【実施例】
【0127】
ここで添付した実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明する。しかし以下の記述は説明のためのみであって、いかなる意味でも本発明を限定するものと考えるべきではない。
【0128】
比較例1
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を以下の表1にまとめる。
【0129】
【表1】
【0130】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程1):
エタノール32.23gと酢酸エチル12.52g中のポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 90F)13.68gの溶液に、DL−α−トコフェロール0.171g、アスコルビルパルミテート0.068gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.062gを加え、混合して透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。得られたPVP溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4202(酢酸エチル中60重量%)105.24gおよびシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4302(酢酸エチル中60重量%)105.24gを加え、完全に混合されるまで500rpmで撹拌した。多形IIのロチゴチン30.78gを撹拌しながら加えた。混合物を40℃まで加熱し、均一な分散液が得られるまで500rpmで最低60分間撹拌した。
【0131】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)の2枚のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで115℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によって2つのロチゴチン含有層のそれぞれのコーティング重量が75g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。第1のロチゴチン含有層を(1)ポリエステルタイプの裏打ちフォイル、および(2)第1の層の表面から剥離ライナーを除いた後で第2のロチゴチン含有層とラミネートし、面積重量150g/m
2の、ロチゴチン含有二相層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0132】
比較例2
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を以下の表2にまとめる。
【0133】
【表2】
【0134】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程1):
ポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 30)38.90g、DL−α−トコフェロール0.324g、アスコルビルパルミテート0.130gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.175gを無水エタノール25.93gと混合して、透明な溶液を得た(300〜2000rpm、プロペラスターラー)。300rpmで撹拌しながらアセトン26.32gと多形IIのロチゴチン58.32gを加え、40℃に60分加熱した。得られたロチゴチン、PVPおよび抗酸化剤の溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4201(n−ヘプタン中71.5重量%)158.36gおよびシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4301(n−ヘプタン中71.5重量%)158.36gを加え、2000rpmで10分間撹拌した(タービンスターラー)。
【0135】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)の2枚のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで110℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によってロチゴチン含有層のそれぞれのコーティング重量が75g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。第1のロチゴチン含有層を(1)ポリエステルタイプの裏打ちフォイル、および(2)第1の層の表面から剥離ライナーを除いた後で第2のロチゴチン含有層とラミネートし、面積重量150g/m
2の、ロチゴチン含有二相層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0136】
〔実施例1〕
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を以下の表3にまとめる。
【0137】
【表3】
【0138】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程1):
ポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 90F)3.31g、ポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 30)4.54g、DL−α−トコフェロール0.087g、アスコルビルパルミテート0.029gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.029gを無水エタノール27.92gと混合して、透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。プロペラスターラーで60分間、60℃、60rpmで撹拌しながら多形IIのロチゴチン14.89gを加えた。得られたロチゴチン、PVPおよび抗酸化剤の溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4201(n−ヘプタン中71.5重量%)41.84g、シリコーン接着剤BIO−PSA 7−4301(n−ヘプタン中71.5重量%)41.84g、およびn−ヘプタン10.61gを加え、1000rpmで10分間撹拌した(ディソルバースターラー)。
【0139】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで110℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によってロチゴチン含有二相層のコーティング重量が150g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。ロチゴチン含有二相層をポリエステルタイプの裏打ちフォイルとラミネートし、ロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0140】
〔実施例2a〕
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を以下の表4にまとめる。
【0141】
【表4】
【0142】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物1の製造(工程1):
ポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 90F)8.00g、PVP(Kollidon 30)10.99g、DL−α−トコフェロール0.198g、アスコルビルパルミテート0.080gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.086gを無水エタノール35.72gと混合して、透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。プロペラスターラーで60分間、60℃、60rpmで撹拌しながら多形IIのロチゴチン36.00gおよび無水エタノール31.76gを加えた。得られたロチゴチン、PVPおよび抗酸化剤の溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4201(n−ヘプタン中70重量%)124.73g、シリコーン接着剤BIO−PSA 7−4301(n−ヘプタン中70重量%)53.43g、およびn−ヘプタン14.76gを加え、2000rpmで5分間撹拌した(ディソルバースターラー)。
【0143】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物2の製造(工程2):
PVP(Kollidon 90F)3.33g、DL−α−トコフェロール0.040g、アスコルビルパルミテート0.020gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.015gを無水エタノール22.54gと混合して、透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。60rpmで撹拌しながら多形IIのロチゴチン7.50gを加え、60℃に60分間加熱した。得られたロチゴチン、PVPおよび抗酸化剤の溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4201(n−ヘプタン中70重量%)38.19gおよびシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4301(n−ヘプタン中70重量%)89.11gを加え、2000rpmで5分間撹拌した(ディソルバースターラー)。
【0144】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程3):
工程1で得られた混合物1を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで110℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によって第1のロチゴチン含有二相層のコーティング重量が122g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。ロチゴチン含有二相層をポリエステルタイプの裏打ちフォイルとラミネートした。工程2で得られた混合物2を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで110℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によって第2のロチゴチン含有二相層のコーティング重量が35g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択し、ロチゴチン含有皮膚接触層を得た。ロチゴチン含有二相層の表面から剥離ライナーを除いた後、ロチゴチン含有皮膚接触層を第1のロチゴチン含有二相層とラミネートして、全面積重量157g/m
2の、ロチゴチン含有二相層およびロチゴチン含有皮膚接触層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0145】
〔実施例2b〕
ロチゴチン含有二相混合物の組成および製造方法は実施例2aで述べた通りである。経皮治療システム(TTS)の製造のため、溶媒の除去によって第1のロチゴチン含有二相層のコーティング重量が112g/m
2、ロチゴチン含有皮膚接触層を提供する第2のロチゴチン含有二相層のコーティング重量が60g/m
2になるように、コーティングの厚みを選択した。
【0146】
〔実施例3〕
実施例3において、比較例1および2ならびに実施例1、2aおよび2bのインビトロのロチゴチン透過を、9%の酢酸ビニルを含むエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーからなる厚み51μmの膜(CoTran(商標)Membrane、3M社)および米国薬局方(USP)に記載されたPaddle over Disk装置を用いて192時間にわたって実施した膜透過試験によって評価した。受容媒体としてpH4.5のリン酸塩緩衝液(900ml;32℃;50rpm)を用いた。比較例1の面積10cm
2のTTSを比較例2ならびに実施例1、2aおよび2bに対して試験した。受容媒体へのロチゴチンの透過をHPLCによって測定した。結果を表5〜7および
図1〜4に示す。
【0147】
【表5】
【0148】
【表6】
【0149】
【表7】
【0150】
【表8】
【0151】
【表9】
【0152】
〔実施例4〕
実施例4において、比較例1、比較例2、および実施例1の薬物含有接着性物の粘性率を、Haake Viscometer 2 plus(回転体No.1)およびMalvern Kinexus(Couette−bobおよびキャップ装置)を用いて測定した。結果を以下の表8に示す。
【0153】
【表10】
【0154】
比較例1および2と比較して、実施例1の薬物含有接着性物の粘性率は低く、そのため加工性が良好となり、したがってコーティング手順がより便利になっている。
【0155】
〔実施例5〕
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を以下の表9にまとめる。
【0156】
【表11】
【0157】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程1):
エタノール73.67gと酢酸エチル20.53g中のポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 90F)13.68gおよびポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 30)20.53gの溶液に、DL−α−トコフェロール0.34g、アスコルビルパルミテート0.14gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.15gを加え、混合して透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。得られたPVP溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4202(酢酸エチル中60重量%)204.81gおよびシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4302(酢酸エチル中60重量%)204.81gを加え、完全に混合されるまで500rpmで撹拌した。多形IIのロチゴチン61.56gを撹拌しながら加えた。混合物を40℃まで加熱し、均一な分散液が得られるまで500rpmで最低60分間撹拌した。
【0158】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)の2枚のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで115℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によって2つのロチゴチン含有層のそれぞれのコーティング重量が80〜82g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。第1のロチゴチン含有層を(1)ポリエステルタイプの裏打ちフォイル、および(2)第1の層の表面から剥離ライナーを除いた後で第2のロチゴチン含有層とラミネートし、コーティング重量160〜164g/m
2の、ロチゴチン含有二相層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0159】
〔実施例6〕
ロチゴチン含有二相コーティング貯留混合物の組成は実施例5と同一である。
