(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の検体ラック搬送装置及び自動分析システムの実施の形態例について、
図1〜
図11を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。また、説明は以下の順序で行うが、本発明は、必ずしも以下の形態に限定されるものではない。
【0013】
[実施の形態例]
1−1.自動分析システムの構成
まず、本発明の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる自動分析システムについて
図1を参照して説明する。
図1は、本例の自動分析システムを模式的に示す説明図である。
【0014】
図1に示す装置は、本発明の自動分析システムの一例として適用する生化学分析システム100である。生化学分析システム100は、血液や尿などの生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する装置である。
【0015】
図1に示すように、生化学分析システム100は、生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する生化学分析装置1と、検体ラックを搬送する検体ラック搬送装置30と、を有している。
【0016】
1−2.生化学分析装置の構成
生化学分析装置1は、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、第1試薬ターンテーブル4と、第2試薬ターンテーブル5と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、生化学分析装置1は、サンプル希釈ピペット7と、サンプリングピペット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、第1試薬ピペット12と、第2試薬ピペット13と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、反応容器洗浄装置18と、を備えている。
【0017】
本例の検体収容ユニットの一例を示すサンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。このサンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22が収容されている。検体容器21には、血液や尿等からなる検体(サンプル)が収容される。希釈液容器22には、通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液が収容される。
【0018】
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた検体容器21の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0019】
複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21の列よりもサンプルターンテーブル2の半径方向の内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21と同様に、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。そして、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた希釈液容器22の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0020】
なお、複数の検体容器21及び複数の希釈液容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
【0021】
サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。そして、サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。また、サンプルターンテーブル2の周囲には、希釈ターンテーブル3が配置されている。
【0022】
希釈ターンテーブル3、第1試薬ターンテーブル4、第2試薬ターンテーブル5及び反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、不図示の駆動機構により、その周方向に所定の角度範囲ずつ、所定の速度で回転する。なお、反応ターンテーブル6は、一回の移動で半周以上回転するように設定されている。
【0023】
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が希釈ターンテーブル3の周方向に並べて収容されている。希釈容器23には、サンプルターンテーブル2に配置された検体容器21から吸引され、希釈された検体(以下、「希釈検体」という)が収容される。
【0024】
第1試薬ターンテーブル4には、複数の第1試薬容器24が第1試薬ターンテーブル4の周方向に並べて収容されている。また、第2試薬ターンテーブル5には、複数の第2試薬容器25が第2試薬ターンテーブル5の周方向に並べて収容されている。そして、第1試薬容器24には、濃縮された第1試薬が収容され、第2試薬容器25には、濃縮された第2試薬が収容される。
【0025】
さらに、第1試薬ターンテーブル4、第1試薬容器24、第2試薬ターンテーブル5及び第2試薬容器25は、不図示の保冷機構によって所定の温度に保たれている。そのため、第1試薬容器24に収容された第1試薬と、第2試薬容器25に収容された第2試薬は、所定の温度で保冷される。
【0026】
