特許第6573699号(P6573699)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6573699高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及び高リコピンケチャップの彩度を向上させ、旨味を抑制する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6573699
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及び高リコピンケチャップの彩度を向上させ、旨味を抑制する方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/60 20160101AFI20190902BHJP
【FI】
   A23L27/60 B
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-114735(P2018-114735)
(22)【出願日】2018年6月15日
【審査請求日】2018年12月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000104113
【氏名又は名称】カゴメ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】塚副 成
【審査官】 金田 康平
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0224100(US,A1)
【文献】 特開2015−146800(JP,A)
【文献】 特開2007−189981(JP,A)
【文献】 Egypt. J. Food. Sci.,1983年,Vol. 11, No. 1-2,pp. 1-10
【文献】 調味料・香辛料の事典,株式会社朝倉書店,1996年 5月10日,第1版, 第4刷,pp. 266-291
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L27/60
A23L19/00−19/20
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPI/FSTA/CABA/AGRICOLA/BIOTECHNO(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケチャップの製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
調合:ここで調合されるのは、少なくとも、トマト濃縮汁、及びトマトパルプであり、
前記トマト濃縮汁は、ホットブレイクトマトペースト、又はホットブレイクトマトピューレであり、かつ、
前記トマトパルプは、コールドブレイクトマトパルプであり、
それによって得られる当該ケチャップのリコピン濃度は、25mg/100g以上である。
【請求項2】
ケチャップの製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
調合:ここで調合されるのは、少なくとも、トマト濃縮汁、及びトマトパルプであり、
前記トマト濃縮汁は、コールドブレイクトマトペースト、又はコールドブレイクトマトピューレであり、かつ、
前記トマトパルプは、ホットブレイクトマトパルプであり、
それによって得られる当該ケチャップのリコピン濃度は、25mg/100g以上である。
【請求項3】
請求項1又は2の製造方法であって、それを構成するのは、更に、次の工程である:
調整:当該調整は、調合工程の前、又は同時に行われ、
調整されるのは、前記トマト濃縮汁の調合量、又は前記トマトパルプの調合量であり、
それによって得られる前記ケチャップは、グルタミン酸濃度が250〜400mg/100g、アスパラギン酸濃度が100〜150mg/100gである。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかの製造方法であって、それを構成するのは、更に、次の工程である:
調整:当該調整は、調合工程の前、又は同時に行われ、
調整されるのは、コールドブレイクトマト加工品の調合量、又はホットブレイクトマト加工品の調合量であり、それによって変化させるのは、前記ケチャップにおける、コールドブレイクトマト加工品由来のリコピン濃度、又はホットブレイクトマト加工品由来のリコピン濃度である。
【請求項5】
ケチャップであって、
含有するのは、少なくとも、トマト濃縮汁、及びトマトパルプであり、
前記トマト濃縮汁は、ホットブレイクトマトペースト、又はホットブレイクトマトピューレであり、かつ、
前記トマトパルプは、コールドブレイクトマトパルプであり、
当該ケチャップのリコピン濃度は、25mg/100g以上である。
【請求項6】
ケチャップであって、
含有するのは、少なくとも、トマト濃縮汁、及びトマトパルプであり、
前記トマト濃縮汁は、コールドブレイクトマトペースト、又はコールドブレイクトマトピューレであり、かつ、