【0160】
ロチゴチンを含まない皮膚接触層の組成を下の表10にまとめる。
【0161】
【表12】
【0162】
ロチゴチンを含まない接着性混合物の製造(工程1):
シリコーン接着剤BIO−PSA 7−4202(酢酸エチル中60重量%)80.01gをシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4302(酢酸エチル中60重量%)320.01gに加え、完全に混合されるまで500rpmで撹拌した。
【0163】
ロチゴチンを含まない皮膚接触層(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた接着性混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで115℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によって接着層のそれぞれのコーティング重量が28g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。
【0164】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程3)は実施例5の工程1と同一である。
【0165】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程4):
工程3で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで115℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によってロチゴチン含有層のコーティング重量が139g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。ロチゴチン含有層を(1)ポリエステルタイプの裏打ちフォイル、および(2)工程2のロチゴチンを含まない皮膚接触層とラミネートし、コーティング重量167g/m
2の、ロチゴチン含有二相層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0166】
〔実施例7〕
ロチゴチン含有皮膚接触層としてのロチゴチン含有二相コーティング混合物の組成を下の表11にまとめる。
【0167】
【表13】
【0168】
ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造(工程1):
エタノール13.56g中のポリビニルピロリドン(PVP、Kollidon 90F)3.34gの溶液に、DL−α−トコフェロール0.02g、アスコルビルパルミテート0.04gおよびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(10重量%)0.15gを加え、混合して透明な溶液を得た(1000rpm、プロペラスターラー)。得られたPVP溶液にシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4202(酢酸エチル中60重量%)29.70gおよびシリコーン接着剤BIO−PSA 7−4302(酢酸エチル中60重量%)118.80gを加え、完全に混合されるまで500rpmで撹拌した。多形IIのロチゴチン7.51gを撹拌しながら加えた。混合物を40℃まで加熱し、均一な分散液が得られるまで500rpmで最低60分間撹拌した。
【0169】
経皮治療システム(TTS)の製造(工程2):
工程1で得られた混合物を、適切なポリエステル剥離ライナー(たとえばScotchpak(商標)9755)のシートにコーティングした。コーティングされた剥離ライナーシートを乾燥オーブンに入れ、50℃で約30分、次いで115℃で約10分、乾燥した。溶媒の除去によってロチゴチン含有層のそれぞれのコーティング重量が28g/m
2になるようにコーティングの厚みを選択した。ロチゴチン含有層を(1)ポリエステルタイプの裏打ちフォイル、および(2)第1の層の表面から剥離ライナーを除いた後でコーティング重量160〜164g/m
2の実施例6のロチゴチン含有層とラミネートし、全コーティング重量188〜192g/m
2の、ロチゴチン含有二相層を有するロチゴチン含有自己接着性層構造を得た。最後に、ロチゴチン含有自己接着性層構造から10cm
2の大きさを有する個別のシステム(TTS)をパンチして切り出し、パウチ中にシールした。
【0170】
〔実施例8〕
実施例8において、採皮した厚み約300μmのヒト皮膚を用いてフローセル装置で192時間にわたって実施したインビトロ皮膚透過試験によって、実施例5、6および7のインビトロ皮膚透過を評価した。受容媒体(32℃)としてpH6.2のリン酸塩緩衝生理食塩液(PBS)を用いた。受容セルの面積は0.52cm
2であった。最初の6時間は1時間ごと、18時間までは3時間ごと、実験の残り時間は6時間ごとに試料を採取した。受容媒体へのロチゴチンの透過をHPLCによって測定した。結果を表12および13ならびに
図5に示す。
【0171】
【表14】
【0172】
【表15】
【0173】
【表16】
【0174】
【表17】
【0175】
本発明は特に以下のさらなる項目に関する。
1.自己接着性層構造中に治療有効量のロチゴチン塩基を含む、ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムであって、該自己接着性層構造が
A)裏打ち層、ならびに
B)ロチゴチン含有二相層であって、該二相層が
a)75%〜100%のポリマーまたはポリマー混合物を含む組成物を有する外部相と、
b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.ロチゴチン塩基と、
ii.ポリマー群:
− 少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、
− 80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドン、
− ビニルカプロラクタム、酢酸ビニルおよびエチレングリコールのコポリマー、
− ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー、
− エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマー、
− ポリエチレングリコール、
− ポリプロピレングリコール、
− アクリルポリマー、
− 変性セルロース
のうちの少なくとも2つから選択される少なくとも2つの親水性ポリマーを含むポリマー混合物と
を含み、
内部相中のポリマー混合物が、前記ロチゴチン塩基が内部相中のポリマー混合物と固溶体を形成するために十分な量で存在する、
前記ロチゴチン含有二相層、
ならびに
C)場合により、追加の皮膚接触層
を含む、前記経皮治療システム。
2.前記外部相の組成物は感圧接着性組成物である、項目1に記載の経皮治療システム。3.外部相中の前記ポリマーまたはポリマー混合物は疎水性ポリマー(複数可)である、
項目1または2に記載の経皮治療システム。
4.外部相中の前記ポリマーまたはポリマー混合物は、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、スチレンとブタジエンのコポリマー、スチレンとイソプレンのコポリマーの群から選択される感圧接着性ポリマー(複数可)である、項目1〜3のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
5.外部相中の前記ポリマーまたはポリマー混合物は、ポリシロキサン、またはポリイソブチレンの群から選択される感圧接着性ポリマー(複数可)である、項目1〜4のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
6.外部相中の前記ポリマーまたはポリマー混合物は感圧接着性ポリシロキサン(複数可)である、項目1〜5のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
