【実施例】
【0165】
実施例
本発明の方法を下記の実施例によりさらに例示されるであろう。下記の実施例は本発明をよりよく理解するために提供され、本発明の範囲をいかなるやり方でも限定することを意図しないことが理解されるべきである。
【0166】
本願中で使用される略語は下記の意味を有する。
略語:
Boc tert−ブチルオキシカルボニル
DEAD ジエチルアゾジカルボキシレート
EtOAc 酢酸エチル
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
THF テトラヒドロフラン
t−BuMe
2Si tert−ブチルジメチルシリル
【0167】
出発材料の調製:
式2の化合物の合成のための出発材料及び方法は当業者に知られている。式2の化合物は下記の方法又はそれに類似する方法により調製されうる。
(1)R
1及びR
2が、それらが結合している5員炭素環と一緒に式2の化合物中の縮合環系を形成する場合には、例えば、出発材料の合成は下記のとおりに例示される。
【0168】
下記化合物の合成
(4aR,4bS,7aR,8aS)-2-メチル-オクタヒドロ-フロ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2-d][1,3,2]ジオキサシリン-6(7aH)-オン
【0169】
【化50】
【0170】
N
2下で反応瓶に、コーリージオール(Corey Diol) (172g, 1 mol)、2,6-ジメチルピリジン(257 ml, 2.2 mol)及びDMF (1700g)を添加した。混合物に、ジ-tert-ブチルシリルビス(トリフルオロメタンスルホン酸)エステル(400 ml, 1.1 mol)を、室温にて攪拌しながら、滴下して加えた。添加後に、反応が完了するまで室温にて反応を行った。反応混合物を水中にゆっくりと注いだ。固形分を沈殿させ、ろ過し、そして濾過物を乾燥して、所望の生成物を得た。
【0171】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1H NMR: δ = 0.98 (s, 9H), 1.03 (s, 9H), 1.83 (m, 2H), 2.29 (m, 1H), 2.39 (m, 1H,), 2.70 (m, 2H), 3.86 (m, 1H), 2.01 (m, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.83 (m, 1H);
13CNMR: δ=20.04, 22.92, 27.30, 27.62, 33.20, 37.80, 40.25, 50.52, 68.25, 78.83。
【0172】
下記化合物の合成:
(2R,4aR,4bS,7aR,8aS)-2-メチル-ヘキサヒドロ-フロ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2-d][1,3]ジオキシン-6(7aH)-オン
【0173】
【化51】
【0174】
N
2下で反応瓶に、コーリーラクトンジオール(Corey lactone diol) (172g, 1 mol)、無水p−トルエンスルホン酸 (17.2g)、ジクロロメタン (1720 ml)及びアセタール (354g, 3 mol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、その後、反応が完了するまで加熱還流した。反応混合物を濃縮して結晶化し、90 gの所望の生成物を得た。
【0175】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ=1.32 (d, 3H), 1.63 (m, 1H), 1.82 (m, 1H), 2.27 (m, 2H), 2.63 (m, 2H,), 3.36 (m, 1H), 3.53(m, 1H), 4.23(m, 1H), 4.64 (m, 1H), 4.85 (m, 1H);
13CNMR: δ=20.70, 32.56, 36.70, 37.07, 45.40, 70.52, 79.84, 80.68, 99.80, 176.18。
【0176】
(2)式2の化合物中のR
1及びR
2の各々が独立にシリル保護基又はアシル保護基である場合に、例えば、出発材料の合成は下記のとおりに例示される。
【0177】
最初に、下記式の化合物(略称:TCOD) :(3aS,4R,5S,6aR)-ヘキサヒドロ-5-ヒドロキシ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2H-シクロペンタ[b]フラン-2-オンを合成した。
【0178】
【化52】
【0179】
N
2下で反応瓶に、コーリーラクトンジオール(Corey lactone diol) (172g, 1 mol)、イミダゾール(95.2g, 1.4 mol)及びDMF (1000g)を添加し、そして混合物を攪拌した。その混合物に、TBDMCl (150.5g, 1 mol)を、制御された温度下にて部分分けして添加した。添加が完了した後に、反応が完了するまで、混合物を攪拌しながら同一の温度に維持した。後処理後に、220 gの所望の生成物を得た。次いで、下記の出発材料をTCODから合成した。
【0180】
下記式の化合物の合成:(3aS,4R,5S,6aR)-ヘキサヒドロ-5-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2H-シクロペンタ[b]フラン-2-オン
【0181】
【化53】
【0182】
N
2下で反応瓶に、TCOD (286g, 1 mol)、イミダゾール(95.2g, 1.4 mol)及びDMF (1144g)を添加し、そして混合物を室温にて透明になるまで攪拌した。その溶液に、tert-ブチルジフェニルクロロシラン (330g, 1.2 mol)を部分分けして添加した。添加が完了した後に、反応が完了するまで、反応混合物を同一の温度に維持した。後処理の後に、混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、515 gの所望の生成物を得た。
【0183】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ=-0.02 (s, 6H), 0.87 (s, 9H), 1.09 (s, 9H), 2.01 (m, 1H), 2.05 (m, 1H,), 2.14 (m, 1H), 2.64(m, 2H), 2.80 (m, 1H), 3.3. (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 4.15 (m, 1H) , 4.84 (m, 1H) 7.39 (m, 6H) 7.69 (m, 4H);
13CNMR: δ=-5.61, 18.10, 18.97, 25.83, 26.75, 35.89, 39.90, 41.05, 57.24, 63.34, 76.36, 84.52, 127.57, 129.72, 133.58,. 135.83, 177.08。
【0184】
下記式の化合物の合成:
(3aS,4R,5S,6aR)-ヘキサヒドロ-5-(ビフェニル-4-ホルミルオキシ)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2H-シクロペンタ[b]フラン-2-オン
【0185】
【化54】
【0186】
N
2下で反応瓶に、TCOD (286g, 1 mol)、イミダゾール(95.2g, 1.4 mol)及びDMF (1144g)を添加し、そして混合物を室温にて透明になるまで攪拌した。その溶液に、ビフェニル-4-ホルミルクロリド(239g, 1.1 mol)を部分分けして添加した。添加が完了した後に、反応が完了するまで、反応混合物を同一の温度に維持した。後処理の後に、343gの所望の生成物を得た。
【0187】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.08 (s, 6H), 0.91 (s, 9H), 2.35 (m, 2H), 49(m, 1H), 2.59 (m, 1H,), 2.92 (m, 2H), 3.70 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 5.11 (m, 1H), 5.38 (m, 19H), 7.74 (m, 9H);
13CNMR: δ=-5.35, 18.37, 26.05, 36.45, 39.28, 40.74, 55.37, 63.64, 78.99, 85.65, 127.40, 128.34, 128.72, 129.11, 130.36, 140.15, 146.08, 166.10, 177.10。
【0188】
下記式の化合物の合成:
(3aS,4R,5S,6aR)-ヘキサヒドロ-5-ベンゾイルオキシ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2Hシクロペンタ[b]フラン-2-オン
【0189】
【化55】
【0190】
N
2下で反応瓶に、TCOD (286g, 1 mol)、イミダゾール(95.2g, 1.4 mol)及びDMF (1144g)を添加し、そして混合物を室温にて透明になるまで攪拌した。その溶液に、塩化ベンゾイル (239g, 1.1 mol)を滴下して加えた。添加が完了した後に、反応が完了するまで、反応混合物を同一の温度に維持した。後処理の後に、混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、300 g の所望の生成物を得た。