前記トマトパルプは、ホットブレイクトマトパルプであり、
当該ケチャップのリコピン濃度は、25mg/100g以上である。
【請求項7】
請求項5又は6のケチャップであって、前記ケチャップに含まれる、グルタミン酸濃度は250〜400mg/100gであり、アスパラギン酸濃度は100〜150mg/100gである。
【請求項8】
ケチャップにおける赤色の彩度を向上させ、旨味の上昇を抑制し、かつ離しょうの増大を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも調合であり、
ここで調合されるのは、少なくとも、コールドブレイクトマト搾汁若しくはコールドブレイクトマト濃縮汁、及びホットブレイクトマトパルプであり、
これによって得られる当該ケチャップのリコピン濃度は25mg/100g以上である。
【請求項9】
ケチャップにおける赤色の彩度を向上させ、旨味の上昇を抑制し、かつ離しょうの増大を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも調合であり、
ここで調合されるのは、少なくとも、ホットブレイクトマト搾汁若しくはホットブレイクトマト濃縮汁、及びコールドブレイクトマトパルプであり、
これによって得られるケチャップのリコピン濃度は25mg/100g以上である。
【請求項10】
請求項8又は9の方法であって、それを構成するのは、更に、以下の工程である:
調整: 当該調整は、調合工程の前、又は同時に行われ、
調整されるのは、前記トマト搾汁若しくはトマト濃縮汁の調合量、又は前記トマトパルプの調合量であり、
それによって変化するのは、前記ケチャップにおける、アミノ酸濃度であり、
当該ケチャップにおけるグルタミン酸濃度は250〜400mg/100g、かつアスパラギン酸濃度は100〜150mg/100gである。
【請求項11】
請求項8又は9の方法であって、それを構成するのは、更に、以下の工程である:
調整:当該調整は、前記調合の前、又は同時に行われ、
調整されるのは、コールドブレイクトマト加工品の調合量、又はホットブレイクトマト加工品の調合量であり、
それによって変化するのは、前記ケチャップにおける、コールドブレイクトマト加工品由来のリコピン濃度、又はホットブレイクトマト加工品由来のリコピン濃度である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明が関係するのは、高リコピンケチャップ及びその製造方法である。
【背景技術】
【0002】
食事において、人が最初に目にするのは食べ物の色彩である。食べ物の色彩は、見た目の美しさだけでなく、人の食欲に影響を与えるため、食事に際して重要な要素である。特に野菜は、赤、黄、緑等、種々の色を有しており、料理に彩りを添える上で、大きな役割を果たしている。
【0003】
野菜の中でもトマトは、赤色を有する代表的な野菜であり、料理の様々な場面で用いられる。このトマトの赤色は、抗酸化物質であるリコピンに由来するものであることが知られている。また、トマトは生野菜としてだけではなく、加工食品としても広く用いられている。
【0004】
トマトを用いた加工食品の一つとしてケチャップがある。ケチャップは調味料であって、様々な場面で用いられている。これによって、味覚としてだけでなく、視覚面でも食品に彩りを添えている。
【0005】
特許文献1が開示するのは、トマトケチャップであり、その目的は、独特のザラザラした舌触りによりトマトの素材感を楽しむことができるケチャップを得ることである。当該ケチャップは、特定の目開き以上の篩を用いて裏ごししたトマト加工品を含有する。
【0006】
特許文献2が開示するのは、高リコピン含有ケチャップであり、その目的は、リコピンを高濃度に含有しながら、幅広い塩分濃度の範囲で、香味の良いケチャップを得ることである。当該ケチャップは、香気成分であるエステル類および/またはアルコール類を含有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開H7−184594号公報
【特許文献2】特開2015−146800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ケチャップにおける課題は、赤色の彩度を向上させつつも、旨味の上昇を抑制することである。ケチャップを特徴付けている要素に「色調」がある。トマトを主原料とするケチャップにおいては、前述したとおり、赤色の彩度は重要である。ケチャップにおいて赤色の彩度を向上させるには、リコピン濃度を上げることが一般的に考えられ、そのためには食品添加物としてのリコピンを添加する、又は原料であるトマト加工品の調合量を高めることが考えられる。しかし、食品添加物の使用は、消費者に忌避されることがあるため好ましくない。また、トマト加工品の調合量を高めると、トマトによる旨味が強くなるという課題があった。旨味が強くなると、従来のケチャップから味の構成が変化し、味のバランスが崩れる。
【0009】
つまり、ケチャップにおける課題は、赤色の彩度を向上させつつも、旨味の上昇を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