本例の反応ユニットの一例を示す反応ターンテーブル6は、希釈ターンテーブル3と、第1試薬ターンテーブル4及び第2試薬ターンテーブル5の間に配置されている。反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が反応ターンテーブル6の周方向に並べて収容されている。反応容器26には、希釈ターンテーブル3の希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1試薬ターンテーブル4の第1試薬容器24からサンプリングした第1試薬と、第2試薬ターンテーブル5の第2試薬容器25からサンプリングした第2試薬が注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体と、第1試薬及び第2試薬が撹拌され、反応が行われる。
【0027】
サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の周囲に配置される。サンプル希釈ピペット7は、不図示の希釈ピペット駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の軸方向(例えば、上下方向)に移動可能に支持されている。また、サンプル希釈ピペット7は、希釈ピペット駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプル希釈ピペット7は、水平方向に沿って回動することで、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を往復運動する。なお、サンプル希釈ピペット7がサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を移動する際、サンプル希釈ピペット7は、不図示に洗浄装置を通過する。
【0028】
ここで、サンプル希釈ピペット7の動作について説明する。
サンプル希釈ピペット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端に設けたピペットを検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ピペット7は、不図示のサンプル用ポンプが作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇してピペットを検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ピペット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
【0029】
次に、サンプル希釈ピペット7は、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降して、ピペットを所定の希釈容器23内に挿入する。そして、サンプル希釈ピペット7は、吸引した検体と、サンプル希釈ピペット7自体から供給される所定量の希釈液(例えば、生理食塩水)を希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内で、検体が所定倍数の濃度に希釈される。その後、サンプル希釈ピペット7は、洗浄装置によって洗浄される。
【0030】
サンプリングピペット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間に配置されている。サンプリングピペット8は、不図示のサンプリングピペット駆動機構により、サンプル希釈ピペット7と同様に、希釈ターンテーブル3の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、サンプリングピペット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0031】
このサンプリングピペット8は、希釈ターンテーブル3の希釈容器23内にピペットを挿入して、所定量の希釈検体を吸引する。そして、サンプリングピペット8は、吸引した希釈検体を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0032】
第1試薬ピペット12は、反応ターンテーブル6と第1試薬ターンテーブル4の間に配置され、第2試薬ピペット13は、反応ターンテーブル6と第2試薬ターンテーブル5の間に配置されている。第1試薬ピペット12は、不図示の第1試薬ピペット駆動機構により、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第1試薬ピペット12は、第1試薬ターンテーブル4と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0033】
第1試薬ピペット12は、第1試薬ターンテーブル4の第1試薬容器24内にピペットを挿入して、所定量の第1試薬を吸引する。そして、第1試薬ピペット12は、吸引した第1試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0034】
また、第2試薬ピペット13は、不図示の第2試薬ピペット駆動機構により、第1試薬ピペット12と同様に、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第2試薬ピペット13は、第2試薬ターンテーブル5と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0035】
第2試薬ピペット13は、第2試薬ターンテーブル5の第2試薬容器25内にピペットを挿入して、所定量の第2試薬を吸引する。そして、第2試薬ピペット13は、吸引した第2試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0036】
希釈撹拌装置9及び希釈洗浄装置11は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、不図示の撹拌子を希釈容器23内に挿入し、検体と希釈液を撹拌する。
【0037】