7.ポリシロキサン(複数可)はアミン耐性である、項目6に記載の経皮治療システム。8.ポリシロキサン(複数可)は、シラノールで末端ブロックされたポリジメチルシロキサンとシリカレジンとの縮合反応の生成物であってアミン耐性を有し、残存シラノール官能基がトリメチルシロキシ基によって封鎖されている、項目6に記載の経皮治療システム。
9.二相層および場合により皮膚接触層の製造のために、ヘプタン中の感圧接着性ポリシロキサン(複数可)の感圧接着性混合物が用いられる、項目1〜8のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
10.感圧接着性混合物のヘプタン中25℃における固体含量60%の溶液粘度が150mPa・sを超えるという特徴を有する、項目9に記載の経皮治療システム。
【0176】
11.感圧接着性混合物のヘプタン中25℃における固体含量60%の溶液粘度が約200mPa・s〜約700mPa・sであるという特徴を有する、項目9に記載の経皮治療システム。
12.感圧接着性混合物のヘプタン中25℃における固体含量60%の溶液粘度が約350mPa・s〜約600mPa・sであるという特徴を有する、項目9に記載の経皮治療システム。
13.二相層および場合により皮膚接触層の製造のために、酢酸エチル中の感圧接着性ポリシロキサン(複数可)の感圧接着性混合物が用いられる、項目1〜8のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
14.感圧接着性混合物の酢酸エチル中25℃における固体含量60%の溶液粘度が350mPa・sを超えるという特徴を有する、項目13に記載の経皮治療システム。
15.感圧接着性混合物の酢酸エチル中25℃における固体含量60%の溶液粘度が約400mPa・s〜約1500mPa・sであるという特徴を有する、項目13に記載の経皮治療システム。
16.感圧接着性混合物の酢酸エチル中25℃における固体含量60%の溶液粘度が約600mPa・s〜約1300mPa・sであるという特徴を有する、項目13に記載の経皮治療システム。
17.感圧接着性混合物の30℃、0.01rad/sにおける複素粘性率が1×10
9poise未満であるという特徴を有する、項目9〜16のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
18.感圧接着性混合物の30℃、0.01rad/sにおける複素粘性率が約1×10
5〜約9×10
8poiseであるという特徴を有する、項目9〜16のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
19.二相層および場合により皮膚接触層の製造のために、ヘプタン中25℃における固体含量約60%の溶液粘度が500mPa・sであるという特徴を有するヘプタン中の感圧接着性ポリシロキサンと、ヘプタン中25℃における固体含量約60%の溶液粘度が450mPa・sであるという特徴を有するヘプタン中の感圧接着性ポリシロキサンとの感圧接着性混合物が用いられる、項目1〜9のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
20.二相層および場合により皮膚接触層の製造のために、酢酸エチル中25℃における固体含量約60%の溶液粘度が1200mPa・sであるという特徴を有する酢酸エチル中の感圧接着性ポリシロキサンと、酢酸エチル中25℃における固体含量約60%の溶液粘度が800mPa・sであるという特徴を有する酢酸エチル中の感圧接着性ポリシロキサンとの感圧接着性混合物が用いられる、項目1〜8および13に記載の経皮治療システム。
【0177】
21.内部相中のポリマー混合物は、2つの親水性ポリマーを1:1〜約1:10の比で含む、項目1〜20のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
22.内部相中のポリマー混合物は、2つの親水性ポリマーを1:1〜約1:4の比で含む、項目1〜20のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
23.内部相中のポリマー混合物は、2つの親水性ポリマーを1:1〜約1:2の比で含む、項目1〜20のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
24.少なくとも2つの親水性ポリマーは、ポリマー群:
− 少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、
− 80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドン、
− ビニルカプロラクタム、酢酸ビニルおよびエチレングリコールのコポリマー、
− ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー、
− エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマー
− ポリエチレングリコール
− ポリプロピレングリコール
− ジメチルアミノエチルメタクリレート、ブチルメタクリレートおよびメチルメタクリレートのコポリマー、
− メタクリル酸とメチルメタクリレートのコポリマー、
− ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート
のうちの少なくとも2つから選択される、項目1〜23のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
25.内部相中のポリマー混合物は、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンを含む、項目1〜24のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
26.内部相中のポリマー混合物は、少なくとも80、または80〜200、特に90のK値を有するポリビニルピロリドンと、80未満、または10〜79、特に30のK値を有するポリビニルピロリドンとを含む、項目1〜25のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
27.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンの、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は4:1〜1:4である、項目26に記載の経皮治療システム。
28.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンの、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は2:1〜1:2である、項目26または27に記載の経皮治療システム。
29.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンの、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:1〜1:2である、項目26〜28のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
30.内部相中のポリマー混合物は、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンを少なくとも含み、該ポリビニルピロリドンは少なくとも1つのさらなる親水性ポリマーと同量か、これより少ない量で存在する、項目1〜29のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0178】
31.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.1mg/cm
2〜約5mg/cm
2の量で存在する、項目25〜30の
いずれか1項に記載の経皮治療システム。
32.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.1mg/cm
2〜約1.5mg/cm
