【発明の効果】
【0003】
従って、本発明の第1の態様によれば、ガス又はガス内の成分に対して感応性である層及びヒータを備えているガスセンサチップを有している、ガスセンサパッケージが提供される。
【0004】
ダイとも称されるガスセンサチップは、半導体基板、例えばシリコン基板を有することができ、また半導体基板に処理回路を集積することができる。CMOS層のような層を設けて、集積処理回路を形成することができる。
【0005】
ガスセンサチップは有利には表面及び裏面を有しており、有利には表面に感応層が配置されている。感応層を半導体基板の上面に、又は、半導体基板に割り当てられている層、例えば複数のCMOS層のうちの一つの層の上面に配置することができる。集積処理回路が同一のガスセンサチップに設けられている場合には、感応層をそれに接続し、感応層からの信号を集積処理回路において予備処理することができる。集積処理回路は例えば、後述するヒータを制御することもできる。
【0006】
感応層を、一種類又は複数の検体に対して感応性である材料から形成することができる。感応層は複数の個別の層セクションを有することができ、それらの層セクションは相互に隣接して配置されており、且つ、センサセルのセットを含んでいるセンサアレイを形成するために相互に離隔されている。センサセルは個別に読み出すことができるガスセンサの構成要素であると解される。有利には、センサアレイのこの実施の形態においては、各層セクション又はそれらの層セクションのうちの少なくとも一部は複数の検体、特に異なる検体の検出に適している。検体は、例えばCO
2、NOX、エタノール、CO、オゾン、アンモニア、ホルムアルデヒド、H
2O又はキシレンのうちの一つ又は複数を含むことができるが、検体はそれらに限定されるものではない。
【0007】
特に、感応層は金属酸化物材料、とりわけ半導体金属酸化物材料を含むことができ、また特に、層セクション毎に組成が異なっている金属酸化物材料を含むことができる。金属酸化物材料は一般的に、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化タングステン、酸化インジウム及び酸化ガリウムのうちの一つ又は複数を含むことができる。その種の金属酸化物は、VOC、一酸化炭素、二酸化窒素、メタン、アンモニア又は硫化水素のような検体を検出するために使用することができる。金属酸化物センサは、100℃を超える範囲、特に250℃から350℃までの間の範囲に感応層の温度が上昇すると、ガス状の検体が金属酸化物層に作用するというコンセプトを基礎としている。触媒反応の結果として、感応層の導電性が変化し、この変化を測定することができる。従ってその種の化学センサは、感応層が高温になったときに検体の化学特性が電気抵抗に変換されることから、高温化学抵抗器とも称される。有利には、その種のガスセンサを用いることによって、少なくとも、そのガスセンサが感応する一種類又は複数の被検体の存在の有無に関して、ガスを検査することができる。
【0008】
別の実施の形態においては、感応層はポリマーを含むことができ、一つの実施の形態において、ポリマーはH
2Oに対して感応することができるので、センサは湿度センサとなる。その種のポリマー層の容量又は抵抗を、感応層に作用する可能性があるガスに関する情報を導出するために測定することができる。
【0009】
従って、感応層を用いることによって、感応層が感応する化学物質又は化学成分は、供給されたガス内に存在するか否か、又は、感応層が感応する化学物質又は化学成分のうちのどの化学物質又は化学成分が、供給されたガス内に存在するかに関して、ガスセンサに供給されたガスを分析することができる。供給されたガスにおいて検出された検体の組み合わせは、特定の臭気又は特定のガスを示唆することができる。どれ程の数の検体にガスセンサが感応するか、及び/又は、検体のどれ程の数の特性にガスセンサが感応するかは、ガスセンサの設計においては常に問題となる。
【0010】
感応層による測定を支援するために、及び/又は、ガスセンサパッケージの製造を支援するために、例えば抵抗性ヒータのようなヒータが設けられる。一つの実施の形態においては、ガス測定の前に及び/又はガス測定中に、ヒータによって感応層を加熱することが必要になる。これは、例えば、感応層が金属酸化物材料を含んでいる場合であると考えられる。別の実施の形態においては、択一的又は代替的に、感応層を形成するための感応材料をガスセンサチップに供給した後に、感応層を熱処理するためにヒータを使用することができる。これは、感応層がポリマーを含む場合、及び/又は、感応層が金属酸化物を含んでいる材料から形成される場合である。