当該課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討し発見したのは、高リコピンケチャップの原料として、トマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、トマトパルプを用いることである。好ましくは、少なくともいずれかのトマト加工品がコールドブレイク処理工程を経て製造されたものである。詳しくは、ホットブレイク処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、コールドブレイク処理工程を経て製造されたトマトパルプを調合することである。またはコールドブレイク処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、トマトパルプを配合することである。より好ましくは、ホットブレイク処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、コールドブレイク処理工程を経て製造されたトマトパルプを配合すること、又はコールドブレイク処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、ホットブレイク処理工程を経て製造されたトマトパルプを配合することである。
【0011】
トマトパルプは、トマト搾汁において、その一部又は全部の水溶性成分(アミノ酸含む)が除去されたものである。つまり、リコピンを含有しつつ、旨味成分の含有量が少ない。そのため、これを原料として用いることで、リコピンの含有量を増加させつつ、旨味成分の含有量の増加を抑制することできる。これにより、ケチャップのリコピン濃度を高めるために調合をしても、トマト搾汁を調合するときと比較して旨味の増加を抑制することができる。
【0012】
さらには、ケチャップの原料としてコールドブレイク処理されたトマト加工品を用いることで、同じリコピン濃度であっても、赤色の彩度が高まることに気付いた。
【0013】
コールドブレイク処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁は、粘度が低く、離しょうも生じやすいため、ジュース等の原料として用いられ、ケチャップの原料としては一般的に使われない。そのため、ケチャップの原料としてはホットブレイク処理トマト搾汁若しくはトマト濃縮汁が一般的に用いられる。
【0014】
当該作用は、以下のとおりである。本発明者は、コールドブレイク処理されたトマト加工品の特徴として、ホットブレイク処理されたトマト加工品に比べて、赤色の彩度が高く、明度は低いことに気付いた。対して、ホットブレイク処理されたトマト加工品は、コールドブレイク処理されたトマト加工品に比べて橙色よりの赤色となり、明度も高いことに気付いた。特に、トマトパルプで比較したときに、その差は顕著である。トマト加工品製造時の予熱条件の違いが、上記違いを引き起こす理由は定かではないが、トマト加工品に含まれる脂質、又はペクチン量等が関与していることが推測される。リコピンは脂質に溶解すると橙色となる傾向にある。トマトには様々な酵素が含まれているため、破砕によってリパーゼを含む種々酵素が活性化する。ホットブレイク処理の場合、当該酵素の働く時間が短いため、脂質の残存量は多い。一方、コールドブレイク処理の場合、当該酵素の働く時間は比較的長いため、脂質の残存量は少なくなる。そのため、ホットブレイク処理の方が橙色に近い色になることが一つの理由として考えられる。また、トマトパルプの方が、トマト搾汁に比較して脂質含量が高いため、その違いは顕著に表れると推測される。
【0015】
さらに、コールドブレイク処理されたトマト加工品のみでは離しょうが大きくなる、という事態も生じ得た。そこで、ホットブレイク処理されたトマト加工品とコールドブレイク処理されたトマト加工品を用いることで、当該課題を解決することができることを見出した。
【発明の効果】
【0016】
本発明が可能にするのは、赤色の彩度が向上し、かつ旨味の上昇を抑制したケチャップを得ることである。また、あわせて、離しょうの増大が抑制されることも見出した。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<トマト加工品>
本発明の実施に係るケチャップ(以下、「本ケチャップ」という。)の製造において、トマト加工品とは、加工されたトマトであり、例示すると、ダイストマト、トマト搾汁、トマト濃縮汁、トマトパルプ等である。
【0018】
トマト搾汁とは、トマトを破砕して搾汁し或いは裏ごしし、皮や種子等を除去して得られるトマト搾汁、及び、これを濃縮したトマト濃縮汁を希釈還元したものを意味する。トマト搾汁は、トマト加工品品質表示基準(平成23年9月30日消費者庁告示第10号)で規定されたトマトジュースを含む概念であり、トマト濃縮汁は、トマト加工品品質表示基準で規定されたトマトピューレ、トマトペースト及び濃縮トマト等を含む概念である。これらは、さらに他の成分(例えば、少量の食塩や香辛料、食品添加物等)を含有していてもよい。
