(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
使用者が負荷に抗して2つの操作部を手で移動操作することにより、身体の筋肉または関節を動かすトレーニング装置として、例えば特許文献1−3に示すディッピング装置等が知られている。使用者が2つの操作部を負荷に抗して押し下げた第1位置(特許文献3の
図4参照)と、2つの操作部が負荷に従って押上げられた第2位置(特許文献1の
図2及び特許文献3の
図3参照)とでは、使用者の身体側部と手との位置関係を異ならせた方が、特に第2の位置にてトレーニング効果が高い姿勢を確保できる。
【0003】
第1位置では、操作部に置かれる両手の指先が例えば外側を向くように開いて、手の位置が身体側部に近づけられる。一方、第2位置では肘が斜め上方に張り出されるので、両手の指先が互いに向かい合うように閉じて、手の甲が手の位置が身体側部より遠ざけられる。
【0004】
このため、特許文献3では、2つの操作部(手押し回転部60)が垂直軸(軸51)廻りに回転可能である。特許文献1でも、2つの操作部(グリップ12)が支持部材34Bに対して回転可能である(0059)。また、特許文献3の2つの操作部(手押し回転部60)はかまぼこ状に形成され(0021)、特許文献1の2つの操作部(グリップ12)はL字形に形成されている(
図1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,3のように、2つの操作部が支持部材に対して軸廻りに回転可能であると、第2位置で肘が斜め上方に張り出される時に、両手の指先が互いに向かい合うように閉じる方向に2つの操作部(手押し回転部60)が回転される。それにより、手の位置が身体側部より遠ざけられる姿勢を確保できる。
【0007】
しかし、特許文献1,3の操作部は手の平にフィットし難い形状であり、第2の位置では手の平に均一に負荷が分散されず、第1の位置では手の平全体で均等な力で操作部を押圧できない。
【0008】
本発明は、2つの操作部の往復移動の各位置で両手の間隔を調整可能としながら、2つの操作部が往復移動の各位置にて手の平にフィットし易い形状としたトレーニング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明の一態様は、使用者が負荷に抗して2つの操作部を移動操作することにより、身体の筋肉または関節を動かすトレーニング装置において、
前記2つの操作部を、前記負荷に抗する方向と前記負荷が作用する方向とに往復移動可能に支持する支持部材と、
前記支持部材に回転自在に支持され、仮想回転平面に垂直な2つの第1軸の廻りで前記支持部材に対して前記2つの操作部をそれぞれ回転させる2つの回転部材と、
を有し、
前記2つの操作部の各々は、前記仮想回転平面と平行な断面の重心が前記第1軸から偏心した位置にあり、かつ、前記仮想回転平面上にて回転半径方向と平行な軸を第2軸としたとき、前記第1軸からの回転半径の長さが異なる前記第2軸上の複数の位置では、前記第2軸と直交する断面の輪郭長さが異なるトレーニング装置に関する。
【0010】
このトレーニング装置によれば、2つの操作部の各々は、仮想回転平面と平行な断面の重心が第1軸から偏心した位置にあるので、2つの操作部が第1軸周りで回転することで、2つの操作部の往復移動の各位置で両手の間隔を調整することができる。しかも、仮想回転平面上にて回転半径方向と平行な軸を第2軸としたとき、第1軸からの回転半径が異なる第2軸上の複数の位置では、第2軸と直交する断面の輪郭長さが異なる。それにより、第2軸と直交する断面の輪郭長さが短い(細い断面)部分に親指側が位置し、第2軸と直交する断面の輪郭長さが長い(太い断面)部分に小指側が位置するように操作部上に手の平が置かれ、あるいは操作部が把持される。こうして、親指側よりも小指側が太くなるように握られる操作部は手の平にフィットし易く、そのような操作部により、手の平全体で負荷を分散でき、あるいは手の平全体で均等な力で操作できる。
【0011】
(2)本発明の一態様では、前記第1軸からの回転半径が短い位置での前記第2軸と直交する断面の輪郭長さを、前記第1軸からの回転半径が長い位置での前記第2軸と直交する断面の輪郭長さよりも短くすることができる。
【0012】
こうすると、2つの操作部の往復移動の各位置で両手の間隔を調整できる位置に手の平を位置させながらも、親指側よりも小指側が太くなるように操作部に対して手の平を置くまたは手の平で握ることで、操作部を手の平にフィットさせることができる。
【0013】
(3)本発明の一態様では、前記2つの回転部材は、前記2つの第1軸に沿って延びる2つの回転軸であり、前記2つの回転軸の一方が前記2つの操作部の一方に固定され、前記2つの回転軸の他方が前記2つの操作部の他方に固定されても良い。こうして、回転軸と直結される回転可能な操作部に、手の平を置くことが可能となる。
