(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記対価出力部は、前記第1制御情報を送信した前記通信端末が前記制御対象デバイスを制御するために実行したアプリケーションソフトウェアごとに定められたルールに基づいて前記回数を算出することにより、前記対価を出力する、
請求項1又は2に記載のデバイス制御装置。
前記対価出力部は、前記第1制御情報の種別ごとに定められた単価に、前記第1制御情報に基づいて前記第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、前記対価を算出する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス制御装置。
前記対価出力部は、前記情報生成部が前記第1制御情報に基づいて生成できる前記第2制御情報の種類の数に基づいて定められた単価に、前記第1制御情報に基づいて前記第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、前記対価を算出する、
請求項4に記載のデバイス制御装置。
前記対価出力部は、前記第2制御情報に基づいて制御される前記制御対象デバイスの種別ごとに定められた単価に、前記第1制御情報に基づいて前記第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、前記対価を算出する、
請求項1から6のいずれか1項に記載のデバイス制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1の実施形態>
[デバイス制御システムSの概要]
図1は、第1の実施形態のデバイス制御システムSの概要について説明するための図である。デバイス制御システムSは、デバイス制御装置1と、通信端末2(2a,2b)と、デバイス3(3a,3b,3c)と、ルータ4を有する。デバイス制御装置1、通信端末2及びルータ4は、有線通信回線又は無線通信回線を介してネットワークNに接続されている。
【0023】
ネットワークNには、インターネット、携帯電話網及びWi−Fi回線等が含まれる。
図1には、2台の通信端末2が示され、3台のデバイス3が示されているが、デバイス制御装置1は、より多くの通信端末2及びデバイス3との間でデータを送受信することができる。
【0024】
デバイス制御装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及び記憶媒体を有するコンピュータである。デバイス制御装置1は、ネットワークNを介して、通信端末2及びデバイス3との間で通信することができる。
【0025】
通信端末2は、例えば、無線通信機能を有する携帯端末である。通信端末2は、例えばスマートフォン、タブレット、ファブレット、ノートPC(Personal Computer)、又はデスクトップPC等である。通信端末2は、アプリケーションソフトを実行することにより、デバイス3を制御するための第1制御情報をデバイス制御装置1に対して送信する。
図1において、通信端末2aは、デバイス3が設置されたユーザの自宅の外にあり、通信端末2bは、デバイス3が設置された自宅内にある。通信端末2は、場所によらず、ネットワークNを介してデバイス制御装置1との間で通信をすることができる。
【0026】
デバイス3は、通信機能を有する装置であり、例えば、通信端末2のユーザの自宅に設置されている電気機器である。
図1に示す例において、デバイス3aは照明器具(以下、ライトという)、デバイス3bはエアコン、デバイス3cはビデオレコーダであるが、デバイス3には、デバイス制御装置1からデータを受信できる任意の装置が含まれる。ルータ4は、ネットワークNに接続されており、デバイス制御装置1から受信したデータをデバイス3a、デバイス3b又はデバイス3cのいずれかに転送する。
【0027】
デバイス制御装置1は、アプリケーションソフトを実行した通信端末2から送信された、デバイス3を制御するための第1制御情報を受信すると、受信した第1制御情報の内容に基づいて、複数のデバイス3から、制御する対象となるデバイス3を選択し、選択したデバイス3を制御するための第2制御情報を生成する。第1制御情報は、デバイス3に依存しない汎用的な形式のAPI(Application Programming Interface)に基づいて作成されたアプリケーションソフトにより生成される情報である。第2制御情報は、特定のデバイス3を制御するためのデバイス専用の形式であるAPIに則って記述された情報である。第2制御情報は、例えば、デバイス3のメーカー及び型名ごとに異なる形式の情報である。
【0028】
アプリケーションソフトは、特定の種別のデバイス3(例えば、ライト)を制御するための汎用的なソフトウェアであり、メーカーや型名を問わず、同じ種別のデバイス3を制御するための第1制御情報をデバイス制御装置1に送信することができる。アプリケーションソフトを実行した通信端末2が出力する第1制御情報は、第2制御情報と形式が異なるので、通信端末2は、デバイス3を直接制御することができない。しかし、デバイス制御システムSにおいては、デバイス制御装置1が、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成し、通信端末2のユーザが制御する対象のデバイス3に対して第2制御情報を送信する。したがって、ユーザは、汎用的なアプリケーションソフトがインストールされた通信端末2を用いて、各種のデバイス3を制御することができる。
【0029】