【0191】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ=0.02 (s, 6H), 0.86 (s, 9H), 2.28 (m, 2H), 2.43(m, 1H), 2.51 (m, 1H,), 2.87 (m, 2H), 3.64 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 5.03 (m, 1H), 5.28 (m, 1H) 7.67 (m, 5H);
13CNMR: δ=-5.53, 18.18, 25.88, 36.21, 39.05, 40.55, 55.12, 63.45, 78.78, 85.38, 128.43, 129.72, 133.05, 165.96, 176.85。
【0192】
実施例1:
(3aS,4R,5S,6aR)-5-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ-メチル)-ヘキサヒドロ-シクロペンタ[b]フラン-2-オール(化合物2a; R
1=R
2=t-BuMe
2Si) の調製;
【0193】
EP134153に開示されている参考例1の方法により、7.55 g (94%)の題記化合物を白色固形分として得る合成を行った。MS 402.3。
【0194】
同様の方法により、上記のとおりの化合物2の調製のための出発材料を使用して、R
1及びR
2が種々のタイプの保護基、例えば、環式エーテル保護基、シリル保護基又はアシル保護基である式2の種々の化合物を調製した。
【0195】
実施例2:
(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-[(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル]-2-メチレン-シクロペンチルホルメート (化合物3a; R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)の調製;
【0196】
【化56】
【0197】
1.23 g (3 mmol)の化合物2a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)、2.65 g Pb(OAc)
4 (6 mmol)及び0.1 gの無水Cu(OAc)
2 (0.2 mmol)を、100 mlのトルエン及び0.5mlのピリジン (6.1 mmol)に添加した。混合物を攪拌しながら1時間、加熱還流し、その後、室温に冷却し、セライトでろ過した。ろ取物を石油エーテル/酢酸エチル (50/1)で洗浄し、そしてろ液を水で洗浄し、その後、Na
2SO
4により乾燥した。その後、混合物をろ過し、そしてろ液を乾燥まで蒸発させ、1.1 gの残留物を得た。残留物を、10gのシリカゲルを充填した短カラムで、石油エーテル/酢酸エチル (50/1,v/v)で溶離させることにより精製し、0.74 g (62%) の題記化合物を無色の油状物として得た。
【0198】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ=0.02, 0.03, 0.05, 0.058 (s, 各3H, 4XCH
3-), 0.87 (s, 18H), 1.7 (m, 1H), 2.4 (m, 1H), 2.58 (m, 1H), 3.68 (d, J = 4.5Hz, 2H, -CH2-O), 4.12 (m, 1H), 5.19 (t, 1H, J = 1.8Hz), 5.21 (t, 1H, J = 1.8Hz), 5.47 (t, 1H, J = 7.5Hz), 8.11 (s, 1H)。
【0199】
実施例3:
実施例2と同様の方法により、上記のとおりの化合物2の調製のために種々の対応する出発材料を用いて、下記の化合物を調製した。
【0200】
【表17】
【0201】
【表18】
【0202】
【表19】
【0203】
【表20】
【0204】
これらの化合物の中で、化合物3k:
【0205】
【化57】
【0206】
のNMRデータを下記に示す。
【0207】
NMR (CDCl
3, 500MHz):
1HNMR: δ=1.34 (d, 3H), 1.76 (m, 1H), 2.51(m, 1H), 2.63 (m, 1H,), 3.23 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 4.36 (m, 1H), 4.67 (m, 1H), 4.90 (s, 1H), 5.22 (d, 1H) , 5.50 (t, 1H), 8.03 (s, 1H);
13CNMR: δ= 20.78, 36.04, 45.16, 68.64, 71.75, 78.59, 100.02, 113.04, 144.77, 160.79。
【0208】
実施例4a:
(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-[(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル]-2-メチレン-シクロペンタノール (化合物 4a; R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)の調製;
【0209】
【化58】
【0210】
490 mg (1.22 mmol)の化合物3a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)に、15 mlのメタノール及びメタノール及び250 mgの無水K
2CO
3を添加した。その混合物を室温で1時間撹拌し、そして減圧下に乾燥まで蒸発させた。残留物に、20 mlの石油エーテル及び15 mlの水を添加し、そして混合物を15分間攪拌した。有機層を分離し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液を乾燥まで蒸発させ、440 mg (96%)の題記化合物を白色固形分として得た。mp 64-66 ℃。
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ=0.02 (s, 3H), 0.04 (s, 3H), 0.09 (s, 6H), 0.88 (s,18H), 1.8 (dd, J = 1.8, 12Hz, 1H), 1.99 (m, 1H), 2.75 (m, 1H), 3.30 (dd, 1H, J = 8, 7, 10Hz), 3.56 (dd, 1H, J = 5.1, 10Hz), 4.36 (m, 2H), 5.12 (d, 1H, J = 1Hz), 5.38 (d, 1H,J = 1Hz)。
【0211】
実施例4b:
(1R,3R,4S)-4-ベンジルオキシ-3-(ベンジルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンタノール(化合物 4b; R
1 = R
2 =ベンジル)の調製;
【0212】
【化59】
【0213】
題記化合物を実施例1〜4aと同様の方法により調製した。
【0214】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ=1.92 (m, 1H), 2.0-2.1 (m, 1H), 3.07 (m, 1H),3.30 (t, J = 9Hz, 1H), 3.45 (m, 1H), 4.06 (m, 1H), 4.4 (m, 1H), 4.48 (dd, 2H), 4.53 (s,2H), 5.14 (s, 1H), 5.37 (s, 1H), 7.29-7.36 (m, 10H)。
【0215】
実施例4a及び4bと同様の方法によって、下記化合物も調製されうる:
化合物4c:(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-3-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0216】
【化60】
【0217】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.03 (s, 9H), 1.17(s, 9H), 1.94 (m, 1H), 2.05(m, 1H), 2.93 (m, 1H,), 3.02 (m, 1H), 3.51 (m, 2H), 4.43 (m, 1H), 4.49 (m, 1H), 5.22 (m, 1H), 5.48 (m, 1H), 7.49 (m, 20H);
13CNMR: δ = 19.20, 19.29, 26.88, 27.19, 42.99, 54.65, 65.24, 74.96, 76.04, 111.43, 127.75, 127.87, 129.76, 129.94, 133.44, 133.70, 135.74, 135.47, 154.66。
【0218】
化合物4d:
(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0219】
【化61】
