(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザ機器(UE)の前記位置が所定のしきい値半径よりも大きい第1の所定のセル半径内であるとき、前記第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
前記UEの前記位置が前記第1の所定のセル半径よりも大きい第2の所定のセル半径内であるとき、前記第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備える請求項2に記載の方法。
前記アップリンクパイロットタイムスロットと、前記隣接するアップリンクサブフレームとをミュートすることによって、そこにおいてアップリンク通信を始めるサブフレームを動的に調整することをさらに備える請求項1に記載の方法。
第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用するアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にすることは、前記TD−LTEフレーム構造の偶数サブフレーム中で第1のTD−LTEアップリンクダウンリンク構成を使用することと、前記TD−LTEフレーム構造の奇数サブフレーム中で第2のTD−LTEアップリンクダウンリンク構成を使用することとを備える、請求項1に記載の方法。
前記第1のTD−LTEアップリンクダウンリンク構成は、LTE規格の構成0であり、前記第2のTD−LTEアップリンクダウンリンク構成は、LTE規格の構成3である、請求項7に記載の方法。
前記UEの前記位置が所定のしきい値半径よりも大きい前記第1の拡張セル半径内であるとき、前記第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備える請求項9に記載の方法。
前記UEの前記位置が前記第1の拡張セル半径よりも大きい前記第2の拡張セル半径内であるとき、前記第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備える請求項9に記載の方法。
少なくとも第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にすることは、前記TD−LTEフレーム構造の偶数サブフレーム中で前記第1の拡張された特殊サブフレームを使用することと、前記TD−LTEフレーム構造の奇数サブフレーム中で前記第2の拡張された特殊サブフレームを使用することとを備える、請求項9に記載の方法。
ワイヤレス通信のために構成されたコンピュータプログラムであって、請求項1〜12のうちのいずれか一項のステップを実施するための命令を備える、コンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0041]添付の図面とともに以下に記載する詳細な説明は、様々な構成を説明するものであり、本明細書で説明される概念が実施され得る構成のみを表すものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが、当業者には明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にしないように、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示される。本明細書に記載されるように、「および/または」という用語の使用は、「包含的OR」を表すことを意図しており、「または」という用語の使用は、「排他的OR」を表すことを意図している。
【0018】
[0042]様々な装置および方法に関して電気通信システムの態様が提示される。これらの装置および方法が、以下の発明を実施するための形態において説明され、(「要素」と総称される)様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面において示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装されてよい。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
【0019】
[0043]例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実装され得る。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実施するように構成された他の好適なハードウェアを含む。処理システムの中の1つまたは複数のプロセッサがソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはその他と呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数等を意味すると広く解釈されるべきである。
【0020】
[0044]それに応じて、1つまたは複数の例示的な実施形態では、述べられる機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装されてよい。ソフトウェアで実装される場合、機能は、非一時的コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されるか、または符号化されてよい。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定でなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形式で搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、他の任意の媒体を備え得る。上の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0021】
[0045]
図1は、LTEネットワークアーキテクチャ100を示す図である。LTEネットワークアーキテクチャ100は、発展型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)100と呼ばれることがある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102と、発展型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)104と、発展型パケットコア(EPC)110と、ホーム加入者サーバ(HSS)120と、事業者のIPサービス122とを含み得る。EPSは、他のアクセスネットワークと相互接続し得るが、簡単のために、それらのエンティティ/インターフェースは図示されない。図示のように、EPSは、パケット交換サービスを提供するが、当業者が容易に諒解するように、本開示全体にわたって提示される様々な概念は、回線交換サービスを提供するネットワークに拡張され得る。
【0022】
[0046]E−UTRANは、発展型ノードB(eノードB)106と、他のeノードB108とを含む。eノードB106は、UE102に対してユーザプレーンプロトコル終端と、制御プレーンプロトコル終端とを提供する。eノードB106は、バックホール(たとえば、X2インターフェース)を介して他のeノードB108に接続され得る。eノードB106は、基地局、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS:basic service set)、拡張サービスセット(ESS:extended service set)、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。eノードB106は、UE102にEPC110へのアクセスポイントを提供する。UE102の例は、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、または任意の他の同様の機能デバイスを含む。UE102は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。
【0023】
[0047]eノードB106は、たとえば、S1インターフェースを介して、EPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)112と、他のMME114と、サービングゲートウェイ116と、パケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)ゲートウェイ118とを含む。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME112は、ベアラおよび接続管理を行う。すべてのユーザIPパケットは、サービングゲートウェイ116を通して転送され、サービングゲートウェイ116自体は、PDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118は、UEのIPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ118は、通信事業者のIPサービス122に接続される。事業者のIPサービス122は、インターネットと、イントラネットと、IPマルチメディアサブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)と、PSストリーミングサービス(PSS:PS Streaming Service)とを含み得る。
【0024】
[0048]
図2は、LTEネットワークアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク200の一例を示す図である。この例では、アクセスネットワーク200は、いくつかのセルラー領域(セル)202に分割される。1つまたは複数のより低い電力クラスのeノードB208は、セル202のうちの1つまたは複数とオーバーラップするセルラー領域210を有し得る。より低い電力クラスのeノードB208は、リモートラジオヘッド(RRH:remote radio head)、フェムトセル(たとえば、ホームeノードB(HeNB:home eNodeB))、ピコセル、またはマイクロセルであり得る。マクロeノードB204は各々、それぞれのセル202に割り当てられ、セル202の中のすべてのUE206にEPC110へのアクセスポイントを提供するように構成される。アクセスネットワーク200のこの例では集中コントローラはないが、代替構成では集中コントローラが使用され得る。eノードB204は、無線ベアラ制御、承認制御、モビリティ制御、スケジューリング、セキュリティ、およびサービングゲートウェイ116への接続性を含む、すべての無線関係機能を担当する。
【0025】
[0049]アクセスネットワーク200によって利用される変調および多元接続方式は、展開されている具体的な電気通信規格に応じて異なり得る。LTE適用例では、周波数分割複信(FDD:frequency division duplexing)と時分割複信(TDD:time division duplexing)の両方をサポートするために、OFDMがダウンリンク上で使用され、SC−FDMAがアップリンク上で使用される。当業者が以下の詳細な説明から容易に諒解するように、本明細書で提示する様々な概念はLTE適用例に好適である。ただし、これらの概念は、他の変調および多元接続技法を採用する他の電気通信規格に容易に拡張され得る。例として、これらの概念は、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO)またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に拡張され得る。EV−DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、移動局にブロードバンドインターネットアクセスを提供するためにCDMAを採用する。これらの概念はまた、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))とTD−SCDMAなどのCDMAの他の変形態とを採用するユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、TDMAを採用するモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)、ならびに、OFDMAを採用する、発展型UTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、およびFlash−OFDMに拡張され得る。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、3GPP団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、3GPP2団体からの文書に記載されている。採用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、特定の適用例およびシステムに課された全体的な設計制約に依存することになる。