図2は、通信端末2の画面の一例である。通信端末2には、さまざまな種別のデバイス3を制御するための各種のアプリケーションソフトがインストールされている。
図2(a)に示す例においては、エアコンを制御するためのエアコンアプリ、ライトを制御するためのライトアプリ、ビデオレコーダを制御するためのレコーダアプリ、監視カメラを制御するためのカメラアプリ、冷蔵庫を制御するための冷蔵庫アプリ及び洗濯機を制御するための洗濯機アプリがインストールされており、それぞれに対応するアイコンが表示されている。
【0030】
ユーザは、例えば自宅に設置されたデバイス3のいずれかを制御したい場合、制御対象となるデバイス3に対応するアプリケーションソフトを起動することにより、自宅から離れた場所において、所望のデバイス3を制御することができる。
図2(a)においては、デバイス3の種別ごとにアプリケーションソフトがインストールされている例を示しているが、
図2(b)に示すように、一つのアプリケーションソフトが、制御可能なデバイス3の一覧を表示し、ユーザが制御する対象のデバイス3を選択することによって、通信端末2からデバイス3を制御できるものとしてもよい。この場合、通信端末2が一つのアプリケーションソフトを実行することにより、例えばライト用の第1制御情報及びエアコン用の第1制御情報を出力することになる。
【0031】
なお、通信端末2には、ユーザが制御することができるデバイス3の一覧を表示することができる統合アプリケーションがインストールされていてもよい。ユーザが、統合アプリケーションを起動して所定の操作をすることにより、各デバイスを制御するためのアプリケーションソフトを起動するための
図2に示すような画面が表示されるものとしてもよい。
【0032】
[デバイス制御装置1の構成]
図3は、デバイス制御装置1の構成を示す図である。デバイス制御装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0033】
通信部11は、例えばLAN(Local Area Network)コントローラを有する。通信部11は、ネットワークNを介して通信端末2及びデバイス3との間でデータを送受信する。
【0034】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等の記憶媒体を含んでいる。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、制御部13が動作する際に使用するデータ及び制御部13が生成するデータを記憶する。
【0035】
記憶部12は、制御部13が使用するデータを記憶する領域として、ユーザ記憶部121及びAPI記憶部122を有する。ユーザ記憶部121は、通信端末2のユーザの識別情報(以下、ユーザIDという)に関連付けて、ユーザが制御する対象として予め登録されたデバイス3の識別情報(以下、デバイスIDという)を記憶している。また、API記憶部122は、通信端末2から送信された第1制御情報の内容に基づいて制御部13が第2制御情報を生成するために用いる情報を記憶している。第2制御情報を生成するために用いられる情報は、例えば、メーカー又はデバイスの型名ごとに定められたAPIである。
【0036】
図4は、ユーザ記憶部121が記憶しているユーザ情報データベース(以下、ユーザ情報DBという)の一例を示す図である。ユーザ情報DBにおいては、ユーザIDと、ユーザが制御可能なデバイス3の種別、デバイスID、メーカー名及びアドレスとが関連付けられている。
【0037】
ユーザIDは、ユーザに固有の識別情報であり、例えば、ユーザの通信端末2が使用する通信回線を提供する通信会社との契約情報に関連付けられている。
デバイス種別は、デバイス3が有する機能の種別を示す情報であり、ライト、エアコン、レコーダー、監視カメラ又は時計等の種別を特定するために用いられる。通信端末2にインストールされている、デバイス3を制御するためのアプリケーションソフトは、デバイス種別ごとに作成されている。
【0038】
デバイスIDは、ユーザが制御可能なデバイス3に割り当てられた識別情報であり、例えば、商品の型名を含んでいる。
図4に示す例においては、ユーザID0001のユーザが所有するC社のライトのように、ユーザが複数の同一の型名のデバイス3を有している場合、型名にシリアル番号を付加した情報をデバイスIDとしている。
メーカー名は、各デバイス3の製造者名であり、デバイスIDとメーカー名との組み合わせにより、デバイス3が特定される。
【0039】
アドレスは、デバイス3に第2制御情報を送信する宛先を示す情報であり、例えばグローバルIPアドレス又はMACアドレスのようにデバイス3に固有の情報である。ルータ4にグローバルIPアドレスが割り当てられており、デバイス制御装置1が、ユーザに関連付けてルータ4のアドレスを記憶している場合、第1制御情報に含まれるアドレスは、ローカルIPアドレスであってもよい。
【0040】
図3に戻って、制御部13の詳細について説明する。制御部13は、例えばCPUである。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部131、デバイス特定部132、情報生成部133、送信部134及び対価出力部135として機能する。
【0041】
取得部131は、サービスの提供を受けることができるユーザの通信端末2から、デバイス制御装置1に予め登録されたデバイス3を制御するための第1制御情報を取得する。第1制御情報は、通信端末2にインストールされたアプリケーションソフトを用いてユーザが制御可能な種別のデバイス3を制御するための情報である。