2の量で存在する、項目25〜30のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
33.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.5mg/cm
2〜約0.7mg/cm
2の量で存在する、項目25〜32のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
34.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約1%〜約20%の量で存在する、項目25〜33のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
35.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約1%〜約10%の量で存在する、項目25〜34のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
36.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約3%〜約5%の量で存在する、項目25〜35のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
37.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.1mg/cm
2〜約5mg/cm
2の量で存在する、項目26〜36のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
38.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.1mg/cm
2〜約1.5mg/cm
2の量で存在する、項目26〜37のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
39.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層中に約0.5mg/cm
2〜約1.0mg/cm
2の量で存在する、項目26〜38のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
40.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約1%〜約20%の量で存在する、項目26〜39のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0179】
41.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約1%〜約10%の量で存在する、項目26〜40のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
42.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは前記二相層の約5%〜約7%の量で存在する、項目26〜41のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
43.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは約0.5mg/cm
2〜約0.7mg/cm
2の量で存在し、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは約0.5mg/cm
2〜約1.0mg/cm
2の量で存在する、項目26〜42のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
44.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは、25〜35のK値範囲、または30の公称K値を有するポリビニルピロリドンである、項目26〜43のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
45.80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは、25未満のK値、または17の公称K値、または12の公称K値を有するポリビニルピロリドンである、項目26〜44のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
46.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは、85〜95のK値範囲、または90の公称K値を有するポリビニルピロリドンである、項目26〜45のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
47.内部相中のポリマー混合物は、90の公称K値を有するポリビニルピロリドンと30の公称K値を有するポリビニルピロリドンを含む、項目26〜46のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
48.90の公称K値を有するポリビニルピロリドンの、30の公称K値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:1.4、または1:1.5である、項目26〜47のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
49.内部相中のロチゴチン塩基の、ポリマー混合物に対する比は1:0.2〜1:1である、項目1〜48のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
50.内部相中のロチゴチン塩基の、ポリマー混合物に対する比は1:0.2〜1:0.8である、項目1〜49のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0180】
51.内部相中のロチゴチン塩基の、ポリマー混合物に対する比は1:0.4〜1:0.6である、項目1〜50のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
52.ロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:0.1〜1:0.5である、項目25〜51のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
53.ロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:0.1〜1:0.3である、項目25〜52のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
54.ロチゴチン塩基の、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:0.1〜1:0.5である、項目25〜53のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
55.ロチゴチン塩基の、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:0.2〜1:0.4である、項目25〜54のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
56.ロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンおよび80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は約1:0.2:0.3である、項目1〜55のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
