(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記水性ポリマー分散液は、前記凍結工程後に、それぞれ前記水性ポリマー分散液の質量全体に対して90質量%が凍結していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
前記水性ポリマー分散液は、水蒸気、又は、水と水蒸気を添加した後、質量に対する固体割合が、水蒸気、又は、水と水蒸気を添加する前の水性ポリマー分散液の質量に対する固体割合の99.5〜10%の範囲にあることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】ローラ式製氷機による方法、乾燥機内での非連続式容器での焼結、及び遠心分離
【
図4】ローラ式製氷機による本発明による方法、撹拌釜での非連続的/連続的な焼結、及び遠心分離
【
図5】ローラ式製氷機による本発明による方法、撹拌釜での非連続的/連続的な焼結、及び遠心分離
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、水性ポリマー分散液のための連続的、又は半連続的な凍結凝集法をもたらし、この方法は凍結工程、及び固−液分離工程を有するものであり、本方法はさらに、以下のさらなる工程:
・凍結工程と固−液分離工程との間に、水及び/又は水蒸気を添加する工程、
を有することを特徴とし、
ここで固−液分離工程は、式:
【数2】
による分離係数Pによって特徴付けられ、上記式中、m
H2O,mechは、機械的に分離された水の量、すなわち分離された水相の量を示し、m
H2O,totは、水の合計としての水量全体、すなわち当初使用された水性ポリマー分散液と、添加された水及び/又は水蒸気からの水相を表し、ここでPは0.55以上、好適には0.8以上、好ましくは0.93以上、さらに好ましくは0.95以上である。
【0021】
上記方法から製造された方法生成物から試験体を製造する際に、ASTM 1003(1997)によるこの試験体のヘイズが、70℃での熱水貯蔵後、好適には80℃での熱水貯蔵後に、20%未満、好適には15%未満であることが、ここで特に有利であると判明した。
【0022】
本発明による方法によって、特定の工程パラメータ、例えば凍結速度、焼結温度、及び分離された水/分離された水相の割合によって、特定の生成物特性を制御することが可能になる。
【0023】
図1には、本発明による連続的、又は半連続的な凍結凝集法の実施形態が、図式的に示されている。
【0024】
凍結工程:
本発明によれば凍結工程は、液体又は分散液の連続的又は半連続的な凍結に適した、あらゆる技術的装置で行うことができる。さらに、その内部で材料を凍結させる独特の構造(例えば管束)も可能である。
【0025】
本発明により使用可能な、市販で得られる装置であって、連続的な凍結を可能にするもの例は、以下のものである:
・フレークアイス製造機、特にローラ式製氷機、又はローラ式冷却機(例えばGEA Refrigeration Technologies、Ziegra Eismaschinen GmbH、Scotsman Ice Systems、Icesta Ice Systems、Higel Kaeltetechnik e.K.、Maja-Maschinenfabrik、Funk GmbH、Gouda, DVA)。
・クラッシュアイス、ロックアイス、及びStreamIce(登録商標)用の製氷機(例えばScotsman Ice Systems、Ziegra Eismaschinen GmbH)
・スクリュー式熱交換器(例えばAMF、Celsius)
・スクレーパ式熱交換器(例えばHRS、Waukesha、AxFlow、OMVE)
・ベルト式製氷機(例えばSAMFI)
・押出技術(例えばEntex)。
【0026】
連続的な凍結工程は、本発明によれば好適にはフレークアイス製氷機、又は熱交換器で行う。さらなる好ましい実施形態において、本発明による方法の特徴は、凍結工程を、冷却した回転中のローラで、好適にはローラ式製氷機で行うことである。ここで特に好ましくは、冷却した回転中のローラ、好適にはローラ式製氷機を、凍らせる水性ポリマー分散液に浸漬する。
【0027】
本発明により使用可能な、市販で得られる装置であって、半連続的な凍結を可能にするもの例は、以下のものである:
・チューブ状、又は管状の氷製造機(Icesta Ice Systems、Vogt Ice、Sulzer Kristaller)
・板状氷製造機(例えばHTT-Buco、Vogt Ice)
・ブロック状氷製造機(例えばIcesta Ice Systems、Ziegra Eismaschinen GmbH)。
【0028】
半連続的な凍結工程の場合、チューブ状氷製造機、及びブロック状氷製造機を使用するのが好ましい。
【0029】
チューブ状氷製造機では、垂直に立てた管内で、水を凍結させる。続いて、管壁を再度加熱し、凍結した氷柱を滑らせて、引き続きブレードで短い断片に切断する。この装置は通常、氷柱の中央に凍結していないコアが残り、これにより凍結の際の水の膨張による負荷が最小化されるように、構成されている。
【0030】
本発明によれば凍結速度Gは、
【数3】
によって特定され、ここでh
Eisは、時間t
Einfrier内に形成される氷の層の厚さである。
【0031】
本発明による方法の好ましい実施形態において、凍結工程は等式(1)に記載の凍結速度Gを有し、ここでGは、
・1〜100cm/hの範囲にあり、
・好適には2〜70cm/hの範囲にあり、
・好ましくは4〜65cm/hの範囲にあり、
・特に好ましくは5〜60cm/hの範囲にあり、
