(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回収部は、前記金銭処理部から前記釣り銭を支払わせてから所定時間経過後に前記釣り銭が前記金銭処理部に存在する場合に、前記釣り銭の取り忘れを判定し、前記金銭処理部に前記釣り銭を回収させる、
ことを特徴とする請求項1記載の精算処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の精算処理装置を有する宿泊管理システムについて、
図1を用いて説明する。
【0012】
図1は、第1の実施の形態の宿泊管理システムを説明するための図である。
なお、
図1(A)は、宿泊予約時の宿泊管理システム、
図1(B)は、チェックイン終了時の宿泊管理システム、
図1(C)は、チェックアウト時の宿泊管理システムについてそれぞれ表している。
【0013】
宿泊管理システム10では、宿泊施設内に構築されており、少なくとも、宿泊管理サーバ20と、精算処理装置30とがネットワーク(図示を省略)を介して接続されている。また、宿泊管理システム10には、図示を省略するものの、宿泊施設のフロントに設置されるフロント端末と、各部屋に設けられているテレビ、電話機、冷蔵庫や、自動販売機等の有料装置の管理を行う外部機器用サーバとが含まれている。
【0014】
宿泊管理サーバ20は、宿泊の予約、チェックインの受け付け状況、宿泊中に利用した事項(テレビ、電話機、冷蔵庫、自動販売機等)に対する利用料金、チェックアウトの受け付け状況等の宿泊に関する情報を管理する。このような宿泊管理サーバ20は、宿泊情報21を管理している。宿泊情報21には、例えば、チェックインの日付、宿泊料金等の宿泊予約に関する情報と、顧客が宿泊中に利用した事項に関する利用料金に関する情報と、チェックイン時に顧客が取り忘れた釣り銭に関する情報とを含む。
【0015】
精算処理装置30は、例えば、ホテルのフロント付近に設置されており、顧客からの操作入力を受け付けて、宿泊に関する料金の精算、ルームキーの発行・返却の受け付けを行うことができるものである。このような精算処理装置30は、金銭処理部31と、第1精算部32と、回収部33と、第2精算部34とを有する。
【0016】
金銭処理部31は、顧客から金銭を受け付け、また、顧客に金銭を放出する。なお、金銭は、紙幣並びに硬貨である。金銭処理部31は、具体的には、紙幣を受け付けて、紙幣を格納し、紙幣を放出する紙幣処理ユニットと、硬貨を受け付けて、硬貨を格納し、硬貨を放出する硬貨処理ユニットとの機能を有する。
【0017】
第1精算部32は、チェックイン時に顧客から金銭処理部31が受け付けた金銭に基づいて宿泊料金の精算を行って発生した釣り銭を金銭処理部31から顧客に支払わせる。
回収部33は、顧客が金銭処理部31から釣り銭を取り忘れると、金銭処理部31に釣り銭を回収させる。
【0018】
第2精算部34は、顧客がチェックアウトを行う際に、釣り銭が回収されている場合、金銭処理部31から釣り銭を顧客に放出させる。
また、精算処理装置30の第1精算部32と、回収部33と、第2精算部34とは、例えば、精算処理装置30が備える図示しないCPU(Central Processing Unit)によって所定のプログラムが実行されることにより、その処理機能が実現される。
【0019】
このような構成を有する宿泊管理システム10で実行されるチェックイン処理、チェックアウト処理について説明する。
まず、顧客は、事前に、インターネットまたは電話等にて宿泊予約を宿泊施設に行う。宿泊予約の情報は、
図1(A)に示されるように、宿泊管理サーバ20の宿泊情報21で管理される。この際、顧客には、当該宿泊予約に対応する予約番号が発行される。
【0020】
次に、宿泊予約日になると、顧客は、宿泊施設に出向き、宿泊施設内の精算処理装置30によりチェックインを行う。
精算処理装置30は、顧客から予約番号を受け付けると、宿泊予約の情報(チェックイン日、宿泊料金)を表示する。精算処理装置30では、金銭処理部31が顧客から金銭(例えば、¥10,000)を受け付ける。精算処理装置30は、受け付けた金銭に基づき宿泊料金(¥9,000)の精算を行って、ルームキーを放出すると共に、金銭処理部31からその釣り銭(¥1,000)を放出する。
【0021】
この際、顧客は、ルームキーのみを取得して部屋に向かい、釣り銭を取り忘れてしまったものとする。
すると、精算処理装置30では、回収部33が、金銭処理部31に釣り銭を回収させる。回収部33は、回収させた釣り銭の額を宿泊管理サーバ20に通知する。宿泊管理サーバ20は、
図1(B)に示されるように、通知された釣り銭の額を宿泊情報21内で管理する。
【0022】
次に、チェックアウトを行うために顧客が精算処理装置30にルームキーを挿入して返却する。すると、精算処理装置30では、第2精算部34は、チェックイン時に釣り銭が回収されている場合、金銭処理部31から釣り銭を顧客に放出させる。これにより、精算処理装置30は、顧客にチェックインの精算時に取り忘れていた釣り銭を返却することができるようになる。なお、精算処理装置30は、宿泊管理サーバ20と通信を行って釣り銭の額を得ることができる。
【0023】
また、顧客が宿泊中にテレビ、電話機、冷蔵庫等の有料装置を利用してその利用料金が発生している場合には、
図1(C)に示されるように、チェックアウト時に精算処理装置30は、その精算も行う。その際、精算処理装置30では、第2精算部34は、当該利用料金(¥1,500)から釣り銭の額(¥1,000)を引いた返金済み料金(¥500)の精算を行う。すなわち、顧客から返金済み料金を受け取る。これにより、精算処理装置30は、顧客にチェックイン時に取り忘れていた釣り銭を返却することができるようになる。
【0024】
なお、上記の場合では、利用料金が釣り銭の額よりも多い場合を例に挙げて説明している。一方、釣り銭の額が利用料金よりも多い場合には、釣り銭の額から利用料金を引いた返金済み料金を顧客に放出して返金するようにする。