【0042】
図5は、制御情報について説明するための図である。
図5(a)は、通信端末2からデバイス制御装置1に送信される第1制御情報に含まれる内容を示している。
図5(b)は、デバイス制御装置1からデバイス3に送信される第2制御情報に含まれる内容を示している。
【0043】
図6は、通信端末2によりデバイス3を制御する際のデータの流れを示す図である。通信端末2aは、ライト制御用のAPIに則った形式で記述された「点灯」、「消灯」、「留守モード設定」、「タイマー設定」等の制御内容を含む第1制御情報を送信する。デバイス制御装置1は、第1制御情報を受信すると、デバイス3aを制御するためのAPIを用いて記述された第2制御情報を生成し、ネットワークN、ルータ4を介してデバイス3aに送信する。
【0044】
図5(a)に示すように、取得部131が取得する第1制御情報には、アプリID、デバイス特定情報、及び制御内容情報が含まれている。アプリIDは、第1制御情報の種別を示す情報であり、制御の対象とするデバイスの種別を特定するために用いられる。アプリIDは、例えば、ユーザが使用したアプリケーションソフトが、エアコン制御用であるかライト制御用であるかなどを特定するための情報である。
【0045】
デバイス特定情報は、
図4に示したユーザ情報DBに含まれているデバイスIDを含む情報である。
制御内容情報は、デバイスIDで指定されたデバイス3をどのように制御するかを示す情報である。例えば、
図4におけるユーザIDが「0001」、アプリIDが「エアコンアプリ」、デバイスIDが「AA0001」の第1制御情報においては、エアコンの温度を25℃に設定するという制御内容が示されている。制御内容情報は、デバイス3の型名によらず、デバイス種別ごとに定められた形式となっている。したがって、アプリケーションソフトの開発者は、デバイス3の型名を意識することなく、共通のAPIを用いてアプリケーションソフトを開発できる。
【0046】
図3に戻って、デバイス特定部132〜対価出力部135について説明する。
デバイス特定部132は、第1制御情報に基づいて制御対象デバイスを特定する。デバイス特定部132は、第1制御情報に含まれているユーザIDに対応するユーザのユーザ情報DBを参照し、第1制御情報に含まれているデバイス特定情報に対応するデバイスIDを有するデバイス3を、制御対象デバイスとして特定する。デバイス特定部132は、特定したデバイス3の型名を情報生成部133に通知し、特定したデバイス3のアドレスを送信部134に通知する。
【0047】
情報生成部133は、第1制御情報に含まれるアプリIDに基づいて第1制御情報の形式を特定することにより、第1制御情報に含まれている制御内容を制御対象デバイスに実行させるための第2制御情報を生成する。情報生成部133は、例えば、記憶部12に記憶されている制御対象デバイス用のAPIに基づいて第2制御情報を生成する。具体的には、情報生成部133は、第1制御情報に含まれている制御内容を、デバイス特定部132が特定したデバイス3の型名に対応するAPIに入れ込むことにより第2制御情報を生成する。情報生成部133は、
図5(b)に示すように、第1制御情報を、デバイス3のメーカーや型名ごとに異なる形式の第2制御情報に変換することができる。
【0048】
図5(b)のLB0002用の第2制御情報を参照すると、第1制御情報においては制御内容が「点灯」となっているにもかかわらず、第2制御情報においては「明るさ=5」とされている。ライトによっては、「点灯」、「消灯」を制御するAPIに対応しておらず、明るさを指定することにより制御するAPIにより作成された第2制御情報でなければ制御できない場合がある。このような場合に、情報生成部133は、第1制御情報に含まれている制御内容をデバイス3の専用APIの形式で記述することで、第2制御情報を生成する。このようにすることで、アプリケーションソフトの開発者が、デバイス3ごとに異なる専用APIを意識しないでアプリケーションソフトを開発できるとともに、ユーザは、単一のアプリケーションソフトを用いて異なる型名のデバイス3を制御できる。
【0049】
送信部134は、デバイス特定部132から通知された制御対象デバイスのアドレスに対して、第1制御情報が示す制御内容を実行させるための第2制御情報を送信する。
【0050】
対価出力部135は、情報生成部133が第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数に応じた対価を出力する。対価出力部135は、例えば、通信部11を介して、プリンタやコンピュータ等に対価を集計した情報を出力する。対価は、例えば通信端末2にインストールされたアプリケーションソフトを提供する事業者に対して課金又は還元する金額、通信端末2のユーザに対して課金又は還元する金額、デバイス3を提供する事業者に課金又は還元する金額を示す値である。第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数は、送信部134が送信した第2制御情報の数、又は送信部134が第2制御情報を送信したことに応じてデバイス3から受けた応答の数のような他の数によっても特定することができる。
【0051】