【0019】
また、本明細書において、トマト搾汁、及びトマト濃縮汁とは、除パルプトマト汁を含む概念であり、除パルプトマト汁とは、トマト搾汁に含まれる水不溶性固形分(トマトパルプ)の一部又は全部を除去したもの、及びこれを濃縮したもの、並びに、トマト濃縮汁に含まれる水不溶性固形分(トマトパルプ)の一部又は全部を除去したもの、及びこれらを濃縮又は希釈還元したものである。
【0020】
本明細書において、トマトパルプとは、トマト搾汁、又はトマト濃縮汁から、固液分離を行う方法により、水溶性成分の一部又は全部を除去することで得られたものである。当該固液分離の方法は、既知の方法で構わないが、遠心分離による方法であることが好ましい。
【0021】
<ホットブレイク処理とコールドブレイク処理>
トマト加工品を製造する上で、トマトを破砕した後、搾汁前に、予熱工程を経る。その目的は、トマト組織を破壊軟化させ、搾汁を容易にするためである。この工程には、ホットブレイク処理とコールドブレイク処理がある。ホットブレイク処理は破砕後、予熱工程において70℃以上に加熱するか、トマトそのままを加熱後破砕することによって、トマト細胞破壊と同時に働くペクチナーゼによる、トマト中ペクチンの分解を抑制するため、酵素失活を行なう方法である。コールドブレイク処理は、破砕後加熱しないか、しても70℃未満の比較的低温で行なう方法であって、トマト中のペクチナーゼが働き、ペクチンが分解される。上記作用により、ホットブレイク処理されたトマト加工品は、粘度が高く、離しょうが少ないという特徴がある。一方、コールドブレイク処理されたトマト加工品は、粘度が低く、離しょうが多いという特徴がある。
【0022】
本明細書において、ホットブレイク処理工程を経て製造されたトマト加工品のことを、「ホットブレイクトマト加工品」、又は「HBトマト加工品」という。同様に、コールドブレイク処理工程を経て製造されたトマト加工品のことを、「コールドブレイクトマト加工品」、又は「CBトマト加工品」という。前記「トマト加工品」の部分を「トマト搾汁」、「トマト濃縮汁」、「トマトペースト」、「トマトピューレ」、又は「トマトパルプ」と置き換えて表現した場合も同様の意味とする。
【0023】
<トマト搾汁、又はトマト濃縮汁のリコピン濃度>
本発明の実施の形態に係るトマト搾汁、又はトマト濃縮汁のリコピン濃度は、市場に流通しているものであれば特に限定されないが、HBトマト搾汁、及びHBトマト濃縮汁の1.0Brix当たりのリコピン濃度は、1.8mg/100g以上2.6mg/100g未満であることが好ましい。また、CBトマト搾汁、及びCBトマト濃縮汁の1.0Brix当たりのリコピン濃度は、1.8mg/100g以上2.6mg/100g未満であることが好ましい。
【0024】
<トマト量>
本発明の実施の形態に係るトマト量とは、トマト加工品をBrix4.5に調整した場合における、トマト加工品の重量である。具体的には、100kgのケチャップにおいてBrix27.0のトマト加工品が10kg使用されていた場合、10kg×27.0/4.5=60kgより、トマト量で60kgが100kgのケチャップに含まれることとする。
【0025】
ケチャップに含まれる、トマト搾汁、及びトマト濃縮汁由来のトマト量[C](kg/100kg)は特に限定されないが、トマトを主原料とする観点から、150≦[C]≦300であることが好ましい。より好ましくは、200≦[C]≦250である。
【0026】
<野菜又は果物の加工品>
野菜加工品とは、加工された野菜(トマトを除く。)である。その原料を例示すると、タマネギ、ニンジン、セロリ等である。これらのうち一種または二種以上は、組み合わせて調合される。
【0027】
<調味料>
調味料とは、原料であって、料理の味を調えるものである。調味料を例示すると、砂糖、食酢、しょうゆ、ウスターソース、塩、うま味調味料、酵母エキス、畜肉エキス、野菜エキス等である。
【0028】
<糖類>
本ケチャップに含有されるのは、糖類である。糖類は、ケチャップに甘味を付与する原料である。糖類を例示すると、砂糖、ブドウ糖、ブドウ糖果糖液糖、等である。
【0029】
<食酢>
本ケチャップに含有されるのは、食酢である。食酢は、ケチャップに酸味を付与する原料である。食酢を例示すると、合成酢、及び、穀物酢、果実酢等の醸造酢、等である。
【0030】
<香辛料>
香辛料とは、調味料であって、辛味又は香気を付与するものをいう。香辛料を例示すると、ニンニク、コショウ、シナモン、ナツメグ、サフラン、パセリ、ローズマリー、オレガノ、山椒等、又はこれらの抽出物である。
【0031】
<食品添加物>
本発明が排除しないのは、食品添加物の使用である。当該食品添加物を例示すると、甘味料、酸味料、核酸類、香辛料抽出物、着色料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、乳化剤、栄養強化剤、増粘剤等である。もっとも、本発明の具現化にあたり、食品添加物の使用を極力控えるのが好ましい。
【0032】
<本ケチャップの製造方法>