【0220】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = -0.01 (s, 6H), 0.85(s, 9H), 1.18 (s, 9H), 1.92(m, 1H), 2.05(m, 1H,), 2.91 (m, 1H), 3.06 (m, 1H), 3.45 (m, 2H), 4.39(m, 2H), 5.21 (m, 1H), 5.43 (m, 1H), 7.60(m, 10H);
13CNMR: δ = -5.44, 18.32, 19.18, 26.00, 27.17, 42.95, 54.68, 64.42, 74.67, 75.48, 110.73, 127.72, 129.87, 133.78, 135.93, 154.65。
【0221】
化合物4e:
(1R,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0222】
【化62】
【0223】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.20 (s, 6H), 0.97(s, 9H), 1.18 (s, 9H), 1.89(m, 1H), 2.09 (m, 1H,), 2.92 (m, 1H), 3.20(m, 1H), 3.56 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 5.16 (m, 1H), 5.46 (m, 1H), 7.61 (m, 10H);
13CNMR: δ = -4.57, 18.01, 19.32, 25.95, 26.81, 42.56, 54.95, 65.28, 74.76, 77.27, 111.63, 127.80, 129.85, 133.43, 135.72, 154.11。
【0224】
化合物4f:
(1R,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(ビフェニル-4-ホルミルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0225】
【化63】
【0226】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.11 (s, 6H), 0.92(s, 9H), 1.88 (m, 1H), 2.22(m, 1H), 3.07 (m, 1H,), 3.10 (m, 1H), 4.30 (m,3H), 4.48 (m, 1H), 5.29 (m, 1H), 5.49 (m, 1H), 7.73 (m, 9H);
13CNMR: δ = -4.75, 17.91, 25.79, 42.58, 51.43, 65.22, 74.12, 112.27, 127.15,
127.23, 128.21, 128.72, 128.94, 130.08, 139.80, 145.75, 152.68, 166.32。
【0227】
化合物 4g:
(4aR,6R,7aS)-2,2-ジ-tert-ブチル-5-メチレン-6-ヒドロキシ-6H-テトラヒドロ-シクロペンタ[d][1,3,2]ジオキサシリン
【0228】
【化64】
【0229】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.99 (s, 18H), 1.60(s, 1H), 2.11 (m, 1H), 2.59(m, 1H), 2.80 (m, 1H,), 3.86 (m, 2H), 4.48 (m, 2H), 4.84 (m, 1H), 5.18 (m, 1H);
13CNMR: δ = 20.17, 22.87, 27.42, 27.65, 42.25, 49.65, 67.68, 71.04, 75.03, 110.26, 150.75。
【0230】
化合物 4h:
(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-3-(ビフェニル-4-ホルミルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0231】
【化65】
【0232】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.13 (s, 9H), 1.93(s,2H), 2.20 (m, 1H), 3.17(m, 1H), 3.61(m, 1H,), 4.04 (m, 1H), 4.19 (m, 1H), 4.35(m, 1H), 5.23 (m, 1H), 5.44 (m, 1H), 7.59 (m, 19H);
13CNMR: δ = 18.75, 26.71, 42.59, 51.04, 64.23, 72.62, 73.35, 110.73, 126.74, 127.51, 127.90, 128.57, 129.73, 133.10, 135.48, 139.51, 145.19, 152.34, 165.73, 170.57。
【0233】
化合物 4i:(1R,3R,4S)-4-(ビフェニル-4-ホルミルオキシ)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0234】
【化66】
【0235】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.05 (s, 6H), 0.07(s, 6H), 0.90 (s, 9H), 1.94(m, 2H), 2.61 (m, 1H,), 3.01 (m, 1H), 3.71 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 4.58(m, 1H), 5.21(m, 1H), 5.41(m,2H), 7.69(m, 9H);
13CNMR: δ = -5.26, 18.48, 26.10, 41.11, 51.70, 64.97, 74.11, 110.40, 127.28, 27.51, 128.38, 129.16, 129.26, 130.34, 140.22, 145.94, 154.04, 166.27。
【0236】
化合物4j:
(1R,3R,4S)-4-ベンゾイルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0237】
【化67】
【0238】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.04 (s, 6H), 0.87(s, 9H), 1.89 (m, 1H), 2.22(m, 1H), 2.58(m, 1H,), 2.96 (m, 1H), 3.67 (m, 1H), 3.84 (m, 1H), 4.55 (m, 1H), 5.17(m, 1H), 5.35 (m, 2H), 7.71 (m, 5H);
13CNMR: δ = -5.33, 18.40, 26.03, 40.98, 51.55, 64.88, 73.84, 76.25, 110.18, 128.52, 129.76, 130.47, 133.13, 153.83, 166.36。
【0239】
化合物 4k:
(2R,4aR,6S,7aS)-2-メチル-5-メチレン-6-ヒドロキシ-6H-テトラヒドロ-シクロペンタ[1,3]ジオキサン
【0240】
【化68】
【0241】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.25 (s, 3H), 1.58 (m, 1H), 2.46(m, 2H), 3.12 (m, 1H,), 3.39 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 4.29 (m, 2H), 4.61 (m, 1H), 4.77 (m, 1H), 5.09 (m, 1H);
13CNMR: δ = 20.71, 38.76, 45.04, 68.77, 70.59, 78.44, 99.87, 109.99, 148.22。
【0242】
化合物 4l:
(1R,3R,4S)-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-1-シクロペンタノール
【0243】
【化69】
【0244】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.01 (m, 6H), 0.84 (s, 9H), 1.48(m, 3H), 1.51 (m, 1H,), 1.70 (m, 2H), 1.88 (m, 1H), 2.13 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 3.60 (m, 5H), 4.24 (m, 2H), 4.65 (m, 2H), 5.06 (m, 1H), 5.28 (d, 2H);
13CNMR: δ = -5.36, 18.36, 19.62, 25.71, 31.05, 38.46, 41.17, 52.09, 65.16, 62.88, 64.75, 74.62, 78.76, 96.66, 110.44, 154.16。
【0245】
実施例5:
化合物5a〜5eの調製
上述のとおり、式5の化合物は下記一般式を有する。
【0246】
【化70】
【0247】
上式中、化合物 5a: X = Cl、R = H、R’= Boc;
化合物 5b: X = OMe、R = H、R’ = Boc;
化合物 5c: X = OBn、R = H、R’ = Boc;
化合物 5d: X = Cl、R = Boc、R’ = Boc;
化合物 5e: X = OBu-t、R = H、R’ = Boc.