第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数に応じた対価を課金したり還元したりするサービスモデルとして、例えば以下のようなサービスモデルが考えられる。アプリケーションソフトを開発する会社(以下、アプリ開発会社)は、開発したアプリケーションソフトをユーザに販売することにより収益を得る。そこで、対価出力部135は、デバイス制御システムSを用いるアプリケーションソフトを販売することで収益を得ることができるアプリ開発会社に対して請求する対価を出力する。対価出力部135は、アプリ開発会社に対して、対価に基づく金額を課金する。対価出力部135は、デバイス3を提供する会社に、対価の一部の金額を還元してもよい。
【0052】
対価出力部135は、一つの第1制御情報に基づいて、複数の第2制御情報が生成・送信される場合、第2制御情報を生成した回数を複数回とする。例えば、第1制御情報が、「エアコンの電源をオンしてから温度を20℃に設定する」という制御内容を含む際に、エアコン用の第2制御情報として、「電源をオンする」という第2制御情報と、「温度を20℃に設定する」という第2制御情報とが必要である場合、第2制御情報を生成した回数は2回となる。ただし、対価の算出に用いられる対価算出ルールの内容は任意であり、対価出力部135は、一つの第1制御情報に基づいて複数の第2制御情報が生成・送信される場合に、第2制御情報を生成した回数を1回としてもよい。
【0053】
対価出力部135は、このような対価算出ルールを、第1制御情報を送信した通信端末2が制御対象のデバイス3を制御するために実行したアプリケーションソフトごとに定めてもよい。このようにすることで、アプリ開発会社がユーザに対して固定額を課金するのか、使用した量に応じた額を課金するのかといった、アプリ開発会社の収益モデルに合わせて対価を算出することができるので、アプリ開発会社が、デバイス制御システムSを用いるアプリケーションソフトを開発しやすくなる。
【0054】
また、対価出力部135は、所定の単価に、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、対価を算出してもよい。単価は、第1制御情報の種別ごとに定められていてもよく、第2制御情報に基づいて制御される制御対象となるデバイス3の種別ごとに定められていてもよい。例えば、対価出力部135は、監視カメラのように常時起動している第1種別のデバイス3、一定のタイミングで起動させて用いられる第2種別のデバイス3、通信端末2におけるユーザの操作があるたびに一つの動作を行う第3種別のデバイス3のそれぞれで、異なる単価及び異なる対価算出ルールに基づいて対価を算出することが考えられる。
【0055】
第1種別のデバイス3の場合、送信部134が一つの第2制御情報を送信することにより、長時間にわたってデバイス3が動作するので、一つの第2制御情報の価値が高い。これに対して、第3種別のデバイス3の場合、ユーザが通信端末2を用いて操作をするたびに、送信部134が1つの第2制御情報を送信するので、一つの第2制御情報に基づいてデバイス3が実行する動作内容は、常時起動型の第1種別のデバイス3よりも少ない。したがって、第3種別のデバイス3に対する一つの第2制御情報の価値は、第1種別のデバイス3に対する一つの第2制御情報の価値よりも低いと考えられる。
【0056】
そこで、対価出力部135は、例えば、第1種別のデバイス3を制御した場合の単価に、第2種別及び第3種別のデバイス3を制御した場合の単価よりも大きく重み付けして対価を算出する。また、対価出力部135は、第3種別のデバイス3を制御した場合の単価に第1種別及び第2種別のデバイス3を制御した場合の単価よりも小さく重み付けして対価を算出する。
【0057】
また、対価出力部135は、第1制御情報に含まれている制御内容ごとに定められた単価に、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、対価を算出してもよい。この際、対価出力部135は、第2制御情報の重要度に応じて重み付けして対価を算出してもよい。対価出力部135は、例えば、制御内容が、セキュリティーに影響する監視カメラを起動させる内容を含むように重要度が高い場合、他の制御内容の単価よりも高くする。換言すると、対価出力部135は、セキュリティーに影響する監視カメラのように、正しく制御することの重要性が高いデバイス3を制御するための第2制御情報に対して大きく重み付けをして、エアコンのように、第2制御情報を送信できない場合であっても重大な問題にならない第2制御情報に対して小さく重み付けする。
【0058】
対価出力部135は、例えば、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数が所定の上限数に達するまでは、対価として所定の基本対価を出力する。そして、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数が所定の上限数を越えた場合、第2制御情報を生成する処理の単価に、第2制御情報の生成回数を乗算することにより算出した加算対価を基本対価と合算して得られる対価を出力する。対価出力部135は、基本対価を用いることなく、単価に第2制御情報を生成した回数を乗算した対価のみを出力してもよい。
【0059】
単価は、情報生成部133が第1制御情報に基づいて生成できる第2制御情報の種類の数に基づいて定められてもよい。例えば、一つの第1制御情報を用いて、より多くの種類のデバイス3を制御することができる方がサービスとしての価値が高い。そこで、対価出力部135は、一つの第1の制御情報を用いて制御可能なデバイス3の種類又は数が多ければ多いほど、単価を高くしてもよい。
【0060】