・極めて特に好ましくは6〜55cm/hの範囲にあり、
・とりわけ、7〜35cm/hの範囲にあり、
・さらに特に好ましくは8〜25cm/hの範囲にあり、
・とりわけ好ましくは、9〜15cm/hの範囲にある。
【0032】
ローラ式製氷機を用いる際の凍結速度の特定:
図2には例示的に、本発明による方法で使用するためのローラ式製氷機が示されており、これにより装入された分散液、すなわち水性ポリマー分散液が連続的に、冷却された回転中のローラで層状に凍結される。
【0033】
半径r
W、及び幅b
Wを有するローラは、調整された回転数n
Wにより、温度T
Dで装入された分散液(=分散液装入物)中で回転する。ここで、ローラ温度T
W、回転数n
W、及びローラ浸漬深さh
Eintauchは可変である。本発明の範囲においてローラ温度T
Wは、製氷機の蒸発器の温度と同じとする。
【0034】
凍結工程は、ローラ温度がT
Wである回転するローラ表面を分散液装入物に浸漬した後に始める。ローラと分散液との接触時間t
Eintauch(=浸漬所要時間)は、円弧A−B(
図2参照)を進むのに必要な時間に相当する。この時間は、回転数n
Wと、ローラの浸漬度による。ここで浸漬度は、浸漬した表面対、ローラの表面全体の比率であると規定される。円筒形ローラの好ましい場合、この浸漬度は、浸漬した周の長さU
Eintauch(
図2中で円弧A−Bにわたる長さ)対、ローラU
Wの周の合計長さの比率に相当する。形成された氷の層は、分散液装入物から浮上した後、さらに円弧B−C(
図2参照)へと進み、ブレードで削り取られ、排出される。
【0035】
本発明には同様に、氷の層が剥がされる前に、代替的に、氷形成とともに複数のローラ回転も可能な実施形態が含まれる。これらの実施は例えば、ブレードとローラ表面との可変な距離によって実施できる。
【0036】
分散液装入物の充填は、連続的に、又は半連続的に(バッチ式で)行うことができる。
【0037】
本発明による方法の好ましい実施態様において分散液装入物は、浸漬度、及び/又はローラ浸漬深さh
Eintauchが、凍結過程の間、一定、及び/又はほぼ一定になるよう、連続的に充填する。
【0038】
本発明の範囲において凍結速度を測定するため、実際に形成された氷の層h
Eis(下記参照)が、浸漬時間t
Eintauchの間にローラの浸漬部(
図2中の円弧A−B)でのみ、形成されると仮定する。しかしながら、ここで引き合いに出す氷の層の厚さh
Eisは場合によっては、浮上した後、氷の層を濡らす水の膜が同様に完全に凍ることによって生じる割合も含む。よって、氷の層全体h
Eisは、浸漬時間t
Eintauchの間、ローラの浸漬部分でのみ、形成されると仮定される。
【0039】
本発明によれば「凍った」とは、分散液(すなわち水性ポリマー分散液)が、固体のアグリゲート状で存在することを言う。凍結工程後に、凍った水性ポリマー分散液の割合が高いことの利点は、これによって排水中のポリマー割合を、可能な限り少なくできるからである。
【0040】
図2に記載の又は
図2による、及び上記明細書によるローラ式製氷機を用いた本発明による方法のためには、下記:
【数4】
が成り立ち、よって
【数5】
である。
【0041】
浸漬時間t
Eintauchは、以下のように規定される;
【数6】
【0042】
h
Eisは、実験的に測定できない場合には、物質流
【数7】
及び以下の関係性によって特定することができる:容器中の分散液装入物の量が時間にわたって一定の場合、容器に供給した分散液の物質流
【数8】
は、容器から取り出した分散液の物質流
【数9】
と同じである:すなわち、
【数10】
既知の物質量
【数11】
既知のローラ回転数n
W、及び既知のローラの形状データによって、h
Eisは以下のように計算する:
一回転当たりに形成される氷の体積V
Eisについては、
【数12】
が当てはまり、本発明による凍った分散液の密度については、ρ
Eis=1015kg/m
3という数値と仮定する。
【0043】
さらに、
【数13】
が当てはまる。
【0044】
ここから、氷の層h
Eisと、ローラ形状、回転数n
W、及び生産力
【数14】
との間に、以下の関係性が得られる:
【数15】
【0045】
この二次方程式(6)を解くことにより、氷の層h
Eisの厚さが得られ、この厚さと浸漬所要時間t
Eintauch(等式(3))とを用いて、
図2に記載のローラ式製氷機を用いた本発明による方法のための凍結速度G*(等式(2))が得られる。
【0046】
本発明による方法の好ましい実施態様は、水性ポリマー分散液が、凍結工程の後に、
それぞれ水性ポリマー分散液の合計質量に対して
・90質量%まで、
・好ましくは95質量%まで、
・特に好ましくは100質量%まで、
凍っていることを特徴とする。
【0047】
凍結工程によって、分散液粒子の粗大化が起こり(いわゆる凝集体が形成される)、これによって、液状の水及び/又は水相の分離改善作用、すなわち固−液分離改善作用をもたらし、この分離工程はそもそも、初めて技術的に有意義に可能になったのである。
【0048】
水及び/又は水蒸気の添加:
本発明による方法は、凍結工程と固−液分離工程との間に、水及び/又は水蒸気を添加するという必須の工程を有する。
【0049】
水及び/又は水蒸気を添加するこの工程は、本発明によれば好ましくは、凍結した水性ポリマー分散液を、融解工程、及び場合によっては焼結のための装置に移す際に、水を添加することによって行う(下記参照;
図4及び5中の符号(3))も比較のこと)。このいわゆる工程水によって、特に物体、すなわち凍結したポリマー分散液を容易に移動させることができる。この移動は特に、水性ポリマー分散液が、凍結工程の後、水性ポリマー分散液の全質量に対して100質量%凍結している場合に、容易となる。
