特許第6573867号(P6573867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6573867ローラーコンベヤ及びローラーコンベヤを用いたコンベヤライン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6573867
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】ローラーコンベヤ及びローラーコンベヤを用いたコンベヤライン
(51)【国際特許分類】
   B65G 13/12 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   B65G13/12
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-239642(P2016-239642)
(22)【出願日】2016年12月9日
(65)【公開番号】特開2018-95355(P2018-95355A)
(43)【公開日】2018年6月21日
【審査請求日】2018年9月27日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年10月4日東京ビッグサイトにおいて開催された「TOKYO PACK 2016」展会場で展示した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年10月12日幕張メッセにおいて開催された「第6回 国際農業資材EXPO(通称:アグリテック2016)」展会場で展示した。
(73)【特許権者】
【識別番号】000177298
【氏名又は名称】三鈴工機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086184
【弁理士】
【氏名又は名称】安原 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100102015
【弁理士】
【氏名又は名称】大澤 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100099690
【弁理士】
【氏名又は名称】鷺 健志
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 明彦
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−126318(JP,A)
【文献】 特開昭53−114174(JP,A)
【文献】 特開平05−186028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 13/12
B65G 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行に並べて設置されたローラーと、
ローラーの長手方向中心軸に設置するロッドと、
ロッド端部にそれぞれ取り付けられるサイドリンクと、を有し、
サイドリンクは、
隣接する一方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凸部を、隣接する他方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凹部を有し、
凹部の幅は、凸部の幅よりも幅広く設けられ、
凸部にはロッドよりも幅広のロッド貫通部が隣接するサイドリンク方向に設けられ、
凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、
隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させ、
下面で被接地面を支える設置部、
を備える、
ローラーコンベヤ。
【請求項2】
平行に並べて設置されたローラーと、
ローラーの長手方向中心軸に設置するロッドと、
ロッド端部にそれぞれ取り付けられるサイドリンクと、を有し、
サイドリンクは、
隣接する一方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凸部を、隣接する他方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凹部を有し、
凹部の幅は、凸部の幅よりも幅広く設けられ、
凸部にはロッドよりも幅広のロッド貫通部が隣接するサイドリンク方向に設けられ、
凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、
隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させ、
下面で被接地面を支える設置部、
を備えるローラーコンベヤとローラーコンベヤの間に、被載置物を滑動させるスライド板を設置する、
ローラーコンベヤを用いたコンベヤライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空きフロアにそのまま設置可能な、ローラーコンベヤ及びローラーコンベヤを用いたコンベヤラインに係る。
【背景技術】
【0002】
品物をラックに収納および搬出するときは、従来は、台車に積み込み搬送し、少量の場合は手運びしていた。
空きフロアにそのまま設置可能なローラーコンベヤとしては、図16乃至図19に図示されるローラーコンベヤ101が知られている(非特許文献1「曲がる! ローラーコンベア[連結丸]左右にもカーブできる物流の強い見方」)。同ローラーコンベヤ101では、長手方向中心部にロッド121を貫通させた、円柱状のローラー111を、壁状からなる側壁131間に取り付ける。ローラー111を取り付けた隣接する側壁131相互は、ピン141で連結固定する。ローラー111を連続させて収納するときは、図17に図示されるように各ピン141を支点として、ローラーコンベヤ101を巻き取って全体を丸める。