対価出力部135は、例えば、通信端末2が制御対象のデバイス3を制御するために実行するアプリケーションソフトに関連付けて対価を出力する。このようにすることで、デバイス制御装置1を用いてサービスを提供する事業者は、アプリ開発会社に対して、アプリケーションソフトに関連付けて算出した対価を請求することができる。
【0061】
対価出力部135が対価を算出するタイミングは、例えば第2制御情報を送信した後のタイミングである。対価出力部135は、第2制御情報を送信し、第2制御情報の宛先であるデバイス3から応答があったタイミングで対価を算出してもよい。対価出力部135は、このようにして算出した対価を記憶部12に記憶させ、所定の時期(例えば、月末)が到来した時点で所定の期間内の算出した対価を合算することにより、請求額を決定する。
【0062】
なお、以上の説明においては、対価出力部135が出力する対価が、アプリ開発会社に対して請求されるモデルについて説明したが、通信端末2を使用するユーザに対価を請求してもよい。このようにするために、対価出力部135は、通信端末2のユーザに関連付けて対価を出力してもよい。この場合、対価出力部135は、通信端末2による通信回線の使用料を管理するサーバに、算出した対価を示す情報を送信し、当該サーバにおいて、通信料と対価分の料金とを合算して請求額を決定してもよい。
【0063】
また、デバイス制御装置1が第2制御情報を送信可能なデバイス3の種類を増やせるように、デバイス3を製造・販売している業者に対して、アプリ開発会社又は通信端末2のユーザに請求した対価の一部の金額を還元してもよい。このようにするために、対価出力部135は、デバイスIDに関連付けて対価を出力することもできる。このようにすることで、デバイス制御装置1を用いたサービスを提供する業者は、デバイス3を製造・販売する業者に対して、デバイス3を制御するためのAPIを開示するように動機付けることができる。
【0064】
[制御対象デバイスを登録する際の手順]
図7は、ユーザが、通信端末2を用いて制御する対象となるデバイス3を新たに登録する際の手順について説明するための図である。
図7(a)は、デバイス制御サービスを利用するためのログイン画面である。ユーザは、予め設定されたユーザIDを入力することにより、制御対象デバイスを新たに追加したり、設定内容を変更したりすることができる。
【0065】
図7(b)は、ログイン後の画面である。ユーザが、既にエアコンを登録済であることが表示されている。ユーザは、「追加登録」のアイコンにタッチすることで、新たな制御対象デバイスを登録するための画面を表示することができる。
【0066】
図7(c)は、新たな制御対象デバイスを登録するための画面である。ユーザが、この画面に表示されているアイコンのうち、登録する対象のデバイス3の種別に対応するアイコンにタッチすることにより、通信端末2は、登録する対象のデバイス3を探索する。具体的には、通信端末2は、例えばBluetooth(登録商標)等の無線通信方式を用いて通信可能なデバイス3を探索する。通信端末2は、ユーザにより選択された種別のデバイス3が見つかった場合に、デバイス3を登録するための画面を表示する。この時点で、通信端末2は、各デバイス3から取得した型名情報、メーカー名及びMACアドレスをメモリに記憶する。
【0067】
図7(d)は、探索により見つかったデバイス3を登録するための画面である。ユーザは、登録したいデバイス3に名称(例えば「リビング」、「玄関」等の設置場所)を入力してから登録ボタンにタッチすることで、デバイス3を登録することができる。通信端末2は、デバイス3から取得した型名情報を含むデバイスIDを生成し、ユーザにより入力された名称と関連付けてデバイスIDを内部のメモリに記憶する。また、通信端末2は、通信端末2を使用するユーザのユーザID、デバイスID、メーカー名、MACアドレスをデバイス制御装置1に送信する。このようにすることで、ユーザは、制御対象デバイスをデバイス制御装置1に登録することができる。
【0068】
[デバイス3を制御する際の動作シーケンス]
図8は、デバイス制御装置1がデバイス3を制御する際の動作シーケンスを示す図である。まず、ユーザが、通信端末2において、制御対象デバイスを制御するためのアプリケーションソフトを起動すると(S11)、通信端末2は、ユーザが入力した制御内容を取得する(S12)。通信端末2は、取得した制御内容を含む第1制御情報を生成し、ネットワークNを介してデバイス制御装置1に第1制御情報を送信する(S13)。
【0069】
デバイス制御装置1は、第1制御情報を受信すると、デバイス特定部132において、受信した第1制御情報に基づいて制御対象のデバイス3を特定する(S14)。続いて、情報生成部133が、制御対象のデバイス3に対応する第2制御情報を生成し、送信部134が第2制御情報を制御対象のデバイス3に送信する(S15)。対価出力部135は、送信部134が第2制御情報を送信したことに応じて、記憶部12に記憶されている最新の対価に、第2制御情報を送信したことへの対価の単価を加算することにより新たな対価を算出する(S16)。
【0070】
デバイス3は、第2制御情報を受信すると、第2制御情報に含まれている制御内容に応じた動作を実行する(S17)。デバイス3は、動作を実行すると、デバイス3自身の状態を示す第1状態情報をデバイス制御装置1に送信する(S18)。デバイス3がライトであり、制御内容が「点灯」である場合、デバイス3は、点灯が完了したことを示す第1状態情報を送信する。また、デバイス3がエアコンであり、制御内容が「温度を25℃に設定」である場合、デバイス3は、第2制御情報を受信してから制御内容が示す温度に達するまでの間、定期的に室温を測定し、測定した室温示す第1状態情報をデバイス制御装置1に送信する。ここで、第1状態情報は、デバイス3ごとに異なる形式で作成された情報であるものとする。