【0025】
このように、上記宿泊管理システム10は、宿泊管理サーバ20と、精算処理装置30とを有する。
宿泊管理サーバ20は、顧客の宿泊予約を管理する。
【0026】
精算処理装置30では、第1精算部32が、チェックイン時に、宿泊管理サーバ20から通知された宿泊予約に対して顧客から金銭処理部31が受け付けた金銭に基づいて宿泊料金の精算を行って発生した釣り銭を金銭処理部31から顧客に支払わせる。また、回収部33は、顧客が金銭処理部31から釣り銭を取り忘れると、金銭処理部31に釣り銭を回収させて、第2精算部34は、顧客がチェックアウトを行う際に、釣り銭が回収されている場合、金銭処理部31から釣り銭を顧客に放出させる。
【0027】
これにより、精算処理装置30は、顧客にチェックインの精算時に取り忘れていた釣り銭を返却することができるようになる。このような宿泊管理システム10において精算処理装置30により適切に精算処理を行うことができるようになる。
【0028】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態をより具体的に説明する。
まず、第2の実施の形態の宿泊管理システムについて、
図2を用いて説明する。
【0029】
図2は、第2の実施の形態の宿泊管理システムの一例を示す図である。
宿泊管理システム1000は、フロント端末100と、宿泊管理サーバ200と、精算処理装置300とがネットワーク400を介して相互に通信可能に接続されている。
【0030】
フロント端末100は、
図2に示されるように、宿泊施設のフロントのカウンターに設置されており、フロントスタッフにより操作されて、宿泊予約の登録、確認、変更等の操作入力を受け付ける。フロント端末100は、フロントスタッフから受け付けた宿泊予約の登録、確認、変更等を宿泊管理サーバ200で管理される宿泊情報に反映する。
【0031】
宿泊管理サーバ200は、例えば、宿泊施設内に設置されており、顧客の宿泊予約状況、顧客が宿泊中に利用した事項(テレビ、電話機、冷蔵庫等の有料装置)の利用状況(利用料金)等を管理する。
【0032】
精算処理装置300は、
図2に示されるように、宿泊施設のフロント近くに設置されている。精算処理装置300は、顧客からの操作入力を受け付けて、チェックイン時に宿泊料金の精算を行ってルームキーを放出し、チェックアウト時にはルームキーの返却を受け付けて、宿泊中に利用した事項(テレビ、電話機、冷蔵庫等)の利用料金の精算を行う。
【0033】
なお、宿泊管理システム1000には、外部機器用サーバ(図示を省略)も含まれている。外部機器用サーバは、各部屋に設けられているテレビ、電話機、冷蔵庫や、自動販売機等の有料装置の管理を行う。外部機器用サーバは、顧客が各有料装置を利用した際に発生する利用料金の集計を顧客の部屋番号ごとに行う。外部機器用サーバは、このようにして集計した利用料金を宿泊管理サーバ200に通知して、宿泊管理サーバ200は、顧客(部屋番号)ごとに利用料金を管理する。
【0034】
次に、精算処理装置300のハードウェア構成例について、
図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施の形態の精算処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
精算処理装置300は、制御ユニット310と、表示ユニット320と、紙幣処理ユニット330と、硬貨処理ユニット340と、ルームキー処理ユニット350と、レシート発行ユニット360とを有する。
【0035】
制御ユニット310は、精算処理装置300全体を制御するものである。このような制御ユニット310は、CPU311と、RAM(Random Access Memory)312と、HDD(Hard Disk Drive)313と、グラフィックインタフェース314と、通信インタフェース315と、入出力インタフェース316とがバス317を介して通信可能に接続されている。
【0036】
CPU311は、RAM312及びHDD313といった記録媒体に記憶された各種プログラムを実行することにより、精算処理装置300全体を統括的に制御する。
RAM312は、CPU311によって実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に格納する。また、RAM312は、CPU311による処理に必要な各種データ(例えば、宿泊情報のデータ等)を格納する。
【0037】
HDD313は、OSやアプリケーションプログラムを格納する。
グラフィックインタフェース314は、表示ユニット320のディスプレイ321が接続されている。グラフィックインタフェース314は、CPU311の制御の下に、各種の情報をディスプレイ321の画面に表示させる。
【0038】
通信インタフェース315は、ネットワーク400(
図2)に接続され、宿泊管理サーバ200とフロント端末100との間でデータ(各種の情報、電文、通知等)の送受信を行う。
【0039】
なお、CPU311によって実行されるOSのプログラムやアプリケーションプログラムは、図示しない外部装置から、ネットワーク400及び通信インタフェース315を介して、例えばRAM312に格納されて、CPU311によって実行されてもよい。また、後述する可搬型記録媒体370に格納され、後述の入出力インタフェース316を介して、例えば、RAM312に格納されて、CPU311によって実行されてもよい。
【0040】