本ケチャップの製造方法(以下、「本製法」という。)を主に構成するのは、調整工程、調合工程、均質化工程、殺菌工程、充填工程、密封工程、冷却工程である。これらの工程の一般的な説明のために本願明細書が取り込むのは、「地域資源活用 食品加工総覧 第7巻 加工品編(社団法人 農山漁村文化協会 発行)」の内容である。
【0033】
<調整>
調整は、後述する調合工程において、調合する原材料の量を適切な量となるように調えることである。その目的は、本ケチャップの呈味、性状、色調、栄養成分濃度、リコピンその他機能性成分濃度等を目標のものとするためである。当該調整は、調合工程の前、又は調合工程と同時に行われる。
【0034】
<調合>
調合工程は、複数の原材料を調合することで、ケチャップの基となる混合物質を製造する工程である。本ケチャップ製造における調合工程では、少なくとも、トマト搾汁若しくはトマト濃縮汁、及びトマトパルプが配合される。トマトパルプを配合する目的は、ケチャップの赤色の彩度向上と、旨味上昇の抑制である。好ましくは、少なくともいずれかのトマト加工品がCB処理されたものである。詳しくは、HBトマト搾汁若しくはHBトマト濃縮汁と、CBトマトパルプを配合することである。またはCBトマト搾汁若しくはCBトマト濃縮汁と、トマトパルプを配合することである。より好ましくは、HBトマト搾汁若しくはHBトマト濃縮汁と、CB処理トマトパルプを調合すること、又はCBトマト搾汁若しくはCBトマト濃縮汁と、HBトマトパルプを調合することである。CBトマト加工品を調合する目的は、赤色の彩度の向上である。また、HBトマト加工品を配合する目的は、離しょう増大の抑制である。上記に加え、必要に応じて配合される原材料は、野菜加工品、調味料、香辛料等である。
【0035】
<均質化>
ケチャップは、必要に応じて均質化される。ケチャップを均質化する目的は、ケチャップの粒子を均一化し、滑らかな性状を得ることである。均質化する方法は、公知の方法で良く、均質化は複数回行っても良い。均質化を行う機器は、例えば、ホモジナイザー等である。ホモジナイザーを用いる際の圧力は、0〜300kgf/uであることが好ましい。
【0036】
<殺菌、充填、冷却>
以上に加えて、本製法が適宜採用するのは、殺菌、充填及び冷却である。殺菌方法は、公知の方法で良く、例えば、プレート式殺菌、チューブラー式殺菌方法等がある。冷却方法は、公知の方法で良い。充填方法は、公知の方法でよい。ケチャップが充填される(詰められる)容器は、公知の物で良く、例示すると、瓶、ポリエチレン製容器等である。
【0037】
<本ケチャップの概要>
本ケチャップが実現するのは、赤色の彩度の向上と、旨味上昇の抑制である。好ましくは離しょう増大の抑制である。その具体的な方法は、トマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、トマトパルプを用いることである。好ましくは、いずれかのトマト加工品がコールドブレイク処理工程を経て製造されたものである。
【0038】
<ケチャップ>
本発明に係る実施形態におけるケチャップとは、トマト加工品を主な原料として用い、これに糖類、食酢、食塩、及び香辛料を加えて必要により加水して調整した物であって、必要に応じて、その他調味料、タマネギ、ニンニク等を加えてもよい。また他の野菜又は果物の加工品、食品添加物などを加えてもよい。本ケチャップの中には、トマト加工品品質表示基準(平成23年9月30日消費者庁告示第10号)において定められる、トマトケチャップ、トマトソース、チリソース、が含まれる。
【0039】
<糖度(Brix)>
本ケチャップのBrixは、特に限定されないが、好ましくは、20.0以上40.0以下である。また、Brixの測定方法は、公知の方法でよい。測定手段を例示すると、光学屈折率計(NAR−3T ATAGO社製)である。
【0040】
<酸度>
本ケチャップの酸度は、特に限定されないが、好ましくは1.0以上、1.8以下である。酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
【0041】
<リコピン濃度>
本発明の実施の形態に係る、リコピンとは、化学式C4050で表されるカロテノイドの一種である。自然界には、トマトやスイカ、ニンジン等に多く含まれている。リコピンを工業的に濃縮や精製したリコピン製剤も市場において販売されている。一般的なケチャップにおいては、リコピンは10mg/100gから20mg/100g程度含まれている。本実施の形態におけるケチャップにおいて、リコピン濃度は25mg/100g以上であることが好ましい。より好ましくは30mg/100g以上40mg/100g以下である。食品添加物不使用の観点から、本実施の形態におけるケチャップは、食品添加物としてリコピンを使用しないことが好ましい。
【0042】
本ケチャップにおいて、本ケチャップに含まれるリコピン量に対する、CBトマト加工品由来のリコピン量([A])は、特に限定されないが、30%以上であることが好ましい。より好ましくは、40〜60%以上である。また、本ケチャップに含まれるリコピン量に対する、HBトマト加工品由来のリコピン量([B])は、特に限定されないが、40%以上であることが好ましい。より好ましくは、40〜60%である。