【0011】
一つの有利な実施の形態においては、ガスセンサチップは感応層の動作を支援するための付加的な特徴部分、例えば断熱を達成するために懸架されたダイヤフラムを含むことができる。その種の実施の形態においては、感応層及びヒータを、その種のダイヤフラム上又はダイヤフラム内に配置することができる。一つの有利な実施の形態においては、ガスセンサチップの裏面から材料を、例えばバルク基板材料をエッチング、例えばドライエッチング又はウェットエッチングによって除去するか、又は、他の方式で除去して、ガスセンサチップに凹部を形成することによって、ダイヤフラムが作製される。凹部の上方に残存するガスセンサチップの材料がダイヤフラムを形成する。ダイヤフラムをCMOS層及び/又はバルク材料基板の一部によって形成することもできる。
【0012】
ガスセンサチップはダイパッドに取り付けられる。ダイパッドは導電性且つ熱伝性の材料、例えば金属から形成することができる。一つの例においては、ガスセンサチップをダイパッドに取り付けることができ、それによってダイパッドを介してガスセンサチップの基板を接地することができる。ダイパッドは、ガスセンサチップのフットプリントにほぼ等しいフットプリントを有することができる。ガスセンサチップをダイパッドに取り付けた後に、ガスセンサチップの凹んだ部分及びダイパッドによって、ダイヤフラムの直下の空所が形成される。動作中にヒータによってダイヤフラム内に生じた熱を、空所内のガスを介して、ヒートシンクとして機能するダイパッドに伝達することができる。一つの実施の形態においては、孔又は他の種類のチャネルが設けられており、圧力均衡の関係から、そのような孔又はチャネルを介して空所の換気が行われ、また空所から湿気が除去される。そのような孔を、一般的にダイパッド及び/又は担体の材料に応じて、例えばエッチング、穴開け、レーザ穿孔、機械的な穿孔等によって作製することができる。
【0013】
別の実施の形態においては、集積処理回路を含んでいる付加的なチップ、例えばASICを付加的に、同一の担体の同一のダイパッド又は異なるダイパッドに取り付けることができる。例えばボンディングワイヤの形態の電気的な接続部は、ガスセンサチップ及び付加的なチップを電気的に接続することができる。
【0014】
ダイパッドの他にコンタクトパッドも設けられており、このコンタクトパッドによって、ガスセンサパッケージ、また特にガスセンサチップの電気的な接触接続が直接的に行われるか、又は上記において述べたような付加的なチップを介して、有利にはガスセンサチップとコンタクトパッドとの間の電気的な接続部を介して行われる。コンタクトパッドは有利には、ダイパッドと同一の材料から形成されており、また有利には、ダイパッドと同一の平面に配置されている。コンタクトパッドは導電性の材料から形成されており、また電気的な接触接続のためのピンとして周囲に対して露出されている。
【0015】
一つの実施の形態においては、複数のコンタクトパッド及びダイパッドが一つのリードフレームから作製される。それらのコンタクトパッドを、相互に電気的に絶縁されており且つ導電性である、複数のプラットフォーム又はリードによって表すことができる。そのようなリードフレームはガスセンサチップの担体として機能することができる。
【0016】
モールド材料を、担体と、その担体に取り付けられているガスセンサチップとに供給することができる。モールド材料は有利には、ガラスのような充填粒子を含むエポキシである。モールド材料は少なくとも部分的に、ガスセンサチップを包囲及び/又は封止する。測定されるべきガスがガスセンサチップの感応層に接触できるように、モールド材料には開口部が設けられている。モールド材料はガスセンサチップを封止し、また実質的に感応層を除いてガスセンサチップを覆っているので、ガスセンサチップ自体、ガスセンサチップと担体との間の接着部、又は、担体自体等からのガス放出はいずれも測定に何の影響も及ぼさない。何故ならば、それらの構成要素は、例えばガスセンサチップ、キャップ、担体及びそれらの構成要素間の接着部が共通の容積を共有しているキャップパッケージケーシングとは対照的に、感応層と共通の容積を共有しないからである。