【0026】
[0050]eノードB204は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有し得る。MIMO技術の使用により、eノードB204は、空間多重化、ビームフォーミング、および送信ダイバーシティをサポートするために空間領域を活用することが可能になる。データの異なるストリームを同じ周波数上で同時に送信するために、空間多重化が使用され得る。データストリームは、データレートを増大させるために単一のUE206に送信されるか、または全体的なシステム容量を増大させるために複数のUE206に送信され得る。これは、各データストリームを空間的にプリコーディングし(すなわち、振幅および位相のスケーリングを適用し)、次いで、ダウンリンク上で複数の送信アンテナを通して空間的にプリコーディングされた各ストリームを送信することによって達成される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、異なる空間シグネチャとともにUE206に到達し、これにより、UE206の各々がそのUE206に宛てられた1つまたは複数のデータストリームを復元することが可能になる。アップリンク上で、各UE206は、空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信し、これにより、eノードB204は、空間的にプリコーディングされた各データストリームのソースを識別することが可能になる。
【0027】
[0051]空間多重化は、概して、チャネル状態が良いときに使用される。チャネル状態があまり好ましくないとき、送信エネルギーを1つまたは複数の方向に集中させるために、ビームフォーミングが使用され得る。これは、複数のアンテナを通した送信のために、データを空間的にプリコーディングすることによって達成され得る。セルの縁部において良好なカバレージを実現するために、送信ダイバーシティと組み合わせてシングルストリームビームフォーミング送信が使用され得る。
【0028】
[0052]以下の詳細な説明では、アクセスネットワークの様々な態様が、ダウンリンク上でOFDMをサポートするMIMOシステムを参照しながら説明される。OFDMは、OFDMシンボル内のいくつかのサブキャリアにわたってデータを変調するスペクトル拡散技法である。サブキャリアは、正確な周波数で離間される。離間は、受信機がサブキャリアからデータを復元することを可能にする「直交性」を実現する。時間領域では、OFDMシンボル間干渉をなくすために、ガードインターバル(たとえば、サイクリックプレフィックス)が各OFDMシンボルに追加され得る。アップリンクは、高いピーク対平均電力比(PAPR)を補償するために、SC−FDMAをDFT拡散OFDM信号の形態で使用し得る。
【0029】
[0053]
図3は、LTEにおけるダウンリンクフレーム構造の一例を示す
図300である。フレーム(10ms)は、等しいサイズの10個のサブフレームに分割され得る。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。2つのタイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用され得、各タイムスロットはリソースブロックを含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素に分割される。LTEでは、リソースブロックは、周波数領域の中に12個の連続するサブキャリアを含み、各OFDMシンボルの中のノーマルサイクリックプレフィックスについては、時間領域の中に7つの連続するOFDMシンボル、すなわち84個のリソース要素を含む。拡張サイクリックプレフィックスについては、リソースブロックは、時間領域の中に6つの連続するOFDMシンボルを含み、72個のリソース要素をもたらす。R302、304として示されるリソース要素のいくつかは、ダウンリンク基準信号(DL−RS:downlink reference signal)を含む。DL−RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有RS(CRS:Cell-specific RS)302と、UE固有RS(UE−RS:UE-specific RS)304とを含む。UE−RS304は、対応する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)がマッピングされるリソースブロック上でのみ送信される。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、また変調方式が高いほど、UEのデータレートは高くなる。
【0030】
[0054]
図4は、LTEにおけるアップリンクフレーム構造の一例を示す
図400である。アップリンクのために利用可能なリソースブロックは、データセクションと制御セクションとに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つの縁部において形成され得、構成可能なサイズを有し得る。制御セクションの中のリソースブロックは、制御情報の送信のためにUEに割り当てられ得る。データセクションは、制御セクションの中に含まれないすべてのリソースブロックを含み得る。アップリンクフレーム構造は、連続するサブキャリアを含むデータセクションをもたらし、それによって、データセクションの中の連続するサブキャリアのすべてが単一のUEに割り当てられることを可能にし得る。
【0031】
[0055]UEには、eノードBへ制御情報を送信するために、制御セクションの中のリソースブロック410a、410bが割り当てられ得る。UEにはまた、eノードBへデータを送信するために、データセクションの中のリソースブロック420a、420bが割り当てられ得る。UEは、制御セクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)の中で、制御情報を送信し得る。UEは、データセクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)の中で、データのみまたはデータと制御情報の両方を送信し得る。アップリンク送信は、サブフレームの両方のスロットにわたり得、周波数の端から端まででホッピングし得る。
【0032】
[0056]初期システムアクセスを実行し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)430の中でアップリンク同期を達成するために、リソースブロックのセットが使用され得る。PRACH430は、ランダムシーケンスを搬送する。各ランダムアクセスプリアンブルは、6つの連続するリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数は、ネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、ある時間リソースおよび周波数リソースに制限される。PRACHに関して、周波数ホッピングはない。PRACH試みは、単一のサブフレーム(1ms)の中で、または少数の隣接するサブフレームのシーケンスの中で搬送され、UEはフレーム(10ms)ごとに単一のPRACH試みのみを行うことができる。
【0033】
[0057]
図5は、LTEにおけるユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す
図500である。UEおよびeノードBのための無線プロトコルアーキテクチャは、3つのレイヤ、すなわち、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3とともに示される。レイヤ1(L1レイヤ)は最下位層であり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実装する。L1レイヤは、本明細書では物理レイヤ506と呼ばれる。レイヤ2(L2レイヤ)508は、物理レイヤ506の上にあり、物理レイヤ506を介したUEとeノードBとの間のリンクを担当する。
【0034】
[0058]ユーザプレーンでは、L2レイヤ508は、ネットワーク側のeノードBにおいて終端される、媒体アクセス制御(MAC:media access control)サブレイヤ510と、無線リンク制御(RLC:radio link control)サブレイヤ512と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)514サブレイヤとを含む。図示されていないが、UEは、L2レイヤ508の上に、ネットワーク側のPDNゲートウェイ118において終端されるネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)と、接続の他端(たとえば、遠端UE、サーバなど)において終端されるアプリケーションレイヤとを含む、いくつかの上位レイヤを有し得る。
【0035】
[0059]PDCPサブレイヤ514は、様々な無線ベアラと論理チャネルとの間で多重化を提供する。PDCPサブレイヤ514はまた、無線送信オーバーヘッドを低減するための上位レイヤデータパケットに対するヘッダ圧縮と、データパケットを暗号化することによるセキュリティと、UEに対するeノードB間のハンドオーバサポートとを提供する。無線リンク制御(RLC)サブレイヤ512は、上位レイヤデータパケットのセグメンテーションおよびリアセンブリと、紛失データパケットの再送信と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)による、順が狂った受信を補正するためのデータパケットの並べ替えとを提供する。MACサブレイヤ510は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を提供する。MACサブレイヤ510はまた、1つのセルの中の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)をUEの間で割り振ることを担当する。MACサブレイヤ510はまた、HARQ演算を担当する。
【0036】
[0060]制御プレーンでは、UEおよびeノードBのための無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーンのためのヘッダ圧縮機能がないことを除いて、物理レイヤ506およびL2レイヤ508に対して実質的に同じである。制御プレーンはまた、レイヤ3(L3レイヤ)の中に無線リソース制御(RRC:radio resource control)サブレイヤ516を含む。無線リソース制御(RRC)サブレイヤ516は、無線リソース(すなわち、無線ベアラ)を取得することと、eノードBとUEとの間の無線リソース制御シグナリングを使用して下位レイヤを構成することとを担当する。
【0037】
[0061]
図6は、アクセスネットワークの中でUE650と通信するeノードB610のブロック図である。ダウンリンクでは、コアネットワークからの上位レイヤパケットが、コントローラ/プロセッサ675に提供される。コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤの機能を実装する。ダウンリンクでは、コントローラ/プロセッサ675は、様々な優先度メトリックに基づいて、ヘッダ圧縮と、暗号化と、パケットセグメンテーションおよび並べ替えと、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化と、UE650への無線リソース割振りとを提供する。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ演算と、紛失パケットの再送信と、UE650へのシグナリングとを担当する。