【0248】
化合物5aはJ. Org. Chem. 2000, 65, 7697-7699に記載の方法により調製した。
【0249】
化合物 5a:
【0250】
【化71】
【0251】
化合物5b、5c及び5dは化合物5aの調製方法と類似の方法により調製し、そして化合物5eはOrg. Lett., 2009, 11, 2465に記載の方法により調製した。
【0252】
【化72】
【0253】
得られる化合物5b、5c及び5eの物性を下記に示した。
化合物5b
【0254】
【化73】
【0255】
1HNMR (d
6-DMSO, 300MHz): δ = 1.45 (s, 9H), 4.03 (s, 3H), 8.1 (bs, NH), 9.7 (s, 1H), 13.08 (bs, NH)。
【0256】
化合物5c
【0257】
【化74】
【0258】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.58 (s, 9H), 5.61 (s, 2H), 7.32-7.53 (m, 5H), 8.28 (s, 1H)。
【0259】
化合物5e
【0260】
【化75】
【0261】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.56 (s, 9H), 1.71 (s, 9H), 7.29 (bs, 1H), 8.19 (s, 1H)。
【0262】
実施例 6:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製(化合物6a; R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = H, R’ = Boc);
【0263】
【化76】
【0264】
186 mg (0.5 mmol)の化合物4a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)、200 mg (0.75 mmol)の化合物5a (R = H, R’ = Boc)及び156 mg Ph
3P (0.75 mmol)を50 ml丸底フラスコ中に入れ、それに、8 mlの無水THFを添加した。反応混合物を-23 ℃に冷却し、それに、その後、0.17 mlの DEAD (1.0 mmol)を滴下して加えた。添加が完了した後に、反応混合物を-23℃で3.5時間攪拌した。TLCは出発材料のドットが消失したことを示した。3滴の水を添加した。反応混合物を室温に温め、その後、THFを減圧下に蒸発除去した。5 mlのt-BuOMeを添加し、混合物を5分間攪拌し、そして15 mlのn-ヘキサンを添加した。混合物を5時間維持し、そしてろ過して、不溶性物質を除去した。ろ液を石油エーテル/EtOAc (10/1,v/v)で溶離して、カラムクロマトグラフィーにより精製し、320 mg (約100%)の題記化合物を無色のシロップとして得た。
【0265】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 0.08 (s, 3H), 0.09 (s, 3H), 0.10 (s, 6H), 0.90 (s, 9H), 0.92 (s, 9H), 1.54 (s, 9H), 2.23 (m, 1H), 2.33 (m, 1H), 2.66 (m, 1H), 3.83 (d, 2H, J= 5.4Hz), 4.45 (m, 1H), 4.82 (s, 1H), 5.22 (s, 1H), 5.64 (t, 1H, J = 8.1), 7.38 (s, 1H), 8.03 (s, 1H)。
【0266】
実施例7:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-N-(tert-ブチルオキシカルボニル)-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル [化合物 6d; R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = Boc, R’ = Boc]の調製;
【0267】
【化77】
【0268】
640 mg (1.72 mmol)の化合物4a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)、888 mg (2.4 mmol)の化合物5d [R = Boc, R’ = Boc]及び607 mg Ph
3P (2.32 mmol)を50 ml丸底フラスコ中に入れ、それに、20 mlの無水THFを添加した。反応混合物を-23℃に冷却し、それに、その後、0.5 ml (2.75 mmol)のDEADを滴下して加えた。添加を完了した後に、反応混合物を-23℃で2時間攪拌し、室温で12時間攪拌し、その後、THFを減圧下に蒸発除去した。150 mlのn-ヘキサンを添加した。混合物を5時間維持し、そしてろ過して不溶性物質を除去した。ろ液を、石油エーテル/EtOAc (10/1, v/v)で溶離して、カラムクロマトグラフィーにより精製し、1.08 g (87%)の題記化合物を無色のシロップとして得た。
【0269】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 0.07 (s, 3H), 0.08 (s, 3H), 0.10 (s, 6H), - 0.89- (s, 9H), 0.93 (s, 9H), 1.43 (s, 18H), 2.30 (m, 2H), 2.70 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 4.50 (m, 1H), 4.85 (s, 1H), 5.25 (s, 1S), 5.70 (t, 1H), 8.24 (s, 1H)。
【0270】
実施例8:
実施例6と同様の方法により、出発材料として化合物5b、5c及び5eを用いて、化合物4aとカップリング反応を行うことにより、化合物6b、6c及び6eを調製した。実施例6と同様の方法により、化合物5aを用いて化合物4bとカップリング反応を行うことにより化合物6fを調製した。
【0271】
化合物 6b:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-メトキシ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル;
【0272】
【化78】
【0273】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 0.001 (s, 12H), 0.11 (s, 3H), 0.19 (s, 6H), 0.90 (s, 6H), 0.92 (s, 6H), 1.54 (s, 6H), 2.27 (m, 2H), 2.65 (m, 1H), 3.81 (d, J = 6Hz, 2H), 4.16 (s, 3H), 4.45 (m, 1H), 4.84 (s, 1H), 5.21 (s, 1H), 5.63 (t, 1H), 7.97 (s, 1H)。
【0274】
化合物6c:
6-ベンジルオキシ-9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル;
【0275】
【化79】
【0276】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 0 (s, 9H), 0.067 (s, 3H), 0.078 (s, 3H), 0.195 (s, 3H), 0.89 (s, 6H), 0.92 (s, 6H), 1.40 (s, 9H), 2.0-2.26 (m, 2H), 2.68 (m, 1H), 3.8 (d, J =4.8Hz, 2H), 4.44 (bs, 1H), 4.84 (s, 1H), 5.22 (s, 1H), 5.64 (s, 2H), 7.32-7.35 (m, 3H), 7.51-7.53 (m, 2H), 8.1 (s, 1H)。
【0277】
化合物 6e:
6-tert-ブチルオキシ-9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル;
【0278】
【化80】