57.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンは90の公称K値を有するポリビニルピロリドンであり、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンは30の公称K値を有するポリビニルピロリドンである、項目1〜56のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
58.前記自己接着性層構造中に0.1mg/cm
2〜10.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜57のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
59.前記自己接着性層構造中に0.1mg/cm
2〜5.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜58のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
60.前記自己接着性層構造中に0.3mg/cm
2〜3.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜59のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0181】
61.前記自己接着性層構造中に0.3mg/cm
2〜1.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜60のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
62.前記自己接着性層構造中に1.0mg/cm
2〜1.5mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜59のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
63.前記自己接着性層構造中に1.5mg/cm
2〜5.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜59のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
64.前記自己接着性層構造中に2.0mg/cm
2〜4.0mg/cm
2、好ましくは2.0mg/cm
2〜3.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、項目1〜59のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
65.二相層は約30g/m
2〜約400g/m
2の面積重量を有する、項目1〜64のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
66.二相層は約30g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有する、項目1〜65のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
67.二相層は約100g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有する、項目1〜66のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
68.ロチゴチン塩基は前記二相層の1%〜30%の量で存在する、項目1〜67のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
69.ロチゴチン塩基は前記二相層の10%〜26%、好ましくは16%〜26%の量で存在する、項目1〜68のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
70.ロチゴチン塩基は前記二相層の16%〜30%の量で存在する、項目1〜69のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0182】
71.二相層は約100g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有し、ロチゴチン塩基は前記二相層の16%〜26%の量で存在する、項目1〜64のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
72.二相層は、メタ重亜硫酸ナトリウム、アスコルビルパルミテート、トコフェロールおよびそのエステル、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールまたはプロピルガレートからなる群から選択される抗酸化剤を含む、項目1〜71のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
73.皮膚接触層は、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、スチレンとブタジエンのコポリマー、スチレンとイソプレンのコポリマー、またはそれらの混合物から選択される感圧ポリマーを含む感圧接着性組成物を有する、項目1〜72のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
74.皮膚接触層は、感圧接着性ポリシロキサンを含む感圧接着性組成物を有する、項目1〜73のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
75.皮膚接触層は、活性薬剤を含まない、または活性薬剤を含むかたちで製造される、項目1〜74のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
76.皮膚接触層は、活性薬剤を含まないかたちで製造され、約5g/m
2〜約60g/m
2の面積重量を有する、項目1〜75のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
77.皮膚接触層は、ロチゴチン塩基を含むかたちで製造される、項目1〜76のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
78.ロチゴチン塩基を含むかたちで製造される皮膚接触層は約10g/m
2〜約150g/m
2の面積重量を有する、項目77に記載の経皮治療システム。
79.皮膚接触層はロチゴチン含有二相層とは異なるが、これもロチゴチン含有二相層の形態であり、該二相層が
a)75%〜100%のポリマーまたはポリマー混合物を含む組成物を有する外部相と、b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.ロチゴチン塩基と、
ii.少なくとも1つの親水性ポリマーと
を含み、
内部相中の該少なくとも1つの親水性ポリマーが、前記ロチゴチン塩基が該少なくとも1つの親水性ポリマーと固溶体を形成するために十分な量で存在し、
場合により該少なくとも1つの親水性ポリマーが少なくとも2つの親水性ポリマーを含むポリマー混合物であり、
場合により項目1〜30に定義されている、項目77または78に記載の経皮治療システム。
80.皮膚接触層は、内部相中に少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンを含む、項目1〜79のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0183】
81.皮膚接触層中のロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は約1:0.2〜約1:1である、項目1〜80のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
82.皮膚接触層中のロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は約1:0.3〜約1:0.5である、項目1〜81のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