【0038】
[0062]送信プロセッサ616は、L1レイヤ(すなわち、物理レイヤ)のための様々な信号処理機能を実装する。信号処理機能は、UE650における前方誤り訂正(FEC)と、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M−PSK)、多値直交振幅変調(M−QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングとを容易にするための、コーディングとインターリービングとを含む。コーディングおよび変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームに分割される。各ストリームは、次いで、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域の中で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を使用して互いに合成されて、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成する。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器674からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE650によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、別個の送信機618TXを介して、相異なるアンテナ620に供給される。各送信機618TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調する。
【0039】
[0063]UE650において、各受信機654RXは、そのそれぞれのアンテナ652を通して信号を受信する。各受信機654RXは、RFキャリア上に変調されている情報を復元し、受信機プロセッサ656に情報を供給する。受信機プロセッサ656は、L1レイヤの様々な信号処理機能を実装する。受信機プロセッサ656は、UE650に宛てられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実行する。複数の空間ストリームがUE650に宛てられる場合、それらは受信機プロセッサ656によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機プロセッサ656は、次いで、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域へ変換する。周波数領域信号は、OFDM信号の各サブキャリアに対して、別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、eノードB610によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーション点を決定することによって、復元および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器658によって計算されるチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上でeノードB610によって当初送信されたデータと制御信号とを復元するために、復号およびデインターリーブされる。データおよび制御信号は、次いで、コントローラ/プロセッサ659に供給される。
【0040】
[0064]コントローラ/プロセッサ659は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサは、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ660に関連し得る。メモリ660は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。アップリンクでは、コントローラ/プロセッサ659は、コアネットワークからの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重分離と、パケットリアセンブリと、復号(deciphering)と、ヘッダ復元(decompression)と、制御信号処理とを提供する。上位レイヤパケットは、次いで、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表すデータシンク662に供給される。様々な制御信号はまた、L3処理のためにデータシンク662に供給され得る。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ演算をサポートするために、肯定応答(ACK)および/または否定応答(NACK)プロトコルを使用する誤り検出を担当する。
【0041】
[0065]アップリンクでは、データソース667は、コントローラ/プロセッサ659に上位レイヤパケットを供給するために使用される。データソース667は、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。eノードB610によるダウンリンク送信に関して説明した機能と同様に、コントローラ/プロセッサ659は、ヘッダ圧縮と、暗号化と、パケットセグメンテーションおよび並べ替えと、eノードB610による無線リソース割振りに基づく論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化とを提供することによって、ユーザプレーンおよび制御プレーンのためのL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ演算と、紛失パケットの再送信と、eノードB610へのシグナリングとを担当する。
【0042】
[0066]eノードB610によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器658によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を容易にすることとを行うために、TXプロセッサ668によって使用され得る。TXプロセッサ668によって生成される空間ストリームは、別個の送信機654TXを介して相異なるアンテナ652に供給される。各送信機654TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調する。
【0043】
[0067]アップリンク送信は、UE650における受信機機能に関して説明した方法と同様の方法で、eノードB610において処理される。各受信機618RXは、そのそれぞれのアンテナ620を通して信号を受信する。各受信機618RXは、RFキャリア上に変調されている情報を復元し、RXプロセッサ670に情報を供給する。RXプロセッサ670は、L1レイヤを実装し得る。
【0044】
[0068]コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ675は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ676に関連し得る。メモリ676は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。アップリンクでは、コントローラ/プロセッサ675は、UE650からの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重分離と、パケットリアセンブリと、復号と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを提供する。コントローラ/プロセッサ675からの上位レイヤパケットは、コアネットワークに提供され得る。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ演算をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出を担当する。
時分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)フレーム構造の修正
[0069]地上波空対地(ATG)システムによる航空機へのインターネット通信のために利用可能なスペクトルは、実際的および経済的理由のために限定される。(米国本土などの)広いエリアにわたって高い高度で飛行する航空機とのシームレス通信を提供することは、広いエリアにわたって利用可能であるスペクトルを必要とする。すなわち、ATGシステムに割り当てられるスペクトルは、全国的に利用可能であるべきである。しかしながら、全国的に利用可能であるスペクトルの部分を識別すること、まして、他の用途のために割り振られるスペクトルのそのような部分を解放するように構成することには問題があった。
【0045】
[0070]大量のスペクトルが、ブロードキャストTVおよび双方向固定衛星サービス(FSS)で使用するために静止衛星に割り当てられている。本開示の一態様では、高データレートの航空機対地上通信アンテナシステムが、航空機にインターネットサービスを提供する。
【0046】
[0071]特に、本開示の態様は、次世代空対地(次世代AG)システムのための方法と装置とを提供する。次世代AGシステムは、衛星システムに対して割り当てられたスペクトルのアップリンク部分を使用し得る、飛行機の中の航空機トランシーバ(AT)と通信する地上基地局(GBS)を含み得る。本開示の例示的な態様による次世代AG通信のためのシステム700が、
図7に示される。
【0047】
[0072]この構成では、次世代AGシステム700は、順方向リンク(FL)708−1と逆方向リンク(RL)706−1とを使用して、衛星アップリンクバンド上で信号を送信および受信する地上基地局710を含む。第1の航空機750−1は、航空機アンテナ800と、地上基地局710と通信する航空機トランシーバ(AT)650(
図6)とを含む。航空機トランシーバ(AT)650はまた、順方向リンク708−1と返信リンク706−1とを使用して、衛星アップリンクバンド上で信号を受信および送信し得る。この構成では、航空機アンテナ800は、たとえば、
図8に示すような、指向性アンテナを含み得る。
【0048】
[0073]
図8は、たとえば、14ギガヘルツ(GHz)において動作する航空機アンテナアレイ802(802−1、...、802−N)を有する航空機アンテナ800の一例を示す。典型的に、航空機アンテナアレイ802−1は、それぞれが方位角において30°セクタをカバーし、約2.0インチ×0.45のインチの開口サイズを有し、>10dBi(dB等方性)の利得を有する、12個のホーンアンテナ804(804−1、...、804−12)を有する。一構成では、アンテナアレイの全径は、ほぼ8インチである。航空機アンテナアレイに関して説明されるが、任意の指向性アンテナが、本開示の態様に従って備えられてよい。本開示の説明される態様は航空機に関して提供されるが、本開示はそれに限定されない。本開示の態様は、地上局と通信する現在または将来の飛行中の物体に適用され得る。
【0049】
[0074]この構成では、航空機アンテナ800は、任意の方位角において地上基地局710と通信できるマルチビーム切替え可能アレイを含む。
図7に示すように、航空機アンテナ800は、空気抵抗を低減するかまたは最小限に抑えるために、小さい突出部および空気力学的プロファイルを用いて胴体の下に取り付けられる。一構成では、アンテナの高度カバレージは、たとえば、アンテナ利得を得るためのポインティング方向を与えるために、水平線より下へ約3°〜20°である。航空機アンテナ800は、たとえば、
図8に示すように、各素子が異なる方位角において別個のビームを導き、それぞれが360/N度をカバーするように配置されたアレイNの素子を含み得る。
【0050】
[0075]
図8は12ビームアレイ構成での航空機アンテナアレイ802を示すが、本開示の範囲内のままでありながら他の構成が可能であることを認識されたい。特に、1つの例示的な構成は、4ビームアレイ構成での4アンテナアレイを含む。別の構成では、指向性アンテナは、本開示の範囲内のままでありながら次世代AGシステム700の一部として備えられてよい。
【0051】
[0076]再び
図7を参照すると、第2の航空機750−2は、