【0071】
デバイス制御装置1においては、取得部131が第1状態情報を取得すると、情報生成部133が、通信端末2のアプリケーションソフトが認識できる、同一の種別のデバイス3に共通する形式の第2状態情報に第1状態情報を変換する(S19)。送信部134は、情報生成部133が変換して生成した第2状態情報を、ネットワークNを介して通信端末2に送信する(S20)。通信端末2は、第2状態情報を受信すると、第2状態情報が示すデバイス3の状態を画面に表示する(S21)。対価出力部135は、送信部134が第2状態情報を通信端末2に送信したことに応じて、ステップS16で算出した最新の対価に、状態情報を変換したことへの対価の単価を加算することにより、最新の対価を更新する(S22)。
以上の手順により、ユーザは、通信端末2を操作することにより所望のデバイス3を制御したり、デバイス3の状態を確認したりすることができる。
【0072】
[変形例1]
図5においては、第1制御情報に含まれるデバイス特定情報としてデバイスIDが用いられる例について説明したが、これに限らない。ユーザ情報DBにおいて、ユーザが所有しているデバイス種別ごとに、ユーザが所有している同一種別のデバイス3のうち、何番目のデバイス3であるかを示すシリアル番号がデバイス3の型名に関連付けられていれば、第1制御情報におけるデバイス特定情報は、シリアル番号であってもよい。シリアル番号は、例えば、
図7(d)に示した「リビング」、「玄関」等のように、デバイス3の設置場所を示す情報に関連付けられており、デバイス制御装置1に登録された順番に割り当てられた番号である。
【0073】
図9は、変形例1におけるユーザ情報DBの例を示す図である。
図10は、変形例1において通信端末2から送信される第1制御情報の例を示す図である。
図9に示すユーザ情報DBにおいては、デバイスIDはデバイスの型名を示しており、ユーザが同一の型名のデバイス3を複数所有している場合、デバイスIDは同一の内容になっている。デバイス特定部132は、第1制御情報に含まれているアプリID及びデバイス特定情報としてのシリアル番号に基づいて、同一の型名のデバイス3のうち、どのデバイス3に対して第2制御情報を送信する必要があるかを特定することができる。なお、デバイス特定情報が、MACアドレスのようにデバイス3に固有の情報を含む場合、第1制御情報にユーザIDが含まれていなくてもよい。
【0074】
[変形例2]
上記の説明においては、1台の通信端末2がデバイス3を制御する場合について説明したが、複数の通信端末2がデバイス3を制御できるようにしてもよい。例えば、デバイス制御システムSは、通信端末2bが、通信端末2aの通信料金と合算して通信料金を支払う対象になっている家族の通信端末2であれば、通信端末2aにおいて登録されたデバイス3を、通信端末2bを用いて制御できるようにしてもよい。
【0075】
このように複数の通信端末2がデバイス3を制御できるようにするために、記憶部12は、複数のユーザの複数のユーザIDを互いに関連付けて記憶する。例えば、取得部131が、通信会社において管理されるサーバから、通信料金を合算して支払う対象となっている複数のユーザIDを取得して、取得した複数のユーザIDを記憶部12に記憶させる。
【0076】
デバイス特定部132は、取得部131が取得した第1制御情報に第1ユーザIDが含まれている場合、第1ユーザIDに関連付けて記憶部12に記憶されている第2ユーザIDに対応するユーザ情報DBが記憶部12に記憶されているかどうかを確認する。第2ユーザIDに対応するユーザ情報DBが記憶部12に記憶されている場合、デバイス特定部132は、このユーザ情報DBにおいて第2ユーザIDに関連付けられたデバイスIDを特定することにより、制御対象デバイスを特定する。
【0077】
このように、複数の通信端末2からデバイス3を制御可能にする場合、対価出力部135は、複数のユーザのうち、代表者として登録されているユーザに対して課金してもよい。すなわち、対価出力部135は、第2ユーザIDに対応するユーザに対して、第1ユーザIDに対応する通信端末2から第1制御情報が送信されたことに対する費用を課金してもよい。このようにすることで、通信料金を支払う第1ユーザIDのユーザが、デバイス制御サービスの使用料も通信料金と合算して支払うことができるので、他のユーザが個別にサービス使用料を支払う手間がかからない。
【0078】
[第1の実施形態のデバイス制御システムSによる効果]
以上説明したように、デバイス制御システムSにおいては、通信端末2にインストールされた、同一の種別の型名が異なる複数のデバイスを制御することができるアプリケーションソフトを用いてユーザが操作することにより、デバイスの種別ごとに共通する形式の第1制御情報がデバイス制御装置1に送信される。デバイス制御装置1は、受信した第1制御情報に基づいて、デバイス専用のAPIを用いた第2制御情報を生成して、第1制御情報において指定されたデバイス3に第2制御情報を送信する。そして、対価出力部135は、情報生成部133が第1制御情報に基づいて生成した第2制御情報を生成した回数に応じた対価を算出して出力する。
【0079】
対価出力部135がこのようにして対価を算出することで、算出される対価は、アプリケーションソフトがユーザに対して提供する付加価値に見合う金額になる。したがって、アプリケーションソフトを販売する企業が、対価出力部135が出力する対価に基づいて、アプリケーションソフトの使用料や販売価格を決定することで、適正な価格のアプリケーションソフトを普及させることができるようになる。