【0050】
水及び/又は水蒸気を添加する工程は、特に本発明により好ましくは、水及び/又は水蒸気の添加によって、融解工程、場合によっては焼結のための装置内へと直接行う(下記参照;
図5中の符号(5)も比較せよ)。
【0051】
本発明によれば、凍結した水性ポリマー分散液を融解工程、場合によっては焼結工程のための装置へと移す際に水を添加すること、また水及び/又は水蒸気を融解工程、及び場合によっては焼結工程のための装置に直接添加することも、極めて特に好ましい。
【0052】
水及び/又は水蒸気を添加する工程は、融解工程、及び場合によっては焼結工程の前、これらの工程の間、又はその後に行うことができ、ここでこの添加は常に、固−液分離工程の前に行う。
【0053】
本発明による方法では任意で、好適には上述の好ましい実施形態と組み合わせて、さらに水も、ローラ式製氷機/ローラ式冷却機を用いる場合には、例えばローラに吹き付けることによって、分散液装入物に添加することができる(
図1においてこの過程は、符号200で示されている)。
【0054】
水及び/又は水蒸気を添加した後の、水性ポリマー分散液の質量に対する固体割合(=ポリマー)(=w
Polymer,aus)は、水及び/又は水蒸気の添加前の、凍結した水性ポリマー分散液の質量に対する固体割合(=ポリマー)(=w
Polymer)未満であり、水及び/又は水蒸気添加前の、水性ポリマー分散液の質量に対する固体割合(=ポリマー)の
・99.5%〜10%の範囲、
・好適には75%〜25%の範囲、
・好ましくは70%〜30%の範囲、
・極めて好ましくは65%〜35%の範囲、
で変動する。水性ポリマー分散液の「質量に対する固体割合」とは、水性ポリマー分散液のポリマー質量割合である。
【0055】
例えば、(質量に対する)固体割合(=ポリマー)が当初41質量%である水性ポリマー分散液1000g、つまり1000gの分散液中にポリマーを410g有するものを考えると、この分散液には、水性ポリマー分散液の、質量に対する固体割合(=ポリマー)が、添加後に20.5質量%となる量の水を加える(これは、当初装入した41質量%という質量に対する固体割合の50%に相当する)。水性ポリマー分散液の、質量に対する固体割合(=ポリマー)の割合を41質量%から20.5質量%へと低減させるため、本願実施例では、1000gの水及び/又は水蒸気を、当初存在する1000gの水性ポリマー分散液に添加することが必要となる(これによって分散液2000g中に、ポリマー410gが存在する。すなわち、製造した水性ポリマー分散液の、質量に対する固体割合(=ポリマー)は、20.5質量%である)。
【0056】
本発明によれば、水及び/又は水蒸気の添加はさらに、本発明による方法の様々な別の箇所で、水及び/又は水蒸気の形で(例えば熱媒として、工程水として)行うことができる。
【0057】
融解工程、及び任意の焼結工程:
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態において、本方法はさらに、融解工程、及び任意のさらなる焼結工程を有する。
【0058】
本発明の範囲において「融解工程」とは、少なくとも部分的に凍結した水性ポリマー分散液が、固体のアグリゲート状態から液状のアグリゲート状態になる過程を言う。
【0059】
本発明の範囲において「焼結工程」とは、焼結温度T(安定化段階が起こる温度)で行われる過程を言い、ここで焼結温度Tは、
・T≧T
G−50Kの範囲、
・好ましくはT≧T
G−30Kの範囲、
・好ましくはT
G−15K≦T≦T
G+5Kの範囲
である。この範囲の記載においてT
Gは、分散されたポリマー材料(すなわち、水性ポリマー分散液)の外部シェル/層のガラス転移点を表す。
【0060】
さらなる焼結工程は、本発明による方法において任意である。さらなる焼結工程は、凍結工程、及びそれに続く融解工程によって、焼結が自動的に行われる場合、省略することができる。焼結の結果として、水性ポリマー分散液は液相で存在し、ここでポリマー分散液の粒子は、膜状になっている。本発明の範囲において焼結とは、事後的な加熱による安定化とも理解される。
【0061】
ここで焼結の目的は特に、凍結凝集によって発生するアグロメレートの安定化にあり、場合によってはここでさらに、粒径の粗大化を行うことができる。
【0062】
融解工程及び/又は任意の焼結工程は、凍結した材料、液体、又は分散液を融解及び焼結するために適したあらゆる技術的な装置で行うことができる。
【0063】
使用可能な市販で得られる装置の例は、以下のものである:
・釜、又は反応器(撹拌式、非撹拌式、連続式、半連続式、バッチ式)、蒸気供給部を有するもの、有さないもの、この際に氷は、温度調整された水溶液になる
・直立管(温度調節部を有するもの、有さないもの)
・熱交換器(例えばプレート式、管束式、又はスクリュー式熱交換器)
・乾燥機、乾燥空間、及び/又は温度調節器、温度調節空間、及び
・加熱可能な輸送ベルト、又は振動式シュート、又はバルク体若しくはスラッジ体のためのその他の輸送装置(例えばスクリュー式輸送機)。
【0064】
本発明による方法の好ましい実施形態において、本方法は融解工程と焼結工程を有し、ここでこれら2つの工程は、1つの装置で行う。この好ましい実施態様の場合、融解工程及び焼結工程のための装置を連続的に稼働させれば、さらに特に好ましい。
【0065】
本発明によれば、少なくとも1回以上、さらなる水及び/又は水蒸気を、融解工程及び/又は焼結工程の間に添加するのが、さらに好ましい。融解工程及び/又は焼結工程における水及び/又は水蒸気の添加は、釜又は反応器で、水蒸気の供給によって行うことが、さらに好ましい。