図6に示すような航空機トランシーバ(AT)650と通信する航空機アンテナ800を有するシステムを含む。航空機アンテナ800は、地上基地局710と通信し、また、順方向リンク708−2と返信リンク706−2とを使用して、衛星アップリンクバンド上で信号を受信および送信する。
【0052】
[0077]たとえば、
図7に示すような次世代AGシステムは、
図6に示すような航空機トランシーバ(AT)650を使用して、飛行している航空機との広帯域接続性を提供し得る。この構成では、航空機トランシーバは、時分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)エアインターフェースに従って動作し得る。しかしながら、時分割複信(TDD)端末(たとえば、AT650)では、タイミングアドバンスされるアップリンク送信は、先行するいかなるダウンリンクの受信ともオーバーラップするべきでない。
【0053】
[0078]たとえば、TD−LTEエアインターフェースは、直交アップリンクセル内多元接続方式に従って動作し得る。この例では、セルの中の異なるUE(たとえば、AT650)からの送信は、アップリンク多元接続の直交性を維持するために、eノードB(たとえば、地上基地局710)の受信機において時間整合される。動作中、タイミングアドバンスが、受信されるダウンリンクタイミングに対してアップリンク送信の時間整合を与えるために、UE送信機において適用され得る。基地局においてタイミングアドバンスを使用することは、異なるUEの間の様々な伝搬遅延を相殺し得る。
【0054】
[0079]
図9は、UE A、UE BおよびUE Cが基地局910から異なる距離において配置されるブロック
図900である。しかしながら、基地局910からの異なる距離は、異なるUEから基地局910への伝搬遅延を変化させることをもたらす。この例では、基地局においてタイミングアドバンス(TA)のシグナリングを実行することによって、UE送信は基地局に到達するときに直交し時間領域において同期される。一般に、基地局におけるタイミングアドバンスの適用は、UE送信をCP(サイクリックプレフィックス)の長さの分数内で同期させる。タイミングアドバンスコマンドは、ベースラインのTD−LTE構成において、0.52マイクロ秒のタイミング分解能で0から最大0.67ミリ秒までを有する媒体アクセス制御(MAC)要素として送られ得る。この例では、基地局910の受信機における時間整合を可能にするために、UE Aはタイミングアドバンス(α)を受信し、UE Bはタイミングアドバンス(β)を受信し、UE Cはタイミングアドバンス(γ)を受信する。
【0055】
[0080]TD−LTEでは、送信機能/受信機能の間の切替えは、ダウンリンクからアップリンクへ(受信から送信へのUE切替え)およびアップリンクからダウンリンクへ(受信から送信へのeノードB(基地局)切替え)で発生する。LTEアップリンクの直交性を保持するために、eノードBとUEとの間の伝搬遅延はタイミングアドバンスによって補償される。時分割複信(TDD)システムに関して、タイミングアドバンスされるアップリンク送信は、先行するいかなるダウンリンクの受信ともオーバーラップするべきでない。
【0056】
[0081]TD−LTEエアインターフェースは、ダウンリンク通信とアップリンク通信との間の送信ギャップ(たとえば、ガード期間(GP))を規定することによって、ダウンリンク通信とアップリンク通信との間のオーバーラップを防止し得る。受信(ダウンリンク)と送信(アップリンク)との間のガード期間は、起こり得る最大のタイミングアドバンスと、任意のスイッチング遅延とを収容するように規定され得る。TD−LTEエアインターフェースのタイミングアドバンスは、ラウンドトリップ伝搬遅延の関数である。加えて、TD−LTEエアインターフェースのアップリンク−ダウンリンクサイクルのための総ガード時間は、セルによってサポートされる最悪のラウンドトリップ伝搬遅延よりも長くあり得る。
【0057】
[0082]
図10は、UE1050のダウンリンク通信1008−2とアップリンク通信1006−2との間のオーバーラップを防止するように、eノードBのダウンリンク通信1008−1とアップリンク通信1006−1との間のガード期間(T
GP)1012が選択されるタイミング
図1000である。オーバーラップを防止するために、ガード期間(T
GP)は、ラウンドトリップ伝搬遅延(2T
P)と、UE1050における受信対送信切替え遅延(T
UE-Rx-Tx)1016の両方を上回るべきであり、ここで、T
Pは一方向の伝搬遅延を示す。たとえば、ガード期間(T
GP)は、次式を与えて計算され得る。
【0059】
[0083]しかしながら、3GPP LTE規格は、約0.72ミリ秒としてのガード期間の継続時間に限定される。このガード期間の継続時間は、最大100キロメートルのセル半径を前提とする。しかしながら、次世代AGシステムでは、より大きいセルサイズ(たとえば、250〜350キロメートルのセル半径)が規定され得る。
【0060】
[0084]
図11は、eノードB1010のダウンリンク通信1008−1とアップリンク通信1006−1との間のガード期間の継続時間(T
GP)1112が不十分であり、UE1050のダウンリンク通信1008−2とアップリンク通信1006−2との間のオーバーラップ1120をもたらすタイミング
図1100である。その結果、3GPP定義のTDDフレーム構造を使用することは、次世代AGシステム内でのアップリンク−ダウンリンクのオーバーラップならびに著しい信号劣化およびデータ損失につながる。
【0061】
[0085]本開示の一態様では、次世代AGシステム構造のエアインターフェースによって使用されるフレームが修正される。一構成では、200〜250キロメートル程度のセル半径をサポートするために、2ミリ秒の特殊サブフレームを有するTD−LTEフレーム構造が規定される。別の構成では、300〜350キロメートル程度のセル半径をサポートするために、3ミリ秒の特殊サブフレームを有するTD−LTEフレーム構造が規定される。さらなる構成では、ネストされた(nested)フレーム構造が、異なるアップリンク−ダウンリンクサブフレーム構成の間の共存をもたらす。本開示の一態様では、エアセルは、基地局(たとえば、eノードB610)までの距離に基づいて、複数のゾーンへカテゴリー化される。本開示のこの態様では、異なるラウンドトリップ伝搬遅延に対応する異なるアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成が、複数のゾーンの各々との通信を収容するために使用される。
【0062】
[0086]ネストされたフレーム構造は、飛行中の物体があるゾーンから別のゾーンへ移動するとき、動的な変更を可能にする。たとえば、ネストされたフレーム構造は、各ゾーンの中で様々な特殊サブフレーム長の間の動的な切替えを可能にする。この動的な切替えは、呼における中断を伴って、または伴わずに実現され得る。呼を中断することなく実現されるとき、ネストされたフレーム構造は、動的なフレーム構造になる。一構成では、UEがエアセルの差分ゾーン(たとえば、
図23のゾーン0、ゾーン1およびゾーン2)の間で移動するとき、ネストされたフレーム構造は、非拡張特殊サブフレーム、第1の拡張特殊サブフレームおよび第2の拡張特殊サブフレームの間で動的に変化する。
【0063】
[0087]
図12は、従来のTD−LTE無線フレーム構造1200を示すブロック図である。典型的に、従来のTD−LTE無線フレーム構造1200は、サブフレーム番号1230と、アップリンク−ダウンリンク構成列1232と、ダウンリンク対アップリンク切替え点周期性列1234とを含む。この例では、TD−LTE無線フレーム構造は、10ミリ秒にわたり、10個の1ミリ秒サブフレーム(SF0、...、SF9)からなる。様々なサブフレームが、ダウンリンク(D)サブフレーム、アップリンク(U)サブフレームまたは特殊(S)サブフレームとして構成され得る。この例では、SF1は7個(0、...、6)のアップリンク−ダウンリンク構成の各々の中で特殊サブフレームとして構成され、SF6はアップリンク−ダウンリンク構成0、1、2および6の中で特殊サブフレームとして構成される。
【0064】
[0088]特殊サブフレーム1240は、ダウンリンク通信とアップリンク通信との間の切替え点として働く。特殊サブフレーム1240は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1242と、ガード期間(GP)部分1244と、アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分1246とを含む。動作中、特殊サブフレーム1240のDwPTS部分1242は、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われ得る。DwPTS部分1242は、通常、基準信号(RS)と、制御情報と、1次同期信号(PSS)とを含む。DwPTS部分はまた、データ送信を搬送し得る。特殊サブフレーム1240のUpPTS部分1246は、サウンディング(sounding)基準信号(たとえば、1シンボル長)、または小さいセルサイズ用の特殊な(ランダムアクセスチャネル(RACH)(たとえば、2シンボル長)のいずれかのために使用され得る。
【0065】
[0089]
図12に示すように、特殊サブフレーム1240のGP部分1244は、ダウンリンク通信とアップリンク通信との間の切替え点を提供する。特殊サブフレーム1240のGP部分1244の長さは、サポート可能な最大セルサイズを決定する際の要因のうちの1つである。この例では、GP部分1244の最大長は、
【0068】
[0090]
図13は、ノーマルサイクリックプレフィックス(CP)に基づく様々な特殊サブフレーム構成による特殊サブフレームのコンポーネント長を示す表1300である。表1300は、特殊サブフレーム構成列1332、コンポーネント長列1336内のDwPTS列1342、GP列1344およびUpPTS列1346を含む。この例では、コンポーネント長は、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを単位として示される。
【0069】
[0091]
図14は、構成インデックス1432およびサブフレーム番号1430に基づくTD−LTE無線フレーム構造1400のサブフレーム内の同期チャネルおよびブロードキャストチャネルの時間領域リソース割振りを示す。この例では、1次同期信号(PSS)は、サブフレーム1およびサブフレーム6の第3のOFDMシンボル(たとえば、5ミリ秒ごとのダウンリンクサブフレーム、または特殊サブフレームのDwPTS部分のいずれか)内に割り振られる。2次同期信号(SSS)は、サブフレーム0およびサブフレーム5の最後のOFDMシンボル(たとえば、5ミリ秒ごとのダウンリンクサブフレーム)内に割り振られる。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、サブフレーム0のOFDMシンボル7〜10内に(たとえば、10ミリ秒ごとに)割り振られる。タイプ1のシステム情報ブロック(SIB1)は、サブフレーム5(たとえば、偶数無線フレーム)内に割り振られる。
【0070】
[0092]本開示の一態様では、次世代AGシステム構造のエアインターフェースによって使用される無線フレーム構造は、より大きいセル半径を収容するように修正される。言及したように、TD−LTEエアインターフェースは、ダウンリンク通信とアップリンク通信との間の送信ギャップ(たとえば、ガード期間(GP))を規定することによって、アップリンク通信とダウンリンク通信との間のオーバーラップを防止し得る。しかしながら、3GPP LTE規格は、0.714ミリ秒程度のガード期間の継続時間に限定される(式(2)を参照)。このガード期間の継続時間は、最大100キロメートルのセル半径を前提とする。しかしながら、次世代AGシステムでは、より大きいセルサイズ(たとえば、250〜350キロメートルのセル半径)が規定される。
【0071】
[0093]本開示の一態様では、特殊サブフレームは、大きいラウンドトリップ遅延(RTD)を有するダウンリンクからアップリンクへの切替えを可能にするように再設計される。
図10に上述するように、オーバーラップは、ラウンドトリップ伝搬遅延(2T
P)と、UE1050における受信対送信切替え遅延(T
UE-Rx-Tx)1016とを上回るガード期間(T
GP)を規定することによって防止され、ここで、T
Pは一方向の伝搬遅延を示す。ガード期間(T