入出力インタフェース316には、表示ユニット320のタッチパネル322と、紙幣処理ユニット330と、硬貨処理ユニット340、ルームキー処理ユニット350と、レシート発行ユニット360とが接続されている。また、入出力インタフェース316は、可搬型記録媒体370に対する情報の書き込み及び読み出しが可能な可搬型記録媒体インタフェース(図示を省略)と接続可能になっている。また、入出力インタフェース316は、タッチパネル322と、紙幣処理ユニット330と、硬貨処理ユニット340と、ルームキー処理ユニット350と、レシート発行ユニット360と、可搬型記録媒体インタフェース(図示を省略)と、から送られてくる信号を、バス317を介してCPU311に送信する。また、入出力インタフェース316は、CPU311から送られてくる制御信号を、バス317を介して対応するユニット(タッチパネル322と、紙幣処理ユニット330と、硬貨処理ユニット340と、ルームキー処理ユニット350と、レシート発行ユニット360と、可搬型記録媒体インタフェース)へ送信する。
【0041】
紙幣処理ユニット330は、紙幣の受け入れ、紙幣の真贋の鑑別、紙幣の収納、紙幣の放出、釣り札の放出を行う。
硬貨処理ユニット340は、硬貨の受け入れ、硬貨の真贋の鑑別、硬貨の収納、硬貨の放出、釣り銭の放出を行う。
【0042】
ルームキー処理ユニット350は、例えば、磁気記録媒体が設けられたカード型のルームキーを放出し、ルームキーを受け入れて磁気記録媒体に記録されている情報を読み取り、当該ルームキーを内部に収納する。また、ルームキー処理ユニット350は、発行したルームキーが顧客によって適切に取得された(受領された)ことを検知するセンサを備える。
【0043】
レシート発行ユニット360は、精算内容をレシート用紙に印字してレシートを発行する。また、レシート発行ユニット360は、発行したレシートが顧客によって適切に取得された(受領された)ことを検知するセンサを備える。
【0044】
なお、精算処理装置300において、制御ユニット310は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)等のモジュールを含む構成とすることもできる。この場合、制御ユニット310は、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカード等)を含み、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリには、可搬型記録媒体370、或いは通信インタフェース315を介してファームウェアを書き込むことができる。このように制御ユニット310は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0045】
なお、宿泊管理システム1000の宿泊管理サーバ200のハードウェア構成の詳細の説明については省略するものの、宿泊管理サーバ200も、精算処理装置300と同様に、少なくとも、バスを介して接続されたCPUと、RAMと、HDDと、通信インタフェースとを備えている。
【0046】
次に、精算処理装置300が有する紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とのハードウェア構成例について
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施の形態の紙幣処理ユニットと硬貨処理ユニットとのハードウェア構成例を示す図である。
【0047】
なお、
図4では、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340のハードウェア構成を併記しており、以下でも、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とについて合わせて説明する。
【0048】
紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340は、入出金部331/341と、金種識別部332/342と、金種別収納部333/343と、リジェクト部334/344と、補充回収カセット部335/345と、搬送部336/346と、制御部337/347とを有する。
【0049】
入出金部331/341は、紙幣/硬貨をそれぞれ入金、出金する。
金種識別部332/342は、入出金部331/341で入金された紙幣/硬貨の金種を識別する。
【0050】
金種別収納部333/343は、紙幣/硬貨の金種ごとの収納部であり、金種識別部332/342で識別された紙幣/硬貨が金種ごとに収納される。例えば、千円、一万円の紙幣がそれぞれ金種ごとに収納され、一円、十円、百円、五百円の硬貨がそれぞれ金種ごとに収納される。
【0051】
リジェクト部334/344は、金種識別部332/342で識別できなかった紙幣/硬貨を収納する。
補充回収カセット部335/345は、紙幣/硬貨をそれぞれ補充し、また、回収するためのカセットである。
【0052】
搬送部336/346は、入出金部331/341に紙幣/硬貨を搬送し、また、入出金部331/341から入金された紙幣/硬貨を、例えば、金種識別部332/342に搬送して、識別の結果に応じた金種別収納部333/343にそれぞれ搬送する。搬送部336/346は、金種識別部332/342で識別できなかった紙幣/硬貨をリジェクト部334/344に搬送する。また、搬送部336/346は、補充回収カセット部335/345から紙幣/硬貨を入出金部331/341に搬送し、また、入出金部331/341等から受け付けた紙幣/硬貨を、補充回収カセット部335/345に搬送する。
【0053】
制御部337/347は、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340との装置全体を制御するものである。つまり、制御部337/347は、入出金部331/341と、金種識別部332/342と、金種別収納部333/343と、リジェクト部334/344と、補充回収カセット部335/345と、搬送部336/346との動作をそれぞれ制御する。
【0054】
次に、精算処理装置300(制御ユニット310)が備える機能について