83.二相層の内部相中のロチゴチン塩基の、ポリマー混合物に対する比は1:0.4〜1:0.6であり、皮膚接触層中のロチゴチン塩基の、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比は1:0.2〜1:0.5である、項目1〜82のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
84.ロチゴチン塩基は、皮膚接触層中に前記皮膚接触層の1%〜15%の量で存在する、項目1〜83のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
85.ロチゴチン塩基は、皮膚接触層中に前記皮膚接触層の9%未満、または1%〜8%の量で存在する、項目1〜84のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
86.ロチゴチン塩基は、皮膚接触層中に前記二相層中よりも少ない量で存在する、項目1〜85のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
87.8時間目〜12時間目の間の4時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、治療に有効であるロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜86のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
88.8時間目〜12時間目の間の4時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、少なくとも10.5μg/cm
2/hr〜約15μg/cm
2/hrの、ロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜87のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
89.8時間目〜12時間目の間の4時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、少なくとも11μg/cm
2/hr〜約15μg/cm
2/hrの、ロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜88のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
90.24時間〜168時間の間の4時間または6時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、24時間〜168時間の間、20%ポイント以内で一定のロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜89のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
【0184】
91.24時間〜168時間の間の4時間または6時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、24時間〜168時間の間、15%ポイント以内で一定のロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜90のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
92.24時間〜168時間の間の4時間または6時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、24時間〜168時間の間、10%ポイント以内で一定のロチゴチン塩基の透過速度を提供する、項目1〜91のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
93.患者の皮膚への1〜7日間の投与期間の間、前記経皮治療システムによって1〜7日間にわたって治療有効量のロチゴチン塩基を提供する、項目1〜92のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
94.患者の皮膚への3日間の投与期間の間、経皮治療システムによって3日間にわたって治療有効量のロチゴチン塩基を提供する、項目1〜93のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
95.患者の皮膚への4日間の投与期間の間、経皮治療システムによって4日間にわたって治療有効量のロチゴチン塩基を提供する、項目1〜94のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
96.患者の皮膚への7日間の投与期間の間、前記経皮治療システムによって7日間にわたって治療有効量のロチゴチン塩基を提供する、項目1〜95のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
97.二相層は、乾燥された二相層である、項目1〜96のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
98.治療の方法における使用のための、項目1〜97のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
99.パーキンソン病、パーキンソンプラス症候群、うつ病、不安、AHDS、線維筋痛、レストレスレッグス症候群に罹患した患者を治療する方法における使用のため、ならびにドーパミン作動性ニューロン喪失の治療もしくは予防、または認知障害、認知症もしくはレヴィー小体疾患の治療もしくは予防における使用のための、項目1〜98のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
100.ヒト患者の皮膚に少なくとも24時間、経皮治療システムを適用することによる、項目98または99による使用のための経皮治療システム。
【0185】
101.ヒト患者の皮膚に約96時間、経皮治療システムを適用することによる、項目98または99による使用のための経皮治療システム。
102.ヒト患者の皮膚に約168時間、経皮治療システムを適用することによる、項目98または99による使用のための経皮治療システム。
103.ヒト患者の皮膚に少なくとも24時間、項目1〜99のいずれか1項に記載の経皮治療システムを適用することによる治療の方法。
104.ヒト患者の皮膚に約96時間、項目1〜99のいずれか1項に記載の経皮治療システムを適用することによる治療の方法。
105.ヒト患者の皮膚に約168時間、項目1〜99のいずれか1項に記載の経皮治療システムを適用することによる治療の方法。
106.パーキンソン病、パーキンソンプラス症候群、うつ病、不安、AHDS、線維筋痛、レストレスレッグス症候群に罹患した患者の治療、ならびにドーパミン作動性ニューロン喪失の治療もしくは予防、または認知障害、認知症もしくはレヴィー小体疾患の治療もしくは予防における使用のための、項目104または105のいずれか1項に記載の方法。
107.ロチゴチン塩基の放出を制御するための感圧接着性ポリシロキサン(複数可)を含む感圧性接着組成物中に、ロチゴチン塩基を含むポリマー混合物の分散した固溶体デポジットを提供する、ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムの製造における、少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、および80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンのポリマー混合物の使用。
108.項目1〜102のいずれか1項に記載のロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムの製造方法であって、
(1)外部相中に分散した内部相を有するロチゴチン含有二相コーティング混合物を製造する工程、