GP)は、式(1)に従って計算され得る。たとえば、250キロメートル(km)の伸張されたセル半径を仮定すると、航空機がセル縁部にあるときのラウンドトリップ伝搬遅延は、
【0073】
によって与えられる。
350キロメートル(km)の伸張されたセル半径を仮定すると、航空機がセル縁部にあるときのラウンドトリップ伝搬遅延は、
【0076】
[0094]しかしながら、3GPP LTE規格は、最大100キロメートルのセル半径をサポートするために、より短いガード期間の継続時間(たとえば、0.714ミリ秒)に限定される。式(1)に基づいて、250キロメートルのセル半径に対して、ガード期間は次のように計算される。
【0078】
350キロメートルのセル半径に対して、ガード期間は次のように計算される。
【0080】
[0095]
図15は、本開示の一態様による修正された無線フレーム構造1500を示すブロック図である。修正された無線フレーム構造1500のこの構成は、
図14に示す3GPP同期/ブロードキャストチャネル構造を維持する。この構成では、サブフレーム0、1、5および6は、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、動的ブロードキャストチャネル(D−BCH)、およびタイプ1のシステム情報ブロック(SIB1)の送信を許容するための、ダウンリンクまたは特殊サブフレームのいずれかである。
図14に示す3GPP同期/ブロードキャストチャネル構造を維持することは、複雑なハードウェア変更を回避する。
【0081】
[0096]
図16Aは、250キロメートル程度の第1の拡張セル半径をサポートするための、第1の拡張された特殊サブフレーム(たとえば、2ミリ秒)を有するTD−LTE無線フレーム構造の一構成を示すブロック図である。フレーム構造1600は、サブフレーム1およびサブフレーム2にわたって延びる拡張された特殊サブフレーム1650を含む、10ミリ秒の周期性を有する。このフレーム構造1600は、構成インデックス1632によって言及されるように、次世代AGシステム構成AおよびBをサポートする。この構成では、次世代AGシステム構成Aは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成0に基づく。加えて、次世代AGシステム構成Bは、
図12に示すような、アップリンク−ダウンリンク構成3に基づく。
【0082】
[0097]
図16Bは、
図16Aに示す拡張された特殊サブフレーム1650の形成を可能にするように修正された特殊サブフレーム1640をさらに示す。修正された特殊サブフレーム1640は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1642と、ガード期間(GP)部分1644とを含む。アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分1646および隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2および/またはSF7)は、ガード期間(GP)部分1644を延ばして拡張された特殊サブフレーム1650を形成するために省略(ミュート)される(
図16A)。たとえば、ガード期間(GP)部分1644は、ノーマルサイクリックプレフィックスが使用されるのか、または拡張サイクリックプレフィックスが使用されるのかに応じて、25OFDMシンボル長(たとえば、1.785ms)を形成するように、ミュートされた隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2、SF7およびSF12)のGP部分と組み合わされ得る。この構成では、修正された特殊サブフレーム1640のDwPTS部分1642は、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われる。たとえば、DwPTS部分1642は、基準信号(RS)、制御情報、1次同期信号(PSS)などを送信するために使用される、3OFDMシンボル長を有し得る。
【0083】
[0098]この構成では、UpPTS部分1646をミュートしている間、特殊サブフレーム構成0が適用される。たとえば、UpPTS部分1646は、いかなるサウンディング基準信号もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。次世代AGシステム構成Bでは、特殊サブフレーム1に隣接するアップリンクサブフレーム2は、2ミリ秒の拡張された特殊サブフレームとして、拡張された特殊サブフレーム1650を形成するためにミュートされる。この例では、アップリンクサブフレーム2は、アップリンクサブフレーム2の間にいかなるアップリンクデータ送信もスケジューリングしないことによってミュートされる。アップリンクサブフレーム2をミュートすることはまた、肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを次の適当なサブフレームへ移すことを伴ってよい。同様に、いかなるチャネル品質情報(CQI)、プリコーディング行列インジケータ、および/またはランクインジケータ情報も、アップリンクサブフレーム2の間に報告されない。加えて、アップリンクサブフレーム2の間に、サウンディング基準信号(SRS)は実行されず、スケジューリング要求(SR)および/または物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信が実行される。次世代AGシステム構成Aでは、特殊サブフレーム1に隣接するアップリンクサブフレーム2と、特殊サブフレーム6に隣接するアップリンクサブフレーム7の両方は、拡張された特殊サブフレーム1650を形成するためにミュートされる。
【0084】
[0099]
図17Aは、第1の拡張セル半径(たとえば、200〜250キロメートル)をサポートするために、同様に規定される第1の拡張された特殊サブフレーム(たとえば、2ミリ秒)を有するTD−LTEフレーム構造1700の別の構成を示す。TD−LTEフレーム構造1700は、特殊サブフレーム1およびアップリンクサブフレーム2にわたって延びる拡張された特殊サブフレーム1750を伴って、20ミリ秒の周期性を有する。この構成では、拡張された特殊サブフレーム1750は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1752と、拡張されたガード期間(GP)部分1754とを含む。このTD−LTEフレーム構造1700は、構成インデックス1732によって言及されるように、次世代AGシステム構成Cをサポートする。この構成では、次世代AGシステム構成Cは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成0とアップリンク−ダウンリンク構成3との間で動的に切り替わる。たとえば、偶数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成0を使用し得、奇数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成3を使用し得る。
【0085】
[00100]
図17Bは、
図17Aに示す拡張された特殊サブフレーム1750の形成を可能にするように修正された特殊サブフレーム1740をさらに示す。修正された特殊サブフレーム1740は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1742と、ガード期間(GP)部分1744とを含む。アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分1746および隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2、SF7および/またはSF12)は、ガード期間(GP)部分1744を延ばして拡張された特殊サブフレーム1750を形成するために省略(たとえば、ミュート)される(
図17A)。この構成では、修正された特殊サブフレーム1740のDwPTS部分1742は、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われる。たとえば、DwPTS部分1742は、基準信号(RS)、制御情報、1次同期信号(PSS)などを送信するための、3OFDMシンボル長を有し得る。この例では、ガード期間(GP)部分1744は、25OFDMシンボル長(たとえば、1.785ms)を形成するように、ミュートされた隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2、SF7およびSF12)のGP部分と組み合わされ得る。一構成では、約1.67ミリ秒としての最大タイミングアドバンスが、通信を同期させるために基地局(たとえば、eノードB610)において適用される。
【0086】
[00101]この構成では、UpPTS部分1746をミュートしている間、特殊サブフレーム構成0も適用される。UpPTS部分1746は、いかなるサウンディング基準信号もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。たとえば、特殊サブフレーム1に隣接するアップリンクサブフレーム2は、2ミリ秒の拡張された特殊サブフレームとして、拡張された特殊サブフレーム1750を形成するためにミュートされる。アップリンクサブフレーム2は、アップリンクサブフレーム2の間にいかなるアップリンクデータ送信もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。アップリンクサブフレーム2をミュートすることはまた、任意の肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを次の適当なサブフレームへ移すことを伴ってよい。同様に、いかなるチャネル品質情報(CQI)、プリコーディング行列インジケータ、および/またはランクインジケータ情報も、アップリンクサブフレーム2の間に報告されない。加えて、アップリンクサブフレーム2の間に、サウンディング基準信号(SRS)は実行されず、スケジューリング要求(SR)および/または物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信が実行される。
【0087】
[00102]
図18Aは、300〜350キロメートル程度の第2の拡張セル半径をサポートするために規定される第2の拡張された特殊サブフレーム(たとえば、3ミリ秒)を有するTD−LTEフレーム構造1800の別の構成を示す。TD−LTEフレーム構造1800は、サブフレーム1、サブフレーム2およびサブフレーム3にわたって延びる拡張された特殊サブフレーム185を伴って、10ミリ秒の周期性を有する。この構成では、拡張された特殊サブフレーム1850は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1852と、拡張されたガード期間(GP)部分1854とを含む。このTD−LTEフレーム構造1800は、構成インデックス1832によって言及されるように、次世代AGシステム構成DおよびEをサポートする。この構成では、次世代AGシステム構成Dは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成0に基づく。加えて、次世代AGシステム構成Eは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成3に基づく。
【0088】
[00103]
図18Bは、
図18Aに示す拡張された特殊サブフレーム1850の形成を可能にするように修正された特殊サブフレーム1840を示す。修正された特殊サブフレーム1840はまた、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1842と、ガード期間(GP)部分1844とを含む。アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分1846および2つの連続し隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2およびSF3、SF7およびSF8)は、ガード期間(GP)部分1844を延ばして拡張された特殊サブフレーム1850を形成するために省略(たとえば、ミュート)される(