【0066】
融解工程及び場合により焼結工程の後、水性ポリマー分散液の粒子は、凝集体として存在する。
【0067】
固−液分離工程:
固−液分離工程は、融解させた、及び/又は焼結させた凝集体を固体割合に(残留水分あり)、及び液体割合に(固体割合あり)、機械的に(例えば遠心分離によって)、及び任意でさらに熱により(例えば乾燥によって)分離することによって、行う。
【0068】
凝集体からの固体割合の分離は、このために適したあらゆる技術的装置で行うことができる。
【0069】
本発明により使用可能な、市販で得られる装置は、以下のものである:
・遠心分離(例えば)水平式、又は垂直式のピーラー遠心分離器、プッシャー遠心分離器、スクリーンボウル遠心分離器など
・デカンタ
・遠心分離乾燥機など
・水及び/又は水相の機械的な液状分離を行う乾燥コンセプト
・熱交換コンセプト、及び
・圧搾装置。
【0070】
本発明による方法において好適には、固−液分離工程を遠心分離で行う。
【0071】
分離過程を同定するため、分離係数Pを、機械的に分離した水の量及び/又は分離した水相m
H2O,mechの量対、水全体の量(=当初使用した水性ポリマー分散液と、添加した水及び/又は水蒸気からの水及び/又は水相の合計)m
H2O,totの比率として導入する:
【数16】
【0072】
本発明による方法、好適には先の好ましい実施態様の少なくとも1つによる本発明による方法の特徴は、固−液分離工程が、式(7)に記載の分離係数Pによって特定されることであり、ここでm
H2O,mechは、機械的に分離した水量及び/又は分離した水相の量を示し、m
H2O,totは、当初使用した水性分散液と、添加した水及び/又は水蒸気からの水及び/又は水相の合計としての、水の合計量を示し、ここでPは0.55以上、好適には0.8以上、好適には0.93以上、さらに好適には0.95以上である。
【0073】
コンパウンド化工程:
固−液分離工程の実施後、分離した固体割合(残留水分を有するもの=残留水分材料M)は、好ましい実施態様によれば、任意でさらなる添加剤を添加して、直ちにコンパウンド化工程で、例えば押出成形体及び/又は顆粒へと、さらに加工することができる。
【0074】
コンパウンド化工程は、これに適したあらゆる技術的な装置で行うことができる。
【0075】
本発明により使用可能な、市販で得られる装置は、以下のものである:
・押出機(遊星ローラ型押出機、1スクリュー型押出機、2スクリュー型押出機、同じ向き、又は対向して)
・スタチックミキサ
・混練機、又は
・ロールミル
任意で、引き続き顆粒化、ホットカット、又はコールドカットとともに行う。
【0076】
本発明による方法の好ましい実施形態では、固−液分離工程の後にコンパウンド化工程を、好適には2スクリュー型押出機で行い、引き続き顆粒化する。
【0077】
本発明による方法の別のさらなる好ましい実施形態では、固−液分離工程後に、押出工程によってコンパウンド化工程を、プレート又はシートを製造する形で行う。
【0078】
さらなる添加剤(例えば押出工程及び/又は顆粒化工程において本発明による方法でこれに添加可能なもの)は好適には、(メタ)アクリレートベースの(コ)ポリマー、特に顆粒状のPMMA成形材料、紫外線安定剤パッケージ、滑剤、着色剤、好ましくは透明な着色のための着色剤、加工助剤、酸化防止剤、及び安定剤から成る群から選択されている。
【0079】
紫外線安定剤パッケージを添加するのが特に好ましい。この安定剤パッケージは好ましくは、紫外線吸収剤と、紫外線安定剤から構成される。ここで紫外線安定剤とは通常、立体障害性アミン(Hindered Amine Light Stabilizer:HALS化合物)である。紫外線吸収剤とは、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル、桂皮酸エステル、オキサニリド、ベンゾオキサジノン、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾトリアゾール、又はベンジリデン−マロネートである。或いは、紫外線吸収剤はまた、重合活性基によって、マトリックス材料に重合導入されていてもよい。
【0080】
乾燥工程、及び/又は稠密化工程(任意):
本発明による方法の特別な実施形態において、分離した固体割合(残留水分を有するもの)は、固−液分離工程の後、直接コンパウンド化工程に送る代わりに、なおさらなる乾燥工程及び/又はさらなる稠密化工程を経る。
【0081】
代替的な乾燥工程は、分離した固体割合の残留水分をさらに低下させるために、利用できる。同様に、直接コンパウンド化工程に送る代わりに、さらに成形するための稠密化工程を、固−液分離工程の後に接続することができる。本発明によればさらに、直接コンパウンド化する代わりに、以下の組み合わせが好ましい:
a)残留水分をさらに低下させるための乾燥工程、及び
b)この乾燥工程の後に接続された、さらなる成形のための稠密化工程
の組み合わせ。
【0082】
乾燥、及び稠密化の工程は、このために適したあらゆる装置で行うことができる。
【0083】
使用可能な市販で得られる乾燥のための装置の例は、以下のものである:
・(真空)接触式乾燥機(シャベル型、ディスク型、コイル型、浅皿型のもの)
・対流式乾燥機(流動床式、浮遊流式のもの)
・らせん振動型コンベア。
【0084】
使用可能な市販で得られる稠密化のための装置の例は、以下のものである:
・タブレット化機械
・環状ダイプレス機、及び
・ローラ式稠密機。
【0085】