図5及び
図6を用いて説明する。
図5は、第2の実施の形態の精算処理装置で実現される機能ブロック図を示す図である。
【0055】
図6は、第2の実施の形態の精算処理装置の宿泊情報保持部が保持する宿泊情報の一例を示す図である。
なお、
図6(A)は、宿泊予約時の宿泊情報を、
図6(B)は、チェックイン終了時の宿泊情報を、
図6(C)は、チェックアウト時の宿泊情報をそれぞれ表している。
【0056】
精算処理装置300は、宿泊情報保持部301と、表示画像情報保持部302と、表示処理部303と、入力受付部304と、通信処理部305と、予約制御部306とを有する。
【0057】
宿泊情報保持部301は、宿泊情報を保持する。宿泊情報としては、例えば、
図6に示されるように、「予約ID」、「部屋番号」、「予約状況(チェックイン、チェックアウトの日付、料金)」、「処理状況(チェックイン、チェックアウトを行った日付、預り金)」、「精算情報(電話代、ミニバー、取り忘れ、これらの合計金額)」等を含む。なお、
図6に示す宿泊情報の項目は一例であって、これらに限らず、必要に応じて項目を追加することができる。
【0058】
表示画像情報保持部302は、精算処理装置300がチェックイン処理時、チェックアウト処理時において表示ユニット320のディスプレイ321に表示する画面に関する情報を保持する。なお、チェックイン処理時、チェックアウト処理時にディスプレイ321に表示する画面例については後述する。
【0059】
表示処理部303は、後述する予約制御部306からの要求に応じて、表示画像情報保持部302を参照して、表示ユニット320のディスプレイ321に表示画像を表示させる。
【0060】
入力受付部304は、表示ユニット320のタッチパネル322に対するタッチ入力を検知して、検知結果を、後述する予約制御部306に通知する。
通信処理部305は、後述する予約制御部306からの要求に応じて、宿泊管理サーバ200と通信を行って、情報のやり取りを行う。
【0061】
予約制御部306は、入力受付部304が受け付けた操作入力、または、処理内容に応じて、表示処理部303に表示画像情報保持部302を参照させて、ディスプレイ321に画像を表示させる。予約制御部306は、入力受付部304が受け付けた操作入力、または、処理内容に応じて、通信処理部305に宿泊管理サーバ200と通信を行わせて、情報のやり取りを行わせる。予約制御部306は、入力受付部304が受け付けた操作入力、または、処理内容に応じて、紙幣処理ユニット330、硬貨処理ユニット340を動作させて、紙幣並びに硬貨を受け付け、また、放出する。予約制御部306は、ルームキー処理ユニット350を動作させて、ルームキーを放出し、また、返却されたルームキーを受け付ける。予約制御部306は、レシート発行ユニット360を動作させて、精算内容をレシート用紙に印字させて、レシートを発行させる。
【0062】
次に、このような構成を有する宿泊管理システム1000で実行されるチェックイン処理について
図7及び
図8並びに
図9〜
図12を用いて説明する。
図7及び
図8は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理を示すフローチャートである。
【0063】
また、
図9は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理時に表示されるチェックイン/チェックアウト受け付け画面の一例を示す図である。
図10は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理時に表示される予約ID受け付け画面の一例を示す図である。
【0064】
図11は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理時に表示される予約状況確認画面の一例を示す図である。
図12は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理時に表示される宿泊料金確認画面の一例を示す図である。
【0065】
図13は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックイン処理時に表示される預かり金確認画面の一例を示す図である。
顧客は、当該宿泊施設に対して宿泊予約を事前に行っており、予約の際に予約ID(例えば、「001」)が通知されているものとする。
【0066】
このような顧客が宿泊施設に出向いて、精算処理装置300に対してチェックインを行う場合に、精算処理装置300では以下のような処理が実行される。
[ステップS10] 精算処理装置300は、顧客からのチェックイン受け付けを待ち受ける。
【0067】
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図9に示されるようなチェックイン/チェックアウト受け付け画面を表示させる。
精算処理装置300では、
図9の画面において、「チェックイン」のボタン321aに対するタッチ入力を入力受付部304が受け付けると、ステップS11の処理を実行する。
【0068】
[ステップS11] 精算処理装置300は、顧客から予約IDを受け付ける。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図10に示されるような予約ID受け付け画面を表示させる。
【0069】
顧客は、
図10に示される画面のテンキー321cを用いて、予約IDの入力を行い、入力が完了すると、「確認」のボタン321dをタッチする。
なお、顧客は、入力した予約IDを訂正する場合は、
図10の画面の「訂正」のボタン321eをタッチすると、再度、予約IDを入力することができる。
【0070】
これにより、精算処理装置300は、次のステップS12の処理を実行する。