図18A)。たとえば、ガード期間(GP)部分1844は、39OFDMシンボル長(たとえば、2.72ミリ秒)を形成するように、ミュートされた隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2およびSF3、SF7およびSF8)のGP部分と組み合わされ得る。この構成では、修正された特殊サブフレーム1840のDwPTS部分1842はまた、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われる。たとえば、DwPTS部分1842は、基準信号(RS)、制御情報、1次同期信号(PSS)などを送信するための、3OFDMシンボル長を有し得る。
【0089】
[00104]この構成では、UpPTS部分1846をミュートしている間、特殊サブフレーム構成0も適用される。この例では、UpPTS部分1846は、いかなるサウンディング基準信号もスケジューリングしないことによってミュートされる。典型的に、特殊サブフレーム1に隣接するアップリンクサブフレーム2およびアップリンクサブフレーム3は、3ミリ秒の拡張された特殊サブフレームとして、拡張された特殊サブフレーム1850を形成するためにミュートされる。この例では、アップリンクサブフレーム2およびアップリンクサブフレーム3は、アップリンクサブフレーム2および3の間にいかなるアップリンクデータ送信もスケジューリングしないことによってミュートされる。アップリンクサブフレーム2および3をミュートすることはまた、任意の肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを次の適当なサブフレームへ移すことを伴ってよい。同様に、いかなるチャネル品質情報(CQI)、プリコーディング行列インジケータ、および/またはランクインジケータ情報も、アップリンクサブフレーム2および3の間に報告されない。加えて、アップリンクサブフレーム2および3の間に、サウンディング基準信号(SRS)は実行されず、スケジューリング要求(SR)および/または物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信が実行される。
【0090】
[00105]
図19Aは、第2の拡張セル半径(たとえば、350〜400キロメートル)をサポートするために規定される3ミリ秒の特殊サブフレームを有するTD−LTEフレーム構造1900の別の構成を示す。TD−LTEフレーム構造1900は、サブフレーム1〜3、6〜8および11〜13にわたって延びる拡張された特殊サブフレーム1950を伴って、20ミリ秒の周期性を有する。この構成では、拡張された特殊サブフレーム1950は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1952と、拡張されたガード期間(GP)部分1954とを含む。このTD−LTEフレーム構造1900は、構成インデックス1932によって言及されるように、次世代AGシステム構成Fをサポートする。この構成では、次世代AGシステム構成Fは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成0とアップリンク−ダウンリンク構成3との間で動的に切り替わる。たとえば、偶数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成0を使用し得、奇数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成3を使用し得る。
【0091】
[00106]
図19Bは、
図19Aに示す拡張された特殊サブフレーム1950の形成を可能にするように修正された特殊サブフレーム1940を示す。修正された特殊サブフレーム1940は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分1942と、ガード期間(GP)部分1944とを含む。アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分1946および2つの連続し隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2およびSF3、SF7およびSF8、SF12およびSF13)は、ガード期間(GP)部分1944を延ばして拡張された特殊サブフレーム1950を形成するために省略(たとえば、ミュート)される(
図19A)。この構成では、修正された特殊サブフレーム1940のDwPTS部分1942は、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われる。たとえば、DwPTS部分1942は、基準信号(RS)、制御情報、1次同期信号(PSS)などを送信するために使用される、3OFDMシンボル長を有し得る。この例では、ガード期間(GP)部分1944は、39OFDMシンボル長(たとえば、2.72ミリ秒)を形成するように、ミュートされた隣接するアップリンクサブフレーム(たとえば、SF2およびSF3、SF7およびSF8、SF12およびSF13)のGP部分と組み合わされ得る。一構成では、約2.66ミリ秒としての最大タイミングアドバンスが、通信を同期させるために基地局(たとえば、eノードB610)において適用される。
【0092】
[00107]この構成では、UpPTS部分1946をミュートしている間、特殊サブフレーム構成0も適用される。UpPTS部分1946は、いかなるサウンディング基準信号もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。たとえば、特殊サブフレーム1に隣接するアップリンクサブフレーム2および3は、3ミリ秒の拡張された特殊サブフレームとして、拡張された特殊サブフレーム1950を形成するためにミュートされる。加えて、アップリンクサブフレーム7および8ならびにアップリンクサブフレーム12および13は、ミュートされる。アップリンクサブフレーム2および3、7および8、ならびに12および13は、これらのアップリンクサブフレームの間にいかなるアップリンクデータ送信もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。これらのアップリンクサブフレームをミュートすることはまた、任意の肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを次の適当なサブフレームへ移すことを伴ってよい。同様に、いかなるチャネル品質情報(CQI)、プリコーディング行列インジケータ、および/またはランクインジケータ情報も、これらのアップリンクサブフレームの間に報告されない。加えて、これらのアップリンクサブフレームの間に、サウンディング基準信号(SRS)は実行されず、スケジューリング要求(SR)および/または物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信が実行される。
【0093】
[00108]
図20は、第1の拡張セル半径をサポートするための次世代AGシステム構成と関連したガード時間オーバーヘッドの表2000であり、第2のものは、従来の(非拡張)セル半径と比較してセル半径を延ばす。上述のように、3GPP LTE規格は、約0.72ミリ秒(たとえば、10OFDMシンボル)ガード時間継続時間に限定される。このガード期間の継続時間は、本明細書で非拡張セル半径と呼ばれる最大100キロメートルのセル半径を前提とする。しかしながら、次世代AGシステムでは、拡張セル半径(たとえば、250〜350キロメートルのセル半径)が規定される。第1の拡張セル半径(たとえば、250キロメートル)用のガード時間は、約1.78ミリ秒(たとえば、25OFDMシンボル)である。第2の拡張セル半径(たとえば、350キロメートル)用のガード時間は、約2.72ミリ秒(たとえば、39OFDMシンボル)である。
【0094】
[00109]表2000は、ガード時間(GT)オーバーヘッド列によって言及されるように、拡張セル半径をサポートすることが、低減されたシステムスループットをもたらすことを示す。ガード時間オーバーヘッドに起因するシステムスループット損失は、カバレージ範囲に比例する(1:2.5:3.5)。拡張セル半径をサポートすることは、システムスループットと、アップリンク/ダウンリンクの公平性(DL対UL比列を参照)と、実装複雑さとの間のトレードオフを伴う。表2000は、次世代AGシステム構成BおよびFは、より小さいガード時間オーバーヘッドを有するが、ダウンリンクフロー/アップリンクフローの比が不均衡であることを示す。加えて、複雑さは、10ミリ秒の周期性を有する拡張された特殊サブフレームを実施することと、20ミリ秒の周期性を有する拡張された特殊サブフレームを実施することの間で変化する。表2000のDL対UL比列が、特殊サブフレームの中のDwPTSを含まないことに留意されたい。
【0095】
[00110]さらなる構成では、ネストされたフレーム構造は、異なるアップリンク−ダウンリンクサブフレーム構成の間の共存をもたらす。本開示の一態様では、エアセルは、基地局(たとえば、eノードB610)までの距離に基づいて、複数のゾーンへカテゴリー化され得る。本開示のこの態様は、異なるラウンドトリップ伝搬遅延に対応する異なるアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成が、複数のゾーンの各々との通信を収容するために使用され得る。
【0096】
[00111]
図21は、本開示の一態様による、拡張セル半径をサポートするための、複数のゾーンへのエアセル2100のカテゴリー化を示す。この構成では、エアセル2100は、基地局(たとえば、eノードB)から80〜100キロメートルよりも近い航空機トランシーバ(AT)のための非拡張ゾーン(ゾーン0)を含む。エアセル2100はまた、基地局(たとえば、eノードB)から200〜250キロメートルよりも近い航空機トランシーバ(AT)のための第1の拡張ゾーン(ゾーン1)を含む。エアセル2100はさらに、基地局(たとえば、eノードB)から200〜250キロメートルよりも遠い航空機トランシーバ(AT)のための第2の拡張ゾーン(ゾーン2)を含む。この例では、第1の航空機トランシーバAT1は第1のゾーン(ゾーン1)の中にあり、第2の航空機トランシーバAT2は第2のゾーン(ゾーン2)の中にある。別のシナリオでは、飛行中の物体はゾーン0内にあり得、したがって、拡張された特殊サブフレームをまったく適用しない。このシナリオでは、ネストされたフレーム構造は、拡張された特殊サブフレームを適用することから拡張されない特殊サブフレームを適用することへ、基地局と協調して動的に変更することができる。
【0097】
[00112]拡張セル半径をサポートする複数のゾーンへエアセル2100をカテゴリー化することは、システム容量とセルカバレージとの間のトレードオフを伴う。2ミリ秒の拡張された特殊サブフレーム(
図16A〜
図17B)を使用することは、より小さいガード時間オーバーヘッド(たとえば、妥当なシステムスループット)を伴うが、セルカバレージは250キロメートルに限定される。3ミリ秒の拡張された特殊サブフレーム(
図18A〜
図19B)を使用することは、より小さいシステムスループット(たとえば、より大きいガード時間オーバーヘッド)を伴って、より大きいセルカバレージをもたらす。エアセル2100を複数のゾーンへ再分割することによって、本開示の一態様は、たとえば、
図22Aおよび
図22Bに示すように、ネストされたフレーム構造を提供することによって、2ミリ秒の拡張された特殊サブフレームと3ミリ秒の拡張された特殊サブフレームとの間の共存を可能にする。特定の距離に関して説明されるが、本開示の様々なゾーンは、これらの特定の距離に限定されない。
【0098】
[00113]再び
図21を参照すると、一構成では、航空機トランシーバ(AT)が第1の拡張セル半径で検出されるとき、基地局(eノードB)は、2ミリ秒の拡張された特殊サブフレームを適用する。たとえば、eノードBは、ゾーン1内で検出されるAT1との通信に対して、第1の拡張された特殊サブフレーム(たとえば、次世代AGシステム構成C)を適用する。同様に、eノードBは、ゾーン2内で検出されるAT2との通信に対して、第2の拡張された特殊サブフレーム(たとえば、次世代AGシステム構成F)を適用する。この構成に基づくと、大部分の航空機はゾーン1内にあり、第1の拡張された特殊サブフレームを使用することによって、大きいシステム容量を用いて動作する。反対に、少数のセル縁部の航空機のみが、ダウンリンク送信とアップリンク送信との間のオーバーラップを防止するためにより長いガード時間が適用されるゾーン2内にある。