そのような共通の容積は、その種のパッケージ内のデッドボリュームを表し、またそれらの構成要素のいずれかからのガス放出は、特に感応層の動作に必要とされる加熱を考慮すると、測定に一時的に影響を及ぼすか、それどころか永続的に影響を及ぼす虞がある。しかしながら、本発明の実施の形態においては、このデッドボリュームは低減されており、また感応層に作用するあらゆるガス放出も制限されている。従って有利には、感応層と、担体、ガスセンサチップ及びそれらの間のあらゆる接着部とは、共通の容積を共有していない。
【0017】
開口部を作製するために、モールディングプロセスにおいて使用されるモールドは突出部を有することができる。その場合、ガスセンサチップをモールディング中の機械的な影響から保護することができ、また所定の感応層の領域を、有利にはその領域におけるガスセンサチップの上面に配置された弾性層によって、及び/又は、モールドの突出部又はその少なくとも一部に配置された弾性層によってシールすることができる。モールディング後は、弾性層を再び除去することができる。一つの別の実施の形態においては、感応層が配置されることが予想される領域の周囲にシーリングフレームを設けることができる。開口部を作製するためのモールドの突出部を、モールディング中にシーリングフレーム上に載置することができる。このシーリングフレームを弾性材料から形成することができる。シーリングフレームをモールディング後に除去する必要はない。別の実施の形態においては、ガスセンサチップの上面に壁エレメントが配置され、その壁エレメントによって、感応層が配置されることが予想される領域が取り囲まれる。その種の壁エレメントを、例えば、ガスセンサチップに結合させることができるか、又は、フォトリソグラフィステップによって作製することができ、またモールド材料とは異なる材料から形成することもできる。更にこの壁エレメントは、感応層のために選定された領域にモールド材料が進入することを阻止するバリアとして機能する。この実施の形態においては、モールドは突出部を必ずしも必要とせず、それどころか平坦であってもよく、またモールディング中にモールドを壁エレメントに直接載置することもできる。壁エレメントはモールディング後に除去することはできないが、モールド材料が壁エレメントに留められるので、そのモールド材料において開口部を規定し続ける。壁エレメントは有利には、モールド材料とは異なる材料から形成されている。
【0018】
従って、この実施の形態においては、ガスセンサチップはダイパッドに結合されており、またその種のデバイスを、ガスセンサチップの部分的な封止部として使用されるだけでなく、コンタクトパッド及びダイパッドのための機械的な固定部としても使用されるモールド材料によってモールディングすることができる。
【0019】
有利には、コンタクトパッドの少なくとも一部に外部から接触することができ、また特に、下から、即ちガスセンサパッケージの裏面から接触することができる。コンタクトパッドの別の部分又は同一の部分の上面は、ガスセンサチップとコンタクトパッドとの間の電気的な接続部がボンディングワイヤである場合に、例えばボンディングパッドとして機能することができる。有利には、ガスセンサチップの表面におけるボンディングパッドから、コンタクトパッドのそれらの部分に向けてボンディングが行われる。リードフレーム上のボンディングパッドの位置と外部に晒されている部分とが異なっている場合には、リードフレームから作製されたコンタクトパッドは再配線層(Redistribution Layer)としても機能する。
【0020】
リードフレームを含む別の実施の形態においては、モールド材料によるモールディングに先行して、プレモールド材料をリードフレームに供給し、平坦な担体を形成することができる。その種の担体は有利には、リードフレームを準備し、そのリードフレームをモールド内に配置し、またそのモールドをプレモールド材料で充填することによって事前に作製される。ガスセンサチップをその種の担体に取り付けた後に、モールド材料を供給することができ、それによって少なくとも部分的にプレモールド材料が覆われる。
【0021】