【0080】
また、対価出力部135は、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数が所定の上限数に達するまでは、所定の基本対価を出力する。このようにすることで、ユーザがアプリケーションソフトを使用してデバイス3を制御する回数が少ない場合であっても、デバイス制御装置1を用いたサービスを提供する会社が、システム開発費を回収することが可能になる。
【0081】
また、対価出力部135は、アプリケーションソフトごとに定められたルールに基づいて回数を算出した対価を出力する。このようにすることで、アプリ開発会社がユーザに対して固定額を課金するのか、使用した量に応じた額を課金するのかといった、アプリ開発会社の収益モデルに合わせて対価を算出することができるので、アプリ開発会社が、デバイス制御システムSを用いるアプリケーションソフトを開発しやすくなる。
【0082】
また、対価出力部135は、情報生成部133が第1制御情報に基づいて生成できる第2制御情報の種類の数に基づいて定められた単価に、第1制御情報に基づいて第2制御情報を生成した回数を乗算することにより、対価を算出する。このようにすることで、デバイス制御システムSによりサービスを提供する事業者は、サービスの付加価値に見合った対価を請求することができるので、アプリ開発会社やユーザが、提供されるサービスを利用しやすくなる。
【0083】
<第2の実施形態>
図11は、第2の実施形態のデバイス制御システムSについて説明するための図である。第2の実施形態においては、サーバ5a及びサーバ5bのように、他のサービス提供者のサーバを介してデバイス3を制御するという点で、第1の実施形態と異なる。サーバ5a及びサーバ5bは、例えば、デバイス3のメーカーが、自社のデバイス3を制御するサービスを提供するためのデバイスサーバであり、制御対象デバイスに、第2制御情報に基づく制御信号を送信する。この場合、情報生成部133は、通信端末2から第1制御情報を受信すると、第1制御情報に含まれている制御内容に基づいて、サーバ5に制御対象デバイスを制御させるための第2制御情報を生成する。そして、送信部134は、情報生成部133が生成した第2制御情報を、デバイスサーバとしてのサーバ5に送信する。
【0084】
本実施形態の記憶部12は、デバイス3を制御するサービスの提供者に関連付けて、それぞれのサービス提供者のサーバ5のAPIを記憶している。情報生成部133は、例えば、記憶部12に記憶されているサーバ5のAPIに基づいて第2制御情報を生成する。具体的には、情報生成部133は、第1制御情報に含まれている制御内容を、第1制御情報と異なる形式の第2制御情報に変換する。第2制御情報には、第1制御情報に含まれていたユーザID及びデバイス特定情報等が含まれている。
【0085】
デバイス制御システムSを用いてサービスを提供する企業と、サーバ5a又はサーバ5bを用いてサービスを提供する企業との間では、予めユーザIDが共通化されている。サーバ5a又はサーバ5bは、第2制御情報に含まれているユーザID及びデバイス特定情報等に基づいて、通信端末2における操作に応じたデバイス3を制御することができる。
【0086】
本実施形態において、対価出力部135は、デバイスサーバに関連付けて対価を出力してもよい。対価出力部135は、例えば、第1の実施形態において説明した各種の対価算出ルールによって算出される対価のうちの所定の割合を、デバイスサーバを提供する企業に還元するべく、デバイスサーバごとに還元額を決定する。対価出力部135は、制御可能なデバイス3の数に応じた対価を、各デバイスサーバを提供する業者に還元するものとしてもよい。
【0087】
また、対価出力部135は、第2制御情報を受信したデバイスサーバから受信した情報に基づいて算出した対価を出力してもよい。デバイスサーバから受信した情報は、例えば、デバイスサーバが、受信した第2制御情報をデバイス3に送信した回数を示す情報である。このようにすることで、対価出力部135は、デバイスサーバがデバイス3を制御した回数に応じた対価を、各デバイスサーバを提供する業者に還元することが可能になる。
【0088】
なお、
図11に示すように、デバイス3を制御するサービスを提供するサーバ5が複数ある場合、デバイス制御装置1のユーザ記憶部121は、ユーザが、サーバ5aを用いたサービス又はサーバ5bを用いたサービスのうち、どのサービスを利用しているかを示す利用サービス情報を記憶している。情報生成部133は、利用サービス情報を参照し、ユーザが利用しているサービスに対応するAPIに対応する第2制御情報を生成する。
【0089】
デバイス制御システムSを用いてサービスを提供する企業と、サーバ5aを用いてサービスを提供する企業と、サーバ5bを用いてサービスを提供する企業との間でユーザIDが共通化されていない場合には、デバイス制御装置1がユーザIDを変換してもよい。この場合、デバイス制御システムSのユーザIDとサーバ5a及びサーバ5bを用いたサービスのユーザIDとを関連付けて記憶するユーザDB(不図示)を記憶部12に設ける。情報生成部133が利用サービス情報を用いてユーザDBを参照し、ユーザIDを変換すればよい。
【0090】