【0014】
(4)本発明の一態様では、前記2つの回転部材は、前記2つの第1軸に沿って延びる2つの回転軸と、前記2つの回転軸とそれぞれ一体で回転される2つの連結部材とを含み、前記2つの連結部材の一方が前記2つの操作部の一方に固定され、前記2つの連結部材の他方が前記2つの操作部の他方に固定されても良い。それにより、第1軸と操作部との間には回転部材により空間スペースが確保され、回転可能な操作部を手の平で握ることが可能となる。
【0015】
(5)本発明の一態様では、前記2つの操作部の各々は、底面を有し、かつ、前記底面で面取りされた1/2<n/N<1を満たす(n/N)球体であり、前記底面が前記回転部材に固定されてもよい。平らな底面を利用して、操作部を回転部材に固定することができるので、球体の操作部よりも取付けが容易となる。また、(n/N)球体である操作部は、(n/N)球体の下半球側に指を廻りこませて、上半球から下半球に亘って把持することができる点で、半球体の操作部よりもグリップ力が高まる。
【0016】
(6)本発明の一態様では、前記2つの操作部の各々は、底面を有し、かつ、前記底面で面取りされた1/2<n/N<1を満たす(n/N)球体であり、前記底面が前記連結部材に固定され、前記回転軸は、前記操作部側から見て前記底面と重ならない位置にて前記連結部材に連結されても良い。こうすると、(5)に記載した作用効果を奏する上に、回転軸が操作部の底面と重ならない位置に配置されることで回転半径をより大きく確保することができる。
【0017】
(7)本発明の一態様では、前記2つの操作部の各々は、前記第1軸からの前記回転半径が、同一直線上で互いに逆向きとなる2つの回転軸半径を含む前記第2軸上の領域に亘って形成されても良い。それにより、熟練度や柔軟性に応じて、使用者は操作部に対する手の平の位置を選択する幅が広がる。例えば第1軸の延長線上にて操作部に手の平を配置することで、2つの操作部の往復移動の各位置で両手の間隔を等しくすることができる。
【0018】
(8)本発明の一態様では、前記2つの操作部の各々は、前記第2軸と直交する断面の重心は、前記第2軸と偏心した位置にあっても良い。このように、操作部の重心と第2軸とを偏心させることで、回転半径方向である第2軸に沿った操作部の輪郭の変化率を変更することができる。
【0019】
(9)本発明の一態様では、前記2つの操作部の各々は、前記第2軸の廻りに回転可能に前記2つの連結部材に支持されても良い。こうすると、回転半径方向である第2軸に沿った操作部の輪郭の変化率を、第2軸廻りで操作部を回転させることで変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明が適用されるトレーニング装置(ディッピング装置)の概略斜視図である。
【
図2】
図1に示す装置の使用状態(第2の位置)を示す概略説明図である。
【
図4】本発明の一実施形態である改良された操作部を示す図である。
【
図6】
図4に示す仮想回転平面PLに投影した第1軸X1の中心P0と、仮想回転平面と平行な操作部の一断面の重心P1との偏心を示す図である。
【
図9】操作部の重心と軸心部の中心とが一致した操作部を示す図である。
【
図10】操作部の重心と軸心部の中心とが偏心した操作部を示す図である。
【
図11】たまご形の操作部を回転部材により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図12】球体の操作部を回転部材により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図13】半球形の操作部を回転部材により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図14】テーパー状の操作部を回転軸により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図15】たまご形の操作部を回転軸により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図16】球体の操作部を回転軸により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図17】半球体の操作部を回転軸により支持部材に連結した実施形態を示す図である。
【
図18】底面を有し、底面により面取りされた1/2<n/N<1を満たす(n/N)球体により操作部を形成した実施形態を示す図である。
【
図19】ハイプーリーなどの他のトレーニング装置に適用される操作部の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0022】