【0279】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 0.01 (s, 6H), 0.09 (s, 6H) 0.86 (s, 12H), 0.88 (s, 12H), 1.54 (s, 6H), 1.63 (s, 6H), 2.19 (m, 2H), 2.68 (m, 1H), 3.77 (m, 2H), 4.43 (bs, 1H), 4.81 (s, 1H), 5.18 (s, 1H), 5.41 (m, 1H), 7.68 (s, 1H)。
【0280】
化合物6f:
9-[(1S,3R,4S)-4-ベンジルオキシ-3-(ベンジルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0281】
【化81】
【0282】
1HNMR(CDCl
3, 300MHz): δ = 1.53 (s, 9H), 2.52 (m, 2H), 3.0 (bs, 1H), 3.74 (m, 2H), 4.22 (dd, 2H), 4.35 (m, 1H), 4.56 (d, J = 6Hz, 2H), 4.81 (s, 1H), 5.23 (s, 1H), 5.66 (t, 1H), 7.18-7.42 (m, 10H), 8.0 (s, 1H)。
【0283】
実施例6と同様の方法により、対応する出発材料として化合物4c〜4lを用いて、化合物5aと反応させて、下記の化合物を調製した:
【0284】
化合物 6g:
9-[(1S,3R,4S)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-3-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0285】
【化82】
【0286】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.99 (s, 9H), 1.12 (s, 9H), 1.55 (s, 9H), 2.04(m, 1H), 2.10 (m, 1H,), 2.91 (m, 1H), 3.61 (m, 2H), 4.51 (m, 1H), 4.78 (m, 1H), 5.17 (m, 1H), 5.83 (m, 1H) , 7.49(m, 21H), 7.81(s, 1H);
13CNMR: δ = 19.23, 19.30, 27.01, 27.14, 28.34, 40.39, 54.47, 56.84, 65.18, 73.86, 81.57, 111.54, 127.88, 127.99, 129.95, 133.02, 133.17, 133.68, 133.80, 133.65, 135.87, 143.47, 149.18, 150.29, 151.23, 152.39, 153.15。
【0287】
化合物 6h:
9-[(1S,3R,4S)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0288】
【化83】
【0289】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = -0.04 (s, 6H), 0.83(s, 9H), 1.11 (s, 9H), 1.55(m, 9H), 2.12 (m, 1H,), 2.28 (m, 1H), 2.77(m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.66 (m, 1H), 4.40 (m, 1H),4.84 (m, 1H) , 5.22(m, 1H), 5.77(m, 1H), 7.48(m, 1H), 7.92(s, 1H);
13CNMR: δ = -5.31, 18.58, 19.38, 26.16, 27.23, 28.46, 41.13, 84.60, 56.90, 64.62, 74.39, 84.75, 111.88, 127.96, 130.05, 133.87, 133.98, 135.97, 143.87, 149.68, 150.39, 151.25, 152.42, 153.26。
【0290】
化合物 6i:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0291】
【化84】
【0292】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.08 (s, 6H), 0.90(s, 9H), 1.10 (s, 9H), 1.53(m, 9H), 2.25(m, 2H,), 2.77 (m, 1H), 3.80(m, 2H), 4.52 (m, 1H), 4.72 (m, 1H), 5.12 (m, 1H),5.67 (m, 1H) , 7.49(m, 11H), 7.87(s, 1H);
13CNMR: δ = -4.43, 18.21, 19.48, 26.04, 27.20, 28.43, 40.43, 54.99, 56.98, 65.16, 72.47, 81.75, 111.68, 128.13, 130.14, 133.32, 135.81, 135.93, 143.75, 148.98, 150.32, 151.41, 152.40, 153.16。
【0293】
化合物6j:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(ビフェニル-4-ホルミルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0294】
【化85】
【0295】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.11(s, 6H), 0.91(s, 9H), 1.52 (s, 9H), 2.22(m, 1H), 2.76(m, 1H,), 3.08(m, 1H), 4.60(m, 2H), 4.72 (m, 1H), 4.83 (m, 1H), 5.33 (m, 1H), 5.63 (m, 1H) , 7.49(m, 8H), 8.01(s, 1H), 8.12(m, 2H);
13CNMR: δ = -4.52, 18.24, 26.01, 28.40, 39.34, 52.16, 57.68, 65.16, 72.63, 81.65, 112.72, 127.38, 127.50, 128.46, 128.63, 128.83, 129.16, 130.28, 140.06, 144.28, 146.16, 147.82, 150.30, 151.58, 152.35, 152.61, 166.67。
【0296】
化合物6k:
(4aR,6S,7aS)-6-クロロ-9-(2,2-ジ-tert-ブチル-5-メチレン-ヘキサヒドロ-シクロペンタ[1,3,2]ジオキサシリン-6-イル)-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0297】
【化86】
【0298】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.04(s, 9H), 1.08(s, 9H), 1.54 (s, 9H), 2.37(m, 2H), 2.72(m, 1H,), 4.12(m, 1H), 4.50(m, 2H), 4.69(m, 1H), 4.89(m, 1H), 5.64 (m, 1H),7.53 (m, 1H) , 7.88(s, 1H);
13CNMR: δ = 20.16, 22.95, 27.39, 27.66, 28.45, 40.01, 50.38, 53.81, 67.19, 76.73, 81.87, 110.65, 127.96, 143.36, 146.27, 150.22, 151.57, 152.64, 153.03。
【0299】
化合物 6l:
9-[(1S,3R,4S)-4-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)-3-(ビフェニル-4-ホルミルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0300】
【化87】
【0301】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.11(s, 9H), 1.51(s, 9H), 2.15 (m, 1H), 2.58(m, 1H), 3.22(m, 1H,), 4.46(m, 1H), 4.58(m, 2H), 4.91(m, 1H), 5.34(m, 1H), 5.74(m, 1H),7.50(m, 21H);