稠密化の工程には、拡張された意味合いにおいて、
・流動層顆粒化、及び
・分離した固体割合(残留水分あり)を押出機内で溶融し、引き続き顆粒化
も含まれる。
【0086】
本発明の範囲において、本発明による方法の好ましい実施形態が存在するのは、固−液分離工程とコンパウンド化工程との間に、乾燥工程及び/又は稠密化工程を行う場合である。
【0087】
本発明による方法の極めて特に好ましい実施形態において、その特徴は、本方法が以下の連続する工程を有することである:
・凍結速度Gを有する凍結工程、ここでGは、1〜100cm/hの範囲にあり、
・凍結工程の後、固−液分離工程の前に、水及び/又は水蒸気を添加する工程、
・水蒸気によって熱を供給しながら融解させ、任意で、焼結温度T(ただし、T≧T
G−50K)を有する焼結工程
・遠心分離器で固−液分離を行う工程、ここでこの固−液分離工程は、式
【数17】
による分離係数Pによって特定され、上記式中、m
H2O,mechは、機械的に分離された水の量、すなわち分離された水相の量を示し、m
H2O,totは、水の合計としての水量全体、すなわち当初使用された水性ポリマー分散液と、添加された水及び/又は水蒸気からの水相を表し、ここでPは0.8以上であり、
・任意で、乾燥工程及び/又は稠密化工程、
・さらなる添加剤、特に(メタ)アクリレートベースの(コ)ポリマー、紫外線吸収剤、及び/又は1種以上の滑剤を添加する、顆粒化工程、又は押出工程。
【0088】
本発明による方法のさらに極めて特に好ましい実施形態において、その特徴は、本方法が以下の連続する工程を有することである:
・凍結速度Gを有する凍結工程、ここでGは、9〜55cm/hの範囲にあり、
・凍結工程の後、固−液分離工程の前に、水及び/又は水蒸気を添加する工程、
・水蒸気によって熱を供給しながら融解させ、任意で、焼結温度T(ただし、T
G−15K≦T≦T
G+5K)を有する焼結工程
・遠心分離器で固−液分離を行う工程、ここでこの固−液分離工程は、式
【数18】
による分離係数Pによって特定され、上記式中、m
H2O,mechは、機械的に分離された水の量、すなわち分離された水相の量を示し、m
H2O,totは、水の合計としての水量全体、すなわち当初使用された水性ポリマー分散液と、添加された水及び/又は水蒸気からの水相を表し、ここでPは0.95以上であり、
・乾燥工程、及び/又は稠密化工程、
・さらなる添加剤、特に(メタ)アクリレートベースの(コ)ポリマー、紫外線吸収剤、及び/又は1種以上の滑剤を添加する、顆粒化工程、又は押出工程、
ここで凍結工程は、ローラ式製氷機によって行う。
【0089】
方法生成物(製品)としては、分離された固体割合(残留水分を有するもの)が、場合によっては、コンパウンド化工程によるさらなる後処理によって、任意でさらなる乾燥工程及び/又は稠密化工程によって、得られる。
【0090】
生成物の特性値:
得られる方法生成物(=製品)の特性値は、工程の最後(すなわち、固−液分離工程、及び任意でさらなる乾燥工程及び/又は任意のさらなる稠密化工程後)における生成物の残留水分W
H2Oである:
【数19】
上記式中、W
H2Oは、生成物中に含有される水の質量であり、m
Polymerは、含有されるポリマーの質量である。
【0091】
水性ポリマー分散液:
本発明による方法のためには、あらゆる任意の水性ポリマー分散液を使用することができる。本発明の範囲において水性ポリマー分散液とは、2種以上の水性ポリマー分散液の混合物でもある。
【0092】
本発明による方法の好ましい実施形態、好適には先の好ましい実施形態の少なくとも1つによる実施形態において、これは(メタ)アクリレートベース、好適にはポリメタクリレートベース、好ましくはPMMA(ポリメチルメタクリレート)ベースの水性ポリマー分散液である。(メタ)アクリレートという表現は、メタクリレート、及びアクリレート、並びにこれら2種の混合物を包含する。
【0093】
本発明の意味合いでは、1種、又は2種以上の耐衝撃性改良剤を含有する水性ポリマー分散液を使用するのが好ましい。耐衝撃性改良剤とは、例えばパール重合によって、又はエマルション重合によって製造され、合成工程の最後で、水性ポリマー分散液の形で存在するポリマー粒子である。この水性ポリマー分散液は、ポリマー割合の他に、重合工程の実施に必要となる極性、水溶性の補助物質(乳化剤、開始剤、及びその他のレドックス成分など)を含有する。
【0094】
耐衝撃性改良剤は通常、メチルメタクリレートを少なくとも40質量%、好ましくは50〜70質量%、ブチルアクリレートを20〜45質量%、好ましくは25〜42質量%、並びに架橋性モノマー(例えば多官能性(メタ)アクリレート、例えばアリルメタクリレート)を0.1〜2質量%、好ましくは0.5〜1質量%、及び任意でさらなるモノマー、例えばC
1〜C
4アルキルメタクリレート、例えばエチルアクリレート、又はブチルメタクリレート、好ましくはメチルメタクリレート、又はその他のビニル重合性モノマー、例えばスチレンを例えば0〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%、含有する。
【0095】
好ましい耐衝撃性改良剤は、二層若しくは三層のコア−シェル構造を有するポリマー粒子であって、エマルション重合によって得ることができるものである(例えばEP-A 0 113 924、EP-A 0 522 351、EP-A 0 465 049、及びEP-A 0 683 028参照)。このエマルションポリマーの典型的な粒径は、100〜500nmの範囲、好ましくは200〜400nmの範囲にある。
【0096】