[ステップS12] 精算処理装置300では、予約制御部306が、通信処理部305を介して宿泊管理サーバ200と通信を行う。これにより、宿泊管理サーバ200に予約IDに基づく宿泊情報の登録の有無を問い合わせて、宿泊管理サーバ200からの応答を待ち受ける。
【0071】
[ステップS13] 精算処理装置300では、予約制御部306が通信処理部305を介して、宿泊管理サーバ200から予約IDに基づく宿泊情報の登録の有無に関する通知を受け付ける。
【0072】
通知の結果、予約IDに基づく宿泊情報の登録がある場合には、ステップS14の処理が実行される。なお、予約IDに基づく宿泊情報の登録がある場合には、
図6(A)に示したような宿泊情報も通知される。
【0073】
また、予約IDに基づく宿泊情報の登録がない場合には、ステップS32の処理が実行される。
[ステップS14] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ステップS13で受け付けた予約内容を表示処理部303に表示させる。
【0074】
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図11に示されるような予約状況確認画面を表示させる。
当該画面に表示される予約状況には、ステップS13で受け付けた宿泊情報から、「予約ID」、「チェックイン(日付)」、「チェックアウト(日付)」、「(宿泊)料金(¥8,500)」が含まれている。
【0075】
[ステップS15] 精算処理装置300では、予約制御部306は、入力受付部304を介して、ステップS14で
図11に表示した予約状況確認画面の「確認」のボタン321fまたは「中止」のボタン321gのいずれかを待ち受ける。
【0076】
顧客がステップS14で
図11に表示した予約状況に問題がなく、「確認」のボタン321fをタッチすると、ステップS16の処理が実行される。
一方、顧客がステップS14で
図11に表示した予約状況に問題があり、「中止」のボタン321gをタッチすると、ステップS32の処理が実行される。
【0077】
[ステップS16] 精算処理装置300では、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とにより、料金を受け付ける。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図12に示されるような宿泊料金確認画面を表示させる。
【0078】
顧客は、
図12に示される画面の宿泊料金(「¥8,500」)を確認して、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とに対して、料金(ここでは、例えば、「¥9,000」)を投入する。
【0079】
なお、顧客は、チェックイン処理を中止(終了)させる場合には、当該画面の「中止」のボタン321hをタッチする。
[ステップS17] 精算処理装置300では、予約制御部306は、表示処理部303を介して、ステップS16で受け付けた預かり金をディスプレイ321に表示させる。
【0080】
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図13に示されるような預かり金確認画面を表示させて、ステップS16で受け付けた預かり金(「¥9,000」)も表示させる。
【0081】
[ステップS18] 精算処理装置300では、予約制御部306は、入力受付部304を介して、ステップS17で
図13に表示した預かり金確認画面の「確認」のボタン321iまたは「中止」のボタン321jのいずれかを待ち受ける。
【0082】
顧客がステップS17で
図13に表示した預かり金に問題がなく、「確認」のボタン321iをタッチすると、ステップS20の処理が実行される。
一方、顧客がステップS17で
図13に表示した預かり金に問題があり、「中止」のボタン321jをタッチすると、ステップS19の処理が実行される。
【0083】
[ステップS19] 精算処理装置300では、予約制御部306が、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とを制御して、ステップS16で受け付けた金銭を顧客に放出して返却させる。
【0084】
[ステップS20] 精算処理装置300では、予約制御部306が、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とが受け付けた紙幣及び硬貨を各ユニット内の収納部に搬送させて収納する。
【0085】
[ステップS21] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ステップS16で受け付けた料金と宿泊料金とから釣り銭を計数して、計数した釣り銭を紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから放出させる。
【0086】
この場合であれば、¥8,500の宿泊料金に対して¥9,000の料金が投入されていることから、釣り銭として¥500が計数されて、計数された¥500が硬貨処理ユニット340から放出される。
【0087】
[ステップS22] 精算処理装置300では、予約制御部306は、レシート発行ユニット360を制御して、ステップS16で受け付けた料金と、ステップS21で計数した釣り銭と、宿泊料金とを含んだ精算内容に基づきレシート用紙に印字させて、レシートを発行させる。
【0088】
[ステップS23] 精算処理装置300では、予約制御部306は、ルームキー処理ユニット350を制御して、ルームキーの磁気記録媒体に部屋番号を記録し、ルームキーを発行させる。
【0089】
なお、ステップS20〜S23の処理は平行して実行することも可能である。
[ステップS24] 精算処理装置300では、予約制御部306が、レシート発行ユニット360にて発行したレシートが顧客により受領されたか否かを判定する。