【0043】
<色調>
本発明の実施の形態に係る、色調とは、色の特徴を表すものであって、明度、色相、及び彩度を含めたものである。色調を一般的に表すのは、L*a*b*(エル・スター、エー・スター、ビー・スター)表色系である。L*a*b*表色系の指標は、明度(L*値)、色度(色相及び彩度)(a*値、b*値)である。色調の測定方法は、公知の方法で良い。測定する機器は、市販されている。測定手段を例示すると、色差計SPECTROPHOTOMETER CM−5(コニカミノルタ社製)である。
【0044】
<彩度>
本発明の実施の形態に係る、彩度とは、色の特徴を表す要素の一つである。彩度が高いほど、鮮やかな色となる。本発明の実施の形態において、赤色の彩度を高めることを目的としている。赤色の彩度は、L*a*b*表色系において、a値で表される。a値が高い程、赤色の彩度が高いことを示す。また、黄色の彩度はb値で表される。b値が高い程、黄色の彩度が高い。そのため、本発明の実施の形態においてb値が高い場合、a値が高くても、橙色に近い色となるため、好ましくは、「a値/b値」の絶対値も同時に高いことが好ましい。
【0045】
<旨味、及びアミノ酸濃度>
本発明の実施の形態に係る、旨味とは、基本五味の一つであり、アミノ酸由来する旨味のことを指す。旨味は、アミノ酸の中でも特にグルタミン酸、及びアスパラギン酸に由来することが知られている。一般的なケチャップのグルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度は、それぞれ250〜350mg/100g、及び100〜150mg/100gであることから、本ケチャップにおけるグルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度も、それと同等の濃度であることが好ましい。具体的には、本ケチャップにおけるグルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度は、それぞれ250〜400mg/100g、及び100〜200mg/100gであることが好ましく、より好ましくは、それぞれ250〜350mg/100g、及び100〜150mg/100gである。本ケチャップのアミノ酸濃度は、HPLC法により分析される。
【0046】
また、本発明における旨味の評価は、味認識装置(以下、「味覚センサー」という。)を使用することができる。味覚センサーの例として、TS−5000Z(株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー社製)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0047】
<粘度>
本ケチャップの粘度は、10,000〜20,000mPa・sであることが好ましい。これより粘度が低いと、調味料としての保形性が悪くなり、これより粘度が高いと、重たい呈味となる。一般に市場にトマトソース、トマトケチャップとして販売されているケチャップの粘度もこの程度である。B型粘度の測定方法は、公知の方法で良い。測定手段を例示すると、TVB−10型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、20℃、回転数を12rpmとし、開始後60秒後の条件である。
【0048】
<離しょう>
ケチャップを特徴付けている他の要素に、「性状」がある。ケチャップは調味料であるために一定期間保管することが想定されるが、保管中の経時変化によって、「離しょう」が生じる。離しょうとは、固形分から分離した漿液のことであるが、見た目や、使用に影響を与える。そのため、「離しょう」はケチャップを作る上で留意すべき事項である。
【0049】
本発明の実施の形態に係る、「離しょう」とは、ケチャップの固形分からの分離した漿液のことである。本実施の形態において、固形分からの漿液分離を量化する方法として、ブロッター試験紙を使った漿液分離評価法を参照した。(Gould W.A.他, 1992, Tomato Production Processing & Technology, 第3版, CTI Publications)。ブロッター試験紙の中心に5.0gのケチャップを秤量した。10分後、ケチャップの外周部分から、試験紙に水が滲み出した外周部分までの距離(cm)を測定した。低い値は漿液分離の程度が低いことを示す。
【0050】
本ケチャップの離しょうは、本発明を実施する前と比較して、同等程度(10%以下の離しょうの増大)であることが好ましい。さらに好ましくは、本発明を実施する前と比較して、離しょうを抑制できることである。
【実施例】
【0051】
本ケチャップを具現化したのは、試験例1乃至6である。これらの実施例によって、本発明に係る特許請求の範囲が限定されるものではない。
【0052】
<トマト加工品>