13CNMR: δ = 19.23, 27.06, 28.27, 38.86, 51.84, 57.49, 64.79, 73.59, 81.40, 113.08, 127.13, 127.34, 127.91, 128.31, 128.42, 128.59, 129.05, 130.02, 130.06, 130.18, 133.42, 135.76, 139.96, 144.06, 145.90, 147.59, 150.28, 151.37, 152.27, 152.51。
【0302】
化合物 6m:
9-[(1S,3R,4S)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-4-(ビフェニル-4-ホルミルオキシ)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0303】
【化88】
【0304】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 0.14(s, 6H), 0.95(s, 9H), 1.54 (s, 9H), 2.63(m, 1H), 3.02(m, 1H), 3.99(m, 1H), 4.14(m, 1H), 4.91(m, 1H), 5.33(m, 1H), 5.60 (m, 1H), 5.84 (m, 1H) , 7.71(s,11H);
13CNMR: δ = -5.13, 18.69, 26.26, 28.48, 38.92, 51.56, 56.83, 65.26, 76.68, 81.88, 112.13, 127.38, 127.53, 128.00, 128.49, 128.91, 129.21, 130.50, 140.18, 143.61, 146.25, 149.13, 150.44, 151.52, 152.60, 153.43, 166.15。
【0305】
化合物 6n:
9-[(1S,3R,4S)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-4-ベンゾイルオキシ-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0306】
【化89】
【0307】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = -0.05(s, 6H), 0.75(s, 9H), 1.34 (s, 9H), 2.47(m, 2H), 2.84(m, 1H,), 3.82(m, 1H),3.92(m,1H), 4.73(m, 1H), 5.15(m, 1H), 5.42(m, 1H),5.66 (m, 1H), 7.58(m, 6H),7.98(s, 1H);
13CNMR: δ = -5.53, 18.28, 25.88, 28.09, 38.27, 51.22, 56.56, 64.80, 76.20, 81.22, 111.73, 127.61, 128.30, 129.56, 129.95, 133.07, 143.35, 148.71, 150.30, 151.00, 152.41, 153.03, 165.78。
【0308】
化合物 6o:
(2R,4aR,6S,7aS)-6-クロロ-9-(2-メチル-5-メチレン-ヘキサヒドロ-シクロペンタ[1,3]ジオキシン-6-イル)-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0309】
【化90】
【0310】
NMR (CDCl
3, 500MHz)
1HNMR: δ = 1.41(d, 3H), 1.52(s, 9H), 2.33(m, 1H), 2.46(m, 2H,), 3.93(m, 1H), 4.44(m, 1H), 4.56(m, 2H), 4.88(s, 1H), 5.00 (m, 1H), 5.50 (d, 1H), 7.65(s, 1H), 7.94(s, 1H);
13CNMR: δ = 20.84, 28.41, 36.69, 46.21, 54.33, 68.53, 79.28, 81.72, 99.99, 109.48, 128.21, 144.01, 145.69, 150.06, 151.51, 152.44, 152.49。
【0311】
実施例9:
6-クロロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (化合物 7a; R = H, R’ = Boc)の調製;
【0312】
【化91】
【0313】
312 mg (0.5 mmol)の化合物6a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = H, R’ = Boc)を10 mlのTHF中に溶解させ、それに、780 mgのTBAF (テトラブチルアンモニウムフルオリド) (3 mmol)を、その後に添加した。混合物を室温にて2時間攪拌した。TLCは出発材料のドットが消失したことを示した。THFを減圧下に蒸発除去した。30 mlのEtOAcを残留物に添加した。混合物を水 (20 ml X 2)及び飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、そしてろ過した。ろ液を減圧下に乾燥まで蒸発させ、ゲルを得、そのゲルを、その後、吸引ろ過に付し、190 mg (96%)の題記化合物を固形分として得た。
【0314】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.53 (s, 9H), 2.29 (m, 1H), 2.66 (m, 1), 2.75 (m, 1H), 4.03 (dd, 2H, J = 1.8, 3.3Hz), 4.75 (m, 1H), 4.87 (s, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.60 (t, 1H,J = 8Hz), 7.41 (s, 1H), 8.16 (s, 1H)。
【0315】
実施例10:
6-クロロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (化合物 7a; R = H, R’ = Boc)の調製;
【0316】
【化92】
【0317】
312 mg (0.5 mmol)の化合物6a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = H, R’ = Boc)を10 mlのTHF中に溶解させ、それに、3 mlのメタノール、そして塩酸 (3 mmol)を逐次的に添加した。混合物を室温にて2時間攪拌した。TLCは出発材料のドットが消失したことを示した。THFを減圧下に蒸発除去した。30 mlのEtOAcを残留物に添加した。混合物を水 (20 ml x 2)及び飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4で洗浄し、そしてろ過した。ろ液を減圧下に乾燥まで蒸発させ、題記化合物を固形分として得た。収率: 95.7%。
【0318】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.53 (s, 9H), 2.29 (m, 1H), 2.66 (m, 1), 2.75 (m, 1H), 4.03 (dd, J = 1.8, 3.3Hz), 4.75 (m, 1H), 4.87 (s, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.60 (t, 1H, J = 8Hz), 7.41 (s, 1H), 8.16 (s, 1H)。
【0319】
実施例 11:
6-クロロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-N-(tert-ブチルオキシカルボニル)-9H-プリン-2-カルバミン酸tert-ブチルエステル [化合物 7d; R =Boc, R’ = Boc]の調製;
【0320】
【化93】
【0321】
2.16 g (3 mmol)の化合物6d [R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = Boc, R’ = Boc]を50 ml THF中に溶解させ、それに、その後、4.6 g TBAF (テトラブチルアンモニウムフルオリド) (17 mmol)を添加した。混合物を室温にて2時間攪拌した。TLCは出発材料のドットが消失したことを示した。THFを減圧下に蒸発除去した。100 mlのEtOAcを残留物に添加した。混合物を水 (70 ml x 2)及び飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、そしてろ過した。ろ液を減圧下に乾燥まで蒸発させ、ゲルを得、そのゲルを吸引ろ過に付し、1.47g (約100%)の題記化合物を固形分として得た。