さらなる好ましい耐衝撃性改良剤は、特にシート製造に用いられるEP 0 528 196 A1に記載の二相の耐衝撃性改良剤であるが、これに制限されることはない。EP 0 528 196 A1は、以下のa1)及びa2)から成る、耐衝撃性に改良された2相のポリマーを使用している:
a1)以下のa11)及びa12)から構成される、70℃超のガラス転移温度T
mgを有する硬質相、10質量%〜95質量%:
a11)メチルメタクリレート80質量%〜100質量%(a1に対して)、及び
a12)1種以上のさらなるエチレン系不飽和のラジカル重合可能なモノマー0〜20質量%、
並びに
a2)以下のa21)、a22)及びa23)から構成される、−10℃未満のガラス転移温度T
mgを有する、硬質相中に分布した靭性相90質量%〜5質量%:
a21)C
1〜C
10アルキルアクリレート50質量%〜99.5質量%(a2に対して)
a22)エチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を2種以上有する架橋性モノマー0.5質量%〜5質量%、
a23)場合により、さらなるエチレン系不飽和のラジカル重合可能なモノマー、
ここで硬質相a1)の少なくとも15質量%は、靭性相a2)と共有結合している。
【0097】
この二相の耐衝撃性改良剤は、2段階のエマルション重合によって水中で作製することができる(例えばDE-A 38 42 796に記載のように)。第一段階では、少なくとも50質量%、好適には80質量%超が低級アルキルアクリレートから構成されている靭性相a2)を作製し、これから、−10℃未満というこの相のガラス転移温度T
mgが得られる。架橋性モノマーa22)としては、ジオールの(メタ)アクリルエステル、例えばエチレングリコールジメタクリレート、又は1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ビニル基若しくはアリル基を有する芳香族化合物、例えばジビニルベンゼン、又は2個のエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有するその他の架橋剤、例えばグラフト架橋剤としてのアリルメタクリレートを使用する。3個以上の不飽和のラジカル重合可能な基(例えばアリル基又は(メタ)アクリル基)を有する架橋剤としては、例えばトリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びトリメチロールプロパントリメタクリレート、並びにペンタエリトリトールテトラアクリレート、及びペンタエリトリトールテトラメタクリレートが挙げられる。このためのさらなる例は、US 4,513,118に記載されている。
【0098】
本発明による好ましい耐衝撃性改良剤の例は、同様に例えば、以下のものである:
・ブチルアクリレートベースの二相の耐衝撃性改良剤、例えばDE 10 2005 062 687 A1に開示されたもの、及び
・ブチルアクリレートベースの三相の耐衝撃性改良剤、例えばEP 1 332 166 B1に開示されたもの。
【0099】
本発明のさらなる対象は、透明な半製品を製造するための方法であり、その特徴は、上記少なくとも1つの実施形態による方法を用いることである。半製品とは好適には、プレート又はシート、特に耐候性保護シートである。
【0100】
本発明の範囲において「透明」とは、厚さが3mmの場合の透過性が、少なくとも85%であることを言う。さらに好適には、厚さ3mmの透明な半製品は、70℃での、好適には80℃での熱水貯蔵後のASTM 1003(1997)に記載のヘイズが、20%未満、好適には15%未満である。
【0101】
本発明のさらなる対象は、方法生成物の光学的な品質を改善するため、特にヘイズ値を改善するための、以下の工程の使用である:
凍結工程及び固−液分離工程を有する、水性ポリマー分散液のための連続的又は半連続的な凍結凝集法で、
・水及び/又は水蒸気を添加する工程、
ここで、水及び/又は水蒸気の添加は、凍結工程と固−液分離工程との間に行う。
【0102】
加えて、本発明のさらなる対象は、本発明による方法、好適には本発明による好ましい方法により製造される粉末である。本発明の対象はさらに、本発明による粉末を含有する成形材料である。同様に本発明の対象は、本発明による成形材料を含有する、又は本発明による成形材料から成る成形体であり、ここでこの成形体は好適には、透明である。本発明による成形体は好適には、本発明による方法からの方法生成物によって製造された半製品、好適には透明な半製品であり、これはASTM 1003(1997)によるヘイズが、70℃での熱水貯蔵後、好適には80℃での熱水貯蔵後に、20%未満、好適には15%未満である。
【0103】
後続の実施例は、本発明の詳細な説明、及びより良い理解に役立つものではあるが、これらは何ら本願発明の範囲を制限するものではない。
【0104】
実施例
実施例のために、以下の水性ポリマー分散液(分散液1〜3)を製造した:
撹拌機、外部冷却機、及び供給容器を備える重合容器内に、水相60質量部を装入した。この水相は、ラウリル硫酸ナトリウム1質量%、ナトリウムヒドロキシメチルスルフィネート0.15質量%、酢酸0.02質量%、及び硫酸鉄(II)0.008質量%を含有するものであった。2時間以内に、撹拌しながら、55℃の温度で、エマルションIを50質量部、計量供給した。続いて、さらに2時間の間、エマルションIIを100質量部、計量供給した。供給終了後に、分散液を20℃に冷却し、網目幅が最大100μmのVA鋼によって濾過した。使用したエマルションI及びIIは、以下の成分を以下に記載する質量割合で乳化させることにより、それぞれ60%のエマルションとして得られたものである:
【表6】
【0105】
得られた水性ポリマー分散液は、ポリマー濃度w
Polymer,ausを41質量%(分散液1及び2)に、又は40質量%(分散液3)に調整した。
【0106】
本実施例では、本方法に特徴的な特性値として、分離係数P(等式(7))、及び凍結速度G*(等式(2))、及び方法生成物について残留水分w
H2O(等式(8))を測定した。
【0107】
本発明の意味合いにおいて、特に説明した実施例においてヘイズ値を測定するため、それぞれの方法生成物を以下のようにコンパウンド化した:各方法生成物は、1スクリュー式押出機Strok(スクリュー直径35mm)の漏斗に入れた。溶融温度は、235℃であった。押出ノズルからストランドを引き取り、水浴で冷却し、顆粒化して粒径が等しい顆粒にした。コンパウンド化の後、得られた顆粒から射出成形機のBattenfeld BAでISO 294に従って250℃で射出成形して、寸法が65mm×40mm×3mmの成形体にした。この成形体を、ASTM D 1003 (1997)の測定法に従い、ヘイズ測定器のBYK Gardner Hazegard-plusを用いて、23℃で試験し、本来の状態(「貯蔵前のヘイズ」)でも、熱水貯蔵後にも試験した。70℃での熱水貯蔵後のヘイズ値(ヘイズ70℃)、及び80℃での熱水貯蔵後のヘイズ値(ヘイズ80℃)を測定するため、成形体を24時間、温度調節した蒸留水中に70℃又は80℃で貯蔵し、ここで成形体は常に完全に、水によって覆われていた。
【0108】
1.1:比較例1
分散液1を、
図3に示した方法で、連続的な凍結凝集法により、HIGEL社のローラ式製氷機HEC 400型(
図2で図示)で、ローラ半径r
w=0.09m、及びローラ幅b
w=0.19mで後処理した(融解/焼結(バッチ)、及び遠心分離を含む)。
【0109】
ここで、ローラ回転数n
W、ローラ温度T
w、及び浸漬深さh
eintauchを変え、凍結した分散液の物質流
【数20】
をそれぞれ測定した。凍結速度G*は、等式(2)〜(6)により算出した。
【0110】
凍結工程を行った後、分散液を引き続き容器内で、平均温度T
TS=80℃〜100℃で、滞留時間T
TS=24時間の乾燥機において融解、及び焼結させ、続いて遠心分離した。
【0111】
遠心分離器としては、Neunkirchen 57290在のThomas社製のスピンドライヤー、776 SEK 203型(ドラム付、内径d
i,z=0.24m、高さh
z=0.32m)を用い、フィルターの布として網目幅が90μmのポリプロピレン、最大充填量4.5kg、(最大)回転数n
z=2800/分(製造者の記載による)で使用した。分散液は、5分の分離時間T
zで遠心分離した。ここで使用した量は、m
z=3kg(最大)であった。
【0112】
遠心分離後に、分離した固体割合の残留水分w
H2O(=残留水分材料M)を測定した。
【0113】
稼働パラメータとその結果が、表1にまとめてある。
表1:比較例1についての稼働パラメータと試験結果
【表7-1】
【表7-2】
【0114】
比較例2
分散液2を、比較例1に記載した方法で後処理した。ここで、ローラ回転数n
W、ローラ温度T
w、及び浸漬深さh
eintauchを変え、凍結した分散液の物質流
【数21】
をそれぞれ測定した。凍結速度G*は、等式(2)〜(6)により算出した。
【0115】
加えて、さらなる比較のため、非常に低い凍結速度で48時間にわたる凍結によって、10LのPE製の口が広い容器(内径は22cm)内で、−20℃で(非連続的な方法で)、試料を作製した(容器凍結試験2.1)。
【0116】
試験2.2〜2.6のために、融解と焼結を、比較例1に記載したように行った。遠心分離は、濾液流が全く観察されなくなるまで行った(最大10分)。分離した固体割合(=残留水分材料M)は、乾燥機内にて50℃で、残留水分w
H2Oが最大約1質量%になるまで乾燥させた。
【0117】
試験2.2〜2.5については、乾燥させた材料から(残留水分w
H2O=最大約1質量%=M
trocken)、上記コンパウンド化、及び引き続いた射出成形により、厚さ3mmの成形体を作製した。これらの試験体で、ヘイズ値を測定した。
【0118】
1つの場合(試験2.6)、乾燥させた材料M
trockenを水で洗浄し、ヘイズは再度の同様の遠心分離と乾燥の後に、この材料から製造された試験体で測定した。
【0119】
稼働パラメータ、及び比較例2の結果は、表2にまとめてある。
【0120】
試験の結果からは、凍結速度が上昇するにつれて、乾燥材料M
trockenにおける70℃、及び80℃での熱水貯蔵後のヘイズ値が増大することが分かる。第一の遠心分離後の洗浄と、残留水分w
H2Oを最大約1質量%にする乾燥、及び後接続された第二の遠心分離後の洗浄と、残留水分w
H2Oを最大約1質量%にする乾燥によって、ヘイズ値がさらに改善されることはなかった(表2中の試料2.5と試料2.6とを比較せよ(=しかし例えば2.5の試料は、上述のようにさらなる洗浄工程後のものである))。
表2:比較例2についての稼働パラメータと試験結果
【表8】
【0121】
比較例3
比較例1で記載した方法によって分散液2を、一定のローラ回転数n
W、一定のローラ温度T
w、一定の浸漬深さh
eintauch、ひいては一定の凍結速度G*で後処理した。凍結した分散液の物質流
【数22】
を測定し、凍結速度G*は、等式(2)〜(6)によって算出した。
【0122】
後処理した分散液を、比較例1に記載したように融解、焼結した。
【0123】
先に記載した一連の試験(比較例1及び2)とは異なり、遠心分離(比較例1及び2による遠心分離)に際して異なる割合Pで水溶液を分離した。これは、分離時間T