サーバ5a、サーバ5b(以下、サーバ5)は、ネットワークを介して接続されたデバイス制御装置1から第2制御情報を受信すると、その内容が制御対象のデバイス3への動作指示を含む場合には、デバイス3への動作指示を示す情報(信号)をデバイス3へ送信する。一方、受信した第2制御情報が、デバイス3が取得したデータの要求を含む場合には、サーバ5は、デバイス3から予め取得していたデバイス3の動作データや収集データ等をデバイス制御装置1に送信する。なお、サーバ5がデバイス3の動作データや収集データ等を予め取得しておらずデバイス3内に蓄積されている場合には、サーバ5は、受信した第2制御情報に基づいて、デバイス3から動作データや収集データ等の要求を行い、取得したデータをサーバ5からデバイス制御装置1に送信してもよい。
【0091】
[第2の実施形態のデバイス制御システムSによる効果]
以上説明したように、第2の実施形態のデバイス制御装置1は、デバイス3を制御する他のサーバ5のAPIに対応する第2制御情報を生成する。このようにすることで、ユーザが、既にサーバ5を介してデバイス3を制御するサービスの提供を受けている場合であっても、通信端末2にインストールされた任意のアプリケーションソフトを用いてデバイス3を制御することができる。
【0092】
また、対価出力部135は、デバイスサーバに関連付けて対価を出力することにより、デバイス制御装置1を用いたサービスを提供する事業者が、デバイスサーバを提供する事業者に対して利益の一部を還元することができる。このようにすることで、デバイスサーバを提供する事業者が、デバイスサーバのAPIを開示するように動機付けられるので、デバイス制御装置1を用いて制御できるデバイス3の数を増やすことに結びつく。
【0093】
<第3の実施形態>
図12は、第3の実施形態のデバイス制御システムSについて説明するための図である。第3の実施形態においては、制御対象デバイスがユーザの自宅にある電気機器ではなく、企業等が情報を配信するサーバ6であるという点で、第1の実施形態と異なる。
【0094】
サーバ6aは、ユーザが投稿したレストランの情報を提供するサービスで用いられているサーバである。サーバ6bは、ユーザが投稿した各種商品の価格情報を提供するサービスで用いられているサーバである。ユーザは、通信端末2にインストールされたアプリケーションソフトを用いて、他の人に伝えたい情報をサーバ6にアップロードすることができる。
【0095】
サーバ6a,6bは、情報を受信するためのインタフェースとして、それぞれ異なる形式のインタフェースを有している。したがって、サーバ6a,6bに情報をアップロードするためには、それぞれのサーバに適した形式に情報を加工してから送信する必要がある。しかし、ユーザが、それぞれのサービスのサイトに情報を提供する際に、サーバ6a及びサーバ6bのそれぞれに専用のアプリケーションソフトを用いる必要があると不便である。
【0096】
そこで、本実施形態に係るデバイス制御装置1は、通信端末2においては、さまざまな情報提供サービスのサーバ6に情報をアップロードするためのアプリケーションソフトがインストールされている。アプリケーションソフトにおいては、情報を提供する対象となるサービスに対応するアイコンが表示されており、ユーザが、情報を提供したいサービスに対応するアイコンにタッチしてから情報を入力すると、通信端末2は、入力された情報とユーザが選択したサービスを特定する情報を含む第1制御情報をデバイス制御装置1に送信する。
【0097】
デバイス制御装置1においては、デバイス特定部132が、第1制御情報に基づいて、第1制御情報に含まれるコンテンツを送信する先のサーバ6を特定する。デバイス特定部132は、例えば、第1制御情報に含まれる、サービスを特定する情報に基づいて、サーバ6を特定する。デバイス特定部132は、ユーザが作成したコンテンツに含まれているキーワードに基づいて、コンテンツを送信する対象となるサーバ6を特定してもよい。そして、情報生成部133が、特定されたサーバ6に対応する形式の第2制御情報を生成し、送信部134が、生成された第2制御情報をサーバ6に送信する。
【0098】
なお、本実施形態における対価出力部135は、ユーザが通信端末2を用いてサーバ6にアクセスした回数又はサーバ6との間で送受信したデータ量に基づいて対価を決定してもよい。この場合、対価出力部135は、決定した対価の一部を、サーバ6を運用する企業等に支払う額として算出してもよい。
【0099】
[第3の実施形態のデバイス制御システムSによる効果]
本実施形態におけるデバイス制御システムSは、第1制御情報に基づいて、第1制御情報に含まれるコンテンツを送信する先のサーバ6を特定し、サーバ6に対応する形式の第2制御情報をサーバ6に送信する。このようにすることで、サーバ6を運用する企業等は、サーバ6にアクセスするためのインタフェースを広く一般に公開する必要がなく、デバイス制御装置1の運用者にのみ公開すればよい。その結果、サーバ6を運用する企業がインタフェースを公開する手間がかからない。
【0100】
また、デバイス制御システムSは、対価出力部135が、アプリ開発会社やユーザに対する課金額を算出し、その一部の額を、サーバ6を運用する企業等に還元することができる。このようにすることで、サーバ6を運用する企業に対して、サーバ6にアクセスするためのAPIを開示するように動機付けることが可能になり、デバイス制御装置1が接続可能なサーバ6の数を増やすことができるので、デバイス制御装置1を用いたサービスの付加価値を高めることが可能になる。
【0101】
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【0102】
また、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。