【0322】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.43 (s, 18H), 2.34 (m, 1H), 2.61 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 3.90 (dd, 1H, J = 5.4, 10.8Hz), 4.01 (dd, 1H, J = 4.5, 10.8Hz), 4.58 (bs, 1H), 4.84 (s, 1H), 5.26 (s, 1H), 5.65 (t, 1H, J = 8.1Hz), 8.27 (s, 1H)。
【0323】
実施例12:
実施例9と同様の方法により、化合物6b, 6c及び6eを出発材料として用い、化合物7b、7c及び7eを調製した。
【0324】
化合物7b:
9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-6-メトキシ-9Hプリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル;
【0325】
【化94】
【0326】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.53 (s, 9H), 2.25 (m, 1H), 2.26-2.80 (m, 2H), 3.39 (m, 1H), 4.0 (dd, 2H), 4.15 (s, 3H), 4.65 (m, 1H), 4.90 (s, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.56 (t, 1H), 8.14 (s, 1H)。
【0327】
化合物7c:
6-ベンジルオキシ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0328】
【化95】
【0329】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.35 (s, 9H), 2.26 (m, 1H), 2.61-2.74 (m, 2H), 3.88 (dd, 1H), 3.93 (dd, 1H), 4.56 (bs, 1H), 4.80 (s, 1H), 5.21 (s, 1H), 5.60 (s, 2H), 7.29-7.35 (m, 3H), 7.48-7.50 (m, 2H), 8.05 (s, 1H)。
【0330】
化合物7e:
6-tert-ブチルオキシ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル;
【0331】
【化96】
【0332】
1HNMR (CDCl
3, 300MHz): δ = 1.52 (s, 9H), 1.73 (s, 9H), 2.25 (m, 1H), 2.6-2.8 (m, 2H), 4.0 (d, J = 6Hz, 2H), 4.66 (bs, 1H), 4.83 (s, 1H)5.29 (s, 1H), 5.45 (m, 1H), 7.83 (s, 1H)。
【0333】
実施例13:
9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(化合物8a)の調製
【0334】
【化97】
【0335】
11 gの化合物6mを155 mlの無水メタノール中に溶解させ、それに、2gの炭酸カリウムを添加した。反応混合物を、出発材料が完全に消費されるまで攪拌した。混合物をろ過し、そして減圧下に濃縮した。後処理の後に、化合物8aを得た。収率: 95%。
【0336】
NMR (CDCl
3, 500MHz):
1HNMR: δ = 0.07 (s, 6H), 0.86 (s, 9H), 1.50 (s, 9H), 2.28(m, 1H), 2.43 (m, 1H), 2.71 (s, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 4.47 (m, 1H), 4.79 (m, 1H), 5.11 (m, 1H), 5.87 (m, 1H) , 7.4(m, 1H), 7.82(s, 1H);
13CNMR: δ = -5.29, 18.53, 26.13, 28.46, 53.36, 54.39, 56.00, 65.36, 73.42, 81.35, 111.15, 117.85, 140.88, 150.18, 150.94, 152.32, 153.45, 161.37。
【0337】
実施例14:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-ヒドロキシメチル-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (化合物 9a) の調製
【0338】
【化98】
【0339】
11 gの化合物6jを155 mlの無水メタノール中に溶解させ、それに、2gの炭酸カリウムを添加した。反応混合物を出発材料が完全に消費されるまで攪拌した。混合物をろ過し、そして減圧下に濃縮した。後処理の後、化合物9aを得た。収率: 94%。
【0340】
NMR (CDCl
3, 500MHz):
1HNMR: δ = 0.03 (s, 6H), 0.83 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 2.10(m, 1H), 2.55 (m, 1H), 2.62 (s, 1H), 3.89 (m, 2H), 4.00 (m, 1H), 4.53 (m, 1H), 4.70 (m, 1H),5.14 (m, 1H), 5.43 (m, 1H) , 7.38(m, 1H), 7.84(s, 1H);
13CNMR: δ = -4.66, 18.08, 25.90, 28.31, 54.36, 54.92, 58.26, 63.83, 73.76, 81.20, 111.33, 118.85, 141.99, 148.82, 150.72, 151.77, 152.04, 161.46。
【0341】
実施例15:
化合物 7aの調製 (化合物 8aを出発材料として使用)
9 gの化合物 8aを100 mlのTHF中に溶解させた。25 gのテトラブチルアンモニウムフルオリドを室温にて添加し、そして一晩反応を維持した。反応混合物を減圧下に、ほとんど乾燥するまで濃縮した。100 mlの酢酸エチルを添加して、残留物を完全に溶解させた。得られた溶液を5%塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、乾燥し、そして乾燥まで濃縮した。カラムクロマトグラフィーの後に、題記化合物を白色固形分として得た。収率: 96%。得られた題記化合物の
1H-NMRデータは例10で得られた化合物7aのデータと同一である。
【0342】
実施例16:
化合物7aの調製 (化合物9aを出発材料として使用)
9 gの化合物9aを100 ml THF中に溶解させた。25 gのテトラブチルアンモニウムフルオリドを室温にて添加し、そして一晩反応を維持した。反応混合物を減圧下に、ほとんど乾燥するまで濃縮した。100 mlの酢酸エチルを添加して、残留物を完全に溶解させた。得られた溶液を5%塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、乾燥し、そして乾燥まで濃縮した。カラムクロマトグラフィーの後に、題記化合物を白色固形分として得た。収率: 95%。得られた題記化合物の
1H-NMRデータは例10で得られた化合物7aのデータと同一である。
【0343】
実施例17:
2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6H-プリン-6-オン (化合物 1)の調製;
【0344】
【化99】
【0345】
(1)化合物7aを出発材料として用いた化合物1の調製:
150 mg (0.38 mmol)の化合物7a (R = H, R’ = Boc)に、3 mlの2N HCl及び3 mlのTHFを添加した。反応混合物を6時間攪拌しながら、加熱還流した。THFの一部を減圧下に蒸発除去させた。残留溶液を2.5N NaOHでpH 7に調節し、室温で20分間維持し、その後、結晶が沈殿し始めた。溶液を室温で一晩維持し、そしてろ過した。少量の水で洗浄した後に、オフホワイト色の固形分を得た。その固形分を2 mlの水から再結晶し、73 mg (69%)の無色の結晶を得た。
【0346】
(2) 化合物7dを出発材料として用いた化合物1の調製:
1.2 g (2.42 mmol)の化合物 7d (R = Boc, R’ = Boc)に、20 mlの 2N HCl及び20ml のTHFを添加した。反応混合物を8時間攪拌しながら、加熱還流した。THFの一部を減圧下に蒸発除去させた。残留溶液を20mlのエチルエーテルで抽出した。水層を2.5N NaOHでpH 7に調節し、室温で一晩維持し、そしてろ過した。少量の水で洗浄した後に、オフホワイト色の固形分を得た。その固形分を2 mlの水から再結晶し、360 mg (54%) の無色の結晶を得た。
【0347】
1HNMR (d
6-DMSO, 300MHz): δ = 2.03 (m, 1H), 2.20 (m, 1H), 3.51 (t, 2H, J =6Hz), 4.21 (bs, 1H), 4.54 (s, 1H), 4.80-4.86 (m, 2H, D
2Oと交換可能), 5.08 (s,1), 7.64 (s, 1H, D
2Oの交換のために広くなっている), 10.54 (s, 1H)。
【0348】
実施例18:
2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6H-プリン-6-オン (化合物 1)の調製;
【0349】
【化100】
【0350】
312 mg (0.5 mmol)の化合物6a (R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si, R = H, R’ = Boc)を15 mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、それに、その後、15 mlの希塩酸を添加した。反応混合物を、TLCが、出発材料のドットが消失したことを示すまで攪拌しながら加熱した。テトラヒドロフランを減圧下に蒸発除去させた。30 mlのEtOAcを残留物に添加した。水相をアルカリ溶液により中性に調節し、冷却して結晶を沈殿させた。混合物をろ過した。得られた固形分を再結晶化させ、そして乾燥して、題記化合物を白色固形分として得た。収率: 75%。得られた題記化合物の
1H-NMRデータは実施例17で得られた化合物1のデータと同一である。
【0351】
実施例19:
化合物1の調製 (化合物8aを出発材料として使用)
9 gの化合物8aを200 mlのTHF中に溶解させ、それに、100 mlの2N HClを添加した。反応混合物を反応が完了するまで加熱還流した。混合物を濃縮した。水相を塩基性pHに調節し、結晶を沈殿させた。得られた固形分を乾燥して、題記化合物を白色固形分として得た。収率: 80%。得られた題記化合物の1H-NMRデータは実施例17で得られた化合物1のデータと同一である。
【0352】
実施例 20:
化合物1の調製(化合物9aを出発材料として使用)
9 gの化合物9aを200 mlのTHF中に溶解させ、それに、100 mlの2N HClを添加した。反応混合物を反応が完了するまで加熱還流した。混合物を濃縮した。水相を塩基性pHに調節し、結晶を沈殿させた。得られた固形分を乾燥して、題記化合物を白色固形分として得た。収率: 78%。得られた題記化合物の1H-NMRデータは実施例17で得られた化合物1のデータと同一である。
【0353】
参考例:
国際公開第2004/052310A2号に記載されている方法により、中間体化合物4及びアミノが保護されていない2-アミノプリン化合物を出発材料として用いて、光延反応を行った。得られた化合物をTBAFにより脱保護し、その後、得られた化合物を加水分解して、エンテカビルを得た。上記反応の反応条件は本発明の方法で使用した条件と実質的に同一であったが、本発明の方法に記載される2-保護アミノ-6-置換プリンの代わりに、アミノが保護されていない2-アミノプリン化合物を用いた。
【0354】
参考例1:
9-[(1S,3R,4S)-4-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6-クロロ-9H-プリン-2-アミン(化合物24) の調製;
【0355】
【化101】
【0356】
370 mg (1.0 mmol)の(1R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-[(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル]-2-メチレン-シクロペンタノール (化合物 4a, R
1 = R
2 = t-BuMe
2Si)、338 mg (2.0 mmol)の6-クロロ-2-アミノプリン (化合物 23)及び524 mgのPh
3P (2.0 mmol)を20 ml丸底フラスコに入れ、それに、5 mlの無水THFを、その後添加した。混合物を-23℃に冷却し、それに、350 mgのDEAD (1.0 mmol) / 5 mlのTHFの溶液を滴下して加えた。添加の完了後に、反応混合物を-23℃で3.5時間攪拌し、室温に温め、そして室温で一晩攪拌した。次いで、THFを減圧下に蒸発除去させた。10 mlのt-BuOMeを残留物に添加した。混合物を5分間攪拌し、それに、15 mlのn-ヘキサンを添加した。混合物を5時間維持し、そしてろ過して、不溶性物質を除去した。ろ液を石油エーテル/EtOAc (3/1 (v/v))で溶離してカラムクロマトグラフィーにより精製し、305 mg (59%)の題記化合物を淡黄色油状物として得た。
【0357】
参考例 2:
6-クロロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-9Hプリン-2-アミン(化合物25)の調製:
【0358】
【化102】
【0359】
200 mg (0.38 mmol)の化合物24を10 mlのTHF中に溶解させ、それに、720mg TBAF (テトラブチルアンモニウムフルオリド) (6 mmol)を添加した。混合物を室温にて1時間攪拌した。TLCは出発材料のドットが消失したことを示した。THFを減圧下に蒸発除去させた。40 mlのEtOAcを残留物に添加した。混合物を順次に20 mlの水及び飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、そしてろ過した。ろ液を減圧下に乾燥まで蒸発させ、52 mg (47%)の題記化合物を淡黄色固形分として得た。
【0360】
参考例3:
2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)-2-メチレン-シクロペンチル]-6H-プリン-6-オン(化合物 1)の調製;
【0361】
【化103】
【0362】
148 mg (0.5 mmol)の化合物25に、5 mlの2N HCl及び5 mlのTHFを添加した。混合物を攪拌しながら6時間加熱還流した。THFの一部を減圧下に蒸発除去させた。残りの溶液を2.5NのNaOH溶液でpHを7に調節し、そして室温に20分間維持した。結晶が沈殿し始めた。混合物を室温に一晩維持し、そしてろ過した。少量の水で洗浄した後に、オフホワイト色の固形分を得た。その固形分を2 mlの水から再結晶し、85 mg (61%)の無色の結晶を得た。
【0363】
上記の参考例に記載されるとおり、中間体化合物4及びアミノが保護されていない2−アミノプリン化合物を出発材料として用いて光延反応を国際公開第2004/052310A2号に記載の方法により行った。得られた化合物を、その後、TBAFにより脱保護し、次いで、加水分解して、エンテカビルを得た。これらの3つの工程の合計収率はわずか17% (中間体化合物4の量を基準として計算)であった。
【0364】
対照的に、中間体化合物4及び2−保護アミノ−6−置換プリン化合物を出発材料として用いた、本発明に記載の光延反応は高収率を得ることができ(約100%)、そして上記のカップリング反応の得られる生成物は続く反応工程で単純に精製することができ、それにより、続いて行う反応の収率も増加される。同様に、中間体化合物4の量を基準として、本発明の3つの工程の合計収率は52%を超える。それゆえ、本発明の方法は調製プロセス及び操作を単純化し、有意に収率を改良し、そして顕著にコストを低減することができる。