【0090】
顧客がレシート発行ユニット360からレシートを受領した場合には、ステップS25の処理が実行され、受領しなかった場合には、ステップS26の処理が実行される。
[ステップS25] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ルームキー処理ユニット350にて発行したルームキーが顧客により受領されたか否かを判定する。
【0091】
顧客がルームキー処理ユニット350からルームキーを受領した場合には、ステップS28の処理が実行され、受領しなかった場合には、ステップS26の処理が実行される。
[ステップS26] 精算処理装置300では、予約制御部306が時間の計測を行って所定時間が経過してタイムアウトになったか否かを判定する。
【0092】
タイムアウトになるまではステップS24の処理が繰り返し実行され、タイムアウトになるとステップS27の処理が実行される。
[ステップS27] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ルームキー処理ユニット350を制御して、発行したルームキーを回収し、また、レシート発行ユニット360を制御して、発行したレシートを回収する。
【0093】
この後、ステップS28の処理が実行される。
[ステップS28] 精算処理装置300では、予約制御部306が、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから放出した釣り銭が顧客に受領されたか否かを判定する。
【0094】
顧客が紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから釣り銭を受領した場合には、ステップS32の処理が実行され、受領しなかった(取り忘れた)場合には、ステップS29の処理が実行される。
【0095】
[ステップS29] 精算処理装置300では、予約制御部306が時間の計測を行って所定時間が経過してタイムアウトになったか否かを判定する。
タイムアウトになるまではステップS28の処理が繰り返し実行され、タイムアウトになると、つまり、釣り銭が取り忘れられるとステップS30の処理が実行される。
【0096】
[ステップS30] 精算処理装置300では、予約制御部306が、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とを制御して、放出した釣り銭(紙幣及び硬貨)を回収する。
【0097】
例えば、本実施の形態の場合であれば、硬貨処理ユニット340に、釣り銭である「¥500」を回収させる。
[ステップS31] 精算処理装置300では、予約制御部306は、ステップS30で取り忘れ金額を確定する。
【0098】
例えば、本実施の形態の場合であれば、硬貨処理ユニット340に、回収した釣り銭が「¥500」であることを確定させる。
[ステップS32] 精算処理装置300では、予約制御部306が、通信処理部305から宿泊管理サーバ200と通信を行う。これにより、宿泊管理サーバ200に釣り銭の額(「¥500」)並びに預かり金(「¥9,000」)を通知する。
【0099】
すなわち、宿泊管理サーバ200では、釣り銭(取り忘れ)の額並びに預かり金が通知されることで、
図6(B)に示されるような宿泊情報を管理する。
以上により、顧客による精算処理装置300に対するチェックイン処理が終了する。また、当該チェックイン時に顧客が取り忘れた釣り銭(「¥500」)が精算処理装置300内に回収される。
【0100】
そして、このようにしてチェックインした顧客は、宿泊中にテレビ、電話、冷蔵庫(ミニバー)等の事項を利用して、それらの利用料金として、例えば、「¥1,050」を利用したものとする。
【0101】
さらに、宿泊管理サーバ200は、このような利用料金(「¥1,050」)からチェックイン時に回収した釣り銭の額(「¥500」)を引いた合計金額(返金済み料金)(「¥550」)を算出して、
図6(C)に示されるような宿泊情報を管理しておく。
【0102】
なお、ステップS15のnoより進んできた場合には、チェックイン処理を強制終了する。
次に、このような利用料金が発生している上記顧客によって、宿泊管理システム1000で実行されるチェックアウト処理について
図14及び
図15並びに
図9、
図16〜
図19を用いて説明する。
【0103】
図14及び
図15は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックアウト処理を示すフローチャートである。
図16は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックアウト処理時に表示されるルームキー挿入案内画面の一例を示す図である。
【0104】
図17は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックアウト処理時に表示される精算情報確認画面の一例を示す図である。
図18は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックアウト処理時に表示される合計金額確認画面の一例を示す図である。
【0105】
図19は、第2の実施の形態の精算処理装置で実行されるチェックアウト処理時に表示される預かり金確認画面の一例を示す図である。
[ステップS40] 精算処理装置300は、顧客からのチェックアウト受け付けを待ち受ける。
【0106】
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図9に示されるようなチェックイン/チェックアウト受け付け画面を表示させる。
精算処理装置300では、
図9の画面において、「チェックアウト」のボタン321bに対するタッチ入力を入力受付部304が受け付けると、ステップS41の処理を実行する。