希釈洗浄装置11は、サンプリングピペット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する装置である。この希釈洗浄装置11は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23内に挿入し、廃液ポンプを駆動させて挿入した希釈容器洗浄ノズルによって希釈容器23内に残留する希釈検体を吸い込む。そして、希釈洗浄装置11は、吸い込んだ希釈検体を不図示の廃液タンクに排出する。
【0038】
その後、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプから希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給し、希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23内に洗剤を吐出する。この洗剤によって希釈容器23内を洗浄する。その後、希釈洗浄装置11は、洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引し、希釈容器23内を乾燥させる。
【0039】
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15及び反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と第1試薬を撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0040】
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0041】
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26内を洗浄する装置である。この反応容器洗浄装置18は、複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、希釈容器洗浄ノズルと同様に、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18における洗浄工程は、上述した希釈洗浄装置11と同様であるため、その説明は省略する。
【0042】
また、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲における反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26内に注入され、第1薬液及び第2薬液と反応した希釈検体に対して光学的測定を行って、検体中の様々な成分の量を「吸光度」という数値データとして出力し、希釈検体の反応状態を検出するものである。
【0043】
さらに、反応ターンテーブル6の周囲には、不図示の恒温槽が配置されている。この恒温槽は、反応ターンテーブル6に設けられた反応容器26の温度を常時一定に保持するように構成されている。
【0044】
1−3.検体ラック搬送装置の構成
次に、検体ラック搬送装置(以下、単に「搬送装置」という)30の詳細な構成について、
図2〜
図6を参照して説明する。
図2は、検体ラック搬送装置30を示す斜視図、
図3は、検体ラック搬送装置30を示す平面図である。
【0045】
図1〜
図3に示すように、搬送装置30は、生化学分析装置1に隣接して配置されている。搬送装置30は、サンプルターンテーブル2に収容された検体容器21に検体を供給する。また、検体容器21に供給される検体は、ラック側検体容器91に収容されている。このラック側検体容器91は、検体ラック90に収容される。なお、ラック側検体容器91には、収容された検体の情報を示す識別子91aが貼付されている。識別子91aとしては、例えば、バーコードや二次元コード等その他各種の様式が適用されるものである。
【0046】
[検体ラック]
ここで、検体ラック90の構成について、
図4を参照して説明する。
図4は、検体ラック90を示す斜視図である。
【0047】
図4に示すように、検体ラック90は、略直方体状に形成されている。また、検体ラック90には、ラック側検体容器91を収容する複数の収容部90aが形成されている。収容部90aは、ラック側検体容器91を、その開口が上下方向の上方に向くように立設させた状態で保持する穴部である。複数の収容部90aは、検体ラック90の長手方向に沿って所定の間隔を空けて形成されている。
【0048】
なお、本例の検体ラック90では、収容部90aを5つ設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、収容部90aは、4つ以下、或いは6つ以上設けてもよい。
【0049】
検体ラック90における上下方向の下端部、すなわち収容部90aが形成された端部と反対側の端部には、係合溝部90bが形成されている。係合溝部90bは、検体ラック90における長手方向の略中央部に形成されている。この係合溝部90bは、検体ラック90の幅方向、すなわち短手方向に沿って連続して形成された溝部である。係合溝部90bは、後述する搬送装置30に設けられたガイドレールと係合する。
【0050】
[検体ラック搬送装置]
次に、上述した検体ラック90を搬送する搬送装置30について説明する。
なお、水平方向と平行で、かつ搬送装置30と生化学分析装置1が隣り合う方向と直交し、かつ水平方向と平行をなす方向を第1の方向Xとする。そして、水平方向と平行で、かつ第1の方向Xと直交する方向を第2の方向Yとする。
【0051】
図2及び
図3に示すように、搬送装置30は、供給ユニット31と、回収ユニット32と、検体投入ユニット33と、第1搬送レーン34と、第2搬送レーン35とを有している。また、搬送装置30は、第1読み取り部36と、第2読み取り部37と、第3読み取り部38とを有している。第1読み取り部36、第2読み取り部37及び第3読み取り部38は、ラック側検体容器91に貼付された識別子91aを読み取るものであり、例えば、バーコードリーダである。
【0052】
回収ユニット32は、搬送装置30の第2の方向Yの一側に配置されている。検体投入ユニット33は、搬送装置30の第2の方向Yの他側、すなわち生化学分析装置1側に配置されている。そして、供給ユニット31は、回収ユニット32よりも第2の方向Yの他側に配置されている。また、供給ユニット31は、検体投入ユニット33よりも第2の方向Yの一側で、かつ検体投入ユニット33よりも第1の方向Xの一側に配置されている。