本実施例ではトマト加工品として、中国産コールドブレイクトマトペースト(以下、「CBペースト」という。)、及び中国産ホットブレイクトマトペースト(以下、「HBペースト」という。)を使用した。当該トマトペーストは、いずれも同工場で製造され、コールドブレイク処理とホットブレイク処理の違い以外は同じ条件で製造されたものである。また、コールドブレイクトマトペーストを水でBrix5.1に希釈したのち、8,000×gで10min遠心分離処理を行い、上清部を取り除いたものをコールドブレイクトマトパルプ(以下、「CBパルプ」という。)とした。同様に、ホットブレイクトマトペーストを水でBrix5.1に希釈したのち、8,000×gで10min遠心分離処理を行い、上清部を取り除いたものをホットブレイクトマトパルプ(以下「HBパルプ」という。)とした。各トマトペースト、及びトマトパルプのBrix、及びリコピン濃度(mg/100g:トマト加工品100g中のリコピン量)を表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】
<リコピン濃度の測定>
本測定で採用したリコピンの測定方法は、HPLC法である。試料は公知の方法に基づいて、溶媒抽出を行い、フィルター濾過したものを検体とした。詳細な測定条件は、以下のとおりである。
【0055】
<HPLC装置構成>
オートサンプラー :SIL−10ADvp(SHIMADZU)
ポンプ :LC−10ADvp(SHIMADZU)
カラムオーブン :CTO−10Avp(SHIMADZU)
検出器 :SPD−10AVvp(SHIMADZU)
<測定条件>
カラム :ODS(REVERSE−PHASE C18)
(化学物質評価研究機構 L−Column
4.6mm×150mm)
移動相 :アセトニトリル:メタノール:テトラヒドロフラン混液
(55:40:5(v/v)
(α−トコフェロール50ppm含有)
流速 :1.5mL/min
検出波長 :453nm
カラム温度 :40℃
試料注入量 :10μL
分析時間 :20min
【0056】
<糖度(Brix)の測定>
本測定で採用した糖度(Brix)の測定器は、デジタル屈折計RX5000i(ATAGO社製)である。測定時の品温は、20度であった。
【0057】
<酸度の測定>
本測定で採用した酸度の測定法は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法である。酸度は、電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出した。酸度は、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
【0058】
<色調の測定>
色調を測定した分析機器、及び測定条件次のとおりである。各試料は30mmの専用シャーレに入れ、測定を実施した。
(分析機器) 分光測色計 CM−5型(コニカミノルタ製)
(測定条件) 正反射処理:SCE
測定方法:反射率測定
測定径:30mm
光源:D65
視野:10°
表色系:L*a*b*
【0059】
<アミノ酸濃度の測定>
本測定で採用したグルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度の測定法は、HPLC法である。具体的には、本測定で採用したグルタミン酸、及びアスパラギン酸の測定器は、高速アミノ酸分析計L−8000シリーズ((株)日立製作所)である。測定条件は、アンモニアフィルタカラム:#2650L[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、分析カラム:#2622[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、ガードカラム:#2619[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、移動相:クエン酸リチウム緩衝液、反応液:ニンヒドリン溶液、検出波長:VIS 570nmである。
【0060】
<旨味評価>
本測定で採用した旨味強度の測定方法は、味覚センサー(TS−5000Z:株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー社製)を用いた方法である。具体的には、センサー型名は、「AAE」である。測定条件は、基準液等に関して測定マニュアルに則り、サンプル溶液の測定時間を30秒、CPA溶液の測定を30秒として実施した。
【0061】
本発明における旨味強度とは、比較例1の試料の旨味強度を、味覚センサーで測定したときの測定値を基準(基準値「0」)とし、当該基準に対する旨味の強さを示す相対値である。当該測定値が「1」以上であることで、有意に旨味が強いことを示す。
【0062】
<離しょうの測定>
No.65のろ紙(ADVANTEC社製)の中心に5.0gのケチャップを秤量した。10分後、ケチャップの外周部分から、試験紙に水が滲み出した外周部分までの距離(cm)を測定した。測定は4方向において行い、4数字の平均をもって測定値とした。
【0063】
<比較例1>
比較例1では、調合工程において、HBペースト、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0064】