【0099】
[00114]
図22Aは、本開示の一態様によるネストされたフレーム構造2200を示すブロック図である。ネストされたフレーム構造2200のこの構成は、第1の拡張された特殊サブフレーム2250と第2の拡張された特殊サブフレーム2252の両方のためのサポートを可能にする。ネストされたフレーム構造2200は、サブフレームSF1およびSF2(SF6およびSF7、SF11およびSF12)にわたって延びる第1の拡張された特殊サブフレーム2250と、サブフレームSF1〜SF3(SF6〜SF8およびSF11〜SF13)にわたって延びる第2の拡張された特殊サブフレーム2452との間で、切り替わり得る。このネストされたフレーム構造2200は、構成インデックス2232によって言及されるように、次世代AGシステム構成CとFの間の切替えをサポートする。この構成では、次世代AGシステム構成CおよびFは、
図12に示すように、アップリンク−ダウンリンク構成0とアップリンク−ダウンリンク構成3との間で動的に切り替わる。たとえば、偶数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成0を使用し得、奇数サブフレームは、アップリンク−ダウンリンク構成3を使用し得る。
【0100】
[00115]
図22Bは、本開示の別の態様による拡張された特殊サブフレーム2240をさらに示す。拡張された特殊サブフレーム2240は、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)部分2242と、ガード期間(GP)部分2244とを含む。アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)部分2246は、拡張された特殊サブフレーム2240のガード期間(GP)部分2244を延ばすために省略(たとえば、ミュート)される。この構成では、拡張された特殊サブフレーム2240のDwPTS部分2242は、通常の、ただし短縮されたダウンリンクサブフレームとして扱われる。
【0101】
[00116]この構成では、UpPTS部分2246をミュートしている間、特殊サブフレーム構成0も適用される。UpPTS部分2246は、いかなるサウンディング基準信号もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。この例では、航空機がゾーン1の中にあるとき、アップリンクサブフレームSF2、SF7およびSF12は、拡張された特殊サブフレーム2240を形成するためにミュートされる。この例では、拡張された特殊サブフレームは、
図22Aに示すように、2ミリ秒の継続時間を有する第1の拡張された特殊サブフレーム2250として構成される。加えて、
図22Aに示すように、航空機がゾーン2の中にあるとき、アップリンクサブフレームSF2およびSF3、SF7およびSF8、ならびにアップリンクサブフレームSF12およびSF13は、3ミリ秒の継続時間を有する第2の拡張された特殊サブフレーム2252を形成するためにミュートされる。
【0102】
[00117]アップリンクサブフレームは、これらのアップリンクサブフレームの間にいかなるアップリンクデータ送信もスケジューリングしないことによってミュートされ得る。これらのアップリンクサブフレームをミュートすることはまた、任意の肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを次の適当なサブフレームへ移すことを伴ってよい。同様に、いかなるチャネル品質情報(CQI)、プリコーディング行列インジケータ、および/またはランクインジケータ情報も、これらのアップリンクサブフレームの間に報告されない。加えて、これらのアップリンクサブフレームの間に、サウンディング基準信号(SRS)は実行されず、スケジューリング要求(SR)および/またはランダムアクセスチャネル(RACH)送信が実行される。
【0103】
[00118]
図23は、本開示の一態様による、拡張セル半径をサポートするための複数のゾーンへのエアセル2300(2300−1、2300−2および2300−3)のさらなるカテゴリー化を示す。この構成では、エアセル2300は、基地局(たとえば、eノードB)から250キロメートルよりも近い航空機トランシーバ(AT)のための第1のゾーン(ゾーン1)を含む。エアセル2300はまた、基地局(たとえば、eノードB)から250キロメートルよりも遠い航空機トランシーバ(AT)のための第2のゾーン(ゾーン2)を含む。この例では、第1の航空機トランシーバAT1は第1のエアセル2300−1の第1のゾーン(ゾーン1)の中にあり、第2の航空機トランシーバAT2は第3のエアセル2300−3のセル縁部における第2のゾーン(ゾーン2)の中にある。
【0104】
[00119]基地局によってネストされたフレーム構造2200を使用することは、エアセル2300の様々なゾーン内での航空機のカテゴリー化を伴う。基地局は、エアセル2300の様々なゾーン内で航空機をカテゴリー化するために、すべてのサービング航空機の瞬間のロケーションを使用する。一構成では、各被サービス航空機トランシーバ(AT)における位置ロケーション論理は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンクランダムアクセスチャネル(PRACH)または他の同様のアップリンクチャネルを介して、ゾーンインデックスを基地局へ通信する。別の構成では、基地局の位置ロケーション論理は、各被サービス航空機トランシーバ(AT)のゾーンインデックスを計算する。位置ロケーション論理は、全地球測位システム(GPS)、差分GPS、または他の位置検出方式であってよい。
【0105】
[00120]この例では、第1のエアセル2300−1はeノードB Aによってサポートされ、第2のエアセル2300−2はeノードB Bによってサポートされ、第3のエアセル2300−2はeノードB Cによってサポートされる。加えて、第1の航空機トランシーバAT1は、eノードB Aから250キロメートルよりも近く、第2の航空機トランシーバAT2は、第3のエアセル2300−3のセル縁部において、eノードB Cから250キロメートルよりも遠い。拡張された特殊サブフレームをサポートするために基地局において適用される増大されたタイミングアドバンスに起因して、ゾーン1の中の航空機(たとえば、AT1)からのアップリンク送信は、ゾーン2の中の航空機(たとえば、AT2)への隣接セルのダウンリンク送信への干渉を引き起こすことがある。
【0106】
[00121]この構成では、アップリンク対ダウンリンク干渉は、AT1およびAT2における指向性アンテナパターンによって軽減される。すなわち、ボアサイトに対する航空機アンテナの方位角および仰角でのロールオフに起因して、熱雑音を越える干渉(IoT)は極めて小さい。別の構成では、ゾーン1のサイズは、アップリンク対ダウンリンクのオーバーラップを回避するために縮小される。さらなる構成では、基地局は、航空機のロケーションに応じて、アップリンクスケジューリングを調整する。この例では、
図22に示すように、ゾーン1の中のAT1のアップリンク送信は、サブフレームSF3、SF4、SF8、SF9、SF13およびSF14の中にスケジューリングされる。AT2がゾーン2の中にあるとき、サブフレームSF3、SF8およびSF13はミュートされる。
【0107】
[00122]
図24は、本開示の一態様による時分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)フレーム構造の修正のための方法2400を示す。ブロック2410において、UEの位置は、非拡張セル半径(たとえば、100キロメートルよりも短い)の外部の、第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内にあるものとして検出される。たとえば、第1の拡張セル半径は、100キロメートルよりも大きく250キロメートル以下であってよい。第2の拡張セル半径は、250キロメートルよりも大きくてよい。ブロック2412では、eノードBは、アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、UEと通信する。たとえば、eノードBは、UEの位置が第1の拡張セル半径内であるとき、第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信し得る。この例では(
図16A〜
図17Bを参照)、eノードBはまた、UEの位置が第2の拡張セル半径内であるとき、第2の拡張された特殊サブフレーム(
図18A〜
図19Bを参照)を使用して通信し得る。この例では、第2の拡張セル半径は第1の拡張セル半径よりも大きいので、第2の拡張された特殊サブフレームの長さは、第1の拡張された特殊サブフレームの長さよりも長い。
【0108】
[00123]
図25は、本開示の一態様による次世代AGシステム2514を採用する装置2500のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。次世代AGシステム2514は、バス2524によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス2524は、次世代AGシステム2514の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスとブリッジとを含み得る。バス2524は、プロセッサ2526によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールと、検出モジュール2502と、通信モジュール2504と、コンピュータ可読媒体2528とを含む、様々な回路を互いにリンクする。バス2524はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をリンクし得、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上は説明されない。
【0109】
[00124]本装置は、トランシーバ2522に結合された次世代AGシステム2514を含む。トランシーバ2522は、1つまたは複数のアンテナ2520に結合される。トランシーバ2522は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を備える。次世代AGシステム2514は、コンピュータ可読媒体2528に結合されたプロセッサ2526を含む。プロセッサ2526は、コンピュータ可読媒体2528上に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担当する。ソフトウェアは、プロセッサ2526によって実行されたとき、次世代AGシステム2514に、任意の特定の装置のための上記で説明した様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体2528はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ2526によって操作されるデータを記憶するために使用されてもよい。
【0110】
[00125]次世代AGシステム2514は、UEの位置を第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内にあるものとして検出するための、検出モジュール2502をさらに含む。次世代AGシステム2514は、アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、UEと通信するための通信モジュール2504をさらに含む。検出モジュール2502および通信モジュール2504は、プロセッサ2526の中で動作するし、コンピュータ可読媒体2528の中に常駐する/記憶されたソフトウェアモジュールであるか、プロセッサ2526に結合された1つまたは複数のハードウェアモジュールであるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。次世代AGシステム2514は、eノードB610および/またはUE650の構成要素であり得る。
【0111】