【0053】
供給ユニット31は、供給トレイ41と、供給側ガイドレール42と、不図示の供給側押し子機構とを有している。供給トレイ41には、生化学分析装置1へ供給する検体を有するラック側検体容器91を収容した検体ラック90が載置される。このとき、検体ラック90は、その長手方向、すなわちラック側検体容器91が並べられた方向が第2の方向Yと略平行になるように載置される。
【0054】
供給トレイ41は、平板状に形成されている。また、供給トレイ41における第2の方向Yの両端部は、上下方向の上方に向けて略垂直に屈曲している。供給トレイ41における屈曲した両端部は、載置された検体ラック90の長手方向の両端部と対向する。すなわち、供給トレイ41の両端部は、検体ラック90を搬送する際のガイド片となる。
【0055】
供給トレイ41における第2の方向Yの略中央には、供給側ガイドレール42が配置されている。供給側ガイドレール42は、供給トレイ41の一面において第1の方向Xと平行に配置されている。供給側ガイドレール42には、検体ラック90の係合溝部90bが摺動可能に係合される。そして、供給側ガイドレール42は、検体ラック90が転倒することを防ぐと共に、検体ラック90の移動をガイドする。
【0056】
不図示の供給側押し子機構は、供給トレイ41に載置され、供給側ガイドレール42と係合した検体ラック90を、供給トレイ41における第1の方向Xの一側から他側に向けて押圧し、搬送する。このとき検体ラック90は、搬送される方向が短手方向と略平行に搬送される。
【0057】
また、供給ユニット31の近傍には、第1読み取り部36が配置されている。第1読み取り部36は、供給ユニット31に供給されたラック側検体容器91の識別子91aを読み取る。
【0058】
さらに、供給ユニット31の第1の方向Xの他側、すなわち供給ユニット31における検体ラック90の排出側には、第1搬送レーン34が配置されている。第1搬送レーン34は、供給ユニット31から排出された検体ラック90を検体投入ユニット33まで搬送する。
【0059】
第1搬送レーン34は、載置面部47と、搬送側押し子48と、搬送側押し子48を駆動させる不図示の搬送側駆動機構とを有している。載置面部47は、平板状に形成されている。載置面部47は、第2の方向Yに沿って回収ユニット32から供給ユニット31を通過し、検体投入ユニット33まで延在している。また、載置面部47における第2の方向Yの一側は、後述する回収ユニット32の第1回収トレイ51と第2回収トレイ52の間に配置されている。
【0060】
載置面部47には、溝部47aが形成されている。溝部47aは、載置面部47を上下方向に貫通している。溝部47aは、第2の方向Yに沿って回収ユニット32から供給ユニット31を通過し、検体投入ユニット33まで延在している。
【0061】
搬送側押し子48は、溝部47aを挿通している。搬送側押し子48は、不図示の搬送側駆動機構により溝部47aに沿って移動する。この搬送側押し子48は、載置面部47に載置された検体ラック90における上下方向の下端部に当接する。そのため、供給ユニット31又は回収ユニット32から載置面部47に載置された検体ラック90は、搬送側押し子48によって押圧され、検体投入ユニット33に向けて搬送される。このとき、検体ラック90は、搬送される方向が長手方向と略平行に搬送される。
【0062】
検体投入ユニット33は、検体投入トレイ45と、投入側ガイドレール46と、不図示の投入側搬送機構とを有している。検体投入トレイ45は、供給トレイ41と同様に、平板状に形成されている。また、検体投入トレイ45の第2の方向Yの両端部は、上下方向の上方に向けて屈曲している。検体投入トレイ45には、第1搬送レーン34によって搬送された検体ラック90が載置される。
【0063】
投入側ガイドレール46は、検体投入トレイ45における第2の方向Yの略中央に配置されている。投入側ガイドレール46は、検体投入トレイ45の一面において第1の方向Xと平行に配置されている。投入側ガイドレール46には、検体ラック90の係合溝部90bが摺動可能に係合される。そして、投入側ガイドレール46は、検体ラック90が転倒することを防ぐと共に、検体ラック90の移動をガイドする。
【0064】
不図示の投入側搬送機構は、検体投入トレイ45に載置され、投入側ガイドレール46と係合した検体ラック90を、第1の方向Xに沿って搬送する。また、投入側搬送機構は、検体投入トレイ45の第1の方向Xの略中央である分注位置で、検体ラック90の搬送を一時的に停止する。
【0065】
この検体投入ユニット33における分注位置の近傍には、第2読み取り部37が配置されている。第2読み取り部37は、分注位置に搬送されたラック側検体容器91の識別子91aを読み取る。
【0066】
そして、ラック側検体容器91に収容された検体は、生化学分析装置1に設けたピペットにより、サンプルターンテーブル2に収容された検体容器21に供給される。また、投入側搬送機構は、検体を供給した検体ラック90を検体投入ユニット33の第1の方向Xの他端部まで搬送する。
【0067】
検体投入ユニット33の第1の方向Xの他端部には、第2搬送レーン35が配置されている。第2搬送レーン35は、搬送装置30における第1の方向Xの他端側において第2の方向Yに沿って配置されている。第2搬送レーン35は、無端状の搬送ベルト35aと、不図示の駆動部とを有している。第2搬送レーン35の搬送ベルト35aは、第2の方向Yと平行に検体投入ユニット33から回収ユニット32まで延在している。
【0068】
第2搬送レーン35は、搬送ベルト35a上に搬送された検体ラック90を、第2の方向Yに沿って回収ユニット32における第1の方向Xの他側まで搬送する。
【0069】
なお、本例の搬送装置30では、第1搬送レーン34の検体ラック90の搬送方法として搬送側押し子48を用いた例を説明したが、これに限定されるものではなく、第2搬送レーン35と同様に、無端状の搬送ベルトを用いて検体ラック90を搬送させてもよい。