<試験例1>
試験例1では、調合工程において、HBペースト、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0065】
<試験例2>
試験例2では、調合工程において、CBペースト、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0066】
<試験例3>
試験例3では、調合工程において、HBペースト、HBパルプ、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0067】
<試験例4>
試験例4では、調合工程において、HBペースト、CBパルプ、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0068】
<試験例5>
試験例5では、調合工程において、CBペースト、HBパルプ、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0069】
<試験例6>
試験例6では、調合工程において、CBペースト、CBパルプ、食塩、砂糖、醸造酢、タマネギ、及び香辛料を、表2に示す分量で配合した。その後95℃達温となるように加熱殺菌した。
【0070】
<参考例1>
参考として、市販のトマトケチャップ(日本デルモンテ株式会社販売、名称:トマトケチャップ)のBrix、酸分、リコピン濃度、及びアミノ酸濃度を測定した。
【0071】
<参考例2>
参考として、市販のトマトケチャップ(ハインツ日本株式会社販売、名称:トマトケチャップ)のBrix、酸分、リコピン濃度、及びアミノ酸濃度を測定した。
【0072】
<参考例3>
参考として、市販のトマトケチャップ(株式会社ナガノトマト製、JAS規格に指定されたトマトケチャップ)のBrix、酸分、リコピン濃度、及びアミノ酸濃度を測定した。
【0073】
<旨味評価>
本試験において、旨味強度が1.0未満のものを、旨味評価「○」とした。また、旨味強度が1.0以上のものを旨味評価「×」とした。
【0074】
<彩度評価>
本試験において、試験例1と比較してa値が0.5以上高いものを「○」と評価した。比較例1と比較して、a値は上昇しているが、試験例1と比較してa値の上昇が0.5未満であったものを「△」と評価した。
【0075】
<離しょう評価>
本試験において、比較例1と比較して、離しょうが同等かそれ以下(離しょうの増大が10%以下)のものを「○」と評価した。比較例1と比較して、離しょうが増大したもの(離しょうの増大が10%より大きい)を「×」と評価した。
【0076】
<総合評価>
本試験において、旨味、旨味成分評価、彩度 評価、及び離しょう評価がいずれも「○」となったものを、総合評価として「◎」とした。旨味評価、彩度評価が「○」、離しょう評価が「×」となったものを、総合評価として「○」とした。旨味評価が「○」、彩度評価が「△」となったものを、総合評価として「△」とした。旨味評価が「×」となったものは総合評価として「×」とした。
【0077】
【表2】
【0078】
<まとめ>
以上の試験結果を考慮した結果、トマトパルプを用いることで、ケチャップにおける赤色の彩度を向上させ、旨味の上昇を抑制することができることがわかった。また、CB処理トマト加工品を用いることで、彩度を向上させることができることがわかった。さらには、離しょう増大の観点から、好ましい態様は、HB処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、CB処理されたトマトパルプ、並びにCB処理されたトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁とHB処理されたトマトパルプを用いることであることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明が有用な分野は、ケチャップの赤の彩度を向上させ、旨味の上昇を抑制する方法、及びそれを用いたケチャップとその製造方法である。
【要約】
【課題】ケチャップにおいて、赤色の彩度を向上させ、かつ旨味の上昇を抑制すること。
【解決手段】本発明者らが鋭意検討し発見したのは、高リコピンケチャップの原料として、トマト加工品とトマトパルプを用いることである。好ましくは、いずれかのトマト加工品がコールドブレイク処理されたものである。詳しくは、ホットブレイクトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、コールドブレイク処理トマトパルプを配合することである。またはコールドブレイクトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、トマトパルプを配合することである。より好ましくは、ホットブレイクトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、コールドブレイクトマトパルプを調合すること、又はコールドブレイクトマト搾汁若しくはトマト濃縮汁と、ホットブレイクトマトパルプを調合することである。
【選択図】なし