状に配置し、これら第1支持軸13と第2支持軸15との間に、一対のクラッチ板により動力の伝達又は遮断を行うクラッチ機構17を設置しても良い。
【0043】
(変形例3)
上記例では、撮像カメラ14の初期位置を「9時位置」とし、アーム16先端の清掃部材18の初期位置を「3時位置」としたが、これら初期位置は適宜設定できるものとする。例えば、第1支持軸13の歯車13Aと第2支持軸15の歯車15Aとの間に中間歯車を介在させて、撮像カメラ14及び清掃部材18の初期位置を共に「9時位置」として、同方向に駆動しても良い。
また、上記例では、第1支持軸13の歯車13A及び第2支持軸15の歯車15Aのギア比が1:1なので、撮像カメラ14及び清掃部材18が同一角度回転するが、このギア比は適宜定めるようにしても良い。例えば、ギア比を1:10などにして、撮像カメラ14の回転に対して清掃部材18を大きく回転させる(撮像カメラ14の回転範囲より大きく清掃する)、あるいは、逆にギア比を10:1などにして、撮像カメラ14を回転させるよりも大きなトルクが必要なアーム16を回転駆動しても良い。
支持軸13・15とこれらに支持された歯車13A・15Aとの間にトルクリミッタ(滑りクラッチ)等を設け、撮像カメラ14、あるいは清掃部材18が何らかの理由により所定の作動範囲外まで回転した場合に駆動系を空転させて損傷を防止するようにしても良い。
【0044】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。