1.本発明が適用可能なトレーニング装置
本発明が適用可能なトレーニング装置の一例であるディッピング装置について説明する。このディッピング装置は、両肩を支点として両肘を上下動させることで大胸筋、広背筋、僧帽筋下部、三角筋前部、上腕三頭筋、肩甲挙筋、僧帽筋上部、菱形筋、三角筋後部、上腕二頭筋などの筋肉を動かして、凝り固まった筋肉をほぐすのに効果的な装置である。
【0023】
図1は、ディッピング装置10の概略斜視図であり、
図2はディッピング装置10の使用形態を示している。このディッピング装置10は、使用者が負荷に抗して両手で操作する2つの操作部例えば2つのグリップ12,12を有する。2つのグリップ12,12は、
図1に示す第1軸12Aの廻りで矢印A方向に可逆回転可能である。ディッピング装置10は、この2つのグリップ12,12を
図2に示すように上下方向Bに往復移動させることで、上述した筋肉を動かしてトレーニングする装置である。なお、本発明は2つのグリップ12,12を改良するものであり、その説明は後述する。
【0024】
ここで、上述したように、使用者が2つの操作部を負荷に抗して押し下げた第1位置(特許文献3の
図4参照)と、2つの操作部が負荷に従って押上げられた第2位置(特許文献1の
図2及び特許文献3の
図3参照)とでは、使用者の身体側部と手との位置関係を異る。特に、第2位置では
図2に示すように肘が斜め上方に張り出されるので、両手の親指が互いに向かい合うように閉じて、手の甲が手の位置が身体側部より遠ざけられる。このため、特許文献3では、2つの操作部(手押し回転部60)が垂直軸(軸51)廻りに回転する。
図1の例ではL字のグリップ12が第1軸12A廻りに回転し、
図3に示すように第1の位置では実線で示す位置にあったグリップ12は、反時計回り方向に回転して第2の位置では鎖線で示す位置となる。
【0025】
ディッピング装置10には、ベース基盤20に脚部22が垂直に立設され、脚部22に対して昇降可能な昇降部24を介して着座部26が固定されている。昇降部24は、着座部26の高さ位置を多段階または無段階で調整可能である。
【0026】
ベース基盤20上には、脚部22と離間した位置に支柱28が立設されている。この支柱28の頂部には、2つのグリップ12,12を、
図2の上下方向に往復移動可能に支持する支持部材30が設けられている。
【0027】
支持部材30は、支柱28の頂部に支持された揺動支点32(第1支点O1ともいう)を有する。支持部材30はさらに、長手方向の中間位置が揺動支点32により揺動自在に支持された揺動アーム34を含んでいる。
【0028】
この揺動アーム34は、揺動支点32を備えた基部34Aと、基部34Aから二股に分かれて延在され、その自由端部に2つのグリップ12,12を支持する例えば2つのアーム34B,34Bと、2つのアーム34B,34Bとは逆方向に基部34Aから延びるテール部34Cを含んでいる。なお、狭義には、2つのグリップ12,12を支持する2つのアーム34B,34Bを支持部材と称する。2つのグリップ12,12は、揺動支点32を中心として、アーム34B,34Bにより揺動することで、
図2の上下方向Bに移動操作可能である。なお、2つのグリップ12,12は、アーム34B,34Bに軸支されて、アーム34B,34Bに対して
図1の矢印A方向に回動自在とすることができる。
【0029】
この2つのグリップ12,12は負荷に抗して操作されるようになっていて、2つのグリップ12,12に負荷を作用させるためのウェイトが設けられている。負荷を作用させる方式は種々あるが、
図1では、第1,第2のウェイト50,60が設けられている。
図1の負荷方式に代えて、ウェイトをワイヤーで上下動させても良い。
【0030】
第2のウェイト60は、テール部34Cの自由端側に配置される。この第2のウェイト60は、長さ調整装置62を介してテール部34Cに設けることができる。長さ調整装置
62は、テール部34Cの自由端から第2のウェイト60までの長さを多段階または無段階で調整可能であり、周知の係合手段が採用される。また、第2のウェイト60自体の重量を変更可能としても良い。
【0031】
第1のウェイト50は、例えば支柱28に設けられた回動支点52(第2支点O2ともいう)に回動可能に支持されている。第1のウェイト50は、回動支点52の周りで正逆方向の回動にされることで、回動支点52の周りのモーメントを可変する。
【0032】
一端が回動支点52に回動自在に支持され、他端が回動半径方向に延びるウェイト支持部材54をさらに有し、第1のウェイト50はウェイト支持部材54に取り付けることができる。また、第1のウェイト50は、ウェイト支持部材54に搭載される枚数を変更できる1または複数の単位重量プレート50Aとすることができる。なお、ウェイト支持部材54も荷重として機能する点では、単位重量プレート50Aと変わりはない。