[00126]一構成では、ワイヤレス通信のための装置2500は、検出するための手段と、通信するための手段とを含む。本手段は、検出モジュール2502、通信モジュール2504、および/または説明された機能を検出手段および通信手段によって実行するように構成された装置2500の次世代AGシステム2514であってよい。本開示の一態様では、検出手段は、説明された機能を検出手段によって実行するように構成されたコントローラ/プロセッサ675および/またはメモリ676であってよい。本開示のこの態様では、通信手段は、説明された機能を通信手段によって実行するように構成されたコントローラ/プロセッサ675および/もしくはメモリ676、送信プロセッサ616、ならびに/または送信機618TXであってよい。別の態様では、上述の手段は、説明された機能を上述の手段によって実行するように構成された任意のモジュールまたは任意の装置であってよい。
【0112】
[00127]上記の例は、TD−LTEシステムにおいて実施される態様を説明する。ただし、本開示の範囲はそのように限定されない。様々な態様が、限定はしないが、CDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム、およびOFDMAシステムを含む様々な通信プロトコルのいずれかを採用する通信システムなどの、他の通信システムとともに使用するために適応され得る。
【0113】
[00128]本明細書で本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者ならさらに諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明されている。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0114】
[00129]本明細書の開示に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0115】
[00130]本明細書の開示に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体の中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化されてよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在してよい。ASICは、ユーザ端末の中に存在してよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末の中で別個の構成要素として存在してよい。
【0116】
[00131]1つまたは複数の例示的な設計では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実施される場合に、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶または伝送され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または格納するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備え得る。また、任意の接続がコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0117】
[00132]本開示の以上の説明は、いかなる当業者でも本開示を作成または使用することを可能にするために提供される。本開示の様々な変更は、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
アップリンクパイロットタイムスロットと、隣接するアップリンクサブフレームとを無効にすることによって、拡張された特殊サブフレームを使用して基地局と通信すること
を備えるワイヤレス通信の方法。
[C2]
ユーザ機器(UE)のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記拡張された特殊サブフレームの長さを動的に調整することをさらに備えるC1に記載の方法。
[C3]
第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にすることをさらに備えるC1に記載の方法。
[C4]
ユーザ機器(UE)の位置が所定のしきい値半径よりも大きい第1の所定のセル半径内であるとき、第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備えるC1に記載の方法。
[C5]
前記UEの前記位置が前記第1の所定のセル半径よりも大きい第2の所定のセル半径内であるとき、第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備えるC4に記載の方法。
[C6]
前記第1の拡張された特殊サブフレームの長さが、前記第2の拡張された特殊サブフレームの長さよりも短い、C5に記載の方法。
[C7]
前記アップリンクパイロットタイムスロットと、前記隣接するアップリンクサブフレームとをミュートすることによって、そこにおいてアップリンク通信であることへのサブフレームを動的に調整することをさらに備えるC1に記載の方法。
[C8]
前記拡張された特殊サブフレームに、拡張されたタイミングアドバンスが適用される、C1に記載の方法。
[C9]
航空機内で実行される、C1に記載の方法。
[C10]
ユーザ機器(UE)の位置を、第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内であるものとして検出することと、
アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、前記UEと通信することと
を備えるワイヤレス通信の方法。
[C11]
少なくとも第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にすることをさらに備えるC10に記載の方法。
[C12]
前記第1の拡張された特殊サブフレームの長さが、前記第2の拡張された特殊サブフレームの長さよりも短い、C11に記載の方法。
[C13]
前記UEの前記位置が所定のしきい値半径よりも大きい前記第1の拡張セル半径内であるとき、第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備えるC10に記載の方法。
[C14]
前記UEの前記位置が前記第1の拡張セル半径よりも大きい前記第2の拡張セル半径内であるとき、第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信することをさらに備えるC10に記載の方法。
[C15]
ワイヤレス通信を提供するように動作可能な装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
アップリンクパイロットタイムスロットと、隣接するアップリンクサブフレームとを無効にすることによって、拡張された特殊サブフレームを使用して基地局と通信するように動作可能である、
装置。
[C16]
前記少なくとも1つのプロセッサは、ユーザ機器(UE)のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記拡張された特殊サブフレームの長さを動的に調整するようにさらに動作可能である、C15に記載の装置。
[C17]
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にするようにさらに動作可能な、C15に記載の装置。
[C18]
前記少なくとも1つのプロセッサは、ユーザ機器(UE)の位置が所定のしきい値半径よりも大きい第1の所定のセル半径内であるとき、第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信するようにさらに動作可能な、C15に記載の装置。
[C19]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの前記位置が前記第1の所定のセル半径よりも大きい第2の所定のセル半径内であるとき、第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信するようにさらに動作可能な、C18に記載の装置。
[C20]
前記第1の拡張された特殊サブフレームの長さが、前記第2の拡張された特殊サブフレームの長さよりも短い、C19に記載の装置。
[C21]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記アップリンクパイロットタイムスロットと、前記隣接するアップリンクサブフレームとをミュートすることによって、そこにおいてアップリンク通信であることへのサブフレームを動的に調整するようにさらに動作可能な、C15に記載の装置。
[C22]
前記拡張された特殊サブフレームに、拡張されたタイミングアドバンスが適用される、C15に記載の装置。
[C23]
ワイヤレス通信を提供するように動作可能なコンピュータプログラム製品であって、
プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体を備え、前記プログラムコードは、
アップリンクパイロットタイムスロットと、隣接するアップリンクサブフレームとを無効にすることによって、拡張された特殊サブフレームを使用して基地局と通信するためのプログラムコードを備える、
コンピュータプログラム製品。
[C24]
拡張セル半径内のユーザ機器(UE)ロケーションを識別するための手段と、
アップリンクパイロットタイムスロットと、隣接するアップリンクサブフレームとを無効にすることによって、拡張された特殊サブフレームを使用して基地局と通信するための手段と
を備えるワイヤレス通信のための装置。
[C25]
ワイヤレス通信を提供するように動作可能な装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
ユーザ機器(UE)の位置を、第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内であるものとして検出し、
アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、前記UEと通信するように動作可能である、
装置。
[C26]
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも第1の拡張された特殊サブフレームと第2の拡張された特殊サブフレームとを使用してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成の間で交互にするようにさらに動作可能な、C25に記載の装置。
[C27]
前記第1の拡張された特殊サブフレーム長さが、前記第2の拡張された特殊サブフレームの長さよりも短い、C26に記載の装置。
[C28]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの前記位置が所定のしきい値半径よりも大きい前記第1の拡張セル半径内であるとき、第1の拡張された特殊サブフレームを使用して通信するようにさらに動作可能な、C25に記載の装置。
[C29]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの前記位置が前記第1の拡張セル半径よりも大きい前記第2の拡張セル半径内であるとき、第2の拡張された特殊サブフレームを使用して通信するようにさらに動作可能な、C25に記載の装置。
[C30]
ワイヤレス通信のために構成されたコンピュータプログラム製品であって、
プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体を備え、前記プログラムコードは、
ユーザ機器(UE)の位置を、第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内であるものとして検出するためのプログラムコードと、
アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、前記UEと通信するためのプログラムコードとを備える、
コンピュータプログラム製品。
[C31]
ユーザ機器(UE)の位置を、第1の拡張セル半径内または第2の拡張セル半径内であるものとして検出するための手段と、
アップリンクパイロットタイムスロットおよび1つまたは複数の無効にされた隣接するアップリンクサブフレームにわたって延びる特殊サブフレームを使用して、前記UEと通信するための手段と
を備えるワイヤレス通信のための装置。