【0070】
また、第2搬送レーン35の搬送方法を、第1搬送レーン34と同様に、溝部を通過する押し子を用いてもよい。
【0071】
回収ユニット32は、第1トレイ部を示す第1回収トレイ51と、第2トレイ部を示す第2回収トレイ52と、回収側押し子機構53と、第1回収側ガイドレール54と、ガイドレール可動機構55と、第2回収側ガイドレール56とを有している。
【0072】
第1回収トレイ51は、回収ユニット32における第1の方向Xの他側に配置され、第2回収トレイ52は、回収ユニット32における第1の方向Xの一側に配置される。そして、第1回収トレイ51と第2回収トレイ52の間には、第1搬送レーン34が配置される。
【0073】
まず、第2回収トレイ52について説明する。
第2回収トレイ52は、供給トレイ41や検体投入トレイ45と同様に、略長方形をなす平板状に形成されている。第2回収トレイ52の第2の方向Yの両端部には、ガイド片52aが設けられている。ガイド片52aは、第2回収トレイ52の端部を上下方向の上方に向けて略垂直に屈曲することで形成されている。
【0074】
また、第2回収トレイ52の第2の方向Yの略中央部には、第2回収側ガイドレール56が配置されている。第2回収側ガイドレール56は、第2回収トレイ52の一面において第1の方向Xと平行に配置されている。そして、第2回収側ガイドレール56は、第2回収トレイ52における第1の方向Xの一端部から他端部にかけて延在している。
【0075】
この第2回収側ガイドレール56には、検体ラック90の係合溝部90bが摺動可能に係合される。そして、第2回収側ガイドレール56は、検体ラック90が第1の方向Xに沿って移動する際に、検体ラック90が転倒することを防ぐ。また、第2回収側ガイドレール56は、2つのガイド片52aと共に、検体ラック90の移動をガイドする。
【0076】
上述した第2回収トレイ52には、回収側押し子機構53によって押圧され、第1回収トレイ51から検体ラック90が搬送される。
【0077】
回収側押し子機構53は、回収側押し子部材57と、押し子操作部58と、不図示の駆動部とを有している。回収側押し子部材57は、検体ラック90における搬送方向の後方の背面に接触する押圧面部57aと、係止片57bと、押圧面部57aから略垂直に屈曲する支持面部57cとを有している。
【0078】
係止片57bは、押圧面部57aにおける支持面部57cと反対側の端部に形成されている。係止片57bは、押圧面部57aの端部から支持面部57cと反対方向に向けて略垂直に屈曲している。係止片57bは、押圧面部57aが検体ラック90に接触した際に、検体ラック90の上下方向の下端部に係止する。
【0079】
押圧面部57aが検体ラック90の背面に接触し、かつ係止片57bが検体ラック90の下端部に係止することで、検体ラック90を確実に保持することができる。その結果、検体ラック90を押圧し、搬送する際に、検体ラック90が転倒することを防ぐことができる。
【0080】
支持面部57cは、押し子操作部58に接続されている。押し子操作部58は、第1回収トレイ51及び第2回収トレイ52における第2の方向Yの一側に配置されている。そして、押し子操作部58は、第1の方向Yに沿って延在している。押し子操作部58には、不図示の駆動部が設けられている。駆動部が駆動すると、押し子操作部58が、第1の方向Xに沿って移動する。これにより、押し子操作部58に接続された回収側押し子部材57も、第1の方向Xに沿って移動する。
【0081】
次に、
図5及び
図6を参照して第1回収トレイ51、第1回収側ガイドレール54及びガイドレール可動機構55の詳細な構成について説明する。
図5及び
図6は、第1回収トレイ51及びガイドレール可動機構55を示す斜視図である。
【0082】
図5及び
図6に示すように、第1回収トレイ51は、略四角形状をなす平板状に形成されている。第1回収トレイ51の第2の方向Yの両端部には、ガイド片51aが設けられている。ガイド片51aは、第1回収トレイ51の端部を上下方向の上方に向けて略垂直に屈曲することで形成されている。
【0083】
また、第1回収トレイ51には、第1開口部61と、第2開口部62が形成されている。第1開口部61は、第1回収トレイ51における第1の方向Xの一端部に形成されている。また、第1開口部61は、一端部における第2の方向Yの略中央部に形成されている。第1開口部61は、第1回収トレイ51の一端部から第1の方向Xの他側に向けて所定の大きさで開口している。
【0084】
第2開口部62は、第1回収トレイ51における第1の方向Xの他端部に形成されている。また、第2開口部62は、他端部における第2の方向Yの略中央部に形成されている。第2開口部62は、第1回収トレイ51の他端部から第2の方向Xの一側に向けて所定の大きさで開口している。
【0085】
また、第1開口部61及び第2開口部62の開口を覆うようにして、第1回収側ガイドレール54が配置される。第1回収側ガイドレール54は、第1回収トレイ51における第2の方向Yの略中央部において、第1の方向Xと略平行に配置される。そして、第1回収側ガイドレール54には、第2回収側ガイドレール56と同様に、検体ラック90の係合溝部90bが摺動可能に係合される。第1回収側ガイドレール54は、検体ラック90が第1の方向Xに沿って移動する際に、検体ラック90が転倒することを防ぐ。また、第1回収側ガイドレール54は、2つのガイド片51aと共に、検体ラック90の移動をガイドする。
【0086】
ここで、第1回収側ガイドレール54における第2の方向Yで切断した断面積は、係合溝部90bの開口面積よりも若干小さく設定されている。そのため、第1回収側ガイドレール54と係合溝部90bの間には、隙間が形成されている。なお、第1回収側ガイドレール54と係合溝部90bの間に形成される隙間は、検体ラック90が移動する際に、検体ラック90が転倒しない程度の大きさに設定されている。
【0087】