【0033】
この第1のウェイト50(またはウェイト支持部材54)を支持部材30に連結する連結部材40が設けられている。この連結部材40は、支持部材30と、第1のウェイト50またはウェイト支持部材54とを連結することで、2つのグリップ12,12の往復移動に連動させて、第1のウェイト50を正逆方向に回動させるものである。
【0034】
連結部材40は、揺動アーム34のテール部34Cに設けられた連結支点42と、連結支点42に回動自在に支持された連結金具44と、一端が連結金具44に連結され、他端が第1のウェイト50またはウェイト支持部材54に連結された紐状部材例えばワイヤー46とを含むことができる。なお、連結金具44はワイヤー46の長さを調整できる機能を有する。
【0035】
2.操作部の改良
2.1.第1実施形態
図4は、2つのグリップ12に代えて支持部材34Bに設けられる2つの操作部100の一方を示す図である。
図5は
図4に示す操作部100の正面図であり、
図5は
図4に示す仮想平面と平行な操作部100の一断面を示す。
【0036】
図4に示す操作部100は例えば円錐台形状に形成されている。操作部100は、
図5に示す仮想回転平面PLに垂直な第1軸X1の廻りで支持部材34Bに対して前記2つの操作部を回転させる回転部材110に固定される。操作部100は、回転部材110を介して支持部材34Bに回転自在に支持されている。回転部材110は、支持部材34Bに回転自在に支持され、第1軸X1に沿って延びる回転軸112と、回転軸112と一体で回転される連結部材114とを含むことができる。
【0037】
操作部100は、
図5に示す仮想回転平面PLと平行な
図6に示す断面の重心P1が、第1軸X1の中心P0から偏心した位置にある。このことから、2つの操作部100は、
図3に示す2つのグリップ12,12と同様に、2つの操作部100が負荷に従って押上げられた第2位置(
図2に示す位置)では、第1軸X1廻りに回転される。つまり、
図3に示すように、2つの操作部100を負荷に抗して押し下げた実線で示す第1の位置から、反時計回り方向に回転して鎖線で示す第2の位置となる。
【0038】
さらに、仮想回転平面PL上にて回転半径方向と平行な軸を第2軸X2としたとき、第1軸X1からの回転半径の長さが異なる第2軸X2上の複数の位置A1〜A3では、第2軸さX2と直交する断面の輪郭長さが異なる。
図5の例では、位置A1〜A3での断面の輪郭長さ(
図5では断面位置A1〜A3の円周)をL1〜L3とすると、L1<L2<L3となる。つまり、第1軸X1からの回転半径が短い位置A1での第2軸と直交する断面の輪郭長さL1が、第1軸X1からの回転半径が長い位置A2,A3での第2軸X2と直交する断面の輪郭長さL2,L3よりも短い。
【0039】
このようなテーパー形状の操作部100の上に手を置き、または把持すると、
図7に示すように、親指120側よりも小指122側が太くなるように握られる操作部100は手の平にフィットし易く、そのような操作部100により、手の平全体で負荷を分散でき、あるいは手の平全体で均等な力で操作できる。
【0040】
図8は、連結部材114を示している。連結部材114は、例えばJ字状の取付具116と、第2軸X2と平行な軸心部117と、取付具116に軸心部117を固定する固定具118とを有する。取付具116は、回転軸112例えばボルト等で固定され、それにより連結部材114が回転軸102と一体で回転する。連結部材114を設けると、特許文献3の手押し回転部60のように手を置くだけでなく、操作部100の下方に空間スペースを確保して操作部100を把持または握ることができる。
【0041】
操作部100は、ゴム、ウレタン等の手の平にフィットし易い柔軟材で形成することができ、例えば中心部に孔が形成されることで、
図8な示す軸心部117に嵌め込まれて固定することができる。
図9は固定された操作部100の背面図であり、操作部100の中心に軸心部117が位置している。
【0042】
ここで、
図8中に模式的に記載された
図1に示すL字グリップ12との対比から明らかなように、操作部100は、第1軸X1からの回転半径が、同一直線上で互いに逆向きとなる2つの回転軸半径r1,r2を含む第2軸X2上の領域に亘って形成されている。こうすると、
図8に示す領域AR1を手で操作することで、
図3に示すように両手の間隔を変更できる他、第1軸X1上の領域AR2、または領域AR3を選択して操作することができる。例えば、第1軸X1上の領域AR2を手で操作すると、操作部100の回転に拘わらず両手の間隔は変更されない。このように、熟練度や柔軟性に応じて、使用者は操作部100に対する手の平の位置を選択する幅が広がる。
【0043】
2.2.第2実施形態