ローラーコンベヤ101全体をカーブさせるとき、あるいはS字カーブさせるときは、図18に図示されるようにカーブの外側に位置する側の側壁131のピン141を取り外して、図19に図示されるように隣接する側壁131間隔を空けてカーブを作る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「曲がる! ローラーコンベア[連結丸]」[online]https://www.youtube.com/watch?v=L0n_-HvgddMhttp://www.e-monz.jp/89_522.html(2016年10月16日現在)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1記載発明に係るローラーコンベヤ101では、図16乃至図19に図示されるように、ローラー111を取り付けた隣接する側壁131相互は、通常はピン141で連結固定している。
そのため非特許文献1記載発明では、カーブさせあるいはS字カーブさせるときは、ローラー111を取り付けた隣接する側壁131互を連結するピンを取り外す必要がある。ピンを外すと、側壁131がフリー状態となるため、側壁131を、接地面Gに結束バンド151等で固定する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のローラーコンベヤは、
平行に並べて設置されたローラーと、
ローラーの長手方向中心軸に設置するロッドと、
ロッド端部にそれぞれ取り付けられるサイドリンクと、を有し、
サイドリンクは、
隣接する一方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凸部を、隣接する他方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凹部を有し、
凹部の幅は、凸部の幅よりも幅広く設けられ、
凸部にはロッドよりも幅広のロッド貫通部が隣接するサイドリンク方向に設けられ、
凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、
隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させ、
下面で被接地面を支える設置部、
を備える。
【0006】
本発明のローラーコンベヤを用いたコンベヤラインは、
平行に並べて設置されたローラーと、
ローラーの長手方向中心軸に設置するロッドと、
ロッド端部にそれぞれ取り付けられるサイドリンクと、を有し、
サイドリンクは、
隣接する一方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凸部を、隣接する他方のローラーに取り付けられるサイドリンク側には凹部を有し、
凹部の幅は、凸部の幅よりも幅広く設けられ、
凸部にはロッドよりも幅広のロッド貫通部が隣接するサイドリンク方向に設けられ、
凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、
隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させ、
下面で被接地面を支える設置部、
を備えるローラーコンベヤとローラーコンベヤの間に、被載置物を滑動させるスライド板を設置する、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
凹部の幅は、凸部の幅よりも幅広く設けられ、凸部にはロッドよりも幅広のロッド貫通部が設けられ、凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させるため、隣接ローラー方向への移動スペースを有する。
そのため、凹部の幅の中を凸部が移動することが可能であり、カーブのときローラーの隣接するローラーとの幅方向の移動を吸収することが可能となる。また、ローラーコンベヤとローラーコンベヤの間に、被載置物を滑動させるスライド板を設置すると、ローラーコンベヤを用いたコンベヤラインの設置が、直線、カーブ、S字と自在に可能である。
【0008】
この発明では、空きフロアにコンベヤラインを設けることが可能となる。
凹部の空隙部には、取り付けるロッドが貫通され、隣接するサイドリンクの凹部に凸部を入れて、凸部のロッド貫通部にロッドを貫通させているので、ロッドを回転軸としてサイドリンクを回転させることが可能で、全体を丸めることが可能である。ロッドを回転中心として、サイドリンクを回転させることで、ローラーコンベヤ全体を丸めることができる。丸められるので、収納ボックスに保管して、使用場所への運搬が容易にできる。
そのため、品物をラックに収納および搬出するときは、従来は、台車に積み込み搬送し、少量の場合は手運びしていたが、搬出物置から目的のラックに、ローラーコンベヤを設置することで品物の搬送が容易になった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤの平面図である。
図2】この発明の実施の形態に係るローラー相互を近接状態とさせたローラーコンベヤの一部拡大平面図である。
図3】この発明の実施の形態に係るS字状としたローラーコンベヤの平面図である。
図4】この発明の実施の形態に係るS字状としたローラーコンベヤの一部拡大平面図である。
図5】この発明の実施の形態に係るS字状としたローラーコンベヤの外側の平面側の一部拡大斜視図である。
図6】この発明の実施の形態に係るS字状としたローラーコンベヤの外側の背面側の一部拡大斜視図である。
図7】この発明の実施の形態に係るサイドリンクとロッドとの係止状態をあらわすローラーコンベヤの外側の平面側の一部拡大斜視図である。
図8】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤのサイドリンクの斜視図である。