第1回収側ガイドレール54は、ガイドレール可動機構55によって第1の方向Xに沿って移動可能に支持されている。ガイドレール可動機構55は、支持板64と、可動板65と、クランク部66と、アーム部材67と、レール駆動部68と、支持レール69とを有している。また、ガイドレール可動機構55は、不図示の制御部に接続される第1センサ部71と、第2センサ部72とを有している。
【0088】
支持板64は、平板状に形成されている。支持板64は、第1回収トレイ51における検体ラック90が載置される載置面51bと反対側の裏面51cに固定されている。支持板64は、裏面51cにおける第2の方向Yの略中央部に配置されている。また、支持板64は、裏面51cに固定される固定片64aと、固定片64aから略垂直に連続する主面部64bとを有している。
【0089】
支持板64は、固定片64aを裏面51cに固定した際、主面部64bは、裏面51cから略垂直に突出する。そして、支持板64の主面部64bは、上下方向及び第1の方向Xで形成される平面と略平行に配置される。
【0090】
支持板64の主面部64bの一面には、レール駆動部68が固定されている。レール駆動部68の駆動軸68aは、支持板64の主面部64bを一面から反対側の他面にかけて貫通している。レール駆動部68の駆動軸68aの先端部は、支持板64の主面部64bの他面から突出している。また、駆動軸68aの先端部には、クランク部66が取り付けられている。
【0091】
クランク部66は、レール駆動部68が駆動すると、駆動軸68aと共に回転する。また、クランク部66には、遮光片73が設けられている。また、クランク部66には、連結軸74が取り付けられている。連結軸74は、クランク部66の回転中心から偏心した位置に設けられている。そして、連結軸74には、アーム部材67の一端部が回動可能に取り付けられている。アーム部材67の詳細な構成については、後述する。
【0092】
支持板64における主面部64bの他面には、支持レール69が固定されている。支持レール69は、主面部64bの他面において第1の方向Xの略平行に配置されている。また、主面部64bの他面には、第1センサ部71と第2センサ部72が配置されている。
【0093】
第1センサ部71と第2センサ部72は、主面部64bの他面において、駆動軸68a及びクランク部66を間に挟んで第1の方向Xに所定の間隔を空けて配置されている。第1センサ部71と第2センサ部72は、それぞれ光を出射する発光部と、発光部から出射された光を受光する受光部を有する光学式のセンサである。なお、本例では、第1センサ部71と第2センサ部72として光学式のセンサを適用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、機械式のセンサを用いてもよい。
【0094】
そして、第1センサ部71と第2センサ部72は、遮光片73によって発光部から出射された光が遮られることで、第1回収側ガイドレール54の状態を検出する。
【0095】
そして、支持板64の主面部64bに設けた支持レール69には、可動板65が第1の方向Xに移動可能に支持されている。そして、可動板65は、支持板64の主面部64bと第2の方向Yで対向する。
【0096】
可動板65は、略四角形状をなす平板状に形成されている。可動板65は、第1支持アーム76と、第2支持アーム77とを有している。第1支持アーム76は、可動板65における長手方向の一端部、すなわち第1の方向Xの一端部に設けられている。また、第2支持アーム77は、可動板65における長手方向の他端部、すなわち第2の方向Yの他端部に設けられている。また、第1支持アーム76及び第2支持アーム77は、可動板65の短手方向の一端部、すなわち上下方向の上端部から突出している。
【0097】
第1支持アーム76及び第2支持アーム77には、第1回収側ガイドレール54が固定されている。第1支持アーム76は、第1回収側ガイドレール54の長手方向の一端部に固定され、第2支持アーム77は、第1回収側ガイドレール54の長手方向の他端部に固定されている。
【0098】
可動板65を支持板64に取り付けた際、第1支持アーム76は、第1回収トレイ51の第1開口部61を臨み、第2支持アーム77は、第1回収トレイ51の第2開口部62を臨む。このとき、第1回収側ガイドレール54は、第1回収トレイ51の載置面51b上に配置される。
【0099】
また、可動板65には、スライダ78と、回動軸79が取り付けられている。スライダ78は、可動板65における支持板64の主面部64bと対向する対向面65aに固定されている。スライダ78は、支持レール69に移動可能に支持されている。そのため、可動板65は、支持板64によって第1の方向Xに移動可能に支持される。
【0100】
回動軸79は、可動板65における対向面65aと反対側の他面65bに固定されている。ここで、可動板65における短手方向の他端部、すなわち上下方向の下端部には、切り欠き部65cが形成されている。切り欠き部65cは、可動板65の他端部における第1の方向Xの他側を切り欠くことで形成されている。切り欠き部65cを設けたことで、可動板65が第1の方向Xに沿って移動した際に、可動板65と支持板64に設けた第1センサ部71、第2センサ部72、クランク部66及び駆動軸68aと、可動板65が接触することを防ぐことができる。
【0101】
切り欠き部65cにおける第1の方向Xの一側の外縁部には、回動軸79が配置されている。回動軸79には、アーム部材67が回動可能に支持されている。アーム部材67は、略長方形をなす平板状に形成されている。アーム部材67における長手方向の一端部は、回動軸79に回動可能に支持されている。また、アーム部材67における長手方向の他端部は、クランク部66に設けた連結軸74に回動可能に支持されている。そして、レール駆動部68の駆動力は、アーム部材67を介して可動板65に伝達される。
【0102】
1−4.回収ユニットの動作例
次に上述した構成を有する回収ユニット32の動作例について
図2〜
図7を参照して説明する。
図7は、第1回収側ガイドレール54が第1の方向Xの他側へ移動した状態を示す斜視図である。
【0103】