図10は、
図9とは異なり、軸心部117と平行な第2軸X2と直交する操作部130の断面の重心と、軸心部117とが偏心している例を示している。こうすると、軸心部117の中心から操作部130の外周面までの距離はS1〜S3と異なる。よって、例えば軸心部117から操作部130の最上面までの距離を、使用者の好みに合わせて設定することができる。そのために、操作部130を軸心部117の廻りに回転させ、所定の位置で操作部130と軸心部117とを固定するクリック機構等を追加しても良い。このように、軸心部117から操作部130の最上面までの距離を選択すると、操作部130が軸心部117より突出する突出量や、軸心部117と平行な第2軸X2方向での突出量の変化率を、使用者の好みに合わせて調整することが可能となる。
【0044】
2.3.第3実施形態
図11〜
図13は、
図4及び
図10とは異なる形状の操作部140〜160を示している。操作部140はたまご形であり、操作部150は球体であり、操作部160は半球体である。操作部140〜160のいずれも、仮想回転平面PLと平行な断面の重心P1が第1軸X1の中心P0から偏心した位置にあり、かつ、第1軸X1からの回転半径の長さが異なる第2軸X2上の複数の位置では、第2軸X2と直交する断面の輪郭長さ(円周等)が異なっている。よって、
図4及び
図10に示す操作部100,110と同様な効果を奏することができる。
【0045】
2.4.第4実施形態
図14〜
図17に示す操作部170〜200は、
図4及び
図10〜
図13とは異なる実施形態を示している。操作部170はテーパー形、操作部180はたまご形、操作部190は球体、操作部200は半球体であるが、これらは支持部材34Bに回転可能に支持される回転軸112と直接連結されている点で、
図4及び
図10〜
図13とは異なる。操作部170〜200のいずれも、仮想回転平面PLと平行な断面の重心P1が第1軸X1の中心P0から偏心した位置にあり、かつ、第1軸X1からの回転半径の長さが異なる第2軸X2上の複数の位置では、第2軸X2と直交する断面の輪郭長さ(円周等)が異なっている。よって、
図4及び
図10〜
図13に示す操作部100,110,130〜160と同様な効果を奏することができる。
【0046】
図18に示すように、
図12及び
図16に示す球体である操作部150,190や、
図13及び
図17に示す半球体である操作部160,200に代えて、底面210Aにより面取りされた、例えば3/4球体等の、1/2<n/N<1を満たす(n/N)球体である操作部210としても良い。平らな底面210Aを利用して、操作部210を固定することができるので、球体の操作部150,190よりも取付けが容易となる。また、(n/N)球体である操作部210は、
図18に示す(n/N)球体の下半球側に指を廻りこませて、上半球から下半球に亘って把持することができる点で、半球体の操作部160,200よりもグリップ力が高まる。
【0047】
ここで、
図18において支持部材34Bに回転軸支持台34Dが固定され、回転軸支持台34Dに支持された回転軸112は、操作部210側から見て底面210Aと重ならない位置に配置される。こうすると、
図4、
図10〜
図17に示す実施形態と比較して、操作部210の回転半径をより大きく確保することができる。
【0048】
3.ディッピング装置以外に適用可能なトレーニング装置
本発明は、ディッピング装置以外にも、使用者が負荷に抗して2つの操作部を移動操作することにより、身体の筋肉または関節を動かすトレーニング装置に広く適用することが可能である。この種のトレーニング装置として、2つの操作部を負荷に抗して引き下げるハイプーリー(特許文献1の
図6〜
図8や特許文献2の
図3参照)や、2つの操作部を負荷に抗して略水平前方に押し出すチェストプレスや、2つの操作部を着水平に引っ張るローイング等を挙げることができる。
【0049】
例えば、ハイプーリーやローイングのトレーニング装置では、
図19に示すように棒状部材300には、ワイヤー等の紐状部材310によって、図に示す往復移動方向の一方である垂直方向又は水平方向に負荷を作用させている。
図19に示す2つの操作部100は、
図4と同様に例えばテーパー形状に形成され、回転部材110(回転軸112及び連結部材114)を介して棒状部材300に対して回転自在に支持される。こうすると、例えばハイプーリーであれば、負荷に抗して操作部210を両手で引張り下げた時には両手は体側面に近く(左右の手の間は狭い)、負荷が作用する方向に合わせて操作部210を両手で押し上げた時に、肘が外側に向くのに合わせて両手は体側面よりも遠ざかる(左右の手の間は広い)。
【0050】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。