代替的な実施の形態においては、コンタクトパッド及びダイパッドは、プリント回路基板の一部でよい。ここでは、ダイパッドをプリント回路基板の表面の金属化部によって形成することができ、これに対し、コンタクトパッドはプリント回路基板の裏面の金属化部によって形成される。このことは、コンタクトパッドの接続のために、プリント回路基板を貫通するビアを付加的に必要とする。プリント回路基板の代わりに、別の担体、例えばセラミック基板又はガラス基板を使用することもできる。
【0022】
センサチップのための給電部として使用されるコンタクトパッドを介しては、ヒータに電力が供給されないことが想定される。その代わりに、ヒータにはヒータピンとして使用される専用のコンタクトパッドを介して電力が供給される。このコンタクトパッドを、電気的な接続部及びガスセンサチップにおける金属化部を介して、直接的にヒータに接続することができる。ヒータが10mAを上回る電流、また場合によっては100mAにまで達する電流を必要とする場合、有利には、数mAのオーダにある電流、例えば1.8mAの電流が供給されるガスセンサチップの通常の動作のための給電部を、ヒータのための給電部から切り離すことができる。そのようにして、ガスセンサパッケージの動作の総合的な信頼性が高められる。ガスの信頼性の高い測定を実施するために、ガスセンサチップに対して、また有利にはその処理回路に対して、安定した精密な給電部が必要とされる。ヒータのための電流をガスセンサチップにおいて標準給電部から得ることになるならば、その種の標準給電部は変動を示す可能性があり、これは望ましいものではない。一つの有利な実施の形態においては、ヒータを動作させるためのピンとして使用されるコンタクトパッドと、ヒータを除いてガスセンサチップを動作させる電力を供給するための給電ピンとして使用される他のコンタクトパッドとは相互に離隔されており、また例えば、ガスセンサパッケージの裏面の異なる縁部に配置されている。このようにして、ガスセンサチップ及びその周囲の加熱が異なる端部から誘導され、また、それらのコンタクトパッドが隣接して設けられるとしても、一つのホットスポットにその熱が蓄積されることはない。一つの実施の形態においては、処理回路がガスセンサチップに集積されているか、又は、別個のASICがヒータの加熱を制御することができる。
【0023】
有利には、モールド材料における開口部はガスセンサパッケージの表面に配置されており、それに対して、コンタクトパッド及びダイパッドはガスセンサパッケージの裏面に配置されている。これによって、携帯可能な電子機器、例えば携帯電話、タブレット型コンピュータ等への使用に適している簡潔で小型のパッケージが提供される。この関係において、一つの有利な実施の形態では、ガスセンサパッケージが立方体の形状を有している。モールド材料における開口部は有利には環状のフットプリントを有しており、またその開口部を、一つの実施の形態においてはガスセンサパッケージの表面の中心に配置することができ、また別の実施の形態においては表面の中心から外れた位置に配置することができる。一つの実施の形態においては、接触開口部の幾何学は主に、感応層が配置されるべきダイヤフラムの寸法サイズに依存するので、ガスセンサパッケージの全体のサイズを最小するためには、可能であれば開口部の外側におけるモールド材料のフットプリントを縮小することが所望される。しかしながら、アクセス開口部のフットプリントを可能な限り小さく維持することも所望される。何故ならば、開口部によって規定される容積は、感応層に関するデッドボリュームであると考えられ、そのデッドボリュームを規定するモールド材料の表面が小さくなるほど、感応層に影響を及ぼすモールド材料のあらゆるガス放出を低減できるからである。一般的にその種の小型のサイズのパッケージは、携帯可能な電子機器にその種のガスセンサパッケージを適用するという観点から望ましいだけでなく、既に製作されたモールド材料の開口部を介して、感応層をガスセンサチップに提供できる製造方法も可能であるという観点からも望ましい。複数のガスセンサパッケージが依然として、その製造ステップ中に一つの共通の担体上に残存する場合、感応層をガスセンサパッケージに提供する作業ツールはいずれも、隣接するガスセンサパッケージの開口部間の移動距離が短くなるほどより高速に機能する。ここで、モールド材料は、例えばインクジェット印刷によって感応層が供給される場合には、ガスセンサパッケージに関する機械的な安定性を提供する。何故ならば、ダイヤフラムを含むガスセンサチップは既にモールド材料内で固定されているからである。更に、小型のサイズのパッケージは、デッドボリュームが低減されているという点で有利であり、また感応層に作用するあらゆるガス放出も制限する。