図5に示すように、ガイドレール可動機構55のレール駆動部68が駆動する前の状態では、遮光片73は、第1センサ部71の受光部と発光部の間に配置されている。このとき、第1回収側ガイドレール54は、第2回収側ガイドレール56に接近している。そのため、
図2及び
図3に示すように、第1回収側ガイドレール54の長手方向の一端部、すなわち第1の方向Xの一端部は、第1搬送レーン34の載置面部47上に配置される。したがって、第1回収側ガイドレール54は、第1搬送レーン34の載置面部47を第1の方向Xで跨って第2回収側ガイドレール56に接続される。
【0104】
これにより、第1回収トレイ51から第1の方向Xに沿って搬送される検体ラック90が、第1搬送レーン34の載置面部47で引っ掛かることなく、第2回収トレイ52まで搬送することができる。その結果、検体ラック90が搬送時に転倒することを防ぐことができる。
【0105】
次に、レール駆動部68が駆動すると、駆動軸68aに固定されたクランク部66が回転する。そして、クランク部66に連結軸74を介して連結されたアーム部材67が、回動する。このアーム部材67の回動動作により、
図7に示すように、可動板65が支持板64に対して第1の方向Xに沿って移動する。これにより、可動板65に取り付けられた第1回収側ガイドレール54が第1の方向Xに沿って、第2回収側ガイドレール56から離反する向きに移動する。
【0106】
第1搬送レーン34の載置面部47上に配置されていた第1回収側ガイドレール54の一端部が、第1回収トレイ51側に退避する。その結果、第1搬送レーン34の載置面部47に載置された検体ラック90を、第1搬送レーン34の搬送側押し子48によって押圧し、第2の方向Yに沿って搬送させることができる。このとき、遮光片73は、第2センサ部72の受光部と発光部の間に配置される。
【0107】
ここで、レール駆動部68がDCモーターの場合、不図示の制御部は、レール駆動部68に駆動命令を出力して、レール駆動部68を駆動させる。そして、制御部は、第1センサ部71及び第2センサ部72の検出信号に基づいて、第1回収側ガイドレール54の位置を検出する。第1回収側ガイドレール54が所定の位置まで移動すると、制御部は、レール駆動部68の駆動を停止させる。
【0108】
また、レール駆動部68がパルスモータの場合、制御部は、まずレール駆動部68を駆動するためのパルス信号を生成する。そして、制御部は、生成したパルス信号に基づいてレール駆動部68を駆動し、停止させる。このとき、制御部は、第1センサ部71及び第2センサ部72の検出信号に基づいて、実際の第1回収側ガイドレール54の位置を確認する。ここで、実際の第1回収側ガイドレール54の位置が、所望の位置からズレていた場合は、制御部は、搬送装置30の動作を停止させる。そして、制御部は、不具合の情報を使用者に報知する。これにより、より安全に搬送装置30を動作させることができる。
【0109】
2.検体ラック搬送装置の動作例
次に、上述した構成を有する搬送装置30の動作の一例について
図8〜
図11を参照して説明する。なお、ここでは、検体投入ユニット33の分注位置において、生化学分析装置1に検体を供給した後の動作を主に説明する。
図8は、搬送装置30の動作を示すフローチャートである。
図9〜
図11は、搬送装置30における再検時の動作を示す斜視図である。
【0110】
まず、供給ユニット31に供給された検体ラック90を第1搬送レーン34まで搬送し、第1搬送レーン34を用いて検体ラック90を検体投入ユニット33まで搬送する。次に、検体投入ユニット33において検体ラック90を分注位置まで搬送し、ラック側検体容器91に収容された検体を生化学分析装置1に供給する。これにより、ラック側検体容器91に収容された検体の分注が終了する(ステップS1)
【0111】
次に、検体の分注が終了すると、予め設定された装置モードは、再検有りのモードか、再検無しのモードか否かを制御部は、判断する(ステップS2)。ステップS2の処理において、予め設定された装置モードが再検無しのモードであると制御部が判断した場合(ステップS2のNO判定)、制御部は、検体ラック90を、第2搬送レーン35を介して検体投入ユニット33から回収ユニット32まで搬送する。そして、制御部は、回収ユニット32の回収側押し子機構53を制御し、検体ラック90を第1回収トレイ51又は第2回収トレイ52まで搬送する(ステップS3)。これにより、この検体ラック90に対する搬送動作が終了する。
【0112】
また、ステップS2の処理において、装置モードが再検有りのモードであると制御部が判断した場合、制御部は、検体ラック90を回収ユニット32における再検バッファである第1回収トレイ51まで搬送する。そして、制御部は、回収側押し子機構53を制御し、検体ラック90を第1回収トレイ51の所定の位置まで検体ラック90を搬送する(ステップS4)。
【0113】
ここで、第1回収トレイ51の所定の位置は、
図9に示すように、第1回収トレイ51の第1の方向Xの一端側、すなわち第1搬送レーン34の近傍の位置である。すなわち、所定の位置は、第1回収トレイ51において搬送の先頭の位置である。次に、制御部は、第3読み取り部38を用いてラック側検体容器91に貼付した識別子91aを読み取る(ステップS5)。次に、制御部は、読み取った識別子91aの情報に基づいて、再検は有りか、否かを判断する(ステップS6)。この判断は、例えば、外部の記録サーバや、生検化学分析装置からの指令や、使用者が入力した情報等に基づいて判断する。
【0114】
ステップS6の処理において、制御部は再検無しであると判断した場合(ステップS6のNO判定)、制御部は、回収側押し子機構53を制御し、再検無しであると判断した検体ラック90を第2回収トレイ52まで押し出す(ステップS7)。これにより、この検体ラック90に対する搬送動作が終了する。
【0115】
このとき、第1回収側ガイドレール54の第1の方向Xの一端部は、第1搬送レーン34の載置面部47上に配置されており、第1回収側ガイドレール54と第2回収側ガイドレール56が接続されている。そのため、検体ラック90が、載置面部47や、第2回収側ガイドレール56の第1の方向Xの他端部に引っ掛かることなく、スムーズに押し出すことができる。