図9】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤと使用されるボールキャスターの平面図である。
図10】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤの使用状態のコンベヤライン斜視図である。
図11】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤの使用状態のコンベヤライン斜視図である。
図12】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤの使用状態のコンベヤライン斜視図である。
図13】この発明の実施の形態に係るローラーコンベヤを丸めた状態の斜視図である。
図14】この発明の実施の形態に係る丸めた状態のローラーコンベヤを収納した状態の斜視図である。
図15】この発明の実施の形態に係るボールキャスターを収納するために丸めた状態の斜視図である。
図16】従来例の斜視図である。
図17】従来例の斜視図である。
図18】従来例の斜視図である。
図19】従来例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面にしたがって、この発明の実施例について説明する。
11は、発明のローラーコンベヤである。12は、ローラーコンベヤ11のローラーである。ローラー12は、アルミニウム製、ステンレス製あるいはスチール製からなる。ローラー12は、複数本備えられ、それぞれのローラー12を、平行に並べて設置される。
13は、ロッドである。ロッド13は、金属製からなる。各ロッド13は、各ローラー12の長手方向中心軸に設置する。
【0011】
21は、サイドリンクである。サイドリンク21は、樹脂製からなる。サイドリンク21は、各ロッド13の両端部にそれぞれ取り付けられる。
22は、サイドリンク21に設けられる凸部である。凸部22は、隣接する一方のローラー12に取り付けられるサイドリンク21側に設けられる。
23は、サイドリンク21に設けられる凹部である。凹部23は、隣接する他方のローラー12に取り付けられるサイドリンク21側に設けられる。
凹部23の幅は、凸部22の幅よりも幅広く設けられる。
231は、凹部23の空隙部である。空隙部231は、凹部23の開口する空間部分からなる。
【0012】
24は、サイドリンク21に設けられるロッド貫通部である。ロッド貫通部24は、凸部22の中央部に、ロッド13よりも幅広のロッド貫通部24が隣接するサイドリンク21方向に設けられる。
凹部23の空隙部231には、取り付けるロッド13が貫通される。隣接するサイドリンク21の凹部23に凸部22を入れて、凸部22のロッド貫通部24にロッド13を貫通させる。
【0013】
31は、設置部である。設置部31は、下面である接地面で被接地面Gを支える。
41は、スライド板である。スライド板41は、柔軟性のある合成樹脂製板状からなり、被載置物を滑動させるボールキャスター板である。ボールキャスター板であるスライド板41は、表面を露出させた回転可能な複数の回転手段42を有する。この実施例では、回転手段42はボールからなる。回転手段42は、ボールあるいは、ローラー、金属ボールからなってもよい。43は、ホルダーである。ホルダー43は、スライド板41表面に設置される、半球形で上部が開口する。ホルダー43には、ホルダー43内で回転可能に金属製ボールである回転手段42が嵌合される。
ローラーコンベヤ11と同ローラーコンベヤ11の間に、スライド板41を設置する。
【0014】
凸部22には隣接するローラー12方向に、ロッド13よりも幅広のロッド貫通部24が設けられる。
凹部23の幅は、凸部22の幅よりも幅広く設けられる。
凹部23の空隙部231には、取り付けるロッド13が貫通され、隣接するサイドリンク21の凹部23に凸部22を入れて、凸部22のロッド貫通部24にロッド13を貫通させるため、隣接ローラー11方向への移動スペースを有する。
そのため、凹部23の幅の中を凸部22が移動することが可能であり、カーブのときローラー11の隣接するローラー11との幅方向の移動を吸収することが可能となる。
【0015】
また、ローラーコンベヤ11とローラーコンベヤ11の間に、被載置物を滑動させるスライド板41を設置する。そのため、直角送りや、ターン、分岐用お及び作業テーブル上の作業性改善用に、使用できる。作業終了後は、コンベヤと同様に、丸めて収納することが可能となる。ローラーコンベヤ11を用いたコンベヤライン51の設置が、直線、カーブ、S字と自在に可能である。
空きフロアに、コンベヤライン51を設置することが可能となる。
【0016】
空隙部231には、取り付けるロッド13が貫通され、隣接するサイドリンク21の凹部23に凸部22を入れて、凸部22のロッド貫通部24にロッド13を貫通させているので、ロッド13を回転軸としてサイドリンク21を回転させることが可能で、全体を丸めることが可能である。ロッド13を回転中心として、サイドリンク21を回転させることで、ローラーコンベヤ11全体を丸めることができる。丸められるので、収納ボックスに保管して、使用場所への運搬が容易にできる。
スライド板41も柔軟性のある合成樹脂製板状からなるので、図15に図示されるように、全体を丸めることができる。
そのため、品物Wをラックに収納および搬出するときは、従来は、台車に積み込み搬送し、少量の場合は手運びしていたが、搬出物置から目的のラックに、ローラーコンベヤ11を設置することで品物Wの搬送が容易になった。
更に、ローラーコンベヤ11のサイドリンク21は樹脂製からなるため、チェーンと違い、錆や油汚れがない。
【符号の説明】
【0017】
11 ローラーコンベヤ
12 ローラー
13 ロッド
21 サイドリンク
22 凸部
23 凹部
24 ロッド貫通部
31 設置部
41 スライド板
51 コンベヤライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19