【0107】
[ステップS41] 精算処理装置300では、顧客からルームキーを受け付ける。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図16に示されるようなルームキー受け付け画面を表示させる。
【0108】
顧客は、
図16に示される画面にしたがって、ルームキーをルームキー処理ユニット360に返却する。
[ステップS42] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ルームキー処理ユニット350に顧客から受け付けたルームキーの部屋番号を読み取らせる。
【0109】
[ステップS43] 精算処理装置300では、予約制御部306が、通信処理部305から宿泊管理サーバ200と通信を行う。これにより、宿泊管理サーバ200に部屋番号に基づく宿泊情報の登録の有無を問い合わせて、宿泊管理サーバ200からの当該宿泊情報が通知される。
【0110】
[ステップS44] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ステップS43で受け付けた宿泊情報に含まれる精算情報を表示処理部303に表示させる。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図17に示されるような精算情報確認画面を表示させる。
【0111】
このような精算情報には、「電話代(「¥50」)」、「ミニバー(「¥1,000」)」、「取り忘れ(「¥500」)」、「合計金額(「¥550」)」が含まれている。
[ステップS45] 精算処理装置300では、予約制御部306は、入力受付部304を介して、ステップS44で
図17に表示した精算情報確認画面の「精算実行」のボタン321kまたは「精算不要」のボタン321mのいずれかを待ち受ける。
【0112】
顧客がステップS44で
図17に表示した精算情報に基づき精算が必要であり、「精算実行」のボタン321kをタッチすると、ステップS46の処理が実行される。
一方、顧客がステップS44で
図17に表示した精算情報に基づき精算が不要であり、「精算不要」のボタン321mをタッチすると、ステップS53の処理が実行される。
【0113】
[ステップS46] 精算処理装置300では、予約制御部306が、精算内容として、ステップS44に表示した「電話代」、「ミニバー」等の「利用料金」が「取り忘れ(釣り銭)」よりも大きい場合には、「入金」と判断して、ステップS47の処理を実行する。
【0114】
例えば、
図17では、「電話代」、「ミニバー」等の「利用料金(「¥1,050」)」は「取り忘れ(「¥500」)」よりも大きいので、「入金」と判断される。
一方、予約制御部306が、精算内容として、ステップS44に表示した「電話代」、「ミニバー」等の「利用料金」が「取り忘れ」よりも小さい場合には、「出金」と判断して、ステップS52の処理を実行する。
【0115】
[ステップS47] 精算処理装置300では、顧客から料金を受け付ける。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図18に示されるような合計金額確認画面を表示させる。
【0116】
顧客は、
図18に示される画面の合計金額(「¥550」)に対した額(例えば、「¥1,000」)を投入する。
なお、顧客は、チェックアウト処理を終了させる場合には、当該画面の「中止」のボタン321nをタッチする。
【0117】
[ステップS48] 精算処理装置300では、ステップS47で受け付けた料金を表示する。
例えば、予約制御部306は表示処理部303からディスプレイ321に、
図19に示されるような預かり金確認画面を表示させる。
【0118】
当該画面には、ステップS47で受け付けた料金(預り金)(「¥1,000」)が表示されている。
[ステップS49] 精算処理装置300では、予約制御部306は、入力受付部304を介して、ステップS48で
図19に表示した預かり金確認画面の「確認」のボタン321pまたは「中止」のボタン321rのいずれかを待ち受ける。
【0119】
顧客がステップS48で
図19に表示した預かり金に問題がなく、「確認」のボタン321pをタッチすると、ステップS51の処理が実行される。
一方、顧客がステップS48で
図19に表示した預かり金に問題があり、「中止」のボタン321rをタッチすると、ステップS50の処理が実行される。
【0120】
[ステップS50] 精算処理装置300では、予約制御部306は、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とを制御して、ステップS47で受け付けた料金を放出して、顧客に返却する。
【0121】
そして、精算処理装置300では、チェックアウト処理が強制終了する。
[ステップS51] 精算処理装置300では、予約制御部306は、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とを制御して、ステップS47で受け付けた金銭(紙幣及び硬貨)を内部に収納する。
【0122】
[ステップS52] 精算処理装置300では、予約制御部306が、ステップS47で受け付けた料金と合計料金とから釣り銭を計数して、計数した釣り銭を紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから放出させる。
【0123】
この場合であれば、¥550の合計料金に対して¥1,000の料金が投入されていることから、釣り銭として¥450が計数されて、計数された¥450が硬貨処理ユニット340から放出される。
【0124】
[ステップS53] 精算処理措置300では、予約制御部306は、レシート発行ユニット360を制御して、精算内容に基づいてレシート用紙に印字させて、レシートを発行させる。