【0116】
また、ステップS6の処理において、制御部は再検有りであると判断した場合(ステップS6のYES判定)、制御部は、回収側押し子機構53を制御し、
図10に示すように、検体ラック90を第1搬送レーン34の載置面部47上まで搬送する(ステップS8)。このとき、第1回収側ガイドレール54における第1の方向Xの一端部は、載置面部47上に配置されている。そのため、検体ラック90の長手方向の両側を支えるガイド片52aがない状態でも、第1回収側ガイドレール54で検体ラック90を支えることができ、検体ラック90が転倒することを防ぐことができる。
【0117】
次に、検体ラック90が第1搬送レーン34の載置面部47上まで搬送されると、制御部は、ガイドレール可動機構55を駆動させる(ステップS9)。そして、ガイドレール可動機構55を駆動させて、第1回収側ガイドレール54を第2回収側ガイドレール56から離反する方向へ移動させる。これにより、第1回収側ガイドレール54は、検体ラック90の係合溝部90bから引き出される。
【0118】
ここで、第1回収側ガイドレール54は、係合溝部90bよりも若干小さく設定されている。これにより、第1回収側ガイドレール54が検体ラック90の係合溝部90bに引っ掛かることなく、係合溝部90bから引き出すことができる。
【0119】
次に、制御部は、ガイドレール可動機構55の第1センサ部71及び第2センサ部72の検出信号に基づいて第1回収側ガイドレール54の位置を確認する(ステップS10)。この場合では、
図7に示すように、遮光片73が第2センサ部72の受光部と発光部の間に挿入されるまでガイドレール可動機構55を駆動させる。
【0120】
図11に示すように、第1回収側ガイドレール54が係合溝部90bから引き出されて、第1回収側ガイドレール54が載置面部47上に配置されていないと、判断した場合、制御部は、検体ラック90を検体投入ユニット33まで搬送する(ステップS11)。すなわち、制御部は、第1搬送レーン34の搬送側駆動機構を駆動させて、搬送側押し子48によって検体ラック90を第2の方向Yに沿って搬送する。これにより、検体ラック90の搬送方向を第1の方向Xから第2の方向Yへ切り替える際に、検体ラック90が転倒することを防ぐことができ、安全に搬送することができる。
【0121】
検体ラック90が検体投入ユニット33まで搬送されると、制御部は、再びガイドレール可動機構55を駆動させる(ステップS12)。すなわち、第1回収側ガイドレール54を第1の方向Xに沿って移動させて、第2回収トレイの第2回収側ガイドレール56に接近させる。これにより、第1回収側ガイドレール54の一端部は、再び第1搬送レーン34の載置面部47上に配置される。
【0122】
次に、制御部は、第1センサ部71及び第2センサ部72の検出信号に基づいて、第1回収側ガイドレール54の位置を確認する(ステップS13)。この場合では、
図5に示すように、遮光片73が第1センサ部71の受光部と発光部の間に挿入されるまでガイドレール可動機構55を駆動させる。
【0123】
そして、再び検体投入ユニット33まで搬送された検体ラック90に対して、制御部は、ステップS1の処理に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0124】
本例の搬送装置30によれば、検体ラック90の搬送方向を第1の方向Xから第2の方向Yへ切り替える際に、第1回収側ガイドレール54で載置面部47上に搬送されるまで検体ラック90を支持することで、検体ラック90が転倒することを防ぐことができる。
【0125】
また、検体ラック90が載置面部47上まで搬送されると、第1回収側ガイドレール54を検体ラック90の係合溝部90bから引き抜き、載置面部47から退避させている。その結果、第2の方向Yへ検体ラック90を搬送する際に、第1回収側ガイドレール54が検体ラック90の搬送の妨げになることがなく、安全に検体ラック90を搬送することができる。
【0126】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、自動分析装置として、血液や尿の生体試料の分析に用いられる生化学分析装置に適用した例を説明したが、これに限定されるものでなく、水質や、食品等のその他各種の分析を行う装置に適用することができるものである。また、自動分析装置としては、例えば、被検体の抗原抗体反応などの免疫分析を行う免疫分析装置に適用してもよい。
【0127】
さらに、上述した実施の形態例では、ガイドレールを移動させるガイドレール可動機構55を再検に用いる回収ユニット32に第1回収トレイに適用した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、検体ラック90の排出箇所が複数ある供給ユニットや検体投入ユニットに適用してもよい。
【0128】
また、上述した実施の形態例では、第1回収側ガイドレール54全体を第1の方向Xに移動させた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、長手方向に伸縮可能なガイドレールを適用してもよい。この場合、ガイドレールにおいて移動する箇所が、減少するため、ガイドレールの移動や、伸縮時に生じる振動を軽減することが可能となる。
【0129】
なお、上述した実施の形態例では、第1回収側ガイドレール54を移動させることで、第1回収側ガイドレール54の一端部を載置面部47上から退避させた際に、第1回収側ガイドレール54の他端部は、第2搬送レーン35の搬送ベルト35a上に配置される。これにより、第2搬送レーン35から第1回収トレイ51に検体ラック90を受け渡す際に、第1回収側ガイドレール54を第2搬送レーン35側に移動させる。これにより、他端部を、第2搬送レーン35上に位置する検体ラック90の係合溝部90bに挿入させることができる。その結果、第2搬送レーン35から第1回収トレイ51に検体ラック90をスムーズに搬送することができ、検体ラック90が搬送時に転倒することを防ぐことができる。