WSを変えることによって行った。続いて、それぞれ分離した固体割合の残留水分w
H2O(=残留水分材料M)の値をそれぞれ、測定した。
【0124】
残留水分材料Mは、その後、乾燥機にて50℃で、残留水分w
H2Oが約1質量%になるまで乾燥させた。試験3.1〜3.3については、乾燥させた材料から(残留水分w
H2O=最大約1質量%=M
trocken)、上記コンパウンド化、及び引き続いた射出成形により、厚さ3mmの成形体を作製した。これらの試験体で、ヘイズ値を測定した。
【0125】
表3には、比較例2からの試験2.2の結果(5分の遠心分離時間T
WSで較正、w
H2Oは約10質量%と評価)が、試験3.1〜3.3の結果と対比されており、ここで可変の遠心分離時間によって、及び一部ではいくらかの濾液を再度添加することによって、(乾燥機内で残留水分w
H2O=約1質量%に乾燥する前に)比較的高く規定された残留水分を調節した。試験3.3では、機械的な固−液分離を行わず(すなわち、遠心分離は行わない)、約1質量%という残留水分w
H2Oは、乾燥によってのみ達成した。
【0126】
この結果が示すように、一定の凍結速度では、機械的に分離する水及び/又は水相の割合が低下するとともに、70℃及び80℃における熱水貯蔵後のヘイズ値上昇を引き起こす。
表3:比較例3についての稼働パラメータと試験結果(試験2.2からの結果と対比)
【表9】
【0127】
本発明による例4
分散液2を、
図4に示した方法で、連続的な凍結凝集により、HIGEL社のローラ式製氷機HEC 400型(
図2で図示)で、ローラ半径r
w=0.09m、及びローラ幅b
w=0.19mで、続いて融解/焼結を選択的にバッチ式、又は連続式で稼働可能な撹拌釜(CSTR/STR)で温度T(表4参照)、及び続いて遠心分離(比較例1〜3に記載の遠心分離)で後処理した。
【0128】
充填体積V=4L〜16Lの撹拌釜(蒸気供給部付)を使用した。撹拌装置として、EKATO社のInter-MIG(直径d
R=0.9d
i)を使用し、ここでd
iは、撹拌釜の内径を表す。撹拌釜はバッチ式で稼働させ、液状の水の量を相当する量で添加し、これによって表4に記載のポリマー濃度w
Polymer,ausを有する分散液が得られた(もともとのポリマー濃度は、41質量%であった)。凍結した分散液の物質流
【数23】
を測定し、凍結速度G*は、等式(2)〜(6)によって算出した。
【0129】
遠心分離は、濾液流が全く観察されなくなるまで行った(最大10分)。得られるPの値(質量%として記載)は、表4に記載されている。
【0130】
残留水分材料Mは、遠心分離後に乾燥機にて50℃で、残留水分w
H2Oが約1質量%になるまで乾燥させた。試験4.1、及び4.2については、乾燥させた材料から(残留水分w
H2O=最大約1質量%=M
trocken)、上記コンパウンド化、及び引き続いた射出成形により、厚さ3mmの成形体を作製した。この試験体において、ヘイズ値を測定した。
【0131】
さらなる稼働パラメータ、及び結果は、表4にまとめてある。
【0132】
表4にはさらに、(凍結工程と固−液分離工程との間に)撹拌釜で水を添加した試験の結果(表4、試験4.1、及び4.2)と、凍結工程と固−液分離工程との間に水を添加しなかった試験2.2の結果(比較例2によるもの)が対比されている。固−液分離(遠心分離)の前に水を添加することによって、熱水貯蔵後のヘイズ値が改善される。同等のヘイズ値は、後接続された洗浄工程によっても、達成できない(表2、試験2.5、及び2.6参照)。
表4:本発明による例4についての稼働パラメータと試験結果(比較例2.2による)
【表10】
【0133】
本発明による例5
分散液3を、
図5に示した方法で、連続的な凍結凝集により、HIGEL社のローラ式製氷機HEC 500型(
図2で図示)で、ローラ半径r
w=0.09m、及びローラ幅b
w=0.19mで、続いて融解/焼結を選択的にバッチ式、又は連続式で稼働可能な撹拌釜(CSTR/STR)で温度T(表5参照)、及び続いて遠心分離(比較例1〜3に記載の遠心分離)で後処理した。
【0134】
充填体積V=4L〜16Lの撹拌釜(蒸気供給部付)を使用した。撹拌装置として、EKATO社のInter-MIG(直径d
R=0.9d
i)を使用し、ここでd
iは、撹拌釜の内径を表す。撹拌釜は連続的に稼働させた。撹拌釜に供給した蒸気量
【数24】
(温度T
D、及び圧力p
Dのもの)の量、ひいては撹拌釜で調整する平均焼結温度Tを変更した;凍結物体を移動させるために撹拌釜に供給した水の物質流
【数25】
は、一定であった。その他の稼働パラメータ、ローラ回転数n
W、ローラ温度T
W、浸漬深さh
Eintauch、撹拌回転数n
R、及び撹拌釜における滞留時間Tは、同様にほぼ一定に保った。凍結した分散液の物質流
【数26】
を測定し、凍結速度G*は、等式(2)〜(6)によって算出した。
【0135】
遠心分離は、比較例1に記載したように行った。遠心分離は、濾液流が全く観察されなくなるまで行った(最大10分)。得られるPの値(質量%として記載)は、表5に記載されている。
【0136】
さらなる稼働パラメータと結果は、表5にまとめてある。ΔTは、焼結温度Tと、外部シェル又は分散されたポリマー材料の層のガラス転移温度T
Gとの差を示す(ここでは110℃)。
【0137】
これらの結果は、遠心分離後に達成可能な、残留水分材料Mの残留水分w
H2Oは、焼結温度が上昇するにつれて、減少することを示している。
表5:本発明による例5についての稼働パラメータと比較試験
【表11】
【表12-1】
【表12-2】
【表12-3】