【0125】
この際、予約制御部306は、精算の必要がなかった場合には、精算額として、「¥0」である旨を印字したレシートを発行する。
また、予約制御部306は、精算の必要があった場合には、ステップS47で受け付けた料金と、ステップS52で計数した釣り銭と、合計料金とを含んだ精算内容に基づきレシート用紙に印字させて、レシートを発行させる。
【0126】
[ステップS54] 精算処理装置300では、予約制御部306が、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから放出した釣り銭が顧客に受領されたか否かを判定する。
【0127】
顧客が紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから釣り銭を受領した場合には、ステップS57の処理が実行され、受領しなかった(取り忘れた)場合には、ステップS55の処理が実行される。
【0128】
[ステップS55] 精算処理装置300では、予約制御部306が時間の計測を行って所定時間が経過してタイムアウトになったか否かを判定する。
タイムアウトになるまではステップS54の処理が繰り返し実行され、タイムアウトになると、つまり、釣り銭が取り忘れられるとステップS56の処理が実行される。
【0129】
[ステップS56] 精算処理装置300では、予約制御部306が、精算処理装置300の動作を休止する。
この場合、例えば、予約制御部306が、通信処理部305からフロント端末100に精算処理装置300が休止した旨を通知して、精算処理装置300にフロントスタッフを呼ぶようにすることもできる。
【0130】
[ステップS57] 精算処理装置300では、予約制御部306が、レシート発行ユニット360にて発行したレシートが顧客により受領されたか否かを判定する。
顧客がレシート発行ユニット360からレシートを受領した場合には、精算処理装置300におけるチェックアウト処理が終了し、受領しなかった場合には、ステップS58の処理が実行される。
【0131】
[ステップS58] 精算処理装置300では、予約制御部306が時間の計測を行って所定時間が経過してタイムアウトになったか否かを判定する。
タイムアウトになるまではステップS57の処理が繰り返し実行され、タイムアウトになると、つまり、釣り銭が取り忘れられるとステップS59の処理が実行される。
【0132】
[ステップS59] 精算処理装置300では、予約制御部306が、レシート発行ユニット360を制御して、発行したレシートを回収する。
精算処理装置300は、チェックアウト処理を終了する。
【0133】
このように上記宿泊管理システム1000は、宿泊管理サーバ200と、精算処理装置300とを有する。
宿泊管理サーバ200は、顧客の宿泊予約を管理する。
【0134】
精算処理装置300では、チェックイン時に、宿泊管理サーバ200から通知された宿泊予約に対して顧客から紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とが受け付けた金銭に基づいて宿泊料金の精算を行って発生した釣り銭を紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから顧客に支払わせる。精算処理装置300では、顧客が紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とからの釣り銭を取り忘れると、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とに釣り銭を回収させて、顧客がチェックアウトを行う際に、釣り銭が回収されている場合、紙幣処理ユニット330と硬貨処理ユニット340とから釣り銭を顧客に放出させる。
【0135】
これにより、精算処理装置300は、顧客にチェックインの精算時に取り忘れていた釣り銭を返却することができるようになる。このような宿泊管理システム1000において精算処理装置300により適切に精算処理を行うことができるようになる。
【0136】
また、精算処理装置300では、釣り銭が回収されている場合に、さらに、顧客が宿泊中に利用した事項の利用料金がある場合には、当該利用料金と釣り銭の額との差により得られる返金済み料金を精算するようにした。
【0137】
これにより、精算処理装置300は、釣り銭の返却と利用料金の精算とを同時に行うことができ、処理を簡素化して、顧客のチェックアウトに要する時間を短縮することができるようになる。
【0138】
上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、コンピュータが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0139】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記憶媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記憶媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のフラッシュメモリがある。
【0140】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0141】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0142】
また、プログラムで記述された処理の一部または全てを、電子回路に置き換えることが可能である。例えば、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0143】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成及び応用例に限定されるものではない。