【0024】
従って、一つの有利な実施の形態においては、立方体状のガスセンサパッケージは、長さl×幅wのフットプリント(単位mm
2)を有している。特に、立方体状のガスセンサパッケージはl(但し、l∈[2.3,2.6]mm)×w(但し、w∈[2.3,2.6]mm)mm
2のフットプリントを有している。有利には、開口部の直径dは2mm未満であり、特にd∈[1.4,1.6]mmである。開口部の直径がガスセンサチップに向かって変化する場合、例えば狭くなる場合、直径dはその種の開口部の最大直径である。直径が狭くなる場合には、直径dはモールド材料の上部表面における直径である。それら全ての実施の形態は、小型のガスセンサパッケージを達成することを目的としており、またそれと同時に、ガス放出の影響に関連するデッドボリュームを限定し、且つ、感応層の効果的な断熱を実現することも目的としている。
【0025】
一つの実施の形態においては、ガスセンサパッケージが6個のコンタクトパッドを有している。上記において述べたように、それらのコンタクトパッドのうちの第1のコンタクトパッドは、ヒータに電流を供給するためのピンとして使用される。コンタクトパッドのうちの第2のコンタクトパッドは、ヒータを除いてガスセンサチップを動作させる電力を供給するための給電ピンとして使用することができる。コンタクトパッドのうちの第3のコンタクトパッドは接地ピンとして使用される。コンタクトパッドのうちの第4のコンタクトパッドは、通信プロトコルに準拠して通信された、ガスセンサチップからの測定データを少なくとも受信するためのデータピンとして使用される。コンタクトパッドのうちの第5のコンタクトパッドは、通信プロトコル、例えばI
2Cプロトコルを動作させるクロックのためのピンとして使用される。コンタクトパッドのうちの第6のコンタクトパッドは、ガスセンサチップをプログラミングするためのプログラム可能なピンとして使用される。
【0026】
有利には、6個のコンタクトパッドはガスセンサパッケージの裏面において、3個ずつ2列になって配置されており、またダイパッドはそれらの3個ずつのコンタクトパッドから成る二つの列の間に配置されている。これによって、特にダイパッドが矩形の形状である場合には、密な配置構成が実現される。
【0027】
一つの有利な実施の形態においては、ガスセンサパッケージの表面は少なくとも一つのマーキングを有している。ガスセンサパッケージのフットプリントが矩形の形状である場合には、各マーキングは表面の一つの角に配置されている。有利には、複数ある角のうちの一つの角にマーキングが一つだけ設けられ、それによってガスセンサパッケージの向きが規定される。
【0028】
本明細書においては、モールド材料又はプレモールド材料は、少なくとも、何らかのプラスチック材料又はドライレジストを含むべきであり、それらは何らかの形でモールディングされ、例えば射出成形又はトランスファ成形されるか、若しくは他の方式でモールディングされる。
【0029】
本発明によるガスセンサパッケージは、種々の実施の形態において、その寸法が小型であるだけでなく、それと同時に、測定に影響を及ぼす可能性があるガス放出を低減し、安定した/「完全な」給電V
DDを保証し、それと同時にガスセンサチップへの給電と干渉することなく、ヒータに大電流を供給する。感応層の加熱は局所的にしか行われず、そこでは温度が200℃を超え、また時にはそれよりも遙かに高い温度に到達することも考えられる。それに対し、ヒータ及び感応層を有しているダイヤフラムの外側では、センサ信号の処理への影響を回避するために、温度は例えば85℃を超えることはない。対応する処理回路は有利にはダイヤフラムの外側に配置されており、有利には、ディジタル信号をコンタクトパッドのうちの一つに供給する。本発明によるガスセンサパッケージは有利には、外部の支持部に対してSMD実装可能である。
【0030】
ガスセンサパッケージの他の有利な実施の形態は従属請求項に記載されており、また以下においても説明する。
【0031】
本発明の種々の実施の形態、態様及び利点は、本発明の以下の詳細な説明より明らかになる。説明にあたり添付の図面を参照する。