(2)前記ロチゴチン含有二相コーティング混合物を、コーティング重量を有する層を提供する量でフィルムにコーティングする工程、
(3)前記コーティングされた層を乾燥してコーティング重量を有する乾燥層を提供し、所望の面積重量を有するロチゴチン含有乾燥二相層を提供する工程、
(4)場合により2層以上の前記乾燥層をラミネートして、所望の面積重量を有するロチゴチン含有乾燥二相層を提供する工程、
(5)前記ロチゴチン含有乾燥二相層を裏打ち層とラミネートする工程、
(6)場合により前記ロチゴチン含有乾燥二相層を追加の皮膚接触層とラミネートする工程
を含む前記製造方法。
109.ロチゴチン含有二相コーティング混合物の製造は、
(1)ポリマー群:
− 少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、
− 80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドン、
− ビニルカプロラクタム、酢酸ビニルおよびエチレングリコールのコポリマー、
− ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー、
− エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマー、
− ポリエチレングリコール、
− ポリプロピレングリコール、
− アクリルポリマー、
− 変性セルロース
のうちの少なくとも2つから選択される少なくとも2つの親水性ポリマーを含むポリマー混合物を
溶媒と混合して溶液を得る工程、
(2)場合によりトコフェロール、アスコルビルパルミテート、およびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液を工程1の溶液に加える工程、
(3)ロチゴチン塩基と溶媒中に75%〜100%のポリマーまたはポリマー混合物を含む組成物の混合物を前記溶液に加えてロチゴチン含有二相コーティング混合物を提供する工程
を含む、項目108に記載の方法。
110.前記ロチゴチン含有二相層は追加の皮膚接触層とラミネートされ、皮膚接触層の製造は
(1)接着性コーティング混合物、好ましくは外部相中に分散した内部相を有し、内部相中に少なくとも1つの親水性ポリマーを含むロチゴチン含有二相コーティング混合物を提供する工程、
(2)前記接着性コーティング混合物をフィルムにコーティングして前記接着性コーティング混合物の層を提供する工程、
(3)前記コーティングされた層を乾燥してコーティング重量を有する乾燥層を提供し、所望の面積重量を有する前記皮膚接触層を提供する工程、
(4)場合により2層以上の前記乾燥層をラミネートして、所望の面積重量を有する前記皮膚接触層を提供する工程
を含む、項目108または109に記載の方法。
【0186】
111.二相層および場合により追加の皮膚接触層の製造のために、ヘプタンまたは酢酸エチル中の感圧接着性ポリシロキサンの感圧接着性混合物を用いる、項目108〜110のいずれか1項に記載の方法。
112.自己接着性層構造中に治療有効量のロチゴチン塩基を含む、ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムであって、該自己接着性層構造が
A)裏打ち層、ならびに
B)ロチゴチン含有乾燥二相層であって、該乾燥二相層が
a)75%〜100%の感圧接着性ポリシロキサンを含む感圧接着性組成物を有する外部相と、
b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.前記乾燥二相層の16%〜26%のロチゴチン塩基と、
ii.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、および80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンを含むポリマー混合物と
を含み、
内部相中のポリマー混合物が、前記ロチゴチン塩基が内部相中のポリマー混合物と固溶体を形成するために十分な量で存在し、
乾燥二相層が約100g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有する、
前記ロチゴチン含有乾燥二相層、
ならびに
C)場合により、追加の皮膚接触層
を含む、前記経皮治療システム。
113.自己接着性層構造中に2.0mg/cm
2〜3.0mg/cm
2のロチゴチン塩基を含む、ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムであって、該自己接着性層構造が
A)裏打ち層、ならびに
B)ロチゴチン含有二相層であって、該二相層が
a)75%〜100%の感圧接着性ポリシロキサンを含む感圧接着性組成物を有する外部相と、
b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.ロチゴチン塩基と、
ii.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、および80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンを含むポリマー混合物と
を含み、
内部相中のポリマー混合物が、前記ロチゴチン塩基が内部相中のポリマー混合物と固溶体を形成するために十分な量で存在し、
ロチゴチン塩基の、80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンに対する比が1:0.1〜1:0.5であり、
二相層が約100g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有する、
前記ロチゴチン含有二相層、
ならびに
C)追加の皮膚接触層
を含む、前記経皮治療システム。
114.自己接着性層構造中に治療有効量のロチゴチン塩基を含む、ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムであって、該自己接着性層構造が
A)裏打ち層、ならびに
B)ロチゴチン含有二相層であって、該二相層が
a)75%〜100%の感圧接着性ポリシロキサンを含む感圧接着性組成物を有する外部相と、
b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.前記二相層の16%〜26%のロチゴチン塩基と、
ii.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドン、および80未満、または10〜79のK値を有するポリビニルピロリドンを含むポリマー混合物と
を含み、
内部相中のポリマー混合物が、前記ロチゴチン塩基の量が内部相中のポリマー混合物と固溶体を形成するために十分な量で存在し、
二相層が約100g/m
2〜約200g/m
2の面積重量を有する、
前記ロチゴチン含有二相層、
ならびに
C)これも二相層の形態である、追加のロチゴチン含有皮膚接触層であって、該皮膚接触層が
a)75%〜100%の感圧接着性ポリシロキサンを含む感圧接着性組成物を有する外部相と、
b)ロチゴチン塩基を含む組成物を有する内部相と
を有し、
該内部相が該外部相中に分散したデポジットを形成し、
該内部相が
i.前記皮膚接触層の1%〜8%のロチゴチン塩基と、
ii.少なくとも80、または80〜200のK値を有するポリビニルピロリドンと
を含み、
前記ポリビニルピロリドンが、前記ロチゴチン塩基の量が前記ポリビニルピロリドンと固溶体を形成するために十分な量で存在し、
皮膚接触層が約10g/m
2〜約150g/m
2の面積重量を有する、
前記追加のロチゴチン含有皮膚接触層
を含む、前記経皮治療システム。
115.ロチゴチンの経皮投与のための経皮治療システムであって、
(a)8時間目〜12時間目の間の4時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、少なくとも11μg/cm
2/hr〜約15μg/cm
2/hrで、かつ
(b)24時間〜168時間の間の4時間の時間間隔でEVA膜によって測定された、24時間〜168時間の間、20%ポイント以内で一定の
ロチゴチン塩基の透過速度を提供する、前記経皮治療システム。